特許第6357181号(P6357181)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6357181
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】駆動装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 21/26 20060101AFI20180702BHJP
   F16H 25/20 20060101ALI20180702BHJP
   F21V 21/22 20060101ALI20180702BHJP
   F21S 8/00 20060101ALI20180702BHJP
   F21Y 105/10 20160101ALN20180702BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180702BHJP
【FI】
   F21V21/26 100
   F16H25/20 B
   F21V21/22 300
   F21S8/00
   F21Y105:10
   F21Y115:10
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-48094(P2016-48094)
(22)【出願日】2016年3月11日
(65)【公開番号】特開2017-162758(P2017-162758A)
(43)【公開日】2017年9月14日
【審査請求日】2017年4月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 辰一
(72)【発明者】
【氏名】府馬 秀典
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−81904(JP,U)
【文献】 米国特許第7531972(US,B1)
【文献】 特開2011−246028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 21/26
F16H 25/20
F21S 8/00
F21V 21/22
F21Y 105/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源により第1の方向に回転するギアを有する第1回動部と、
前記ギアに連結され、前記ギアとともに前記第1の方向に回動する基部と、
前記基部に設けられシャフトを所定方向に進退させるリードスクリュ部と、
前記基部に軸支され、前記シャフトの進退に応じて、前記第1の方向とは異なる第2の方向に回動することにより、前記第2の方向に回動可能に所定の被支持体を支持する第2回動部と、
前記第1の方向の一方向への回転が規制される前記ギアを、前記第1の方向の他方向に付勢するばね部材と、
を備える駆動装置。
【請求項2】
前記第1回動部は、前記ギアを前記ギアの軸方向に支持する軸受を有する、
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記ギアが回転した角度を検知し、前記ギアの回転範囲を第1回転角度に規制する検知機構と、
前記ギアに設けられ、他の部材との接触により、前記ギアの回転範囲を前記第1回転角度よりも大きい第2回転角度に規制する規制機構と、
をさらに備える請求項1または請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記ギアは、平面の周端部の一部に設けられた複数の連結機構により、前記基部の向きを前記第1の方向に変更可能に前記基部を連結する、
請求項1〜のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記第1の方向の回転面と前記第2の方向の回転面とは交差する、
請求項1〜のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記被支持体は、光源を有する灯体である、
請求項1〜のいずれか1項に記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の被支持体を回動可能に支持する技術が知られている。例えば、被支持体として、所定の光源を有する灯体を回動可能に支持する技術が知られている。例えば、垂直面内の回動方向及び垂直面の回動方向内の2つの回動方向において灯体を所望角度回動させる技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−003346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、所定の被支持体を回動させるための機構に遊星歯車機構等が用いられており、2つの回動方向において被支持体を回動可能に支持する構成が複雑になる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成により2つの回動方向において被支持体を回動可能に支持できる駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る駆動装置は、駆動源により第1の方向に回転するギアを有する第1回動部と、前記ギアに連結され、前記ギアとともに前記第1の方向に回動する基部と、前記基部に設けられシャフトを所定方向に進退させるリードスクリュ部と、前記基部に軸支され、前記シャフトの進退に応じて、前記第1の方向とは異なる第2の方向に回動することにより、前記第2の方向に回動可能に所定の被支持体を支持する第2回動部と、前記第1の方向の一方向への回転が規制される前記ギアを、前記第1の方向の他方向に付勢するばね部材と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、簡易な構成により2つの回動方向において被支持体を回動可能に支持できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る駆動装置を示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係る駆動装置を示す他の斜視図である。
図3図3は、実施形態に係る第1回動部を示す斜視図である。
図4図4は、実施形態に係る第1回動部の要部を示す斜視図である。
図5図5は、実施形態に係る第1回動部を示す平面図(透視図)である。
図6図6は、実施形態に係る平ギアを示す平面図である。
図7図7は、実施形態に係る第1回動部と基部との連結を示す要部斜視図である。
図8図8は、実施形態に係る駆動装置を示す側面図である。
図9図9は、実施形態に係るリードスクリュ部を示す要部斜視図である。
図10図10は、実施形態に係るキャリッジの内部を示す要部斜視図である。
図11図11は、実施形態に係るリンク部を示す斜視図である。
図12図12は、実施形態に係る灯体の突出部を示す要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る駆動装置について図面を参照して説明する。実施形態における駆動装置1は、被支持体として所定の光源61を有する灯体60を回動可能に支持する投光器を例示する。なお、以下に説明する実施形態により駆動装置1の用途が限定されるものではない。駆動装置1は、灯体60に限らず、目的に応じてどのような被支持体を回動可能に支持してもよい。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0010】
(実施形態)
まず、図1及び図2を用いて、駆動装置1の構成の概要を説明する。図1及び図2は、実施形態に係る駆動装置を示す斜視図である。具体的には、図1は、駆動装置1において灯体60の光源61側から見た場合の斜視図である。また、図2は、図1における視点について駆動装置1において灯体60の光源61とは反対側から見た場合の斜視図である。
【0011】
本実施形態に係る駆動装置1は、第1回動部10と、基部20と、リードスクリュ部30と、弾性保持部40と、リンク部50と、灯体60とを具備する。例えば、図1に示す駆動装置1は、第1回動部10が床や地面等の所定の載置面に載置される。なお、以下の説明では、第1回動部10が載置される面を水平面とし、水平面に直交する方向を垂直方向と記載する場合がある。例えば、図8においては、水平面は、XY平面に沿う平面となる。
【0012】
第1回動部10は、モータ120(図3参照)の駆動により第1の方向に回転する平ギア100を有する。なお、ここでいう第1の方向とは、平ギア100の軸を中心とする方向であり、水平面(XY平面)に沿う面内における方向(以下、「水平方向」ともいう)である。例えば、図8においては、平ギア100の軸はZ軸に沿う方向に延びる。
【0013】
第1回動部10は、筐体部11と底壁部12とを有する。筐体部11は、一面(図8においては下面)に開口面を有する箱状に形成される。また、底壁部12は、板状に形成され筐体部11の開口面を覆うように所定の取付部材13により、筐体部11に取り付けられる。例えば、取付部材13は、ボルトとナットとによるねじ止め機構であってもよい。例えば、筐体部11と底壁部12は、アルミニウム等の金属や樹脂等により形成されてもよい。なお、筐体部11と底壁部12には、強度等の所定の条件を満たせばどのような材料が用いられてもよい。
【0014】
ここで、図3図5を用いて第1回動部10の構造について説明する。図3は、実施形態に係る第1回動部10を示す斜視図である。具体的には、図3は、第1回動部10の底壁部12を除き筐体部11の内部を示す斜視図である。また、図4は、実施形態に係る第1回動部10の要部を示す斜視図である。具体的には、図4は、第1回動部10の筐体部11及び底壁部12を除き第1回動部10の駆動部分を示す斜視図である。また、図5は、実施形態に係る第1回動部10を示す平面図(透視図)である。具体的には、図5は、第1回動部10の底壁部12を除き筐体部11の内部を開口側から平面視した透視図である。
【0015】
図3に示すように、筐体部11には、開口面から内部へ窪んだ収納部111と、開口面の反対面(図8においては上面)から開口面側へ窪んだ凹部112とが形成される。筐体部11の収納部111には、モータ120と、ウォーム130と、二段ギア140とが配置される。
【0016】
モータ120は、ステッピングモータなどから構成され、灯体60を第1の方向に回動させる駆動源・動力源として機能する。なお、モータ120を駆動する駆動信号は、有線または無線により供給されてもよい。例えば、モータ120に有線で駆動信号が供給される場合、モータ120には、図示しないリード線を介して駆動信号が供給される。この場合、モータ120には、例えば、後述する収納箱28内に設けられたコントローラからリード線を介して駆動信号が供給されてもよい。
【0017】
例えば、モータ120に無線で駆動信号が供給される場合、モータ120には、図示しない受信機等により駆動信号が供給される。この場合、モータ120には、例えば、後述する収納箱28内に設けられた無線モジュールから駆動信号が供給されてもよい。また、駆動信号の供給により、モータ120の出力回転軸が回転する。なお、用いるモータはステッピングモータ以外にもDCモータ、DCブラシレスモータなど、特に制限されない。
【0018】
モータ120の出力回転軸の先端部にはウォーム130が装着されている。例えば、ウォーム130は、ウォームギアにおけるウォームである。ウォーム130は、円筒状に形成されたねじ状の歯車である。例えば、ウォーム130は、金属や樹脂等により形成されてもよい。なお、ウォーム130には、強度等の所定の条件を満たせばどのような材料が用いられてもよい。
【0019】
二段ギア140は、第1歯車141と第1歯車141よりも直径が小さく形成された第2歯車142とを有する。図3に示すように、二段ギア140の第1歯車141は、ウォーム130と噛み合う。例えば、第1歯車141は、ウォーム130と噛み合う形状に周面のギアが形成される。すなわち、二段ギア140の第1歯車141は、第1歯車141に対するウォームホイールとして機能し、ウォーム130と第1歯車141との組み合わせにより、ウォームギアの機構が形成される。また、図4に示すように、二段ギア140の第2歯車142は、後述する凹部112に配置された平ギア100と噛み合う。これにより、モータ120の回転が平ギア100に伝達される。なお、平ギア100は、ウォームギアのセルフロックによって、第1の方向の一方向への回転が規制されるものとする。また、モータ120の停止時において、モータ120の種類や性能によってはディテントトルク等の所定の力により第1の方向の一方向への回転が規制されることも可能である。図5に示す例では、平ギア100は、モータ120の停止時において、反時計回りの方向へ回転が規制されるものとする。
【0020】
図3に示すように、凹部112は、筐体部11の開口面の反対面から筐体部11の厚み方向に窪んだ形状に形成される。例えば、凹部112は、モータ120やウォーム130や二段ギア140が配置された収納部111以外の領域に形成される。また、凹部112は、平ギア100を収納可能な形状に形成される。図5に示す例では、凹部112は、平面視において円形に形成される。また、凹部112は、収納部111と連通しており、連通部分において、平ギア100が二段ギア140の第2歯車142と噛み合う。
【0021】
平ギア100は、円板状に形成される。例えば、平ギア100は、金属や樹脂等により形成されてもよい。なお、平ギア100には、強度等の所定の条件を満たせばどのような材料が用いられてもよい。ここで、平ギア100の一面(以下、「上面」ともいう)の中央部には、中央孔101(図6参照)が設けられる。
【0022】
また、平ギア100の上面の周縁部には、周方向に沿って複数の周辺孔102〜106が設けられる。図6に示す例においては、平ギア100の上面の周縁部には、5つの周辺孔102〜106が周方向に所定の間隔を開けて設けられる。具体的には、周辺孔102と周辺孔106とは、中央孔101を挟む位置に設けられ、周辺孔103〜105が周辺孔102と周辺孔106との間に周方向に所定の間隔を開けて設けられる。平ギア100は、平面の周端部の一部に設けられた複数の連結機構である周辺孔102〜106により、基部20の向きを第1の方向に変更可能に基部20を連結する。なお、平ギア100の中央孔101や周辺孔102〜106による基部20との連結については後述する。
【0023】
また、平ギア100の底壁部12側(以下、「下面」ともいう)には、平ギア100の厚み方向に突出する第1突起部107が形成される。例えば、第1突起部107は、中央孔101や周辺孔102〜106が設けられた位置とは、平ギア100の軸を中心として反対側の位置に形成される。例えば、第1突起部107は、平ギア100の下面に設けられた挿通孔に取り付けられるピン等の別部材であってもよいし、平ギア100と一体に形成されてもよい。また、平ギア100の周辺孔104が設けられた位置付近の下面には、平ギア100の厚み方向に突出する第2突起部108が形成される。
【0024】
また、平ギア100は、上面を凹部112の開口側へ向けて凹部112内に配置される。凹部112は、蓋部14により、平ギア100の一部を露出させて覆われる。例えば、蓋部14は、中央部が貫通した円環状に形成され、平ギア100の中央孔101や周辺孔102〜106が設けられた上面を中央部から露出させて凹部112に取り付けられる(図7参照)。これにより、平ギア100は、凹部112内に保持される。
【0025】
また、凹部112の底面の中央部からは筐体部11の厚み方向に延伸部113が突設される。また、延伸部113は、筐体部11の厚み方向に延びる円筒状に形成され、延伸部113内に配置された円柱状の支持部材1131により、平ギア100を回転可能に軸支する。例えば、延伸部113内に配置された支持部材1131は、平ギア100の上面の中央部に設けられる中央孔101の下面に形成される中央孔101よりも大径の軸支孔に挿入される。これにより、平ギア100は、凹部112内において回転可能に軸支される。
【0026】
また、凹部112の底面には、周方向に沿って所定の長さだけ切り欠いて、収納部111と連通する切欠部114が形成される。また、切欠部114には、凹部112の底面の周方向の両端には、第1周端壁115aと第2周端壁115bとが各々形成される。
【0027】
ここで、凹部112内には、平ギア100の第1突起部107が凹部112の切欠部114に位置するように配置される。図3に示す例では、平ギア100の第1突起部107は、切欠部114から収納部111内へ突出する。これにより、平ギア100の第1突起部107は、凹部112の底面の周方向に第1周端壁115aと第2周端壁115bとの間で移動可能となる。なお、この点についての詳細は後述する。
【0028】
収納部111内には、コイル状に形成されたばね部材150が設けられる。例えば、ばね部材150は、トーションばね(ねじりばね)が用いられる。また、ばね部材150は、収納部111内において、凹部112の延伸部113を内部に挿通させるように凹部112の底面の中央付近に配置される。また、図5に示すように、ばね部材150は、一端部151を平ギア100の第1突起部107に係止され、他端部152を凹部112の底面から突出する係止壁1121に係止される。例えば、ばね部材150の一端部151は、凹部112の底面に設けられた切欠部116を挿通され、第1突起部107に係止される。
【0029】
これにより、ばね部材150は、平ギア100を回転方向に付勢する。例えば、ばね部材150は、モータ120の停止時において回転が規制される第1の方向の一方向とは反対の他方向へ平ギア100を付勢する。図5に示す例では、平ギア100は、ばね部材150により、反時計回りの方向へ付勢されるものとする。このように、ばね部材150により付勢することにより、駆動装置1は、モータ120の駆動に依らず、灯体60が第1方向への回動を抑制することができる。これにより、駆動装置1は、灯体60等への風圧で平ギア100が回転することを抑制することができる。例えば、駆動装置1は、風圧等により平ギア100の位置が一時的に変動しても、ばね部材150の付勢力により、平ギア100を元の位置へ戻すことが可能となる。
【0030】
また、凹部112の底面の周端部には、周方向に所定の間隔を開けて複数の貫通孔117が設けられる。図5に示す例では、凹部112の底面の周端部には、3つの貫通孔117が、等間隔(120°間隔)で設けられる。各貫通孔117には、ベアリング160が軸支される。ベアリング160の周面が平ギア100の裏面に当接するように配置される。ベアリング160は、第1回動部10において、平ギア100をギアの軸方向に支持する軸受として機能する。このように、貫通孔117に設けられたベアリング160により平ギア100にかかる荷重を受けることにより、平ギア100を回転し易くし、平ギア100の回転における損失を抑制することができる。なお、貫通孔117及びベアリング160の数は、3つに限らず、例えば5つなど種々の数だけ設けられてもよい。
【0031】
また、凹部112内には、底面の周方向に沿って所定の間隔を開けて一対のメカスイッチ171、172が配置される。図5に示す例では、メカスイッチ171からはスイッチ部173が凹部112の底面の中心部側へ延び、メカスイッチ172からはスイッチ部174が凹部112の底面の中心部側へ延びる。
【0032】
メカスイッチ171のスイッチ部173やメカスイッチ172のスイッチ部174は、平ギア100の回転により、平ギア100の下面から突出する第2突起部108が接近するにつれて、凹部112の底面の外側へ次第に押圧される。これにより、メカスイッチ171やメカスイッチ172は、平ギア100の第2突起部108が所定の位置に達した場合に、ON状態となる。例えば、メカスイッチ171がON状態となった場合に、メカスイッチ171が電気信号をコントローラ等の所定の機構へ送信することにより、モータ120の駆動が停止される。
【0033】
すなわち、第2突起部108は、メカスイッチ171がON状態となる位置と、メカスイッチ172がON状態となる位置との間を移動可能となる。これにより、メカスイッチ171、172は、平ギア100の回転範囲を所定の角度(以下、「第1回転角度」ともいう)に規制する検知機構として機能する。なお、第1回転角度に平ギア100の回転範囲を規制可能であれば、メカスイッチ171、172に限らず、センサ等が用いられてもよい。例えば、第1回転角度が120°である場合、平ギア100は、第1の方向に120°回転する。
【0034】
上述したように、平ギア100の第1突起部107は、凹部112の底面の周方向に第1周端壁115aと第2周端壁115bとの間で移動可能となる。平ギア100の第1突起部107は、他の部材である凹部112の第1周端壁115aや第2周端壁115bとの物理的な接触により移動範囲が規制される。つまり、凹部112の第1周端壁115aと第2周端壁115bとは、平ギア100の回転範囲を所定の角度(以下、「第2回転角度」ともいう)に規制する規制機構として機能する。
【0035】
ここで、図5に示す例では、メカスイッチ171がON状態となる位置と、メカスイッチ172がON状態となる位置との間よりも、第1周端壁115aと第2周端壁115bとの間のほうが長く形成される。すなわち、図5に示す例では、第2回転角度のほうが第1回転角度よりも大きくなるように形成される。これにより、駆動装置1は、メカスイッチ171、172が機能しなかった場合であっても、第1周端壁115aと第2周端壁115bとにより物理的に規制することにより、平ギア100が所定の角度よりも大きく回転することを抑制できる。例えば、第2回転角度が150°である場合、平ギア100は、第1の方向に150°以上回転される場合、第1周端壁115aまたは第2周端壁115bにより回転が規制される。
【0036】
また、基部20は、平ギア100に連結され、平ギア100とともに第1の方向に回動する。すなわち、本実施形態においては、基部20は、平ギア100との連結により、水平方向(パン方向)に回動する。ここから、基部20の詳細について説明する。図7は、実施形態に係る第1回動部と基部との連結を示す要部斜視図である。
【0037】
基部20は、連結部21と、支持部22と、一対の延伸部23、24と、一対のアーム部25、26(図1または図2参照)と、固定部材27とを有する。連結部21は、円弧状の貫通孔211を有する平板部212と、平板部212の厚み方向に延びる両端部213、214とを有する。連結部21は、平ギア100の周辺孔102〜106が貫通孔211から露出するように、平板部212を平ギア100の上面側に重ねて配置される。すなわち、貫通孔211は、平ギア100の周辺孔102〜106が露出する幅と長さで連結部21の平板部212に形成される。
【0038】
平板部212の中央部には、貫通孔(図示せず)が形成されており、取付部材210が平板部212の貫通孔と平ギア100の中央孔101とに挿通されることにより、取り付けられる。例えば、取付部材210は、ねじ加工がされており、平板部212の貫通孔と平ギア100の中央孔101とに螺合される。図7に示す例では、取付部材2111が平板部212の貫通孔211と平ギア100の周辺孔103とに挿通されることにより、取り付けられる。例えば、取付部材2111は、ねじ加工がされており、平ギア100の周辺孔103に螺合され、貫通孔211よりの径が大きく形成された頭部が平板部212を平ギア100側へ押圧する。また、図7に示す例では、取付部材2112が平板部212の貫通孔211と平ギア100の周辺孔105とに挿通されることにより、取り付けられる。例えば、取付部材2112は、ねじ加工がされており、平ギア100の周辺孔105に螺合され、貫通孔211よりの径が大きく形成された頭部が平板部212を平ギア100側へ押圧する。上述の構成により、基部20は、平ギア100とともに回動可能に第1回動部10に連結される。
【0039】
なお、上述した例では、平ギア100の中央孔101と周辺孔103と周辺孔105とにより、基部20が平ギア100に連結される例を示したが、基部20は、平ギア100に連結可能であれば、平ギア100の中央孔101や周辺孔102〜106のいずれにより平ギア100に連結されてもよい。すなわち、基部20は、平ギア100の中央孔101や周辺孔102〜106を適宜用いて連結されることにより、第1の方向に変更可能に平ギア100に連結される。例えば、平ギア100の周辺孔104の位置に貫通孔211の周方向の端部のいずれかが位置するように基部20が平ギア100に連結された場合、図7に示す取付け位置と比較して、基部20は、平ギア100に対して平ギア100の軸を中心に90°偏移した状態、すなわち基部20の向きが90°ずれた状態で連結される。このように、平ギア100の中央孔101と周辺孔102〜106により、駆動装置1は、平ギア100への取付け時における基部20の位置(初期位置)を変更可能となる。これにより、駆動装置1は、平ギア100への取付け時の初期位置に応じて基部20の回動可能な向きを変更可能となる。
【0040】
また、平ギア100に連結された状態において、基部20の両端部213、214は、平ギア100から離れる方向に立設される。また、両端部213、214の先端には細長い板状の支持部22が連続する。支持部22の長手方向の両端部の各々から、延伸部23、24が向きを揃えて延びる。
【0041】
延伸部23には、アーム部25(図1参照)が取り付けられる。例えば、延伸部23には、ねじ止め等の所定の取り付け機構によりアーム部25が取り付けられる。また、延伸部24には、アーム部26(図2参照)が取り付けられる。また、例えば、延伸部24には、ねじ止め等の所定の取り付け機構によりアーム部26が取り付けられる。アーム部25の先端部251とアーム部26の先端部261との間に灯体60が位置し、アーム部25、26により灯体60が支持されるが詳細は後述する。
【0042】
アーム部25の先端部251の反対側の端部とアーム部26の先端部261の反対側の端部との間には、アーム部25、26間を跨ぐ板状の固定部材27が設けられる。固定部材27のアーム部25側には、一方向(図8では下方向、すなわちZ軸負方向)に屈曲した屈曲部271と、他方向(図8では上方向、すなわちZ軸正方向)に延びる軸支部272が設けられる。また、固定部材27は、所定の取付部材273によりアーム部25、26に取り付けられる。例えば、取付部材273は、ボルトとナットとによるねじ止め機構であってもよい。なお、屈曲部271には、例えばコイルばねである弾性保持部40の一端部41が係止され、軸支部272には、リードスクリュ部30が軸支されるが、詳細は後述する。
【0043】
また、固定部材27の裏面(第1回動部10と対向する面)側には、収納箱28が設けられる。例えば、収納箱28は、電線やケーブルの中継接続に用いられる中継ボックスであってもよく、挿通孔281等から配線を通したりする。また、収納箱28は、無線モジュールや電源やコントローラ等、目的や用途に応じて種々の機器を収納してもよい。
【0044】
また、リードスクリュ部30は、基部20に設けられ、シャフト37を所定方向に進退させる。ここから、基部20の詳細について説明する。図8は、実施形態に係る駆動装置を示す側面図である。
【0045】
リードスクリュ部30は、長箱状の筐体部31と蓋部310(図2参照)とを有する。筐体部31は、一面(図8においては筐体部31の表示面の対向面)に開口面を有する箱状に形成される。また、蓋部310は、板状に形成され筐体部31の開口面を覆うように所定の取り付け機構により、筐体部31に取り付けられる。筐体部31の長手方向に一端部からシャフト37が突出する。
【0046】
また、筐体部31の一部(図8においては下部)には取付片32が突設される。筐体部31の取付片32が所定の取付部材321により軸支部272に取り付けられる。例えば、取付部材321は、ボルトとナットとによるねじ止め機構であってもよい。これにより、筐体部31は、基部20に対して取付片32を軸に回動可能に支持される。
【0047】
ここから、筐体部31内の構造について図9及び図10を用いて説明する。図9は、実施形態に係るリードスクリュ部を示す要部斜視図である。具体的には、図9は、リードスクリュ部30の筐体部31を除いた要部斜視図である。図10は、実施形態に係るキャリッジの内部を示す要部斜視図である。
【0048】
図9に示す例では、筐体部31内には、筐体部31の長手方向におけるシャフト37が突出する端部の他端側にモータ33が配置される。モータ33は、ステッピングモータなどから構成され、灯体60を第1の方向とは異なる第2の方向に回動させる駆動源・動力源として機能する。なお、モータ33を駆動する駆動信号は、有線または無線により供給されてもよい。例えば、モータ33に有線で駆動信号が供給される場合、モータ33には、図示しないリード線を介して駆動信号が供給される。挿通孔331を挿通されたリード線が接続されてもよい。この場合、モータ33には、例えば、後述する収納箱28内に設けられたコントローラからリード線を介して駆動信号が供給されてもよい。
【0049】
モータ33には、リードスクリュ34が取り付けられ、モータ33によって回転する。リードスクリュ34は、長手方向に沿ってシャフト37が突出する端部まで設けられる。また、モータ33の回転軸とリードスクリュ34との間にはベアリング332が設けられる。リードスクリュ34には、キャリッジ36が取り付けられる。
【0050】
キャリッジ36は、シャフト37が挿入される開放部361と、内部に空洞が形成された空洞部362とを有する、開放部361には、シャフト37の第1径部371に連続し第1径部371よりも小径な第2径部372が挿通孔363aを通り挿通される。シャフト37は、第1径部371と第2径部372との間に設けられるねじ部374が挿通孔363aに螺合されることにより、キャリッジ36に取り付けられる。また、シャフト37の第2径部372の先端部375は、挿通孔363aの多端側に設けられた受孔部363bにより支持される。また、シャフト37は、先端部375とは反対側の端部に形成された取付部373がリンク部50の一端部52に取り付けられるが、詳細は後述する。
【0051】
空洞部362には、図10に示すナット368が配置される。例えば空洞部362には、ナット368が配置される。ナット368はDカット面が形成され、空洞部362の周壁に当接することなどにより回動が規制されている。また、リードスクリュ34は、キャリッジ36の挿通孔364を通り空洞部362に挿通され、空洞部362内においてナット368が螺合する。つまり、ナット368は、リードスクリュ34の回転によりリードスクリュ34上を移動可能である。ここに、ナット368とリードスクリュ34とにより送りねじ機構が実現される。また、ナット368は、キャリッジ36の空洞部362内に配置されるため、ナット368が移動する場合、ナット368の移動する向きの端部は、空洞部362の内壁をナット368の移動する向きに押す。これにより、キャリッジ36は、ナット368とともに、リードスクリュ34の軸方向に移動する。したがって、キャリッジ36は、モータ33の駆動に応じてリードスクリュ34の軸に沿って進退する。
【0052】
また、リードスクリュ34と軸を沿わせてガイドバー381、382が設けられる。ガイドバー381は、キャリッジ36の凹部365内に挿入され、キャリッジ36を一端側から移動可能に支持する。また、ガイドバー382は、キャリッジ36の挿通孔366に挿通され、キャリッジ36をガイドバー381とは他端側から移動可能に支持する。キャリッジ36の一端側(図9では上側)の面は第1面36aと第1面36aよりも高く形成される第2面36bとを有する。なお、キャリッジ36を移動可能に支持する構成であれば、ガイドバー381、382に限らず、種々の構成であってもよい。
【0053】
また、ガイドバー381には、長手方向に所定の間隔を開けて一対のメカスイッチ383、384が配置される。図9に示す例では、メカスイッチ383からはスイッチ部385がリードスクリュ34側へ延び、メカスイッチ384からはスイッチ部386がリードスクリュ34側へ延びる。
【0054】
メカスイッチ383のスイッチ部385やメカスイッチ384のスイッチ部386は、キャリッジ36の移動により、キャリッジ36の第2面36bが接近するにつれて、リードスクリュ34から離れる方向へ次第に押圧される。これにより、メカスイッチ383やメカスイッチ384は、キャリッジ36が所定の位置に達した場合に、ON状態となる。例えば、メカスイッチ383がON状態となった場合に、メカスイッチ383が電気信号をコントローラ等の所定の機構へ送信することにより、モータ33の駆動が停止される。
【0055】
すなわち、キャリッジ36は、メカスイッチ383がON状態となる位置と、メカスイッチ384がON状態となる位置との間を移動可能となる。これにより、メカスイッチ383、384は、キャリッジ36の移動範囲を所定の範囲に規制する検知機構として機能する。なお、キャリッジ36の移動範囲を所定の範囲に規制可能であれば、メカスイッチ383、384に限らず、センサ等が用いられてもよい。
【0056】
また、モータ33とは反対側のリードスクリュ34の先端部は、ベアリング391を有する固定片39が設けられる。これにより、リードスクリュ34の軸(スラスト)方向の荷重やラジアル(放射)方向の荷重もベアリング391により軸支される。これにより、駆動装置1は、リードスクリュ34におけるリードスクリュ34の軸方向への荷重とリードスクリュ34の軸から放射方向への荷重との両方を受けることができる。このように、固定片39に設けられたベアリング391によりリードスクリュ34にかかる荷重を受けることにより、リードスクリュ34を回転し易くし、リードスクリュ34の回転における損失を抑制することができる。
【0057】
リンク部50は、基部20に軸支され、シャフト37の進退に応じて、第1の方向とは異なる第2の方向(本実施形態ではXZ平面に沿う面内における方向)に回動する第2回動部である。図11は、実施形態に係るリンク部を示す斜視図である。以下では、図8に図示されるリンク部50の一面を第1面とし、図11に図示されるリンク部50の第1面の反対側の面を第2面とする。
【0058】
リンク部50は、一方向長い形状の支持体51と、支持体51の長手方向の両端部の各々から第1面側に突出する突出部52、53とを有する。突出部52の中央部には、支持体51の厚み方向に貫通する貫通孔520が形成され、突出部53の中央部には、支持体51の厚み方向に貫通する貫通孔530が形成される。支持体51には、突出部52、53の間に貫通孔501が形成される。図11に示す例では、貫通孔501は、支持体51の長手方向の突出部53側に近い位置に設けられる。
【0059】
リンク部50は、支持体51の貫通孔501と所定の取付部材511とにより、アーム部25の先端部251に回動可能に取り付けられる。例えば、取付部材511はナットであってもよい。例えば、リンク部50は、取付部材511が、アーム部25側からアーム部25の先端部251の貫通孔(図示せず)と支持体51の貫通孔501とに挿通されることにより、アーム部25の先端部251に回動可能に取り付けられる。この場合、リンク部50は、支持体51の貫通孔501を中心に第2の方向に回転する。また、取付部材511とアーム部25の先端部251との間にはベアリングが設けられてもよい。
【0060】
また、リンク部50の突出部52には、シャフト37の取付部373が取り付けられる。リンク部50の突出部52には、突出部52の貫通孔520と所定の取付部材521とにより、シャフト37の取付部373が取り付けられる。例えば、取付部材521はナットであってもよい。例えば、リンク部50の突出部52には、取付部材521が、シャフト37側からシャフト37の取付部373の貫通孔(図示せず)と突出部52の貫通孔520とに螺合されることにより、シャフト37の取付部373が取り付けられる。これにより、リンク部50の突出部52側の端部がシャフト37の進退に応じて、支持体51の貫通孔501を中心に第2の方向に移動する。すなわち、リンク部50は、シャフト37の進退に応じて、支持体51の貫通孔501を中心に第2の方向に回転する。また、取付部材522とシャフト37の取付部373との間にはベアリングが設けられてもよい。
【0061】
また、リンク部50の突出部53には、弾性保持部40の一端部41の反対側の他端部42が係止される。リンク部50の突出部53には、突出部53の貫通孔530に所定の取付部材531が取り付けられることにより、弾性保持部40の他端部42が突出部53から抜け止めされる。また、取付部材531とリンク部50の突出部53との間にはベアリングが設けられてもよい。
【0062】
上述したように、弾性保持部40の一端部41が固定部材27の屈曲部271に係止されており、弾性保持部40は、リンク部50の突出部53を固定部材27側へ付勢する。すなわち、リンク部50は、弾性保持部40により、第2の方向の一方向に付勢される。図8に示す例では、リンク部50は、弾性保持部40により、支持体51の貫通孔501を中心に時計回りの方向に付勢される。弾性保持部40によって、灯体60が風圧等を受けた際のガタつきを抑制することが可能となる。なお、本実施形態においては弾性保持部40をリードスクリュ部30の下方(Z軸負方向)に配置したが、例えばリードスクリュ部30の上方(Z軸正方向)に配置しても同様の効果が得られる。
【0063】
ここから、リンク部50への灯体60の取付けについて説明する。なお、本実施形態の灯体60は、7つの光源61が用いられる場合を示すが、光源61の数は他の数であってもよい。また、光源61には、目的や用途等に応じて、LED(Light Emitting Diode)等の種々の光源が用いられてもよい。灯体60の両側部には、突出部62、63が設けられる。図12は、実施形態に係る灯体の突出部を示す要部斜視図である。
【0064】
突出部62の中央部には、挿通孔620が形成される。突出部62の挿通孔620には、取付部材511が挿通される。ここに、取付部材511は、アーム部25側からアーム部25の先端部251の貫通孔(図示せず)と支持体51の貫通孔501と突出部62の挿通孔620とに挿通される。また、突出部62には、一対の突起部621a、621bが突設される。突起部621a、621bは、突出部62において挿通孔620を挟む位置に形成される。
【0065】
また、リンク部50の支持体51には、一対の凹部502a、503aと、一対の凹部502b、503bとが裏面側に形成される。一対の凹部502a、503aは、支持体51の裏面において挿通孔501を挟む位置に形成される。また、一対の凹部502b、503bは、支持体51の裏面において挿通孔501を挟む位置に形成される。
【0066】
例えば、突出部62の挿通孔620に取付部材511が挿通された状態において、一対の突起部621a、621bは、一対の凹部502a、503aか一対の凹部502b、503bのいずれかに嵌る。このように、突出部62の一対の突起部621a、621bは、一対の凹部502a、503aか一対の凹部502b、503bのいずれかに嵌ることにより、リンク部50の回転に応じて、灯体60がリンク部50とともに第2の方向に回動する。
【0067】
また、突出部62の一対の突起部621a、621bが、リンク部50の一対の凹部502a、503aか一対の凹部502b、503bのいずれに嵌めるかを変更することにより、リンク部50に対する灯体60の傾きを変更できる。なお、リンク部50の一対の凹部の数は、2組に限らず、例えば3組や5組など種々の数だけ設けられてもよい。
【0068】
なお、他方の突出部63は、突出部62と同様の構成であり、アーム部26側からアーム部26の先端部261の貫通孔(図示せず)と突出部63の挿通孔(図示せず)とに挿通される。また、アーム部26の先端部261と突出部63との間には、支持部材が介在してもよい。例えば、突出部63の一対の突起部(図示せず)が、支持部材に設けられた一対の凹部に嵌ることにより、突出部63がアーム部26の先端部261に回動可能に取り付けられる。上述した構成により、灯体60は、支持体51の貫通孔501を通り図8中のY軸(前後)方向に延びる中心軸と中心として第2の方向に回動する。すなわち、灯体60は、リンク部50とともに垂直方向(チルト方向)に回動する。例えば、灯体60は、リンク部50とともに垂直方向(チルト方向)に90°回動する。
【0069】
上述したように、駆動装置1は、平ギア100の回転により基部20を第1の方向に回動させることにより、灯体60の第1の方向の向きを変更することができる。例えば、駆動装置1は、水平面に沿う面を回転面とする第1の方向に平ギア100を回転させることにより、灯体60の水平方向の向きを変更することができる。また、駆動装置1は、シャフト37を進退させることによるリンク部50の回転に応じて、灯体60を第1の方向とは異なる第2の方向に回動させる。また、第1の方向の回転面と前記第2の方向の回転面とは交差しており、例えば、第1の方向の回転面と前記第2の方向の回転面とは直交しており、駆動装置1は、平ギア100の回転により灯体60の水平方向の向きを変更し、シャフト37を進退させることによるリンク部50の回転に応じて、灯体60の垂直方向の向きを変更することができる。そのため、駆動装置1は、第1の方向への回動範囲及び第2の方向への回動範囲内において、灯体60を所望の方向へ向けることが可能となる。
【0070】
また、上述したように、実施形態によれば、平ギア100等を用いた簡易な構成により2つの回動方向において被支持体を回動可能に支持することができる。
【0071】
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。上述した例においては、駆動装置1を載置面に載置する場合を例に説明したが、駆動装置1は設置可能であればどのような態様において用いられてもよい。例えば、駆動装置1は載置面に載置される以外に、天井や壁面に取り付けられてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 駆動装置
10 第1回動部
100 平ギア
20 基部
30 リードスクリュ部
37 シャフト
40 弾性保持部
50 リンク部(第2回動部)
60 灯体(被支持体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12