(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
密閉可能な筐体と、同筐体内の下部位置に配設された蒸着材料と、同蒸着材料を加熱する加熱手段と、前記筐体内の気圧を下げるための減圧手段と、前記筐体内の上部位置に配置され1又は複数の光学基板を被蒸着面を露出させた状態で保持する1又は2以上の光学基板保持部材とを備えた蒸着装置において、
前記光学基板保持部材は前記光学基板の外周及び外周寄り表裏面を包囲する包囲部を有し、同包囲部は同包囲部内に収容される前記光学基板に厚み方向の移動を許容する移動空間を有するとともに、前記包囲部は前記移動空間内を移動した前記光学基板が平行移動とならないように前記光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が不均等とされ、
前記光学基板保持部材は第1の支持位置と同第1の支持位置に対して反転した第2の支持位置でそれぞれ停止可能に支持され、反転する際に保持した前記光学基板を前記移動空間内で揺動状に移動させてその揺動に伴って被蒸着面の向きを変位させるようにしたことを特徴とする蒸着装置。
前記包囲部内で前記光学基板の被蒸着面の向きが変位することで指向することとなる方向は前記第1の支持位置と前記第2の支持位置とにおいて共に同じ方向となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
前記包囲部内で前記光学基板の被蒸着面の向きが変位することで指向することとなる方向は前記第1の支持位置と前記第2の支持位置とにおいてそれぞれ異なる方向となるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
前記光学基板の被蒸着面の向きが変位する方向は前記筐体内における蒸散する蒸着物質の気体球面の曲率中心方向であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蒸着装置。
前記光学基板の180度対向位置にある縁部間において最も大きな移動量と最も小さな移動量となる前記包囲部における2つの位置を結ぶ線分は前記回転軸に沿った方向に配置されることを特徴とする請求項5又は6に記載の蒸着装置。
前記光学基板保持部材は蒸着物質の気体球面の曲率中心方向に正対する位置に前記光学基板の外周及び外周寄り表裏面を包囲する第2の包囲部を有し、同第2の包囲部は同第2の包囲部内に収容される前記光学基板に厚み方向の移動を許容する移動空間を有するとともに、前記包囲部は前記移動空間内を移動した前記光学基板が平行移動となるように前記光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が均等とされていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の蒸着装置。
密閉可能な筐体と、同筐体内の下部位置に配設された蒸着材料と、同蒸着材料を加熱する加熱手段と、前記筐体内の気圧を下げるための減圧手段とを備えた蒸着装置の前記筐体内の上部位置に1又は複数の光学基板を被蒸着面を露出させた状態で保持するために配置され、第1の支持位置と同第1の支持位置に対して反転した第2の支持位置でそれぞれ停止可能な光学基板保持部材であって、
前記光学基板保持部材は前記光学基板の外周及び外周寄り表裏面を包囲する包囲部を有し、同包囲部は同包囲部内に収容される前記光学基板に厚み方向の移動を許容する移動空間を有するとともに、前記包囲部は前記移動空間内を移動した前記光学基板が平行移動とならないように前記光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が不均等とされていることを特徴とする蒸着装置用光学基板保持部材。
前記光学基板の180度対向位置にある縁部間において最も大きな移動量と最も小さな移動量となる前記包囲部における2つの位置を結ぶ線分は反転する際の回転軸に沿った方向に配置されることを特徴とする請求項9に記載の蒸着装置用光学基板保持部材。
前記包囲部は前記光学基板保持部材に形成された取り付け穴に対して別部材として取り付け可能とされていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の蒸着装置用光学基板保持部材。
前記包囲部の前記光学基板の外周に面した内周面には周方向に対して直交する方向において、外に凸となるようなカーブ面が形成されていることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の蒸着装置用光学基板保持部材。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1と2のホルダーを比較した場合にはレンズ基板を反転させなくてよい特許文献1のようなホルダーは有利といえる。しかしながら、特許文献1のようなホルダーは特許文献2のホルダーに比べて蒸着むらが出やすくなるという特性がある。蒸着材料は蒸散すると球面状に放射していくため、その気体球面の曲率に近いドーム型の形状の方が蒸着むらが生じにくいからである。このようなことから、レンズ基板の向きを蒸着材料の蒸散状況に合わせることが可能な反転できる特許文献1のようなタイプのレンズ基板保持部材を備えた蒸着装置あるいはそのようなレンズ基板保持部材が望まれていた。また、これらはレンズ基板以外の光学基板、例えば光学フィルターであっても一般的に生じていた問題であった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、反転可能な光学基板保持部材を使用して光学基板の表裏に蒸着処理をする際に蒸着材料の蒸散状況に合わせた所望の蒸着処理が可能な蒸着装置及びそのような蒸着装置用の光学基板保持部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために手段1では、密閉可能な筐体と、同筐体内の下部位置に配設された蒸着材料と、同蒸着材料を加熱する加熱手段と、前記筐体内の気圧を下げるための減圧手段と、前記筐体内の上部位置に配置され1又は複数の光学基板を被蒸着面を露出させた状態で保持する1又は2以上の光学基板保持部材とを備えた蒸着装置において、前記光学基板保持部材は前記光学基板の外周及び外周寄り表裏面を包囲する包囲部を有し、同包囲部は同包囲部内に収容される前記光学基板に厚み方向の移動を許容する移動空間を有するとともに、前記包囲部は前記移動空間内を移動した前記光学基板が平行移動とならないように前記光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が不均等とされ、前記光学基板保持部材は第1の支持位置と同第1の支持位置に対して反転した第2の支持位置でそれぞれ停止可能に支持され、反転する際に保持した前記光学基板を前記移動空間内で揺動状に移動させてその揺動に伴って被蒸着面の向きを変位させるようにしたことをその要旨とする。
【0006】
このような構成とすれば、光学基板保持部材に保持された光学基板は第1の支持位置と第2の支持位置との間で光学基板保持部材が反転する際にそれに同期して包囲部内において移動空間を光学基板の厚み方向に移動する。そして、その際に包囲部は移動空間内を移動した光学基板が平行移動とならないように光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が不均等とされているため、光学基板は包囲部内でほとんどの断面方向では扇状形状に揺動する動作となる(最も大きく揺動する方向と直交する方向の180度対向する位置では平行的な移動となる)。そのため、例えば光学基板保持部材の位置(向き)や傾きや高さ等の蒸着環境や光学基板の形状に併せて所望の蒸着ができるように光学基板の被蒸着面の向きを所望の方向に変位させることができる。
ここで「光学基板」とは、ガラス又は樹脂製のレンズ又は平板であって、例えばレンズ、ダイクロイックミラー/フィルター、コールドミラー/フィルター、NDフィルター、バンドパスフィルター、ハーフミラー等を挙げることができる。
「光学基板保持部材が反転する」とは、光学基板の表裏が入れ替わり、概ね被蒸着面が下方向を向くことである。「幅が不均等」とは、例えば下記実施の形態のようにレンズの周囲を滑らかに幅が変位する場合のみならず不連続的に幅が変位するようにしてもよい。また、完全に包囲する場合のみならず、一部に包囲していない領域、例えば窓状あるいは切欠状の孔部分を有していてもよい。「包囲部」は光学基板保持部材と一体でも別部材であってもよい。別部材であれば包囲部に光学基板を収納した後に包囲部とともに光学基板保持部材に取り付けるようにすると取り付け作業上有利である。「光学基板保持部材は第1の支持位置と第1の支持位置に対して反転した第2の支持位置でそれぞれ停止可能に支持」という場合においては、例えば自身に回転機能と停止機能が併設されていても、例えば他の停止機構によって回転が阻止される場合の両方を意味している。例えば、光学基板保持部材が複数配設される場合には、各光学基板保持部材をリング状に配置することがよく、全体として周方向に回動して周方向に配置された干渉部材と干渉して反転するように構成することがよい。「被蒸着面の向きを変位させる」とは、例えばレンズであれば光軸方向が変位すると考えてもよい。
「揺動状に移動」とはここでは光学基板が移動の前後において平行ではなく例えれば扇を開くように幅方向の離間した位置で厚み方向への移動距離が異なるような移動状態をいう。
【0007】
また、手段2では、前記包囲部内で前記光学基板の被蒸着面の向きが変位することで指向することとなる方向は前記第1の支持位置と前記第2の支持位置とにおいて共に同じ方向となるようにしたことをその要旨とする。
つまり、反転して光学基板が揺動状に移動した際に被蒸着面の向く方向が第1の支持位置と第2の支持位置で同じ方向になるということである。これによって、表裏の被蒸着面に対する蒸着条件が同じになるため表裏でほぼ同様な蒸着面が構成されることとなる。また、例え蒸着むらが生じてもその傾向が同じになるため、表裏の蒸着傾向の統一が図られることとなる。
また、手段3では、前記包囲部内で前記光学基板の被蒸着面の向きが変位することで指向することとなる方向は前記第1の支持位置と前記第2の支持位置とにおいてそれぞれ異なる方向となるようにしたことをその要旨とする。
つまり、反転して光学基板が揺動状に移動した際に被蒸着面の向く方向が同じ方向にならないということである。これによって表裏で異なる特性の蒸着面を構成することが可能となる。
【0008】
また、手段4では、前記光学基板の被蒸着面の向きが変位する方向は前記筐体内における蒸散する蒸着物質の気体球面の曲率中心方向であることをその要旨とする。
筐体内に蒸散する蒸着物質は概ねある曲率で広がる気体球面となる。そのため、被蒸着面の向きが気体球面曲率中心方向であれば蒸着の際にむらなく蒸着されやすくなるが、角度がずれると蒸着むらとなりやすくなる。そのため、被蒸着面の向きの変位する方向を蒸散する蒸着物質の気体球面の曲率中心方向とすることで、より蒸着むらを生じさせないようにすることができる。
【0009】
また、手段5では、前記光学基板保持部材が反転する際の回転軸方向は前記筐体の中央から外方向に向かう線分と平行となることをその要旨とする。
このような方向を光学基板保持部材が反転する際の回転軸方向とすることで、複数の光学基板保持部材を配置する際に各光学基板保持部材をすべてを気体球面の接線方向に沿った方向に均等に配置しやすくなり、光学基板への均一な蒸着処理に寄与することとなる。尚、ここで平行とは一致することも含む概念である。
また、手段6では、前記光学基板保持部材が反転する際の回転軸方向は前記筐体の中央から外方向に向かって下向きとなる線分と平行となることをその要旨とする。
このような方向を光学基板保持部材が反転する際の回転軸方向とすることで、複数の光学基板保持部材を配置する際に各光学基板保持部材をすべてを蒸散する蒸着物質の気体球面の接線方向により正確に沿った方向に配置しやすくなり、光学基板への均等な蒸着処理に寄与することとなる。
また、手段7では、前記光学基板の180度対向位置にある縁部間において最も大きな移動量と最も小さな移動量となる前記包囲部における2つの位置を結ぶ線分は前記回転軸に沿った方向に配置されることをその要旨とする。
このような方向が最も光学基板の変位の大きな方向であるため、この方向と筐体の中央から外方向に向かう線分とを平行とすることで、より蒸散する蒸着物質の気体球面の形状に沿った角度に調整しやすくなる。
また、手段8では、前記光学基板保持部材は蒸着物質の気体球面の曲率中心方向に正対する位置に前記光学基板の外周及び外周寄り表裏面を包囲する第2の包囲部を有し、同第2の包囲部は同第2の包囲部内に収容される前記光学基板に厚み方向の移動を許容する移動空間を有するとともに、前記包囲部は前記移動空間内を移動した前記光学基板が平行移動となるように前記光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が均等とされているようにしたことをその要旨とする。
包囲部(以下の説明では第2の包囲部との違う意味で第1の包囲部とする)内で光学基板を揺動状に移動させるのは、できるだけ蒸散する蒸着物質の気体球面の曲率中心方向に被蒸着面を向かせるためである。しかし、光学基板保持部材の位置によっては光学基板を揺動させなくともその被蒸着面を蒸散する蒸着物質の気体球面の曲率中心方向に正対した位置となるケースもある。その場合においては揺動させる必要はないものの、第1の包囲部内に収容された光学基板と同様に移動させることで(そのため、移動量は概ね同様とすることがよい)蒸着源からの距離を同じにして蒸着量の均一化を図ることがよいからである。
【0010】
また、手段9では、密閉可能な筐体と、同筐体内の下部位置に配設された蒸着材料と、同蒸着材料を加熱する加熱手段と、前記筐体内の気圧を下げるための減圧手段とを備えた蒸着装置の前記筐体内の上部位置に1又は複数の光学基板を被蒸着面を露出させた状態で保持するために配置され、第1の支持位置と同第1の支持位置に対して反転した第2の支持位置でそれぞれ停止可能な光学基板保持部材であって、前記光学基板保持部材は前記光学基板の外周及び外周寄り表裏面を包囲する包囲部を有し、同包囲部は同包囲部内に収容される前記光学基板に厚み方向の移動を許容する移動空間を有するとともに、前記包囲部は前記移動空間内を移動した前記光学基板が平行移動とならないように前記光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が不均等とされていることをその要旨とする。
【0011】
このような構成の光学基板保持部材を蒸着装置に適用すれば、光学基板保持部材に保持された光学基板は第1の支持位置と第2の支持位置との間で光学基板保持部材が反転する際にそれに同期して包囲部内において移動空間を光学基板の厚み方向に移動する。そして、その際に包囲部は移動空間内を移動した光学基板が平行移動とならないように光学基板の外周寄り表裏面を包囲する部分の幅が不均等とされているため、光学基板は包囲部内でほとんどの断面方向では扇状形状に揺動する動作となる(最も大きく揺動する方向と直交する方向の180度対向する位置では平行的な移動となる)。そのため例えば光学基板保持部材の位置(向き)や傾きや高さ等の蒸着環境に併せて所望の蒸着ができるように光学基板の被蒸着面の向きを所望の方向に変位させることができる。字句の意義については上記と同様である。
【0012】
また、手段10では、前記光学基板の180度対向位置にある縁部間において最も大きな移動量と最も小さな移動量となる前記包囲部における2つの位置を結ぶ線分は反転する際の回転軸に沿った方向に配置されることをその要旨とする。
このような方向が最も光学基板の変位の大きな方向であるため、この方向と筐体の中央から外方向に向かう線分とを平行とすることで、より蒸散する蒸着物質の気体球面の形状に沿った角度に調整しやすくなる。
また、手段11では、前記光学基板保持部材は厚み方向に2分割された2枚の板状体から構成されていることをその要旨とする。
このように光学基板保持部材が厚み方向に2分割された2枚の板状体から構成されていると、片方の板状体に包囲部とともに光学基板を載置し、他方の板状体で包囲部を押さえて支持するような態様が可能となり、作業性が向上する。
また、手段12では、前記包囲部は前記光学基板保持部材に形成された取り付け穴に対して別部材として取り付け可能とされていることをその要旨とする。
このように包囲部が別部材とされていると、光学基板の揺動方向を包囲部の取り付け穴に対する位相を変更することで自在に変更することができる。また、包囲部に光学基板を収容した状態でこの包囲部を光学基板保持部材に取着することができ、作業性が向上することとなる。
また、手段13では、前記包囲部は幅方向に2分割された分割体を合体させて前記移動空間を形成するようにしたことをその要旨とする。
このように構成すれば光学基板を片方の分割体に収容した後、他方の分割体を合体させることで光学基板が移動空間から脱落することがなくなるため、合体させた状態の光学基板を取り扱うことで光学基板を安全に運搬することが可能となる。
また、手段14では、前記包囲部の前記光学基板の外周に面した内周面には周方向に対して直交する方向において、外に凸となるようなカーブ面が形成されていることをその要旨とする。
このようなカーブ面を形成することで、光学基板を収容した際に包囲部の内周面に接近した位置に光学基板があっても、揺動する際に光学基板を包囲部の内周面と干渉することがなくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、反転可能な光学基板保持部材を使用して光学基板の表裏に蒸着処理をする際に、蒸着材料の蒸散状況に合わせた所望の蒸着処理が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の蒸着装置及び蒸着装置用光学基板保持部材を具体化した実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態の蒸着装置は筐体としての減圧室1を有している。減圧室1内へのアクセスは図示しない扉を開放して行う。減圧室1は扉を閉じることで内部を外気と遮断した密閉状態とすることが可能である。減圧室1内にはダクト2を介してポンプ装置3が接続されている。蒸着時においてポンプ装置3を駆動させることで減圧室1内部をいわゆる真空引きして1×10
−4〜1×10
−3程度の真空度とすることが可能となっている。減圧室1内の下部の床板1a上には第1の蒸着源5と第2の蒸着源6が配設されている。本実施の形態では第1の蒸着源5は加熱手段としての電子銃と蒸着材料を収容した蒸着槽から構成され、第2の蒸着源6は加熱手段としてのジュール熱による抵抗加熱装置と蒸着材料を収容した蒸着槽から構成されている。各蒸着源5、6にはそれぞれシャッタ7が併設されている。シャッタ7の位置によって蒸着物質の蒸散を制御する。すなわちシャッタ7を移動させて各蒸着源5、6の上面に配置することで蒸着物質の蒸散をさせず、シャッタ7を各蒸着源5、6の上面からずれた位置とすることで蒸着物質の蒸散を可能とする。減圧室1内の側壁1bに面してハロゲンヒーター8が配設されている。ハロゲンヒーター8は減圧室1内部を加熱し、レンズ基材Lに含まれる水分を減少させるために使用される。減圧室1内の側壁1bの対向する2面には左右一対の補正板9が配設されている。補正板9は蒸散する蒸着物質の蒸散方向を制御する。補正板9の上方位置には係合突起10が突設形成されている。
【0016】
減圧室1の天板1c上には駆動手段としてのモータ装置11が配設されている。モータ装置11の図示しない回転軸は天板1cを貫通して減圧室1内において天板1cの下面に配設された回転子12に接続されている。
図1〜
図5に示すように、減圧室1内の上部位置に配置される回転子12の外周位置には光学基板保持部材としての複数の(本実施の形態では6基の)同形状のホルダー13が配設されている。各ホルダー13は回転子12の外周に等間隔に片持ち梁状に配置され、
図2に示すような挿入部14を介して回転子12側のラチェット部15に対して着脱可能に支持されている。本実施の形態では各ホルダー13は天板1cの中央位置に配置された回転子12から外方に向かって延出され、かつ外下がりに取り付けられている。各ホルダー13は幅方向が水平において配置され一方の面が下方を向いた第1の支持位置と、180度反転した第2の支持位置とを取り得る。
【0017】
次に、ホルダー13の詳細な構成について説明する。
図2に示すように、ホルダー13は同形状の2枚のプレート片13A、13Bから構成されている。各プレート片13A、13Bは平面視において台形形状の薄い平板から構成されている。使用時においては両プレート片13A、13Bは互いの対向面13aを当接させるように重ねられることとなる。
各プレート片13A、13Bにはそれぞれ4つの透孔21が形成されている。透孔21は台形形状の短辺側(基部側となる)から順に1−1−2の順に配列されている。
図2において最も上の透孔21を透孔21A、中間を透孔21B、最も下を透孔21Cとする。各透孔21A〜21Cは
図2における左右方向において線対称(あるいは鏡像対象)となるように配置されているため回転軸回りに上下反転させても透孔21A〜21Cの位置は変化しない。
図2〜
図5に示すように、各プレート片13A、13Bの対向面13a側となる各透孔21A〜21Cの外周には全周にわたって凹状段差部22が形成されている。透孔21A〜21Cに隣接した位置には合計6つの(複数の)ネジ穴23が形成されている。プレート片13Aの透孔21Aと透孔21Cに隣接した対向面13aには位置決め手段としての第1のマーク26が形成されている。
図2(a)に示すように、本実施の形態では第1のマーク26は印刷による白色の三角で示されている。後述するように第1のリング27の向きの相違から透孔21Aと透孔21Cでは異なった位置、すなわち180度位相のずれた位置に形成されている。
プレート片13Aの幅広側となる先端中央位置には十字形状のフック部を有する係合フック24が形成されている。プレート片13Bの幅狭側となる基端側中央位置には前記挿入部14が形成されている。挿入部14の長手方向に沿った中心線方向が回転軸方向とされる。
【0018】
図3〜
図8に示すように、透孔21A〜21Cには包囲部としての第1及び第2のリング27、28が配設される。第1のリング27は透孔21A、21Cに使用され、第2のリング28は透孔21Bに使用される。基本的な構成は両リング27、28ともに同じであるため、以下ではまず第1のリング27を説明し、その後第1のリング27との比較で第2のリング28を説明する。
第1のリング27は真円形状に内部を包囲する周壁29と、周壁29の外側においてその全周囲を包囲する凸状段差部30と、凸状段差部30の外側においてその全周囲を包囲するフランジ部31から構成されている。周壁29、凸状段差部30及びフランジ部31はそれぞれリングの外周側では段差状に配置され、リングの内周側、つまり内周面37はこれら周壁29、凸状段差部30及びフランジ部31の高さ分の幅を有するとともに幅方向において外側にわずかに凸となるように湾曲した(膨らんだ)環状の立体的な曲面とされている。
【0019】
フランジ部31の裏面側は平面に構成された当接面32とされている。第1のリング27は同形状の一対を一組として使用し、一組の第1のリング27(リング27Aとリング27B)は当接面32同士で当接されてレンズ基材Lを収容して内部で移動させる移動空間Eを構成する。第1のリング27の各当接面32にはそれぞれ位置決め手段としての凹部33と凸体34とが形成されている。以下では、凹部33が形成されている側をリング27Aとし、凸体34が形成されている側をリング27Bとする。
図6(b)に示すように、リング27Aにはちょうど凹部33と180度対向する位置のフランジ部31の表側に位置決め手段としての第2のマーク35が形成されている。第2のマーク35は本実施の形態では第2のマーク35は印刷による白色の丸で示されている。
周壁29は連続的に周方向に高さが変位するあたかも竹を斜めに剪断したようなような形態とされている。周壁29の最も高い位置H1と最も低い位置H2はちょうど180度対向する位置に配置される。つまり、最も高い位置H1と最も低い位置H2を結ぶ直径方向の直線Lnと直交する方向における180度対向する位置のみが周壁29の高さが均等となる対向位置とされる。本実施の形態では最も高い位置H1と最も低い位置H2は4:1の比率としているが、ホルダー13の角度や形状等の条件によって比率は変更可能である。このように周壁29の高さは均等でないためリング27の内周面37は高さ(幅)方向において均等とならない面とされる。周壁29の先端には内方に向かって突出する小フランジ36が形成されている。小フランジ36は周壁29の全周にわたって同じ突出量で形成されている。
以上が、第1のリング27についての説明である。次に第2のリング28について説明する。
図7(a)(b)に示すように、第2のリング28は第1のリング27において周壁29を有さず凸状段差部30とフランジ部31のみの外形とされている。そのため、第2のリング28の内周面37は高さ(幅)方向において均等な面とされる。また、第2のリング28の透孔21Bに対する周方向の位相に特異性はないため(つまりどのような位置でも構わない)、凹部33と凸体34のような位置決め手段はない。
【0020】
ホルダー13へのリング27の装着作業は蒸着されるレンズ基材Lとともに行われる。まず、透孔21A、21Cへの第1のリング27の装着方法について説明する。
図3(a)に示すように、ホルダー13のプレート片13Aの透孔21Aに対して凹状段差部22側からリング27Aを落とし込む。このとき、第1のマーク26の位置にリング27Aのフランジ部31に形成された第2のマーク35の向きを一致させるようにすることで、リング27Aをホルダー13に対して位置決め(所定の位相となるように配置すること)がされる。
透孔21A内にリング27Aを配置すると、凹状段差部22にフランジ部31がちょうど嵌まり込み、凸状段差部30は透孔21Aの内周に接する。リング27Aはプレート片13Aと一体化して周壁29のみが透孔21Aの反対側から外方に露出するような状態となる(
図3(b)の状態)。次いで、
図4(a)のようにレンズ基材Lをその周縁が小フランジ36上に載るようにリング27A内に配置する。
続いて
図4(b)の矢印1のようにリング27Bをリング27Aの上に載置する。このとき、リング27Bの凸体34を凹部33に嵌合されるように載置することで、リング27Aに対するリング27Bの位置決めが自動的にされる。この状態は
図5(a)(b)に示すようにリング27Aとリング27Bの最も高い位置H1と最も低い位置Hが一致した位相状態である。このようにリング27Aとリング27Bを合体させることで内周面37の幅が大きく異なった移動空間Eが構成されることとなる。
以上は、透孔21Aにリング27Aを取り付ける場合の動作である。本実施の形態ではリング27Aを透孔21Cに取り付ける場合もこのリング27Aに取り付ける場合と基本的に同様であるが、
図9に示すように透孔21Cに取り付ける場合では周壁29の最も高い位置H1と最も低い位置H2の向きがちょうどリング27Aに取り付ける場合と鏡像関係になるように180度向きを変えることとなる。
【0021】
次に、透孔21Bに装着される第2のリング28について説明する。この場合においても基本的には上記第1のリング27と同様であって、一組の第2のリング27(リング28Aとリング28B)を合体させるものとする。但し、リング28Bは図示は省略する。
図7(a)に示すようにホルダー13のプレート片13Aの透孔21Bに対して凹状段差部22側からリング28Aを落とし込むようにする。この場合には凹状段差部22には第1のマーク26は形成されておらず、特に周方向の位相に配慮する必要はない。凹状段差部22にフランジ部31が嵌まり込み、凸状段差部30は透孔21Aの内周に接するのは同様であるが、透孔21A、21Cのように周壁29が反対側に露出することはなく、ちょうどぴったりとプレート片13Aの厚みに収まる(
図7(b)の状態)。その後は第1のリング27と同様にレンズ基材Lをその周縁が小フランジ36上に載るようにリング28A内に配置する。そして、同形状のリング28Bをやはり周方向の位相に配慮することなく載置する。
すべての透孔21A〜21C内に一組の第1のリング27と一組の第2のリング28を配置した段階で、
図4の矢印2のようにプレート片13Aにプレート片13Bを重ねる。次いで、照合されたネジ穴23を固定手段としてのネジ38で締結することで
図9に示すようにホルダー13へのリング27の装着が完了する。
図8に示すように、本実施の形態では透孔21Aに装着された第1のリング27は最も高い位置H1が基部側(挿入部14側)に配置され、かつ最も高い位置H1と最も低い位置H2を結ぶ直線Lnが回転軸と平行(あるいは一致)するような周方向位置とされる。また、透孔21Cに装着された第1のリング27は最も高い位置H1が先端側に配置され、かつ最も高い位置H1と最も低い位置H2を結ぶ直線Lnが回転軸と平行(あるいは一致)するような周方向位置とされる。
【0022】
このようにレンズ基材Lが第1及び第2のリング27、28内に収容されたホルダー13は、
図1に示すように台形形状の幅広側が外向きになるように減圧室1内の上部位置に配置された回転子12のラチェット部15に挿入部14を介して装着される。挿入部14はラチェット部15に対して着脱可能とされ、かつラチェット部15に対して一方向に回動可能に支持されることとなる。
【0023】
このような構成の蒸着装置では次のように蒸着処理が行われる。
定石に従ってポンプ装置を駆動させて減圧室1内を減圧し、ハロゲンヒーター8で加温した状態で第1の蒸着源5及び第2の蒸着源6を駆動させて蒸着材料を蒸散させる。減圧室1内にはある曲率で蒸着材料の気体球面が広がっていくこととなる。
図9はレンズ基材Lと気体球面の曲率中心方向との関係を説明する模式図である。ホルダー上のレンズ基材Lの被蒸着面(つまり、レンズ表裏面)はなるべくこの気体球面の曲率中心方向を指向することが蒸着むらを低減するためによい。この
図9ではB位置では曲率中心方向を指向しているがA位置とC位置ではずれており、そのため破線のようにその指向する向きを曲率中心方向に変位させるわけである。第1のリング27はこのA位置とC位置での変位を実現させるものとなる。本実施の形態では透孔21AがA位置に相当し、透孔21BがB位置に相当し、透孔21CがC位置に相当する。以下ではこのような点を踏まえて説明する。
本実施の形態では、ホルダー13は上記のように回転軸回りに回転して第1の支持位置と180度反転した第2の支持位置とを取り得る。まず、ホルダー13の第1の支持位置を基準位置として蒸着作業が行われるものとする。この基準位置におけるホルダー13の水平方向に対する下方へ下がる角度はちょうど透孔21Bに配置されたレンズ基材Lが計算上ではちょうど気体球面の曲率中心方向を指向する設定とされている。つまり気体球面の曲率中心方向は概ねホルダー13の延出方向に直交する方向となる。そのため透孔21Bではレンズ基材Lをホルダー13の延出方向に対して傾かせることなく反転する毎に常に平行移動するように第2のリング28に保持させている。
一方、中心側に配置されている透孔21Aでは
図5(a)に示すように、第1のリング27に周壁29を設け、かつホルダー13の延出方向に対して周壁29に角度を設けているためレンズ基材Lはホルダー13の延出方向に対して若干傾いた状態で保持されるわけである。この傾きはちょうど気体球面の曲率中心方向(実線矢印方向)と概ね一致する方向である。ホルダー13の延出方向に直交する方向は点線矢印方向であるため、透孔21Aではより蒸着むらの生じない方向に変位されていることとなる。
また、中心から離間した外位置に配置されている透孔21Cでも同様にレンズ基材Lは第1のリング27よって傾いた状態で保持される。但し、
図5(a)の状態とは周壁29の角度が逆方向であるためレンズ基材Lは透孔21Aに保持されたレンズ基材Lとは逆方向を指向するが、その方向は透孔21A内のレンズ基材Lと同様に気体球面の曲率中心方向(実線矢印方向)と概ね一致する方向となる。
【0024】
さて、レンズ基材Lの片面に対して定石に従って所定の蒸着処理が行われた段階で、モータ装置11が駆動され、回転子12は所定の回転動作をする。ホルダー13は回転子12の回転に伴って周方向に移動させられプレート片13Aの係合フック24が減圧室1内の係合突起10に干渉して上下反転して停止する。この回転した位置がホルダー13の第2の支持位置とされる。そして、反対側の面に対して続けて蒸着処理を行う。
このとき、
図5(b)に示すように透孔21Aではレンズ基材Lは移動空間E内で揺動する動きをしながら平行とはならないように移動して逆側の小フランジ36に保持されることとなる。このように反転しても反転前と同様の角度でレンズ基材Lは第1のリング27に保持されることとなる。つまり、透孔21A内に収容されるレンズ基材Lは反転しても常に気体球面の曲率中心方向を指向する。また、透孔21Cでも同様である。透孔21Bではレンズ基材Lは平行移動することとなる。
このような位置で定石に従って所定の蒸着処理が行われた後に、減圧室1内の減圧状態を解除してホルダー13ごと減圧室1から取り出して第1及び第2のリング27、28とともにレンズ基材Lをホルダー13から取り外すようにする。
【0025】
上記のように構成することにより本実施の形態では次のような効果が奏される。
(1)一組の第1のリング27(リング27Aとリング27B)は蒸着するための第1の支持位置と第2の支持位置において常にレンズ基材Lの被蒸着面を同じ方向に指向させ、その方向はレンズ基材Lの被蒸着面を蒸散する蒸着物質の気体球面の曲率を考慮した方向であるため、このような反転する方式のホルダー13において蒸着むらを効果的に軽減することができる。
(2)包囲体としての一組の第1のリング27はホルダー13とは別体であるため、ホルダー13に対して一組の第1のリング27内にレンズ基材Lを前もって収容できるため、取り付け作業において作業が効率化して有利である。また、ホルダー13の透孔21A(透孔21C)に対して相対的に周方向に位相を変更できる(回動できる)ため、取り付け位置を現場で調整することもでき、減圧室1内の気流の状況に応じてレンズ基材Lの指向方向を変更することも容易にできる。
(3)一組の第1のリング27(リング27Aとリング27B)は基本的に同じ形状であるため、反転させた場合にレンズ基材L同じ方向を指向することとなり、例え蒸着むらが発現するとしても表裏で大きく偏った蒸着むらとなることがない。また、リング27Aとリング27Bを作成する場合において共通した型枠を使用できるため製作費用が軽減される。
(4)一組の第1のリング27の向きは凸体34を凹部33に嵌合させることで位置決めが可能であるので作業が効率化する。また、リング27Aを透孔21A(透孔21C)に配置する際にも第1のマーク26と第2のマーク35を照合して位置決めできるので作業が効率化する。
(5)第1のリング27の内周面37は外に膨らんでいるため、レンズ基材Lが揺動する際にスムーズに移動が可能となる。
(6)レンズ基材Lの外周部分を固定していないので、例えばプラス度数のレンズのように縁部が薄いレンズ基材Lに蒸着する際に縁部の割れを防ぐことが可能となる。
【0026】
尚、この発明は、以下のように変更して具体化することも可能である。
・上記実施の形態のホルダー13の形状は一例であって、他の形状としたりその枚数を変更したり、透孔21の数を変更したり等することも自由である。例えば、ホルダー13の一部に窓部を形成してもよい。周壁29の形状を上記のような滑らかな連続的な傾斜ではなくともよい。
・上記の減圧室1内の設備は一例である。これら設備を他の設備と代替することも可能である。
・上記実施の形態では透孔21Bについてレンズ基材Lを傾けないようにしたが、蒸着物質の気体球面の曲率中心方向に応じて適宜どの透孔位置にあるレンズ基材Lをどのように傾けるかは(あるいは傾けないかは)変更可能である。例えば、上記ではリング28に保持されたレンズ基材Lは揺動せず平行に移動するような構成であったが、これも揺動させるようにリング28を構成することも可能である。
・上記実施の形態のホルダー13は二枚の分割体(プレート片13A、13B)とし、一組の第1及び第2のリング27、28を間に挟んで保持するような構成であったが、
図10のように一組の第1のリング27を1枚で構成したホルダー41に保持させるようにしてもよい。ホルダー41に対してはリング27Aを装着した後、上側となるリング27Bを配置するが、リング27Bのフランジ部31は上記実施の形態よりも幅広に構成され、透孔21A(透孔21C)に隣接して形成されたネジ穴23と照合されるネジ穴42を備えている。これらネジ穴23、42をネジ38で締結することで一組の第1のリング27をの装着が完了する。尚、
図10においては上記実施の形態と同じ構成については共通する番号で示している。
・上記では一組の第1のリング27を使用してホルダー13が反転した場合にそれぞれの位置でレンズ基材Lを変位させるようにしたが、この一組の第1のリング27を1つのリング体(包囲体)として構成してもよい。その場合にはレンズ基材Lをリング体に出し入れするための蓋部材を有するようにすればよい。
・上記では第1のリング27の最も傾斜が大きい方向(直線Ln方向)を回転軸と一致する方向としたが、蒸散の状況によってこの方向を変更させるようにしてもよい。つまり、いつも一番傾斜が大きい方向に沿ってホルダー13を反転させなければいけないわけではない。また、それほどの精密な方向性は要求されないため、概ね直線Ln方向が回転軸方向に沿っていればよい。
・上記において第1及び第2のマーク26、35のような目印ではなく、凸体34と凹部33のような凹凸関係による位置決め手段であってもよい。
・一組のリング27Aとリング27Bとの間での位置決めだけでなく、凸体34に凹部33が嵌合された際のこの点を中心とした相対的な回動動作を防止するための位置決め手段を設けるようにしてもよい。
・上記実施の形態では包囲部は別体として第1及び第2のリング27、28を用意するようにしていたが、透孔21A〜21Cの内部に直接第1及び第2のリング27、28のような構造を形成するようにして包囲体を光学基板保持部材と一体化するようにしてもよい。そのようにすれば部材点数が減少して取り扱いにおいて有利である。
・上記実施の形態では一組の第1のリング27は同じ形状で構成していたが、一方の周壁29の角度を変更して表裏反転させた際のレンズ基材Lの向きを異なるものとするようにしてもよい。このように構成することで、例えばレンズ基材Lの表裏の形状が大きく異なるような場合にこのようにしてなるべく均等な蒸着処理ができるようにすることが可能となる。
・上記ネジ38以外の固定手段を使用することも可能である。例えば、プレート片13A、13Bを固定するのにラッチ装置を使用してもよい。
・上記ではホルダー13を反転させる際には回転子12を回転させるようにし、係合フック24を係合突起10に干渉させて上下反転させるようにしていたが、ホルダー13自体が自転するような構造であってもよい。
・光学基板としてレンズ基材L以外にダイクロイックミラー/フィルター、コールドミラー/フィルター、NDフィルター、バンドパスフィルター、ハーフミラー等に適用するようにしてもよい。
・その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。