特許第6358480号(P6358480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6358480
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】洋式便器用フランジ構造
(51)【国際特許分類】
   E03D 11/16 20060101AFI20180709BHJP
【FI】
   E03D11/16
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-162454(P2016-162454)
(22)【出願日】2016年8月23日
(65)【公開番号】特開2017-44059(P2017-44059A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2016年9月28日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0119264
(32)【優先日】2015年8月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516253318
【氏名又は名称】ソン,テ グァン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ソン,テ グァン
【審査官】 大谷 純
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−1202071(KR,B1)
【文献】 実開平03−018284(JP,U)
【文献】 特開2008−002157(JP,A)
【文献】 特開平07−145634(JP,A)
【文献】 特開2009−046848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 1/00− 7/00、11/00−13/00
E03C 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋式便器の底面に密着するシーリング部材が装着されて洋式便器のトラップ端部を収容する装着空間が形成され、内部に通孔が貫通している上部板材と、
前記上部板材の通孔にソケットリブが回転可能に嵌合されたソケット本体をトイレの壁体と汚水管との間隔及び汚水管の位置に応じて回転させて設置位置を調節し、前記ソケット本体の円筒形の下端部の外周面に放射状に突設されたリブを汚水管の内面に密着させながらソケット本体を汚水管の中心部に位置させる偏心ソケットと、
前記上部板材と洋式便器とを固定するように上部板材の締結案内孔と洋式便器の締結案内孔に締結固定するボルトおよびナットとを含んでなり、
前記ソケットリブが前記ソケット本体の円形の上面を垂直に貫通し、前記ソケットリブの中心軸は、前記ソケット本体の中心軸に対して平行、かつ、ずれており、
前記ソケット本体の円形の上面には、前記上部板材を支持する支持具が突設されており、
前記支持具は、前記ソケット本体の上面に、前記ソケットリブと隣接して配置されており、前記支持具の上端が前記上部板の底面と接することにより、前記上部板が支持されていることを特徴とする、洋式便器用フランジ構造。
【請求項2】
前記上部板材は、
前記装着空間が上面に形成される板材本体と、
前記板材本体の内部に貫穿され、前記偏心ソケットのソケットリブが嵌合される通孔と、
前記板材本体の外周面に互いに対向して設けられ、ボルトが結合する締結案内孔とを含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の洋式便器用フランジ構造。
【請求項3】
前記通孔の内周面に設けられ、C形リングが係止される段差部をさらに含んでなることを特徴とする、請求項2に記載の洋式便器用フランジ構造。
【請求項4】
前記締結案内孔の下部の板材本体の底面に設けられ、前記ボルトの頭部が結合して回転しないように支持する支持突起をさらに含んでなることを特徴とする、請求項2に記載の洋式便器用フランジ構造。
【請求項5】
前記締結案内孔の内周面に突設され、前記ボルトのねじ山に螺合されてボルトの離脱を防止する離脱防止片をさらに含んでなることを特徴とする、請求項1または2に記載の洋式便器用フランジ構造。
【請求項6】
前記偏心ソケットは、
外周面にリング状溝が凹設された前記ソケットリブが内部を貫通しながら偏心するように形成されるソケット本体と、
前記リング状溝に装着され、前記ソケットリブが上部板材の通孔に嵌合されるとき、前記通孔の内周面の段差部に係止されるようにするC形リングと、
前記ソケット本体の外周面に凹設され、パッキンが嵌め込まれる溝と、
前記溝に嵌合されて前記汚水管の内面に密着するパッキンと、
前記ソケット本体の下端部の外周面に放射状に突設され、前記汚水管の内面に密着するリブとを含んでなる、請求項1に記載の洋式便器用フランジ構造。
【請求項7】
前記溝の内面に突設され、前記溝に嵌合されるパッキンを押圧して前記パッキンの移動距離を調節する突起をさらに含んでなることを特徴とする、請求項6に記載の洋式便器用フランジ構造。
【請求項8】
前記リブの下端部は、前記汚水管への結合を容易にするように湾曲して形成されることを特徴とする、請求項6に記載の洋式便器用フランジ構造。
【請求項9】
前記リブの端部はソケット本体の外周面よりもさらに突出して形成されることを特徴とする、請求項6または8に記載の洋式便器用フランジ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋式便器用フランジ構造に係り、より詳しくは、洋式便器のトラップに装着された上部板材に偏心ソケットを結合させて偏心ソケットの回転半径だけトイレの壁体と汚水管との間隔を問わず容易に施工することができるようにするとともに、偏心ソケットの下端部の外周面に一方向に湾曲したリブを放射状に形成して偏心ソケットが汚水管の中心部に位置するようにするのはもちろんのこと、偏心ソケットの溝の内面に突起を突出させ、溝に嵌合されるパッキンを該突起によって押圧して移動距離を調節することができるようにすることにより、メーカーごとに1〜2mmの直径差を有する汚水管にも適用することができるようにする洋式便器用フランジ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、各家庭や建物のトイレに設置された洋式便器は、水道栓から供給されてタンクに貯留された水、及び水道栓から供給される水を、ボウル(Bowl)部へ排水させると同時に、ボウル部に位置した用便と共にトラップ、フランジ及び汚水管を経由して浄化槽へ排出させながら用便を洗い流す。
前記フランジは、前記ボウル部に設置されたトラップと汚水管とを接続する部品であって、上端部はトラップに結合し、下端部は汚水管に結合して用便の移動及び悪臭の逆流を防止する。
【0003】
しかし、前記汚水管が各家庭や建物のトイレの壁面から一定の間隔で離隔するように設置されないため、洋式便器のトラップと垂直線上を維持することができないので、便器に固定されて汚水管に結合するフランジの施工が難しいという問題点があった。
かかる問題点を解決するために、近年では、特許文献1に開示された洋式便器用汚水管連結具が提案されている。
先登録された特許は、通孔が偏心した連結キャップ部を上部筒体部に回転可能に設置して洋式便器と連結することにより、連結キャップ部の通孔に上部筒体部が結合して回転する下部筒体部の回転半径だけトイレ壁体と汚水管との間隔を問わずに施工することができる。
【0004】
ところが、先登録された特許は、連結キャップ部が洋式便器の排出口に結合した状態で洋式便器の用便を洗い流す場合、洋式便器の排出口の直径より連結キャップ部の通孔の直径が小さいため、通孔から排出される用便が連結キャップ部の上面に位置して用便の洗浄が円滑ではないという問題点があった。
また、下部筒体部が結合する汚水管は、VG2 KS(韓国の規格)製品であって、これを製造するメーカーごとに1〜2mm程度の直径差が発生するため、下部筒体部に結合したパッキンの外径が汚水管の内径より小さい場合、パッキンの外径と汚水管の内径との間に隙間が発生して設置が難しいという問題点だけでなく、前記パッキンの外径が汚水管の内径より大きい場合、パッキンの外径が汚水管の内径に密着して移動するため、摩擦力によってパッキンが回転しながら下部筒体部の水から離脱するので、堅固な設置が難しいという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1202071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、上述したような従来の諸般問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、洋式便器のトラップに装着された上部板材に偏心ソケットを結合させて偏心ソケットの回転半径だけトイレの壁体と汚水管との間隔を問わず容易に施工することができる、洋式便器用フランジ構造を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、偏心ソケットの下端部の外周面に一方向に湾曲したリブを放射状に形成して偏心ソケットが汚水管の中心に位置するようにするのはもちろんのこと、偏心ソケットの溝に嵌め込まれたパッキンが汚水管の内面に密着して結合するようにする洋式便器用フランジ構造を提供することにある。
【0007】
また、本発明の別の目的は、偏心ソケットの溝の内面に突起を突出させてパッキンが突起に押圧されるようにして、溝に嵌合されるパッキンの移動距離を調節することにより、メーカーごとに1〜2mmの直径差を有する汚水管にも適用することが可能であって互換性を向上させるのはもちろんのこと、溝に嵌合されるパッキンの歪みを防止することができる洋式便器用フランジ構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の洋式便器用フランジ構造は、洋式便器の底面に密着するシーリング部材が装着されながら、洋式便器のトラップ端部を収容する装着空間が形成され、内部に通孔が貫通している上部板材と、
前記上部板材の通孔にソケットリブが回転可能に嵌合されたソケット本体をトイレの壁体と汚水管との間隔及び汚水管の位置に応じて回転させて設置位置を調節し、前記ソケット本体の下端部の外周面に放射状に突設されたリブが汚水管の内面に密着しながらソケット本体が汚水管の中心部に位置するようにする偏心ソケットと、
前記上部板材と洋式便器とを固定するように上部板材の締結案内孔と洋式便器の締結案内孔に締結固定するボルト/ナットとを含んで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、洋式便器のトラップに装着された上部板材に偏心ソケットを結合させて偏心ソケットの回転半径だけトイレの壁体と汚水管との間隔を問わず容易に施工することができるので、作業能率の向上及び作業時間の短縮により経済性を向上させることができるという利点を持つ。
【0010】
また、本発明によれば、偏心ソケットの下端部の外周面に一方向に湾曲したリブを放射状に形成して偏心ソケットが汚水管の中心に位置するようにして、設置が簡便であるうえ、偏心ソケットの溝に嵌め込まれたパッキンが汚水管の内面に密着して結合するようにすることにより、悪臭の逆流を遮断してユーザーが製品に対する信頼性を向上させることができるという利点を持つ。
【0011】
また、本発明によれば、偏心ソケットの溝の内面に突起を突出させてパッキンが突起に押圧されるようにして、溝に嵌合されるパッキンの移動距離を調節することにより、メーカーごとに1〜2mmの直径差を有する汚水管にも適用することができて互換性を向上させるのはもちろんのこと、溝に嵌合されるパッキンの歪みを防止しながら堅固に設置することができるという利点を持つ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の斜視図である。
図2】本発明の分離斜視図である。
図3】本発明の断面図である。
図4】本発明の施工過程図である。
図5】本発明の施工過程図である。
図6】本発明の設置状態図である。
図7】本発明の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明の斜視図、図2は本発明の分離斜視図である。
【0014】
本発明の洋式便器用フランジ構造100は、洋式便器10の底面に密着するシーリング部材が装着されながら洋式便器10のトラップ12の端部を収容する装着空間112が形成され、内部に通孔113が貫通している上部板材110と、前記上部板材110の通孔113にソケットリブ122が回転可能に嵌合されたソケット本体121をトイレの壁体と汚水管20との間隔及び汚水管20の位置に応じて回転させて設置位置を調節し、前記ソケット本体121の下端部の外周面に放射状に突設されたリブ126が汚水管20の内面に密着しながらソケット本体121が汚水管20の中心部に位置するようにする偏心ソケット120と、前記上部板材110と洋式便器10とを固定するように上部板材110の締結案内孔114と洋式便器10の締結案内孔11に締結固定するボルト130/ナット130’とを含んでなる。次に、これをより具体的に説明する。
【0015】
前記上部板材110は、装着空間112が上面に形成される板材本体111と、前記板材本体111の内部に貫穿され、偏心ソケット120のソケットリブ122が嵌合される通孔113と、前記板材本体111の外周面に互いに対向して設けられ、ボルト130が結合するように対向する締結案内孔114とを含んでなる。
【0016】
前記通孔113の内周面に設けられ、C形リング123が係止される段差部115をさらに含んでなる。
【0017】
前記締結案内孔114の下部の板材本体111の底面に設けられ、ボルト130の頭部が結合して回転しないように支持する支持突起116をさらに含んでなる。
【0018】
前記締結案内孔114の内周面に突設され、ボルト130のねじ山に螺合されてボルト130の離脱を防止する離脱防止片117をさらに含んでなる。
【0019】
前記偏心ソケット120は、外周面にリング状溝122’が凹設されたソケットリブ122が内部を貫通しながら偏心するように形成されるソケット本体121と、前記リング状溝122’に装着され、ソケットリブ122が上部板材110の通孔113に嵌合されるとき、前記通孔113の内周面の段差部115に係止されるようにするC形リング123と、前記ソケット本体121の外周面に凹設されてパッキン125が嵌合される溝124と、前記溝124に嵌合されて汚水管20の内面に密着するパッキン125と、前記ソケット本体121の下端部の外周面に放射状に突設され、汚水管20の内面に密着するリブ126とを含んでなる。
【0020】
溝124の内面に突設され、前記溝124に嵌合されるパッキン125を押圧してパッキン125の移動距離を調節する突起124’をさらに含んでなる。
【0021】
前記リブ126の下端部は、汚水管20への結合が容易となるように湾曲して形成されることが好ましい。
【0022】
前記リブ126の端部は、ソケット本体121の外周面よりもさらに突出して形成されることが好ましい。
【0023】
前記ソケット本体121の上面に突設され、上部板材110を支持する支持具127をさらに含んでなる。
【0024】
次に、前述のように構成された本発明の結合及び施工過程を説明する。
【0025】
まず、図3に示すように、偏心ソケット120のC形リング123を、ソケットリブ122の外周面に凹設されたリング状溝122に嵌合し、前記ソケットリブ122が偏心して形成されたソケット本体121の外周面の溝124にパッキン125を嵌合するが、前記C形リング123の内周面の直径がリング状溝122’の内面の直径よりも大きいため、C形リング123の内周面がリング状溝122’の外周面に密着しないので、C形リング123とリング状溝122’との間隔だけC形リング123が圧縮及び復元できるようにし、前記パッキン125は、溝124に嵌合されながら、溝124の外周面に突設された突起124’の端部に密着するようにする。
【0026】
前記C形リング123とパッキン125が、リング状溝122’及び溝124にそれぞれ嵌合される偏心ソケット120が設けられると、前記偏心ソケット120のソケットリブ122の上部に上部板材110の通孔113を同一線上に位置させた状態で、前記上部板材110を下方に移動させて上部板材110の通孔113を偏心ソケット120のソケットリブ122に結合させる。
【0027】
このとき、前記上部板材110の通孔113が偏心ソケット120のソケットリブ122に結合しながら、通孔113を有する板材本体111の下端部がC形リング123を加圧するが、前記C形リング123の上端部が傾くように形成されているので、板材本体111の加圧力でC形リング123が圧縮されながら、C形リング123の外周面が通孔113の内周面に密着すると同時にC形リング123の外周面が通孔113の内周面に密着した状態で、板材本体111は下方に一定の距離だけ移動する。
【0028】
前記板材本体111が一定の距離だけ下方に移動しながら、通孔113の内周面に形成された段差部115、すなわち、前記通孔113の直径よりも大きい直径に形成された部分がC形リング123と水平線上に位置すると、前記C形リング123は、自体の復元力で復元しながらC形リング123の下端部が段差115に密着して偏心ソケット120と上部板材110とが一体に形成される。
【0029】
ここで、前記C形リング123は、リング状溝122’に容易に嵌合するために端部を切断したものである。通孔113とソケットリブ122との間を前記C形リングで密閉させるか、或いは前記通孔113とソケットリブ122との間を別のパッキンPで密閉させることで、用便者の用便及び用便を洗浄した汚水が漏れないようにしなければならない。
【0030】
前述の過程で偏心ソケット120に上部板材110が結合すると、図4及び図5に示すように、前記上部板材110の装着空間112にシーリング部材140を装着した状態でトラップ12の端部が上部を向くように位置した洋式便器10の底面に上部板材110を密着させる。
【0031】
このとき、前記シーリング部材140は、洋式便器10の底面に密着するとともに上部板材110の装着空間112がトラップ12の端部に結合してトラップ12とソケットリブ122とが連通するようした後、前記上部板材110の締結案内孔114と洋式便器10の締結案内孔11にボルト130を結合させる。
【0032】
前記ボルト130の一端部は、締結案内孔114の内周面に突設された離脱防止片117を加圧して結合しながら締結案内孔11から突出し、前記ボルト130の他端部、すなわちボルト130の頭部は板材本体111の底面に互いに対向して突設された支持突起116に結合し、前記締結案内孔11から突出したボルト130にナット130’を締結して上部板材110と洋式便器10とを固定するが、前記ボルト130の頭部が支持突起116に結合しているので、ナット130’をボルト130に締結するとき、ボルト130が回転することなくナット130’を容易に締結することができるのである。
【0033】
前記締結案内孔114にボルト130が結合するとき、ボルト130のネジ山に離脱防止片117が係止されるので、トラップ12が下部を向くように洋式便器10が位置した状態では締結案内孔114からのボルト130の離脱を防止しながらボルト130の結合及びナット130’の締結作業を容易に行うことができる。
【0034】
前述の過程で上部板材110が洋式便器10の底面にボルト130/ナット130’で固定された状態で、トイレの壁体と汚水管20との間隔及び汚水管20の位置に応じて偏心ソケット120を正、逆方向に回転させる。
【0035】
この際、前記偏心ソケット120は、上部板材110の通孔113に嵌合されたソケットリブ122を中心としてソケット本体121が回転し、回転するソケット本体121の直径によるトイレの壁体と汚水管20間の間隔及び汚水管20の位置に応じてソケット本体121の回転半径だけ偏心ソケット120の位置を調節することができる。
【0036】
前記偏心ソケット120の位置が調節されると、図6に示すように、洋式便器10を持ち上げて回転させて偏心ソケット120と汚水管20が同一線上に位置するようにした状態で、前記洋式便器10を下方に移動させて偏心ソケット120が汚水管20に結合するようにする。
【0037】
前記汚水管20に結合する偏心ソケット120は、ソケット本体121の外周面よりもさらに突出しながら下端部が湾曲したリブ126が汚水管20の内面に沿って折り畳まれながら内面に密着し、汚水管20の内面にリブ126が密着した状態でも偏心ソケット120が汚水管20の内部に一定の長さだけ結合する。
【0038】
前記汚水管20の内部に偏心ソケット120が一定の長さだけ結合すると、図7に示すように、ソケット本体121の外周面に凹設された溝124に嵌合されたパッキン125が汚水管20の内周面に密着しながら溝124の内部へ移動するが、前記パッキン125は溝124の内部に一側は広く、他側は鋭く突出した突起124’に押圧されることにより、溝124へ移動するパッキン125の移動距離を調節することができるので、汚水管20のメーカーごとに1〜2mmの直径差を有する汚水管にも適用することができて設置が容易であるうえ、溝124に嵌合されるパッキン125の歪みを防止して堅固な設置が可能である。
【0039】
上述の過程でパッキン125が汚水管20の内面に密着するように偏心ソケット120が汚水管20に結合しながら洋式便器10の底面がトイレの床面に密着するが、前記上部板材110の底面に偏心ソケット120の支持具127が密着しているので、前記上部板材110を支持具127が支持することができ、洋式便器10の下端部とトイレの床面との隙間をシーリング材でシーリングすることにより、本発明の設置が完了するのである。
【0040】
以上のように、本発明はたとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、本明細書および請求の範囲で使用される用語や単語は、通常的または辞典的な意味で限定されて解釈されてはならず、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。
【0041】
よって、本明細書に記載された実施例と図面に示された構成は、本発明の一実施例に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本発明の請求の範囲を逸脱しない範疇内で様々な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0042】
100 フランジ構造
110 上部板材
120 偏心ソケット
130、130’ ボルト、ナット
140 シーリング部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7