特許第6357975号(P6357975)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6357975
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】防振機能を有する望遠ズームレンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20180709BHJP
   G03B 5/00 20060101ALI20180709BHJP
【FI】
   G02B15/20
   G03B5/00 J
【請求項の数】1
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2014-171044(P2014-171044)
(22)【出願日】2014年8月26日
(65)【公開番号】特開2016-45435(P2016-45435A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2017年5月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ
(72)【発明者】
【氏名】山崎 敦志
【審査官】 吉川 陽吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−316342(JP,A)
【文献】 特開2014−145803(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0025955(US,A1)
【文献】 特開2013−003176(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0314291(US,A1)
【文献】 特開2010−197765(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0214667(US,A1)
【文献】 特開2012−189817(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0229689(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0303596(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 15/00−15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群と、正屈折力の第2レンズ群と、負屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群と、負屈折力の第5レンズ群と、正屈折力の第6レンズ群と、負屈折力の第7レンズ群からなり
広角端から望遠端へのズーミングに際し各レンズ群間隔が変化し、前記第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、手振れ発生時の像面上の像ブレ補正を行い、前記第1レンズ群は物体側より順に、正屈折力の第11レンズ群と、正屈折力の第12レンズ群を有し、前記第12レンズ群を物体側へ繰り出すことにより、無限遠から近距離への合焦を行い、以下の条件を満足することを特徴とする防振機能を有するズームレンズ。
(1)0.30<f12/f11<0.60
(2)0.20<|f3/f1|<0.23
(3)1.50<f2/f12<4.00
ただし、
f11:前記第11レンズ群の焦点距離
f12:前記第12レンズ群の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一眼レフカメラ等に好適な望遠ズームレンズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
4倍程度の変倍比を有し、防振機能を有するズームレンズとして、以下に示す特許文献1、2、3が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08−062541号公報
【特許文献2】特開2010−217838号公報
【特許文献3】特開2011−158630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、広角端で30度以上の画角を持つ変倍比4倍程度のズームレンズは、高い光学性能とコンパクト化を両立することが課題であった。
【0005】
特許文献1に開示された光学系は、正、負、正、負、正、負の6つのレンズ群を有し、強い負の屈折力を持つ第2群を光軸と垂直方向に移動させることで防振を行っている。しかし、第2群内に入射する軸上光線高が高く、径方向に関して十分な小型化が為されているとは言えない。
【0006】
特許文献2に開示された光学系は、正、負、正、正の4つのレンズ群を有し、第1レンズ群全体を物体側に繰り出すことにより、無限遠から近距離への合焦を行う。しかし、フォーカス群の重量が大きく、高速な合焦動作を行うことができない。
【0007】
特許文献3に開示された光学系は、正、負、正、正の4つのレンズ群を有し、第1レンズ群を2つの正成分に分割し、像側の正屈折力成分を物体側に繰り出すことにより、無限遠から近距離への合焦を行う。また第4レンズ群内を3つの群に分割し、中央の負屈折力成分を防振レンズ群として、防振レンズ群の有効径を下げるため、第4レンズ群の最も物体側に強い正屈折力成分を配置している。しかし、限られたスペースに強い屈折力を持つレンズ群を複数配置するため、第4レンズ群内の各群の収差補正負担が増え、製造誤差敏感度が高くなるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決し、高画素化の進んだ撮像素子を搭載したデジタル一眼レフカメラに好適なコンパクトで光学性能が良好な防振機能を有する望遠ズームレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段である本発明は、物体側より順に、正屈折力の第1レンズ群と、正屈折力の第2レンズ群と、負屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群と、負屈折力の第5レンズ群と、正屈折力の第6レンズ群と、負屈折力の第7レンズ群からなり広角端から望遠端へのズーミングに際し各レンズ群間隔が変化し、前記第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、手振れ発生時の像面上の像ブレ補正を行い、前記第1レンズ群は物体側より順に、正屈折力の第11レンズ群と、正屈折力の第12レンズ群を有し、前記第12レンズ群を物体側へ繰り出すことにより、無限遠から近距離への合焦を行い、以下の条件を満足することを特徴とする防振機能を有するズームレンズである。
(1)0.30<f12/f11<0.60
(2)0.20<|f3/f1|<0.23
(3)1.50<f2/f12<4.00
ただし、
f11:前記第11レンズ群の焦点距離
f12:前記第12レンズ群の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高画素化の進んだ撮像素子を搭載したデジタル一眼レフカメラに好適なコンパクトで光学性能が良好な防振機能を有する望遠ズームレンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例1の結像光学系の広角端無限遠合焦時のレンズ構成図である。
図2】本発明の実施例1の広角端の無限遠物体における縦収差図である。
図3】本発明の実施例1の広角端の無限遠物体における横収差図である。
図4】本発明の実施例1の広角端の無限遠物体における0.3°防振時の横収差図である。
図5】本発明の実施例1の中間焦点距離(144.16mm)の無限遠物体における縦収差図である。
図6】本発明の実施例1の中間焦点距離(144.16mm)の無限遠物体における横収差図である。
図7】本発明の実施例1の望遠端の無限遠物体における縦収差図である。
図8】本発明の実施例1の望遠端の無限遠物体における横収差図である。
図9】本発明の実施例1の望遠端の無限遠物体における0.15°防振時の横収差図である。
図10】本発明の実施例2の結像光学系の広角端無限遠合焦時のレンズ構成図である。
図11】本発明の実施例2の広角端の無限遠物体における縦収差図である。
図12】本発明の実施例2の広角端の無限遠物体における横収差図である。
図13】本発明の実施例2の広角端の無限遠物体における0.3°防振時の横収差図である。
図14】本発明の実施例2の中間焦点距離(144.18mm)の無限遠物体における縦収差図である。
図15】本発明の実施例2の中間焦点距離(144.18mm)の無限遠物体における横収差図である。
図16】本発明の実施例2の望遠端の無限遠物体における縦収差図である。
図17】本発明の実施例2の望遠端の無限遠物体における横収差図である。
図18】本発明の実施例2の望遠端の無限遠物体における0.15°防振時の横収差図である。
図19】本発明の実施例3の結像光学系の広角端無限遠合焦時のレンズ構成図である。
図20】本発明の実施例3の広角端の無限遠物体における縦収差図である。
図21】本発明の実施例3の広角端の無限遠物体における横収差図である。
図22】本発明の実施例3の広角端の無限遠物体における0.3°防振時の横収差図である。
図23】本発明の実施例3の中間焦点距離(144.19mm)の無限遠物体における縦収差図である。
図24】本発明の実施例3の中間焦点距離(144.19mm)の無限遠物体における横収差図である。
図25】本発明の実施例3の望遠端の無限遠物体における縦収差図である。
図26】本発明の実施例3の望遠端の無限遠物体における横収差図である。
図27】本発明の実施例3の望遠端の無限遠物体における0.15°防振時の横収差図である。
図28】本発明の実施例4の結像光学系の広角端無限遠合焦時のレンズ構成図である。
図29】本発明の実施例4の広角端の無限遠物体における縦収差図である。
図30】本発明の実施例4の広角端の無限遠物体における横収差図である。
図31】本発明の実施例4の広角端の無限遠物体における0.3°防振時の横収差図である。
図32】本発明の実施例4の中間焦点距離(144.20mm)の無限遠物体における縦収差図である。
図33】本発明の実施例4の中間焦点距離(144.20mm)の無限遠物体における横収差図である。
図34】本発明の実施例4の望遠端の無限遠物体における縦収差図である。
図35】本発明の実施例4の望遠端の無限遠物体における横収差図である。
図36】本発明の実施例4の望遠端の無限遠物体における0.15°防振時の横収差図である。
図37】本発明の実施例5の結像光学系の広角端無限遠合焦時のレンズ構成図である。
図38】本発明の実施例5の広角端の無限遠物体における縦収差図である。
図39】本発明の実施例5の広角端の無限遠物体における横収差図である。
図40】本発明の実施例5の広角端の無限遠物体における0.3°防振時の横収差図である。
図41】本発明の実施例5の中間焦点距離(144.20mm)の無限遠物体における縦収差図である。
図42】本発明の実施例5の中間焦点距離(144.20mm)の無限遠物体における横収差図である。
図43】本発明の実施例5の望遠端の無限遠物体における縦収差図である。
図44】本発明の実施例5の望遠端の無限遠物体における横収差図である。
図45】本発明の実施例5の望遠端の無限遠物体における0.15°防振時の横収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の防振機能を有する望遠ズームレンズは、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群と、正屈折力の第2レンズ群と、負屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群と、負屈折力の第5レンズ群と、正屈折力の第6レンズ群と、負屈折力の第7レンズ群を有し、前記第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、手振れ発生時の像面上の像ブレ補正を行い、前記第1レンズ群は物体側より順に、正屈折力の第11レンズ群と、正屈折力の第12レンズ群を有し、前記第12群を光軸と平行に移動することによって無限遠から近距離への合焦を行う構成となっている。
【0013】
従来、4倍程度のズーム比を持つ写真用望遠ズームレンズとしては、正負正正の4群タイプが一般的であった。4群以下の望遠ズームレンズは、比較的簡易な機構をとることが可能であり、さらにレンズ構成枚数を最小化することで、携帯性に優れた製品とすることができる。
【0014】
しかし、近年の一眼レフカメラの高画素化によって、交換レンズに対し、より高いレベルの性能が求められるようになっている。4群以下の望遠ズームレンズで高性能化を実現しようとすると、高度な収差補正を行うために各群のレンズ構成枚数を増やす必要が生じるが、製造誤差敏感度が大きくなり、安定的に製造を行うことが困難となる。
【0015】
そこで、本発明の結像光学系では、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群と、正屈折力の第2レンズ群と、負屈折力の第3レンズ群と、正屈折力の第4レンズ群と、負屈折力の第5レンズ群と、正屈折力の第6レンズ群と、負屈折力の第7レンズ群を配置し、各群のパワー配置を適切に設定し、径方向のコンパクト化を達成すると共に、高性能化と製造誤差敏感度の低減を両立させた。
【0016】
また、前記第1レンズ群は、物体側から順に、第11レンズ群と、第12レンズ群に分割し、前記第12レンズ群を無限遠から近距離への合焦を行うためのフォーカス群とした。これにより、1群全体でフォーカスするときに比べ、フォーカス重量の軽量化が可能であり、且つフォーカス群の径を下げることができることから、鏡筒の大型化を防ぐことができる。また前記第11レンズ群及び、第12レンズ群それぞれに正屈折力の接合レンズを配置することで前記第1レンズ群内での収差発生、特に望遠端で問題になるコマ収差を極力抑えている。
【0017】
また、負屈折力を持つ第3レンズ群を光軸と垂直方向に動かすことで手振れ発生時の像面上の像ブレ補正を行っているが、第3レンズ群よりも物体側に複数の正屈折力成分を配置することにより、第3レンズ群に入射する軸上光線高を十分に小さくすることができる。これにより、防振群の小型化が達成され、製品外径の小型化が可能になる。
【0018】
高性能化と製品外径の小型化の課題を解決するために、前記の構成をとった上で、本発明の結像光学系では、以下の条件式を満足することが望ましい。
(1)0.30<f12/f11<0.60
(2)0.20<|f3/f1|<0.23
(3)1.50<f2/f12<4.00
f11:前記第11レンズ群の焦点距離
f12:前記第12レンズ群の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
【0019】
条件式(1)は、製品外径の小型化と高性能化を両立するために、前記第11レンズ群の焦点距離f11と前記第12レンズ群の焦点距離f12の適切な比率を規定するものである。
【0020】
条件式(1)の下限値を超え、前記第11レンズ群の正屈折力が相対的に弱くなると、フォーカス群である前記第12レンズ群に入射する軸上光線高を十分に下げることができない。そのためフォーカス群近辺のレンズの外径が大きくなり、フォーカス重量も増える。また前記第12レンズ群の正屈折力が強くなりすぎると、製造誤差敏感度が高くなり好ましくない。
【0021】
条件式(1)の上限値を超え、前記第11レンズ群の正屈折力が強くなると、適切な屈折力配置に対して第1レンズ群内の主点が物体側に移動する。このとき広角端において第1レンズ群と第2レンズ群との間隔を十分に確保することが困難となる。
【0022】
なお、条件式(1)について、その下限値をさらに0.35に、また、上限値をさらに0.55とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0023】
条件式(2)は、手振れ補正のために必要となる適切な防振敏感度を得るために、前記第1レンズ群と前記第3レンズ群の焦点距離の比率の絶対値を規定するものである。
【0024】
条件式(2)の下限値を超えて、第1レンズ群の正屈折力に対し、第3レンズ群の負屈折力が強くなると、防振敏感度は大きくなり、防振のために必要な光軸と垂直な方向の移動量は小さくなり、レンズ外径のコンパクト化が可能になる。しかし、防振群の製造誤差敏感度や光軸方向の位置ズレによるピント移動が大きくなってしまう。また、第3レンズ群の焦点距離を適切に保った上で、第1レンズ群の焦点距離が長くなると、広角端から望遠端へのズーミングに際して第1レンズ群の移動量が大きくなり十分な小型化が困難になる。
【0025】
条件式(2)の上限値を超えて、第1レンズ群の正屈折力に対し、第3レンズ群の負屈折力が弱くなると、防振敏感度は小さくなり、防振のために必要な光軸と垂直な方向の移動量が大きくなる。そのため、防振ユニットが大きくなり鏡筒が大型化する。また、第3レンズ群の焦点距離を適切に保ったうえで、第1レンズ群の焦点距離が短くなると、第1レンズ群の製造誤差敏感度が大きくなり、安定して製造を行うことが困難となる。
【0026】
条件式(3)は、防振群である第3レンズ群に入射する軸上光線高を下げるための適切な第12レンズ群と第2レンズ群の焦点距離の比率を規定するものである。
【0027】
条件式(3)の下限値を超えて、第12レンズ群に対し、第2レンズ群の正屈折力が強くなると、第2レンズ群で発生する収差が大きくなり、第2レンズ群での収差補正のためレンズ枚数が増加する。
【0028】
条件式(3)の上限値を超えて、第12レンズ群に対し、第2レンズ群の正屈折力が弱くなると、第2レンズ群での光線収束効果が小さくなり、第3レンズ群に入射する軸上光線高を十分に下げることができない。
【0029】
なお、条件式(3)について、その下限値をさらに2.00に、また、上限値をさらに3.50とすることで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0030】
次に、本発明の光学系に係る実施例のレンズ構成について説明する。なお、以下の説明ではレンズ構成を物体側から像面側の順番で記載する。
【実施例1】
【0031】
図1は本発明の実施例1にかかる防振機能を有するズームレンズのレンズ構成図である。
【0032】
図1において、防振機能を有するズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、負の屈折力を有する第7レンズ群G7から構成され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側へ移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は固定し、第6レンズ群は物体側へ移動し、第7レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0033】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する第11レンズ群G11と正の屈折力を有する第12レンズ群G12からなり、第11レンズ群G11は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正メニスカスレンズの接合レンズからなり、第12レンズ群G12は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0034】
第2レンズ群G2は、像面側に凸面を向けた平凸形状の正レンズからなる。
【0035】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる。
【0036】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと両凹形状の負レンズの接合レンズからなる。
【0037】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0038】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと像面側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。
【0039】
第7レンズ群G7は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズからなる。
【0040】
開口絞りSは第4レンズ群G4の最も像側に配置され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第4レンズ群G4と共に移動する。
【0041】
手振れ発生時には、第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、像面上の像ぶれ補正を行う。
【0042】
無限遠から近距離へのフォーカシングは、第12レンズ群G12を物体方向に移動させて行う。
【0043】
図4は、実施例1にかかる防振機能を有するズームレンズの広角端状態での無限遠状態において0.3°の回転ぶれに対するぶれ補正をおこなった時のメリジオナル横収差図を示す。図9は実施例1にかかる防振機能を有するズームレンズの望遠端状態での無限遠状態において0.15°の回転ぶれに対するぶれ補正を行った時のメリジオナル横収差図を示す。
【0044】
なお、全系の焦点距離がfで、防振係数(ぶれ補正での移動レンズ群の移動量に対する結像面での像移動量の比)がKのレンズで角度θの回転ぶれを補正するには、ぶれ補正用の移動レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交方向に移動させればよい。本関係は以降の他の実施例についても同様であり説明を省略する。
【0045】
また、防振レンズ群の倍率をβos、防振レンズ群より像側のレンズ群の倍率をβrearとすると、一般に防振係数Kosは下記の式で表わされる。
Kos=Δimg/Δx=βrear×(1−βos)
Δimg:結像面における像の移動量
Δx:防振レンズ群の移動量
一般にKosが小さいと必要な手振れ補正角を得るために必要な防振レンズ群の移動量が大きくなり、防振レンズユニットの径が大きくなり、レンズ外径の大型化を招く。本関係は以降の他の実施例についても同様であり説明を省略する。
【0046】
実施例1の広角端状態(W)においては、防振係数は−2.10であり、焦点距離は72.06(mm)であるので、0.30°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.18mmである。また望遠端状態(T)においては、防振係数は−4.41であり、焦点距離は289.99(mm)であるので、0.15°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.17(mm)である。
【実施例2】
【0047】
図10は本発明の実施例2にかかる防振機能を有するズームレンズのレンズ構成図である。
【0048】
図10において、防振機能を有するズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、負の屈折力を有する第7レンズ群G7から構成され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側へ移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は初めに物体側に移動し、その後、像面側に移動し、第6レンズ群は物体側へ移動し、第7レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0049】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する第11レンズ群G11と正の屈折力を有する第12レンズ群G12からなり、第11レンズ群G11は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正メニスカスレンズの接合レンズからなり、第12レンズ群G12は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0050】
第2レンズ群G2は、像面側に凸面を向けた平凸形状の正レンズからなる。
【0051】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる。
【0052】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸形状の正レンズと、両凸形状の正レンズと両凹形状の負レンズの接合レンズからなる。
【0053】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0054】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと像面側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。
【0055】
第7レンズ群G7は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズからなる。
【0056】
開口絞りSは第4レンズ群G4の最も像側に配置され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第4レンズ群G4と共に移動する。
【0057】
手振れ発生時には、第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、像面上の像ぶれ補正を行う。
【0058】
無限遠から近距離へのフォーカシングは、第12レンズ群G12を物体方向に移動させて行う。
【0059】
図13は、実施例2にかかる防振機能を有するズームレンズの広角端状態での無限遠状態において0.3°の回転ぶれに対するぶれ補正をおこなった時のメリジオナル横収差図を示す。図18は実施例2にかかる防振機能を有するズームレンズの望遠端状態での無限遠状態において0.15°の回転ぶれに対するぶれ補正を行った時のメリジオナル横収差図を示す。
【0060】
実施例2の広角端状態(W)においては、防振係数は−2.21であり、焦点距離は72.13(mm)であるので、0.30°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.17mmである。また望遠端状態(T)においては、防振係数は−4.54であり、焦点距離は290.00(mm)であるので、0.15°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.17(mm)である。
【実施例3】
【0061】
図19は本発明の実施例3にかかる防振機能を有するズームレンズのレンズ構成図である。
【0062】
図19において、防振機能を有するズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、負の屈折力を有する第7レンズ群G7から構成され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側へ移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は固定し、第6レンズ群は物体側へ移動し、第7レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0063】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する第11レンズ群G11と正の屈折力を有する第12レンズ群G12からなり、第11レンズ群G11は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正メニスカスレンズの接合レンズからなり、第12レンズ群G12は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0064】
第2レンズ群G2は、像面側に凸面を向けた平凸形状の正レンズからなる。
【0065】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる。
【0066】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと両凹レンズの接合レンズからなる。
【0067】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0068】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと像面側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。
【0069】
第7レンズ群G7は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズからなる。
【0070】
開口絞りSは第4レンズ群G4の最も像側に配置され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第4レンズ群G4と共に移動する。
【0071】
手振れ発生時には、第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、像面上の像ぶれ補正を行う。
【0072】
無限遠から近距離へのフォーカシングは、第12レンズ群G12を物体方向に移動させて行う。
【0073】
図22は、実施例3にかかる防振機能を有するズームレンズの広角端状態での無限遠状態において0.3°の回転ぶれに対するぶれ補正をおこなった時のメリジオナル横収差図を示す。図27は実施例3にかかる防振機能を有するズームレンズの望遠端状態での無限遠状態において0.15°の回転ぶれに対するぶれ補正を行った時のメリジオナル横収差図を示す。
【0074】
実施例3の広角端状態(W)においては、防振係数は−2.03であり、焦点距離は72.06(mm)であるので、0.30°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.19mmである。また望遠端状態(T)においては、防振係数は−4.20であり、焦点距離は289.99(mm)であるので、0.15°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.18(mm)である。
【実施例4】
【0075】
図28は本発明の実施例4にかかる防振機能を有するズームレンズのレンズ構成図である。
【0076】
図28において、防振機能を有するズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、負の屈折力を有する第7レンズ群G7から構成され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は初めに物体側に移動し、その後、像面側へ移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は固定し、第6レンズ群は物体側へ移動し、第7レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0077】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する第11レンズ群G11と正の屈折力を有する第12レンズ群G12からなり、第11レンズ群G11は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正メニスカスレンズの接合レンズからなり、第12レンズ群G12は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0078】
第2レンズ群G2は、像面側に凸面を向けた平凸形状の正レンズからなる。
【0079】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる。
【0080】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと両凹レンズの接合レンズからなる。
【0081】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0082】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと像面側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。
【0083】
第7レンズ群G7は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと、両凹形状の負レンズと両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0084】
開口絞りSは第4レンズ群G4の最も像側に配置され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第4レンズ群G4と共に移動する。
【0085】
手振れ発生時には、第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、像面上の像ぶれ補正を行う。
【0086】
無限遠から近距離へのフォーカシングは、第12レンズ群G12を物体方向に移動させて行う。
【0087】
図31は、実施例4にかかる防振機能を有するズームレンズの広角端状態での無限遠状態において0.3°の回転ぶれに対するぶれ補正をおこなった時のメリジオナル横収差図を示す。図36は実施例4にかかる防振機能を有するズームレンズの望遠端状態での無限遠状態において0.15°の回転ぶれに対するぶれ補正を行った時のメリジオナル横収差図を示す。
【0088】
実施例4の広角端状態(W)においては、防振係数は−2.14であり、焦点距離は72.06(mm)であるので、0.30°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.18mmである。また望遠端状態(T)においては、防振係数は−4.46であり、焦点距離は290.00(mm)であるので、0.15°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.17(mm)である。
【実施例5】
【0089】
図37は本発明の実施例5にかかる防振機能を有するズームレンズのレンズ構成図である。
【0090】
図37において、防振機能を有するズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、負の屈折力を有する第7レンズ群G7から構成され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は像側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は固定し、第6レンズ群は物体側へ移動し、第7レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0091】
第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の屈折力を有する第11レンズ群G11と正の屈折力を有する第12レンズ群G12からなり、第11レンズ群G11は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと正メニスカスレンズの接合レンズからなり、第12レンズ群G12は物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0092】
第2レンズ群G2は、像面側に凸面を向けた平凸形状の正レンズからなる。
【0093】
第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凹形状の負レンズと物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの接合レンズからなる。
【0094】
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凸形状の正レンズと、両凸形状の正レンズと両凹レンズの接合レンズからなる。
【0095】
第5レンズ群G5は、物体側から順に、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズの接合レンズからなる。
【0096】
第6レンズ群G6は、物体側から順に、像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと像面側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。
【0097】
第7レンズ群G7は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸形状の正レンズと、両凹形状の負レンズと、両凸形状の正レンズからなる。
【0098】
開口絞りSは第4レンズ群G4の最も像側に配置され、広角端状態(W)から望遠端状態(T)への変倍に際し、第4レンズ群G4と共に移動する。
【0099】
手振れ発生時には、第3レンズ群を光軸と直交方向に移動させることにより、像面上の像ぶれ補正を行う。
【0100】
無限遠から近距離へのフォーカシングは、第12レンズ群G12を物体方向に移動させて行う。
【0101】
図40は、実施例5にかかる防振機能を有するズームレンズの広角端状態での無限遠状態において0.3°の回転ぶれに対するぶれ補正をおこなった時のメリジオナル横収差図を示す。図45は実施例5にかかる防振機能を有するズームレンズの望遠端状態での無限遠状態において0.15°の回転ぶれに対するぶれ補正を行った時のメリジオナル横収差図を示す。
【0102】
実施例5の広角端状態(W)においては、防振係数は−2.12であり、焦点距離は72.06(mm)であるので、0.30°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.18mmである。また望遠端状態(T)においては、防振係数は−4.32であり、焦点距離は290.00(mm)であるので、0.15°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.18(mm)である。
【0103】
以下に、前述した本発明の結像光学系の各実施例の具体的な数値データを示す。
【0104】
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面又は開口絞りの番号、rは各面の曲率半径、dは各面の間隔、ndはd線(波長587.56nm)に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数を示している。
【0105】
BFはバックフォーカスを表している。
【0106】
面番号に付した(絞り)は、その位置に開口絞りが位置していることを示している。平面又は開口絞りに対する曲率半径には∞(無限大)を記入している。
【0107】
[各種データ]には、ズーム比及び各焦点距離状態における焦点距離等の値を示している。
【0108】
[可変間隔データ]には、各焦点距離状態における可変間隔及びBFの値を示している。
【0109】
[レンズ群データ]には、各レンズ群を構成する最も物体側の面番号及び群全体の合成焦点距離を示している。
【0110】
なお、以下の全ての諸元の値において、記載している焦点距離f、曲率半径r、レンズ面間隔d、その他の長さの単位は特記のない限りミリメートル(mm)を使用するが、光学系では比例拡大と比例縮小とにおいても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【0111】
また、これらの各実施例における条件式の対応値の一覧を示す。
【0112】
また、各実施例に対応する収差図において、d、g、Cはそれぞれd線、g線、C線を表しており、△S、△Mはそれぞれサジタル像面、メリジオナル像面を表している。
【0113】
数値実施例1
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 97.6154 1.7000 1.69479 53.41
2 65.9213 7.6006 1.43700 95.10
3 1000.0000 15.9350
4 75.5037 1.5000 1.70154 41.15
5 49.3658 8.5292 1.49700 81.61
6 -1000.0000 (d6)
7 ∞ 1.5144 1.48749 70.44
8 -249.6178 (d8)
9 -160.7774 0.8000 1.77250 49.62
10 42.9009 2.6931
11 -45.9445 0.8000 1.72916 54.67
12 34.7038 3.1916 1.84666 23.78
13 1000.0000 (d13)
14 -208.1114 3.1617 1.59282 68.62
15 -46.7453 0.1500
16 41.5250 5.6500 1.65844 50.85
17 -41.5250 0.9000 1.75520 27.53
18 226.3365 2.5261
19(絞り) ∞ (d19)
20 -37.8465 0.8000 1.61800 63.40
21 82.7888 2.2737 1.72825 28.32
22 -478.5749 (d22)
23 -331.3216 3.4697 1.80611 40.73
24 -40.8055 0.1500
25 60.0000 5.5925 1.49700 81.61
26 -37.7606 0.8000 2.00060 25.46
27 -360.7781 0.1500
28 54.8081 2.9834 1.70154 41.15
29 1000.0000 (d29)
30 67.0000 0.8000 1.83400 37.35
31 31.2000 2.4825
32 603.0256 3.8253 1.62004 36.30
33 -39.9134 2.9274
34 -37.2692 0.9000 1.80420 46.50
35 48.7606 0.4158
36 44.5743 4.1695 1.74077 27.76
37 -589.4897 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 4.02
広角 中間 望遠
焦点距離 72.04 144.12 289.92
Fナンバー 4.09 4.93 5.86
全画角2ω 33.41 17.07 8.53
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 197.80 223.03 245.17

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d6 4.1747 29.3747 51.4475
d8 3.5677 3.5677 3.4377
d13 19.2217 8.5339 1.9536
d19 3.8158 14.5036 21.2138
d22 16.3371 9.0830 1.7500
d29 10.3916 11.6546 0.8800
BF 52.0021 57.9932 76.1008

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 123.77
G2 7 512.05
G3 9 -27.00
G4 14 48.36
G5 20 -74.50
G6 23 37.00
G7 30 -57.21
G11 1 356.05
G12 4 176.67
【0114】
数値実施例2
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 114.5709 1.7000 1.69479 53.41
2 75.7097 6.9402 1.43700 95.10
3 1000.0000 15.9350
4 70.8617 1.5000 1.70154 41.15
5 46.5586 9.0766 1.49700 81.61
6 -1000.0000 (d6)
7 ∞ 1.3113 1.48749 70.44
8 -219.0413 (d8)
9 -183.7015 0.8000 1.77250 49.62
10 40.5430 2.7812
11 -44.2563 0.8000 1.72916 54.67
12 33.9595 3.2099 1.84666 23.78
13 865.7356 (d13)
14 747.7732 3.9589 1.59282 68.62
15 -60.0147 0.1500
16 42.1570 7.3564 1.65844 50.85
17 -42.1570 0.9000 1.75520 27.53
18 229.9000 1.9320
19(絞り) ∞ (d19)
20 -40.8335 0.8000 1.61800 63.40
21 89.4985 2.1453 1.72825 28.32
22 -1000.0000 (d22)
23 -220.0000 3.2253 1.80611 40.73
24 -41.1881 0.1500
25 60.0000 5.6412 1.49700 81.61
26 -39.5389 0.8000 2.00069 25.46
27 -254.8266 0.1500
28 47.1102 2.8910 1.74400 44.90
29 162.1584 (d29)
30 69.5000 0.8000 1.91082 35.25
31 32.1203 2.4338
32 243.5562 3.7372 1.64769 33.84
33 -43.8413 3.5108
34 -37.6588 0.9000 1.80420 46.50
35 52.1500 0.4766
36 46.6013 3.8500 1.74077 27.76
37 -620.0000 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 4.02
広角 中間 望遠
焦点距離 72.13 144.18 290.00
Fナンバー 4.13 5.21 5.88
全画角2ω 33.92 16.82 8.33
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 197.90 219.39 247.87

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d6 4.1536 25.6424 54.1175
d8 3.5000 3.5000 3.3700
d13 17.2849 3.5530 1.5854
d19 3.7057 0.5347 16.0097
d22 16.6833 14.1924 1.9115
d29 10.7097 14.2690 1.2802
BF 52.0021 67.8365 79.7289

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 125.90
G2 7 449.33
G3 9 -26.15
G4 14 46.85
G5 20 -76.06
G6 23 37.50
G7 30 -58.91
G11 1 444.18
G12 4 166.08
【0115】
数値実施例3
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 118.3473 1.7000 1.74400 44.90
2 77.0508 6.5823 1.49700 81.61
3 870.1469 17.1558
4 73.6938 1.5000 1.70154 41.15
5 48.0735 8.7659 1.49700 81.61
6 -1000.0000 (d6)
7 ∞ 1.4813 1.48749 70.44
8 -280.7924 (d8)
9 -160.2741 0.8000 1.77250 49.62
10 44.5600 2.5880
11 -46.8243 0.8000 1.72916 54.67
12 35.9855 3.1168 1.84666 23.78
13 2086.4635 (d13)
14 -167.1109 2.5290 1.59282 68.62
15 -50.8805 0.1500
16 44.3142 5.1789 1.65844 50.85
17 -44.3142 0.9000 1.74077 27.76
18 398.1742 1.7320
19(絞り) ∞ (d19)
20 -37.0192 0.8000 1.61800 63.40
21 102.8969 2.1172 1.72825 28.32
22 -433.7906 (d22)
23 -481.3125 3.3411 1.80611 40.73
24 -41.7060 0.1876
25 77.7917 5.0000 1.49700 81.61
26 -37.1256 0.8000 2.00069 25.46
27 -149.3610 0.1500
28 52.7494 2.4884 1.62041 60.34
29 234.8149 (d29)
30 67.0000 0.8000 1.83400 37.34
31 32.7115 2.4700
32 437.9623 3.4568 1.62004 36.30
33 -42.4601 3.5196
34 -39.2283 0.9000 1.80420 46.50
35 50.8007 0.1500
36 45.5483 3.8866 1.74077 27.76
37 -620.0000 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 4.02
広角 中間 望遠
焦点距離 72.06 144.19 289.99
Fナンバー 4.12 4.98 5.87
全画角2ω 34.05 16.68 8.29
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 197.63 222.83 246.66

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d6 4.6231 29.8231 53.6622
d8 3.5747 3.5747 3.4447
d13 19.7056 8.1964 2.4351
d19 4.2721 15.7812 21.6726
d22 15.4396 8.3841 1.6734
d29 12.9612 15.5620 1.0953
BF 52.0021 56.4568 77.6341

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 125.73
G2 7 576.00
G3 9 -28.06
G4 14 50.90
G5 20 -72.00
G6 23 38.18
G7 30 -64.36
G11 1 393.60
G12 4 173.07
【0116】
数値実施例4
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 107.3759 1.7000 1.74400 44.90
2 69.1832 7.0531 1.49700 81.61
3 1060.8331 17.7083
4 79.5482 1.5000 1.70154 41.15
5 52.1223 7.9409 1.49700 81.61
6 -1000.0000 (d6)
7 ∞ 1.4925 1.48749 70.44
8 -238.2434 (d8)
9 -148.2835 0.8000 1.77250 49.62
10 43.5753 2.6614
11 -44.4465 0.8000 1.72916 54.67
12 34.1581 3.1653 1.84666 23.78
13 800.1022 (d13)
14 -134.6122 2.5288 1.59282 68.62
15 -44.3566 0.1500
16 37.9996 5.6999 1.65844 50.85
17 -37.9996 0.9000 1.74077 27.76
18 283.4405 1.7896
19(絞り) ∞ (d19)
20 -35.4040 0.8000 1.61800 63.40
21 83.8385 2.2131 1.72825 28.32
22 -2686.6099 (d22)
23 -556.2629 3.5735 1.80611 40.73
24 -38.5938 2.6486
25 133.4628 5.0000 1.49700 81.61
26 -31.1095 0.8000 2.00069 25.46
27 -82.4973 0.1500
28 42.3141 2.0267 1.62041 60.34
29 58.8162 (d29)
30 67.0000 0.8000 1.83400 37.34
31 42.6521 2.4700
32 254.8081 4.0037 1.62004 36.30
33 -40.7544 0.2639
34 -37.7110 0.9000 1.80420 46.50
35 62.0457 3.4994 1.74077 27.76
36 -620.0000 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 4.02
広角 中間 望遠
焦点距離 72.06 144.20 290.00
Fナンバー 4.12 4.99 5.87
全画角2ω 33.97 16.64 8.28
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 197.74 228.45 247.74

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d6 4.6252 35.3341 54.6252
d8 3.5478 1.7424 1.9188
d13 19.2486 12.3188 2.1213
d19 4.3939 13.1291 23.1502
d22 13.6725 7.1134 1.7744
d29 19.2943 14.9472 1.9785
BF 47.9203 58.8264 77.1342

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 126.12
G2 7 488.71
G3 9 -26.37
G4 14 45.17
G5 20 -63.09
G6 23 42.66
G7 30 -95.04
G11 1 341.89
G12 4 185.00
【0117】
数値実施例5
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 107.8330 1.7000 1.69479 53.41
2 68.3967 7.3917 1.43700 95.10
3 1000.0000 15.9350
4 71.9811 1.5000 1.70154 41.15
5 48.1870 8.7415 1.49700 81.61
6 -1000.0000 (d6)
7 ∞ 1.7253 1.48749 70.45
8 -163.5727 (d8)
9 -155.0638 0.8000 1.77250 49.62
10 43.8882 2.6516
11 -46.9081 0.8000 1.72916 54.67
12 35.9376 3.1017 1.84666 23.78
13 672.9001 (d13)
14 1617.3627 2.6019 1.59282 68.63
15 -63.8442 0.1500
16 45.5524 5.0426 1.65844 50.86
17 -45.5524 0.9000 1.75520 27.53
18 331.6724 1.6586
19(絞り) ∞ (d19)
20 -39.1030 0.8000 1.61800 63.40
21 83.6023 2.1995 1.72825 28.32
22 -1000.0000 (d22)
23 -220.0000 3.2458 1.80610 40.73
24 -40.8287 2.8017
25 60.0000 5.7272 1.49700 81.61
26 -37.9380 0.8000 2.00069 25.46
27 -265.6861 0.1500
28 52.3063 3.0137 1.74400 44.90
29 396.2034 (d29)
30 67.5167 0.8000 1.91082 35.25
31 32.8791 2.4739
32 369.9971 3.8163 1.64769 33.84
33 -39.6036 2.4747
34 -37.2433 0.9000 1.80420 46.50
35 52.1500 2.2869
36 53.9852 3.8500 1.74077 27.76
37 -620.0000 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 4.02
広角 中間 望遠
焦点距離 72.15 144.20 289.99
Fナンバー 4.12 4.81 5.72
全画角2ω 33.85 16.63 8.29
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 197.90 223.23 242.28

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d6 4.1722 29.4968 48.5552
d8 3.7019 6.4829 8.3901
d13 19.0865 9.4813 1.6492
d19 3.7478 10.5724 16.4970
d22 16.5624 10.3144 2.2710
d29 12.7570 12.0353 0.9488
BF 47.8346 54.8042 73.9339

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 125.85
G2 7 335.54
G3 9 -27.00
G4 14 49.93
G5 20 -72.84
G6 23 37.57
G7 30 -59.33
G11 1 440.45
G12 4 166.26
【0118】
[条件式対応値]
条件式/実施例 1 2 3 4 5
(1)0.30<f12/f11<0.60 0.50 0.37 0.44 0.54 0.38
(2)0.20<|f3/f1|<0.23 0.22 0.21 0.22 0.21 0.21
(3)1.50<f2/f12<4.00 2.90 2.71 3.33 2.64 2.02
【符号の説明】
【0119】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
G7 第7レンズ群
G11 第1レンズ群前群
G12 第1レンズ群後群
S 開口絞り
I 像面
図1
図2
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