【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、この目的は、請求項1に記載の方法、請求項3に記載のシステム、および請求項8に記載の関連デバイスによって達成される。
【0007】
実際に、本発明によれば、この目的は、まず人のイベントへの関連が検出され、関連は場合によっては、少なくとも1台のカメラによってイベントが記録される場面の画像の分析に基づいて検出され、続いて、やはり場合によっては少なくとも1台のカメラによって記録された3次元場面に基づいて、イベントに関連している人の地理的位置が決定され、さらに人の決定された地理的位置に基づいて、イベントに関連している人の決定された地理的位置だけで、イベントに関連している人への、指向性音声などの指向性情報の供給を制御するという事実によって達成される。
【0008】
したがって、まずイベントに関連している人を検出することによって、イベントに関連している検出された人の地理的位置が決定され、続いて、これに基づいて、人の地理的位置で、イベントに関連している人への指向性音声の供給が制御される。
【0009】
そのような興味を引くイベントは、映画、情報マルチメディアアセット、広告、または他の任意の種類のマルチメディアアセットなどのマルチメディアアセットでもよく、または、プレゼンテーションボードに提示されたマルチメディアアセットではない、あるオブジェクトでもよい。
【0010】
さらなる代替のイベントは、関連している人にさらなる情報が提供されるべき任意の状況でもよく、そのようなイベントは、そうした行動を見せている人に警告または懲戒などの情報が提供されるべき、深刻な、またはあまり深刻ではない、法律違反または予期される行動でもよい。
【0011】
人がイベントに関連しているか否か、たとえば、人がプレゼンテーションボードに提示されたマルチメディアアセットなどのオブジェクトに興味があるか否かを判定するために、人のこの関連は以下に基づいて判定することができる:
− 人とボードとの間の距離が関連し得る。少なくとも1台のカメラによってキャプチャされた場面の画像を使用する場面の分析(深度計算)に基づいて、人とプレゼンテーションボードまたはオブジェクトとの間の距離を決定することができる。
− 顔/頭の向き。やはりキャプチャされた場面の画像の画像処理に基づいて、人がボードの方を向いているかどうかを判定することができる。
− 人がプレゼンテーションボードまたはオブジェクトを「見ている」時間。
このパラメータは、ユーザおよび依頼人(applicant)によってカスタマイズされたしきい値でよい。
【0012】
さらに、人の地理的位置を決定するために、そのような地理的位置の計算は以下に基づき得る。
【0013】
図1に示されるように、キャプチャされた場面からの深度計算に基づいて、人Aとカメラとの間の距離を取り出すことができる。図面では、この距離はbとして印をつけられている。タイムオブフライトカメラ(time−of−flight camera)が使用される場合、距離bは、赤外線が人Aに飛んで、戻ってくる時間によって決定される。ステレオペアカメラが使用される場合、距離bは、カメラおよび/またはプレゼンテーションボードに対する人の地理的位置を決定する2台のカメラの間の差に基づいて計算される。
【0014】
あるいは、
図2に示されるように、配向角は以下の式:a=x/y*Cによって計算することができ、xは人Aと中間点との間の距離であり、yは最大範囲の距離であり、Cは最大視野角である。x、yは容易に測定することができ、Cはカメラの知られているパラメータである。そのように配向角を決定することができる。配向角とともに、人とカメラとの間の距離が、カメラおよび/またはプレゼンテーションボードに対する人の地理的位置を決定する。
【0015】
深度および配向角の計算の提示されるアルゴリズムは、アルゴリズムの一実施形態である点に留意されたい。視野角、ならびに人(人A)とカメラおよび/またはプレゼンテーションボード(広告ボード)との間の距離を決定するための、さらなる代替アルゴリズムまたは方法があってよい。
【0016】
指向性情報の供給は、検出されるイベントに基づく情報を運ぶ音声でよい。検出されるべきイベントは、あるあらかじめ定義された情報に関連付けられる。イベントに関連している人のプロフィール情報が現在利用可能である場合、関連付けられる情報もこの関連している人にパーソナライズすることができる。
【0017】
本発明の別の特徴的な実施形態は、請求項2、請求項4、および請求項9に開示されている。
【0018】
関連システムおよび関連デバイスは、指向性情報供給制御手段の制御下で、このイベントに関連している人の地理的位置で、イベントに関連付けられる情報を事実上提供するためのステップを実行するための情報供給手段をさらに備える。そのような内部または外部情報供給手段IPMは指向性スピーカでもよく、人にWi−Fiまたはブルートゥース、あるいは他の任意のワイヤレス技術を介して人のモバイル通信デバイスまたはラジオに送信された指向性メッセージでもよい。この方法で、イベントに関連付けられる情報だけを、イベントに関連している人に提供することができる。
【0019】
本発明の別の特徴的な実施形態は、請求項5および請求項10に開示されている。
【0020】
イベント検出手段は、少なくともイベントに関連している人を含む場面をカバーする画像に基づいて、イベントに関連している人を検出するように構成され、場面をカバーする画像は少なくとも1台のカメラによってキャプチャされる。
【0021】
本発明の別の特徴的な実施形態は、請求項6および請求項11に開示されている。
【0022】
イベント検出手段は、少なくとも1台のカメラによってキャプチャされた前記場面をカバーする前記画像から決定された、複数の人のうちのある人の顔検出、視線検出、頭部追跡のうちの少なくとも1つに基づいて、イベントに関連している人を検出するようにさらに構成される。あるあらかじめ定義されたイベントへの興味を見せていると解釈され得るそのような人の他の任意の動きまたはジェスチャも、人がこのイベントに関連しているか否かを判定するために適用することができる。
【0023】
本発明の別の特徴的な実施形態は、請求項7および請求項12に開示されている。
【0024】
位置決定手段は、1台または複数のカメラによってキャプチャされた場面をカバーする画像に基づいて、イベントに関連している人の地理的位置を決定することができる。
【0025】
1台または複数のカメラによってキャプチャされた写真またはビデオ画像は、プレゼンテーションボードまたはオブジェクトの前の場面の3次元モデルを再構築するために使用される。再構築された3次元場面に基づいて、システムは、対象者、すなわちイベントに興味がある人の位置を決定することができる。対象者、すなわちイベントに興味がある人の地理的位置は、以下に基づき得る。
【0026】
図1に示されるように、キャプチャされた場面からの深度計算に基づいて、人とカメラとの間の距離を取り出すことができる。図面では、この距離はbとして印をつけられている。タイムオブフライトカメラが使用される場合、距離bは、赤外線が人Aに飛んで、戻ってくる時間によって決定される。ステレオペアカメラが使用される場合、距離bは、カメラおよび/またはプレゼンテーションボードに対する人の地理的位置を決定する2台のカメラの間の差に基づいて計算される。
【0027】
あるいは、
図2に示されるように、配向角は以下の式:a=x/y*Cによって計算することができ、xは人Aと中間点との間の距離であり、yは最大範囲の距離であり、Cは最大視野角である。x、yは容易に測定することができ、Cはカメラの知られているパラメータである。そのように配向角、および人とカメラとの間の距離を決定することができ、それがカメラおよび/またはプレゼンテーションボードに対する人の地理的位置を決定する。
【0028】
深度および配向角の計算の提示されるアルゴリズムは、アルゴリズムの一実施形態である点に留意されたい。視野角、ならびに人(人A)とカメラおよび/またはプレゼンテーションボード(広告ボード)との間の距離を決定するための、さらなる代替アルゴリズムまたは方法があってよい。
【0029】
前記場面の画像をキャプチャするために1台のカメラが使用される場合、イベントに関連している人の地理的位置を決定するために、タイムオブフライトカメラなどの深度カメラが適用されるべきである。
【0030】
特許請求の範囲で使用される「備える(comprising)」という用語は、その後に列挙される手段に限定されると解釈されるべきではない点に留意されたい。したがって、「手段AおよびBを備えるデバイス(a device comprising means A and B)」という表現の範囲は、構成要素AおよびBだけで構成されるデバイスに限定されるべきではない。それは、本発明に関して、デバイスの唯一の関連構成要素がAおよびBであることを意味する。
【0031】
同様に、やはり特許請求の範囲で使用される「結合された(coupled)」という用語は、直接接続のみに限定されると解釈されるべきではない点に留意されたい。したがって、「デバイスBに結合されたデバイスA(a device A coupled to a device B)」という表現の範囲は、デバイスAの出力がデバイスBの入力に直接接続されているデバイスまたはシステムに限定されるべきではない。それは、Aの出力とBの入力との間に、他のデバイスまたは手段を含むパスであってよいパスが存在することを意味する。
【0032】
以下の実施形態の説明を添付の図面と併せて参照することによって、本発明の上記および他の目的ならびに特徴がより明らかになり、本発明自体が最もよく理解されるだろう。