特許第6356811号(P6356811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6356811注入可能な食品のシールされたパックを搬送するための搬送ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6356811
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】注入可能な食品のシールされたパックを搬送するための搬送ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/24 20060101AFI20180702BHJP
   B65G 19/02 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
   B65B61/24
   B65G19/02 A
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-541484(P2016-541484)
(86)(22)【出願日】2014年11月25日
(65)【公表番号】特表2017-501942(P2017-501942A)
(43)【公表日】2017年1月19日
(86)【国際出願番号】EP2014075465
(87)【国際公開番号】WO2015096942
(87)【国際公開日】20150702
【審査請求日】2017年11月24日
(31)【優先権主張番号】13199498.0
(32)【優先日】2013年12月23日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】フランコ・サンティ
(72)【発明者】
【氏名】ジョルジオ・マッティオリ
(72)【発明者】
【氏名】アレッサンドロ・ガラタ
【審査官】 宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02586715(EP,A1)
【文献】 特開2004−323221(JP,A)
【文献】 特開昭61−188313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 61/24
B65G 19/00−19/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入可能な食品の少なくとも1つのシールされたパック(2)を、関連する前記パック(2)から折りたたまれたパッケージを形成するよう構成された折りたたみユニット(15)へ搬送するための搬送ユニット(1)であって、
前記搬送ユニット(1)は、
− 搬送コンベア(21,23)と;
− 経路(P)に沿って周期的に動作可能な、前記搬送コンベア(21,23)によって運搬される少なくとも1つのプッシュ部材(27)であって、前記パック(2)と接触するよう構成された壁(45)を備える、少なくとも1つのプッシュ部材(27)と;
− 前記搬送コンベア(21,23)上で前記プッシュ部材(27)を支持するための支持部材(29)と;
を備えており、
前記経路(P)は、使用時に前記プッシュ部材(27)が前記パック(2)を受け取る入口ステーション(I)と、使用時に前記プッシュ部材(27)が前記パック(2)を送り出す出口ステーション(O)と、を備えており;
前記経路(P)は、前記出口ステーション(O)を規定し、第1軸(B)を中心とする円弧となるよう湾曲した第1の延在部(P2)を備えており;
前記経路(P)は、前記第1の延在部(P2)の上流に配置される直線的な第2の延在部(P1)を備えており;
前記プッシュ部材(27)は、前記第1の延在部(P2)に沿った前記支持部材(29)の移動が前記搬送コンベア(21,23)及び前記第1軸(B)へ向かう前記壁(45)の移動を引き起こすように、前記支持部材(29)に接続され、
前記支持部材(29)は、第1の支持部材(30)と第2の支持部材(31)とを備え
ており;
前記プッシュ部材(27)は、前記第1の支持部材(30)に対して連結されており、
かつ前記第2の支持部材(31)に対してスライド可能な様式で接続され、
前記プッシュ部材(27)はスロット(42)を備え、前記第2の支持部材(31)は、前記スロット(42)内をスライド可能なピン(38)を備える
搬送ユニット。
【請求項2】
前記スロット(42)は方向に沿って細長くなっており、かつ、
前記ピン(38)は前記方向(E)に平行な前記スロット(42)内をスライド可能であることを特徴とする請求項1に記載の搬送ユニット。
【請求項3】
前記ピン(38)は、前記方向(E)に交差する第の軸(D)を中心として、前記スロット(42)に対して回転可能であることを特徴とする請求項2に記載の搬送ユニット。
【請求項4】
前記方向(E)は前記経路(P)に対して傾斜していることを特徴とする請求項2又は3に記載の搬送ユニット。
【請求項5】
前記プッシュ部材(27)は、前記方向(E)に交差する第の軸(C)を中心として前記第1の支持部材(30)にヒンジ連結されていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項6】
前記第2の支持部材(31)は、前記経路(P)に沿う前記第1の支持部材(30)および第2の支持部材(31)の前進方向に基づいて進みながら、前記第1の支持部材(30)の下流に配置されていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項7】
前記スロット(42)は、前記方向(E)に沿って互いに反対側の第1の端部(43)と第2の端部(44)とを有しており;
前記第1の端部(43)は、前記プッシュ部材(27)が前進する意図に基づいて前記経路(P)に沿って進む場合に、前記第2の端部(44)の上流に配置されており;
前記プッシュ部材(27)が前記経路(P)の前記直線的な第2の延在部(P1)に沿って移動する場合に、前記第1の端部(43)に前記ピン(38)が係合し;
前記プッシュ部材(27)が前記第2の延在部(P2)に沿って移動する場合に、前記第2の端部(44)に前記ピン(38)が係合することを特徴とする、請求項に記載の搬送ユニット。
【請求項8】
前記第1の支持部材(30)および前記第2の支持部材(31)は、互いから独立して、前記搬送コンベア(21,23)に支持されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項9】
前記第1の支持部材(30)および前記第2の支持部材(31)の対応するポイント同士の間の距離は、前記出口ステーション(O)へ向けて前記プッシュ部材(27)が前進する意図に基づいて進む場合に、前記経路(P)の第1の延在部(P1)に沿って一定となり、かつ前記第2の延在部(P2)に沿って増大することを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項10】
前記経路(P)は使用時に垂直平面(P)上に位置することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項11】
前記壁(45)は平坦であることを特徴とする請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項12】
パッケージングマシン(50)であって、
− 請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の搬送ユニット(1)と;
− 前記搬送ユニット(1)の前記出口ステーション(O)で前記パック(2)を受け取るよう構成され、かつ前記パック(2)から折りたたまれたパッケージを形成するよう構成された折りたたみユニット(15)と;
を備えることを特徴とするパッケージングマシン(50)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入可能な食品のシールされたパックを、該パックから折りたたまれたパッケージを形成するよう構成された折りたたみユニットへ搬送するための搬送ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
フルーツジュース、UHT牛乳(超高温処理牛乳)、ワイン、トマトソースなどの多くの液状の食品または注入可能な食品は、一般的に、殺菌されたパッケージング材料から形成されるパッケージに入れられて販売されている。
【0003】
典型的な例として、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として知られる液状または注入可能な食品のための平行六面体形状のパッケージが挙げられる。このパッケージは、積層された帯状のパッケージング材料に折り目をつけてシーリングすることによって形成される。
【0004】
パッケージング材料は、ポリエチレンなどのヒートシールプラスチック材料からなる層で両面が被覆された紙などの基層を備える多層構造を有する。UHT牛乳などの長期保存用製品のための無菌パッケージの場合、パッケージング材料は、アルミニウムホイルなどのガスおよび光バリア材料からなる層をさらに備えてもよい。この層は、ヒートシールプラスチック材料からなる層の上に重ねられ、続いて最終的に食品と接触するパッケージの内面を形成するヒートシールプラスチック材料からなる別の層で被覆される。
【0005】
この種のパッケージは、通常は、完全に自動化されたパッケージングマシンで製造される。該マシンでは、ウェブ状に搬送されるパッケージング材料から連続チューブが形成される。パッケージング材料からなるウェブは、例えば過酸化水素などの化学滅菌剤を塗布することによりパッケージングマシンで滅菌される。上記薬剤は、便宜上、滅菌が完了するとパッケージング材料の表面から除去され、例えば加熱によって気化される。そのように滅菌されたウェブは続いて、閉じられた滅菌環境に保持され、垂直方向において食品を供給されるチューブを形成するように長手方向において折り曲げられてシールされる。
【0006】
形成工程を完了するために、チューブは殺菌されるか滅菌処理が施された食品を充填され、等間隔に離間された横方向セクションに沿ってシールされ、続いて切断される。
【0007】
より詳細には、チューブは、チューブ自体の軸線に対する長手方向および横方向にシールされる。このシーリング工程の後に、長手方向シールと上側横方向シールと下側横方向シールとを有するまくら状パックが得られる。
【0008】
個々のパックは、上側端部部分および下側端部部分のそれぞれに関して、個別のシーリングバンドによって形成される細長い略矩形状のフィンと;関連する端部部分の両側から突出するとともに個別の台形壁によって規定される一対の略三角形フラップと;をさらに備える。
【0009】
これら端部部分は、パックの平坦な端部壁を形成するように折りたたみユニットによって互いへ向けて加圧され、同時に、上側部分のフラップは主要部分の個々の側壁上に折り曲げられ、かつ下側部分のフラップは下側シーリングライン上に折り曲げられる。
【0010】
上述のタイプのパッケージングマシンは公知となっており、このパッケージングマシンでは、パックは、自動折りたたみユニットによって折りたたまれたパッケージへと変形される。
【0011】
折りたたみユニットは、例えば同じ出願人名による特許文献1から公知となっている。この折りたたみユニットは、実質的に、
− 供給ステーションから送出ステーションへ向かう形成経路に沿って連続的にパックを搬送するためのチェーンコンベアと;
− 形成経路に対する固定ポジションに配置され、かつ形成経路上で関連する折りたたみ工程を実施するためにパックと協働する、多数の折りたたみデバイスと;
− 折りたたむべき個々のパックの関連する三角形フラップを溶融して、パックの関連する壁にシールするために、これら三角形フラップに作用する加熱デバイスと;
− 関連する折りたたみポジションにおいて三角形フラップを折りたたむために、これら部分が冷却された際に各パックと協働する押圧デバイスと;
を備える。
【0012】
パックを折りたたみユニットの入口ステーションへ搬送しかつ供給するステップは、折りたたみユニットの適切なオペレーションのために重要となる。
【0013】
特にこれらパックは、典型的には、パックの長手方向軸線が垂直方向に配置された状態で形成されてシールされる。続いて、搬送コンベアが新しく形成されたパックを受け取り、折りたたみユニットの入口ステーションへパックを運搬する。
【0014】
搬送コンベアは、続いて、第1の無端ベルトと第2の無端ベルトと、第1の無端ベルトおよび第2の無端ベルトによって支持される複数のプッシュ部材と、を備える。
【0015】
第1の無端ベルトおよび第2の無端ベルトは、使用時に対応する垂直方向軸を有する個別のプーリーに巻かれており、かつこれらベルト間に使用時に例えばパックのための水平な通路を規定する。
【0016】
さらに詳細には、パックの各々は、第1の無端ベルトの個別のプッシュ部材と第2の無端ベルトの個別のプッシュ部材とによってこの通路内を前進させられる。
【0017】
次に、個々のプッシュ部材は、関連するパックを搬送コンベアの出口ステーションへ向けて押し出すためにパックと接触する協働面を備える。
【0018】
折りたたみユニットの受け取りステーションへ搬送されるまくら状パックに関する非常に滑らかな動作状態を確実にするために、同じ出願人名による特許文献2では、各プッシュ部材の協働面をインボリュート形状に形成することが提案されている。
【0019】
この方法では、パックは、折りたたみユニットへ向けて前進される際に、とりわけこれらパックが個々のプッシュ部材からリリースされる際に、実質的に一定の均一な推進力を受ける。
【0020】
さらに良好に実行するために、上述の解決法には改良の余地がある。
【0021】
特にプッシュ部材が略垂直平面上を移動する場合、プッシュ部材のインボリュート形状の協働面がまくら状パックの下をスライドし、それが実質的には個々のくさびとして作用するリスクがある。
【0022】
そのため、パックがプッシュ部材によってリリースされる際にパックの速度が変化するリスクがあり、対応する折りたたみパッケージの最適とは言えない成形のリスクをもたらす。
【0023】
この業界では、上述の要求を満たし得る別の方法でパックを折りたたみユニットへ搬送することが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】欧州特許第0887261号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第2586715号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
したがって、本発明の目的は、複雑ではなくかつ高価ではない様式で上述の要件を満たすように設計された、注入可能な食品のシールされたパックを折りたたみユニットまで搬送するための搬送ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
この目的は本願の特許請求の範囲の請求項1に記載の搬送ユニットによって達成される。
【0027】
本発明の好ましい非限定的な実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明に基づく注入可能な食品のパッケージングマシンのための搬送ユニットの斜視図である。
図2】明瞭にするために一部が取り除かれた、まくら状パックと協働する図1の搬送ユニットの拡大側面図である。
図3図2の線III−IIIに沿った拡大断面図である。
図4】明瞭にするために拡大されかつ一部が取り除かれた、図1および図2の搬送ユニットの作動状態を示す図である。
図5】明瞭にするために拡大されかつ一部が取り除かれた、図1および図2の搬送ユニットの、図4の作動状態とは異なる、作動状態を示す図である。
図6図4および図5のいくつかの構成要素をさらに拡大した図を示す。
図7図4および図5のいくつかの構成要素をさらに拡大した図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1図2、および図4から図6における参照符号1は、パッケージング材料からなる公知のチューブ(図示せず)から連続的に製造される、低温殺菌牛乳またはUHT牛乳、フルーツジュース、またはワインなどの注入可能な食品のシールされた略角柱形状のパッケージのためのパッケージングマシン50のための搬送ユニット全体を示す。
【0030】
パッケージングマシン50は本質的に、
− 以下でより詳細に説明される本発明に基づく搬送ユニット1と;
− (図1図2図4および図5にのみ概略的に示す)折りたたみユニット15と;
を備える。
【0031】
ユニット1の上流で、ポリエチレンなどのヒートシールプラスチック材料からなる層で両面を被覆された紙材料からなる層を備えるシート状のヒートシール材料からなる公知のウェブ(図示せず)を長手方向に折り曲げてシールすることによって、チューブが公知の様式で形成される。UHT牛乳などの長期保存用の製品のための無菌パッケージの場合、パッケージング材料は、最終的に食品と接触するパッケージの内面を形成するヒートシールプラスチック材料からなる1つ以上の層に重ねられた例えばアルミニウムホイルなどの酸素バリア材料からなる層を備える。
【0032】
パッケージング材料からなるチューブは、続いてパッケージングのための食品を充填され、そして等間隔で離間された横方向セクションに沿ってシールされて切断され、多数のまくら状パック2(図2図4図5図6および図7に図示される)を形成する。続いて、まくら状パック2は搬送ユニット1へ移送される。
【0033】
便宜上、参照符号は、詳細に説明される特定のパックの形状に対して以下のように付与される。なお、これは単なる一例として意図されたものであり、かつパック2は略水平方向ポジションに配置可能である場合に本発明の搬送ユニット1は便利なことにさまざまな形状のパック2とともに使用されてもよく、搬送ユニット1は、パックの壁のうち、その上をパックが前進する水平面に対して交差する壁と協働し得ることは明らかであろう。
【0034】
図1から図7を参照すると、パック2の各々は、軸線Tを有しており、かつ複数の(この実施形態では4つの)壁8によって規定される略角柱形状の主要部分3と;まくら状パック2の軸線Tに対して横方向にある個別のシーリングバンド6,7へ向けて部分3から先細形状になされた反対の上側および下側端部部分4,5と;を備える。
【0035】
各端部部分4,5は、実質的に二等辺台形の形態の2つの壁9によって少なくとも部分的に規定される。これら2つの壁9は、軸線Tに対して直交する平面に対して互いへ向けてわずかに傾斜しており、かつ部分3の個別の壁8の端縁部によって規定される短辺と、個別のシーリングバンド6,7によって互いに接続される長辺とを有する。
【0036】
個々の部分4,5に関して、パック2の各々は、個別のシーリングバンド6,7によって形成される細長い略矩形状のフィン10と;部分3の両側から横方向に突出するとともに、関連する壁9の端部部分によって規定される2つの略三角形フラップ11,12と;を有する(図6および図7)。
【0037】
パッケージを形成するために、折りたたみユニット15が、パック2の部分4,5を互いへ向けて加圧する一方で、個別のフィン10が部分4,5上に折りたたまれる;折りたたみユニット15は、部分4のフラップ11(図1および図4)を関連する壁8上に折りたたんでシールし;折りたたみユニット15はまた、平坦にされた部分5のフラップ12を折りたたんでシールする。
【0038】
折りたたみユニット15は本質的に、
− コンベア16(図示された実施形態ではチェーンコンベア)と;
− コンベア16の互いに連結された個別のリンクから突出し、コンベア16に沿って一定のピッチをおいて配置され、かつ、折りたたみ経路(図示せず)に沿って個々のパック2を運搬するよう構成された複数のパドル17と;
を備える(図1から図5)。上記折りたたみ経路では、パック2が、対応する完成したパッケージを形成するよう折りたたまれる。
【0039】
搬送ユニット1は、関連する形成および充填ユニット(図示せず)から、新しく形成されたパック2を、該パック2の個々の長手方向軸線が垂直方向に配置された状態で受け取るための湾曲した形状のシュート20(図1および図2)を備えており、それによってパック2はスライド可能に略水平面上に位置するようもたらされる。
【0040】
さらに搬送ユニット1は、シュート20のすぐ下流に配置された搬送コンベア21を備える。
【0041】
搬送コンベア21は、作業部分Wおよび戻り部分Rによって形成される閉経路Pに沿って移動する。
【0042】
より詳細には、経路Pは、
− コンベア21がシュート20からパック2を受け取る入口ステーションIと;
− コンベア21がパック2を折りたたみユニット15へ向けて送り出す出口ステーションOと;
を備える(図2)。
【0043】
経路Pの作業部分Wは、入口ステーションIから出口ステーションOまで延在する。経路Pの戻り部分Rは出口ステーションOから入口ステーションIまで延在する。
【0044】
続いて、経路Pの作業部分Wは、
− 入口ステーションIから広がる直線的な延在部P1と;
− 出口ステーションOで終わる湾曲延在部P2と;
を備える。
【0045】
パック2は、軸線Tが延在部P1に平行な状態で、出口ステーションOで送り出される(図2および図7)。
【0046】
搬送コンベア21は、
− フレーム22と;
− シュート20と折りたたみユニット15との間に介在される無端運搬要素(図示される実施形態ではベルト23)と;
− 軸Aを中心として回転可能な駆動プーリ24と;
− 軸Bを中心として回転可能でありかつ(図3に図示される)モータ25によって回転駆動される駆動プーリ26と;
を備える(図2)。
【0047】
軸Bは図示される実施形態では軸Aに平行である。
【0048】
続いて、フレーム22は一対の固定レール28(図1)を備える。固定レール28は、シュート20から、搬送ユニット1の出口ステーションOを越えて、折りたたみユニット15の入口ステーションまで延在する。
【0049】
図示される実施形態では、軸A,Bは使用時は水平であり、ベルト23は垂直平面上に位置する。
【0050】
延在部P2は、軸Bを中心とする円弧となるように構成される。
【0051】
続いて、ベルト23は、該ベルト23に沿って等間隔で離間された複数のプッシュ部材27を備える。
【0052】
各プッシュ部材27は、プッシュ部材27が経路Pの作業部分Wに沿ってベルトによって駆動されるとパック2に接触する壁45を備える。
【0053】
プッシュ部材27が経路Pの戻り経路Rに沿って移動する場合、プッシュ部材27の各々は個々のパック2を運搬しない。
【0054】
プッシュ部材27は、これらプッシュ部材27が経路Pの延在部P1に沿って移動する場合に、ベルト23と同じ速度で移動する。
【0055】
プッシュ部材27は、軸A,Bに対してベルト23の片側に配置される。
【0056】
そのため、プッシュ部材27は、ベルト23と比較すると軸Bからより大きく距離をおいて配置される。
【0057】
コンベア21は、ベルト23に対するプッシュ部材27の支持のための支持手段29をさらに備える(図6および図7)。
【0058】
有利には、プッシュ部材27は、経路Pの延在部P2に沿う支持手段29の回転がベルト23へ向かう壁45の移動を引き起こす方法で、関連する支持手段29に接続される(図5および図7)。
【0059】
図示された実施形態では、延在部P2に沿った支持手段29の回転がまた軸Bへ向かう壁45の移動を引き起こす。
【0060】
これによって、プッシュ部材27の各々が経路Pの延在部P2上を移動する場合に、関連する壁45が軸Bに近づき、出口ステーションOにおける、その接線方向速度および関連するパック2の接線方向速度を低下させる(図5および図7)。
【0061】
こうした壁45の接線方向の速度の低下は、壁45がベルト23よりも軸Bから離れているという事実により、延在部P2に沿って生じ得る壁45の接線方向速度の増加を相殺する(図5)。
【0062】
より詳細には、支持手段29は、個々のプッシュ部材27のために、支持部材30および支持部材31を備えており;各プッシュ部材27は、支持部材30に対しては連結されており、かつ支持部材31に対してはスライド可能に接続される。
【0063】
一対の支持部材30,31は、ベルト23に沿って一定のピッチをおいて配置される。
【0064】
本発明について以下では、1つのみのプッシュ部材27と、対応する1つの支持部材30と、1つの支持部材31について説明するが、プッシュ部材27および支持部材30,31は互いに同一である。
【0065】
より詳細には、支持部材31は、パック2の前進方向に基づいて経路Pに沿って進む際に、支持部材30の下流に配置される。
【0066】
支持部材30は、
− ベルト23に接続されるベース32と;
− ベルト23とは反対側においてベース32から突出する本体33と;
を備える(図5から図7)。
【0067】
本体33は、ピン34を、経路Pに直交する軸Cを中心に回転可能に支持する。
【0068】
詳細には、ピン34は本体33の両側面から突出する。
【0069】
支持部材31は、
− ベルト23に接続されるベース36と;
− ベルト23とは反対側においてベース36から突出する本体37と;
を備える(図5から図7)。
【0070】
本体37は、軸Cに平行でありかつ経路Pに直交する軸Dを中心として回転可能なピン38を支持する。
【0071】
詳細には、ピン38は、本体37の両側面から突出する。
【0072】
軸C,Dは、図示される実施形態では、軸A,Bに平行でありかつ経路Pを横断する。
【0073】
支持部材30,31は互いに直接接続されていない、つまり支持部材30,31は、ベルト23に対して別々に接続される2つの別個の部品によって形成される。
【0074】
したがって、経路Pに平行に測定した場合に支持部材30,31の対応するポイント(一致するポイント)同士の間の距離は、ベルト23の動作を受けて変化可能である。
【0075】
特に支持部材30,31が経路Pの延在部P1に沿って移動する場合、ベース32,36の対応するポイント同士の間の距離は一定に保たれる(図6)。
【0076】
それとは異なり、支持部材30,31が経路Pの延在部P2に沿って移動する場合、ベース36はベース32から離れるように移動する。そのため、ベース32,36の対応するポイント同士の間の距離は増加する(図7)。
【0077】
支持部材30のピン34は、ベルト23に固定される軸Cを中心としてプッシュ部材27にヒンジ連結される。言い換えると軸Cおよびベルト23は、経路Pに沿って互いに一体的に移動する。
【0078】
支持部材31のピン38は、軸Dを中心としてプッシュ部材27に対して回転可能であるとともに、軸C,Dおよび経路Pに交差する方向Eに沿ってプッシュ部材27に対してスライド可能である。
【0079】
言い換えると支持部材31のピン38は、軸Dを中心としてプッシュ部材27にヒンジ連結されており、かつプッシュ部材27は、ベルト23に対して方向Eに沿って移動可能である。
【0080】
図示された実施形態において、プッシュ部材27は、
− パック2を経路Pに沿って押し進めるためにパック2の部分5の壁9と協働するよう構成された壁45と;
− 経路Pに沿って進みながら、壁45とは反対側にある壁46と;
− 壁45,46の間に介在するとともにベルト23とは反対側に配置される壁47と;
− 互いに対して平行な一対の壁48であって、軸C,Dに対して平行に離間され、かつ壁47からベルト23へ向けて突出する、一対の壁48と;
を備える(図6および図7)。
【0081】
図示された実施形態では、壁45は、パック2が前進する意図に基づいて経路Pに沿って進む場合に、壁46の下流に配置される。
【0082】
壁45は平坦であり、かつ経路Pに交差する平面において軸C,Dに対して傾斜している。
【0083】
特に壁45は、軸C,Dから外れて、壁47から支持部材30,31へ向けて進展する。
【0084】
壁48は、
− 軸Cを中心としてピン34にヒンジ連結される個別の下流部分39と;
− 個別の貫通スロット42を規定する個別の上流部分40と;
を備える。
【0085】
壁48は軸C,Dに直交するよう延在する。
【0086】
各スロット42は、方向Eに沿う長さと、方向Eに直交する幅と、を有する。
【0087】
スロット42には支持部材31のピン38が係合する。
【0088】
特に、方向Eに直交するスロット42の幅は、ピン38の直径に対応する一方で、スロット42の方向Eに沿う長さはピン38の直径よりも大きい。
【0089】
各スロット42は経路Pに対して傾斜しており、かつ、壁46から壁45へ向けて進みながら、壁47からの距離が減少するように延在する。
【0090】
言い換えると、スロット42は、経路Pに対して傾斜しており、かつ、壁46から壁45へ向けて進みながら、ベルト23および軸Cからの距離が増大するように延在する。
【0091】
さらにスロット42は、
− ベルト23および軸Cに近接するとともに壁46の側に配置される端部43と;
− ベルト23および軸Cから離れておりかつ壁45の側に配置される端部44と;
を備える(図6および図7)。
【0092】
端部44は、ベルト23が前進する意図に基づいて経路Pに沿って進む際に、端部43の下流に配置される。
【0093】
支持部材30,31が経路Pの延在部P1に沿って移動する場合、ピン38は端部43に係合する(図6)。
【0094】
支持部材30,31が経路Pの延在部P2に沿って移動する場合、スロット42はピン38に対して移動する(図7)。
【0095】
このようにピン38は端部43から端部44へ向けて移動する。
【0096】
搬送ユニット1の動作について、1つだけのプッシュ部材27と、関連するパック2と、関連する支持部材30,31とを参照しながら説明する。
【0097】
モータ25は、経路Pに沿って一定の速度でベルト23を前進させる。
【0098】
プッシュ部材27はステーションIでシュート20からパック2を受け取り、出口ステーションOに到達するまで、経路Pの作業部分Wの延在部P1,P2に沿ってパック2を運搬する。
【0099】
特にプッシュ部材27が経路Pの作業部分Wに沿ってパック2を前進させる場合、壁45がパック2の部分5の壁9に接触して押す。
【0100】
経路Pの延在部P1に沿って移動する場合、プッシュ部材27はベルト23と同じ速度で移動する。
【0101】
さらにプッシュ部材27が経路Pの延在部P1に沿って移動する場合(図6)、支持部材30,31の対応するポイント同士の間の距離は一定に維持されており、そのため軸C,Dは経路Pに対して実質的に平行に維持される。
【0102】
この状況では、支持部材31のピン38はスロット42の端部43に係合する。
【0103】
プッシュ部材27が経路Pの延在部P2に沿って移動する場合、プッシュ部材27は、ベルト23よりも軸Bから大きく距離を置いて移動する。
【0104】
さらにプッシュ部材27が経路Pの延在部P2に沿って移動する場合、支持部材30,31は円弧形状の軌道に沿って移動する。
【0105】
そのため支持部材31は、図7に示されるように、支持部材30から離れるように移動する。
【0106】
プッシュ部材27が支持部材30に対して軸Cを中心としてヒンジ連結されているため、プッシュ部材27は軸C周りで回転し、壁45は軸Cおよびベルト23へ向けて移動する。
【0107】
そのため、プッシュ部材27が、ベルト23と比べて軸Bから大きく距離を置いて湾曲した延在部P2に沿って移動するという事実に起因する速度の増加は、壁45ひいてはパック2がベルト23および軸Bへ向けて移動し、ゆえにその曲率半径が低減するという事実によって相殺される。
【0108】
結果として、プッシュ部材27が、出口ステーションOの上流で湾曲した延在部P2に沿ってベルト23よりも軸Bから大きく距離をおいて移動するという事実によって、壁45と接触するパック2の速度は増加されない。
【0109】
さらにスロット42は、ピン38がスロット42の端部43と係合するポジションまで、ピン38に対して方向Eに沿ってスライドする。
【0110】
そのため、パック2は、出口ステーションOでは実質的に一定の速度でリリース可能となる。続いてパック2は、折りたたみユニット15に到達するまでレール28に沿って移動する。
【0111】
この段階では、パドル17が、完成したパッケージを形成するようパック2を折りたたむ折りたたみ経路に沿って、パック2を運搬する。
【0112】
プッシュ部材27は、経路Pの戻り部分Rに沿って移動する。
【0113】
本発明に基づく搬送ユニット1の利点は、上記説明から明らかとなろう。
【0114】
とりわけプッシュ部材27は、経路Pの延在部P2に沿う支持部材30,31の移動がベルト23および軸Bへ向かう壁45の移動を引き起こすように、支持部材30,31に接続される。
【0115】
この方法では、壁45は、延在部P2に沿って移動する場合に、
− 一方では、壁45が軸Bに対してベルト23よりも半径方向外側に位置するという事実により加速され、
− 他方では、それが壁45へ向けて移動するつまり軸Bへ近接するという事実により減速される。
【0116】
上で説明したように加速および減速は埋め合わせられ、それによって延在部P2に沿う壁45の速度は、作業部分Wの延在部P1に沿って壁45の速度と実質的に等しく維持される。
【0117】
言い換えると、壁45の速度ひいては作業部分Wに沿ったパック2の速度は、実質的に一定に維持される。
【0118】
この方法では、パック2は、作業部分W全体に沿って、特にパック2が搬送コンベア21から折りたたみユニット15へ向けてリリースされる出口ステーションOにおいて、実質的に一定でありかつ一様な推進力を受ける。
【0119】
パック2の略一定の速度がパック2と折りたたみユニット15のパドル17との間の衝撃によるリスクが最小限となるため、作業部分Wに沿ってパック2の正しい形状に不利益をもたらすリスクが大幅に下がる。
【0120】
さらに支持手段29は、個々のプッシュ部材27のために、
− プッシュ部材27が軸Cを中心としてヒンジ連結される支持部材30と;
− 支持部材31であって、該支持部材31に関連して、プッシュ部材27が軸Dを中心として回転できかつ方向Eに沿ってスライドする、支持部材31と;
を備える。
【0121】
この方法では、支持部材30,31が延在部Pに沿って移動して互いに対して移動する場合、プッシュ部材27は、軸Cを中心として支持部材30に対して回転でき、かつ方向Eに沿って支持部材31に対して軸Bへ向けてスライドできる。
【0122】
壁45は平坦である。そのため、ベルト23および経路Pが垂直平面上に位置する(軸A,Bが水平である)場合に、壁45がパック2の下をスライドしてパック2の軌道を変更するリスクがない。
【0123】
明確には、搬送ユニット1および本明細書で説明されかつ例示される方法は、特許請求の範囲の請求項に規定される範囲から逸脱しない限りは、変更されてもよい。
【0124】
特にプッシュ部材27は、経路Pの延在部P2の湾曲部分の中心へ向けて配置されるベルト23の側に支持されてもよく、かつ支持部材30,31の移動は、延在部P2の湾曲部分の中心とは反対側における(ひいてはベルト23へ向かう)プッシュ部材27の移動を引き起こしてもよい。
【符号の説明】
【0125】
1 搬送ユニット
2 パック
3 主要部分
4 上側端部部分
5 下側端部部分
6,7 個別のシーリングバンド
8 壁
10 フィン
11,12 略三角形フラップ
15 折りたたみユニット
16 コンベア
17 パドル
20 シュート
21,23 搬送コンベア(ベルト)
22 フレーム
24,26 駆動プーリ
25 モータ
27 プッシュ部材
28 固定レール
29 支持手段
30 第1の支持部材
31 第2の支持部材
32,36 ベース
33,37 本体
34,38 ピン
39 下流部分
40 上流部分
42 スロット
43 第1の端部
44 第2の端部
45,46,47,48 壁
50 パッケージングマシン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7