(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記撮影部による前記複数回数の撮影に、前記手動撮影モードによる撮影と、前記自動撮影モードによる撮影とを、それぞれ少なくとも1回以上含むように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の写真シール作成装置。
前記制御部は、前記撮影部による前記複数回数の撮影に、前記自動撮影モードによる撮影を行うかどうかに拘わらず、前記手動撮影モードによる撮影を複数回含むように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の写真シール作成装置。
前記制御部は、前記撮影部による前記複数回数の撮影に、前記手動撮影モードによる撮影を行うかどうかに拘わらず、前記自動撮影モードによる撮影を複数回含むように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の写真シール作成装置。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の具体的な実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。以下の特定の実施形態で説明する構成以外の構成については、必要に応じて説明を省略する場合があるが、他の実施形態で説明されている場合は、その構成と同じである。また、説明の便宜上、各実施形態に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。さらに、各図面に記載した構成の形状、ならびに、長さ、奥行および幅などの寸法は、実際の形状および寸法を反映させたものではなく、図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更している。
【0026】
本発明の一実施の形態である写真シール作成装置は、撮影や編集等を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、その撮影・編集した画像を、写真シールやデータとして利用者に提供するゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。写真シール作成装置は、例えば、ゲームセンタ、ショッピングモールおよび観光地の店舗等に設置される。
【0027】
写真シール作成装置が提供するゲームにおいて、利用者は、写真シール作成装置に設けられたカメラを用いて自分自身等を撮影する。利用者は、その撮影画像に対して、前景画像および/または背景画像を合成したり、また、編集用合成用画像としてのペン画像入力やスタンプ画像入力等の編集機能(落書き編集機能)を用いたりして編集を行い、撮影画像を彩り豊かなものにデザインする。そしてゲーム終了後、利用者は、編集した画像が印刷された写真シール等を成果物として受け取る。または、写真シール作成装置は編集した画像を利用者の携帯端末に提供し、利用者は携帯端末により成果物を受け取ることもできる。
【0028】
(写真シール作成装置の構成)
図1から
図3は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にするためにその画像をサーバに送信したりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生などの若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
【0029】
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が華やかな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
【0030】
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12とを備えている。
【0031】
撮影ユニット11は、事前選択操作部20、撮影操作部21、背景部22、および利用者立ち位置部23から構成される。事前選択操作部20は、撮影操作部21の側面に設置される。事前選択操作部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影操作部21と背景部22とは、所定の距離を隔てて設けられており、撮影操作部21と背景部22との間には、利用者が所定の位置に立ち、撮影用のポーズをとるための利用者立ち位置部が設けられている。本実施形態では、撮影操作部21と、背景部22と、利用者立ち位置部23とが設けられた空間を、撮影を行う撮影空間と称し、撮影空間のうち、撮影操作部21が設けられた空間を撮影空間前方部、および背景部22と利用者立ち位置部23とが設けられた空間を撮影空間後方部と称する。
【0032】
事前選択操作部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を利用者に選択させるための処理を行ったりする。事前選択操作部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択操作部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
【0033】
撮影操作部21には、利用者を被写体として撮影するための装置が設置されている。撮影操作部21は、撮影空間に入った利用者から見て正面、すなわち撮影空間前方部に位置する。撮影操作部21には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間前方部を正面に見ている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影操作部21の左側面には側面パネル41Aが設けられ、右側面には側面パネル41Bが設けられる。さらに、撮影空間前方部を正面に見ている利用者からみて、撮影操作部21の正面奥には正面パネル42が設けられる。本実施形態では、側面パネル41Aに、上述した事前選択操作部20が設置されている。なお、事前選択操作部20は、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよいし、側面パネル41A,41Bの両方に設置されるようにしてもよい。
【0034】
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bを備えている。背面パネル51は、撮影空間前方部を正面に見ている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
【0035】
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aには、縦フレーム24Aが取り付けられ、縦フレーム24Aの上には側面フレーム25A、縦フレーム24Aの下には連結フレーム26Aが取り付けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aは、縦フレーム24A、側面フレーム25A、および連結フレーム26Aを介して、連結される。
【0036】
側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bには、縦フレーム24Bが取り付けられ、縦フレーム24Bの上には側面フレーム25B、縦フレーム24Bの下には連結フレーム26Bが取り付けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bは、縦フレーム24B、側面フレーム25B、および連結フレーム26Bを介して、連結される。
【0037】
連結フレーム26A,26Bには、床部23Aが取り付けられており、床部23Aは、利用者立ち位置部23だけでなく、背景部22の下方まで延びて形成されている。
【0038】
なお、背面パネル51の撮影空間側の面には、例えば緑色のクロマキー用のシートが、上下に昇降可能に取り付けられる。撮影時には、クロマキー用のシートが降りてきて、背面パネル51の撮影空間側の面を覆い、撮影終了時には、シートが巻き取られて上昇する。写真シール作成装置1は、クロマキー用のシートを背景として撮影することで、撮影処理や編集処理においてクロマキー合成を行う。これにより、利用者が所望する背景画像がシートの部分に合成される。
【0039】
側面パネル41A、縦フレーム24A、側面フレーム25A、連結フレーム26A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が利用者立ち位置部23の出入り口となる。また、側面パネル41B、縦フレーム24B、側面フレーム25B、連結フレーム26B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も利用者立ち位置部23の出入り口となる。
【0040】
写真シール作成装置1がゲームセンタ等に設置される場合には、これらの利用者立ち位置部23の出入り口に、
図3に示すように、カーテン2が取り付けられる。利用者立ち位置部23に立って撮影を行っている利用者は、カーテン2によって外部からは見えないようになっている。また、カーテン2によって、設置環境の外部光が遮光される。
【0041】
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影操作部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
【0042】
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
【0043】
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影操作部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
【0044】
編集ユニット12の上方にはカーテンレール27が取り付けられる。カーテンレール27は、3本のレール27A,27B,27Cが、組み合わせられて構成される。3本のレール27A,27B,27Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール27Aとレール27Bの一端は、側面フレーム25A,25Bにそれぞれ固定され、レール27Aとレール27Bの他端は、レール27Cの両端にそれぞれ接合される。
【0045】
カーテンレール27には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないように、
図3に示すカーテン3,4が取り付けられる。カーテン3,4により囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。なお、編集ユニット12の正面前方に取り付けられたカーテン3は、二重になっており、外側は透明シート部材に文字が印刷されたものとなっているので、透明シート部材越しに内側のカーテンが透けて見えるような構造になっている。
【0046】
また、後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
【0047】
(利用者の移動)
ここで、画像作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図4は、写真シール作成ゲーム中の利用者の空間移動を説明するための図である。
【0048】
まず、利用者は、事前選択操作部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
【0049】
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影操作部21と背景部22の間に形成された撮影空間後方部A1−2の利用者立ち位置部23に入る。そして利用者は、撮影空間前方部A1−1の撮影操作部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
【0050】
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間後方部A1−2の利用者立ち位置部23を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間後方部A1−2の利用者立ち位置部23を出て編集空間A2−2に移動する。
【0051】
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影操作部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
【0052】
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
【0053】
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、画像の印刷の終了を待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の画像作成ゲームを終える。
【0054】
(事前選択部の構成)
次に、各装置の構成について説明する。
図5は、事前選択操作部20の正面図である。
【0055】
事前選択操作部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、撮影に関するコースの選択、編集の対象となる編集対象画像における背景となる画像の選択、作成画像のレイアウト、画像作成ゲーム中に流れるBGM(Back Ground Music)、音および音声の少なくともいずれかの選択、並びに利用者の名前の入力などを行わせる事前選択処理に用いられる画面が表示される。
【0056】
撮影に関するコースは、利用者が2人で撮影を行う2人用コースと、3人以上で撮影を行う大人数コースとが用意されている。また、男女のカップルで撮影を行うカップルコースが用意されていてもよい。
【0057】
タッチパネルモニタ71の下方には、スピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。また、スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を投入したり、硬貨の返却を受けたりするための硬貨投入返却口73が設けられる。
【0058】
(撮影部の構成)
図6は、撮影操作部21の正面図である。撮影操作部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
【0059】
正面パネル42の中央には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91および表示部としてのタッチパネルモニタ92から構成される。
【0060】
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間後方部A1−1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー表示画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
【0061】
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。当該選択操作の具体例としては、撮影開始および終了の指示(撮影の制御指示)などが挙げられる。タッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
【0062】
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボ82が設置される。上ストロボ82は、正面上方から利用者の顔および上半身に光を照射する。
【0063】
また、カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する箱体としての下ストロボ(光源箱)85が設けられる。なお、上ストロボ82と下ストロボ85には、ストロボとLED照明が含まれている。
【0064】
箱体としての下ストロボ(光源箱)85は、撮影空間前方部A1−1に設けられており、表示部としてのタッチパネルモニタ92よりも撮影空間後方部A1−2側に突出して設置されている(
図1参照)。下ストロボ85の詳細な構成については後述する。
【0065】
下ストロボ85上には、操作ボタンとしてのシャッターボタン95が設置されている。本実施形態では、シャッターボタン95の押下により撮影動作が開始される手動撮影モードと、シャッターボタン95が所定時間押下されない場合に、自動的に撮影動作が開始される強制撮影モード、および利用者の選択により、シャッターボタン95の押下によらず自動的に撮影動作が開始される自動撮影モードを備えている。シャッターボタン95の配置位置、および各撮影モードの詳細については後述する。
【0066】
なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、スピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
【0067】
(背景部の構成)
図7は、背景部22の撮影空間後方部A1−2側の正面図である。
【0068】
背面パネル51の上部には、シート可動部122が設けられている。シート可動部122は、撮影時に、クロマキーシート121を
図7に示す位置まで降下させ、クロマキーシート121は、背面パネル51の撮影空間後方部A1−2側(図中、手前側)の面を覆う。撮影が終了すると、シート可動部122は、クロマキーシート121を巻き取り、シート可動部122内に収容する。クロマキーシート121の色は、例えば緑色とされる。なお、クロマキーシート121は、背面パネル51の撮影空間後方部A1−2側の面に予め貼り付けられていてもよい。
【0069】
なお、図示はしないが、側面パネル52A,52Bの撮影空間後方部A1−2側の面にも、クロマキーシート121と同様に、クロマキーシートが貼り付けられていてもよい。
【0070】
(天井ストロボと側面ストロボの構成)
図8は、背景部22側から、撮影空間前方部A1−1および撮影空間後方部A1−2側を見た正面図、
図9は、天井ストロボ86と、右側面ストロボ87の周辺を示す一部拡大斜視図である。
【0071】
撮影空間前方部A1−1および撮影空間後方部A1−2の上方には、撮影操作部21の正面パネル42、側面パネル41A,41B、および側面パネル52A,52Bに囲まれた天井15が形成される。天井15の撮影空間後方部A1−2側には、天井ストロボ86が設けられる。天井ストロボ86は、写真シール作成装置1の奥行き方向(背景部22から撮影操作部21に向かう方向)においては、背景部22と撮影操作部21に挟まれる利用者立ち位置部23の中央位置よりも、やや撮影操作部21寄りの位置に設けられる。また、天井ストロボ86は、写真シール作成装置1の幅方向(撮影操作部21の側面パネル41Aから側面パネル41Bに向かう方向)においては、側面パネル41A側または側面パネル41B側のいずれにも偏ることなく、ほぼ中間位置に設けられる。天井ストロボ86の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボ86は、撮影空間の照明としても機能する。
【0072】
側面フレーム25Bおよび側面フレーム25Aの撮影空間後方部A1−2側には、それぞれ、右側面ストロボ87および左側面ストロボ88が取り付けられる。右側面ストロボ87および左側面ストロボ88は、写真シール作成装置1の奥行き方向(背景部22から撮影操作部21に向かう方向)においては、天井ストロボ86よりも、やや背景部22の位置に設けられる。右側面ストロボ87および左側面ストロボ88は、利用者立ち位置部23に立つ利用者に、それぞれ右横上方および左横上方からストロボ光を照射するように、それぞれの照射面を床部23A側に傾けて設置される。
【0073】
(編集ユニットの構成)
図10は、編集ユニット12の編集空間A2−1側の正面図である。
【0074】
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ131は、タブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。例えば、2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
【0075】
図11は、編集ユニット12の左側面図である。
【0076】
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1あるいは編集空間A2−2で編集が行われた画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
【0077】
(写真シール作成装置の内部構成)
図12は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。
図12において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0078】
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などにより構成される。制御部201は、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、事前選択操作部20、撮影操作部21、背景部22、利用者立ち位置部23、編集操作部28A,28B、および印刷機構部29の各構成も接続される。
【0079】
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部202は、制御部201から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
【0080】
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部203は、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば、利用者に選択された撮影画像や編集画像をサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末に表示されたり、ダウンロードされたりする。
【0081】
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
【0082】
ROM206は、制御部201において実行されるプログラムやデータを記憶する。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【0083】
事前選択操作部20は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を実現する。事前選択操作部20には、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部74が備えられている。
【0084】
タッチパネルモニタ71は、制御部201による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、各種の設定が行われる。
【0085】
硬貨処理部74は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部74は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号を制御部201に出力する。
【0086】
撮影操作部21は、撮影空間後方部A1−2の利用者立ち位置部23にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影操作部21には、上ストロボ82、下ストロボ85、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ93が備えられている。
【0087】
上ストロボ82、および下ストロボ85は、撮影空間前方部A1−1内に配置され、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。
【0088】
利用者立ち位置部23には、天井ストロボ86、右側面ストロボ87、および左側面ストロボ88が備えられており、これらのストロボも、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。
【0089】
背景部22には、シート可動部122が備えられている。シート可動部122は、制御部201から供給される制御信号に従って、クロマキーシートの降下と、巻き取りによる上昇を行う。
【0090】
カメラ91は、制御部201によるシャッター制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)を制御部201に出力する。
【0091】
編集操作部28Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集操作部28Aは、照明装置64、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ133を備えている。編集操作部28Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集操作部28Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集操作部28A,28Bを特に区別しない場合には、単に、編集操作部28という。
【0092】
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
【0093】
印刷機構部29は、印刷待ち空間A3にいる利用者に、作成画像を印刷済みのシール紙を提供する印刷処理を実現する。印刷機構部29は、プリンタ140を含むように構成される。プリンタ140にはシール紙ユニット141が装着される。
【0094】
プリンタ140は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、編集画像をシール紙ユニット141に収納されているシール紙142に印刷し、シール紙排出口161に排出する。
【0095】
(写真シール作成装置の機能ブロック)
図13は、写真シール作成装置1の機能ブロックを示すブロック図である。写真シール作成装置1は、事前選択部210、撮影部220、編集部230、および出力部としての印刷部240として機能する。また、制御部201は、本発明の写真シール作成処理プログラムを実行することにより、事前選択処理部301、撮影処理部302、編集処理部305、および印刷処理部306として機能する。
【0096】
事前選択部210は、上述した事前選択操作部20と、事前選択処理部301とを備える。事前選択処理部301は、事前選択操作部20におけるタッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部74を制御することで、事前選択処理を行う。事前選択処理部301は、撮影空間において行われる撮影に関するコースの選択のための選択画面等をタッチパネルモニタ71に表示させる。また事前選択処理部301は、タッチパネルモニタ71に対する、利用者の操作入力を受け付ける。具体的には、事前選択処理部301は、タッチパネルモニタ71に表示された選択画面に対する選択の操作入力、および利用者の名前の入力等を受け付ける。また事前選択処理部301は、各種の選択操作を説明するガイダンスの出力を制御する。事前選択処理部301は、各種の選択操作を説明する画面をタッチパネルモニタ71に表示させたり、各種の選択操作を説明する音声をスピーカ72から出力させたりする。
【0097】
撮影部220は、上述した撮影操作部21と、利用者立ち位置部23と、背景部22と、撮影処理部302とを備える。撮影処理部302は、撮影操作部21におけるカメラ91、タッチパネルモニタ92、スピーカ93、上ストロボ82、および下ストロボ85を制御し、また、利用者立ち位置部23における天井ストロボ86、右側面ストロボ87、および左側面ストロボ88を制御し、さらに、背景部22におけるシート可動部122を制御することで、撮影処理を行う。撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92の表示を制御し、カメラ91に取り込まれた動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させたり、撮影結果である撮影画像を表示させたりする。また撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92に対する、利用者の操作入力を受け付ける。また撮影処理部302は、カメラ91を制御し、利用者を被写体として撮影する。さらに撮影処理部302は、撮影作業の進め方などを説明するガイダンスの画面をタッチパネルモニタ92に表示させたり、撮影の進め方などを説明するガイダンスの音声をスピーカ93から出力させたりする。
【0098】
また、撮影処理部302は、カメラ91に取り込まれた動画像に合成用画像を合成し、タッチパネルモニタ92にライブビュー表示画像をライブビュー表示させる。したがって、利用者は、仕上がりイメージを確認しながら撮影を行うことができる。また、後述する編集部230における編集処理を合成用画像に反映させ、撮影画像に合成して、編集操作部28A,28Bのタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
【0099】
編集部230は、上述した編集操作部28A,28と、編集処理部305とを備える。編集処理部305は、編集操作部28A,28Bにおけるタブレット内蔵モニタ131、およびスピーカ133を制御することで、編集処理を行う。編集処理部305は、タブレット内蔵モニタ131に対する、タッチペン132A,132Bを用いた利用者の操作入力を受け付ける。また、編集処理部305は、タブレット内蔵モニタ131に表示させた選択画面に対する選択操作に応じて、編集対象画像に所定の画像処理を施す。また、編集処理部305は、編集の進め方などを説明するガイダンスの出力を制御する。例えば、編集処理部305は、編集の進め方などを説明するガイダンスの画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させたり、編集の進め方などを説明するガイダンスの音声をスピーカ133から出力させたりする。また、編集処理部305は通信部203を制御し、インターネットなどのネットワークを介した通信に関する処理を行う。また、編集処理部305は、印刷機構部29のプリンタ140を制御することで、印刷処理を行ってもよい。
【0100】
印刷部240は、上述した印刷機構部29と、印刷処理部306とを備える。印刷処理部306は、編集処理部305から印刷データを受け取り、印刷機構部29のプリンタ140を制御することで、印刷処理を行う。
【0101】
このように、写真シール作成装置1は課金と引き換えに、利用者の気持ちが盛り上がるような仕掛け(撮影ポーズの選択、BGM、ナレーションなど)が種々施された写真シール作成ゲームを提供する。そのため、写真シール作成装置1での作成画像は、利用者の楽しい表情が引き出された画像や、趣向を凝らした、華やかな画像となる。
【0102】
また、写真シール作成装置1ではライティングなどの設備が充実しており、そして画像の変形処理(例えば被写体の目の大きさや脚の長さなど)および色の補正(被写体の肌の美白処理など)などを高度な技術で行えるため、写真シール作成装置1で作成した画像は、利用者の写りが良い画像となる。
【0103】
また、写真シール作成装置1以外での画像処理(例えば写真加工のためのアプリケーションなどでの処理)に比べて容易に編集(画像への落書き)ができ、当該編集のバリエーションも豊かである。この点からも、写真シール作成装置1での作成画像は写真シール作成装置1以外で撮影および画像処理された画像に比べ、比較的華やかに仕上がるといえる。
【0104】
(写真シール作成ゲームの流れ)
次に、利用者が写真シール作成装置1において写真シール作成ゲームを行う処理の流れについて、
図14を用いて説明する。
図14は、写真シール作成装置1におけるゲームの開始から当該ゲームで写真シールを作成するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0105】
ゲーム開始前の状態においては、写真シール作成装置1の事前選択処理部301として機能する制御部201は、事前選択操作部20のタッチパネルモニタ71に、硬貨の投入を促すメッセージを表示させる。また、制御部201は、
図14に示すように、硬貨処理部74からの起動信号の有無に基づいて、硬貨投入返却口73に硬貨が投入されたか否かを判定する(S1)。制御部201は、硬貨投入返却口73に硬貨が投入されていないと判定した場合には(S1:NO)、硬貨が投入されたか否かの判定処理を継続する。
【0106】
ゲームを開始しようとする利用者は、事前選択操作部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入返却口73に硬貨を投入する。硬貨投入返却口73へ硬貨が投入されると、硬貨処理部74からゲームの開始を指示する起動信号が出力される。制御部201は、硬貨処理部74から起動信号を入力すると、硬貨投入返却口73に硬貨が投入されたと判定し(S1:YES)、利用者に対して事前接客処理を実行する(S2)。
【0107】
事前接客処理においては、制御部201は、タッチパネルモニタ71に、コースの選択、名前の入力、およびデザインの選択等を促すメッセージ等を表示させる。利用者が、タッチパネルモニタ71に表示されるメッセージ等に従って各種の選択または入力を行うと、制御部201は、コース、名前、デザイン、および印刷レイアウト等の設定を行う。
【0108】
事前接客処理が終了すると、制御部201は、利用者に対して撮影空間に移動して撮影を行うことを促すメッセージ等をタッチパネルモニタ71に表示させる。撮影処理部302として機能する制御部201は、撮影操作部21のタッチパネルモニタ92に、スタートボタンを表示させる。撮影空間に移動した利用者が、タッチパネルモニタ92に表示されたスタートボタンにタッチすると、制御部201は、スタートボタンがタッチされたことを読み取り、撮影処理を開始する(S3)。
【0109】
撮影処理においては、制御部201は、利用者を立ち位置に誘導するための誘導表示をタッチパネルモニタ92に行わせる。さらに、制御部201は、サンプルポーズをタッチパネルモニタ92に表示させる。また同時に、制御部201は、カメラ91で取得している動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させる。
【0110】
また、制御部201は、シャッターボタン95の押下を促す表示、場合に応じて残り時間または残り撮影枚数の表示、自動撮影ボタンおよび終了ボタンの表示等をタッチパネルモニタ92に行わせる。
【0111】
制御部201は、合成用背景画像や肌の色の修正のため等の合成用画像と撮影中の動画像を合成したライブビュー表示画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させる(S4)。これにより、利用者は、仕上がりイメージを確認しながらポーズを取ることができる。
【0112】
撮影処理部302として機能する制御部201は、タッチパネルモニタ92の表示とスピーカ93による音声でカウントダウンを行い、このカウントダウンの終了タイミングで、上ストロボ82、下ストロボ85、天井ストロボ86、右側面ストロボ87、左側面ストロボ88に照明制御信号を送信すると共にカメラ91にシャッター信号を送信する。
【0113】
これにより、上ストロボ82、下ストロボ85、天井ストロボ86、右側面ストロボ87、左側面ストロボ88から閃光を照射し、照明された利用者が背景とともに写っている撮影画像をカメラ91により取得する。本実施形態では、一例として、ステップS3からステップS4までの処理を複数回繰り返して複数枚の撮影画像を取得する。また、制御部201は、撮影画像に合成用画像を合成させた編集対象画像を記憶部202に記憶させる。
【0114】
撮影終了後、制御部201は、編集ユニット12において編集の対象とする編集対象画像を利用者に選択される処理を行う。具体的には、複数枚のサムネイルをタッチパネルモニタ92に表示させ、利用者によってタッチされ選択された画像を編集対象画像とする。この処理の詳細については後述する。
【0115】
以上の処理の終了後、制御部201は、利用者に対して、編集空間A2−1、または編集空間A2−2のいずれか一方への移動を促す案内画面をタッチパネルモニタ92に表示するとともに、音声による移動案内をスピーカ93に出力する。
【0116】
そして、制御部201は、利用者による編集対象画像の編集を許容する編集処理を実行する(S5)。詳述すると、制御部201は、編集対象画像を、タブレット内蔵モニタ131に表示し、この編集対象画像に対して利用者がタッチペン132A、もしくは132Bでスタンプ画像やペン画像などを描くことを許容し、編集画像を作成する。
【0117】
その後、制御部201は、利用者に対してシール紙排出口161が設けられた印刷待ち空間A3への移動を促す案内画面をタブレット内蔵モニタ131に表示するとともに、音声による移動案内をスピーカ133に出力する。
【0118】
さらに、制御部201は、事前選択操作部20において選択された印刷レイアウトに編集画像あるいは撮影画像を配置して印刷用画像を作成し、この印刷用画像をシール紙142に印刷する印刷処理を実行する(S6)。
【0119】
印刷処理が終了すると、制御部201は、シール紙142の排出処理を実行し(S7)、印刷完了したシール紙142をシール紙排出口161から排出し、利用者に写真シールとして提供してゲームを終了する。このようにして、写真シール作成装置1により作成した利用者の撮影画像を、写真シールとして出力することができる。なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態の写真シール作成装置1は、通信により、撮影画像を携帯端末等に出力することも可能である。
【0120】
以上のような動作を実現する構成の写真シール作成装置1は、利用者の顔を明るく写すとともに、頭髪に輝くような艶のある写真シールを利用者に提供することができる。
【0121】
(シャッターボタンの詳細)
次に、操作ボタンとしてのシャッターボタン95の詳細について
図15から
図26を参照しつつ説明する。
図15は、撮影空間前方部A1−1および撮影空間後方部A1−2を見やすくするように、連結フレーム26A、側面パネル52A、及び背面パネル51を取り除いた写真シール作成装置1の斜視図である。
図16は、撮影空間後方部A1−2側から撮影空間前方部A1−1を見た正面図である。
【0122】
本実施形態では、撮影ゲーム内で使用するための操作ボタンとして、2つのシャッターボタン95が、下ストロボ85に備えられている。
図15において、カメラ91の光軸L1は、一点鎖線で表されており、光軸L1を含む鉛直方向の平面P1は、二点鎖線で表されている。平面P1と、下ストロボ85の表面との交線は、点線で表されている。本実施形態では、カメラ91が、撮影空間前方部A1−1における幅方向の中心に位置している。
【0123】
図15から明らかなように、シャッターボタン95は、撮影空間前方部A1−1であって、カメラ91の光軸L1を含む鉛直方向の平面P1を考えた場合、平面P1で区分される領域ごとに一つずつ設置されている。つまり、平面P1を境にして、カメラ91に向かって右側の領域には、右側のシャッターボタン95が下ストロボ85の右側に設置されており、カメラ91に向かって左側の領域には、左側のシャッターボタン95が下ストロボ85の左側に設置されている。
【0124】
通常、写真シール作成装置1においては、2人の利用者が一緒に撮影空間に入り、撮影を行うことが多い。この場合、それぞれの利用者は、カメラ91に対向し、カメラ91を中心として平面P1を挟んで、右側の位置と左側の位置にそれぞれ立つことが一般的である。つまり、それぞれの利用者は、カメラ91の光軸L1を含む鉛直方向の平面P1を考えた場合、平面P1で区分されるそれぞれの領域に立つことになる。
【0125】
写真シール作成装置1の床部23Aには、立ち位置表示部30が設けられており、立ち位置表示部30には、立ち位置誘導表示31,32が示されている。また、立ち位置誘導表示31,32以外には、別の模様を付すことで、立ち位置誘導表示31,32に対応する位置を利用者がわかりやすくなっている。
図17は、立ち位置表示部30の一例を天井15の方向から見た平面図である。
図17に示すように、立ち位置表示部30には、黒丸の立ち位置誘導表示31,32が表示されている。
【0126】
平面P1を境にして、カメラ91に向かって右側の立ち位置誘導表示31には、“right”の文字が付され、カメラ91に向かって左側の立ち位置誘導表示32には、“left”の文字が付されている。後述するように、立ち位置誘導表示の表示は、タッチパネルモニタ92上においても行われる。
【0127】
位置誘導表示31,32は、位置誘導表示31,32の位置に2人の利用者がそれぞれ立った際に、上ストロボ82、下ストロボ85、天井ストロボ86、右側面ストロボ87、および左側面ストロボ88による照明効果が適切に発揮される位置に設定されている。
【0128】
シャッターボタン95は、平面P1で区分される領域ごとに一つずつ設置されているので、位置誘導表示31,32の上、またはそれらの周辺に立った利用者は、互いに他の利用者の干渉を受けずに、下ストロボ85の右側および左側に設置されたシャッターボタン95をそれぞれ容易に操作可能になっている。
【0129】
図15および
図16に示す例では、右側のシャッターボタン95と左側のシャッターボタン95は、平面P1に対して等距離に設置されているが、これらのシャッターボタン95は、必ずしも等距離である必要はなく、平面P1で区分される領域ごとに一つずつ設置されていればよい。
【0130】
ここで、シャッターボタン95が配置される下ストロボ85の構造について、
図18から
図23を参照しつつ説明する。
図18は、下ストロボ85を示す斜視図である。
図19
は、下ストロボ85の右側面図である。
図20は、下ストロボ85の
図16におけるA−A’線断面図である。
図21は、下ストロボ85からアクリル板を取り除いた状態の斜視図である。
図22は、アクリル板を裏側から見た斜視図である。
図23は、利用者とシャッターボタン95との位置関係を説明するための図である。
【0131】
下ストロボ85は、シャッターボタン95を正面から見て右側の側面パネル100と、左側の側面パネル101と、右側の側面パネル100および左側の側面パネル101に接続される背面パネル102と、右側の側面パネル100、左側の側面パネル101、および背面パネル102に接続される底面パネル103とを備えている。右側の側面パネル100と左側の側面パネル101は、例えば金属製のパネルであり、側面視において、略台形形状を有している。背面パネル102は、例えば金属製のパネルであり、矩形形状を有している。底面パネル103は、例えば金属製のパネルであり、矩形形状を有している。
【0132】
図19に示すように、右側の側面パネル100は、底辺部100aと、互いに平行で底辺部100aに垂直な長辺部100bおよび短辺部100cと、斜辺部100dと、斜辺部100dおよび短辺部100cの間に形成された面取部100eとを備えている。
【0133】
側面図での図示は書略するが、左側の側面パネル101も同様に、底辺部101a、長辺部101b、短辺部101c、斜辺部101d、および面取部101eを備えている。
【0134】
以上のような側面パネル100,101、背面パネル102、および底面パネル103に囲まれた空間を覆うように、アクリル板104が取り付けられる。アクリル板104は、側面パネル100,101の斜辺部100d,101dおよび背面パネル102に取り付けられる斜面部104aと、側面パネル100,101の短辺部100c,101cに取り付けられる正面部104bと、斜面部104aおよび正面部104bに連続し、側面パネル100,101の面取部100e,101eに取り付けられる面取部104cとを備えている。
【0135】
アクリル板104の取り付けには、金属フレーム105,106,107が用いられる。金属フレーム105,106は、側面パネル100,101の斜辺部100d,101d、面取部100e,101e、および短辺部100c,101cに沿うように曲げられたフレームであり、ネジ留めが可能な幅を有している。また、金属フレーム107は、背面パネル102の幅の同じ長さを有する直線状のフレームであり、ネジ留めが可能な幅を有している。
アクリル板104を、側面パネル100,101、背面パネル102、および底面パネル103に囲まれた空間を覆うように取り付けた後、
図18に示すように、金属フレーム105,106,107をアクリル板104上から取り付け、ネジ等により金属フレーム105,106,107を側面パネル100,101および背面パネル102に固定する。その結果、アクリル板104は、側面パネル100,101および背面パネル102と、金属フレーム105,106,107との間に挟まれ、固定される。
【0136】
下ストロボ85は、
図20に示すように、背面パネル102が撮影操作部21の正面パネル42に接するように設置される。ただし、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、背面パネル102と正面パネル42との間に所定の間隔を設けるように下ストロボ85を設置してもよい。
【0137】
シャッターボタン95は、以上のような下ストロボ85におけるアクリル板104の面取部104cに設置される。下ストロボ85と、表示部としてのタッチパネルモニタ92とは、
図23に示すように、撮影空間前方部A1−1に配置されているが、下ストロボ85は、タッチパネルモニタ92よりも、撮影空間後方部A1−2側に突出している。そして、その突出した下ストロボ85におけるアクリル板104の面取部104cにシャッターボタン95が設置されている。
【0138】
したがって、シャッターボタン95は、タッチパネルモニタ92に比べて、利用者に近い位置であって、利用者の手が届き易く、操作し易い位置に設置されていると言うことができる。
図23においては利用者U1を模式的に示しており、シャッターボタン95が利用者U1の手の届き易い位置に設置されていることが分かる。その結果、利用者は、ライブビュー動画を見ながら撮影のために整えたポーズのまま、立ち位置に立った際の姿勢をほぼ崩すことなく、手をわずかに伸ばすだけでシャッターボタン95を操作することができるので、スマートフォン等による、所謂、自撮りの感覚で、撮影を行うことができる。
【0139】
アクリル板104を側面パネル100,101、背面パネル102、および底面パネル103に取り付けた取付状態においては、アクリル板104の斜面部104aは、斜面部104aの法線方向が、ほぼ天井15の方向となる角度を有している。また、アクリル板104の正面部104bは、前記取付状態においては、正面部104bの法線方向が、ほぼ床部23Aに平行な方向となる角度を有している。しかし、アクリル板104の面取部104cは、前記取付状態においては、面取部104cの法線方向が、天井15の方向と床部23Aに平行な方向との間の方向、つまり、
図23に示すように、利用者U1が立ち位置表示部30に立った場合には、利用者U1に対向する方向となる角度を有している。したがって、シャッターボタン95を斜面部104aに設置する場合、および正面部104bに設置する場合に比べて、シャッターボタン95を面取部104cに設置することにより、シャッターボタン95を利用者に向けた角度で設置することができ、操作性の低下を防止することができる。もちろん、面取部104cを設けず、シャッターボタン95を斜面部104aあるいは正面部104bに取り付けてもよい。
【0140】
本実施形態では、一例として、箱体としての下ストロボ85にシャッターボタン95を設置する態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、撮影空間前方部A1−1において、撮影空間後方部A1−2側に突出した箱体であれば、下ストロボ85以外の箱体にシャッターボタン95を設置するようにしてもよい。
【0141】
次に、シャッターボタン95のアクリル板104に対する取り付け方、および下ストロボ85内の光源との関係について、詳しく説明する。
図20および
図21に示すように、下ストロボ85の内部には、内部の空間を上下方向(下ストロボ85の高さ方向)に仕切る仕切り板120が取り付けられている。
【0142】
上側の空間には、瞬間光源である第1ストロボ108と、定常光源であるLED照明109,110とが備えられている。第1ストロボ108は、下ストロボ85を正面から見た時、幅方向における中央の位置に設けられており、LED照明109,110は、それぞれ第1ストロボ108の右側と左側に設けられている。
【0143】
下側の空間には、下ストロボ85を正面から見た時、中央の位置に遮蔽板111が設けられており、遮蔽板111の右側には、瞬間光源である第2ストロボ112と、定常光源であるLED照明113とが備えられている。また、遮蔽板111の左側には、瞬間光源である第3ストロボ114と、定常光源であるLED照明115とが備えられている。
【0144】
定常光源であるLED照明109,110,113,115は、利用者が撮影ポーズ等を確認するために用いられるライブビューがタッチパネルモニタ92に表示されている時に発光する光源である。また、瞬間光源である第1ストロボ108、第2ストロボ112、および第3ストロボ114は、カメラ91による撮影が行われる際に発光する光源である。これらの光源からの光は、アクリル板104を介して、利用者側に照射される。第1ストロボ108、第2ストロボ112、および第3ストロボ114が発光する際には、アクリル板104は、拡散板として機能し、第1ストロボ108、第2ストロボ112、および第3ストロボ114から発光された光を拡散させる。
【0145】
第1ストロボ108による光は、アクリル板104の斜面部104aによって利用者に照射され、利用者が立ち位置誘導表示31,32およびその周辺に立った際に、利用者の首の影と、顔の縁の影ができることを防止する働きを有している。しかし、第1ストロボ108による光だけの場合には、利用者の顎に影ができるため、この顎の影を消すために、第2ストロボ112および第3ストロボ114からの光をアクリル板104の正面部104bにより拡散させて利用者に照射している。なお、第2ストロボ112および第3ストロボ114による光は、場合によっては、利用者の顎から下の部分を効果的に照射する機能を有することも考えられる。
【0146】
このような下ストロボ85の下側の空間に設置された第2ストロボ112および第3ストロボ114を発光させると、利用者の目にこれらの光が写り込み、いわゆるキャッチライトが付与される。そして、第2ストロボ112および第3ストロボ114による光は、白い帯状にキャッチライトとして利用者の目に写り込む。その結果、利用者の黒目の中におけるキャッチライトとして表示される白色の領域が多くなり、黒目の面積が小さくなってしまう。
【0147】
しかしながら、本実施形態においては、第2ストロボ112と第3ストロボ114との中間に、遮蔽板111を設けているため、第2ストロボ112と第3ストロボ114による光が、キャッチライトとして、白い帯のように写ってしまうことを防止し、黒目の面積を大きく確保することができる。その結果、撮影画像の完成度を向上させることができる。
【0148】
遮蔽板111は、例えば金属製であり、遮蔽板111とアクリル板104との間には、図示を省略するゴム等の緩衝材が設けられる。この緩衝材により、遮蔽板111がアクリル板104を損傷させることを防止している。
【0149】
図24は、アクリル板104に対するシャッターボタン95の取り付け方を説明するための図であり、
図25はシャッターボタン95の配線位置を示す側面図であり、
図26はシャッターボタン95の配線位置を示す斜視図である。
【0150】
図24に示すように、シャッターボタン95は、まず、金属板116に取り付けられる。次に、シャッターボタン95の突出した部分を、アクリル板104の面取部104cに形成された穴部117に通し、金属板116の裏面側を面取部104cに取り付ける。そして、面取部104cの裏面側から、金属受け板118を取り付け、金属板116と金属受け板118とをネジ等により、アクリル板104の面取部104cに固定する。その結果、シャッターボタン95は、金属板116を介して、アクリル板104の面取部104cに取り付けられる。
【0151】
シャッターボタン95には、シャッターボタン95の押下を検知するスイッチ部およびシャッターボタン95を発光させるための光源が備えられている。スイッチ部および光源と、外部の電気回路との接続は、配線119によって行われる。
図25および
図26に示すように、配線119は、金属受け板118の裏側を通るように、取り付けられる。
【0152】
したがって、下ストロボ85を正面から見た場合には、配線119は、金属受け板118によって覆われ、さらには金属板116によって覆われることになる。
図18のように、金属板116は、金属フレーム106,107に連続した状態で固定される。したがって、シャッターボタン95の配線119は、金属フレーム106,107、金属板116、および金属受け板118によって覆われることになる。その結果、下ストロボ85内のLED照明109,110,113,115、並びに第1ストロボ108、第2ストロボ112、および第3ストロボ114が発光したとしても、配線119の影が、利用者によって視認されることがない。また、本実施形態では、シャッターボタン95ごとに、別々の金属板116および金属受け板118を用い、シャッターボタン95を金属板116および金属受け板118によりアクリル板104の面取部104cに取り付けている。このように、連続した金属板でなく、別々の金属板116および金属受け板118を用いることにより、金属板116および金属受け板118により遮蔽される面積を最小限にとどめることができる。
【0153】
本実施形態では、一例として、シャッターボタン95を金属板116に取り付けたが、金属板116の代わりに、不透光な材質の板を用いてもよい。金属板116の形状は、キャッチライトとして利用者の目に写り込む形状を考慮して決定してもよい。シャッターボタン95、および金属板116を用いることにより、下ストロボ85の全体的な光量は、これらを設置しない場合に比べて減ることが考えられるので、本実施形態では、これを補うように、下ストロボ85の内部のストロボの設置数を増やし、光量を増やしている。
【0154】
また、シャッターボタン95が取り付けられるアクリル板104の面取部104cは、斜面部104aおよび正面部104bのいずれとも角度を有した面となっている。したがって、利用者が、下ストロボ85の上側からも、正面側からも、配線119の影およびシャッターボタン95のストロボ内の部分の影を視認し難い配置となっている。
【0155】
本実施形態では、シャッターボタン95をアクリル板104の面取部104cに取り付ける態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではなく、面取部104cに対応する位置の金属フレーム105,106にシャッターボタン95を設けるようにしてもよい。
【0156】
(撮影ゲームの詳細)
次に、撮影ゲームの詳細を、
図27から
図35のフローチャート、および
図36〜
図49の表示画面例を示す図に基づいて説明する。
図27は、撮影ゲームの全体の流れを示すフローチャートである。まず、
図27を参照して、撮影ゲームの全体の流れについて説明する。
【0157】
撮影ゲームが開始されると、制御部201は、初期設定を行う(S10)。初期設定においては、制御部201は、撮影枚数カウンタを0に設定すると共に、各種のエラーカウンタを0に設定する。また、制御部201は、最大撮影枚数を9に設定する。さらに、制御部201は、撮影終了フラグ、自動撮影フラグ、および各種のエラーフラグを0に設定する。また、制御部201は、カメラ91のフォーカス設定を行う。
【0158】
次に、制御部201は、エラー処理を行う(S11)。エラー処理においては、制御部201は、フォーカスエラーの回数に応じてカメラ91のフォーカス設定を行ったり、カメラエラーの回数に応じてカメラ91の再起動等の処理を行ったりする。また、制御部201は、カメラエラーの回数が所定値以上に達した場合には、タッチパネルモニタ92にエラー画面を表示させて(S12)、処理を終了する。
【0159】
次に、制御部201は、撮影準備処理を行う(S13)。
図28は、撮影準備処理の詳細を示すフローチャートである。撮影準備処理においては、制御部201は、タッチパネルモニタ92に、撮影画像表示を行わせる(
図28:S30)。撮影画像表示には、初期画面として、例えば、
図36に示すスタート画面の表示と、
図37に示す立ち位置誘導表示などの撮影が開始されていないときの表示が含まれる。
【0160】
図36に示すスタート画面では、制御部201は、例えば、スタートボタン400を表示させる。制御部201は、スタートボタン400が押下されたことを検知すると、以下に説明するそれぞれの処理をスタートさせる。次に、制御部201は、スタートボタン400が押下されたことを検知すると、
図37に示す立ち位置誘導表示401をタッチパネルモニタ92に表示させる。立ち位置誘導表示401は、2人用コースを選択した場合の表示である。立ち位置誘導表示401は、上述した立ち位置表示部30の立ち位置誘導表示31,32に対応する画像を、タッチパネルモニタ92に表示させるものである。制御部201は、例えば、位置誘導表示31,32に対応する画像402と共に、2人の利用者それぞれに向けて、位置誘導表示31,32に立つように誘導するメッセージ403をタッチパネルモニタ92に表示させる。
【0161】
次に、制御部201は、タッチパネルモニタ92に、
図38に示すように、シャッターボタン95の押下を指示するメッセージ404を表示させる。また、その際に、制御部201は、シャッターボタン95を点灯させ、シャッターボタン95の存在を報知する。シャッターボタン95には、光源が内蔵されており、制御部201からの指示に応じて点灯するように構成されている。また、制御部201は、右側表示エリア405にサンプルポーズ見本集408を表示させ、中央表示エリア406には、サンプルポーズ見本集408の中の最初のサンプルポーズ見本409を表示させる。
【0162】
制御部201は、表示画面の右上における残り時間表示エリア410に、撮影ゲームの残り時間を表示させる。1回の撮影ゲームの時間は、例えば90秒に設定されており、制御部201は、撮影ゲームが開始されると、この90秒を1秒ずつディクリメントして、残り時間表示エリア410に表示させる。表示画面の下部には、サムネイル表示エリア411が設けられているが、撮影が行われてない段階では、制御部201は、最大撮影枚数を意味する白丸の印のみを表示させる。
【0163】
次に、制御部201は、撮影操作部21および利用者立ち位置部23に対して、それぞれに設置されたストロボのチャージ指示を行う(
図28:S31)。ストロボのチャージには、所定時間を要するため、撮影準備処理の一部として、チャージ指示を行うように構成されている。
【0164】
次に、制御部201は、ライブビューフォーカス調整を行う(
図28:S32)。制御部201は、ライブビューのためのカメラ91の設定を行い、フォーカス調整を行う。
【0165】
以上の処理が終了すると、制御部201は、ライブビュー表示を開始する(
図28:S33)。
図39は、ライブビュー表示の一例を示している。制御部201は、中央表示エリア406に、カメラ91により撮影した利用者の画像をクロマキー処理して、合成用画像(背景画像等)と、所定の画像処理を施した画像とを合成した合成画像を、ライブビュー表示412としてリアルタイムで表示させる。利用者は、ライブビュー表示412を見ることにより、印刷される画像にほぼ等しい画像を予め確認しながら、ポーズを決めることができる。
【0166】
制御部201は、ライブビュー表示412を中央表示エリア406に表示させる時には、それまで中央表示エリア406に表示させていたサンプルポーズ見本409を、左側表示エリア407に移動させる。制御部201は、左側表示エリア407においては、サンプルポーズ見本409を縮小して表示させる。制御部201は、このように、サンプルポーズ見本409を、右側表示エリア405、中央表示エリア406、および左側表示エリア407の順で移動して表示させる。以上で撮影準備処理(
図27:S13)が終了する。
【0167】
次に、制御部201は、ボタン処理を行う(
図27:S14)。ボタン処理は、撮影に関わる処理(
図27:S15)、撮影終了ボタン処理(
図27:S16)、および自動撮影ボタン処理(
図27:S17)に分かれており、制御部201は、それぞれの処理を並行して実行する。
【0168】
図29は、撮影に関わる処理の詳細を示すフローチャートである。撮影に関わる処理においては、制御部201は、自動撮影フラグが1かどうかを判断する(
図29:S40)。制御部201は、後述する自動撮影ボタン417が押下された際、および手動撮影モードから強制撮影モードに撮影モードが切り替えられた場合に、自動撮影フラグを1に設定する。制御部201は、自動撮影フラグが1であると判断した場合には(
図24:S40;YES)、撮影に関わる処理を終了する。一方、制御部201は、自動撮影フラグが0であると判断した場合には(
図29:S40;NO)、シャッターボタン95の押下を受け付ける処理を行う(
図29:S41)。制御部201は、シャッターボタン95に備えられたLED等の光源を点灯させる。シャッターボタン95には、LED等の光源が備えられており、制御部201の指示に応じて点灯または消灯するように構成されている。
【0169】
次に、制御部201は、自動撮影移行条件の確認を行う(
図29:S42)。自動撮影移行条件とは、所定時間内におけるシャッターボタン95の押下の有無に応じて、手動撮影モードから強制撮影モードに切り替えるかどうかを判断するための条件である。自動撮影移行条件の詳細については後述する。
【0170】
制御部201は、シャッターボタン95が所定時間内に押下され、自動撮影移行条件を満たさないと判断した時は(
図29:S42;条件満たさない)、シャッターボタン95を無効化する(
図29:S44)。制御部201は、シャッターボタン95が押下されたかどうかの検知を停止し、シャッターボタン95に備えられたLED等の光源を消灯させる。その後、制御部201は、撮影に関わる処理を抜けて、次の撮影処理に移行する(
図27:S18)。
【0171】
一方、制御部201は、シャッターボタン95が所定時間内に押下されず、自動撮影移行条件を満たすと判断した時は(
図29:S42;条件満たす)、自動撮影フラグを1に設定し(
図27:S42)、最大撮影枚数を6に設定する(
図27:S43)。これにより、撮影モードは、手動撮影モードから強制撮影モードに切り替えられる。強制撮影モードに切り替えられると、これ以降は、シャッターボタン95の押下を受け付けず、自動撮影モードで撮影が行われる。本実施形態では、強制撮影モードでの最大撮影枚数は6に設定されている。
【0172】
制御部201は、最大撮影枚数を6に設定した後、シャッターボタン95を無効化する(
図29:S44)。制御部201は、シャッターボタン95が押下されたかどうかの検知を停止し、シャッターボタン95に備えられたLED等の光源を消灯させる。その後、制御部201は、撮影に関わる処理を抜けて、次の撮影処理に移行する(
図27:S18)。
【0173】
図30は、撮影終了ボタン処理の詳細を示すフローチャートである。撮影終了ボタンとは、利用者が撮影の終了を希望する際に押下するボタンである。本実施形態では、最低撮影枚数が6に設定されており、5枚の撮影が終了するまでは、終了ボタンを表示させないように構成されている。5枚の撮影が終了すると、終了ボタンを表示させ、終了ボタンの押下された回が最後の撮影回となる。もちろん、5枚の撮影が終了する以前に、撮影終了ボタンが表示されてもよい。また、撮影終了ボタンが表示されず、所定時間が経過することによってのみ、撮影ゲームが終了するようにしてもよい。この場合、自動撮影ボタンと撮影終了ボタンが同時に表示されることが無くなるので、表示画面がわかりやすくなる。
【0174】
制御部201は、終了ボタン処理においては、撮影枚数カウンタの値が5以上で、かつ撮影終了フラグが0であるかどうかを判断する(
図30:S50)。制御部201は、撮影枚数カウンタの値が5未満であり、かつ、撮影終了フラグが1である場合には(
図30:S50;NO)、撮影終了ボタン処理を抜ける。
【0175】
一方、制御部201は、撮影枚数カウンタの値が5以上であり、かつ、撮影終了フラグが0である場合には(
図30:S50;YES)、撮影終了ボタンの受付を開始し(
図30:S51)、タッチパネルモニタ92に撮影終了ボタン418を表示させる。
図43は、撮影終了ボタン418の表示例を示している。
図43に示すように、右側表示エリア405の下方には、撮影終了ボタン418が表示される。
【0176】
制御部201は、撮影終了ボタン418が押下されたかどうかを判断し(
図30:S52)、撮影終了ボタン418が押下されない場合には(
図30:S52;NO)、終了ボタン処理を抜ける。しかし、制御部201は、撮影終了ボタン418が押下されたと判断した場合には(
図30:S52;YES)、撮影終了フラグを1に設定し(
図30:S53)、撮影終了ボタンの受付を終了して(
図30:S54)、撮影終了ボタン処理を抜ける。
【0177】
図31は、自動撮影ボタン処理の詳細を示すフローチャートである。自動撮影ボタンとは、利用者が自動撮影を希望する際に押下するボタンである。自動撮影ボタンが押下されると、シャッターボタン95が押下されなくても、自動で撮影が行われる自動撮影モードとなる。本実施形態では、少なくとも1回はシャッターボタン95の押下による手動撮影モードでの撮影を利用者に行わせるために、手動モードによる1回以上の撮影が行われないと自動撮影ボタンを表示させないように構成されている。
【0178】
制御部201は、自動撮影ボタン処理においては、撮影枚数カウンタの値が1以上で、かつ、撮影終了フラグが0であるかどうかを判断する(
図31:S60)。制御部201は、撮影枚数カウンタの値が1以上であり、かつ、撮影終了フラグが0である場合には(
図31:S60;YES)、自動撮影ボタンの受付を開始する(S61)。
図42は、自動撮影ボタン417の表示例を示している。
図42に示すように、左側表示エリア407の下方には、自動撮影ボタン417が表示される。
【0179】
制御部201は、自動撮影ボタン417が押下されたかどうかを判断し(
図31:S62)、自動撮影ボタン417が押下されない場合には(
図31:S62;NO)、撮影終了ボタンの受付を終了し(
図31:S65)、自動撮影ボタン処理を抜ける。しかし、制御部201は、撮影終了ボタン418が押下されたと判断した場合には(
図31:S62;YES)、自動撮影フラグを1に設定し(
図31:S63)、最大撮影枚数を7に設定する(
図31:S64)。本実施形態では、手動撮影モードにおける最大撮影枚数は9に設定されているが、自動撮影モードにおける最大撮影枚数は、それよりも少ない7に設定されている。このようにして、利用者に対して、手動撮影モードに対するインセンティブを与えている。
【0180】
制御部201は、最大撮影枚数の設定が終了すると、撮影終了ボタンの受付を終了し(
図31:S65)、自動撮影ボタン処理を抜ける。
【0181】
以上のようにして、ボタン処理(
図27:S14)が終了すると、制御部201は、
撮影処理を行う(
図27:S18)。
図32は、撮影処理の詳細を示すフローチャートである。制御部201は、撮影処理においては、カウントダウンを開始する(
図32:S70)。本実施形態では、例えば、3、2、1のようにカウントダウンの値をタッチパネルモニタ92に表示させ、利用者に撮影が行われるタイミングを知らせるようになっている。
【0182】
制御部201は、次に、ライブビュー表示を終了させ(
図32:S71)、
図40に示すように、例えば黒色の背景に、メッセージが表示されたカウントダウン初期画面413を中央表示エリア406に表示させる。カウントダウン初期画面413に含まれるメッセージとしては、例えば、「カメラを見てね!」のように、利用者に対してカメラ91を見るように促すメッセージや、カウントダウンの初期値である「3」の数字が含まれる。
【0183】
カウントダウン初期画面413を、例えば1秒間程度表示させた後は、
図41に示すように、カウントダウン開始の直前の合成画像414を中央表示エリア406に固定して表示させ、カウントダウン表示415を、例えば、3、2、1のようにディクリメントしながら表示させる。
【0184】
次に、制御部201は、撮影のためのカメラ91の設定を行う(
図32:S72)。次に、制御部201は、撮影に使用するストロボのチャージ完了を確認する(
図32:S73)。制御部201は、ストロボのチャージが完了していない場合には(
図32:S73;未完了)、予め定められている最大チャージ時間が経過したかどうかを確認する(
図32:S74)。制御部201は、最大チャージ時間を超過してもチャージが完了しない場合には(
図32:S74;超過)、タッチパネルモニタ92にエラー画面を表示させ(
図32:S75)、処理を終了する。
【0185】
制御部201は、経過時間が最大チャージ時間以下である場合には(
図32:S74;以下)、予め定められている指定時間の待機を行い、ストロボのチャージ完了の確認を繰り返す(
図32:S73)。
【0186】
制御部201は、ストロボのチャージ完了を確認した場合には(
図32:S73;完了)、撮影を行う(
図32:S78)。制御部201は、撮影操作部21と利用者立ち位置部23におけるそれぞれのストロボを発光させると共に、カメラ91のシャッターを動作させて撮影を行う。
【0187】
制御部201は、撮影の終了後、撮影結果の確認を行う(
図32:S79)。制御部201は、撮影結果の確認においては、シャッターが正常であるかどうか、およびフォーカスエラーがあったかどうかを確認する。制御部201は、シャッターの異常およびフォーカスエラーの少なくともいずれかが発生した場合には(
図32:S79;異常)、エラー処理を行う。制御部201は、エラー処理においては、該当するエラーのカウンタをインクリメントする。制御部201は、シャッターの異常が発生した場合には、カメラエラーカウンタをインクリメントし、フォーカスエラーが発生した場合には、フォーカスエラーカウンタをインクリメントする。
【0188】
制御部201は、以上のようなエラー処理が終了した後、あるいはステップS79の撮影結果の確認の結果、エラーがないと判断した場合には(
図32:S79;正常)、エラー回数の確認を行う(
図32:S81)。制御部201は、カメラエラーカウンタおよびフォーカスエラーカウンタの少なくともいずれかが所定回数を超過した場合には(
図32:S79;超過)、エラーが発生したと判断して(
図32:S82)、
図27のエラー処理(
図27:S11)からやり直す。
【0189】
制御部201は、エラー回数の確認の結果、カメラエラーカウンタおよびフォーカスエラーカウンタのいずれもが所定回数以下である場合には(
図32:S79;以下)、撮影操作部21に、撮影画像と、所定の画像処理を行った画像とを合成する画像処理を指示する(
図32:S83)。
【0190】
以上のようにして撮影処理が終了すると、制御部201は、撮影後処理を行う(
図27:S19)。撮影後処理(
図27:S19)は、ストロボ処理(
図27:S20)と画像処理確認処理(
図27:S21)とに分かれている。制御部201は、ストロボ処理(
図27:S20)と、画像処理確認処理(
図27:S21)と、それぞれ並行して実行する。
【0191】
図33は、ストロボ処理の詳細を示すフローチャートである。制御部201は、ストロボ処理においては、次の撮影のために、ストロボのチャージを所定時間だけ待機する処理を行う(
図33:S90)。制御部201は、所定時間待機後、ストロボが発光したかどうかの確認を行う(
図33:S91)。制御部201は、ストロボが発光したと確認した場合には(
図33:S91;発光)、ストロボ処理を抜ける。
【0192】
制御部201は、ストロボが発光しなかったことを確認した場合には(
図33:S91;不発光)、不発光カウンタをインクリメントする(
図33:S92)。制御部201は、不発光カウンタの値が1を超えたかどうかを判断し(
図33:S93)、不発光カウンタの値が1以下の場合には(
図33:S93;NO)、ストロボ処理を抜ける。しかし、制御部201は、不発光カウンタの値が1を超えたと判断した場合には(
図33:S93;YES)、タッチパネルモニタ92にエラー画面を表示させて処理を終了する。
【0193】
図34は、画像処理確認処理の詳細を示すフローチャートである。制御部201は、画像処理確認処理においては、撮影処理(
図27:S18)で指示した画像処理が完了したかどうかを確認する(
図34:S100)。制御部201は、画像処理が未完了であると判断した場合には(
図34:S100;未完了)、予め指定された時間だけ待機する(
図34:S101)。
【0194】
制御部201は、画像処理が完了したと判断した場合には(
図34:S100;完了)、画像処理におけるエラーの発生を確認する(
図34:S102)。制御部201は、画像処理におけるエラーが発生したと判断した場合には(
図34:S102;エラー)、画像処理エラーカウンタをインクリメントする(
図34:S103)。制御部201は、画像処理エラーカウンタの値が1を超えたかどうかを判断し(
図34:S104)、画像処理エラーカウンタの値が1を超えたと判断した場合には(
図34:S104;YES)、タッチパネルモニタ92にエラー画面を表示させて処理を終了する。しかし、制御部201は、画像処理エラーカウンタの値が1以下の場合(
図34:S104;NO)、あるいは、ステップS102において画像処理におけるエラーが発生していないと判断した場合には(
図34:102;正常)、サムネイル表示処理を行う(
図34:S106)。
【0195】
制御部201は、サムネイル表示処理においては、サムネイル表示エリア411に、画像処理された画像を表示させる。
図42は、サムネイル表示エリア411にサムネイル表示が行われた例を示している。
図42に示すように、サムネイル表示エリア411の左端には、1回目の撮影のサムネイル416が表示されている。
【0196】
制御部201は、サムネイル表示処理(
図34:S106)が終了すると、画像処理確認処理を抜ける。
【0197】
以上のような撮影後処理(
図27:S19)が終了すると、制御部201は、枚数確認処理(
図27:S24)を行う。
図35は、枚数確認処理の詳細を示すフローチャートである。枚数確認処理においては、制御部201は、上述した画像処理におけるエラーの回数を示す画像処理エラーカウンタの値が1を超えたかどうかを判断する(
図35:S110)。
【0198】
制御部201は、画像処理エラーカウンタの値が1を超えたと判断すると(
図35:S110;YES)、エラーが発生したとして(
図35:S111)、枚数確認処理を抜け、
図27に示すように、ステップS11のエラー処理からやり直す。
【0199】
制御部201は、画像処理エラーカウンタの値が1以下であると判断した場合には(
図35:S110;NO)、撮影枚数カウンタをインクリメントし(
図35:S112)、撮影枚数が最大撮影枚数に達したかどうかの判断を行う(
図35:S113)。
【0200】
制御部201は、撮影枚数が最大撮影枚数に達した場合には(
図35:S110;YES)、撮影終了フラグを1に設定する。制御部201は、このように撮影終了フラグを1に設定した後、あるいは、撮影枚数が最大撮影枚数に達していないと判断した場合には(
図35:S110;NO)、撮影終了フラグを確認する(
図35:S115)。
【0201】
制御部201は、撮影終了フラグが1ではない場合には(
図35:S115;0)、撮影後処理を抜け、
図27に示すように、次の撮影のためにステップS11のエラー処理からの処理を実行する。しかし、制御部201は、撮影終了フラグが1の場合には(
図35:S115;1)、
図27に示すように、撮影ゲームの処理を終了する。
【0202】
制御部201は、撮影ゲームを終了した後には、後述する編集対象画像選択処理を行う。ままた、制御部201は、編集対象画像選択処理を終了した後には、タッチパネルモニタ92に、編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動して編集を行うように指示メッセージを表示させ、同様の指示メッセージを音声で再生させる。
【0203】
図42は、1回目の撮影が終了した際のタッチパネルモニタ92上の表示例を示している。
図42に示すように、制御部201は、サムネイル表示エリア411に、1回目の撮影画像のサムネイル416を表示させる。また、制御部201は、左側表示エリア407の下方に、自動撮影ボタン417を表示させる。このように、本実施形態においては、1回目の撮影終了後は、自動撮影ボタン417の押下により、撮影モードを手動撮影から自動撮影に切り替えることができる。
【0204】
制御部201は、中央表示エリア406に、2回目の撮影のためのライブビュー表示412を表示させるが、このライブビュー表示412を表示させる前に、
図38のような2つ目のサンプルポーズ見本409を中央表示エリア406に表示させた後、そのサンプルポーズ見本409を左側表示エリア407に表示させる。
【0205】
次に、本実施形態における撮影モードについて説明する。本実施形態においては、撮影モードとして、手動撮影モード、自動撮影モード、および強制撮影モードの3つの撮影モードを備えている。
【0206】
(手動撮影モード)
手動撮影モードは、シャッターボタン95の押下を検知した後にカウントダウンを開始して撮影を行うモードである。本実施形態では、一例として、1回の撮影ゲームにおける制限時間が90秒に設定されているため、撮影ゲームの開始から、10秒を超えない間隔でシャッターボタン95を押下して行くことにより、最大で9回の撮影を行うことができる。言い換えれば、撮影ゲームの開始から、前回の撮影から、10秒以上の間隔でシャッターボタン95を押下する場合には、最大撮影枚数が減少する。
【0207】
本実施形態では、手動撮影モードにおける最大撮影枚数(9枚)は、手動撮影モードから自動撮影モードに変更した場合に撮影できる最大撮影枚数(7枚)より多くなるように設定される。このように、手動撮影モードによる撮影ゲームにおける撮影回数を多くすることで、利用者の満足度がより高くなり、手動撮影モードによる撮影を行うことのインセンティブになっている。なお、自動撮影モードを推奨したい場合には、自動撮影モードに変更した場合の最大撮影枚数を多くしてもよい。
【0208】
手動撮影モードによれば、利用者がシャッターボタン95を押下することによって、撮影指示を出すことになるので、スマートフォンにおける、所謂、自撮りの感覚で、撮影ゲームを楽しむことができる。
【0209】
本実施形態では、シャッターボタン95を押下してから3、2、1の1秒ごとのカウントダウンの終了後に、撮影が行われる。但し、手動撮影モードにおいて、シャッターボタン95を押下してから撮影が行われるまでの時間は任意であり、適宜変更することが可能である。このように、シャッターボタン95を押下した後に直ちに撮影が行われるのではなく、シャッターボタン95を押下して撮影指示を出してから所定時間の経過後に撮影が行われるので、利用者は表情を作る時間を確保することができる。
【0210】
上述したように、本実施形態においては、撮影準備処理(
図27:S13)において、ストロボのチャージ指示が行われる。つまり、ある回の撮影が最大撮影枚数とならない限り、撮影後にすぐに次の回の撮影のためにストロボのチャージ指示が行われる。この制御によって、ボタンを押下する時間を待たずにストロボを照射させることができる。
【0211】
そこで、本実施形態では、ある回の撮影を最後の撮影にしたいという利用者の意思を反映させるために、撮影終了ボタン418をタッチパネルモニタ92に表示させている。但し、本実施形態では、どのモードで撮影した場合でも、少なくとも6回の撮影を行うように構成されている。そのため、本実施形態では、
図30を用いて説明したように、撮影枚数が5枚以上であって、撮影終了フラグが0の場合、つまり、撮影枚数が最大撮影枚数に達していない場合、あるいは既に撮影終了ボタン418が押下されていない場合に、撮影終了ボタン418を表示させる。
【0212】
図43は、撮影終了ボタン418の表示例を示す図である。
図43に示すように、サムネイル表示エリア411には、5枚のサムネイル416が表示されている。また、残り枚数を示す白丸の印は4個表示される。これは、5回の撮影が終了した段階であることを示している。この場合には、右側表示エリア405の下方に、撮影終了ボタン418が表示される。
【0213】
図27および
図30を用いて説明したように、撮影終了ボタン418が押下されると、制御部201は、撮影終了フラグを1に設定して撮影終了ボタン処理を抜け、撮影処理(
図27:S18)に移行する。つまり、撮影終了ボタン418が押下されると、押下後1回の撮影をしてから撮影を終了し、編集対象画像選択処理へ移行する。
【0214】
なお、9枚目のライブビュー表示時、または、撮影ゲームの開始から80秒を超えてシャッターボタン95が押下されない場合は、撮影終了ボタン418は表示されない。9枚目のライブビュー表示時は、これから行われる撮影が9回目の撮影し、撮影枚数が最大撮影枚数に達するためである。また、撮影ゲームの開始から80秒を超えてシャッターボタン95が押下されない場合は、制限時間である90秒までの残り時間が少なく、撮影終了ボタン418が押下されるまでもなく、これから行われる撮影が9回目の撮影し、撮影枚数が最大撮影枚数に達するためである。
【0215】
本実施形態では、次回の撮影のために、ある回の撮影直後にストロボチャージを行うようにしているので、ストロボチャージを行った後に撮影終了ボタン418を表示させている。しかしながら、撮影直後にストロボチャージを行わずに、撮影終了ボタン418を表示させ、撮影終了ボタン418が押下された場合には、そのまま撮影を終了するようにしてもよい。
【0216】
(自動撮影モード)
自動撮影モードは、利用者からの撮影指示に基づかず、所定間隔(例えば10秒間隔)で自動的に撮影が行われるモードである。利用者の操作に基づく自働撮影モードへの切り替えは、タッチパネルモニタ92に表示される自動撮影ボタン417の押下により行われる。本実施形態では、自動撮影ボタン417は、モードの切り替えのみに用いられ、シャッターボタン95は、撮影指示のためにのみ用いられる。このように構成することにより、各々の機能を明確にしている。
【0217】
本実施形態では、
図31を用いて説明したように、撮影枚数が1枚以上にならないと、自動撮影ボタン417は表示されない。つまり、本実施形態では、少なくとも1回は、手動撮影モードでの撮影が行われ、その後は自動撮影モードに切り替えることが可能になっている。手動撮影モードでは、利用者はライブビュー表示を見ながらポーズや表情を確認し、撮影するポーズや表情が決まったらシャッターボタン95を押下して自分で撮影指示を出す。したがって、利用者は、撮影画像の出来栄えを確認して満足したら、手動撮影モードから自動撮影モードへ切り替えてポーズや表情を微調整することに集中して撮影をすることができる。
【0218】
但し、手動撮影モードでの撮影を一度も行わない状態でも、自動撮影ボタン417を表示させ、自動撮影モードに変更できるようにしてもよい。また、撮影開始時の初期状態では、自動撮影モードであり、その後に撮影モード切替ボタン等を表示させ、手動撮影モードに切り替えられるようにしてもよい。その場合、従前の写真シール作成装置と同じようなゲームを開始直後の1枚目の撮影時から行うことができる。
【0219】
本実施形態では、一旦、自動撮影モードに移行すると、手動撮影モードには戻れないように構成されている。利用者は、手動撮影モードでポーズや表情を決めて、自動撮影モードに移行した後は撮影に集中するので、再度手動撮影モードに移行する必要がない。しかしながら、自動撮影モードに移行した後であっても、手動撮影モードに戻れるようにしてもよい。
【0220】
図44は、自動撮影モードが選択された場合のライブビュー表示の画面を示している。
図44に示すように、自動撮影モードでは、残り時間表示エリア410の表示が、残り時間ではなく、残り枚数に切り替えられる。残り時間を表示したとしても、自動撮影モードでは、所定間隔で撮影が行われるため、あと何回撮影が行われるかを伝えた方が利用者にとっては撮影が行いやすいためである。
【0221】
また、
図44に示すように、サムネイル表示エリア411においては、手動撮影モードで撮影された際の1枚のサムネイル416が表示されると共に、残り枚数を示す白丸の印は6個表示される。つまり、
図31を用いて説明したように、自動撮影モードが選択された場合の最大撮影枚数は7枚に設定され、手動撮影モードにおける最大撮影枚数である9枚より少なくなっている。このように、本実施形態においては、手動撮影モードによる撮影ゲームにおける撮影回数を多くすることで、利用者の満足度を高くして、手動撮影モードを推奨している。しかし、自動撮影モードを推奨したい場合には、自動撮影モードに変更した場合の最大撮影枚数を多くしてもよい。ここでは白丸の印の数が、自動撮影モードに変更されたことにより変化している。これは、自動撮影モードの撮影枚数を示しているためである。しかしながら、必ずしも変更する必要はなく最大撮影枚数である9枚の表示を保持していてもよい。
本実施形態では、手動撮影モードにおける最大撮影枚数(9枚)は、手動撮影モードから自動撮影モードに変更した場合に撮影できる最大撮影枚数(7枚)より多くなるように設定される。このように、手動撮影モードによる撮影ゲームにおける撮影回数を多くすることで、利用者の満足度がより高くなり、手動撮影モードによる撮影を行うことのインセンティブになっている。なお、自動撮影モードを推奨したい場合には、自動撮影モードに変更した場合の最大撮影枚数を多くしてもよい。
【0222】
なお、自動撮影モードにおいては、撮影終了ボタン418は表示されず、撮影終了ボタン418を押下することで、撮影動作を終了させることができない。自動撮影モードの場合は、利用者は操作に気を取られることなく撮影に集中できるので、撮影を終了させる操作を意識させる必要がないためである。但し、自動撮影モードにおいても、撮影終了ボタン418を押下することで撮影を終了させるようにしてもよい。
【0223】
(強制撮影モード)
強制撮影モードは、手動撮影モードにおいて利用者が所定の操作を行わなかった場合に、最低撮影枚数を確保するために移行する自動撮影モードである。上述した自動撮影モードとは異なり、利用者の操作ではなく、所定時間の経過後に所定の撮影枚数に達していない場合に、自働的に強制撮影モードへ切り替えられる。
【0224】
本実施形態では、強制撮影モードにおける撮影間隔は、自動撮影モードと同じ10秒間隔であるが、強制撮影モードにおける撮影間隔を、自動撮影モードにおける撮影間隔よりも短くする等、異なる間隔としてもよい。強制撮影モードにおける撮影間隔を、自動撮影モードにおける撮影間隔よりも短くした場合は、強制撮影モードで撮影できる枚数を確保しながら、手動撮影モードを行える時間を長く確保できる。
【0225】
図29を用いて説明したように、手動撮影モードから強制撮影モードへの移行は、自動撮影移行条件を満たしているかどうかによって決定される。自動撮影移行条件は、最低撮影枚数である6枚を確保できるように設定されている。
【0226】
本実施形態では、自動撮影移行条件として、以下の6つの条件が設定されている。
[条件1]撮影ゲームの開始から30秒後に撮影枚数が0枚だった場合
この場合には、制限時間の90秒まで残り60秒となる。この60秒で最低撮影枚数の6枚を確保するために、手動撮影モードから強制撮影モードへ切り替え、強制撮影モードで6枚の撮影を行う。
【0227】
[条件2]撮影ゲーム開始から40秒後に撮影枚数が1枚だった場合
この場合には、制限時間の90秒まで残り50秒となる。この50秒で最低撮影枚数の6枚を確保するために、手動撮影モードから強制撮影モードへ切り替え、強制撮影モードで5枚の撮影を行う。
【0228】
[条件3]撮影ゲーム開始から50秒後に撮影枚数が2枚だった場合
この場合には、制限時間の90秒まで残り40秒となる。この40秒で最低撮影枚数の6枚を確保するために、手動撮影モードから強制撮影モードへ切り替え、強制撮影モードで4枚の撮影を行う。
【0229】
[条件4]撮影ゲーム開始から60秒後に撮影枚数が3枚だった場合
この場合には、制限時間の90秒まで残り30秒となる。この30秒で最低撮影枚数の6枚を確保するために、手動撮影モードから強制撮影モードへ切り替え、強制撮影モードで3枚の撮影を行う。
【0230】
[条件5]撮影ゲーム開始から70秒後に撮影枚数が4枚だった場合
この場合には、制限時間の90秒まで残り20秒となる。この20秒で最低撮影枚数の6枚を確保するために、手動撮影モードから強制撮影モードへ切り替え、強制撮影モードで2枚の撮影を行う。
【0231】
[条件6]残り時間が5秒以下だった場合
この場合には、制限時間の90秒まで残り5秒以下となる。この5秒以下の時間で最低撮影枚数の6枚を確保するために、手動撮影モードから強制撮影モードへ切り替え、強制撮影モードで1枚の撮影を行う。
【0232】
以上のような自動撮影移行条件を満たす場合に、手動撮影モードから強制撮影モードに切り替えることにより、利用者が手動撮影モードに慣れていない等の場合であっても、最低撮影枚数の6枚を確実に確保することができる。
【0233】
上述した自動撮影移行条件は、あくまでも一例であり、例えば、撮影ゲームの開始から80秒後に撮影枚数が0枚である場合に、6枚連写(撮影間隔を置かずに6枚連続撮影)を行うことによって6枚の最低撮影枚数を取得することも考えられる。また、撮影ゲームの開始から80秒後に最低撮影枚数までに必要な撮影枚数を計算し、必要な枚数分だけ連写を行うことによって6枚の最低撮影枚数を取得することも考えられる。
【0234】
図45は、強制撮影モードに切り替えられた場合のライブビュー表示の画面を示している。
図45に示すように、強制撮影モードでは、残り時間表示エリア410の表示が、残り時間ではなく、残り枚数に切り替えられる。残り時間を表示したとしても、強制撮影モードでは自動的に所定間隔で撮影が行われるため、あと何回撮影が行われるかを伝えた方が利用者にとっては親切であるためである。
【0235】
また、
図45に示すように、サムネイル表示エリア411においては、手動撮影モードで撮影された際の、例えば1枚のサムネイル416が表示されると共に、残り枚数を示す白丸の印は5個表示される。つまり、
図29を用いて説明したように、強制撮影モードに切り替えられた場合の最大撮影枚数は6枚に設定される。このように、本実施形態においては、手動撮影モードによる撮影ゲームにおける撮影回数を多くすることで、利用者の満足度を高くして、手動撮影モードを推奨している。しかし、強制撮影モードに最大撮影枚数を他の撮影モードの最大撮影枚数と等しくし、あるいは多くしてもよい。
【0236】
強制撮影モードにおいても、自働撮影モードと同様に、手動撮影モードからの切り替えが行わると、手動撮影モードに戻れない。強制撮影モードに切り替わる場合は、残り時間が少ない場合であるため、手動撮影モードに切り替えられても、利用者はテンポよくシャッターボタン95を押さなくては最低撮影枚数が生成されない。したがって、利用者の任意のタイミングでシャッターボタン95を押して撮影するという楽しさが軽減されてしまうため、強制撮影モードから手動撮影モードに戻る仕様にはしていない。
【0237】
また、強制撮影モードにおいても、撮影終了ボタン418の押下により撮影動作を終了させることができない。強制撮影モードにおいては、自動的に撮影が行われるため、利用者は操作に気を取られることなく撮影に集中できる。したがって、撮影終了ボタン418を表示させて、撮影を終わらせる操作を意識させる必要がないため、このような構成を採用している。但し、強制撮影モードにおいても、撮影終了ボタン418を表示させ、撮影終了ボタン418の押下により撮影動作を終了させるようにしてもよい。
【0238】
(シャッターボタンの故障検知処理の詳細)
ここで、
図46を参照しつつ、シャッターボタン95の故障検知処理について説明する。
図46は、シャッターボタン95の故障検知処理のフローチャートである。シャッターボタン95の故障検知処理は、電源投入後にシャッターボタン95の故障があったかどうかを判断するが、その判断の基準となるシャッターボタン95の連続不使用の回数は、撮影ゲーム毎に計数している。
【0239】
電源が投入されると、制御部201は、右側のシャッターボタン95における連続不使用の回数を計数するためのカウンタである右カウンタの値が、10以上かどうかを判断する(S200)。制御部201は、右カウンタの値が10以上と判断した場合には(S200;YES)、タッチパネルモニタ92にエラーメッセージを表示させ、シャッターボタン95の交換を促す。但し、この場合でも、撮影ゲーム自体は行うことができる。
【0240】
制御部201は、右カウンタの値が10以上ではないと判断した場合には(S200;NO)、左側のシャッターボタン95における連続不使用の回数を計数するためのカウンタである左カウンタの値が、10以上かどうかを判断する(S202)。制御部201は、左カウンタの値が10以上と判断した場合には(S202;YES)、タッチパネルモニタ92にエラーメッセージを表示させ、シャッターボタン95の交換を促す。但し、この場合でも、撮影ゲーム自体は行うことができる。
【0241】
制御部201は、右カウンタの値が10以上ではないと判断し(S200;NO)、かつ、左カウンタの値も10以上ではないと判断した場合には(S202;NO)、エラーメッセージを表示させることなく、撮影ゲームが開始されるまで待機する(S203;NO)。
【0242】
制御部201は、撮影ゲームが開始されたと判断した場合には(S203;YES)、前回の撮影ゲームで右側のシャッターボタン95が使用されたかどうかを判断する(S204)。制御部201は、前回の撮影ゲームで右側のシャッターボタン95が使用されなかったと判断した場合には(S204;YES)、右カウンタをインクリメントする。(S205)。しかし、制御部201は、前回の撮影ゲームで右側のシャッターボタン95が使用されたと判断した場合には(S204;NO)、右カウンタをクリアする(S206)。
【0243】
次に、制御部201は、前回の撮影ゲームで左側のシャッターボタン95が使用されたかどうかを判断する(S207)。制御部201は、前回の撮影ゲームで左側のシャッターボタン95が使用されなかったと判断した場合には(S207;YES)、左カウンタをインクリメントする。(S208)。しかし、制御部201は、前回の撮影ゲームで左側のシャッターボタン95が使用されたと判断した場合には(S207;NO)、左カウンタをクリアする(S209)。
【0244】
そして、制御部201は、1回の撮影ゲームが終了するまで待機し(S210;NO)、1回の撮影ゲームが終了した場合には(S210;YES)、ステップS203からの処理を電源が遮断されるまで繰り返し行う。
【0245】
以上のように、本実施形態によれば、1回の撮影ゲームごとに前回の撮影ゲームで右側および左側のシャッターボタン95が使用されたかどうかを判断し、前回の撮影ゲームで1度でも右側のシャッターボタン95が使用されれば、右カウンタはクリアされる。また、前回の撮影ゲームで1度でも左側のシャッターボタン95が使用されれば、左カウンタはクリアされる。そして、電源投入時に、右カウンタまたは左カウンタの値が10以上である時、つまり、連続して10回以上に亘って右側のシャッターボタン95または左側のシャッターボタン95が使用されなかった場合には、シャッターボタン95に故障が発生したと判断して、エラーメッセージを表示させる。これは、10回以上の撮影ゲームのように長い間、シャッターボタン95が連続で操作されないことは通常の用途では考えられないので、操作されなかったのではなく、故障していると判定するものである。
【0246】
なお、この例では、一方のシャッターボタン95でも故障が検知されると、エラーメッセージを表示させ、シャッターボタン95の交換を促すようにしている。これは、1つのシャッターボタン95のみしか使えない状態であると、複数の利用者が、それぞれ自分自身で撮影指示を行うという本発明の効果を十分に発揮できないためである。なお、この例では、シャッターボタン95が故障している場合には、エラーメッセージを表示させて撮影ゲームを続行可能としているが、撮影ゲームを中止させるようにしてもよい。また、上述したシャッターボタン95の故障検知処理は、撮影ゲームの処理と独立して、各撮影ゲームの開始に先立って行うようにしてもよい。
【0247】
(編集対象画像選択処理の詳細)
次に、図面を参照しつつ、本実施形態の編集対象画像選択処理について説明する。編集対象画像選択とは、撮影ゲーム後、撮影および画像処理を行った画像の中から、編集ブースで編集を行う対象となる画像を選択する操作を示す。
【0248】
図47は、編集対象画像選択画面500の一例を示す図である。
図47に示すように、編集対象画像選択画面500には、撮影ゲームにおいて撮影し、画像処理を行った合成画像501が表示される。合成画像501の枚数は、撮影ゲームにおいて撮影した枚数に対応している。つまり、合成画像501の画像は、サムネイル表示エリア411に表示されるサムネイル416の画像に対応しており、その枚数はサムネイル表示エリア411に表示されるサムネイル416の枚数に対応している。
【0249】
図47の例は、9枚の合成画像501が表示されているので、手動撮影モードにより9枚の撮影が行われた場合を示している。本実施形態では、どのような撮影モードで撮影が行われた場合でも、最低撮影枚数は6枚に設定されているので、編集対象画像選択画面500には、最低でも6枚の合成画像501が表示される。したがって、利用者は、編集対象画像選択画面500において編集対象画像を5枚選ぶことができる。このように、本実施形態によれば、どのような撮影モードで撮影した利用者に対しても、編集対象画像を選択する機会を与えることができる。
【0250】
なお、最低撮影枚数を5枚として、その5枚の中から編集対象画像を選択するようにしてもよいが、その場合は、利用者が気にいらない画像を選択しないといけない虞もあるため、同じ画像を2枚選択する等、複数枚の選択を受け付けてもよいし、編集画面に並ぶ順番を選ぶような選択となってもよい。
【0251】
編集対象画像選択画面500には、合成画像501の他、編集対象画像を選択することを促すメッセージ502と、OKボタン503とが表示される。利用者は、編集対象画像選択画面500において、所望の合成画像501にタッチすることにより、編集対象画像を選択することができる。
【0252】
利用者が、所望の合成画像501にタッチすると、
図48に示すように、合成画像501上には、選んだ順番に数字が表示される。
図48は、編集対象画像選択画面500において編集対象画像が選択された例を示す図である。
【0253】
編集対象画像として選択した合成画像501をキャンセルするには、キャンセルしたい合成画像501を再度タッチすればよい。合成画像501を再度タッチすると、合成画像501上に表示されていた数字が消え、数字が再付番される。
【0254】
図49は、キャンセル処理が行われた場合の、合成画像501上の数字の表示方法を示す図である。
図49(A)に示すように、利用者が合成画像501にタッチして、合成画像501上に数字が表示されていた場合において、例えば、
図49(B)に示すように、2の数字が表示された合成画像501をタッチしたとする。この場合には、タッチした合成画像501の数字は消え、
図49(C)に示すように、それぞれの数字が繰り上がって表示され、再付番が行われる。
【0255】
(編集対象画面の詳細)
次に、図面を参照しつつ、本実施形態における編集対象画面について説明する。
図50は、編集ユニット12のタブレット内蔵モニタ131に表示される編集画面600の一例を示す図である。
図50に示すように、編集画面600は、第1編集部601と第2編集部602とを備えている。
【0256】
第1編集部601には、第1サムネイル部603、第1編集対象画像表示部605、ふたえ幅第1ONボタン607a、ふたえ幅第1OFFボタン607b、第1パレット609、第1フィルタONボタン611a、および第1フィルタOFFボタン611bを備えている。同様に、第2編集部602には、第2サムネイル部604、第2編集対象画像表示部606、ふたえ幅第2ONボタン608a、ふたえ幅第2OFFボタン608b、第2パレット610、第2フィルタONボタン612a、および第1フィルタOFFボタン612bを備えている。
【0257】
第1サムネイル部603および第2サムネイル部604には、撮影ユニット11において撮影された5枚の編集対象画像のサムネイルが表示される。第1サムネイル部603および第2サムネイル部604に表示されるサムネイルは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bで選択することができる。
図50の例では、第1サムネイル部603においては左端のサムネイルが、第2サムネイル部604にいては左端から2番目のサムネイルが選択され、それぞれ黒枠603a,604aが表示されている。
【0258】
第1編集対象画像表示部605には、第1サムネイル部603で選択されたサムネイルに対応する編集対象画像が表示され、第2表示部としての第2編集対象画像表示部606には、第2サムネイル部604で選択されたサムネイルに対応する編集対象画像が表示される。
【0259】
ふたえ幅第1ONボタン607aは、第1編集対象画像表示部605に表示されている編集対象画像におけるふたえ瞼の幅の強調を有りにする。ふたえ幅第1OFFボタン607bは、前記ふたえ瞼の幅の強調を無しにする。ふたえ幅第2ONボタン608aは、第2編集対象画像表示部606に表示されている編集対象画像におけるふたえ瞼の幅の強調を有りにする。ふたえ幅第2OFFボタン608bは、前記ふたえ瞼の幅の強調を無しにする。
【0260】
第1パレット609は、第1編集対象画像表示部605に表示されている編集対象画像に文字や模様等の修飾を行う際における、色や模様の種類等を選択するために用いられる。第2パレット610は、第2編集対象画像表示部606に表示されている編集対象画像に文字や模様等の修飾を行う際における、色や模様の種類等を選択するために用いられる。
第1フィルタボタン611は、第1編集対象画像表示部605に表示されている編集対象画像に、フィルタ加工を施すために用いられる。第2フィルタボタン612は、第2編集対象画像表示部606に表示されている編集対象画像に、フィルタ加工を施すために用いられる。フィルタ加工の例としては、種々のアイラインを付することが挙げられる。このようなフィルタ加工を施すことで、目自体の形についての画像処理を行うとなく、利用者にとって理想的な目をメイクによって実現することができる。
【0261】
図51は、第1編集部601と、
図48の編集対象画像選択画面500とを並べて示す図である。
図51から分かるように、第1サムネイル部603の左端から右端に表示されるサムネイルの順序は、編集対象画像選択画面500において選択された順序となっている。但し、サムネイルの順序は、編集対象画像選択画面500において選んだ順番ではなく、撮影順であってもよい。また、
図51には図示を省略するが、第2編集部602の第2サムネイル部604においても、第2サムネイル部604の左端から右端に表示されるサムネイルの順序は、編集対象画像選択画面500において選択された順序となっている。
【0262】
図50に示す編集画面600での編集作業が終了すると、次に、ポケットプリの分割選択処理が行われる。ポケットプリとは、名刺サイズの写真シールで、カードファイル等に収納して収集することができる。ポケットプリの分割選択とは、ポケットプリ用に画像の分割の仕方を選択することをいう。
【0263】
図52は、ポケットプリ分割選択画面700の一例を示す図である。
図52に示すように、ポケットプリ分割選択画面700は、右側の利用者用にポケットプリの分割レイアウト例が表示される吹き出し部701と、吹き出し部701に表示される分割レイアウト例702と、OKボタン703とを備えている。また、ポケットプリ分割選択画面700は、左側の利用者用にポケットプリの分割レイアウト例が表示される吹き出し部704と、吹き出し部704に表示される分割レイアウト例705と、OKボタン706とを備えている。さらに、ポケットプリ分割選択画面700は、中央に、利用者により選択された分割レイアウトを表示するシール紙レイアウト表示エリア707を備えている。シール紙レイアウト表示エリア707に表示される画像は、実際に出力されるシール紙を模した表示となっている。
【0264】
本実施形態では、このような構成となっているので、通常のサイズの写真シールだけでなく、ポケットプリと呼ばれる名刺サイズの写真シールについても、利用者の趣向に応じたレイアウトで作成することができる。
【0265】
以上のように本実施形態によれば、制御部201は、撮影部220による複数回数の撮影に、手動撮影モードによる撮影と自動撮影モードによる撮影とをそれぞれ少なくとも1回以上含む撮影、手動撮影モードのみによる撮影、および自動撮影モードのみによる撮影のいずれかに制御する。したがって、手動撮影モードにおいて利用者が自分自身による撮影指示に基づいて、所謂、自撮り感覚での撮影を行う楽しみを提供しつつ、編集対象画像選択に必要な最低必要枚数を確保することができる。
【0266】
また、本実施形態によれば、所定の条件下において、例えば、撮影ゲームの開始から所定時間が経過した場合に、手動撮影モードと、自動撮影モードとが切り替わるので、編集対象画像選択に必要な最低必要枚数を確保することができる。さらに、本実施形態によれば、所定の条件下として、利用者がシャッターボタン95を押下することにより、手動撮影モードと、自動撮影モードとが切り替わるので、利用者のニーズに応じた撮影を行うことができる。
【0267】
<変形例>
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。
【0268】
(操作ボタンの変形例)
上述した実施形態においては、撮影空間前方部A1−1であって、カメラ91の光軸を含む鉛直方向の平面P1で区分される領域ごとに、つまり、平面P1を中心にして左右に一つずつ、かつ、平面P1から等間隔でシャッターボタン95を設置した態様について説明した。しかしながら、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、以下のような変形例を適用することができる。
【0269】
図53は、シャッターボタンを3個設置する変形例を示す図である。
図53に示すように、左右のシャッターボタン95だけでなく、中央に第3のシャッターボタン95aを設置してもよい。この場合には、利用者が3人の場合に、それぞれの利用者が操作し易い写真シール作成装置1を提供することができる。
【0270】
図54は、左側のシャッターボタンの大きさを右側のシャッターボタンよりも大きくした変形例を示す図である。
図54に示すように、左側のシャッターボタン95は、右側のシャッターボタン95よりも大きくしてもよい。また逆に、右側のシャッターボタン95を、左側のシャッターボタン95よりも大きくしてもよい。
【0271】
図55は、シャッターボタンの形状を変えた変形例を示す図である。
図55に示すように、左側のシャッターボタン95の形状を楕円形状にしてもよい。また、右側のシャッターボタン95の形状を楕円形状にしてもよい。あるいは、左右のシャッターボタン95の形状を楕円形状にしてもよい。さらに、シャッターボタン95の形状は、丸形、星形、ひし形、半球形状等、どのような形状であってもよい。
【0272】
図56は、鉛直方向におけるシャッターボタンの位置を非対称にした変形例を示す図である。
図56に示すように、左側のシャッターボタン95を、右側のシャッターボタン95よりも鉛直方向において高い位置に設置してもよい。また逆に、右側のシャッターボタン95を、左側のシャッターボタン95よりも鉛直方向において高い位置に設置してもよい。このように2つのシャッターボタン95を非対称に設置することにより、撮影中心である平面P1から少しずれた位置に利用者の立ち位置を誘導したい場合でも、2人の利用者が互いに近づきすぎず離れすぎない撮影に適した立ち位置のまま、2人の利用者がそれぞれボタン操作を行うことができる。
【0273】
図57は、平面P1に対する左右方向におけるシャッターボタンの位置を非対称にした変形例を示す図である。
図57に示すように、左側のシャッターボタン95と右側のシャッターボタン95との左右方向における中心位置は、平面P1からずれており、平面P1に対して非対称になっている。
図57では、右側のシャッターボタン95が、平面P1に対して右側に遠い位置に設置されているが、これとは逆に、左側のシャッターボタン95を、平面P1に対して左側に遠い位置に設置してもよい。このように2つのシャッターボタン95を非対称に設置することにより、撮影中心である平面P1から少しずれた位置に利用者の立ち位置を誘導したい場合でも、2人の利用者が互いに近づきすぎず離れすぎない撮影に適した立ち位置のまま、2人の利用者がそれぞれボタン操作を行うことができる。
【0274】
図58および
図58は、シャッターボタン95を1個のみの設置する変形例を示す図である。
図58においては平面P1よりも左側に1個のみのシャッターボタン95を設置し、
図59においては平面P1の位置に1個のみのシャッターボタン95を設置している。このようにシャッターボタン95を1個のみの設置する場合であっても、利用者が自分自身による撮影指示に基づいて撮影を行う楽しみを提供することができる。
【0275】
上述した実施形態では、シャッターボタン95にLEDを内蔵して、シャッターボタン95が有効な間だけ発光するようにしたが、シャッターボタン95に多色LEDを内蔵して、シャッターボタン95が有効な間はある色で発光させ、シャッターボタン95の操作後等に、シャッターボタン95の操作を無効にして、別の色で発光させるように制御してもよい。
【0276】
上述の実施形態では、撮影ゲーム中において、BGMのリズム等に応じたパターンで、シャッターボタン95に内蔵されたLEDを発光させる制御を行ってもよい。また、シャッターボタン95は、アクリル板104の表面から突出して設置した態様について説明したが、アクリル板104の表面と面一になるように設置してもよい。
【0277】
上述した実施形態においては、手動撮影モードによる撮影を少なくとも1回以上行ってから、自動撮影モードによる撮影への切り替えを受け付ける態様について説明したが、自動撮影モードを少なくとも1回以上行ってから、手動撮影モードの撮影への切り替えを受け付けてもよい。この場合には、手動撮影モードへの切り替えが行われても、シャッターボタンが押下されない場合が想定されるため、自働撮影モードで最低撮影枚数を確保してから手動撮影モードの撮影へ切り替えられるようにしてもよい。
【0278】
手動撮影モードによる撮影と、自動撮影モードによる撮影とを、自由に任意のタイミングで切り替えられるようにしてもよい。この場合、撮影時間が大幅にかかる虞があるため、撮影時間が設定されているのではなく、撮影枚数に基づいて撮影処理を終了すればよい。なお、一定以上の期間、手動撮影モードでシャッターボタン95が押下されない場合は、強制撮影モードへ切り替えてもよい。
【0279】
また、撮影枚数を利用者が最初に選択することで、手動撮影モードで撮影するか、自働撮影モードで撮影するかを変更できるようにしてもよい。その場合も、両方のモードで撮影できるように、途中で切り替えを受け付けてもよい。
【0280】
上述した実施形態では、所定の自動撮影移行条件を満たす場合に、手動撮影モードから強制撮影モードに移行する態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、撮影部220による複数回数の撮影に、手動撮影モードによる撮影と、自動撮影モードによる撮影とを、それぞれ少なくとも1回以上含むようにしてもよい。このようにすれば、利用者が自分自身による撮影指示に基づいて撮影を行う手動撮影モードによる撮影の楽しみを確実に利用者に対して提供することができる。
【0281】
事前選択空間においては、撮影ゲーム開始までの待ち時間等に、一般的なゲーム機等で提供されているようなミニゲームを行うようにしてもよい。そして、ミニゲームに応じて、撮影ゲームの制限時間が長くなるなどの特典を設けるようにしてもよい。
【0282】
(撮影モード切り替えの変形例)
上述した実施形態においては、写真シール作成装置1の初期設定として、撮影モードを手動撮影モードに設定しており、所定の条件下において、例えば、時間の経過、あるいは利用者によるシャッターボタン95の押下等により、手動撮影モードから自動撮影モードに撮影モードが切り替わる態様について説明した。しかしながら、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。
【0283】
例えば、写真シール作成装置1の初期設定として、撮影モードを自動撮影モードに設定しておき、所定の条件下において、自動撮影モードから手動撮影モードへ撮影モードが切り替わるようにしてもよい。この場合には、例えば、
図60に示すように、タッチパネルモニタ92の左側表示エリア407の下方に、手動撮影ボタン420を表示させればよい。
【0284】
手動撮影ボタン420を表示させるタイミングは、自動撮影モードにより、少なくとも1回の撮影が行われた後でもよいし、撮影ゲームの開始当初であってもよい。このように構成することにより、利用者のニーズに応じた撮影を行うことができる。また、利用者としては、当初から手動撮影モードでの撮影を希望していたにも拘わらず、手動撮影ボタン420を押下するタイミングを逸して自動撮影モードにより撮影が開始されてしまった場合等も考えられる。このような場合に、タッチパネルモニタ92に手動撮影ボタン420が表示されていれば、自動撮影モードによる撮影後であっても、手動撮影ボタン420を押下することにより、撮影モードを自動撮影モードから自動撮影モードに切り替えることができる。したがって、利用者にとって利便性の高い写真シール作成装置を提供することができる。
【0285】
また、上述した実施形態のように、自動撮影ボタン417を押下して自動撮影モードを選択した場合に、その後に手動撮影ボタン420を表示させて、再び手動撮影モードへの切り替えを可能にしてもよい。利用者は、間違って自動撮影ボタン417を押下してしまうことも考えられるため、再び手動撮影モードへの切り替えの機会を利用者に与えることで、利用者にとって利便性の高い写真シール作成装置を提供することができる。
【0286】
さらに、写真シール作成装置1の初期設定の撮影モードが自動撮影モードの場合には、所定の条件下として、撮影ゲームの開始から所定時間が経過した際に、自動撮影モードから手動撮影モードへ撮影モードが切り替わるようにしてもよい。この場合も、撮影ゲームの開始から所定時間経過後に、例えば、
図60に示すように、タッチパネルモニタ92の左側表示エリア407の下方に、手動撮影ボタン420を表示させればよい。このようにすれば、自動撮影モードによるある程度の撮影枚数が確保された際に、手動撮影モードによる撮影を少なくとも1回以上含ませることが期待される。したがって、手動撮影モードにおいて利用者が自分自身による撮影指示に基づいて、所謂、自撮り感覚での撮影を行う楽しみを得る機会を提供することができる。
【0287】
(ソフトウェアによる実現例)
写真シール作成装置1の機能ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0288】
後者の場合、写真シール作成装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、前記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、前記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が前記プログラムを前記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。前記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、前記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して前記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、前記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0289】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【解決手段】一度の撮影ゲームにおいて、利用者の撮影を複数回数行う撮影部220と、利用者が撮影部220に撮影指示を行うためのシャッターボタン95を有する撮影指示部と、撮影指示部によりシャッターボタン95を受け付け可能にする手動撮影モードと、撮影指示部によるシャッターボタンを受け付け不可にする自動撮影モードとを選択する制御部201と、を備え、所定の条件下において、手動撮影モードと、自動撮影モードとが切り替わる。