特許第6356776号(P6356776)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6356776
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】救助用避難誘導装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20180702BHJP
   G08B 5/00 20060101ALI20180702BHJP
   F21S 4/26 20160101ALI20180702BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20180702BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20180702BHJP
   F21Y 115/20 20160101ALN20180702BHJP
【FI】
   F21S2/00 664
   G08B5/00 C
   F21S4/26
   H05B37/02 B
   H05B37/02 U
   F21Y115:15
   F21Y115:20
【請求項の数】13
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-250114(P2016-250114)
(22)【出願日】2016年12月22日
(65)【公開番号】特開2017-135102(P2017-135102A)
(43)【公開日】2017年8月3日
【審査請求日】2016年12月22日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0008899
(32)【優先日】2016年1月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516387288
【氏名又は名称】4ビー ドリーム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】4B DREAM Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ホ, クワン
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−324406(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/010841(WO,A1)
【文献】 米国特許第05003450(US,A)
【文献】 実開平06−010396(JP,U)
【文献】 特表2013−524864(JP,A)
【文献】 特表2002−502538(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21S 4/26
G08B 5/00
H05B 37/02
F21Y 115/15
F21Y 115/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲げ自在な線形発光体と、
回転方向に沿って前記線形発光体を巻取及び巻取解除して外側に位置識別自在に発光する第1及び第2位置知らせ発光部材が設けられ、前記線形発光体と前記第1及び第2位置知らせ発光部材に電源を供給するボビンユニットと、
前記ボビンユニットの回転方向に沿って前記線形発光体が巻取または巻取解除できるように前記ボビンユニットを回転自在に内部に収め、前記第1及び第2位置知らせ発光部材の発光状態を確認できる発光認識部が形成されたケースと、を備えることを特徴とする救助用避難誘導装置。
【請求項2】
前記線形発光体は、
前記ボビンユニットから巻取解除された前記線形発光体の長さを識別できるように一定距離ごとに色を異ならせて光源から射出される光が一定距離ごとに色相が転換されるようにする色フィルタ部を備えることを特徴とする請求項1に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項3】
前記発光認識部は、
前記第1及び第2位置知らせ発光部材に対応する位置にそれぞれ形成され、前記ケースの外周面から内周面に貫通して形成され、前記第1及び第2位置知らせ発光部材の延び方向に沿って相互離隔するように貫通して形成された多数の発光確認貫通孔を備えることを特徴とする請求項1に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項4】
前記ボビンユニットは、
回転方向に沿って前記線形発光体が巻取または巻取解除され、前記ケースの一側に形成された前記発光確認貫通孔に隣接した一側に前記第1位置知らせ発光部材が装着される発光体巻取ボビンと、
前記発光体巻取ボビンの他側に前記発光体巻取ボビンの回転方向及び回転角に対応して回転できるように装着され、前記第2位置知らせ発光部材が前記ケースの他側に形成された前記発光確認貫通孔に隣接して装着され、前記線形発光体と前記第1及び第2位置知らせ発光部材が発光できるように電源を供給する電源部ボビンとを備えることを特徴とする請求項3に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項5】
前記ケースは、
前記発光体巻取ボビンが回転自在に結合され、前記第1位置知らせ発光部材に対応する位置に前記発光確認貫通孔が形成された第1カバー部材と、
前記第1カバー部材と結合され、前記発光体巻取ボビンに結合された前記電源部ボビンが回転自在に結合され、前記第2位置知らせ発光部材に対応する位置に前記発光確認貫通孔が形成された第2カバー部材とを備えることを特徴とする請求項4に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項6】
前記発光体巻取ボビンは、
前記線形発光体が外周面に沿って巻取できるように延設され、前記第2カバー部材方向に開放された第1内部空間が設けられて、一側が前記第1カバー部材に回転自在に結合され、他側が前記電源部ボビンと結合される巻取部と、
前記第1カバー部材に隣接した前記巻取部の一端に前記巻取部より大きい外径を有するように形成され、前記第1カバー部材に向かい合う面に前記第1位置知らせ発光部材が設けられる第1フランジ部と、
前記巻取部の他端に前記巻取部より大きい外径を有するように延設される第2フランジ部と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項7】
前記電源部ボビンは、
前記第1内部空間に一部収められるように形成され、一端が前記発光体巻取ボビンに固定結合される巻取部収容部と、該巻取部収容部の他端から前記巻取部収容部より拡張された外径を有し、前記第2カバー部材方向に延設され、内部に前記第2カバー部材方向に開放された第2内部空間が形成されて、前記第2内部空間に前記線形発光体及び前記第1及び第2位置知らせ発光部材と連結されるインバータが装着されるインバータ装着部が備えられる発光体巻取ボビン結合部と、
一側が前記発光体巻取ボビン結合部に固定結合され、他側が前記第2カバー部材に回転自在に結合され、前記インバータに電源を供給する電源供給部と、前記インバータに前記電源供給部の電源供給を連結及び連結解除して前記インバータを通じて前記線形発光体と前記第1及び第2位置知らせ発光部材の発光を制御し前記発光体巻取ボビンの回転を操作する操作部が設けられ、前記第2カバー部材と向かい合う面に前記第2位置知らせ発光部材が設けられた第2カバー部材結合部とを備えることを特徴とする請求項6に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項8】
前記第2カバー部材は、
前記第2カバー部材結合部に装着された前記電源供給部と前記操作部のユーザの操作が容易になるよう、前記電源供給部と前記操作部が開放可能に貫通して形成された開口部を備えることを特徴とする請求項7に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項9】
前記ボビンユニットから巻取解除された前記線形発光体の一側端部と前記ボビンユニットとの間に通信自在な通信ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項10】
前記線形発光体は、
前記ボビンユニットの回転方向に沿って巻取及び巻取解除できるように延設され、中心線上に位置する中心引張線と、該中心引張線の長手方向に沿って延び、前記中心引張線の外側に備えられる発光部と、前記中心引張線及び前記発光部の外側をカバーする被覆部を備え、
前記通信ユニットは、
前記ボビンユニットから巻取解除される前記線形発光体の一側の端部に設けられ、第1電気信号を発させる第1作動ボタンを含む通信端末部と、
前記ボビンユニットに設けられ、第2電気信号を発させる第2作動ボタンと、
前記第2作動ボタンと前記線形発光体の他側端部とそれぞれ連結され、前記第2作動ボタンの作動状態によって前記ボビンユニットに電源供給を制御し、前記発光部及び前記中心引張線を経由する電気的経路を通じて第1及び第2電気信号による前記線形発光体の発光状態に必要な電力を制御する制御部と、を備えることを特徴とする請求項9に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項11】
前記中心引張線は、
導電自在であり引っ張り強度を高められる合糸または高炭素鋼線のうちいずれか一つで形成されることを特徴とする請求項10に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項12】
前記線形発光体は、
一側端部に前記通信端末部と着脱自在であり、前記通信端末部と電気的に連結可能な端子部を備えることを特徴とする請求項10に記載の救助用避難誘導装置。
【請求項13】
前記ボビンユニットは、
前記通信端末部と分離された前記端子部を収めて、前記端子部と電気的に連結される直列連結部を備えることを特徴とする請求項12に記載の救助用避難誘導装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は救助用避難誘導装置に係り、さらには火事、停電及びガス漏れなどによる建物の緊急事態の発生時、線形発光体を通じて避難経路を確保して避難者を安全地域に誘導し、人命救助者と両方向通信が可能になって救助状況を把握できる救助用避難誘導装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、各種の建物や施設に設置されて運営中の非常誘導施設は非常誘導灯と非常誘導標識板などが殆どである。これらの主な機能は、緊急事態の発生時避難路を確保し脱出口を表示して、人々が迅速かつ正確に脱出及び避難して人命被害を最小限にするところにその目的がある。
【0003】
しかし、非常誘導灯や非常誘導標識板の場合、脱出方向を矢印にて表示して常に一定した方向だけを表示しており、現場状況を感知して表示内容を現場状況に応じて変えられる機能が全く備えられていない。すなわち、建物構造物に固設された非常誘導灯や非常誘導標識板は非常門が閉まっているか、非常門の周囲に火事が発生するなどのその他の理由によって非常門が利用できないとき、別の安全な非常門側に誘導したり、状況に適する避難経路を確保する機能を持っていないことから、人命などに多大な被害をもたらす恐れがある。
【0004】
かかる問題点を解決するために、韓国特許登録第10−1016940号には線形発光体を通じて避難者の避難経路を表示し、状況に応じて避難経路を変更できる携帯用線形非常誘導装置が開示されている。
【0005】
しかし、携帯用線形非常誘導装置は線形発光体が誘導する避難経路の距離や救助すべき人々が安全地域からどの程度離れているのか把握し難く、人々を救助するために出動した人命救助者と安全地域に位置した指揮者または統制所とのコミュニケーションが難しい短所があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許公開公報第10−2013−0102970号:発光誘導線が内蔵された非常用フラッシュ
【特許文献2】韓国実用新案公開公報第20−2008−0002562号:知能形非常誘導ラインシステム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前述したような従来の技術の問題点を解決するために案出されたもので、その目的は線形発光体が巻取及び巻取解除されるボビンの位置を容易に確認できる救助用非難誘導装置を提供するところにある。
また、本発明の目的は、線形発光体が巻取及び巻取解除されるボビンの位置を容易に確認でき、一定距離ごとに線形発光体から発光される色を異ならせて巻取解除された線形発光体の誘導距離を把握できる救助用避難誘導装置を提供するところにある。
【0008】
また、本発明は線形発光体の発光状態を用いて安全地域に位置した指揮者と人命救助者との両方向コミュニケーションの可能な救助用避難誘導装置を提供するところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するための本発明に係る救助用避難誘導装置は、曲げ自在な線形発光体と、回転方向に沿って前記線形発光体を巻取及び巻取を解除し、外側に位置識別できるように発光する第1及び第2位置知らせ発光部材が設けられ、前記線形発光体と前記第1及び第2位置知らせ発光部材に電源を供給するボビンユニットと、該ボビンユニットの回転方向に沿って前記線形発光体が巻取または巻取解除できるように前記ボビンユニットを回転自在に内部に収めて、前記第1及び第2位置知らせ発光部材の発光状態を確認できる発光認識部が形成されたケースを備えることを特徴とする。
【0010】
前記線形発光体は、前記ボビンユニットから巻取解除された前記線形発光体の長さを識別できるように一定距離ごとに色を異ならせて、光源から射出される光が一定距離ごとに色相が転換されるようにする色フィルタ部を備える。
【0011】
前記発光認識部は、前記第1及び第2位置知らせ発光部材に対応する位置にそれぞれ形成され、前記ケースの外周面から内周面に貫通して形成され、前記第1及び第2位置知らせ発光部材の延びる方向に沿って相互離隔するように貫通して形成された多数の発光確認貫通孔とを備える。
【0012】
前記ボビンユニットは、回転方向に沿って前記線形発光体が巻取または巻取解除され、前記ケースの一側に形成された前記発光確認貫通孔に隣接した一側に前記第1位置知らせ発光部材が装着される発光体巻取ボビンと、該発光体巻取ボビンの他側に前記発光体巻取ボビンの回転方向及び回転角に対応して回転できるように装着され、前記第2位置知らせ発光部材が前記ケースの他側に形成された前記発光確認貫通孔に隣接して装着され、前記線形発光体と前記第1及び第2位置知らせ発光部材が発光できるように電源を供給する電源部ボビンと、を備える。
【0013】
前記ケースは、前記発光体巻取ボビンが回転自在に結合され、前記第1位置知らせ発光部材に対応する位置に前記発光確認貫通孔が形成された第1カバー部材と、該第1カバー部材と結合され前記発光体巻取ボビンに結合された前記電源部ボビンが回転自在に結合され、前記第2位置知らせ発光部材に対応する位置に前記発光確認貫通孔が形成された第2カバー部材を備える。
【0014】
前記発光体巻取ボビンは前記線形発光体が外周面に沿って巻取られるように延設され、前記第2カバー部材方向に開放された第1内部空間が設けられ、一側が前記第1カバー部材に回転自在に結合され、他側が前記電源部ボビンと結合される巻取部と、前記第1カバー部材に隣接した前記巻取部の一端に前記巻取部より大きい外径を有するように形成され、前記第1カバー部材に向かい合う面に前記第1位置知らせ発光部材が設けられる第1フランジ部と、前記巻取部の他端に前記巻取部より大きい外径を有するように延設される第2フランジ部と、を備える。
【0015】
前記電源部ボビンは前記第1内部空間に一部収められるように形成され、一端が前記発光体巻取ボビンに固定結合される巻取部収容部と、該巻取部収容部の他端で前記巻取部収容部より拡張された外径を有し、前記第2カバー部材方向に延設され、内部に前記第2カバー部材方向に開放された第2内部空間が形成され、前記第2内部空間に前記線形発光体及び前記第1及び第2位置知らせ発光部材と連結されるインバータが装着されるインバータ装着部が備えられる発光体巻取ボビン結合部と、一側が前記発光体巻取ボビン結合部に固定結合され、他側が前記第2カバー部材に回転自在に結合され、前記インバータに電源を供給する電源供給部と、前記インバータに前記電源供給部の電源供給を連結及び連結解除して前記インバータを通じて前記線形発光体と前記第1及び第2位置知らせ発光部材の発光を制御し、前記発光体巻取ボビンの回転を操作する操作部が設けられ、前記第2カバー部材と向かい合う面に前記第2位置知らせ発光部材が設けられた第2カバー部材結合部を備える。
【0016】
前記第2カバー部材は前記第2カバー部材結合部に装着された前記電源供給部と前記操作部のユーザ操作が容易になるよう、前記電源供給部と前記操作部が開放できるように貫通して形成された開口部を備える。
【0017】
本発明の救助用避難誘導装置は、前記ボビンユニットから巻取解除された前記線形発光体の一側端部と前記ボビンユニッとの間に通信可能な通信ユニットをさらに備える。
【0018】
前記線形発光体は、前記ボビンユニットの回転方向に沿って巻取及び巻取解除できるように延設され、中心線上に位置する中心引張線と、該中心引張線の長手方向に沿って延び、前記中心引張線の外側に備えられる発光部と、前記中心引張線及び前記発光部の外側をカバーする被覆部を備え、前記通信ユニットは前記ボビンユニットから巻取解除される前記線形発光体の一側端部に設けられ、第1電気信号を発させる第1作動ボタンを含む通信端末部と、前記ボビンユニットに設けられ第2電気信号を発させる第2作動ボタンと、該第2作動ボタンと前記線形発光体の他側端部とそれぞれ連結され、前記第2作動ボタンの作動状態によって前記ボビンユニットに電源供給を制御し、前記発光部及び前記中心引張線を経由する電気的経路を通じて第1及び第2電気信号による前記線形発光体の発光状態に必要な電力を制御する制御部を備える。
【0019】
前記中心引張線は導電可能であり、引っ張り強度を高められる合糸または高炭素鋼線のうちいずれか一つで形成するのが好ましい。
【0020】
前記線形発光体は一側端部に前記通信端末部と着脱自在であり、前記通信端末部と電気的に連結可能な端子部を備える。
【0021】
前記電源部ボビンは前記通信端末部と分離された前記端子部を収めて、前記端子部と電気的に連結される直列連結部を備える。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明の救助用避難誘導装置によれば、第1及び第2位置知らせ発光部材を通じてボビンの位置が識別できるので、避難者や人命救助者の位置把握が容易になる利点を有している。
【0023】
また、本発明に係る救助用避難誘導装置は、線形発光体の色フィルタ部を通じて一定距離ごとに発光する色を異ならせることから、避難者や人命救助者が避難経路の距離を認識し避難できて、安全事故の発生率を低減可能な利点を有している。
【0024】
そして、本発明の救助用避難誘導装置は、線形発光体の発光状態を用いてコミュニケーションの可能な通信ユニットを備えることによって、人命救助者と安全地域の指揮者との両方向コミュニケーションが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第1の実施形態に係る救助用避難誘導装置の斜視図である。
図2図1の救助用避難誘導装置の一部分離斜視図である。
図3図1の救助用避難誘導装置の断面図である。
図4図1の救助用避難誘導装置のブロック図である。
図5図1の線形発光体の一部斜視断面図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る線形発光体の断面図である。
図7】本発明の第3の実施形態に係る救助用避難誘導装置の線形発光体の一部斜視図である。
図8】本発明の第4の実施形態に係る救助用避難誘導装置の一部分離斜視図である。
図9図8の救助用避難誘導装置が直列連結された状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付した図面を参照して、本発明の好ましい実施形態に係る救助用避難誘導装置をさらに詳しく説明する。
【0027】
本発明に係る救助用避難誘導装置は、火事や地震などの緊急災難事故の発生時、危険地域に位置している人を救助するために人命救助者が危険地域に進入する経路を表示して予め避難経路を確保するために使われる。
【0028】
本発明の第1実施形態に係る救助用避難誘導装置1は、線形発光体100と、ボビンユニット200と、ケース300と、結合ユニット400と、通信ユニットを備える。
【0029】
線形発光体100は曲げ自在なELワイヤ(EL Wire)が適用されている。一般のELワイヤは電界方式によって発光する発光半導体であるEL(electro luminesent)素子を中心の銅線に均一に塗布し、塗布されたEL素子の外部に電極として使われた電線を設けて銅線と電線に交流電圧を印加すれば、位相変化によって電子移動が発生し、よってエネルギー変換が発生して発光する銅軸線構造の連続的線形発光特性を有する超節電磁気発光線を指す。
【0030】
線形発光体100は、図5に示したように、中心電極110と、誘電層120と、 発光層130と、表面電極140と、色フィルタ部150と、被覆層160とからなるELワイヤが適用できる。線形発光体100は、中心電極110と表面電極140との間に交流電源が印加され、位相変化によって発光層130の内部に電子移動が起こり、これによる発光内部における電子と蛍光体との衝突によって放出されることによって、発光層130が線発光する構造である。誘電層120は中心電極から供給される交流電源によって電池を充電した後、その充電された電子を発光層130へ放出する機能を果たす。色フィルタ部150は光源に該当する発光層130から射出される光を設定された色相に転換する部分である。色フィルタ部150は黄色、緑色、赤色、青色など多様な色相のうち一つで設定できる。色フィルタ部150は光重合形感光性組成物及び色相を具現する有機顔料で構成できる。線形発光体100は後述するインバータ600と連結されている。
【0031】
線形発光体の中心電極140はマイナス電極として、表面電極はプラス電極として働いて、後述する通信ユニットの通信に使われる。
【0032】
ボビンユニット200は、図1及び図2を参照すれば、後述するケース300の内部に回転自在に装着されている。ボビンユニット200は、回転方向に沿って線形発光体100を巻取及び巻取解除し、外側に位置識別できるように発光する第1及び第2位置知らせ発光部材280,290が設けられ、線形発光体100と第1及び第2位置知らせ発光部材280,290に電源を供給する部分である。
【0033】
ボビンユニット200は発光体巻取ボビン210と電源部ボビン250とを備える。
【0034】
発光体巻取ボビン210は回転方向に沿って線形発光体100が巻取または巻取解除できるように、後述するケース300の第1カバー部材310に回転自在に結合ユニット400を通じて結合されている。図2を参照すれば、発光体巻取ボビン210は巻取部220と、 第1フランジ部230と、第2フランジ部240とを備える。
【0035】
図3を参照すれば、巻取部220は線形発光体100が外周面に沿って巻き取られるように延設されている。巻取部220は、図2を参照すれば、後述する第2カバー部材320方向に開放された第1内部空間221が設けられた横になった円柱状よりなっている。巻取部220は一側に形成された第1カバー部材310に回転自在に結合される円板状の第1カバー部材結合部223と、第1カバー部材結合部223の縁部から後述する第2カバー部材320方向に延設されて第1内部空間221が形成され、外周面に線形発光体100が巻取られる円筒状の巻取部本体225を備える。
【0036】
第1カバー部材結合部223は一側面が第1カバー部材310に回転自在に結合され、第1内部空間221に形成された他側面が電源部ボビン250と結合されている。第1カバー部材結合部223の中心には第2カバー部材320から第1カバー部材310方向に四角状に貫通して形成された第1固定貫通孔224が形成されている。第1固定貫通孔224は後述する結合ユニット400の固定部材420の横断面形状に対応するように貫通して形成され、固定部材420が貫通されて固定装着される部分である。結合ユニット400と固定部材420の具体的な構造は後述する。巻取部本体225の一側には線形発光体100と後述するインバータ600が連結できるように第1インバータ連結孔226が形成されている。
【0037】
第1フランジ部230は、後述するケース300の第1カバー部材310に隣接した巻取部220の一端に第1カバー部材と並んで巻取部220より大きい外径を有するように形成されている。すなわち、第1フランジ部230は第1カバー部材結合部223の縁部に沿って第1固定貫通孔224から遠ざかるように延設された部分である。第1フランジ部230は第1カバー部材310に向かい合う面に第1位置知らせ発光部材280が第1フランジ部230の円周方向に設けられている。第1位置知らせ発光部材280は線形発光体100に適用されたELワイヤが適用されており、後述する電源部ボビン250に装着されたインバータ600と連結されている。第1フランジ部230は第1フランジ部230の円周方向に沿って形成されて、第1位置知らせ発光部材280が安着される第1発光部材安着溝231が形成されている。第1位置知らせ発光部材280は光を外部に射出することによって、ボビンユニット200とケース300の位置把握や救助用避難誘導装置1を所持しているユーザの位置把握を容易にする役割を果たす。
【0038】
第2フランジ部240は、巻取部220の他端で巻取部本体225より大きい外径を有するように第1フランジ部230と並んだ方向に延設された部分である。第1フランジ部230と第2フランジ部240は巻取部220に巻取られて、積層される線形発光体100が巻取部220の外側に外れないように保持する役割を果たす。
【0039】
図1及び図2を参照すれば、電源部ボビン250は発光体巻取ボビン210の回転方向及び回転角に対応して回転できるように一側が第1カバー部材結合部223の他側面に固着され、他側が第2カバー部材320に回転自在に結合される。電源部ボビン250は 線形発光体100と第1位置知らせ発光部材280、それから後述する第2位置知らせ発光部材290が発光できるように電源を供給する。電源部ボビン250は発光体巻取ボビン結合部260と第2カバー部材結合部270とインバータ600とを備える。
【0040】
発光体巻取ボビン結合部260は巻取部収容部261とインバータ装着部265とを備える。
【0041】
巻取部収容部261は第1内部空間221に一部収められるように形成され、一端が発光体巻取ボビン210に固定部材420を通じて固着される部分である。巻取部収容部261は内部に第2カバー部材320方向に開放された第3内部空間266aが形成されており、第3内部空間266aは後述するインバータ装着部265の第2内部空間266と連通されている。
【0042】
巻取部収容部261は固定部材結合部262と収容部本体264を備える。固定部材結合部262は第1カバー部材結合部223と並んだ方向に 巻取部220の内径より小さく延設され、第1固定貫通孔224に対応する部分に固定部材420が貫通して結合できる第2固定貫通孔263が形成されている。収容部本体264は固定部材結合部262の縁部に沿って第2カバー部材320方向に延設され、第3内部空間266aが形成されている。収容部本体264は一側にインバータ600が第1及び第2位置知らせ発光部材280、290、それから線形発光体100と連結できるように貫通して形成された第2インバータ連結孔264aが形成されている。
【0043】
インバータ装着部265は巻取部収容部261の他端、すなわち収容部本体264の端部から収容部本体264の外周面に直交する方向に延設され、収容部本体264より拡張された外径を有するように形成された第3フランジ部267と、第3フランジ部267の縁部に沿って第2カバー部材220方向に延設され、内部に第2内部空間266が設けられたフランジ延長部268と、フランジ延長部268の縁部に沿ってフランジ延長部268の外周面に直交する方向に延設され、フランジ延長部268より拡張された外径を有する第4フランジ部269を備える。すなわち、インバータ装着部265は第2内部空間266が第3内部空間266aと連通され、第2カバー部材320の方向に開放して形成されている。第2内部空間266の一側には線形発光体100、第1及び第2位置知らせ発光部材280,290と連結されるインバータ600が装着されている。
【0044】
第2カバー部材結合部270は、一側が発光体巻取ボビン結合部260の第4フランジ269とボルト締結されており、他側が第2カバー部材320に第2軸受460を通じて回転自在に結合されている。第2カバー部材結合部270はインバータに電源を供給する電源供給部273と、インバータ600に電源供給部273の電源供給を連結及び連結解除して、インバータ600を通じて線形発光体と第1及び第2位置知らせ発光部材の発光を制御し、発光体巻取ボビンの回転を操作する操作部276が設けられている。
【0045】
第2カバー部材結合部270は電源供給部装着部271と操作部装着部275を備える。
【0046】
図2及び図3を参照すれば、電源供給部装着部271は第3内部空間266aに一部収められるように形成され、電源供給部273であるバッテリが装着できるように、後述するケース300の第2カバー部材320方向に開放されたバッテリ装着空間273aが形成されている。電源供給部装着部271はケース300の第1カバー部材310に隣接した一側端部に装着されバッテリの一端に設けられた電源供給端子271a、272bと接続され、インバータ600と連結された端子ユニット274を備える。
【0047】
操作部装着部275は電源供給部装着部273の他側端部の縁部に沿ってバッテリ装着本体273の外径より拡張されるように形成され、バッテリ装着空間273aが開放するように中心部が貫通して形成されている。また、操作部装着部275の 一側面は第4フランジ部269とボルト締結されており、他側面は第2カバー部材320に回転ガイド部材460を介して回転自在に結合されている。回転ガイド部材460は操作部装着部275の円周方向に沿って一定間隔ごとに設置されている。
【0048】
操作部装着部275は第2カバー部材220と向かい合う他側面に第2位置知らせ発光部材290が設けられている。第2位置知らせ発光部材290は第1位置知らせ発光部材280に対応する位置に設けられてインバータ600と連結されており、第1位置知らせ発光部材280のようにELワイヤが適用されている。
【0049】
操作部装着部275の他側面には操作部装着部275の円周方向に沿って形成されて、第2位置知らせ発光部材290が安着される第2発光部材安着溝278が形成されている。
【0050】
操作部装着部275に装着される操作部276は制御部530を通じて電源供給部271と連結され、インバータ600に電源供給及び電源供給解除されるようにする第2作動ボタン277とボビンユニット200の回転運動と回転方向を決定するハンドル279を備える。ハンドル279は第1カバー部材310から第2カバー部材320方向に延設され、 操作部装着部275を貫通して一端が発光体巻取ボビン結合部260に結合されており、他端は操作部装着部275の他側面に対して突出して形成されている。
【0051】
図1及び図2を参照すれば、ケース300はボビンユニット200の回転方向に沿って線形発光体100が巻取または巻取解除できるようにボビンユニット200を回転自在に内部に収める。
【0052】
ケース300は、第1カバー部材310と、第2カバー部材320と、多数のカバー部材締結ボルト330を備える。また、ケース300は第1及び第2位置知らせ発光部材280、290の発光状態を確認できるように発光認識部340がそれぞれ設けられている。
【0053】
第1カバー部材310は板状より形成されており、第1位置知らせ発光部材280に対応する位置に発光認識部340が形成されている。第1カバー部材310は発光体巻取ボビン210と向かい合う内側面に発光体巻取ボビン210が回転自在に結合できるように結合ユニット400の第1軸受410が装着されている。この際、第1軸受410は中心軸が発光体巻取ボビン210に形成された第1固定貫通孔224に対応する位置に存するように第1カバー部材210に装着されている。第1カバー部材310は、図1及び図2を参照すれば、後述する第2カバー部材320と離隔結合されるように所定距離延設された結合バー311の一側とカバー部材締結ボルト330を通じて結合されている。第1カバー部材310は上部に離隔された第2カバー部材320方向の延び、上端に把持できるように形成された取手部315が形成されている。また、第1カバー部材310の下端はボビンユニット200に対応する部分が第2カバー部材320方向に延設されている。
【0054】
第2カバー部材320は、第1カバー部材310に対応して形成された板状に結合バー311の他側と結合されており、第2位置知らせ発光部材290に対応する位置に発光認識部340が形成されている。また、第2カバー部材320は発光体巻取ボビン210に結合された電源部ボビン250が回転自在に回転誘導部材460と結合されている。
【0055】
第2カバー部材320は、操作部装着部に固設された回転誘導部材460を収め、 回転誘導部材460が円周方向に移動できるように案内する回転ガイド溝325を備える。回転ガイド溝352は操作部装着部275の円周方向に沿って形成されている。回転ガイド溝325は複数の回転誘導部材460が円周方向に相互離隔して形成する直径に対応して形成されることが好ましい。
【0056】
第2カバー部材320は、第2カバー部材結合部270に装着される電源供給部273と操作部276のユーザの操作が容易になるよう、電源供給部273と操作部276が開放できるように貫通して形成された開口部323が形成されている。開口部323は図1及び図2を参照すれば、第2カバー部材において発光認識部340より内側に位置するように形成されている。
【0057】
複数の結合バー311は、第1及び第2カバー部材の縁部に沿って互いに所定間隔離隔されて内側にボビンユニットが位置するように装着されている。ケース300の一側には 結合バー311が線形発光体100が排出できるほど配置するように第1及び第2カバー部材310、320に装着され、線形発光体100の進退を案内するガイド部317が形成されている。
【0058】
発光認識部340は外部から第1及び第2位置知らせ発光部材280,290の発光状態を確認できるように、ボビンユニット200に装着された第1及び第2位置知らせ発光部材280、290に対応する位置にそれぞれ形成されている。発光認識部340は第1及び第2カバー部材の各外周面から内周面に貫通して形成された多数の発光確認貫通孔341を備える。多数の発光確認貫通孔341は第1及び第2位置知らせ発光部材280、290の延び方向に沿って長孔でそれぞれ貫通して形成されており、第1及び第2位置知らせ発光部材280、290の延び方向に沿って所定間隔で相互離隔されている。
【0059】
取手部の形状や装着位置は救助用避難誘導装置1を把持したり携帯できれば、図1及び図2に示したものに限定されない。また、両方向通信の可能な避難誘導装置1は肩にかけられる肩紐(図示せず)を適用できる。
【0060】
本発明の一実施形態に係るケース300は、線形発光体100が排出される一側と他側が開放された構造を有しているが、一側のみ開放されたり、ガイド部317だけが開放して形成されるように適用することもできる。
【0061】
結合ユニット400は、第1カバー部材310に結合される第1軸受410と、発光体巻取ボビン210の第1固定貫通孔224と巻取部収容部261の第2固定貫通孔263を貫通して一側が第1軸受410に固定装着される固定部材420、第1カバー部材結合部223と固定部材結合部262との間に位置し、固定部材420が貫通される第1離脱防止リング430と、固定部材結合部262の電源供給部装着部271と向かい合う面と接触され、固定部材420が貫通される第2離脱防止リング440と、固定部材の他側端部に 固定部材の長手方向と直交する方向に固定部材420を貫通して、第2離脱防止リング440の離脱を防止する安全ピン450を備える。
【0062】
固定部材420は四角柱状より形成されており、第1固定貫通孔224及び第2固定貫通孔263は固定部材420の横断面状に対応するように貫通して形成されている。 従って、固定部材420は発光体巻き取りボビン210と電源部ボビン250が一方向に 回転する際相互同じ方向に回転し、回転角度が同一になるよう保持する役割を果たす。第1離脱防止リング430は固定部材420から発光体巻取ボビン210の離脱を防止し、発光体巻取ボビン210と電源部ボビン250との間に遊撃を無くして安定的に回転運動できるように補助する役割を果たす。第2離脱防止リング440は発光体巻取ボビン結合部260が固定部材420から離脱することを防止し、第2離脱防止リング440は安全ピン450によって離脱防止される。安全ピン450は曲げ自在であり、外力が無くては復元されないように鉄、アルミニウム、銅などの素材が適用されるのが好ましい。
【0063】
通信ユニットはボビンユニット200から巻取解除された線形発光体100の一側 端部とボビンユニット200との間に両方向通信を可能にするものであって、通信端末部510と第2作動ボタン277と制御部530とからなる。
【0064】
通信端末部510はボビンユニット200から巻取解除される線形発光体100の 一側端部に設けられる。
【0065】
通信端末部510は把持自在に形成され、一側が線形発光体100の一側端部と連結され、他側が環部111が形成される端末本体511と、端末本体511に装着され安全地域に位置した現場指揮所や指揮者の操作によって第1電気信号を発させる第1作動ボタン513を含む。
【0066】
第2作動ボタン277は操作部276として制御部530及びインバータ600を通じて線形発光体100の他側端部と連なって通信端末部510と電気的に連結され、ユーザの操作によって第2電気信号を発させる。
【0067】
制御部530は電源部ボビン200に設けられ、第2作動ボタン277と線形発光体100の他側端部と連結され、第1作動ボタン513及び第2作動ボタン523の作動状態によって線形発光体100を通じて通信端末部510に電源供給を制御し、第1電気信号を受信したり通信端末部510に第2電気信号の伝達を制御する。
【0068】
また、制御部530はバッテリ273及びインバータ600と連結され、バッテリ273から印加された電源を制御して、インバータ600を通じて線形発光体100と第1 及び第2位置知らせ発光部材280、290に供給する。
【0069】
さて、前述したような構成を有する本発明の一実施形態による救助用避難誘導装置1の作用について説明する。
【0070】
救助用避難誘導装置1は緊急災難の発生時、危険地域に位置した避難者を安全地域に避難させるために人命救助者が危険地域に進入しながら避難者の避難経路を予め確保することができる。
【0071】
安全地域から危険地域に進もうとする人命救助者が避難誘導装置1を把持したり携帯し、線形発光体100と第1及び第2位置知らせ発光部材280、290を第2作動ボタン277の操作を通じて発光させる。第1及び第2位置知らせ発光部材280、290の発光状態は発光認識部340の発光確認貫通孔341を通じて確認可能である。
【0072】
バッテリ273が電源供給部装着部271に装着された状態で第2作動ボタン277を人命救助者やユーザが操作して、制御部530を通じてインバータ600の作動及び線形発光体、第1及び第2位置知らせ部材の発光に必要な電源を供給する。インバータ600はバッテリ273から受けた直流電源を制御部530を通じて印加されて、線形発光体100に適した交流電源に変換する役割を果たす。インバータ600を通じて交流に転換された電源は第1及び第2位置知らせ発光部材280、290と線形発光体100に供給される。
【0073】
そして、通信端末部510の端部に設けられている環部111を安全地域の周辺救助物のある部分に架けて固定した後、危険地域に進入しながら線形発光体100が発光体巻取ボビン210から巻取解除されて、ガイド部317を通じて排出されるようにハンドル279を円周方向に回す。
【0074】
ハンドル279を線形発光体100がボビンユニット200から巻取解除されるように第2カバー部材の外周面を基準にして時計回りに回すと、回転誘導部材460が回転ガイド溝325に沿って円周方向に回転しつつハンドル279が装着された電源部ボビン250が時計回りに回転される。固定部材420を通じて電源部ボビン250と結合された発光体巻取ボビン210が電源部ボビン250の回転方向と同じ方向である時計回りに回転しつつ線形発光体100が巻取解除される。
【0075】
人命救助者の進入経路に沿って巻取解除された線形発光体100によって避難経路が確保され、火事やその他の粉埃などによって視野が狭くなっていても線形発光体100の発光により避難経路を識別することができる。また、第1及び第2位置知らせ発光部材の発光により人命救助者の位置を避難者が容易に把握できて人命救助者の救助案内を効率よく受けられる利点がある。そして、人命救助者は安全地域に復帰する時はハンドル279を第2カバー部材の外周面を基準にして反時計回りに回転させて、線形発光体100がボビンユニット200に巻取られるようにする。
【0076】
そして、本発明の第1の実施形態に係る救助用避難誘導装置は、線形発光体100の 一側端部に設けられた通信端末部510とボビンユニット200に設けられた第2作動ボタン277で線形発光体100を通じて第1及び第2電気的信号を送ることができる。
【0077】
例えば、一定時間以上に第1または第2作動ボタン510、277を押す場合、通信端末部510及び電源部ボビン250の電源をオン(On)させたり、オン状態でオフ(Off)させることができる。
【0078】
線形発光体100は第1作動ボタン513と第2作動ボタン277の押圧状態や回数によって制御部530を通じて発光状態が制御できる。すなわち、制御部530は線形発光体100が持続的に発光される第1発光状態、長周期で発光した後点滅される第2発光状態、短周期で発光した後点滅される第3発光状態、長周期の発光状態と短周期の発光状態が交番する第4発光状態などで、第1及び第2作動ボタン510、520の操作によって発光するように設定できる。
【0079】
救助用避難誘導装置1は人命救助者と現場指揮所との約束された信号に応じて、線形発光体100が発光される電源部ボビン250のオン(On) 状態で第2作動ボタン520が短く1回さらに押圧される場合、第4発光状態で線形発光体100が発光され、現在正常的に救助及び作業が進行中であるとの状態を表示することができる。あるいは両方向通信の可能な救助用避難誘導装置1は第2作動ボタン277が2回さらに押圧される場合、第3発光状態で線形発光体100が発光され、現在緊急状況救助要請または警告状態などを現場指揮所や指揮者に伝達することができる。
【0080】
すなわち、救助用避難誘導装置1は人命救助者または救助しようとする人の身体危険状況下で外部に位置する統制所または指揮者に状況に送信することができ、現場指揮手続において全ての人命救助者、指揮官、各単位組織の力を効率よく統合する目的を達成することができる。
【0081】
本発明の第1の実施形態に係る救助用避難誘導装置1は、第1及び第2位置知らせ発光部材280,290を通じてボビンユニット200の位置が識別できるので、避難者や人命救助者の位置把握が容易になる利点を持っている。
【0082】
また、本発明に係る救助用避難誘導装置1は、通信端末部510と、線形発光体100と、第2作動ボタン277とからなる通信ラインが形成されて、人命救助者と指揮者との簡単なコミュニケーションが可能になるので、救助状況を容易に把握できる利点がある。
【0083】
一方、図6は本発明の第2の実施形態に係る救助用避難誘導装置の線形発光体700の断面図である。前述した図面において同じ機能を有する構成要素は同じ参照符号で付する。
【0084】
線形発光体700は、図6に示したように、多数のELワイヤを備えることもできる。
【0085】
線形発光体700は後述する発光体巻取ボビン210の回転方向に沿って巻取及び 巻取解除自在に延設され、中心線上に位置する線形の中心引張線710と、中心引張線710の長手方向に沿って延び、中心引張線710の外側に備えられる発光部720と、中心引張部710及び発光部720の外側をカバーする被覆部730、740を備える。
【0086】
中心引張線710は導電自在で、かつ引っ張り強度を高められる合糸または高炭素鋼線のうちいずれか一つが適用できる。
【0087】
発光部720は、図6に示したように、中心引張線710の長手方向に沿って延びるELワイヤ721と、ELワイヤ721の外側を包む蛍光物質723と、蛍光物質723の外側を包むテフロン(登録商標)被覆層725とを備える。
【0088】
図6に示したように、被覆層725内にELワイヤがさらに適用できる。
【0089】
線形発光体700の中心引張線710はマイナス電極として、ELワイヤ721はプラス電極として働いて、通信端末部510と第2作動ボタン277との通信に使われる。
【0090】
被覆部は、中心引張線710及び発光部720を包む第1被覆層730と、第1被覆層を包む第2被覆層740とを備える。
【0091】
ELワイヤ721は、本発明の第1の実施形態に係るELワイヤの構造を有することもでき、示されていないが、中心軸に銅線(core wire)と銅線を包む蛍光物質と、蛍光物質を包みながら抵抗ワイヤ(radial wire)を含むコーティング層で形成された構造を有することもできる。この際、被覆部は、示されていないが、ELワイヤから発光される光を設定された色相に転換する色フィルタ部をさらに備えられる。色フィルタ部は黄色、緑色、赤色、青色など多様な色相のうちいずれか一つに設定できる。または、被覆部は第1または第2被覆層730、740のうちいずれか一つが色フィルタ部に置き換えられて適用することもできる。
【0092】
本発明の第2の実施形態に係る制御部530は、第2作動ボタン277の作動状態によってボビンユニット200に電源供給を制御し、発光部720及び中心引張線710を経由する電気的経路を通じて第1及び第2電気信号による線形発光体700の発光状態に必要な電力を制御する。
【0093】
本発明の第2の実施形態に係る救助用避難誘導装置は、多数のELワイヤが内蔵されていて、救助経路が長い場合にも線形発光体の発光確認が容易な利点がある。
【0094】
一方、図7は本発明の第3の実施形態に係る救助用避難誘導装置3の線形発光体100の一部斜視図である。
【0095】
本発明の第3の実施形態に係る色フィルタ部150は、ボビンユニット200から 巻取解除された線形発光体の長さを識別できるように一定距離ごとに色相が転換されるように適用されている。すなわち、色フィルタ部150は一定間隔で相互異なる色相よりなっている。
【0096】
図7を参照すれば、10m間隔ごとに色フィルタ部150のフィルタ色相が青色、赤色、オーレンジ色の順番にて形成されていることを例として説明する。発光層130から射出される光が色フィルタ部を通過しつつ10m間隔ごとに青色光100a、赤色光100b、オーレンジ色光100cに転換される。色フィルタ部150は5m間隔ごとに光色相が転換されるようにフィルタ色相を異ならせることもでき、3m間隔に光色相が転換されるようにすることもできる。しかし、色フィルタ部150のフィルタ色相の転換間隔は例示されたものに限定されず、設定されるフィルタ色相も多様に適用できることは勿論である。また、線形発光体100の長さも限定されないことは勿論である。
【0097】
本発明の第3の実施形態に係る救助用避難誘導装置2は、発光体巻取ボビン210から巻取解除されてケース300の外側に排出された線形発光体が色フィルタ部のフィルタ色相によって一定間隔ごとに異なる色相の光を射出することによって避難者や人命救助者が巻取解除された線形発光体の長さを識別できる利点を持っている。従って、人命救助者や避難者は線形発光体が一定間隔ごとに転換された発光色相を通じて、危険地域から安全地域までの距離を概略に認識することができて、安全事故を予防することができ、心理的な負担感を軽減することができる。
【0098】
示されていないが、本発明の第2の実施形態に係る線形発光体の構造に一定間隔ごとに異なる色相を有する色フィルタ部を適用できることは勿論である。
【0099】
一方、図8及び図9に示された本発明の第4の実施形態に係る救助用避難誘導装置4が示されている。前述した図面と同じ機能を有する構成要素は同一参照符号を付する。
【0100】
本発明の第4の実施形態に係る救助用避難誘導装置4の線形発光体800は本発明の第1の実施形態ないし本発明の第3の実施形態に係る線形発光体100、700の構造に通信端末部510と着脱自在であり、通信端末部510と電気的に連結可能な端子部190を備える。
【0101】
線形発光体の端子部190が形成された一側端部と、端子部190が挿入される通信端末部510の端部側にはそれぞれ相互螺合される推ねじ部191と雌ねじ部515が形成される。
【0102】
そして、本発明の第4の実施形態に係る電源部ボビン200は通信端末部510から分離された端子部190を収めて端子部190と電気的に連結される直列連結部900を備える。
【0103】
従って、本発明の第4の実施形態に係る救助用避難誘導装置4の端子部190は同じ構造を有する救助用避難誘導装置4の直列連結部900に連結できて、図9に示したように、複数の救助用避難誘導装置4を直列連結するための用途として用いられる。
【0104】
今まで説明して来た本発明に係る救助用避難誘導装置は、第1及び第2位置知らせ発光部材280、290を通じてボビンユニット200の位置が識別できるので、避難者や人命救助者の位置把握または移動しようとする安全地域の位置把握が容易な利点を有している。
【0105】
また、本発明に係る救助用避難誘導装置は線形発光体100の色フィルタ部150を通じて一定距離ごとに発光される色を異ならせることによって、避難者や人命救助者が避難経路の距離を認識し避難することができて、安全事故の発生率を低減できる利点を有している。
【0106】
そして、本発明に係る救助用避難誘導装置は、線形発光体の発光状態を用いて意見を伝達できる通信ユニットを備えることによって、人命救助者と安全地域の指揮者との両方向コミュニケーションが可能である。
【0107】
本発明は図面に示した実施形態を参考にして説明して来たが、これは例示に過ぎず、本技術分野の通常の知識を持つ者であれば、これより多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であることが理解できるはずである。従って、本発明の真の技術的保護範囲は添付した請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0108】
1:救助用避難誘導装置
100:線形発光体
150:色フィルタ部
200:ボビンユニット
210:発光体巻取ボビン
220:巻取部
230:第1フランジ部
231:第1発光部材安着溝
240:第2フランジ部
250:電源部ボビン
260:発光体巻取ボビン結合部
270:第2カバー部材結合部
271:電源供給部装着部
273:電源供給部
275:操作部装着部
277:第2作動ボタン
278:第2発光部材安着溝
279:ハンドル
280:第1位置知らせ発光部材
290:第2位置知らせ発光部材
300:ケース
310:第1カバー部材
311:結合バー
320:第2カバー部材
323:開口部
330:カバー部材締結ボルト
340:発光認識部
341:発光確認貫通孔
400:結合ユニット
410:第1軸受
420:固定部材
430:第1離脱防止リング
440:第2離脱防止リング
510:通信端末部
511:端末本体
513:第1作動ボタン
530:制御部
600:インバータ
図1
図2
図3
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図9