(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記ウエイト部材は、さらに、棒状部分結合部材を有し、上記棒状部分結合部材は上記棒状部分を上記重量付部分に結合するように構成され、上記棒状部分結合部材は複数の上記重量付部分位置決め部材の1つを保持するように構成される請求項1記載のウエイト部材。
上記重量付部分位置決め部材は、ファスナが通り抜けて上記重量付部分位置決め部材を上記重量付部分に保持するように構成された中央穴を有する請求項6記載のウエイト部材。
上記重量付部分位置決め部材は、上記係合腕部の各々が上記シャフトの上記基端部に向けて上側に角度づけられるような3次元形状を有する請求項1記載のウエイト部材。
上記重量付部分位置決め部材は変形可能であり、当該位置決め部材が、種々の内部直径の種々のシャフト、および内部直径がテーパーづけられるシャフトに適合できるようにする請求項1記載のウエイト部材。
上記重量付部分位置決め部材は、ファスナが通り抜けて上記重量付部分位置決め部材を上記重量付部分に保持するように構成された中央穴を有する請求項11記載のウエイト部材。
上記重量付部分位置決め部材は上記係合腕部の各々の間にレリーフスロットを有し、上記重量付部分位置決め部材は、上記係合腕部の各々が上記シャフトの上記基端部に向けて上側に角度づけられるような3次元形状を有する請求項11記載のウエイト部材。
上記重量付部分の末端側端部は、突状の丸みを帯びた形状を有し、上記重量付部分位置決め部材は上記重量付部分の末端側端部に取り付けられる、請求項11〜15のいずれかに記載のウエイト部材。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の詳細な説明において、添付図面が参照され、これはここでの開示の一部を構成する。詳細な説明、図面、および特許請求の範囲において説明される図説の実施例は、制限的なものを意味しない。ここで提示されるサブジェクトマターの趣旨または範囲から逸脱しない範囲で、他の実施例を採用して良く、他の変更をなして良い。この開示内容の側面は、全般的にここで説明され、各図において図説されるように、広く種々の異なる構成において、採用され、置換され、組み合わされ、また設計されて良く、これらは明瞭にこの開示の一部を構成すると理解される。例えば、システムまたは装置、または方法は、ここに開示された任意の数の側面を用いて実装され、または実施されて良い。さらに、そのようなシステム、または装置やそのような方法は、他の構成、機能を利用して実施されて良く、さらに、ここに開示された1または複数の側面に加えてそれ以外の構成、機能を利用して実施されて良い。ここで説明される、この発明の特徴の変更例および他の修正、ここで説明される、この発明の原理をさらなる適用は、この開示内容を元に当業者にもたらされ、この発明の範囲内であると考えられる。
【0031】
実施例の外に、または、とくにことわらない限りは、すべての数の範囲、量、値およびパーセンテージ例えば明細書中の材料の量、慣性モーメント、重心位置、ロフトおよびドラフト角度、その他に関するそのようなものは、値、量、または範囲とともに明瞭に「約」の用語が表示されていなくてもそのような用語「約」があるものとして認識することができる。したがって、そうでないと示されない限り、明細書および特許請求の範囲の数字のパラメータは近似であり、これはこの発明により実現されることがのぞまれる所望の特性に応じて変化する。特許請求の範囲の均等理論の適応を排除する意図はないが、少なくとも、各数量のパラメータは報告された実行桁数の下で理解され、通常の丸め手法により把握すべきである。
【0032】
この発明の広い範囲を示す数量の範囲およびパラメータは近似であるけれども、明細書の例に示された数量の値はできる限り正確に報告されている。ただし、いずれの数量の値も、各実験の測定に見いだされる標準偏差に起因する必然的な誤差を内在する。さらに、種々のことがらについて数量の範囲が示される場合には、指摘した値の範囲で、それらを組み合わせたものが利用できることを理解されたい。
【0033】
この技術を説明するにあたって、以下の用語が用いられて良い。単数形(「a」、「an」、および「the」)は、文脈において明瞭にそうでないと表示されない限り、複数形態を含む。そのため、例えば、1つの事項に関する説明は、1または複数の事項に関する説明を含む。用語「複数」(「plurality」)は2またはそれ以上の事項を含む。用語「実質的」(「substantially」)は、指摘された、特徴、パラメータ、または値がちょうどである必要がなく、偏差または変動はこの特徴が実現しようと意図していた効果を排除しない範囲で起こって良いことを意味し、これら偏差または変動は、例えば、許容誤差、測定誤差、測定精度制約および当業者に知られている他の要素を含む。複数の事項は簡便のために共通のリストに提示されて良い。ただし、これらのリストでは、リストの構成要素の各々は別のユニークな要素として個別に特定されていると認識されるべきである。したがって、そのようなリストの個別の要素は、当該同一のリストの任意の他の要素の事実上の等価物と解釈すべきであり、これは、反対の表示がなされていないかぎり、共通のグループにおいてそれらが表示されていることのみから由来する。さらに、用語「および」(「and」)、および「または」(「or」)が要素のリストと関連して使用される場合、これらは広く解釈されるべきであり、リストされた要素の任意の1つまたは複数が単独でまたは他のリストされた要素と組合わさって使用されて良いことを意味する。用語「代替的には」(「altrnatively」)は2またはそれ以上の代替物から1つを選択することを意味し、それらリストされた要素の選択が一時にそれらリストさレア代替物のうちの唯一の1つに限定されることを意図しない。
【0034】
この開示の特徴は、以下の説明および添付の特許請求の範囲から、添付の図面を参照して、より充分で明瞭なものになる。ここでの検討を考慮したのち、とくに「詳細な説明」のセクションを読んだ後、これら図説された特徴が、この開示のこれら所定の原理を説明するにあたりどのように役立つかを理解するであろう。
【0035】
図1は、ゴルフクラブ100の斜視図を示す。ゴルフクラブ100は、シャフト110、当該シャフト110の基端120に位置づけられたグリップ200、および、当該シャフト110の末端130に位置づけられたクラブヘッド140を含んで良い。
図2は、ゴルフクラブ100をゴルフボール20の近くでアドレスして保持する右利きのゴルファ10の平面図である。
図2は、ゴルフボール20の中心に位置づけられた座標系も示し、これはx−軸およびy−軸を含む。x−軸は目標線30に向かって配向される。目標線30は、ボールと、ゴルファ10が目指す目標との間に引かれる線として定義される。y−軸はx−軸と直交し、ゴルファ10の方に配向されている。x−軸およびy−軸は、地面平面80と平行な参照平面を形成し、ゴルフボール20の中心が地面平面80の上にある距離と等しく地面平面80からずれており、これは
図3に図説するとおりである。座標系は、x−軸およびy−軸の双方と直交するz−軸も含む。
【0036】
図2に示すとおり、ゴルファ10がゴルフクラブ100のヘッド140でゴルフボール20を打撃したとき、ゴルフボール20の初期軌道は目標線30に沿うものであったり、プル40(右利きのゴルファ10の場合、目標線の左)であったり、またはプッシュ50((右利きのゴルファ10の場合、目標線の右)であったりする。特にことわらない限り、ここでのボール飛行のすべての記述は右利きのゴルファ10により打撃されたボール20を指す。左利きのゴルファについては、プルは目標線30の右であり、プッシュは目標線30の左であろう。目標線30に沿って打撃されたボール20は、その初期軌道においてx成分を組み込み、実質的なy成分はない。プル40またはプッシュ50の初期軌道は双方ともx成分およびy成分を組み込んでいる。打ち上げ角度、それゆえ、軌道のz成分は、目標線30に沿うもの、プル40、プッシュ50としてのボール飛行の分類に影響しない。
【0037】
さらに、
図2に図説されるように、ゴルフボール20の飛行はドロウ60またはフェード70として分類されて良く、ドロウ60では、ボールの飛行は、サイドスピンのために、初期軌道から左に曲がり、フェード70では、ボールの飛行は、サイドスピンのために、初期軌道から右に曲がる。左利きのゴルファに関しては、ドロウは右に曲がり、フェードは左に曲がる。さきと同様に、打ち上げ角度、それゆえにボール経路のz成分およびカーブはドロウ60およびフェード70としてのボール飛行の分類に影響しない。
【0038】
さらに、ボール飛行は、ボール飛行の初期軌道ならびにボール飛行のカーブの双方を用いて分類して良い。例えば、初期軌道が目標線30の左であり、その後、左にカーブするショットは、プル−ドロウとして分類されて良い。初期軌道が目標線30の右であり、その後、右にカーブするショットは、プッシュ−フェードとして分類されて良い。いくつかの例において、ゴルフクラブヘッド140がボール20を打撃するときの当該ゴルフクラブヘッド140のフェース角がボールの飛行に影響を与える。中立的なスイング経路を前提とする中立フェースは全般的には目標線30に沿う真っ直ぐなボール飛行を実現する。クローズドフェースは、プル40、ドロウ60、またはプル−ドロウを引き起こす。オープンフェースは、プッシュ、フェード70、またはプッシュ−フェードを引き起こす。さらに、ゴルファのスイングの他の特徴はボールの飛行に影響し、これは、例えば、スイング経路、スイング速度、アタック角、フェースの衝撃位置等を含む。全般的には、目標線30の左または右に逸れるボール飛行は意図した目標点の左または右に着地し、そののち転がり、最終的な停止位置に至る。ボール20が停止した位置の目標線30の左または右の距離は分散距離と定義される。右利きのゴルファ10に関しては、ボール20が目標線の左で停止したとき分散距離は正であり、ボール20が目標線の右で停止したとき分散距離は負である。
【0039】
ここで説明される実施例は、全般的には、シャフト110のグリップエンド内に戦略的に配置されてスイングを最適化するウエイト部材300に関連するシステム、装置、または方法に関する。いくつかの実施例は、調整可能なウエイト部材のシステム、および、ゴルファのスイングに適合化させて最適なウエイト部材の位置および質量を選択する方法を含む。いくつかの実施例は、ゴルファのスイングを測定し、ゴルファのショットの分散距離を変更して最小化するために1または複数のゴルフクラブの重量分散を最小化するシステムに向けられている。いくつかの実施例は、ゴルファのスイングを測定し、ゴルファのショットの分散距離を変更し、もってゴルフショットの飛行経路を操作するために1または複数のゴルフクラブの重量分散を変更するシステムに向けられている。いくつかの実施例において、多くのゴルファは正確に同一のショットを繰り返せないので、分散距離は、複数のショットにわたる、平均分散距離を指して良い。より具体的には、いくつかの実施例は、1のゴルファのクラブ(複数本)に関して好ましい重量分散を推奨するように設計されたフィッティングシステムに関する。
【0040】
いくつかの実施例において、ゴルファ10は、スイングの種々の動的挙動特徴を測定するフィッティングプロセスを利用できる。そのようなフィッティングシステムの構成、動作、および利用の詳細は、本出願人の出願に係る、2013年4月16日提出の米国特許第13/863,596号(Morgoles等)の「ゴルフクラブのフィッティングシステム」に見いだすことができ、その内容は参照してここに組み入れる。Morgolesの出願において説明された動的挙動特徴に加えて、ゴルファのスイングの所定の動的挙動特徴が、ゴルファの分散距離に関してゴルフクラブ100の重量分散を変更する効果を予測する上でとくに有益である。
図3は、我々が「ダウンスイング・グリップ水平」と呼ぶ位置でのゴルフスイングの正面図を示す。ダウンスイング・グリップ水平は、ゴルフクラブ100のグリップ部分150が、x−軸およびy−軸により形成される参照平面に平行で、そのため地面平面80とも平行になるダウンスイングの瞬間により定義される。
図4は、我々が「インパクト」と呼ぶべき位置でのゴルフスイングの正面図を示す。インパクト位置は、ゴルフクラブ100のクラブヘッド140がゴルフボール20を打撃するスイングの間の瞬間によって定義される。ゴルフクラブ100のグリップ部分150は、ゴルフクラブ100の最も基端部分を指し、約12インチの長さである。
【0041】
いくつかの実施例において、ゴルフスイングの動的挙動特徴は、ダウンスイング・グリップ水平位置およびインパクト位置の間のスイング部分において測定できる。他の実施例において、測定の終了点は上述のそれと異なって良い。例えば、1つの実施例において、測定は、ゴルフクラブ100のグリップ部分150が参照平面に角度付けられている、スイングの異なる部分で開始されて良い。他の実施例において、測定は、ゴルフクラブヘッド140がゴルフボール20を打撃する瞬間と異なるスイング部分で終了して良い。
【0042】
図5は、ダウンスイング・グリップ水平位置におけるゴルフスイングの平面図を示す。
図6はインパクト位置のゴルフスイングの平面図を示す。
図5および
図6は、x−軸およびz−軸により形成される平面と平行な回転参照平面を含む。ゴルファ10がそのスイングを通じてダウンスイング・グリップ水平からインパクトへと進めるとき、フィッティングシステムは、ゴルフクラブ100のグリップ部分150および回転参照平面90の間のz−軸と平行な軸の回りの角度を監視でき、この角度をここでは回転角度αと呼ぶ。回転角度αは、回転参照平面90から反時計回り方向に測定される。
図5に示されるようなダウンスイング・グリップ平行のときのスイングの回転角度αはほぼ0度であり、ゴルフクラブ100のグリップ部分150は実質的に回転参照平面90と平行である。図示しない、異なるスイングはゴルファのスイングのダウンスイング・グリップ平行部分において非ゼロの回転角度αを組み込んで良い。いくつかのスイングにおいて、ゴルフクラブ100のグリップ部分150は、ダウンスイング・グリップ水平において回転参照平面90に対して相対的に時計回り方向に角度付けられて良く、これは負の回転角度αをもたらす。いくつかのスイングにおいて、ゴルフクラブ100のグリップ部分150は、ダウンスイング・グリップ水平において回転参照平面90に対して相対的に反時計回り方向に角度付けられて良く、これは正の回転角度αをもたらす。
図6において、インパクト時のスイングの回転角度αは約90度である。異なるスイングはインパクト時に90度より大きいまたは小さい回転角度αを組み込んで良い。手をうまくさばけるゴルファはインパクト時に90度より小さい回転角度αとすることができる。
【0043】
図7は、簡略化のためにゴルファ10を省略した、ダウンスイング・グリップ水平時の
図5のゴルフスイングの平面図である。
図8は、簡略化のためにゴルファ10を省略した、インパクト時の
図6のゴルフスイングの平面図である。
図7および
図8に示されるゴルフクラブ100のグリップはクラブ参照ポイント205を含み、これはゴルフクラブの中心線に沿ってゴルフクラブ100の基端120から5.25インチの点として定義される。
図7および
図8の各々は、グリップ・ボールオフセットDxをも示し、これはx−軸に沿う、クラブ参照ポイント205のゴルフボール20の中心からのずれの距離として定義される。グリップがゴルフボール20の後方にある場合には、グリップ−ボールオフセットDxのどの測定も負のグリップ−ボールオフセットDxとなり、グリップがゴルフボール20の前方にある場合には、グリップ−ボールオフセットDxのどの測定も正のグリップ−ボールオフセットDxとなる。ゴルファ10がそのスイングを通じてダウンスイング・グリップ水平からインパクトへと進めるとき、フィッティングシステムは、グリップ−ボールオフセットDxを監視する。
図7に示すようなグリップ−ボール20のオフセットDxは約−0.31メータである。異なるスイングは、ダウンスイング・グリップ平行時において、異なるグリップ−ボールオフセットDxを組み込んで良く、これは、例えば、−0.31メータより大きく、または小さい。
図8に示されるグリップ−ボール20のオフセットは約−0.01メータである。異なるスイングは、インパクト時において、異なるグリップ−ボールオフセットDxを組み込んで良く、これは、例えば、−0.01メータより大きく、または小さい。
【0044】
いくつかの実施例において、フィッティングシステムはゴルフスイングの単一の動的挙動特徴を採用して1または複数のゴルファのクラブの重量分布を変更するために推奨を支援して良い。いくつかの実施例において、フィッティングシステムはゴルフスイングの複数の動的挙動特徴からなる組み合わせを採用して1または複数のゴルファのクラブの重量分布を変更するために推奨を支援して良い。いくつかの実施例において、動的挙動特徴は、例えば、ゴルファのスイングに関する回転角度αとグリップ−ボールオフセットDxとの間の関係であって良い。
図9は、ダウンスイング・グリップ水平およびインパクトの間の複数の点における、
図5〜
図8に示すゴルフスイングに関する回転角αに対するグリップ−ボールオフセットDxをプロットしたグラフを含む。これら複数の点に対して直線をフィットさせ、その線の角度を計算することにより付加的な動的挙動特徴、回転オフセット比が得られ、この比はゴルファの1または複数のクラブの重量分布の変更に関する推奨を行う上で有益である。
図5〜
図9に示されるゴルフスイングの回転オフセット比は約300度/メータである。
【0045】
図10は、基端ウエイト部材300Aを組み込んだゴルフクラブ100の基端部分の断面図を示す。いくつかの実施例において、
図10に示すように、ゴルフクラブ100は、当該ゴルフクラブ100の基端120のすぐ近くに位置づけられた基端ウエイト部材300Aを含んで良い。基端ウエイト部材300Aはゴルフクラブ100の重量分布を変更できる。
図11は、末端ウエイト部材300Bを組み込んだゴルフクラブ100の基端部分の断面図を示す。いくつかの実施例において、
図11に示すように、ゴルフクラブ100は、当該ゴルフクラブ100の基端120から末端側にずれて位置づけられた末端ウエイト部材300Bを含んで良い。いくつかの実施例において、
図11に示すように、末端ウエイト部材300Bがクラブ参照ポイント205の末端側に位置づけられるように末端ウエイト部材300Bがゴルフクラブ100の基端120からずれていて良い。
【0046】
図12は、分散距離に対する回転オフセット比をプロットしたグラフを含む。このグラフは、
図23に示すような重み付け無しのキャップ300Cを利用するゴルフクラブに対して種々の末端および基端ウエイト部材を採用して特有の回転オフセット比を伴うゴルファに関して分散距離がどのように変化すると予測できるかを示し、重み付け無しのキャップ300Cを利用するゴルフクラブはここで説明されたウエイト分散を改良させていない標準的なゴルフクラブを模倣するものである。
図12に示される関係は、種々の能力、技術、スイング速度等の100人を越えるゴルファに関して、Margoles出願で説明したフィッティングシステムを用いて行った多数のテストを通じて導き出した。テストは、統計的に顕著な傾向を示し、これは、右利きのゴルファに関しては、基端ウエイト部材300Aはボール飛行を変更してボール20が、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bを組み入れず、それ以外は同一のゴルフクラブ100で打撃したショットの右側に停止するようになりがちであることを示し、また、末端ウエイト部材300Bはボール飛行を変更してボール20が、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材を組み入れず、それ以外は同一のゴルフクラブ100で打撃したショットの左側に停止するようになりがちであることを示した。また、テストは、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bの質量を増加させることにより基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bの効果が増幅させられることを示した。最後に、テストは、回転オフセット比が大きいゴルファの方が小さいゴルファに較べて、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bの効果がより大きいことを示した。
図12はドライバに向けられているけれども、この傾向は、例えばフェアウェイ、ハイブリッド、アイアン、およびウェッジを含む他のクラブにも適用される。
【0047】
テストは、基端ウエイト部材300Aが、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bを組み入れず、それ以外は同一のゴルフクラブ100に較べて、インパクト時のクラブフェースを若干オープンにする傾向があることを示した。また、テストは、末端ウエイト部材300Bが、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材を組み入れず、それ以外は同一のゴルフクラブ100に較べて、インパクト時のクラブフェースを若干クローズドにする傾向があることを示した。インパクト時のフェース角に対する基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bの効果は、少なくとも部分的には、改善した重量分布を採用しない標準的なゴルフクラブ100で打撃したショットと比較した、ゴルファのショットに関する分散距離の変化が原因であると理解される。先に検討したように、インパクト時にクラブフェースがクローズドであると、プル40、ドロウ60、またはプル−ドロウがもたらされ、インパクト時にクラブフェースがオープンであると、プッシュ50、フェード70、またはプッシュ−フェードがもたらされる。基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bはインパクト時のフェース角のみでなくスイングの他の側面にも影響を与えることを理解することは重要であり、他の側面のいくつかは、分散距離に関するインパクトである。
【0048】
いくつかの実施例において、ゴルファ10はフィッティングシステムを利用してそのスイングに対して最適なゴルフクラブ重量分布を決定して分散距離を最小化できる。
図13A〜
図13Eは、ゴルファ10に対して最適なゴルフクラブの重量分布を決定するためのプロセスを示す。
図13Aに示すように、いくつかの実施例において、フィッティングプロセスは、ゴルファのスイングの1または複数の動的挙動特徴を監視するステップ405を含んで良い。いくつかの実施例において、Margoles出願で説明されたフィッティングシステムを採用して、特徴が、監視され、測定され、または、計算されて良い。付加的なステップ410は、ゴルフクラブ100の重量分布を変更してゴルファ10による打撃されたショットに対する分散距離を最小化することを含んで良い。いくつかの実施例において、動的挙動特徴は回転角αを含んで良い。いくつかの実施例において動的挙動特徴はグリップ−ボールオフセットDxを含んで良い。いくつかの実施例において、
図13Bのステップ415に示されるように、動的挙動特徴はゴルファのスイングの回転オフセット比を含んで良い。いくつかの実施例において、
図13Cに示すように、フィッティングプロセスは、ゴルファ10によって打撃された少なくとも1つのショットに関して分散距離を測定するステップ420を含んで良い。測定された分散距離を採用して必要なボール飛行補正の量を決定し、もって、ゴルフクラブ100の適切な重量分布を決定し、ゴルファ10により打撃されたショットの分散距離を最小化して良い。いくつかの実施例において、
図13Dに示すように、フィッティングプロセスは、相互交換可能なウエイト部材の組から適切なウエイト部材を選択してゴルフクラブ100の重量分布を変更してゴルファ10によって打撃されたショットの分散距離を最小化するステップを含んで良い。
【0049】
いくつかの実施例において、
図13Eに示すように、フィッティングプロセスは、ウエイト部材が、ゴルファ10により打撃されたショットに関して分散距離を最小化する上で役に立つかどうかを決定するステップ430を含んで良い。付加的なステップ435は、ゴルファ10がすでに目標線30に沿ってショットを打撃しているならば、クラブの重量分布を変更しないことを含んで良い。ゴルファ10が目標線30の左側または右側にショットを打つならば、付加的なステップ440は、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bを選択してボール飛行を修正することを含んで良い。付加的なステップ445は、ウエイト部材の質量を選択して、補正量を所望のものにしゴルファ10により打撃されたショットに関する分散距離を最小化することを含んで良い。
【0050】
上述のとおり、
図5〜
図8に示す右利きのゴルファ10の回転オフセット比は約300度/メータである。ここで、例えば、
図5〜
図8に示すゴルファが一貫してボールを目標線30の左に打撃し、その平均が約8ヤードの分散距離であるとし、分散距離を最小化したい場合を仮定する。上述し、かつ
図12で示されるテストおよびトレンドに基づくと、フィッティングシステムはゴルフクラブ100の重量分布を変更するために基端ウエイト部材を推奨し、これがゴルフ飛行を目標線30に向かって右に修正し、基端ウエイト300A付きのゴルフクラブ100を用いてゴルファ10によるショットに関して分散距離を最小化させる。このゴルファ10は目標線30に対して約8ヤードの分散距離が平均であるから、フィッティングシステムは、60グラムの基端ウエイト部材300Aを推奨して良く、もって、ゴルフボール飛行を目標線に戻すボール飛行の修正量を実現する。ゴルファ10の回転オフセット比がより大きかったならば、より小さな基端ウエイト部材300Aが適切であろう。ゴルファ10の回転オフセット比がより小さかったならば、より大きな基端ウエイト部材300Aが適切であろう。他方、ゴルファ10が一貫してボール20を目標線30の右に打撃したならば、フィッティングシステムは末端ウエイト部材を推奨したであろう。いくつかの実施例において、フィッティングプロセスは、ゴルファのクラブに推奨のウエイト部材がフィットされたら、直ちにボール飛行および分散距離を評価することを含んで良い。いくつかの実施例において、このプロセスの少なくとも一部を繰り返してゴルフクラブ100の重量分布を微細調整して良い。いくつかの実施例において、調整可能なウエイト部材システムは単一の基端ウエイト部材および単一の末端ウエイトシステムを含んで良く、フィッティングシステムは、ゴルファが目標線の左または右側に打撃を行ったかに応じて、基端ウエイト部材または末端ウエイト部材のいずれかを推奨して良い。
【0051】
図14Aは、ウエイト収容グリップ200の1実施例の断面図を示し、
図14Bはウエイト収容グリップ200の一部を示す。いくつかの実施例において、調整可能なウエイト部材システムはウエイト収容グリップ200を含んで良い。グリップ200は、全体的に筒状の部材を有して良く、これはシャフト穴208を具備し、シャフト110の基端部分を包囲するように構成されている。ウエイト保持部分210はウエイト部材を収容するように構成されて良い。いくつかの実施例において、ウエイト保持部分210は、基端ウエイト部材300Aを収容するように構成されている。いくつかの実施例において、ウエイト保持部分210は、末端ウエイト部材300Bを収容するように構成されている。いくつかの実施例において、
図14Aおよび
図14Bに示すように、ウエイト保持部分210は基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bのいずれかを収容することができる。
図14Bに示すように、ウエイト保持部分210は、ウエイト部材300A、300B、または300Cを収容し、保持するように構成されたキャビティ215を含む。キャビティ215はグリップの内側表面220の内部に形成される。キャビティ215はグリップの内側表面220より大きな径を有する。いくつかの実施例において、ウエイト保持部分210は、ウエイト部材300A、300B、300Cが実装され、または取り外されるときに、ウエイト部材300A、300B、300Cを収容するように構成される穴225を含んでよい。
【0052】
図15は、基端ウエイト部材300Aの1実施例を示す。いくつかの実施例において、基端ウエイト部材300Aはグリップ結合部分305Aを含んで良い。グリップ結合部分305Aはグリップ200と係合するように構成されて良い。いくつかの実施例において、グリップ結合部分305Aはグリップ200のウエイト保持部分210と係合するように構成されている。いくつかの実施例において、グリップ結合部分305Aはグリップ200のキャビティ215と係合するように構成されている。いくつかの実施例において、グリップ結合部分305Aは、グリップ200のキャビティ215と係合するように構成されたグリップ係合部材310Aを含んで良い。いくつかの実施例において、基端ウエイト部材300Aは、実質的に円形の形状をしており、グリップ係合部材310Aは、基端ウエイト部材300Aの残りの部分より径が大きくなっていて良い。いくつかの実施例において、グリップ係合部材310Aの直径はグリップ200のキャビティ215の直径と実質的に同一で良い。いくつかの実施例において、グリップ200のキャビティ215の直径より若干大きく、または小さくて良い。グリップ係合部材310Aの厚さは、グリップ200のキャビティ215の高さと実質的に同一であって良く、これによって、グリップ係合部材310Aがグリップ200のキャビティ内に留まり、グリップ200内に基端ウエイト部材300Aを保持できるようになっている。
【0053】
いくつかの実施例において、基端ウエイト部材300Aは、重量付部分315Aも含んで良い。重量付部分315Aはグリップ係合部材310Aの末端に位置付けられて良い。重量付部分315Aはグリップ結合部材305Aの近くにあって良い。いくつかの実施例において、重量付部分315Aはグリップ結合部分305Aに一体に形成されて良い。
図17に示すように、重量付部分315Aは、グリップ結合部分305Aと別に形成され、グリップ結合部分305Aに固着される。いくつかの実施例において、重量付部分315Aは約5グラムから約150グラムの任意の範囲の重量であって良い。いくつかの実施例において、基端ウエイト部材300Aのいくつかの質量オプションを含んで良い複数のウエイト部材が提供されて良く、これは例えば、15グラム、30グラム、45グラム、60グラムを含んで良い。いくつかの実施例において、ゴルフクラブ100は、基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bの付加を埋め合わせるように軽量シャフト110を採用して良い。いくつかの実施例において、軽量シャフト110の質量は約45グラムおよび60グラムの間であって良く、より好ましくは約50グラムおよび55グラムの間であって良い。いくつかの実施例において、ゴルフクラブ100は、基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bの付加を埋め合わせるように軽量グリップ200を採用して良い。いくつかの実施例において、軽量グリップ200の質量は約20グラムおよび50グラムの間であって良く、より好ましくは約25グラムおよび40グラムの間であって良く、さらに好ましくは約30グラムおよび35グラムの間である。
【0054】
図16は、末端ウエイト部材300Bの1実施例を示す。いくつかの実施例において、末端ウエイト部材300Bはグリップ結合部分305Bを含んで良く、これは基端ウエイト部材300Aに関連して上述したのと同様である。さらに、末端ウエイト部材300Bは、重量付部分315Bを含んで良く、これは基端ウエイト部材300Aに関連して上述したのと同様である。末端ウエイト部材300Bの重量付部分315Bは、
図16に示すように、グリップ結合部分305Bから末端側にずれており、そのため、グリップの基端120から末端側にずれている。いくつかの実施例において、重量付部分315Bは、ウエイトロッド320を介してグリップ結合部分305Bに固着されて良い。いくつかの実施例において、グリップ結合部分305B、ウエイトロッド320、および重量付部分315Bは一体に形成されて良い。いくつかの実施例において、グリップ結合部分305B、ウエイトロッド320、および重量付部分315Bは別々に形成されて相互に固着されて良い。いくつかの実施例において、グリップ結合部分305Bおよびウエイトロッド320
が一体に形成されて、重量付部分315Bに固着されて良い。基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bの複数の部品は種々の技術により相互に結合されて良く、これは例えば、ボンディング、ねじ合わせ、干渉フィッティング、溶接、ろう付け、接着等を含む。
【0055】
図17は、
図14Aおよび
図14Bのグリップ200が実装された
図15の基端ウエイト部材300Aの断面図を示す。
図17に示すように、基端ウエイト部材300Aのグリップ係合部材310Aは、グリップ200のキャビティ215と係合して基端ウエイト部材300Aをグリップ200内すなわちゴルフクラブ100内に保持する。いくつかの実施例において、グリップ200の穴225の径はキャビティ215の径より小さくてよく、これによって、グリップ200の基端部分がウエイト保持リップ230を形成し、これが基端ウエイト部材300Aをグリップ200のウエイト保持部分210に保持するように構成されている。ウエイト保持リップ230は基端ウエイト部材300Aのグリップ係合部材310Aの基端表面に当接して良く、これによって、基端ウエイト部材300Aがキャビティ215から外れてしまうのを制限し、もって、基端ウエイト部材300Aがゴルフクラブ100から滑り出してしまうのを制限する。
【0056】
図18は、
図14Aおよび
図14Bのグリップ200が実装された
図1の末端ウエイト部材300Bの断面図を示す。いくつかの実施例において、末端ウエイト部材300Bのグリップ係合部材310Bは、グリップ200のキャビティ215と係合し、これは基端ウエイト部材300Aに関連して上述したのと同様である。重量付部分315Bは
図18に示すようにグリップ結合部分305Bから末端側にずれており、シャフト穴208内、シャフト110の内部に位置決めされて良い。
【0057】
ウエイト部材、とくに末端ウエイト部材に関して考慮すべき点の1つは、重量付部分315Bがシャフト110内で動き、シャフト110の内側壁160に衝突して、ゴルフクラブ100を使用しているときにガタガタと音がするおそれがあるということである。いくつかの実施例において、末端ウエイト部材300Bの重量付部分315Bは、重量付部分315Bのシャフト110の内側壁160に対する移動を制限するように構成された位置決め部材325を含んで良い。
【0058】
図19A〜
図19Bは、末端ウエイト部材300Bの重量付部分315Bに固着された位置決め部材325の実施例の断面図を示す。
図20A〜
図20Bは位置決め部材325の実施例の底面図を示す。いくつかの実施例において、
図20A〜
図20Bに示すように、位置決め部材325は実質的に円形であって良い。位置決め部材325は重量付部分315Bに固着されて良い。位置決め部材325はシャフト110の内側壁160と接触して良く、重量付部分315Bのシャフト110に対する移動を制約する。位置決め部材325はシャフト110に挿入するときに変形するように構成して良く、これによって、位置決め部材325および末端ウエイト部材300Bを、異なる内側径の種々のシャフト110内に装着できる。いくつかの実施例において、重量付部分315Bはその末端側外側端部にラウンド部317を含んで良く、これによって、位置決め部材325が
変形可能にし、その変形時に位置決め部材325における局所的なストレスを最小化する。他の実施例において、重量付部分315Bは面取り部を含んで良い。いくつかの実施例において、
図19に示すように、位置決め部材325は重量付部分315Bの末端部分に固定される。位置決め部材325は、ファスナ335を収容するように構成された中央穴330を含む。いくつかの実施例において、
図19Aに示すように、ファスナ335は、重量付部分315Bのネジ穴316に係合するように構成されたネジ部分を有する。いくつかの実施例において、図示しないけれども、ファスナ335は保持クリップにおいてプッシュ部を有して良く、これはしばしばクリスマスツリークリップと呼ばれる。保持クリップのプッシュ部は、リブ補強されたシャンク部を有して良く、これが、一旦、ファスナ335が穴316中へと挿入されると、ファスナ335が重量付部分315Bから戻らないようにする。いくつかの実施例において、穴316はネジきりされて良い。他の実施例において、穴316は、リッジ、リブ、粗面、その他を有して良い。
【0059】
いくつかの実施例において、
図19Bに示すように、重量付部分315Bは位置決め部材保持部分336を含んで良い。位置決め部材保持部分336は、重量付部分315Bから末端側に伸びる突起部を含む。位置決め部材保持部分336は、位置決め部材325を収容するように構成された溝と、この溝の末端側に隣接する拡張部とを含む。位置決め部材325の中央穴330は、溝中に配置される前に、拡大した末端部分を滑り込んでいくときに伸びるように構成されている。拡大末端部分は、溝中に、位置決め部材325を保持する。付加的な実施例において、図示しないけれども、位置決め部材325は、重量付部分315Bの基端側に位置付けられて良い。位置決め部材325は、ウエイトロッド320によって少なくとも部分的に保持されて良い。
【0060】
図20Aおよび
図20Bに示すように、位置決め部材325は、複数の解放スロット345により分離される複数の係合アーム340を有し、これによって、位置決め部材325はシャフト110内への実装にあたって変形できるようになっている。位置決め部材325は、ゴルフクラブ100がボール20に衝突するときに、重量付部分315Bをシャフト110の内側壁160に対するクッションとして働くように構成されて良い。いくつかの実施例において、
図20Aに示すように、解放スロット345は実質的に矩形であって良く、係合アーム340は台形形状であって良い。いくつかの実施例において、
図20Bに示すように、解放スロットは台形形状であって良く、係合アーム340は矩形であって良い。いくつかの実施例において、解放スロット345は三角形であって良い。いくつかの実施例において、位置決め部材325は、1または複数の材料を有して良く、これは、例えば、プラスチック、熱可塑性材料、エラストマー、ポリカルボネート、アセタール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ネオプレン、ゴム、その他を含んで良い。他の実施例において(図示しない)、位置決め部材325は、圧縮可能で弾力性がある材料を有して良く、これは少なくとも重量付部分315Bの少なくとも一部を包囲する。いくつかの実施例において、位置決め部材325は、発泡材料、好ましくは、クローズドセルの発泡材料を有して良い。いくつかの実施例において、図示しないけれども、位置決め部材325は、重量付部分315Bの外側表面に固着されて良い。いくつかの実施例において、基端ウエイト部材300Aは、末端ウエイト部材300Bに関連して先に説明したような位置決め部材325を採用しても良い。
【0061】
図21は、ウエイト部材配置ツール500の1実施例の側面図を示す。
図22は、グリップ200に実装された基端ウエイト部材300Aと係合する
図21のウエイト部材配置ツール500の断面図を示す。いくつかの実施例において、調整可能なウエイト部材システムはウエイト部材配置ツール500を含んで良い。ウエイト部材配置ツール500は、基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bを係合し、ゴルフクラブ100への装着、取り外しを支援するように構成されている。いくつかの実施例において、
図22に示すように、ウエイト部材配置ツール500はネジきりされ、ウエイト部材300A、300Bの基端部分に形成された内部ネジ切りツール係合部分350とネジ係合するように構成されている。ウエイト部材配置ツール500がウエイト部材300A、300Bと、一旦、係合すると、ゴルファ10はウエイト部材配置ツール500の基端部分520を手で把持して、ウエイト部材300A、300Bに実装し、また取り外しできる。
【0062】
図23は、グリップ200に実装された非重量付キャップ300Cの断面図を示す。いくつかの実施例において、ゴルファ10はゴルフクラブ100の標準的に重量分布を好むかもしれず、基端ウエイト部材300Aまたは末端ウエイト部材300Bを必要としない。
図23に示すような、非重量付キャップ300Cは、基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bのグリップ結合部分305A、305Bと構造上類似するけれども、重量付部分315A、315Bを含まない。非重量付キャップ300Cは、基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bと一貫性のある外観を実現でき、しかもゴルフクラブ100の重量分布を顕著に変更することがない。
【0063】
図17において示し先に検討したように、グリップは、ウエイト保持リップ230を含んで良く、これは、グリップ200のウエイト保持部分210内にウエイト部分のグリップ結合部分305A、305Bを保持して良い。本質的に、ウエイト保持リップ230はウエイト部材300A、305Bをゴルフクラブ100に装着し、取り外すのを阻止できる。
図24および
図25は、グリップ伸長ツール600の1実施例の斜視図を示す。いくつかの実施例において、調整可能ウエイト部材システムはウエイト部材300A、300Bの取り付け取り外しを支援するように構成されたグリップ伸長ツール600を含んで良い。
【0064】
図24〜
図28に示すように、グリップ伸長ツール600は、グリップ200の部分を伸長してウエイト部材300A、305Bの取り付け、取り外しを可能にするように構成された良い。ツールの一部は、グリップ200の穴225に入りウエイト保持リップ230を拡張するように構成されて良く、これによって、ウエイト部材305A、305Bを取り付け、取り外しできる。グリップ伸長ツール600は、ゴルファ10の手で係合できるように構成された第1グリップ612および第2グリップ622を含んで良い。グリップ伸長ツール600は、グリップの穴225と係合するように構成された複数の伸長部材640も含んで良い。ゴルファが第1グリップ612を第2グリップ622へと力を加えるとき、伸長部材がグリップの穴に係合して、グリップ200のウエイト保持リップ230を変更させ、グリップ200の穴225の内側表面の径を増大させ、ウエイト部材をゴルフクラブ100への取り付け取り外しを可能にする。
【0065】
図27〜
図28に示すように、グリップ伸長ツール600は第1部材610および第2部材620を含んで良い。第1部材610は、
図24〜
図24に示すように、第2部材620に回転可能に結合されて良い。第1部材610は、第1グリップ612を有して良く、第2部材620は、第2グリップ622を有して良い。グリップ伸長ツール600は、第1グリップ612を第2グリップ622へと押すと第1部材610が第2部材620に対して回転させ、複数の伸長部材640を外側に押すように構成されて良く、グリップ200の穴225の内側表面の径が増大させられ、ウエイト部材をゴルフクラブ100に取り付け、取り外しできるようになる。いくつかの実施例において、グリップ伸長ツール600は第1グリップ612を第2グリップ622から遠ざけるように力を付与するように構成されたバネ605を含む。グリップ伸長ツール600は、ウエイト挿入ポート630を含み、これは、ウエイト部材300A、300Bをゴルフクラブ100に取り付け、取り外すときに、ウエイト部材300A、300Bがウエイト挿入ポート630を滑り抜けるように構成されている。
【0066】
組み立てられると、伸長ツールは、第1部材610側に第1の外側表面614を具備し、第2部材620側に第2の外側表面624を具備する。グリップ伸長ツール600は、使用時に、グリップ200の基端に隣接して配置されて良く、第2部材620の第2の外側表面624がゴルフクラブ100の近くにあり、第1部材610の外側表面614がゴルフクラブ614から離れる。第1部材610は内側表面615を含み、これが第1の外側表面614に対向する。第2部材620は内側表面625を含み、これが第2の外側表面624と対向する。
【0067】
いくつかの実施例において、グリップ伸長ツール600は、複数の伸長部材640を含んで良い。いくつかの実施例において、
図24〜
図32に示すように、グリップ伸長ツール600は、4つの伸長部材640を含む。他の実施例において、グリップ伸長ツール600は、例えば、2、3、5、6、それより多くの伸長部材640を含んで良い。いくつかの実施例において、
図24〜
図34に示すように、各伸長部材640は、第1部材610が第2部材620に対して回転するように働くように構成される。各伸長部材640は、異なる経路に沿って移動するように形成され、この各経路に沿って伸びる線は、ウエイト挿入ポート630の中心を通り抜ける軸に交差するようになっている。各経路は、ウエイト挿入ポート630の中心を通り抜ける軸と、実質的に直行する。各伸長部材640は、グリップ200の穴225の内側表面に係合するように構成されたグリップ伸長突起642を含む。複数の伸長部材640のグリップ伸長突起642は、グリップ200の穴の内側表面と係合するように構成された分割され実質的に英系の表面を形成する。第1グリップ612を第2グリップ622に押し、第1部材610が第2部材620に対して回転すると、複数の伸長部材640がウエイト挿入ポート630の中心から外側に力を受け、伸長部材640のグリップ伸長突起642により形成された実質的に円形の表面の直径を実効的に増大させる。いくつかの実施例において、第2部材620は、使用時に、ゴルフクラブ100に対して制止するように構成されて良く、第1部材は第2部材620とともにゴルフクラブ100に対して回転するように構成されて良い。他の実施例いおいて(図示しない)、複数の伸長部材640は、グリップが狭められるときに、ウエイト挿入ポート630の中心へと付勢されるように構成されてよく、グリップが離れるときに、バネ605の力により複数の伸長部材640がウエイト挿入ポート630の中心から遠ざかるように外側に付勢される。
【0068】
図26に示すように、グリップ伸長突起641はグリップ200の穴225に挿入されるように構成される。
図29および
図32に示すように、グリップ伸長突起642は、グリップ伸長突起642がグリップ200の穴225内に挿入できる距離を制限するように構成された棚部648を含む。棚部648は、グリップ伸長突起642をグリップ200の穴225に挿入するときに、グリップ200のウエイト保持リップ230と当接するように構成されている。いくつかの実施例において、伸長突起が、ウエイト保持リップ230の厚さを越えてグリップ200の穴225に挿入されていかないように、棚部648が伸長突起642に位置決めされて良い。グリップ伸長ツール600の第1グリップ612および第2グリップ622が絞られるとき、複数の伸長部材640が外側に付勢され、グリップ伸長突起642が穴225の内側表面に接触し、グリップ200のウエイト保持リップ230を変形させ、グリップ200の穴225の内側表面の内側径が増大し、ウエイト挿入ポート630、グリップ200の穴225を通じて、ゴルフクラブ100に対して、ウエイト部材を取り付け、取り外し可能になる。
【0069】
図27〜
図31に示されるように、複数の伸長部材640は、第1部材610が第2部材620に対して回転するときに伸長部材640を移動させる種々の位置決め機構を含んで良い。複数の伸長部材640の各々の一部が、第1部材610の内側表面615および第2部材620の内側表面625の間に配されるように構成される。
図27に示すように、第1部材610の内側表面615は複数のスライドポスト617を含む。
図29〜
図31に示すように、複数の伸長部材640は、各々、スライドポスト617をスライド可能に収容するように構成されたスライドスロット644を含んで良い。
図28に示すように、第2部材620の内側表面625は複数の案内レール627」を含む。
図29〜
図31に示すように、複数の伸長部材640は、各々、案内レール627をスライド可能に収容するように構成された案内溝645を含む。いくつかの実施例において、スライドスロット645は伸長部材640を完全に通り抜ける貫通スロットであり、案内溝645はブラインドで、伸長部材640をすべては通りに抜けていない。複数の伸長部材640は、グリップ伸長ツール600内に、スライドスロット644がスライド可能にスライドポスト617と係合し、案内溝645が案内レール627とスライド可能に係合するように、実装されて良い。
【0070】
いくつかの実施例において、案内レール627および案内溝645は、それらがウエイト挿入ポート630の中心に近づき、または遠ざかるように移動するのを、唯一、許容するように整合される。案内レール627および案内溝645は、第1部材610が第2部材620に対して回転させられるときに、伸長部材640が第2部材と一緒に回転するように構成されている。スライドスロット644およびスライドポスト617は、第1部材610が第2部材620に対して回転させられ、伸長部材640が第1部材610に対して回転するときに、伸長部材640が案内レール627に沿って、ウエイト挿入ポート630の中心に向かって、または遠ざかるように移動するように、構成されている。いくつかの実施例において、
図24〜
図34に示すように、伸長部材640は、第1グリップ612を第2グリップ622に対して絞り込まれていくとき、ウエイト挿入ポート630の中心から遠ざかるように構成されている。いくつかの実施例において、案内溝645および案内レール627が伸長部材640の変換移動を制限して所望の変換移動の範囲を実現する。他の実施例において(図示しない)、スライドスロット644の角度は、逆であって良く、伸長部材640は、第1グリップ612を第2グリップ622に対して絞り込まれていくとき、ウエイト挿入ポート630の中心に近づくように構成されて良い。
【0071】
いくつかの実施例において、
図28に示すように、グリップ伸長ツール600は複数のスペーサ626を含む。スペーサ626は、第1部材610の内側表面615を第2部材620の内側表面625から離間させるように構成され、もって、第1部材610およびだい2部材620の間に隙間が形成されて伸長部材640が第1部材610および第2部材620の双方に対して移動できるようになっている。いくつかの実施例において、スペーサ626は第2部材620に固着されている。いくつかの実施例において、
図28に示すように、スペーサ626は第2部材620と一体に形成されている。他の実施例において、スペーサ626は第1部材610に固着され、または一体に形成されて良く、第2部材620にファスナ608に付いて良い。いくつかの実施例において、第1部材610は、複数のファスナ608および結合スロット616によって第2部材620に回転可能に結合される。第2部材620は、ファスナ穴629を有して良く、ファスナ(複数)が第2部材620のファスナ穴629に係合するように構成されて良い。いくつかの実施例において、第1部材610は、複数の結合スロット616を含み、これらスロット616の各々がファスナ608の一部をスライド可能に収容するように構成されている。いくつかの実施例において、結合スロット616の幅は、ファスナ608の脚部直径と相補的になり、それでいてファスナ608の頭部140が結合スロット616を通り抜けないように構成され、これによって、第1部材610を第2部材620に締め付け、それでいて、ファスナが結合スロット616内でスライドできるようになし、もって、第1部材610が第2部材620に対して回転できるようになっている。いくつかの実施例において、スペーサ626は、複数の伸長部材640とスライド可能に組み合わされることにより、案内レール627の機能を置換して良い。いくつかの実施例において、スペーサ626は、案内レール627との関連で伸長部材640を案内しても良い。いくつかの実施例において、スペーサは当接表面628を含み、これが、
図28に示すように、伸長部材640の移動を制約する。
【0072】
付加的な実施例において、
図37に示すように、グリップ伸長ツール600は、各ファスナ608の脚部の一部を包囲するように構成された複数のスリーブ609を含んで良い。スリーブはファスナ608の脚部と実質的に類似の内側直径を有し、第1部材610に形成された結合スロット616の幅と実質的に類似の外側直径を有して良い。スリーブ609の高さは、ファスナ608の頭部が第1部材610に対して底当たりしないようにし、かつ、第1部材が第2部材に対して回転するのを拘束するように、構成される。いくつかの実施例において、スリーブ609は、第1部材610の厚さより若干高く、もって、グリップ伸長ツール600を拘束することなしに、ファスナ608の締め付けを弱くできる。いくつかの実施例において、スリーブ609はスペーサ626と当接するように構成されて良い。いくつかの実施例において、図示しないけれども、スリーブ609はファスナと一体に形成されて良く、これは肩ボルトと類似である。いくつかの実施例において、
図38に示すように、スペーサ626は第2スリーブを有してよく、ここで、スペーサ626は第1部材610または第2部材620と分離して形成される。スペーサ626はファスナの脚部の直径と実質的に類似の内側直径、および結合スロット616の幅より大きな外側直径を有して良い。スペーサ626は、第1部材610を第2部材612から適切な距離だけ離し、もって、伸長部材640が第1部材610および第2部材612に対して移動できるようになす。
【0073】
ここで説明したように、グリップ伸長ツール600のいくつかの機構は、第1部材610または第2部材620との関連で説明されて良いけれども、付加的な実施例においては、これらの機構は、反対の部材に適応されて良く、図面に具体的に説明されない種々の組み合わせ、および構成において適応されて良い。
【0074】
いくつかの実施例において、基端ウエイト部材300Aおよび末端ウエイト部材300Bはここで説明された態様に比べてより永久的な態様で実装されて良い。
図35は、慣用的なグリップ200Bを採用するゴルフクラブ100に実装された基端ウエイト部材300Dの1実施例の断面図を示す。
図36は、慣用的なグリップ200Bを採用するゴルフクラブ100に実装された末端ウエイト部材300Eの1実施例の断面図を示す。
図35および
図36に示すように、いくつかの実施例において、ウエイト部材300D、300Eは取り外しできず、慣用的なブリップ200Bによって保持されるように構成されており、グリップ200B内に係合用のキャビティ215を必要とせず、一旦グリップ200Bが取り付けられると、これらウエイト部材を取り外しできない。
図35および
図36に示す基端ウエイト部材300Dおよび末端ウエイト部材300Eの双方は、グリップ200Bをクラブに取り付ける前にシャフト110に取り付けられるように構成されている。ゴルファ10は、先に説明したフィッティングプロセスを利用して、先に説明したウエイト部材300A、300B、300Cを採用してテストを行って良く、そして、取り外しできない基端ウエイト部材300D、または
図36に示すような、取り外しできない末端ウエイト部材300Eを採用して好ましい重量分布を有するようにあつらえた1または複数のクラブを保有して良い。取り外しできないウエイト部材300D、300Eは、ここで使用されるように、グリップ200Bをゴルフクラブ100のシャフト110から取り外さない限り、ゴルフクラブ100から取り外すことができないウエイト部材を記述する。
【0075】
ここで説明されるウエイト部材およびツールは、種々の材料を有して良い。いくつかの実施例において、ウエイト部材は1または複数の材料を有して良く、これらは、例えば、プラスチック、アルミニウム、スチール、ステンレススチール、真鍮、鉛、タングステン、複合材、その他を含んで良い。いくつかの実施例において、ウエイト部材の重量付部分315A、315Bは、ウエイト部材300A、300Bの重量を所望の位置に集約するために、グリップ結合部分305A、305Bまたはウエイトロッド320より密度の大きな材料を有して良い。いくつかの実施例において、グリップ伸長ツール600は、1または複数の材料を有して良く、これらは、例えば、プラスチック、ゴム、アルミニウム、スチール、ステンレススチール、複合材、その他を含んで良い。いくつかの実施例において、ウエイト部材300A,300B、またはグリップ伸長ツール600の部分は、種々の部分を一体に結合するためにファスナを採用して良い。いくつかの実施例において、ファスナは、例えば、ネジファスナ、リベット、その他であって良い。いくつかの実施例において、グリップは柔軟性のある材料を有して良く、これは例えば、ゴムを含み、これによって、グリップ伸長ツール600がグリップ200の一部を変形でき、もって、ウエイト部材300A、300Bを取り付けたり、取り外したりできる
【0076】
この技術を説明するにあたり、別々の実施例の文脈で説明される所定の複数の特徴は、単一の実施例においてコンビネーションとしても実装できる。逆に、単一の実施例の文脈で説明される種々の特徴が、複数の実施例で個別に実装でき、また任意の適切なサブコンビネーションで実装できる。さらに、複数の特徴は所定のコンビネーションにおいて実施するように先に説明したかもしれず、またそのように、当初、特許請求の範囲に記載したかもしれないが、そのように記載されたコンビネーションから、1または複数の特徴をある場合にはそのコンビネーションから除去して良く、そのようなクレームのコンビネーションはサブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形に向けられて良い。
【0077】
この開示において説明した実施態様の種々の変形が当業者には明らかであり、ここに定義される包括的な原理はこの開示の趣旨または範囲から逸脱することなしに他の実施対応に適応されて良い。特許請求の範囲は、ここに示される実施態様に限定されることを意図せず、この開示、ならびにここに開示された原理および新規な特徴と合致する最も広い範囲のものに準拠すべきである。
ここで説明した技術的特徴について以下に列挙する。
[技術的特徴1]
ゴルファのスイングに対してゴルフクラブの重量分布を最適化する方法において、
上記ゴルファのスイングの1または複数の動的挙動特性を監視するステップと、
上記ゴルファのスイングを利用した上記ゴルファにより目標へ打撃された少なくとも1つのゴルフボールの分散距離を測定するステップと、
上記ゴルフクラブの重量分布を変更して上記分散距離を最小化するステップとを有し、
目標線はアドレス位置の上記ゴルフボールと上記目標との間を伸びる線を有し、
上記分散距離は、上記ゴルファのスイングを用いて上記ゴルファにより打撃されたのちに上記ゴルフボールが停止する点まで、上記目標線から垂直に測定した、上記目標線からの距離として定義されることを特徴とする、ゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴2]
1または複数の動的挙動特性を監視するステップは、上記ゴルファのスイングの測定部分を通じて上記ゴルファのスイングの回転角度を監視するステップを有し、上記目標線は地面平面と並行であり、回転参照平面は上記目標線と並行であり、かつ上記地面平面と直交し、さらに、上記回転角度は、上記ゴルファによりスイングされるゴルフクラブのグリップ部分と上記回転参照平面との間の相対的な角度として定義され、上記回転角度は上記地面平面と直交な軸の回りで測定される技術的特徴1記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴3]
1または複数の動的挙動特性を監視するステップは、上記ゴルファのスイングの測定部分を通じてグリップ−ボールオフセットを監視するステップを有し、上記ゴルファによりスイングされたゴルフクラブは、クラブ参照点を有し、上記クラブ参照点は上記ゴルフクラブの基端から上記ゴルフクラブの中心線に沿って約5.25インチの点として定義され、上記グリップ−ボールオフセットは上記目標線に平行な軸に沿って、上記クラブ参照点から上記ゴルフボールの中心へと測定した距離として定義される技術的特徴2記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴4]
上記ゴルファのスイングの回転オフセット比を計算するステップをさらに有し、上記回転オフセット比は、上記ゴルファのスイングに上記測定部分に渡る、回転角度に対するグリップ−ボールオフセットのプロットに合致する直線のスロープとして定義される技術的特徴3記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴5]
上記ゴルファのスイングの上記測定部分は、ダウンスイング・グリップ水平位置で開始され、インパクト位置で終了し、上記ダウンスイング・グリップ水平位置は、上記ゴルフクラブの上記グリップ部分が上記地面平面と平行である上記ゴルファのスイングダウンスイング部分の瞬間として定義され、上記インパクト位置は、上記ゴルファによりスイングされた上記ゴルフクラブが上記ゴルフボールに衝突する瞬間として定義される技術的特徴4記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴6]
上記ゴルフクラブの重量分布を変更するステップは、上記ゴルファのスイングの上記回転オフセット比を、上記ゴルフボールを打撃した上記ゴルファのスイングからもたらされる上記分散距離と比較するステップと、上記ゴルフクラブにウエイト部材を実装するステップとを有する技術的特徴5記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴7]
上記ゴルフクラブの重量分布を変更するステップは、さらに、一組の相互交換可能なウエイト部材の中から1のウエイト部材を選択するステップを有し、上記一組の相互交換可能なウエイト部材は、基端ウエイト部材および末端ウエイト部材を有し、上記基端ウエイト部材は上記末端ウエイト部材と異なり、別々である技術的特徴6記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴8]
上記基端ウエイト部材は重量付部分を有し、上記基端ウエイト部材の上記重量付部分は、上記ゴルフクラブに実装したときに、上記クラブ参照点から基端側に位置付けられ、上記末端ウエイト部材は重量付部分を有し、上記末端ウエイト部材の上記重量付部分は上記ゴルフクラブに実装したときに、上記クラブ参照点から末端側に位置付けられる技術的特徴7記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴9]
上記ゴルフクラブは、シャフトの基端側にウエイト収容グリップを有し、上記ゴルフクラブの重量分布を変更するステップは、さらに、上記ウエイト収容グリップの基端部分をグリップ伸長ツールによって伸長するステップと、上記ウエイト収容グリップ中にウエイト部材を実装するステップとを有する技術的特徴1記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴10]
ゴルファのスイングに対してゴルフクラブの重量分布を最適化する方法において、
上記ゴルファのスイングの1または複数の動的挙動特性を監視するステップと、
上記ゴルフクラブの重量分布を変更して上記分散距離を最小化するステップとを有し、
上記ゴルフクラブの重量分布を変更して上記分散距離を最小化するステップは、上記ゴルファのスイングの上記1または複数の動的挙動特性を評価するステップと、一組の相互交換可能なウエイト部材の中から1のウエイト部材を選択するステップと、上記ウエイト部材を上記ゴルフクラブ内に実装するステップとを有することを特徴とする、ゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴11]
上記一組の交換可能なウエイト部材は、基端ウエイト部材および末端ウエイト部材を有する技術的特徴10記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴12]
上記ゴルフクラブは、シャフト、上記シャフトの基端部分に固着されたグリップ、および、上記シャフトの末端部分に固着されたクラブヘッドを有し、上記ゴルフクラブは、クラブ参照点を有し、上記クラブ参照点は上記ゴルフクラブの基端から上記ゴルフクラブの中心線に沿って約5.25インチの点として定義され、上記グリップ−ボールオフセットは上記目標線に平行な軸に沿って、上記クラブ参照点から上記ゴルフボールの中心へと測定した距離として定義され、上記基端ウエイト部材は重量付部分を有し、上記基端ウエイト部材の上記重量付部分は、上記ゴルフクラブに実装したときに、上記クラブ参照点から基端側に位置付けられ、上記末端ウエイト部材は重量付部分を有し、上記末端ウエイト部材の上記重量付部分は上記ゴルフクラブに実装したときに、上記クラブ参照点から末端側に位置付けられる技術的特徴11記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴13]
上記基端ウエイト部材の上記重量付部分は、上記ゴルフクラブに実装されたときに、上記ゴルフクラブの基端に直接に隣接して位置決めされ、上記末端ウエイト部材の上記重量付部分は、上記ゴルフクラブに実装されたときに、上記ゴルフクラブの基端から末端側にずれて位置決めされる技術的特徴12記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴14]
上記一組の交換可能なウエイト部材はさらに重みづけされていないキャップを有し、上記重みづけされていないキャップは約5グラムより小さな重量を有する技術的特徴1記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴15]
上記ゴルフクラブは、シャフトの基端側にウエイト収容グリップを有し、上記ゴルフクラブの重量分布を変更するステップは、さらに、上記ウエイト収容グリップの基端部分をグリップ伸長ツールによって伸長するステップと、上記ウエイト収容グリップ中にウエイト部材を実装するステップとを有する技術的特徴10記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。
[技術的特徴16]
ゴルフクラブの重量分布を最適化するシステムにおいて、
ウエイト収容グリップと、
基端ウエイト部材と、
末端ウエイト部材と、
グリップ伸長ツールとを有し、
上記ウエイト収容グリップは、ゴルフクラブシャフトの基端に固着されるように構成され、
上記ウエイト収容グリップは、上記シャフトの基端部分を包囲するように構成されたシャフト穴を有する、全体として筒状の部材を有し、上記ウエイト収容グリップは上記ウエイト収容グリップの基端にウエイト保持部分を有し、上記ウエイト保持部分はウエイト部材と係合するように構成され、
上記基端ウエイト部材は、グリップ結合部分および重量付部分を有し、上記基端ウエイト部材は上記ウエイト収容グリップ内に実装されるように構成され、上記グリップ結合部分は上記ウエイト収容グリップの上記ウエイト保持部分と係合するように構成され、上記重量付部分は上記グリップ結合部分の末端部分に隣接し、上記基端ウエイト部材の上記重量付部分は上記基端ウエイト部材の上記グリップ結合部分と隣接して位置決めされ、
上記末端ウエイト部材は、グリップ結合部分および重量付部分を有し、上記末端ウエイト部材は上記ウエイト収容グリップ内に実装されるように構成され、上記グリップ結合部分は上記ウエイト収容グリップの上記ウエイト保持部分と係合するように構成され、上記重量付部分は上記末端ウエイト部材の上記グリップ結合部分から末端側にずれ、上記末端ウエイト部材の上記重量付部分は上記末端ウエイト部材の上記グリップ結合部分から少なくとも5インチだけ末端側にずれ、
上記グリップ伸長ツールは、上記ウエイト収容グリップの部分を変形して上記ウエイト部材の上記ウエイト収容グリップへの取り付け、取り外しを容易にすることを特徴とするゴルフクラブ重量分布最適化システム。
[技術的特徴17]
上記ウエイト収容グリップの上記ウエイト保持部分は、上記ウエイト収容グリップの内側表面内に形成されたキャビティを有し、上記ウエイト収容グリップの上記ウエイト保持部分は上記キャビティの基端のウエイト保持リップを有し、上記ウエイト保持リップは上記末端ウエイト部材および上記期間ウエイト部材が上記ウエイト収容グリップから外れるのを制限するように構成され、上記基端ウエイト部材の上記結合部分はおよび上記末端ウエイト部材の上記結合部分は、各々、グリップ係合部材を有し、上記グリップ係合部材は、各々、上記ウエイト収容グリップのキャビティ内に配置されるように構成される技術的特徴16記載のゴルフクラブ重量分布最適化システム。
[技術的特徴18]
上記ウエイト保持リップは内側径を有する穴を有し、上記グリップ係合部材は、外側径を有し、上記グリップ係合部材の外側径は上記ウエイト保持リップの上記穴の内側径より大きく、上記グリップ伸長ツールは、上記グリップの上記ウエイト保持部分を変形し上記ウエイト保持リップの上記穴の内側径を伸長して上記グリップ係合部材の外側径より大きくするように構成され、もって、上記グリップ係合部材が上記ウエイト保持リップの上記穴を通り抜けられるようにする技術的特徴17記載のゴルフクラブ重量分布最適化システム。
[技術的特徴19]
上記グリップ伸長ツールは第1部材、第2部材、および複数の伸長部材を有し、上記第1部材は上記第2部材に回転可能に結合され、上記第1部材の一部を上記第2部材の一部に向けて付勢して上記第1部材が上記第2部材に対して回転するようになし、上記グリップ伸長ツールはウエイト挿入部分を有し、上記複数の伸長部材が、上記第1の部材が上記第2の部材に対して回転するときに、上記第1部材および上記第2部材に対して移動し、上記複数の伸長部材が、上記ウエイト収容グリップの上記ウエイト保持リップの上記穴の上記内側径と係合してこれを伸長するように構成される技術的特徴16記載のゴルフクラブ重量分布最適化システム。
[技術的特徴20]
上記グリップ伸長ツールは第1部材、第2部材、および複数のウエイト部材を有し、上記第1部材は上記第2部材に回転可能に結合され、上記複数の伸長部材は、上記グリップの上記ウエイト保持部分を係合してウエイト挿入ポートを形成するように構成され、上記複数の伸長部材は、上記第1部材および上記第2部材の間の相対的な動きが上記複数の伸長部材の相対的な位置を変更して上記ウエイト挿入ポートの寸法を変化させるように、構成され、これによって、上記グリップ係合部材が上記ウエイト挿入ポートを通じて上記グリップの上記ウエイト保持部分へと通り抜ける技術的特徴16記載のゴルフクラブ重量分布最適化方法。