(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移転部は、前記所定の日時の間、前記権利者に対する前記サービスの提供を停止させ、当該所定の日時の間前記サービスの提供を受ける権利を前記利用者に移転させることを特徴とする請求項3に記載の情報管理装置。
前記権利の一部が購入された場合は、当該権利の一部を出品した権利者と、当該権利者に対して前記サービスを提供するサービス提供者とに対する報酬を算定する報酬算定部を有することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の情報管理装置。
前記出品受付部は、前記権利者が前記権利の一部を出品した回数、または、前記権利者が出品した前記権利の一部の価格の総額が、所定の閾値を超えた場合は、当該権利者からの出品を制限することを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の情報管理装置。
前記出品受付部は、同一のサービスの提供を受ける権利の一部が出品された数、または、前記サービスを受ける権利を取得又は保持するための費用に応じて、当該サービスを受ける権利の一部の価格を変更することを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか1つに記載の情報管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報管理装置、情報管理システム、情報管理方法及び情報管理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報管理装置、情報管理システム、情報管理方法及び情報管理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報管理システム〕
まず、
図1を用いて、所定のサービスの提供を受ける権利の一部の出品を受付ける情報管理システム1の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報管理システムの一例を示す図である。なお、
図1には、情報管理システム1が有する情報管理装置が、サービスの提供を受ける権利を管理する処理の概要について記載した。
【0011】
図1に示す例では、情報管理システム1は、会員端末10、利用者端末20、施設端末30、および情報管理装置100を有する。ここで、会員端末10、利用者端末20、施設端末30、および情報管理装置100は、インターネット等の所定のネットワークNを介して、相互に通信可能であるものとする。また、以下の説明では、会員端末10、利用者端末20、および施設端末30を、各端末10〜30と総称する場合がある。
【0012】
会員端末10は、サービスの提供を受ける権利を有する権利者である会員U01が利用する端末装置である。また、利用者端末20は、会員U01が会員として所属する組織に所属していない利用者、すなわち、非会員である利用者U02が使用する端末装置である。ここで、会員端末10および利用者端末20は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やPDA(Personal Digital Assistant)等の移動端末や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等により実現される。
【0013】
施設端末30は、組織に所属する会員に対して提供されるサービスの管理を行う情報処理装置であり、例えば、所定のサーバ装置やクラウドネットワークなどにより実現される。また、例えば、施設端末30は、会員U01に対してどのようなサービスを提供したか、会員U01に対してサービスを提供可能か等の情報を管理する。また、情報管理装置100は、サービスの提供を受ける権利の移転を管理する装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドネットワーク等により実現される。
【0014】
〔1−1.サービスの提供を受ける権利について〕
ここで、情報管理システム1が管理するサービスの提供を受ける権利について説明する。サービスの提供を受ける権利とは、例えば、所定のサービスの提供を行う組織に対して、入会金や年会費等を支払う会員が有する権利である。このようなサービスの提供を行うサービス提供者である組織は、サービスの提供を受ける権利を有する権利者、すなわち会員権を有する会員に対してのみ、サービスの提供を行い、サービスの提供を受ける権利を有さない利用者に対しては、サービスの提供を行わないものとする。また、サービスの提供を受ける権利は、サービスを受けるための前提となる権利であり、サービスの提供を受ける度に対価が発生してもよく、しなくともよいものである。
【0015】
このような会員に対して提供されるサービスの一例には、フィットネスクラブ、ゴルフ場、電子書籍、音楽、動画像等のコンテンツ配信サービス、会員制ショッピングモール等が含まれる。また、このようなサービスの一例には、アミューズメントパーク等の年間パスポート、鉄道やバス等の定期券、予め定められた利用者のみが使用することができる回数券、駐車場、クレジットカード、スポーツ興行の年間シート等、予め登録された利用者である権利者にのみサービスが提供されるものが含まれる。なお、以下の説明では、入会費、月会費、年会費等、サービスを受けるための前提となる権利を取得若しくは維持するための対価を会費と記載する場合がある。また、以下の説明では、上述したサービスの提供を行うサービス提供者を組織と記載する場合があるが、実施形態は、サービス提供者をいわゆる組織に限定するものではない。例えば、サービス提供者は、会員に対してサービスの提供を行う個人や法人等であってもよい。
【0016】
〔1−2.情報管理装置が実行する処理〕
ここで、会員に対して提供されるサービスは、例えば、年単位や月単位で会費が発生する。このため、一度だけサービスを利用したい利用者や、サービスに対して興味があるが、会費分だけサービスを利用することができるかわからない利用者等を新規会員として入会させる動機づけを与えることができない場合がある。
【0017】
また、会員ではない利用者を新規会員として入会させるため、会費を減額する手法も考えられる。しかしながら、このような会費の減額を行った場合は、収益が悪化する恐れがある。また、既存会員の会費と新規会員の会費との差分が大きくなった場合は、既存会員の退会を招く恐れがある。さらに、サービスの利用頻度があまり高くない既存会員にとって、一定の会費を支払い続けることは、退会の動機づけになりうる。
【0018】
このように、会員に対してのみサービスを提供する場合には、会員ではない利用者(以下、非会員と記載する。)を新規会員とする動機づけに加え、既存会員の退会を引き留める動機づけが必要になりえる。しかしながら、従来の技術では、非会員を新規会員とする動機づけを提供するとともに、既存会員の退会を引き留めることができない場合があった。
【0019】
そこで、情報処理システム1が有する情報管理装置100は、以下の情報管理処理を実行する。まず、情報管理装置100は、サービスの提供を受ける権利を有する権利者である会員から、権利の一部の出品を受付ける。そして、情報管理装置100は、権利者とは異なる利用者が権利の一部を購入した場合は、その権利の一部を出品した権利者から、その権利の一部を購入した利用者、すなわち購入者へと、出品された権利の一部を移転させる。
【0020】
以下、
図1を用いて、情報管理処理の一例について説明する。なお、以下の説明では、サービスの提供を受ける権利のうち、所定の日時の間にサービスの提供を受ける権利の出品を受付ける処理の一例について説明する。なお、以下の説明では、情報管理システム1は、サービスの一例として、フィットネスクラブの施設を利用するための権利を管理するものとする。
【0021】
〔1−3.情報管理処理の一例について〕
例えば、
図1中(A)に示すように、会員U01は、10:00から23:00までの間に所定の施設を利用可能な会員である。しかしながら、会員U01は、10:00から20:00の間、施設を利用せず、20:00から23:00の間に施設を利用している。このような場合、会員U01は、10:00から20:00の間に応じた会費が無駄であると感じる場合が多い。
【0022】
そこで、会員U01は、会員端末10を介し、自身が使用しない時間帯の間に施設を利用する権利、すなわち、会員U01が有する権利の一部を出品する(ステップS1)。例えば、会員U01は、14:00から16:00の間に施設を利用する権利を出品する。なお、会員U01は、自身が有する権利の範囲内であれば、例えば、20:00〜22:00の間等、任意の時間帯の間施設を利用する権利を出品できる。ここで、会員U01が23:00〜24:00の間、施設を利用する権利を有していない。このため、会員U01は、23:00〜24:00の間、施設を利用する権利を出品することはできない。
【0023】
一方、情報管理装置100は、会員U01により出品された権利に対する他の利用者の購入を受付ける。例えば、利用者U02は、自身が施設を使用したいと希望している日時と合致する日時の間施設を使用するための権利を、出品された権利の中から選択し、選択した権利を購入する(ステップS2)。この結果、会員U01が出品した権利が購入されるので、情報管理装置100は、権利を購入した利用者U02に対し、購入通知を送信する(ステップS3)。
【0024】
続いて、利用者U02は、購入した権利に対する対価、すなわち料金を納付する(ステップS4)。なお、利用者U02が支払う料金は、例えば、会員U01が権利の一部を出品した際に、会員U01自身が希望額を設定してもよく、情報管理システム1によるサービスの提供者が定めた所定の料金であってもよい。また、権利の販売がオークション形式で行われる場合は、利用者U02が権利を落札するために設定した料金、すなわち、入札額や落札額であってもよい。
【0025】
ここで、情報管理装置100は、利用者U02が料金を納付した場合は、会員U01が有する権利のうち出品された範囲、すなわち、出品された権利を会員U01から利用者U02に移転する処理を実行する。具体的には、情報管理装置100は、施設の使用コードを利用者U02が使用する利用者端末20に送信する(ステップS5)。かかる使用コードは、例えば、施設利用時に提示するテキスト情報やQR(Quick Response)コード(登録商標)、バーコード、画像等により実現される。そして、情報管理装置100は、購入された権利に設定されている日時の間、会員U01の使用を禁止し、利用者U02の使用を許可する旨を、施設端末30に登録する(ステップS6)。
【0026】
また、情報管理装置100は、会員U01に対して報酬の支払いを行い(ステップS7)、サービスの提供を行う施設や組織等のサービス提供者に対し、レベニューシェアの支払いを行う(ステップS8)。なお、かかるレベニューシェアは、会員U01が有する権利の一部の取引したことや、非会員である利用者U02による施設の利用や、利用者U02に対する信用の担保等に対する対価として支払われる。
【0027】
一方、利用者U02は、購入した権利によって使用可能な日時、すなわち、14:00〜16:00の間に施設を訪れ、ステップS5にて送信された使用コードを提示する(ステップS9)。すると、施設端末30は、購入された権利によって使用可能な日時(以下、購入された日時と記載する。)の間、利用者U02を会員と見做してサービスの提供を行う(ステップS10)。一方、施設端末30は、購入された日時の間、会員U01による施設の利用を禁止する(ステップS11)。
【0028】
このように、情報管理装置100は、会員U01が有する権利のうち、所定の日時の間施設を利用する権利の出品を受付ける。そして、情報管理装置100は、出品された権利が利用者U02により購入された場合は、会員U01から利用者U02へと、購入された日時の間、施設を利用する権利を会員U01から利用者U02へと移転させる。具体的には、情報管理装置100は、購入された日時の間、利用者U02による施設の利用を許可し、会員U01による施設の利用を禁止する。
【0029】
この結果、情報管理装置100は、会員U01が有する権利のシェアリングを実現するとともに、新たな会員の獲得サイクルを生じさせることができる。例えば、上述した情報管理処理では、会員制のサービスに対して興味を有する非会員の利用者によるサービスの単発利用可能にする。また、一般に、権利の一部に対する購入額は、会員権を取得するよりも安価である。このため、情報管理装置100は、非会員の利用者に対して、組織に入会させる動機づけを提供することができる。
【0030】
また、情報管理装置100は、会員U01が有する権利の一部の出品を実現する。より具体的には、情報管理装置100は、会員U01が有する権利のうち、会員U01が施設を利用しない期間を、他の利用者が施設を利用できる期間として売買することを可能とする。このため、情報管理装置100は、会員U01に対し、会員資格を保持させる動機づけを提供することができる。
【0031】
また、情報管理装置100は、サービスを提供する組織(施設)に対し、レベニューシェアを支払うとともに、非会員の利用者U02を施設に来店させ、サービスを利用させることができる。このため、サービスの提供を行う組織は、広告費や会費の減額を行わずとも、新規顧客の獲得機会を得ることができる。この結果、情報管理装置100は、会員制のサービスを提供する組織に対し、会員が有する権利の一部、すなわち会員権の一部の売買を許可する動機づけを提供することができる。
【0032】
〔1−4.対価について〕
なお、上述した例では、情報管理装置100は、権利の一部を出品した会員U01と、サービスを提供する組織とに対して対価を支払った。ここで、会員U01と組織とに支払われる対価は、権利の一部を購入した利用者U02により支払われた料金により補填される。具体的な例を説明すると、利用者U02により支払われる料金の80パーセントが会員U01に支払われ、10パーセントがレベニューシェアとして支払われる。また、利用者U02により支払われる料金のうち、残りの10パーセントが、情報管理システム1が提供するサービスを運用する運用者の収入となる。なお、利用者U02が支払った料金を分配する際の分配率は、任意の比率が適用可能である。
【0033】
また、情報管理装置100は、自装置で報酬やレベニューシェアの支払いを行う必要はない。例えば、情報管理装置100は、購入額に応じて、報酬及びレベニューシェアの額を算出し、図示を省略した所定の決済システムに対し、算出した額の決済処理を実行するように指示してもよい。また、情報管理装置100は、サービスを提供する組織に、新規顧客となりうる単発利用者を誘導することができるため、レベニューシェアの支払いを必ずしも行う必要はない。
【0034】
また、上述した例では、利用者U02は、権利を購入した際に、料金の納付を行った。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報管理装置100は、利用者U02が施設を実際に利用した際、すなわち、購入した権利を行使した際に、利用者U02に対して課金を行ってもよく、利用者U02からの料金の納付を受付けてもよい。また、情報管理装置100は、利用者U02が施設を実際に利用した際に、会員U01に対して報酬の支払いを行い、サービスの提供を行う施設や組織等のサービス提供者に対し、レベニューシェアの支払いを行ってもよい。また、情報提供装置100は、利用者U02が購入した権利を行使した後で、課金や料金の納付を受付けてもよい。
【0035】
〔1−5.購入制限について〕
また、例えば、サービスの提供態様によっては、施設の利用が夜間のみ可能な夜間会員や平日の利用のみ可能な平日会員が設定されており、常時施設を利用可能な全日会員よりも、会費が安価に設定されている場合がある。施設側にとっては、このような平日会員や夜間会員が、利用可能な時間帯以外も施設を利用したい場合には、全日会員の権利を新たに取得するのが望ましい。しかしながら、上述した情報管理処理を無制限に実行した場合、平日会員や夜間会員に全日会員の権利を取得させることなく、利用可能な時間帯以外の利用することを認めてしまう。また、上述した情報管理処理を無制限に実行した場合、購入額や会費によっては、会員になるよりも単発利用の方が利用者U02にとって魅力的になる恐れがある。
【0036】
そこで、情報管理装置100は、利用者U02に対する購入制限を行ってもよい。例えば、情報管理装置100は、あるサービスの提供を受ける権利を利用者U02が有する場合、同一のサービスの提供を受けるための権利の一部に対する購入を禁止してもよい。例えば、情報管理装置100は、ある施設の会員である利用者U02に対し、同一施設を利用するための権利に対する購入を禁止してもよい。
【0037】
また、例えば、情報管理装置100は、購入回数に上限を設けてもよい。具体的には、情報管理装置100は、利用者U02が、あるサービスの提供を受ける権利を購入した回数が所定の回数を超えた場合は、同一サービスの提供を受ける権利に対する新たな購入を禁止してもよい。例えば、情報管理装置100は、ある施設を利用する権利を5回以上購入した利用者U02に対し、同一施設を利用する権利に対する購入を禁止してもよい。
【0038】
ここで、同一サービスを利用する権利に対して繰り返し購入した利用者U02は、かかるサービスを気に入っている利用者、すなわち、新規顧客になりうる利用者U02であると考えられる。そこで、情報管理装置100は、同一サービスの提供を受ける権利を購入した回数が所定の回数を超えた利用者に対し、かかるサービスの提供を受ける権利の取得を提案してもよい。
【0039】
例えば、情報管理装置100は、利用者U02があるサービスの提供を受ける権利を5回購入した場合は、同一サービスの提供を受ける権利に対する購入ボタンを非表示にするとともに、「入会してはどうですか?」等といった入会を促すテキストを表示してもよく、入会を受け付けるウェブページ(すなわち、ランディングページ)等に利用者U02を誘導してもよい。
【0040】
〔1−6.出品制限について〕
また、上述した情報管理処理を無制限に実行した場合には、会員U01が会費よりも多くの報酬を得る可能性がある。そこで、情報管理装置100は、会員U01に対し、権利の一部を出品する回数を制限してもよい。例えば、情報管理装置100は、会員U01により施設を利用する権利の一部を出品した回数や購入された回数が10回を超えた場合は、会員U01による権利の出品を禁止してもよい。また、情報管理装置100は、会員U01に対して支払われた報酬の総額や、購入された額の総額が、会費等の所定の閾値を超えた場合は、会員U01による権利の出品を禁止してもよい。
【0041】
〔1−7.購入提案について〕
また、情報管理装置100は、利用者U02に対し、出品された権利に対する購入を提案してもよい。具体的には、情報管理装置100は、利用者U02の性別、年齢、住所、嗜好等の属性を管理し、属性に合致する権利の一部が出品された場合は、利用者U02に対して、かかる権利の一部に対する購入を提案してもよい。また、情報管理装置100は、所定の日時に予定を有していない利用者に対して、その日時にサービスの提供を受ける権利への購入を提案してもよい。
【0042】
また、情報管理装置100は、利用者の近傍に位置する施設を利用する権利等、利用者の現在位置から所定の範囲内でサービスの提供を受ける権利に対する購入を提案してもよい。また、情報管理装置100は、ウェアラブルデバイス等を介して利用者の運動量を管理し、運動量が所定の閾値を下回った場合等、利用者の運動量が所定の条件を満たした場合は、フィットネスクラブ等のトレーニングジムを使用する権利に対する購入を提案してもよい。
【0043】
〔2.施設端末の構成〕
以下、上述した情報管理処理を実現する施設端末30及び情報管理装置100が有する機能構成の一例について説明する。まず、
図2を用いて、実施形態にかかる施設端末30の構成の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る施設端末が有する機能構成の一例を示す図である。
図2に示すように、施設端末30は、通信部31、記憶部32、使用コード読取部33、制御部34を有する。通信部31は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、会員端末10、利用者端末20、および情報管理装置100との間で情報の送受信を行う。
【0044】
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、会員データベース35を記憶する。会員データベース35には、サービスの提供を受ける権利を有する会員の各種情報が登録されている。
【0045】
例えば、
図3は、実施形態に係る会員データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図3に示すように、会員データベース35には、会員ID(Identification)、会員名、会員種別、利用可能期間、利用停止期間、使用コード等が対応付けて登録されている。なお、会員データベース35には、サービスの利用履歴等、会員に関する各種の情報が他にも登録されているものとする。
【0046】
ここで、会員IDとは、各会員を識別する情報である。また、会員名とは、各会員の指名である。また、会員種別とは、各会員が有する権利の種別である。例えば、会員種別「全日会員」とは、全ての期日においてサービスの提供を受ける権利を有する会員であり、会員種別「夜間会員」とは、夜間の間だけサービスの提供を受ける権利を有する会員である。また、会員種別「単発会員」とは、ある時間帯の間サービスを受ける権利を購入した利用者U02を示す。
【0047】
また、利用可能期間とは、各会員がサービスの提供を受けることができる期間である。また、利用停止期間とは、権利の一部の移転により、利用可能期間のうちサービスの提供を受けることができなくなった期間である。ここで、
図3に示す「*」は、全ての値が適用可能である旨を示し、「null」は、値が登録されていない旨を示す。また、権利の一部を購入した利用者U02に対して、情報管理装置100から通知された使用コードと同一の情報である。
【0048】
例えば、
図3に示す例では、会員データベース35は、会員ID「U01」で示される会員について、会員名が「利用者A」であり、会員種別が「全日会員」であり、利用可能期間が「10:00〜23:00」であり、利用停止期間「2015/10/22/14:00〜16:00」である旨を示す。また、会員データベース35は、会員名「利用者B」で示される会員の会員種別が「単発会員」であり、利用可能期間が「2015/10/22/14:00〜16:00」であり、使用コードが「C01」である旨を示す。すなわち、会員名「利用者B」で示される会員は、会員ID「U01」が示す会員U01から、「2015/10/22/14:00〜16:00」の間サービスを受ける権利を購入した利用者U02である。
【0049】
図2に戻り、説明を続ける。使用コード読取部33は、情報管理装置100が利用者端末20に送信した使用コードの読取を行う。また、使用コード読取部33は、会員が使用する会員端末10から、会員IDを受付ける機能を有する。例えば、使用コード読取部33は、バーコードやQRコード(登録商標)等を読み取り可能な読取装置により実現される。なお、使用コード読取部33は、NFC(Near Field radio Communication)等の近距離無線通信技術を用いて、利用者端末20が記憶する使用コードを読み取ってもよい。
【0050】
制御部34は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、施設端末30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0051】
図2に示すように、制御部34は、通知取得部36、会員情報更新部37、サービス提供判定部38を有する。通知取得部36は、情報管理装置100から、権利の一部の移転内容を示す権利移転通知を取得する。このような場合、会員情報更新部37は、情報管理装置100から受信した権利移転通知に従って、会員データベース35に登録された情報を更新する。
【0052】
ここで、権利移転通知には、権利の一部の移転元、すなわち、権利の一部を出品した会員U01と、権利の一部の移転先、すなわち、権利の一部を購入した利用者U02とを示す情報が含まれているものとする。また、権利移転通知には、移転される権利の一部、すなわち、サービスの提供を受けることができる日時を示す情報と、権利の一部を購入した利用者U02に対して通知した使用コードとが含まれているものとする。
【0053】
例えば、通知取得部36は、権利の移転元となる会員U01の会員ID「U01」、権利の移転先となる利用者U02の氏名「利用者B」、サービスの提供を受けることができる日時「2015/10/22/14:00〜16:00」、使用コード「C01」を含む権利移転通知を受信する。このような場合、会員情報更新部37は、会員ID「U01」または会員名「利用者A」と対応付けられた利用禁止期間に「2015/10/22/14:00〜16:00」を登録する。また、会員情報更新部37は、会員名「利用者B」を、会員種別「単発会員」と利用可能期間「2015/10/22/14:00〜16:00」と、使用コード「C01」とを対応付けて会員データベース35に登録する。
【0054】
サービス提供判定部38は、会員U01又は利用者U02に対してサービスを提供するか否かを判定する。例えば、サービス提供判定部38は、使用コード読取部33から会員IDを受付けると、会員IDを受付けた日時が、受付けた会員IDと対応付けられた利用停止期間に含まれているか否かを判定する。
【0055】
また、サービス提供判定部38は、会員IDを受付けた日時が、利用停止期間に含まれていない場合は、会員IDを受付けた日時が、利用可能期間に含まれているか否かを判定する。そして、サービス提供判定部38は、会員IDを受付けた日時が、利用可能期間に含まれている場合は、会員IDを入力した会員に対するサービスの提供を許可する。一方、サービス提供判定部38は、会員IDを受付けた日時が、利用停止期間に含まれている場合や、利用可能期間に含まれていない場合は、かかる会員IDを入力した会員に対するサービスの提供を不許可とする。
【0056】
また、サービス提供判定部38は、使用コード読取部33から使用コードを受付けると、受付けた使用コードと対応付けられた利用可能期間を特定する。そして、サービス提供判定部38は、使用コードを受付けた日時が特定した利用可能期間に含まれている場合は、使用コードを入力した利用者U02に対するサービスの提供を許可し、含まれていない場合は、サービスの提供を不許可とする。
【0057】
〔3.施設端末の構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態にかかる情報管理装置100の構成の一例について説明する。
図4は、実施形態に係る情報管理装置が有する機能構成の一例を示す図である。
図4に示すように、情報管理装置100は、通信部101、記憶部102、制御部103を有する。通信部101は、例えば、NIC等によって実現され、ネットワークNと有線または無線を介して、会員端末10、利用者端末20、および施設端末30との間で情報の送受信を行う。
【0058】
記憶部102は、例えば、RAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部102は、利用者データベース104、出品データベース105、および施設情報データベース106を有する。
【0059】
利用者データベース104には、情報管理システム1が提供するサービスの提供を受ける利用者の情報が登録されている。ここで、利用者データベース104が情報を管理する利用者とは、出品された権利を購入する利用者U02のみならず、権利の一部を出品する会員U01をも含むものである。
【0060】
例えば、
図5は、実施形態に係る利用者データベースに登録される情報の一例を示す図である。
図5に示すように、利用者データベース104には、利用者ID(Identification)、利用者名、所属組織、会員種別、利用可能期間、利用停止期間、出品履歴、属性等が対応付けて登録されている。利用者IDとは、各利用者に対して付与される識別子である。また、利用者名とは、各利用者の氏名である。
【0061】
また、所属組織とは、利用者に対してサービスの提供を行う組織、すなわち、利用者が会員となっている組織を示す情報である。また、会員種別、利用可能期間、利用停止期間は、会員データベース25に登録された会員種別、利用可能期間、利用停止期間と同様の情報である。また、出品履歴とは、利用者が出品した権利の履歴であり、例えば、これまでに利用者が出品した、施設を使用可能な日時を示す情報である。また、属性とは、利用者の性別、年齢、住所、利用者のスケジュール、利用者の位置、利用者から測定した運動量等、利用者の属性を示す各種の情報である。
【0062】
例えば、
図5に示す例では、利用者データベース104には、利用者ID「U01」、利用者名「利用者A」、所属組織「組織A」、会員種別「全日会員」、利用可能期間「*/*/*/10:00〜23:00」、および出品履歴「2015/10/22/14:00〜16:00」、属性情報「属性A」を対応付けた情報が登録されている。このような情報は、例えば、利用者ID「U01」で示される利用者の氏名が「利用者A」であり、その属性が「属性A」である旨を示す。また、この情報は、利用者ID「U01」で示される利用者が、「10:00〜23:00」の間サービスの提供を受けることができる「全日会員」として「組織A」に入会している旨を示す。
【0063】
また、この情報は、利用者ID「U01」で示される利用者が「2015/10/22/14:00〜16:00」の間、「組織A」からサービスを受ける権利を出品した旨を示す。また、この情報は、出品された権利が購入され、利用者ID「U01」で示される利用者が、出品した期間、すなわち、「2015/10/22/14:00〜16:00」の間、「組織A」からサービスを受ける権利を有していない旨を示す。なお、
図5に示す例では、各利用者の属性を「属性A」、「属性B」、「属性C」といった概念的な値で示したが、実際には、各利用者の属性を示す任意の情報が格納されているものとする。
【0064】
図4に戻り、出品データベース105とは、出品された権利に関する情報が登録される。例えば、
図6は、実施形態に係る出品データベースに登録される情報の一例を説明する図である。
図6に示すように、出品データベース105には、出品された権利に関する情報として、出品ID、出品期間、利用組織、出品者ID、購入者ID、価格、使用コード等が対応付けて登録される。
【0065】
ここで、出品IDとは、出品された権利を識別するための識別子である。また、出品期間とは、出品された権利を行使可能な日時、すなわち、サービスを受けることができる期間を示す情報である。また、利用組織とは、サービスを提供する組織を示す情報である。また、出品者IDとは、権利の一部を出品した出品者を示す情報であり、例えば、出品者の利用者ID若しくは会員IDである。また、購入者IDとは、出品された権利を購入した利用者を示す情報であり、購入者の利用者IDである。また、価格は、権利に対する対価の額、すなわち購入額である。また、使用コードとは、購入者IDが示す利用者に対して送付された使用コードである。
【0066】
例えば、
図6に示す例では、出品データベース105には、出品ID「ID01」、出品期間「2015/10/22/14:00〜16:00」、利用組織「組織A」、出品者ID「U01」、購入者ID「U02」、価格「2000」、使用コード「C01」が対応付けられた情報が登録されている。このような情報は、出品期間「2015/10/22/14:00〜16:00」の間、「組織A」からのサービスを受ける権利を、出品者ID「U01」が示す利用者(すなわち、
図5に示す「利用者A」)が出品した旨を示す。また、この情報は、購入者ID「U02」が示す利用者(すなわち、
図5に示す「利用者B」)が、価格「2000」円で権利を購入しており、購入者ID「U02」が示す利用者に対して、使用コード「C01」が配信されている旨を示す。
【0067】
図4に戻り、説明を続ける。施設情報データベース106には、各種のサービスの提供を行う施設や組織が使用する端末装置、すなわち、施設端末30の情報が登録されたデータベースである。例えば、施設情報データベース106には、各施設端末30のアドレス等が登録されている。
【0068】
制御部103は、例えば、CPU、MPU、ASICやFPGA等によって、情報管理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0069】
図4に示すように、制御部103は、出品受付部107、購入受付部108、権利移転部109、報酬算出部110、提案部111を有する。出品受付部107は、サービスの提供を受ける権利を有する権利者、すなわち、会員U01から、会員U01が有する権利の一部の出品を受付ける。例えば、出品受付部107は、会員U01から、会員U01が出品しようとする日時の指定と、販売価格とを受付ける。かかる場合、出品受付部107は、会員U01を示す利用者IDと対応付けられた各種の情報を利用者データベース104から特定する。
【0070】
そして、出品受付部107は、特定した情報に基づいて、会員U01が有する権利のうち、指定された日時の出品が可能であるか否かを判定する。例えば、出品受付部107は、会員U01の会員権が有効であるか、出品対象となる日時が会員U01の利用可能期間内であり、かつ、利用停止期間に含まれていない期間であるかを判定する。そして、出品受付部107は、会員U01の会員権が有効であり、出品対象となる日時が会員U01の利用可能期間内であり、かつ、出品対象となる日時が利用停止期間に含まれていない場合には、指定された日時の出品が可能であると判定する。
【0071】
また、出品受付部107は、指定された日時の出品が可能であると判定した場合は、指定された日時を出品データベース105に登録する。例えば、出品受付部107は、利用者ID「U01」が示す会員U01が、「2015/10/22/14:00〜16:00」の間、「組織A」のサービスを受ける権利を販売価格「2000」円で出品した場合は、利用組織「組織A」と、出品期間「2015/10/22/14:00〜16:00」と、出品者ID「U01」と、価格「2000」とを対応付けて出品データベース105に登録する。
【0072】
ここで、出品受付部107は、会員U01が権利の一部を出品した回数、または、会員U01が出品した権利の一部の価格の総額が、所定の閾値を超えた場合は、会員U01からの出品を制限する。例えば、出品受付部107は、会員U01から日時の指定を受付けた際、会員U01の利用者IDと対応付けられた出品履歴を利用者データベース104から特定する。また、出品受付部107は、特定した出品履歴を用いて、会員U01が権利の一部を出品した回数、および、購入額の総額を算出する。
【0073】
そして、出品受付部107は、算出した回数が所定の閾値を超えている場合、または、購入額の総額が所定の閾値を超えている場合は、会員U01に対し、出品を受付けることができない旨を通知する。一方、出品受付部107は、算出した回数が所定の閾値以下であり、かつ、購入額の総額が所定の閾値以下である場合は、出品を受付け、会員U01を出品者として指定された日時を出品データベース105に登録する。
【0074】
購入受付部108は、出品された権利に対する利用者からの購入を受付ける。例えば、購入受付部108は、利用者U02から出品された権利の情報の取得要求を受付けると、出品データベース105を参照し、出品された権利のうち、利用者U02によって購入されていない権利を特定する。例えば、購入受付部108は、購入者IDが登録されていない権利を特定する。
【0075】
また、以下の処理を実行し、同一サービスの提供を受ける権利を有する利用者や、権利の購入回数が所定の閾値を超える利用者による購入を制限する。例えば、購入受付部108は、利用者U02の利用者IDと対応付けられた所属組織、会員種別、および利用可能期間を特定する。すなわち、購入受付部108は、利用者U02が提供を受ける権利を有するサービスの内容を特定する。そして、購入受付部108は、出品データベース105から特定した権利の中から、利用者U02が提供を受けることができる権利を抽出し、抽出した権利を利用者U02が購入できない権利とする。
【0076】
例えば、購入受付部108は、利用者U02が所属する組織からサービスの提供を受ける権利を利用者U02が購入できない権利としてもよい。すなわち、購入受付部108は、利用者U02が会員U01と同じ組織の会員である場合、かかる組織からサービスの提供を受ける権利については、利用者U02からの購入を制限してもよい。また、購入受付部108は、利用者U02が所属する組織からサービスの提供を受ける権利のうち、利用者U02がサービスを受ける時間帯に含まれる時間帯の間サービスの提供を受けることができる権利を、利用者U02が購入できない権利としてもよい。
【0077】
また、購入受付部108は、出品データベース105から、利用者U02が権利を購入した回数を計数する。より具体的には、購入受付部108は、組織ごとに、利用者U02がサービスの提供を受ける権利を購入した回数を計数する。そして、購入受付部108は、計数した回数が所定の閾値よりも多い組織が存在する場合は、その組織からサービスを受ける権利を、利用者U02が購入できない権利とする。
【0078】
続いて、購入受付部108は、出品された権利のうち、購入されていない権利であって、利用者U02が購入できる権利を特定する。そして、購入受付部108は、特定した権利に対して購入を受付けるためのウェブページを生成し、生成したウェブページを利用者U02の利用者端末20へと送信する。そして、購入受付部108は、送信したウェブページを介して、利用者U02からの購入を受付けた場合は、購入された権利や購入した利用者U02の利用者ID等を権利移転部109に出力する。
【0079】
なお、購入受付部108は、権利を繰り返し購入した利用者U02に対し、かかる権利の取得を提案してもよい。例えば、購入受付部108は、出品データベース105を参照し、利用者U02がサービスを受ける権利を購入した回数を、サービスごとに計数する。そして、情報管理装置100は、計数した回数が所定の閾値を超えた場合は、利用者U02がかかるサービスを受ける権利に対する購入を制限するとともに、利用者U02に対し、かかるサービスを受けるために会員になるよう提案してもよい。
【0080】
権利移転部109は、出品された権利が購入された場合は、権利を出品した会員U01から、権利を購入した利用者U02へと、購入された権利の移転を行う。具体的には、権利移転部109は、指定された日時の間、会員U01に対するサービスの提供を停止させ、権利を購入した利用者U02に対するサービスの提供を許可する。
【0081】
例えば、権利移転部109は、出品データベース105を参照し、権利を購入した利用者U02の利用者IDを購入者IDとして、購入された権利と対応付けて登録する。また、権利移転部109は、利用者U02がサービスの提供を受けるための使用コードを生成し、生成した使用コードを購入された権利と対応付けて登録する。また、権利移転部109は、購入された権利を出品した会員U01の情報を利用者データベース104から特定し、購入された権利の出品期間を会員U01の利用停止期間として登録する。また、権利移転部109は、購入された権利の出品期間や利用組織等を出品履歴として利用者データベース104に登録する。
【0082】
続いて、権利移転部109は、購入された権利の利用組織を出品データベース105から特定し、特定した利用組織の施設端末30を施設情報データベース106から特定する。そして、権利移転部109は、購入された権利の出品期間、使用コード、出品者である会員U01の会員IDや会員名、権利を購入した購入者である利用者U02の利用者名等を含む権利移転通知を生成し、生成した権利移転通知を特定した施設端末30に送信する。
【0083】
さらに、権利移転部109は、購入された権利の使用コードを、購入者である利用者U02が使用する利用者端末20へと送信する。この結果、施設端末30は、受信した権利移転通知に基づいて、購入された権利の出品期間の間、出品者である会員U01による施設の利用を禁止し、購入者である利用者U02による施設の利用を許可する。この結果、権利移転部109は、出品者から購入者への権利の移転を実現できる。
【0084】
報酬算出部110は、権利の一部が購入された場合は、権利の一部を出品した会員U01と、会員U01に対してサービスを提供する組織とに対応する報酬を算出する。例えば、報酬算出部110は、権利の一部が購入された場合は、購入額を予め定められた所定の割合で、出品者である会員U01と、サービスの提供を行う組織と、情報管理システム1が提供するサービスを管理する管理者とに分配する。そして、報酬算出部110は、図示を省略した決算システム等に対し、分配結果を通知することで、決算を確定させる。
【0085】
提案部111は、任意の利用者U02に対し、サービスの提供を受ける権利の取得を提案する。より具体的には、提案部111は、利用者U02の属性を利用者データベース104から特定する。そして、提案部111は、出品中の権利のうち、特定した利用者U02の属性と合致する条件の権利を特定し、特定した権利に対する購入を利用者U02に提案する。
【0086】
例えば、提案部111は、利用者U02のスケジュールを読出し、読み出したスケジュールのうち予定が入っていない時間帯を特定する。そして、提案部111は、特定した時間帯にサービスを受ける権利を、出品中の権利から抽出し、抽出した権利が出品されている旨を示すメッセージを、利用者端末20に表示させる。
【0087】
また、他の例では、提案部111は、利用者の現在位置を特定し、出品中の権利のうち、利用者の現在位置から所定の範囲内でサービスの提供を受ける権利を特定する。例えば、提案部111は、利用者の現在位置から所定の範囲内に存在するトレーニングジムを利用する権利を抽出し、抽出した権利が出品されている旨を示すメッセージを、利用者端末20に表示させる。
【0088】
また、他の例では、提案部111は、利用者から測定した運動量を特定し、特定した運動量が所定の閾値以下となる等、所定の条件を満たす場合は、出品中の権利のうち、トレーニングジムを使用する権利を抽出する。そして、提案部111は、抽出した権利が出品されている旨を示すメッセージを、利用者端末20に表示させる。
【0089】
また、提案部111は、利用者U02の属性に応じた複数の条件を満たす権利を提案してもよい。例えば、
図7は、実施形態にかかる情報管理装置が実行する提案処理の一例を説明する図である。例えば、
図7に示す例では、利用者U02が使用する利用者端末20には、利用者のスケジュールを管理するアプリケーションや、利用者の歩数や歩行距離(ウォーキング距離)等の運動量を測定し、利用者に健康に関する情報を提供するアプリケーションがインストールされている。
【0090】
このようなアプリケーションを実行する利用者端末20は、所定のタイミングで、利用者U02のスケジュール、利用者U02の運動量、およびGPS(Global Positioning System)等の位置測位システムを用いて取得された利用者U02の現在位置を情報管理装置100に送信する(ステップS11)。このような場合には、情報管理装置100は、受信したスケジュール、運動量、および現在位置を、利用者の属性を示す情報として利用者データベース104に登録する。
【0091】
また、情報管理装置100は、受信した運動量が所定の条件を満たすか否かを判定し(ステップS12)、満たす場合には、利用者の現在位置から所定の範囲内に位置する施設を特定する(ステップS13)。また、情報管理装置100は、特定した施設を利用する権利のうち、利用者U02のスケジュールから特定した空き時間に使用する権利を、出品中の権利から検索する(ステップS14)。そして、情報管理装置100は、検索の結果、条件を満たす権利を示す情報を利用者端末20へと送信する。
【0092】
このような場合、利用者端末20は、「周辺にお勧めのフィットネスクラブがあります。」等といったメッセージを画面上に表示し、利用者U02に、権利の購入を提案する(ステップS16)。そして、利用者端末20は、例えば、利用者U02が「詳細を見る」等といったテキストが表示されたボタンをタップした場合は、出品されている権利のうち、利用者の属性に応じた権利を表示する(ステップS17)。より具体的には、利用者端末20は、出品中の権利のうち、利用者の現在位置から所定の範囲内に存在する施設を利用する権利であって、利用者のスケジュールから特定された空き時間に利用する権利を表示する。
【0093】
〔4.情報管理装置が実行する処理の手順〕
次に、
図8、
図9を用いて、情報管理装置100が実行する処理の流れについて説明する。まず、
図8を用いて、情報管理装置100が権利の一部の出品を受けつける処理の一例について説明する。
図8は、実施形態にかかる情報管理装置が権利の一部の出品を受けつける処理の流れを説明するフローチャートである。
【0094】
例えば、情報管理装置100は、会員端末10から配信要求を受信したか否かを判定する(ステップS101)。そして、情報管理装置100は、配信要求を受信した場合は(ステップS101:Yes)、権利登録フォームを送信する(ステップS102)。続いて、情報管理装置100は、権利登録フォームを介して、会員U01が有する権利の一部の出品を受付けたか否かを判定し(ステップS103)、受付けた場合は(ステップS103:Yes)、出品された権利の一部を出品データベース105に登録し(ステップS104)、処理を終了する。
【0095】
一方、情報管理装置100は、配信要求を受信しなかった場合(ステップS101:No)や、権利の一部の出品を受付けなかった場合は(ステップS103:No)、処理を終了する。
【0096】
次に、
図9を用いて、情報管理装置100が、出品された権利に対する購入を受けつけ、購入された際に権利を移転させる処理の一例を説明する。
図9は、実施形態に係る情報管理装置が権利に対する購入を受けつける処理の流れを説明するフローチャートである。
図9に示すように、情報管理装置100は、利用者端末20から権利の情報の取得要求を受信したか否かを判定し(ステップS201)、取得要求を受信した場合は(ステップS201:Yes)、出品された権利を通知する(ステップS202)。
【0097】
そして、情報管理装置100は、出品された権利が購入されたか否かを判定し(ステップS203)、購入された場合は(ステップS203:Yes)、購入された権利の日時の間、権利を出品した会員U01による権利の行使を禁止する(ステップS204)。情報管理装置100は、購入された権利の日時の間、権利を購入した購入者による権利の行使を許可し(ステップS205)、処理を終了する。
【0098】
〔5.変形例〕
上述した実施形態に係る情報管理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の情報管理装置100の他の実施形態について説明する。
【0099】
〔5−1.購入額について〕
情報管理装置100は、権利を購入するための価格、すなわち購入額の指定を会員U01から受付けてもよい。また、情報管理装置100は、オークション形式で権利の販売を行ってもよい。例えば、情報管理装置100は、利用者U02から入札価格や落札価格の指定を受付けてもよい。また、情報管理装置100は、同一のサービスの提供を受ける権利の一部が出品された数に応じて、入札価格や購入額を変更してもよい。例えば、情報管理装置100は、同一の日時において、同一の施設を使用する権利が出品された数が増加するにしたがって、かかる権利の購入額を減額してもよい。また、情報管理装置100は、同一の日時において、同一の施設を使用する権利が出品された数が少なくなるにしたがって、かかる権利の購入額を増額してもよい。
【0100】
また、情報管理装置100は、サービスを受ける権利を取得または保持するための費用、すなわち、入会費や月会費等の額に応じて、かかる権利の一部の価格を変更してもよい。例えば、情報管理装置100は、あるサービスを受ける権利の一部が出品された場合は、かかるサービスを受ける権利を取得する際に必要な額を算出し、算出した額のうち、所定の割合を、出品された権利の購入額としてもよい。
【0101】
〔5−2.購入タイミングについて〕
上述した説明では、情報管理装置100は、出品された権利の一部に対して購入を受付けた。ここで、情報管理装置100は、逆入札方式を採用してもよい。すなわち、情報管理装置100は、利用者U02から、利用者U02が所望する権利の購入条件を受付ける。そして、情報管理装置100は、受付けた購入条件と合致する権利の一部の出品を受けつけ、かかる権利の出品を受けつけた場合は、権利の一部の移転を行ってもよい。
【0102】
例えば、
図10は、実施形態に係る情報管理システムが、購入条件を受付ける処理の一例を示す図である。なお、
図10には、情報管理システム1が、購入条件を受付ける処理をステップS21〜S31に分けて記載した。ここで、ステップS24〜ステップS32については、
図1に示すステップS3〜ステップS11と同様の処理であるものとして、説明を省略する。
【0103】
例えば、
図10中(A)に示すように、利用者U02は、10:00から20:00までの間に予定が無いため、14:00〜16:00の間、施設を利用したいと考えている。このような場合、利用者U02は、利用したい施設や、施設を利用したい日時「14:00〜16:00」等、利用者U02が所望する権利の条件を示す購入条件を情報提供装置100に登録する(ステップS21)。なお、購入条件には、利用したい施設の条件や施設を利用したい日時、権利の購入価格、購入価格の範囲、その他利用者U02が所望する任意の条件が含まれていてもよい。
【0104】
すると、情報管理装置100は、購入条件が示す施設を利用する権利を有する会員U01に対し、利用者U02が登録した購入条件を通知する(ステップS22)。より具体的には、情報管理装置100は、利用者U02が施設を使用したい日時「14:00〜16:00」や、利用者U02が使用したい施設等を通知する。すると、
図10中(B)に示すように、会員U01は、日時「14:00〜16:00」において施設を利用しない予定である。そこで、会員U01は、購入条件に合致する日時の権利を出品する(ステップS23)。そして、情報提供装置100は、購入条件に合致する権利の一部の出品が行われた場合は、ステップS24〜32に示すように、出品された権利の一部を権利者U01から利用者U02へと移転させ、報酬の支払い等の処理を実行する。
【0105】
〔5−3.手数料について〕
上述した説明では、情報管理装置100は、権利を購入した利用者U02が支払った購入額を所定の割合で会員U01、サービスを提供する組織、および情報管理装置100が提供するサービスの管理者に分配した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。
【0106】
例えば、情報管理装置100は、利用者U02が同一のサービスの提供を受ける権利を購入した回数が所定の回数よりも多い場合は、利用者U02に対して、かかるサービスの提供を受けるための権利の取得を提案した。すなわち、情報管理装置100は、利用者U02に対して会員登録を提案した。ここで、情報管理装置100は、利用者U02に会員登録を提案した結果、利用者U02が会員登録を行い、新規会員となった場合は、サービスを提供する組織に手数料を課金してもよい。
【0107】
すなわち、情報管理装置100は、上述した情報管理処理による権利の移転のみならず、権利の出品や購入に関する提案や新規の会員登録等、情報管理処理に付随する各種の処理を行うことにより、権利を出品した権利者U01、権利を購入した利用者U02、およびサービスを提供する組織等から、任意の手数料を徴収することができる。
【0108】
〔5−4.提案について〕
また、情報管理装置100は、利用者U02に対して会員登録を提案する場合、任意の態様で会員登録を提案することができる。例えば、情報管理装置100は、利用者端末20から取得要求を受信した場合、例えば、出品された権利のリストと、各権利を購入するためのボタンとが配置されたウェブページを生成する。また、情報管理装置100は、リストに含まれる権利のうち、利用者U02が購入した回数が所定の回数を超える権利と同一のサービスの提供を受ける権利を抽出する。そして、情報管理装置100は、選択した権利を購入するためのボタンを、会員登録を行うためのボタンに変更してもよい。
【0109】
また、情報管理装置100は、会員U01が出品した権利に応じて、会員U01に会員種別の変更を提案してもよい。例えば、情報管理装置100は、会員種別が「全日会員」である会員U01が、日中においてサービスの提供を受ける権利を所定の回数以上出品した場合は、「夜間会員に変更してはどう?」等といった提案を行ってもよい。また、例えば、情報管理装置100は、利用者U02の会員種別が「夜間会員」であるが、日中においてサービスの提供を受ける権利に対し、所定の回数以上購入した場合は、「全日会員に変更してはどう?」等といった提案を行ってもよい。
【0110】
また、情報管理装置100は、利用者U02が登録した購入条件が示す日時、すなわち、利用者U02が所望する日時が登録された場合は、会員U01に対して、権利の出品を提案してもよい。例えば、情報管理装置100は、利用者U02が所定の日時にサービスの提供を受ける購入条件を登録した場合、かかる購入条件が示す日時にサービスの提供を受けることができる会員U01を利用者データベース104から検索する。そして、情報管理装置100は、利用者U02が登録した購入条件が示す日時にサービスの提供を受けることができる会員に対し、「使用しない場合は、出品しませんか?」等といった提案を行ってもよい。また、情報管理装置100は、多くの利用者U02によって購入条件が登録された施設や日時が存在する場合は、かかる施設や日時に利用可能な会員U01を特定し、特定した会員U01に「出品しませんか?」等といった提案を行ってもよい。
【0111】
〔5−5.施設の状態を用いた処理〕
ここで、情報管理装置100は、施設端末30が管理する各種の情報を用いた処理を実行することができる。例えば、情報管理装置100は、施設端末30から、施設を利用している利用者の数を取得し、現在の混雑具合を施設端末30から取得し、取得した混雑具合に応じた提案や購入額の変更を行ってもよい。また、情報管理装置100は、出品された権利と共に、サービスの提供を行う施設の混雑具合を利用者U02に通知することで、利用者U02が施設の混雑具合を見て、施設を利用する権利に購入できるようにしてもよい。また、例えば、情報管理装置100は、施設端末30から、施設を利用している利用者の数の推移に基づいて、混雑具合のモデルを生成する。そして、情報管理装置100は、生成した混雑具合のモデルに基づいて、出品された権利の購入額を変更してもよい。また、情報管理装置100は、利用者U02の属性に応じた権利への購入を提案する場合、生成した混雑具合のモデルに応じて、各時間帯における混雑具合がどの程度かを合わせて提示してもよい。
【0112】
〔5−6.権利の一部について〕
なお、上述した例では、情報管理装置100は、所定の日時に施設を利用する権利の出品や移転を行った。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報管理装置100は、毎週水曜日に施設を利用する権利の出品や、偶数日に施設を利用する権利の出品等を受付け、購入された場合に、かかる権利を移転させてもよい。
【0113】
また、情報管理装置100は、会員U01が有する権利のうち、出品可能な範囲を、サービスを提供する組織が認める範囲に限定してもよい。例えば、情報管理装置100は、休日に施設を利用する権利の移転を組織が認めていない場合、会員U01が有する権利のうち、平日に施設を利用する権利の出品のみを許可してもよい。
【0114】
また、情報管理装置100は、所定の日時に施設を利用する権利だけではなく、他の権利についても出品の受付や移転を行ってよい。例えば、情報管理装置100は、会員U01に対し、サービスを受けるためのバウチャーが所定の枚数配布されている場合は、かかるバウチャーの出品や購入を受付ける。そして、情報管理装置100は、購入されたバウチャーを出品者から購入者へと送付させるとともに、施設端末30等の会員U01の情報を管理する管理装置を制御して、購入されたバウチャーが出品者によって使用されるのを禁止し、購入者によって使用されるのを許可する。
【0115】
ここで、会員U01に対して発行されるバウチャーは、会員U01ではない利用者U02が通常使用することができない。しかしながら、情報管理装置100は、上述した情報管理処理により、出品されたバウチャーを用いてサービスを受ける権利、すなわち、会員U01が有する権利の一部を、会員U01から利用者U02へと移転させる。このため、情報管理装置100は、非会員である利用者U02が会員制の施設を利用するのを可能にすることができる。
【0116】
また、情報管理装置100は、所定の日時にコンテンツ配信サービスや会員制ショッピングモール、アミューズメントパーク、定期券、クレジットカード、若しくは駐車場等を利用する権利の購入や権利の移転を行ってもよい。すなわち、情報管理装置100は、会員に対してのみ提供されるサービスを受ける権利の一部について、購入や権利の移転を行うのであれば、任意の権利について上述した情報管理処理を適用することができる。
【0117】
〔5−7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0118】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0119】
例えば、
図4に示した各データベース104〜105は、情報管理装置100が保持せずに、施設端末30やストレージサーバ等の外部のサーバに保持されていてもよい。この場合、情報管理装置100は、施設端末30やストレージサーバにアクセスすることで、出品されている権利や、利用者の情報を取得することとなる。また、例えば、上述してきた情報管理装置100は、会員U01や利用者U02とのやりとりを中心に実行するフロントエンドサーバ側と、情報管理処理を実行するバックエンドサーバ側に分散されてもよい。
【0120】
〔5−8.情報管理システム〕
上述した例では、情報管理装置100は、会員U01が有する権利のうち、所定の日時のサービスを受ける権利等、一部の権利の出品を受付けた。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報管理装置100は、会員U01が有する権利の全体についても出品を受付けてもよい。また、情報管理装置100は、会員U01の権利を管理する装置、すなわち施設端末30に対し、出品された権利が購入した旨を通知し、施設端末30が、権利の移転処理を実行してもよい。
【0121】
〔5−9.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報管理装置100は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、情報管理装置の機能を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0122】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0123】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(ネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0124】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0125】
例えば、コンピュータ1000が情報管理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0126】
〔6.効果〕
上述したように、情報管理装置100は、サービスの提供を受ける権利を有する会員U01から、会員U01が有する権利の一部の出品を受付ける。そして、情報管理装置10は、出品された権利が購入された場合は、出品された権利を、会員U01から購入者である利用者U02に移転させる。
【0127】
この結果、情報管理装置100は、会員制のサービスに対して興味を有する非会員の利用者によるサービスの単発利用を可能にし、非会員の利用者に対して、組織等に入会させる動機づけを提供することができる。また、情報管理装置100は、会員U01に対し、会員資格を保持させる動機づけを提供することができる。また、情報管理装置100は、サービスを提供するサービス提供者に対し、会員が有する権利の一部、すなわち会員権の一部の売買を許可する動機づけを提供することができる。このため、情報管理装置10は、新たな会員の獲得サイクルを生じさせることができる。
【0128】
また、情報管理装置100は、所定の日時にサービスの提供を受ける権利の出品を受付ける。このため、情報管理装置100は、例えば、会員U01が施設を利用しない時間帯において、その施設を使用する権利を販売させることができるので、会員U01に対し、会員資格を保持させる動機づけを提供することができる。
【0129】
また、情報管理装置100は、出品された権利に設定された日時の間、会員U01に対するサービスの提供を停止させ、出品された権利に設定された日時の間、サービスの提供を受ける権利を利用者U02に移転させる。このため、情報管理装置100は、会員U01が有する権利の不当な行使を防ぐことができる。
【0130】
また、情報管理装置100は、出品された権利が購入された場合は、権利を出品した会員U01と、会員U01に対してサービス提供者とに対する報酬を算定する。このため、情報管理装置100は、出品された権利が購入されると、出品者のみならず、サービス提供者にも報酬を支払うことができるので、サービス提供者に対し、権利の一部の売買を許容させることができる。
【0131】
また、情報管理装置100は、サービスの提供を受ける権利を有する利用者U02による権利の一部の購入を制限する。すなわち、情報管理装置100は、サービスの提供を受けることができるにも関わらず、他人が有する権利の一部を取得するといった態様を防ぐ。この結果、情報管理装置100は、権利の重複取得による不測の問題を防止することができる。
【0132】
また、情報管理装置100は、サービスの提供を受ける権利を購入した回数が所定の閾値を超える利用者U02による権利の購入を制限する。このため、情報管理装置100は、単発利用のみを行い、新規会員とはならない利用者の発生を防ぐことができるので、サービス提供者の利益を確保することができる。
【0133】
また、情報管理装置100は、サービスの提供を受ける権利を購入した回数が所定の閾値を超える利用者U02に対して、サービスの提供を受ける権利の取得を提案する。このため、情報管理装置100は、サービスを気に入っている利用者、すなわち新規会員になりやすい利用者に対し、入会を提案することができるので、新規会員を効率的に増やすことができる。
【0134】
また、情報管理装置100は、会員U01が権利の一部を出品した回数、または、会員U01が出品した権利の一部の価格の総額が、所定の閾値を超えた場合は、会員U01からの出品を制限する。このため、情報管理装置100は、権利の売買により会員U01が不当な利益を取得することを防ぐことができる。
【0135】
また、情報管理装置100は、同一のサービスの提供を受ける権利の一部が出品された数に応じて、権利の一部の価格を変更する。また、情報管理装置100は、サービスを受ける権利を取得又は保持するための費用、すなわち会費に基づいて、サービスを受ける権利の一部の価格を変更する。このため、情報管理装置100は、会員U01や利用者U02のニーズに応じた価格を設定することができる。
【0136】
また、情報管理装置100は、利用者U02の属性に合致する権利の一部が出品された場合は、利用者U02に対して権利の一部の購入を提案する。例えば、情報管理装置100は、所定の日時に予定を有していない利用者U02に対して、その日時にサービスの提供を受ける権利の購入を提案する。また、例えば、情報管理装置100は、所定の位置にいる利用者U02に対して、その位置から所定の範囲内でサービスの提供を受ける権利の購入を提案する。
【0137】
この結果、情報管理装置100は、利用者U02が購入したい、サービスの提供を受けたいと思える権利を利用者U02に提案することができる。この結果、情報管理装置100は、権利の購入率を上昇させることができる。また、情報管理装置100は、新規顧客となりうる利用者U02を、サービスの提供を受けさせる施設等へと効率的に誘導することができるので、新規顧客を増やすことができる。
【0138】
また、情報管理装置100は、利用者U02から、利用者U02が所望する権利の購入条件を受付け、受付けた購入条件と合致する権利の一部の出品を受付ける。このため、情報管理装置100は、利用者U02がサービスの提供を受けたいと考えている権利を、会員U01に出品させることができる。
【0139】
また、情報管理システム1は、サービスの提供を受ける権利を有する会員U01から、会員U01が有する権利の出品を受付け、出品された権利が購入された場合は、購入された旨を施設端末30に通知する情報管理装置100と、通知を受付けた場合は、出品された権利を、会員U01から購入者である利用者U02に移転させる施設端末30とを有する。このため、情報管理システム1は、新たな会員の獲得サイクルを生じさせることができる。
【0140】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0141】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。