(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
床面(F)の上方に配置される筐体(3)と、その筐体(3)の内部に収容された冷水タンク(15)と、その冷水タンク(15)内の飲料水を冷却する冷却装置(19)と、前記冷水タンク(15)内の飲料水を外部に注出する冷水コック(25)と、前記筐体(3)と床面(F)との間を上下に仕切るように設置されたサーバートレイ(4)とを有し、
前記サーバートレイ(4)は、前記筐体(3)を受け支えるサーバー載置面(30)と、そのサーバー載置面(30)を囲むように設けられた周壁部(31)と、その周壁部(31)で囲まれた領域内に配置され、水の有無に応じて水漏れの報知状態と非報知状態との間で変化する水漏れインジケーター(33)とを有し、
前記サーバートレイ(4)は、前記サーバー載置面(30)と前記周壁部(31)との間を前記周壁部(31)に沿って延びる集水溝(32)を更に有し、その集水溝(32)に連通するように前記水漏れインジケーター(33)を配置し、
前記集水溝(32)は、上方から見て、前記筐体(3)の底板(8)を囲むように環状に延びており、その集水溝(32)に、前記水漏れインジケーター(33)に近づくに従って次第に低くなる傾斜を設け、その集水溝(32)の傾斜により、集水溝(32)に溜まった水が前記水漏れインジケーター(33)に向かって誘導されるようになっている、
ウォーターサーバー。
前記支持脚(35)は、前記サーバー載置面(30)と床面(F)との間に自走式掃除ロボット(2)が自走して出入りするロボット収容空間(5)が形成されるように自走式掃除ロボット(2)の背の高さよりも長く形成されている請求項2に記載のウォーターサーバー。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ウォーターサーバーは、フローリング等の床面に設置されることが多い。そして、ウォーターサーバーから万一水漏れしたときに、その水で床面が濡れると、床面が腐食したり変色したりする原因となる。特に、少しずつ水漏れするとき(例えば、微量の水がにじみ出るように水漏れするとき)は、漏れ出た水が目に見える形として現われにくいので、水漏れの発見が遅れやすく、その結果、床面の腐食等が生じやすい。
【0005】
この発明が解決しようとする課題は、万一水漏れしたときに、水漏れを早期に発見することが可能なウォーターサーバーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、この発明では以下の構成のウォーターサーバーを提供する。
床面の上方に配置される筐体と、その筐体の内部に収容された冷水タンクと、その冷水タンク内の飲料水を冷却する冷却装置と、前記冷水タンク内の飲料水を外部に注出する冷水コックと、前記筐体と床面との間を上下に仕切るように設置されたサーバートレイとを有し、
前記サーバートレイは、前記筐体を受け支えるサーバー載置面と、そのサーバー載置面を囲むように設けられた周壁部と、その周壁部で囲まれた領域内に配置され、水の有無に応じて水漏れの報知状態と非報知状態との間で変化する水漏れインジケーターとを有するウォーターサーバー。
【0007】
このようにすると、万一水漏れしたときに、筐体と床面の間を仕切るように設置されたサーバートレイが水を受け止め、サーバートレイに設けられた水漏れインジケーターが水漏れの報知状態に変化するので、早期に水漏れを発見することが可能となる。
【0008】
前記サーバートレイは、前記サーバー載置面と前記周壁部との間を前記周壁部に沿って延びる集水溝を更に有し、その集水溝に連通するように前記水漏れインジケーターを配置したものを採用すると好ましい。
【0009】
このようにすると、サーバートレイ上の水が集水溝を通って水漏れインジケーターに到達しやすくなり、早期に水漏れを発見することが可能となる。
【0010】
さらに、前記集水溝は、前記水漏れインジケーターに近づくに従って次第に低くなる傾斜を有するものを採用すると好ましい。
【0011】
このようにすると、集水溝に溜まった水が、集水溝の傾斜により水漏れインジケーターに向かって誘導されるので、水漏れした水の量が少ない段階でも、水漏れインジケーターが水漏れ報知状態に変化する。そのため、早期に水漏れを発見することが可能である。
【0012】
前記サーバートレイとしては、前記サーバー載置面の外側の位置から下方に延びて床面に接触する支持脚を有するものを採用することができる。
【0013】
このとき、前記水漏れインジケーターとしては、前記サーバートレイの上面に開口して前記支持脚の内部に延びるフロート収容凹部と、そのフロート収容凹部に水が入ったときに水の浮力で上昇するように前記フロート収容凹部内に挿入された水検出フロートとを有し、その水検出フロートは、水の浮力で上昇したときに前記フロート収容凹部から露出する部分に水漏れの報知色が付されているものを採用することができる。
【0014】
このようにすると、サーバートレイの支持脚の内部を水検出フロートの収容部分として利用しているので、水検出フロートの長さを長く設定することができ、水検出フロートが水の浮力で上昇するときの水検出フロートの上昇距離を大きく設定することができる。そのため、水検出フロートが水の浮力で上昇したときに、水検出フロートがフロート収容凹部から大きく突出し、水漏れを確実に報知することができる。また、電気式の水漏れインジケーターを採用した場合と比較して、水漏れインジケーターの構成が単純なので故障しにくく、動作の信頼性に優れる。
【0015】
また、前記水漏れインジケーターとしては、前記サーバートレイの上面に開口して前記支持脚の内部に延びるフロート収容凹部と、そのフロート収容凹部内に設けられ、水を吸収して膨らむ吸水性ポリマーと、前記フロート収容凹部内に水が入ったときに前記吸水性ポリマーに押し上げられるように前記フロート収容凹部内に挿入された水検出フロートとを有し、その水検出フロートは、前記吸水性ポリマーで押し上げられたときに前記フロート収容凹部から露出する部分に水漏れの報知色が付されているものを採用することができる。
【0016】
このようにすると、サーバートレイの支持脚の内部を水検出フロートの収容部分として利用しているので、水検出フロートの長さを長く設定することができ、水検出フロートが吸水性ポリマーで押し上げられるときの水検出フロートの上昇距離を大きく設定することができる。また、吸水性ポリマーの膨張力を利用して水検出フロートを上昇させるので、水の浮力で水検出フロートを上昇させる場合よりも、水検出フロートを大きく上昇させることができる。そのため、水検出フロートが吸水性ポリマーで押し上げられたときに、水検出フロートがフロート収容凹部から大きく突出し、水漏れを確実に報知することができる。また、電気式の水漏れインジケーターを採用した場合と比較して、水漏れインジケーターの構成が単純なので故障しにくく、動作の信頼性に優れる。
【0017】
前記支持脚は、前記サーバー載置面と床面との間に自走式掃除ロボットが自走して出入りするロボット収容空間が形成されるように自走式掃除ロボットの背の高さよりも長く形成されたものを採用することができる。
【0018】
このようにすると、サーバートレイの支持脚の内部に収容される水検出フロートの長さを効果的に長く設定することが可能である。サーバー載置面と床面との間に自走式掃除ロボットを収容するので、ウォーターサーバーと自走式掃除ロボットの両方を、省スペースで設置することが可能である。
【0019】
前記サーバートレイと前記筐体は、両者が相対移動しないように締結手段で締結すると好ましい。
【0020】
このようにすると、人がウォーターサーバーの筐体にぶつかったり、地震が起きたりしたときにも、ウォーターサーバーの筐体が転倒するのを効果的に防止することが可能となる。
【0021】
また、この発明では、上記構成のウォーターサーバーに使用することが可能なサーバートレイとして、ウォーターサーバーの筐体を受け支えるサーバー載置面と、そのサーバー載置面を囲むように設けられた周壁部と、その周壁部で囲まれた領域内に配置され、水の有無に応じて水漏れの報知状態と非報知状態との間で変化する水漏れインジケーターとを有するものを提供する。
【発明の効果】
【0022】
この発明のウォーターサーバーは、万一水漏れしたときに、筐体と床面の間を仕切るように設置されたサーバートレイが水を受け止め、サーバートレイに設けられた水漏れインジケーターが水漏れの報知状態に変化するので、早期に水漏れを発見することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に、この発明の実施形態のウォーターサーバー1と、床面Fを自動的に走行して床面Fを掃除する自走式掃除ロボット2とを組み合わせたウォーターサーバーユニットを示す。
【0025】
ウォーターサーバー1は、床面Fの上方に配置された筐体3と、筐体3の下端と床面Fとの間を上下に仕切るように配置されたサーバートレイ4とを有する。サーバートレイ4と床面Fの間には、自走式掃除ロボット2が自走して出入りするロボット収容空間5が形成されている。
【0026】
図2に示すように、筐体3は、上下方向に延びる筒壁6と、筒壁6の上部に取り付けられた天板7と、筒壁6の下部に取り付けられた底板8とからなる。底板8は、図示しないビスで筒壁6に固定されている。筒壁6は、左右一対の側面板10と、側面板10の前縁同士を連結する前面板11と、側面板10の後縁同士を連結する後面板12とで構成されている。この実施形態において、筒壁6は、略円形の外周をもつ円筒状に形成されているが、略方形の外周をもつ角筒状に形成したものを採用してもよい。
【0027】
筐体3の天板7には、交換式の原水容器13が着脱可能にセットされている。原水容器13は、水出口14を下向きにした姿勢で筐体3の天板7に載置される。原水容器13の容量は、満水状態で8〜20リットル程度である。筐体3の天板7には、天板7の上に載置した原水容器13から筐体3の内部の冷水タンク15に飲料水を導入する水導入管16が設けられている。また、筐体3の上部には、原水容器13を覆う化粧カバー17が取り付けられている。
【0028】
筐体3の内部には、低温の飲料水を収容する冷水タンク15と、高温の飲料水を収容する温水タンク18とが収容されている。冷水タンク15には、冷水タンク15内に収容された飲料水を冷却する冷却装置19が取り付けられている。冷却装置19は、冷水タンク15の外周に巻き付けられた冷媒管20と、筐体3の底板8に固定されたコンプレッサ21と、筐体3の後面板12に固定された凝縮器22とを配管23で接続して構成されている。冷媒管20は、コンプレッサ21の作動によりマイナス15℃からマイナス30℃程度に冷却され、冷水タンク15内の飲料水を低温(5℃程度)に保つようになっている。
【0029】
冷水タンク15の底面には、冷水タンク15内の低温の飲料水を筐体3の外部に注出する冷水注出管24が接続されている。冷水注出管24には、筐体3の外部から操作可能な冷水コック25が設けられ、この冷水コック25を開くことによって冷水タンク15から低温の飲料水をカップ等に注出できるようになっている。ここで、冷水コック25は筐体3の前側に配置されている(すなわち、冷水コック25のある側が筐体3の前側、その反対側が筐体3の後側である)。冷水タンク15の飲料水の容量は、原水容器13の容量よりも小さく、2〜4リットル程度である。
【0030】
温水タンク18は、冷水タンク15の下方に配置されている。温水タンク18には、温水タンク18内に収容された飲料水を加熱する加熱装置26が取り付けられている。図では、加熱装置26にシースヒーターを採用した例を示しているが、バンドヒーターを採用することもできる。シースヒーターは、金属製のパイプの中に通電により発熱する発熱線を収容したものであり、温水タンク18の壁面を貫通して温水タンク18の内部を延びるように取り付けられる。バンドヒーターは、通電により発熱する発熱線が埋め込まれた円筒形の発熱体であり、温水タンク18の外周に密着して取り付けられる。加熱装置26は、温水タンク18内の飲料水を高温(90℃程度)に保つ。
【0031】
温水タンク18の上面には、温水タンク18内の高温の飲料水を筐体3の外部に注出する温水注出路27が接続されている。温水注出路27には、筐体3の外部から操作可能な温水コック28が設けられ、この温水コック28を開くことによって温水タンク18から高温の飲料水をカップ等に注出できるようになっている。温水コック28は、冷水コック25と同様に筐体3の前側に配置されている。温水タンク18の容量は1〜2リットル程度である。
【0032】
冷水タンク15と温水タンク18はタンク接続管29を介して連通しており、温水タンク18から飲料水を注出すると、その飲料水と同量の飲料水が、タンク接続管29を通って冷水タンク15から温水タンク18に流入し、温水タンク18が常に満水状態に保たれるようになっている。
【0033】
図3、
図4に示すように、サーバートレイ4は、ウォーターサーバー1の筐体3を受け支えるサーバー載置面30と、上方から見てサーバー載置面30を囲むように設けられた周壁部31と、サーバー載置面30と周壁部31との間を周壁部31に沿って延びる集水溝32と、周壁部31で囲まれた領域内に配置した水漏れインジケーター33とを有する。
【0034】
サーバー載置面30は、サーバー載置面30に載置された筐体3を安定して支持することができるように、ウォーターサーバー1の筐体3の底板8と同じ面積かそれよりも広い面積を有する面とされている。また、サーバー載置面30は、図では、底板8の形状の異なる複数種類の筐体3を使用可能とするために水平な平面とされている。
【0035】
周壁部31は、サーバー載置面30よりも高い位置まで突出する部分がサーバー載置面30を囲むように連なった形状を有し、サーバー載置面30に載置した筐体3から万一水漏れしたときに、サーバー載置面30よりも高い位置まで水を堰き止めることが可能となっている。
【0036】
図4に示すように、集水溝32は、上方から見て、ウォーターサーバー1の筐体3の底板8を囲むように環状に延びている。水漏れインジケーター33は、ウォーターサーバー1の筐体3の前側に、左右に間隔をあけて一対設けられており、集水溝32は、これらの水漏れインジケーター33に連通するように配置されている。集水溝32は、水漏れインジケーター33に近づくに従って次第に低くなる傾斜を有する。具体的には、集水溝32には、サーバー載置面30の後側中央の位置から左右それぞれの水漏れインジケーター33に向かって溝底が低くなるように傾斜が設けられている。また、集水溝32には、サーバー載置面30の前側中央の位置から左右それぞれの水漏れインジケーター33に向かって溝底が低くなるように傾斜が設けられている。
【0037】
サーバートレイ4と筐体3は、両者が相対移動しないように締結手段34で締結されている。この実施形態では、筐体3の底板8が、筐体3の筒壁6よりも外側に突出する張り出し部8aを有する。そして、締結手段34は、底板8の張り出し部8aを間に挟んでサーバー載置面30の上側に対向するようにサーバートレイ4の周壁部31に取り付けられた押さえ板であり、この押さえ板で底板8の張り出し部8aを押さえ付けることによって、サーバートレイ4に対する筐体3の相対移動を阻止するようになっている。
【0038】
図3、
図5に示すように、サーバートレイ4は、サーバー載置面30の外側の位置から下方に延びて床面Fに接触する複数の支持脚35,36を有する。複数の支持脚35,36は、ウォーターサーバー1の筐体3の前側に位置する左右一対の支持脚35と、筐体3の後側に位置する支持脚36とからなる。それぞれの支持脚35,36は、サーバー載置面30と床面Fとの間に自走式掃除ロボット2を収容するロボット収容空間5が形成されるように自走式掃除ロボット2の背の高さよりも長く形成されている。また、前側の左右一対の支持脚35の間隔は、自走式掃除ロボット2の幅よりも大きく設定されており、自走式掃除ロボット2がサーバートレイ4の前側から左右一対の支持脚35の間を通ってロボット収容空間5に自走して出入りできるようになっている。
【0039】
自走式掃除ロボット2は、床面Fを走行するための走行装置40と、床面Fのゴミを取り除く集塵装置41と、内蔵の充電池42とを有し、その充電池42から供給される電力で走行装置40と集塵装置41を駆動するようになっている。自走式掃除ロボット2は、この実施形態では、
図5に示すように、上方から見たときに25〜35cmの直径をもつ円形状とされている。また、自走式掃除ロボット2は、床面Fを走行している状態での床面Fから上面までの高さが5〜10cmとされている。
【0040】
ロボット収容空間5には、自走式掃除ロボット2をロボット収容空間5内に収容した状態で充電池42に充電を行なう充電ターミナル43が設置されている。充電ターミナル43には、自走式掃除ロボット2が自走してロボット収容空間5に入ったときに自走式掃除ロボット2と接触する位置に充電端子44が設けられている。ここで、ウォーターサーバー1の筐体3の後側に位置する支持脚36と充電ターミナル43とは、両者が相対移動しないようにボルト等の固定手段(図示せず)で締結されている。
【0041】
ロボット収容空間5の上下方向の幅は、自走式掃除ロボット2の高さよりも0.5〜5.0cm程度大きく設定されている。0.5cmよりも大きく設定することにより自走式掃除ロボット2とサーバートレイ4の干渉を確実に防止することができ、5.0cmよりも小さく設定することにより、サーバートレイ4の支持脚35,36の長さを抑えて、ウォーターサーバー1の筐体3の姿勢を安定させることができる。また、サーバートレイ4は、床面Fに設置したときの占有面積を抑えるために、上方から見たときに一辺が50cm(好ましくは45cm)の仮想正方形内に収まる大きさとされている。
【0042】
図6に示すように、水漏れインジケーター33は、サーバートレイ4の上面に開口して支持脚35の内部に延びるフロート収容凹部50と、フロート収容凹部50に挿入された水検出フロート51とを有する。フロート収容凹部50は、集水溝32からフロート収容凹部50に水が流入したときにその水が床面Fに漏れ出さないように閉じた構造となっている。水検出フロート51は、頭部52と、頭部52から下方に延びる胴部53とを有する。フロート収容凹部50に水が存在しないとき、水検出フロート51の頭部52は外部に露出し、水検出フロート51の胴部53はフロート収容凹部50内に隠れて、外部から見えない状態となっている。
【0043】
水検出フロート51は、全体として水よりも小さい比重をもつように形成され、
図7に示すように、フロート収容凹部50に水が入ったときに水の浮力で上昇するようになっている。図では、水検出フロート51として、非発泡樹脂で表面を覆った中空構造のものを採用しているが、発泡樹脂で全体を成形したもの等を採用することも可能である。
【0044】
水検出フロート51の頭部52には、サーバートレイ4の周壁部31の表面と同じ色が付されている。一方、水検出フロート51の胴部53(つまり水の浮力で上昇したときにフロート収容凹部50から露出する部分)には、水漏れの報知色が付されている。サーバートレイ4の周壁部31に、黒色、灰色、白色、水色、茶色等の色が付されているとき、水漏れの報知色としては、サーバートレイ4の周壁部31の色とは異なる色が挙げられ、例えば、赤色、黄色等である。赤色と黄色を交互に付してもよい。
【0045】
この水漏れインジケーター33は、水の有無に応じて、水漏れの報知状態と非報知状態との間で変化する。具体的には、フロート収容凹部50内に水が存在しないときは、
図6に示すように、水検出フロート51が下降した状態なので、水検出フロート51の胴部53に付された水漏れの報知色が外部に見えず、水漏れの非報知状態となる。そして、フロート収容凹部50内に水が入ったときは、
図7に示すように、水検出フロート51が水の浮力で上昇し、水検出フロート51の胴部53に付された水漏れの報知色が外部に見えるようになり、水漏れの報知状態となる。
【0046】
図2に示すように、ウォーターサーバー1の筐体3には、冷却装置19、加熱装置26、およびこれらの装置の作動を制御する図示しない制御回路とに電源を供給する電源コード60が設けられている。充電ターミナル43には、電源コンセント61に接続される電源コード62が設けられている。また、充電ターミナル43には、電源コード62から分岐して電源を供給する電源タップ63が設けられている。電源タップ63には、ウォーターサーバー1の電源コード60の先端に設けられた差込プラグ64が接続される。
【0047】
このウォーターサーバー1は、万一水漏れして、筐体3から水が漏れだしたときに、筐体3と床面Fの間を仕切るように設置されたサーバートレイ4が水を受け止め、床面Fへの水の流出を防止する。そして、このときサーバートレイ4に設けられた水漏れインジケーター33が水漏れの報知状態に変化するので、早期に水漏れを発見することが可能である。特に、ウォーターサーバー1の筐体3から少しずつ水漏れするとき(例えば、微量の水がにじみ出るように水漏れするとき)は、漏れ出た水が目に見える形として現われにくいので、水漏れの発見が遅れやすく、その結果、床面Fの腐食等が生じやすいが、このような場合にも、早期に水漏れを発見して、床面Fの腐食等を防止することが可能である。
【0048】
また、このウォーターサーバー1は、サーバートレイ4のサーバー載置面30と周壁部31の間に、水漏れインジケーター33に連通する集水溝32が設けられているので、サーバートレイ4上の水が集水溝32を通って水漏れインジケーター33に到達しやすく、早期に水漏れを発見することが可能である。
【0049】
また、このウォーターサーバー1は、サーバートレイ4の集水溝32が水漏れインジケーター33に近づくに従って次第に低くなる傾斜を有するので、集水溝32に溜まった水が、集水溝32の傾斜により水漏れインジケーター33に向かって誘導され、水漏れした水の量が少ない段階でも、水漏れインジケーター33が水漏れ報知状態に変化する。そのため、早期に水漏れを発見することが可能である。
【0050】
また、このウォーターサーバー1は、サーバートレイ4の支持脚35の内部を水検出フロート51の収容部分として利用しているので、水検出フロート51の長さを長く設定することができ、水検出フロート51が水の浮力で上昇するときの水検出フロート51の上昇距離を大きく設定することができる。そのため、水検出フロート51が水の浮力で上昇したときに、水検出フロート51がフロート収容凹部50から大きく突出し、水漏れを確実に報知することができる。また、電気式の水漏れインジケーターを採用した場合と比較して、水漏れインジケーター33の構成が単純なので故障しにくく、動作の信頼性に優れる。
【0051】
また、このウォーターサーバー1は、サーバー載置面30と床面Fとの間に自走式掃除ロボット2を収容するので、ウォーターサーバー1と自走式掃除ロボット2の両方を、省スペースで設置することが可能である。
【0052】
また、このウォーターサーバー1は、サーバートレイ4の支持脚35が、サーバー載置面30と床面Fとの間に自走式掃除ロボット2が自走して出入りするロボット収容空間5が形成されるように自走式掃除ロボット2の背の高さよりも長く形成されているので、サーバートレイ4の支持脚35の内部に収容される水検出フロート51の長さを効果的に長く設定することが可能である。
【0053】
また、このウォーターサーバー1は、サーバートレイ4と筐体3が相対移動しないように両者が締結手段34で締結されているので、人がウォーターサーバー1の筐体3にぶつかったり、地震が起きたりしたときにも、ウォーターサーバー1の筐体3が転倒するのを効果的に防止することが可能であり、安全性に優れる。
【0054】
図8、
図9に、水漏れインジケーター33の他の例を示す。上記実施形態に対応する部分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0055】
フロート収容凹部50内には、吸水性ポリマー54が設けられている。水検出フロート51は、フロート収容凹部50の内底面50aと対向する下端面51aを有する。吸水性ポリマー54は、水検出フロート51の下端面51aとフロート収容凹部50の内底面50aとの間に配置されている。吸水性ポリマー54は、水を吸収して自重の100倍以上に膨らむものが使用される。このような吸水性ポリマー54として、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。
【0056】
この水漏れインジケーター33も、上記実施形態と同様に、水の有無に応じて、水漏れの報知状態と非報知状態との間で変化する。具体的には、フロート収容凹部50内に水が存在しないときは、
図8に示すように、水検出フロート51が下降した状態なので、水検出フロート51の胴部53に付された水漏れの報知色が外部に見えず、水漏れの非報知状態となる。そして、フロート収容凹部50内に水入ったときは、
図9に示すように、フロート収容凹部50内の吸水性ポリマー54が水を吸収して膨張し、その膨張した吸水性ポリマー54が水検出フロートの下端面51aを押し上げることで水検出フロート51が上昇し、水検出フロート51の胴部53に付された水漏れの報知色が外部に見えるようになり、水漏れの報知状態となる。
【0057】
図8および
図9に示す水漏れインジケーター33を使用すると、吸水性ポリマー54の膨張力を利用して水検出フロート51を上昇させるので、水の浮力で水検出フロート51を上昇させる場合よりも、水検出フロート51を大きく上昇させることができる。そのため、水検出フロート51が吸水性ポリマー54で押し上げられたときに、水検出フロート51がフロート収容凹部50から大きく突出し、水漏れを確実に報知することができる。
【0058】
上記実施形態では、水漏れインジケーター33として、水検出フロートを用いたものを例に挙げて説明したが、他の形式の水漏れインジケーター33を採用することも可能である。例えば、水に濡れると色が変わる素材を用いた水漏れインジケーター33を使用してもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、交換式の原水容器13から冷水タンク15に飲料水を導入するタイプのウォーターサーバー1を例に挙げて説明したが、この発明は、上水道から浄水フィルタを介して冷水タンク15に飲料水を導入するタイプのウォーターサーバーにも適用することができる。