(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6359006
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】クローズドウェブステントグラフト内でグラフト材料のスリップを防止するストッパ
(51)【国際特許分類】
A61F 2/07 20130101AFI20180709BHJP
【FI】
A61F2/07
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-508946(P2015-508946)
(86)(22)【出願日】2013年2月19日
(65)【公表番号】特表2015-514545(P2015-514545A)
(43)【公表日】2015年5月21日
(86)【国際出願番号】US2013026715
(87)【国際公開番号】WO2013162685
(87)【国際公開日】20131031
【審査請求日】2016年2月18日
(31)【優先権主張番号】13/457,475
(32)【優先日】2012年4月26日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511126109
【氏名又は名称】メドトロニック ヴァスキュラー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【弁理士】
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】アコスタ−アセヴェド ルース
【審査官】
宮崎 敏長
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0244541(US,A1)
【文献】
特開2011−067630(JP,A)
【文献】
米国特許第07226474(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/02 − A61F 2/07
A61F 2/82 − A61F 2/945
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体管腔内に埋め込むための人工補綴具であって、
グラフト材料の管状グラフトと、
複数のクラウン及び複数のストラットを含むステントであって、各クラウンは一対の対向するストラット間に形成され、ステントは、前記管状グラフトの端部に近接して前記グラフト材料に結合して、前記管状グラフトの前記端部に隣接する第1のセットのクラウン及び前記第1のセットのクラウンに対して前記管状グラフトの前記端部から遠い第2のセットのクラウンを有する、ステントと、
前記第1のセットのクラウンの各クラウンに隣接して結合された一対のストッパであって、各ストッパは、管状構成を有し、前記クラウンがその間に形成される前記一対の対向するストラットのそれぞれのストラットに取付けられる、一対のストッパと、
各ストッパの端面に当接するように、各ストッパの各端部に隣接して作られた複数のスティッチと
を備え、前記スティッチは、各ストッパ及び各ストッパが取付けられるストラットに対して前記グラフト材料の長手方向位置を留め、それにより、前記第1のセットのクラウンが、前記管状グラフトのグラフト材料によって覆われ、かつ、前記第1のセットのクラウンは前記管状グラフトのグラフト材料にスティッチされず、前記管状グラフトのグラフト材料に対する、前記第1のセットのクラウンの直接的取付けが存在しない、
人工補綴具。
【請求項2】
各ストッパは、円柱体であって、円柱体を貫通する管腔を画定する、請求項1に記載の人工補綴具。
【請求項3】
前記円柱体は、前記円柱体の全長にわたって延在する、前記円柱体の壁を貫通するスリットを含む、請求項2に記載の人工補綴具。
【請求項4】
前記グラフトは、単一スティッチが各ストッパの第1の端部に隣接した状態で前記ステントに留められ、前記グラフトは、少なくとも2重スティッチが各ストッパの第2の端部に隣接した状態で前記ステントに留められ、各ストッパの前記第2の端部は、各ストッパの前記第1の端部より前記クラウンに近い、請求項1に記載の人工補綴具。
【請求項5】
各ストッパはX線不透過性材料で形成される、請求項1に記載の人工補綴具。
【請求項6】
前記管状グラフトの本体に結合された複数のステントを更に備え、各ステントは、自己拡張材料から形成された正弦波パターン化リングである、請求項1に記載の人工補綴具。
【請求項7】
前記ステントは、前記グラフトの内側表面に結合される、請求項1に記載の人工補綴具。
【請求項8】
身体管腔内に埋め込むための人工補綴具であって、
グラフト材料の管状グラフトと、
前記管状グラフトに結合され、前記管状グラフトの第1の端部から内方に離間する最端クラウンを有するステントであって、各最端クラウンは一対の対向するストラット間に形成される湾曲セグメントであり、前記最端クラウンの1つ又は複数は、前記管状グラフトのグラフト材料によって覆われ、かつ、前記最端クラウンの1つ又は複数は前記管状グラフトのグラフト材料にスティッチされず、前記管状グラフトのグラフト材料に対する、前記1つ又は複数の最端クラウンの直接的取付けが存在しない、ステントと、
前記グラフト材料によって覆われ、かつ、前記グラフト材料に対する直接的取付けが存在しない各最端クラウンに隣接して結合された一対のストッパであって、各ストッパは、管状構成を有し、前記クラウンがその間に形成される前記一対の対向するストラットのそれぞれのストラットに取付けられる、一対のストッパと、
各ストッパの各端部に隣接して作られた複数のスティッチであって、各ストッパの端面に当接する、複数のスティッチと
を備える人工補綴具。
【請求項9】
各ストッパは、円柱体であって、円柱体を貫通する管腔を画定する、請求項8に記載の人工補綴具。
【請求項10】
前記円柱体は、前記円柱体の全長にわたって延在する、前記円柱体の壁を貫通するスリットを含む、請求項9に記載の人工補綴具。
【請求項11】
前記グラフトは、単一スティッチが各ストッパの第1の端部に隣接した状態で前記ステントに留められ、前記グラフトは、少なくとも2重スティッチが各ストッパの第2の端部に隣接した状態で前記ステントに留められ、各ストッパの前記第2の端部は、各ストッパの前記第1の端部より前記最端クラウンに近い、請求項8に記載の人工補綴具。
【請求項12】
各ストッパはX線不透過性材料で形成される、請求項8に記載の人工補綴具。
【請求項13】
前記ステントは、前記管状グラフトに結合されて、前記グラフトの第1の端部から前記管状グラフトの第2の端部まで延在する、請求項8に記載の人工補綴具。
【請求項14】
前記管状グラフトの本体に結合された複数のステントを更に備え、各ステントは、自己拡張材料から形成された正弦波パターン化リングである、請求項8に記載の人工補綴具。
【請求項15】
身体管腔内に埋め込むための人工補綴具であって、
グラフト材料の管状グラフトと、
前記管状グラフトに結合され、複数のクラウン及び複数のストラットを含むステントであって、各クラウンは一対の対向するストラット間に形成され、ステントは、前記管状グラフトの端部に近接する最端クラウンを有し、前記最端クラウンの1つ又は複数は、前記管状グラフトのグラフト材料によって覆われ、かつ、前記最端クラウンの1つ又は複数は前記管状グラフトのグラフト材料にスティッチされず、前記管状グラフトのグラフト材料に対する、前記1つ又は複数の最端クラウンの直接的取付けが存在しない、ステントと、 前記グラフト材料によって覆われ、かつ、前記グラフト材料に取付けられていない各最端クラウンに隣接して結合された一対のストッパであって、各ストッパは、前記クラウンがその間に形成される一対の対向するストラットのそれぞれのストラットに取付けられ、各ストッパの外径は前記ストラットの外径より大きく、それにより、各ストッパ端は、前記それぞれのストラットに対して隆起特徴部である、一対のストッパと、
各ストッパの各端部に隣接して作られた複数のスティッチであって、各ストッパ端部の前記それぞれの隆起特徴部に当接する、複数のスティッチと
を備える人工補綴具。
【請求項16】
各ストッパは、円柱体であって、円柱体を貫通する管腔を画定し、前記隆起特徴部は各ストッパの端表面である、請求項15に記載の人工補綴具。
【請求項17】
前記円柱体は、前記円柱体の全長にわたって延在する、前記円柱体の壁を貫通するスリットを含む、請求項16に記載の人工補綴具。
【請求項18】
前記グラフトは、単一スティッチが各ストッパの第1の端部に隣接した状態で前記ステントに留められ、前記グラフトは、少なくとも2重スティッチが各ストッパの第2の端部に隣接した状態で前記ステントに留められ、各ストッパの前記第2の端部は、各ストッパの前記第1の端部より前記クラウンに近い、請求項15に記載の人工補綴具。
【請求項19】
各ストッパはX線不透過性材料で形成される請求項15に記載の人工補綴具。
【請求項20】
前記管状グラフトの本体に結合された複数のステントを更に備え、各ステントは、自己拡張材料から形成された正弦波パターン化リングである、請求項15に記載の人工補綴具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、埋め込み型人工補綴具に関し、特に、ステントグラフトに関する。
【背景技術】
【0002】
生きている身体の血管又は他の同様な器官に埋め込むための人工補綴具は、一般に、医療技術においてよく知られている。例えば、生体適合性材料から構築される人工血管グラフトは、損傷を受けるか又は閉塞した生得の血管を置換又はバイパスするために使用されてきた。一般に、血管内グラフトは、通常、適したグラフト材料の管状グラフトコンポーネントを、血管内のその意図される位置に保持するように動作するグラフト固定コンポーネントを含む。最も一般的には、グラフト固定コンポーネントは、管状グラフトコンポーネントを血管壁又は解剖学的導管に固定するために原位置で半径方向に拡張される1つ又は複数の半径方向に圧縮可能なステントである。そのため、血管内グラフトは、通常、半径方向に拡張可能なステントによって提供される対向する力による機械的係合及び摩擦によって所定場所に保持される。
【0003】
動脈瘤を処置するためのグラフト手技もまた知られている。動脈瘤は、加齢、疾病、及び/又は血管内の血圧によって「膨らむ(balloon)」又は拡張する弱く薄い血管壁に起因する。その結果、動脈瘤性血管は、破裂する可能性があり、内出血、またおそらくは生命を脅かす状況をもたらす。グラフトは、しばしば、動脈瘤又は他の血管異常を正常血圧から隔離するために使用され、弱くなった血管壁にかかる圧力を減少させ、血管破裂の機会を減少させる。したがって、管状血管内グラフトが、動脈瘤性血管内に留置されて、動脈瘤を貫通して新しい流路及び人工流れ導管を作ることができ、それにより、動脈瘤に対する血圧の印加をほぼなくさないとしても減少させる。
【0004】
一般に、外傷性でかつ侵襲性がある場合がある、バイパスグラフトを埋め込む開胸外科手技を実施するのではなく、ステントグラフトと呼ばれることができる血管内グラフトが、好ましくは、侵襲性が低い管腔内デリバリ手技を通して展開される。より詳細には、管腔又は脈管構造は、好都合でかつ外傷性が低いエントリポイントで経皮的にアクセスされ、ステントグラフトは、脈管構造を通して、人工補綴具が展開される部位までルーティングされる。管腔内展開は、通常、相対的な軸方向移動のために配列された同軸の内側チューブ及び外側チューブを有するデリバリカテーテルを使用して実施される。例えば、自己拡張型ステントグラフトは、内側部材に留められた停止部の遠位で圧縮され外側カテーテルチューブの遠位端内に配設される。カテーテルは、その後、操縦され、通常、身体管腔を通ってルーティングされ、ついには、カテーテル及びステントグラフトの端部が意図される処理部位に位置決めされる。内側部材上の停止部は、その後、静止状態に保持され(静止させたまま)、一方、デリバリカテーテルの外側チューブは引出される。内側部材は、ステントグラフトがシースから引出されることを防止する。シースが引出されるにつれて、ステントグラフトは、シースの封じ込め部から解除され、半径方向に自己拡張するため、ステントグラフトの少なくとも一部分が、管腔、例えば血管壁又は解剖学的導管の周囲の内部の一部分に接触し、それに実質的に一致する。
【0005】
近年、自己拡張型ステントを有するステントグラフトの展開中のアライメントを改善するため、種々のチップキャプチャ機構が、人工補綴具を経皮的に送出するために使用されるデリバリシステムに組込まれてきた。例えば、共に参照によりその全体が組み込まれる、Arbefuielle他に対する米国特許出願公報第2006/0276872号及びGlynn他に対する米国特許出願公報第2009/0276207号は、チップキャプチャ機構を記載し、チップキャプチャ機構は、ステントグラフトの残りの部分が拡張している間、ステントグラフトの近位端ステントを拘束し、その後、近位端ステントを解除する。近位端ステントは、「オープンウェブ(open web)」又は「フリーフロー(free flow)」近位端構成を有するようにステントグラフトのグラフト材料に取付けられ、その近位端構成では、近位端ステントの最端クラウンが、グラフト材料を通過するか又はそれを超えて延在し、それにより、最端クラウンが、露出されるか又はむき出しであり、したがって、自由にチップキャプチャ機構と相互作用し、人工補綴具をデリバリシステムに結合する。オープンウェブ近位端構成は、埋め込み中及び/又は埋め込み後の灌流のために最端クラウンを通した血液の流れを可能にする。
図1A及び
図1Bは、オープンウェブ又はフリーフロー近位端構成16を有するステントグラフト14に結合するか又はそれと相互作用するように設計されたチップキャプチャ機構12を有するデリバリシステム10を示す。より具体的には、最端クラウン18は、チップキャプチャ機構の引込み可能なフィンガー又はプロングに似た要素20の周りで係合又は係止する。外側デリバリシャフト22が引込められて、ステントグラフト14が自己拡張することが可能になると、端ステント15の最端クラウン18が、
図1Aに示すようにチップキャプチャフィンガー20の周りに係止されたままになる。端ステント15を解除するために、フィンガー又はプロングに似た要素20に結合されたシャフト24が引込められ、端ステント15が、
図1Bに示すように自己拡張することが許容される。カルフォルニア州サンタローザ(Santa Rosa, CA)のMedtronic Vascular,Inc.によって製造されたCaptiviaデリバリシステムは、上述したチップキャプチャ機構を有するデリバリシステムの一例であり、カルフォルニア州サンタローザのMedtronic Vascular,Inc.によって製造されたValiant Thoracicステントグラフト等の血管内ステントグラフトを送出するために使用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
チップキャプチャ機構は、オープンウェブ又はフリーフロー構成を有する自己拡張型ステントグラフトの展開についての改善された精度を有する。しかし、場合によっては、クローズドウェブ構成が、用途及び/又はユーザ選好によって必要とされるか又は選択される場合がある。クローズドウェブ構成では、最端クラウンは、グラフト材料を通過するか又はそれを超えて延在するのではなく、むしろグラフト材料によって覆われる。本発明の実施形態は、デリバリシステムのチップキャプチャ機構と相互作用することができるクローズドウェブ構成を有するステントグラフトに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、身体管腔内に埋め込むための人工補綴具に関する。人工補綴具は、グラフト材料の管状グラフトと、複数のクラウン及び複数のストラットからなるステントであって、各クラウンは一対の対向するストラット間に形成される、ステントとを含む。ステントは、管状グラフトの端部に近接してグラフト材料に結合して、管状グラフトの端部に隣接する第1のセットのクラウン及び第1のセットのクラウンに対して管状グラフトの端部から遠い第2のセットのクラウンを有する。一対のストッパは、第1のセットのクラウンの各クラウンに隣接して結合し、各ストッパは、管状構成を有し、クラウンがその間に形成される一対の対向するストラットのそれぞれのストラットに取付けられる。少なくとも1つのスティッチは、各ストッパの各端部に隣接して作られる。スティッチは、各ストッパ及び各ストッパが取付けられるストラットに対してグラフト材料の長手方向位置を留め、それにより、第1のセットのクラウンが、管状グラフトのグラフト材料によって覆われ、かつ、管状グラフトのグラフト材料に対する直接的取付けが存在しない。
【0008】
本発明の実施形態はまた、グラフト材料の管状グラフトと、管状グラフトに結合され、管状グラフトの端部から内方に離間する最端クラウンを有するステントとを含む人工補綴具に関する。各最端クラウンは一対の対向するストラット間に形成される湾曲セグメントである。最端クラウンの1つ又は複数は、管状グラフトのグラフト材料によって覆われ、かつ、管状グラフトのグラフト材料に対する直接的取付けが存在しない。一対のストッパは、グラフト材料によって覆われ、かつ、グラフト材料に対する直接的取付けが存在しない各最端クラウンに隣接して結合され、各ストッパは、管状構成を有し、クラウンがその間に形成される一対の対向するストラットのそれぞれのストラットに取付けられる。少なくとも1つのスティッチは、各ストッパの各端部に隣接して作られ、各ストッパの端部に当接する。
【0009】
本発明の実施形態はまた、グラフト材料の管状グラフトと、管状グラフトに結合され、複数のクラウン及び複数のストラットを含むステントであって、各クラウンは一対の対向するストラット間に形成される、ステントとを含む人工補綴具に関する。ステントは、管状グラフトの端部に近接する最端クラウンを有し、最端クラウンの1つ又は複数は、管状グラフトのグラフト材料によって覆われ、かつ、管状グラフトのグラフト材料に対する直接的取付けが存在しない。一対のストッパは、グラフト材料によって覆われ、かつ、グラフト材料に対する直接的取付けが存在しない各最端クラウンに隣接して結合される。各ストッパは、クラウンがその間に形成される一対の対向するストラットのそれぞれのストラットに取付けられる。各ストッパの外径はステントストラットの外径より大きく、それにより、各ストッパ端は、ステントストラットに対して隆起特徴部を生成する。少なくとも1つのスティッチは、各ストッパの各端部に隣接して作られ、スティッチは、各ストッパによって生成されるそれぞれの隆起特徴部に当接する。
【0010】
本発明の先のまた他の特徴及び利点は、添付図面において示される本発明の実施形態の以下の説明から明らかになる。本明細書に組込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明の原理を説明し、当業者が本発明を作り使用することを可能にするのに更に役立つ。図面は一定比例尺に従わない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】オープンウェブ又はフリーフロー近位端構成を有するステントグラフトに結合するか又はそれと相互作用するように設計されたチップキャプチャ機構を有するデリバリシステムの遠位端の側面図である。
【
図1B】オープンウェブ又はフリーフロー近位端構成を有するステントグラフトに結合するか又はそれと相互作用するように設計されたチップキャプチャ機構を有するデリバリシステムの遠位端の側面図である。
【
図2】デリバリシステムのチップキャプチャフィンガーとの相互作用を可能にするように構成されるクローズドウェブ構成を有するステントグラフトの側面図であり、端ステントの最端クラウンは、グラフト材料に結合せず、本発明の実施形態によるグラフト材料のスリップを防止するストッパを含む。
【
図2A】
図2の最端クラウンの拡大図であり、最端クラウンは、ストッパを持つように示されるが、明確にするためにグラフト材料から取外されている。
【
図3】例証のためにステントグラフトから取外された
図2のストッパの斜視図であり、ストッパはスリットチューブである。
【
図4】ステントに結合された一対のストッパを有する
図2の端ステントクラウンの拡大図であり、グラフト材料の内側表面である。
【
図5】ステントに結合された一対のストッパを有する
図2の端ステントクラウンの拡大図であり、グラフト材料の外側表面である。
【
図6】本発明の別の実施形態によるストッパの斜視図であり、ストッパはチューブである
【
図7】本発明の別の実施形態によるステント構成を有するステントグラフトの側面図であり、ステントの最端クラウンはグラフト材料に結合せず、グラフト材料のスリップを防止するストッパを含む。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の特定の実施形態が、ここで図を参照して述べられ、同じ参照数字は、同一の又は機能的に同様の要素を示す。特定の実施形態が、ここで図を参照して述べられ、同じ参照数字は、同一の又は機能的に同様の要素を示す。デリバリシステムについて別途指示しない限り、用語「遠位の(distal)」及び「近位の(proximal)」は、処置する臨床医に対する位置又は方向に関して以下の説明で使用される。「遠位の」及び「遠位に(distally)」は、臨床医から遠い位置又は臨床医から離れる方向であり、「近位の」及び「近位に(proximally)」は、臨床医に近い位置又は臨床医に向かう方向である。ステントグラフト装置の場合、近位は、血液流路の点で心臓により近い部分であり、一方、遠位は、血液流路の点で心臓からより遠いステントグラフトの部分である。更に、用語「自己拡張型(self−expanding)」は、本発明の人工補綴具の1つ又は複数のステント構造を参照して以下の説明で使用され、また、圧縮されるか又は締付けられるデリバリ構成から拡張され展開された構成へ構造を戻す機械的メモリを備え得る材料から構造が形作られるか又は形成されることを伝えることを意図される。非網羅的で例示的な自己拡張型材料は、ステンレス鋼、ニッケルチタン合金又はニチノール等の擬弾性金属、種々のポリマ、或いは、いわゆる超合金を含み、それらは、ニッケル、コバルト、クロム、又は他の金属の卑金属を有することができる。機械的メモリは、熱処理によってワイヤ又はステント構造に与えられて、ステンレス鋼のスプリングテンパーを達成するか、例えば又は、ニチノール等の感受性が高い金属合金にシェイプメモリをセットすることができる。ポリノルボルネン(polynorborene)、トランスポリイソプレン、スチレンブタジエン、及びポリウレタン等のポリマを含む、シェイプメモリ特性を有するように作られ得る種々のポリマもまた、本発明の実施形態で使用するのに適する場合がある。同様に、ポリL−Dラクティックコポリマ、オリゴカプリラクトン(caprylactone)コポリマ、及びポリシクロオクチン(octine)は、別々に又は他のシェイプメモリポリマと共に使用され得る。
【0013】
以下の詳細な説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明或いは本発明の用途及び使用を制限することを意図されない。本発明の説明は、冠状動脈、頸動脈、及び腎動脈等の血管の処置の文脈において行われるが、本発明はまた、本発明が有用であると思われる任意の他の身体通路で使用されることができる。更に、先行する技術分野、背景技術、発明の概要、又は以下の詳細な説明において提示される、明示されるか又は示唆される任意の理論によって束縛される意図は存在しない。
【0014】
本発明の実施形態は、クローズドウェブ構成を有するステントグラフトに関し、より詳細には、デリバリシステムの最端クラウンとチップキャプチャフィンガー又はプロングとの相互作用を依然として可能にしながら、自己拡張型ステントの最端クラウン又はアペックスをグラフト材料に留めるための装置及び方法に関する。以下でより詳細に述べるように、グラフトは、ステントの最端クラウンを覆うが、最端クラウンは、グラフト材料に結合せず、したがって、デリバリシステムと自由に相互作用できる。ストッパは、最端クラウンにおけるグラフト材料のスリップを防止し、ステントに対してグラフト材料の長手方向位置を留めるように、未付着の各最端クラウンに隣接してステントに結合される。更なる説明及び特徴は、図を参照して以下で述べられる。
【0015】
図2を参照すると、ステントグラフト人工補綴具200は、第1の縁部又は端部202、第2の縁部又は端部204、及び両者間の本体203を有する管状グラフト210を含み、管状グラフト210はステントグラフト人工補綴具200を貫通する管腔(図示せず)を画定する。或る実施形態では、グラフト210の第1の端部202は、グラフト210の近位端及びステントグラフト人工補綴具200の近位端と呼ばれることができ、好都合には、デリバリシステムのチップキャプチャ機構に結合される端部であり、グラフト210の第2の端部204は、グラフト210の遠位端及びステントグラフト人工補綴具200の遠位端と呼ばれることができる。グラフト210は、任意の適したグラフト材料、例えばまた限定はしないが、低多孔率の織った又は編んだポリエステル、DACRON材料、発泡ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、シリコーン、又は他の適した材料から形成されることができる。別の実施形態では、グラフト材料はまた、心膜等の生得材料又は腸の粘膜下層等の別の膜組織であり得る。
【0016】
ステントグラフト人工補綴具200はまた、グラフト材料を支持するためにグラフト210に結合し、身体血管(図示せず)の内部壁と付着圧着するよう自己拡張するように動作可能である少なくとも1つの半径方向に圧縮可能なステント又はスカホールド206を含む。
図1に示す実施形態では、ステントグラフト人工補綴具200は、一連の6つの独立の又は別個の円柱ステント206を含む。各ステント206は、ニチノール等の自己拡張型材料又はばね材料から構築され、また、複数のクラウン又は屈曲部208及び複数のストラット又は真直ぐなセグメント209を含む正弦波パターン化リングであり、各クラウンは一対の対向するストラット間に形成される。6つのステントに関して示されるが、ステントグラフト人工補綴具200が、ステントグラフト人工補綴具200の所望の長さ及び/又はステントグラフト人工補綴具200の意図される用途に応じて、それより多い又はそれより少ない数の正弦波パターン化リングを含むことができることが当業者によって理解されるであろう。説明だけのために、グラフト210の第1の端部202に隣接しかつ近接して結合されるステントは、第1の端ステント206Aと本明細書で呼ばれ、グラフト210の第2の端部204に隣接しかつ近接して結合されるステントは、第2の端ステント206Bと本明細書で呼ばれるが、ステントの全てが同一の又は異なるパターン又は構成を有することができることが当業者によって理解されるであろう。ステント206は、スティッチ212又は当業者に知られている他の手段によってグラフト210に結合される。
図2に示す実施形態では、ステント206は、グラフト210の内側表面に結合される。しかし、ステント206は、代替的に、グラフト210の外側表面に結合されることができる。ステントグラフト200が動脈瘤を処置するために使用されるとき、ステント206は、ステントグラフト人工補綴具200を身体管腔内側壁に一致するように係合させ、過剰な漏れを回避し、動脈瘤の加圧を防止する、すなわち、漏れ防止シールを提供するのに十分な半径方向ばね力及び柔軟性を有する。血液又は他の体液の一部の漏れがステントグラフト人工補綴具200によって隔離された動脈瘤に入るように起こるが、最適シールは、動脈瘤加圧及びその結果生じる破裂の機会を減少させることになる。
【0017】
別の実施形態(図示せず)では、一連の独立の又は別個の自己拡張型ステント/正弦波パターン化リングではなく、ステントグラフト人工補綴具200の支持構造又はスカホールディングは、自己拡張型ステントを形成するために互いに結合された一連の正弦波パターン化リング等の他の構成を有することができる。
【0018】
ステントグラフト人工補綴具200の少なくとも第1の端部202は、端ステント206Aの最端クラウン208が、グラフト210によって覆われるか又はライニングされ、グラフト210の第1の端部202を通過するか又はそれを超えて延在しないクローズドウェブ構成を有する。本明細書で使用されるように、「最端(endmost)」クラウンは、第1の端部又は縁部202等のグラフト210の端部又は縁部に最も近接しかつそこから内方に離間するステントのクラウン又はピークである。
図2の実施形態では、端ステント206Aは、グラフト材料に結合して、グラフト210の第1の端部202に隣接する第1又は最端セットのクラウン208、及び、最端セットのクラウンに対してグラフト210の第1の端部202から遠い第2又は対向セットのクラウン211を有する。第1の端ステント206Aの最端クラウン208は、グラフト210に結合又はスティッチされず、グラフト210に対する直接的取付けが存在しないため、最端クラウン208は、
図1A及び
図1Bに関して本明細書で先に述べたようにデリバリシステム上のチップキャプチャ機構と相互作用することができる。
図2に示す実施形態では、端ステント206Bの最端クラウン208Bはまた、グラフト210によって覆われるか又はライニングされ、グラフト210の端部の外側に又はそれを超えて延在しない。しかし、
図2の実施形態では、第2の端ステント206Bの最端クラウン208Bは、人工補綴具をデリバリシステムに結合するために使用されないため、グラフト210にスティッチされるか又はその他の方法で留められる。別の実施形態(図示せず)では、第2の端ステント206Bの最端クラウン208Bは、グラフト210に結合又はスティッチされず、デリバリシステムに取付けるためにアクセス可能であるように、グラフト210に対する直接的取付けが存在しない。更に別の実施形態(図示せず)では、第2の端ステント206Bの最端クラウン208Bは、オープンウェブ又はフリーフロー構成でグラフト210の第2の端部204を超えて延在することができる。
【0019】
一対のストッパ214は、取付けられていない各最端クラウン208に近接して又は隣接して第1の端ステント206Aに結合されるため、
図2及び
図2Aに示す最端クラウンの対向する側230、232に隣接してストッパが存在する。
図2Aは、ストッパ214を有する最端クラウン208を示すが、グラフト材料は、明確にするために示されない。各最端クラウン208は、上述したように、一対の対向するストラット209間に形成された湾曲セグメントであり、第1のストッパ214は、取付けられていない各最端クラウン208の第1の側230に隣接してストラットに結合され、第2のストッパ214は、取付けられていない各最端クラウン208の対向する又は第2の側232に隣接して対向する又は第2のストラットに結合される。本明細書で使用される最端クラウンの「対向する側(opposing side)」は、ステントを形成するステントワイヤ又はワイヤ様構造上のポイント又は場所であって、クラウンがストラットに移行する、すなわち、湾曲セグメントが真直ぐなセグメントに移行する、ポイント又は場所を指す。各ストラット上の各ストッパの場所は、用途に従って変動する場合があるが、各ストッパは、各最端クラウン208のピーク又はアペックスから少なくとも離間するため、最端クラウン208は、人工補綴具200を、チップキャプチャ機構を有するデリバリシステムに結合するために使用されることができる。
【0020】
図3を参照すると、本発明の一実施形態では、各ストッパ214は、管状構成を有し、それを貫通する管腔324を画定する円柱体320を含む。円柱体320は、外径D
O及び内径D
Iを含む。内径D
Iは、ステントストラット209の外径に等しいか又はそれよりわずかに大きく、それにより、ストッパ214はステントストラット209上に嵌合することができる。外径D
Oは、内径D
Iより大きく、したがって、ステントストラット209より大きい。
【0021】
円柱体320は、円柱体320の壁を貫通して延在し、円柱体320の全長にわたって延在するスリット又はスロット322を含む、すなわち、スリットチューブ構成を有し、各ストッパ214が、ステント、例えば第1の端ステント206A上に直接設置又はクリップされることを可能にする。ステントグラフト人工補綴具200の組立て又は製造中に、ストッパ214は、第1の端ステント206A上に最初に位置決めされ、それにより、取付けられていない各最端クラウン208の対向するストラット上にストッパが存在する。適切に位置決めされた後、各ストッパ214は、ステントストラット209上でクリンプされ結合される。グラフト210は、その後、各ストッパ214の第1及び第2の端部416、418にそれぞれ隣接して第1の端ステント206Aに留められる。ストッパ214の第2の端部418に隣接して、グラフト210は、少なくとも1つのスティッチ又は縫合糸228によって第1の端ステント206Aに留められる(
図2及び
図4〜5参照)。ストッパ214の第1の端部416に隣接して、グラフト210は、少なくとも1つのスティッチ226によって第1の端ステント206Aに留められる(
図2及び
図4〜5参照)。或る実施形態では、スティッチ226は、単一スティッチより強い2重スティッチ226であり、ストッパ214の第1の端部416に隣接して位置決めされて、グラフト210が各ストッパ214に対して留められることを保証する。別の実施形態(図示せず)では、スティッチ226は、グラフト210を、各ストッパ214の第1の端部416に隣接して、第1の端ステント206Aに留める3重スティッチであるとすることができる。
【0022】
スティッチ226、228は、ストッパ214及びストッパ214が取付けられるストラット209に対してグラフト210のグラフト材料の長手方向位置を留め、したがって、ストッパ214は、スティッチ226、228と共に、グラフト210のグラフト材料が手術中に望ましくないことにシフト又はスリップすることを防止する。より詳細には、スティッチ226、228は、ストッパ214の第1及び第2の端部416、418の端面にそれぞれ当接し、ストッパの上をたどって通過又はスリップすることを許容されない。その理由は、ストッパ214が、ステントストラット209の外径より大きい外径D
Oを有するからである。各ストッパの外径D
Oがストラット209の外径より大きいため、ストッパ端部416、418の端面317、319は、それぞれ、ストラット209の表面に沿って又はストラット209の表面に対して隆起特徴部を生成し、スティッチ226、228は、ステントグラフト人工補綴具200に関する装填及び/又は展開手技中にその隆起特徴部に寄りかかり、それにより、ストッパ214に対するグラフト材料のシフト又はスリップを防止する。ストッパが所定の場所になく、最端クラウン208がグラフト210に取付けられていない場合、最端クラウンを覆うか又はライニングするグラフト材料は、装填及び/又は展開手技中に、スリップ又は移動し、グラフト210の望ましくない集塊形成及び/又は皺形成をもたらす場合がある。グラフト材料は、スリップするか、集塊形成するか、又は皺形成する場合、位置ずれし、最端クラウン208が、ステントグラフト人工補綴具200の展開後に望ましくないことに露出する場合がある。しかし、ストッパ214は、グラフト210が、最端クラウン208において遠位に又は下にスリップするのではなく、むしろ最端クラウン208を覆ったままになることを保証する。
【0023】
或る実施形態では、ストッパ214は、限定はしないが、タングステン、タンタル、プラチナ/イリジウム合金、レニウム、金、モリブデン、銀、並びにそれらの1つ又は複数の含む合金等のX線不透過性材料で作られる。X線不透過性材料で形成されると、ストッパ214が、有利には、身体内での第1の端ステント206Aの位置を追跡するX線不透過性マーカとして動作する。別の実施形態では、ストッパ214は、ステンレス鋼又は他の適した材料から形成されることができる。
【0024】
図6は、グラフトが、取付けられていない最端クラウンから望ましくないことにシフト又はスリップすることを防止するストッパの別の構成を示す。ストッパ214と同様に、ストッパ614は、管状構成を有し、それを貫通する管腔624を画定する円柱体620を含む。しかし、円柱体620は、その壁を貫通して延在するスリット又はスロットを含まない。製造中、リングになるよう端ステント206Aを形成する前に、ストッパ614は、端ステント206Aを形成するワイヤ上に位置決めされ、それにより、完成したステントの取付けられていない最端クラウンを形成する各クラウンの対向するストラット上にストッパが存在する。適切に位置決めされた後、各ストッパ614は、ステントワイヤ上でクリンプされ結合され、ステントワイヤが、リングになるよう形成される。すなわち、正弦波ワイヤの端部が共にクリンプされる。グラフト材料は、その後、ストッパ214に関して上述したように端ステントに留められることができる。
【0025】
図7は、本発明の別の実施形態によるステントグラフト人工補綴具700を示し、人工補綴具は、独立の正弦波パターン化リングとして形成される複数のステントではなく、管状の半径方向に圧縮可能なステント又はスカフォード(scaffold)706を含む。ステント706は、管状グラフト710内で結合して、グラフト材料を支持するために管状グラフト710の第1の端部702から第2の端部704まで延在し、身体血管(図示せず)の内部壁と付着圧着するよう自己拡張するように動作可能である。
図7に示す実施形態では、ステント706は、当業者によって理解される種々の従来のステント形成法によって形成されることができる、ダイヤモンド状開口734を有する一体の管状コンポーネントである。ステント706は、グラフト710の縁部又は端部702に近接しかつそこから内方に離間する最端クラウン708を含む。各最端クラウン708は、ステント706上の対向するストラット709間に延在する湾曲セグメントである。上述したストッパ214と同様であるストッパ714は、各最端クラウンの対向する側730、732に隣接して各ストラット709上で結合される。各ストラット上の各ストッパの場所は、用途に従って変動する場合があるが、ストッパ714に関して上述したように、各最端クラウン708のピーク又はアペックスとストッパ714との間の距離は、チップキャプチャ機構を有するデリバリシステムに人工補綴具700を結合するよう最端クラウンを利用するのに十分である。ストッパ214と同様に、少なくとも1つのスティッチが、グラフト710のグラフト材料をステント706に結合するために各ストッパ714の各端部に隣接して作られるが、こうしたスティッチは、明確にするために
図7に示されない。
【0026】
本発明による種々の実施形態が上述されたが、種々の実施形態が、制限としてではなく、例証及び例としてだけ提示されたことが理解される。例えば、ストッパは、デリバリシステムのチップキャプチャ機構に好都合に結合される管状グラフトの第1又は近位端上に示されるが、ストッパ及びそれぞれのスティッチが、同様にまた代替的に、ステントグラフトを送出するために使用されるデリバリシステムに応じて、管状グラフトの第2又は遠位端に近接するステントの最端クラウンに隣接して結合されることができることが当業者によって理解されるであろう。形態及び詳細の種々の変更が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが当業者に明らかになるであろう。そのため、本発明の幅及び範囲は、上述した例示的な実施形態の任意の実施形態によって制限されるべきではなく、添付特許請求の範囲及びその均等物に従ってだけ規定されるべきである。本明細書で論じられる各実施形態及び本明細書で引用される各参考文献の各特徴が、任意の他の実施形態の特徴と組合せて使用され得ることも理解されるであろう。本明細書で論じられる全ての特許及び出版物は、参照によりその全体が本明細書に組込まれる。