特許第6358936号(P6358936)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6358936団体旅行参加者支援システム、旅行管理サーバ装置、参加者端末、管理者端末及び団体旅行参加者支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6358936
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】団体旅行参加者支援システム、旅行管理サーバ装置、参加者端末、管理者端末及び団体旅行参加者支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/14 20120101AFI20180709BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20180709BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20180709BHJP
   G08G 1/13 20060101ALI20180709BHJP
【FI】
   G06Q50/14
   G01C21/26 P
   G08G1/005
   G08G1/13
【請求項の数】9
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2014-238447(P2014-238447)
(22)【出願日】2014年11月26日
(65)【公開番号】特開2016-99916(P2016-99916A)
(43)【公開日】2016年5月30日
【審査請求日】2017年3月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】500578216
【氏名又は名称】株式会社ゼンリンデータコム
(74)【代理人】
【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
(72)【発明者】
【氏名】石川 和明
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−244392(JP,A)
【文献】 特開2011−141685(JP,A)
【文献】 特開2004−037413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G01C 21/26
G08G 1/005
G08G 1/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集合時刻と集合場所が設定され、参加者のそれぞれが自由に行動できる自由行動時間が設けられ、当該自由行動時間において、任意の経路を辿って前記集合場所に向かう団体旅行の前記参加者のそれぞれが所持する携帯型の参加者端末と、前記団体旅行に同行する旅行管理者が所持する管理者端末と、旅行管理サーバ装置とが、ネットワークを通じて接続されて構成される団体旅行参加者支援システムであって、
前記参加者端末は、
自機の現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、
所定のタイミングごとに、前記現在位置取得手段を通じて取得する前記現在位置を示す情報と端末識別情報とを含む現在位置等情報を形成して、前記旅行管理サーバ装置に送信する現在位置等情報送信手段と、
前記旅行管理サーバ装置から送信されてくる集合に関する報知情報を取得して、これを報知する報知手段と
を備え、
前記管理者端末は、
前記自由行動時間において、前記旅行管理サーバ装置から送信されて来る、前記報知情報を送信した前記参加者端末を示す報知先情報を表示部に表示する表示処理手段
を備え、
前記旅行管理サーバ装置は、
集合場所を示す情報と集合時刻を示す情報とを記憶する集合情報記憶手段と、
前記集合場所へのルート探索のためのネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
所定のタイミングごとに送信されてくる前記参加者端末からの前記現在位置等情報を受信する現在位置等情報受信手段と、
前記現在位置等情報受信手段を通じて、前記現在位置等情報を受信するごとに、前記ネットワークデータ記憶手段の前記ネットワークデータを用いて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記現在位置を示す情報に対応する現在位置から前記集合情報記憶手段の前記集合場所を示す情報に対応する集合場所までのルートの探索を行う探索手段と、
前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記探索手段で探索されたルートを辿って前記現在位置から前記集合場所まで行った場合に掛かる所要時間を算出する算出手段と、
少なくとも、現在時刻と、前記算出手段により算出された前記所要時間と、前記集合情報記憶手段の前記集合時刻を示す情報に対応する集合時刻とに基づいて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末を所持する前記参加者が、前記集合時刻までに前記集合場所へ到達可能か否かを判別する判別手段と、
前記判別手段で前記集合時刻までに前記集合場所へ到達不能であると判別された場合に、前記現在位置等情報の前記端末識別情報により特定される前記参加者端末に対して、前記集合に関する報知情報を形成して送信する報知情報送信手段と
前記報知情報を送信した前記参加者端末を特定する情報を記憶する報知先記憶手段と、
前記報知先記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記報知先情報を形成し、前記管理者端末に送信する報知先情報送信手段と
を備えることを特徴とする団体旅行参加者支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の団体旅行参加者支援システムであって、
前記管理者端末は、
前記表示処理手段により表示部に表示された前記報知先情報に基づいて特定される、前記報知情報を送信した前記参加者端末に対して電話を掛ける連絡処理手段を備え、
前記参加者端末は、
前記管理者端末からの通話要求に応じて、通話回線を接続し通話を行うようにする通話処理手段を備える
ことを特徴とする団体旅行参加者支援システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の団体旅行参加者支援システムであって、
前記管理者端末は、
集合場所を示す情報を取得する集合場所取得手段と、
集合時刻を示す情報を取得する集合時刻取得手段と、
前記集合場所取得手段で取得し前記集合場所を示す情報と、前記集合時刻取得手段で取得した前記集合時刻を示す情報とを含む集合場所等情報を形成して前記旅行管理サーバ装置に送信する集合場所等情報送信手段と
を備え、
前記旅行管理サーバ装置は、
前記管理者端末から送信される前記集合場所等情報を受信する集合場所等情報受信手段と、
前記集合場所等情報受信手段を通じて受け付けた前記集合場所等情報に含まれる前記集合場所を示す情報と前記集合時刻を示す情報とを、前記集合情報記憶手段に登録する集合情報登録手段と
を備えることを特徴とする団体旅行参加者支援システム。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに記載の団体旅行参加者支援システムであって、
前記旅行管理サーバ装置は、
前記団体旅行の参加者ごとの属性情報を記憶する参加者情報記憶手段を備え、
前記旅行管理サーバ装置の前記算出手段は、前記参加者情報記憶手段の参加者ごとの前記属性情報を考慮して、前記所要時間を算出することを特徴とする団体旅行参加者支援システム。
【請求項5】
集合時刻と集合場所が設定され、参加者のそれぞれが自由に行動できる自由行動時間が設けられ、当該自由行動時間において、任意の経路を辿って前記集合場所に向かう団体旅行の前記参加者のそれぞれが所持する携帯型の参加者端末と、前記団体旅行に同行する旅行管理者が所持する管理者端末と、旅行管理サーバ装置とが、ネットワークを通じて接続されて構成される団体旅行参加者支援システムの前記旅行管理サーバであって、
前記参加者端末は、自機の現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、所定のタイミングごとに、前記現在位置取得手段を通じて取得する前記現在位置を示す情報と、端末識別情報とを含む現在位置等情報を形成して前記旅行管理サーバ装置に送信する現在位置等情報送信手段と、前記旅行管理サーバ装置から送信されてくる集合に関する報知情報を取得して、これを報知する報知手段とを備えるものであり、
前記管理者端末は、前記自由行動時間において、前記旅行管理サーバ装置から送信されて来る、前記報知情報を送信した前記参加者端末を示す報知先情報を表示部に表示する表示処理手段を備えるものであり、
集合場所を示す情報と集合時刻を示す情報とを記憶する集合情報記憶手段と、
前記集合場所へのルート探索のためのネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
所定のタイミングごとに送信されてくる前記参加者端末からの前記現在位置等情報を受信する現在位置等情報受信手段と、
前記現在位置等情報受信手段を通じて、前記現在位置等情報を受信するごとに、前記ネットワークデータ記憶手段の前記ネットワークデータを用いて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記現在位置を示す情報に対応する現在位置から前記集合情報記憶手段の前記集合場所を示す情報に対応する集合場所までのルートの探索を行う探索手段と、
前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記探索手段で探索されたルートを辿って前記現在位置から前記集合場所まで行った場合に掛かる所要時間を算出する算出手段と、
少なくとも、現在時刻と、前記算出手段により算出された前記所要時間と、前記集合情報記憶手段の前記集合時刻を示す情報に対応する集合時刻とに基づいて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末を所持する前記参加者が、前記集合時刻までに前記集合場所へ到達可能か否かを判別する判別手段と、
前記判別手段で前記集合時刻までに前記集合場所へ到達不能であると判別された場合に、前記現在位置等情報の前記端末識別情報により特定される前記参加者端末に対して、前記集合に関する報知情報を形成して送信する報知情報送信手段と
前記報知情報を送信した前記参加者端末を特定する情報を記憶する報知先記憶手段と、
前記報知先記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記報知先情報を形成し、前記管理者端末に送信する報知先情報送信手段と
を備えることを特徴とする旅行管理サーバ装置。
【請求項6】
集合時刻と集合場所が設定され、参加者のそれぞれが自由に行動できる自由行動時間が設けられ、当該自由行動時間において、任意の経路を辿って前記集合場所に向かう団体旅行の前記参加者のそれぞれが所持する携帯型の参加者端末と、前記団体旅行に同行する旅行管理者が所持する管理者端末と、旅行管理サーバ装置とが、ネットワークを通じて接続されて構成される団体旅行参加者支援システムの前記参加者端末であって、
前記管理者端末は、前記自由行動時間において、前記旅行管理サーバ装置から送信されて来る、前記報知情報を送信した前記参加者端末を示す報知先情報を表示部に表示する表示処理手段と、前記表示処理手段により表示部に表示された前記報知先情報に基づいて特定される、前記報知情報を送信した前記参加者端末に対して電話を掛ける連絡処理手段と、を備えるものであり、
前記旅行管理サーバ装置は、集合場所を示す情報と集合時刻を示す情報とを記憶する集合情報記憶手段と、前記集合場所へのルート探索のためのネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、所定のタイミングごとに送信されてくる前記参加者端末からの在位置等情報を受信する現在位置等情報受信手段と、前記現在位置等情報受信手段を通じて、前記現在位置等情報を受信するごとに、前記ネットワークデータ記憶手段の前記ネットワークデータを用いて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記現在位置を示す情報に対応する現在位置から前記集合情報記憶手段の前記集合場所を示す情報に対応する集合場所までのルートの探索を行う探索手段と、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記探索手段で探索されたルートを辿って前記現在位置から前記集合場所まで行った場合に掛かる所要時間を算出する算出手段と、少なくとも、現在時刻と、前記算出手段により算出された前記所要時間と、前記集合情報記憶手段の前記集合時刻を示す情報に対応する集合時刻とに基づいて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末を所持する前記参加者が、前記集合時刻までに前記集合場所へ到達可能か否かを判別する判別手段と、前記判別手段で前記集合時刻までに前記集合場所へ到達不能であると判別された場合に、前記現在位置等情報の前記端末識別情報により特定される前記参加者端末に対して、当該所定の集合場所への集合に関する報知情報を形成して送信する報知情報送信手段と、前記報知情報を送信した前記参加者端末を特定する情報を記憶する報知先記憶手段と、前記報知先記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記報知先情報を形成し、前記管理者端末に送信する報知先情報送信手段と、を備えるものであり、
自機の現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、
所定のタイミングごとに、前記現在位置取得手段を通じて取得する前記現在位置を示す情報と、端末識別情報とを含む現在位置等情報を形成して前記旅行管理サーバ装置に送信する現在位置等情報送信手段と、
前記旅行管理サーバ装置から送信されてくる集合に関する報知情報を取得して、これを報知する報知手段と
前記管理者端末からの通話要求に応じて、通話回線を接続し通話を行うようにする通話処理手段と
を備えることを特徴とする参加者端末装置。
【請求項7】
集合時刻と集合場所が設定され、参加者のそれぞれが自由に行動できる自由行動時間が設けられ、当該自由行動時間において、任意の経路を辿って前記集合場所に向かう団体旅行の前記参加者のそれぞれが所持する携帯型の参加者端末と、旅行管理サーバ装置と、前記団体旅行に同行する旅行管理者が所持する管理者端末とが、ネットワークを通じて接続されて構成される団体旅行参加者支援システムの前記管理者端末であって、
前記参加者端末は、自機の現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、所定のタイミングごとに、前記現在位置取得手段を通じて取得する前記現在位置を示す情報と、端末識別情報とを含む現在位置等情報を形成して前記旅行管理サーバ装置に送信する現在位置等情報送信手段と、前記旅行管理サーバ装置から送信されてくる集合に関する報知情報を取得して、これを報知する報知手段とを備えるものであり、
前記旅行管理サーバ装置は、集合場所を示す情報と集合時刻を示す情報とを記憶する集合情報記憶手段と、前記集合場所へのルート探索のためのネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、所定のタイミングごとに送信されてくる前記参加者端末からの前記現在位置等情報を受信する現在位置等情報受信手段と、前記現在位置等情報受信手段を通じて、前記現在位置等情報を受信するごとに、前記ネットワークデータ記憶手段の前記ネットワークデータを用いて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記現在位置を示す情報に対応する現在位置から前記集合情報記憶手段の前記集合場所を示す情報に対応する集合場所までのルートの探索を行う探索手段と、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記探索手段で探索されたルートを辿って前記現在位置から前記集合場所まで行った場合に掛かる所要時間を算出する算出手段と、少なくとも、現在時刻と、前記算出手段により算出された前記所要時間と、前記集合情報記憶手段の前記集合時刻を示す情報に対応する集合時刻とに基づいて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末を所持する前記参加者が、前記集合時刻までに前記集合場所へ到達可能か否かを判別する判別手段と、前記判別手段で前記集合時刻までに前記集合場所へ到達不能であると判別された場合に、前記現在位置等情報の前記端末識別情報により特定される前記参加者端末に対して、当該所定の集合場所への集合に関する報知情報を形成して送信する報知情報送信手段と、前記報知情報を送信した前記参加者端末を特定する情報を記憶する報知先記憶手段と、前記報知先記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記報知先情報を形成し、前記管理者端末に送信する報知先情報送信手段とを備えるものであり、
前記自由行動時間において、前記旅行管理サーバ装置から送信されて来る、前記報知情報を送信した前記参加者端末を示す報知先情報を表示部に表示する表示処理手段を備えることを特徴とする管理者端末装置。
【請求項8】
請求項7に記載の管理者端末であって、
前記参加者端末は、前記管理者端末からの通話要求に応じて、通話回線を接続し通話を行うようにする通話処理手段を備えており、
前記表示処理手段により表示部に表示された前記報知先情報に基づいて特定される、前記報知情報を送信した前記参加者端末に対して電話を掛ける連絡処理手段を備えることを特徴とする管理者端末。
【請求項9】
集合時刻と集合場所が設定され、参加者のそれぞれが自由に行動できる自由行動時間が設けられ、当該自由行動時間において、任意の経路を辿って前記集合場所に向かう団体旅行の前記参加者のそれぞれが所持する携帯型の参加者端末と、前記団体旅行に同行する旅行管理者が所持する管理者端末と、旅行管理サーバ装置とが、ネットワークを通じて接続されて構成される団体旅行参加者支援システムで用いられる団体旅行管理方法あって、
前記参加者端末においては、
現在位置取得手段が、自機の現在位置を示す情報を取得する現在位置取得工程と、
所定のタイミングごとに、現在位置等送信手段が、前記現在位置取得工程において取得する前記現在位置を示す情報と端末識別情報とを含む現在位置等情報を形成して前記旅行管理サーバ装置に送信する現在位置等情報送信工程と、
報知信手段が、前記旅行管理サーバ装置から送信されてくる集合に関する報知情報を取得して、これを報知する報知工程と
を有し、
前記管理者端末においては、
表示処理手段が、前記自由行動時間において、前記旅行管理サーバ装置から送信されて来る、前記報知情報を送信した前記参加者端末を示す報知先情報を表示部に表示する表示処理工程を有し、
前記旅行管理サーバ装置においては、
所定のタイミングごとに送信されてくる前記参加者端末からの前記現在位置等情報を、現在位置等情報受信手段が受信する現在位置等情報受信工程と、
前記現在位置等情報受信工程を通じて、前記現在位置等情報を受信するごとに、探索手段が、前記集合場所へのルート探索のためのネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段の前記ネットワークデータを用いて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記現在位置を示す情報に対応する現在位置から、集合場所を示す情報と集合時刻を示す情報とを記憶する集合情報記憶手段の前記集合場所を示す情報に対応する集合場所までのルートの探索を行う探索工程と、
算出手段が、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記探索工程で探索されたルートを辿って前記現在位置から前記集合場所まで行った場合に掛かる所要時間を算出する算出工程と、
判別手段が、少なくとも、現在時刻と、前記算出工程において算出した前記所要時間と、前記集合情報記憶手段の前記集合時刻を示す情報に対応する集合時刻とに基づいて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末を所持する前記参加者が、前記集合時刻までに前記集合場所へ到達可能か否かを判別する判別工程と、
前記判別工程で前記集合時刻までに前記集合場所へ到達不能であると判別した場合に、報知情報送信手段が、前記現在位置等情報の前記端末識別情報により特定される前記参加者端末に対して、前記集合に関する報知情報を形成して送信する報知情報送信工程と
報知先情報送信手段が、前記報知情報を送信した前記参加者端末を特定する情報を記憶する報知先記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記報知先情報を形成し、前記管理者端末に送信する報知先情報送信工程と
を有することを特徴とする団体旅行管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、集合場所と集合時刻とが設定された自由行動時間を含む団体旅行が行われる場合に、当該団体旅行の各参加者が、集合時刻までに集合場所へ戻れるように支援するシステム、装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から団体旅行の参加者の利便性をよりよくするための種々の発明がなされている。例えば、特許文献1には、旅行目的地において簡易に正確に且つ明瞭に音声による旅行ガイドが受けられるようにする発明が開示されている。特許文献1に記載の発明においては、団体旅行引率者は、所持する団体引率者用端末のメモリ部に記録・保存されている旅行ガイド情報中から再生すべき項目の指定を行ってその項目コードを送信する。一方、団体旅行者用端末では、団体引率者用端末からの項目コードを受信し、端末中に記録・保存している音声データによる旅行ガイド情報中から受信した項目コードに対応した音声データを自動的に抽出して再生する。これにより、適切なタイミングで旅行ガイド情報が団体旅行者に音声情報として提供される。
【0003】
また、特許文献2には、旅行者へのサポートを十分に行うことができるシステムに関する発明が開示されている。特許文献2に記載の発明においては、オペレータによって使用される操作端末121〜12nを備えた情報処理センタ1と、ツアーに参加する旅行者に配布される固有のIDが割り振られた携帯端末2とを有する。情報処理センタ1は、上記ツアーに関する地図情報および観光地の情報、上記旅行者に関する個人情報が格納されたデータベース11を有している。携帯端末2はGPS機能等の現在位置の測位機能を備えている。
【0004】
情報処理センタ1は、携帯端末2から現在位置情報と固有のIDを受信すると、これら受信情報に基づいてデータベース11を検索して携帯端末2の現在位置、観光地の情報、個人情報を取得する。そして、情報処理センタ1は、取得情報を、操作端末121〜12nのうちの携帯端末2と接続される操作端末に渡し、携帯端末2に提供するなどのことができるようにされる。これにより、ツアーに参加する旅行者は、自己の所持する携帯端末2を通じて、適切な場所で必要な情報の提供を受けて、これを利用できる。
【0005】
上述した特許文献1、2に開示されているように、団体旅行の参加者に所持させる携帯端末を通じて、適切なタイミングで必要な情報の提供が可能になり、団体旅行の参加者の利便性を向上させることができる。特に、特許文献2に記載の発明の場合、団体旅行の参加者の携帯端末から情報処理センタのオペレータに電話をかけることができる。そして、当該オペレータは、発信元の携帯端末の現在位置、観光情報、個人情報を操作端末上で確認しながら、適切なアドバイスを提供することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−155245号公報
【特許文献2】特開2003−044499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
団体旅行においては、集合時刻と集合場所が設定され、参加者のそれぞれが自由に行動できるいわゆる自由行動時間が設けられる場合が多い。しかし、自由行動時間においては、地理に不案内な旅行先ということもあり、集合時刻までに集合場所へ戻れなくなるほど遠くまで移動してしまうといったことがよく起こる。この場合、団体旅行の参加者は、自分で気が付かないうちに、遠くまで移動している場合がほとんどである。すなわち、自由行動時間において、自分の移動が適切な範囲内での移動か否かを参加者自身が適切に判断することは難しい。
【0008】
そこで、上述した特許文献2に記載の発明を利用し、情報処理センタ1でオペレータが団体旅行の参加者の現在位置をモニタし、集合場所から離れすぎた参加者に対して電話で離れすぎであることを通知することが考えられる。しかし、団体旅行の参加者は多数であるので、その1人1人について、現在位置と集合場所との関係をオペレータが正確に把握することは難しい。また、複数の参加者が、設定された集合場所から離れすぎた場合に、そのそれぞれの参加者に対して電話をかけるには手間がかかる。また、自由行動時間が例えば数時間に及ぶような場合、その間、ずっと参加者の現在位置をオペレータがモニタすることはオペレータの負荷が大きくなり無理が生じる。
【0009】
すなわち、特許文献2に記載の発明を利用しても、団体旅行の全ての参加者の現在位置と集合場所との関係を、集合時刻を考慮して適切に把握し、全ての参加者が集合時刻までに集合場所に集合できるように対応を取ることは難しい。また、自由行動時間が、団体旅行日程の中で複数回とられる場合もあるし、交通事情や天候などの種々の事情により、その都度、集合場所と集合時刻が設定される場合もあり、このような場合にも適切に対応を取ることが求められる。
【0010】
以上のことに鑑み、この発明は、団体旅行の全ての参加者が、設定された集合時刻までに設定された集合場所に集合できるように適切に対応を取ることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため
集合時刻と集合場所が設定され、参加者のそれぞれが自由に行動できる自由行動時間が設けられ、当該自由行動時間において、任意の経路を辿って前記集合場所に向かう団体旅行の前記参加者のそれぞれが所持する携帯型の参加者端末と、前記団体旅行に同行する旅行管理者が所持する管理者端末と、旅行管理サーバ装置とが、ネットワークを通じて接続されて構成される団体旅行参加者支援システムであって、
前記参加者端末は、
自機の現在位置を示す情報を取得する現在位置取得手段と、
所定のタイミングごとに、前記現在位置取得手段を通じて取得する前記現在位置を示す情報と端末識別情報とを含む現在位置等情報を形成して、前記旅行管理サーバ装置に送信する現在位置等情報送信手段と、
前記旅行管理サーバ装置から送信されてくる集合に関する報知情報を取得して、これを報知する報知手段と
を備え、
前記管理者端末は、
前記自由行動時間において、前記旅行管理サーバ装置から送信されて来る、前記報知情報を送信した前記参加者端末を示す報知先情報を表示部に表示する表示処理手段
を備え、
前記旅行管理サーバ装置は、
集合場所を示す情報と集合時刻を示す情報とを記憶する集合情報記憶手段と、
前記集合場所へのルート探索のためのネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、
所定のタイミングごとに送信されてくる前記参加者端末からの前記現在位置等情報を受信する現在位置等情報受信手段と、
前記現在位置等情報受信手段を通じて、前記現在位置等情報を受信するごとに、前記ネットワークデータ記憶手段の前記ネットワークデータを用いて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記現在位置を示す情報に対応する現在位置から前記集合情報記憶手段の前記集合場所を示す情報に対応する集合場所までのルートの探索を行う探索手段と、
前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末の前記探索手段で探索されたルートを辿って前記現在位置から前記集合場所まで行った場合に掛かる所要時間を算出する算出手段と、
少なくとも、現在時刻と、前記算出手段により算出された前記所要時間と、前記集合情報記憶手段の前記集合時刻を示す情報に対応する集合時刻とに基づいて、前記現在位置等情報に含まれる前記端末識別情報により特定される前記参加者端末を所持する前記参加者が、前記集合時刻までに前記集合場所へ到達可能か否かを判別する判別手段と、
前記判別手段で前記集合時刻までに前記集合場所へ到達不能であると判別された場合に、前記現在位置等情報の前記端末識別情報により特定される前記参加者端末に対して、前記集合に関する報知情報を形成して送信する報知情報送信手段と
前記報知情報を送信した前記参加者端末を特定する情報を記憶する報知先記憶手段と、
前記報知先記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記報知先情報を形成し、前記管理者端末に送信する報知先情報送信手段と
を備えることを特徴とする団体旅行参加者支援システムを提供する。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、団体旅行の全ての参加者が、設定された集合時刻までに設定された集合場所に集合できるように適切に対応を取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態の団体旅行参加者支援システムの概要を説明するためのブロック図である。
図2】管理サーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。
図3】ツアー別行程管理DB107の格納データの一例を説明するための図である。
図4】ツアー別参加者DB108の格納データの一例を説明するための図である。
図5】ツアー別集合情報ファイル112の格納データの一例を説明するための図である。
図6】アラート判別データファイル115の格納データの一例を説明するための図である。
図7】添乗員端末2の構成例を説明するためのブロック図である。
図8】参加者端末3の構成例を説明するためのブロック図である。
図9】添乗員端末2の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。
図10図9に続くフローチャートである。
図11】添乗員端末2の表示部205に表示される表示画面の例を示す図である。
図12】添乗員端末2の表示部205に表示される表示画面の例を示す図である。
図13】管理サーバ1の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。
図14】管理サーバ1の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。
図15】管理サーバ1の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。
図16】参加者端末3の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。
図17図16に続くフローチャートである。
図18】参加者端末3の表示部205に表示される表示画面の例を示す図である。
図19】参加者端末3の表示部205に表示される表示画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図を参照しながら、この発明によるシステム、装置、方法の実施の形態について説明する。
【0020】
[団体旅行参加者支援システムの概要]
図1は、この実施形態の団体旅行参加者支援システムの概要を説明するためのブロック図である。この実施形態の団体旅行参加者支援システムは、この発明による団体旅行参加者支援システムの一実施の形態が適用されたものである。図1に示すように、この実施形態の団体旅行参加者支援システムは、団体ツアー管理サーバ1と、添乗員用端末装置2と、複数の参加者用端末装置3(1)、3(2)、…とが、ネットワーク4を通じて接続されて構成さる。
【0021】
団体ツアー管理サーバ装置(以下、管理サーバと略称する。)1は、例えば、団体旅行を主催する旅行会社や当該旅行会社から委託を受けた情報管理会社等の管理センタなどに設置される。管理サーバ1は、図1に示すように、団体旅行に関する行程管理、参加者管理、自由行動時間に関する管理、情報提供などを行う機能を備える。
【0022】
添乗員用端末装置(以下、添乗員端末という。)2は、団体旅行に同行する添乗員などの団体旅行の管理者が所持する携帯型端末である。すなわち、添乗員端末2は、添乗員の他、バスの運転手やバスガイドなど、団体旅行を適切に運営するために行動する旅行の管理者に相当する者が所持する場合もある。そして、添乗員端末2は、集合場所及び集合時刻の設定や自由行動時間における参加者管理などを行う機能を実現する。
【0023】
なお、添乗員端末2は、通信機能を備えた携帯可能な種々の情報処理装置により実現される。具体的に、添乗員端末2は、スマートフォンなどと呼ばれる高機能携帯電話端末、タブレットPC(Personal Computer)などと呼ばれる携帯型情報処理装置、眼鏡型や腕時計型などのウェラブルコンピュータなどにより実現できる。この実施形態においては、説明を簡単にするため、添乗員端末2は、広く普及しているスマートフォンなどと呼ばれる高機能携帯電話端末により実現される場合として説明する。また、添乗員端末2は、添乗員が所持する高機能携帯電話端末に所定のアプリケーションソフトウェアをダウンロードするなどしてインストールすることにより、添乗員端末2としての機能を実現できる。
【0024】
参加者用端末装置(以下、参加者端末という。)3(1)、3(2)、…は、団体旅行の参加者のそれぞれが所持する携帯型端末である。参加者端末3(1)、3(2)、…は、管理サーバ1から提供される参加する団体旅行に関する種々の情報の受信と出力とを行う機能を実現する。また、参加者端末3(1)、3(2)、…は、自由行動時間において、所定のタイミング毎に、自機の現在位置を示す情報を取得し、当該現在位置を示す情報と自機の識別情報を含む現在位置等情報を形成して管理サーバ1に提供する機能を実現する。
【0025】
参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれもまた、添乗員端末2の場合と同様に、通信機能を備えた携帯可能な種々の情報処理装置により実現できる。すなわち、参加者端末3(1)、3(2)、…もまた、スマートフォンなどと呼ばれる高機能携帯電話端末、タブレットPC(Personal Computer)などと呼ばれる携帯型情報処理装置、眼鏡型や腕時計型などのウェラブルコンピュータなどにより実現できる。この実施形態においては、説明を簡単にするため、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれは、広く普及しているスマートフォンなどと呼ばれる高機能携帯電話端末により実現される場合として説明する。
【0026】
また、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれは、団体旅行の各参加者が所有する高機能携帯電話端末に所定のアプリケーションソフトウェアをダウンロードするなどしてインストールすることにより、参加者端末3(1)、3(2)、…としての機能を実現できる。また、高機能携帯電話端末を所有していない参加者も存在する。そのような参加者に対しては、例えば、旅行会社から高機能携帯電話端末が貸与され、これを参加者端末3(1)、3(2)、…として用いることができる。
【0027】
ネットワーク4は、管理サーバ1と、添乗員端末2と、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれを相互に接続する種々の通信網を含む。すなわち、ネットワーク4は、主にはインターネットであるが、携帯電話網、公衆交換電話網などの広域通信網(広域ネットワーク)や例えば、Wi−Fi(登録商標)規格の無線LANなどの、通信端末とインターネットとを接続する種々のネットワークをも含む。なお、Wi−Fiは、「Wireless Fidelity」の略称であり、Wi−Fi Allianceの登録商標である。
【0028】
そして、この実施形態の団体旅行参加者支援システムにおいては、団体旅行が実施され、自由行動時間が設定された場所(自由行動が行われる場所(自由に行動しながら(任意の経路を辿って)、集合時間までに集合場所に向かう場所))に到達したとする。この場合、添乗員は、添乗員端末2に対して、団体旅行ごとに予め決められるツアーIDと、集合場所、開始時刻、集合時刻のそれぞれを示す情報とを入力し、これらの情報からなる集合場所等情報を形成して、ネットワーク4を通じて管理サーバ1に送信する。
【0029】
管理サーバ1は、集合場所等情報を受信すると、ツアーIDごとに、集合場所、開始時刻、集合時刻のそれぞれを示す情報を所定の記憶メディアに記録する。そして、管理サーバ1は、現在位置の提供要求を形成し、これをツアーIDによって特定される団体旅行の各参加者の各参加者端末3(1)、3(2)…に対して、ネットワーク4を通じて送信する。
【0030】
参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれは、後述もするがGPS機能などの現在位置の測位機能や現在時刻の取得機能を備えている。現在位置の提供要求を受信した参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれは、所定のタイミングごとに、現在位置を示す情報と現在時刻を示す情報とを取得し、現在位置等情報を形成して、これを管理サーバ1に送信する。当該現在位置等情報は、現在位置を示す情報や現在時刻を示す情報の他、ツアーIDや端末識別情報を含むものである。
【0031】
この場合、所定のタイミングごとは、1秒ごと、2秒ごと、3秒ごと、10秒ごとなどのタイミングとされる。また、ツアーIDは上述もしたように、団体旅行ごとに予め決められた情報である。また、端末識別情報は、この実施形態においては、各参加者に割り当てられた参加者IDが用いられるものとする。ツアーIDや参加者IDは、予め参加者端末3(1)、3(2)、…ごとに入力されたものが用いられる。
【0032】
管理サーバ1は、参加者端末3(1)、3(2)、…からの現在位置等情報を取得すると、まず、現在位置等情報に含まれるツアーIDにより参加している団体旅行を特定する。次に、管理サーバ1は、所定の記録メディアに記録されている、特定した団体旅行についての集合場所を示す情報と集合時刻を示す情報とを参照する。そして、管理サーバ1は、自機が備える経路探索のためのネットワークデータを用い、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれについて、現在位置を示す情報に対応する現在位置から集合場所を示す情報に対応する集合場所までのルート(移動経路)を探索する。
【0033】
この後、管理サーバ1は、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれについて、探索したルートを辿って当該現在位置から当該集合場所に移動する場合に掛かる所要時間を算出する。そして、管理サーバ1は、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれについて、現在時刻から当該所要時間が経過した時点が、集合時刻を示す情報により特定される集合時刻を超えているか否かを判別する。この場合に用いる現在時刻は、現在位置等情報に含まれる現在時刻を示す情報により特定される。すなわち、この例で判別処理に用いる現在時刻は、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれにおいて、現在位置を示す情報を取得した時点の現在時刻である。
【0034】
そして、例えば、参加者端末3(1)が、現在時刻から当該所要時間が経過した時点が、集合時刻を示す情報により特定される集合時刻を超えていると判別されたとする。この場合、管理サーバ1は、所定の集合場所への集合に関する報知情報を形成し、これを参加者端末3(1)からの現在位置等情報に含まれる端末識別情報により特定される参加者端末3(1)に対して送信する。当該報知情報は、例えば、集合場所から離れた位置に移動したため、集合時刻までに集合場所に到達できない可能性があるので、即座に集合場所に向かうように促す表示メッセージや音声メッセージを含むものである。
【0035】
当該報知情報を受信した参加者端末3(1)においては、受信した報知情報に含まれる表示メッセージを自機の表示部の表示画面に表示したり、また、音声メッセージを自機のスピーカから放音したりして、報知内容を参加者に報知する。これにより、自分で気が付かないうちに、集合場所から離れた位置まで移動してしまった参加者端末3(1)を所持する参加者に対して、現在の自分の状況を通知し、即座に集合場所に向かうように促すことが可能となる。
【0036】
このように、この実施形態の団体旅行参加者支援システムは、決められた集合時刻までに決められた集合場所に到達できない可能性の高い参加者を的確に特定し、その特定した参加者に対して現在の状況を的確に通知する。これにより、即座に集合場所に向かうように行動をとることが可能となり、参加者が集合時刻までに集合場所に到達できずに、その後の団体旅行の行程の変更を余儀なくされるといった不都合を防止できる。
【0037】
なお、上述したように、管理サーバ1は、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれについて、次の(1)〜(4)の処理を行う。(1)現在位置から集合場所までのルートを探索する。(2)探索した移動経路を辿って現在位置から集合場所に移動する場合に掛かる所要時間を算出する。(3)現在時刻から当該所要時間が経過した時点が、集合時刻を超えているか否かを判別する。(4)現在時刻から当該所要時間が経過した時点が、集合時刻を超えている参加者端末3(1)、3(2)、…に対して報知情報を送信する。
【0038】
この場合、現在時刻から当該所要時間が経過した時点が、集合時刻を超えている参加者端末3(1)、3(2)、…に対して報知情報を送信したのでは、当該報知情報の提供を受けた参加者が即座に集合場所への移動を開始したとしても間に合わない場合もある。そこで、参加者端末3(1)、3(2)、…からの現在位置等情報の送信間隔を短く設定したり、あるいは、計算に用いる集合時刻を、実際の集合時刻より数分前の時刻にしたり、あるいは、現在位置から集合場所までの移動に掛かる所要時間をある程度長く取るといった対応を用いることにより、自由行動時間における集合場所への遅刻を適切に防止できる。
【0039】
また、この実施形態の管理サーバ1は、単に報知情報を提供するだけでなく、現在位置から集合場所までのルートを示した地図情報を参加者端末3(1)、3(2)、…に提供することもできる。また、添乗員端末2と参加者端末3(1)、3(2)、…との間に通話回線を接続して通話を可能にし、地図表示と共に音声を用いて参加者を集合場所に誘導することもできるようにしている。
【0040】
なお、図1においては、添乗員端末2は1つしか示していないが、実際には、図1において点線で示したように、実施される団体旅行ごとに、少なくとも1つの添乗員端末2と、参加者分の参加者端末3(1)、3(2)、…からなる端末群が形成されることになる。
【0041】
また、上述したように、例えばGPS機能などが用いられて取得される現在位置を示す情報は、参加者端末3(1)、3(2)、…の直近の位置(所在位置)を示す情報である。また、現在時刻を示す情報は、参加者端末3(1)、3(2)、…において現在位置を示す情報を取得した時点の時刻、すなわち、直近の位置の取得時刻を示す情報である。
【0042】
以下、管理サーバ1、添乗員端末2、参加者端末3(1)、3(2)、…の構成例とその動作について具体的に説明する。なお、参加者端末3(1)、3(2)、…のそれぞれは、基本的に同様の構成と機能とを有するものである。このため、特に区別して示す必要がある場合を除き、参加者端末3(1)、3(2)、…を総称して参加者端末3と記載する。
【0043】
[管理サーバ1の構成例]
図2は、管理サーバ1の構成例を説明するためのブロック図である。図2に示す管理サーバ1において、通信I/F101は通信機能を実現する。制御部102は当該管理サーバ1の各部を制御するものであり、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)がCPUバスを通じて接続されて形成されたものである。制御部102は、種々のアプリケーションを実行するアプリケーション実行部としても機能する。
【0044】
記憶装置103は、大容量の記録媒体として例えばハードディスクを備え、情報の記憶保持機能を実現する。記憶装置103のハードディスクには、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等が記録され、必要に応じて読み出されて利用される。また、必要のなくなった情報は、記憶装置103のハードディスクから削除することもできる。
時計回路104は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供する。
【0045】
図DB105、ネットワークDB106、ツアー別行程管理DB107、ツアー参加者DB108、顧客DB109のそれぞれは、ハードディスクなどの大容量記録媒体に形成され、所定のデータを記憶保持する。ここで、文字「DB」は、データベースの略称である。
【0046】
図DB105は、地図を描画するための例えばベクトルデータやラスタデータ、注記(注釈)データ等の種々の地図情報(地図データ)を緯度・経度情報に対応付けて記憶保持する。具体的に、地図DB104に蓄積されている地図情報は、例えば、道路、鉄道、河川、山岳、商業施設、金融機関、住宅、標識などの所定の種別毎(レイヤ毎)に形成されている。
【0047】
ネットワークDB106は、経路探索のために用いられる、道路ネットワークDB106A、歩行者ネットワークDB106B、公共交通機関ネットワークDB106Cなどからなる。道路ネットワークDB106Aは、ノードデータ及びリンクデータからなる道路ネットワークデータを記憶保持する。ノードデータは、ランドマーク、建物、施設、交差点、分岐点、屈曲点などの地点を表す。リンクデータは、ノードデータを結ぶ線分によって、高速道路、国道、県道、市町村道、私道などの自動車が通行可能な経路を示す。各リンクデータには、そのリンクを構成するノードの番号と、リンクコストと、リンク種別等の情報が対応付けられている。
【0048】
リンクコストは、リンクが表す道路を通行する際にユーザーにかかる負荷を表している。この実施の形態においてリンクコストは、リンクが表す道路の長さに応じて設定されている。なお、リンクコストは、リンクが表す道路を通行するのに要する時間に応じて設定されていてもよい。リンクコストは、いわゆるダイクストラ法により、リンクコストが最小となる経路を探索する場合に参照される。リンク種別は、道路属性に相当し、当該リンク部分が、高速道路、国道、県道、市町村道、私道の内のどれかを示す情報である。この他にも、リンクデータは、そのリンクの道幅などの詳細情報を備えている。
【0049】
歩行者ネットワークDB106Bは、基本的なデータ構成は、道路ネットワークDB106Aと同様である。しかし、歩行者ネットワークDB106Bで管理されるリンクデータは、歩行者が通行可能な一般道、種々の道路に付随する歩道、横断歩道、歩道橋、建物内や公園内の通り抜け可能な歩行者用通路など、歩行者が通行可能な道路についてのものである。
【0050】
公共交通機関ネットワークDB106Cは、公共交通機関として、電車、バス、モノレール、飛行機、フェリー(船舶)などのネットワークデータ、時刻表、料金表などの情報を記憶保持する。電車ネットワークデータは、各鉄道会社の路線別の駅ノードデータと駅間リンクデータ、路線間の乗り換えリンクデータ、アクセス・イグレスリンクデータなどから構成される。駅ノードデータは、運営主体、路線名、駅名などの情報を持ち、駅間リンクデータは、運営主体、路線名、距離、速度、運賃などの情報を持つ。乗り換えリンクデータは、距離、速度、運賃などの情報を持つ。
【0051】
また、出発地から最寄り駅までのリンクがアクセスリンクであり、下車駅から目的地までのリンクがイグレスリンクである。アクセス・イグレスリンクは、簡単には、駅間リンク以外の駅ノードへの種々のリンクを意味する。電車ネットワークデータは、電車の各路線のダイヤ情報などをも備えている。この電車ネットワークデータの電車ネットワークデータにより、出発地から目的地まで経路において、ユーザーが電車で移動すべき経路の探索と案内とを実現できる。
【0052】
また、電車以外のバス、モノレール、飛行機、フェリー(船舶)などの公共交通機関についても、基本的には電車ネットワークデータの場合と同様に、各公共交通機関の運営会社の路線別の乗降点ノードデータと乗降点間リンクデータ、路線間の乗り換えリンクデータ、アクセス・イグレスリンクデータなどから構成される。これらのデータを備えた公共交通機関ネットワークDB106Cがあることにより、上述した総合ナビゲーションサービスが実現できる。
【0053】
なお、この実施形態の団体旅行参加者支援システムは、自由行動時間における団体旅行の参加者のそれぞれを、設定された集合時刻までに、設定された集合場所に集合できるように支援するものである。このため、主に使用されるネットワークDBは、歩行者ネットワークDB106Bである。しかし、比較的に長い自由行動時間が設定された場合には、タクシー、電車、バスといった公共交通機関を利用する場合もあり、その場合には、道路ネットワークDB106Aや公共交通機関ネットワークDB106Cが用いられる場合もある。
【0054】
ツアー別行程管理DB107は、ツアー別の行程情報を管理する。図3は、ツアー別行程管理DB107の格納データの一例を説明するための図である。図3に示すように、ツアー別行程管理DB107には、ツアーIDによって特定される団体旅行(ツアー)別に、ツアー名称、実施日、添乗員ID及び添乗員氏名、参加者人数、男性の参加者の数、女性の参加者の数、小学生以下の子供の参加者の数、主な交通手段の各情報が格納される。そして、図3に示すように、ツアー別行程管理DB107には、ツアー別に、日時、場所、イベントからなる行程情報が格納される。
【0055】
図3に示した例の場合、ツアーIDが「20140001」で、ツアー名称が「日光名所めぐり」で、実施日が「2014.9.27〜2014.9.28(1泊2日)」で行われる団体旅行についての情報が格納されている。当該団体旅行は、添乗員IDが「8412」の「○○○○」さんが添乗員として同行し、男性「14名」、女性「20名」、小学生以下の子供「4名」の合計38名の参加者がおり、主な交通手段は大型バスであることを示す情報が格納されている。
【0056】
さらに、ツアー別行程管理DB107には、当該団体旅行の行程情報が格納される。具体的にツアーIDが「20140001」で特定される団体旅行の場合には、図3に示すように、9月27日(土)の午前7時30分に新宿駅西口に集合し、同日午前7時45分に新宿駅西口を出発することを示す情報が格納されている。そして、同日午前10時から午前10時15分まで○○SA(サービスエリア)で休憩を取り、同日午前10時20分に○○SAを出発し、同日午前11時50分から午後12時50分までホテル○○で昼食を取ることを示す情報が格納されている。さらに、同日午後1時から2時30分まで、△△寺周辺で自由行動時間が設けられていることを示す情報が格納されている。
【0057】
他の団体旅行についても、上述したツアーIDが「20140001」の名称が「日光名所めぐり」とされた団体旅行と同様に、団体旅行に関するいわゆるメタ情報及び行程情報が、ツアー別行程管理DB107に格納されている。そして、このツアー別行程管理DB107の格納情報に基づいて、どのような団体旅行がいつ実施されるのか、また、その団体旅行について予定されている行程の詳細が確認できる。
【0058】
そして、自由行動時間が設けられる時刻や場所についての情報も、ツアー別行程管理DB107に格納される。このため、予定された行程に全く変更がない場合には、ツアー別行程管理DB107に格納された自由行動時間が設けられる時刻や場所についての情報から、自由行動時間の集合時刻と集合場所を設定することも可能である。しかし、団体旅行の場合、予定された行程通りに旅行が進まない場合もあるため、この実施形態では、添乗員端末2を通じて、自由行動時間の集合時刻と集合場所を設定することができるようにしている。
【0059】
ツアー別参加者DB108は、ツアー別の参加者に関する情報を管理する。図4は、ツアー別参加者DB108の格納データの一例を説明するための図である。図4に示すように、ツアー別参加者DB108には、ツアーIDによって特定されるツアー別に、各ツアーに参加する各参加者の参加者に関する情報が格納される。参加者に関する情報は、参加者ID(顧客ID)、氏名、性別、年齢、住所、電話番号、電子メール(Eメール)アドレス、ケガ(怪我)や障害の有無及び状態、ツアー利用歴、遅刻歴などの情報が含まれる。
【0060】
ケガや障害の有無及び状態は、参加者にケガや障害があるか否かを示す情報と、ケガや障害がある場合にはその状態を示す情報とからなる。例えば、図4に示した、参加者IDが「0102」の「神奈川花子」さんの場合、ケガや障害の有無及び状態には、右足に軽度の障害があり、歩行がややゆっくりであることを示す情報が格納されている。また、ツアー利用歴は、当該旅行会社により主催された他の団体旅行への参加回数である。また、遅刻歴は、当該旅行会社により主催された他の団体旅行に参加した時に発生した、決められた集合時刻に決められた集合場所に集合できなかった回数である。
【0061】
なお、上述したように、過去に同じ旅行会社により主催された他の団体旅行に参加している参加者も多数存在する。このため、当該旅行会社により主催される団体旅行に初めて参加する参加者については、まず、顧客DB109に対して、図4に示したツアー別参加者DB108に格納される参加者に関する情報と同様の内容の情報が登録される。そして、ツアー別参加者DB108には、ツアー別に、顧客DB109から該当する参加者に関する情報(顧客情報)を取得して格納することにより、ツアー別参加者DB108が形成できる。
【0062】
したがって、当該旅行会社により主催された団体旅行に過去に参加したことのある参加者については、繰り返し参加者に関する情報を入力することなく、顧客DB109の登録データを用いて、ツアー別参加者DB108を形成できる。そして、顧客DB109のツアー利用歴は、同じ旅行会社により主催された団体旅行に参加するごとに1ずつ加算するように更新される。また、遅刻歴は、同じ旅行会社により過去に主催された団体旅行に参加した時の遅刻回数が、当該団体旅行の添乗員からの情報に基づいて更新される。
【0063】
また、ツアー別参加者DB108の電話番号や電子メールアドレスは、当該参加者が所持する参加者端末3(1)、3(2)、…のものが用いられる。参加者端末3(1)、3(2)、…への連絡を可能にするためである。もちろん、自宅の固定電話の電話番号や自宅に設置されたデスクトップ型のパーソナルコンピュータの電子メールアドレスなどを別途登録してことも可能である。また、ツアー別参加者DB108には、ツアー別に参加者IDだけを保持するようにし、必要となる参加者に関する情報は、参加者IDに基づいて、顧客DB109を参照して取得する構成とすることもできる。
【0064】
情報抽出登録部111は、制御部102の制御の下、通信I/F101を通じて受信した添乗員端末2や参加者端末3(1)、3(2)、…などからの種々の情報を解析し、必要となる情報を抽出して、抽出した情報を関係するファイルに登録するなどの処理を行う。例えば、受信した情報が、添乗員端末2からの自由行動時間に関する設定情報である集合場所等情報であったとする。当該集合場所等情報は、ツアーID、集合場所を示す緯度、経度、自由行動時間の開始時刻、集合時刻(自由行動時間の終了時刻)からなる情報である。この場合、情報抽出登録部111は、受信した集合場所等情報からツアーID、集合場所を示す緯度、経度、自由行動時間の開始時刻、集合時刻を抽出し、これらをツアー別集合情報ファイル112に格納する。
【0065】
図5は、ツアー別集合情報ファイル112の格納データの一例を説明するための図である。図5に示すように、ツアー別集合情報ファイル112には、ツアーID、集合場所を示す緯度、経度、自由行動時間の開始時刻、集合時刻、処理済みFLGの各格納エリアが設けられている。ツアーID、集合場所を示す緯度、経度、自由行動時間の開始時刻、集合時刻の格納エリアには、情報抽出登録部111により抽出された各情報が、情報抽出登録部111により格納される。また、処理済みFLGの格納エリアには、当該自由行動時間が終了した場合に、添乗員端末2からの要求に応じて、情報抽出登録部111によって処理済みフラグがオンに更新される。
【0066】
また、受信した情報が、参加者端末3(1)、3(2)、…からの自由行動時間における現在位置等情報であったとする。当該現在位置等情報は、ツアーID、参加者ID、当該参加者が所持する参加者端末の現在位置を示す緯度、経度(直近の位置)、直近の位置を示す緯度、経度の取得時刻(直近の位置の取得時刻)からなる情報である。この場合、情報抽出登録部111は、受信した当該現在位置等情報からツアーID、参加者ID、当該直近の位置、当該直近の位置の取得時刻を抽出し、これらをアラート判別データファイル115に格納する。
【0067】
図6は、アラート判別データファイル115の格納データの一例を説明するための図である。図6に示すように、アラート判別データファイル115には、ツアーIDによって特定される団体旅行毎に、参加者ID、当該直近の位置、当該直近の位置の取得時刻、集合場所までの所要時間、警告の要否の各格納エリアが設けられている。参加者ID、当該直近の位置、当該直近の位置の取得時刻の格納エリアには、情報抽出登録部111により抽出された各情報が格納される。
【0068】
集合場所までの所要時間の格納エリアには、後述する所要時間算出部114に算出された時間が格納され、警告の要否の格納エリアには、後述する集合状況判別部116により判別された警告の要否を示す情報が格納される。また、当該ツアーIDを用いてツアー別集合情報ファイル112の処理済みFLGがオンでない格納データを参照することにより、当該ツアーIDで特定される団体旅行において、現在設定されている自由行動時間についての集合場所と集合時刻を把握できる。なお、図6において、ツアーIDの横に括弧付きで示したように、ツアーIDが「20140001」で特定される団体旅行については、ツアー別集合情報ファイルを参照することによって、集合場所を「X1,Y1」とし、集合時刻を「14時30分」とする自由行動時間中であることが把握できる。
【0069】
また、図6に示した例では、参加者IDが「1001」の参加者は、14時11分50秒の時点で、集合場所までの所要時間が20分かかる位置におり、集合時刻は14時30分であるため、警告要と判別されている。同様に、参加者IDが「0102」の参加者は、14時11分30秒の時点で、集合場所までの所要時間が10分かかる位置におり、集合時刻は14時30分であるため、警告不要と判別されている。同様に、参加者IDが「0003」の参加者は、14時11分16秒の時点で、集合場所までの所要時間が30分かかる位置におり、集合時刻は14時30分であるため、警告要と判別されている。また、図6において、直近の位置の取得時間が異なっているのは、各参加者端末3での取得タイミングが若干異なるためである。
【0070】
なお、通信I/F101を通じて受信した情報が、添乗員端末2や参加者端末3からの種々の要求である場合には、当該要求は、情報抽出登録部111で抽出された後、制御部102に提供される。制御部102は、情報抽出登録部111で抽出された要求に応じた処理を行う。例えば、当該要求が所定の情報の提供要求である場合には、制御部102は、要求された情報を記憶装置103やその他のデータベースなどから取得して、これを通信I/F101を通じてネットワーク4に送出し、要求元に提供するといった処理を行う。
【0071】
ルート探索部113は、ツアーIDによって特定される団体旅行ごとであって、当該団体旅行の参加者ごとに、各参加者の直近の位置から当該団体旅行においてその時点で実施されている自由行動時間の設定された集合場所までのルートを探索する。この場合、各参加者の直近の位置は、各参加者の参加者端末3から送信され、アラート判別データファイル115に格納されている参加者IDごとの直近の位置が用いられる。また、当該団体旅行においてその時点で実施されている自由行動時間の設定された集合場所は、当該団体旅行の添乗員端末2から送信され、ツアー別集合情報ファイル112に格納されている当該団体旅行のツアーIDを有するデータの集合場所が用いられる。
【0072】
なお、ツアー別集合情報ファイル112には、既に終了した自由行動時間に関する情報やこれから実施される自由行動時間に関する情報が存在する可能性もある。このため、ルート探索部113は、処理済みFLGがオンではなく、ルート探索時点の時刻が、ツアー別集合情報ファイル112に記憶されている開始時刻から集合時刻までの間に存在することになる自由行動時間に関する情報の集合場所を用いる。また、ルート探索部113は、ネットワークDB106のネットワークデータを用いてルート探索を行う。
【0073】
また、団体旅行における自由行動時間においては、移動手段は主に徒歩であるが、自由行動時間が長い場合には、公共交通機関を用いる場合もある。このため、ルート探索部113では、参加者の直近の位置と設定された集合場所とに応じて、使用すべき移動手段を適切に特定することもできるようになっている。例えば、参加者の直近の位置から集合場所に向かう場合に、路線バスの利用が可能であって、徒歩では集合時刻までに集合場所に到達できない場合には、路線バスを利用することを参加者に指示することができる。タクシーや電車の場合も同様であるが、路線バスや電車の場合には、時刻表情報なども考慮して、利用の可否を判別できる。
【0074】
所要時間算出部114は、ツアーIDによって特定される団体旅行ごとであって、当該団体旅行の参加者ごとに、ルート探索部113で探索されたルートをその参加者が辿って集合場所に向かった場合に、当該集合場所までの所要時間を算出する。そして、所要時間算出部114は、算出した参加者ごとの集合場所までの所要時間を、アラート判別データファイル115の対応する参加者の集合場所までの所要時間の欄に記録する。
【0075】
この場合、所要時間算出部114は、単に平均的な歩行速度に基づいて所要時間を算出するのではなく、ツアー別参加者DB108の各参加者の性別、年齢、怪我や障害がある場合にはその状態、更には遅刻回数などを考慮して、参加者ごとに集合場所までの所要時間を算出する。すなわち、各参加者の個別の事情も考慮して、参加者ごとに集合場所までの所要時間を算出する。また、所要時間算出部114は、ルート探索部113で探索されたルートに応じて、公共交通機関を使用して移動すべき区間は、当該公共交通機関を用いて移動する場合に掛かる時間を、ネットワークDB106の情報に基づいて算出することができる。
【0076】
なお、この実施形態においては、参加者の性別、年齢、怪我や障害がある場合にはその状態を考慮するものとしたがこれに限るものではない。例えば、子供連れである場合には、その事実をツアー別参加者DB108で管理しておくことにより、子供に合わせた移動速度に応じて集合場所までの所要時間を算出することもできる。また、例えば、夫婦で参加している参加者の場合、その事実をツアー別参加者DB108で管理しておくことにより、一緒に行動している場合には、移動速度が遅い方の参加者に合わせて、それぞれの参加者の集合場所までの所要時間を算出することもできる。
【0077】
集合状況判別部116は、ツアーIDによって特定される団体旅行ごとであって、当該団体旅行の参加者ごとに、直近の位置から設定された集合場所に設定された集合時刻までに到達できるか否かを判別して、警告の要否を特定する。そして、集合状況判別部116は、特定した警告の要否をアラート判別データファイル115の警告の要否の欄に記録する。
【0078】
図6に示したように、アラート判別データファイル115には、ツアーIDにより特定される団体旅行ごとであって、参加者ごとに、直近の位置の取得時刻と、上述した所要時間算出部114で算出された集合場所までの所要時間とが記録されている。そこで、集合状況判別部116は、参加者ごとに、直近の位置の取得時刻から集合場所までの所要時間が経過した時刻が、その時点で実施されている自由行動時間の設定された集合時刻の前か後かに応じて、警告の要否を判別する。
【0079】
すなわち、直近の位置の取得時刻から集合場所までの所要時間が経過した時刻が、その時点で実施されている自由行動時間の設定された集合時刻の前であれば、集合時刻までに集合場所まで到達可能な状態であるので、警告を不要(否)であると判別できる。逆に、直近の位置の取得時刻から集合場所までの所要時間が経過した時刻が、その時点で実施されている自由行動時間の設定された集合時刻の後であれば、集合時刻までに集合場所まで到達不能な状態であるので、警告が必要(要)であると判別できる。
【0080】
そして、アラート処理部117は、アラート判別データファイル115において、警告の要否が「要」とされた参加者の参加者端末3に対して、警告メッセージを形成して送信する処理を行う。すなわち、警告の要否が「要」とされた参加者は、アラート判別データファイル115の参加者IDによって特定できるので、その参加者IDによって特定される参加者の参加者端末3に対して警告メッセージを送信することになる。
【0081】
この場合、当該管理サーバ1に対してログインしている当該参加者の参加者端末3に対して警告メッセージを送信することができる。また、参加者IDで特定される参加者のツアー別参加者DB108で管理されている電子メールアドレスを用いて、電子メールで警告メッセージを送信することも可能である。
【0082】
また、アラート処理部117は、各参加者の参加者端末3に対して、現在位置から集合場所までのルートを示した地図を地図DB105の地図情報に基づいて形成し、これを提供する処理を行う。また、アラート処理部117は、地図DB105の地図情報とアラート判別データファイル115の各参加者の直近の位置とに応じて、当該団体旅行に参加している参加者の所在位置を示した地図を形成し、これを当該団体旅行の添乗員端末2に提供する処理も行う。
【0083】
このように、この実施形態の管理サーバ1は、添乗員端末2からの集合場所等情報や各参加者の参加者端末3からの現在位置等情報の提供を受けて管理する。そして、各参加者の参加者端末3の所在位置を把握し、各参加者が自由行動時間における設定された集合場所に、設定された集合時刻までに到達可能か否かを判別して、到達が難しい参加者に対して警告メッセージを提供する。
【0084】
[添乗員端末2の構成例]
図7は、添乗員端末2の構成例を説明するためのブロック図である。図7に示した添乗員端末2において、送受信アンテナ201及び無線通信部202は、通信機能を実現する。なお、無線通信部202は図示しないが通話処理部を備え、受話器203及び送話器204を通じて通話回線を接続した相手先との間で音声通話を行うこともできるようになっている。
【0085】
この実施形態の添乗員端末2は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示部205とタッチセンサ206とからなタッチパネル207を備えている。タッチパネル207は、情報表示手段としての機能と、情報入力手段としての機能を実現する。音声処理部208及びスピーカ209は、後述する制御部210の制御に応じて、アラーム音や音声メッセージなどを放音する機能を実現する。
【0086】
制御部210は、当該添乗員端末2の各部を制御するものであり、図示しないが、CPU、ROM、RAMがCPUバスを通じて接続されて構成されて構成されたものである。また、制御部210は、種々のアプリケーションを実行するアプリケーション実行部としても機能する。記憶装置211は、比較的に記憶容量の大きな不揮発性メモリを備え、情報記憶保持機能を実現する。記憶装置211の不揮発性メモリには、種々のアプリケーションプログラムや種々の処理により得られたデータ等が記録され、必要に応じて読みだされて利用される。また、必要のなくなった情報は、記憶装置211の不揮発性メモリから削除することもできる。
【0087】
操作部212は、電源のオン/オフスイッチや幾つかのファンクションボタンなどが設けられたものでる。時計回路213は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供する。センサ部214は、例えば、いわゆる6軸センサ、高度センサ、方位センサなどからなる。GPS部215及びGPSアンテナ216は、複数のGPS衛星からの信号を受信して解析することにより、自機の現在位置を示す情報(緯度、経度)を取得する。
【0088】
集合設定部221は、制御部210の制御の下、タッチパネル207を通じて自由行動時間についての集合場所、開始時刻、集合時刻の設定入力を受け付けて、これを無線通信部202及び送受信アンテナ201を通じて管理サーバ1に送信する処理を行う。集合状況通知部222は、制御部210の制御の下、送受信アンテナ201及び無線通信部202を通じて受信した管理サーバ1からの集合状況を示す情報に応じた画像を表示部205に表示する。これにより、当該団体旅行の自由行動時間における、当該団体旅行の参加者のそれぞれの所在位置を把握し、集合場所への集合状況を把握可能にする。
【0089】
連絡処理部223は、集合状況通知部222の機能により把握される当該団体旅行の参加者のそれぞれの所在位置に応じて、集合時刻までに集合場所に到達できない可能性の高い参加者の参加者端末3に電話を掛ける処理を簡単に行えるようにする。これにより、通話により当該参加者に対して、集合場所への行き方を指示したり、迎えに行く場所を指示したりするなどのことが簡単にできるようにされる。
【0090】
このように、添乗員端末2は、自由行動時間に関する設定情報である集合場所等情報を管理サーバ1に設定したり、管理サーバ1からの情報に基づいて、当該団体旅行の参加者のそれぞれの所在位置を把握したりできるものである。そして、集合時刻までに集合場所に到達できない可能性の高い参加者に対して通話により直接に指示を提供するなどのこともできるようにしている。
【0091】
[参加者端末3の構成例]
図8は、参加者端末3の構成例を説明するためのブロック図である。この実施形態においては、参加者端末3も添乗員端末2と同様に、いわゆるスマートフォンと呼ばれる高機能携帯電話端末である。このため、図8の参加者端末3において、図7に示した添乗員端末2と同様に構成される部分には、同じ参照符号を付し、その部分の詳細な説明は省略する。
【0092】
アラート処理部301は、制御部210の制御の下、送受信アンテナ201及び無線通信部202を通じて受信した管理サーバ1からの警告メッセージに応じた画像を表示部205に表示する。これにより、当該参加者端末3を所持する当該団体旅行の参加者に対して、設定された集合時刻までに設定され集合場所にまで到達できない可能性が高いことを適切なタイミングで通知できる。
【0093】
ルート提示部302は、制御部210の制御の下、送受信アンテナ201及び無線通信部202を通じて受信した管理サーバ1からの直近の位置から集合場所までのルートを示した地図を表示部205に表示する。これにより、当該参加者端末3を所持する当該団体旅行の参加者は、表示された地図上のルートにしたがって移動することにより、当該参加者を集合場所に誘導することができる。なお、地図の表示だけでなく、ルート提示部302は、GPS部215からの現在位置を示す情報をも使用し、地図表示上に自機の現在位置を示すと共に、音声メッセージによりルートを案内するナビゲーション機能を実行することもできる。
【0094】
連絡処理部303は、集合時刻までに集合場所に到達できない可能性があることが通知された場合などにおいて、例えば添乗員端末2などに電話を掛ける処理を簡単に行えるようにする。これにより、通話により添乗員などから、集合場所への行き方の指示を受けたたり、迎えに来てくれる場所の指示を受けたりするなどのことが簡単にできるようにされる。
【0095】
このように、参加者端末3は、所定のタイミングごとに、自機の直近の所在位置など含む現在位置等情報を管理サーバ1に通知したり、管理サーバ1からの警告メッセージや地図情報の提供を受けて、これを出力したりすることができるものである。また、参加者端末3は、添乗員端末2などの所定の連絡先に簡単に電話を掛けて、通話により指示を受けることもできるようになっている。
【0096】
[団体旅行参加者支援システムの動作]
以下に、上述した構成を有する管理サーバ1と添乗員端末2と参加者端末3とにより構成される団体旅行参加者支援システムの動作について説明する。以下においては、管理サーバ1と、添乗員端末2と、参加者端末3のそれぞれに分けて、その動作を説明することにより、団体旅行参加者支援システムの全体の動作を明らかにする。
【0097】
[添乗員端末2の動作]
図9図10は、添乗員端末2の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。図11図12は、図9図10に示したフローチャートの処理が実行された場合に、添乗員端末2の表示部205に表示される表示画面の例を説明するための図である。
【0098】
図9図10に示す処理は、添乗員端末2において、予めダウンロードされることにより記憶装置211に格納されているアプリケーションソフトウェアを制御部210が実行することにより、添乗員端末2の制御部210において実行される処理である。図9図10に示す処理が実行されると、制御部210は、管理サーバ1にアクセスしてログインするようにし、管理サーバ1との間に通信回線を接続し、所定の初期画面の提供を受けて、これを表示部205に表示する処理を行う(ステップS101)。
【0099】
具体的に、ステップS101において、制御部210は、例えば実行したアプリケーションソフトウェア中に定義されている所定のURL(Uniform Resource Locator)を用い、無線通信部202及び送受信アンテナ201を通じて、管理サーバ1にアクセスする。そして、添乗員端末2の制御部210は、無線通信部202及び送受信アンテナ201を通じて、予め設定されているログインIDなどの必要となる情報のやり取りを行い、当該管理サーバ1との間に通信路を接続する。そして、添乗員端末2の制御部210は、管理サーバ1から初期画面の提供を受けて、これを表示部205に表示する。
【0100】
ステップS101において、添乗員端末2の表示部205には、図11(A)に示すような初期画面が表示される。当該初期画面は、ツアー開始設定の画面であることを示すタイトルが表示され、ツアーIDの入力欄N1、添乗員IDの入力欄N2、パスワードの入力欄N3が設けられ、各入力欄に情報を入力するためのソフトウェアキーボードが表示さされたものである。また、当該初期画面の右下端部には、「OK」ボタンが設けられている。
【0101】
次に、制御部210は、タッチパネル207を通じて、表示部205に表示された初期画面に対して、ツアーID、添乗員ID、パスワードの入力を受け付けて、「OK」ボタンが操作されたら、受け付けた情報を管理サーバ1に送信する(ステップS102)。この例の場合、図11(A)に示すように、ツアーIDとして「20140001」が入力され、添乗員IDとして「8412」が入力され、例えば8桁から16桁程度のパスワードが入力され、これらの情報が管理サーバ1に送信される。
【0102】
これにより、管理サーバ1は、通知されたツアーID、添乗員ID、パスワードに基づき、認証を行い、認証が取れれば、当該添乗員端末2に対して、必要情報を送信する。認証が取れない場合、例えば、ツアーIDや添乗員IDのそれぞれが違っていたり、ツアーIDと添乗員IDとの組み合わせが違っていたり、パスワードが違っていたりする場合には、図11(A)の初期画面に戻って、再入力が求められることになる。そして、添乗員端末2の制御部210は、管理サーバ1からの必要情報を送受信アンテナ201及び無線通信部202を通じて受信し、これを所定の格納領域に格納する(ステップS103)。
【0103】
なお、管理サーバ1から添乗員端末2に送信される必要情報は、ツアーIDにより特定される団体旅行の行程管理データや参加者管理データなどである。行程管理データは、図3を用いて説明したツアー別行程管理DB107に格納されているデータであり、参加者管理データは、図4を用いて説明したツアー別参加者DB108に格納されているデータである。
【0104】
このステップS103の処理は、添乗員端末2において、当該団体旅行の行程を表示して確認したり、個々の参加者の詳細情報を表示して確認したりできるようにするための準備処理に該当する。また、同じ条件での再ログインした場合には、管理サーバ1にはログイン履歴が存在しているので、ステップS103においては、団体旅行の行程管理データや参加者管理データなどの重ねての提供は行われないようにされる。
【0105】
次に、添乗員端末2の制御部210は、当該団体旅行に関するメニュー画面を表示部205に表示し(ステップS104)、タッチパネル207を通じて当該メニュー画面に対する操作入力を受け付ける(ステップS105)。この例の場合、ステップS104では、図11(B)に示すように、ツアーIDが「20140001」の「日光名所めぐり」という名称の団体旅行についての添乗員用のメニュー画面が表示される。当該メニュー画面では、図11(B)に示すように、「1.行程確認」、「2.参加者確認」、「3.集合設定」、…、「9.ツアー終了」といった項目の選択が可能になっている。また、図11(B)に示すメニュー画面の下端部には、「ログオフ」ボタンと「OK」ボタンとが設けられ、これらに対する操作入力も可能になっている。
【0106】
添乗員端末2を所持する添乗員は、目的とする選択項目の表示位置に対応するタッチセンサ206上に指などの指示体を接触させてカーソルCSを目的とする選択項目に位置付ける。そして、「OK」ボタンの表示位置に対応するタッチセンサ206上に指などの指示体を接触させることにより、目的とする選択項目を選択することができるようにされる。
また、「ログオフ」ボタンの選択も同様に、「ログオフ」ボタンの表示位置に対応するタッチセンサ206上に指などの指示体を接触させることにより行うことができる。その他の表示画面においても、表示された選択項目や操作ボタンに対する操作は同様に行うことができる。
【0107】
そして、添乗員端末2の制御部210は、メニュー画面に対する操作入力を受け付けたか否かを判別し(ステップS106)、受け付けていないと判別した時には、ステップS105からの処理を繰り返す。ステップS106の判別処理で、操作入力を受け付けたと判別した時には、制御部210は、受け付けた操作入力は、「ログオフ」ボタンに対する操作入力か否かを判別する(ステップS107)。
【0108】
ステップS107の判別処理において、「ログオフ」ボタンが操作されたと判別したとする。この場合、添乗員端末2の制御部210は、管理サーバ1との間に接続している通信路を切断して、表示部205に表示される画像を図9図10の処理が行われる前の状態に戻すなどの所定のログオフ処理を行う(ステップS108)。この後、制御部210は、この図9図10に示した処理を終了する。
【0109】
また、ステップS107の判別処理において、「ログオフ」ボタンは操作されていないと判別した時には、添乗員端末2の制御部210は、メニュー項目のうちの「9.ツアー終了」が選択されたか否かを判別する(ステップS109)。ステップS109の判別処理において、「9.ツアー終了」が選択されたと判別した時には、制御部210は、当該団体旅行が終了したことを示す情報を管理サーバ1に通知し、ステップS108で行ったログオフ処理と同様の処理を行う(ステップS110)。この後、添乗員端末2の制御部210は、この図9図10に示した処理を終了する。
【0110】
また、ステップS109の判別処理で、「9.ツアー終了」は選択されていないと判別した時には、図10の処理に進み、添乗員端末2の制御部210は、メニュー項目の内の「3.集合設定」が選択されたか否かを判別する(ステップS111)。ステップS111の判別処理において、「3.集合設定」は選択されていないと判別したときには、制御部210は、選択されたメニュー項目に応じた処理を実行する(ステップS112)。例えば、行程情報を表示部205に表示する行程確認処理や参加者の詳細情報を表示部205に表示する参加者確認処理などがステップS112において行われる。ステップS112の処理の後においては、制御部210は、図9に示したステップS104からの処理を繰り返し、図11(B)に示したメニュー画面を表示して、操作入力を受け付けるようにする。
【0111】
また、ステップS111において、図11(B)に示したように、選択項目である「3.集合設定」にカーソルCSが位置付けられて、「OK」ボタンが操作されることにより、「3.集合設定」が選択されたと判別したとする。この場合、添乗員端末2の制御部210は、集合設定部221を制御し、集合設定画面を表示部205に表示して、集合場所等の情報の設定入力を受け付ける処理を行う(ステップS113)。ステップS113においては、集合設定を行う旨を管理サーバ1に通知し、管理サーバ1から集合設定画面の提供を受けて、これを表示部205に表示し、情報の設定入力を受け付ける。
【0112】
ステップS113において、添乗員端末2の表示部205に表示される集合設定画面は、図12(A)に示すように、集合場所の入力欄N4と、自由行動時間の開始時刻の入力欄N5と、自由行動時間の終了時刻である集合時刻の入力欄N6とを有する。また、当該集合設定画面には、図12(A)に示すように、ソフトウェアキーボードが表示されると共に、上端側には「地図」ボタンB1と「GPS」ボタンB2が、下端側には「戻る」ボタンと「OK」ボタンとが表示されている。
【0113】
「地図」ボタンB1は、集合場所を指示するための地図を表示部205に表示して、当該地図上で集合場所を指定できるようにする場合に操作する。すなわち、「地図」ボタンB1が操作されると、集合設定部221は、例えば、GPS部215を通じて取得する現在位置を示す情報により特定される位置を含む、所定エリアの地図情報の提供を管理サーバ1に要求する。集合設定部221は、自機からの当該要求に応じて管理サーバ1から提供される地図情報に応じた地図を表示部205に表示し、表示された地図上の目的とする場所に対応するタッチセンサ206上を添乗員の指などがタッチする指示する操作を受け付ける。これにより、集合設定部221は、表示された地図上において指示した場所に対応する緯度、経度を、当該地図情報に基づいて特定し、集合場所の入力欄N4に入力して表示する処理を行う。
【0114】
また、「GPS」ボタンB2は、現時点の添乗員端末2の所在位置を集合場所とするために、GPS部215からの現在位置を示す情報をそのまま集合場所とする場合に操作する。「GPS」ボタンが操作されると、集合設定部221は、GPS部215を通じて現時点における現在位置を示す情報である緯度、経度を取得し、集合場所の入力欄N4に入力して表示する処理を行う。なお、「地図」ボタンB1と「GPS」ボタンB2のいずれが操作された場合であっても、集合設定部221は、集合場所の入力欄N4に対して、入力された緯度、経度により特定された場所の住所を表示することができる。当該住所は、管理サーバ1からの地図情報に基づいて特定したものが、或いは、管理サーバ1において地図DB105が用いられて特定されて、添乗員端末2に提供されたものが用いられる。
【0115】
また、集合設定部221は、集合場所の住所の入力欄N4への入力を、ソフトウェアキーボードを通じて受け付けることもできる。この場合、当該住所に対応する緯度、経度は、管理サーバ1からの地図情報により特定して、或いは、管理サーバ1に当該住所情報を送信することにより管理サーバ1において特定して、集合場所の入力欄N4に表示することができる。また、集合設定部221は、集合設定画面の開始時刻の入力欄N5と、集合時刻の入力欄N6とに対しては、ソフトウェアキーボードを通じて、時刻の入力を行うことができるようになっている。
【0116】
そして、添乗員端末2の制御部210は、表示部205に表示された集合設定画面において、「戻る」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS114)。ステップS114の判別処理において、「戻る」ボタンが操作されたと判別したときには、制御部210は、図9に示したステップS104からの処理を繰り返し、図11(B)に示したメニュー画面を表示して、操作入力を受け付けるようにする。
【0117】
また、ステップS114の判別処理において、「戻る」ボタンは操作されていないと判別したときには、制御部210は、入力欄N4、N5、N6のそれぞれに適切な情報が入力された後に、「OK」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS115)。「OK」ボタンが操作されていないと判別した場合や必要な情報が入力されていないのに「OK」ボタンが操作された場合には、制御部210は、ステップS113からの処理を繰り返す。
【0118】
ステップS115の判別処理において、入力欄N4、N5、N6のそれぞれに適切な情報が入力された後に、「OK」ボタンが操作されたと判別したとする。この場合、制御部210は、集合設定部221を制御し、集合設定画面(図12(A))を通じて受け付けた集合場所、開始時刻、集合時刻、ツアーIDなどを含む集合場所等情報を管理サーバ1に送信する(ステップS116)。
【0119】
この後、制御部210は、集合状況通知部222を制御し、管理サーバ1から送信されてくる集合状況を示す情報に応じた参加者現在位置地図を表示部205に表示する処理を開始する(ステップS117)。ステップS117においては、集合状況通知部222が機能して、例えば図12(B)に示す参加者現在位置地図が表示部205に表示される。
【0120】
図12(B)に示す参加者現在位置地図は、集合場所を含む所定エリアの地図であり、その中心付近に黒星印で示した集合場所Pを位置させるようにし、集合場所Pの周囲に黒丸印で個々の参加者の現在位置を示すようにしたものである。そして、当該参加者現在位置地図においては、設定された集合時刻までに設定された集合場所Pに到達できない可能性のある参加者については、その参加者の現在位置を示す黒丸印の近傍に参加者IDが表示される。参加者IDの表示は、通常の表示でも良いが、目立たせるために、点滅表示あるいは反転表示するようにされる。これにより、添乗員端末を所持する添乗員は、どの参加者が遅刻しそうなのかを直観的に認識することができる。
【0121】
図12(B)に示した例は、図6のアラート判別データファイル115の格納データの例にも対応している。そして、図12(B)の例の場合には、参加者IDが「1011」の参加者と、参加者IDが「0003」の参加者が、集合時刻までに集合場所に到達できない可能性のある場所に位置している者として表示されている。
【0122】
また、参加者現在位置地図には、図12(B)に示したように、「集合完了」ボタンと現在時刻とが表示される。「集合完了」ボタンは、参加者全員が集合するなどして、当該自由行動時間が終了した場合に、管理サーバ1に対して自由行動時間の終了を通知する場合に操作される。また、現在時刻は、集合時刻までの時間を確認できるようにするために表示されるものであり、図12(B)に示した参加者現在位置地図においては、現在時刻は14時30分(午後2時30分)であることが示されている。
【0123】
また、遅刻しそうな参加者として、表示部205に表示された参加者現在位置地図に参加者IDが表示されている参加者に対しては、簡単に電話を掛けることができるようになっている。そして、遅刻しそうな参加者として、表示部205に表示された参加者現在位置地図に参加者IDが表示されている参加者とコンタクトを取りたい場合には、表示されている参加者ID部分に対応するタッチセンサ206上の位置をタッチする。この場合、制御部210は連絡処理部223を制御し、当該参加者IDで特定される参加者の参加者端末3の電話番号を管理サーバ1からの参加者管理データにより特定し、電話を掛ける。これにより、遅刻しそうな参加者と直接に通話を行って、集合場所に来るように指示を出すことができる。
【0124】
そして、添乗員端末2の制御部210は、添乗員端末2を所持する添乗員からの操作入力を受け付けつけるようにし(ステップS118)、「集合完了」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS119)。ステップS119の判別処理において、「集合完了」ボタンは操作されていないと判別したときには、制御部210は、遅刻しそうな参加者に対して電話を掛ける操作が行われたか否かを判別する(ステップS120)。このステップS120の判別処理は、参加者現在位置地図上に表示されている参加者IDを指示する操作が行われたか否かを判別するものである。
【0125】
ステップS120の判別処理において、遅刻しそうな参加者に対して電話を掛ける操作が行われたと判別したとする。この場合、制御部210は、連絡処理部223を制御し、上述もしたように、参加者現在位置地図上に表示されている指示された参加者IDにより特定される参加者の参加者端末3に電話を掛けて、通話により直接に指示を出すことができるようにされる(ステップS121)。通話が終了することにより、このステップS121の処理は数量する。ステップS121の処理の後と、ステップS120の判別処理において、遅刻しそうな参加者に対して電話を掛ける操作は行われていないと判別したときには、ステップS118からの処理を繰り返す。
【0126】
また、ステップS119の判別処理において、「集合完了」ボタンが操作されたと判別したときには、制御部210は、今回の自由行動時間は終了し、参加者の集合が完了したことを通知する情報を管理サーバ1に送信して通知する(ステップS122)。この後、制御部210は、表示部205に表示されている参加者現在位置を消去し(ステップS123)、図9に示したステップS104からの処理を繰り返す。これにより、図11(B)に示したメニュー画面を表示し、目的とする処理を実行することができるようにされる。
【0127】
このように、添乗員端末2は、集合場所等情報を管理サーバ1に送信して登録するようにし、設定した自由行動時間における当該団体旅行の参加者の現在位置を適切に把握することができる。また、必要に応じて、集合時刻までに集合場所に到達できない可能性のある参加者に対して、通話により直接に指示を出し、設定された集合時刻までに集合場所に到達できない可能性のある参加者を適切に支援することができる。
【0128】
[管理サーバ1の動作]
図13図15は、管理サーバ1の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。このうち図13は、管理サーバ1が、添乗員端末2や参加者端末3からの要求に応じて、添乗員端末2や参加者端末3をログインさせる処理を説明するためのものである。また、図14は、ログインした添乗員端末2や参加者端末3からの要求に応じたサービスを提供する処理を説明するためのものである。また、図15は、自由行動時間における団体旅行の参加者と添乗員との両方を支援する処理を説明するためのものである。
【0129】
[管理サーバ1の処理1]
まず、図13のフローチャートを参照しながら、管理サーバ1で行われる処理あって、添乗員端末2や参加者端末3をログインさせる処理について説明する。図13に示す処理は、管理サーバ1に電源が投入されて稼働している場合には、常時、制御部102において実行されている。図13に示す処理において、制御部102は、通信I/F101を通じて添乗員端末2や参加者端末3からの自機宛のアクセスを受け付けるようにしている(ステップS201)。制御部102は、添乗員端末2や参加者端末3からの自機宛のアクセスが有るか否かを判別し(ステップS202)、アクセスは無いと判別したときには、ステップS201からの処理を繰り返し、添乗員端末2や参加者端末3からのアクセスを待つ。
【0130】
ステップS202の判別処理において、添乗員端末2や参加者端末3からのアクセスが有る(アクセスを受け付けた)と判別したとする。この場合、制御部102は、通信I/F101を通じてアクセス元の添乗員端末2や参加者端末3との間で、ログインIDなどの所定の情報の送受信を行い、アクセス元と管理サーバ1との間に通信路を接続するログイン処理を実行する(ステップS203)。
【0131】
そして、制御部102は、ログインOKか否か(ログインを許可したか否か)を判別する(ステップS204)。ステップS204の判別処理において、ログインを許可できなかったと判別したときには、制御部102は、アクセス元に対してログインを許可できない旨を通知するなどのログインを拒否する所定の処理を実行する(ステップS205)。この後、制御部102は、ステップS201からの処理を繰り返す。
【0132】
また、ステップS204の判別処理において、ログインを許可した(ログインOKである)と判別したとする。この場合、制御部102は、添乗員端末2や参加者端末3のそれぞれに応じた初期画面を提供し(ステップS206)、当該初期画面を通じて入力されるツアーIDなどの情報を受け付ける(ステップS207)。そして、制御部102は、ツアーIDや添乗員端末2か参加者端末3かなどに応じて、それぞれのアクセス元に対して必要情報を提供する(ステップS208)。
【0133】
ここで、必要情報は、アクセス元が添乗員端末2であれば、ツアー別行程管理データやツアー別参加者データであり、アクセス元が参加者端末3であれば、ツアー別行程管理データなどである。ステップS208の処理の後においては、制御部102は、ステップS201からの処理を繰り返す。なお、既に1度はログインして、同じツアーID等を送信してきた添乗員端末2や参加者端末3からの再ログインの場合には、ステップS208において繰り返し同じ必要情報の提供は行わないようにされる。
【0134】
このように、図13に示す処理により、管理サーバ1は、アクセス元の添乗員端末2や参加者端末3との間に通信路を接続し、必要情報を提供する。そして、管理サーバ1は、団体旅行に関し、自機にログインした添乗員端末2や参加者端末3を通じて、添乗員や参加者を支援することができるようにしている。
【0135】
[管理サーバ1の処理2]
次に、図14のフローチャートを参照しながら、管理サーバ1で行われる処理であって、ログインした添乗員端末2や参加者端末3からの要求に応じたサービスを提供する処理について説明する。図14に示す処理は、管理サーバ1に対してログインしている添乗員端末2や参加者端末3が存在する場合には制御部102において常時実行されている処理である。
【0136】
制御部102は、通信I/F101を通じて、自機にログインしている添乗員端末2や参加者端末3からの要求等を受け付けるようにし(ステップS301)、添乗員端末2や参加者端末3からの要求等を受け付けか否かを判別する(ステップS302)。ステップS302の判別処理において、添乗員端末2や参加者端末3からの要求等を受け付けていないと判別したときには、ステップS301からの処理を繰り返す。
【0137】
ステップS302の判別処理において、添乗員端末2や参加者端末3からの要求等を受け付けたと判別したときには、制御部102は、受け付けた要求等はログオフを要求するものか否かを判別する(ステップS303)。ステップS303の判別処理において、受け付けた要求等はログオフを要求するものであると判別すると、制御部102は、要求元の添乗員端末2や参加者端末3との間に接続している通信路を切断(解放)するなどの所定のログオフ処理を実行する(ステップS304)。この後、制御部102は、ステップS301からの処理を繰り返す。
【0138】
また、ステップS303の判別処理において、受け付けた要求等はログオフを要求するものではないと判別すると、制御部102は、受け付けた要求等は添乗員端末2からのツアー終了を指示するものか否かを判別する(ステップS305)。ステップS305の判別処理において、受け付けた要求等はツアー終了を指示するものであると判別したときには、制御部102は、所定の終了処理を実行する(ステップS306)。このステップS306においては、例えば、ツアー別行程管理DB107の該当するデータにツアーが終了したことを示す情報を更新したり、通知元の添乗員端末2についてのログオフ処理を実行したりするなどの処理が行われる。ステップS306の処理の後において、制御部102は、ステップS301からの処理を繰り返す。
【0139】
また、ステップS305の判別処理において、受け付けた要求等はツアー終了を指示するものではないと判別したときには、制御部102は、受け付けた要求等は、添乗員端末2からの集合設定を行う旨の通知か否かを判別する(ステップS307)。ステップS307の判別処理において、受け付けた要求等は、添乗員端末2からの集合設定を行う旨の通知ではないと判別したときには、制御部102は各部を制御し、受け付けた要求等に応じた処理を行う(ステップS308)。このステップS308においては、例えば、地図の提供要求に応じた地図情報の提供を行うといった、受信した要求に応じた種々の処理が行われる。
【0140】
また、ステップS307の判別処理において、受け付けた要求等は、添乗員端末2からの集合設定を行う旨の通知であると判別したときには、制御部102は、通知元の添乗員端末2に対して集合設定画面を提供する(ステップS309)。この後、当該集合設定画面が用いられて添乗員端末2において入力された集合場所等情報が送信されてくる。そこで、制御部102は、通信I/F101を通じて添乗員端末2からの集合場所等情報を受信し、情報抽出登録部111を機能させて、受信した集合場所等情報から必要な情報を抽出してツアー別集合情報ファイル112に格納する処理を行う(ステップS310)。
【0141】
この後、制御部102は、ステップS310で受信した集合場所等情報に含まれるツアーIDによって特定される団体旅行の参加者のそれぞれの参加者端末3に現在位置の送信を要求する(ステップS311)。ステップS311では、ツアー別参加者DB108の情報に基づいて、集合場所等情報に含まれるツアーIDによって特定される団体旅行の参加者の参加者端末3であって、後述するように既にログインしている参加者端末3に現在位置の提要を要求する。
【0142】
これにより、現在位置の送信を要求された参加者端末3からは、所定のタイミングごとに、ツアーIDと、参加者IDと、現在位置を示す情報と、現在位置を示す情報の取得時刻とを含む現在位置等情報を管理サーバ1に送信してくるようになる。そこで、管理サーバ1の制御部102は、ステップS310において受信した集合場所等情報のツアーIDにより特定される団体旅行について、今回の自由行動時間における集合支援処理を開始する(ステップS312)。このステップS312に開始される集合支援処理が、後述する図15に示す処理である。
【0143】
そして、ステップS312において、集合支援処理を開始させた後においては、ステップS301からの処理を繰り返し、集合支援処理が開始されていない他の団体旅行で用いられている添乗員端末2や参加者端末3からの要求等を受け付けて処理することになる。
【0144】
このように、管理サーバ1は、自機にログインした添乗員端末2に対して、添乗員端末2からの要求に応じて処理を実行したり、参加者端末3に対して、参加者端末3からの要求に応じた処理を実行したりできるようにしている。
【0145】
[管理サーバ1の処理3]
次に、図15を参照しながら、図14に示したステップS312で実行される自由行動時間における集合支援処理について説明する。図14のステップS311の処理により、上述もしたように、現在位置の送信を要求された参加者端末3からは、所定のタイミングごとに、ツアーIDと、参加者IDと、現在位置を示す情報と、現在位置を示す情報の取得時刻とを含む現在位置等情報を管理サーバ1に送信してくるようになる。
【0146】
このため、制御部102は、現在位置の送信を要求した参加者端末3からの現在位置等情報を通信I/F101を通じて受信し、情報抽出登録部111を機能させて、必要情報を抽出し、アラート判別データファイル115に格納する処理を行う(ステップS401)。そして、制御部102は、ルート探索部113によるルート探索処理と、所要時間算出部114による所要時間の算出処理とを実行する(ステップS402)。
【0147】
すなわち、ステップS402においてルート探索部113は、現在位置等情報を送信してきた参加者端末3の直近の位置から集合場所までのルートを探索する処理を行う。また、ステップS402において所要時間算出部114は、ルート探索部113により探索されたルートを、当該参加者端末3を所持する参加者が辿って集合場所に向かった場合に掛かる所要時間を算出する。所要時間算出部114は、算出した所要時間を、図6を用いて説明したように、アラート判別データファイル115の集合場所までの所要時間の欄に格納する。
【0148】
なお、ステップS402の所要時間の算出処理においては、例えば、女性の方が、徒歩が遅い場合が多いため、女性の場合には、所要時間に「所要時間×0.2」を加算したり、年齢を考慮し、所要時間に「所要時間×年齢/100」をプラスしたりする。また、遅刻回数を考慮し、所要時間に、「遅刻回数×5分」を加算したり、また、ケガや障害の程度に応じて、所要時間にケガや障害に応じた単位距離当たりの移動時間を、直近の位置から集合場所までの距離に応じて加算したりする。なお、ここに示した所要時間の補正方法は一例である。このため、参加者の個別事情だけでなく、移動経路の複雑さ、経路上の工事などの障害の存在、天候、一緒に行動している参加者の数といった移動環境などの種々の条件に応じて、所要時間を適宜補正する態様を取ることができる。
【0149】
そして、制御部102は、集合状況判別部116を制御して、現在時刻に算出した所要時間を加算することにより、現在時刻から所要時間経過後の時刻tを求める(ステップS403)。この実施形態において、ステップS403で用いられる現在時刻は、参加者端末3において現在位置(直近の位置)を取得したときの取得時刻が用いられるようになっている。この後、集合状況判別部116は、算出した時刻tが設定されている集合時刻よりも後か否かを判別する(ステップS404)。
【0150】
ステップS404の判別処理において、算出した時刻tが設定されている集合時刻よりも後であると判別したとする。この場合、集合状況判別部116は、アラートが必要である旨をアラート判別データファイル115の警告の要否欄に更新し、また、制御部102は、アラート処理部117を制御して、アラート通知を該当参加者端末3に送信する(ステップS405)。また、制御部102は、アラート処理部117を制御して、アラート判別データファイル115の格納データに基づいて、図12(B)に示した態様の参加者現在位置地図を形成し、これを対応する団体旅行の添乗員端末2に送信する(ステップS406)。
【0151】
この後、制御部102は、無線通信部101を通じて、当該団体旅行の添乗員が所持する添乗員端末2から送信されてくる集合完了通知を受信するようにし(ステップS407)、当該集合完了通知を受信したか否かを判別する(ステップS408)。ステップS408の判別処理において、集合完了通知を受信していないと判別したときには、制御部102は、ステップS401からの処理を繰り返し、同じ団体旅行に参加している参加者が所持する参加者端末3からの現在位置等情報を処理するようにする。
【0152】
ステップS408の判別処理において、集合完了通知を受信したと判別したときには、制御部102は、所定の完了処理を実行する(ステップS409)。当該完了処理においては、現在位置の送信を要求した各参加者端末3に対して、現在位置の送信の停止要求を送信したり、ツアー別集合情報ファイル112に格納されている今回使用したデータの処理済みFLGをオンにしたりするなどの処理が行われる。この後、図14のステップS312の処理に戻り、自由行動時間の終了した当該団体旅行の添乗員端末2や参加者端末3からの要求等に応じた処理が再度行うことができるようにされる。
【0153】
このように、管理サーバ1は、自由行動時間が設定された場合に、添乗員端末2を所持する添乗員と、参加者端末3を所持する参加者の双方の方々を、きめ細かく支援することができる。
【0154】
[参加者端末3の動作]
図16図17は、参加者端末3の動作(処理)を説明するためのフローチャートである。図18図19は、図16図17に示したフローチャートの処理が実行された場合に、参加者端末3の表示部205に表示される表示画面の例を説明するための図である。
【0155】
図16図17に示す処理は、参加者端末3において、予めダウンロードされることにより記憶装置211に格納されているアプリケーションソフトウェアを制御部210が実行することにより、参加者端末3の制御部210において実行される処理である。図16図17に示す処理が実行されると、制御部210は、管理サーバ1にアクセスしてログインするようにし、管理サーバ1との間に通信回線を接続し、所定の初期画面の提供を受けて、これを表示部205に表示する処理を行う(ステップS501)。
【0156】
具体的に、ステップS501において、制御部210は、例えば実行したアプリケーションソフトウェア中に定義されている所定のURLを用い、無線通信部202及び送受信アンテナ201を通じて、管理サーバ1にアクセスする。そして、参加者端末3の制御部210は、無線通信部202及び送受信アンテナ201を通じて、予め設定されているログインIDなどの必要となる情報のやり取りを行い、当該管理サーバ1との間に通信路を接続する。そして、参加者端末3の制御部210は、管理サーバ1から初期画面の提供を受けて、これを表示部205に表示する。
【0157】
ステップS501において、参加者端末3の表示部205には、図18(A)に示すような初期画面が表示される。当該初期画面は、ツアー開始設定の画面であることを示すタイトルが表示され、ツアーIDの入力欄N11、参加者IDの入力欄N12、パスワードの入力欄N13が設けられ、各入力欄に情報を入力するためのソフトウェアキーボードが表示さされたものである。また、当該初期画面の右下端部には、「OK」ボタンが設けられている。
【0158】
次に、制御部210は、タッチパネル207を通じて、表示部205に表示された初期画面に対して、ツアーID、参加者ID、パスワードの入力を受け付けて、「OK」ボタンが操作されたら、受け付けた情報を管理サーバ1に送信する(ステップS502)。この例の場合、図18(A)に示すように、ツアーIDとして「20140001」が入力され、参加者IDとして「1011」が入力され、例えば8桁程度のパスワードが入力され、これらの情報が管理サーバ1に送信される。
【0159】
これにより、管理サーバ1は、通知されたツアーID、参加者ID、パスワードに基づき、認証を行い、認証が取れれば、当該参加者端末3に対して、必要情報を送信する。認証が取れない場合、例えば、ツアーIDや参加者IDのそれぞれが違っていたり、ツアーIDと参加者IDとの組み合わせが違っていたり、パスワードが違っていたりする場合には、図18(A)の初期画面に戻って、再入力が求められることになる。そして、参加者端末3の制御部210は、管理サーバ1からの必要情報を送受信アンテナ201及び無線通信部202を通じて受信し、これを所定の格納領域に格納する(ステップS503)。
【0160】
なお、管理サーバ1から参加者端末3に送信される必要情報は、ツアーIDにより特定される団体旅行の行程管理データや当該行程データに対応する地図情報などである。行程管理データは、図3を用いて説明したツアー別行程管理DB107に格納されているデータである。
【0161】
このステップS503の処理により、参加者端末3において、当該団体旅行の行程を表示して確認したり、当該行程における立ち寄り先周辺の地図を表示して確認したりすることができるようにされる。また、同じ条件での再ログインの場合には、ログインした履歴が存在しているので、ステップS503においては、団体旅行の行程管理データや地図情報などの重ねての提供は行われないようにされる。
【0162】
次に、参加者端末3の制御部210は、当該団体旅行に関するメニュー画面を表示部205に表示し(ステップS504)、タッチパネル207を通じて当該メニュー画面に対する操作入力を受け付ける(ステップS505)。この例の場合、ステップS504では、図18(B)に示すように、ツアーIDが「20140001」の「日光名所めぐり」という名称の団体旅行についての参加者用のメニュー画面が表示される。当該メニュー画面では、図18(B)に示すように、「1.行程確認」、「2.地図表示」、「3.添乗員への連絡」といった項目の選択が可能になっている。また、図18(B)に示すメニュー画面の下端部には、「ログオフ」ボタンと「OK」ボタンとが設けられ、これらに対する操作入力も可能になっている。
【0163】
参加者端末3を所持する参加者は、目的とする選択項目の表示位置に対応するタッチセンサ206上に指などの指示体を接触させてカーソルCSを目的とする選択項目に位置付ける。そして、「OK」ボタンの表示位置に対応するタッチセンサ206上に指などの指示体を接触させることにより、目的とする選択項目を選択することができるようにされる。
また、「ログオフ」ボタンの選択も同様に、「ログオフ」ボタンの表示位置に対応するタッチセンサ206上に指などの指示体を接触させることにより行うことができる。その他の表示画面においても、表示された選択項目や操作ボタンに対する操作は同様に行うことができる。
【0164】
そして、制御部210は、まず、メニュー画面において「ログオフ」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS506)。ステップS506において、「ログオフ」ボタンが操作されたと判別したときには、制御部210は、管理サーバ1との間に接続した通信路を切断して、表示部205に表示される画像を図16図17の処理が行われる前の状態に戻すなどの所定のログオフ処理を行う(ステップS507)。この後、参加者端末3の制御部210は、この図16図17の処理を終了する。
【0165】
ステップS506の判別処理において、「ログオフ」ボタンは操作されていないと判別したときには、メニュー画面の項目が操作されたに後に「OK」ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS508)。ステップS508の判別処理において、メニュー画面の項目が操作されると共に、「OK」ボタンが操作されたと判別したときには、制御部210は、制御部210は、選択された項目に応じた処理を実行する(ステップS509)。
【0166】
このステップS509では、選択された項目に応じて、管理サーバ1から提供されたツアー別行程データに応じた行程表を表示したり、管理サーバ1から提供された地図情報に応じて旅行先の地図を表示したりする処理が行われる。また、添乗員が所持する添乗員端末2へ電話を掛けて通話を行うこともできるようにされる。当該添乗員端末2の電話番号もまた、管理サーバ1からログイン時などにおいて提供を受けて記憶するようにしたものが用いられる。ステップS509の処理の後においては、制御部210は、ステップS504からの処理を繰り返す。
【0167】
また、ステップS508の判別処理において、メニュー画面の項目が操作されると共に、「OK」ボタンが操作されていないと判別したとする。この場合、参加者端末3の制御部210は、ログイン先の管理サーバ1からの要求等を受信するようにし(ステップS510)、管理サーバ1からの要求等を受信したか否かを判別する(ステップS511)。ステップS511の判別処理において、管理サーバ1からの要求等を受信していないと判別したときには、参加者端末の制御部210は、ステップS505からの処理を繰り返す。
【0168】
ステップS511の判別処理において、管理サーバ1からの要求等を受信したと判別したときには、制御部210は、図17の処理に進み、受信した管理サーバ1からの要求等は、現在位置等の送信要求か否かを判別する(ステップS512)。ステップS512の判別処理において、現在位置等の送信要求を受信したと判別したとする。この場合、参加者端末3の制御部210は、所定のタイミングごとに現在位置等情報を形成して送信する処理を開始する(ステップS513)。そして、制御部210は、図16に示したステップS504からの処理を繰り返す。
【0169】
なお、ステップS513において、制御部210は、所定のタイミングごとに、GPS部215を通じて現在位置を示す緯度、経度を取得すると共に、時計回路213から現在時刻を取得する。そして、制御部210は、取得した現在位置を示す情報と現在時刻を示す情報と、自機の識別情報である参加者IDを含む現在位置等情報を形成し、これを管理サーバ1に送信する。このような、現在位置を示す情報等の取得と取得した情報の管理サーバ1への送信を、制御部210は所定のタイミングごとに行う処理を開始する。
【0170】
また、ステップS512の判別処理において、現在位置等の送信要求は受信していないと判別した場合には、参加者端末3の制御部210は、ログインしている管理サーバ1からのアラート通知を受信したか否かを判別する(ステップS514)。当該アラート通知は、集合遅刻に遅刻する可能性があることを示すメッセージや参加者端末3のGPS部215で取得され管理サーバ1に送信された直近の位置から集合場所へのルートを示す地図情報などを含むものである。ステップS514の判別処理において、アラート通知を受信したと判別したときには、参加者端末3の制御部210は、アラート処理部301を制御し、アラート処理を実行する(ステップS515)。
【0171】
ステップS515のアラート処理では、図19(B)に示すように、自由行動時間における集合に関して注意を喚起するアラート画面(集合注意画面)を表示部205に表示する。当該アラート画面は、例えば「集合時刻は14時30分です。集合場所に向かってください。」といった注意メッセージと、選択項目として「集合場所への地図」、「添乗員へ連絡」、「到着・終了」の選択ボタンが設けられたものである。図19(A)のアラート画面において、「集合場所への地図」が選択されると、制御部210は、ルート提示部302を制御し、例えば、図19(B)に示すような集合場所への地図を表示部205に表示し、参加者端末3の使用者である団体旅行の参加者に提供する。参加者は自分が所持する参加者端末3の表示部205に表示された集合場所への地図を見ながら集合場所へ迅速に向かうことができる。
【0172】
なお、図19(B)に示す集合場所への地図の表示画面の右下端部には、「戻る」ボタンが表示されており、当該「戻る」ボタンを表示することにより、図19(B)に示した集合場所への地図の表示画面から図19(A)に示したアラート画面に戻ることができる。また、図19(A)に示したアラート画面において「添乗員へ連絡」ボタンが操作されたときには、制御部210は、連絡処理部303を制御し、ダイヤル操作を行うことなく当該団体旅行の添乗員へ電話を掛けることができるようになっている。また、図19(A)に示したアラート画面において「到着・終了」ボタンが操作されたときには、制御部210は、図19(A)に示したアラート画面を表示部205から消去し、アラート処理を終了して、図16に示したステップS504からの処理を繰り返す。
【0173】
また、ステップS514の判別処理において、アラート通知は受信していないと判別したときには、制御部210は、ログインしている管理サーバ1からの現在位置等の送信停止要求を受信したか否かを判別する(ステップS516)。ステップS516の判別処理において、管理サーバ1からの現在位置等の送信停止要求を受信したと判別したときには、制御部210は、ステップS513において開始させた現在位置等情報の生成、送信処理を終了させる(ステップS517)。この後、制御部210は、図16に示したステップS504からの処理を繰り返す。
【0174】
また、ステップS516の判別処理において、管理サーバ1からの現在位置等の送信停止要求を受信していないと判別したときには、制御部210は、ログインしている管理サーバ1からのツアー終了通知を受信したか否かを判別する(ステップS518)。ステップS518の判別処理において、管理サーバ1からのツアー終了通知を受信していない判別したときには、制御部210は、図16に示したステップS504からの処理を繰り返す。
【0175】
そして、ステップS518の判別処理において、管理サーバ1からのツアー終了通知を受信したと判別したとする。この場合、制御部210は、管理サーバ1との間に接続した通信路を切断したり、表示部205に表示される画像を図16図17の処理が行われる前の状態に戻したり、不要になった情報を消去したりするなどの所定の終了処理を行う(ステップS519)。この後、制御部210は、この図16図17の処理を終了させる。
【0176】
このように、参加者端末3は、管理サーバ1からの要求に応じて、自由行動時間において、所定のタイミングごとに現在位置等情報を管理サーバ1に送信することにより、自記の現在位置を適切に管理サーバ1において把握させることができる。そして、集合時刻まで集合場所に到達できない場合に、適切なタイミングで管理サーバ1より警告を受けることができる。
【0177】
[実施の形態の効果]
この実施の形態の団体旅行参加者支援システムは、管理サーバ1と、添乗員端末2と、参加者端末3とが協働し、参加者端末3を使用する団体旅行の参加者が、集合時刻までに集合場所に戻れなくなるほど離れてしまったことを適切なタイミングで検知できる。そして、気が付かないうちに、集合時刻までに集合場所に戻れなくなるほど離れてしまった参加者端末3を所持する参加者に対して、当該参加者端末3を通じて警告を通知できる。これにより警告を受けた参加者は、即座に集合場所に向かうように行動を起こすことができる。このように、集合時刻までに集合場所に到達できるように、参加者を支援できる。
【0178】
また、必要に応じて、団体旅行の添乗員は添乗員端末2から集合時刻までに集合場所に到達できない可能性のある団体旅行の参加者の参加者端末3に簡単に電話を掛け、通話により直接に支持を出すことができる。また、集合時刻までに集合場所に到達できない可能性のある団体旅行の参加者は、自分が所持する参加者端末3から添乗員端末2に簡単に電話を掛け、通話により指示を受けるようにすることもできる。
【0179】
[変形例など]
なお、上述した実施の形態において、図17のステップS515のアラート処理においても、参加者端末3からの現在位置等情報は、定期的に管理サーバ1に送信される。そして、その都度、上述したように、ルート探索を行い、所要時間を算出して、集合時刻までに集合場所に到達できるか否かを判別し、状況が改善されていない場合には、直近の位置に応じたアラート処理がなされる。
【0180】
また、上述した実施の形態では、参加者端末3における現在位置である直近の位置を示す情報の取得時刻を現在時刻として用いるようにしたが、これに限るものではない。現在時刻は、管理サーバ1におけるルート探索時点や所要時間の算出時点において、管理サーバ1の時計回路104から取得した時刻を用いるようにしてもよい。
【0181】
また、図9図10に示した添乗員端末2で実行される処理と、図13図15に示した管理サーバ1で実行される処理と、図16図17に示した参加者端末3で実行される処理は一例であり、種々の変形が可能である。また、図11図12に示した添乗員端末2で表示される表示画面と、図18図19に示した参加者端末3で表示される表示画面とは、一例であり種々の表示画面を用いることが可能である。
【0182】
上述した実施の形態において、添乗員端末2や参加者端末3では、GPS部215を通じて現在位置(直近の位置)を取得するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、GPS部215を通じて自機の現在位置が取得しにくい場合には、センサ部214が実現する自動航法機能を利用して、現在位置を補正することもできる。また、添乗員端末2や参加者端末3が、例えば、Wi−Fiなどの送受信機能を有する場合には、Wi−Fiなどのアクセスポイントの位置に応じて自機の現在位置を特定することもできる。すなわち、受信可能な近隣の複数のアクセスポイントのSSIDを用いて、インターネット上の所定のサーバ装置に問い合わせを行うことにより、アクセスポイントの位置から自機の現在位置を取得する方法を用いることもできる。この場合には、更に、各アクセスポイントからの信号の受信電界強度をも考慮することによって、より正確に自機の現在位置を特定できる。
【0183】
上述した実施の形態において、添乗員端末2や参加者端末3では、GPS部215を通じて現在位置(直近の位置)を取得するものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、GPS部215を通じて自機の現在位置が取得しにくい場合には、センサ部214が実現する自動航法機能を利用して、現在位置を補正することもできる。ま
た、添乗員端末2や参加者端末3が、例えば、Wi−Fiなどの送受信機能を有する場合には、Wi−Fiなどのアクセスポイントの位置に応じて自機の現在位置を特定することもできる。すなわち、受信可能な近隣の複数のアクセスポイントのSSIDを用いて、インターネット上の所定のサーバ装置に問い合わせを行うことにより、アクセスポイントの位置から自機の現在位置を取得する方法を用いることもできる。この場合には、更に、各アクセスポイントからの信号の受信電界強度をも考慮することによって、より正確に自機の現在位置を特定できる。
【0184】
[その他]
上述した実施の形態の説明からも明らかであるように、請求項における参加者端末の現在位置取得手段の機能は、参加者端末3の主にGPS部215が実現している。また、同参加者端末の現在位置等情報送信手段の機能は、参加者端末3の制御部210と無線通信部202が協働して実現している。また、同参加者端末の報知手段の機能は、参加者端末3の主にアラート処理部301と無線通信部202とが実現している。また、同参加者端末の通話処理手段の機能は、参加者端末3の送受信アンテナ201、無線通信部202、受話器203、送話器204が実現している。
【0185】
また、請求項における旅行管理サーバ装置の集合情報記憶手段の機能は、管理サーバ1のツアー別集合情報ファイル112が実現し、同旅行管理サーバ装置のネットワーク記憶手段の機能は、管理サーバ1のネットワークDB106が実現している。また、同旅行管理サーバ装置の現在位置等情報受信手段の機能は、管理サーバ1の通信I/F101と制御部210とが協働して実現している。また、同旅行管理サーバ装置の探索手段の機能は、管理サーバ1のルート探索部113が実現し、同旅行管理サーバ装置の算出手段の機能は、管理サーバ1の所要時間算出部114が実現している。また、同旅行管理サーバ装置の判別手段の機能は、管理サーバ1の集合状況判別部116が実現し、同旅行管理サーバ装置の報知情報送信手段の機能は、管理サーバ1のアラート処理部117と通信I/F101とが実現している。同旅行管理サーバ装置の報知先記憶手段の機能は、管理サーバ1のアラート判別データファイル115が実現し、同旅行管理サーバ装置の報知先情報送信手段の機能は、管理サーバ1のアラート処理部117が実現している。
【0186】
また、請求項における管理者端末の表示処理手段の機能は、添乗員端末2の主に集合状況通知部222が実現し、同管理者端末の連絡処理手段の機能は、添乗員端末2の主に制御部210と連絡処理部223とが共同して実現している。また、管理者端末の集合場所取得手段と集合時刻取得手段の機能は、添乗員端末2の集合設定部221とタッチパネル207と制御部210とが協働して実現している。また、同管理者端末の集合場所等情報送信手段の機能は、制御部210と送受信アンテナ201と無線通信部202とが実現している。
【0187】
また、請求項における管理サーバ装置の集合場所等情報受信手段の機能は、管理サーバ1の通信I/F101と制御部102とが実現し、同管理サーバ装置の集合情報登録手段の機能は、管理サーバ1の情報抽出登録部111が実現している。また、請求項における管理サーバ装置の参加者情報記憶手段の機能は、管理サーバ1のツアー別参加者DB108が実現している。
【0188】
また、図9図10図13図15図16図17に示したフローチャートの処理に対応する方法が、この発明による団体旅行管理方法の一実施の形態が提供されたものである。また、図9図10に示したフローチャートの処理を実行するソフトウェアを、高機能携帯電話端末などの携帯通信端末に搭載し、実行可能にすることにより、この発明の管理者端末装置を実現できる。
【0189】
また、図13図15に示したフローチャートの処理を、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置に搭載し、実行可能にすることにより、この発明の旅行管理サーバ装置を実現できる。また、図16図17に示したフローチャートの処理を実行するソフトウェアを、高機能携帯電話端末などの携帯通信端末に搭載し、実行可能にすることにより、この発明の参加者端末装置を実現できる。
【0190】
また、図7に示した添乗員端末2の集合設定部221、集合状況通知部222、連絡処理部223の各部の機能は、添乗員端末2の制御部210で実行されるソフトウェアにより、添乗員端末2の制御部210の機能として実現することもできる。また、図8に示した参加者端末3のアラート処理部301、ルート提示部302、連絡処理部303の各部の機能は、参加者端末3の制御部210で実行されるソフトウェアにより、参加者端末3の制御部210の機能として実現することもできる。
【符号の説明】
【0191】
1…管理サーバ、101…通信I/F、102…制御部、103…記憶装置、104…時計回路、105…地図DB、106…ネットワークDB、107…ツアー別行程管理DB、108…ツアー別参加者DB、109…顧客DB、111…情報抽出登録部、112…ツアー別集合情報ファイル、113…ルート探索部、114…所要時間算出部、115…アラート判別データファイル、116…集合状況判別部、117…アラート処理部、2…添乗員端末、201…送受信アンテナ、202…無線通信部、203…受話器、204…送話器、205…表示部、206…タッチセンサ、207…タッチパネル、208…音声出力部、209…スピーカ、210…制御部、211…記憶装置、212…操作部、213…時計回路、214…センサ部、215…GPS部、216…GPSアンテナ、221…集合設定部、222…集合状況通知部、223…通知処理部、301…アラート処理部、302…ルート提示部、303…連絡処理部
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