特許第6356688号(P6356688)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6356688
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】レトロフィット発光ダイオード管
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20180702BHJP
【FI】
   H05B37/02 J
   H05B37/02 K
【請求項の数】13
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-543484(P2015-543484)
(86)(22)【出願日】2014年6月16日
(65)【公表番号】特表2015-535647(P2015-535647A)
(43)【公表日】2015年12月14日
(86)【国際出願番号】EP2014062538
(87)【国際公開番号】WO2014206785
(87)【国際公開日】20141231
【審査請求日】2015年5月25日
【審判番号】不服2016-11371(P2016-11371/J1)
【審判請求日】2016年7月28日
(31)【優先権主張番号】13173977.3
(32)【優先日】2013年6月27日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】フィリップス ライティング ホールディング ビー ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】タオ ハイミン
【合議体】
【審判長】 島田 信一
【審判官】 平田 信勝
【審判官】 出口 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−162234(JP,A)
【文献】 特開2010−182666(JP,A)
【文献】 特開2009−303280(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/052875(WO,A2)
【文献】 特開2008−263203(JP,A)
【文献】 特開2011−49075(JP,A)
【文献】 特開2010−238661(JP,A)
【文献】 特開2007−287617(JP,A)
【文献】 特開2010−157486(JP,A)
【文献】 特開2008−277188(JP,A)
【文献】 特開平11−97747(JP,A)
【文献】 実開平5−76061(JP,U)
【文献】 国際公開第2012/104800(WO,A2)
【文献】 特開2007−12322(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源であって、
第1の信号を外部の高周波バラストと交換するための前記光源の第1の端部に位置されている第1の端子及び前記光源の第2の端部に位置されている第2の端子と、
1つ以上の発光ダイオードを備える発光回路と、
前記第1の信号を前記発光回路に給電するための第2の信号に変換するコンバータ回路であって、リアクタンス回路と第1の入力及び第2の入力を有する整流ブリッジとを有するコンバータ回路と、
を有する光源であって、
前記リアクタンス回路は、1つの保護コンデンサ又は2つ以上の直列に接続された保護コンデンサを有し、
前記1つの保護コンデンサ又は前記2つ以上の直列に接続された保護コンデンサは前記第1の端子と前記整流ブリッジの第1の入力とに結合されており、前記第2の端子は前記整流ブリッジの第2の入力に結合されており、
前記1つの保護コンデンサ又は前記2つ以上の直列に接続された保護コンデンサは、誘導性要素を介して前記整流ブリッジの第1の入力に結合されている、
光源。
【請求項2】
前記整流ブリッジは4つのダイオードから成る、又は前記整流ブリッジは2つのダイオードと電圧倍増コンデンサとから成る、請求項1に記載の光源。
【請求項3】
前記整流ブリッジの前記第1の入力及び前記整流ブリッジの前記第2の入力は、第1の容量性要素を介して互いに結合されている、請求項に記載の光源。
【請求項4】
前記誘導性要素の第1の電極は、第1の容量性要素を介して前記整流ブリッジの前記第2の入力に結合されている、又は前記誘導性要素の第1及び第2の電極は、第1及び第2の容量性要素を介して前記整流ブリッジの前記第2の入力に結合されている、請求項に記載の光源。
【請求項5】
前記整流ブリッジの第1の出力及び第2の出力は、前記コンバータ回路の第1の出力及び第2の出力であって、蓄積コンデンサの第1及び第2の電極と前記発光回路の第1及び第2の電極とに結合されている、請求項1に記載の光源。
【請求項6】
前記コンバータ回路の第1の出力と第2の出力との間に存在する電圧及び/又は電流信号の振幅監視する、及び監視結果に応答して前記コンバータ回路の前記第1の出力及び前記第2の出力を短絡させる監視回路を有する前記光源の一部を保護する保護回路を更に有する、請求項1に記載の光源。
【請求項7】
前記監視回路はサイリスタを有し、前記サイリスタの第1の主電極及び第2の主電極は前記コンバータ回路の前記第1の出力及び前記第2の出力に結合され、前記サイリスタの制御電極はダイアック又はツェナーダイオードを介して前記電流信号の振幅を監視するためのトランジスタ回路の出力又は前記電圧信号の振幅を監視するための分圧器の出力に結合されている、請求項に記載の光源。
【請求項8】
前記分圧器又は前記トランジスタ回路の出力は、更に、コンデンサを介して前記コンバータ回路の前記第2の出力に結合されている、請求項に記載の光源。
【請求項9】
前記サイリスタの前記制御電極は、更に、抵抗器及びコンデンサを介して前記コンバータの前記第2の出力に結合されている、請求項7又は8に記載の光源。
【請求項10】
前記監視回路は、前記光源の一部の温度も監視する、請求項6に記載の光源。
【請求項11】
前記保護回路はヒューズを更に有する、請求項に記載の光源。
【請求項12】
前記第1の端子は、第1の相互接続回路を介して相互接続された2つの第1のピンを有し、前記第2の端子は、第2の相互接続回路を介して相互接続された2つの第2のピンを有する、請求項1に記載の光源。
【請求項13】
前記外部の高周波バラストを維持しながら、蛍光灯に置換わるように設計されている、請求項1に記載の光源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つ以上の発光ダイオードを備える発光回路(a light circuit)を有する光源に関する。このような光源の例は、レトロフィット発光ダイオード管である。
【背景技術】
【0002】
米国特許第2012/0181952A1号は、発光ダイオードアレイのための駆動回路を開示している。安全な取付けを可能にするために、前記駆動回路は、リレーを制御する安全回路を有する。このようなリレーは、都合が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、1つ以上の発光ダイオードを備える発光回路を有する改善された光源を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の見地によれば、光源であって、
− 第1の信号を高周波バラストと交換するための前記光源の第1の端部に位置されている第1端子及び前記光源の第2の端部に位置されている第2の端子と、
− 1つ以上の発光ダイオード備える発光回路と、
− 前記第1の信号を前記発光回路を給電するための第2の信号に変換するコンバータ回路であって、前記発光回路及び前記高周波バラストを整合させるリアクタンス回路であって、前記光源を取り付ける際の人に安全性に提供するためのリアクタンス回路を有するコンバータ回路と、
を有する光源が提供される。
【0005】
前記光源の前記第1及び第2の端子を介して、例えば、交流(AC)電流信号のような、前記第1の信号が、前記高周波バラスト(電子バラストとしても知られる)と交換される。このような高周波バラストは、例えば、1kHz、10kHz、20kHz、50kHz又は100kHz等において動作する。前記コンバータ回路は、前記第1の信号を、例えば、あらゆる種類の及びあらゆる組合せにおける1つ以上の発光ダイオードを有する前記発光回路に給電するのに適している直流(DC)電流信号のような、前記第2の信号に変換する。前記コンバータ回路は、第1及び第2の機能を有するリアクタンス回路を有する。前記第1の機能とは、前記発光回路及び前記高周波バラストに整合するためのものであり、即ち前記第1及び第2の信号の振幅を調整する/規定する。前記第2の機能とは、前記光源を取り付ける人に安全性に提供することであり、即ち前記光源を取り付ける人に対する安全性が提供されるように前記第1の信号の振幅を調整する/規定する。結果として、前記光源を取り付けている人に安全性を提供するための都合の悪いリレーをもはや必要としてない改善された光源が生成された。
【0006】
前記光源の一実施例は、前記光源の一部を問題から保護するための保護回路を更に有することにより規定される。これらの問題の例は、大き過ぎる電圧の値に前記光源の一部が直面するような、電圧の問題、大き過ぎる電流の値に前記光源の一部が直面するような、電流の問題、前記光源の一部が熱くなりすぎるような、温度問題である。
【0007】
前記光源の一実施例は、前記光源の1つ以上のパラメータを監視し、監視結果に応答して前記コンバータ回路の第1及び第2の出力を短絡させる監視回路を有する前記保護回路を有することにより規定される。前記監視回路は、前記光源の1つ以上のパラメータを監視する。監視結果に応答して前記コンバータ回路の前記第1及び第2の出力を短絡させることによって、比較的小さいインピーダンスが、前記第1及び第2の出力間に生成され、前記第1の出力と前記第2の出力との間に存在する電圧信号の振幅は、比較的少ない値を得る。この仕方で、前記保護回路は、前記光源を前記問題から保護する。
【0008】
前記光源の一実施例は、前記コンバータ回路の前記第1の出力と前記第2の出力との間に存在する電圧信号の振幅により規定される第1のパラメータと、前記発光回路を流れている電流信号の振幅により規定される第2のパラメータと、前記光源の前記一部の温度により規定される第3のパラメータとを有する前記1つ以上のパラメータにより規定される。これらの第1、第2の及び第3のパラメータを介して、前記保護回路は、前記光源を電圧、電流及び温度の問題から保護する。
【0009】
前記光源の一実施例は、サイリスタを有する前記監視回路であって、前記サイリスタの第1及び第2の主電極は、前記コンバータ回路の前記第1及び第2の出力に結合され、前記サイリスタの制御電極は、ダイアック又はツェナーダイオードを介して前記監視のための分圧器の出力又はトランジスタ回路の出力に結合されている、監視回路により規定される。これは、単純で、堅牢性があり、低コストである実施例である。前記トランジスタ回路及び前記分圧器は、多くの実施例を有することができる。
【0010】
前記光源の一実施例は、前記第1の及び第2の端子の一方と前記コンバータ回路との間の電流経路内に位置されているヒューズを有する前記保護回路により規定される。前記ヒューズは、機械的なヒューズ又は電気的なヒューズであっても良く、前記発光回路を流れる電流信号の振幅により規定される第2のパラメータ、及び前記光源の一部の温度により規定される第3のパラメータを監視する監視回路に対する代替的なものであると考えられることもできる。前記ヒューズは、例えば、標準的な(電流)ヒューズであっても良く、例えば、前記発光回路のヒートシンクに接続されている熱ヒューズであっても良い。
【0011】
前記光源の一実施例は、4つのダイオードから成る整流ブリッジを有する前記コンバータ回路、又は2つのダイオード及び2つの電圧倍増コンデンサから成る整流ブリッジを有する前記リアクタンス回路により規定される。前記4つのダイオードから成る整流ブリッジと比較して、前記2つのダイオード及び2つの電圧倍増コンデンサから成る前記整流ブリッジは、前記コンバータ回路の出力電圧を増大させ、前記コンバータ回路の出力電流を減少させる。前記2つのダイオード及び2つの電圧倍増コンデンサから成る整流ブリッジが、場合によっては前記リアクタンス回路及び前記発光回路の(他の)一部と協働して前記第1及び第2の信号の前記振幅を規定する/調整するという事実のために、前記2つのダイオード及び2つの電圧倍増コンデンサから成る整流ブリッジは、前記リアクタンス回路の一部を形成するものとみなされ、4つのダイオードからなる代替的な前記整流ブリッジは、前記コンバータ回路の一部を形成するものとみなされることができる。しかし、代替的には、前記4つのダイオードから成る整流ブリッジが、前記リアクタンス回路の一部を形成するものとみなされることもできる。
【0012】
前記光源の一実施例は、前記第1の端子と、前記整流ブリッジの第1の入力とに結合されている1つの保護コンデンサ又は2つ以上の直列に接続された保護コンデンサを有するリアクタンス回路であって、前記第2の端子は前記整流ブリッジの第2の入力に結合されている、リアクタンス回路により規定される。前記1つの保護コンデンサ又は前記2つ以上の直列に接続された保護コンデンサは、場合によっては前記コンバータ回路及び前記発光回路の他の要素と組み合わさって、前記第1の信号の前記振幅を規定する/調整する。好ましくは、前記1つの保護コンデンサ又は前記2つ以上の直列に接続された保護コンデンサは、前記第1の信号の前記振幅の値に主に関与している。前記第2の端子は、直接的に前記整流ブリッジの前記第2の入力に結合されることができ、又は、例えば、ヒューズのような他の要素を介して間接的に結合されることもできる。
【0013】
前記光源の一実施例は、誘導性要素を介して前記整流ブリッジの第1の入力に結合されている前記1つの保護コンデンサ又は前記2つ以上の直列に接続された保護コンデンサにより規定される。前記誘導性要素は、更に、前記第1の信号を平滑化することができ、これにより電磁干渉を低減することができる。
【0014】
前記光源の一実施例は、第1の容量性要素を介して前記整流ブリッジの第2の入力に結合されている前記誘導性要素の第1の電極、又は第1及び第2の容量性要素を介して前記整流ブリッジの第2の入力に結合されている前記誘導性要素の第1及び第2の電極により規定される。前記第1の容量性要素又は前記第1及び第2の容量性要素は、前記第1の信号の一部を分路し(shunt)、これにより前記第2の信号の振幅を減少させる。
【0015】
前記光源の一実施例は、第1の容量性要素を介して互いに結合されている前記整流ブリッジの前記第1及び第2の入力により規定される。前記第1の容量性要素は、前記第1の信号の一部を分路し、これにより前記第2の信号の振幅を減少させる。
【0016】
前記光源の一実施例は、前記コンバータ回路の第1及び第2の出力である前記整流ブリッジの第1及び第2の出力であって、蓄積コンデンサの第1及び第2の電極と前記発光回路の第1及び第2の電極とに結合されている前記第1及び第2の出力によって規定される。前記蓄積コンデンサは、前記第2の信号を平滑化する。
【0017】
前記光源の一実施例は、第1の相互接続回路を介して相互接続された2つの第1のピンを有する前記第1の端子、及び第2の相互接続回路を介して相互接続された2つの第2のピンを有する前記第2の端子により規定される。インスタント・スタート・バラスト(an instant start ballast)の形態における高周波バラストの場合、端子ごとに前記2つのピンの一方のみが使用される必要がある。プログラムされたスタート・バラストの形態における高周波バラストの場合、端子ごとに両方のピンが必要とされる。
【0018】
前記光源の一実施例は、直列に接続された第1のヒューズ及び第1の抵抗器を有する前記第1の相互接続回路、及び直列に接続された第2のヒューズ及び第2の抵抗器を有する前記第2の相互接続回路により規定される。これは、単純で、堅牢性があり、低コストである実施例である。
【0019】
前記光源の一実施例は、蛍光灯に置き換わる一方で、前記高周波バラストを保持するように設計されている前記光源により規定される。このような光源の例は、レトロフィット発光ダイオード管である。
【0020】
洞察は、リレーが防止されるべきであるということにある。基本的なアイデアは、リアクタンス回路が、発光回路及び高周波バラストを整合させる及び前記発光回路を有する光源を取り付ける際の人に安全性に提供するのに使用されることができることにある。
【0021】
改善された光源を提供する問題は、解決された。更なる有利な点は、前記改善された光源が単純で、堅牢性があり、低コストなものであることである。
【0022】
本発明のこれら及び他の見地は、以下に記載される実施例を参照して、明らかになり、説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】光源の第1の実施例を示している。
図2】コンバータ回路の第1の実施例を示している。
図3】コンバータ回路の第2の実施例を示している。
図4】監視回路の第1の実施例を示している。
図5】監視回路の第2の実施例を示している。
図6】光源の第2の実施例を示している。
図7】コンバータ回路の第3実施例を示している。
図8】コンバータ回路の第4の実施例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1において、光源10の第1の実施例が示されている。光源10は、第1の信号を高周波バラストと交換するために、管の第1の端部において第1の端子1を有すると共に、前記管の第2の端部において第2の端子2を有する。第1の端子1は、例えば、2つの第1のピン11、12を有し、第2の端子2は、例えば、2つの第2のピン21、22を有する。光源10は、前記第1の信号を1つ以上の発光ダイオードを有する発光回路3に給電するための第2の信号に変換するコンバータ回路4を有する。ピン11は、例えば、コンバータ回路4の第1の入力に結合され、ピン12は、接続されていない。ピン21は、例えば、コンバータ回路4の第2の入力に結合され、ピン22は接続されない。コンバータ回路4の第1及び第2の出力は、発光回路3の第1及び第2の電極に結合されている。コンバータ回路4は、発光回路3及び前記高周波バラストを整合させるリアクタンス回路であって、光源10を取り付ける際の人に安全性に提供するリアクタンス回路を有する。このリアクタンス回路の例は、図2、3、7及び8に示されている。
【0025】
前記第1の信号は、例えば、交流(AC)電流信号であり、前記第2の信号は、例えば、発光回路3を給電するに適している直流(DC)電流信号である。光源10は、更に、光源10の一部を問題から保護するための保護回路7、8を有する。保護回路7、8は、例えば、光源10の1つ以上のパラメータを監視する及び監視結果に応答してコンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を短絡させるように、コンバータ回路4の前記第1及び第2の出力に結合されている監視回路7を有する。保護回路7、8は、代替的に及び/又は付加的に、コンバータ回路4のピン21と前記第2の入力との間の電流経路内に位置されているヒューズを有する。ヒューズ8の例は、標準的な(電流)ヒューズ及び熱ヒューズである。
【0026】
図2において、コンバータ回路4の第1の実施例が、示されている。ここで、コンバータ回路4は、発光回路3及び前記高周波バラストを整合させるリアクタンス回路5であって、光源10を取り付ける際の人に安全性を提供するリアクタンス回路5を有する。当該整合とは、例えば、前記第1及び第2の信号の振幅の調整/規定を有する。当該提供とは、例えば、光源10を取り付ける人に対する安全性が実現されるような前記第1の信号の振幅の調整/規定を有する。コンバータ回路4は、ここで、4つのダイオード61―64から成る整流ブリッジ6を更に有する。このリアクタンス回路5は、ピン11と誘導性要素55を介して整流ブリッジ6の第1の入力とに結合されている1つの保護コンデンサ51又は2つ以上の直列に接続された保護コンデンサ51、52を有する。ピン21は、場合によってはヒューズ8を介して整流ブリッジ6の第2の入力に結合されている。
【0027】
誘導性要素55の第1の電極は、第1の容量性要素53を介して整流ブリッジ6の前記第2の入力に結合され、誘導性要素55の第2の電極は、第2の容量性要素54を介して整流ブリッジ6の前記第2の入力に結合されている。整流ブリッジ6の第1及び第2の出力は、コンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を形成すると共に、蓄積コンデンサ31の第1及び第2の電極と発光回路3の前記第1及び第2の電極とに結合されている。
【0028】
他の値を除外することなく、保護コンデンサ51、52は1―10nFの典型的な値を各々有することができ、誘導性要素55は1―10mHの典型的な値を有することができ、容量性要素53、54は100―1000pFの典型的な値を各々有することができる。代替的には、第1の容量性要素53は、「開回路(open)」に置き換えられることができ、第2の容量性要素54は「開回路」に置き換えられることができ、及び/又は誘導性要素55は「短絡(short)」に置き換えられることができる。代替的には、整流ブリッジ6が、リアクタンス回路5の一部を形成することができる。
【0029】
図3において、コンバータ回路4の第2の実施例が示されている。ここで、コンバータ回路4は、発光回路3及び前記高周波バラストを整合させるリアクタンス回路5であって、光源10を取り付ける際の人に安全性を提供するリアクタンス回路5を有する。当該整合とは、例えば、前記第1及び第2の信号の振幅の調整/規定を有する。当該提供とは、例えば、光源10を取り付ける人に対する安全性が実現されるような前記第1の信号の振幅の調整/規定を有する。このとき、リアクタンス回路5は、2つのダイオード65、66と2つの電圧倍増コンデンサ67、68とから成る整流ブリッジ6を有する。4つのダイオード61―64から成る整流ブリッジ6と比較して、2つのダイオード65、66と2つの電圧倍増コンデンサ67、68とから成る整流ブリッジ6は、コンバータ回路4の出力電圧を増大させる及びコンバータ回路4の出力電流を減少させる。
【0030】
このリアクタンス回路5は、前記ピン11と、誘導性要素55を介して整流ブリッジ6の第1の入力(ダイオード65、66間のコモン点)とに結合されている1つの保護コンデンサ51又は2つ以上の直列に接続された保護コンデンサ51、52を更に有する。ピン21は、場合によってはヒューズ8を介して整流ブリッジ6の第2の入力(電圧倍増コンデンサ67、68間のコモン点)に結合されている。整流ブリッジ6の第1及び第2の出力は、コンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を形成し、蓄積コンデンサ31の前記第1及び第2の電極と発光回路3の前記第1及び第2の電極とに結合されている。
【0031】
図4において、監視回路7の第1の実施例が示されている。監視回路7は、光源10の1つ以上のパラメータを監視すると共に、監視結果に応答して、コンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を短絡させるように配される。監視回路7は、サイリスタ71を有する。サイリスタ71の第1及び第2の主電極は、コンバータ回路4の前記第1及び第2の出力と、2つの直列に接続された抵抗器81、82を有する分圧器81、82の両端とに結合されている。サイリスタ71の制御電極は、ダイアック72を介して分圧器81、82の出力に結合されている。この出力は、更に、コンデンサ83を介してコンバータ回路4の前記第2の出力に結合されている。サイリスタ71の制御電極は、更に、抵抗器84及びコンデンサ85の任意の並列回路を介してコンバータ回路4の前記第2の出力に結合されている。この監視回路7は、過電圧保護を導入する。(例えば、発光回路3が光源10の動作中に切断される結果として)コンバータ回路4の前記第1の出力と前記第2の出力との間に存在する電圧信号の振幅があまりに大きくなる場合、サイリスタ71は、これら第1及び第2の出力を短絡させる等である。ダイアック72の代わりに、ツェナーダイオードが使用されることもできる。コンバータ回路4の前記第2の出力は、接地に結合されることもできる。
【0032】
図5において、監視回路7の第2の実施例が示されている。ここでも、監視回路7は、光源10の1つ以上のパラメータを監視する、及び監視結果に応答してコンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を短絡させるように配されている。監視回路7は、サイリスタ71を有する。前記サイリスタの第1の主電極は、ダイオード86の陽極とコンバータ回路4の前記第1の出力とに結合されている。ダイオード86の陰極は、発光回路3の前記第1の電極に結合されている。サイリスタ71の第2の主電極は、抵抗器87の第1の側と、発光回路3の前記第2の電極とに結合されている。抵抗器87の第2の側は、接地に結合されることができるコンバータ回路4の前記第2の出力に結合されている。サイリスタ71の制御電極は、ダイアック72を介してトランジスタ回路73―76の出力に結合されていると共に、抵抗器84及びコンデンサ85の任意の並列回路を介して抵抗器87の前記第1の側に結合されている。抵抗器87は、コンデンサ88と並列に結合されている。抵抗器87の前記第2の側は、接地に結合されることができる。ダイアック72の代わりに、ツェナーダイオードが使用されることもできる。
【0033】
トランジスタ回路73―76の前記出力は、トランジスタ73の第1の主電極により実現されており、前記第1の主電極は、更に抵抗器91、94、97の第1の側とコンデンサ83の第1の側とに結合されている。抵抗器91の第2の側は、抵抗器92の第1の側とトランジスタ73の第2の主電極とに結合されている。抵抗器92の第2の側は、抵抗器93(例えば、正温度係数抵抗器のような温度係数抵抗器である)の第1の側と、トランジスタ74の制御電極とに結合されている。トランジスタ74の第1の主電極と抵抗器93の第2の側とトランジスタ75の第1の主電極とは、抵抗器87の第2の側に結合されている。トランジスタ74の第2の主電極は、抵抗器94の第2の側とコンデンサ95の第1の側とトランジスタ75の第2の主電極とに結合されている。トランジスタ75の制御電極は、抵抗器87の前記第1の側に結合されている。コンデンサ95の第2の側及びトランジスタ76の第1の主電極は、抵抗器87の前記第1の側に結合されている。トランジスタ76の第2の主電極は、抵抗器96を介してトランジスタ73の制御電極に結合されている。抵抗器97の第2の側は、ダイオード86の陽極に結合されている。コンデンサ83の第2の側は、抵抗器87の前記第1の側に結合されている。
【0034】
この監視回路7は、抵抗器97、91、92、93を介して過電圧保護を導入し、抵抗器87を介して過電流保護を導入し、抵抗器93を介して温度過上昇保護を導入している。通常の状況において、トランジスタ73及び76は、通電している。(例えば、発光回路3が光源10の動作中に切断される結果として)コンバータ回路4の第1の出力と前記第2の出力との間に存在する電圧信号の振幅があまりに大きくなる場合、ダイアック72の前記第2の側における電圧レベルは、高過ぎるようになり、ダイアック72はブレークダウンし、サイリスタ71は通電し始め、これによりコンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を短絡させる。抵抗器87を流れる電流信号の振幅があまりに大きくなる場合、トランジスタ75は通電し始め、トランジスタ76は通電を停止し、トランジスタ73は通電を停止し、ダイアック72の前記第2の側における電圧レベルは高過ぎるようになり、ダイアック72はブレークダウンし、サイリスタ71が通電し始め、これによりコンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を短絡させる。抵抗器93を介して測定される温度があまりに高くなる場合、トランジスタ74は通電し始め、トランジスタ76は通電を停止し、トランジスタ73は通電を停止し、ダイアック72の前記第2の側の電圧レベルは高過ぎるようになり、ダイアック72はブレークダウンし、サイリスタ71は通電し始め、これによりコンバータ回路4の前記第1及び第2の出力を短絡させる。この短絡は、ここでは、抵抗器87を介して行われるが、この抵抗器87は、通常、比較的小さくて無視できるインピーダンスの値等を有する。
【0035】
図5において、示されてはいないが、図2及び3に示した蓄積コンデンサ31が、監視回路7と発光回路3との間に設けられても良い。好ましくは、蓄積コンデンサ31は、ダイオード86の陰極に結合され、蓄積コンデンサ31が監視回路7を介して放電される(de-charged)ことを防止する。ひとたびサイリスタ71が通電モードになると、サイリスタ71は、サイリスタ71を流れる高周波電流における零交差点に反応することができでないという事実のために、この通電モードに留まる。従って、監視回路7は、サイリスタ71を導電モードにし、これにより発光回路3をオフに切替える。有利な結果として、発光回路3は、望まれないフリッカの影響を受けない。サイリスタ71をリセットする仕方及び監視回路7全体をリセットする仕方は、前記高周波バラストから前記光源を分離させる又は本線供給等から前記高周波バラストを分離すること等であり得る。
【0036】
従って、監視回路7により監視される前記1つ以上のパラメータは、コンバータ回路4の第1の出力と第2の出力との間に存在する電圧信号の振幅により規定される第1のパラメータ、発光回路3を流れる電流信号の振幅により規定される第2のパラメータ、及び光源10の前記一部の温度により規定される第3のパラメータを有することができる。代替的には、前記第2のパラメータ及び/又は前記第3のパラメータは、ヒューズ8を介して監視されることができる。
【0037】
図6において、光源10の第2の実施例が示されている。この第2の実施例は、もはやピン12、22が接続されていないというわけではないという点において、図1に示した第1の実施例と異なる。2つの第1のピン11、12は、第1の相互接続回路13、14を介して相互接続されており、2つの第2のピン21、22は、第2の相互接続回路23、24を介して相互接続されている。第1の相互接続回路13、14は、直列に接続された第1のヒューズ13及び第1の抵抗器14を有することができ、第2の相互接続回路23、24は、直列に接続された第2のヒューズ23及び第2の抵抗器24を有することができる。この第2の実施例は、端子1、2ごとに両方のピンが必要とされる場合、プログラムされたスタート・バラストの形態における高周波バラストに対して使用されることができる。インスタント・スタート・バラストの形態における高周波バラストの場合、端子1、2ごとの前記2つのピンのうちの一方のみが使用される必要がある。
【0038】
図7において、コンバータ回路4の第3実施例が示されており、図2に示された第1の実施例と比較して、リアクタンス回路5は、ピン11と整流ブリッジ6の第1の入力とに結合されている2つ以上の直列に接続された保護コンデンサ51、52と、整流ブリッジ6の前記第1及び第2の入力に結合されている第1の容量性要素53とを有するのみである。
【0039】
図8において、コンバータ回路4の第4の実施例が示されており、図2に示された第1の実施例と比較して、リアクタンス回路5は、ピン11と整流ブリッジ6の前記第1の入力とに結合されている2つ以上の直列に接続された保護コンデンサ51、52を有するのみである。
【0040】
光源10は、蛍光灯に置換わると共に、前記高周波バラストを保持するように設計されている。
【0041】
他の種類の第1及び第2の信号も、除外されるべきではない。管以外の光源10の形状も、除外されるべきではない。例えば、ピン11とコンバータ回路4の前記第1の入力との間の電流経路のような、ヒューズ8のための他の場所も除外されるべきではない。第1及び第2の要素は、直接的に結合されても良く、又は間接的に第3の要素を介して結合されても良い。
【0042】
要約すると、蛍光灯に置き換わるための光源10は、発光ダイオードを備える発光回路3と、第1の信号を高周波バラストと交換するための光源10の第1及び第2の端部に位置される第1及び第2の端子1、2と、前記第1の信号を、発光回路3を給電するための第2の信号に変換するコンバータ回路4とを有する。コンバータ回路4は、発光回路3及び前記高周波バラストを整合させるリアクタンス回路5であって、光源10を取り付ける際の人に安全性に供給するためのリアクタンス回路5を有する。光源10は、光源10の一部を問題から保護するための保護回路7、8を更に有することができる。保護回路7、8は、光源10のパラメータを監視する、及び監視結果に応答して、コンバータ回路4及びヒューズ8の出力を短絡させる監視回路7を有することができる。リアクタンス回路5は、保護コンデンサ51、52を有することができる。
【0043】
本発明は、添付図面及び上述の記載において詳細に説明及び記載されたが、このような図例及び説明は、説明的なもの又は例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものとみなされるべきではなく、本発明は、開示されている実施例に限定されるものではない。開示されている前記実施例に対する他の変化は、前記添付図面、本明細書及び添付請求項の熟慮により、添付請求項に記載の本発明を実施する際に当業者により理解され行われることができる。添付の請求項において、「有する」なる語は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数形を排除するものではない。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように使用されることができないと示すものではない。添付請求項における如何なる符号も、この範囲を制限するものとしてみなしてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8