(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6357206
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】ハンマー機構
(51)【国際特許分類】
G04B 21/06 20060101AFI20180702BHJP
G10K 1/072 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
G04B21/06 Z
G10K1/072 Z
【請求項の数】13
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-187187(P2016-187187)
(22)【出願日】2016年9月26日
(65)【公開番号】特開2017-67774(P2017-67774A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2016年10月26日
(31)【優先権主張番号】10 2015 116 416.7
(32)【優先日】2015年9月28日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506100185
【氏名又は名称】ランゲ ウーレン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100149249
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ シュレンカー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ウェンゼル
(72)【発明者】
【氏名】トーマス クーネルト
【審査官】
藤田 憲二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−159504(JP,A)
【文献】
特開2011−133479(JP,A)
【文献】
特開2011−180140(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02048548(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 21/06
G10K 1/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計用のハンマー機構であって、一端が旋回軸線周りに旋回可能に支持され、該旋回軸線から離れた他端に打撃ハンマー(2)を有する打撃レバー(1)を備え、該打撃ハンマー(2)により弾性的な発音要素が打撃可能であり、前記打撃レバー(1)は、ばね力に抗しながら、前記発音要素により近い基本位置から、前記発音要素に対してより離れた緊張位置まで旋回駆動された後、前記ばね力により、前記緊張位置から、前記基本位置を経由して、前記打撃ハンマー(2)が前記発音要素を打撃する打撃位置に向けて旋回可能であるハンマー機構において、前記打撃レバー(1)が、前記発音要素の弾性によって前記打撃位置から抑止位置まで跳ね返ることが可能であるとともに、前記発音要素に対して離間した前記打撃ハンマー(2)の前記抑止位置において、前記打撃位置に向けて復帰できないよう、抑止手段により前記抑止位置にて形状係合的に抑止可能であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項2】
請求項1に記載のハンマー機構であって、前記発音要素が、ゴング(8)であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のハンマー機構であって、前記打撃レバー(1)の前記抑止位置が、前記打撃レバー(1)の前記基本位置であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載のハンマー機構であって、前記打撃レバー(1)が第1係合要素(14)を備え、該第1係合要素(14)が第2係合要素(17)に係合可能であり、該第2係合要素(17)により前記打撃レバー(1)が、前記打撃位置に向けて復帰できないよう、前記抑止位置にて形状係合的に抑止可能であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項5】
請求項4に記載のハンマー機構であって、前記第2係合要素(17)が、ばね力により前記第1係合要素(14)に向けて負荷されることを特徴とするハンマー機構。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のハンマー機構であって、前記第2係合要素(17)が、前記緊張位置に向けての前記打撃レバー(1)の旋回に伴って前記第1係合要素(14)から分離可能であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項7】
請求項6に記載のハンマー機構であって、前記第2係合要素(17)が、前記第1係合要素(14)に対する分離位置にてロック要素(20)によりロック可能であり、そのロック状態は、前記打撃位置に前記打撃レバー(1)が旋回したときに解除可能であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項8】
請求項7に記載のハンマー機構であって、前記打撃レバー(1)が、該打撃レバー(1)の旋回軸線領域に堅固に配置され、かつ該旋回軸線周りに円弧状の外周輪郭(13)を有する抑止ディスク(12)を備え、該外周輪郭(13)が、前記旋回軸線方向に形成され、かつ前記第1係合要素(14)として機能する係合輪郭部で終止し、前記ハンマー機構が備える係合レバー(15)が、前記外周輪郭(13)に向けて半径方向に旋回可能であり、前記外周輪郭(13)に対してばね負荷され、更には前記第2係合要素(17)を有し、前記第2係合要素(17)が、前記打撃位置から前記抑止位置に向けて前記打撃レバー(1)が旋回したときに、前記抑止ディスク(12)の前記外周輪郭(13)に沿って摺動し、前記打撃レバー(1)が前記抑止位置に到達した後に前記第1係合要素(14)に係合することを特徴とするハンマー機構。
【請求項9】
請求項8に記載のハンマー機構であって、前記抑止ディスク(12)の前記外周輪郭(13)が、前記打撃レバー(1)の前記旋回軸線と同心状に延びていることを特徴とするハンマー機構。
【請求項10】
請求項8又は9に記載のハンマー機構であって、前記係合レバー(15)が、ロック突出部(25)を有し、該ロック突出部(25)が、前記ロック要素(20)により係合可能であると共に、前記第2係合要素(17)及び前記第1係合要素(14)の前記分離位置にてロック可能であり、前記ロック要素(20)が、前記打撃レバー(1)の前記打撃位置にて前記ロック突出部(25)から分離可能であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項11】
請求項10に記載のハンマー機構であって、前記抑止ディスク(12)が、前記外周輪郭(13)から半径方向に突出するノーズ部(22)を有し、該ノーズ部(22)により、前記ロック要素(20)を有するロックレバー(18)がばね力に抗して旋回可能に負荷され、これにより前記ロック要素(20)が、前記ロック突出部(25)から分離可能であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項12】
請求項8に記載のハンマー機構であって、前記打撃レバー(1)が、該打撃レバー(1)の前記旋回軸線と平行に延びている連行ピン(6)を備え、該連行ピン(6)により、前記打撃レバー(1)が前記緊張位置に向けて旋回したときに、前記係合レバー(15)がばね力に抗して旋回可能であると共に、前記第2係合要素(17)が前記第1係合要素(14)から分離可能であることを特徴とするハンマー機構。
【請求項13】
請求項12に記載のハンマー機構であって、前記連行ピン(6)が、作動部(7)の作動アーム(10)により、前記打撃レバー(1)の前記旋回軸線と平行な軸線周りに負荷可能であり、これにより前記打撃レバー(1)が、前記基本位置から前記緊張位置に向けて旋回可能であることを特徴とするハンマー機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計用のハンマー機構に関する。本発明を適用するハンマー機構は、一端が旋回軸線周りに旋回可能に支持され、この旋回軸線から離れた他端に打撃ハンマーを有する打撃レバーを備える。この場合、打撃ハンマーにより弾性的な発音要素が打撃可能であり、また打撃レバーは、ばね力に抗しながら、発音要素により近い基本位置から、発音要素に対してより離れた緊張位置まで旋回駆動された後、ばね力により、緊張位置から基本位置を経由して、打撃ハンマーが発音要素を打撃する打撃位置に向けて旋回可能である。
【背景技術】
【0002】
このようなハンマー機構においては、打撃ハンマーが弾性的な発音要素、特にゴングを打撃後に、発音要素の弾性に起因して跳ね返りを生じ、従って発音要素に向けて再加速するという問題がある。この問題により、発音要素に不所望な再打撃が加えられるため、一度目の打撃による音響が減衰されると共に清澄さが損なわれる。この問題を回避するために、ばね要素のばね力を調整することにより、打撃レバーを打撃位置から基本位置に負荷し、再打撃を回避可能とすることが既知である。しかしながらこの場合、打撃レバーをより大きな力で負荷し、発音要素を打撃ハンマーで打撃する必要がある。なぜなら、打撃レバーの負荷に際しては、ばね要素におけるより大きなばね力も超過しなければならないからである。その結果、所要スペースが拡大するのみならず、打撃レバーを減速させる必要性から、打撃ハンマーによる発音要素への打撃にとって望ましくない影響が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の課題は、構成の簡略化及び小型化が図れ、更には打撃ハンマーによる不所望な再打撃を回避可能とする、冒頭に述べた形式のハンマー機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、本発明によれば、打撃レバーが、打撃位置から、発音要素に対して離間した打撃ハンマーの抑止位置に旋回したときに、打撃位置に向けて復帰できないよう、抑止手段により抑止位置にて形状係合的に抑止可能である構成とすることにより解決される。
【0005】
この構成であれば、打撃行程の終盤で打撃ハンマーを減速させる必要がないため、発音要素を打撃するまで打撃ハンマーが加速される。これにより、打撃レバーを負荷するばね力をより小さくすることができるため、省スペース化を図ることが可能となる。
【0006】
弾性的な発音要素を打撃した後に跳ね返りを生じる打撃レバーは、抑止位置にて形状係合的に抑止されるため、打撃ハンマーによる発音要素への不所望な再打撃が確実に回避される。これにより、一度目の打撃による音響が損なわれることがなく、音響における清澄さが維持される。
【0007】
発音要素は、省スペース化を図るためにゴングとして構成することができる。
【0008】
打撃レバーの抑止位置が打撃レバーの基本位置であれば、構成が簡略化される。
【0009】
打撃レバーを抑止位置にて抑止するために、簡略化された構成においては、打撃レバーが第2係合要素に係合可能な第1係合要素を備える。これにより打撃レバーが抑止位置にて形状係合的に抑止可能であり、従って打撃位置に向けて再び旋回できない。
【0010】
この場合、第2係合要素が第1係合要素に向けてばね負荷しておけば、第2係合要素及び第1係合要素の係合が自立的に生じる。
【0011】
第2係合要素は、緊張位置に向けての打撃レバーの旋回に伴って第1係合要素から分離可能である。これにより、打撃ハンマーによる発音要素への所望の打撃が再び可能となる。
【0012】
この場合、第2係合要素は、第1係合要素に対する分離位置にてロック要素によりロック可能であり、そのロック状態は、打撃位置に打撃レバーが旋回したときに解除可能である。
【0013】
簡略化された構成においては、打撃レバーは、その旋回軸線領域に堅固に配置され、かつ旋回軸線周りに円弧状の外周輪郭を有する抑止ディスクを備える。外周輪郭は、旋回軸線方向に形成され、かつ第1係合要素として機能する係合輪郭部に終止するものとする。ハンマー機構が備える係合レバーは、外周輪郭に向けて半径方向に移動可能であり、外周輪郭に対してばね負荷され、更には第2係合要素を有する。第2係合要素は、打撃位置から抑止位置に向けて打撃レバーが旋回したときに、抑止ディスクの外周輪郭に沿って摺動し、打撃レバーが抑止位置に到達した後に第1係合要素に係合する。
【0014】
抑止ディスクの外周輪郭は、省スペース化を図るために旋回レバーの旋回軸線と同心状に延びるものとする。
【0015】
係合レバーは、ロック突出部を有することができる。このロック突出部は、ロック要素により係合可能であると共に、第2係合要素及び第1係合要素の分離位置にてロック可能である。ロック要素は、打撃レバーの打撃位置にてロック突出部から分離可能である。
【0016】
部品数を減らすために、抑止ディスクは、外周輪郭の半径方向に突出するノーズ部を有する構成とすることができる。このノーズ部により、ロック要素を有するロックレバーがばね力に抗して旋回可能に負荷され、これによりロック要素がロック突出部から分離可能である。
【0017】
打撃レバーは、その旋回軸線と平行に延びている連行ピンを備えることができる。この連行ピンにより、打撃レバーが緊張位置に旋回したときに、係合レバーがばね力に抗して旋回可能であると共に、第2係合要素が第1係合要素から分離可能である。
【0018】
この場合、連行ピンが、作動部の作動アームにより、打撃レバーの旋回軸線と平行な軸線周りに負荷可能であり、これにより打撃レバーが基本位置から緊張位置へ旋回可能であれば、連行ピンにより、係合レバーの旋回のみならず、緊張位置への打撃レバーの旋回という二重の機能が発揮される。
【0019】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】打撃レバーが基本位置にあるときのハンマー機構の平面図である。
【
図2】打撃レバーが緊張位置にあるときの、
図1に係るハンマー機構の平面図である。
【
図4】打撃レバーが打撃位置にあるときの、
図1に係るハンマー機構の平面図である。
【
図6】
図1に係るハンマー機構における、連行ピン、ハンマー軸及び抑止ディスクで構成されるアセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図面に示すリピーター時計用のハンマー機構は、その一端が、打撃ハンマー2を有する打撃レバー1を備える。ハンマー機構の他端は、ねじ固定部3にてプラトー4に結合されている。プラトー4は、間隔を置きつつねじ固定部3に対して平行で外周可能に支持されたハンマー軸5を有する。このハンマー軸5により、プラトー4が旋回可能に支持され、プラトー4により、打撃レバー1が旋回可能に支持されている。
【0022】
連行ピン6は、プラトー4のねじ固定部3に対して同軸状に配置され、かつ作動部7により、基本位置(
図1参照)から緊張位置(
図2及び
図3参照)に旋回駆動可能である。作動部7は、例えばリピーター時計におけるリピーター機構のレーキ(図示せず)により、反時計回りに回転駆動可能である。
【0023】
打撃ハンマー2は、基本位置(
図1参照)においては、打撃レバー1及び打撃ハンマー2の旋回平面内に配置されたゴング8に対して小さな間隔を置いて配置され、緊張位置(
図2及び
図3参照)においては、ゴング8に対して大きな間隔を置いて配置されている。
【0024】
ねじ固定部3と平行な作動軸線9周りに旋回可能な作動部7は、半径方向作動アーム10を有する。このアーム10により、連行ピン6が負荷可能であると共に、作動部7の旋回時に、打撃レバー1がハンマーばね11(
図1に図示せず)の力に抗して基本位置から緊張位置に向けて旋回可能である。
【0025】
ハンマー軸5上には、同軸状の抑止ディスク12が回転可能に配置されている。ディスク12の外周の一部は、ハンマー軸5に対して同心状の外周輪郭13を有している。この外周輪郭13は、その半径方向内側に形成され、かつ第1係合要素14として機能する係合輪郭部に終止している。
【0026】
外周輪郭13の接線方向に延びている係合レバー15は、係合レバーばね16により、抑止ディスク12に負荷されている。係合レバーばね16は、係合レバー15と一体的に構成されている。
【0027】
係合レバー15は、第2係合要素17として機能する係合輪郭部を有する。この係合輪郭部は、抑止ディスク12に対して半径方向に突出し、打撃レバー1の抑止位置(基本位置)においては、第1係合要素14に係合可能である。これにより、打撃ハンマー2がゴング8を打撃する打撃位置に向けて打撃レバー15の旋回が回避される。
【0028】
ロック突出部25を構成する係合レバー15の突出自由端は、第2係合要素17からハンマー軸5の回転軸線に対してより大きな間隔を有するため、打撃レバー1の基本位置(抑止位置とも称する)において、第2係合要素17が第1係合要素14に係合可能である。
【0029】
係合レバー15が打撃位置から基本位置まで移動する際には、第2係合要素17が外周輪郭13上で摺動する。
【0030】
係合レバー15に対しては、ロックレバー18がほぼ直角に延びている。ロックレバー18の一端は、ロック軸線19周りに旋回可能に支持されると共に、抑止ディスク12の外周輪郭13の接線方向に延びている。ロック要素20として機能するロックレバー18の自由端は、打撃レバー1が打撃位置から基本位置に向けて移動するとき、並びに基本位置に位置するとき、端面側が係合レバー15の自由端に接触しており、その際に、外周輪郭及び長手方向側21の間に小さな間隔を生じる。
【0031】
打撃レバー1が基本位置から緊張位置に向けて更に旋回する際、抑止ディスク12の外周輪郭13から半径方向に突出するノーズ部22がロックレバー18の旋回領域外に移動するため、ノーズ部22によりロックレバー18の長手方向側21が負荷されることがない。同時に、連行ピン6により、係合レバー15が抑止ディスク12から離れるように半径方向に移動するため、第2係合要素17が第1係合要素14から半径方向に分離する。
【0032】
この緊張位置において、係合レバー15は外方に旋回しているため、ロックレバー18のロック要素20は、係合レバー15の自由端の端面24にもはや当接しておらず、またロックばね23の負荷下にあるロックレバー18は、抑止ディスク12の外周輪郭13に当接するまで自由に旋回することができる(
図2参照)。
【0033】
この場合、ロックレバー18のロック要素20は、係合レバー15の突出自由端(ロック突出部25)の端面24から抑止ディスク12側に旋回して係合レバー15を抑止するため、係合レバー15が外周輪郭13から離間すると共に、第2係合要素17が第1係合要素14から分離した状態が維持される。これにより、打撃レバー1が緊張位置から打撃位置に向けて旋回するときに、第2係合要素17及び第1係合要素14の係合が回避される(
図3参照)。
【0034】
その結果、打撃レバー1が打撃位置に向けて旋回できるため、制約を受けることなく打撃ハンマー2がゴング8を打撃可能である。
【0035】
打撃レバー1が打撃位置に到達すると、抑止ディスク12のノーズ部22によりロックレバー18が負荷されるため、ロックレバー18が抑止ディスク12の外周輪郭13から離間すると共に、係合レバー15の突出自由端(ロック突出部25)領域に到達する。これにより、第2係合要素17を有する係合レバー15が外周輪郭13に到達かつ当接し、またロック要素20を有するロックレバー18が、係合レバー15の突出自由端(ロック突出部25)の端面24に対向するように配置される。
【0036】
その後、ゴング8の弾性に基づいて打撃ハンマー2、従って打撃レバー1が跳ね返りを生じて基本位置に復帰する。これにより、第2係合要素17が第1係合要素14領域に到達し、これら要素14,17が互いに係合する(
図1参照)。
【0037】
その結果、係合レバー15が打撃位置に向けて再び旋回することがないため、打撃ハンマー2によりゴング8に不所望な再打撃が加えられることがない。
【符号の説明】
【0038】
1 打撃レバー
2 打撃ハンマー
3 ねじ固定部
4 プラトー
5 ハンマー軸
6 連行ピン
7 作動部
8 ゴング
9 作動軸線
10 作動アーム
11 ハンマーばね
12 抑止ディスク
13 外周輪郭
14 第1係合要素
15 係合レバー
16 係合レバーばね
17 第2係合要素
18 ロックレバー
19 ロック軸線
20 ロック要素
21 長手方向側
22 ノーズ部
23 ロックばね
24 端面
25 ロック突出部