【課題を解決するための手段】
【0020】
この目的は、抽出反応器に関しては請求項1の特徴によって達成され、抽出方法に関しては請求項14の特徴によって達成される。各従属項は、より有利な展開形を示している。
【0021】
すなわち、本発明によれば、顆粒材料、例えばポリアミド、特に好ましくはポリアミド6に基づくポリアミドからの液体抽出のために好適な抽出反応器が提供される。本発明の抽出反応器は、完全に又は部分的にフローパイプの横断面を埋め、顆粒材料と抽出液とが流れて通る水平に構成された複数の熱交換器部材を含む少なくとも一つの垂直に延在するフローパイプを含み、前記複数の熱交換器部材は前記フローパイプを個別の垂直区画に分割している。加えて、前記抽出反応器は、前記顆粒材料のための少なくとも一つの頂部側の入口、前記顆粒材料のための少なくとも一つの底部側の出口、抽出液のための少なくとも一つの下部側の供給口、及び、抽出液のための少なくとも一つの頂部側の出口を含む。
【0022】
すなわち本発明の抽出反応器は、ポリアミド顆粒のための垂直なフローパイプを用いることによって構成されている。顆粒は頂部から底部へ導かれ、底部は充填されたベッドである。抽出液は向流として導かれる。抽出液は、抽出反応器の下端の適切な液体ディストリビュータを通じて、抽出反応器の断面にわたって分配される。落下する顆粒と上昇する液体とは、液体と顆粒の栓流が形成されるように、整流器(カセットベース)によって直径方向にわたって均一に分配される。
【0023】
すなわち本発明の抽出反応器は、最適なボリューム利用の手段によって実行される抽出方法の最大の効果を可能とするものである。
【0024】
本発明によって次の利点が達成される。
【0025】
抽出液の温度制御が、抽出ベッドの全ての高さにわたって可能となる。
【0026】
温度勾配を設定する時に最大効率で個々の温度勾配を設定することは、抽出液の局所的な沸点又はその少し下で達成されうる。
【0027】
個々のフロー部材からなるカセットベースを用いる流れの制御は、抽出能力から独立して抽出ベッド高さを確定し、このことは、高能力かつ小さな構造高さを実現する。
【0028】
温度及び流れの制御は、抽出反応器の頂部と下部の間で密度差が大きい場合であっても、逆流を回避させる。
【0029】
さらに、本発明の抽出反応器では、抽出反応器の結果的な高さが要求される抽出能力から独立するように、フローバッフルが設計されうることが確認されうる。
【0030】
好ましい実施態様によれば、抽出反応器には、少なくとも2、好ましくは少なくとも3、さらに好ましくは4から30、特に8から12の熱交換器部材が存在する。
【0031】
抽出反応器のさらなる実施態様が実施例によって示されるが、実施態様は、熱交換器部材が、
a)互いに等距離で、及び/又は
b)互いに異なる間隔で、
垂直方向に配置されることを示す。
【0032】
熱交換器部材が互いに異なる間隔である場合、温度、密度および抽出液の濃度勾配に応じた間隔の調整は計算可能であり、熱交換器部材の間隔は対応する方法で調整され、製造されうる。実態態様によれば、抽出反応器の抽出挙動は、抽出がおこなわれる各顆粒の詳細に応じて適合されうる。つまり熱交換器部材は、固定されて抽出反応器の中に予め挿入されうるが、また同様に、異なる抽出の目的に応じて熱交換器部材のその中での位置を変更できるように、高さを変更しうるような熱交換器部材もありえる。しかしながら、熱交換器部材は、固定された方法で予め挿入されていることが好ましい。
【0033】
前述の熱交換器部材の実施例に示される実施態様は、すなわち、カセットベース、バッフルベース、パイプコイル構造物及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0034】
複数の熱交換器部材について、同じ群から選ばれるものが常にあり、また、前述の可能性から、異なる熱交換器部材を選ぶことも可能である。
【0035】
つまりカセットベースは、熱交換器部材として特に好ましい。それぞれが顆粒及び抽出液のための個々のスペースを有し、また、熱交換のための媒体のためのスペースに接続している個々のフロー部材の数は、9から96、好ましくは33から61である。
【0036】
特に好ましくは、個々のフロー部材は、流れ方向/垂直方向において四角又は六角形の断面、円錐形の顆粒入口、通過トンネル及び円錐形の顆粒出口を有することが好ましい。
【0037】
好ましくはカセットベースは、ベース全体を形成するために近接して組み合わされている個々のフロー部材(四角形又は六角形)からなる。反応器壁面への継ぎ目は、適切な金属シートを用いて閉止されている。結果として、顆粒/抽出液のスペースから分離された、閉鎖された熱媒体のスペースが形成される。熱媒体スペースは、接続パイプによって外側から、熱伝導媒体(好ましくは水、水−アルコール又は水−カプロラクタム混合物)の流れが通る。結果として、各カセットベースは熱交換器として機能する。各フロー部材の組み合わせとしてのカセットベースの形態は、濾過ベッドの高さを、その直径から独立したものとする。個々のフロー部材は、それらが顆粒及び液体の流れの平均に合うように、密度差、流速、濃度差及びその上下隣のフロー部材からの間隔に応じて、設計されうる。抽出反応器の直径はすなわち、重要ではない。抽出能力が大きく、抽出反応器の直径が大きくなる場合、個々のフロー部材は増えるが、カセットベースの数又はそれらの間隔は変更されなくてもよい。すなわち、抽出能力が大きな場合(≧3500 Kg/h)も、抽出ベッドの高さは一定である。
【0038】
カセットベースを構成するための一つの要件は、それらが、全体構造を形成するために近接して挿入された個々のフロー部材から組み立てられているということである。一つのカセットベースの、その上に位置する隣のカセットベースからの水平間隔は、個々のフロー部材の直径、全体構造から全体構造での密度差に応じて、計算される。結果的に逆流が確実に回避されうる。或いは、上述のカセットベースに相当するフローに匹敵するパイプコイル構造も使用されうる。
【0039】
より直径が大きい場合、抽出能力の高さによって、全体構造当たりの個々のフロー部材の数は変わるが、個々の部材の寸法は変わらない。つまり抽出反応器の中のフロー部材全部の高さ(抽出反応器の円筒方向長さ)は、抽出能力全体に対して独立である。また、パイプコイル構造の直径は、抽出反応器の直径がより大きくなった時には拡大されうる。
【0040】
カセットベースの数は、達成される抽出精度や抽出反応器の長さに応じて、4から30、好ましくは8から12とさまざまである。一つのカセットベース中の個々のフロー部材の数は9から96、好ましくは33から61である。
【0041】
抽出液の供給口は好ましくは、供給された抽出液がフローパイプの断面全体に行きわたるように分配される、液体ディストリビュータを含む。
【0042】
抽出反応器のさらに有利な実施形態は、少なくともいくつか又は全ての区画が、各区画に存在する顆粒及び/又は抽出液の温度を決定するための温度センサー(Tc)を含むことである。
【0043】
また、各熱交換器部材は、
a)熱交換媒体のための個別の流入口を有し、当該流入口は各熱交換器部材の中を流れる熱交換媒体の量が制御され得るコントロールバルブを有し、
b)熱交換のための第一媒体のための第一の流入口と、熱交換のための第二媒体のための第二の分離された流入口とを有し、また、第一及び第二の媒体は異なる温度制御がされており、第一及び第二の流入口は対になってそれぞれが、三方弁を通じて一つの各熱交換器部材に接続されており、又は、
c)循環ポンプと熱交換器とを用いる熱交換のために、媒体のための分離された循環路を有している。
【0044】
また、複数の熱交換器部材がグループで温度制御されていてもよい。これは例えば、複数の熱交換器部材、好ましくは2から6、特に好ましくは2から3の熱交換器部材が熱交換器部材のグループを形成するように設計されているのでもよく、各グループの熱交換器部材が、各グループの熱交換器部材の垂直方向の一番上から始まって、熱交換媒体から流れが貫通するよう一続きに連続に接続されてもよい。
【0045】
熱交換媒体の複数の熱交換器部材への並行する供給も、同様にして可能である。
【0046】
さらに、熱交換器部材が、一連に続いて接続される熱交換器部材を、垂直方向一番上から始まって、好ましくは抽出液である熱交換媒体が通って流れ、熱交換媒体、好ましくは抽出液は、最後の熱交換器部材を通過したあとで、下部側の供給口をとおって抽出反応器に導入されることも好ましい。
【0047】
最後の熱交換器部材(すなわち、抽出方向は上から下で、最下部の熱交換器部材は抽出反応器につけられている)の後、下側の供給口の前に、好ましくは抽出液である熱交換媒体の温度制御のための熱交換器、及び/又はポンプが配置される。
【0048】
熱交換器又はポンプはすなわち、一連に続いて接続される個々の熱交換器部材を接続する接続ラインに含まれるか、または、そこに配置されている。
【0049】
また、このような個々の熱交換器部材の配置(連続的に接続されている)の場合、熱交換媒体(好ましくは抽出液)の温度制御のための熱交換器部材の後に、熱交換器がある場合もある。
【0050】
抽出反応器は、大気圧又は加圧(絶対圧1.0barから3.0bar、好ましくは絶対圧1.0barから2.0bar)で操作されうる。
【0051】
カセットベースを通る熱移動媒体の流れの制御は、3つの変形例で実行されうる(選択肢1,2、3が、それぞれ4つのコントロールシステムを例示している)。
【0052】
選択肢1:カセットベース又はカセットベースのグループあたりで一定の熱移動媒体温度での貫通流
【0053】
個々のカセットベースのそれぞれ(又は、6つまでのカセットベースのグループ)が、個別に温度制御に供される。カセットベースの上の個々のコンパートメントにおける抽出媒体温度に応じて、個々の熱移動媒体の流量が制御され、それゆえ、抽出媒体温度は所望の値に到達する。熱移動媒体の温度は、流路内で一定となる。
【0054】
選択肢2:定量の熱移動媒体による貫通流
【0055】
個々のカセットベースのそれぞれ(又は6つまでのカセットベースのグループ)が別々に温度制御される。カセットベース上の抽出媒体温度に応じて、個々の熱移動媒体の温度が制御され、ゆえに、個々のコンパートメントにおける抽出媒体温度が所望の値に到達する。制御範囲の全体にわたって一定の貫通流を有する三方混合弁が使用されるか(図面参照)、また、一定のオーバーフロー量で温度調整のための熱交換器を有しカセットベースにわたってポンプで駆動される熱交換媒体循環器が使用される。
【0056】
選択肢3:貫通流量に比例する向流における熱移動媒体の制御
【0057】
抽出液は熱移動媒体として使用され、最初に、抽出液は、抽出液に対する向流において、また、ポリアミド粒と同方向の流れにおいて、個々のカセットベース(B)を順番に通って導かれる。温度プロフィールの調節のため、熱移動媒体は、熱交換器(C)によって個々のカセットベースの間で加熱又は冷却される。一番下のカセットベースを出た後、熱移動媒体は、熱交換器(E)において抽出温度にされ、もし必要であれば、ポンプ圧(D)で抽出液として抽出反応器(A)の中に導かれる。抽出液の量は供給される顆粒の量に比例して調節されるため、熱移動媒体の量も、顆粒の量に比例する。結果として、温度プロフィールは全能力範囲において一定となる。
【0058】
3つの選択肢の組み合わせもまた可能である。カセットベース(B)は、2から6の、好ましくは2から3のカセットベースのために形成された温度コントロールシステムが形成されるように、グループを作るように組み合わせされる。熱移動媒体は、組み合わされたカセットベースを通って順番に導かれる。
【0059】
本発明はまた、モノマー又はオリゴマー成分を、本発明の前述の抽出反応器で抽出するための方法に関し、前記成分は抽出液に可溶で、好ましくはε−カプロラクタム又はポリアミド6オリゴマーであり、顆粒材料、好ましくはポリアミド6の顆粒からであり、又は、ポリアミド6の共重合体の顆粒からである。前記抽出反応器で、顆粒材料は、少なくとも一つの頂部の入口を通じて垂直に延在するフローパイプの中にフィードされ、少なくとも一つの底部出口の方向に垂直方向下向きに導かれ、そこで抽出反応器から取り出される。抽出液は、少なくとも一つの底部部の供給口を通じて垂直方向に延在するフローパイプにフィードされ、少なくとも一つの頂部の出口方向に、顆顆粒と向流して導かれ、そこで取り出される。垂直方向の温度勾配が複数の熱交換器部材を通じてフローパイプ中で製造される。
【0060】
本発明の抽出方法は、このようにポリアミド顆粒のための垂直方向のフローパイプを用いて実行される。顆粒は、充填されたベッドの中で頂部から底部へと導かれる。顆粒の流れに対する向流として好適な抽出液が導かれ、当該抽出液が顆粒からのモノマーとオリゴマー(抽出物)とを吸収し、反応器からそれらを運び出す。達成されうる抽出精度は、主に、温度、抽出液での濃度、オーバーフローレート、及び滞留時間の操作パラメータに依存する。
【0061】
特に、頂部から底部へと垂直方向にフローパイプ中で上昇する温度が、複数の熱交換器部材を通じてセットされる温度コントロール方法が提供される。
【0062】
好ましくは、温度勾配は、フローパイプ中の抽出液の最大温度が、いずれの点でも、少なくとも0.5℃から10℃、好ましくは2℃から7°、所与の静水圧下で抽出液の沸点よりも低くなるように設定される。また、温度コントロールは、前述の最大温度が迅速に達成され、かつ、決して超過されないようにデザインされうる(加水分解による材料へのダメージを回避するため)。
【0063】
フローパイプの中に行き渡る圧力は、好ましくは絶対圧1.0から3.0barの間、好ましくは絶対圧1.0から2.0barの間に調整されうる。
【0064】
対応する圧力は、例えば抽出反応器の頂部のガス室で測定されうる。先に示された圧力は、絶対真空に対する絶対圧を意味している。
【0065】
本方法は、次に述べられる3つのバリエーションで実行されうる。当該バリエーションにおいて、各熱交換器部材は、
【0066】
a)各熱交換器部材の中を流れる熱交換媒体の量が制御されうるコントロールバルブを有する、熱交換媒体のための個別の流入口を有し、各熱交換器部材は一定に温度制御された熱交換媒体が流れ、媒体の量は熱交換器部材ごとに、又は熱交換器部材のグループごとに異なっている。
【0067】
b)第一の熱交換媒体のための第一の個別の流入口と、第二の熱交換媒体のための第二の個別の流入口とを有し、第一及び第二の媒体は異なる温度制御がされており、第一及び第二の各流入口は、一つの熱交換器部材について対として三方弁を通じて接続されており、規定の温度が、各熱交換器部材または熱交換器部材のグループごとに、第一と第二の媒体を異なる混合割合とすることによってセットされる。
又は、
【0068】
c)循環ポンプと熱交換器のある熱交換媒体のための個別の循環装置を有し、媒体の温度及び/又は量が、各熱交換器部材又は熱交換器部材のグループごとに個別に調節される。
【0069】
温度勾配は、特に、一連に続いて接続され、垂直方向一番上の熱交換器部材から始まって、好ましくは抽出液である熱交換媒体が流れる複数の熱交換器部材によってセットされうる。熱交換媒体は好ましくは抽出液であり、最後の熱交換器部材を通った後、底側の供給口を通じて抽出反応器に導入され、導入の前に、底側の供給口での予め決められた抽出温度に熱交換器を用いて加熱される。
【0070】
向流で操作されるフローパイプ中の温度の調節は、熱交換器として働く複数(4から30、好ましくは8から12)のバッフルベース(例えばカセットベース)によって実行される。結果として、液体温度また顆粒の温度は、小刻みに調節されることが可能で、抽出反応器の長さにわたってほぼ均一な温度勾配がセットされうる。
【0071】
また、熱交換媒体が流れ、熱交換器として働くパイプコイル構造が用いられうる。抽出液の流れの冷却や加熱は、内部のカセットベースを通じて流れる液体の熱移動媒体(好ましくは水)を通じて行われる。
【0072】
小刻みの温度勾配の結果、フローバッフルを超えて小さな温度差のみがセットされうるが、このことは、フローバッフルを超える小さな密度差を生じる。従って、逆流を生じる原因は小さくなる。
【0073】
2から6、好ましくは2から3のカセットベースのグループのための温度コントロールシステムが形成されるように、カセットベースはグループを形成するように組み合されうる。熱移動媒体は、組み合わされたカセットベースを通じて順に導かれる。抽出反応器を通じた熱移動媒体の案内は、3つの異なるバリエーションで実行されうる(各4つの温度コントロールシステムのあるオプション1,2,3を参照。)
【0074】
選択肢1:一定温度を通じた制御
個々のカセットベース(又は6つまでのカセットベースのグループ)のそれぞれに、個別の温度制御が備えられる。カセットベースの上の抽出媒体温度に応じて、個々の熱移動媒体の流量が制御されて、抽出媒体温度が所望の値に達する。コントロールシステムの数は2からカセットベースの数までの間で、好ましくは4から6である。
【0075】
熱移動媒体(12,13,14,15)の温度は、各抽出温度(2,3,4,5)の下である。抽出反応器(1)の顆粒の出口領域の温度は、抽出液(11)の温度によって調節される。抽出液(16)の出口温度は最上部で調節された抽出温度(5)と顆粒の入口温度(6)との混合温度である。
【0076】
選択肢2:一定の貫流量を通じた制御
個々のカセットベース(又は6つまでのカセットベースのグループ)のそれぞれが、個別の温度コントロールを備える。カセットベースの上の抽出媒体温度に応じて、個々の熱移動媒体フローの温度が制御され、抽出液の温度が所望の値にされる。コントロールシステムの数は、2から全カセットベースの数までであり、好ましくは4から6である。
【0077】
熱移動媒体が加熱された媒体と冷却された媒体とから混合される温度調整のためのミキシングバルブ(例えば、選択肢2)を用いる場合、加熱された媒体の温度は各区画の各抽出温度よりも上である。冷却された媒体の温度は、各区画の各抽出温度よりも下である。抽出反応器の顆粒の出口領域における温度は、抽出液の温度によってセットされる。抽出液の出口温度は、最上部の制御された抽出温度と顆粒の入口温度との混合温度に対応する。
【0078】
選択肢3:比例する貫流量の向流中の熱移動媒体
抽出液が熱移動媒体として用いられ、また、抽出液は、抽出液に対して向流でまたポリアミド顆粒に対して並行流で、個々のカセットベースを通って順に導かれる。温度プロフィールの調節のため、熱移動媒体は、個々のカセットベースの間で熱交換器によって加熱又は冷却されうる。これはカセットベースの上の抽出媒体温度に応じて行われる。一番下のカセットベースを出た後、熱移動媒体は熱交換器において抽出温度にされ、必要であればポンプ圧で抽出液として抽出反応器に導入される。抽出液の量は導入される顆粒の量に比例するように調整されるので、熱移動媒体の量も顆粒の量に比例する。結果として、全能力範囲にわたって、温度プロフィールは一定になる。
【0079】
抽出温度(2,3,4,5)は、頂部から入れられる顆粒の顆粒温度と、加熱され或いは冷却された熱移動媒体によって温度コントロールされたスペースに底部から入る抽出液の温度との、混合温度としてそれぞれ作られる。抽出反応器(1)の顆粒出口領域の温度は、加熱された抽出液(21)の温度によって設定される。抽出液(16)の出口温度は、最上部の調整された抽出温度(5)と顆粒の入口温度(6)との混合温度に対応する。
【0080】
特に、
a)抽出液として、水又は水とε−カプロラクタムとの混合物、及び/又は
b)熱交換媒体として、水、水と混合可能なアルコールとの混合物、又は、水とε−カプロラクタムとの混合物
が用いられる。
【0081】
本発明は、続く実施態様と添付の図面とを参照してより詳しく説明されるが、示されたパラメータによって発明は制限を受けない。