【実施例1】
【0023】
本実施例は、ネットワークを介して録画サーバで監視用カメラを作動させて、録画サーバが動画を撮影・収集・編集・保存し、録画サーバがユーザの端末に端末からの要求に応じてネットワークを介してモニターする高画質の画像を送信すると同時に、長期保存用の低容量高画質の動画も保存するもので、過去の映像の再生・巻戻し・早送りも、ライブ再生やその巻戻し・早送りも、またリライブ再生も行うことが可能である。本実施例では、リアルタイムでの動画閲覧という監視カメラ業界では当たり前のことが出来ない代わりに、トラフィック集中の回避、動画の一部欠落の防止、サーバの負荷低減、表示のスピードダウン防止、低容量化、高画質の動画の長期保存、モバイルでの高画質動画の閲覧可能化等、他の多くのことを実現できる。本実施例では、監視用カメラの動画をH.264のベースラインプロファイルで、イントラフレーム(以下、Iフレーム)と予測インターフレーム(以下、Pフレーム)とに変換して取得し、蓄積、一定時間分で1つのファイルに完結させた後に、双方向予測インターフレーム(以下、Bフレーム)を使用する動画に再変換するので、イントラフレーム(以下、Iフレーム)の数を非常に少なくでき、動画取得と同時のリアルタイムでは挿入することが出来ないBフレームを挿入できるので、H.264の有効な機能を生かした最適化を行うことができ、サーバ容量が比較的少なくても長期間保存でき、長期間経過した後でも高画質の動画を再生することができる。また、同時に、入力された前記カメラ動画を連続した静止画に変換して一次画像データとしてメモリに展開し、展開した一次画像データを蓄積する。一次画像データは端末に送信してカメラ動画のライブ再生とすることができる。また、一次画像データは静止画であるため、巻戻してリライブ再生することもできる。
【0024】
{構成}
図4は、本発明の監視カメラシステムの実施例1のシステム構成の一例を示す図である。LANやインターネット、Wi−Fi回線、3G回線等の通信網から構成されるネットワーク500上には、(1)画像を撮影するカメラとして、複数台の監視用カメラ(動画用)400E〜F、複数台の監視用カメラ(静止画用)401A〜D、(2)ネットワーク500を介して監視用カメラ(動画用)400とはネットワーク500のうちLANを介して接続され、監視用カメラ(静止画用)401とはネットワーク500を介して接続され、各カメラで撮影した画像データ(カメラ静止画)や映像データ(カメラ動画)を取得し蓄積し端末に送信する録画サーバとして、録画サーバ100、(3)ネットワーク500を介して録画サーバ100と接続され、録画サーバ100からの映像データを受信して表示する端末として、スマートフォンなどのモバイル端末200A、Bや、デスクトップPC(パーソナルコンピュータ)やノートPCなどの閲覧PC300A〜Cが接続されている。以下、モバイル端末と閲覧PCとをまとめるときは、「端末」又は「Viewer」という。
【0025】
録画サーバ100は、監視用カメラ(動画用)400と同じLAN内に存在するが、監視用カメラ(静止画用)401は同じLAN内に限らず、互いにネットワーク500にルータ600を介して接続されていれば、インターネットを介して接続されていてもよい。本実施例では、監視用カメラ(静止画用)401と録画サーバ100との通信及び監視用カメラ(動画用)400と録画サーバ100との通信がTCP/IP方式であり、確実に画像データの送受信ができ、信頼性が高い。
【0026】
監視用カメラ(動画用)400及び監視用カメラ(静止画用)401はIPカメラでもアナログカメラでもよい。ただし、アナログの場合、変換器を要する。画像表示用の端末である閲覧PC300も、録画サーバ100と同じLAN内に存在する場合に限らず、互いにネットワーク500にルータ600を介して接続されていれば、インターネットを介して接続されていてもよい。画像表示用の端末であるモバイル端末200についても、LAN、インターネット、携帯電話用ネットワーク(Wi−Fi回線や3G回線等)等、複数のネットワークを介して接続されていてもよい。
【0027】
1台の録画サーバ100は、複数台の監視カメラ(動画用)400からカメラ動画を、また複数台の監視カメラ(静止画用)401からカメラ静止画を取得することができる。本実施例では、録画サーバ100側がネットワークトラフィックを自動的に分散させるので、ネットワーク設計が不要で、カメラをポートに繋ぐだけで済むため、作業が非常に簡便となる。
【0028】
図5は、本発明の監視カメラシステムの実施例1の録画サーバの構成図である。録画サーバ100は、キャッシュメモリであるメモリ102を伴うCPU101やデバイスドライバ等を有する制御・演算装置と、DRAM等の主記憶装置やハードディスク等の補助記憶装置を有する記憶装置110と、ネットワークインターフェース104等の通信制御装置や表示装置としてのディスプレイ103、キーボード105、マウス106等で構成される入出力装置とを備えている。記憶装置110には、一次画像フォルダ111と一次映像フォルダ115と二次映像フォルダ112と撮影・収集・編集・送信プログラム113と認証用データベースと環境設定フォルダ等の他、オペレーティングシステム114が格納されている。撮影・収集・編集・送信プログラム113は通常記憶装置110の補助記憶装置に格納されており、実行時には主記憶装置にロードされる。一次映像フォルダ115には、監視用カメラ(動画用)から取得したカメラ動画から一次映像データを作成して蓄積し、さらに、一次映像データを一定時間分ずつ1のファイルの一次映像データに結合して蓄積し直し、二次映像フォルダ112には、1のファイルに結合した一次映像データを再変換して作成された二次映像データを蓄積する。なお、一次画像フォルダ111には、抽出した一次映像データをメモリ102に展開して書き込んだ一次画像データを作成して蓄積する。認証用データベースには、ID、パスワード、各監視用カメラ400やモバイル端末200や閲覧PC300のポート番号とIPアドレス、IPアドレスのない端末では個体識別情報(UID)が蓄積されている。本実施例では、録画サーバ100は、録画サーバと端末が一体となっており、自ら画像を表示する端末の役割も果たすため、また、メンテナンスや管理のため、ディスプレイ103、また入力手段としてのキーボード105やマウス106を有している。録画サーバでカメラ動画の再生を要しない場合は、画像表示装置としての端末機能はなくてもよい。環境設定フォルダには、各監視用カメラの映像取得タイミング、一次映像データや一次画像データや二次映像データの作成間隔、変換条件等が蓄積されている。
【0029】
なお、録画サーバ100は、監視カメラ(静止画用)401には、静止画で画像を取得させて録画サーバ100に送信させ、取得した静止画像はメモリ102に格納し、さらに、別な処理で、メモリに展開された画像を一次画像フォルダ111に格納し、一定時間、例えば10分間経過すると、一次画像フォルダ111の連続静止画を動画に変換する。変換した動画のIフレームの数は10分で3枚程度と極めてデータ量が小さいため、動画ファイルのまま端末等に送信することが容易であるが、監視カメラ(静止画用)のデータ保存方法についての詳細は本願では省略する。なお、本実施例の説明においては、監視用カメラ(静止画用)についての説明は、以下においては、特に言及する場合を除いて省略し、以下、単に「監視用カメラ」という場合は、監視用カメラ(動画用)を意味する。
【0030】
録画サーバ100は、CPU101が、撮影・収集・編集・送信プログラム113をメモリ102にロードして実行することにより本発明のカメラ動画の取得から編集及び端末への画像送出処理が可能なコンピュータの機能を実現する。CPU101は、通常のコンピュータに搭載する演算処理装置であり、各種プログラムを実行し、各種制御等を行う。
【0031】
録画サーバ100は、1台のサーバとする他、複数の録画サーバからなるサーバ群であってもよい。例えば、二次映像フォルダについて、一定期間(例えば24時間)経過後の二次映像データについては、保存先を、カメラ動画を取得する録画サーバと別の録画サーバに設けた二次映像フォルダとしてもよい。頻繁には再生しない過去の保存データを別にすることで、さらに多くの台数のカメラを同一ネットワーク上で監視可能となる。
【0032】
撮影・収集・編集・送信プログラム113は、コンピュータに、1又は複数の監視用カメラとの接続を行うカメラ接続機能、1又は複数の端末との接続を行う端末接続機能、一定時間(例えば10分)ずつ連続して、接続した監視用カメラに動画を撮影させ撮影したカメラ動画を録画サーバに入力させるカメラ動画取得機能、入力されたカメラ動画を一次映像データとして録画サーバの記憶装置内の一次映像フォルダに蓄積する一次映像データ作成機能、一次映像データについて、一定時間(例えば10分)分ずつ1のファイルの一次映像データに結合する結合機能、結合された一次映像データを再変換して二次映像データを作成する二次映像データ作成機能を実現させるためのプログラムである。
【0033】
本実施例では、撮影・収集・編集・送信プログラム113は、さらに、コンピュータに、入力されたカメラ動画を連続した静止画に変換して一次画像データとしてメモリに展開するメモリ展開機能、一次画像データを記憶装置内の一次画像データフォルダに蓄積する一次画像データ蓄積機能をも実現させるためのプログラムである。
【0034】
本実施例では、撮影・収集・編集・送信プログラム113は、さらに、コンピュータに、端末からカメラ動画のライブ再生を受付するライブ再生受付機能、端末に一次画像データを送信し表示させるライブ再生機能をも実現させるためのプログラムである。
【0035】
本実施例では、撮影・収集・編集・送信プログラム113は、さらに、コンピュータに、端末から過去のカメラ動画の再生を受付する過去映像再生受付機能、受付した過去の二次映像を二次映像フォルダから抽出し抽出した二次映像データを端末に送信し表示させる過去映像再生機能をも実現させるためのプログラムである。
【0036】
本実施例では、監視カメラ400と録画サーバ100との接続はTCP/IP方式で行い、監視カメラを特定するため、録画サーバ側で設定したユーザIDとパスワードで認証を行ってからカメラ動画の撮影等の要求を行う。端末200、300と録画サーバ100との接続もTCP/IP方式で行い、ユーザIDとパスワードで認証を行って、端末が録画サーバに登録してある端末であることを確認してから画像送信を行う。認証は、録画サーバ上の認証用データベースによる認証が好ましい。
【0037】
端末やカメラが同じLAN上になくてもルータを介してネットワークで繋がっていれば、接続するルータのIPアドレスとそれぞれに割り振られたポート番号で行う。インターネットで接続されているときは、両者の間のルータのポート番号を「有効」にする。IPアドレスのないモバイル端末ではUIDを利用する。
【0038】
監視カメラ400から録画サーバ100の動画の送信は、RTSP(リアルストリーミングプロトコル)で送信する。本実施例では、H.264で圧縮して送信するが、H.265等、次世代コーディックでもよい。
【0039】
図6は、本発明の監視カメラシステムの実施例1の端末(モバイル)の構成図である。モバイル端末200は、メモリ202を伴うCPU201やデバイスドライバ等を有する制御・演算装置と、記憶装置210、データの送受信等を行う通信制御装置、表示装置としてのディスプレイ204、操作ボタンあるいはタッチパネル等の入出力装置を備えている。記憶装置210には、画像表示プログラム213やオペレーティングシステム214が格納されている。モバイル端末200は、例えばスマートフォン等の携帯電話等であり、CPU201が画像表示プログラム213をメモリ202にロードして実行することにより端末に送信された映像の表示が可能なコンピュータの機能を実現する。CPU201は、通常のモバイル端末に搭載する演算処理装置であり、各種プログラムを実行し、各種制御等を行う。
【0040】
図7は、本発明監視カメラシステムの実施例1の端末(PC)の構成図である。閲覧PC300は、メモリ302を伴うCPU301やデバイスドライバ等を有する制御・演算装置と、DRAM等の主記憶装置やハードディスク等の補助記憶装置を有する記憶装置310と、ネットワークインターフェース304等の通信制御装置や表示装置としてのディスプレイ303、キーボード305、マウス306等で構成される入出力装置とを備えている。記憶装置310には、画像表示プログラム313やオペレーティングシステム314が格納されている。閲覧PC300は、例えばデスクトップPCやノートPC、タブレット端末等であり、CPU301が画像表示プログラム313をメモリ302にロードして実行することにより端末に送信されたカメラ動画の表示が可能なコンピュータの機能を実現する。CPU301は、通常のPCに搭載する演算処理装置であり、各種プログラムを実行し、各種制御等を行う。
【0041】
画像表示プログラム213、313は、コンピュータに、録画サーバとの接続を行う端末接続機能、監視権限のある1又は複数のカメラについてカメラ動画再生を録画サーバに要求するカメラ動画再生要求機能、録画サーバから送信されたカメラ動画を表示するカメラ動画表示機能を実現させるためのプログラムである。
【0042】
録画サーバ100は、ローカル環境にある監視用カメラ接続開始時にIPアドレス及びポート番号を用いた接続によって接続相手を特定でき、ユーザIDとパスワードで認証する。録画サーバ100は、遠隔環境にある監視カメラとの接続では、ルータのポート転送(ポートフォワーディングなどとも表現される)を用いることで、グローバルIPアドレス及びポート番号を用いて接続相手を特定する。録画サーバ100は、閲覧端末接続開始時にUIDを用いた端末固有情報を元に端末を特定するため、ユーザIDとパスワードの認証及び端末固有情報の一致により画像表示を可能とする。
【0043】
本実施例においては、録画サーバ100と閲覧PC300とは、ともにパーソナルコンピュータとして構成され、通常のパーソナルコンピュータが有するクロック機能等を備えている。モバイル端末200もクロック機能等を備えている。
【0044】
本実施例では、動画を撮影する監視用カメラ400にネットワーク500を介して接続されデータを記憶する記憶装置を備えた録画サーバ100と、録画サーバ100に500を介して接続されカメラ動画を表示する端末(モバイル端末200や閲覧PC300)とを具備しており、録画サーバ100には、(1)監視用カメラ400に動画を撮影させ、撮影したカメラ動画を録画サーバ100に入力させるカメラ動画取得手段、(2)入力されたカメラ動画を一次映像データとして記憶装置110内の一次映像フォルダ115に蓄積する一次映像データ作成手段、(3)一次映像データについて、一定時間分ずつ1のファイルの一次映像データに結合する結合手段、(4)結合された一次映像データを再変換して二次映像データを作成する二次映像データ作成手段を設けてある。
【0045】
本実施例では、録画サーバ100には、さらに、(5)入力されたカメラ動画を連続した静止画に変換して一次画像データとしてメモリ102に展開するメモリ展開手段(6)一次画像データを記憶装置110内の一次画像フォルダ111に蓄積する一次画像データ蓄積手段を設けてある。
【0046】
本実施例では、録画サーバ100には、さらに、(7)端末200、300から、監視権限のある1又は複数のカメラ400についてカメラ動画のライブ再生を受付するライブ再生受付手段、(8)ライブ再生要求を受け付けたカメラ400について、端末200、300に一次画像データを送信し表示させるライブ再生手段を設けてある。
【0047】
本実施例では、録画サーバ100には、さらに、(9)端末200、300から、監視権限のある1又は複数のカメラ400について過去のカメラ動画の再生を受付する過去映像再生受付手段、(10)過去映像再生要求を受け付けたカメラ400について、受付した過去の二次映像データを二次映像フォルダから抽出し抽出した二次映像データを端末200、300に送信し表示させる過去映像再生手段を設けてある。
【0048】
録画サーバ100は、前述のハードウェア構成と撮影・収集・編集・送信プログラム112によって、(1)〜(10)の手段として機能する。
【0049】
図8は、本発明の監視カメラシステムの実施例1における変換及び再変換方法を示すイメージ図である。映像は、IPカメラである監視カメラ400から録画サーバ100へ、ベースラインプロファイルで送信される。カメラ動画取得手段は、本実施例では、撮影したカメラ動画を、単独でデコーディング可能で一定時間ごとに作成されるイントラフレームと、過去のフレームを参照してイントラフレームの間に複数作成される予測インターフレームとに符号化する変換をして入力させるものである。また、二次映像データ作成手段は、本実施例では、一次映像データにおいて、過去と将来のフレームの両方を参照して作成される双方向予測インターフレームを作成することによりイントラフレームと予測インターフレームの数を減少させて符号化する再変換をして二次映像データを作成するものである。
【0050】
入力されたカメラ動画は、ベースラインプロファイルであり、録画サーバ100において一次映像フォルダ115に蓄積される。二次映像データは、ハイプロファイルであり、録画サーバ100において二次映像フォルダ112に蓄積される。
【0051】
本実施例において、一次映像データでは、Iフレーム(イントラフレーム)は1秒ごとで、例えばその間にPフレーム(予測インターフレーム)が9フレームずつ入ったベースラインプロファイルであり、二次映像データでは、Iフレームは25秒毎とし、Bフレーム(双方向予測インターフレーム)を挿入して、Pフレームとの組み合わせで劣化させずに容量を削減する。その場合、10分間の一次映像データはIフレームが600フレーム、Pフレームが5400フレームで、例えば、二次映像データをIフレームが24フレーム、Pフレームが2000フレーム、Bフレームが3976フレームに最適化することで、容量を減らし、しかし、高画質を保持することが出来る。本実施例によれば、録画した映像データが完成してから最適化をするので、Iフレームを非常に少なくできる。また、未来のフレームを参照できるのでBフレームを挿入できる。Bフレームは前後比較差分であるので、Pフレームよりも小さくなる。
【0052】
本実施例では、一次映像データは、一次映像フォルダ115に保存され、一定時間分、例えば10分間の映像が保存されたら、セッション切断等により分断されたファイルを1つの10分間のファイルに結合した一次映像データに変換する。一定時間については、10分間に限らず、5分でも、20分でも、任意に設定できる。1つのファイルに結合された一次映像データは一次映像フォルダ115に保存される。一次映像データは、本実施例では、ネットワークカメラからのストリーム映像(ベースラインプロファイル)で、最適化されていないので、転送容量の設定によっては非常に大きなファイルになる。例えば、綺麗な映像にしようと思うと2Mbps程度の転送設定になるので、10分間で150MBの容量になってしまう(2Mbit×60秒×10分 =1200Mbit=150MByte)。本実施例では、カメラからの映像を一旦蓄積して、後から変換するので、ハイプロファイルに変換して容量を小さくできる。
【0053】
また、カメラ動画送出手段は、本実施例では、一次映像フォルダ115に蓄積されている一次映像データをメモリ202に展開し、一次画像データとして一次画像フォルダ111に書き込みカメラ動画として端末200、300に送信する。また、カメラ動画送出手段は、本実施例では、二次映像フォルダ112に蓄積されている二次映像データをそのままカメラ動画として端末200、300に送信する。一次映像データはそのままでは容量が大きく、そのままでは転送に時間が非常にかかるため同じLAN環境内でしか見れないので、一旦メモリに画像を展開してViewer等に転送する。二次映像データは、最適化してあり、定点なら100分の1位まで、動きがあったとしても10分の1程度まで、容量を減らすことができ、したがって、モバイルの端末でも扱えるくらい容量が小さくなるので、そのままWebページに展開したりモバイル環境に転送することができる。
【0054】
また、端末(モバイル端末200及び閲覧PC300)に、(1)監視権限のある1又は複数の監視カメラ400についてカメラ動画のライブ再生を録画サーバ100に要求するライブ再生要求手段、(2)録画サーバ100から送信された一次画像データを表示するライブ再生表示手段、(3)監視権限のある1又は複数の監視カメラ400について過去のカメラ動画の再生を録画サーバ100に要求する過去映像再生要求手段、(4)録画サーバ100から送信された二次映像データを表示する過去映像再生表示手段を設けてある。端末は、前述のハードウェア構成と画像表示プログラム213、313によって、(1)〜(4)の手段として機能する。本実施例では、例えば撮影直後では、録画サーバ100においてカメラ動画から切り出して作成された静止画からなる一次画像データをメモリ202に展開して一次画像フォルダ111に書き込み、かかる一次画像データを端末に送信してライブ再生でき、例えば1週間後であっても、録画サーバ100において、端末から、例えば日時等で再生するカメラ画像の指定を受け付けて、指定された過去時点の二次映像データを二次映像フォルダから抽出して端末に送信して過去の映像を再生できる。
【0055】
本実施例では、監視カメラ400から録画サーバ100へはH.264のストリーム送信であるので、基本的にスナップショット(静止画)でトラフィックの集中がなく、最適化のための再変換で録画サーバに負荷をかけても影響が出にくい。極めて容量が小さくなるため、ディスクの増設が不要である。H.264エンコーダは、Motion JPEGフォーマットに比べサイズを80%以上縮小でき、高画質を実現できる。H.264ベースラインプロファイルでは、IフレームとPフレームだけを使用するので、低レンテンシが達成でき、ネットワークカメラに適しているが、監視カメラシステムではそのまま保存が必要であったためサーバに膨大な容量を要した。しかし、本実施例によれば、高画質のまま、容量を圧倒的に縮小することができる。
【0056】
本実施例の監視カメラシステムは、その場で映像を確認するために、一次画像データを、一定期間、例えば1日の間は、頻繁に見る可能性がある高解像度のデータとして保存して、一定期間を経過すると、削除する。したがって、ライブ再生している画像について一定期間分まで巻き戻してリライブ再生することが可能である。また一方で、本実施例の監視カメラシステムは、一定時間分1つのファイルに結合された一次映像データを最適化して二次映像データに変換することで、保存期間のさらなる延長を可能とする。
【0057】
{手順}
本発明の監視カメラシステムの実施例1の監視手順について次に説明する。本手順では、上述した監視カメラシステムを使用する。
【0058】
本実施例の監視方法では、動画を撮影する監視カメラ群にLANネットワークを介して接続され記憶装置を備えた録画サーバが、(1)監視カメラ群に動画を撮影させ、撮影したカメラ動画を、単独でデコーディング可能で一定時間ごとに作成されるイントラフレームと、過去のフレームを参照してイントラフレームの間に複数作成される予測インターフレームとに符号化する変換をして、録画サーバに入力させるカメラ動画取得ステップ、(2)入力されたカメラ動画を一次映像データとして記憶装置内の一次映像フォルダに蓄積する一次映像データ作成ステップ、(3)入力された前記カメラ動画を連続した静止画に変換して一次画像データとしてメモリに展開するメモリ展開ステップ、(4)一次画像データを記憶装置内の一次画像フォルダに蓄積する一次画像データ蓄積ステップ、(5)端末からカメラ動画のライブ再生を受付するライブ再生受付ステップ、(6)端末に一次画像データを送信し表示させるライブ再生ステップ、(7)一次映像データについて、一定時間分ずつ1のファイルの一次映像データに結合する結合ステップ、(8)結合された一次映像データを、過去と将来のフレームの両方を参照して作成される双方向予測インターフレームを作成することにより前記イントラフレームと前記予測インターフレームの数を減少させて符号化する再変換をして二次映像データを作成する二次映像データ作成ステップ、(9)端末からカメラ動画の過去のカメラ動画の再生を受付する過去映像再生受付ステップ、(10)受付した過去の二次映像データを端末に送信し表示させる過去映像再生ステップを含む。
【0059】
一次画像データの保存期間を1日間とした場合、ライブ再生は1日間受付でき、過去映像再生は二次映像データ作成後(例えば10分後)から受付できる。
【0060】
撮影・収集・編集・送信プログラムと画像表示プログラムとを有する監視カメラシステムのプログラムは、これらのステップをコンピュータに実行させるものである。図を用いて、さらに具体的に説明する。
【0061】
(監視カメラと録画サーバとの接続から二次映像作成まで)
図9は、本発明の監視カメラシステムの実施例1におけるカメラと録画サーバとの接続から画像編集までの手順概要を示すフロー図である。先ず、録画サーバは、カメラにTCP/IP方式で、接続を要求する。カメラは1又は複数台で構成され、各カメラと録画サーバはユーザID及びパスワードで認証を行う。録画サーバの認証用データベースを参照して認証に成功すると、接続状態となる。
【0062】
次に、録画サーバからカメラに、一定時間(本実施例では10分)連続して動画を撮影し撮影したカメラ画像をH.264形式のストリーム方式で録画サーバに送信することを要求する。カメラは、画像要求を受けて動画を連続撮影して、撮影して得られた動画をストリーム方式でH.264ベースラインプロファイルのカメラ動画として録画サーバに送信する。さらに具体的には、録画サーバに入力させるときに、カメラ動画は、単独でデコーディング可能で一定時間ごとに作成されるイントラフレームと、過去のフレームを参照してイントラフレームの間に複数作成される予測インターフレームとに符号化する変換をして入力させる。
【0063】
監視カメラは、IPカメラのほか、アナログカメラでもよく、古いカメラも利用でき、コストが削減できる。
【0064】
録画サーバはストリームカメラである監視カメラからストリーム動画のカメラ動画を取得すると、一次映像フォルダにファイルとして格納する。それと同時に、取得したストリーム動画(カメラ動画)から静止画を抜き出しメモリに格納する。所定のタイミングで静止画を抜き出す。そして、メモリに展開された画像を、メモリへの展開タイミング(本実施例では1秒毎)と同じタイミングで一次画像フォルダに格納する。かかる処理をスリープ時間毎に行う。スリープする時間は、10分の1秒、1秒、3秒あるいは60秒等、予め任意で設定する。本実施例では1秒とする。監視カメラから映像の取得ができなかった場合は再度コネクションを張る。セッションが切断された場合及び一定時間(本実施例では10分)が経過したら、再度カメラ動画の要求を行う。終了信号があるまでカメラ動画の取得を行う。
【0065】
図10は、本発明の監視カメラシステムの実施例1のデータ圧縮(最適化)フロー図である。らに、一定時間(本実施例では、デフォルトで10分)経過すると、一次映像データについて、セッション切断等で分散した動画ファイルを、一定時間分(例えば10分)の1つの動画に結合して、一次映像データとして保存し直して、最適化によって圧縮を行う。最適化した動画は、二次映像データとして扱う。
【0066】
最適化は、一次映像データにおいて、過去と将来のフレームの両方を参照して作成される双方向予測インターフレームを作成することによりイントラフレームと予測インターフレームの数を減少させて符号化する再変換をすることによって行われ、かかる最適化をされたデータが二次映像データとなる。
【0067】
メモリに展開される画像が、Viewerへの配信に利用され、一次画像データに蓄積されるので、効率的に画像データを活用し、無駄のない仕組みも最適化等の処理を割り込ませるのに重要となる。
【0068】
(端末と録画サーバとの接続、画像表示まで)
先ず、端末は、ユーザによる録画サーバへの接続要求を受付け、接続要求が入力されると、録画サーバにTCP/IP方式で接続を要求する。モバイルの端末では、一部分を携帯電話独自のプロトコルを使用して接続することもある。端末は1又は複数台で構成され、各端末と録画サーバはユーザID及びパスワードで認証を行う。録画サーバの認証用データベースを参照し、端末の認証登録がされていない場合は、初回のみ暗号化キーを発行して登録を行い、登録時にユーザIDとパスワードを発行する。認証に成功すると、接続状態となる。
【0069】
端末は、ユーザからのカメラ一覧要求を受付け、カメラ一覧要求が入力されると、録画サーバにカメラ一覧要求を送信する。録画サーバは、カメラ一覧要求を受信すると、要求した端末が監視できるカメラについての権限情報を確認する。録画サーバは、権限のあるカメラ一覧データを端末に送信する。端末は受信したカメラ一覧データをディスプレイに表示し、ユーザからの、ライブ再生を表示させるカメラの選択を受け付ける。
【0070】
端末は、ライブ再生を表示させるカメラの選択が入力されると、録画サーバに選択されたカメラについてカメラ動画のライブ再生を録画サーバに要求する。録画サーバはライブ再生の要求を受信すると、選択されたカメラから取得してメモリ上に展開され一次画像フォルダに蓄積された最新の一次画像データを端末へ送信する。端末は送信された一次画像データをディスプレイに表示する。ユーザによってカメラの選択が解除されるまで、あるいは再生以外が選択されている間を除き、端末は、カメラでの画像取得タイミング毎に、ライブ画像の要求以降を繰り返す。
【0071】
端末は、ライブ画像を表示中、ユーザからの巻戻し要求の入力を受け付ける。端末は、巻戻し要求が入力されると、録画サーバに巻戻し画像を要求する。録画サーバは、巻戻し画像の要求を受信すると、端末に前回送信した画像より、一定時間分過去の時点の一次画像データを一次画像フォルダから抽出し、巻戻しライブ画像として端末に送信する。本実施例では、一定時間分過去の時点を1秒分過去の時点とし、ライブ再生が1秒毎に取得した画像であるので、最初に巻戻しが入力されたときは、1枚前の一次画像データが送信される。
【0072】
巻戻しが選択されている間中、すなわち、巻戻しライブ画像の表示中は、端末は、録画サーバに、一定時間毎に巻戻しライブ画像を要求する。その際の一定時間は、ライブ画像の要求間隔より短い一定時間であって、本実施例では0.2秒毎である。したがって、端末には、0.2秒毎に、1秒ずつ前のカメラ動画の一次画像データから作成された巻戻しライブ画像が表示されることになる。
【0073】
さらに、端末は、巻戻しライブ画像表示中に、ユーザからの早送り要求の入力を受け付ける。端末は、早送り要求が入力されると、録画サーバに早送りライブ画像を要求する。録画サーバは早送りライブ画像の要求を受信すると、端末に前回送信した画像より、一定時間分未来の時点の一次画像データを抽出し、早送りライブ画像として端末に送信する。本実施例では、一定時間分未来の時点を1秒分未来の時点とし、ライブ画像が1秒毎に取得した画像であるので、最初に早送り要求が入力されたときは、巻戻しライブ画像として現在表示されている一次画像データより、1枚未来の一次画像データが送信される。
【0074】
早送りが選択されている間中、すなわち、早送りライブ画像の表示中は、端末は、録画サーバに、一定時間毎に巻戻し画像を要求する。その際の一定時間は、ライブ画像の要求間隔より短い一定時間であって、本実施例では0.2秒毎である。したがって、端末には、0.2秒毎に、1秒ずつ前のカメラ動画が表示されることになる。早送りライブ画像が現時点の画像までたどり着いたら、ライブ画像表示に切り替わり、早送りは終了する。
【0075】
さらに、端末は、巻戻しライブ画像表示中に、ユーザからのリライブ画像要求の入力を受け付ける。端末は、リライブ要求が入力されると、録画サーバにリライブ画像を要求する。録画サーバはリライブ画像の要求を受信すると、端末に前回送信した画像より、一定時間分未来の時点の一次画像データを抽出し、リライブ画像として端末に送信する。本実施例では、一定時間分未来の時点を1秒分未来の時点とし、ライブ画像が1秒毎に取得した画像であるので、最初に早送り要求が入力されたときは、巻戻しライブ画像として現在表示されている一次画像データより、1枚未来の一次画像データが送信される。
【0076】
リライブが選択されている間中、すなわち、リライブ画像の表示中は、端末は、録画サーバに、一定時間毎にリライブ画像を要求する。その際の一定時間は、ライブ画像の要求間隔と同じ一定時間であって、本実施例では1秒毎である。したがって、端末には、1秒毎に、1秒ずつ前のカメラ動画が表示されることになる。リライブ以外の選択を行うと、リライブは終了する。
【0077】
ライブ再生に代えて、過去のカメラ動画の再生も同様に行うことが出来る。ただし、一次画像データの代わりに、受付した過去の二次映像を二次映像フォルダから抽出し抽出した二次映像データを端末に送信し表示させる。
【0078】
一次画像データは静止画であって端末に連続して送信できる程軽く、また、二次映像データも動画でありながらデータ量が極めて小さいため端末に送信できる程軽い。また、一次画像データも、二次映像データも、ともに、巻戻し、巻き戻してからの再生や早送りが可能で、利便性が高い。
【0079】
{効果}
本実施例は、上述した構成であるため、最適化したデータ保存を可能とし、かつ低コスト化を可能とする。
【0080】
また、本実施例によれば、トラフィック集中の回避、動画の一部欠落の防止、サーバの負荷低減、表示のスピードダウン防止、低容量化、高画質の動画の長期保存、モバイルでの高画質動画の閲覧可能化等が実現できる。また、一次画像については、端末に静止画で送信しているので、撮影中のライブ画像の再生中に、即時に、現時点の画像からの巻戻し及びリライブ再生、さらには現時点の画像への早送りができる。何らかの理由で撮影できなかった時点が生じても、本実施例では、欠損した時点の静止画を、一つ前時点の静止画をコピーしたもので補うため、低コストでコマ落ちのない再生を可能とする。また、ライブ画像において問題が発見された時、すぐその場で、巻戻してリライブ再生で見直すことができる。本実施例では、それと同時に、動画取得と同時のリアルタイムでは挿入することが出来ないBフレームを挿入して最適化した二次映像データを作成できるので、サーバ容量が比較的少なくても長期間保存でき、長期間経過した後でも高画質の動画を再生することができる。
【0081】
本実施例では、カメラから録画サーバへ動画も静止画も送られるが、録画サーバ主導で撮影・静止画や動画の保存・再生画像や再生映像の送出が行われるので、通信するデータ量は小さくなる。したがって、通信網へ負荷がかからず、トラフィックの混雑が生じにくい。トラフィックが常に安定するために多くのカメラを録画サーバ1台で管理することができる。本実施例によれば、動画を最適化して保存するので、データ容量が小さく、カメラやユーザが多数であっても必要容量が小さく、サーバ数が少なくて済む。
【0082】
スマートフォンなどの端末で再生する際に、再生などの操作を行ってから実行されるまでに時間がかからないため、ストレスなく再生でき、また、トラブル発見がすぐできる。複数のカメラをモニターする場合でもスマートフォンで、手軽に、かつスムーズに再生でき、場所を移動しながらの作業の傍らでチェックするということが容易にできる。本実施例では、撮影した動画から抜き出して作成した静止画を順次リアルタイムで送信するため、便利かつ簡単でありながら、データ容量が少なくて済む。
【0083】
本実施例によれば、画像を再生する端末側は、持ち運びできてリアルタイムの再生や巻戻しだけでなく日数がたった後の再生や巻き戻しなどが、高画質ででき、しかもデータ量が小さくて済む。したがって、本実施例によれば、高機能と低コスト化をともに実現できる。
【0084】
本実施例は、道路状況の監視カメラシステムなど、現在の状況把握も、日数がたった後の確認も、ともに高画質で再生でき、巻戻しや早送りができることが好ましい監視カメラシステムで利用可能である。利用可能なシーンはその他にも幅広くある。
【0085】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。また、上記各実施の形態の構成要素を発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。