【実施例】
【0031】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の「%」は「質量%」を意味する。
【0032】
〔実施例1〜13および比較例1〜11〕
毛髪化粧料として、表1に示す成分を用いて通常の方法に従いヘアトリートメントを調製し、下記の方法によりヘアトリートメントの評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、表中の記号は下記の商品を示す。
※1:「リソカスタMIS」(高級アルコール工業株式会社製、融点45℃)
※2:「サラコスWO−6」(日清オイリオ株式会社製)
【0033】
(1)塗布時の感触
20名の女性(24〜61才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し、なじませた時の感触について下記の基準で評価した。
2点:滑らかな感触を得た場合。
1点:やや滑らかな感触を得た場合。
0点:滑らかな感触が得られなかった場合。
【0034】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上である。;塗布時の感触に優れるヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満である。;塗布時の感触が良いヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満である。;塗布時の感触がやや悪いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満である。;塗布時の感触が悪いヘアトリートメントである。
【0035】
(2)すすぎ時の指通り
20名の女性(24〜61才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し、すすぎ時の感触について下記の基準で評価した。
2点:すすぎ時の毛髪の指通りがとても良好であると感じた場合。
1点:すすぎ時の毛髪の指通りがまあまあであると感じた場合。
0点:すすぎ時の毛髪がきしみ、指通りが悪いと感じた場合。
【0036】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上である。;すすぎ時の指通りが非常に良好なヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満である。;すすぎ時の指通りが良好なヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満である。;すすぎ時の指通りがやや悪いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満である。;すすぎ時の指通りが悪いヘアトリートメントである。
【0037】
(3)乾燥後の指通り
20名の女性(24〜61才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた直後の感触について下記の基準で評価した。
2点:乾燥後の毛髪の指通りがとても良好であると感じた場合。
1点:乾燥後の毛髪の指通りがまあまあであると感じた場合。
0点:乾燥後の毛髪がきしみ、指通りが悪いと感じた場合。
【0038】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上である。;乾燥後の指通りが非常に良好なヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満である。;乾燥後の指通りが良好なヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満である。;乾燥後の指通りがやや悪いヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満である。;乾燥後の指通りが悪いヘアトリートメントである。
【0039】
(4)潤い
20名の女性(24〜61才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた直後の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪がとても潤っていると感じた場合。
1点:毛髪がやや潤っていると感じた場合。
0点:毛髪がパサつき、全く潤っていないと感じた場合。
【0040】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上である。;毛髪に潤いを付与できるヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満である。;毛髪に潤いをやや付与できるヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満である。;毛髪に潤いを付与しにくいヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満である。;毛髪に潤いを付与できないヘアトリートメントである。
【0041】
(5)ハリ・コシ感
20名の女性(24〜61才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた直後の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪にとてもハリ・コシ感があると感じた場合。
1点:毛髪にハリ・コシ感があると感じた場合。
0点:毛髪にハリ・コシ感が無いと感じた場合。
【0042】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上である。;毛髪にハリ・コシ感を付与できるヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満である。;毛髪にハリ・コシ感をやや付与できるヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満である。;毛髪にハリ・コシ感を付与しにくいヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満である。;毛髪にハリ・コシ感を付与できないヘアトリートメントである。
【0043】
(6)自然な艶
20名の女性(24〜61才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた直後の様子について下記の基準で評価した。
2点:毛髪にとても艶があると感じた場合。
1点:毛髪にやや艶があると感じた場合。
0点:毛髪に全く艶がないと感じた場合。
【0044】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が30点以上であり、かつ、0点を評価したパネラーがいない。;毛髪に艶を付与できるヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上であり、かつ、0点を評価したパネラーが2人以下である。;毛髪に艶をやや付与できるヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満である。;毛髪に艶を付与しにくいヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満である。;毛髪に艶を付与できないヘアトリートメントである。
【0045】
(7)うねりの改善
20名の女性(24〜61才)をパネラーとし、洗髪後の濡れた毛髪に各ヘアトリートメント5gを塗布し洗い流して、ドライヤーで乾燥させた後、12時間経過した時の感触について下記の基準で評価した。
2点:毛髪のうねりを改善でき、その効果が持続したと感じた場合。
1点:毛髪のうねりを改善できるが、その効果が持続しなかったと感じた場合。
0点:毛髪のうねりを改善できなかったと感じた場合。
【0046】
20名の合計点を求め、以下のように判定した。
◎:合計点が35点以上である。;毛髪のうねりの改善に優れるヘアトリートメントである。
○:合計点が30点以上、35点未満である。;毛髪のうねりを改善できるヘアトリートメントである。
△:合計点が20点以上、30点未満である。;毛髪のうねりの改善がやや不十分なヘアトリートメントである。
×:合計点が20点未満である。;毛髪のうねりの改善が不十分なヘアトリートメントである。
【0047】
【表1】
【0048】
表1に示された結果より、本発明の毛髪化粧料に係る実施例1〜13のヘアトリートメントは、いずれも毛髪に塗布した際に滑らかな感触が得られ、すすぎ時や乾燥後の指通りに優れ、また乾燥後は毛髪に潤いやハリ・コシ感があり、自然な艶感を与え、かつ、毛髪のうねりを改善して、まとまりが持続することがわかる。
また、(F)成分を配合した実施例2、8〜11、13では、潤い、およびハリ・コシ感が他の実施例よりもさらに優れていることがわかる。
【0049】
他方、比較例1〜11では十分な性能が得られていない。
すなわち、比較例1では、(D)成分が配合されていないことから、すすぎ時の指通り、およびハリ・コシ感の付与が不十分であった。
比較例2では、(C)成分が配合されていないことから、自然な艶の付与、およびうねりの改善が不十分であった。
比較例3では、(D)成分の含有量が本発明の規定の上限値を超えていることから、塗布時の感触、すすぎ時の指通り、およびうねりの改善が不十分であった。
比較例4では、(A)成分に代えて、分岐のアシル基を有するアミドアミンが配合されていることから、すすぎ時の指通りが悪く、また塗布時の感触、乾燥後の指通り、潤い、ハリ・コシ感の付与、およびうねりの改善が不十分であった。
比較例5では、(D)成分に代えて、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ脂が配合されていることから、すすぎ時の指通りが悪く、またハリ・コシ感の付与、およびうねりの改善が不十分であった。
【0050】
比較例6では、(C)成分に代えて、(C)成分とは異なるアルコールが配合されていることから、潤いが悪く、塗布時の感触、すすぎ時および乾燥時の指通り、ハリ・コシ感、自然な艶の付与、およびうねりの改善が不十分であった。
比較例7では、(B)成分の含有量が本発明の規定の上限値を超えていることから、塗布時の感触、自然な艶の付与、およびうねりの改善が悪かった。
比較例8では、(D)成分に代えて、(D)成分とは異なる成分(ワセリン)が配合されていることから、塗布時の感触、すすぎ時の指通り、およびうねりの改善が不十分であった。
比較例9では、(C)成分の含有量が本発明の規定の上限値を超えていることから、乾燥時の指通り、およびハリ・コシ感の付与が不十分であった。
比較例10では、(B)成分の含有量が本発明の規定の下限値を下回っていることから、塗布時の感触が悪く、潤いが不十分であった。
比較例11では、(E)成分が配合されていないことから、すすぎ時の指通りが悪く、また塗布時の感触、潤い、および自然な艶の付与が不十分であった。