【課題を解決するための手段】
【0015】
従って、第1の手段によれば、本発明は、リザーバ内に含まれる液体、特に液状消火剤を送達する方法であって、前記リザーバが前記液体を送達するための少なくとも1つのポートを有しており、該ポートが、前記液体に加えられる閾値圧力で取り外すことができるブローアウト・ディスクによって閉じられる(複数の送達ポートがある場合には、これらのそれぞれのポートは、同じ強さの閾値圧力で取り外すことができるブローアウト・ディスクによって閉じられる)ものに関する。前記取り外し可能なブローアウト・ディスクは、この方法の実施を決して損なうことなしに(すなわち前記方法が実施される装置の動作を決して損なうことなしに)、破片又は残骸を顕著に生じさせることなしに取り外されるようなタイプであると有利である。従って、これは、花弁又はばね負荷弁の形態を成す脆弱な膜のタイプであると有利である。
【0016】
従来より、前記方法は、
少なくとも1つの火薬を燃焼させることにより燃焼ガスを生成し、
燃焼ガスの作用下で前記液体を加圧し、
前記少なくとも1つの送達ポートから前記取り外し可能なブローアウト・ディスクを取り外し、前記加圧された液体を送達することを含む。
【0017】
このように、従来より前記方法は、ブローアウト・ディスクが少なくとも1つの送達ポートから取り外されるまで火薬からの燃焼ガスが液体を加圧する過渡的段階と、これに続く、液体を送達する「アクティブ段階」とを含む。大まかに言えば、目的は、この過渡的段階(これは事象の検出と前記事象に対する応答との間に遅延時間をもたらす)を短縮することである。しかしながら注意すべきなのはこの過渡的段階に「かなりの」時間を故意に与えることは、本発明の範囲から完全に排除することはできない点である。本発明は例えば消火器の関連で、(ガス容器によって加圧される)従来技術の消火器の動作条件を再現する目的を有しており、使用者はこれらの条件に慣れている。送達に先立つ過渡的段階の管理に関しては下で再び述べる。
【0018】
a)本発明による方法を実施する関連において、液体の送達中の生成済み燃焼ガスの流量が、前記液体の事実上一定の加圧を保証し、ひいては事実上一定の流量での前記(加圧された)液体の送達を保証することが特徴的である。事実上一定の加圧という概念は次のように定量化される。すなわち、前記液体の送達中の前記液体の圧力は、前記ブローアウト・ディスクが取り外された時点での初期値に対して最大+/−30%だけしか、有利には最大+/−20%だけしか、特に有利には最大+/−10%だけしか変化することがない。従って、言うまでもなく、液体の事実上一定の送達流量も専ら論理的に考えれば、おそらく同じ比率(前記ブローアウト・ディスクが取り外された時点での初期値に対して最大+/−30%だけ、有利には最大+/−20%だけ、特に有利には最大+/−10%だけ)でのみ変化する。
【0019】
ここで念のため述べておくならば、液体の送達は(噴霧)ノズルによって分散形態で有利に実施される。この場合、前記液体の圧力の変化に対する送達流量の感受性は低下する(ノズルを通る前記送達流量は一般規則としてP
n法(Pは前記液体の圧力であり、nは<1である)に従う)。上述の液体圧力変化範囲におけるノズルを通る液体の送達流量は、従って、おそらく、実際には最大+/−15%だけしか、有利には最大+/−10%だけしか、特に有利には最大+/−5%だけしか変化しない。事実上一定の圧力P+/−ΔP(ΔPは前段落で定義された通りである)は、これらの有利な液体送達条件下で、事実上一定の送達流量Q+/−ΔQ(ΔQは前段落で定義された通りである(ΔQ<ΔP))を保証するのを可能にし、ひいては極めて有利な一定の噴霧品質を保証するのを可能にする。
【0020】
(加圧された)液体の送達はこうして、前記液体を事実上一定に加圧するという理由から、事実上一定の流量で実施されるのが特徴的である。このように、本発明による方法は独自のものである。念のために述べておくならば、加圧された液体を事実上一定の流量で送達することは、前記液体が占める容積(リザーバ内の容積)の事実上一定の(減少する)変化を伴い、これは加圧ガスが占める容積の事実上一定の(増大する)変化に相当する。
【0021】
b)本発明による方法は、前記液体リザーバと、前記少なくとも1つの火薬(火薬の燃焼が、液体を加圧するのに必要な燃焼ガスを生成する)を含有する少なくとも1つの火工ガス発生器とを含む装置内で実施され、前記少なくとも1つの火工ガス発生器が前記リザーバに接続され、生成済み燃焼ガスと前記液体とを分離するための可動部材が前記装置内に設けられていることが特徴的である。この可動分離部材の存在はいくつかの点で有利である。先ず第一に、前記可動部材は、液体の表面に加えられる圧力の「バランスをとる」という理由から、液体の加圧を所望の通りに一定に維持するのを助ける(上記参照)。前記可動部材はまた、これが分離機能(燃焼ガス/液体)を発揮するという理由から有利である。前記可動部材はガスから液体を保護するのに特に好都合である。いずれの場合にも、効果的な液体送達には不都合な泡の形成を回避するべきである。
【0022】
本発明による装置が少なくとも1つのノズル(調節可能な喉面積又は一定の喉面積を有するノズル)を含み、このノズルを通して、生成済みの燃焼ガスが導出される(前記少なくとも1つの火工発生器から排出される)ことは問題外ではない。しかしながら、特に好ましい実施態様によれば、前記装置はこのようなノズルを含まない。(液体の事実上一定の加圧に関する)所望の結果は、いかなるノズルも使用することなしに容易に達成することができる(下記参照)。従って、本発明による装置は、極めて単純な設計を有することができる。
【0023】
上記見解に照らして、本発明による方法の重要性を当業者であれば既に充分に理解するはずである。事実上一定の加圧は従来技術のリザーバの構造エレメントを著しくサイズ増大させることを回避し(このような著しいサイズ増大は、経時的な圧力低下によりもたらされる液体送達開始時の高い圧力レベルに耐えるように意図されるものである)、ひいてはより軽い構造内での作業を可能にする(このような構造内部ではガス/液体の混合の問題は生じない)。事実上一定の送達流量は、送達時間全体を通して送達される液体の事実上一定の有効性を保証する。
【0024】
液体送達中に事実上一定の加圧を保証するために(上記参照)、モル数Nの加圧ガスと前記ガスの温度Tとの積を、加圧されたリザーバの容積Vで割り算した値(N×T/V)が事実上一定であること(ひいては最大+/−30%だけしか、有利には最大+/−20%だけしか、特に有利には最大+/−10%だけしか変化しないこと)が必要である。
【0025】
一般規則として、加圧ガスの温度は液体送達中に著しく変化することはない。しかしながら、例えば断熱作用をほとんど有さず、ひいては加熱に時間がかかる装置の熱損失と理由から、前記ガスの温度Tが液体送達中に上昇(ΔT<100℃)することによって僅かに変化することもあり得る。
【0026】
このような場合(加圧ガスの温度が液体送達段階中に上昇することによって僅かに変化する場合)、液体の事実上一定の加圧を保証するために、火薬によって供給される燃焼ガスの流量が前記液体の送達中に僅かに減少する(N\)ことが必要である。このことは燃焼ガスの温度の僅かな上昇(T/)を補償すること、すなわち一定の積(N×T/V)を保証することを目的とする。
【0027】
もちろん、完全に自由な燃焼面を有する(すなわち前記火薬の面全体が燃焼することができる)従来技術の火薬はその燃焼中に燃焼面が大幅に減少し、ひいては僅かに減少するガス流量を生成するのには適していない。
【0028】
このために、当業者によく知られた手段、例えば米国特許出願US2007/0204593号に記載された手段、すなわち燃焼性火薬を含有する燃焼チャンバの出口に調節可能な、任意には駆動される喉面積を有するプライミングされたノズルを使用することができる(ΔTは前記ノズルに基づいて好適なΔNによって補償される)。火薬の燃焼面Scと相関するように燃焼チャンバ内の内圧Pを調整するノズルの喉面積Atは、火薬の推進剤の燃焼率Vcを調整し、火薬は次いでPaul Veilleの法則、
m=ρ.Sc.Vc=P.Cd.At
(Vc=aP
n
Vcは推進剤の燃焼率(mm/s)
P:圧力(MPa)
a:圧力係数
n:圧力指数
ρ:推進剤の密度
a:燃焼率の法則の圧力係数
n:燃焼率の法則の圧力指数
At:上記のような前記ノズルの喉の面積
Cd=1/C
*:流量係数)
に基づいて、所要の燃焼ガス流量m(所要のモル数N)を送達する。
【0029】
従って、僅かに減少するガス流量は、調節可能な喉面積を有するノズルを備えた燃焼チャンバ内で(「任意の幾何学的形状の」)火薬を燃焼することによって得ることができる(上記参照)が、発明者はこのような僅かに減少するガス流量を、消火器の関連において特に好適な著しくシンプルな手段によって得ることを強く推奨する(上記参照)。
【0030】
独自の方法で、出願人は本発明の関連において、僅かに減少する燃焼ガス流量を誘導するのに適した特定の火薬を使用すること、燃焼面の一部が燃焼抑制される火薬を使用することを提案する。このようなタイプの火薬は本発明、特に推進におけるものとは異なる関連において、これまで使用されている。本発明は事実、このタイプの火薬に対する独自の見通し、独自の用途を提案する。
【0031】
当業者には概ね知られているように、極めて多くの場合(非燃焼性)ワニスの形態を成す好適な材料(燃焼抑制性材料)から成る層で火薬の燃焼面の一部を被覆することによって、この燃焼面部分の燃焼を抑制する。このような燃焼抑制は、数多くの従来技術文献、特に仏国特許出願第2275425号及び米国特許第5682013号に記載されている。
【0032】
燃焼面の一部が燃焼抑制されるいくつかのタイプの火薬は実際に当業者に知られている。前記いくつかのタイプの火薬は、このように僅かにサイズ減少する燃焼面を用いて、燃焼により僅かに減少するガス流量を生成するのに適している。
【0033】
燃焼面の一部を燃焼抑制するという理由から、僅かにサイズ減少する燃焼面を用いて、燃焼により僅かに減少するガス流量を生成するのに適した火薬の中から、以下のものを非制限的に挙げることができる、
中実モノリシック・ブロック型又は「事実上完全な」ディスク・スタック型(スタックされたディスクは事実上モノリシックの構造を形成する)の、円形断面と2つの端面間の全長に沿って延びる側面とを備えた直円筒形状を有する火薬。これらの端面のうちの一方だけが燃焼抑制される。このような火薬は、側面、及び端面のうち一方でのみ燃焼し得るという点で適している、
中実モノリシック・ブロック型又は「事実上完全な」ディスク・スタック型(事実上モノリシックの構造を形成する)の、2つの端面間の全長に沿って延びる側面を備えた円錐台形状を有する火薬。これらの側面、及び断面がより小さい端面が燃焼抑制されるのに対して、断面がより大きい他方の端面は燃焼抑制されない。このような火薬は、端面燃焼式又は「円錐形シガレット」式でのみ燃焼し得る点で好適である。
中実モノリシック・ブロック型又は「事実上完全な」ディスク・スタック型(事実上モノリシックの構造を形成する)の、2つの端面間の全長に沿って延びる側面を備えた管状形状を有する火薬。これらの端面は燃焼抑制される(側面は抑制されない)。このような火薬は、ダクト内(内面)及び側面で燃焼する点で好適である。
【0034】
当業者であれば、当該装置の正確な特徴、特にその断熱に基づいて、燃焼面の一部が燃焼抑制される火薬を、僅かに減少する流量を有するように最適化して、送達段階中に液体の事実上一定の加圧を保証することができる。
【0035】
上記の火薬はアクティブ段階に関連して記載された。言うまでもなく、これらは使用前にはより大きい体積に対応して均一な幾何学的形状を有することができるので、過渡的段階中及びアクティブ段階中の両方で均一に連続して燃焼する。二成分構造を設けることもでき、特に前記火薬に付加的な火薬が固定される。前記付加的な火薬は、過渡的段階中に燃焼するように意図され、有利には前記過渡的段階を短縮するべく燃焼するように意図される。
【0036】
装置を加熱するのを助ける過渡的段階に続いて(より正確に言えば、ブローアウト・ディスクの取り外しに続いて、すなわち前記液体の送達段階中に)より多く生じる他の事例では、加圧ガスの温度変化は取るに足らない。従って、液体の事実上一定の加圧を保証するためには、火薬によって供給された燃焼ガスの流量が事実上一定であれば(最大+/−30%だけしか、有利には最大+/−20%だけしか、特に有利には最大+/−10%だけしか変化しなければ)充分である。
【0037】
もちろん、事実上一定のガス流量は、調節可能な喉面積を有するノズルを備えた燃焼チャンバ内で(「任意の幾何学的形状の」)火薬を燃焼することによって得ることができる(上記参照)が、しかし発明者はここでも、このような事実上一定のガス流量を、消火器の関連において特に好適な著しくシンプルな手段によって得ることを強く推奨する。
【0038】
こうして、調節可能な喉面積(上記参照)を有するノズル(上記参照)を使用することなしに、事実上一定の燃焼圧力(最大+/−30%だけしか、有利には最大+/−20%だけしか、特に有利には最大+/−10%だけしか変化しない)で燃焼するとともに(従って、その燃焼中には)事実上一定の燃焼面を有する火薬によって、事実上一定のガス流量を有利に得ることができる。従来型推進剤の燃焼率の法則(Vc=aP
n、ここでnは概ね0〜0.6である)を考えると、事実上一定の燃焼面は本発明の意味の範囲内では、最大+/−15%だけしか、有利には最大+/−10%だけしか、特に有利には最大+/−5%だけしか変化しない燃焼面に相当する。
【0039】
事実上一定の燃焼面を有する火薬の事実上一定の燃焼圧力は、事実上一定の圧力の容積内に火薬を含む[これは本発明の関連では加圧容積の場合である(それというのも、加圧ガスが占める容積の(増大する)変化は、前記加圧された液体の送達中に、加圧された液体が占める容積の(減少する)変化に相当するからである)]ことによって、又は、一定の喉面積を有するノズルを備えた燃焼チャンバ内に火薬を含むこと[このようなノズル(調節可能な喉面積を有するノズル(上記参照)ほど高機能ではない)の使用は圧力を容易に調整するのを可能にする点で有利である]によって保証することができる。当業者に知られているように、一定の圧力で一定の燃焼率を保証するために、火薬を形成する推進剤の圧力指数は1未満、有利には0.8未満、特に有利には0.6未満であることを必要とする。ノズルなしで、事実上一定の圧力の容積内に含まれている間に前記火薬が燃焼されるときには、当業者には明らかなように、燃焼率、ひいてはガス流量が一定であることを保証するために、圧力指数が0.3未満、有利には0.2未満、特に有利には0.1未満の推進剤を選択することが好ましい。
【0040】
事実上一定の燃焼圧力で事実上一定の燃焼ガス流量を誘導するのに適した事実上一定の燃焼面は、燃焼面の一部が燃焼抑制される火薬によって得ることができる。
【0041】
上記のように、極めて多くの場合(非燃焼性)ワニスの形態を成す好適な材料(燃焼抑制性材料)から成る層で火薬の燃焼面の一部を被覆することによって、この燃焼面部分の燃焼を抑制することは当業者に知られている。このような燃焼抑制は、いくつかの従来技術文献、特に仏国特許出願第2275425号及び米国特許第5682013号に記載されている。
【0042】
燃焼面の一部が燃焼抑制されるいくつかのタイプの火薬は実際に当業者に知られている。このようなタイプの火薬は、事実上一定の燃焼面を用いて、燃焼により事実上一定の圧力で事実上一定のガス流量を生成するのに適している。このようなタイプの火薬は本発明、特に推進におけるものとは異なる関連において、これまで使用されている。本発明はここでもまた、このタイプの火薬に対する独自の見通し、独自の用途を提案する。
【0043】
燃焼面の一部を燃焼抑制するという理由から、僅かにサイズ減少する燃焼面を用いて、燃焼により事実上一定の圧力で事実上一定のガス流量を生成するのに適した火薬の中から、以下のものを非制限的に挙げることができる、
中実モノリシック・ブロック型又はディスク・スタック型の、円形断面と2つの端面間の全長に沿って延びる側面とを備えた直円筒形状を有する火薬(第1タイプの火薬をタイプAと呼ぶことができ、これは添付の
図1及び1−1に概略的に示されている)。これらの側面、及びこれらの端面のうちの一方だけが燃焼抑制されるのに対して、他方の端面は燃焼抑制されない。このような火薬は、端面燃焼式又は「シガレット」式でのみ燃焼し得るという点で好適である、
中実モノリシック・ブロック型又は「事実上完全な」ディスク・スタック型(事実上モノリシックの構造を形成する)の、2つの端面間の全長に沿って延びる側面と中心円筒形ダクトを備えた管状形状を有する火薬(第2タイプの火薬をタイプBと呼ぶことができる)。これらの端面のうち一方だけが燃焼抑制される。このような火薬は、側面(外面)、ダクト内(内面)、及び非抑制型の端面で燃焼する点で好適である、
中実モノリシック・ブロック型又は「事実上完全な」ディスク・スタック型(事実上モノリシックの構造を形成する)の、2つの端面間の全長に沿って延びる側面と、(直径D2の)中心円筒形ダクトとを備えた(外径D1の)管状形状を有する火薬(第3タイプの火薬をタイプCと呼ぶことができる)。これらの側面(だけ)が燃焼抑制され、これらの長さは外径(D1)の1.5倍プラス中心ダクト(D2)の直径の0.5倍に等しいか、又はおおよそ等しい、
中実モノリシック・ブロック型又は「事実上完全な」ディスク・スタック型(事実上モノリシックの構造を形成する)の、2つの端面間の全長に沿って延びる側面と、少なくとも5つのアームを備えた中心の星形ダクトとを備えた管状形状を有する火薬(第4タイプの火薬をタイプDと呼ぶことができる)。これらの側面が燃焼抑制される。このような火薬は、ダクト内(内面)及び端面で燃焼する点で好適である。
【0044】
上記第1タイプ(タイプA)の火薬は概ね好ましい。なぜならばこれらの構造物はシンプルであり、これらの燃焼面、ひいては一定の圧力におけるガス(生成済み燃焼ガス)の流量は事実上完全な定数に近づくからである。加えて、これらが燃焼する方式(端面燃焼又は「シガレット」型燃焼)は、長時間の燃焼を保証するのに特に適している。タイプAの火薬は、従って、液体の送達段階中に、又は液体の加圧・送達段階中にも事実上一定のガス流量を生成するのに特に適している(下記参照)。
【0045】
なお、上述の火薬、特に上述したタイプの火薬は本発明による方法の「アクティブ段階」を実施すること、すなわち液体を送達することに関連して説明されている。従って、言うまでもなく、液体送達中、燃焼性火薬は上記タイプA、B、C又はDであると有利であり、上記タイプAであると特に有利である。従って、中実モノリシック・ブロック型又はディスク・スタック型の、円形断面と2つの端面間の全長に沿って延びる側面とを備えた直円筒形状を有する少なくとも1つの火薬は端面だけが燃焼し、その側面と、燃焼する端面とは離反した端面とが燃焼抑制されると特に有利である。
【0046】
大まかに言えば、(燃焼されるように意図される)少なくとも1つの火薬は、本発明による方法を実施するために使用される前に、(送達段階の前の)過渡的段階中に燃焼されるように意図された部分(ポーション)と、「アクティブ段階」(加圧された液体の送達段階)中に燃焼されるように意図された別の部分(別のポーション)とを含む構造全体を実際に有している。従って、火薬は、過渡的段階中及び「アクティブ段階」中の「均一」な燃焼のために均一な構造全体を有することができ、或いは、過渡的段階中及び「アクティブ段階」中の先験的に異なる燃焼のために、「より複雑な」、少なくとも二成分から成る、不均一な構造全体を有することもできる。
【0047】
従って、本発明による方法の第1変形実施態様によれば、少なくとも1つの火薬によって生成された燃焼ガスの流量は、液体の加圧段階(ブローアウト・ディスクの取り外しで完結する過渡的段階)中に、増大するか、又は増大し次いで事実上一定になるか、又は事実上一定であり(Q1)(燃焼ガスの流量は液体送達中には事実上一定である)、
本発明による方法の第2変形実施態様によれば、液体加圧段階中の火薬によって生成された燃焼ガスの流量は、前記液体加圧段階(ブローアウト・ディスクの取り外しで完結する過渡的段階)を短縮するように管理され制御され、実際に蒸気流量Q1と比較して増大する。前記火薬は2つの燃焼レジームを有している。第1レジームは加圧段階中の(Q1と比較して増大した)「高い」流量を保証し、第2レジームは送達段階中の事実上一定の流量を保証する。
【0048】
上述のように、過渡的段階に「かなりの」時間を与えようという望みは除外されない。従って、液体加圧中の生成済み燃焼ガスの流量を(上記流量Q1に対して)減少させる第3変形例を、完全に除外することはできない。
【0049】
第1変形例を実施するために具体的には、2つの段階中(過渡的段階及び「アクティブ段階」)に、同じ燃焼モードで、均一な構造の少なくとも1つの火薬を用いて作業し、有利には同じ「シガレット」型燃焼モードで、タイプA(上記参照)の少なくとも1つの火薬を用いて作業することが可能である。
【0050】
第2及び第3変形例を実施するために、言うまでもなく少なくとも1つの火薬が少なくとも二成分構造、すなわち増大する流量(第2変形例)又は減少する流量(第3変形例)の燃焼ガスを生成する1部分(1ポーション)と、液体送達中に事実上一定の流量の燃焼ガスを生成する別の部分(別のポーション)とを有する二成分構造、ひいては不均一な構造全体の上記概念を有する。言うまでもなく、第1ポーションはその形状(例えば円筒形、円錐台形、立方体形)に関して、その構成(例えば中実モノリシック・ブロック、ディスク、円筒、又は立方体のような構造のスタック)に関して数多くの変形例を成して存在することができる。
【0051】
上記第2変形例に基づく本発明による方法の動作モードが専ら非制限的に下述される。
【0052】
加圧段階を短縮しようとする場合、中実モノリシック・ブロック型又はディスク・スタック型の、円形断面と2つの端面間の全長に沿って延びる側面とを備えた直円筒形状を有する少なくとも1つの火薬を使用することができる。円筒の側面は円筒の端面のうちの、それ自体燃焼抑制される一方の端面から出発する円筒の長さの一部に沿って燃焼抑制され、円筒の端面のうちの、燃焼抑制されない他方の端面から出発する円筒の長さの相補部分に沿っては燃焼抑制されない。タイプA’のこのような火薬(上記タイプAの火薬を基準とし、添付の
図2に概略的に示される)は液体加圧(過渡的段階)中に端面燃焼及び側面燃焼する。円筒の非抑制型表面全体(端面のうちの一方、及び前記端面から出発する側面の一部)に相当するその初期燃焼面が次いで減少することにより、円筒の抑制型部分の端面に限定される。生成済みガスの流量はこのように加圧段階(過渡的段階)中では高いことにより、ブローアウト・ディスクを取り外すための圧力に急速に達し、次いで一定になることにより、一定の圧力で所望の液体送達を保証する。
【0053】
加圧段階を短縮しようとする場合、タイプA”の少なくとも1つの火薬(同様に上記タイプAの火薬を基準とする)を使用することもできる。この火薬は2つの部分(2つのポーション)を有している。ワンピース型であるか(=中実モノリシック・ブロック)又はワンピース型ではない(=ディスク、円筒、又は立方体のような構造のスタック)第1部分(第1ポーション)は、液体加圧中に燃焼するように意図されており、第1部分(第1ポーション)の所与の圧力における燃焼率Vc
1=a
1P
n1は、前記少なくとも1つの火薬のワンピース型である(=中実モノリシック・ブロック)か又はワンピース型ではない(=ディスク・スタック)相補部分(第2ポーション)のVc
2=a
2P
n2(有利にはn
1>n
2、特に有利にはn
1>>n
2)よりも高く、前記第2部分(第2ポーション)は、液体送達中に(端面燃焼式に)燃焼するように意図されている。当該推進剤の燃焼に関して、タイプA”の火薬はこのように、燃焼抑制されない端面の側に位置する、高い燃焼率Vc
1(P)を有する推進剤の第1ポーションと、燃焼率Vc
2(P)がより遅い別の推進剤の第2の並置ポーションとから成っている。このような火薬の動作モードは、従って、次の通りである。火薬の燃焼抑制されない、又は燃焼面の一部が燃焼抑制される(第1)部分が高い燃焼率で燃焼することにより、前記ブローアウト・ディスクが取り外されるまで短時間にわたって前記液体を加圧し、次いで前記火薬の相補部分が中程度の燃焼率で燃焼することにより、長時間にわたる前記液体の送達を保証する。前記火薬の相補部分は、中実モノリシック・ブロック型又はディスク・スタック型の、円形断面と2つの端面間の全長に沿って延びる側面とを備えた直円筒形状を有しており、前記側面、及び燃焼する端面とは離反する前記端面は燃焼抑制される。
【0054】
液体の加圧段階中、このような多成分、少なくとも二成分の火薬がこうして、一定又は非一定の燃焼面で、短時間にわたって前記液体を加圧する第1ガス流量を生成し(燃焼率がより高い少なくとも1種の推進剤から形成された第1ポーションの燃焼から生じる)、ブローアウト・ディスクを取り外すための圧力に短時間で達するのを可能にし、次いで液体送達段階中、(燃焼率がより低い推進剤から形成された第2ポーションの「シガレット」型燃焼から生じる)長時間にわたる一定の圧力における一定の第2ガス流量が、長時間にわたる前記液体の一定の加圧を保証する。
【0055】
上記のように、タイプA”の少なくとも1つの二成分火薬の第1部分は少なくとも部分的に抑制されても(タイプA”1、添付の
図3に概略的に示されている)抑制されなくても(タイプA”2、添付の
図4に概略的に示されている)よい。言うまでもなく、高い燃焼率を有する部分を非抑制型にすることは、過渡的段階の時間を短縮するのにより好ましい。また言うまでもなく、タイプA”2の火薬は、側面の非抑制部分に関しては燃焼率Vc
1(P)を有する推進剤から、側面の抑制型層補部分に関してはVc
2(P):Vc
1(P)>Vc
2(P)を有する推進剤から形成されたタイプA’の火薬に相当する。
【0056】
言うまでもなく、第1ポーションは特にその形状及びその構成(上記参照)、その成分数(n≧1)及び前記成分(n≧2)の同一又は非同一の組成(同一又は非同一の燃焼率Vc
1(P)、前記燃焼率Vc
1(P)はいずれの場合にも、第2ポーションよりも高い)などに関して数多くの変形例を成して実際に存在することができる。前記第1ポーションは有利には第2ポーションと同じ幾何学的形状を成して存在し、成分が単一であってもなくても、第2ポーションよりも高い燃焼率Vc
1(P)を有する。
【0057】
言うまでもなく、別のタイプの少なくとも二成分の火薬(Vc
1(P)<Vc
2(P)、上記参照)を使用して、本発明による方法の、あまり推奨できない第3変形例を実施することもできる。
【0058】
一般に、少なくとも1つの火薬の燃焼は、燃焼圧力を調整しながら実施することができる。そのために、前記燃焼はノズルを備えた燃焼チャンバ内で実施することができる(上記参照)。この変形例は、火薬の燃焼圧力、ひいては燃焼率が液体の加圧力とは独立しているので有利である。これにより、方法の実施中に動作を調整するのがより容易になる。
【0059】
加圧された液体がノズルによって分散形態で有利に送達されることが想起される。この場合一定の流量の液体の送達は、送達段階全体を通して、前記ノズルによる一定の品質の分散を可能にするる(上記参照)。
【0060】
当該液体は特に(火炎)消去剤(水、水+添加剤など)、潤滑剤、冷却剤(水、グリコールなど)、又は清浄化及び/又は分散剤(界面活性液など)から成ってよい。ここで再び強調されるのは、本発明による方法を用いた一定流量の液体の送達が、前記液体供給を必要とするターゲット(すなわち消火剤の送達という関連では、消されるべき、包囲されるべき火炎、すなわち潤滑剤の送達という関連では、高熱になった機械、すなわち清浄化及び/又は分散剤の送達という関連では、駆除されるべき汚染物)へ一定量の液体を極めて有利に供給するのを保証することである。
【0061】
本発明による方法を実施するのに適した装置(液体リザーバと火工ガス発生器との間に可動分離部材を有する装置)に関しては、これらの装置は単に、従来技術に記載された装置、特に欧州特許出願第1782861号及び欧州特許出願第2205325号に記載された装置であってよい。本発明による方法を実施するために、(極めて具体的には、液体の(事実上一定の)加圧に対する制約に関して、燃焼ガス/液体のいかなる接触をも回避するために)(シンプルな設計を有する)このタイプの装置を選択したことは発明者の確信である。上記のように、このような装置は構造内に(被送達液体のための)リザーバと、少なくとも1つの火薬を含有する少なくとも1つの火工ガス発生器とを含む。前記少なくとも1つの火工ガス発生器は、前記リザーバに接続されている。生成済み燃焼ガスと前記液体とを分離するための可動部材が前記装置内部に提供される。このような装置は、その基礎構造内に、火薬を含有するガス発生器に接続されたリザーバを含む。言うまでもなく、これらの構造は実際にはより複雑であり、リザーバの上流側にはいくつかの発生器が並列に配列されている。前記発生器のそれぞれは1つ又は2つ以上火薬を含有する。いずれの場合にも、1つ又は2つ以上の発生器は1つ又は2つ以上のリザーバ内へ出力すると考えられる。装置はこのように複数のリザーバを含む可能性が高い。いずれの場合にも、本発明による方法は前記リザーバのそれぞれにおいて実施される。
【0062】
当該装置はコンパクトな(ひいては空間要件が制限される)装置であると有利である。第1変形例によれば、このようなコンパクトな装置はワンピース(一体)型ボディを含み、このボディ内にリザーバと少なくとも1つの火工ガス発生器とが配置されている。第2変形例によれば、このようなコンパクトな装置の(構造)内部で、少なくとも1つの火工ガス発生器はリザーバ(の容積)内に配置されている。
【0063】
可動分離部材に関する限り、これは可撓性膜又はピストンから成り得ることが判っている。これはピストンで成っていると有利である。
【0064】
本発明による方法はこのように、上記第1変形例に基づく装置内に実施されると有利である。前記装置は有利には、その構造内に摺動ピストン(=可動分離部材)を備えた(ワンピース型)ボディを含み、前記ピストンが2つのチャンバを仕切っており、(前側の)第1チャンバはリザーバを形成しており、(後ろ側の)第2チャンバは火工ガス発生器を形成する少なくとも1つの火薬を含有する。ノズルを含まないこのような装置は、本発明による方法を実施するのに完全に適している(上記参照)。
【0065】
本発明による方法はこうして、第2変形例に基づく装置内で実施することもできる。前記装置は有利には、被送達液体を含有するリザーバの(空の)内部容積の頂部内に配置された少なくとも1つの火工ガス発生器(概ね単一のこのような火工ガス発生器)を含むと有利である。可撓性膜がリザーバの内部容積を分割する(燃焼ガスはこの場合、この膜に作用することによって液体に作用する)か、又は前記少なくとも1つのガス発生器に結合される(燃焼ガスはこのような膜を膨張させることによって液体に作用する)。ノズルを含む又は含まない、有利にはノズルを含まないこのような装置は、本発明による方法を実施するのに完全に適している(上記参照)。
【0066】
本発明による方法は、従って、上記で想起された正確な構造を有する装置内で実施されると有利である。
【0067】
明らかに言うまでもなく、当該装置はまた燃焼を始動するための手段、すなわちガス発生器である少なくとも1つの火薬を点火するためのシステムを含む。このような点火システムは一般にイニシエータ及びイグナイタを含む。ここに非制限的に挙げることができる。すなわち、
イニシエータは、
イグナイタの表面に高温ガスを生成する機械的又は電気的に作動させられるイニシエータ、又は、
イグナイタの表面にホットスポットを生成する機械的又は電気的に作動させられる非火工式イニシエータ、例えば高温ワイヤ又は圧電素子、から成ることができ、
イグナイタは、
急速燃焼火薬(ダブルベース推進剤のタイプ、又はButalite(登録商標)組成物)(質量およそ数グラム)を含む「マイクロロケット」型火工イグナイタであって、ノズルを備えた燃焼チャンバ内に配置されており、そのジェットが火薬の表面に向けられるもの、及び/又は、
火薬の自由な表面上に配置された1つ又は2つ以上の強反応性点火ペレット(その組成はB/KNO
3又はTiH
2/KClO
4又はNH
4ClO
4/NaNO
3/バインダ型)から成るイグナイタ、及び/又は
1つ又は2つ以上のペレット(その組成は塩基性硝酸銅(BCN)/硝酸グアニジン(GN)タイプである)から成るイグナイタ、から成ることができる。
【0068】
言うまでもなく、過渡的段階(加圧段階)中、火工式イグナイタはまたガスの生成に関与する。これは特に過渡的段階を短縮しようとする場合に、過渡的段階中のガスの供給に無視できないほど大きく関与するように寸法設定されてよい。
【0069】
本発明による方法を実施するのに有用な火薬の組成に関して、下記情報を専ら非制限的に提供することができる。
【0070】
この組成は、エアバッグのガス発生器内に使用される火薬の組成タイプを有すると有利である。しかし、ここで想起されるのは、本発明による方法を実施するのに有用な火薬が、所期の動作時間に適した寸法(すなわち、エアバッグ用ガス発生器内に使用される火薬よりも大きい寸法)を有することである。
【0071】
この組成は、数多くのパラメータ、例えば燃焼温度、ガス収率、燃焼ガスの毒性、及び火工安全性に関して最適されると有利である。
【0072】
従って、本発明による方法の実施という関連では加圧ガス発生器である少なくとも火薬の組成は有利には、
硝酸塩、例えば塩基性硝酸銅、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、過塩素酸塩、例えば過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、ジニトラミド、例えばアンモニウムジニトラミド(ADN)、及び金属酸化物、例えば酸化鉄から選択された少なくとも1種の酸化成分、及び
硝酸グアニジン、ニトログアニジン、グアニル尿素ジニトラミド、テトラゾール、該テトラゾールの誘導体及びこれらの塩、例えば5−アミノテトラゾール、5−グアニルアミノテトラゾール、5−アミノテトラゾールのカリウム塩、5−アミノテトラゾールのナトリウム塩、5−アミノテトラゾールのカルシウム塩、ビテトラゾールのアンモニウム塩、ビテトラゾールのナトリウム塩、ビテトラゾールアミンのアンモニウム塩、5,5’−アゾビテトラゾールのナトリウム塩、5,5’−アゾビテトラゾールのカルシウム塩、トリアゾール、ジニトラミド、ジアミド及びポリアミン硝酸塩から選択された少なくとも1種の窒素含有還元成分を含有する。
【0073】
少なくとも1つの火薬の前記組成はまた任意には、
有利には銅、鉄、マンガン、コバルト、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、及びマグネシウムの酸化物から選択された少なくとも1種のバリスティック触媒、及び/又は
有利にはオルガノシラン及びチタン酸塩から選択された、特に有利にはビニルトリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、トリス−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イソシアヌレート、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ジエトキシジアセトキシシラン、ジアセトキシジエトキシシラン、及びジブトキシエトキシメチルシランから選択された少なくとも1種の湿潤剤、及び/又は
有利には酸化ケイ素及びアルミナから選択された少なくとも1種の凝集剤、及び/又は
有利にはカルボン酸、ステアリン酸カルシウム、シリカ、及び雲母から選択された少なくとも1種の製造助剤、及び/又は
有利にはエラストマ又はゴム及び可塑剤を含有する含酸素炭化水素系バインダ(例えば具体的には欧州特許出願第1216977号に記載されたもの)、架橋剤及び可塑剤の存在においてエラストマを架橋することによって得られる含酸素炭化水素系バインダであって、その分子量が350g/molを上回り、酸素平衡が−230%以上であるもの(具体的には欧州特許出願第2139828号に記載されている)、PVC(ポリ塩化ビニル)バインダ、シリコーンバインダ、セルロースバインダ、PVA(ポリビニルアセテート)バインダから選択されたバインダ、を含有する。
【0074】
このような成分を含有する組成を有し、本発明による方法の実施の範囲内で使用されると考えられる火薬は、具体的には次の特許文献に記載されている、米国特許第5608183号、米国特許第6143102号、仏国特許第2975097号、仏国特許第2964656号、仏国特許第2950624号、仏国特許第2915746号、仏国特許第2902783号、仏国特許第2899227号、仏国特許第2892117号、仏国特許第2891822号、仏国特許第2866022号、仏国特許第2772370号、及び仏国特許第2714374号。
【0075】
本発明による方法を実施するのに有用な火薬は、従来通りの要領で、ひいては有利には上記成分から得られる。
【0076】
これらの火薬は湿式プロセスを用いて得ることができる。1変形例によれば、このプロセスは火薬の成分を含有するペーストの押し出しを含む。別の変形例によれば、このプロセスは成分の全て(又はいくつか)を水溶液中に入れる工程(水溶液中に入れる前記工程は主成分(酸化剤及び/又は還元剤)のうちの少なくとも1種を可溶化することを含む)、得られた溶液を噴霧乾燥させることにより粉末を得ること、溶液中に入れられなかった成分を前記粉末に(場合によっては)添加すること、次いで乾式プロセスを用いて圧縮により粉末を成形することにより火工物品を得ることを含む。
【0077】
本発明による火薬は乾燥プロセスによって(直接に)得ることもできる。1変形例によれば、このようなプロセスは、ブロックを得るために、成分を混合することにより得られた粉末を単純に圧縮することに限定することができる。別の変形例によれば、このようなプロセスは、ローラ圧密化に続いて造粒を行い、次いで顆粒を成形することにより物品を得ることを含むことができる。このような変形例は特に国際出願WO2006/134311号に記載されている。
【0078】
本発明による方法を実施するのに有用な火薬は、他の従来の方法によって得ることもできる。この方法は、パドル型ミキサ又は二軸スクリュ型ミキサ内でバインダ含有組成物を混合することによってペーストを得、これに続いて前記ペーストを押し出すか又は型内に注入することによって物品を得ることを含む。
【0079】
多成分、概ね二成分の火薬に関しては、これらは予め調製されたいくつかの火薬の並置(スタッキング)の結果得ることができる。
【0080】
表面の一部が燃焼抑制される火薬を得るために、例えば抑制されるべき面をワニス塗布することにより、従来の方法が同様に実施される。
【0081】
本発明による方法の有利な変形例を実施するのに適したものとして上記した、(燃焼)面の一部が燃焼抑制される火薬の中で、いくつかが新規であり特に有利である。これらは本発明の別の主題を形成する。
【0082】
ここで念のため述べておくならば、このような火薬を得ることは特に難しくはない。火薬は上記類似の方法(湿式プロセス、乾式プロセス、又は1つ又は2つ以上のブロックを得るためにバインダの使用を伴う方法、これに続いて行われる、前記ブロック又はいくつかのブロックから成るスタックの表面の一部の燃焼抑制)によって得ることができる。
【0083】
当該火薬は特に上記タイプA’及びA”である(それぞれ添付の
図2(タイプA’)、3(タイプA”1)及び4(タイプA”2)に示されている)。
【0084】
火薬は、従って、
タイプA’の火薬の場合、中実モノリシック・ブロック型又はディスク・スタック型の、円形断面と2つの端面間の全長に沿って延びる側面とを備えた直円筒形状を有する火薬であり、円筒の2つの端面のうちの一方が燃焼抑制され、円筒の2つの端面のうちの他方が燃焼抑制されず、円筒の側面が、前記燃焼抑制される端面から出発する長さの一部に沿ってのみ燃焼抑制される。このタイプの火薬は添付の
図2から明らかである、
タイプA”の火薬の場合、円形断面と2つの端面間の全長に沿って延びる側面とを備えた直円筒形状を有する火薬であり、円筒の2つの端面のうちの一方、及び前記端面から出発する円筒の側面の少なくとも一部が燃焼抑制され、円筒の2つの端面のうちの他方が燃焼抑制されず、火薬が2つの並置するポーションから成っており、中実モノリシック・ブロック型又はディスク又は円筒のような構造スタック型の第1ポーションが、前記直円筒の前記非燃焼抑制型の端面に相当する非燃焼抑制型の端面と、少なくとも部分的に燃焼抑制される(火薬はこの場合タイプA”1の火薬である)又は燃焼抑制されない(火薬はこの場合タイプA”2の火薬である)前記直円筒の前記側面の一部に相当する側面とを有しており、前記第1ポーションの所与の圧力における燃焼率(Vc
1=a
2P
n1)が、中実モノリシック・ブロック型又はディスク・スタック型の第2ポーションの燃焼率(Vc
2=a
2P
n2)よりも高い(異なる圧力係数及び/又は異なる圧力指数の理由から)。このタイプの火薬(円形断面を備えた全体的な直円筒形状を有し、一成分構造を備えた第1ポーションを有する)は下記
図3及び4から明らかである。円筒形状がここでは好ましい。
【0085】
これらの火薬は、有利な「シガレット」型燃焼モード(上記参照)で燃焼する。