【文献】
徹底レビュー『地球壊滅的B級カノジョ』(前編)レベルファイブ初のスマホソーシャルゲームは壊滅的な出来だ,iPhoneGameCast,GameCast,2013年 6月26日,[online], 2017年6月14日検索,URL,http://www.gamecast-blog.com/archives/65753133.html
【文献】
スロットで戦うRPG「スロットモンスターズ」がAndroid向けMobageで配信開始,4Gamer.net,Aetas, Inc.,2013年 4月18日,[online], 2017年6月14日検索,URL,http://www.4gamer.net/games/212/G021257/20130418059
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせている場合がある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されている。ただし、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0008】
<ゲーム装置の概要>
図1は、実施形態に係るゲーム装置の一例を示す図である。
この図に示されるゲーム装置10は、例えば、ゲームセンター、カジノ等の娯楽施設や、ショッピングセンター等の商業施設において設置されることがある。ゲーム装置10は、カジノにおいて利用される場合には、ゲーミングマシンと呼ばれることもある。なお、ゲーム装置10は、図に示されるような店舗用に設置される業務用の機器である必要はなく、例えば家庭用のゲーム機器である必要であっても良いし、モバイル端末装置であっても良い。
【0009】
図1に示されるように、ゲーム装置10には、タッチパネルディスプレイGと、ボタン131、132、133と、挿入口Minと、払出口Moutとが設けられている。タッチパネルディスプレイGは、例えば、液晶表示装置などのフラットパネルの表示面と、タッチパネルの操作面とを重ねた構成である。ボタン131、132、133は、ゲームの開始や、ベット数の入力、払い出し指示など、プレイヤによる各種入力操作を受け付ける操作子である。
【0010】
挿入口Minには、コインが投入される。また、カード読取部にはカードが配置または挿入される。カードには、プレイヤに関する情報やクレジットの情報などが書き込まれている。プレイヤは、当該カードをカード読取部に配置等して、あるいは、所定枚数のコインを挿入口Minに投入し、ゲームに必要なクレジット数を消費することにより、ゲーム装置10により提供されるゲームをすることが可能となっている。ここで、クレジットとしては、ゲーム内で利用可能な通貨であればよく、実際の金銭に変換可能であっても良いし、そうでなくても良い。例えば、カジノのゲーミングマシンとしてゲーム装置10を利用する場合には、クレジットは金銭(紙幣、硬貨)に相当する。
【0011】
また、クレジットに比例する枚数のコインやチケットに変換可能な場合もある。なお、金銭やコイン、チケット等への変換は、ゲーム装置10で行うことができるようにしても良い。また、挿入口Minに、コインだけではなく、チケットや、金銭等をプレイヤが投入して、対応するクレジット数に応じてゲームに参加する構成であっても良い。
払出口Moutには、プレイヤによる入力操作によって、コインが払い出される。なお、コインの払い出しではなく、当該コインに相当するクレジットが、カード読取部に配置等されたカードに例えば近距離無線通信により書き込まれる構成でも良い。また、コインの払い出し、または、カードに対するクレジットの加算については、そのいずれかをプレイヤが選択可能な構成でも良い。
【0012】
図2は、ゲーム装置10の構成の一例を示すブロック図である。
この図に示されるように、ゲーム装置10は、当該ゲーム装置10の各部を制御するプロセッサ12と、入力装置13と、各種情報を記憶する記憶装置14と、表示装置15と、クレジット管理装置16と、を含む。
記憶装置14は、例えば、各種情報やプログラムを不揮発性で記録するハードディスクドライブ(または/およびソリッドステートドライブ)や、各種情報を揮発性で記録するRAM(Random Access Memory)などのメモリ素子を含む。
プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、記憶装置14に記憶されたプログラムを実行することで、ゲームの処理に必要な各種機能(詳細については後述する)を提供する。ここで、プロセッサ12は一つである必要はなく、複数のプロセッサがゲームの処理に必要な各種機能を独立して又は協働して実行しても良い。
【0013】
入力装置13は、上述したタッチパネルディスプレイGにおけるタッチパネルと、ボタン131、132、133とを含み、これらの入力操作に応じた情報を出力する。
表示装置15は、プロセッサ12による制御に基づいて、各種のゲーム画面や案内画面などの映像信号を生成するグラフィックプロセッサと、当該グラフィックプロセッサにより生成された映像信号に基づいて各種のゲーム画面や案内画面などを表示するフラットディスプレイと、を含む。
なお、タッチパネルディスプレイGに、ソフトウェアボタンが表示されるとともに、当該表示されたソフトウェアボタンをプレイヤが操作する場合がある。このため、表示装置15が入力装置13の機能の一部を担う場合もある。
【0014】
クレジット管理装置16は、挿入口Minに投入された金銭、コインおよびチケット等をクレジットに変換し、ゲーム装置10においてプレイヤが利用可能なクレジットの値を加算する。また、クレジット管理装置16は、ゲーム装置10のプレイヤから、図示しないサーバ装置からクレジットまたはクレジットに相当する価値媒体(金銭やコイン等)を引き出す指示操作を受け付けると、ゲーム装置10においてプレイヤが利用可能なクレジットの値を加算する。ゲーム装置10のプレイヤから、サーバ装置に対してクレジットまたはクレジットに相当する価値媒体を預け入れる指示操作を受け付けると、当該サーバ装置に記憶されているプレイヤの残高にクレジットまたはクレジットに相当する価値媒体を加算する命令を当該サーバ装置に対して出力する。
なお、クレジット管理装置16は、ゲーム装置10のプレイヤからクレジットを価値媒体に変換する指示操作を受け付けたときに、当該クレジットに相当する価値媒体を払出口Moutから出力する。
【0015】
<ゲームの内容>
ゲーム装置10がプレイヤに提供するゲームの概略について説明する。
当該ゲームは、追跡戦とボス戦とに分けることができる。追跡戦では、プレイヤ方の自船が、敵キャラクタである複数の小船およびボス船の艦隊を追跡し、条件が揃えば自船が小船を攻撃する。なお、本実施形態では、小船は、自船により攻撃されれば即、撃破されて沈没することになっている。
追跡戦において、小船を所定隻数(例えば40隻)撃破したら、ボス戦に移行して自船とボス船との一騎打ちとなる。
ボス船には、ヒットポイントのようなパラメータが関連付けられており、自船にも同様なパラメータが関連付けられている。パラメータ(の値)は、受けたダメージに応じて初期値から減少する。
ボス戦において、自船のパラメータよりも先に、ボス船のパラメータがゼロ以下となればプレイヤの勝ちとなり、反対に、ボス船のパラメータよりも先に、自船のパラメータがゼロ以下となればプレイヤの負けとなる。
なお、自船は、追跡戦において条件次第でボス船を直接攻撃することがある。このため、ボス戦に移行することなく、プレイヤの勝ちとなる場合がある。
【0016】
小船には複数の種類があり、種類毎に異なるオッズが関連付けられている。追跡戦において小船を攻撃したときに、所定の報酬発生条件が成立すれば、当該小船に基づいた報酬がプレイヤに付与される。
また、追跡戦またはボス戦においてボス船を撃破すると、高配当の報酬がプレイヤに付与される。
【0017】
図3は、追跡戦において、タッチパネルディスプレイGによって表示される画面Gsの一例を示す図である。
この図に示されるように、追跡戦では、海を示す領域Gs10においてプレイヤ方の自船M20が、敵方である複数の船(「表示オブジェクト」の一例)を後方から追跡するような展開となっている。敵方である複数の船は、上述したようにボス船M10と小船とに分けられる。
ボス船M10の近傍には、パラメータ表示領域Gs14が設けられて、当該ボス船M10と関連付けられたパラメータが複数の(図の例では6個)のハートマークで表示される。なお、当該パラメータの減少に応じて、ハートマーク個数が減少する。
【0018】
自船M20が表示される領域には、シンボル配置領域Gs21とトータル報酬表示領域Gs22とが含まれる。
上述したように、追跡戦において小船を攻撃して報酬発生条件が成立すれば、当該小船に基づいた報酬が発生する。トータル報酬表示領域Gs22には、1ゲームごとにおいてプレイヤに付与される報酬の値が表示され、1ゲームが終了するとリセットされる。
【0019】
追跡戦において、所定隻数の小船を撃破する必要があるが、領域Gs10のスペースが限られている。このため、小船を、追跡戦の最初から所定隻数をすべて表示すると画面Gsが見難くなる可能性があるので、領域Gs10では、所定隻数よりも少ない隻数で小船を表示させ、小船が撃破されたら、新たな小船を適宜補充して表示するようにしても良い。
【0020】
シンボル配置領域Gs21は、3つのリールが含まれる。自船M20の近傍には、案内表示領域Gs23が含まれる。案内表示領域Gs23には、ボス戦に移行するまでに撃破すべき小船の隻数が表示される。
【0021】
さて、シンボル配置領域Gs21における3つのリールは、自船M20の上甲板に、船首から船尾に向かう方向に沿って並べられる。3つのリールの回転軸は、画面Gsにおいて紙面奥側の船首側から手前側の船尾側に向かう方向に揃えられている。
ここで、3つのリールを便宜的に区別するために、自船M20の船首側から順番に、第1リール、第2リールおよび第3リールと呼ぶことにする。第1リールおよび第3リールと、第2リールとは、互いに逆方向に回転する。詳細には本例では図において矢印で示されるように、第1リールおよび第3リールは時計方向に回転し、第2リールは反時計回りに回転する。
【0022】
本実施形態では、時間短縮を図るため、3つリールをほぼ同タイミングで回転の始動および停止させる構成としている。このような構成において、すべてのリールを同方向に回転および停止させると、シンボルの配列が固定された状態で全リールが回転および停止するかのような錯覚をプレイヤに与えかねない。そこで、本実施形態では、隣り合うリールについては互いに逆方向となるように回転させることによって、プレイヤに上記のような錯覚を与えずに済む。
【0023】
各リールは、複数のブロック(升目)にそれぞれ分割され、ある1つのリールにおける1つのブロックには、最大で1つのシンボルが表示される。なお、リールのブロックにシンボルが表示されることには、当該ブロックにシンボルがあたかも載せられているかのように表示される場合を含む。
【0024】
シンボル配置領域Gs21のうち符号Gs211で示される領域が、攻撃条件が成立しているか否かを判定するための判定領域である。本説明では便宜的にリールの回転方向を「行」とし、リールの回転軸方向を「列」とした場合、3つのリールの回転が停止したときに判定領域Gs211では、3行3列でシンボルが配列することになる。シンボル配置領域Gs21のうち判定領域Gs211以外の範囲(斜線部)は、攻撃条件の成立に関与しない非判定領域Gs212である。なお、
図3は、判定領域Gs211が3行3列となる場合における例であるが、この判定領域Gs211は、後述するように3行5列に拡大する場合がある。
【0025】
各リールにおいて、1つのブロックに表示されるシンボルには、基本シンボルと、特殊シンボルとがある。
図4乃至
図6は、リールに固有の基本シンボルの一例を示す図である。
図4に示される基本シンボルは、大砲の構成するパーツの砲口部であり、当該基本シンボルには、鉄を材質とするノーマル砲口部および金を材質とするゴールド砲口部の2つが含まれる。
図5に示される基本シンボルは、大砲の構成するパーツの砲身部であり、当該基本シンボルには、鉄を材質とするノーマル砲身部および金を材質とするゴールド砲身部の2つが含まれる。
図6に示される基本シンボルは、大砲の構成するパーツの砲尾部であり、当該基本シンボルには、鉄を材質とするノーマル砲尾部および金を材質とするゴールド砲尾部の2つが含まれる。
図4に示される基本シンボルは、第1リールまたは第2リールに出現し、
図5および
図6に示される基本シンボルは、第2リールまたは第3リールに出現する。
なお、ゴールド砲口部、ゴールド砲身部およびゴールド砲尾部を、区別しない場合には、単にゴールドパーツと呼ぶ場合がある。
【0026】
3つのリールがそれぞれ所定の方向に回転した後、停止することによって判定領域Gs211で表示されるシンボルが更新される。シンボルが更新されたときに、判定領域Gs211における当該シンボルの配置によって攻撃条件が成立したか否かが判定される。具体的には、判定領域Gs211に配置されたシンボルにおいて、所定の組み合わせが成立しているかが判断され、充足していれば、攻撃条件が成立したと判定される。
【0027】
ここで、攻撃条件とは、判定領域Gs211における基本シンボルの配置に基づく条件であり、攻撃条件の成立とは、例えば列方向に、大砲に必要なパーツが揃った状態になることをいう。
本実施形態において攻撃条件が成立する場合には、次の3つの場合がある。すなわち、第1リール、第2リールおよび第3リールにおける3個の基本シンボルからなるパーツによって大砲が成立する第1の場合と、第1リールおよび第2リールにおける2個の基本シンボルからなるパーツによって大砲が成立する第2の場合と、第2リールおよび第3リールにおける2個の基本シンボルからなるパーツによって大砲が成立する第3の場合と、がある。
【0028】
具体的には、第1の場合は、第1リールのノーマル砲口部またはゴールド砲口部と、第2リールのノーマル砲身部またはゴールド砲身部と、第3リールのノーマル砲尾部またはゴールド砲尾部と、によって大砲(大)が成立した場合(例えば
図7参照)であり、第2の場合は、第1リールのノーマル砲口部またはゴールド砲口部と、第2リールのノーマル砲身部、ゴールド砲身部、ノーマル砲尾部またはゴールド砲尾部のいずれかと、によって大砲(中)が成立した場合(例えば
図8参照)であり、第3の場合は、第2リールのノーマル砲口部またはゴールド砲口部と、第3リールのノーマル砲身部、ゴールド砲身部、ノーマル砲尾部またはゴールド砲尾部のいずれかと、によって大砲(中)が成立した場合(図示省略)である。
つまり、ノーマル砲口部とゴールド砲口部は、ノーマル砲身部、ゴールド砲身部、ノーマル砲尾部またはゴールド砲尾部のいずれかと結合して大砲(中)を成立させることが可能であり、第2リールのノーマル砲身部とゴールド砲身部は、第1リールのノーマル砲身部またはゴールド砲身部と結合し、第3リールのノーマル砲尾部またはゴールド砲尾部と結合することによって、大砲(大)を成立させることが可能である。
【0029】
なお、大砲に必要なパーツが揃った場合、バラバラのパーツが合体する演出がなされる。例えば、
図3の状態で3つのリールが停止した場合に、異なるリールのシンボルは間隔を空けて表示されるが、上述のシンボルの組み合わせが成立している場合にはそれらのシンボルが合体して、大砲が構成される様子を示す演出がなされる。
【0030】
なお、シンボルの所定の組み合わせとしては、上記の例に限られない。例えば、第1リールのノーマル砲口部またはゴールド砲口部と、第3リールのノーマル砲身部、ゴールド砲身部、ノーマル砲尾部またはゴールド砲尾部のいずれかと結合して、大砲(中)を成立させることが可能であっても良い。この場合、
図3の状態で3つのリールが停止した場合に、判定領域Gs211の中央列で、第1リールのノーマル砲身部と第2リールのゴールド砲尾部とが揃ったときに大砲が成立するが、第2リールがNULLシンボルなので、
図8に示されるように合体させる演出が行われることで、所定のシンボルの組み合わせが成立したことをより明確に示すことが可能になる。
【0031】
図9は、特殊シンボルの一例を示す図である。
特殊シンボルには、例えばフリーシンボルとNULLシンボルとの2つが含まれる。
シンボルが更新されたときに、フリーシンボルが判定領域Gs211に出現すると、クレジットの消費を前提としないフリーワイドゲームが、所定の回数(例えば3回)分だけ実行される。詳細には、フリーワイドゲームでは、判定領域Gs211の範囲が3行3列から3行5列(
図12参照)に拡大した状態でゲームが所定の回数分だけ繰り返される。フリーワイドゲームにおいて判定領域Gs211が拡大すると、それだけ攻撃条件が成立しやすくなる。
【0032】
なお、フリーワイドゲームでは、判定領域Gs211に出現したフリーシンボルの個数に応じた回数分だけ実行される。例えば、フリーシンボル1個につき、フリーワイドゲームの回数が3回である場合に、判定領域Gs211にフリーシンボルが2個出現すれば、フリーワイドゲームの回数が6回となる。また、フリーワイドゲームの実行中にフリーシンボルが判定領域Gs211に再度出現したら、出現した個数に応じた回数分だけフリーワイドゲームが延長される。
【0033】
NULLシンボルは、ブロックに基本シンボルおよびフリーシンボルのいずれも割り当てられていない空の状態を示すシンボルである。このため、NULLシンボルは、判定領域Gs211において攻撃条件が成立する可能性を低くする役割がある。
【0034】
基本シンボルの各々には出現確率がそれぞれ予め定められており、1つのリールの1つのブロックには、当該リールに固有の基本シンボルが、当該基本シンボルに対応する確率で配置される。なお、1つのブロックには、基本シンボルが必ず配置される訳ではない。
また、基本シンボルおよび特殊シンボルの出現確率および画像データ等は、後述するシンボルデータ記憶部に記憶される。
【0035】
基本シンボルが配置されないブロックには、特殊シンボルのNULLシンボルまたはフリーシンボルのいずれかが配置される。
NULLシンボルを除く特殊シンボル(フリーシンボル)については、1つのブロックに所定の出現確率で配置するようにしても良いし、リールの回転停止後かつ攻撃条件の成立判定前に、表示されている基本シンボルまたはNULLシンボルを、当該出現確率で置き換えて配置するようにしても良い。
【0036】
なお、本説明では、基本シンボルについて、鉄を材質とするパーツとノーマルと金を材質とするパーツとの2つとしたが、例えば銀を材質とするパーツを加えて3つとしても良いし、他の材質を加えて4つ以上としても良い。
またフリーシンボルについては、判定領域Gs211を拡大させる特殊シンボルと、クレジットの消費を前提とせずに所定のゲーム回数分可能とさせる別の特殊シンボルとに分けても良い。また、様々なゲーム性を付与する別の特殊シンボル、例えば成立した大砲の攻撃力(破壊力)を倍化させるような特殊シンボルを出現させても良い。
【0037】
一方、領域Gs10において表示される、敵方である複数の船は、上述したように小船とボス船M10とに大別される。
本実施形態において、小船は、ボス船M10と自船M20と間に位置する。詳細には、小船は、判定領域Gs211が3行3列であれば当該3列に対応した3列で配列している。ボス船M10は、3列で配列している小船に守られるように、自船M20からみて奥側に位置する。
【0038】
図10は、敵キャラクタである小船およびボス船の一例を示す図である。
本実施形態において小船には、小船A、B、CおよびDが存在する。
小船Aは、小船の中でも、帆の数が最小でマストの高さが最低の帆船であり、オッズとして0倍である「×0」が関連付けられている(オッズが関連付けられていないと同義である)。小船Bは、小船の中でも、比較的小型の帆船であり、オッズとして1倍である「×1」が関連付けられている。小船Cは、比較的中型の帆船であり、オッズとして2倍である「×2」が関連付けられている。小船Dは、比較的大型の帆船であり、オッズとして4倍である「×4」が関連付けられている。小船A、B、CおよびDの各々には領域Gs10においてそれぞれ出現する確率が定められており、オッズが高くなるほど、確率が低くなる傾向にある。
なお、小船A、B、CおよびDについては、
図10に示されるように帆の数またはマストの高さで区別できるようになっているが、帆の色で区別できるようにしても良い。
【0039】
一方、ボス船は、船体が小船Dよりも大きい帆船であり、帆にボスであることを示すマークが付されている。なお、ボス船には、撃破したときにプレイヤに付与する固定報酬が関連付けられている。
なお、敵キャラクタのうち、小船についての各出現確率、オッズおよび画像データ等と、ボス船についての固定報酬および画像データ等は、後述するオブジェクトデータ記憶部に記憶される。
【0040】
<追跡戦の具体例>
追跡戦において、判定領域Gs211で更新されたシンボルにつき攻撃条件が成立したとき、すなわち、列方向に、大砲を構成するパーツが揃ったとき、次のようにして敵キャラクタのなかから攻撃対象が決定される。ここで、攻撃対象は、本実施形態では、成立した大砲を構成するシンボル数が「2」である場合と、「3」である場合とで異なる。
【0041】
まず、大砲を構成するシンボル数が「2」である場合、第1に、当該大砲が成立した列に対応した列の小船が攻撃対象の候補に選定される。例えば、シンボル数が「2」の大砲が判定領域Gs211における3列のうち左列で成立すれば、領域Gs10における3列のうち左列の小船が攻撃対象の候補に選定され、中央列で成立すれば、中央列の小船が攻撃対象の候補に選定され、右列で成立すれば、右列の小船が攻撃対象の候補に選定される。
すなわち、大砲が成立した列で、攻撃対象の候補が選定される。
なお、判定領域Gs211において複数列で大砲が成立すれば、成立した列の各々に対応した列の小船が攻撃対象の候補にそれぞれ選定される。
【0042】
第2に、候補に選定された小船のなかから攻撃対象となる小船が、組み合わせとして成立した大砲を構成するゴールドパーツの数によって決定される。
例えば、成立した大砲を構成するゴールドパーツの数が「0」であれば、選定した候補のうち、自船M20からみて最も手前に位置する小船の1隻を攻撃対象として決定し、ゴールドパーツが「1」であれば、選定した列の候補のうち、自船M20からみて手前に位置する小船の2隻を攻撃対象として決定し、ゴールドパーツが「2」であれば、選定した列の候補のうち、自船M20からみて手前に位置する小船の3隻を攻撃対象として決定する。
【0043】
また、成立した大砲を構成するゴールドパーツの数に応じて異なる抽選確率で、大砲の破壊力の大きさを抽選しても良い。例えば、成立した大砲を構成するゴールドパーツの数が多いほど、強い破壊力の大砲が抽選される確率が高くなるように抽選確率を設定する。具体的には、ゴールドパーツが「3」であれば、高レベルの破壊力を有する大砲を100%の確率で抽選する。また、ゴールドパーツが「2」であれば、高レベルの破壊力を有する大砲を50%の確率で抽選し、中レベルの破壊力を有する大砲を25%の確率で抽選し、小レベルの破壊力を有する大砲を25%の確率で抽選する。また、ゴールドパーツが「1」であれば、高レベルの破壊力を有する大砲を25%の確率で抽選し、中レベルの破壊力を有する大砲を50%の確率で抽選し、小レベルの破壊力を有する大砲を25%の確率で抽選する。また、ゴールドパーツが「0」であれば、100%の確率で小レベルの破壊力を有する大砲を抽選する。ここで、高レベルの破壊力を有する大砲は、小船であれば3隻破壊する能力があり、中レベルの破壊力を有する大砲は、小船であれば2隻破壊する能力があり、小レベルの破壊力を有する大砲は、小船であれば1隻破壊する能力がある。なお、高レベルの破壊力を有する大砲が抽選された場合には、成立した大砲全体を金色で表現し、中レベルの破壊力を有する大砲が抽選された場合には、成立した大砲全体を銀色で表現する演出を行っても良い。
【0044】
なお、大砲が成立しても、当該成立した列に小船が存在しない場合、攻撃対象が決定されない。すなわち、攻撃対象となる小船がいないので、大砲の成立は無意味な結果となる。
また、成立した大砲の破壊力が、攻撃対象の候補よりも過大となる場合、過大となる破壊力は無視される。例えば、選定した列に2隻しか小船が存在しないにもかかわらず、小船3隻を破壊する能力を有する大砲が成立した場合に、選定した列の2隻のみが攻撃対象として決定される。
【0045】
追跡戦において攻撃対象に決定された小船は、成立した大砲から砲弾が発射されて、当該砲弾によって被弾(または誘爆)、破壊、沈没(画面Gsから消去)という演出がなされる。
【0046】
図11は、その演出の一例を示す図である。
図11は、判定領域Gs211における3列のうち、中央列で、シンボル数が「2」で、小船2隻を破壊する能力を有する大砲が成立した場合の例である。
大砲は、中央列でシンボル数が「2」で成立しているので、中央列の小船が攻撃対象の候補として選定される。この例では、小船2隻の破壊力を有する大砲であるので、当該候補のうち、自船M20からみて手前側の2隻が攻撃対象として決定される。
図11では、攻撃対象に決定された小船が、組み合わせが成立した大砲から発射された砲弾によって被弾し、または誘爆した状態の画面を示している。
【0047】
ところで、追跡戦において、大砲を構成するシンボル数が「3」である場合、第1に、攻撃対象が小船ではなく、ボス船M10に決定される。第2に、成立した大砲の破壊力に応じて当該ボス船M10と関連付けられたパラメータの減少量が決定される。
例えば、小レベルの破壊力を有する大砲であれば、ハートマークの半分だけ減少し、中レベルの破壊力を有する大砲であれば、ハートマークの1個分だけ減少し、高レベルの破壊力を有する大砲であれば、ハートマークの2個分だけ減少する。したがって仮に、追跡戦において、シンボル数が「3」であって、高レベルの破壊力を有する大砲が3回成立すれば、ボス船M10のパラメータがゼロとなるので、ボス戦に移行することなく、プレイヤの勝ちとなる場合がある。
【0048】
追跡戦において、所定隻数の小船を撃破したら、ボス戦に移行する。
【0049】
<ボス戦の具体例>
図13は、ボス戦における画面Gsの一例を示す図である。
この図に示されるように、ボス戦では、領域Gs10においてプレイヤ方の自船M20が、例えばボス船M10の左舷に廻り込んで、当該ボス船M10と対峙する展開となっている。
ボス戦では、ボス船M10が自船M20に対して攻撃を加えて、自船M20のパラメータを減少させる場合がある。このため、自船のパラメータがどの程度であるのかについてプレイヤに知らせるために、ボス戦では、パラメータ表示領域Gs24が設けられて、当該自船M20と関連付けられたパラメータが複数(図の例では4個)のハートマークで表示される。
なお、ボス船M10は、例えば領域Gs15に設けられた三門の射出口からの砲弾の発射、または、爆弾の投擲などによって自船M20を攻撃する。
【0050】
ボス戦において、更新されたシンボルにおいて攻撃条件が成立した場合、攻撃対象が必然的にボス船M10のみとなる。
ボス戦において、シンボルが更新された場合、当該更新のタイミングに合わせてボス船M10が自船M20に対して攻撃を加えることがある。ボス船M10による自船M20への攻撃力は、例えばランダムで決定される。
【0051】
一方、ボス戦において、シンボルが更新された場合に攻撃条件が成立したとき、ボス船M10への攻撃力は、大砲の破壊力によって決定される。
シンボルが更新された場合、例えば、攻撃条件が成立した場合には、ボス船M10からの攻撃は受けず、ボス船M10に対する攻撃が行われる。一方、攻撃条件が成立しなかった場合には、ランダムに決定された攻撃力によってボス船M10から自船M20に対する攻撃が加えられる。
【0052】
また、他の例として、シンボルが更新された場合、例えば、ボス船M10による自船M20への攻撃力と、自船M20によるボス船M10への攻撃力とが比較され、攻撃力の小さい方の船のパラメータが、攻撃力の差の分だけ減少されても良い。すなわち、同時に攻撃が発生した場合に、双方の攻撃力が相殺されて、攻撃力の小さい方だけがダメージを受けるようにしても良い。
また、相殺することなく、ボス船M10による自船M20への攻撃を自船M20のパラメータに反映させるとともに、自船M20によるボス船M10への攻撃をボス船M10のパラメータに反映させても良い。
なお、ボス戦において、シンボルの更新が繰り返された場合に、自船のパラメータよりも先に、ボス船M10のパラメータがゼロ以下となったとき、プレイヤの勝ちとなり、反対に、ボス船M10のパラメータよりも先に、自船のパラメータがゼロ以下となったとき、プレイヤの負けとなる点は上述した通りである。
【0053】
<プロセッサによる機能構成>
次に、プロセッサ12がプログラムに基づいてゲーム処理を実行することにより実現されるゲーム制御部120の機能構成について説明する。
【0054】
図14は、ゲーム制御部120の機能構成の一例を示す図である。この図に示されるように、ゲーム制御部120は、入力部121、記憶部122、表示制御部123、組み合わせ判定部124、攻撃対象決定部125、報酬判定部126および報酬付与部127を含む。
【0055】
入力部121は、入力装置13(
図2参照)から出力されたプレイヤによる入力操作に応じた情報を受け付ける。
記憶部122は、例えば記憶装置14の記録領域を用いて、シンボルの情報および敵キャラクタの情報を記憶するものであり、シンボルデータ記憶部1221および敵キャラクタデータ記憶部1222を含む。記憶部122については、記憶装置14の記憶領域ではなく、例えばCPU12による内部キャッシュを用いても良い。
シンボルデータ記憶部1221は、基本シンボルおよび特殊シンボルの出現確率および画像データ等を記憶する。敵キャラクタデータ記憶部1222は、敵キャラクタ(
図10)についてのデータを記憶する。詳細には、敵キャラクタデータ記憶部1222は、小船の各々について出現確率、オッズおよび画像データを記憶し、ボス船M10について画像データを記憶する。
【0056】
表示制御部123は、画面Gsの表示内容を制御するものであり、シンボル配置部1231、シンボル更新部1232および敵キャラクタ表示部1233を含む。このうち、シンボル配置部1231は、シンボル配置領域Gs21における3つのリールのブロックに、当該リールに対応した基本シンボルまたは特殊シンボルを、シンボルデータ記憶部1221に記憶された確率で出現させて配置する。
【0057】
シンボル更新部1232は、シンボル配置部1231により表示されたシンボルを更新させる。詳細には、シンボル更新部1232は、第1リールおよび第3リールを時計方向に、第2リールを反時計方向に、それぞれ回転させた後に停止させることにより、表示されたシンボルを更新させる。
【0058】
敵キャラクタ表示部1233(「オブジェクト表示部」の一例)は、追跡戦であれば、画面Gsのうち、領域Gs10において敵方のキャラクタである1または複数の小船を手前側に、判定領域Gs211の列に対応させて表示させ、奥側にボス船M10を表示させる(例えば
図3参照)。
また、敵キャラクタ表示部1233は、ボス戦であれば、画面Gsにおいて、プレイヤ方の船M20の前方であって至近位置に、ボス船M10を表示させる(例えば
図12参照)。
【0059】
組み合わせ判定部124は、シンボル更新部1232によってシンボルが更新されたときに、判定領域Gs211において、上述したように所定の組み合わせ(攻撃条件)が成立したか否か、すなわち、列方向に、大砲の構成に必要なパーツが揃ったか否かを判定する。なお、組み合わせ判定部124は、当該判定結果を示す情報を出力するとともに、大砲の構成に必要なパーツが揃ったと判定する場合には、当該大砲を構成するシンボル数(「2」または「3」)、当該シンボルが揃った列の位置、および、当該大砲を構成するシンボルに含まれるゴールドパーツの数の情報もあわせて出力する。
【0060】
攻撃対象決定部125(「オブジェクト選択部」の一例)は、組み合わせ判定部124によって攻撃条件が成立したと判定されたときに、領域Gs10に表示された敵キャラクタのなかから攻撃の対象を決定する。
【0061】
具体的には、攻撃対象決定部125は、追跡戦である場合に、判定領域Gs211において大砲を構成するシンボル数が「2」であれば、第1に、当該シンボルが揃った列の位置に応じて、攻撃対象とする小船の候補を選定し、第2に、選定した候補のなかから、当該大砲を構成するシンボルに含まれるゴールドパーツの数に応じて、攻撃対象とする小船を決定する。
なお、攻撃対象とする小船をどのように決定するかという点、および、攻撃対象に決定された小船が、成立した組み合わせのパーツで構成された大砲から発射された砲弾によって、爆破、沈没および消去という演出がなされる点については上述した通りである。
【0062】
一方、攻撃対象決定部125は、追跡戦である場合に、判定領域Gs211において大砲を構成するシンボル数が「3」であれば、攻撃の対象としてボス船M10を決定し、第2に、当該組み合わせに含まれるゴールドパーツの数に応じて、攻撃力、すなわち当該ボス船M10と関連付けられたパラメータの減少量を決定する。具体的には、追跡戦である場合、攻撃対象決定部125は、ゴールドパーツの数が多いほど、ボス船M10と関連付けられたパラメータの減少量を大きくする。
なお、ボス戦である場合、攻撃対象決定部125は、攻撃対象をボス船M10に決定し、大砲を構成するシンボルの数が多いほど、また、大砲を構成するシンボルに含まれるゴールドパーツの数に多いほど、ボス船M10と関連付けられたパラメータの減少量を大きくする。
【0063】
報酬決定部126は、追跡戦であれば、攻撃対象に決定された小船に0倍以外のオッズが関連付けられていれば、報酬発生条件が発生したと判定し、当該小船に0倍のオッズが関連付けられていれば(またはオッズが関連付けられていなければ)、報酬発生条件が発生していないと判定する。
一方、報酬決定部126は、追跡戦またはボス戦において、ボス船M10と関連付けられたパラメータがゼロ以下になれば、報酬発生条件が発生したと判定する。
【0064】
報酬付与部127は、追跡戦において小船につき報酬発生条件が発生したと判定された場合、当該小船と関連付けられたオッズにベット数を乗じた積を、報酬としてプレイヤに付与する。
一方、報酬付与部127は、追跡戦またはボス戦において、ボス船M10につき報酬発生条件が発生したと判定された場合、例えば固定報酬をプレイヤに付与する。なお、報酬付与部127は、ボス船M10につき報酬発生条件が発生したと判定された場合、ベットによって積み立てられる累進的な報酬(いわゆるプログレッシブ報酬)をプレイヤに付与しても良い。
【0065】
<ゲーム処理の動作>
次に、本実施形態に係るゲーム装置10で実行されるゲーム処理の動作について説明する。
【0066】
図15は、ゲーム処理の一例を示すフローチャートである。まず、ゲーム制御部120は、直前ステップにおいてモードが設定または変更されていないか否かを判定する(ステップSa101)。
ステップSa101の直前ステップは、後述するようにステップSa2009、Sa2110またはSa2112である。このうち、ステップSa2110でモードが変更され、ステップSa2112でモードが設定される。詳細には、ステップSa2110は、ボス船M10を撃破した場合に実行され、ステップSa2112は、ボス船M10を撃破できなかった場合に実行される。このため、ステップSa101の判別結果が「No」となる場合とは、ボス船M10を撃破した場合、または、ボス船M10を撃破できなかった場合のいずれかであると考えて良い。
【0067】
ステップSa101の判別結果が「No」である場合、すなわち、ボス船M10を撃破した場合、または、ボス船M10を撃破できなかった場合のいずれかである場合、ゲーム制御部120は初期設定処理を実行する(ステップSa102)。なお、初期化処理としては、例えば、ゲームを追跡戦に設定する、領域Gs10に複数の小船を表示させ、当該配列の奥側にボス船M10を表示させる、案内表示領域Gs23に所定隻数をセットする、リールの各ブロックに、所定の出現確率で大砲のパーツを示すシンボルを表示させる、などである。
ステップSa101の判別結果が「Yes」である場合、または、ステップSa102における初期設定処理の後、ゲーム制御部120は、1回ゲーム処理を実行する(ステップSa200)。
ゲーム制御部120は、1回ゲーム処理を実行した後、手順をステップSa101に戻す。このため、ゲーム処理では、ボス船M10を撃破した場合、または、ボス船M10を撃破できなかった場合のいずれかであれば初期設定処理の後に、1回ゲーム処理が、いずれの場合でもなければ、初期設定処理が実行されることなく1回ゲーム処理が、繰り返し実行されることになる。
【0068】
図16および
図17は、1回ゲーム処理を詳細に示すフローチャートである。
なお、この1回ゲーム処理は、例えばクレジットの消費によって、ベット数が指定されるとともに、ゲームの開始が指示された(またはオートプレイが指示された)ことを条件として実行される。
まず、1回ゲーム処理においてゲーム制御部120は、各リールを回転および停止させて(ステップSa2001)、シンボルを更新させる。
【0069】
次に、シンボルが更新された後に、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211において1個以上フリーシンボルが出現していないか否かを判定する(ステップSa2002)。フリーシンボルが出現していれば(ステップSa2002の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211を3行3列(
図3参照)から3行5列に拡大させる(
図12参照)。
【0070】
なお、フローチャートでは図示していないが、ゲーム制御部120は、フリーワイドゲームを判定領域Gs211に存在するフリーシンボルの個数に応じた回数分だけ実行する。例えば、フリーシンボル1個につき、フリーワイドゲームの回数が3回である場合に、判定領域Gs211にフリーシンボルが2個出現すれば、ゲーム制御部120は、フリーワイドゲームの回数を6回、実行する。また、フリーワイドゲームの実行中にフリーシンボルが判定領域Gs211に出現したら、ゲーム制御部120は、出現した個数に応じた回数分だけフリーワイドゲームを延長する。
【0071】
シンボルの更新後、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211において攻撃条件が成立しているか否か、すなわち、列方向に、大砲の構成に必要なパーツが揃ったか否かを判定する(ステップSa2004)。ゲーム制御部120は、攻撃条件が成立していなければ(ステップSa2004の判別結果が「No」であれば)、フリーワイドゲームが継続中であるか否かを判定する(ステップSa2008)。
【0072】
フリーワイドゲームが継続中であれば(ステップSa2008の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、手順をステップSa2001に戻す。これにより、フリーワイドゲームが継続中であれば、クレジットが消費されなくても、リール回転および停止してシンボルが更新されることになる。一方、フリーワイドゲームが継続中でなければ(ステップSa2008の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、所定の終了処理を実行する(ステップSa2009)。
なお、この終了処理は、追跡戦において攻撃条件が成立しなかった場合に実行される。このため、終了処理としては、例えば攻撃条件が成立しなかった旨を画面Gsに表示させるなどの処理などが挙げられる。
終了処理の実行後、ゲーム制御部120は、手順をステップSa101に戻す。なお、手順をステップSa101に戻すと、当該ステップSa101の判別結果が「Yes」となるので、引き続き、1回ゲーム処理を実行するためには、クレジットの消費が必要となる。
【0073】
一方、ゲーム制御部120は、攻撃条件が成立していれば(ステップSa2004の判別結果が「Yes」であれば)、当該大砲を構成するシンボル数が「3」であるか否か、すなわち、大砲(大)が成立したか否かを判定する(ステップSa2005)。
ゲーム制御部120は、大砲(大)が成立していなければ(ステップSa2005の判別結果が「No」であれば)、それは大砲(中)の成立を意味するので、手順を後述するステップSa2103に移行させる。
【0074】
ゲーム制御部120は、大砲(大)が成立していれば(ステップSa2005の判別結果が「Yes」であれば)、ボス船M10を攻撃対象として決定し、ボス船M10に当該大砲(大)による攻撃を与える(ステップSa2006)。すなわち、ゲーム制御部120は、ボス船M10と関連付けられたパラメータを、当該大砲(大)による破壊力に相当する分だけ減少させる。画面Gsでいえば、パラメータ表示領域Gs14におけるハートマークの数を破壊力に相当する分だけ減少させる。
なお、成立した当該大砲(大)の破壊力は、組み合わせに含まれるゴールドパーツの数に基づいて決定される。
【0075】
次に、ゲーム制御部120は、ボス船M10と関連付けられたパラメータを減少させたときに、当該パラメータがゼロ以下となったか否か(ハートマークがすべて消えたか否か)を判定する(ステップSa2007)。
ゲーム制御部120は、当該パラメータがゼロ以下でなければ(ステップSa2007の判別結果が「No」であれば)、手順をステップSa2001に戻して、シンボルを更新させる。
【0076】
一方、ボス船M10と関連付けられたパラメータがゼロ以下であれば(ステップSa2007の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、当該ボス船M10が当該攻撃で撃破される演出(爆発および沈没)をするとともに、小船を誘爆によって撃破される演出をする(ステップSa2101)。
ここで、ステップSa2007の判別結果が「Yes」となる場合は、ボス戦を経ることなく、追跡戦においてボス船M10への直接攻撃の結果、当該ボス船M10と関連付けられたパラメータがゼロ以下となった場合である。ボス船M10の撃破は、ゲームのひと区切りでもあるので、本実施形態では、ボス船M10とともに小船を一掃させている。
【0077】
次に、ゲーム制御部120は、一掃した小船に対する報酬を付与する(ステップSa2102)。詳細には、小船と関連付けられたオッズにベット数を乗じた積を、一掃した小船の分だけ累積して付与する。
なお、この報酬は、トータル報酬表示領域Gs22におけるゲーム1回あたりの累積値に加算される。これにより当該累積値が更新される。また、ボス船M10を撃破したことによる報酬は、後述する。
【0078】
一方、シンボルの更新により、大砲が成立したものの(ステップSa2004の判別結果が「Yes」であるが)、当該大砲を構成するシンボル数が「3」でなければ(ステップSa2005の判別結果が「No」であれば)、シンボル数が「2」の大砲(中)が成立したことを意味する。
このため、ステップSa2005の判別結果が「No」であれば、領域Gs10に表示された小船のなかから攻撃対象を、判定領域Gs211において大砲が成立した列の位置と、当該大砲に含まれるゴールドパーツの数と、に応じて決定する(ステップSa2103)。そして、ゲーム制御部120は、攻撃対象として決定した小船が当該大砲(中)によって撃破される演出、詳細には、当該大砲(中)による砲弾の発射、攻撃対象として決定した小船への着弾、爆発および沈没(画面Gsからの消去)を演出する。
【0079】
演出後、ゲーム制御部120は、攻撃により消去した小船に対する報酬を付与する(ステップSa2104)。詳細には、小船と関連付けられたオッズにベット数を乗じた積を、報酬としてプレイヤに付与する。なお、この報酬は、トータル報酬表示領域Gs22における累積値に加算される。これにより当該累積値が更新される。また、ゲーム制御部120は、案内表示領域Gs23に表示する隻数を消去した小船の分だけ減数する。
【0080】
ゲーム制御部120は、領域Gs10において小船が所定隻数撃破されたか否かを判定する(ステップSa2105)。
領域Gs10において小船が所定隻数撃破していなければ(ステップSa2105の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、手順をステップSa2001に戻す。これにより、リールが回転および停止してシンボルが更新されることになる。
【0081】
領域Gs10において小船が所定隻数撃破されたならば(ステップSa2105の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、追跡戦をボス戦に移行させる(ステップSa2106)。
ボス戦の内容は、上述した通りであり、自船M20と関連付けられたパラメータ、または、ボス船M10と関連付けられたパラメータのいずれかがゼロ以下になるまで、シンボルの更新が繰り返される。
【0082】
そして、いずれかのパラメータがゼロ以下となった場合、ゲーム制御部120は、プレイヤの勝ちであるか否か、すなわち、ボス船M10と関連付けられたパラメータが、自船M20と関連付けられたパラメータよりも先にゼロ以下となったか否かを判別する(ステップSa2107)。
【0083】
プレイヤの勝ちであれば(ステップSa2107の判別結果が「Yes」であれば、または、ステップSa2102の処理後に)、ゲーム制御部120は、特に図示しないが、画面Gsにプレイヤの勝利を称える表示をさせる(ステップSa2108)。
ゲーム制御部120は、ボス船M10を撃破による固定(特別)報酬をプレイヤに付与する(ステップSa2109)。なお、例えばフリーワイドゲームの継続中にプレイヤの勝ちとなる場合がある。この場合、フリーワイドゲームの回数が残っていれば、当該残りの回数に応じた報酬をプレイヤに追加報酬として付与する。
固定報酬および追加報酬は、トータル報酬表示領域Gs22におけるゲーム1回あたりの累積値に加算される。これにより当該累積値が更新される。
ゲーム制御部120は、この後、ゲームモードを、高額モード、潜伏モード、または、継続モードのいずかに抽選して(ステップSa2110)、手順をステップSa101(
図15参照)に戻す。
【0084】
一方、プレイヤの負けであれば(ステップSa2107の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、
図12の対峙の状態からボス船M10が逃走するような演出をして、
図3に示したように追跡の状態に変更する(ステップSa2111)。
ゲーム制御部120は、この後、ゲームモードを通常モードに設定して(ステップSa2112)、手順をステップSa101に戻す。
【0085】
なお、ゲームモードにおける通常モードとは、ボス船M10を撃破したときに上記固定報酬をプレイヤに付与するモードである。高額モードとは、ボス船M10を撃破したときに付与される固定報酬をより高配当に引き上げたモードである。継続モードとは、ゲームモードを抽選したときに高額モードから外れたときの2つのモードのうちの一方のモードであり、通常モードにおける固定報酬よりも高い報酬(ただし高額モードで出現するボス戦を撃破したときの報酬よりは低い報酬)のボスが出現するモードである。潜伏モードとは、ゲームモードを抽選したときに高額モードから外れたときの2つのモードのうちの他方のモードであり、通常モードを規定数プレイすることで、上記高額モードに移行することを保証したモードである。
【0086】
本実施形態に係るゲーム装置10で提供されるゲームでは、リールの回転および停止によって判定領域Gs211におけるシンボルが更新されたときに、所定の組み合わせが成立しても、すなわち、列方向に、大砲の構成に必要なパーツが揃っても、それだけでは報酬がプレイヤに付与されない。換言すれば、ゲーム装置10で提供されるゲームでは、大砲が揃ったときの状態に応じて攻撃対象となる敵キャラクタが決定されて、当該敵キャラクタが報酬発生条件を満たしたときに、報酬がプレイヤに付与される。また、本ゲームでは、大砲の構成に必要なパーツが揃っても、揃った列に対応する位置に小船が存在しなければ、攻撃対象が決定されないし、攻撃対象に決定されても、小船にはオッズがゼロ倍のものがある。このため、本ゲームでは、シンボルが更新されたときに所定の組み合わせが成立しても、報酬が付与されない場合がある。
このように、本ゲームによれば、プレイヤに対し、シンボルの組み合わせとは異なる報酬を付与する機会が与えられるので、プレイヤに新たな趣向性を与えることが可能となる。
【0087】
<変形例>
上述した実施形態は、例えば次に述べるような各種の変形が可能である。なお、次に述べる変形の各態様は、相互に矛盾しない範囲内において任意に選択された一または複数を適宜に組み合わせることもできる。
【0088】
<変形例1:小船と関連付けられるポイント>
上述した実施形態では、各小船の種類についてオッズが関連付けられており、小船を攻撃したときに、所定の報酬発生条件が成立すれば、当該小船と関連付けられたオッズおよびベット数とに基づいた報酬がプレイヤに付与されていた。これに限られず、小船の種類に応じて異なるポイントが各小船と関連付けられた構成でも良い。
【0089】
図18は、小船の種類に応じて異なるポイントが各小船と関連付けられる変形例において、タッチパネルディスプレイGによって表示される画面Gsの一例を示す図である。
この変形例では、ポイントが関連付けられた小船が攻撃対象となった場合に、その小船に関連付けられたポイントが0から加算されていく。一以上の小船を攻撃することによって、1ゲーム内で加算されたポイントが所定値に到達した場合には、その値に応じたオッズとプレイヤのベット数に基づいた報酬がプレイヤに付与される。例えば、3ポイントまで加算された時点で、そのポイントに関連付けられたオッズ「×1」とプレイヤのベット数とを乗算した値の報酬がプレイヤに付与される。また、7ポイントまで加算された時点で、そのポイントに関連付けられたオッズ「×2」とプレイヤのベット数とを乗算した値の報酬がプレイヤに付与される。13ポイントや25ポイント、40ポイント、60ポイントと加算されるにつれて、より高いオッズとなっており、各オッズとプレイヤのベット数とに基づいた報酬が付与される。
なお、
図18において、領域Gs25には、ポイントの加算値に関連付けられたオッズを示すスケールが表示され、一以上の小船を攻撃することによって加算されたポイントが、当該スケール上で矢印Gs251により示される。
また、1ゲームが終了すると、加算されたポイントは0にリセットされる(矢印Gs251が、
図18における原点位置に戻される)。
【0090】
<変形例2:残りゲーム数>
また、上記の実施形態では、追跡戦において、所定隻数(例えば40隻)の小船を撃破したら、ボス戦に移行して自船M20とボス船M10との戦いが開始されていたが、所定隻数の小船の撃破を所定のゲーム数内(例えば、20ゲーム内)で達成することを条件として加えても良い。所定隻数の小船の撃破を所定のゲーム数内で達成することを条件とする場合、プレイヤの便宜のために例えば
図18の領域Gs26において、残りのゲーム数を表示するようにして良い。
なお、所定のゲーム数内に所定隻数の小船を攻撃できなかった場合には、ボス戦までに攻撃する必要のある小船の隻数および残りのゲーム数をリセットするようにしても良い。
【0091】
<変形例3:組み合わせが成立した後のリールの微回転>
実施形態では、リールの回転および停止によってシンボルを更新させ、判定領域Gs211において所定の組み合わせが成立すれば、当該組み合わせに応じて攻撃対象を決定して、この後、リールを再回転させる構成となっていた。これに限られず、シンボルの更新によって判定領域Gs211において所定の組み合わせが成立したとき、当該組み合わせに応じて攻撃対象を決定した後、当該組み合わせを構成したシンボルを表示するリールだけを数ブロック分だけ微回転させ、当該微回転後に、判定領域Gs211において所定の組み合わせが成立しているか否かを判定しても良い。
例えば、シンボルの更新により、判定領域Gs211において第1リールおよび第2リールで組み合わせが成立すれば、当該組み合わせに応じて攻撃対象を決定した後、第1リールおよび第2リールのみを微回転させて(組み合わせを構成しない第3リールは停止)、当該微回転後に、判定領域Gs211において所定の組み合わせが成立しているか否かを再度判定しても良い。
また例えば、シンボルの更新により、判定領域Gs211において第1リール、第2リールおよび第3リールで組み合わせが成立すれば、当該組み合わせに応じて攻撃対象を決定した後、第1リール、第2リールおよび第3リールを微回転させて、当該微回転後に、判定領域Gs211において所定の組み合わせが成立しているか否かを再度判定しても良い。
微回転は、組み合わせの成立が前提となる。このため、組み合わせの成立という性質上、微回転については、クレジットを消費しないでも実行する構成が好ましい。また、微回転については、組み合わせが不成立となるまで繰り返し実行しても良い。
このようにリールを微回転では、数ブロック分だけの回転で済むので、リール全体を数回転させるよりも時間が短縮され、スピーディにゲームを進行させることができる。
【0092】
<変形例4:シンボルの更新>
実施形態では、リールの回転および停止によってシンボル配置領域Gs21に表示されるシンボルを更新させたが、シンボル配置領域Gs21における各ブロックを、それぞれにおいて独立に回転させることによってシンボルを更新させる構成でも良い。
【0093】
<変形例5:攻撃に応じた敵キャラクタの変化>
実施形態において、小船は、攻撃対象として1回選択されると撃破されて画面消去される構成としたが、予め設定された回数だけ選択されたときに初めて画面消去される構成としても良い。この構成において、選択される回数が増える毎に破壊が進行することになるので、小船の表示態様を選択される回数に応じて変更しても良い。
ボス船M10についても、当該ボス船M10と関連付けられるパラメータの減少に応じて破壊が進行するような表示態様としても良い。
【0094】
<変形例6:基本シンボル>
実施形態では、基本シンボルを、大砲を構成するパーツとしたが、大砲以外の武器であっても良い。例えばミサイルを構成するパーツとしても良い。ミサイルを構成するパーツとする場合、例えば列方向にミサイルを構成するパーツが揃ったときに、当該揃ったときのパーツ数および材質に応じて攻撃対象とする敵キャラクタが決定される構成でも良い。
【0095】
<変形例7:報酬の付与>
リールの回転および停止によってシンボルを更新させ、判定領域Gs211において所定の組み合わせが成立したとき、入賞したと判定して、当該組み合わせに応じて報酬をプレイヤに付与しても良い。
【0096】
<変形例8:プログラム>
ゲーム装置10において、本ゲームを実行させるプログラムは、記録媒体に記録して提供するのが好ましい。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)であり、光ディスクのような光学式記録媒体のほか、半導体記録媒体や、磁気記録媒体等の公知の任意の記録媒体を含み得る。
そもそもプログラムは、プロセッサ12を含むコンピュータを、ゲーム装置10の各部として機能させるものであれば十分である。
プロセッサ12を含むコンピュータをゲーム装置10として機能させるプログラムは、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体に記憶されていても良い。配信サーバからアクセス可能な記録媒体に記憶される上記プログラムのコードは、ゲーム装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでも良い。すなわち、配信サーバからダウンロードされてゲーム装置10で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバからアクセス可能な記録媒体で記憶される形式は問わない。なお、上記プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後にゲーム装置10で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていても良い。
【0097】
<付記>
以上の記載から、以下のような発明が把握され得る。なお、各態様の理解を容易にするために、以下において、図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、各発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0098】
<付記1>
まず、所定領域(シンボル配置領域Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新するシンボル更新部(1232)と、複数の表示オブジェクト(敵キャラクタ)を画面上(Gs)に表示させるオブジェクト表示部(1233)と、オブジェクト表示部(1233)によって表示された複数の表示オブジェクト(敵キャラクタ)の中から一以上の表示オブジェクト(敵キャラクタ)を、シンボル更新部(1232)によって更新された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて選択するオブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)と、オブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)によって選択された表示オブジェクト(敵キャラクタ)について、報酬発生条件が成立したか否か判定する報酬判定部(126)と、報酬判定部(126)によって報酬発生条件が成立していると判定された場合に、選択された表示オブジェクト(敵キャラクタ)に基づいた報酬を付与する報酬付与部(127)と、を具備するゲーム装置(10)が把握され得る。
この一態様に係るゲーム装置によれば、更新された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて、一以上の表示オブジェクトが選択され、さらに選択された表示オブジェクトについて報酬発生条件が成立していれば、その表示オブジェクトに基づいた報酬が付与される。これにより、シンボルが更新されてから報酬が付与されるまでの過程について、プレイヤに新たな趣向性を与えることができる。
【0099】
なお、シンボル更新部(1232)は、表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新することが可能なものであれば良く、例えば、シンボルが表示されたリールの回転および停止により更新しても良い。なお、リールは、物理的(または機械的)なものでも良いし、画面に表示されるシフトウェア的なものでも良い。また、リールという形態に限られず、シンボルが表示されるブロック毎にシンボルを個別に表示させても良い。
また、上記のようにリールを複数用いる場合、隣り合うリールを互いに逆回転させ、停止することによりシンボルを更新しても良い。隣り合うリールを互いに逆回転させることによりプレイヤに錯覚を与えないで済む。
オブジェクト表示部(1233)は、表示オブジェクトを画面(Gs)に、規則的に配列させて表示しても良いし、不規則に分散させて表示しても良い。なお、表示オブジェクトとして、例えば敵キャラクタを表示し、弱い敵キャラクタおよび強い敵キャラクタ(ボス)などのように複数の種別に分けても良い。
オブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)は、複数の表示オブジェクトの中から一以上の表示オブジェクトを、選択するに際し、シンボル配置領域(Gs21)の全域に表示された複数のシンボルに基づいても良いし、シンボル配置領域(Gs21)の一部である判定領域(Gs211)に表示された複数のシンボルに基づいても良い。判定領域(Gs211)は、固定である必要はなく、動的に変化しても良い。また、オブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)は、所定の組み合わせが成立したシンボルに基づいて、複数の表示オブジェクトの中から一以上の表示オブジェクトを選択しても良いし、シンボルの種類、個数および位置などに基づいて選択しても良い。なお、複数の表示オブジェクトの中から一以上の表示オブジェクトを選択するルールは種々想定される。
報酬判定部(126)が判定する報酬発生条件は、表示オブジェクトの種別によって異ならせても良い。例えば、ある敵キャラクタについての報酬発生条件としては、オブジェクト選択部によって1回選択されたこと、および、当該敵キャラクタについて報酬が割り当てられていること、としても良い。当該報酬発生条件では、報酬が割り当てられていない敵キャラクタが選択されても、報酬発生条件が成立しない、ということになる。
報酬付与部(127)は、例えば、表示オブジェクトにオッズを関連付けておき、オブジェクト選択部により表示オブジェクトが選択された場合に、当該表示オブジェクトと関連付けられたオッズに、ベット量を乗じた積を報酬として付与しても良い。オッズとしては、例えば×1、×2、×4などのほか、×0(無報酬)が挙げられる。また、オッズは、表示オブジェクトの種別に応じて異ならせても良い。
なお、特定の表示オブジェクトが選択された場合の報酬は、いわゆるプログレッシブ報酬であっても良いし、固定報酬であっても良い。
【0100】
また、シンボル更新部(1232)は、シンボルデータ記憶部(1221)に記憶された確率に基づいて、所定領域に表示された複数のシンボルのうち少なくとも一部を更新する。これにより、複数のシンボルは、シンボルデータ記憶部(1221)に記憶された確率にて画面(Gs)に表示されるので、モード等に応じてシンボルの出現確率を変動させることができる。
【0101】
<付記2>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、オブジェクト表示部(敵キャラクタ表示部1233)は、オブジェクト選択部(攻撃対象決定部1232)によって選択された表示オブジェクト(敵キャラクタ)の表示態様を変更する。
表示態様の変更については、例えば表示オブジェクト(敵キャラクタ)の消去でも良いし、表示オブジェクト(敵キャラクタ)の一部についての破壊または変形させるような表示でも良い。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、選択された表示オブジェクト(または当該表示オブジェクトの状態)を、表示態様の変更によってプレイヤが知ることができる。
また、オブジェクト表示部(敵キャラクタ表示部1233)は、表示オブジェクトを、オブジェクトデータ記憶部(1222)に記憶された確率で出現させる。これにより、表示オブジェクトは、オブジェクトデータ記憶部(1222)に記憶された確率にて出現するので、モード等に応じて表示オブジェクトの出現確率を変動させることができる。
【0102】
<付記3>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、オブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)は、シンボル更新部(1232)によって少なくとも一部が更新された複数のシンボルで所定の組み合わせが成立した場合、当該組み合わせを構成するシンボルの位置に応じて、表示オブジェクトを選択する。
当該他の態様に係るゲーム装置では、例えば、所定のシンボルの組み合わせが左、中央、右の3列で成立する可能性があって、当該3列に対応して敵キャラクタが左、中央、右の3列で表示される場合に、所定のシンボルの組み合わせが左列で成立すれば、左列の敵キャラクタが選択され、中央列で成立すれば、中央列の敵キャラクタが選択され、右列で成立すれば、右列の敵キャラクタが選択される。
【0103】
<付記4>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、オブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)は、シンボル更新部(1232)によって少なくとも一部が更新された複数のシンボルで所定の組み合わせが成立した場合、当該組み合わせを構成するシンボルの数に応じて、表示オブジェクトを選択する。
当該他の態様に係るゲーム装置では、例えば2つのシンボルの組み合わせが成立すれば、当該2つのシンボルに対応する敵キャラクタが選択され、3つのシンボルの組み合わせが成立すれば、当該3つのシンボルに対応する敵キャラクタが選択される。
【0104】
<付記5>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、オブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)は、シンボル更新部(1232)によって少なくとも一部が更新された複数のシンボルで所定の組み合わせが成立した場合、当該組み合わせに含まれる特定のシンボルの数に応じて、表示オブジェクトを選択する。
当該他の態様に係るゲーム装置では、特定のシンボル(例えばゴールドパーツのシンボル)を含む組み合わせが成立すれば、当該組み合わせに含まれる特定のシンボルの数に応じた数の敵キャラクタが選択される。成立した組み合わせに含まれる特定のシンボルの数が多い程、選択される表示オブジェクトの数を多くしても良い。
【0105】
<付記6>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、前記複数の表示オブジェクトのうち、特定の表示オブジェクトには、前記報酬発生条件の成立を判定するためのパラメータが関連付けられ、報酬判定部(126)は、オブジェクト選択部(攻撃対象決定部125)によって特定の表示オブジェクトが選択された場合に、当該特定の表示オブジェクトと関連付けられたパラメータを変動させ、当該パラメータが所定値になった場合に前記報酬発生条件の少なくとも一部が成立したと判定する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、特定の表示オブジェクトがオブジェクト選択部によって選択されると、例えば、当該特定の表示オブジェクトと関連付けられたパラメータが減少し、そのパラメータが0(または0以下)になったことで報酬発生条件が成立した、とすることができる。
なお、特定のシンボルを含む組み合わせの成立によって特定の表示オブジェクトが選択された場合には、特定のシンボルを含まない組み合わせの成立によって当該特定の表示オブジェクトが選択された場合と比較して、パラメータの減少幅を大きくしても良い。
【0106】
<付記7>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、1以上のシンボルが表示されたリールを複数備え、シンボル更新部(1232)は、当該複数のリールの一部または全部の回転および停止により、所定領域(シンボル配置領域Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新し、当該更新後に、所定領域(シンボル配置領域Gs21)において所定のシンボルの組み合わせが成立しているか否かを判定する組み合わせ判定部(124)を有する。
所定のシンボルの組み合わせとしては、例えば同一種類のシンボルの組み合わせであっても良いし、異なる種類のシンボルの組み合わせであっても良い。また、所定のシンボルの組み合わせについては、全部のリールに基づいて成立しているか否かを判定しても良いし、一部のリールに基づいて成立しているか否かを判定しても良い。
例えば、リールA、BおよびCを用いる場合に、所定のシンボルの組み合わせについて全部のリールに基づいて成立しているか否かを判定するとき、リールAのシンボル+リールBのシンボル+リールCのシンボルにおいて所定の組み合わせが成立しているか否かを判定しても良い。また、上記場合に、所定のシンボルの組み合わせについて一部のリールに基づいて成立しているか否かを判定するとき、リールAのシンボル+リールBのシンボル、リールBのシンボル+リールCのシンボル、または、リールAのシンボル+リールCのシンボルにおいて所定の組み合わせが成立しているか否かを判定しても良い。
【0107】
<付記8>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、シンボル更新部(1232)は、所定領域(シンボル配置領域Gs21)において複数のリールのうち、一部のリールに基づいて所定のシンボルの組み合わせが成立している場合、当該一部のリールについて所定の態様で回転および停止させ、所定領域(シンボル配置領域Gs21)において複数のリールのうち、全部のリールに基づいて所定のシンボルの組み合わせが成立している場合、当該全部のリールについて所定の態様で回転および停止させる。
当該他の態様に係るゲーム装置では、所定領域おいて所定のシンボルの組み合わせが成立した場合、成立したシンボルを表示するリールが再回転(再更新)される。なお、所定の態様としては、例えばリールの回転方向に対して所定のブロック分だけ移動する。この場合、再回転および停止に要する時間が長くなるのを抑制することができる。
【0108】
<付記9>
他の態様に係るゲーム装置は、付記1のゲーム装置において、シンボル更新部(123)によって、一部または全部のリールが所定の態様で回転および停止されたとき、組み合わせ判定部(124)は、所定領域(シンボル配置領域Gs21)において所定のシンボルの組み合わせが成立しているか否かを再度判定する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、所定領域(シンボル配置領域Gs21)において所定のシンボルの組み合わせが再度成立した場合、さらに報酬を付与する機会をプレイヤに提供する。
【0109】
<付記10>
また、一以上のプロセッサを具備するゲーム装置であって、一以上のプロセッサの少なくとも一部は、所定領域に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新する処理と、複数の表示オブジェクトを画面上に表示する処理と、画面上に表示した複数の表示オブジェクトの中から一以上の表示オブジェクトを、更新された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて選択する処理と、選択した表示オブジェクトについて、報酬発生条件が成立したか否か判定する処理と、報酬発生条件が成立していると判定した場合に、選択した表示オブジェクトに基づいた報酬を付与する処理と、を実行するム装置(10)についても把握され得る。
このゲーム装置によれば、付記1と同様に、シンボルが更新されてから報酬が付与されるまでの過程について、プレイヤに新たな趣向性を与えることができる。
【0110】
<付記11>
また、一以上のプロセッサ(12)を具備するゲーム装置(10)のプログラムであって、当該一以上のプロセッサ(12)の少なくとも一部を、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新するシンボル更新部(1232)、複数の敵キャラクタを画面(Gs)に表示させる敵キャラクタ表示部(1233)、敵キャラクタ表示部(1233)によって表示された複数の敵キャラクタの中から一以上の敵キャラクタを、シンボル更新部(1232)によって更新された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて選択する攻撃対象決定部(125)、攻撃対象決定部(125)によって選択された敵キャラクタについて、報酬発生条件が成立したか否か判定する報酬判定部(126)、および、報酬判定部(126)によって報酬発生条件が成立していると判定された場合に、選択された敵キャラクタに基づいた報酬を付与する報酬付与部(127)、として機能させるプログラムの一態様についても把握され得る。
この一態様によれば、付記1と同様に、シンボルが更新されてから報酬が付与されるまでの過程について、プレイヤに新たな趣向性を与えることができる。
【解決手段】ゲーム装置は、シンボル配置領域に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新するシンボル更新部1232と、複数の表示オブジェクトを画面に表示させるオブジェクト表示部と、表示された複数の表示オブジェクトの中から一以上の表示オブジェクトを、更新された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて選択するオブジェクト選択部と、選択された表示オブジェクトについて、報酬発生条件が成立したか否か判定する報酬判定部126と、報酬発生条件が成立していると判定された場合に、選択された表示オブジェクトに基づいた報酬を付与する報酬付与部127と、を具備する。