(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6357267
(24)【登録日】2018年6月22日
(45)【発行日】2018年7月11日
(54)【発明の名称】マークチューブ仕分け装置
(51)【国際特許分類】
H01B 13/34 20060101AFI20180702BHJP
H01R 43/28 20060101ALI20180702BHJP
H02G 1/06 20060101ALI20180702BHJP
【FI】
H01B13/34 B
H01R43/28
H02G1/06
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-122180(P2017-122180)
(22)【出願日】2017年6月22日
【審査請求日】2018年3月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591212408
【氏名又は名称】中洲電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇野 強
【審査官】
神田 太郎
(56)【参考文献】
【文献】
実開平3−40721(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 13/34
H01R 43/28
H02G 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の印が付された筒状のマークチューブを線材に対して所定の向きで仮装着し、且つ、複数のマークチューブと複数の線材とを所定の組み合わせに基づいて仕分けするマークチューブ仕分け装置であって、
長手方向に延在するベースと、
前記ベースの長手方向に沿って配列され、溝端部が開放されているとともに前記マークチューブを嵌入可能な収容溝をそれぞれ有する複数の回転体と、
前記ベースに固定され、前記複数の回転体にそれぞれ保持された前記複数のマークチューブを貫通する前記複数の線材を保持するように構成された、複数の保持体と、を備え、
前記複数の回転体の各々は、対応する前記各保持体の略正面に位置し、
前記マークチューブが保持された前記回転体を回転させることで、前記マークチューブを前記線材に対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列した前記マークチューブに前記線材を挿通させた上で前記線材を前記保持体で保持することにより、前記マークチューブを前記線材に仮装着可能であることを特徴とするマークチューブ仕分け装置。
【請求項2】
隣接する一対の回転体を回転可能に支持するように、前記一対の回転体と前記ベースとの間に介在し、前記一対の回転体のうちの一方の回転体の回転軸を中心に略直角に回動するように構成された複数の回動台座をさらに備え、前記回動台座を略直角に回動させた状態で、前記一対の回転体にそれぞれ保持された前記マークチューブを直線的に配列可能であることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項3】
前記保持体は、少なくとも前記回転体側に開口した凹設部と、前記凹設部に設けられ、前記凹設部内で前記線材を保持するクリップ部とを備え、
前記凹設部の開口が前記収容溝に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項4】
所定の印が付された筒状のマークチューブを線材に対して所定の向きで仮装着し、且つ、複数のマークチューブと複数の線材とを所定の組み合わせに基づいて仕分けするマークチューブ仕分け装置であって、
長手方向に延在するベースと、
前記ベースの長手方向に沿って配列され、溝端部が開放されているとともに前記マークチューブを嵌入可能な収容溝をそれぞれ有する複数の回転体と、
前記ベースに固定され、前記複数の回転体にそれぞれ保持された前記複数のマークチューブを貫通する前記複数の線材を保持するように構成された、複数の保持体と、を備え、
前記マークチューブが保持された前記回転体を回転させることで、前記マークチューブを前記線材に対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列した前記マークチューブに前記線材を挿通させた上で前記線材を前記保持体で保持することにより、前記マークチューブを前記線材に仮装着可能であり、
前記複数の回転体は、隣接する回転体同士の間隔を変更可能であるように長尺体によって長手方向に連結されていることを特徴とするマークチューブ仕分け装置。
【請求項5】
前記収容溝は、少なくとも2つのマークチューブを重ねて嵌入可能な深さを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項6】
前記収容溝の長さは、前記マークチューブの長さと等しいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項7】
所定の順で異なる印が付された複数のマークチューブが長手方向に連続して連結されたマークチューブ連結体を巻回するリール状のマークチューブ供給体をさらに備え、
前記複数の回転体は、前記各収容溝が直線的に連通して整列するように互いに隣接配置され、
前記マークチューブ連結体が前記マークチューブ供給体から所定長で引き出された状態で、前記各マークチューブが前記各収容溝に収容されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項8】
前記収容溝は、同じ形状の溝が直交する十字溝であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項9】
前記各線材と前記各マークチューブの印との対応関係に基づいて、前記各線材に装着される前記各マークチューブの印を前記各回転体及び前記保持体の少なくとも一方の傍らに表示する表示体をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項10】
前記回転体は、前記収容溝が前記保持体を向いた位置を基準として90度ごとに仮止めされるように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のマークチューブ仕分け装置。
【請求項11】
複数の回転体及び複数の保持体を備える拡張用ベースをさらに備え、前記拡張用ベースは、前記ベースの長手方向の端部に固定可能であることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のマークチューブ仕分け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の線材に対して所定のマークチューブを仕分けして仮装着するためのマークチューブ仕分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、電気設備を配線する際、電線名や接続先名が印刷されたマークチューブが配線用の電線の端部に装着され、当該マークチューブの表示に従って、電線の配線作業が実施される。そして、従来、マークチューブを電線に装着加工するために、種々の装置が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1は、マークチューブ挿入の自動化を可能にしたマークチューブ装着装置を開示する。マークチューブ装着装置は、電線表示用マークチューブ(12)を電線挿入時クランプし、電線(11)端に端子(3)の圧着後にアンクランプするマークチューブクランパー(14)と、該マークチューブクランパー(14)内のマークチューブ(12)内に電線(11)を誘導し、且つ、同マークチューブ(12)が電線誘導方向と反対方向に移動するのを止める電線挿入ガイド(15)と、マークチューブ(12)が被せられた電線(11)に端子(3)を圧着する端子圧着機構(17)と、電線(11)を固定保持し、電線(11)端部を電線挿入ガイド(15)、マークチューブ(12)内に通し端子圧着機構(17)の所定位置まで移動させ、端子(3)圧着後はマークチューブ(12)が端子部の電線被覆おさえ部分に被さるまで反対方向に移動させる電線クランパー(16)とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭62−131422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように、マークチューブの電線への装着を目的とした装置が種々開発されている。しかしながら、複数の線材に複数のマークチューブをそれぞれ装着する際、1本の線材に対して作業者が所定の印(文字、記号、番号)の1以上のマークチューブを選択し、選択したマークチューブを所定の線材に組み合わせる仕分け作業が必須となる。このような仕分け作業は、マークチューブの種類や線材の数が多いほど煩雑になり、マークチューブ自体の組み合わせや、マークチューブと線材との組み合わせに誤りが生じ易くなる。また、少なくとも2つのマークチューブを1本の線材の両端子に装着するとき、マークチューブ同士の向きの特定が求められる場合が多く、仕分け作業がより一層煩雑になり、作業上のミスが増大することが課題として挙げられる。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、所定の印(文字、記号、番号)を有する1以上のマークチューブを所定の向きで線材に組み合わせる仕分け作業を簡単且つ正確に行うことを補助するマークチューブ仕分け装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載のマークチューブ仕分け装置は、所定の印が付された筒状のマークチューブを線材に対して所定の向きで仮装着し、且つ、複数のマークチューブと複数の線材とを所定の組み合わせに基づいて仕分けするマークチューブ仕分け装置であって、
長手方向に延在するベースと、
前記ベースの長手方向に沿って配列され、溝端部が開放されているとともに前記マークチューブを嵌入可能な収容溝をそれぞれ有する複数の回転体と、
前記ベースに固定され、前記複数の回転体にそれぞれ保持された前記複数のマークチューブを貫通する前記複数の線材を保持するように構成された、複数の保持体と、を備え、
前記複数の回転体の各々は、対応する前記各保持体の略正面に位置し、
前記マークチューブが保持された前記回転体を回転させることで、前記マークチューブを前記線材に対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列した前記マークチューブに前記線材を挿通させた上で前記線材を前記保持体で保持することにより、前記マークチューブを前記線材に仮装着可能であることを特徴とする。
【0008】
本発明の一形態のマークチューブ仕分け装置によれば、所定の印が付されたマークチューブが保持された回転体を回転させることで、マークチューブを線材に対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列したマークチューブに線材を挿通させた上で線材を保持体で保持することにより、所定のマークチューブを所定の線材に仮装着することができる。すなわち、マークチューブ仕分け装置は、複数の線材に対して所定の印のマークチューブを特定の向きで組み合わせて仕分けた状態を維持し、その後の本装着(固定)作業を簡単且つ正確に行うことを補助する。よって、本実施形態のマークチューブ仕分け装置は、線材及びマークチューブの仕分け作業におけるミスの発生を軽減することができる。
【0009】
請求項2に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1に記載のマークチューブ仕分け装置において、隣接する一対の回転体を回転可能に支持するように、前記一対の回転体と前記ベースとの間に介在し、前記一対の回転体のうちの一方の回転体の回転軸を中心に略直角に回動するように構成された回動台座をさらに備え、前記回動台座を略直角に回動させた状態で、前記一対の回転体にそれぞれ保持された前記マークチューブを直線的に配列可能であることを特徴とする。すなわち、上記発明の効果に加えて、回動台座を略直角に回動させた状態で、一対の回転体にそれぞれ保持されたマークチューブを直線的に配列可能であることにより、1本の線材に対して、2つのマークチューブを組み合わせるように仕分けすることが可能となる。
【0010】
請求項3に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1又は2に記載のマークチューブ仕分け装置において、前記保持体は、少なくとも前記回転体側に開口した凹設部と、前記凹設部に設けられ、前記凹設部内で前記線材を保持するクリップ部とを備え、前記凹設部の開口が前記収容溝に対向するように配置されていることを特徴とする。すなわち、上記発明の効果に加えて、収容溝から延び出る線材を凹設部内においてクリップ部で効果的に保持することができる。
【0011】
請求項4に記載のマークチューブ仕分け装置は、所定の印が付された筒状のマークチューブを線材に対して所定の向きで仮装着し、且つ、複数のマークチューブと複数の線材とを所定の組み合わせに基づいて仕分けするマークチューブ仕分け装置であって、
長手方向に延在するベースと、
前記ベースの長手方向に沿って配列され、溝端部が開放されているとともに前記マークチューブを嵌入可能な収容溝をそれぞれ有する複数の回転体と、
前記ベースに固定され、前記複数の回転体にそれぞれ保持された前記複数のマークチューブを貫通する前記複数の線材を保持するように構成された、複数の保持体と、を備え、
前記マークチューブが保持された前記回転体を回転させることで、前記マークチューブを前記線材に対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列した前記マークチューブに前記線材を挿通させた上で前記線材を前記保持体で保持することにより、前記マークチューブを前記線材に仮装着可能であり、
前記複数の回転体は、隣接する回転体同士の間隔を変更可能であるように長尺体によって長手方向に連結されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の一形態のマークチューブ仕分け装置によれば、所定の印が付されたマークチューブが保持された回転体を回転させることで、マークチューブを線材に対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列したマークチューブに線材を挿通させた上で線材を保持体で保持することにより、所定のマークチューブを所定の線材に仮装着することができる。すなわち、マークチューブ仕分け装置は、複数の線材に対して所定の印のマークチューブを特定の向きで組み合わせて仕分けた状態を維持し、その後の本装着(固定)作業を簡単且つ正確に行うことを補助する。よって、本実施形態のマークチューブ仕分け装置は、線材及びマークチューブの仕分け作業におけるミスの発生を軽減することができる。さらに、必要に応じて、長尺体に沿って隣接する複数の回転体の各々を対応する保持体の正面に移動させることができることから、状況に応じた柔軟な使い方を支援する。
【0013】
請求項5に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1から4のいずれかに記載のマークチューブ仕分け装置において、少なくとも2つのマークチューブを重ねて嵌入可能な深さを有することを特徴とする。すなわち、上記発明の効果に加えて、一度の仕分けで処理できる量を増大させることができる。
【0014】
請求項6に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1から5のいずれかに記載のマークチューブ仕分け装置において、前記収容溝の長さは、前記マークチューブの長さと等しいことを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1から6のいずれかに記載のマークチューブ仕分け装置において、所定の順で異なる印が付された複数のマークチューブが長手方向に連続して連結されたマークチューブ連結体を巻回するリール状のマークチューブ供給体をさらに備え、前記複数の回転体は、前記各収容溝が直線的に連通して整列するように互いに隣接配置され、前記マークチューブ連結体が前記マークチューブ供給体から所定長で引き出された状態で、前記各マークチューブが前記各収容溝に収容されることを特徴とする。すなわち、上記発明の効果に加えて、マークチューブ供給体から引き出されたマークチューブ連結体を用いることで、長手方向に配列する各回転体の収容溝に一度に所定のマークチューブを所定の順で嵌入することが可能となり、仕分け作業の作業効率を大幅に改善することができる。
【0016】
請求項8に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1から7のいずれかに記載のマークチューブ仕分け装置において、前記収容溝は、同じ形状の溝が直交する十字溝であることを特徴とする。これにより、90度ずつに回転体を回転させた際、溝端部の開口を保持体側に向けることができる。
【0017】
請求項9に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1から8のいずれかに記載のマークチューブ仕分け装置において、前記各線材と前記各マークチューブの印との対応関係に基づいて、前記各線材に装着される前記各マークチューブの印を前記各回転体及び前記各保持体の少なくとも一方の傍らに表示する表示体をさらに備えることを特徴とする。すなわち、上記発明の効果に加えて、印表示部が各線材と各マークチューブの印との対応関係を示すことにより、作業者が表示体の印を目視しながら所定のマークチューブを所定の収容溝に嵌入する作業が可能となり、結果として、マークチューブと線材との対応関係を間違えることを抑えることができる。
【0018】
請求項10に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1から9のいずれかに記載のマークチューブ仕分け装置において、前記回転体は、前記収容溝が前記保持体を向いた位置を基準として90度ごとに仮止めされるように構成されていることを特徴とする。
【0019】
請求項11に記載のマークチューブ仕分け装置は、請求項1から10のいずれかに記載のマークチューブ仕分け装置において、複数の回転体及び複数の保持体を備える拡張用ベースをさらに備え、前記拡張用ベースは、前記ベースの長手方向の端部に固定可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明のマークチューブ仕分け装置は、所定の印を有する1以上のマークチューブを所定の向きで線材に組み合わせる仕分け作業を簡単且つ正確に行うことを可能とし、その結果、線材及びマークチューブの仕分け作業におけるミスを軽減し、作業効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態のマークチューブ仕分け装置の概略斜視図。
【
図4】
図1のマークチューブ仕分け装置の回動台座を回動させた状態の平面図。
【
図6】
図1のマークチューブ仕分け装置の分解斜視図。
【
図7】
図1のマークチューブ仕分け装置の回転体及び回動台座の(a)斜視図、(b)正面図及び(c)平面図。
【
図9】
図1のマークチューブ仕分け装置の治具の(a)斜視図、(b)正面図及び(c)底面図。
【
図10】
図1のマークチューブ仕分け装置に取着される拡張用ベースを示す概略斜視図。
【
図11】本発明の一実施形態のマークチューブ仕分け装置の使用方法の一工程を示し、治具でマークチューブをマークチューブ連結体から分離する工程を示す概略図。
【
図12】本発明の一実施形態のマークチューブ仕分け装置の使用方法の一工程を示し、回動台座を回動させる工程を示す概略図。
【
図13】本発明の一実施形態のマークチューブ仕分け装置の使用方法の一工程を示し、治具で回転体を所望の向きに回転させる工程を示す概略図。
【
図14】本発明の一実施形態のマークチューブ仕分け装置の使用方法の一工程を示し、表示体に従ってマークチューブが整列した形態を示す概略図。
【
図15】本発明の一実施形態のマークチューブ仕分け装置の使用方法の一工程を示し、整列したマークチューブに線材を挿入し、線材を保持体で保持する工程を示す概略図。
【
図16】本発明の別実施形態のマークチューブ仕分け装置の概略斜視図。
【
図18】
図16のマークチューブ仕分け装置の使用方法の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
【0023】
[第1実施形態]
本実施形態のマークチューブ仕分け装置100は、配線用の電線である線材Wの両端部に対して、マークチューブ151を特定の向きで仮装着し、そして、複数の線材Wと複数のマークチューブ151とを所定の組み合わせに基づいて仕分けて保持することに用いられる。マークチューブ151は、所定の印(文字、数字、記号等)が付された比較的短い筒体であり、一般に電線などの線材Wに外挿された状態で線材Wの端子近傍で固定されて用いられる。そして、マークチューブ151は、配線図に基づいて線材Wの両端子の接続先を所定の印によって表示するものである。しかしながら、本発明のマークチューブ及び線材は配線用途に限定されず、且つ、線材の片方の端部のみにマークチューブが装着されるように仕分けられてもよい。
【0024】
図1は、本実施形態のマークチューブ仕分け装置100の概略斜視図である。
図2は、該マークチューブ仕分け装置100の正面図である。
図3は、該マークチューブ仕分け装置100の平面図である。
図4は、
図3の該マークチューブ仕分け装置100において、回動台座120を回動させた平面図である。
図5は、該マークチューブ仕分け装置100の側面図である。
【0025】
図1乃至
図5に示すとおり、マークチューブ仕分け装置100は、長手方向に延在する矩形状のベース101と、該ベース101の長手方向に沿って配列された複数の回転体110と、隣接する一対の回転体110を回転可能に支持するように、一対の回転体110とベース101との間に介在する複数の回動台座120と、該ベース101に固定され、複数の線材Wを保持するための複数の保持体130と、マークチューブ連結体152を巻回するリール体(マークチューブ供給体)150とを備える。
【0026】
ベース101は、基端(
図2の左端)から先端(
図2の右端)に長手方向に延在する矩形状の板体として、各部材を搭載可能に構成されている。具体的には、
図6に示すように、ベース101には、回転台座120の回動軸122及び回転体110の回転軸112を回転可能に内挿及び支持可能な複数の固定孔102が長手方向に沿って形成されている。また、ベース101のリール体150と反対側の端部には、拡張用ベース105(
図10参照)を固定するための拡張部103が形成されている。さらに、ベース101の先端側には、治具160を載置するための治具保持部104が設けられている。該治具保持部104は、回転体110に類似する形状を有する。
【0027】
回転体110は、円柱状の外形を有している。また、
図7に示すように、隣接する一対の回転体110が回転台座120に回転可能に支持されている。各回転台座120は、ベース101の固定孔102に対して回動可能に支持されている。そして、一対の回転体110を搭載する回転台座120が長手方向に沿って複数(本実施形態では5つ)配列している。その結果、回転台座120を回動させる前の初期形態では、複数(本実施形態では10)の回転体110が長手方向に沿ってベース101上に直列している。
【0028】
回転体110は、溝端部が開放されているとともにマークチューブ151を嵌入可能な収容溝111と、該回転体110の回転の中心となる回転軸112とを備える。収容溝111は、同じ形状の溝が直交する十字溝である。また、収容溝111の長さ及び幅は、嵌入されるマークチューブ151の長さ及び径とほぼ等しい。収容溝111の深さは、1つのマークチューブ151を収容可能に定められている。そして、回転体110は、収容溝111が保持体130を向いた位置(換言すると、収容溝111の十字溝が長手方向及びその直交方向に沿って配置されている位置)を基準として90度ごとに仮止めされるように構成されている。具体的には、図示しないが、回転軸112を収容及び支持する回動台座120の孔123,124の内壁にボールブランジャーを90度おきに配置し、回転軸112に設けた凹部に、ボールプランジャーのボールが嵌まり込むことにより、回転軸112が所定位置で仮止めされる。ボールは凹部又は回転軸112に対してスプリングで付勢されている。そして、回転軸112に回転力が加わると、ボールが後退することで、回転軸112が回動台座120の孔123,124内で回転可能となる。
【0029】
なお、本実施形態では、収容溝は十字溝として構成されているが、十字溝でなく「−」字状の単溝であってもよい。あるいは、収容溝の寸法は任意に定められる。例えば、本実施形態において、収容溝の深さは、2以上のマークチューブを収容可能であってもよい。
【0030】
回動台座120は、2つの孔123,124が穿設された扁平状の台座部121と、該台座部121の一方の孔123を貫通し、台座部121をベース101に回動可能に支持するための回動軸122とを備える。一対の回転体110の一方の回転軸112が回動軸122と共軸(共有)である。該回動軸122は、一対の回転体110のうちの基端側に配置されている。また、一対の回転体110の他方の回転軸112が台座部121の他方の孔124に回転可能に配置されている。そして、回動台座120は、回転体110が長手方向に沿って配列した初期位置を基準として90度反時計回りに回動した姿勢で仮止めされるように構成されている。具体的には、図示しないが、回動軸122を収容及び支持するベース101の固定孔102の内壁にボールブランジャーを90度おきに少なくとも2箇所に配置し、回動軸122に設けた凹部に、ボールプランジャーのボールが嵌まり込むことにより、回動軸122が所定位置で仮止めされる。ボールは凹部又は回動軸122に対してスプリングで付勢されている。そして、回動軸122に回転力が加わると、ボールが後退することで、回動軸122がベース101の固定孔102内で回転可能となる。
【0031】
複数の保持体130は、対応する複数の回転体110の正面に位置するように長手方向に沿って直線的に配列している。各保持体130は、ベース101に固定され、回転体110に保持されたマークチューブ151を貫通する線材Wを保持するように構成されている。すなわち、各保持体130は、線材Wを収容可能な凹設部131と、該凹設部131に設けられ、凹設部131内で線材Wを保持するクリップ部132とを備える。保持体130の数は、限定されないが、回転体110の数と同じく10である。そして、直線的に配列された複数の回転体120の各々が、対応する各保持体130の略正面に位置している。凹設部131は、対応する回転体110の収容溝111の溝端開口に対向する開口133を有し、長手方向に直交する方向に開放されている。すなわち、線材Wは、凹設部131一端の開口133を通過し、凹設部131他端から延び出るように凹設部131に収容され、その状態でクリップ部132によって仮固定(保持)される。
【0032】
図4に示すように、
図3の回転体110が直列した初期形態から、回動台座120を反時計回りに90度回転させることができる。
図4の形態では、2つの回転体110が1つの保持体130の正面に配列し、凹設部131、2つの収容溝111,111が一直線に連通している。つまり、1つの保持体130で保持する1本の線材Wに対して、2つのマークチューブ151を仮装着させることができる。
【0033】
リール体150は、ベース101の基端近傍に設けられている。リール体150は、複数のマークチューブ151が連設された長尺のマークチューブ連結体152を巻回して保持するリール体である。リール体150は、引き出したマークチューブ連結体152の各マークチューブ151が回転体110の収容溝111に収容されやすいように、回転体110の列に隣接して配置されている。
図8は、マークチューブ連結体152の概略図である。
図8に示すとおり、(同じであってもよいが)異なる印(1A、2B,3C,4D,5E,6F,7G,8H,9I,10J)を有するマークチューブ151が連設されている。これらの印が同じ順番で繰り返されるように、マークチューブ151が長尺方向に連続している。マークチューブ連結体152の印の順番は、配電図(又は表示体140)に従って作業効率を最適化するように決定され得る。また、マークチューブ連結体152は、隣接するマークチューブ151同士を互いに切断し易いようにマークチューブ151間に切れ目を有する。そして、マークチューブ151の長さと収容溝111の長さとがほぼ等しいことから、長尺のマークチューブ連結体152が切断されずとも、引き出された複数のマークチューブ151が各回転体110の収容溝111に連続して嵌入されることが可能である。
【0034】
治具160は、隣接するマークチューブ151を切断するとともに、回転体110を回転させることに用いられる。
図9に示すように、治具160は、作業者が把持するための摘まみ161と、マークチューブ連結体152からマークチューブ151を分離するための筒刃162と、収容溝111の十字溝の溝壁に係合し、回転体110を回転するための係合軸163と、係合軸163に隣接し回転中心を定める中心軸164とを備える。筒刃162は、回転体110を内挿可能な内径を有している。それ故、マークチューブ連結体152を隣接する回転体110の収容溝111に嵌入した状態で、筒刃162を回転体110に被せて下方に押圧することにより、マークチューブ151間の連結を切断し、マークチューブ151をマークチューブ連結体152から分離することができる(
図11参照)。そして、筒刃162を回転体110に被せた状態で、摘まみ161をひねると、中心軸164を中心に治具160が回転し、係合軸163が収容溝111の内面に係合して、回転体110を回転させることができる。
【0035】
さらに、後述するように、マークチューブ仕分け装置100は、各線材Wと各マークチューブ151の印との対応関係に基づいて、各線材151に装着される各マークチューブ151の印を各回転体110及び保持体130の傍らに表示する表示体140を備えてもよい。例えば、
図12に示されるように、表示体140には、マークチューブ151の印及びその向きを示す複数の印表示部141が形成されている。表示体140は、どの線材Wにどのマークチューブ151をどの向きで装着するかを指示するものであり、例えば配電図に基づいて形成される。
【0036】
また、本実施形態のマークチューブ仕分け装置100は、複数の回転体110及び複数の保持体130を備える拡張用ベース105をさらに備える。拡張用ベース105は、ベース101の長手方向の端部に拡張部103を介して固定可能である。このとき、治具保持部104がベース101から抜き取られ、拡張用の回動台座120が新たに固定孔102に差し込まれる。すなわち、仕分けするマークチューブ151及び線材Wの数に応じて、マークチューブ仕分け装置100の仕様を簡単に変更することができる。
【0037】
続いて、
図11乃至
図15を参照して、マークチューブ仕分け装置100の使用方法の一例を説明する。
【0038】
まず、配電図に準じてマークチューブ151が連設したマークチューブ連結体152をリール体150から所定の長さ(マークチューブ151で10個分の長さ)で引出し、先端から基端にかけて、各マークチューブ151を各回転体110の収容溝111に押し込む。次に、
図11に示すように、治具160を用いて、各マークチューブ151をマークチューブ連結体152から分離させる。
図11では図示されないが、各回転体110及び保持体130に対応する位置に印表示部141が付された表示体140がベース101の下に配置され得る。
【0039】
ここで説明する方法において、
図12に示すように、表示体140は、保持体130及び回転体110の傍らに1つ飛ばしで付された印表示部141を有する。つまり、表示体140の指示によれば、1つの線材Wに対して2つのマークチューブ151を装着する。以下、表示体140の印表示部141に合致させるように、マークチューブ151の印及び向きを配列するようにマークチューブ151及び線材Wの仕分けを実施する。
【0040】
図13に示すように、回動台座120を90度回動させ、一対の回転体110を長手方向に直交する方向に整列させる。すると、
図13に示すように、各マークチューブ151が、長手方向に配列した状態から長手方向に直交する方向に配置される。このとき、マークチューブ151と隣接する印表示部141との関係において、印が合致しているが、印の向きが異なっている。この状態から、
図14に示すように、治具160で印の向きを合致させるように回転体110を180度回転させる。その結果、
図15に示すように、マークチューブ151が表示体140の指示どおりに配列される。続いて、線材Wをベース101の直交方向に並ぶマークチューブ151に挿通させる。そして、マークチューブ151から延び出る線材Wを開口133を介して凹設部131に収容し、クリップ部132で線材Wを挟み込むことにより、所定の線材Wに2つのマークチューブ151を所定の組み合わせで仮装着することができる。
図15に示すように、5本全ての線材Wに対して同様の作業を行うことにより、複数のマークチューブ151の複数の線材Wに対する仕分けが完了する。
【0041】
本実施形態のマークチューブ仕分け装置100により線材W及びマークチューブ151を仕分けした状態のまま、端子を線材Wに圧着し、マークチューブ151を線材Wに固定する工程に送られる。次の工程は、説明を省略するが、例えば特許文献1などの既存の装置等を用いて実行され得る。なお、マークチューブ151及び線材Wの仕分け(仮装着)工程と、マークチューブ151を線材Wに固定する工程とを敢えて分離させることにより、各工程を纏めて実施することが可能となるため、作業能率が格段に向上する。
【0042】
なお、上記説明した使用方法は、一例にすぎず、本実施形態のマークチューブ仕分け装置100の使用方法は限定されない。例えば、マークチューブ仕分け装置100を初期形態のまま用いて、線材Wとマークチューブ151とを一対一の関係で仕分けてもよい。また、マークチューブ連結体152を用いずに、マークチューブ151を個別に表示体140の指示に従って収容溝111に嵌入してもよい。
【0043】
以下、本発明の一実施形態のマークチューブ仕分け装置100の作用効果について説明する。
【0044】
本実施形態のマークチューブ仕分け装置100では、所定の印が付されたマークチューブ151が保持された回転体120を回転させることで、表示体140に指示されたとおり、マークチューブ151を線材Wに対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列したマークチューブ151に線材Wを挿通させた上で線材Wを保持体130で保持することにより、所定のマークチューブ151を所定の線材Wに仮装着することができる。すなわち、マークチューブ仕分け装置100は、複数の線材Wに対して所定の印のマークチューブ151を特定の向きで組み合わせて仕分けた状態を維持し、その後の本装着(固定)作業を簡単且つ正確に行うことを補助する。よって、本実施形態のマークチューブ仕分け装置100は、線材W及びマークチューブ151の仕分け作業、及び、配線製造におけるミスの発生を軽減することができる。
【0045】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の実施形態や変形例を取り得る。以下、本発明の第2実施形態を説明する。各実施形態において、下二桁が共通する構成要素は、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
【0046】
[第2実施形態]
図16は、別実施形態のマークチューブ仕分け装置200の概略斜視図である。
図17は、該マークチューブ仕分け装置200の正面図である。該マークチューブ仕分け装置200は、上記実施形態のマークチューブ仕分け装置100を大幅に簡素化したものである。該マークチューブ仕分け装置200は、長手方向に延在する矩形状のベース201と、該ベース201の長手方向に沿って配列された複数の回転体210と、該回転体210を回転可能に支持するように回転体210とベース201との間に介在する複数の台座220と、該ベース201に固定され、複数の線材Wを保持するための複数の保持体230と、を備える。
【0047】
ベース201は、基端(
図16の左端)から先端(
図16の右端)に延びる長手方向に延在する矩形状の板として、各部材を搭載可能に構成されている。
【0048】
回転体210は、溝端部が開放されているとともにマークチューブ251を嵌入可能な収容溝211と、該回転体210の回転の中心となる回転軸を備える。そして、回転体210の回転軸は、台座220に回転式に埋め込まれている。すなわち、回転体210は台座220に相対的に回転可能に一体化されている。台座220がベース201上に任意に載置されることにより、回転体210が所定の位置に配列される。収容溝211は、同じ形状の溝が直交する十字溝である。また、収容溝211の長さ及び幅は、嵌入されるマークチューブ251の長さ及び径とほぼ等しい。収容溝211の深さは、2つのマークチューブ251を収容可能に定められている。そして、回転体210は、台座220に対して90度ごとに仮止めされるように構成されている。さらに、複数の台座220(回転体210)は、隣接する回転体210同士の間隔を変更可能であるように長尺体215によって長手方向に連結されている。
【0049】
複数の保持体230は、対応する複数の回転体210の長尺体215に並設されるように長手方向に沿って直線的に配列している。各保持体230は、ベース201に固定され、回転体210に保持されたマークチューブ251を貫通する線材Wを保持するように構成されている。本実施形態では、各保持体230は、線材Wを保持するクリップ部232からなる。そして、台座220(回転体210)が長尺体215に沿って移動することにより、回転体210が所定の保持体230の正面に移動可能である。
【0050】
図18に示すように、表示体240の印表示部241の位置に従って、回転体210を配置し、該回転体210にマークチューブ251を嵌入した上で、回転体210を適宜回転させることで、表示体240の指示どおり、マークチューブ251を配置することができる。そして、表示体240の線表示部242に従って、線材Wをマークチューブ251に挿入して保持体230に保持させる。本実施形態では、隣接する回転体210上のマークチューブ251に1本の線材Wを挿入する。特に、「2B」の印の回転体210では、2つのマークチューブ251及び2本の線材Wが収容溝211に収容されている。その結果、所定のマークチューブ251を所定の線材Wに仮装着することができる。この状態で、線材Wの先端に端子を圧着することにより、配線の作製が完了する。
【0051】
すなわち、本実施形態のマークチューブ仕分け装置200によれば、所定の印が付されたマークチューブ251が保持された回転体210を回転させることで、マークチューブ251を線材Wに対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列したマークチューブ251に線材Wを挿通させた上で線材Wを保持体230で保持することにより、所定のマークチューブ251を所定の線材Wに仮装着することができる。すなわち、マークチューブ仕分け装置200は、複数の線材Wに対して所定の印のマークチューブ251を特定の向きで組み合わせて仕分けた状態を維持し、その後の本装着(固定)作業を簡単且つ正確に行うことを補助する。よって、本実施形態のマークチューブ仕分け装置200は、線材W及びマークチューブ251の仕分け作業におけるミスの発生を軽減することができる。さらに、必要に応じて、長尺体215に沿って隣接する複数の回転体220の各々を対応する保持体230の正面に移動させることができることから、状況に応じた柔軟な使い方を支援する。
【0052】
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
【符号の説明】
【0053】
100,200 マークチューブ仕分け装置
101,201 ベース
102,202 固定孔
103,203 拡張部
104 治具保持部
105 拡張用ベース
110,210 回転体
111,211 収容溝
112 回転軸
215 長尺体
120 回動台座
121 台座部
122 回動軸
123 一方の孔
124 他方の孔
130,230 保持体
131 凹設部
132,232 クリップ部
133 開口
140,240 表示体
141,241 印表示部
242 線表示部
150 リール体(マークチューブ供給体)
151 マークチューブ
152 マークチューブ連結体
160 治具
161 摘まみ
162 筒刃
163 係合軸
164 中心軸
W 線材
【要約】
【課題】所定の印を有する1以上のマークチューブを所定の向きで線材に組み合わせる仕分け作業を簡単且つ正確に行うことを補助するマークチューブ仕分け装置を提供する。
【解決手段】マークチューブ仕分け装置は、ベースと、ベースの長手方向に沿って配列され、溝端部が開放されているとともにマークチューブを嵌入可能な収容溝をそれぞれ有する複数の回転体と、ベースに固定され、複数の回転体にそれぞれ保持された複数のマークチューブを貫通する複数の線材を保持するように構成された、複数の保持体と、を備える。マークチューブが保持された回転体を回転させることで、マークチューブを線材に対して所定の向きに整列可能であるとともに、所定の向きに整列したマークチューブに線材を挿通させた上で線材を保持体で保持することにより、マークチューブを線材に仮装着可能である。
【選択図】
図1