(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術によると、庫内の温度を検出する温度センサとは別に外気温度センサを備える必要があるため装置の構成が複雑になるという問題がある。
【0005】
本明細書では、庫内温度が冷却開始温度まで上昇すると冷却機の運転を開始し、庫内温度が冷却抑制温度まで低下すると冷却機の運転を抑制する冷却装置において、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくする技術を開示する。
【0006】
また、本明細書では、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると加熱機の運転を開始し、庫内温度が加熱抑制温度まで上昇すると加熱機の運転を抑制する加熱装置において、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくする技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書によって開示される冷却装置は、庫内を冷却する冷却機と、庫内温度を検出する庫内温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度を監視して、庫内温度が冷却開始温度まで上昇すると前記冷却機の運転を開始し、庫内温度が前記冷却開始温度より低い冷却抑制温度まで低下すると前記冷却機の運転を抑制する制御処理と、前記冷却機の運転率に基づいて前記冷却開始温度及び前記冷却抑制温度の少なくとも一方を変更する変更処理と、を実行する。
【0008】
冷却装置の周囲の温度が高いと庫内温度が下がり難いため冷却機の運転率が高くなる。逆に、冷却装置の周囲の温度が低いと庫内温度が下がり易いため冷却機の運転率が低くなる。このように冷却機の運転率は冷却装置の周囲の温度と相関がある。上記冷却装置によると、冷却機の運転率に基づいて冷却開始温度及び冷却抑制温度の少なくとも一方を変更するので、冷却装置の周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0009】
また、前記制御部は、前記変更処理において、前記冷却機の運転率が基準運転率以上になると前記冷却抑制温度を高くしてもよい。
【0010】
上記冷却装置によると、冷却機の運転率が基準運転率以上になると冷却抑制温度を高くするので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0011】
また、本明細書によって開示される冷却装置は、庫内を冷却する冷却機と、庫内温度を検出する庫内温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度を監視して、庫内温度が冷却開始温度まで上昇すると前記冷却機の運転を開始し、庫内温度が前記冷却開始温度より低い冷却抑制温度まで低下すると前記冷却機の運転を抑制する制御処理と、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて前記冷却開始温度及び前記冷却抑制温度の少なくとも一方を変更する変更処理と、を実行する。
【0012】
上記冷却装置によると、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて冷却開始温度及び冷却抑制温度の少なくとも一方を変更するので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0013】
また、前記制御部は、前記変更処理において、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値が前記庫内設定温度に対して基準値以上低くなると前記冷却抑制温度を高くしてもよい。
【0014】
上記冷却装置によると、庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して基準値以上低くなると冷却抑制温度を高くするので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0015】
また、本明細書によって開示される冷却装置は、庫内を冷却する冷却機と、庫内温度を検出する庫内温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度を監視して、庫内温度が冷却開始温度まで上昇すると前記冷却機の運転を開始し、庫内温度が前記冷却開始温度より低い冷却抑制温度まで低下すると前記冷却機の運転を抑制する制御処理と、前記冷却機の運転率の変化幅、及び、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて、前記冷却開始温度及び前記冷却抑制温度の少なくとも一方を変更する変更処理と、を実行する。
【0016】
上記冷却装置によると、冷却機の運転率の変化幅、及び、庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて、冷却開始温度及び冷却抑制温度の少なくとも一方を変更するので、冷却機の不安定な動作を抑制しつつ、冷却開始温度又は冷却抑制温度を変更するか否かを精度よく判断できる。
【0017】
また、前記制御部は、前記変更処理において、前記冷却機の運転率の変化幅が第1の基準値以上であり、且つ、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値が前記庫内設定温度に対して第2の基準値以上低い場合に前記冷却抑制温度を高くしてもよい。
【0018】
上記冷却装置によると、冷却機の運転率の変化幅が第1の基準値以上であり、且つ、庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して第2の基準値以上低い場合に冷却抑制温度を高くするので、冷却機の不安定な動作を抑制しつつ、冷却抑制温度を変更するか否かを精度よく判断できる。
【0019】
また、前記制御部は、前記変更処理において、変更後の前記冷却開始温度又は変更後の前記冷却抑制温度を、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値と前記庫内設定温度との差に基づいて決定してもよい。
【0020】
上記冷却装置によると、変更後の冷却抑制温度や冷却開始温度が固定で決定されている場合に比べ、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差を小さくすることができる可能性が高くなる。
【0021】
また、本明細書によって開示される加熱装置は、庫内を加熱する加熱機と、庫内温度を検出する庫内温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度を監視して、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると前記加熱機の運転を開始し、庫内温度が前記加熱開始温度より高い加熱抑制温度まで上昇すると前記加熱機の運転を抑制する制御処理と、前記加熱機の運転率に基づいて前記加熱開始温度及び前記加熱抑制温度の少なくとも一方を変更する変更処理と、を実行する。
【0022】
上記加熱装置によると、加熱機の運転率に基づいて加熱開始温度及び加熱抑制温度の少なくとも一方を変更するので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0023】
また、本明細書によって開示される加熱装置は、庫内を加熱する加熱機と、庫内温度を検出する庫内温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度を監視して、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると前記加熱機の運転を開始し、庫内温度が前記加熱開始温度より高い加熱抑制温度まで上昇すると前記加熱機の運転を抑制する制御処理と、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて前記加熱開始温度及び前記加熱抑制温度の少なくとも一方を変更する変更処理と、を実行する。
【0024】
上記加熱装置によると、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて加熱開始温度及び加熱抑制温度の少なくとも一方を変更するので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0025】
また、本明細書によって開示される加熱装置は、庫内を加熱する加熱機と、庫内温度を検出する庫内温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度を監視して、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると前記加熱機の運転を開始し、庫内温度が前記加熱開始温度より高い加熱抑制温度まで上昇すると前記加熱機の運転を抑制する制御処理と、前記加熱機の運転率の変化幅、及び、前記庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて、前記加熱開始温度及び前記加熱抑制温度の少なくとも一方を変更する変更処理と、を実行する。
【0026】
上記加熱装置によると、加熱機の運転率の変化幅、及び、庫内温度センサによって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて加熱開始温度及び加熱抑制温度の少なくとも一方を変更するので、加熱機の不安定な動作を抑制しつつ、加熱開始温度及び加熱抑制温度を変更するか否かを精度よく判断できる。
【発明の効果】
【0027】
上記の冷却装置によると、庫内温度が冷却開始温度まで上昇すると冷却機の運転を開始し、庫内温度が冷却抑制温度まで低下すると冷却機の運転を抑制する冷却装置において、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0028】
また、上記の加熱装置によると、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると加熱機の運転を開始し、庫内温度が加熱抑制温度まで上昇すると加熱機の運転を抑制する加熱装置において、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<実施形態1>
実施形態1を
図1ないし
図6によって説明する。
(1)オープンショーケースの構成
先ず、
図1を参照して、実施形態1に係る冷却装置としてのオープンショーケース1の構成について説明する。以降の説明では
図1において紙面左側をオープンショーケース1の前側、紙面右側を後側というものとする。
【0031】
オープンショーケース1は、前側が開放されている冷却庫10を構成する本体部11と、本体部11の下方に設けられている機械室12とを備えている。本体部11の内側には庫内底板13、背面パネル14、及び、庫内上板15が設けられている。これらの板及びパネルと本体部11とによって循環通気路16が形成されている。また、背面パネル14の前側には商品を陳列するための棚17が上下方向に離間して複数取り付けられている。
【0032】
本体部11の底面と庫内底板13との間には庫内ファン18、蒸発器19、及び、庫内温度センサ20が設けられている。
図1に示すように庫内温度センサ20は庫内ファン18と蒸発器19との間に設けられている。
【0033】
庫内底板13の前側には庫内の空気を循環通気路16内に吸い込むための吸込口21が設けられている。また、庫内上板15の前側には循環通気路16内の空気を庫内に吹き出すための吹出口22が設けられている。庫内ファン18が回転すると庫内の空気が吸込口21から循環通気路16内に吸い込まれる。吸い込まれた空気は蒸発器19によって冷却され、吹出口22から庫内に吹き出される。
【0034】
図1に示すように吹出口22は吸込口21に向かって空気を吹き出すように設けられており、吹出口22から吸込口21に向かって吹き出された空気によってエアカーテンが形成される。また、背面パネル14には図示しない複数の穴が設けられており、循環通気路16を流れる空気はその穴からも庫内に流入する。
【0035】
機械室12には圧縮機23、凝縮器25、凝縮器25と蒸発器19とを接続するキャピラリチューブ24、凝縮器25を冷却する凝縮器ファン26などが設けられている。圧縮機23、凝縮器25、キャピラリチューブ24、蒸発器19、及び、凝縮器ファン26は冷却機を構成している。
【0036】
(2)オープンショーケースの電気的構成
次に、
図2を参照して、オープンショーケース1の電気的構成について説明する。オープンショーケース1は制御部30を備えている。制御部30には前述した圧縮機23、庫内ファン18、庫内温度センサ20、及び、凝縮器ファン26が電気的に接続されている。
【0037】
制御部30はCPU31、ROM32、RAM33などを備えて構成されている。CPU31はROM32に記憶されている制御プログラムを実行することによってオープンショーケース1の各部を制御する。ROM32には制御部30によって実行される制御プログラムや制御に用いられる各種のデータなどが記憶されている。RAM33はCPU31が各種の処理を実行するための主記憶装置として用いられる。
【0038】
(3)温度制御処理
次に、
図3を参照して、制御部30によって実行される温度制御処理について説明する。温度制御処理は制御処理の一例である。ここで、オープンショーケース1は設置される環境の標準的な温度が予め想定されているものとする。そして、
図3に示す例ではオープンショーケース1が設置されている環境の温度は上述した標準的な温度あるいはその周辺の温度であるものとする。以降の説明では上述した標準的な温度あるいはその周辺の温度のことを通常温度というものとし、オープンショーケース1の周囲の温度が通常温度である環境のことを通常環境というものとする。
【0039】
制御部30は庫内温度センサ20によって検出される庫内温度を監視して、庫内温度が予め設定されている冷却開始温度まで上昇すると圧縮機23の運転を開始する。圧縮機23の運転を開始すると庫内温度が徐々に低下する。制御部30は庫内温度が冷却開始温度より低い冷却抑制温度まで低下すると圧縮機23の運転を停止する。圧縮機23の運転を停止すると庫内温度が徐々に上昇する。この繰り返しによって庫内温度が冷却開始温度と冷却抑制温度との間に維持される。
【0040】
ここで、圧縮機23の運転を開始することは冷却機の運転を開始することの一例である。また、圧縮機23の運転を停止することは冷却機の運転を抑制することの一例である。なお、圧縮機23の運転を完全に停止するのではなく、冷却効果を下げて運転することによって圧縮機23の運転を抑制してもよい。
【0041】
上述した冷却開始温度及び冷却抑制温度は、通常環境において庫内温度の平均値(以下「庫内平均温度」という)と庫内設定温度とがほぼ一致するように実験などによって予め決定されたものである。このため通常環境の場合は上述した温度制御処理を行うことにより、
図3に示すように庫内平均温度と庫内設定温度とがほぼ一致する。つまり、通常環境の場合は庫内平均温度と庫内設定温度との乖離は小さい。
【0042】
(4)冷却抑制温度の変更
次に、
図4を参照して、オープンショーケース1の周囲の温度が前述した通常温度より高い環境で上述した温度制御処理を行った場合の温度変化について説明する。以降の説明ではオープンショーケース1の周囲の温度が通常温度より高い環境のことを過酷環境というものとする。
【0043】
図4に示すように、過酷環境では周囲の温度が高いことによって庫内温度が下がり難くなる。このため過酷環境では圧縮機23の運転を開始してから庫内温度が冷却抑制温度まで低下するまでに長時間を要する。ただし、過酷環境では周囲の温度が高いので、圧縮機23の運転を停止してから庫内温度が冷却開始温度に達するまでの時間については通常環境の場合(
図3に示す場合)と大きく変わらない。
【0044】
つまり、過酷環境では通常環境に比べて圧縮機23の運転時間が長くなる一方、圧縮機23の停止時間は通常環境と大きく変わらないので、通常環境に比べて圧縮機23の運転率が高くなる。ここで運転率は以下の式1によって表されるものとする。
運転率=運転時間/(運転時間+停止時間) ・・・ 式1
【0045】
圧縮機23の運転率が高いと
図4に示すように庫内平均温度が庫内設定温度よりも低下してしまう。つまり、圧縮機23の運転率が高いと庫内平均温度と庫内設定温度との乖離が大きくなる。そこで、制御部30は、庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくするために、圧縮機23の運転率に基づいて冷却開始温度及び冷却抑制温度の少なくとも一方を変更する。具体的には、実施形態1に係る制御部30は圧縮機23の運転率が高くなると冷却抑制温度を高くする。
【0046】
図5を参照して、冷却抑制温度を高くした場合の庫内温度の変化について説明する。
図5に示すように、冷却抑制温度を高くすると、冷却抑制温度を高くしない場合(
図4に示す場合)に比べて庫内温度が早い時点で冷却抑制温度まで低下する。庫内温度が早い時点で冷却抑制温度まで低下すると圧縮機23の運転時間が短くなるので、圧縮機23の運転率が低くなる。これにより、冷却抑制温度を高くしない場合に比べて庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0047】
ここで、実施形態1では変更後の冷却抑制温度は予め固定で決定されているものとする。変更後の冷却抑制温度は適宜に決定することができるが、高くし過ぎると庫内平均温度が庫内設定温度を大きく超えてしまう虞があるため、冷却抑制温度を高くする前に比べて庫内平均温度と庫内設定温度との差が小さくなる温度であることが望ましい。
【0048】
次に、
図6を参照して、制御部30によって実行される冷却抑制温度変更処理について説明する。冷却抑制温度変更処理は変更処理の一例である。以降の説明では通常環境で圧縮機23を運転することを通常運転といい、過酷環境で圧縮機23を運転することを過酷運転という。
【0049】
制御部30は1秒などの予め決められている時間が経過する毎に、その時を起点として過去の一定時間(図中のTa時間)における圧縮機23の運転率が予め設定されている基準運転率以上であるか否かを判断する。そして、制御部30は運転率が基準運転率以上である場合は冷却抑制温度を高くする。
【0050】
例えば時点T1ではその時(時点T1)を起点として過去のTa時間以内に圧縮機23が過酷運転されている期間が含まれているが、通常運転されている期間も含まれているため、時点T1では過去のTa時間における圧縮機23の運転率はまだ基準運転率以上にはなっていないものとする。このため、制御部30は時点T1ではまだ冷却抑制温度を高くしない。
【0051】
そして、時点T2で初めて過去のTa時間における運転率が基準運転率以上になったとする。この場合、制御部30は時点T2で冷却抑制温度を高くする。前述したように冷却抑制温度を高くすると圧縮機23の運転時間が短くなるので、時点T2以降の過酷運転では時点T2より前の過酷運転に比べて圧縮機23の運転時間が短くなる。
【0052】
ところで、冷却抑制温度を高くしたままにすると周囲の環境が通常環境に戻ったときに逆に圧縮機23の運転率が小さくなってしまい、庫内平均温度が庫内設定温度を大きく超えてしまう虞がある。このため、圧縮機23の運転率が基準運転率未満になった場合は冷却抑制温度を元に戻すことが望ましい。
【0053】
(5)実施形態の効果
以上説明した実施形態1に係るオープンショーケース1によると、圧縮機23の運転率が基準運転率以上になると冷却抑制温度を高くするので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0054】
また、周囲の温度を検出する外気温度センサを用いた場合は、外気温度センサの周囲のみ局部的に温度が変化するような条件では意図する効果が得られず、逆効果となってしまう虞がある。これに対し、オープンショーケース1によると、外気温度センサを用いないので、意図する効果をより確実に得ることができる。
【0055】
また、冷却抑制温度を高くすると蒸発器19を低温で運転する時間が短くなるので、オープンショーケース1のように霜付し易い冷却装置の場合には霜付の抑制にも有効である。また、蒸発器19に付着した霜を溶かす除霜運転では圧縮機23を停止させる必要があるので庫内温度が上がり易い。上述したように冷却抑制温度を高くすると霜付が抑制されるので、除霜運転の回数を抑制することができる。これにより、除霜運転によって庫内温度が上がってしまうことを抑制することもできる。
【0056】
<実施形態2>
次に、実施形態2を
図7ないし
図8によって説明する。
前述した実施形態1に係る制御部30は圧縮機23の運転率に基づいて冷却開始温度及び冷却抑制温度の少なくとも一方を変更する。これに対し、実施形態2に係る制御部30は、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて冷却開始温度及び冷却抑制温度の少なくとも一方を変更する。
【0057】
(1)冷却抑制温度の変更
図7及び
図8を参照して、通常環境において1サイクル中に検出される庫内温度、及び、過酷環境において1サイクル中に検出される庫内温度について説明する。ここで1サイクルとは、圧縮機23の運転を開始してから運転を停止し、その後に運転を開始するまでの期間をいう。
【0058】
図7に示すように通常環境では1サイクル中に検出される庫内温度の平均値は庫内設定温度とほぼ同じになる。これに対し、
図8に示すように過酷環境では通常環境に比べて圧縮機23の運転時間が長くなるので、1サイクル中に検出される庫内温度の平均値は庫内設定温度より低くなる。つまり、過酷環境では庫内平均温度と庫内設定温度との乖離が大きくなる。
【0059】
そこで、制御部30は、庫内温度センサ20によって検出される庫内温度を例えば1秒などの予め決められている時間間隔で監視し、1サイクルが完了する毎にその1サイクル中に検出された庫内温度の平均値を算出する。そして、制御部30は算出した平均値が庫内設定温度に対して基準値(例えば1℃)以上低くなると冷却抑制温度を高くする。ここで、実施形態2でも変更後の冷却抑制温度は予め固定で決定されているものとする。
【0060】
ところで、冷却抑制温度を高くしたままにすると周囲の環境が通常環境に戻ったときに逆に運転率が小さくなってしまい、庫内平均温度が庫内設定温度より高くなってしまう虞がある。このため、1サイクル中の庫内温度の平均値と庫内設定温度との差が基準値未満に戻った場合は冷却抑制温度を元に戻すことが望ましい。
【0061】
(2)実施形態の効果
以上説明した実施形態2に係るオープンショーケースによると、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して基準値以上低くなると冷却抑制温度を高くするので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0062】
<実施形態3>
次に、実施形態3を
図9によって説明する。
圧縮機23の運転率は必ずしも庫内温度の平均値と精度よく対応しているとは限らない。このため冷却抑制温度を高くするか否かを運転率だけから判断すると、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差が小さいにもかかわらず冷却抑制温度を高くしたり、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差が大きいにもかかわらず冷却抑制温度を高くしなかったりするといったことが起こらないとはいえない。
【0063】
これに対し、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値は実際の庫内温度の平均値を表しているので、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて冷却抑制温度を高くするようにすると、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差が小さいにもかかわらず冷却抑制温度を高くしたり、庫内温度の平均値と庫内設定温度との差が大きいにもかかわらず冷却抑制温度を高くしなかったりするといったことが起こり難い。つまり、冷却抑制温度を高くするか否かを精度よく判断できる。
【0064】
しかしながら、庫内温度は周囲の温度などの外的要因に影響され易いので、運転率が大きく変化しない範囲で庫内温度の平均値と庫内設定温度との差が一時的に大きくなることもあり得る。その場合にも冷却抑制温度を高くすると冷却装置の動作が不安定になりかねない。
【0065】
そこで、実施形態3に係る制御部30は、圧縮機23の運転率の変化幅、及び、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて、冷却開始温度及び冷却抑制温度の少なくとも一方を変更する。具体的には、実施形態3に係る制御部30は、圧縮機23の運転率の変化幅が第1の基準値以上であり、且つ、庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して第2の基準値以上低い場合に冷却抑制温度を高くする。
【0066】
(1)運転率の変化
図9を参照して、運転率の変化について説明する。制御部30は1サイクルが完了する毎に、過去の直近の3サイクルのうち運転率が最も大きいサイクルの運転率と運転率が最も小さいサイクルの運転率との差が第1の基準値(例えば10%)以上であるか否かを判断し、第1の基準値以上である場合は運転率が変化したと判断する。最も大きい運転率と最も小さい運転率との差は変化幅の一例である。
【0067】
例えば
図9においてサイクルCが完了した時点を例に説明すると、過去の直近の3サイクルはサイクルA、サイクルB、サイクルCである。ここではサイクルCの運転率が最も大きく、サイクルAの運転率が最も小さいものとする。また、サイクルCの運転率は70%であり、サイクルAの運転率は50%であったとする。この場合、最も大きい運転率と最も小さい運転率との差は20%(=70%−50%)であるので、制御部30は運転率が変化したと判断することになる。
【0068】
(2)冷却抑制温度の変更
制御部30は、運転率が変化したと判断した場合は、過去の直近の3サイクルのうち最後の1サイクル中の庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して第2の基準値(例えば1℃)以上低いか否かを判断する。そして、制御部30は第2の基準値以上低いと判断した場合に冷却抑制温度を高くする。
【0069】
ところで、運転率は周囲の環境が通常環境から過酷環境に変化したときのみでなく、過酷環境から通常環境に変化したときにも変化する。その場合は最後の1サイクルは通常環境での運転になるため1サイクル中の庫内温度の平均値と庫内設定温度との差は第2の基準値未満となる。冷却抑制温度を高くしたままにすると通常環境に戻ったときに逆に運転率が小さくなってしまい、庫内平均温度が庫内設定温度より高くなってしまう虞があるので、運転率が変化した場合に最後の1サイクル中の庫内温度の平均値と庫内設定温度との差が第2の基準値未満である場合は冷却抑制温度を元に戻すことが望ましい。
【0070】
(3)冷却抑制温度の補正値
実施形態3に係る制御部30は、冷却抑制温度を変更するとき、変更後の冷却抑制温度を、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて決定する。具体的には、実施形態3に係る制御部30は、冷却抑制温度を変更するとき、以下の式2によって補正値を算出する。そして、制御部30は算出した補正値を基準の冷却抑制温度に加算することによって変更後の冷却抑制温度を決定する。
補正値=(庫内設定温度−最後の1サイクルにおける庫内平均温度)/2 ・・・ 式2
【0071】
(4)実施形態の効果
以上説明した実施形態3に係るオープンショーケースによると、圧縮機23の運転率の変化幅が第1の基準値以上であり、且つ、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して第2の基準値以上低い場合に冷却抑制温度を高くするので、圧縮機23の不安定な動作を抑制しつつ、冷却抑制温度を高くするか否かを精度よく判断できる。
【0072】
更に、実施形態3に係るオープンショーケースによると、変更後の冷却抑制温度を、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて決定するので、変更後の冷却抑制温度が固定で決定されている場合に比べ、庫内平均温度と庫内設定温度との差を小さくすることができる可能性が高くなる。
【0073】
<実施形態4>
次に、実施形態4を説明する。
実施形態4は実施形態1の変形例である。前述した実施形態1に係るオープンショーケースは庫内を冷却するものであるが、実施形態4に係るオープンショーケースは庫内を加熱するものである。実施形態4に係るオープンショーケースの構成は冷却機に替えて加熱機を備えている点を除いて実施形態1に係るオープンショーケースと実質的に同じ構成である。実施形態4に係るオープンショーケースは加熱装置の一例である。
【0074】
実施形態4に係る制御部30は、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると加熱機の運転を開始し、庫内温度が加熱抑制温度まで上昇すると加熱機の運転を停止する。加熱装置の場合は周囲の温度が低くなると庫内温度が上がり難くなるため加熱機が運転されている時間が長くなる。加熱機が運転されている時間が長くなると加熱機の運転率が高くなる。加熱機の運転率が高くなると庫内平均温度が庫内設定温度よりも大きく上昇してしまう。
【0075】
そこで、実施形態4に係る制御部30は、加熱機の運転率が基準運転率以上になると、庫内平均温度と庫内設定温度との乖離が大きくならないようにするために加熱抑制温度を低くする。加熱抑制温度を低くすると加熱機の運転時間が短くなるので加熱機の運転率が低くなる。加熱機の運転率が低くなると庫内温度が低下する。これにより、庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0076】
以上説明した実施形態4に係るオープンショーケースによると、加熱機の運転率が基準運転率以上になると加熱抑制温度を低くするので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0077】
<実施形態5>
次に、実施形態5を説明する。
実施形態5は実施形態2の変形例である。前述した実施形態2に係るオープンショーケースは庫内を冷却するものであるが、実施形態5に係るオープンショーケースは庫内を加熱するものである。実施形態5に係るオープンショーケースの構成は冷却機に替えて加熱機を備えている点を除いて実施形態2に係るオープンショーケースと実質的に同じ構成である。実施形態5に係るオープンショーケースは加熱装置の一例である。
【0078】
実施形態5に係る制御部30は、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると加熱機の運転を開始し、庫内温度が加熱抑制温度まで上昇すると加熱機の運転を停止する。加熱装置の場合は周囲の温度が低くなると庫内温度が上がり難くなるため加熱機が運転されている時間が長くなる。加熱機が運転されている時間が長くなると庫内平均温度が庫内設定温度よりも大きく上昇してしまう。
【0079】
そこで、実施形態5に係る制御部30は、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して基準値(例えば1℃)以上高くなると、庫内平均温度と庫内設定温度との乖離が大きくならないようにするために加熱抑制温度を低くする。
【0080】
以上説明した実施形態5に係るオープンショーケースによると、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して基準値以上高くなると加熱抑制温度を低くするので、周囲の温度を検出する外気温度センサを備えることなく庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0081】
<実施形態6>
次に、実施形態6を説明する。
実施形態6は実施形態3の変形例である。前述した実施形態3に係るオープンショーケースは庫内を冷却するものであるが、実施形態6に係るオープンショーケースは庫内を加熱するものである。実施形態6に係るオープンショーケースの構成は冷却機に替えて加熱機を備えている点を除いて実施形態3に係るオープンショーケースと実質的に同じ構成である。実施形態6に係るオープンショーケースは加熱装置の一例である。
【0082】
実施形態6に係る制御部30は、庫内温度が加熱開始温度まで低下すると加熱機の運転を開始し、庫内温度が加熱抑制温度まで上昇すると加熱機の運転を停止する。そして、実施形態6に係る制御部30は、加熱機の運転率の変化幅が第1の基準値以上であり、且つ、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して第2の基準値以上高い場合に加熱抑制温度を低くする。
【0083】
以上説明した実施形態6に係るオープンショーケースによると、加熱機の運転率の変化幅が第1の基準値以上であり、且つ、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値が庫内設定温度に対して第2の基準値以上高い場合に加熱抑制温度を低くするので、加熱機の不安定な動作を抑制しつつ、加熱抑制温度を低くするか否かを精度よく判断できる。
【0084】
更に、実施形態6に係るオープンショーケースによると、変更後の加熱抑制温度を、庫内温度センサ20によって検出された庫内温度の平均値と庫内設定温度との差に基づいて決定するので、変更後の加熱抑制温度が固定で決定されている場合に比べ、庫内平均温度と庫内設定温度との差を小さくすることができる可能性が高くなる。
【0085】
<他の実施形態>
上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0086】
(1)上記実施形態1では過去の一定時間Taにおける冷却機の運転率が予め設定されている基準運転率以上である場合に冷却抑制温度を高くする場合を例に説明した。これに対し、1サイクルが完了する毎に過去の直近の3サイクルにおける平均運転率が基準運転率以上であるか否かを判断し、基準運転率以上である場合に冷却抑制温度を高くするようにしてもよい。なお、過去の直近の3サイクルは一例であり、例えば過去の直近の1サイクルの運転率であってもよい。実施形態4についても同様である。
【0087】
(2)上記実施形態1及び2では冷却抑制温度を高くするとき変更後の冷却抑制温度が予め固定で決定されている場合を例に説明した。これに対し、実施形態1及び2においても実施形態3と同様に式2によって算出される補正値を基準の冷却抑制温度に加算した温度を変更後の冷却抑制温度としてもよい。実施形態4及び実施形態5についても同様である。
【0088】
(3)上記実施形態1では冷却装置の周囲の温度が高い場合(冷却機の運転率が高い場合)は冷却抑制温度を高くする例を説明した。これに替えて、あるいはこれに加えて、冷却装置の周囲の温度が高い場合は冷却開始温度を高くしてもよい。冷却装置の場合は冷却開始温度を高くすると冷却機の停止時間が長くなるので冷却機の運転率が低くなる。冷却機の運転率が低くなると庫内温度の平均値が高くなる。これにより庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。ここでは実施形態1を例に説明したが、実施形態2及び3についても同様である。
【0089】
(4)上記実施形態1では冷却装置の周囲の温度が高い場合(冷却機の運転率が高い場合)は冷却抑制温度を高くする例を説明した。これに替えて、あるいはこれに加えて、冷却装置の周囲の温度が低い場合(冷却機の運転率が低い場合)は冷却抑制温度を低くするようにしてもよい。冷却装置の周囲の温度が低いと庫内温度が下がり易いため冷却機の運転時間が短くなる。冷却機の運転時間が短くなると冷却機の運転率が低くなる。冷却機の運転率が低くなると庫内温度の平均値が高くなる。この場合、冷却抑制温度を低くすると冷却機の運転時間が長くなるので冷却機の運転率が高くなる。冷却機の運転率が高くなると庫内温度の平均値が低くなる。これにより庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0090】
また、冷却装置の周囲の温度が低い場合は、冷却抑制温度を低くするのではなく、冷却開始温度を低くしてもよい。冷却開始温度を低くすると冷却機の停止時間が短くなるので冷却機の運転率が高くなる。冷却機の運転率が高くなると庫内温度の平均値が低くなる。これにより庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
ここでは実施形態1を例に説明したが、実施形態2及び3についても同様である。
【0091】
(5)上記実施形態4では加熱装置の周囲の温度が低い場合(加熱機の運転率が高い場合)は加熱抑制温度を低くする場合を例に説明した。これに替えて、あるいはこれに加えて、加熱装置の周囲の温度が低い場合は加熱開始温度を低くしてもよい。加熱装置の場合は加熱開始温度を低くすると加熱機の停止時間が長くなるので加熱機の運転率が低くなる。加熱機の運転率が低くなると庫内温度の平均値が低くなる。これにより庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。ここでは実施形態4を例に説明したが、実施形態5及び6についても同様である。
【0092】
(6)上記実施形態4では加熱装置の周囲の温度が低い場合(加熱機の運転率が高い場合)は加熱抑制温度を低くする例を説明した。これに替えて、あるいはこれに加えて、加熱装置の周囲の温度が高い場合(加熱機の運転率が低い場合)は加熱抑制温度を高くするようにしてもよい。加熱装置の周囲の温度が高いと庫内温度が上がり易いため加熱機の運転時間が短くなる。加熱機の運転時間が短くなると加熱機の運転率が低くなる。加熱機の運転率が低くなると庫内温度の平均値が低くなる。この場合、加熱抑制温度を高くすると加熱機の運転時間が長くなるので加熱機の運転率が高くなる。加熱機の運転率が高くなると庫内温度の平均値が高くなる。これにより庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
【0093】
また、加熱装置の周囲の温度が高い場合は、加熱抑制温度を高くするのではなく、加熱開始温度を高くしてもよい。加熱開始温度を高くすると加熱機の停止時間が短くなるので加熱機の運転率が高くなる。加熱機の運転率が高くなると庫内温度の平均値が高くなる。これにより庫内平均温度と庫内設定温度との乖離を小さくすることができる。
ここでは実施形態4を例に説明したが、実施形態5及び6についても同様である。
【0094】
(7)上記実施形態1〜3では冷却装置として庫内を冷却するオープンショーケースを例に説明した。しかしながら、冷却装置は庫内を冷却するものであればよく、オープンショーケースに限られない。例えば冷却装置は冷蔵庫であってもよいし、冷凍庫であってもよい。
【0095】
また、冷蔵庫などの扉を有する冷却装置の場合は、冷却開始温度あるいは冷却抑制温度を変更するか否かを、扉の開閉頻度も考慮して判断してもよい。
【0096】
(8)上記実施形態4〜6では加熱装置として庫内を加熱するオープンショーケースを例に説明した。しかしながら、加熱装置は庫内を加熱するものであればよく、オープンショーケースに限られない。例えば加熱装置はオーブンであってもよいし、フライヤーであってもよい。
【0097】
また、オーブンなどの扉を有する加熱装置の場合は、加熱開始温度あるいは加熱抑制温度を変更するか否かを、扉の開閉頻度も考慮して判断してもよい。
【0098】
(9)上記実施形態では制御部30がCPU31を備えている場合を例に説明した。これに対し、制御部30はCPU31に替えてFPGA(Field Programmable Gate Array)を備えていてもよい。また、制御部30はASICによって構成されてもよい。