特許第6359566号(P6359566)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6359566アプリ内ソフトウェア課金のためのマーケット毎の価格区別
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6359566
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】アプリ内ソフトウェア課金のためのマーケット毎の価格区別
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/04 20120101AFI20180709BHJP
【FI】
   G06Q30/04
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-555207(P2015-555207)
(86)(22)【出願日】2014年1月21日
(65)【公表番号】特表2016-508639(P2016-508639A)
(43)【公表日】2016年3月22日
(86)【国際出願番号】US2014012231
(87)【国際公開番号】WO2014116550
(87)【国際公開日】20140731
【審査請求日】2017年1月20日
(31)【優先権主張番号】13/749,474
(32)【優先日】2013年1月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】314015767
【氏名又は名称】マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(72)【発明者】
【氏名】ノヴィック,スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】ラウ,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】シンハ,アヴィジット
【審査官】 木方 庸輔
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−528363(JP,A)
【文献】 特開2001−243355(JP,A)
【文献】 特表2008−504752(JP,A)
【文献】 特開2002−084515(JP,A)
【文献】 倉田吉昭,App Storeの価格改定が広げた波紋,Mac People,株式会社アスキー・メディアワークス,2011年 7月29日,第17巻,第13号,p.33
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリ内課金のためのマーケット毎価格区別のための方法であって、
計算デバイスにおいて、処理デバイスから、アプリケーション・ストアから品目を購入するアプリ内課金(IAP)要求を受けるステップであって、前記要求が、前記処理デバイスの位置情報を含む、ステップと、
前記位置情報に基づいて前記処理デバイスに関連するマーケットを決定するステップと、
前記計算デバイスに接続されたデーター・ストレージから、前記品目に対する製品識別子を、決定された前記マーケットと前記要求からの前記品目の識別子とに基づいて、前記品目に対する複数の製品識別子から選択するステップと、
前記データー・ストレージから、前記製品識別子と、該製品識別子に関連する課金情報を抽出するステップと、
前記製品識別子に対応する前記品目に対する前記課金情報を、前記処理デバイスに送るステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記処理デバイスに関連するマーケットを定するステップが、前記アプリケーション・ストアにおける前記処理デバイスのユーザーのアカウントに関連する国を定するステップを含む、方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記品目の製品識別子を選択するステップが、前記計算デバイスが、製品識別子および対応するマーケットを含むマッピングから、前記製品識別子を定するステップを含む、方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、前記品目が、サブスクリプション、消費可能な課金、消費不可能な課金の内少なくとも1つである、方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、前記品目が、前記マーケットの各々に対して異なる製品IDを有する同じ製品である、方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、前記処理デバイスに関連する前記マーケットを定するステップが、
前記IAP要求に応答して、前記アプリケーション・ストアから、前記アプリケーション・ストアに対する前記処理デバイスのユーザーのアカウントの位置を識別する位置プロパティを受信するステップ、または
前記アプリケーション・ストアから、前記ユーザーの国を識別する位置プロパティを受信するステップ、
の内少なくとも1つを含む、方法。
【請求項7】
ンピューター実行可能命令を格納するコンピューター読み取り可能記憶媒体であって、前記コンピューター実行可能命令が計算デバイスにより実行されると、前記計算デバイスに方法を実行させ、該方法が、
OSデバイスにおけるアプリケーションから、アプリケーション・ストアから品目を購入するアプリ内課金(IAP)要求を受け、前記要求が前記iOSデバイスの位置情報を含み、
前記位置情報に基づいて前記iOSデバイスに関連するマーケットを定し、
前記計算デバイスに接続されたデーター・ストレージから、前記品目に対する製品識別子を、決定された前記マーケットと前記要求からの前記品目の識別子とに基づいて、前記品目に対する複数の製品識別子から選択し、
前記データー・ストレージから、前記製品識別子と、該製品識別子に関連する課金情報を抽出し、
前記製品識別子に対応する前記品目に対する前記課金情報を、前記iOSデバイスにおける前記アプリケーションに送る、
ことを含む、コンピューター読み取り可能記憶媒体。
【請求項8】
アプリ内課金のためのマーケット毎価格区別のためのシステムであって、
プロセッサーおよびメモリーと、
前記プロセッサーを使用して実行する動作環境と、
ディスプレイと、
マーケット・マネージャーと、
を含み、前記マーケット・マネージャーが、
処理デバイスで実行するアプリケーションから、アプリケーション・ストアから品目を購入するアプリ内課金(IAP)要求を受ける動作であって、前記要求が、前記処理デバイスの位置情報を含む、動作と、
前記位置情報に基づいて前記処理デバイスに関連するマーケットを決定する動作と、
前記システムに接続されたデーター・ストレージから、前記品目に対する少なくとも2つの製品識別子を、決定された前記マーケットと前記要求からの前記品目の識別子とに基づいて選択する動作と、
前記データー・ストレージから、前記少なくとも2つの製品識別子と、該少なくとも2つの製品識別子に関連する課金情報を抽出する動作と、
前記少なくとも2つの製品識別子に対応する前記品目に対する前記課金情報を、前記処理デバイスに送る動作と、
を実行するように構成される、システム。
【請求項9】
請求項8記載のシステムにおいて、前記処理デバイスに関連するマーケットを定する動作が、前記アプリケーション・ストアにおける前記処理デバイスのユーザーのアカウントに関連する国を定する動作を含む、システム。
【請求項10】
請求項8記載のシステムにおいて、前記処理デバイスに関連する前記マーケットを定する動作が、前記IAP要求に応答して、前記アプリケーション・ストアから、前記アプリケーション・ストアに対する前記処理デバイスのユーザーのアカウントの位置を識別する位置プロパティを受信する動作を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001] APPLE CORPORATION(アップル社)のアップル・ストア(app store)における有料アプリおよびアプリ内課金(In-App Purchase)に対する価格設定システムは、帯状価格設定(tiered pricing)を使用する。現在、開発者は、彼らの製品に対して、0.99米ドルから999.99米ドルにわたる87の価格帯から1つを選択する。この選択された価格帯に基づいて、アップル社は、その価格帯内における種々の通貨に対して調節するために、相対価格設定を決定する。一旦価格帯が選択されたなら、その価格帯は異なるマーケットにわたって使用される。
【発明の概要】
【0002】
[0002] この摘要は、詳細な説明において以下で更に説明する概念から選択したものを、簡略化した形態で紹介するために設けられている。この摘要は、特許請求する主題の主要な特徴や必須の特徴を特定することを意図するのではなく、特許請求する主題の範囲を判断するときに補助として使用されることを意図するのでもない。
【0003】
[0003] ユーザーに関連するマーケットに基づいて、同じ品目に対するアプリ内課金(IAP)に、異なる価格を課金することができる。例えば、1つのマーケットにおけるユーザーには、ある品目に対して、異なるマーケットにおけるユーザーに対してその品目に課金する価格とは異なる価格を課金することができる。品目に対して異なるマーケットの各々に、異なる製品識別子がその品目に関連付けられる。品目は、異なるマーケットの各々に対して異なる製品識別子を有する異なる品目として、アプリケーション・ストアに提出される。ユーザーからある品目を求めるIAP要求を受けたとき、このユーザーに関連するマーケットが、このユーザーに関連する場所に基づいて判定される。アプリケーション・ストアに対するユーザーのアカウントの位置が、マーケット識別子として使用されてもよい。例えば、ユーザーが米国においてアカウントを有する場合、このユーザーのマーケットを判定するときに使用する場所は、米国となる。ユーザーのマーケットを判定した後、アプリケーション・ストアからこの品目を得るために、製品を識別する製品識別子が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1図1は、マーケットによるアプリ内課金設定(In-App purchase setting)のためのシステムを示す。
図2図2は、マーケットにしたがって価格が設定された品目に対してアプリ内課金を実行するプロセスを示す。
図3図3は、アプリ内課金要求を使用して、購入された品目内にある製品識別子を関連付けるプロセスを示す。
図4図4は、マーケットにしたがってユーザーに対して価格が設定されるアプリ内課金を使用するシステム例を示す。
図5図5および関連する説明は、本発明の実施形態を実施することができる種々の動作環境について説明する。
図6A図6および関連する説明は、本発明の実施形態を実施することができる種々の動作環境について説明する。
図6B図6および関連する説明は、本発明の実施形態を実施することができる種々の動作環境について説明する。
図7図7および関連する説明は、本発明の実施形態を実施することができる種々の動作環境について説明する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
[0009] これより図面を参照し、種々の実施形態について説明するが、図面では、同様の番号は同様のエレメントを表す。
[0010] 図1は、マーケットによるアプリ内課金価格設定システムを示す。図示のように、システム100は、マーケット・マネージャー26、異なるマーケット(1〜N)に対して異なる製品ID(1〜N)を有する品目140を含むアプリケーション・ストア150、異なるマーケット(1〜N)に関連するユーザー1〜N、アプリ110、およびタッチ・スクリーン入力デバイス115を含む。
【0006】
[0011] マーケット・マネージャー26との通信を容易にするために、1つ以上のコールバック・ルーチンを実装することができる。一実施形態によれば、アプリ110は、APPLE社からのiOSオペレーティング・システムを使用する計算デバイスにおいて実行するアプリケーションのことである。
【0007】
[0012] アプリ110は、1つ以上の計算デバイスにおいて格納/実行することができる。例えば、アプリ110は、タッチ感応計算デバイス115および/または他のデバイスに含めることができる。デバイス115は、異なる形態の入力/出力を受ける/供給するように構成することができる。例えば、音声(voice)入力、キーボード入力(例えば、物理キーボードおよび/またはSIP)、ビデオ・ベース入力等がある。また、デバイス115は、マルチモード出力(multimodal output)(例えば、音声(speech)、グラフィクス、振動、音、...)も供給することができる。デバイス115は、タッチ入力が受けられたとき(例えば、指がタッチ・スクリーンにタッチする、またはほぼタッチする)を検出する。ユーザーのタッチ入力を検出する任意のタイプのタッチ・スクリーンを利用することができる。例えば、タッチ・スクリーンは、タッチ入力を検出する容量性材料を1層以上含むのでもよい。他のセンサーも、容量性材料に加えて、またはその代わりに使用することができる。例えば、赤外線(IR)センサーも使用することができる。実施形態によれば、タッチ・スクリーンは、タッチ可能面と接触する、またはその上方にある物体を検出するように構成される。「上方」という用語をこの説明では使用するが、タッチ・パネル・システムの向きは無関係であることは理解されてしかるべきである。「上方」という用語は、そのような向きの全てに該当することを意図している。タッチ・スクリーンは、タッチ入力を受けた位置(例えば、開始地点、中間地点、および終点)を判定するように構成することができる。タッチ可能面と物体との間における実際の接触は、例えば、タッチ・パネルに結合された振動センサーまたはマイクロフォンを含む任意の適した手段によって検出することができる。接触を検出するセンサーの例の非網羅的リストには、圧力ベース・メカニズム、微小加工加速度計、圧電デバイス、容量性センサー、抵抗性センサー、誘導性センサー、レーザー振動計、およびLED振動計が含まれる。実施形態によれば、ユーザーは、マルチモード入力を使用して、デバイス115におけるアプリ(例えば、ジェスチャー/音声(speech)/テキスト入力/...)と対話処理することができる。ジェスチャーは、挟むジェスチャー、延ばすジェスチャー、選択するジェスチャー(例えば、表示されたエレメント上におけるタップ行為)、選択および保持するジェスチャー(例えば、表示されたエレメント上で受けるタップおよび保持するジェスチャー)、スワイプ行為、および/またはドラッグ行為等を含むことができるが、これらに限定されるのではない。
【0008】
[0013] アプリケーション・ストア150は、ディジタル・コンテンツ(例えば、品目/アプリ)および流通プラットフォームである。実施形態によれば、アプリケーション・ストア150は、APPLE社のAPPストア(「アップル・ストア」)である。アップル・ストアは、iOS用アプリケーションおよびディジタル・コンテンツ用のディジタル・アプリケーション流通プラットフォームである。アップル・ストアはAPPLE社によって開発および維持される。異なるディジタル・コンテンツ/品目に、アップル・ストアを介してアクセスすることができる。例えば、ディジタル・コンテンツは、iOS用アプリケーション、サブスクリプション(例えば、アプリケーション(1つまたは複数)/サービス(1つまたは複数)、ディジタル雑誌/時事通信、ディジタル書籍/写真、追加のレベル(例えば、ゲーム・レベル)、追加の機能(例えば、アプリケーション機能...に対するサブスクリプション)、サービス(例えば、マップ・サービス、音楽サービス、アプリケーション(1つまたは複数)サービス...)へのアクセス等を含むことができる。ディジタル・コンテンツは、デバイスにダウンロードする(例えば、直接iOSデバイスに)、および/またはAPPLE社によって提供されるITUNESを介してパーソナル・コンピューターにダウンロードすることができる。
【0009】
[0014] 現在、アップル・ストアからは4つのアプリ内課金品目のカテゴリーがサポートされており、コンテンツ、機能、サービス、およびサブスクリプションを含む。サポートされるカテゴリーからの各製品は、以下の課金形式の内1つに該当する。消費可能、消費不可能、自動更新可能サブスクリプション、無料サブスクリプション、非更新サブスクリプション。消費可能とは、ユーザーが製品を必要とするたびに購入されるアプリ内課金である(例えば、ゲームにおける備品(弾薬、ヘルス・ポイント、チート、余命)、アプリ内の進展時間を減らすために使用されるアクセレレーター等)。消費不可能とは、ユーザーによって一旦購入されると、ユーザーに登録された各デバイスに入手可能なアプリ内課金である(例えば、失効しない)。消費不可能課金形式の例には、ゲームにおける追加のレベル、追加のカメラ・レンズまたはオーディオ・エフェクトのようなプロフィーチャ(pro-feature)へのアクセス、サービスへの生涯サブスクリプション、書籍および個々の雑誌の発行等がある。自動再更新サブスクリプションは、ユーザーがオプト・アウトするまで自動的に更新される、設定期間にわたって、ユーザーが連続物のコンテンツを購入するまたは動的なディジタル・コンテンツへのアクセスを可能にする。非更新サブスクリプションは、自動的に更新されない限定期間でのサービスの販売を可能にする。
【0010】
[0015] APPLE社によって提供されるアップル・ストアは、現在、開発者が異なるマーケットにおいて1つの品目に対して異なる価格を課金する方法を提供していない。代わりに、開発者は、異なるマーケットの各々にわたって使用される1つの価格帯を選択する。本明細書における説明は、ユーザーに関連付けられたマーケットに基づいて、アップル・ストアにおける品目に対して、異なる価格をIAPに関連付けることを目的とする。例えば、ユーザー1はマーケット1(価格1)と関連付けられてもよく、ユーザー2はマーケット2(価格2)と関連付けられてもよく、ユーザーNはマーケットN(価格N)と関連付けられてもよい。
【0011】
[0016] マーケット・マネージャー26は、アップル・ストアにおける品目について、ユーザーに関連するマーケットに基づいて、アップル・ストアにおける異なる製品を選択することを目的とする。例えば、アプリ110を使用するユーザーにある品目に対してアップル・ストアから課金される場合、異なるマーケットにおいてIAPに対して同じアプリケーションを使用する異なるユーザーからその品目に対して課金される価格とは、異なる価格にすることができる。異なる製品識別子(製品ID1〜N)が、品目に対して、異なるマーケット(例えば、マーケット1〜N)の各々と関連付けられる。実施形態によれば、異なるユーザーの各々に提供される各々の品目は、品目の同じバージョンであり、その品目の価格が異なる。例えば、米国におけるユーザーがアプリケーションに対するサブスクリプションを求めるIAP要求を有する場合、同じサブスクリプションに対する価格は、判定されたマーケットが中国であるユーザー、または他のマーケットからのユーザーからのIAP要求とは異なることができる。開発者がアップル・ストアで販売しようとする品目を創作したとき、開発者は異なる製品IDを異なるマーケットの各々と関連付ける。異なる製品IDを有するこれらの異なる品目の各々は、アップル・ストアには異なる製品として提出される。
【0012】
[0017] 例えば、アプリ110を使用するユーザーが、アップル・ストア内に格納されている品目140を求めるIAP要求を行うと仮定する。品目140を求める要求に応答して、アップル・ストア150は、ユーザーと関連付けられた位置を戻す。実施形態によれば、位置情報はpriceLocaleプロパティにおいて戻され、priceLocaleプロパティは、表示のために製品の価格をフォーマットし易くするために使用することができる。このプロパティは、NSLocaleオブジェクトであり、アップル・ストアから品目にアクセス/購入するためにユーザーによって使用されたApple IDに対して、MacアプリまたはiTunesストアの国に対応する国情報を含む。
【0013】
[0018] 以下の表は、種々の国からの異なるApple ID、およびSKProductオブジェクトから引き出されていた、対応するNSLocale情報ストリングを羅列する。
【0014】
【表1】
【0015】
[0019] 一旦ユーザーに対するマーケットが判定されたなら、ユーザーのマーケットに関連する品目にアクセスするための正しい製品IDが判定される。これは、単純なマッピング(例えば、国X−製品ID 123X、国Y−製品ID 123Y、...)でもよい。ユーザーに対するマーケットを判定した後、マーケット・マネージャー26は、情報(例えば、ユーザーに対して判定されたマーケットの価格設定情報)を表示し、アップル・ストアからその品目を入手/購入することができる。更なる詳細を以下に示す。
【0016】
[0020] 図2および図3は、アプリ内課金に対して異なる価格を設定するための例示的なプロセス(200、300)を示す。本明細書において紹介されたルーチンの説明を読めば、種々の実施形態の論理動作は、(1)計算システムにおいて実行するコンピューター実装アクトまたはプログラム・モジュールのシーケンスとして、および/または(2)計算システム内において相互接続されたマシン論理回路または回路モジュールとして、として実現されることは認められてしかるべきである。実現例は、本発明を実現する計算システムの性能要件に依存する選択事項である。したがって、本明細書において例示し説明する実施形態を構成する論理動作は、動作、構造的デバイス、アクト、またはモジュールと、種々に呼ばれる。これらの動作、構造的デバイス、アクト、およびモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、特殊目的ディジタル・ロジック、およびこれらの任意の組みあわせで実現することができる。
【0017】
[0021] 図2は、マーケットにしたがって価格が付けられる品目に対してアプリ内課金を実行するプロセス200を示す。
[0022] 開始動作の後、本プロセスは動作210に移り、ここでアプリ内課金要求を受ける。実施形態によれば、IAPは、iOSアプリから、Apple社のアップル・ストアからの品目を求めて行われる要求である。現在、アップル・ストアからは4つのアプリ内課金 品目のカテゴリーがサポートされており、コンテンツ、機能、サービス、およびサブスクリプションを含む。サポートされるカテゴリーからの各製品は、以下の課金形式の内1つに該当する。消費可能、消費不可能、自動更新可能サブスクリプション、無料サブスクリプション、非更新サブスクリプション。
【0018】
[0023] 動作220に進み、要求のユーザーと関連付けられたマーケットを判定する。実施形態によれば、アップル・ストアから戻される位置情報を使用して、マーケットを識別する。例えば、IAP要求に応答して、アップル・ストア150は、現在使用されているApple IDと関連付けられた国に対応する国情報を含むプロパティを戻す。開発者にしたがってマーケットが定められてもよい。例えば、各国がマーケットであってもよく、ある国の組み合わせによってマーケットが定められてもよい等である。他の実施形態によれば、追加のおよび/または他の位置情報(例えば、デバイスが登録された場所、ユーザーに関連する識別情報、GPS情報等)を使用して、マーケットを判定してもよい。
【0019】
[0024] 動作230に移り、ユーザーに対するマーケットに対応する品目の製品IDを判定する。実施形態によれば、国、マーケット、および対応する製品ID間のマッピングが維持される。例えば、製品IDを、ユーザーがIAP要求を行ったアプリ内に、ローカル・データー・ストア、ネットワーク・データー・ストア等に格納することができる。各マーケットには、異なる製品IDが関連付けられる。
【0020】
[0025] 動作240に移り、品目に関連する情報および/または確認を表示することができる。例えば、ユーザーのマーケットに対する製品の価格を判定するために、製品IDを使用することができる。IAPの確認を受けることもできる。
【0021】
[0026] 動作250に進み、アップル・ストアから品目を得る。次いで、本プロセスは終了動作に移り、他のアクションの処理に戻る。
[0027] 図3は、アプリ内課金要求を使用して購入された品目内の製品識別子を関連付けるプロセス300を示す。
【0022】
[0028] 開始動作の後、プロセスは動作310に移り、ここでアップル・ストアに含める品目を決定する。先に説明したように、この品目は、IAP要求を使用して購入することができる品目とすればよい。例えば、品目は、コンテンツ、機能、サービス、およびサブスクリプションとすることができる。サポートされるカテゴリーからの各品目は、以下の課金形式内の1つに該当する。消費可能、消費不可能、自動更新可能サブスクリプション、無料サブスクリプション、非更新サブスクリプション。
【0023】
[0029] 動作320に進み、異なるマーケット毎に異なる製品IDを作る。例えば、2つの異なるマーケットで品目が売られようとしていると仮定する。第1マーケットにおける米国およびカナダでは、0.99ドルの価格であり、第2マーケットにおけるメキシコおよびオーストラリアでは、1.99MXPおよび1.99AUDの価格である。製品IDが、2つの異なるマーケットの各々に作られ、これらは、APPLE社によって提供されるiTunesコネクト内における異なる価格帯に割り当てられる。一般に、iTunesコネクトは、1組のウェブ・ベース・ツールを含み、アップル・ストアおよびマック・アップル・ストアにおける流通のために、開発者がアプリを提出し管理することを可能にする。この例では、これらは以下のように定義することができる。
【0024】
【表2】
【0025】
[0030] 動作330に移り、異なる製品IDを格納する。APPLE社は、アップル・ストアから製品IDのリストを引き出す方法をユーザーに提供しない。実施形態によれば、異なるマーケットの各々に対する製品IDをアプリケーション内に格納し、アプリによってローカルに追跡する。また、異なるマーケットの各々に対する製品IDは、異なるデーター・ストア(例えば、ローカル・データー・ストア、ネットワーク・データー・ストア、サーバー...)から引き出されてもよい。
【0026】
[0031] 動作340に移り、異なるマーケット毎に異なる製品IDを有する品目をアップル・ストアに提出する。アプリ内で購入のために提供される各製品をソフトウェア・アプリケーション・ストア(例えば、iTunesコネクトを介したアップル・ストア)に提出する。一般に、製品が提出されると、名称、説明、1つの価格、プレビュー画像、および他の情報(品目名称および説明の地域限定バージョン)。アップル・ストアに提出された各品目は、アプリケーションと関連付けられ、販売される品目を一意に識別する製品識別子を含む。アプリケーションはこの製品idを使用して、地域限定された品目の説明および価格設定情報をアップル・ストアから読み出し、支払いを要求する。
【0027】
[0032] 次いで、本プロセスは終了動作に移り、他のアクションの処理に戻る。
[0033] 図4は、ユーザーのマーケットにしたがって価格を設定するアプリ内課金を使用するシステム例を示す。図示のように、システム1000は、サービス1010、データー・ストア1045、タッチ・スクリーン入力デバイス/ディスプレイ1050(例えば、スレート)、およびスマート・フォン1030を含む。
【0028】
[0034] 図示のように、サービス1010は、クラウド・ベースおよび/または企業ベースのサービスであり、種々のアプリケーション(例えば、ゲーム、ブラウズ、位置検出、生産性サービス(例えば、スプレッドシート、文書、プレゼンテーション、チャート、メッセージ等))に関係するマルチモード・サービスのようなサービスを提供するように構成することができる。サービスは、異なるタイプの入力/出力を使用して対話処理することができる。例えば、ユーザーは、音声(speech)入力、タッチ入力、ハードウェア・ベースの入力等を使用することができる。サービスは、予め記録された音声(speech)および合成音声(speech)を組み合わせた音声(speech)出力を提供することができる。サービス1010によって提供されるサービス/アプリケーションの内1つ以上の機能は、クライアント/サーバー・ベースのアプリケーションとして構成することもできる。
【0029】
[0035] 図示のように、サービス1010は、リソース1015およびサービスを任意の数のテナント(例えば、テナント1〜N)に提供するマルチ・テナント・サービスである。マルチ・テナント・サービス1010は、サービスにサブスクライブしたテナントにリソース/サービス1015を提供し、各テナントのデーターを別個に、他のテナント・データーから保護して維持するクラウド・ベース・サービスである。
【0030】
[0036] システム1000は、図示の通り、タッチ・スクリーン入力デバイス/ディスプレイ1050(例えば、スレート/タブレット・デバイス)、およびタッチ入力を受けた(例えば、指がタッチ・スクリーンにタッチする、または殆どタッチする)ときを検出するスマート・フォン1030を含む。ユーザーのタッチ入力を検出する任意のタイプのタッチ・スクリーンを利用することができる。例えば、タッチ・スクリーンは、タッチ入力を検出する容量性材料の1つ以上の層を含むことができる。容量性材料に加えて、またはその代わりに、他のセンサーを使用してもよい。例えば、赤外線(IR)センサーを使用してもよい。実施形態によれば、タッチ・スクリーンは、タッチ可能面に接触した物体、またはその上方にある物体を検出するように構成される。「上方」という用語をこの説明では使用するが、タッチ・パネル・システムの向きは無関係であることは理解されてしかるべきである。「上方」という用語は、そのような向きの全てに該当することを意図している。タッチ・スクリーンは、タッチ入力を受けた位置(例えば、開始地点、中間地点、および終点)を判定するように構成することができる。タッチ可能面と物体との間における実際の接触は、例えば、タッチ・パネルに結合された振動センサーまたはマイクロフォンを含む任意の適した手段によって検出することができる。接触を検出するセンサーの例の非網羅的リストには、圧力ベース・メカニズム、微小加工加速度計、圧電デバイス、容量性センサー、抵抗性センサー、誘導性センサー、レーザー振動計、およびLED振動計が含まれる。
【0031】
[0037] 実施形態によれば、スマート・フォン1030およびタッチ・スクリーン入力デバイス/ディスプレイ1050には、APPLE社のアップル・ストアから入手しiOSにおいて実行するアプリ(1031、1051)が組み込まれる(configured with)。
【0032】
[0038] 図示のように、タッチ・スクリーン入力デバイス/ディスプレイ1050およびスマート・フォン1030は、アップル・ストア1046からのIAPを行うことができるアプリの使用を示す表示例1052/1032を示す。データーは、デバイスに格納することができる(例えば、スマート・フォン1030、スレート1050、および/または何らかの他の場所(例えば、ネットワーク・データー・ストア1045))。データー・ストア1045は、本明細書において説明したように、異なるマーケット毎の製品IDを格納するために使用することができる。デバイスによって使用されるアプリケーションは、クライアント・ベース・アプリケーション、サーバー・ベース・アプリケーション、クラウド・ベース・アプリケーション、および/または何らかの組み合わせであってもよい。
【0033】
[0039] マーケット・マネージャー26は、本明細書において説明するように、IAP要求を受けたときにユーザーのマーケットを判定することに関する動作を実行するように構成される。マネージャー26はサービス1010内に示されているが、マネージャーの機能は、他の場所(例えば、スマート・フォン1030および/またはスレート・デバイス1050)に含まれても良い。
【0034】
[0040] 本明細書において説明する実施形態および機能は、有線およびワイヤレス計算システム、移動体計算システム(例えば、移動体電話機、タブレットまたはスレート型コンピューター、ラップトップ・コンピューター等)を含む、複数の計算システムによって動作することができる。加えて、本明細書において説明する実施形態および機能は、分散型システムにわたって動作することもでき、その場合、アプリケーションの機能、メモリー、データー格納および引き出し、ならびに種々の処理機能は、互いに離れて、インターネットまたはイントラネットのような、分散型計算ネットワークを介して動作することができる。種々のタイプのユーザー・インターフェースおよび情報を、内蔵計算デバイス・ディスプレイによって、または1つ以上の計算デバイスに関連するリモート・ディスプレイ・ユニットによって表示することができる。例えば、種々のタイプのユーザー・インターフェースおよび情報は、種々のタイプのユーザー・インターフェースおよび情報が投影される壁面上に表示し、対話処理することもできる。本発明の実施形態を実施することができる複数の計算システムとの対話処理は、キーストローク入力、タッチ・スクリーン入力、音声(voice)または他のオーディオ入力を含む。ジェスチャー入力の場合、関連する計算デバイスには、計算デバイス等の機能を制御するためにユーザーのジェスチャーを取り込み解釈する検出(例えば、カメラ)機能が装備される。
[0041] 図5図7および関連する説明(description)は、本発明の実施形態を実現することができる種々の動作環境の説明(discussion)を示す。しかしながら、図5図7に関して例示し説明するデバイスおよびシステムは、例および例示を目的とするに限り、本明細書において説明した、本発明の実施形態を実現するために利用することができる多数の計算デバイス構成を限定するのではない。
【0035】
[0042] 図5は、本発明の実施形態を実施することができる計算デバイス1100の物理コンポーネント例を示すブロック図である。以下で説明する計算デバイスのコンポーネントは、以上で説明した計算デバイスに適すると考えられる。基本構成では、計算デバイス1100は、少なくとも1つの処理ユニット1102と、システム・メモリー1104とを含めばよい。計算デバイスの構成およびタイプに依存して、システム・メモリー1104は、揮発性(例えば、ランダム・アクセス・メモリー(RAM))、不揮発性(例えば、リード・オンリー・メモリー(ROM))、フラッシュ・メモリー、または任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されるのではない。システム・メモリー1104は、オペレーティング・システム1105、1つ以上のプログラミング・モジュール1106を含むことができ、更にウェブ・ブラウザ・アプリケーション1120を含むことができる。オペレーティング・システム1105は、例えば、計算デバイス1100の動作を制御に適したものとすることができる。一実施形態では、プログラミング・モジュール1106は、以上で説明したような、計算デバイス1100にインストールされたマーケット・マネージャー26を含むことができる。更に、本発明の実施形態は、グラフィクス・ライブラリー、他のオペレーティング・システム、または任意の他のアプリケーション・プログラムと併せて実施することもでき、いずれの特定のアプリケーションやシステムにも限定されない。この基本構成は、図5では、破線1108内にあるコンポーネントによって例示される。
【0036】
[0043] 計算デバイス1100は、追加の機構(feature)または機能を有することもできる。例えば、計算デバイス1100は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、またはテープというような、追加のデーター記憶デバイス(リムーバブルおよび/または非リムーバブル)も含むことができる。このような追加のストレージは、リムーバブル・ストレージ1109および非リムーバブル・ストレージ1110によって例示される。
【0037】
[0044] 先に述べたように、オペレーティング・システム1105を含む、複数のプログラム・モジュールおよびデーター・ファイルをシステム・メモリー1104に格納することができる。処理ユニット1102において実行している間、マネージャーのようなプログラム・モジュール1106は、例えば、以上で説明した方法に関係する動作を含むプロセスを実行することができる。前述のプロセスは一例であり、処理ユニット1102は他のプロセスを実行することもできる。本発明の実施形態にしたがって使用することができる他のプログラミング・モジュールは、電子メールおよび連絡先アプリケーション、ワード・プロセッシング・アプリケーション、スプレッドシート・アプリケーション、データーベース・アプリケーション、スライド・プレゼンテーション・アプリケーション、ドローイングまたはコンピューター補助アプリケーション・プログラム等を含むことができる。
【0038】
[0045] 一般に、本発明の実施形態によれば(consistent with)、プログラム・モジュールは、ルーチン、プログラム、コンポーネント、データー構造、および特定のタスクを実行することができるまたは特定の抽象データー型を実装することができる他のタイプの構造を含むことができる。更に、本発明の実施形態は、ハンドヘルド・デバイス、マルチプロセッサー・システム、マイクロプロセッサー・ベースまたはプログラマブル消費者用電子機器、ミニコンピューター、メインフレーム・コンピューター等を含む、他のコンピューター・システム構成とでも、実施することができる。また、本発明の実施形態は、分散型計算環境においても実施することができ、この場合、タスクは、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによって実行される。分散型計算環境では、プログラム・モジュールは、ローカルおよびリモート双方のメモリー記憶デバイスに配置されてもよい。
【0039】
[0046] 更に、本発明の実施形態は、ディスクリート電子エレメント、論理ゲートを内蔵したパッケージ化または集積電子チップ、マイクロプロセッサーを利用する回路、あるいは電子エレメントまたはマイクロプロセッサーを内蔵する単一チップを含む電子回路おいて実現することもできる。例えば、本発明の実施形態は、システム・オン・チップ(SOC)によって実施することもでき、この場合、図5に示したコンポーネントの各々または多くを、1つの集積回路上に集積することができる。このようなSOCデバイスは、1つ以上の処理ユニット、グラフィクス・ユニット、通信ユニット、システム仮想化ユニット、および種々のアプリケーション機能を含むことができ、これらの全てが、1つの集積回路として、チップ基板上に集積される(または「焼かれる」)。SOCによって動作するとき、本明細書においてマネージャー26に関して説明した機能は、1つの集積回路(チップ)上の計算デバイス/システム1100の他のコンポーネントと集積された特定用途ロジックによって動作することができる。また、本発明の実施形態は、例えば、AND、OR、およびNOTのような、論理演算を実行することができる他の技術を使用して実施することもでき、限定ではなく、機械、光学、流体、および量子技術を含む。加えて、本発明の実施形態は、汎用コンピューター内、または任意の他の回路またはシステムにおいて実現することもできる。
【0040】
[0047] 例えば、本発明の実施形態は、コンピューター・プロセス(方法)として、計算システム、あるいはコンピューター・プログラム製品またはコンピューター読み取り可能媒体というような、製品として実現することもできる。コンピューター・プログラム製品は、コンピューター・システムによって読み取り可能であり、コンピューター・プロセスを実行するための命令のコンピューター・プログラムをエンコードしたコンピューター記憶媒体であればよい。
【0041】
[0048] 本明細書において使用する場合、コンピューター読み取り可能媒体という用語は、コンピューター記憶媒体を含むことができる。コンピューター記憶媒体は、揮発性および不揮発性の、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含むことができ、コンピューター読み取り可能命令、データー構造、プログラム・モジュール、または他のデーターというような情報の格納のための任意の方法または技術で実現される。システム・メモリー1104、リムーバブル・ストレージ1109、および非リムーバブル・ストレージ1110は、全て、コンピューター記憶媒体の例(即ち、メモリー・ストレージ)である。コンピューター記憶媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能リード・オンリー・メモリー(EEPROM)、フラッシュ・メモリーまたは他のメモリー技術、CD−ROM、ディジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)または他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶デバイスまたは他の磁気記憶デバイス、あるいは情報を格納するために使用することができ更に計算デバイス1100によってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができるが、これらに限定されるのではない。このようなコンピューター記憶媒体はいずれも、デバイス1100の一部であってもよい。また、計算デバイス1100は、キーボード、マウス、ペン、サウンド入力デバイス、タッチ入力デバイス等のような、入力デバイス(1つまたは複数)1112も有することができる。ディスプレイ、スピーカー、プリンター等のような、出力デバイス(1つまたは複数)1114も含むことができる。以上で述べたデバイスは例であり、他のものを使用することもできる。
【0042】
[0049] カメラおよび/または他の検知デバイスは、1人以上のユーザーを記録し、計算デバイスのユーザーによって行われる動きおよび/またはジェスチャーをキャプチャするように動作することができる。更に、検知デバイスは、マイクロフォンによってというようにして発せられた単語を取り込むように動作することができ、および/またはキーボードおよび/またはマウス(図示せず)によってというようなユーザーからの他の入力をキャプチャするように動作することができる。検知デバイスは、ユーザーの動きを検出することができる任意の動き検出デバイスを含むことができる。例えば、カメラは、複数のカメラおよび複数のマイクロフォンを含むMICROSOFT KINECT(登録商標)モーション・キャプチャ・デバイスを含むこともできる。
【0043】
[0050] 本明細書において使用する場合、コンピューター読み取り可能媒体という用語は、通信媒体も含むことができる。通信媒体は、コンピューター読み取り可能命令、データー構造、プログラム・モジュール、または他のデーターによって、搬送波のような変調データー信号、または他の移送メカニズムにおいて具体化されてもよく、任意の情報配信媒体を含む。「変調データー信号」という用語は、情報を当該信号内にエンコードするようなやり方で1つ以上の特性が設定または変化させられた信号を記述することができる。一例として、そして限定ではなく、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続のような有線媒体、ならびに音響、無線周波数(RF)、赤外線、および他のワイヤレス媒体というようなワイヤレス媒体を含むことができる。
【0044】
[0051] 図6Aおよび図6Bは、本発明の実施形態を実現することができる、適した移動体計算環境、例えば、移動体電話機、スマート・フォン、タブレット・パーソナル・コンピューター、ラップトップ・コンピューター等を示す。図6Aを参照すると、実施形態を実現するための移動体計算デバイス例1200が示されている。基本的な構成では、移動体計算デバイス1200は、入力エレメントおよび出力エレメント双方を有するハンドヘルド・コンピューターである。入力エレメントは、ユーザーが情報を移動体計算デバイス1200に入力することを可能にする、タッチ・スクリーン・ディスプレイ1205および入力ボタン1210を含むことができる。また、移動体計算デバイス1200は、更なるユーザー入力を可能にする任意の側面入力エレメント1215を組み込むこともできる。任意の側面入力エレメント1215は、回転スイッチ、ボタン、または任意の他のタイプの手動入力エレメントとすることができる。代替実施形態では、移動体計算デバイス1200がこれらよりも多い入力エレメントを組み込んでも、少ない入力エレメントを組み込んでもよい。例えば、ディスプレイ1205は、ある実施形態では、タッチ・スクリーンでなくてもよい。更に他の代替実施形態では、移動体計算デバイスは、ディスプレイ1205および入力ボタン1210を有するセルラ・フォンのような、携帯電話システムである。また、移動体計算デバイス1200は、任意のキーパッド1235を含むこともできる。任意のキーパッド1235は、物理キーパッド、またはタッチ・スクリーン表示上に生成される「ソフト」キーパッドであってもよい。
【0045】
[0052] 移動体計算デバイス1200は、ディスプレイ1205のような、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を表示することができる出力エレメントを組み込む。他の出力エレメントには、スピーカー1225およびLED照明1220が含まれる。加えて、移動体計算デバイス1200は、振動モジュール(図示せず)を組み込むこともできる。振動モジュールは、ユーザーにイベントを通知するために、移動体計算デバイス1200を振動させる。更に他の実施形態では、移動体計算デバイス1200は、出力信号を供給するための他の手段を設けるために、ヘッドフォン・ジャック(図示せず)を組み込むこともできる。
【0046】
[0053] 本明細書では、移動体計算デバイス1200と組み合わせて説明したが、代替実施形態では、本発明は、デスクトップ環境、ラップトップまたはノートブック・コンピューター・システム、マルチプロセッサー・システム、マイクロプロセッサー・ベースのまたはプログラマブル消費者用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピューター、メインフレーム・コンピューター等のような、任意の数のコンピューター・システムと組み合わせて使用される。また、本発明の実施形態は、分散型計算環境において実施することもでき、この場合、タスクは、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによって実行される。分散型計算環境では、プログラムは、ローカルおよびリモート双方のメモリー記憶デバイスに配置されてもよい。要約すると、複数の環境センサー、ユーザーに通知を与えるための複数の出力エレメント、および複数の通知イベント・タイプを有する任意のコンピューター・システムが、本発明の実施形態を組み込むことができる。
【0047】
[0054] 図6Bは、図6Aに示した計算デバイスのような、一実施形態において使用される移動体計算デバイスのコンポーネントを示すブロック図である。即ち、移動体計算デバイス1200は、ある実施形態を実現するためにシステム1202を組み込むことができる。例えば、システム1202は、例えば、プレゼンテーション・アプリケーション、ブラウザー、電子メール、予定策定、インスタント・メッセージング、およびメディア・プレーヤ・アプリケーションというような、デスクトップまたはノートブック・コンピューターのアプリケーションと同様の1つ以上のアプリケーションを実行することができる「スマート・フォン」を実現するときに使用することができる。ある実施形態では、システム1202は、統合パーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)およびワイヤレスフォンのような、計算デバイスとして統合される。
【0048】
[0055] 1つ以上のアプリケーション・プログラム1266が、メモリー1262にロードされ、オペレーティング・システム1264においてまたはこれと関連して実行することができる。アプリケーション・プログラムの例には、発呼(phone dialer)プログラム、電子メール・プログラム,PIM(個人情報管理)プログラム、ワード・プロセッシング・プログラム、スプレッドシート・プログラム、インターネット・ブラウザー・プログラム、メッセージング・プログラム等が含まれる。また、システム1202は、メモリー1262内に不揮発性ストレージ1268も含む。不揮発性ストレージ1268は、システム1202の電源を落としても失われてはならない永続的情報を格納するために使用することができる。アプリケーション・プログラム1266は、電子メール・アプリケーションによって使用される電子メールまたは他のメッセージ等のような情報を使用し、不揮発性ストレージ1268に格納することができる。また、同期アプリケーション(図示せず)もシステム1202に存在することができ、不揮発性ストレージ1268に格納されている情報を、ホスト・コンピューターに格納されている対応の情報と同期させて維持するために、ホスト・コンピューターに存在する、対応する同期アプリケーションと相互作用するようにプログラミングされる。認められるはずであるが、前述したマーケット・マネージャー26を含む他のアプリケーションは、メモリー1262にロードし、デバイス1200において実行することもできる。
【0049】
[0056] システム1202は、電源1270を有する。電源1270は、1つ以上のバッテリーとして実装することができる。更に、電源1270は、ACアダプター、またはバッテリーを補足または再充電する、給電ドッキング・クレードルのような、外部電力ソースを含むこともできる。
【0050】
[0057] また、システム1202は、無線周波通信を送信および受信する機能を実行する無線機1272も含むことができる。無線機1272は、通信事業主またはサービス・プロバイダーを介した、システム1202と「外部世界」との間におけるワイヤレス接続を容易にする。無線機1272との送信は、OS1264の制御下で行われる。言い換えると、無線機1272によって受信された通信は、OS1264を介してアプリケーション・プログラム1266に、そしてその逆に、伝える(disseminate)ことができる。
【0051】
[0058] 無線機1272は、システム1202が、ネットワークを介してというように、他の計算デバイスと通信することを可能にする。無線機1272は、通信媒体の一例である。通信媒体は、通例、コンピューター読み取り可能命令、データー構造、プログラム・モジュール、または他のデーターによって、搬送波のような変調データー信号、または他の移送メカニズムにおいて具体化されればよく、任意の情報配信媒体を含む。「変調データー信号」という用語は、情報を当該信号内にエンコードするようなやり方で1つ以上の特性が設定された信号または変化させられた信号を意味する。一例として、そして限定ではなく、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続のような有線媒体、ならびに音響、無線周波数(RF)、赤外線、および他のワイヤレス媒体というようなワイヤレス媒体を含む。本明細書において使用する場合、コンピューター読み取り可能媒体という用語は、記憶媒体および通信媒体の双方を含む。
【0052】
[0059] システム1202のこの実施形態は、2種類の通知出力デバイス、即ち、視覚的通知を与えるために使用することができるLED1220、および聴覚通知を与えるためにスピーカー1225と共に使用することができるオーディオ・インターフェース1274と共に示されている。これらのデバイスは、電源1270に直接結合され、アクティブにされたときに、バッテリー電力を保存するためにプロセッサー1260および他のコンポーネントが停止しても、通知メカニズムによって指令された期間はオンに留まるようにすることができる。LED1220は、ユーザーがデバイスの給電継続状態を示す行為を行うまで、不定期にオンに留まるようにプログラミングすることができる。オーディオ・インターフェース1274は、可聴信号をユーザーに供給するため、そして可聴信号をユーザーから受けるために使用される。例えば、スピーカー1225に結合されることに加えて、電話の会話を容易にするため等に、可聴入力を受けるためにオーディオ・インターフェース1274をマイクロフォンにも結合することもできる。本発明の実施形態によれば、マイクロフォンは、以下で説明するように、通知の制御を容易にするためのオーディオ・センサーとしても役割を果たすことができる。更に、システム1202は、内蔵カメラ1230の動作が、静止画像、ビデオ・ストリーム等を記録することを可能にするビデオ・インターフェース1276も含むことができる。
【0053】
[0060] システム1202を実現する移動体計算デバイスは、追加の特徴または機能を有することもできる。例えば、このデバイスは、磁気ディスク、光ディスク、またはテープというような、追加のデーター記憶デバイス(リムーバブルおよび/または非リムーバブル)も含むことができる。このような追加のストレージは、図6Bでは、ストレージ1268で示されている。コンピューター記憶媒体は、揮発性および不揮発性の、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含むことができ、コンピューター読み取り可能命令、データー構造、プログラム・モジュール、または他のデーターというような情報の格納のための任意の方法または技術で実現される。
【0054】
[0061] デバイス1200によって生成またはキャプチャされ、システム1202によって格納されたデーター/情報は、前述のように、デバイス1200にローカルに格納することができ、あるいはこのデーターは、無線機1272を介して、またはデバイス1200とこのデバイス1200に関連する別の計算デバイス、例えば、インターネットのような分散型計算ネットワークにおけるサーバー・コンピューターとの間の有線接続を介して、デバイスによってアクセスすることができる任意の数の記憶媒体に格納することもできる。認められるはずであるが、このようなデーター/情報は、デバイス1200を介して、無線機1272を介して、または分散型計算ネットワークを介してアクセスすることができる。同様に、このようなデーター/情報は、電子メールおよび協調データー/情報共有システムを含む、周知のデーター/情報転送および記憶手段にしたがって、格納および使用のために計算デバイス間で容易に転送することもできる。
【0055】
[0062] 図7は、IAPを使用するシステム・アーキテクチャーを示す。
[0063] マーケット・マネージャー26によって管理されるコンポーネントは、異なる通信チャネルまたは他のストレージ・タイプに格納することもできる。例えば、コンポーネントは、これらが開発される元になる情報と共に、ディレクトリー・サービス1322、ウェブ・ポータル1324、メールボックス・サービス1326、インスタント・メッセージング・ストア1328、およびソーシャル・ネットワーキング・サイト1330を使用して格納することもできる。システム/アプリケーション26、1320は、ストア1316におけるコンポーネントの管理および格納を可能にするために、これらのタイプのシステム等の内任意のものを使用することができる。サーバー1332は、変種(variations)の使用および判定に関係する通信およびサービスを提供することができる。サーバー1332は、ウェブ上のサービスおよびコンテンツをクライアントにネットワーク1308を介して提供することができる。サーバー1332を利用することができるクライアントの例には、任意の汎用パーソナル・コンピューターを含むことができる計算デバイス1302、タブレット計算デバイス1304、および/またはスマート・フォンを含むことができる移動体計算デバイス1306が含まれる。これらのデバイスの内任意のものが、表示コンポーネント管理通信およびコンテンツをストア1316から得ることができる。
【0056】
[0064] 以上、本発明の実施形態について、本発明の実施形態による方法、システム、およびコンピューター・プログラム製品のブロック図および/または動作図を参照しながら説明した。ブロックに記される機能およびアクトは、いずれのフローチャートに示される通りの順序以外で行われてもよい。例えば、連続して示される2つのブロックが、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、またはこれらのブロックが、関与する機能/アクトに依存して、逆の順序で実行されてもよいときもある。
【0057】
[0065] 以上の仕様、例、およびデーターは、本発明の構成(composition)の製造および使用についての完全な説明を与える。本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の多くの実施形態を作ることができるので、本発明は、以下に添付する特許請求の範囲に存在することとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7