(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の起爆装置を用いる爆破方法であって、前記起爆装置への爆破のワイヤレス指令信号の送信と、前記送受信機による前記ワイヤレス指令信号の受信と、前記制御回路による前記ワイヤレス指令信号の処理と、前記制御回路による前記光源の駆動と、それによって前記装薬の起爆を生じさせることと、を含む爆破方法。
1つの爆破のワイヤレス指令信号が、各前記起爆装置の前記制御回路内にプログラムされた時間遅延に応じて前記起爆装置の配列へと送られ、次いで前記起爆装置によって、独立して点火を実行する請求項7に記載の爆破方法。
前記起爆装置が範囲外にある場合又はその他の理由で前記ワイヤレス指令信号を直接受信することができない場合であっても、特定の起爆装置のための前記ワイヤレス指令信号を中継するために1又は複数の前記起爆装置が駆動する低電力ネットワークが形成された請求項7に記載の爆破方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明において用いられた起爆装置は、送受信機を有し、この機能は、爆破制御設備から送信されるワイヤレス通信信号を受信する。従って起爆装置は、爆破工事において必要な指令信号を伝えるための物理的接続(例えばワイヤー)の必要なく遠隔制御され得る。好適には、送受信機は、診断や状態チェックのようなものが起爆される前に行われ得るように双方向通信のための機能を有する。爆破工事におけるワイヤレス通信の使用は、技術的に公知であり、本発明において有用な送受信機は、公知であると共に手に入れることができ、又は、公知の構成要素の構成によって作られ得る。
【0011】
起爆装置は制御回路も有する。この制御回路の基本機能は、送受信機によって受信されたワイヤレス指令信号を処理し、適した指令信号を受信次第関連した光源を起動することである。実際において、制御回路は付加的機能を有し、送受信機によって受信された様々なワイヤレス指令信号に応答し得る。
【0012】
制御回路は、送受信機によって点火指令が受信されたときに光源の駆動の正確な制御を可能とするための時限機構のいくつかの形式も概して有し得る。制御回路はほとんどが集積回路である。こうした回路は技術的に公知である。例えば、それらは雷管を機能的に制御すると共に時限起爆するための電子雷管において用いられる。従って当業者は、こうした回路の設計及びこうした回路に要求される構成要素に精通している。
【0013】
起爆装置も光源を有し、この光源の機能は、装薬であって光源からの光が当該装薬内へと又は当該装薬上へと照射される装薬の起爆を生じさせることである。特定の装置で使用された光源は、起爆される装薬の形式に基いて選択されるが、適切な光源と装薬との組合せは、本発明を実行するために重要である。概して、装薬は光源による起爆に対して敏感とするためにいくつかの方法において感光性とされてきた。光源は装薬内へと/装薬上へと直接照射してもよく、又は光源からの光は、光ファイバーのような適した導波管によって又はレンズの収束を用いた又は用いない直接照射によって装薬へと送られてもよい。
【0014】
本発明の重要な特徴は、各起爆装置がその各自の光源を有すると共に、使用時において、この光源が掘削穴(又は井戸穴等)に概して配置されていることである。光源は起爆装置の制御回路によって制御される。起爆装置は爆破制御設備の(ワイヤレス)制御状態にあるが、別の起爆装置は自律状態である。例えば1つの点火指令が起爆装置の配列へと送信されることができ、次いで起爆装置が点火回路にプログラムされた時間遅延に従って独立して点火を実行し得ることを意味する。これは改善された制御と信頼性を可能とする。この構成は、他の起爆装置の(光)起爆までの時限カウントの処理中に、特定の一又は複数の起爆装置が(光)起爆された爆破フィールドにおいて実現される前倒し爆破(burning front)を可能とする。
【0015】
この構成は、起爆しようとする複数の箇所に個々の光ファイバーを通して光を送るために1つの(集中構成された)光源が使用されるシステムと対比されるべきである。この構成は、1つの光源が複数の起爆を生じさせるために用いられるため、大雑把な制御しか提供できない。光学スイッチが個々の光ファイバーに亘る光の送信を制御するために必要となり、これにより、複雑さとコストが増すだろう。光ファイバーによる光送信直前又は光送信中の装薬の爆発によって光ファイバーが損傷される可能性があるため、システムのこの形式には信頼性の問題もあるかもしれない。本発明において使用された方法には、これらの欠点がない。
【0016】
本発明に係る実施形態において、起爆装置は、1つの送受信機と、複数の関連した制御回路と、光源と、を有する。この実施形態において、送受信機は、複数の独立した制御回路に指令する機能と、これらの制御回路と関連した光源と、を有する。これは、多くの制御ユニット(及び光源)が、全ての制御回路を1つの送受信機と通信させつつ同一の爆破穴に設置される(loaded)ことを可能とする。これは、各制御回路/光源が、前倒し爆破を実行している間に独立した遅延時間で関連した装薬を起爆することを可能とする。言い換えると、この実施形態は、同一の送受信機を用いて爆破穴のマルチデッキング(multi-decking)を可能とするが、ここで掘削穴構成要素(制御回路及び光源)が独立して電力付与されることに留意されたい。この実施形態において、送受信機は、地表面に設置されてもよいが、ワイヤレス指令の特性によっては、送受信機が爆破穴の地表面より下に配置されることも可能である。
【0017】
本発明によれば、ワイヤレス指令信号は、爆破制御設備から起爆装置の送受信機へと送信される。1又は複数の機構は、指令信号の適した送信及び受信を確実とするために信頼され得る。
【0018】
1つの実施形態において送受信機は、ワイヤレス指令信号が直接受信され得るように物理的に配置されることを必要とし得る。例えば、この場合において、送受信機は、爆破穴の上部に設けられることを必要としてもよい。この場合において、通信は、標準的無線周波数送信システムとプロトコルとを用いて行われてもよい。
【0019】
別の実施形態において、送受信機が、地表面より低く配置されてワイヤレス指令信号を低周波信号によって地中を通して送信させてもよい。低周波通信は鉱業において公知であり、爆破を制御するための多くのシステムが既に存在する。
【0020】
更なる可能性は、送受信機からワイヤレス指令信号が受信され得る位置へと延在するアンテナシステムの使用を含む。例えば、起爆装置が掘削穴内に配置された場合、アンテナは送受信機から掘削穴の長さに沿って地表面へと延在してもよい。
【0021】
本発明に係る別の実施形態において、爆破制御設備と1又は複数の起爆装置との間の直接的な通信は、実施を実現するのに必要ではない。この実施形態は、起爆装置が範囲外にある場合又はその他の理由でワイヤレス指令信号を直接受信することができない場合であっても特定の起爆装置のためのワイヤレス指令信号の中継のために1又は複数の起爆装置が駆動する低電力ネットワークの形成による、これらの構成要素間の間接的な通信を含む。この実施形態において、ワイヤレス指令信号で駆動されない1又は複数の起爆装置は、指令信号で駆動される1又は複数の起爆装置のために信号を中継する。当然のことながら、この実施形態において、起爆装置は、ワイヤレス指令信号を送信する機能も有する。このようなクロス通信ネットワークの形成は、ワイヤレス指令信号が有効となり得る範囲を越えて範囲を拡張し得る。この方法は「ワイヤレス雷管組立体及び関連するネットワーク」と題された国際公開第2006/076777号に開示されており、その内容は、参照してここに取り込むことができる。
【0022】
爆破フィールドに亘る指令信号の通信を確実とするために起爆装置のネットワークを用いることの明確な利点は、特定の装置への通信「接続」が失われた場合に、失われた接続周りの別の通信経路への切り替えを可能とし、それによって操作性を保持し得ることである。通信の問題を診断するためのシステムも構成されることができ、それによって実行されるべき選択的駆動を可能とする。これは信号通信経路の消失が全体のシステムダウンにつながる従来の直接的通信システムと対比されるべきである。
【0023】
ワイヤレス指令信号の通信を容易にする低電力ネットワークを用いる別の利点は、ネットワークが双方向通信の可能性を有することである。この場合において、双方向通信機能を有する送受信機が用いられる。これは、例えば起爆装置が、起爆装置のネットワークの最新状態で爆破制御設備へと情報を送信することを可能とすると共に、起爆装置が、爆破制御設備のために個々の起爆装置とタイミングプロトコル及び点火指令を通信することも可能とする。従って、爆破の制御、タイミング及び点火は、爆破操作者が点火指令を実行する前に爆破システムの状態及び性能を判断するための双方向通信機能を備える遠隔(ワイヤレス)システムを用いて実行され得る。これは特別レベルの安全性を爆破工事に与える。更なる利点は、ネットワークが低電圧であるため、爆発場所での運転中に他の通信システムを妨害することがないことである。更に、低電力ネットワークであるため、特別な使用ライセンスが要求されないかもしれない。
【0024】
起爆装置において、送受信機は、制御回路と信号通信した状態である必要がある。2つの構成要素は、例えば1つのハウジング内において又は分離されつつも例えばワイヤ通信手段、ワイヤレス通信手段又は光学通信手段によって信号通信のために適切に接続されて共に設けられてもよい。同様に、制御回路は、必要に応じて光源を起動するために信号通信において光源を備える必要がある。制御回路及び光源は、例えば同一のハウジング内において又は分離されつつも適切に接続されて共に提供され得る。起爆装置は、送受信機、制御回路及び光源に電力供給するための電源も必要とされる。電源は、起爆装置又はその構成要素と物理的に関連付けられてもよいが、これは不可欠ではない。この点に関し、掘削穴ユニットにおける電源の安全要求及び構成に関する調整は、重視されなければならない。
【0025】
電源は低電圧バッテリー(光源構成要素と配置され得る)又はバッテリーで充電されたスーパーキャパシタのような従来式設計であってもよい。後者の場合において、スーパーキャパシタは、掘削穴構成要素の一部として設けられたキャパシターを備える表面に設けられたバッテリーを用いて充電されてもよい。
【0026】
別の実施形態において、起爆装置の1又は複数の構成要素は、従来の手段以下で駆動されてもよい。例えば、ソーラーパワーのような環境手段を用いることも可能である。実際においてどのように本発明が実施されるかによって他の可能性もある。しかしながら、本発明に係る起爆装置のためには、バッテリーのような従来の電源を用いる必要なく機能させることが望ましい。
【0027】
前述した内容から、送受信機の機能性及び光源は、物理的に互いに分離されてもよいことがわかる(制御回路はいずれかに関連し得る)。こうして、送受信機は、掘削穴において、(掘削用爆発物の)爆発物導火線の近傍又は上部に設けられた地表面及び光源(起爆装置の点火機能性)に、又はその上に配置され得る。これは、以下に示す多くの利点を提供する。ワイヤレス指令信号の受信のために簡潔化された設計。送受信機が、爆破中及びおそらく爆破後に爆破性能データを送信するために用いられ得る。例えば、送信器及び制御ユニットがワイヤによって接続されている場合、ワイヤは、抵抗を変更することにより穴においてVODを計測するために使用されることができ、この情報が、制御センターへと送信されて戻される。掘削穴構成要素のサイズは、減らされてもよく、これは小さな穴の用途のために有利となり得る。この点に関して、最近のソリッドステートレーザーはかなりコンパクトな設計とされ得る。前述したように、例えば地表面に配置された送受信機のために多くのユニットの接続を可能とする複数のアウトプット位置を有することによって多くの掘削穴点火ユニットの駆動を制御することが可能である。これは、例えばマルチデッキングされた穴のような複数の雷管がある穴にとって利点となる。
【0028】
本発明に係る光起爆された装薬は、関連した掘削用装薬又はメイン装薬を起爆するために使用され得る。この場合において、光起爆される装薬は、比較的小さいが、メイン装薬の爆発時に効果的であるように選択される。この場合において、装薬を起爆した光は、従来のカートリッジ雷管ごとに堅く密閉された状態で提供される。光はカートリッジ内へと直接又は光ファイバーによって送られ得る。
【0029】
別の実施形態において、装薬を起爆した光が、関連したメイン装薬を爆発するために用いられるが、その機構には雷管がない。この場合において、光装薬は、少なくとも1つのメイン装薬の一部と直接接触して設けられ、又は、2つはメイン装薬の爆発に影響を与えない膜によって分離されてもよい。この方法は、「爆発材料の起爆」と題された国際公開第2008/113108号に記載されており、その内容は、参照してここに取り込むことができる。後者は光を伝えるための光ファイバーの使用を明記しているが、本発明によればこれは不可欠ではない。
【0030】
従って、この実施形態において、本発明は、雷管のない爆破システムであって、掘削用装薬と、密閉された装薬と、本発明に係る起爆装置であって、その起爆装置が密閉された装薬へと光を送るために設けられると共に密閉された装薬が光によって起爆されるように構成され、且つ、密閉された装薬の起爆が掘削用爆発物の起爆を生じさせる起爆装置と、を具備する雷管のない爆破システムを提供する。
【0031】
この実施形態によれば、掘削用装薬は、密閉された装薬の爆発によって起爆される。同様に、密閉された装薬の起爆は、適した光源による密閉された爆発物の照射によって生じさせられる。従って、掘削用爆発物は、従来の雷管装置を用いることなく起爆される。
【0032】
この実施形態によれば、起爆は、その点火が生じるまでの密閉された装薬の照射によって実現される。密閉された装薬は、この最初の点火が完全爆発へと伝搬するように密閉される。密閉された装薬及び掘削用装薬は、他方に対して密閉された装薬の爆発が掘削用装薬の起爆を生じるように設けられる。本発明に係る実施形態において、密閉された装薬の一部と掘削用装薬の一部とは、直接接触されてもよい。しかしながら、他の実施形態において、これは不可欠なものとして設けられたわけではないが、装薬間の目的とされた作用関係が保持される。例えば、特定の実施形態において、装薬は膜等によって分離されてもよい。この場合において、膜等は、製造容易化のために掘削用装薬の爆発に影響を与えない膜(又は均等物)を有してもよい。
【0033】
用いられる掘削用装薬は、概して第2の爆発物でもある。従って、本発明に係る爆破システムは、第1の爆発物がなくてもよい。掘削用装薬は、装薬を起爆する光と同一であってもよく、又は、異なってもよい。装薬が同等の爆発材料のとき、本発明は、パッケージされていない爆発物の一部の適した密閉によって実行される。
【0034】
本実施形態の重要な態様は、密閉された形状が掘削用爆発物の爆発を成功させるために重要であることが明らとなっていたため密閉された装薬が密閉された方法である。従って、密閉された装薬は、密閉された装薬の最初の点火を含むように且つ完全爆発へと続く伝搬を可能とするように密閉されるべきである。密閉手段(形状及び材料)の多様性は、本発明に係る実施形態の実施において採用され得る。
【0035】
1つの実施形態において、密閉された装薬は、細長いチューブ部材で密閉されてもよい。概してこれは円形断面となるが、必須ではない。細長いチューブ部材が使用されるとき、チューブ部材の内径は、密閉された爆発物のため重要径より大きくするべきである。密閉された装薬が、例えば密閉手段が金属製の場合に堅く密閉されたとき、チューブ部材の内径は、爆発物が密閉されるための限界径(critical diameter)の3倍まで大きくてもよい。
【0036】
本発明において有用な円形断面の典型的なチューブ部材は、約2mmから約5mmまでの、例えば約3mmの内径を概して有する。密閉された装薬の移動に必要なチューブ部材の長さは、様々な爆発物の形式間で変化する。例えば、ペンライトのための最小長さが約90mmなのに対し(約3mmの内径)、PETNのためのチューブ部材の最小長さは、約30mmである。
【0037】
密閉手段は他の形状であってもよい。従って、球状又は円錐状の密閉手段が使用されてもよい。密閉手段のための適した材料の例示は、金属と、例えばアルミニウム、鋼及び高強度高分子材料といった金属合金と、を含む。
【0038】
説明のため、以下において、密閉手段として円形断面の細長いチューブ部材との関連で本発明が説明される。
【0039】
概して、掘削用装薬は、密閉された装薬の一部と(直接)接触して設けられる。密閉された装薬が細長いチューブ部材内に密閉されたとき、密閉部が密閉されたチューブ部材の端部によって(その端部はレーザー光が光ファイバーを通して送られるチューブ部材の端部から離れた状態で)必要な接触が実現され得る。密閉手段の他の形状が採用されるとき、密閉された装薬の少なくとも一部が掘削用爆発物と接触していることが重要である。
【0040】
実施形態において、光ファイバーは、光源から密閉された装薬への光通信のために使用されてもよい。これは、密閉された装薬と接触した又は密閉された装薬に組み込まれた(露出された)光ファイバーの、設けられた一方の端部によって実行され得る。従って、光ファイバーの一方の端部は、装薬が密閉されたチューブ部材の端部内へと挿入されてもよい。光ファイバーは、概して50μmから400μmの径を有する。
【0041】
本発明に係る関連した実施形態において、光ファイバーの端部は、接触させずに密閉された装薬(の外部表面)と隣接して設けられてもよい。(露出された)光ファイバーの端部と密閉された装薬との間に(空気の)間隙を設けると、密閉された爆発物の熱伝達に、ひいては、レーザー光が光ファイバーによって照射されたときと密閉された爆発物が起爆されたときとの遅延時間に、効果があることが明らかである。より詳細には、間隙は、逆伝導最小化効果/逆伝導回避効果によって密閉された爆発物への効率的な熱伝達を容易にする断熱材として機能するものと考えられる。好適には、光ファイバーの端部は、チューブ部材の密閉された爆発物の表面から短い距離だけ離れて設けられる。概して、この短い距離は5μmから5.0mmである。
【0042】
光ファイバーは、従来の設計であり、被覆の層を有する。これは、チューブ部材に設けられた密閉された爆発物に対して光ファイバーが配置されたときに光ファイバーの一方の端部において取り除かれてもよい。光ファイバーの特性は、特に密閉された爆発物へと通信されるレーザー光の波長に基いて選択される。例示によれば、波長は概して780nmから1450nmである。
【0043】
露出された光ファイバーの端部は、概して適した接続部によって密閉された爆発物に対して適切な位置に保持される。Oリングも露出された光ファイバーの端部を把持するため且つガスの漏れを防ぐために使用され得る。
【0044】
他の実施形態においては、光源から密閉された装薬への光通信のために光ファイバーを使用する必要がない。これは、設計及び製造を簡易化できると共により経済的である。こうした1つの実施形態において、光源から密閉された装薬への直接的な光通信が可能となる。ここで、光源の出口は、密閉された装薬のかなり近傍に又は接触さえして設けられる。例えば、レーザーダイオードの「窓」は、装薬の近傍に又は装薬と接触して設けられてもよい。別の実施形態において、レンズが光源から装薬へと光を収束させるために使用されてもよい。例えば、レーザーダイオードのウィンドウ部を、ダイオードから爆発物へと照射された光を収束するサファイアレンズに取り替えることも可能である。この方法は効果を高め得る。
【0045】
爆発させようとする掘削用装薬は、概して密閉された装薬の少なくとも一部に(直接)接触して設けられる。概して、これは、光ファイバーと関連したチューブ部材の端部から離れた密閉された爆発物が密閉されたチューブ部材の端部において接触する。装薬が設けられる形式によって、装薬は、密閉された装薬が密閉されたチューブ部材で覆われてもよい。言い換えると、チューブ部材は、装薬に組み込まれてもよい。
【0046】
関連した実施形態において、光起爆される装薬は、伝爆薬、例えばペンライト伝爆薬の形式をとる。この場合において、密閉された装薬、好適にはPETN又はペンライトは、伝爆薬内に組み込まれた細長いチューブ部材内に設けられる。伝爆薬は、チューブ部材の収容によって設計されてもよい。従って、チューブ部材は、起爆される伝爆薬の雷管のためのケースとして適した井戸内の伝爆薬内に設けられてもよく、そこに固定されてもよい。その他の方法としては、従来の伝爆薬がこの実施形態を実行するために使用されてもよい。
【0047】
なお、本発明に係る別の関連した実施形態において、ペンライト伝爆薬は、適したチューブ部材周りに且つ適したチューブ部材と共に形成されてもよい。この場合において、シェル/ケーシングによって画成された穴の中へと延在するシェル/ケーシング及び一体に形成されたチューブ部材を具備する1ピースの伝爆薬を用いて本発明を実行することが可能である。適した爆発材料は、シェル/ケーシング及びチューブ部材の中へと形成されてもよい。
【0048】
伝爆薬に関連した本発明に係るこれらの実施形態は、オイル鉱床及びガス鉱床の調査において地質学的特性を測定するための解析のための信号(衝撃波)を生成するために(ペンライト)伝爆薬が使用された地震探査において実質的に用途がある。従って、本発明は、地震探査における本発明に係るこの実施形態の使用のために拡張する。
【0049】
掘削用装薬が導爆線の長さの形式をとることも可能である。この場合において、導爆線の端部は、概して密閉された装薬の少なくとも一部に直接接触して設けられる。この直接的な接触が使用前に維持されることを確実とするために、任意の適した保持部又は接続部が使用されてもよい。導爆線の起爆とは別に、従来の方法で導爆線が使用されてもよい。複数の爆破穴に亘る導爆線の瞬間的な爆発は、プレスプリット爆破工事及びトンネル周辺爆破工事において利点を証明し得る。別の実施形態において、導爆線は、例えばエマルション爆発物を具備する伝爆薬の伝爆薬を起爆するためにそれ自体が使用されてもよい。この場合において、導爆線の一方の端部は、導爆線の他方の端部で本発明による光起爆を可能としながら伝爆薬爆発物内に組み込まれる。
【0050】
別の実施形態において、密閉された装薬及び掘削用装薬は、エマルション爆発材料であってもよい。従来のエマルション爆発材料は、この点に関し、使用され得る。この実施形態において、エマルション爆発材料の一部は、適した細長いチューブ部材内に密閉されてもよく、掘削用装薬エマルションで充填され、それに組み込まれてもよい。この実施形態において、及び他の全てのため、密閉に用いられた手段の特性及び寸法は、本発明の実行を最適化するために変更されてもよい。
【0051】
別の実施形態において、装薬を起爆する光は、生じる望ましい爆破を実現するためにそれ自体適合されてもよい。例えば、適した装置構成に配置された装薬は、オイル調査又はガス調査において井戸ケーシングを穿孔するために適合されてもよい。
【0052】
光及び光源によって起爆される装薬は、要求された結果に基いて選択されるため、2つは対となっていなければならない。使用され得る光源の例は、ソリッドステートレーザーと、レーザーダイオードと、他の電子光源と、を含む。コンパクトな設計及び低電力の消費は、光源にとって望ましい特性である。例示によれば、1−10W電力レーザーは、本発明に係る使用に適する。レーザーの波長は、近赤外線領域内にあってもよく、実際に、これは好適だが、他の波長も使用され得る。光ファイバー及び/又はレンズは、装薬の直接照射は、全体の設計を簡易化するため好適となるが、経路とレーザー出力の収束を必要とする。
【0053】
概して、光起爆された爆破物は、PETN、テトリル、RDX、HMX及びペンライト等のような第2の爆発材料である。PETN又はペンライトの使用は、好適となることが多い。これは、装薬が油中水滴型エマルション又は水溶性ゲル型爆発材料のような従来のエマルション爆発物であったとしても可能である。
【0054】
光源及び装薬の特性によって、装薬に光源から照射された光エネルギーと装薬との結合を強化するための熱伝達媒体を添加することが必要となり得る。概して、熱伝達媒体は、使用される光の波長の吸収帯を有する光吸収材料である。熱伝達媒体の具体例は、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、ナノダイヤモンド及びレーザー色素を含む。こうした材料は、技術的に公知であり、市販されている。
【0055】
本発明に係る実施形態において、装薬を起爆するために従来のカメラのフラッシュを使用することが可能となり得る。例えば、未精製の単層カーボンナノチューブ(SWCNT)は、標準的なカメラのフラッシュからそれらに光が照射されたときに発火され得ることが公知である。これは、端部又はナノチューブの表面にある鉄ナノ粒子触媒の酸化によるものと考えられる。
【0056】
フラッシュ起爆反応は、ナノチューブの小さな領域のみが反応を示すことが想定されるため、特に激しくはない。しかしながら、ナノマグネシウム及び/又はナノ鉄がナノ鉄粒子と混合された場合、顕著な量の熱を与えるより強烈且つ激しい反応が生じ得る。概して、鉄粒子及びマグネシウム粒子の粒子サイズは、2μmから4000μmとなるが、好適には6μmから100μmのオーダーである。反応は、形成された酸化物のテルミット反応となり得る。その反応と関連した付加的な熱は、ナノチューブが添加された装薬の起爆を可能とし得る。カメラのフラッシュというよりはむしろ高輝度LED又はレーザーを用いて同等の効果が実現され得る。
【0057】
同様に、熱源としての役割を果たし活発に爆発反応に貢献する他の添加物が密閉された爆発物内に含まれてもよい。こうした材料は、硝酸ナノ材料、シリコンナノワイヤー及び他の工学的に感度の高い燃料を含む。こうした多くの材料は、密閉された装薬の重量を10%まで上昇させる。こうした材料は熱伝達媒体と共に使用されてもよく、又は単独で使用されてもよい。1又は複数の熱伝達媒体及び/又は工学的に感度の高い材料の使用は、こうした媒体及び/又は材料が使用されないときよりも低強度の照射エネルギーオーダーで爆発が実現されることを可能とする。
【0058】
本発明は、更に、本発明に係る起爆装置を用いた爆破方法に関する。この場合において、起爆装置の光源は、作用的連携において起爆装置内で使用される光源によって光起爆されるように構成された装薬を有する。その方法は起爆装置への適したワイヤレス指令信号の送信を含み、その指令信号は、送受信機によって受信され、制御回路によって処理される。制御回路は光源を起動し、これが装薬を起爆させる。装薬は、概して関連した掘削用装薬の起爆と関連しており、その起爆を生じさせる。
【0059】
本発明は更に本発明に係る起爆装置を具備する爆破システムと、ワイヤレス指令信号を起爆装置へと送信するように構成された爆破制御設備と、を提供する。
【0060】
本発明は、オイル及びガス(O&G)産業において特別な用途があってもよい。この産業内での可能な用途は、O&G井戸の完了、特に、穿孔ガン内の爆発物の起爆における使用を含む。井戸製造工程の際、穿孔ガンは、O&G井戸の最終段階(完了)で、ケーシングを配置してコンクリート(及び/又は他の材料)を打ち破るために使用される。穿孔ガンの更なる目的は、オイル及び/又はガスの流れを促すためにオイルを保持している構造を破砕することである。これは、井戸ケーシングが完全であっても、不完全であっても生じ得る。O&G井戸の穿孔は、他の構成も可能だが、概して専門サービス会社の専門家によって実行される。
【0061】
特に穿孔ガン点火導火線における最初の爆発物の存在は、一度爆発物導火線がO&G井戸掘削用プラットフォームに設置されると、活動範囲は制限されなければならず、井戸からの生産性の顕著な損失となることを示す。従って、最初の爆発物がこの環境から取り除かれることは、(第1の爆発物に対し)第2の爆発物に本来備わっている実質的安全性の利点に加え、明白な経済的利便性を提供する。本発明は、第2の爆発物の直接的なフォト起爆を可能とすることができ、これは、この危険を取り除くことができ、かなり広範囲で活動し続けることを可能とする。
【0062】
O&G産業における更なる用途は、地震調査によるO&Gのための探査における使用である。爆発物は、O&Gを保持し得る地下の地質学的特徴を明らかにするための地震エネルギーのための重要な資源である。地震調査は、仮決定された深さ(例えば爆破孔)へと1又は複数の爆発物装薬を特定の設計の配列で埋めることを必要とする。受振器の配列(又は他の計測装置)も、反射された(場合によっては直接)地震エネルギーを検知するために設置される。爆発物は次いで起爆され、地震エネルギーの結果(バックグラウンドも含む)として生じる計測値が記録され、関連する地質学的特徴を可視化するために分析が行われる。
【0063】
爆発物の配列は、概して比較的大きく、10の、100の、又は、1000の個々の装薬で構成される。これらの装薬は、概して比較的小さなチームの人員によって配置され、第1の装薬の設置から最後の装薬の設置までの間にかなりの時間が経過し、長期間かかり、そこには未使用の爆発物が爆破孔に残る。限定するものではないが、点火導火線の設置、配列の計測、又は他の関連する活動を含む調査を取り巻く技術的活動によって更なる遅延が生じ得る。スタッフ/設備のスケージュール、天気又は他の季節的問題を含む特定されない問題によって更なる遅延さえ生じ得る。まとめると、これらの遅延(及び特定されない他のもの)は、潜在的に、爆発物、例えば起爆前に配置された爆発物の、長いスリープタイムとなる。地震調査用途は、その意味で特に好適な最初の爆発物を取り除くほとんどの他の爆発物用途よりも長いスリープタイムとなり得る。
【0064】
前述したように、本発明は、最初の爆発材料使用を回避することを可能とする。地震探査におけるこの1つの安全上の便益は、特定されない手段によって爆発への全体の感度が顕著に低減されることである。これは調査の際の意図しない爆発の可能性を低減するため好適である。配置された装薬の特定の割合で爆発してしまうことが容認されたとき、以下の調査の完了も重要である。現地の状態によってこの割合は10%まで上昇し得るが、概してそれよりかなり低い。誤って点火してしまった装薬の修復には危険が伴うため、多くの場合そのままにされ、放棄される。これらの配置された装薬内の高い感度の最初の爆発物の存在は、衝撃又は他の事象で特定されない励振による意図しない爆発を生じ得ることを示す。この機会は、最初の爆発物の使用を回避するための本発明が採用された場合、かなり低減される。
【0065】
広範囲の励起に対する第2の爆発物の低減された感度にもかかわらず、フォト起爆システムは、特定の励起に応じてのみ点火する。立証されているこの励起を生成するための固定システムは存在し、且つ、限定するものではないが点火、非点火、信号解除を可能とする電子システムを含む。放棄された装薬の環境内において偶然点火信号が生成される可能性は極めて低い。
【0066】
最初の爆発物を取り除く更なる利点は、多くの幅広く用いられる最初の爆発物の環境が、極めて有毒で環境的に安定した化合物を有することである。この1つの例は、雷管におけるアジ化鉛の幅広い使用であり、アジ化合物の成分はかなり有毒であると共に、鉛は任意の自然処理によって分解されることのできない環境汚染物質として認識されている。多くの第2の爆発物が扱いにくい汚染物質として分類されているが、自然には、幅広い用途において全ての第2の爆発物のための報告された生物分解を含むそれらの効率的な分解のための自然機構が存在する。
【0067】
多くの変形例は、本発明の範囲から逸脱することなく当業者にとって明らかである。
【0068】
この明細書と特許請求の範囲とを通して、文脈が他のことを要求しない限り、「具備する」という語及び「具備している」のような変形例は、規定の整数又はステップ又は一群の整数又はステップの含有を含むものとみなされるべきであるが、他の任意の整数又はステップ又は一群の整数又はステップを排除するものではない。
【0069】
この明細書における任意の先行文献(又はそれから派生する情報)又は公知な任意の事項への参照は、この明細書に関する努力傾注分野において先行文献(又はそれから派生する情報)又は公知の事実が共通一般知識を形成するといった示唆の、承認、許諾又はいかなる形式ともみなされるものではなく、みなされるべきではない。