特許第6357002号(P6357002)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6357002
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】プローブおよびプローブカード
(51)【国際特許分類】
   G01R 1/073 20060101AFI20180702BHJP
   G01R 31/26 20140101ALI20180702BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
   G01R1/073 D
   G01R31/26 J
   H01L21/66 B
【請求項の数】8
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-84928(P2014-84928)
(22)【出願日】2014年4月16日
(65)【公開番号】特開2015-203689(P2015-203689A)
(43)【公開日】2015年11月16日
【審査請求日】2017年1月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000153018
【氏名又は名称】株式会社日本マイクロニクス
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(74)【代理人】
【識別番号】100152054
【弁理士】
【氏名又は名称】仲野 孝雅
(74)【代理人】
【識別番号】100150898
【弁理士】
【氏名又は名称】祐成 篤哉
(74)【代理人】
【識別番号】100120569
【弁理士】
【氏名又は名称】大阿久 敦子
(72)【発明者】
【氏名】蒔苗 幸弘
(72)【発明者】
【氏名】西 秀朗
【審査官】 永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−230989(JP,A)
【文献】 特開平8−37211(JP,A)
【文献】 特開2008−267971(JP,A)
【文献】 米国特許第6298312(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/073
G01R 31/26
H01L 21/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査体に接触する針先を含む先端部と、該先端部の一端に連結する本体部とを有するプローブであって、
前記先端部の摩耗の限界点を示す限界マークを有し、
前記先端部および前記本体部はいずれも棒状であって、
前記先端部の前記一端が前記本体部の一端に連結するとともに前記先端部の他端が前記針先を構成し、該先端部と該本体部との連結部分で屈曲するよう構成され、
前記限界マークは前記先端部に設けられ、
前記先端部の前記限界マークが設けられた部分の、該先端部の伸びる方向と垂直な平面での断面は、該平面での平面視による前記本体部の伸びる方向の長さが該方向と直交する方向の長さより大きい形状を有することを特徴とするプローブ。
【請求項2】
前記限界マークは、前記先端部に、該先端部の他の部分と異なる断面形状を有する部分として設けられることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
【請求項3】
前記限界マークは、前記先端部の外周面に凸部を形成して設けられたものであることを特徴とする請求項1または2に記載のプローブ。
【請求項4】
前記限界マークは、前記先端部の外周面に凹部を形成して設けられたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプローブ。
【請求項5】
前記先端部は棒状であって、前記一端で前記本体部に連結するとともに他端が前記針先を構成して、前記本体部との連結部分から該針先に向けて漸次細くなる構造を有し、
前記限界マークは前記先端部に設けられ、該先端部の該限界マークが設けられた部分の径は、該先端部の前記連結部分の径以下の大きさであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプローブ。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか1項に記載のプローブと、
前記プローブを支持する基板と
を有することを特徴とするプローブカード。
【請求項7】
前記基板上に、前記プローブを該基板上で固定する固定部材を有することを特徴とする請求項に記載のプローブカード。
【請求項8】
前記基板の一方の面に前記プローブと前記固定部材とが配置され、該基板の面から該プローブの前記限界マークまでの距離は、該基板の面から該固定部材の反基板側の先端までの距離に比べて大きいことを特徴とする請求項に記載のプローブカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブおよびプローブカードに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程において、半導体ウエハに作り込まれた多数の半導体集積回路は、それぞれが半導体チップに分離されるのに先立って、仕様書通りに製造されているか否かの試験を受けるのが通常である。すなわち、多数の半導体集積回路の作り込まれた半導体ウエハは、被検査体となって、上述の試験等の検査を受ける。
【0003】
被検査体である半導体ウエハの電気的試験には、各半導体集積回路を検査装置の電気回路に接続させるための電気的接続装置が使用される。この電気的接続装置としては、例えば、半導体集積回路の電極に接続される電気的試験用プローブを備えたプローブカードが用いられる(例えば、特許文献1を参照のこと。)。
【0004】
図17は、従来のプローブカードの側面図である。
【0005】
また、図18は、図17のプローブカードのプローブの一部を拡大して示す側面図である。
【0006】
図17および図18に示されたプローブカード100は、従来のプローブカードの一例であって、所謂カンチレバー式プローブカードとして知られるものである。
【0007】
プローブカード100は、図17に示すように、プローブ支持用の基板102と、例えば、複数個が配置されるプローブ103とを有する。
【0008】
プローブ103は、図18に示すように、細い棒状の先端部108と、先端部108の一端に連結する細い棒状の本体部109とを有し、先端部108と本体部109との連結部分で屈曲するよう構成されている。そして、プローブ103の先端部108は、本体部109との連結部分と反対側の先端部分に、半導体ウエハ等の被検査体(図示されない)の電極部分に接触(コンタクト)する針先107を形成している。
【0009】
図17に示すように、プローブカード100において、プローブ103は、基板102上で片持ち梁状に支持されて所定位置に配置される。
【0010】
基板102は、ガラスエポキシ樹脂等の樹脂材からなるプリント配線基板によって形成されている。そして、基板102は、例えば、プローブ103の設置面と反対側の面に、プローバー等の検査装置に接続するための端子(図示されない)を設けることができる。基板102は、プリント配線(図示されない)を介して、その端子とプローブ103とを電気的に接続させることができる。
【0011】
プローブカード100は、図17および図18に示すように、プローブ103を基板102の所定位置に固定するための固定部材105を有する。固定部材105は、針押さえ等とも称されることがある。すなわち、プローブカード100において、プローブ103は、基板102に対して、位置決めのための固定部材105によって所定位置に固定されている。
【0012】
以上の構造を有する従来のプローブカード100は、プローブ103を備えた電気的接続装置として、被検査体である半導体ウエハ等の電気的試験に使用することができる。
【0013】
図19は、従来のプローブカードを用いた被検査体の検査を模式的に説明する図である。
【0014】
図19に示すように、被検査体である半導体ウエハ110の検査では、半導体ウエハ110上に形成された多数の電極パッド111のそれぞれに、プローブカード100のプローブ103を針先側からコンタクトさせて電気的特性試験を行うことができる。従来の検査では、半導体ウエハ110の検査を多数回行うため、プローブカード100のプローブ103と半導体ウエハ110の電極パッド111とのコンタクトが繰り返される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2012−98198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、図19に示した、従来のプローブカード100を用いた半導体ウエハ110の検査では、プローブ103のコンタクトを繰り返して多数回の試験を行う間に、プローブ103の先端部108に電極パッド111面の削り屑が付着し、本来の電気的特性が得られなくなることがあった。そのため、従来の検査では、ある一定回数の試験を行った後、プローブ103を研磨材の入っているクリーニングシート(図示されない)にコンタクトさせて、付着した削り屑をプローブ103の先端部108から除去する作業を実施する必要があった。
【0017】
その場合、このようなプローブ103のクリーニング作業は、プローブ103の先端部108も研磨して摩耗させることになる。その結果、プローブ103の先端部108は、針先側から長さが徐々に短くなってしまい、問題を生じさせることがあった。
【0018】
図20は、先端部が短くなった従来のプローブカードを用いた被検査体の検査を模式的に説明する図である。
【0019】
例えば、図19のプローブ103において先端部108の摩耗が進み、先端部108の長さが一定以上に短くなった場合、図20に示すような、先端部108aの短くなったプローブ103aが形成される。そのプローブ103aを使用して、半導体ウエハ110上の電極パッド111に針先をコンタクトさせようとすると、プローブ103aを固定している固定部材105が半導体ウエハ110に接触することがあった。その結果、固定部材105は、半導体ウエハ110上に作り込まれた半導体集積回路を損傷させることや、半導体ウエハ110自体を破損させることがあった。
【0020】
また、図19のプローブ103の先端部108において摩耗が進んで徐々に短くなった場合、プローブ103の針先の位置が固定部材105側に徐々に後退してしまう。すなわち、図20に示すように、先端部108aの短くなったプローブ103aでは、針先の位置が、図19のプローブ103に比べて変動している。そのままの状態でプローブ103aを半導体ウエハ110の検査に使用した場合、半導体ウエハ110上に形成された電極パッド111の手前にプローブ103aの針先がコンタクトし、針先が曲がったり折れたりする危険性があった。
【0021】
したがって、従来のプローブカード100を用いた半導体ウエハ110の検査では、プローブ103の先端部108の摩耗の程度を検知する必要があった。具体的には、図18等のプローブ103の先端部108が、上述の問題を生じさせないための使用限界となる長さに達しているかどうか、すなわち、限界長さに達しているかどうかを判断する必要があった。そのため、例えば、従来の半導体ウエハ110等の被検査体の検査では、一旦電気的特性試験を止めて、プローブカード100を図示されないプロービング装置(以下、プローバーという。)から取り外し、顕微鏡等により先端部108の長さを計測するといった付帯的な作業が行われてきた。こうした試験の中断および付帯的な計測作業は、半導体ウエハの検査効率を低下させ、ひいては、半導体の生産効率の低下を生じさせていた。
【0022】
したがって、プローブカードのプローブにおいて、先端部が摩耗して限界長さに達していることを簡便に検知でき、長さ計測等の付帯的な作業を省略できる技術が求められている。そして、被検査体の検査効率を向上させ、ひいては半導体の生産効率を向上させる技術が求められている。
【0023】
本発明の目的は、先端部が限界長さに達していることを簡便に検知して検査効率を向上させるプローブを提供することにある。
【0024】
また、本発明の目的は、プローブの先端部が限界長さに達していることを簡便に検知して検査効率を向上させるプローブカードを提供することにある。
【0025】
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の第1の態様は、被検査体に接触する針先を含む先端部と、その先端部の一端に連結する本体部とを有するプローブであって、
先端部の摩耗の限界点を示す限界マークを有することを特徴とするプローブに関する。
【0027】
本発明の第1の態様において、限界マークは、先端部に、その先端部の他の部分と異なる断面形状を有する部分として設けられることが好ましい。
【0028】
本発明の第1の態様において、限界マークは、先端部の外周面に凸部を形成して設けられたものであることが好ましい。
【0029】
本発明の第1の態様において、限界マークは、先端部の外周面に凹部を形成して設けられたものであることが好ましい。
【0030】
本発明の第1の態様において、先端部は棒状であって、一端で本体部に連結するとともに他端が針先を構成して、本体部との連結部分からその針先に向けて漸次細くなる構造を有し、
限界マークは先端部に設けられ、その先端部のその限界マークが設けられた部分の径は、その先端部の連結部分の径以下の大きさであることが好ましい。
【0031】
本発明の第1の態様において、先端部および本体部はいずれも棒状であって、
先端部の一端が本体部の一端に連結するとともに先端部の他端が針先を構成し、その先端部とその本体部との連結部分で屈曲するよう構成されることが好ましい。
【0032】
本発明の第1の態様において、限界マークは先端部に設けられ、
先端部の限界マークが設けられた部分の、その先端部の伸びる方向と垂直な平面での断面は、その平面での平面視による本体部の伸びる方向の長さがその方向と直交する方向の長さより大きい形状を有することが好ましい。
【0033】
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様のプローブと、
プローブを支持する基板と
を有することを特徴とするプローブカードに関する。
【0034】
本発明の第2の態様において、基板上に、プローブをその基板上で固定する固定部材を有することが好ましい。
【0035】
本発明の第2の態様において、基板の一方の面にプローブと固定部材とが配置され、その基板の面からそのプローブの限界マークまでの距離は、その基板の面からその固定部材の反基板側の先端までの距離に比べて大きいことが好ましい。
【発明の効果】
【0036】
本発明の第1の態様によれば、検査効率を向上させるプローブが提供される。
【0037】
また、本発明の第2の態様によれば、検査効率を向上させるプローブカードが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の第1実施形態のプローブカードの側面図である。
図2図1のプローブカードのプローブの要部を拡大して示す側面図である。
図3図2に示したプローブの先端部を略正面側から見た図である。
図4図2に示したプローブの先端部を針先側から見た図である。
図5図2に示したプローブの先端部の限界マークの形成部分の断面図である。
図6】本発明の第1実施形態のプローブカードのプローブのカメラ撮影を模式的に示す側面図である。
図7】本発明の第2実施形態のプローブカードのプローブの要部を拡大して示す側面図である。
図8図7に示したプローブの先端部を略正面側から見た図である。
図9図7に示したプローブの先端部を針先側から見た図である。
図10図7に示したプローブの先端部の限界マークの形成部分の断面図である。
図11】本発明の第3実施形態のプローブカードのプローブの要部を拡大して示す側面図である。
図12図11に示したプローブの先端部を略正面側から見た図である。
図13図11に示したプローブの先端部の限界マークの形成部分の断面図である。
図14】本発明の第4実施形態のプローブカードの側面図である。
図15】本発明の第4実施形態のプローブカードの有するプローブの斜視図である。
図16図15のプローブの先端部の一部を拡大して示す側面図である。
図17】従来のプローブカードの側面図である。
図18図17のプローブカードのプローブの一部を拡大して示す側面図である。
図19】従来のプローブカードを用いた被検査体の検査を模式的に説明する図である。
図20】先端部が短くなった従来のプローブカードを用いた被検査体の検査を模式的に説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
プローブカードは、上述したように、プローブを備えた電気的接続装置として、被検査体である半導体ウエハ等の電気的試験に使用される。
【0040】
図17等を用いて従来のプローブカード100について説明したように、プローブカードは、基板上に、例えば、複数個のプローブを配置して構成することができる。そして、プローブカードは、プローバーと称される検査装置に設置され、プローブの針先の位置調整が行われる。その後、プローブカードは、半導体ウエハ上の多数の電極パッドのそれぞれに、プローブの針先をコンタクトさせ、半導体ウエハに作り込まれた半導体集積回路の電気的接続を実現する。
【0041】
このとき、プローブの針先の位置調整は、プローバーの有する位置調整システムを利用して行うことができる。プローバーの位置調整システムは、例えば、カメラおよびディスプレイ等を用いて構成される。そして、プローブの針先の位置調整時に、例えば、プローブカードの下方に配置された専用のカメラによりプローブの針先が撮影され、その画像がディスプレイ上に映し出される。次いで、その針先の画像を基にして針先の位置が認識され、針先の位置に合わせて、被検査体の位置合わせが行われて、位置調整システムを利用した針先の位置調整が行われる。
【0042】
このようなプローブカードを使用した半導体ウエハ等の被検査体の検査では、上述したように、プローブのコンタクトを繰り返して多数回の試験を行う間に、プローブの先端部が摩耗して針先側から徐々に短くなってしまい、問題を生じさせていた。すなわち、上述したように、プローブにおいては、先端部の摩耗が進んでその長さが限界長さより短くなる場合がある。その場合、そのまま半導体ウエハ上の電極パッドに針先をコンタクトさせようとすると、プローブを固定している固定部材が半導体ウエハに接触し、半導体ウエハ上の半導体集積回路を損傷させることや、半導体ウエハ自体を破損させること等があった。
【0043】
そこで、本発明者は、鋭意検討を行った結果、プローブに新たな構成を導入することで上述したプローバーの位置調整システム等の利用を可能とし、上述の問題を回避できることを見出した。
【0044】
具体的には、本発明は、摩耗の限界点を示す限界マークを有して構成されたプローブおよびそれを有するプローブカードに関する。本発明のプローブは、摩耗の限界点を示す限界マークを有することで、摩耗によって限界長さを超えて短くなることが防止され、従来のように、限界長さを超えて短くなったプローブが検査に使用されることを防止する。
【0045】
そして、本発明のプローブは、限界マークを有することによって、例えば、プローバーの有するプローブの針先の位置調整システムを利用でき、限界長さに達したことを、簡便に、検知することができる。
【0046】
したがって、本発明において、プローブの限界マークは、上述の位置調整システムを構成するカメラによって検知可能であるものが好ましい。例えば、プローブにおいて、限界マークの形成部分が、限界マーク未形成の他の部分に比べ、カメラの画像によって容易に識別できるものであるものが好ましい。特に、プローブカードの下方に配置されたカメラにより、プローブの針先と同様に、十分に検知できるものであることが好ましい。
【0047】
このような、限界マークを有する本発明のプローブおよびそれを有する本発明のプローブカードは、プローブが限界長さに達していることを簡便に検知できる。したがって、その場合に、検査での使用を止めることができて、被検査体の損傷を防止することができる。そして、本発明のプローブおよび本発明のプローブカードは、無駄な検査の中断や顕微鏡等を用いた付帯的な計測作業を不要とし、検査効率を向上させることができる。
【0048】
以下、本発明のプローブおよびそれを有する本発明のプローブカードの実施形態について、図面を用いて説明する。尚、各図面の記載において、共通する構成要素は同一の符号を付すようにし、重複する説明は省略する。
【0049】
実施の形態1.
図1は、本発明の第1実施形態のプローブカードの側面図である。
【0050】
図2は、図1のプローブカードのプローブの要部を拡大して示す側面図である。
【0051】
本発明の第1実施形態のプローブカード1は、図1に示すように、プローブ支持用の基板2と、プローブ3とを有する。図1および図2に示すように、本発明の第1実施形態のプローブカード1は、所謂カンチレバー式プローブカードであり、1つ以上のプローブ3を有することができる。
【0052】
そして、プローブカード1の基板2上に設置されたプローブ3は、本発明の実施形態のプローブであって、その第1の例となる。すなわち、本発明の第1実施形態のプローブカード1は、本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3を有して構成される。
【0053】
プローブカード1の基板2は、ガラスエポキシ樹脂等の樹脂材からなるプリント配線基板によって形成されている。そして、基板2は、例えば、プローブ3の設置面と反対側の面に、プローバー等の検査装置に接続するための端子(図示されない)を設けることができる。基板2は、プリント配線(図示されない)を介して、その端子とプローブ3とを電気的に接続させることができる。
【0054】
また、プローブカード1は、図1および図2に示すように、プローブ3を基板2の所定位置に固定するための固定部材5を有する。固定部材5は、例えば、絶縁性の樹脂材料等を用いて構成され、針押さえ等とも称される部材である。すなわち、プローブカード1において、プローブ3は、基板2に対して、位置決めのための固定部材5によって所定位置に固定されている。
【0055】
そして、図1に示すように、プローブカード1において、プローブ3は、基板2上で片持ち梁状に支持されて所定位置に配置される。したがって、プローブカード1では、図1に示すように、基板2のプローブ設置面が下方に向けられる場合、固定部材5に押さえられたプローブ3の針先7は、下方または斜め下方向を向くように構成されている。
【0056】
以上の構造を備えた従来のプローブカード1は、プローブ3を備えた電気的接続装置として、被検査体である半導体ウエハ等の電気的試験に使用することができる。そして、本発明の第1実施形態のプローブカード1は、本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3を有することにより、プローブ3が限界長さを超えて短くなるような摩耗を容易に検知でき、被検査体の検査効率を向上させることができる。以下、本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3について、より詳しく説明する
【0057】
本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3は、例えば、タングステン等の金属を用いて形成することができる。そして、図2に示すように、プローブ3は、先端部8と、先端部8の一端に連結する本体部9とからなる。先端部8は、半導体ウエハ等の被検査体(図2中では示されない)の電極部分に接触(コンタクト)する針先7を含む。
【0058】
プローブ3において、先端部8および本体部9はいずれも、それらが伸びる方向と垂直な断面が円形状の細い棒状である。プローブ3の先端部8の一端は、上述したように本体部9の一端に連結し、先端部8の他端は針先7を構成する。例えば、プローブ3の先端部8は、図2に示すように、本体部9との連結部分10から針先7に向けて漸次細くなる構造を有することができる。そして、プローブ3は、先端部8と本体部9との連結部分10で屈曲するよう構成される。すなわち、プローブ3は、屈曲するように端部同士で連結され、いずれも断面が円形状となる棒状の先端部8および棒状の本体部9からなる。そして、プローブ3の先端部8の本体部側の先端が針先7を構成して、全体として、屈曲する細線状の構造を有する。本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3は、本体部9が固定部材5により固定され、基板2上の所定位置に固定されている。
【0059】
本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3は、さらに、先端部8の摩耗の限界点を示す限界マーク11を有する。限界マーク11は、プローブ3の先端部8が、上述した被検査体の破損等の問題を生じさせないための使用限界となる長さに達しているかどうか、すなわち、先端部8が限界長さに達しているかどうかを判断するためのマークとなる。プローブ3は、限界マーク11を有することにより、先端部8が摩耗して限界長さに達している場合に、その簡便な検知を可能とし、長さ計測等の付帯的な作業の省略を可能とする。
【0060】
尚、本発明の第1実施形態のプローブカード1が複数のプローブを有する場合、その複数のプローブの中の1つ以上を本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3とすればよい。より詳細には、本発明の第1実施形態のプローブカード1が、プローバーによるプローブの針先の位置調整のために、基準となる1つ以上のプローブを備える場合、その基準プローブのみについて、限界マーク11を有するプローブ3とすることも可能である。
【0061】
本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3において、限界マーク11は、例えば、図2に示すように、先端部8に設けることが望ましい。その場合、本発明の第1実施形態のプローブカード1においては、図1に示したように、基板2の一方の面にプローブ3と固定部材5とが配置されている。したがって、プローブ3等が設けられた基板2の面からプローブ3の限界マーク11までの距離は、基板2のその面から固定部材5の反基板側の先端までの距離に比べて大きくなる。すなわち、プローブカード1がプローブ3等の設置面を下方に向けて配置された場合、プローブ3の限界マーク11は、図2に示すように、基板2上の固定部材5の下方側の先端部分、具体的には、固定部材5の下方側の面より低い位置に設置されることになる。
【0062】
図3は、図2に示したプローブの先端部を略正面側から見た図である。
【0063】
図4は、図2に示したプローブの先端部を針先側から見た図である。
【0064】
プローブ3において、先端部8にある限界マーク11は、その限界マーク11が形成されていない先端部8の他の部分と比べて、異なる断面形状を有する部分として設けられる。すなわち、プローブ3の先端部8において、限界マーク11の設けられた部分は、限界マーク11の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。特に、プローブ3の先端部8において、限界マーク11が設けられた部分は、その部分より針先側である、限界マーク11の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。
【0065】
プローブ3の限界マーク11は、図3および図4に示すように、棒状の先端部8の外周面に、凸部を形成することによって設けることができる。限界マーク11を形成する凸部は、例えば、図3および図4に示すように、互いに離間する2つの部分からなり、棒状の先端部8の外周面の一部を覆うよう、対向する2か所で途切れた帯状に設けることができる。
【0066】
このような限界マーク11は、プローブカード1の製造時において、プローブ3を基板2上に組み込む前に、メッキ技術を用いる等して形成することができる。そして、上述の凸部を設けて限界マーク11とした結果、プローブ3の先端部8において、限界マーク11の設けられた部分は、限界マーク11の設けられていない他の部分と異なる断面形状を有することができる。
【0067】
尚、上述したように、プローブ3の先端部8は、図2に示すように、本体部9との連結部分10から針先7に向けて漸次細くなる構造を有することができる。したがって、プローブ3の先端部8の外周面上の凸部として限界マーク11が設けられた部分の径は、連結部分10の径より小さくすることが望ましい。そうすることにより、プローブカード1が多数のプローブ3を有する場合、隣接するプローブ3同士が限界マークの部分で接触することを防止することができる。
【0068】
図5は、図2に示したプローブの先端部の限界マークの形成部分の断面図である。
【0069】
図5に示すように、プローブ3の先端部8の限界マーク11が設けられた部分は、断面形状が、周近傍の一部が欠けた円形状となる。より詳細には、プローブ3の先端部8の限界マーク11が設けられた部分は、断面の形状が、周近傍の一部が2箇所で欠けた円形状であって、中心を挟んで互いに対向する外周部分の2か所にそれぞれ切り欠け部分が設けられた円形状をなす。それに対し、限界マーク11が設けられない先端部8の他の部分は、断面形状が、欠けのない円形状となる。特に、針先7は円形状であり、また、先端部8の限界マーク11が設けられた部分と針先7との間の部分においても、断面は円形状となる。
【0070】
したがって、プローブ3の使用初期における先端部8の摩耗が生じていない状態では、針先7の形状は円形状である。そして、検査における繰り返しの使用により、プローブ3の先端部8で針先7側から摩耗が進んだ場合、ある程度の段階までは、針先7の形状は円形状または周近傍に欠けのない略円形状を示す。しかし、先端部8の摩耗がさらに進んで針先7側から短くなり、その結果、針先7の位置が限界マーク11の形成された部分に到達することがある。その場合、針先7の形状は、図5に示したのと同様または類似の、外周部分の一部が欠けた円形状となる。すなわち、プローブ3の使用初期や、限界長さに達する前の針先7の形状と比べて、全く異なる形状となる。こうした針先7の形状の格段の変化は、例えば、針先7の位置調整用に針先7を画像認識する、上述のプローバーの位置調整システムによって容易に検知することができる。
【0071】
図6は、本発明の第1実施形態のプローブカードのプローブのカメラ撮影を模式的に示す側面図である。
【0072】
本発明の第1実施形態のプローブカード1は、プローバー(図示されない)に設置することができ、プローブ3の針先7の位置調整を行った後、半導体ウエハ等の被検査体の検査に用いることができる。プローバーとしては、図6に示すプローブ3の針先7を撮影するためのカメラ13と、カメラ13による画像を映し出すディスプレイ(図示されない)を有するものが好ましい。
【0073】
このとき、プローバーのカメラ13は、プローブ3の先端部8の針先7と対向する位置に配置されることが好ましい。例えば、プローブカード1のプローブ3が、半導体ウエハ上の電極部分に上方からコンタクトする場合、ブローブ3の配設された基板2の面は、半導体ウエハのある下方側に向けられる。そして、プローブカード1のプローブ3は固定部材5によって基板2上に固定され、針先7が半導体ウエハのある下方側を向くように配置される。したがって、プローバーのカメラ13がプローブカード1の下方側に配置され、下方側からプローブ3の針先7を撮影することで、針先7の画像認識を十分な精度で行うことができる。そして、針先7の画像を基にして針先7の位置を認識し、針先7の位置に合わせて、半導体ウエハの位置合わせを行って、針先7の位置調整を行うことができる。
【0074】
ここで、プローバーのカメラ13は、本発明の第1実施形態のプローブカード1のプローブ3の針先7の画像認識に用いられ、その位置の認識に利用されるが、同時に、針先7の形状の認識にも利用することができる。
【0075】
本発明の実施液体のプローブカード1は、多数回の半導体の検査に使用され、その都度、プローバーのカメラ13を用いたプローブ3の針先7の画像認識と位置の調整が行われる。
【0076】
一方で、プローブ3の先端部8は、針先7側から徐々に摩耗して短くなり、先端部8における針先7の位置は徐々に本体部9側に移行する。その場合、針先7の位置が使用初期の位置から限界マーク11の形成部分に至るまでの間は、カメラ13によってディスプレイ上に映し出される針先7の形状は変化しないか、または、徐々に径が大きくなる程度の小さな変化を示すにすぎない。しかし、さらに先端部8の摩耗が進み、針先7の位置が先端部8の限界マーク11の形成部分に至った場合、カメラ13によってディスプレイ上に映し出される針先7の形状は格段に変化する。
【0077】
すなわち、上述したように、カメラ13によって認識できるプローブ3の針先7の形状は、使用初期の欠けのない円形状から格段に変化して、図5に示したような、周の一部が欠けた円形状となる。
【0078】
したがって、プローブ3の使用初期や、限界長さに達する前の針先7の形状と全く異なる形状を示すことになる。こうした形状の格段の変化は、例えば、針先7の位置調整のために針先7を画像認識する、上述のプローバーの位置調整システムを利用することによって容易に検知することができる。すなわち、プローバーの位置調整システムを利用した形状認識やパターンマッチングにより、針先7の形状の違いを検知し、限界マーク11を認識することができる。
【0079】
その結果、被検査体の検査時において、プローバーの有するプローブ3の針先7の位置調整システムを利用し、プローブ3の先端部8が限界長さに達したことを、簡便に検知することができる。
【0080】
このような、限界マーク11を有するプローブ3およびそれを有する本発明の第1実施形態のプローブカード1は、プローブ3が限界長さに達していることを簡便に検知でき、検査での使用を止めることができて、被検査体の損傷を防止することができる。そして、本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3および本発明の第1実施形態のプローブカード1は、無駄な検査の中断や顕微鏡等を用いた付帯的な計測作業を不要とし、検査効率を向上させることができる。
【0081】
実施の形態2.
本発明の第2実施形態のプローブカードは、図1の本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様に、プローブ支持用の基板と、プローブと、プローブをその基板の所定位置に固定するための固定部材とを有して構成された、所謂カンチレバー式プローブカードである。
【0082】
そして、本発明の第2実施形態のプローブカードのプローブは、本発明の実施形態のプローブであって、その第2の例となる。すなわち、本発明の第2実施形態のプローブカードは、本発明の実施形態のプローブの第2例を有して構成される。本発明の第2実施形態のプローブカードは、プローブの構造が異なる以外は、図1の本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様の構造を有する。
【0083】
また、本発明の第2実施形態のプローブカードのプローブは、本発明の実施形態のプローブの第1の例となる、図1および図2等のプローブ3と比べて、先端部に設けられた限界マークの構造が異なる以外、同様の構造を有している。
【0084】
したがって、本発明の第2実施形態のプローブカードについては、本発明の第1実施形態のプローブカード1と共通する部分の説明を省略し、それが有する本発明の実施形態のプローブの第2例の先端部の設けられた限界マークの構造について詳しく説明することとする。
【0085】
図7は、本発明の第2実施形態のプローブカードのプローブの要部を拡大して示す側面図である。
【0086】
本発明の実施形態のプローブの第2例であるプローブ23は、例えば、タングステン等の金属を用いて形成することができる。そして、図7に示すように、プローブ23は、先端部28と、先端部28の一端に連結する本体部29とからなる。先端部28は、半導体ウエハ等の被検査体(図7中では示されない)の電極部分に接触(コンタクト)する針先27を含む。
【0087】
プローブ23において、先端部28および本体部29はいずれも、それらが伸びる方向と垂直な断面が円形状の細い棒状である。プローブ23の先端部28の一端は、上述したように本体部29の一端に連結し、先端部28の他端は針先27を構成する。例えば、プローブ23の先端部28は、図7に示すように、本体部29との連結部分30から針先27に向けて漸次細くなる構造を有することができる。そして、プローブ23は、先端部28と本体部29との連結部分30で屈曲するよう構成される。すなわち、プローブ23は、屈曲するように端部同士で連結され、いずれも断面が円形状となる棒状の先端部28および棒状の本体部29からなる。そして、プローブ23の先端部28の本体部側の先端が針先27を構成して、全体として、屈曲する細線状の構造を有する。本発明の実施形態のプローブの第2であるプローブ23は、本体部29がプローブカードの基板上の固定部材25により固定されて、その基板上の所定位置に固定されている。
【0088】
本発明の実施形態のプローブの第2例であるプローブ23は、さらに、図2の本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3と同様に、先端部28の摩耗の限界点を示す限界マーク31を有する。
【0089】
尚、本発明の第2実施形態のプローブカードが複数のプローブを有する場合、本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様に、その複数のプローブの中の1つ以上を本発明の実施形態のプローブの第2例であるプローブ23とすればよい。
【0090】
本発明の実施形態のプローブの第2例であるプローブ23において、限界マーク31は、例えば、図7に示すように、先端部28に設けることが望ましい。その場合、本発明の第2実施形態のプローブカードにおいては、図1に示した本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様に、基板の一方の面にプローブ23と固定部材25とが配置されている。したがって、プローブ23等が設けられた基板の面からプローブ23の限界マーク31までの距離は、その基板面から固定部材25の反基板側の先端までの距離に比べて大きくなる。すなわち、本発明の第2実施形態のプローブカードが、プローブ23等の設置面を下方に向けて配置された場合、プローブ23の限界マーク31は、図7に示すように、固定部材25の下方側の先端部分、具体的には、固定部材25の下方側の面より低い位置に設置されることになる。
【0091】
図8は、図7に示したプローブの先端部を略正面側から見た図である。
【0092】
図9は、図7に示したプローブの先端部を針先側から見た図である。
【0093】
プローブ23において、先端部28にある限界マーク31は、その限界マーク31が形成されていない先端部28の他の部分と比べて、異なる断面形状を有する部分として設けられる。すなわち、プローブ23の先端部28において、限界マーク31の設けられた部分は、限界マーク31の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。特に、プローブ23の先端部28において、限界マーク31が設けられた部分は、その部分より針先側の、限界マーク31の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。
【0094】
プローブ23の限界マーク31は、図8および図9に示すように、棒状の先端部28の外周面に、凸部を形成することによって設けることができる。限界マーク31を形成する凸部は、例えば、図8および図9に示すように、2個を設けることができる。そして、2個の凸部はそれぞれ、平面視で長方形状となる小さな板状の形状を有し、先端部28が伸びる方向の中心線を挟んで対向し、棒状の先端部28の外周面の一部を覆うように設けることができる。
【0095】
このような限界マーク31は、プローブカードの製造時において、プローブ23を基板上に組み込む前に、メッキ技術を用いる等して形成することができる。そして、上述の凸部を設けて限界マーク31とした結果、プローブ23の先端部28において、限界マーク31の設けられた部分は、限界マーク31の設けられていない他の部分と異なる断面形状を有することができる。
【0096】
このとき、限界マーク31を構成する2個の凸部の配置構造については、先端部28の伸びる方向と垂直な平面での平面視した場合、本体部29の伸びる方向に2つの凸部が並ぶように、棒状の先端部28の外周面上に配置することが好ましい。すなわち、先端部28の外周面に形成される2つの凸部は、検査時にプローブ23が被検査体とコンタクトするときの、プローブ23の針先27の稼働方向に対し、平行な方向に並ぶように設けられることが好ましい。限界マーク31を構成する凸部をこのような配置とすることにより、プローブ23が被検査体にコンタクトする際に、限界マーク31は、プローブ23を補強する効果を示すことができる。
【0097】
図10は、図7に示したプローブの先端部の限界マークの形成部分の断面図である。
【0098】
図10に示すように、プローブ23の先端部28の限界マーク31が設けられた部分は、断面形状が、周の一部が突出した円形状となる。より詳細には、プローブ23の先端部28の限界マーク31が設けられた部分は、断面の形状が、周の一部が2箇所で突出した円形状であって、中心を挟んで互いに対向する外周部分の2か所にそれぞれ凸部が設けられた円形状をなす。それに対し、限界マーク31が設けられない先端部28の他の部分は、断面形状が、欠けのない円形状となる。特に、針先27は円形状であり、また、先端部28の限界マーク31が設けられた部分と針先27との間の部分においても、断面は円形状となる。
【0099】
したがって、プローブ23の使用初期における先端部28の摩耗が生じていない状態では、針先27の形状は円形状である。そして、検査における繰り返しの使用により、プローブ23の先端部28で針先27側から摩耗が進んだ場合、ある程度の段階までは、針先27の形状は円形状または周近傍に欠けのない略円形状を示す。しかし、先端部28の摩耗がさらに進んで針先27側から短くなり、その結果、針先27の位置が限界マーク31の形成された部分に到達することがある。その場合、針先27の形状は、図9に示したのと同様または類似の、外周部分の一部が突出した円形状となる。すなわち、プローブ23の使用初期や、限界長さに達する前の針先27の形状と比べて、全く異なる形状となる。こうした針先27の形状の格段の変化は、例えば、針先27の位置調整用に針先27を画像認識する、上述のプローバーの位置調整システムによって容易に検知することができる。
【0100】
そして、このような、限界マーク31を有するプローブ23およびそれを有する本発明の第2実施形態のプローブカードは、プローブ23が限界長さに達していることを簡便に検知でき、検査での使用を止めることができて、被検査体の損傷を防止することができる。そして、本発明の実施形態のプローブの第2例であるプローブ23および本発明の第2実施形態のプローブカードは、無駄な検査の中断や顕微鏡等を用いた付帯的な計測作業を不要とし、検査効率を向上させることができる。
【0101】
実施の形態3.
本発明の第3実施形態のプローブカードは、図1の本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様に、プローブ支持用の基板と、プローブと、プローブをその基板の所定位置に固定するための固定部材とを有して構成された、所謂カンチレバー式プローブカードである。
【0102】
そして、本発明の第3実施形態のプローブカードのプローブは、本発明の実施形態のプローブであって、その第3の例となる。すなわち、本発明の第3実施形態のプローブカードは、本発明の実施形態のプローブの第3例を有して構成される。本発明の第3実施形態のプローブカードは、プローブの構造が異なる以外は、図1の本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様の構造を有する。
【0103】
また、本発明の第3実施形態のプローブカードのプローブは、本発明の実施形態のプローブの第1の例となる、図1および図2等のプローブ3と比べて、先端部に設けられた限界マークの構造が異なる以外、同様の構造を有している。
【0104】
したがって、本発明の第3実施形態のプローブカードについては、本発明の第1実施形態のプローブカード1と共通する部分の説明を省略し、それが有する本発明の実施形態のプローブの第3例の先端部の設けられた限界マークの構造について詳しく説明することとする。
【0105】
図11は、本発明の第3実施形態のプローブカードのプローブの要部を拡大して示す側面図である。
【0106】
本発明の実施形態のプローブの第3例であるプローブ43は、例えば、タングステン等の金属を用いて形成することができる。そして、図11に示すように、プローブ43は、先端部48と、先端部48の一端に連結する本体部49とからなる。先端部48は、半導体ウエハ等の被検査体(図11中では示されない)の電極部分に接触(コンタクト)する針先47を含む。
【0107】
プローブ43において、先端部48および本体部49はいずれも、それらが伸びる方向と垂直な断面が円形状の細い棒状である。プローブ43の先端部48の一端は、上述したように本体部49の一端に連結し、先端部48の他端は針先47を構成する。例えば、プローブ43の先端部48は、図11に示すように、本体部49との連結部分50から針先47に向けて漸次細くなる構造を有することができる。そして、プローブ43は、先端部48と本体部49との連結部分50で屈曲するよう構成される。すなわち、プローブ43は、屈曲するように端部同士で連結され、いずれも断面が円形状となる棒状の先端部48および棒状の本体部49からなる。そして、プローブ43の先端部48の本体部側の先端が針先47を構成して、全体として、屈曲する細線状の構造を有する。本発明の実施形態のプローブの第3であるプローブ43は、本体部49がプローブカードの基板上の固定部材45により固定されて、その基板上の所定位置に固定されている。
【0108】
本発明の実施形態のプローブの第3例であるプローブ43は、さらに、図2の本発明の実施形態のプローブの第1例であるプローブ3と同様に、先端部48の摩耗の限界点を示す限界マーク51を有する。
【0109】
尚、本発明の第3実施形態のプローブカードが複数のプローブを有する場合、本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様に、その複数のプローブの中の1つ以上を本発明の実施形態のプローブの第3例であるプローブ43とすればよい。
【0110】
本発明の実施形態のプローブの第3例であるプローブ43において、限界マーク51は、例えば、図11に示すように、先端部48に設けることが望ましい。その場合、本発明の第3実施形態のプローブカードにおいては、図1に示した本発明の第1実施形態のプローブカード1と同様に、基板の一方の面にプローブ43と固定部材45とが配置されている。したがって、プローブ43等が設けられた基板の面からプローブ43の限界マーク51までの距離は、その基板面から固定部材45の反基板側の先端までの距離に比べて大きくなる。すなわち、本発明の第3実施形態のプローブカードが、プローブ43等の設置面を下方に向けて配置された場合、プローブ43の限界マーク51は、図11に示すように、固定部材45の下方側の先端部分、具体的には、固定部材45の下方側の面より低い位置に設置されることになる。
【0111】
図12は、図11に示したプローブの先端部を略正面側から見た図である。
【0112】
図13は、図11に示したプローブの先端部の限界マークの形成部分の断面図である。
【0113】
プローブ43において、先端部48にある限界マーク51は、その限界マーク51が形成されていない先端部48の他の部分と比べて、異なる断面形状を有する部分として設けられる。すなわち、プローブ43の先端部48において、限界マーク51の設けられた部分は、限界マーク51の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。特に、プローブ43の先端部48において、限界マーク51が設けられた部分は、その部分より針先側の、限界マーク51の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。
【0114】
プローブ43の限界マーク51は、図12および図13に示すように、棒状の先端部48の外周面に、切り込みを入れるように凹部を形成することによって設けることができる。限界マーク51を形成する凹部は、例えば、図12および図13に示すように、2個を設けることができる。そして、2個の凹部はそれぞれ、先端部48が伸びる方向の中心線を挟んで対向するように設けることができる。
【0115】
そして、上述の凹部を設けて限界マーク51とした結果、プローブ43の先端部48において、限界マーク51の設けられた部分は、限界マーク51の設けられていない他の部分と異なる断面形状を有することができる。
【0116】
このとき、限界マーク51を構成する2個の凹部の配置構造については、先端部48の伸びる方向と垂直な平面で平面視した場合、本体部49の伸びる方向と直交する方向に2つの凹部が並ぶように、棒状の先端部48の外周面に形成されることが好ましい。すなわち、先端部48の外周面に形成される2つの凹部は、検査時にプローブ43が被検査体とコンタクトするときの、プローブ43の針先47の稼働方向に対し、直交する方向に並ぶように設けられることが好ましい。限界マーク51を構成する凹部をこのような配置とすることにより、検査時に、プローブ43が被検査体とコンタクトするときに、限界マーク51の形成がプローブ43の強度を低下させるのを防止することができる。
【0117】
そして、図13に示すように、プローブ43の先端部48の限界マーク51が設けられた部分は、断面形状が、円形状の両端部分が切り取られて略俵状の形状となる。より詳細には、プローブ43の先端部48の限界マーク51が設けられた部分の、先端部48の伸びる方向と垂直な平面での断面は、その平面での平面視による本体部49の伸びる方向の長さが、その方向と直交する方向の長さより大きい略俵状の形状となる。
【0118】
プローブ43において、先端部48の限界マーク51の形成部分をこのような構造とすることにより、検査時に、プローブ43が被検査体とコンタクトするときに、限界マーク51の形成がプローブ43の強度を低下させるのを抑制することができる。
【0119】
一方、限界マーク51が設けられない先端部48の他の部分は、断面形状が、欠けのない円形状となる。特に、針先47は円形状であり、また、先端部48の限界マーク51が設けられた部分と針先47との間の部分においても、断面は円形状となる。
【0120】
したがって、プローブ43の使用初期における先端部48の摩耗が生じていない状態では、針先47の形状は円形状である。そして、検査における繰り返しの使用により、プローブ43の先端部48で針先47側から摩耗が進んだ場合、ある程度の段階までは、針先47の形状は円形状または周近傍に欠けのない略円形状を示す。しかし、先端部48の摩耗がさらに進んで針先47側から短くなり、その結果、針先47の位置が限界マーク51の形成された部分に到達することがある。その場合、針先47の形状は、図13に示したのと同様または類似の略俵状の形状となる。すなわち、プローブ43の使用初期や、限界長さに達する前の針先47の形状と比べて、全く異なる形状となる。こうした針先47の形状の格段の変化は、例えば、針先47の位置調整用に針先47を画像認識する、上述のプローバーの位置調整システムによって容易に検知することができる。
【0121】
そして、このような、限界マーク51を有するプローブ43およびそれを有する本発明の第3実施形態のプローブカードは、プローブ43が限界長さに達していることを簡便に検知でき、検査での使用を止めることができて、被検査体の損傷を防止することができる。そして、本発明の実施形態のプローブの第3例であるプローブ43および本発明の第3実施形態のプローブカードは、無駄な検査の中断や顕微鏡等を用いた付帯的な計測作業を不要とし、検査効率を向上させることができる。
【0122】
実施の形態4.
上述した本発明の第1実施形態のプローブカード1並びに第2実施形態および第3実施形態のプローブカードはそれぞれ所謂カンチレバー式プローブカードであったが、本発明の実施形態のプローブカードは、カンチレバー式に限られるわけではなく、他の方式による構成も可能である。以下で、カンチレバー式以外の本発明の実施形態のプローブカードの例について説明する。
【0123】
図14は、本発明の第4実施形態のプローブカードの側面図である。
【0124】
図15は、本発明の第4実施形態のプローブカードの有するプローブの斜視図である。
【0125】
本発明の第4実施形態のプローブカード61は、図14に示すように、プローブ支持用の基板62と、インターポーザー基板64と、プローブ63とを備えて構成されている。本発明の第4実施形態のプローブカード61において、プローブ63は、インターポーザー基板64上であって、半導体ウエハ等の被検査体76に対向する面に、例えば、1つ以上が設けられる。
【0126】
本発明の第4実施形態のプローブカード61において、基板62上のインターポーザー基板64の上に設置されたプローブ63は、本発明の実施形態のプローブであって、その第4の例となる。本発明の第4実施形態のプローブカード61は、本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63を有して構成される。
【0127】
そして、図14および図15に示すように、本発明の第4実施形態のプローブカード61は、所謂カンチレバー式とは異なる方式のプローブカードである。
【0128】
図14に示すように、本発明の第4実施形態のプローブカード61の基板62において、図の上下方向における被検査体76と対向する側と反対側には複数の導電性部(図示されない)が形成されている。導電性部はそれぞれプローバー等の検査装置(図示されない)に接続されている。また、基板62において、図14の上下方向における被検査体76と対向する側には、上述したインターポーザー基板64が配置されている。インターポーザー基板64には、被検査体76と対向する側に複数のプローブ63が整列されて配置されている。さらに、インターポーザー基板64の内部には、図示されない複数の内部配線が設けられており、各プローブ63と基板62の導電性部とを電気的に接続する。
【0129】
本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63は、後述する本体部69の端部がインターポーザー基板64に接続され、かつ、固定されている。また、本体部69は、他方の先端部分で後述する先端部68に連結し、その先端部68は本体部69側とは反対の先端部分に後述する針先67を有する。プローブ63は、先端部68の針先67が被検査体76の電極パッド78に対して接触し、基板62およびインターポーザー基板64を介してプローバー等の検査装置と電極パッド78とを電気的に接続する。
【0130】
そして、本発明の第4実施形態のプローブカード61において、プローブ63の針先67が被検査体76の電極パッド78と接触した後、被検査体76を図14において上方にわずかに変位させ、被検査体76の電極パッド78をプローブ63に押圧させる。このため、プローブ63は、針先67を支点に先端部68が揺動し、電極パッド78とプローブ63とを良好な電気的接続状態とすることができる。以下、本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63について、より詳しく説明する。
【0131】
本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63は、例えば、鉄、銅、ニッケル等の導電性物質、より詳細には、低抵抗の金属により構成され、ニッケルコバルト、ニッケル銅等のニッケル合金で構成されている。また、プローブ63は、電鋳、メッキ、打ち抜き(プレス)、フォトリソグラフィ等の技術で形成されている。
【0132】
図15に示すように、プローブ63は、図14のインターポーザー基板64に一方の端部が固定されて接続される本体部69と、図14の被検査体76の電極パッド78と接触(コンタクト)する針先67を先端に備えた先端部68とを有する。そして、プローブ63においては、本体部69のもう一方の端部であって、インターポーザー基板64側とは反対側となる端部と、先端部68の針先67側とは反対側となる端部とが互いに連結するよう構成されている。
【0133】
プローブ63の本体部69は、図14および図15に示すように、上下方向と直交する水平方向に突出する弓形状の弾性変形部分を含んでいる。プローブ63の先端部68は、図15に示すように、本体部69との連結部分から針先67に向けて漸次細くなる構造を有することができる。そして、本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63は、本体部69が弓形状の弾性変形部分を含むことにより、図14に示すように、被検査体76の電極パッド78をプローブ63に押圧させた場合、電極パッド78とプローブ63との間の良好な電気的接続状態を実現することができる。
【0134】
さらに、本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63は、図15に示すように、先端部68の摩耗の限界点を示す限界マーク71を有する。限界マーク71は、プローブ63の先端部68が、使用限界となる長さに達しているかどうか、すなわち、先端部68が限界長さに達しているかどうかを判断するためのマークとなる。プローブ63は、限界マーク71を有することにより、検査における多数回の使用により、先端部68が摩耗して限界長さに達している場合に、その簡便な検知を可能とし、計測等の付帯的な作業の省略を可能とする。
【0135】
尚、本発明の第4実施形態のプローブカード61が複数のプローブを有する場合、その複数のプローブの中の1つ以上を本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63とすればよい。より詳細には、本発明の第4実施形態のプローブカード61が、プローバー等の検査装置によるプローブの針先の位置調整のために、基準となる1つ以上のプローブを備える場合、その基準プローブのみについて、限界マーク71を有するプローブ63とすることも可能である。
【0136】
プローブ63において、先端部68の限界マーク71は、その限界マーク71が形成されていない先端部68の他の部分と比べて、異なる断面形状を有する部分として設けられる。すなわち、プローブ63の先端部68において、限界マーク71の設けられた部分は、限界マーク71の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。特に、プローブ63の先端部68において、限界マーク71が設けられた部分は、その部分より針先側の、限界マーク71の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。
【0137】
図16は、図15のプローブの先端部の一部を拡大して示す側面図である。
【0138】
プローブ63において、先端部68にある限界マーク71は、その限界マーク71が形成されていない先端部68の他の部分と比べて、異なる断面形状を有する部分として設けられる。すなわち、プローブ63の先端部68において、限界マーク71の設けられた部分は、限界マーク71の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。特に、プローブ63の先端部68において、限界マーク71が設けられた部分は、その部分より針先側の、限界マーク71の設けられていない部分と異なる断面形状を有する。
【0139】
例えば、プローブ63の限界マーク71は、上述した本発明の第2実施形態のプローブカードのプローブ23と同様の構造とすることができる。すなわち、図15および図16に示すように、先端部68の外周面に、凸部を形成することによって設けることができる。限界マーク71を形成する凸部は、例えば、図16に示すように、2個を設けることができる。そして、2個の凸部はそれぞれ板状の形状を有し、先端部68が伸びる方向の中心線を挟んで対向し、棒状の先端部68の外周面の一部を覆うように設けることができる。
【0140】
このような限界マーク71は、プローブカード61の製造時において、プローブ63を基板62に組み込む前に、メッキ技術を用いる等して形成することができる。そして、上述の凸部を設けて限界マーク71とした結果、プローブ63の先端部68において、限界マーク71の設けられた部分は、限界マーク71の設けられていない他の部分と異なる断面形状を有することができる。
【0141】
尚、本実施形態のプローブカード61において、プローブ63の先端部68に設ける限界マーク71の構造は、上述した本発明の第2実施形態のプローブカードのプローブ23と同様の凸部を先端部68の外周面に形成するもののみに限られるわけではない。プローブ63の先端部68に設ける限界マーク71の構造は、上記のもの以外に、例えば、上述した本発明の第1実施形態のプローブカード1のプローブ3と同様の、対向する2か所で途切れた帯状の凸部構造とすることや、上述した本発明の第3実施形態のプローブカードのプローブ23と同様の凹部を設けた構造とすることも可能である。
【0142】
以上の構造を有する本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63は、検査における繰り返しの使用により、先端部68で針先67側から摩耗が進む場合がある。その場合、ある程度の段階までは、先端部68の断面形状に従って、針先67が、例えば、使用初期と同様の矩形状等の形状を示す。しかし、先端部68の摩耗がさらに進んで針先67側から短くなり、その結果、針先67の位置が限界マーク71の形成された部分に到達することがある。その場合、針先67の形状は、先端部68の断面形状に従って、プローブ63の使用初期や、限界長さに達する前の形状と比べて、全く異なる形状となる。例えば、針先67の形状は、矩形の対向する2辺のそれぞれに凸部が形成された形状等となる。こうした針先67の形状の格段の変化は、上述した本発明の第1実施形態のプローブカード1並びに第2実施形態および第3実施形態のプローブカードが備えるプローブ3、23、43と同様の検知が可能である。
【0143】
すなわち、プローブ63の針先67の形状の変化は、例えば、プローブ63の針先67の位置調整用に針先67を画像認識する、プローバー等の検査装置の位置調整システムよって容易に検知することができる。より具体的には、プローバーが位置調整用に針先67を下方側から撮影するカメラを有する場合、そのカメラによる画像によって針先67の形状の変化を検知することができる。
【0144】
そして、このような限界マーク71を有するプローブ63およびそれを有する本発明の第4実施形態のプローブカード61は、プローブ63が限界長さに達していることを簡便に検知でき、それによって、限界長さに達したプローブ63が検査で使用されるのを防止することができる。その結果、本発明の第4実施形態のプローブカード61を用いた被検査体76の検査では、プローブ63と被検査体76の電極パッド78との間で良好なコンタクトを常に実現することができる。そして、本発明の実施形態のプローブの第4例であるプローブ63および本発明の第4実施形態のプローブカード61は、無駄な検査の中断や顕微鏡等を用いた付帯的な計測作業を不要とし、検査効率を向上させることができる。
【0145】
尚、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
【0146】
例えば、本発明のプローブの有する限界マークは、プローブの先端部に、その先端部の限界マークが形成されていない他の部分と異なる断面形状の部分として設けられる。このとき、本発明のプローブにおいて、先端部の限界マークの形成された部分の断面形状としては、周近傍の一部が欠けた円形状や、周の一部が突出した円形状や、略俵状の形状が例示された。しかしながら、本発明において、プローブの先端部の限界マークの形成された部分の断面形状はそれらのみに限られるわけではない。その他の形状も選択することが可能である。
【0147】
すなわち、本発明のプローブにおいて、先端部の限界マークが形成された部分の断面形状は、限界マークが形成されていない他の部分と異なる断面形状を有して、例えば、プローバーのカメラによってその違いが認識できるものであればよい。したがって、上述したものとは異なる多様な形状の選択が可能である。より具体的には、プローブの先端部の断面形状が円形状である場合、限界マークが形成された部分の断面形状は、三角形状や矩形状や他の多角形状とすることができ、また、星形等のより複雑な形状とすることも可能である。
【0148】
そして、プローブの先端部の限界マークが形成された部分の断面形状を選択する場合、検査時の被検査体とのコンタクトを考慮して、プローブの強度を低下させないものや、その低下が軽微なものを選択することが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0149】
本発明のプローブおよびプローブカードによれば、最適な条件での被検査体の検査が可能であり、被検査体に対して正確な検査を行うことができる。
【0150】
また、本発明のプローブおよびプローブカードは、検査工程の効率向上、ひいては生産性の向上が強く求められる、液晶TVや携帯電子機器の液晶表示装置等の民生用の電子機器に用いるための半導体ウエハの検査に特に有効である。
【符号の説明】
【0151】
1,61,100 プローブカード
2,62,102 基板
3,23,43,63,103,103a プローブ
5,25,45,105 固定部材
7,27,47,67,107 針先
8,28,48,68,108,108a 先端部
9,29,49,69,109 本体部
10,30,50 連結部分
11,31,51,71 限界マーク
13 カメラ
64 インターポーザー基板
76 被検査体
78,111 電極パッド
110 半導体ウエハ
図1
図2
図3
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