(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6359636
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】密封断熱タンク
(51)【国際特許分類】
F17C 3/06 20060101AFI20180709BHJP
F17C 3/02 20060101ALI20180709BHJP
B63B 25/16 20060101ALI20180709BHJP
B63B 27/24 20060101ALI20180709BHJP
【FI】
F17C3/06
F17C3/02
B63B25/16 F
B63B27/24 A
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-507040(P2016-507040)
(86)(22)【出願日】2014年4月11日
(65)【公表番号】特表2016-522364(P2016-522364A)
(43)【公表日】2016年7月28日
(86)【国際出願番号】FR2014050882
(87)【国際公開番号】WO2014170588
(87)【国際公開日】20141023
【審査請求日】2017年1月12日
(31)【優先権主張番号】1353373
(32)【優先日】2013年4月15日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】515220317
【氏名又は名称】ギャズトランスポルト エ テクニギャズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ アントワーヌ
(72)【発明者】
【氏名】ブゴー ジョアン
【審査官】
二ッ谷 裕子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−122386(JP,A)
【文献】
特開2004−338709(JP,A)
【文献】
仏国特許出願公開第2798902(FR,A1)
【文献】
仏国特許出願公開第2887010(FR,A1)
【文献】
米国特許第7171916(US,B2)
【文献】
特表2007−525624(JP,A)
【文献】
特表2011−518724(JP,A)
【文献】
特開2007−292282(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 3/06
B63B 25/16
B63B 27/24
F17C 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬船壁(3)を備える構造物に組み込まれる密封断熱タンクであって、
前記タンクは、前記運搬船壁に固定されるタンク壁を備え、
前記タンク壁は、一方で一次要素、他方で、前記運搬船壁および前記一次要素間に配される二次要素を備え、
前記一次および二次要素はそれぞれが、一方で、並列して隣接する直方体形状の断熱ブロック(1,13)により構成される断熱防壁と、他方で、前記各断熱防壁上に配される密封防壁とを含み、
1つの断熱防壁のうちの1つの断熱ブロック(1,13)は、設置領域において前記運搬船壁とほぼ平行な、前記断熱ブロックを画定する2枚の剛性断熱板(13a,303)に挟持される発泡プラスチック材層を備え、
前記二次要素の前記断熱防壁は、前記運搬船壁に固定され、
前記一次要素の前記断熱防壁は、前記タンクの前記二次要素に締結手段により固定され、
前記締結手段は、前記二次要素の前記断熱防壁に接続されて、前記タンク壁の前記一次要素の一次断熱ブロックを、前記タンク壁の前記二次要素の二次断熱ブロック上に押圧可能としている、密封断熱タンクにおいて、
前記締結手段が、
二次密封防壁(502,304)を覆う一次断熱ブロック(13)の剛性プレート(13a,303)の、前記二次密封防壁(502,304)側にある皿穴内に固定される金属プレート(301,401,100b,501)であって、少なくとも1つの固定領域と、前記金属プレートの領域に位置する二次断熱ブロック(1)に基部を介して接続される突出部材(310,108b,408b,504)とを備える金属プレート(301,401,100b,501)と、
前記金属プレート(301,401,100b,501)の前記固定領域を前記突出部材(310)に接続し、前記突出部材(310)上に係合する弾性ワッシャ積層体と係合する固定領域と、前記弾性ワッシャ積層体上にネジ止めされるナット(314)とを備える、接続要素とを備え、
前記突出部材が、前記ナット(314,109b,409b,505)と協働するためネジ付き頭部を有し、該ナットを締め付けると前記接続要素を介して前記金属プレートの前記固定領域に前記運搬船壁(3)の方向に力が付加され、
4つの隣接する一次断熱ブロックがそれぞれ、他の3つの一次断熱ブロックに隣接する一角の領域において、前記二次密封防壁(502,304)を覆う一次断熱ブロック(13)の剛性プレート(13a,303)の、前記二次密封防壁(502,304)側にある皿穴内に固定され、少なくとも1つの固定領域を備える金属プレート(301,401,100b,501)を備えることを特徴とする、密封断熱タンク。
【請求項2】
前記接続要素が接続アーム(305)である、請求項1に記載のタンク。
【請求項3】
前記締結手段が、接続要素として、一次断熱ブロックの前記プレート(401)の前記固定領域を前記突出部材(408b)にそれぞれ接続する4つの接続アームを備える十字プレート(416)を備え、
前記十字プレート(416)の前記固定領域が、前記突出部材(310)に係合し、
前記ナット(314)が、前記十字プレート(416)の前記固定領域上にネジ止めされている、請求項1に記載のタンク。
【請求項4】
前記十字プレート(416)の枝部それぞれが曲げ部(417)を備え、
前記一次断熱ブロック(13)の前記固定が弾性的に行われる、請求項3に記載のタンク。
【請求項5】
前記金属プレート(301,401)の前記固定領域が、前記接続アームの端部を通って延びる前記金属プレート(301,401)に溶接されるネジ付きスタッド(306)を備え、
ナット(307,197)が、前記スタッド(306)のネジ部と協働して、前記接続アームの前記端部を前記一次断熱ブロック(315)に固定する、請求項2または3に記載のタンク。
【請求項6】
一次断熱ブロックの前記金属プレートが、前記一次断熱ブロック(13)の前記剛性プレート(13a)の前記皿穴内に配される円板(100b)と、前記皿穴から突出しつつ前記円板(100b)の面内に維持される接続要素としての突起部(450)とを備え、
前記突起部(450)が前記金属プレートに接合されることにより、前記突起部(450)の端部が前記突起部(450)の固定領域および前記金属プレートの固定領域の双方を形成し、
前記固定領域は、前記突出部材(108b)上に係合される弾性ワッシャ積層体(199)を支持し、
前記ワッシャ積層体の基部は、鋸歯端を有する円板(451)であって、該円板の歯間を前記突起部(450)が通過可能である、請求項1に記載のタンク。
【請求項7】
4つの前記一次断熱ブロック(13)に対応する4つの前記突起部(450)が前記鋸歯端を有する円板(451)の前記歯間を通過可能である、請求項6に記載のタンク。
【請求項8】
隣接する4つの前記一次断熱ブロックの前記剛性プレート(13a,303)の前記皿穴内に固定される前記金属プレート(501)がそれぞれ中心穴を備え、
前記締結手段が、接続要素としてスペーサプレート(503)を備え、
該スペーサプレートは、自由端がネジ部であるピンにより構成される前記突出部材(504)がナット(505)と協働するためにこれを貫通することができるように中心が開口され、
前記ピンの基部は、二次断熱ブロックの前記剛性プレートの皿穴内にネジ止めされるプレートの中心に溶接され、
前記プレートは、前記二次密封防壁(502)に覆われ、
前記二次密封防壁は、前記プレートに、二次密封を確実に行うため前記ピンの全周に渡って溶接され、
前記ピンの前記ナット(505)を締め付けると、弾性ワッシャ積層体(506)を介して、前記スペーサプレートを前記二次密封防壁に押圧するための前記運搬船壁方向の力が前記スペーサプレート(503)に付加され、
前記スペーサプレート(503)は、4つの前記金属プレート(501)それぞれの中心穴に係合する4つの二次ピン(599)と、前記二次ピン(599)に螺合する二次ナット(598)とを備えて、前記金属プレート(501)をそれぞれ前記スペーサプレート(503)方向に締め付ける、請求項1に記載のタンク。
【請求項9】
密封防壁の金属シートがそれぞれ、前記断熱ブロック(1,13)の辺に平行な少なくとも2つの直交する凹凸部(12a;12b,16a,16b)を備え、
前記凹凸部が、前記断熱ブロック間に設けられる空隙(10)内に挿入される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタンク。
【請求項10】
密封防壁の隣接する金属シート(11,15)が重ね溶接される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタンク。
【請求項11】
二重船殻(72)および前記二重船殻内に配される請求項1〜10のいずれか一項に記載のタンク(71)を備える低温液体製品の輸送用タンカー(70)。
【請求項12】
液体製品を断熱導管(73,79,76,81)を通って、浮体式または地上の貯蔵設備(77)と前記タンカーの前記タンク(71)との間で搬送する、請求項11に記載のタンカー(70)を冷温液体製品の荷役に用いる方法。
【請求項13】
請求項11に記載のタンカー(70)と、
前記タンカーの前記船殻内に設置される前記タンク(71)を浮体式または地上の貯蔵設備(77)に接続するために配される断熱導管(73,79,76,81)と、
前記断熱導管を通して冷温液体製品を浮体式または地上の前記貯蔵設備と前記タンカーの前記タンクとの間で流動させるためのポンプとを備える、冷温液体製品の搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は密封断熱タンクに関し、より詳しくは、冷温液体を収容対象とするタンク、たとえば液化ガスを海洋を介して貯蔵および/または輸送するためのタンクに関する。
【背景技術】
【0002】
密封断熱タンクは様々な産業において、高温または低温製品の貯蔵に用いることができる。たとえばエネルギー産業においては、約−163℃の大気圧下で地上貯蔵タンクまたは浮体式構造物内に搭載されるタンクに貯蔵できる液体として、液化天然ガス(LNG)がある。
【0003】
このようなタンクはたとえば特許文献1に記載されている。特許文献1には、タンク内に収容される製品と接するよう意図された一次密封防壁と、前記一次密封防壁と運搬船構造物との間に配される二次密封防壁と、前記2つの密封防壁間の一次断熱防壁と、前記二次密封防壁と運搬船構造物との間に配される二次断熱防壁とを備えるタンクが記載されており、このタンクは、前記一次および二次断熱防壁の要素を運搬船構造物上に固定するための一次および二次固定手段を備える。一次固定手段は二次固定手段から独立している。一次断熱防壁の要素を二次断熱要素を介して運搬船構造物上に固定するために、二次断熱要素の上側パネル上にプレートが固定される。ここで留意すべきなのは、本実施形態では、一次断熱要素を二次防壁上に固定するための固定手段が、一次断熱ブロックを画定するベースプレートの上側で支持されている点であり、つまり、一次断熱要素は挟みつけられて二次密封防壁に強く押しつけられており、このために、一次断熱ブロックと二次密封防壁間に空隙を設ける可能性が限られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】フランス特許第2887010号明細書
【発明の概要】
【0005】
本発明が基づく概念は、一次ブロックが二次断熱層により運搬船壁に固定されていながらも、運搬船壁に平行な二次要素に対して一次要素の断熱ブロックが自由に動くことができる密封断熱多層構造を提供することである。この特徴は、特に、密封膜に、局所的な収縮や膨張を可能とするために断熱ブロックの辺に平行な少なくとも2つの直交方向に沿って凹凸部が設けられる場合に重要である。
【0006】
一実施形態によれば、本発明は、運搬船壁を備える構造物に組み込まれる密封断熱タンクを提供し、前記タンクは、前記運搬船壁に固定されるタンク壁を備え、前記タンク壁は、一方で一次要素、他方で、前記運搬船壁および前記一次要素間に配される二次要素を備え、前記一次および二次要素はそれぞれが、一方で、並列して隣接する直方体形状の断熱ブロックにより構成される断熱防壁と、他方で、前記各断熱防壁上に配される密封防壁とを含み、前記断熱防壁はそれぞれが、設置領域において前記運搬船壁とほぼ平行な、2枚の剛性プレートにより画定され、前記二次要素の前記断熱防壁は前記運搬船壁に固定され、前記一次要素の前記断熱防壁は、前記二次要素の前記断熱防壁に接続される締結手段により前記タンクの前記二次要素に固定されて、前記タンクの前記一次要素の
一次断熱ブロックを、前記タンク壁の前記二次要素の
二次断熱ブロック上に押圧可能としており、前記締結手段は、
二次密封防壁に隣接する一次断熱ブロックの剛性プレートの、前記二次密封防壁側にある皿穴内に固定される金属プレートを備え、前記金属プレートは、少なくとも1つの固定領域と、前記プレートの領域に位置する二次断熱ブロックに基部を介して接続される突出部材とを備え、前記突出部材は、ナットと協働するためネジ付き頭部を有し、該ナットを締め付けると前記プレートの前記固定領域に前記運搬船壁方向に直接的または間接的に力が付加される。
【0007】
別の実施形態によれば、かかるタンクはさらに、1または複数の次のような特徴を有することができる。
【0008】
一実施形態によれば、断熱防壁の断熱ブロックは、2枚の剛性断熱プレートに挟持される発泡プラスチック材層を備える。
【0009】
一実施形態によれば、前記締結手段が、前記プレートの前記固定領域を前記突出部材に接続する接続アームを備え、前記接続アームが、前記突出部材上に係合する弾性ワッシャ積層体と係合する固定領域を備え、前記ナットが前記弾性ワッシャ積層体上にネジ止めされる。
【0010】
一実施形態によれば、4つの隣接する一次断熱ブロックがそれぞれ、他の3つの一次断熱ブロックに隣接する一角の領域において、前記二次密封防壁に隣接する一次断熱ブロックの剛性プレートの、前記二次密封防壁側にある皿穴内に固定される金属プレートを備え、前記金属プレートが、少なくとも1つの固定領域を備える。
【0011】
一実施形態によれば、前記締結手段が、一次断熱ブロックの前記プレートの前記固定領域を前記突出部材にそれぞれ接続する4つの接続アームを備える十字プレートを備え、前記十字プレートが前記突出部材に係合する固定領域を備え、前記ナットが前記十字プレートの前記固定領域上にネジ止めされる。
【0012】
一実施形態によれば、前記十字プレートの枝部それぞれが曲げ部を備え、前記一次断熱ブロックの固定が弾性的に行われる。
【0013】
一実施形態によれば、前記金属プレートの前記固定領域が、前記接続アームの端部を通って延びる前記金属プレートに溶接されるネジ付きスタッドを備え、ナットが前記スタッドのネジ部と協働して、前記接続アームの前記端部を前記一次断熱ブロックに固定する。
【0014】
一実施形態によれば、一次断熱ブロックの前記プレートが、前記一次断熱ブロックの剛性プレートの皿穴内に配される円板と、前記皿穴から突出しつつ円板の面内に維持される突起部とを備え、前記突起部の端部が前記プレートの固定領域を形成し、前記領域が、前記突出部材上に係合される弾性ワッシャ積層体を支持し、前記ワッシャ積層体の基部は鋸歯端を有する円板であって、同円板の歯間を前記突起部が通過可能である。
【0015】
一実施形態によれば、4つの隣接する一次断熱ブロックがそれぞれ、他の3つの一次断熱ブロックに隣接する一角の領域において、前記二次密封防壁に隣接する一次断熱ブロックの剛性プレートの、前記二次密封防壁側にある皿穴内に固定される金属プレートを備え、前記金属プレートが、それぞれ、前記皿穴から突出しつつ円板の面内に維持される突起部を備え、前記突起部の端部が前記プレートの固定領域を形成し、4つの前記一次断熱ブロックに対応する4つの前記突起部が前記鋸歯端を有する円板の歯間を通過可能である。
【0016】
一実施形態によれば、4つの隣接する一次断熱ブロックがそれぞれ、他の3つの一次断熱ブロックに隣接する一角の領域において、前記二次密封防壁に隣接する一次断熱ブロックの剛性プレートの、前記二次密封防壁側にある皿穴内に固定される金属プレートを備え、前記金属プレートが、それぞれ中心穴を備え、
前記締結手段が、スペーサプレートを備え、該スペーサプレートは、自由端がネジ部であるピンにより構成される前記突出部材がナットと協働するためにこれを貫通することができるように中心が開口され、前記ピンの基部は、二次断熱ブロックの剛性プレートの皿穴内にネジ止めされるプレートの中心に溶接され、前記プレートは前記二次密封防壁に覆われ、前記二次密封防壁はプレートに、二次密封を確実に行うため前記ピンの全周に渡って溶接され、前記ピンの前記ナットを締め付けると、弾性ワッシャ積層体を介して、スペーサプレートを前記二次密封防壁に押圧するための運搬船壁方向の力が前記スペーサプレートに付加され、前記スペーサプレートは、4つの前記金属プレートそれぞれの中心穴に係合する4つの二次ピンと、前記二次ピンに螺合する二次ナットとを備えて、前記金属プレートをそれぞれ前記スペーサプレート方向に締め付ける。
【0017】
一実施形態によれば、4つの隣接する一次断熱ブロックがそれぞれ、他の3つの一次断熱ブロックに隣接する一角の領域において、前記二次密封防壁に隣接する一次断熱ブロックの剛性プレートの、前記二次密封防壁側にある皿穴内に固定される金属プレートを備え、前記金属プレートが、それぞれ中心穴を備え、前記締結手段が、4つの前記金属プレートの中心穴にそれぞれ係合する4つのネジ付きピンを備え、各ネジ付きピンはその基部を介して、二次断熱ブロックの剛性プレートの皿穴内にネジ止めされるプレートに溶接され、前記ネジ付きピンは前記二次密封防壁を貫通し、前記二次密封防壁は密封を再確立するため前記ピンの全周に渡って前記プレートに再溶接され、ナットが前記ピンのネジ部と協働して、対応するプレートに、弾性ワッシャ積層体を介して、運搬船壁に向かう方向の力を付加する。
【0018】
一実施形態によれば、4つの隣接する一次断熱ブロックがそれぞれ、他の3つの一次断熱ブロックに隣接する一角の領域において、前記二次密封防壁に隣接する一次断熱ブロックの剛性プレートの、前記二次密封防壁側にある皿穴内に固定される金属プレートを備え、前記金属プレートが、それぞれ、各一次断熱ブロックの内側に向けられたセンタリングスタッドを備え、前記スタッドの位置で、弾性ワッシャの導入が可能であり、該弾性ワッシャの上側には、中心穴を有する円板が被さり、該円板上にある、前記センタリングスタッドに中心が揃う中空の円筒状脚部が円板を押圧し、
前記締結手段が、4つの前記中空円筒状脚部がそれぞれスタッドに中心が揃う側とは反対側の端で固着されるカウンタプレートを備え、前記カウンタプレートが中心凹部を備えて前記一次断熱ブロック上に配され、前記中心凹部は、二次断熱ブロックの剛性プレートにネジ止めされるプレートに固着される基部を有する突出部材が確実に貫通できるように開口された基部を有する。
【0019】
一実施形態によれば、
密封防壁の金属シートがそれぞれ、断熱ブロックの辺に平行な少なくとも2つの直交する凹凸部を備え、前記凹凸部が前記断熱ブロック間に設けられる空隙内に挿入される。
【0020】
一実施形態によれば、密封防壁の隣接する
金属シートは重ね溶接される。
【0021】
このようなタンクは、たとえばLNG貯蔵用の地上貯蔵設備の一部としたり、沿岸や深海中の浮体式構造物、特に、LNGタンカー、浮体式貯蔵再ガス化設備(FSRU)、浮体式生産貯蔵積出設備(FPSO)等に設置したりすることができる。
【0022】
したがって本発明はまた、二重船殻および前記二重船殻内に配される、上で定義した通りのタンクを備える、低温液体製品の輸送用タンカーにも関する。
【0023】
本発明はまた、このようなタンカーの、断熱導管を通して冷温液体製品を地上または浮体式の貯蔵設備と前記タンカーの前記タンクとの間で搬送する、荷役方法を提供する。
【0024】
一実施形態によれば、本発明はまた、上述のタンカーと、前記タンカーの船殻内に設置されるタンクを浮体式または地上の貯蔵設備に接続するために配される断熱導管と、前記断熱導管を通して冷温液体製品を浮体式または地上の前記貯蔵設備と前記タンカーの前記タンクとの間で流動させるためのポンプとを備える、冷温液体製品の搬送システムを提供する。
【0025】
複数の具体的な実施形態を単に説明する目的で非限定的に添付の図面を参照して記載した以下の記述から、本発明がよりよく理解され、その他の目的や詳細、特徴、利点がより明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係る密封断熱タンク壁を構成する様々な部材の組立体の概略斜視図であり、本概略図は、タンク壁の二次および一次要素の断熱および密封防壁が見えるように、破断部分を含んでいる。
【
図2】一次密封防壁が運搬船壁と反対側で突出する折り部を備え、二次密封防壁が運搬船壁に向けて突出する折り部を備える、
図1のタンク壁の概略断面図である。
【
図3】4つの隣接する一次断熱ブロックが接する点が位置する領域における、締結手段の第1実施形態を、運搬船壁に垂直の断面で示す。
【
図3A】締結手段の構成要素を収容するために一次断熱ブロックに形成された凹部を示す、
図3の変形例の斜視図である。
【
図3B】締結手段の構成要素を収容するために一次断熱ブロックに形成された凹部を示す、
図3の変形例の斜視図である。
【
図4】
図3または
図3Aのものと同様のタンク壁の領域における締結手段の別の変形例の斜視図であり、締結手段が見えるように、4つの一次断熱ブロックのうち3つを取り除いている。
【
図5】4つの隣接する一次断熱ブロックが接する点が位置する領域における、締結手段の別の変形例の斜視図であり、4つの一次断熱ブロックがそれぞれ、中心が二次断熱防壁に接続されるスペーサプレートの1つの角部に機械的に接続されている。
【
図6】
図5の変形例を示し、
図5でスペーサプレートの中心にあった機械的接続が、二次密封防壁のプレートの4つの角部に移動されており、
図5の変形例の中心のボルトが不要となっている。
【
図7】
図5と同じ壁の領域にある締結手段の別の実施形態の1/4部分を示す斜視図であり、一次密封防壁のプレートから付加される力が、一次密封ブロック上に位置するカウンタプレートを介して伝達される。
【
図8】LNGタンカーのタンクおよびこのタンクの荷役基地の一部破断概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図面、特に
図1、
図2を参照すると、タンク壁の二次要素の断熱防壁の断熱ブロックは概して符号1で示していることが分かる。このブロックはたとえば長さLが3m、幅lが1mで直方体形状であり、2枚の合板プレート2a、2b間に挟持される発泡ポリウレタンから構成される。プレート2aの1つは運搬船壁3に対向するよう意図され、運搬船壁3の局所的な欠陥が介在してもこれを相殺することができる樹脂ビード4を有する。プレート2aは、樹脂ビード4を用いて接着剤で、また、運搬船壁3に溶接されるピン9で、運搬船壁3に支持されている。
【0028】
図1から分かるように、まず始めに、図の左上に示され斜め右下に向けて延びる、露出した二次断熱ブロックであるが、本斜視図では、タンク壁の二次密封防壁の一部を構成する金属シート11により部分的に覆われた二次断熱ブロック1を示している。この金属シート11はほぼ長方形であり、この長方形の2つの対称軸それぞれに沿う凹凸部12a、12bを備える。凹凸部12a、12bは運搬船壁3方向に向く隆起部を形成し、これらは二次断熱防壁の空隙10内に収容される。
【0029】
一次および二次要素の密封防壁の隣接する金属シートは、一次および二次要素それぞれの断熱防壁により担持される接続片領域で重ね溶接される。一次要素の断熱防壁上の締結手段は、二次要素の各断熱ブロックの2つの接続片の交差領域に設けられ、一次要素の密封防壁領域まで上昇することなく二次要素の密封防壁領域を貫通している。前記締結手段は、基部が二次要素の接続片に溶接されたピン8であり、密封防壁の隣接する2枚のシートが重ね溶接される領域で、二次要素の密封防壁を貫通し、一方で、ピンの自由端に設けられるネジ部と協働するナットと、他方で、一次要素の断熱防壁の断熱ブロックのプレートの突出部分との間に、中間部品が介在している。
【0030】
金属シートはインバー(登録商標)で作製することができる。インバーは通常、熱膨張係数が1.5×10-
6〜2×10-
6K-
1であり、厚さが約0.4mm〜約0.7mmである。好ましい実施形態によれば、金属シートは、熱膨張係数がほぼ7×10
−6K
−1に等しいマンガンをベースとする合金から作製される。このような合金は、一般に、インバー(登録商標)のようにニッケル含有率が高い合金より割安である。
【0031】
再び
図1を参照すると、タンク壁の二次要素の密封防壁の金属シート11が位置する領域から斜め右下にかけて、一領域を、二次密封防壁がタンク壁の一次要素の断熱防壁の断熱ブロック13に覆われた状態で示していることが分かる。
【0032】
この断熱ブロック13の概略構造はブロック1と同様で、すなわち、発泡ポリウレタンが2枚の合板に挟まれて構成される。ベースプレート13aは金属シート11に当接している。
【0033】
最後に、
図1では、要素13から斜め右下にかけて、タンクの一次要素の密封防壁を構成する金属シート15の位置を示している。この金属シート15は、約1.2mm厚さのステンレスから作製することができ、金属シート11について既に示したように、自身が形成する長方形の対称軸に沿って凹凸部を備える。これら凹凸部は、運搬船壁3の側に隆起しても、またはタンクの内側に向けて隆起してもよい。これら凹凸部は16a、16bで示している。
図2では凹凸部16a、16bはタンクの内側に向いている。
【0034】
図3〜
図7の締結手段のいくつかの実施形態を説明するため、同一または類似の要素を指す同一の参照番号を続けて使用し、場合によって、挙げられている変形例に従ってa、b、cの文字を付している。
【0035】
図3を参照して、締結手段の一実施形態を説明する。ここでは、4つの隣接する一次断熱ブロックの4つの隣接する角の下方に円板301形状の金属プレートが固定されている。円板301は、密封防壁304に隣接する一次断熱ブロックの剛性プレート303の皿穴302内に配される。円板301から中央ピン310までを接続アーム305が機械的接続しており、この接続は、アーム305の先端にワッシャ308を介して当接するナット307が螺合されたネジ付きピン306によってなされている。ピン306は、円板301上に基部で溶接されている。接続アーム305は、ピン306から離間する方向に、曲げ部309aを備え、これにより、アーム305を下方に動かして、アーム305の固定領域309を形成することができる。密封防壁304が位置する側で二次断熱ブロックを画定する剛性プレート313の皿穴内に配されたプレート312に基部を介して溶接される突出部材310が、固定領域309を貫通している。突出部材310は、ナット314と協働するためにその自由端がネジ部であるピンであり、弾性ワッシャ311の積層体が介在されている。ナット314を締め付けることにより、一次断熱ブロック315を二次断熱防壁に押圧することができる。この変形例では、一次断熱防壁の固定が、一次断熱ブロック315の剛性ベースプレートの下側から行われることは明らかである。
【0036】
次に
図3Aを参照すると、ここで図示する締結手段は、
図3で説明したものの変形例に対応することが分かる。本変形例では、4つの接続アームが十字形のプレートを形成する。
図3は、これらの締結手段を、4つの隣接する一次断熱ブロックが位置する領域において図示している。密封防壁に隣接する一次断熱ブロックの剛性ベースプレートの皿穴内に、円板401が配されている。主に符号416で示す同プレートは、先の実施形態と同様に、自由端がネジ部であるピンから構成される突出部材408bが貫通している中央域を通る十字部を備える。このネジ部がナット409bと協働し、ピン408bの基部は、二次断熱ブロックの剛性プレートにネジ止めされたプレート(図示せず)により二次断熱ブロックに固着されている。十字形プレート416は、4つの隣接する一次断熱ブロック13の剛性プレートそれぞれの皿穴内に製造前に入れられた円板401に当接するボルト機構197の結果として、十字形プレートの4本のアーム先端により一次断熱ブロック13の剛性プレートに固着されている。このようにして、十字プレート416のアーム先端196は一次断熱ブロック13にボルト止めされ、突出部材408bは下側の二次断熱ブロック1に固着されて、2つのブロックのうち一方による他方の押圧は、ナット409bの締め付けによって行われる。先の実施形態と同様に、一次断熱防壁の固定は、一次断熱ブロック13の剛性ベースプレート13aの下側から行うことは明らかである。
【0037】
図3Bは、
図3Aの変形例を示し、十字プレートのアームそれぞれに曲げ部417が配され、一次断熱要素13が二次断熱要素1に対して弾性的に移動しやすくしている。もちろん、先の場合と同様に、一次断熱防壁の固定は、一次断熱ブロック13の剛性ベースプレート13aの下側から行う。
【0038】
図4は、本発明に係るタンクの締結手段の別の変形例を示す。これらの締結手段は4つの隣接する一次断熱ブロックに関連するもので、
図3と比較すると、接続アームが円板に、ボルト止めではなく溶接されている。本変形例では、一次断熱ブロックの剛性プレート表面に設けられた、二次密封防壁側に向く皿穴の中に円板が配される。この円板は、一次断熱ブロックの剛性プレートに固定されている。この円板100bから突起部450が延出しており、突起部の円板と反対側は、突出部材408bが貫通することができるよう開口している。突出部材408bはネジ付きピンであり、その自由端にナット109bを担持し、基部が、二次断熱ブロック1に固着されるプレート(図面では見えない)に溶接される。ナット108bは、その下面にて、ワッシャ積層体199に当接し、積層体の基部は、鋸歯端を有する円板451上に載っている。突出部材108b周りに配される4つの一次断熱ブロック1に対応する突起部450が、円板451の歯間を通過することができる。ナット109bを締め付けることで、突起部450を介して円板100bが押圧され、これにより一次断熱ブロックが二次断熱ブロックに押圧されることが分かる。したがって、先の実施形態と同様に、一次断熱防壁の固定は、一次断熱ブロック13の剛性ベースプレート13aの下側から行うことは明らかである。
【0039】
図5は、4つの隣接する一次断熱ブロックに使用することができる締結手段の別の変形例を示す。これらの締結手段は、一次断熱ブロック13の剛性プレート13aの皿穴内にそれぞれが位置する4つの円板501を備え、前記プレートは密封防壁502に隣接し、皿穴は二次密封膜502の側に設けられる。4つの円板501はスペーサプレート503を介して互いに接続され、スペーサプレートは中央に開口を有し、自由端がネジ部であるピンからなる突出部材504が貫通してナット505と協働できるようになっている。ピンの基部は、二次断熱ブロックの剛性プレートの皿穴内にネジ止めされたプレート(図示しない)の中心に溶接されており、前記プレートは、二次密封防壁にて覆われ、二次密封防壁はプレートに、ピン504全周に渡って溶接され、二次密封が確実に行われるようにしている。ピン504のナット505を締め付けると、弾性ワッシャ積層体506を介して、スペーサプレート503に、運搬船壁の方向に力が加わり、スペーサプレートが二次密封防壁に押圧される。一次断熱防壁の二次断熱防壁への固定は、一次断熱ブロック13の剛性ベースプレート13aの下側から、スペーサプレート503の4つの角領域で担持されるネジ付きピン599に螺合し、対応する円板501それぞれの中心穴と係合するナット598を用いて行うものである。
【0040】
図6は、4つの隣接する一次断熱ブロックと協働するよう意図された締結手段を示す。これらの手段は、それぞれが一次断熱ブロック13の剛性プレート13aの皿穴にネジ止めにより保持される4つの円板601を備え、該プレートは密封防壁602に隣接するもので、該皿穴は二次密封防壁の側に形成されている。各円板601は、自由端がネジ部であるピンからなる突出部材603が貫通できるよう中心が開口され、ピンは、基部を介してプレート699に溶接され、該プレートは、二次断熱ブロック1の剛性プレートの、ピン603の領域に位置する皿穴内にネジ止めされている。ピン603は密封防壁602を貫通し、密封防壁はピン全周に渡ってプレートに再溶接されて、再度密封を確立している。ナット604はピン603のネジ部と協働し、対応する円板601に、弾性ワッシャ積層体605を介して、タンクの運搬船壁に向かう力を付加する。
【0041】
図7は、一次断熱ブロックの、隣接する二次断熱ブロックにかかる押圧力が、一次および二次断熱ブロックの剛性プレートに対応する領域に直接かかるのではなく、補助部材を用いて、一次断熱ブロック上にかかるようにする締結手段を示す。本実施形態は、4つの隣接断熱ブロックが隣接して位置する断熱防壁領域に配置するためのものである。金属プレート201は、一次断熱ブロック213の剛性プレート202の皿穴内に固定されている。剛性プレートは二次密封防壁203に隣接しているものである。プレート201は、一次断熱ブロック213の内側に向くセンタリングスタッド204を有する。スタッド204は、一次断熱ブロック213のハウジング内にあり、該ハウジングは中心に開口を有し、上側に円板206が被さる弾性ワッシャ205がスタッド204上に嵌まることができるようになっている。円板206上には、センタリングスタッド204に中心が揃う中空の円筒状脚部207が支持され、前記脚部はスタッド204に中心が揃う側とは反対側の端で、カウンタプレート208に固着されている。カウンタプレート208は、一次断熱ブロック213上に、すなわち、タンクの運搬船壁が位置するのとは反対側に配されている。カウンタプレート208は、二次防壁に対して突出している部材210が貫通できるように基部が開口された中心凹部209を備える。突出部材210は、その基部が、二次断熱防壁の剛性プレート212にネジ止めされるプレート211に固着されるピンである。ピン210の自由端は、凹部209の基部に当接するナット214と協働する。ナット214を締め付けると、支持脚部207端部がワッシャ206と、すなわち弾性ワッシャ205を介在してプレート201と、接することが分かる。これによって、一次断熱ブロック213をその下方の二次断熱ブロックに押圧することができる。中心の凹部209、支持脚部207、円板206、ワッシャ205は、一次断熱ブロック213に適切な形状および位置にて形成される凹部内に配設される。一次断熱ブロックの固定は、本実施形態では、一次断熱ブロック13の剛性ベースプレートに対し下方から行うことが分かる。
【0042】
上述の製造変形例すべてについて、締結手段を位置決めするために一次断熱ブロック内に締結手段の要素が収容されるよう凹部を形成する必要があるので、前記凹部は、位置決め完了後すぐに断熱材で充填され、そのため断熱性能が落ちることがないことは明らかである。さらに、一次および二次断熱ブロックの剛性プレートと直接協働するプレートや小さなパネルその他は皿穴内に配されるので、厚さが過大となることが防がれ、たとえばタンクが冷却されて二次防壁に対して一次防壁が局所的に移動することがあっても、二次密封防壁への損傷リスクが避けられる。
【0043】
また、上述の締結手段の位置決めのために二次密封膜に穴を開ける必要が生じるので、位置決め作業後には溶接によって密封を再確立することは明らかである。
【0044】
上述のタンクは、地上設備など様々な設備、またはLNGタンカーなどの浮体式構造物において用いることができる。
【0045】
図8を参照すると、LNGタンカー70の破断図に、タンカーの二重船殻72内に設置された、概ね角柱体の密封断熱タンク71を示している。タンク71の壁は、タンク内に収容されるLNGと接触することが意図された一次密封防壁と、一次密封防壁およびタンカーの二重船殻との間に配される二次密封防壁と、一次密封防壁および二次密封防壁の間と、二次密封防壁および二重船殻72の間にそれぞれ配される2つの断熱防壁とを備える。
【0046】
既知の方法で、タンカーの上部ブリッジに配される荷役導管を、適切な接続部材を用いて、海上または港湾の基地と接続し、LNG積荷をタンク71との間で搬送することができる。
【0047】
図8は、荷役ステーション75、水中導管76、および地上設備77を備える海上基地の一例を示す。荷役ステーション75は、可動アーム74と、可動アーム74を支えるタワー78とを備える固定の洋上設備である。可動アーム74は荷役導管73に接続可能な可撓性の断熱パイプ79の束を有する。可動アーム74はLNGタンカーのあらゆる寸法に合わせて配向することができる。タワー78内には図示しない接続管が延びている。荷役ステーション75によって、LNGタンカー70と地上設備77との間で荷役を行うことができる。同設備は、液化ガス用貯蔵タンク80と、水中導管76を介して荷役ステーション75に接続される接続管81を備える。水中導管76は、荷役ステーション75と地上設備77との間を、たとえば5kmといった長距離に渡って液化ガスを搬送することができ、これによりLNGタンカー70は荷役作業の間、海岸から遠くに離しておくことができる。
【0048】
液化ガス搬送に必要な圧力を生成するため、タンカー70に搭載されたポンプ、および/または地上設備77に設けられたポンプ、および/または荷役ステーション75に設けられたポンプが用いられる。
【0049】
本発明をいくつかの実施形態に則して説明したが、本発明はこれらに限られることはなく、発明の範囲内にあるものであれば、説明した手段と同等の技術や組み合わせもすべて本発明に含まれることは言うまでもない。
【0050】
「comprise(備える)」、「contain(含む)」、「include(有する)」といった動詞やその活用形は、請求項で述べている要素や工程以外に存在するものを除外するものではない
。
【0051】
請求項において、括弧内の参照符号は請求項の限定と解すべきではない。