(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6359726
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】クラウドコンピュータ環境を用いて生体関連データを共有するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/22 20180101AFI20180709BHJP
G06F 19/28 20110101ALI20180709BHJP
【FI】
G06Q50/22ZJP
G06F19/28
【請求項の数】24
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2017-93632(P2017-93632)
(22)【出願日】2017年5月10日
(62)【分割の表示】特願2015-555277(P2015-555277)の分割
【原出願日】2014年1月23日
(65)【公開番号】特開2017-199376(P2017-199376A)
(43)【公開日】2017年11月2日
【審査請求日】2017年6月9日
(31)【優先権主張番号】61/756,547
(32)【優先日】2013年1月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/791,168
(32)【優先日】2013年3月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500358711
【氏名又は名称】イルミナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】シェン ミン−ジュイ リチャード
(72)【発明者】
【氏名】リン チャールズ
【審査官】
松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−530358(JP,A)
【文献】
特表2015−501983(JP,A)
【文献】
特表2015−531121(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0289442(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0004946(US,A1)
【文献】
米国特許第8133671(US,B2)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0042755(US,A1)
【文献】
Samuel V. ANGIUOLI et al.,Resources and Costs for Microbial Sequence Analysis Evaluated Using Virtual Machines and Cloud Computing,PLoS ONE,2011年10月,Vol. 6, No. 10,pp. 1-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G16H 10/00−80/00
G06F 19/10−19/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウドコンピュータ環境において、生体試料を調製するよう、構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用した分析のためのプロトコルの使用を共有及びモニタするためのコンピュータ実行可能な方法であって、
前記クラウドコンピュータ環境で生体試料を調製するよう、構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用した分析のためのプロトコルを提出者からサーバにおいて受信するステップであって、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジは、前記プロトコルを含む、生体試料を調製するために前記構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する分析のための異なるプロトコルで利用されるよう構成され、前記プロトコルは、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する試料調製装置による自動的な試料調製のためのプロセッサが実行可能な命令を含む、ステップと、
前記プロトコルを前記サーバのメモリに記憶するステップと、
前記サーバのプロセッサにおいて、前記プロトコルに対する要求者からの要求をモニタするステップと、
前記プロトコルに対する前記要求を前記要求者から前記サーバにおいて受信するステップと、
前記プロトコルに対する少なくとも一つの要求について、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジの供給者からの購入クレジットを前記提出者に前記プロセッサにおいて計上するステップと、
要求者による前記プロトコルに対する要求の数が特定の基準を少なくとも満たすことを判定する前記プロセッサ上の前記プロトコルに認証ステータスを前記プロセッサにおいて与えるステップと、
前記プロトコルを、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジの購入に基づいて前記クラウドコンピュータ環境へのアクセスを有する前記要求者へ通信するステップと、
を含み、前記プロトコルの前記プロセッサ実行可能命令は、実行時に前記試料調製装置に前記構成を変更可能な試料調製カートリッジで動作させるように構成されている、コンピュータ実行可能な方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記要求者から前記プロトコルについての評価を前記サーバにおいて受信するステップを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、前記プロトコルとともに使用する分析手法を前記提出者から受信するステップを含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、前記プロトコルの検証を前記供給者から前記サーバにおいて受信するステップを含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、前記プロトコルを引用する、前記プロトコルを使用する、又は、前記プロトコルを引用及び使用の両方を行う出版物の引用を前記サーバにおいて受信するステップを含む、方法。
【請求項6】
生体試料を調製するよう、構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用した分析のためのプロトコルの使用を共有及びモニタするためのシステムであって、
複数のコンピュータシステムと通信するクラウドコンピュータ環境であって、前記クラウドコンピュータ環境は、少なくとも一つのプロセッサ及びメモリを備えた少なくとも一つのサーバを有し、前記少なくとも一つのサーバは、前記複数のコンピュータシステムの少なくとも一つと通信し、生体試料を調製し、さらに、前記メモリにプロトコルを保存するよう、構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用した分析のための前記プロトコルを提出者から受信するように構成されており、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジは、前記プロトコルを含む、生体試料を調製するために前記構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する分析のための異なるプロトコルで利用されるよう構成され、前記プロトコルは、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する試料調製装置による自動的な試料調製のためのプロセッサが実行可能な命令を含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記プロトコルに対する要求者からの要求をモニタするようプログラムされており、前記少なくとも一つのサーバは、前記プロトコルに対する前記要求を前記要求者から受信するよう構成されており、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記プロトコルに対する少なくとも一つの要求について、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジの供給者からの購入クレジットを前記プロトコルの前記提出者に計上するようプログラムされている、クラウドコンピュータ環境を備え、
前記少なくとも一つのプロセッサは、要求者による前記プロトコルに対する要求の数が特定の基準を少なくとも満たすことを判定する前記プロセッサ上の前記プロトコルに認証ステータスを与えるようプログラムされており、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記プロトコルを、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジの購入に基づいて前記クラウドコンピュータ環境へのアクセスを有する前記要求者へ通信するように構成されており、前記プロトコルの前記プロセッサ実行可能命令は、実行時に前記試料調製装置に前記構成を変更可能な試料調製カートリッジで動作させるように構成されている、システム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記少なくとも一つのサーバは、前記要求者から前記プロトコルについての評価を受信するように構成されている、システム。
【請求項8】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記少なくとも一つのサーバは、前記プロトコルとともに使用する分析手法を前記提出者から受信するように構成されている、システム。
【請求項9】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記少なくとも一つのサーバは、前記プロトコルの検証を前記供給者から受信するように構成されている、システム。
【請求項10】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記少なくとも一つのサーバは、前記プロトコルを引用する、前記プロトコルを使用する、又は、前記プロトコルを引用及び使用の両方を行う出版物の引用を受信するよう構成されている、システム。
【請求項11】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記少なくとも一つのサーバは、前記供給者から命令を受信し、前記プロトコルに前記供給者の支援ステータスを与えるように構成されている、システム。
【請求項12】
生体試料を調製するよう、構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用した分析のためのプロトコルの使用を共有及びモニタするためのシステムであって、
複数のコンピュータシステムと通信するクラウドベースサーバと、
生体試料を調製し、さらに、プロトコルを保存するよう、構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用した分析のための前記プロトコルを一又は二以上の提出者から前記クラウドベースサーバにおいて受信するメモリコンポーネントであって、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジは、前記プロトコルを含む、生体試料を調製するために個別の構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する分析のための異なるプロトコルで利用されるよう構成され、前記プロトコルは、前記個別の構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する試料調製装置による自動的な試料調製のためのプロセッサが実行可能な命令を含む、メモリコンポーネントとを備え、
プロセッサは、
前記プロトコルの一又は二以上に対する要求を一又は二以上の要求者から受信し、
前記プロトコルそれぞれに対する要求の数をモニタし、
前記個別のプロトコルに対する少なくとも一つの要求について、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジの供給者からの購入クレジットを個別のプロトコルの提出者に計上し、
前記一又は二以上の要求者による前記個別のプロトコルに対する要求の数が特定の基準を少なくとも満たすことを判定する前記プロセッサ上の前記個別のプロトコルに認証ステータスを与え、
前記プロトコルを、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジの購入に基づいて前記クラウドコンピュータ環境へのアクセスを有する前記一又は二以上の要求者へ通信するようにプログラムされており、前記プロトコルの前記プロセッサ実行可能命令は、実行時に前記試料調製装置に前記構成を変更可能な試料調製カートリッジで動作させるように構成されている、システム。
【請求項13】
請求項1に記載の方法において、前記生体試料を前記試料調製装置において自動的に調整し、前記プロトコルに基づいて、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用するステップであって、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジにおけるコンポーネント又はチャンルのサブセットのみが前記プロトコルにしたがった前記生体試料の調製で用いられる、ステップを含む、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法において、前記プロトコルに認証ステータスを前記プロセッサにおいて与えるステップは、前記要求者による前記プロトコルに対する要求の数、前記要求者から前記プロトコルについての評価、前記プロトコルについての引用の数、及び前記プロトコルの検証のいずれかの組み合わせが特定の基準を満たすことを前記プロセッサが判定すること含む、方法。
【請求項15】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記少なくとも一つのサーバは、前記プロトコルとともに使用する分析手法を前記要求者に供給するように構成されている、システム。
【請求項16】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記試料調製装置を備え、前記少なくとも一つのサーバは、前記プロトコルを前記試料調製装置に供給するように構成されており、前記試料調製装置は、前記プロトコルに基づいて、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する前記生体試料を自動的に調製するように構成されており、これにより、前記プロトコルの前記プロセッサが実行可能な命令は、動的パッドのグリッドをプログラムし、前記命令は、前記グリッドにおける前記動的パッドの個別のパッドの状態を変更する、システム。
【請求項17】
請求項6に記載のシステムにおいて、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジを備える、システム。
【請求項18】
請求項12に記載のシステムにおいて、前記試料調製装置を備え、前記プロセッサは、前記個別のプロトコルを前記試料調製装置に供給するようにプログラムされており、前記試料調製装置は、前記個別のプロトコルに基づいて、前記個別の構成を変更可能な試料調製カートリッジを利用する前記生体試料を自動的に調製するように構成されている、システム。
【請求項19】
請求項12に記載のシステムにおいて、前記個別の構成を変更可能な試料調製カートリッジを備えた、システム。
【請求項20】
請求項1に記載の方法において、前記プロトコルとは異なる第2のプロトコルに対する第2の要求を前記サーバにおいて受信するステップを含み、前記第2のプロトコルは、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジで用いられるように構成され、前記第2のプロトコルは、前記プロトコルで用いられる前記構成を変更可能な試料調製カートリッジのコンポーネントのサブセットとは異なるサブセットを使用するプロセッサ実行可能命令を含む、方法。
【請求項21】
請求項1に記載の方法において、前記プロトコルとは異なる第2のプロトコルに対する第2の要求を前記サーバにおいて受信するステップを含み、前記第2のプロトコルは、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジで用いられるように構成され、前記第2のプロトコルは、動的パッドのグリッドをプログラムするプロセッサ実行可能命令を含み、前記命令は、パターン内の前記グリッドにおいて前記動的パッドのそれぞれ個々のパッドの状態であって、前記プロトコルとは異なる状態を変更する、方法。
【請求項22】
請求項1に記載の方法において、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジで用いられるよう構成された異なるプロトコルを前記要求者に供給するステップであって、前記要求は、前記異なるプロトコルからの前記プロトコルの選択である、ステップを含む、方法。
【請求項23】
請求項1に記載の方法において、前記異なるプロトコルは、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジの動的パッドのグリッドをプログラムする異なる命令を含む、方法。
【請求項24】
請求項1に記載の方法において、前記異なるプロトコルは、前記構成を変更可能な試料調製カートリッジのチャンル又はコンポーネントのサブセットを使用する異なる命令を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に生体試料に関するデータ収集及び分析の分野に関する。具体的には、本開示は、クラウドコンピュータ環境と相互作用して生体関連情報(生体データ、プロトコル、分析法など)の共有、記憶及び分析を行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
遺伝子の配列決定は、遺伝子研究のますます重要な分野になってきており、将来的に診断的用途及びその他の用途で使用されると期待できる。一般に、遺伝子の配列決定は、RNA又はDNA断片などの、核酸のヌクレオチドの順序を決定するものである。典型的には、比較的短い配列を分析し、結果として得られた配列情報を様々なバイオインフォマティクス法で使用して断片を互いに論理的に組み合わせ、これらの断片が由来するはるかに長い遺伝物質の配列を確実に決定することができる。特徴的な断片の自動コンピュータベース検査が発達しており、最近になってゲノムマッピング、遺伝子及びその機能の識別などにおいて使用されている。しかしながら、既存の技術は非常に時間が掛かり、従って結果として得られるゲノム情報は極めて高価である。
【0003】
現在では、いくつかの代替の配列決定技術が調査開発中である。複数の技術において、典型的には単一のヌクレオチド又はヌクレオチド鎖(オリゴヌクレオチド)が、配列決定対象の遺伝物質の鋳型に結合するように紹介され、許可又は奨励されている。その後、部位を撮像することによって配列情報を収集することができる。いくつかの最新技術では、例えば、各ヌクレオチドタイプが、特定の部位に付着するヌクレオチドの分析を画像データの分析によって決定できるようにする蛍光タグ又は染料で標識される。このような技術は、スループットを大幅に改善し、配列決定のコストを削減する兆候を示しているが、データ処理の速度、信頼性及び効率をさらに進歩させることが必要である。
【0004】
例えば、画像データを用いて個々の部位を評価するいくつかの配列決定法では、配列決定の連続サイクル中に大量の画像データが生成されることがある。合成時配列決定(sequencing by synthesis(SBS))に依拠するシステムでは、例えば、個々の部位にヌクレオチドを連続付着させるために数十ものサイクルを用いることもある。各ステップで形成された画像は、高解像度画像の画素を表す大量のデジタルデータをもたらす。これらの画像を分析して、各処理サイクルにおいて各部位にどのヌクレオチドが加わっているかを決定する。他の画像は、これらの作業のデブロッキング及び同様のステップを検証するために使用することができる。
【0005】
多くの配列決定法において、画像データは、各個々の部位の正しい配列データを決定するために重要である。画像データは、配列内の個々のヌクレオチドが識別されたら廃棄することができるが、画像又は蛍光品質に関する情報などの、画像に関する特定の情報は、研究者が塩基識別又は塩基判定を確認できるように維持することもできる。システムがより迅速かつ大規模な配列決定を行えるようになるにつれ、ゲノムを構成する個々の断片の塩基アイデンティティと組み合わせた画像品質データは手に負えないほどになるであろう。従って、配列決定処理中又はその後にこのようなデータを管理する改善された技術が必要とされている。
【0006】
配列決定中及びその後に収集されたデータ以外にも、試料抽出からデータ分析の報告までのゲノム解析ワークフローでは、実験追跡フォーム、ユーザガイド、並びに試料及び内容情報を追跡するための様々な管理票などの大量の紙ベースの情報が生成されることがある。これらの全ての紙ベースの情報は、ゲノム解析を行う個人及びさらに大きな団体の両方にとってゲノム解析ワークフローを複雑なものにする可能性がある。従って、ゲノム解析ワークフローの前、その最中及びその後にこのような情報を管理する改善された技術が必要とされている。
【0007】
さらに、ゲノム解析ワークフロー内のいくつかのステップは、異なる個人及び団体がこれらのステップを行うことに起因して大きなばらつきを生じる可能性がある。例えば、試料調製は、(例えば、ステップ数、処理時間、及び特定のゲノム解析用途に必要な特定の要素などの)高度な多様性を含む。また、従来、試料調製は、ゲノム解析ワークフローの最も自動化及び統合が進んでいない部分である一方で、ユーザ間及び部位間の多様性は最も高い。従って、試料抽出から報告までのワークフローを強固に統合されたものにすると同時に、個人及びより大きな団体がゲノム解析ワークフローにさらにアクセスしやすくして、これらの個人と団体の間の共有を促すための改善された技術が必要とされている。
【0008】
さらに、ゲノム解析(例えば、上述した配列決定)用の試料の調製で用いられる試料調製カートリッジには、ユーザの特定のニーズ(例えば、特定の用途)に役立たないものもある。また、必要とされる処理量が低く資金の足りない個人又は団体は、自動試料調製システム及び/又は特定用途向け試料調製カートリッジを利用せずに、自己流の分析を利用することもある。従って、必要とされる処理量が低く又は資金の足りない個人又は団体が自動試料調製システムと共に使用するためのカスタマイズ可能な試料調製システムを提供することが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第2004/018497号
【特許文献2】米国特許第7,057,026号明細書
【特許文献3】国際公開第1991/006678号
【特許文献4】国際公開第2007/123744号
【特許文献5】米国特許第7,329,492号明細書
【特許文献6】米国特許第7,211,414号明細書
【特許文献7】米国特許第7,315,019号明細書
【特許文献8】米国特許第7,405,281号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2008/0108082号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2007/0166705号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2006/0188901号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2006/0240439号明細書
【特許文献13】米国特許出願公開第2006/0281109号明細書
【特許文献14】米国特許出願公開第2005/0100900号明細書
【特許文献15】米国特許第7,057,026号明細書
【特許文献16】国際公開第2005/065814号
【特許文献17】国際公開第2006/064199号
【特許文献18】国際公開第2007/010251号
【特許文献19】米国特許第6,969,488号明細書
【特許文献20】米国特許第6,172,218号明細書
【特許文献21】米国特許第6,306,597号明細書
【特許文献22】米国特許第7,001,792号明細書
【特許文献23】米国特許出願公開第2009/0026082号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2009/0127589号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2010/0137143号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2010/0282617号明細書
【特許文献27】米国特許第7,329,860号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2012/0063741号明細書
【特許文献29】米国特許第6,911,132号明細書
【特許文献30】米国特許第8,048,628号明細書
【特許文献31】米国特許第6,773,566号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2005/0179746号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0236938号明細書
【特許文献34】米国特許出願公開第2010/0311980号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Maniatis他著、分子クローニング(Molecular Cloning):実習マニュアル、第2版、1989年
【非特許文献2】Ausubel他著、分子生物学におけるショートプロトコル(Short Protocols in Molecular Biology)
【非特許文献3】Bentley他著、Nature第456号:53〜59頁(2008年)
【非特許文献4】Soni及びMeller著、Clin Chem、第53号、1996〜2001頁(2007年)
【非特許文献5】Healy著、Nanomed、第2号、459〜481頁(2007年)
【非特許文献6】Cockroft他著、J.Am.Chem.Soc.第130号、818〜820頁(2008年)
【非特許文献7】Levene他著、Science第299号、682〜686頁(2003年)
【非特許文献8】Lundquist他著、Opt.Lett.第33号、1026〜1028頁(2008年)
【非特許文献9】Korlach他著、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 第105号、1176〜1181頁(2008年)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、様々な情報(プロトコル、分析法、試料調製データ、配列決定データなど)をクラウドベースのネットワーク(ローカルクラウド又はリモートクラウドなど)に移行又は分散するための新規の方法を提供する。例えば、本技術は、この情報を1又はそれ以上の個々の試料調製装置、配列決定装置及び/又はコンピュータシステムから受け取るように構成されたクラウドコンピュータ環境に関する。特定の実施形態では、クラウドコンピュータ環境を用いてこの情報を記憶及び/又は分析することができ、これによって機器自体又は関連コンピュータに関連する処理及び/又は記憶の負担を軽減することができる。試料調製装置及び配列決定装置などの機器は、研究者にとっての大きな資本投資を意味し、処理の負担を低減することによって実行当たりのコストを低下させることができる。さらに、ゲノムワークフロー解析の様々なステップは、コアとなる研究室施設で行われる場合があるので、情報所有者が機器の近くに存在しないこともある。本明細書に示すように、情報をクラウドコンピュータ環境に記憶すれば、位置とは無関係なアクセス及び記憶、並びにバックアップ記憶が可能になる。従って、処理能力の高い施設に加え、小さな研究室も、クライアントデータを記憶するための現場の必要メモリ量を減少させることができる。
【0012】
このクラウドコンピュータ環境は、プロトコル、分析法、ライブラリ、配列データの共有、並びに配列決定、分析及び報告のための分散処理を提供することもできる。この情報をクラウドコンピュータ環境を介して利用できることにより、試料抽出から分析データの報告までのワークフローを用途中心に強固に統合されるように促すことができる。特に、物理的ゲノム解析処理中には、クラウドコンピュータ環境及びそこに記憶された情報が、ユーザが用途(試料調製用途など)を選択する方法、及びクラウドコンピュータ環境を介して利用できる又は生成される情報とユーザが相互作用する方法を変更するワークフローマネージャとしての機能を果たすことができる。
【0013】
また、これらの共有及び分散処理により、クラウドコンピュータ環境内の特定のプロジェクト又はユーザに計算リソースを割り当てる(例えばクラウドソーシングする)ことも可能になる。このような実装は、例えば利用時払い方式の比較的低コストでのアクセスを提供することにより、小さな研究室又は小さなクライアントが、より大きな研究室が独占的に行っていたはずの規模で情報及び先進データ処理プラットフォームにアクセスすることを可能にする。これとは別に、又はこれに加えて、このような実装は、ゲノム解析ワークフローのコンポーネント(試料調製カートリッジなど)の供給業者から製品を購入するための便利な会場又はポータルを提供することもできる。クラウドコンピュータ環境は、試料調製装置、配列決定装置及びデータ分析プラットフォーム間の仮想プラグアンドプレイインタラクションを容易にすることもできる。すなわち、試料調製装置、配列決定装置及びクラウドコンピュータ環境の通信は比較的シームレスであり、多くのITサポートを伴わずに実現することができる。データ分析ソフトウェアのメンテナンスは、クラウドモニタリングシステムを介して行われるので、研究者は、配列データを分析するための専用プログラムを実行する装置にサービス提供及びアップデートを行うための責務から身を引くことができる。このような構成は、ユーザ又はクライアントサイト側のITリソースを解放する。
【0014】
クラウドコンピュータ環境は、自動試料調製システムと共に使用するためのカスタマイズ可能な試料調製プロトコルの開発及び共有を促すこともできる。例えば、ユーザは、供給業者(メーカー又はプロバイダなど)から汎用試料調製カートリッジを購入することができる。この汎用試料調製カートリッジを用いて、例えば核酸試料(DNA又はRNAなど)を配列決定(例えば、マッシブパラレルシーケンシング)用のライブラリに変換することができる。例えば、これらのライブラリは、全ゲノム配列決定、ターゲット再配列決定、又は特定の目的を有する他のいずれかのゲノム解析において利用することができる。ユーザは、試料調製の目的に基づいて、汎用試料調製カートリッジと共に使用するための専用プロトコルを開発する。この試料調製プロトコルを用いて試料調製機器を駆動し、必要なステップ(例えば、試料と試薬の混合、培養、分割など)の各々を所定の時間にわたって特定の温度で実行することができる。この試料調製プロトコル(最適化プロトコルなど)及び/又は対応する分析法は、他のユーザが使用できるようにクラウドコンピュータ環境に提出することができる。また、クラウドコンピュータ環境は、(例えば、要求者による又は出版物中の引用による)特定のプロトコルの使用、プロトコルの評価及びプロトコルの認証も可能にする。実際に、汎用試料調製カートリッジの供給業者は、提出されたプロトコルの受け取りに部分的に基づいて特定用途向けカートリッジを開発することができる。汎用試料調製カートリッジのプロトコルの開発及び共有をさらに促すために、プロトコルの提出者には、供給業者から消耗品を購入するためのクレジットを計上することができる。従って、クラウドコンピュータ環境は、試料調製プロトコルの共有及び開発を行うためのプラットフォーム、及び/又は汎用試料調製カートリッジと共に使用するための分析法を提供する。
【0015】
本開示は、クラウドコンピュータ環境において、汎用試料調製カートリッジを用いて生体試料を調製するためのプロトコルの使用を共有してモニタするためのコンピュータ実行方法を提供する。この方法は、サーバにおいて、クラウドコンピュータ環境で汎用試料調製カートリッジを用いて試料調製を行うためのプロトコルを提出者から受け取るステップを含むことができる。この方法は、プロトコル又はプロトコルの使用に対する要求者からの要求をモニタするステップを含むこともできる。この方法は、プロトコル又はプロトコルの使用に対する少なくとも1つの要求につき、汎用試料調製カートリッジの供給業者から消耗品を購入するためのクレジットを提出者に計上するステップをさらに含むことができる。
【0016】
本開示は、汎用試料調製カートリッジを用いて生体試料を調製するためのプロトコルの使用を共有してモニタするためのシステムも提供する。このシステムは、複数のコンピュータシステムと通信するクラウドコンピュータ環境を含むことができる。このクラウドコンピュータ環境は、少なくとも1つのサーバ及び少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。少なくとも1つのサーバは、コンピュータシステムの少なくとも1つと通信して、汎用試料調製カートリッジを用いた試料調製のためのプロトコルを受け取って記憶するように構成することができる。少なくとも1つのプロセッサは、要求者によるプロトコルに対する要求をモニタし、プロトコルに対する要求毎に、汎用試料調製カートリッジの供給業者から消耗品を購入するためのクレジットをプロトコルの提出者に計上するように構成することができる。
【0017】
本開示は、複数のコンピュータシステムと通信するクラウドベースのサーバを含むことができる、汎用試料調製カートリッジを用いて生体試料を調製するためのプロトコルの使用を共有してモニタするためのシステムをさらに提供する。このシステムは、サーバを介して、汎用試料調製カートリッジを用いた試料調製のためのプロトコルを受け取って記憶するメモリ要素を含むこともできる。このシステムは、1又はそれ以上のプロトコルに対する要求を受け取り、プロトコルの各々に対する要求数又はその使用数をモニタし、それぞれのプロトコルに対する要求又はそれぞれのプロトコルの使用毎に、汎用試料調製カートリッジの供給業者から消耗品を購入するためのクレジットをそれぞれのプロトコルの提出者に計上するように構成されたプロセッサをさらに含むことができる。
【0018】
本開示は、クラウドコンピュータ環境で生体試料を分析するためのコンピュータ実行方法をさらに提供する。この方法は、サーバにおいて試料抽出関連データを受け取り、少なくともこの試料抽出関連データに基づいて、プロセッサを介して試料抽出ログを生成するステップを含むことができる。この方法は、サーバにおいて試料調製関連データを受け取り、少なくとも試料調製関連データ及び試料抽出ログに基づいて、プロセッサを介して試料調製ログを生成するステップを含むこともできる。この方法は、サーバにおいて配列決定関連データを受け取り、試料抽出ログ及び配列決定関連データに少なくとも基づいて、プロセッサを介して実行ログを生成するステップをさらに含むこともできる。
【0019】
本開示は、生体試料を分析するためのシステムをさらに提供する。このシステムは、複数の試料調製装置、複数の配列決定装置及び複数のコンピュータ装置と通信するクラウドコンピュータ環境を含むことができる。クラウドコンピュータ環境は、少なくとも1つのサーバを含むことができる。この少なくとも1つのサーバは、試料調製装置の少なくとも1つ、コンピュータ装置の少なくとも1つ、及び少なくとも1つのサーバから離れたコンピュータ装置の少なくとも1つと通信して、試料調製データ及び配列データが生成されている間に、少なくとも1つの試料調製装置から試料調製データを、及び少なくとも1つの配列決定装置から配列データを受け取って記憶するように構成することができる。
【0020】
本明細書では、試料調製装置によって生成される試料調製データ、配列決定装置によって生成される配列決定データ、及び/又はこの種のデータの生成、分析及び報告に関する情報を参照することによって本技術の実施形態を説明する。しかしながら、本開示は、上述した実施形態の利点によって限定されるものではない。これとは別に、又はこれに加えて、本技術は、マイクロアレイデータなどの他の種類の高スループット生体データを生成できる装置に適用することもできる。マイクロアレイデータは発現データの形をとることができ、この発現データについては、本明細書で提供するようなクラウドコンピュータ環境と共に一次又は二次ユーザが記憶、処理及び/又はアクセスを行うことができる。使用できる他の装置としては、以下に限定されるわけではないが、酵素活性(酵素反応速度など)、受容体リガンド結合(エピトープに結合する抗体又は薬剤候補に結合する受容体など)、タンパク結合相互作用(調節成分と核酸酵素の結合など)、又は細胞活性(細胞結合又は細胞活性分析など)に関する生体データを生成できるものを挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本開示による、クラウドコンピュータ環境を組み込んだシステムの概略図である。
【
図2】
図1を参照しながら説明するタイプのクラウドコンピュータ環境の個々のノードの概略図である。
【
図3】
図1を参照しながら説明するタイプのクラウドコンピュータ環境と共に使用できる配列決定装置の概略図である。
【
図4】
図1を参照しながら説明するタイプのクラウドコンピュータ環境と共に使用できる試料調製装置の概略図である。
【
図5】試料調製プロトコルの共有及び人気度のモニタリングを可能にするクラウドベースのコンピュータ環境を示す略図である。
【
図6】
図1及び
図5を参照しながら説明するタイプのクラウドベースのコンピュータ環境における、試料調製プロトコルの共有及びモニタリングに関する提出者、要求者及び供給業者の相互作用法のフロー図である。
【
図7】クラウド誘導ゲノム解析ワークフローを容易にするためのクラウドベースのコンピュータ環境の概略図である。
【
図8】
図1及び
図7を参照しながら説明するタイプのクラウドベースのコンピュータ環境とユーザ及び機器との間の相互作用法の概略フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書で使用する「プロトコル」という用語は、生体試料の調製などのタスクを完結する際に実行される方法、ステップ又は命令、或いは方法、ステップ又は命令の組を意味する。通常、試料調製プロトコルは、例えばタスクを完結するための段階的命令セットを含む。このプロトコルは、タスクを完結するのに必要なステップのサブセットのみを含むこともできる。命令セットは、完全に手動で実行することも、完全に自動で実行することも、或いは1又はそれ以上の手動ステップと自動ステップの混合を組み合わせて実行することもできる。例えば、試料調製プロトコルは、初期ステップとして、核酸試料又は細胞溶解物を試料調製カートリッジの入口に手動で導入するステップを有することができ、この後に残りのプロトコルが装置によって自動的に実行される。
【0023】
本明細書で使用する「試料調製」という用語は、試料を処理する方法を意味する。典型的な実施形態では、試料分析の前に試料調製が行われる。しかしながら、1又はそれ以上の試料分析前、分析中又は分析後に試料調製を行うこともできる。いくつかの実施形態では、試料調製が、以下に限定されるわけではないが、試料の隔離、精製、分離又は結合のうちの1つ又はそれ以上を含むことができる。これらの隔離、精製、分離又は結合は、完全な隔離、精製、分離又は結合に至るまでの部分的なもの、又は一定パーセンテージのものとすることもできる。いくつかの実施形態では、試料調製が、以下に限定されるわけではないが、試料を処理するための劈開、分解、アニーリング、交雑、変性、ライゲーション、及びその他の試料を含むことができる。本明細書に示すプロトコル、方法及び装置では、Maniatis他著、分子クローニング(Molecular Cloning):実習マニュアル、第2版、1989年、及びAusubel他著、分子生物学におけるショートプロトコル(Short Protocols in Molecular Biology)に記載の方法によって例示されるような当業で周知のあらゆる好適な試料調製技術を使用することができ、これらの文献は引用により本明細書に組み入れられる。
【0024】
本明細書で使用する「試料調製カートリッジ」という用語は、試料及び試薬を保持できるとともに、試料調製のための1又はそれ以上のチャンバを提供する装置を意味する。「汎用カートリッジ」という用語は、いずれか1つの特定のプロトコルに制限されない試料調製カートリッジを意味する。例えば、いくつかの実施形態では、汎用試料調製カートリッジが試薬を含まないこともあり、必要時にユーザが試薬をカートリッジに追加する。他の実施形態では、汎用カートリッジが、特定の用途(例えば、全トランスクリプトーム試料調製)に必要な専用の特定の試薬、区画及び接続を含むことができる。汎用カートリッジの使用は、ユーザがその特定のニーズ又は用途に対処するために、このカートリッジと共に独自のカスタマイズされたプロトコルを利用することを可能にする。
【0025】
本明細書で使用する「出版物」という用語は文献を意味し、これはハードコピーとすることも、或いはオンライン文書などの電子的なものとすることもできる。いくつかの実施形態では、プロトコルの引用、使用、又は引用と使用の両方を行っている出版物の数が、プロトコルの状態を特定するために有用となり得る。いくつかの実施形態では、出版物が刊行物である。いくつかの実施形態では、出版物が、業界固有の学術論文、技術的注釈、又は他の何らかの形の論文審査のある文献である。いくつかの実施形態では、出版物が、著者によって特定のプロトコルが注記、追跡及び/又は説明されている教科書、プロトコル編集物、ウェブログ、又はその他の文献である。
【0026】
本明細書で使用する「認証ステータス」という用語は、1又はそれ以上の基準が満たされた時にプロトコルに与えることができる称号を意味する。例えば、プロトコルは、他のユーザからの、評価システム又はその他の同業者の承認処理の形の入力に基づいて認証ステータスを達成することができる。これとは別に、又はこれに加えて、プロトコルは、著者によってプロトコルが注記、追跡及び/又は説明されている1又はそれ以上の出版物に基づいて認証ステータスを達成することができる。認証ステータスを達成したプロトコルは、より多くのユーザを、特定のプロトコルを使用するように促すこともできる。
【0027】
本明細書で使用する「試料調製関連データ」という用語は、装置上で試料調製手順を行うための実行可能命令、及び/又は試料調製手順の試料識別符号、日付、時間及びその他の特定の詳細などの特定の試料調製手順に関するデータを含む、試料調製手順に関する情報を意味する。例えば、試料調製関連データは、試料調製レシピ/プロトコルの識別符号、試料調製カートリッジの識別符号、カートリッジ調製の識別符号、試料調製機器の識別符号、及びその他のパラメータを含むことができる。いくつかの実施形態では、試料調製関連データが、ユーザによって試料調製装置に入力又は提供される。いくつかの実施形態では、試料調製関連データが、ユーザによって第三機関又はクラウドコンピュータ環境に提供される。いくつかの実施形態では、試料調製関連データが、クラウドコンピュータ環境又は第三機関から試料調製装置に提供される。
【0028】
本明細書で使用する「配列決定関連データ」という用語は、配列決定に関連して提供される情報を意味する。例えば、配列決定関連データは、以下に限定されるわけではないが、フローセルの識別符号、配列決定カートリッジの識別符号、配列決定機器の識別符号、及び配列決定パラメータを含むことができる。配列決定関連データは、例えば、ユーザ、第三機関又は配列決定機器によって提供することができる。いくつかの実施形態では、配列決定関連データが、ユーザによって試料調製装置に入力又は提供される。いくつかの実施形態では、配列決定関連データが、ユーザによって第三機関又はクラウドコンピュータ環境に提供される。いくつかの実施形態では、配列決定関連データが、クラウドコンピュータ環境又は第三機関から試料調製装置に提供される。
【0029】
本明細書で使用する「クラウドソーシングされる」という用語は、クラウドコンピュータ環境内の特定のプロジェクト又はユーザに計算リソースが割り当てられることを意味する。本明細書に示す方法のクラウドソーシングの一例としては、配列決定データの分析(一次、二次及び/又は三次分析など)が挙げられる。別の例としては、配列決定データの報告及び/又は注釈が挙げられる。
【0030】
本明細書で使用する「試料抽出関連データ」という用語は、試料抽出に関連して提供される情報を意味する。例えば、試料抽出関連データは、以下に限定されるわけではないが、生物学的ソースからの試料抽出のためのパラメータ及び/又は実行可能命令を含むことができる。試料抽出関連データの他の例としては、試料の識別符号、試料プレートの識別符号及びプレート位置の識別符号が挙げられる。
【0031】
本明細書で使用する「試料管理票」という用語は、試料調製手順で処理されている試料の1つ又はそれ以上を含むリストを意味する。試料管理票は、例えば1又はそれ以上の試料の識別子番号又はその他の識別情報を含むことができる。いくつかの実施形態では、試料管理票上の試料が並行して処理される。いくつかの実施形態では、試料管理票上の試料が連続して処理される。
【0032】
本明細書で使用する「フローセル」という用語は、1種類又はそれ以上の流体試薬が流れることができる固体表面を含むチャンバを意味する。いくつかの実施形態では、試料調製の1又はそれ以上のステップがフローセル内で行われる。いくつかの実施形態では、配列決定の1又はそれ以上のステップがフローセル内で行われる。本開示の方法において容易に使用できるフローセル、関連する流体工学システム及び検出プラットフォームの例は、例えばBentley他著、Nature第456号:53〜59頁(2008年)、国際公開第2004/018497号、米国特許第7,057,026号、国際公開第1991/006678号、国際公開第2007/123744号、米国特許第7,329,492号、米国特許第7,211,414号、米国特許第7,315,019号、米国特許第7,405,281号、及び米国特許出願公開第2008/01098082号に記載されており、これらの各々は引用により本明細書に組み入れられる。
【0033】
ここで図面の
図1を参照すると、生体データ及び/又は関連情報のためのクラウドコンピュータ環境10を図式的に示している。本明細書で使用する「クラウド」又は「クラウドコンピュータ環境」という用語は、通常はインターネットに基づく様々な発展的構成、インフラストラクチャ及びネットワークなどを意味することができる。この用語は、クライアントクラウド、アプリケーションクラウド、プラットフォームクラウド、インフラストラクチャクラウド、サーバクラウドなどを含むあらゆるタイプのクラウドを意味することができる。当業者であれば理解するように、このような構成は、一般に配列決定装置の所有者又はユーザによる使用を可能にし、サービス型ソフトウェア(SaaS)、サービス型コンピュータプラットフォーム(PaaS)の様々な態様、様々なサービス型ネットワークインフラストラクチャ(IaaS)などを提供する。さらに、この用語には、公共クラウド、コミュニティクラウド、ハイブリッドクラウド及びプライベートクラウドを含む、これらの製品及びサービスのための様々なタイプ及びビジネス構成も含まれるべきである。これらの一部又は全部は、第三者団体によってサービス提供することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、プライベートクラウド又はハイブリッドクラウドが、許可ユーザ間における配列データ及びサービスの共有を可能にすることができる。
【0034】
クラウドコンピュータ環境12は、複数の分散ノード14を含む。ノード14の計算リソースは、消費者需要に従って動的に割り当て及び再割り当てされる異なる物理的及び仮想リソースを複数の消費者に提供するようにプールされる。リソースの例としては、記憶、処理、メモリ、ネットワーク帯域幅及び仮想機械が挙げられる。ノード14は、互いに通信してリソースを分散することができ、このような通信及びリソース分散の管理は、1又はそれ以上のノード14に存在するクラウド管理モジュール15によって制御することができる。ノード14は、いずれかの好適な構成及びプロトコルを介して通信することができる。ノード14は、1又はそれ以上のプロバイダに関連するサーバを含むことができる。例えば、いくつかのプログラム又はソフトウェアプラットフォームには、プログラムの所有者によって提供されるノード14の組を介してアクセスできるものもあり、一方でデータ記憶会社によって提供されるノード14もある。いくつかのノード14は、高負荷時間中に使用されるオーバフローノードとすることもできる。
【0035】
1つの実施形態では、クラウド管理モジュール15が、負荷管理及びクラウドリソースに関与する。負荷管理は、クラウドコンピュータ環境12におけるユーザアクセスレベル及び/又は総負荷(ピーク時間対平均負荷時間)を含む様々な要因を考慮して行うことができる。プロジェクトタイプを考慮することもできる。1つの実施形態では、公衆衛生緊急事態を他の種類のプロジェクトよりも優先することができる。さらに、ユーザは、いくつかの実行を、クラウドの使用が特定の閾値未満になるまで保留される低優先度として提供することによってコストを管理することができる。
【0036】
クラウドコンピュータ環境12は、生体データを生成するための装置のユーザを含む様々なユーザと通信するように構成される。このようなデータは、装置16(例えば、配列決定装置)を介して生成された配列データを含むことができ、特定の実施形態では、装置16が、生体試料を受け付けて配列データを生成するためのモジュールと、配列データの分析又はクラウドコンピュータ環境12への通信を行うための実行可能命令を含む関連コンピュータ20とを含む装置18を含むことができる。これとは別に、又はこれに加えて、このようなデータは、装置36(例えば、試料調製装置)によって生成された試料調製データ(例えば、ライブラリ)を含むことができ、特定の実施形態では、装置36が、生体試料を受け付けて試料調製データ(例えば、ライブラリ)を生成するためのモジュールと、試料調製データの分析又はクラウドコンピュータ環境12への通信を行うための実行可能命令を含む関連コンピュータ40とを含む装置38を含むことができる。いくつかの実施形態では、装置16及び36を単一の装置に組み込むことができると理解されたい。装置16、36は、好適な通信リンク24、42を介してクラウドコンピュータ環境12と通信するように構成される。クラウドコンピュータ環境12との通信は、通信リンク24、42を介したローカルエリアネットワーク(LAN)、汎用ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又は公共ネットワーク(インターネットなど)を介した通信を含むことができる。具体的には、通信リンク24、42は、クラウドコンピュータ環境12に試料調製データ及び/又は配列データ26を送信し、いくつかの実施形態では認証情報28を送信する。この認証情報は、装置16、36がクラウドコンピュータ環境12のクライアントであることを確認することができる。
【0037】
上述したように、クラウドコンピュータ環境12は、装置16a、16b、16c、36a、36b及び36cなどの関連装置を用いて複数のユーザ又はクライアントにサービス提供することができる。さらに、クラウドコンピュータ環境12には、二次ユーザ30又は第三機関ソフトウェアホルダ34などの他のタイプのクライアントがアクセスすることもできる。従って、クラウドコンピュータ環境12は、特定のクライアントのアクセスレベルに応じて異なるタイプのサービスを提供することができる。配列決定クライアントは、記憶及びデータ分析サービスにアクセスすることができ、二次ユーザ30は、共有された又は公的な配列のみにアクセスすることができる。第三機関ソフトウェアホルダ34は、配列決定クライアントと交渉して適当なアクセス権を決定することができる。例えば、オープンソースソフトウェアを無料で、又は制限されたライセンスに基づいて提供する一方で、他のタイプのソフトウェアを様々な料金又は加入に基づいて提供することができる。いくつかの実施形態では、供給業者がクラウドコンピュータ環境をサポートすることができ、この供給業者の顧客にクラウドコンピュータ環境へのアクセス権を与えることができる。例えば、ユーザは、汎用試料調製カートリッジの供給業者から汎用試料調製カートリッジを購入することで、クラウドコンピュータ環境上の試料調製プロトコル及び/又は対応する分析法にアクセスできるようになる。
【0038】
図2は、クラウドコンピュータ環境12の個々のノード14の実装の概略図である。ノード14は、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、ハンドヘルド又はラップトップ装置、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル消費者電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム、及び上記のシステム又は装置などのいずれかを含む分散クラウドコンピュータ環境12のうちの1つ又はそれ以上として実装することができる。ノード14は、1又はそれ以上のプロセッサ又は処理装置50と、RAM54及び不揮発性メモリ56を含むことができるメモリアーキテクチャ52とを含むことができる。メモリアーキテクチャ52は、取り外し可能/取り外し不能な、揮発性/不揮発性コンピュータシステム記憶媒体を含むことができる。さらに、メモリアーキテクチャ52は、ハードドライブなどの取り外し不能な不揮発性磁気媒体との間の読み取り及び書き込みを行うための1又はそれ以上の読取装置、取り外し可能な不揮発性磁気ディスク(「フロッピーディスク」など)との間の読み取り及び書き込みを行うための磁気ディスクドライブ、及び/又はCD−ROM、DVD−ROMなどの取り外し可能な不揮発性光学ディスクとの間の読み取り及び書き込みを行うための光学ディスクドライブ磁気ディスクドライブを含むことができる。ノード14は、様々なコンピュータシステム可読媒体を含むこともできる。このような媒体は、揮発性及び不揮発性媒体、並びに取り外し可能及び取り外し不能媒体などの、クラウドコンピュータ環境がアクセス可能ないずれかの利用可能な媒体とすることができる。
【0039】
メモリアーキテクチャ52は、本技術の機能を実行するように構成された実行可能命令として実装されるプログラムモジュールの組(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を含むことができる。例えば、実行可能命令58は、オペレーティングシステム、1又はそれ以上のアプリケーションプログラム、その他のプログラムモジュール、及びプログラムデータを含むことができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含むことができる。プログラムモジュールは、以下に限定されるわけではないが、ライブラリ生成、一次配列データ分析、二次配列分析、三次配列分析及び報告を含む、本明細書で説明する技術の機能及び/又は方法を実行することができる。
【0040】
ノード14のコンポーネントは、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、アクセサレイテッドグラフィクスポート、及び様々なバスアーキテクチャのいずれかを使用するプロセッサ又はローカルバスを含む、複数のタイプのバス構造のいずれかのうちの1つ又はそれ以上として実装することができる内部バス60によって結合することができる。限定ではなく一例として、このようなアーキテクチャは、業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MICA)バス、拡張ISA(EISA)バス、ビデオ・エレクトロニクス・スタンダーズ・アソシエーション(VESA)ローカルバス、及び周辺コンポーネント相互接続(PCI)バスを含む。
【0041】
ノード14は、ユーザがクラウドコンピュータ環境12と相互作用できるようにする、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ62などの1又はそれ以上の外部装置、及び/又はノード14が1又はそれ以上の他のコンピュータ装置と通信できるようにするいずれかの装置(ネットワークカード、モデムなど)と通信することもできる。このような通信は、I/Oインターフェイス64を介して行うことができる。さらに、クラウドコンピュータ環境12のノード14は、好適なネットワークアダプタを介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)、汎用ワイドエリアネットワーク(WAN)、及び/又は公共ネットワーク(例えば、インターネット)などの1又はそれ以上のネットワークと通信することができる。
【0042】
図3は、クラウドコンピュータ環境12と共に使用することができる配列決定装置16の概略図である。配列装置16は、米国特許出願公開第2007/0166705号、第2006/0188901号、第2006/0240439号、第2006/0281109号、第2005/0100900号、米国特許第7,057,026号、国際公開第2005/065814号、国際公開第06/064199号、国際公開第07/010,251号に記載されている合成時配列決定法を組み込んだものなどのいずれかの配列決定技術に従って実装することができ、これらの文献の開示はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。或いは、配列決定装置16内でライゲーション時配列決定法(sequencing by ligation techniques)を使用することもできる。このような技術は、DNAリガーゼを用いてオリゴヌクレオチドを組み込んでこのようなオリゴヌクレオチドの組み込みを識別するものであり、米国特許第6,969,488号、米国特許第6,172,218号、及び米国特許第6,306,597号に記載されており、これらの文献の開示はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。いくつかの実施形態は、標的核酸ストランド、又は標的核酸から取り除いたヌクレオチドをナノポアに通過させるナノポア配列決定を利用することができる。標的核酸又はヌクレオチドがナノポアを通過した時に、細孔の導電性の変動を測定することによって各種塩基を識別することができる(米国特許第7,001,792号、Soni及びMeller著、Clin Chem、第53号、1996〜2001頁(2007年)、Healy著、Nanomed、第2号、459〜481頁(2007年)、及びCockroft他著、J.Am.Chem.Soc.第130号、818〜820頁(2008年)、これらの文献の開示はその全体が引用により本明細書に組み入れられる)。さらに他の実施形態は、拡張製品にヌクレオチドを組み込んだ時に放出される陽子の検出を含む。例えば、放出された陽子の検出に基づく配列決定は、Ion Torrent社(コネチカット州ギルフォード、Life Technologies社の子会社)から市販されている電気検出器及び関連技術、又は米国特許出願公開第2009/0026082号、米国特許出願公開第2009/0127589号、米国特許出願公開第2010/0137143号、又は米国特許出願公開第2010/0282617号に記載されている配列決定法及びシステムを使用することができ、これらの文献の各々はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。特定の実施形態は、DNAポリメラーゼ活性のリアルタイムモニタリングを行う方法を利用することができる。フルオロフォア含有ポリメラーゼとy−リン酸標識ヌクレオチドとの間の蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)相互作用を通じて、或いは、例えばLevene他著、Science第299号、682〜686頁(2003年)、Lundquist他著、Opt.Lett.第33号、1026〜1028頁(2008年)、Korlach他著、Proc.Natl.Acad.Sci.USA第105号、1176〜1181頁(2008年)に記載されているゼロモード導波路を用いてヌクレオチド組み込みを検出することができ、これらの文献の開示はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。他の好適な代替技術としては、例えば、蛍光粘膜内配列決定(FISSEQ)、及び大規模並列痕跡配列決定(Massively Parallel Signature Sequencing(MPSS))が挙げられる。特定の実施形態では、配列決定装置16を、Illumin社(カリフォルニア州サンディエゴ)製のHiSeq、Miseq又はHiScanSQとすることができる。
【0043】
図示の実施形態では、配列決定装置16が、別個の試料処理装置18及び関連コンピュータ20を含む。しかしながら、上述したように、これらは単一装置として実装することもできる。さらに、関連コンピュータ20は、試料処理装置18の近傍に存在することも、或いは試料処理装置18とネットワーク接続することもできる。他の実施形態では、コンピュータ20が、配列決定装置16から離れて存在するクラウドコンピュータ環境アクセス装置を含むことができる。すなわち、コンピュータ20は、クラウドコンピュータ環境12を通じて配列決定装置16と通信することができる。図示の実施形態では、生体試料を、配列データを生成するように画像化された試料スライド70として試料処理装置18にロードすることができる。例えば、生体試料と相互作用する試薬は、撮像モジュール72によって生成された励起ビームに応答して特定の波長の蛍光を発し、これによって画像化のための放射線を戻す。例えば、相補的成分分子、又はポリメラーゼを用いてオリゴヌクレオチドに組み込まれた蛍光タグ付けされたヌクレオチドとハイブリッドを形成する、蛍光でタグ付けした核酸によって蛍光成分を生成することができる。当業者であれば理解するように、試料の染料が励起される波長、及び蛍光を発する波長は、特定の染料の吸収スペクトル及び発光スペクトルに依存する。このような戻された放射線は、誘導光学系26を通じて逆方向に伝播することができる。一般に、このレトロビームは、撮像モジュール72の検出光学系の方に向けることができる。
【0044】
撮像モジュールの検出光学素子は、いずれかの好適な技術に基づくことができ、例えば装置内の光子衝突位置に基づいて画素化された画像データを生成する電荷結合素子(CCD)センサとすることができる。しかしながら、以下に限定されるわけではないが、時間遅延統合(TDI)動作のために構成された検出器アレイ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)検出器、アバランシェフォトダイオード(APD)検出器、ガイガーモード光子カウンタ、又はその他のいずれかの好適な検出器を含む他の様々な検出器のいずれかを使用することもできると理解されるであろう。TDIモード検出は、米国特許第7,329,860号に記載されるような回線走査に結合することができ、この特許は引用により本明細書に組み入れられる。その他の有用な検出器は、例えば本明細書において様々な核酸配列決定法の文脈で上述した引用文献に記載されている。
【0045】
撮像モジュール72は、例えばプロセッサ74を介してプロセッサ制御することができ、試料受信装置18は、I/O制御76、内部バス78、不揮発性メモリ80、RAM82、及び実行可能命令を記憶できるようなその他のいずれかのメモリ構造、並びに
図2に関連して説明したものに類似することができる他の好適なハードウェアコンポーネントを含むこともできる。関連コンピュータ20は、プロセッサ84、I/O制御86、通信モジュール87、並びにRAM88及び不揮発性メモリ90を含む、実行可能命令92を記憶できるようなメモリアーキテクチャを含むこともできる。ハードウェアコンポーネントは、内部バス94によって互いに結合することができ、ディスプレイ95に結合することもできる。配列決定装置を一体型装置として実装する実施形態では、いくつかの冗長ハードウェア要素を排除することができる。
【0046】
さらに、一次ユーザ(又は二次ユーザ)は、コンピュータ20に関連して説明したものと同様のコンポーネントを含む汎用コンピュータ又はモバイル装置などのいずれかの適当なアクセス装置を介してクラウドコンピュータ環境12と相互作用することもできる。すなわち、配列データがクラウドコンピュータ環境12に通信されると、必ずしも配列データとのさらなる相互作用及び配列データへのアクセスを配列装置16に結び付ける必要はない。このような実施形態は、生体試料及び/又は配列データの所有者が配列決定について、例えばコア研究室施設と契約している実施形態において有益となり得る。このような実施形態では、配列データがクラウドコンピュータ環境12に通信された後には、一次ユーザが所有者になることができるのに対し、配列決定装置16に関連するコア研究室施設はせいぜい二次ユーザである。いくつかの実施形態では、クラウドコンピュータ環境12におけるパスワード保護されたクライアントアカウント、又は特定の機関又はIPアドレスとの関連性などのセキュリティパラメータを介して配列データにアクセスすることができる。配列データには、クラウドコンピュータ環境12から1又はそれ以上のファイルをダウンロードすることによって、又は配列データをテキスト、画像及び/又はハイパーリンクとして示すグラフィカルユーザディスプレイを提供するウェブベースのインターフェイス又はソフトウェアプログラムにログインすることによってアクセスすることができる。このような実施形態では、通信リンク又はネットワークを介して送信されるデータパケットの形で配列データを一次又は二次ユーザに提供することができる。
【0047】
クラウドコンピュータ環境12は、ユーザのためのグラフィカルユーザインターフェイスを提供し、配列データ、研究者のコミュニティ又はグループ、データ分析プログラム、利用可能な第三機関のソフトウェア、並びにロードバランシング及び機器設定のためのユーザ選択へのアクセスを容易にするユーザインタラクションソフトウェアを(例えばウェブベースのインターフェイス又はアプリケーションプラットフォームを介して)実行することができる。例えば、特定の実施形態では、配列決定装置16で実行される配列決定のための設定を、クラウドコンピュータ環境12を介して設定することができる。従って、クラウドコンピュータ環境12及び個々の配列決定装置16は、双方向通信を行うことができる。このような実施形態は、遠隔配列決定の実行パラメータを制御するために特に有用となり得る。
【0048】
図4は、クラウドコンピュータ環境12と共に使用することができる試料調製装置36の概略図である。試料調製装置36は、カスタマイズされたユーザ導出プロトコルに従って自動的に実装することができる。特定の実施形態では、試料調製装置36を、cBOTクラスタ生成装置、又はMiSeq配列決定装置のクラスタ生成コンポーネントとすることができる(CBOT及びMiSeqは、カリフォルニア州サンディエゴのIllumina社から市販されている)。
【0049】
図示の実施形態では、試料調製装置36が、別個の試料処理装置38及び関連コンピュータ40を含む。しかしながら、これらは単一の装置として実装することもできる。さらに、関連コンピュータ20は、試料処理装置38の近傍に存在することも、或いは試料処理装置38とネットワーク接続することもできる。他の実施形態では、コンピュータ40が、試料調製装置36から離れて存在するクラウドコンピュータ環境アクセス装置を含むことができる。すなわち、コンピュータ40は、クラウドコンピュータ環境12を通じて試料調製装置36と通信することができる。図示の実施形態では、試料調製カートリッジ96を介して生体試料を装置38にロードすることができる。試料調製カートリッジ96を利用して、核酸試料(DNA、RNAなど)を、配列決定(大規模並列配列決定など)で使用するライブラリに変換することができる。
【0050】
試料調製カートリッジ96は、特定のプロトコルと共に使用するように構成された特定のカートリッジとすることも、或いは様々な異なるプトロコルのために使用できる汎用カートリッジとすることもできる。例えば、特定のカートリッジ96は、特定の用途(例えば、全トランスクリプトーム試料調製)に必要な専用の特定の区画及び接続を含むことができる。対照的に、汎用カートリッジは、いずれかの単一の特定用途向けカートリッジに必要とされるよりも多い数の、又は構成を変更しやすい区画、チャネル又はその他の流体特徴を含むことができる。汎用カートリッジ96を使用すると、ユーザは、カートリッジ96と共に使用するためのカスタマイズされたプロトコルを利用して、ユーザの特定のニーズ又は用途に対処することができる。また、汎用カートリッジ96を使用すると、ユーザが試薬のコストを節約できる自動試料調製を利用するように促すと同時に、配列決定のための試料(ライブラリなど)を準備する精度及び再現性を高めることができる。
【0051】
試料調製カートリッジ96は、特定の構成であるか、それとも汎用構成であるかに関わらず、試薬を含む必要はない。むしろ、このカートリッジは、空の状態でユーザに供給することができ、その後ユーザが、所望の試薬又は流体成分をカートリッジに装填することができる。特定の実施形態では、汎用カートリッジ96を、デジタルマイクロ流体工学に基づくシステムと共に使用するように設計することができる。デジタルマイクロ流体工学のための例示的な装置及び手順は、例えば米国特許出願公開第2012/063741号、米国特許第6,911,132号、第8,048,628号及び第6,773,566号、並びに米国特許出願公開第2005/0179746号、第2010/0236928号及び第2011/0311980号に記載されており、これらの文献の各々はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。デジタルマイクロ流体工学システムは、動的パッドの親水性と疎水性を交互にすることにより、このパッドに沿って液滴を移動させるものである。親水性状態のパッドは水滴を引き付け、疎水性状態のパッドは水滴をはじく。従って、液滴と相互作用する動的パッドの組の疎水性/親水性を交互に組み込むことにより、液滴を移動、混合、分割及び別様に操作することができる。デジタルマイクロ流体工学装置は、動的パッドの格子を、異なる試料調製プロトコルを実行するように異なる形でプログラムできるので、汎用カートリッジにとって特に有用である。このプログラミングは、例えばクラウドコンピュータ環境からのルート又はクラウドコンピュータ環境内のルートを含む、本明細書に記載する様々な通信ルートのいずれかによって指定することができる。
【0052】
さらに、関連コンピュータ40は、プロセッサ98、I/O制御100、通信モジュール102、並びにRAM104及び不揮発性メモリ106を含む、実行可能命令108を記憶できるようなメモリアーキテクチャを含むこともできる。ハードウェアコンポーネントは、内部バス110によって互いに結合することができ、ディスプレイ112に結合することもできる。試料調製装置36を一体型装置として実装する実施形態では、いくつかの冗長ハードウェア要素を排除することができる。
【0053】
さらに、一次ユーザ(又は二次ユーザ)は、コンピュータ40に関連して説明したものと同様のコンポーネントを含む汎用コンピュータ又はモバイル装置などのいずれかの適当なアクセス装置を介してクラウドコンピュータ環境12と相互作用することもできる。すなわち、配列データがクラウドコンピュータ環境12に通信されると、必ずしも試料調製データとのさらなる相互作用及び試料調製データへのアクセスを試料調製装置36に結び付ける必要はない。このような実施形態は、生体試料及び/又は試料調製データの所有者が試料調製について、例えばコア研究室施設と契約している実施形態において有益となり得る。このような実施形態では、配列データがクラウドコンピュータ環境12に通信された後には、一次ユーザが所有者になることができるのに対し、試料調製装置36に関連するコア研究室施設はせいぜい二次ユーザである。いくつかの実施形態では、クラウドコンピュータ環境12におけるパスワード保護されたクライアントアカウント、又は特定の機関又はIPアドレスとの関連性などのセキュリティパラメータを介して試料調製データにアクセスすることができる。は試料調製データには、クラウドコンピュータ環境12から1又はそれ以上のファイルをダウンロードすることによって、又は試料調製データをテキスト、画像及び/又はハイパーリンクとして示すグラフィカルユーザディスプレイを提供するウェブベースのインターフェイス又はソフトウェアプログラムにログインすることによってアクセスすることができる。このような実施形態では、通信リンク又はネットワークを介して送信されるデータパケットの形で試料調製データを一次又は二次ユーザに提供することができる。
【0054】
クラウドコンピュータ環境12は、ユーザのためのグラフィカルユーザインターフェイスを提供し、試料調製データ、研究者のコミュニティ又はグループ、データ分析プログラム、利用可能な第三機関のソフトウェア、及びロードバランシング及び機器設定のためのユーザ選択へのアクセスを容易にするユーザインタラクションソフトウェアを(例えばウェブベースのインターフェイス又はアプリケーションプラットフォームを介して)実行することができる。例えば、特定の実施形態では、試料調製装置36で実行される試料調製のための設定(すなわちプロトコル)を、クラウドコンピュータ環境12を介して設定することができる。従って、クラウドコンピュータ環境12及び個々の試料調製装置36は、双方向通信を行うことができる。このような実施形態は、遠隔試料調製の実行パラメータを制御するために特に有用となり得る。
【0055】
本明細書に示すように、システム10は、クラウドコンピュータ環境12を介した試料調製プロトコルの共有、及びこれらのプロトコルの人気度のモニタリングを容易にする。この目的のために、
図5は、試料調製プロトコルの人気度を共有してモニタするための例示的なシステムの概略図である。図示のクラウドコンピュータ環境12は、上述した通りのものである。いくつかの実施形態では、自動試料調製装置又は機器36と共に使用する上述したような汎用試料調製カートリッジ96(アプリケーション開発者カートリッジなど)の供給業者(メーカー又はプロバイダなど)がクラウドコンピュータ環境12をサポートすることができる。また、供給業者は、試料調製機器36を提供することもできる。開発者(提出者/消費者/ユーザなど)は、矢印114によって示すように、汎用試料調製カートリッジ96と共に使用するようにカスタマイズされ最適化された試料調製プロトコルをクラウドコンピュータ環境12にアップロードする。試料調製プロトコルのアップロードは、自由に共有を促すことができる。このプロトコルを用いて、試料調製機器36を、試料調製のための特定のステップを実行するように駆動する。例えば、これらのステップは、他のステップの中でも特に試料及び/又は試薬の混合、培養及び分割を含むことができる。また、このプロトコルは、各ステップの所定の時間及び/又は温度を指定することもできる。例えば、デジタルマイクロ流体工学装置の場合、プロトコルは、液滴の移動、分割及び/又は混合をもたらす動的パッドを作動させて特定の分析手順のために試料を調製(例えば、ヌクレオチド配列決定のための核酸ライブラリの準備)するというスケジュールを指定することができる。いくつかの実施形態では、開発者が、アップロードされた試料調製プロトコルと共に使用するための対応する分析法をアップロードすることもできる。
【0056】
クラウドコンピュータ環境12(例えば、メモリ)は、ユーザ(要求者/顧客など)がアクセスできるように、開発者が提出した複数のプロトコル116を記憶する。これらの最適化されたプロトコル116では、ユーザが特定の用途のための全てのステップを生じさせる時間及びリソースを無駄にする必要がないので、これらのプロトコルを使用するようにユーザを促すことができる。ユーザは、供給業者に料金を支払うことにより、又は供給業者から製品(汎用試料調製カートリッジ96など)を購入することにより、クラウドコンピュータ環境12及びプロトコル116にアクセスできるようになる。いくつかの実施形態では、プロトコル116へのアクセスを、汎用試料調製カートリッジ96を購入したユーザに制限することができる。プロトコルへのアクセス権を有するユーザは、矢印118によって示すように、汎用試料調製カートリッジ96と共に使用するための特定のプロトコル116を要求して(例えば、試料調製機器36に直接)ダウンロードする。
【0057】
クラウドコンピュータ環境12は、(例えば、開発者が提出した、認定された、供給業者によってサポートされている)各プロトコルの使用をモニタすることができる。例えば、クラウドコンピュータ環境12は、各プロトコルの要求数又はダウンロード数120をモニタしてプロトコルの人気度を特定し、或いはプロトコルの使用が増加した詳細な原因(例えば、そのプロトコルを用いて検出できる特定の病原体の発生など)を評価する。いくつかの実施形態では、クラウドコンピュータ環境12が、各プロトコルの使用数をモニタする。また、クラウドコンピュータ環境12は、プロトコル116のユーザから評価122を受け取って記憶する。さらに、クラウドコンピュータ環境12は、参照番号124によって示すように、出版物における開発者が提出したプロトコル116の引用及び/又は使用を求めて出版物をモニタすることもできる。これに加えて、又はこれとは別に、クラウドコンピュータ環境12は、開発者、ユーザ及び/又は供給業者から出版物の引用を受け取ることもできる。いずれの場合にも、クラウドにアクセスする個人又は装置が、これらの出版物からの出版物引用及び/又は関連情報を利用できるようにすることができる。特定の実施形態では、出版物に引用されているプロトコル116がクラウドコンピュータ環境で利用可能であることにより、ユーザは、材料及び方法を発見するために複数の出版物に目を通す必要なく、また書面の記述から装置のプロトコルを手動で作成する必要なく、プロトコル116に直接アクセスできるようになる。いくつかのプロトコルでは、参照番号126によって示すように、汎用試料調製カートリッジ96の供給業者が、提出されたプロトコル116及び/又は対応する分析法の独自の検証を行うことができる。
【0058】
開発者が提出した特定のプロトコル116及び/又は対応する分析法には、評価、出版物内の引用124及び/又は供給業者の検証を組み合わせることに基づいて、認定された試料調製プロトコル130及び/又は対応する分析法になるように、矢印128によって示すように認証ステータスを与えることができる。矢印132によって示すように、プロトコルの認証ステータス130は、特定のプロトコル130を使用するようにユーザを促すことができる。さらに、例えば供給業者から汎用試料調製カートリッジ96及び/又は試料調製機器36を取得するようにより多くのユーザを促すことができる。認証ステータスは、供給業者が、クラウドコンピュータ環境12から取得された情報に基づいて決定することができる。或いは、クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)が、クラウドコンピュータ環境12に提供された実行可能命令又は基準に基づいて認証ステータスを与えるかどうかを決定することもできる。
【0059】
供給業者は、クラウドコンピュータ環境12を介して全てのプロトコルの人気度(要求及び/又は使用120の数及び頻度など)をモニタする。供給業者は、認定プロトコル130(試料調製レシピ及び/又は対応する分析法など)の中から市場潜在力のある隙間用途を識別することができる。このような隙間用途が識別されると、供給業者は、矢印134によって示すように、クラウドコンピュータ環境12を介して、認定プロトコル130及び/又は対応する分析法に供給業者支援ステータスを与えて供給業者支援プロトコル136を提供することができる。また、供給業者は、供給業者支援プロトコル136に基づいて、(例えば、予め試薬を充填した)特定用途向けの試料調製カートリッジ138の生成、設計又は商品化を行うことができる。特定用途向けカートリッジ138のユーザは、矢印140によって示すように、カートリッジ138と共に使用する供給業者支援プロトコル136をダウンロード又は検索することができる。供給業者支援プロトコル136は、例えば供給業者から、特定用途向け試料調製カートリッジ138、試料調製機器36及び/又は関連する消耗品を取得するようにより多くのユーザを促すこともできる。
【0060】
供給業者は、プロトコルの共有を促すために、クラウドコンピュータ環境を介して、クラウドコンピュータ環境12に提出されたプロトコル116の提出者又は開発者に、提出されたプロトコル116に対するユーザ要求毎にクレジットを提供することができる。このクレジットは、供給業者から消耗品(カートリッジ又は流体成分など)、装置(試料調製装置又は配列決定装置など)又はサービス(カスタムデータ分析、医療診断又は代替の試料分析など)を購入するために使用することができる。
【0061】
上述したように、システム10は、試料調製プロトコルの人気度の共有及びモニタリングという点で、プロトコル開発者、要求者、供給業者及びクラウドコンピュータ環境12間の相互作用を容易にする。この目的のために、
図6は、クラウドコンピュータ環境12を介して試料調製プロトコルの人気度を共有してモニタするためのいくつかの例示的な相互作用法142のフロー図である。方法142は、図示のステップ又は相互作用のあらゆる実行可能なサブセット、組み合わせ又は修正を含むことができる。1つの実施形態では、提出者(開発者など)が試料調製機器36を用いて、供給業者の(例えば、メーカーの)汎用試料調製カートリッジ96を用いた分析のためにプロトコルを最適化することによって方法142を開始することができる(ブロック144)。提出者は、この最適化された試料調製プロトコル及び/又は対応する分析法を、供給業者がサポートするクラウドコンピュータ環境12に、例えばそのままアップロードする(ブロック146)。クラウドコンピュータ環境12は、他のプロトコル及び分析法の中でも特に、この最適化されたプロトコル及び/又は対応する分析法を受け取って記憶する(ブロック148)。
【0062】
方法142は、要求者(消費者など)が供給業者から汎用試料調製カートリッジ96を(例えば商業的購入によって)取得し、さらにこの要求者にクラウドコンピュータ環境12へのアクセス権を与えるステップを含むことができる(ブロック150)。要求者は、クラウドコンピュータ環境12へのアクセス権を受け取ると、利用可能なプロトコル及び/又は対応する分析法の中から特定のプロトコル及び/又は対応する分析法を要求する(ブロック152)。クラウドコンピュータ環境12は、特定のプロトコル及び/又は対応する分析法に対する要求を受け取る(ブロック154)。クラウドコンピュータ環境12は、要求されたプロトコルの提出者に、供給業者から消耗品を購入するためのクレジットを提供し(ブロック156)、要求されたプロトコルの提出者は、プロトコルの要求及び/又は使用毎にこのクレジットを受け取る(ブロック158)。また、クラウドコンピュータ環境12は、要求されたプロトコル及び/又は対応する分析法を要求者に提供する(ブロック160)。要求者は、要求したプロトコル及び/又は対応する分析法を受け取ると(ブロック162)、要求したプロトコル及び/又は対応する分析法を使用して、汎用試料調製カートリッジ96を用いて試料調製を実行する(ブロック164)。
【0063】
方法142は、要求者がプロトコル及び/又は対応する分析法を評価し、この評価をクラウドコンピュータ環境に提供するステップを含むことができる(ブロック166)。クラウドコンピュータ環境12は、プロトコル及び/又は対応する分析法の要求者、及びその他の要求者から、プロトコル及び/又は対応する分析法の評価を受け取る(ブロック168)。また、クラウドコンピュータ環境は、提出されたプロトコル及び/又は対応する分析法を引用及び/又は使用している出版物からの1又はそれ以上の引用も受け取る(ブロック170)。方法142は、供給業者が、提出されたプロトコル及び/又は対応する分析法の独自の検証を行うステップを含むこともできる(ブロック172)。クラウドコンピュータ環境12は、提出されたプロトコル及び/又は対応する分析法の評価、出版物引用、及び/又は供給業者の検証を組み合わせたものに基づいて、このプロトコル及び/又は対応する分析法に認証ステータスを与える(ブロック174)。上述したように、認証ステータスは、クラウドコンピュータ環境12から取得された情報に基づいて供給業者が決定することができる。或いは、クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)が、クラウドコンピュータ環境12に提供された実行可能命令又は基準に基づいて認証ステータスを与えるかどうかを決定することもできる。
【0064】
方法142は、提出されたプロトコルの要求数又はダウンロード数(事前及び事後認定)をモニタするステップを含む(ブロック176)。いくつかの実施形態では、方法142が、要求又はダウンロードされたプロトコルの使用数をモニタするステップを含むことができる。供給業者は、要求数及び/又は使用数及びその他の情報(評価、用途に対する消費者需要、市場検討など)に基づいて、認定されたプロトコル及び/又は対応する分析法を商品化できる(例えば、市場潜在力のある隙間用途)かどうかを識別する(ブロック178)。認定されたプロトコルが商品化可能であると見なされた場合、供給業者は、このプロトコルに基づいて特定用途向け試料調製カートリッジを開発し、商業的に提供する(ブロック180)。また、方法142は、クラウドコンピュータ環境において、認定されたプロトコル及び/又は対応する分析法に供給業者支援ステータスを与えるステップを含む(ブロック182)。
【0065】
上述したように、いくつかの実施形態では、クラウドコンピュータ環境12を用いて、ゲノム(例えば、配列決定)分析ワークフローを最初から最後まで誘導することができる。クラウド誘導ゲノム分析ワークフローの例としては、以下に限定されるわけではないが、全ゲノム配列決定、癌配列決定のための試料調製、標的再配列決定、全ゲノムハプロタイプのための疑似長期読み取り、及び低入力試料調製(例えば、法医学的目的、単一セル、ウィルス感染組織)が挙げられる。この目的のために、
図7は、クラウド誘導ゲノム分析ワークフローを容易にするためのクラウドベースのコンピュータ環境12の概略図である。いくつかの実施形態では、ゲノム分析ワークフローで使用される製品及び/又は機器の供給業者(メーカー/プロバイダなど)がクラウドコンピュータ環境12をサポートすることができる。
図7には、典型的なゲノム(配列決定)分析ワークフローに関連する主なステップを示している。いくつかの実施形態では、追加ステップを含めてもよく、或いはいくつかのステップを実行しなくてもよい。これらのステップのいくつか(例えば分析及び報告ステップ)は、クラウドコンピュータ環境12にアクセスできるコンピュータ装置から実行することができる。一般に、各ステップに必要な情報(パラメータなど)が収集されると、これらの情報が、コンピュータ装置又は機器を介してクラウドコンピュータ環境12に提供される。これらのパラメータ又は情報のいくつかのソースは、バーコード又はRFID追跡による、試料プレート、試料調製カートリッジ、フローセル、配列決定試薬カートリッジ、及びその他のソースからの情報を含むことができる。また、クラウドコンピュータ環境12(例えば、メモリ)には、様々な管理票及びレシピ(プロトコルなど)も存在する。これらの管理票及びレシピは、特定のステップ(試料調製、配列決定など)を行わせるように機器(試料調製機器36、配列決定機器18など)に提供される。特定のタスク又はステップが開始すると、さらなるステップ(ロギング、分析、報告の生成、注釈など)のために、データ及び機器のフィードバックがクラウドコンピュータ環境12に提供される。クラウドコンピュータ環境12には、様々な分析法、報告フォーマット及び注釈サービスも存在する。また、供給業者が様々な試料調製レシピ(プロトコルなど)、分析法、報告フォーマット、及び注釈サービスを開発することも、或いは参照番号183によって示すようにこれらをクラウドソーシング(例えば、
図5及び6を参照)することもできる。クラウドコンピュータ環境12内のワークフローのステップは、研究室内のステップに並行する。これにより、クラウドコンピュータ環境は、(例えば用途中心に)ワークフローマネージャとして機能して、物理的処理を最初から最後まで誘導することができる。
【0066】
図7を参照すると、1つの実施形態では、生物源からの試料抽出によってワークフローを開始することができる。矢印184によって示すように、クラウドコンピュータ環境12に存在する(例えば、ユーザ又は別のソースによって提供された)試料管理票がユーザに提供される。ユーザは、試料抽出時及び/又は試料抽出中に、例えば矢印184によって示すように、コンピュータ装置を介してクラウドコンピュータ環境12に試料抽出関連データ(試料識別符号、試料プレート識別符号、プレート位置識別符号、抽出率、その他のパラメータなど)を提供する。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、これらの試料抽出関連データ及び/又は試料管理票に基づいて試料抽出ログを生成する。
【0067】
試料抽出後、ワークフローは、矢印186、188によって示すように試料調製に移行する。試料調製装置36又はユーザ(又は第三機関)は、矢印190によって示すように、異なるコンピュータ装置を介して、試料調製関連データ(試料調製レシピ/プロトコル識別符号、試料調製カートリッジ識別符号、カートリッジ調製識別符号、試料調製機器識別符号、その他のパラメータなど)をクラウドコンピュータ環境12に提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12は、矢印190によって示すように、試料調製機器36に試料調製レシピ及び試料調製管理票を提供して試料調製を行わせる。いくつかの実施形態では、試料調製機器36による試料調製をクラウドコンピュータ環境12から自動的に開始することができる。いくつかの実施形態では、試料調製機器36によって使用される試料調製プロトコル又はレシピが、クラウドコンピュータ環境12からの命令を介して、ユーザによって選択されたプロトコル、第三機関によって選択又は指示されたプロトコル、又は試料又はカートリッジ識別に基づいて自動的にロードされたプロトコルに基づくことができる。試料調製時及び/又は試料調製中には、矢印190によって示すように、試料調製データがクラウドコンピュータ環境12に提供される。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、試料抽出ログ、試料調製関連データ、試料調製データ、試料調製レシピ及び/又は試料調製レシピに基づいて試料調製ログを生成する。
【0068】
試料調製後、ワークフローは、矢印192、194によって示すように配列決定に移行する。配列決定機器18又はユーザ(又は第三機関)は、矢印196によって示すように、異なるコンピュータ装置を介して、配列決定関連データ(フローセル識別符号、配列決定カートリッジ識別符号、配列決定機器識別符号、その他のパラメータなど)をクラウドコンピュータ環境12に提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12は、矢印196によって示すように、配列決定機器18を介して、配列決定を行うための命令(配列決定プロトコルなど)を提供する。いくつかの実施形態では、配列決定機器18による配列決定をクラウドコンピュータ環境12から自動的に開始することができる。いくつかの実施形態では、配列決定機器18によって使用される配列決定プロトコルが、クラウドコンピュータ環境12からの命令を介して、ユーザによって選択されたプロトコル、第三機関によって選択又は指示されたプロトコル、又は配列決定関連データに基づいて自動的にロードされたプロトコルに基づくことができる。配列決定時及び/又は配列決定中には、配列決定機器18がクラウドコンピュータ環境12に配列決定データを提供する。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、試料調製ログ、配列決定データ及び/又は配列決定関連データに基づいて実行データ及び実行ログを生成する。
【0069】
配列決定後、ワークフローは、矢印198、200によって示すように分析に移行する。配列決定機器18又はユーザは、矢印202によって示すように、異なるコンピュータ装置を介して、分析関連データ(分析後データ、分析識別符号、その他のパラメータなど)をクラウドコンピュータ環境12に提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12は、矢印202によって示すように、異なるコンピュータ装置を介して配列決定機器18又はユーザに分析法を提供することができる。いくつかの実施形態では、Illumina社(カリフォルニア州サンディエゴ)からのBaseSpaceにおいて分析法をホストすることができる。いくつかの実施形態では、クラウドコンピュータ環境12が、分析法、実行データ及び/又は実行ログを用いて分析(一次、二次及び/又は三次分析など)を実行する。いくつかの実施形態では、配列決定機器18が分析の一部(一次及び/又は二次分析など)を実行する。他の実施形態では、異なるコンピュータ装置が分析(一次、二次及び/又は三次分析など)を実行することができる。いくつかの実施形態では、分析をクラウドソーシング183することができる。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、実行データ、実行ログ、分析関連データ及び/又は分析法に基づいて分析後データ及び分析ログを生成する。
【0070】
分析後、ワークフローは、矢印204、206によって示すように報告に移行する。ユーザは、矢印208によって示すように、異なるコンピュータ装置を介して、クラウドコンピュータ環境12に報告関連データ(報告識別符号、共有特権、その他のパラメータなど)を提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12は、矢印208によって示すように、コンピュータ装置のユーザに報告フォーマット及び/又は注釈プラグイン又はサービスを提供することができる。いくつかの実施形態では、クラウドコンピュータ環境12が、分析後データ、分析ログ、報告フォーマット、注釈プラグイン及び/又は報告関連データを用いて報告及び/又は注釈を実行する。他の実施形態では、ユーザが、異なるコンピュータ装置上で報告及び/又は注釈を実行することができる。いくつかの実施形態では、報告及び/又は注釈をクラウドソーシング183することができる。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、分析後データ、分析ログ、報告関連データ、報告フォーマット及び/又は注釈プラグインに基づいてアーカイブ報告を生成する。
【0071】
上述したように、システム10は、ユーザ(一次及び二次ユーザなど)、供給業者及びクラウドコンピュータ環境12間の相互作用を容易にしてゲノム分析ワークフローを容易にする。特に、クラウドコンピュータ環境12及びそこに記憶された情報は、ゲノム分析ワークフローの様々なステップを通じて試料を物理的に動かす際に、物理的処理を最初から最後まで用途中心に誘導するワークフローマネージャとしての機能を果たす。この目的のために、
図8は、クラウド誘導ゲノム分析ワークフローのためのいくつかの例示的な相互作用法208のフロー図である。方法208は、図示のステップ又は相互作用のあらゆる実行可能なサブセット、組み合わせ又は修正を含むことができる。また、ユーザによって行われる方法208のいくつかのステップは、異なるユーザ(一次及び二次ユーザなど)によって実行することもできる。さらに、方法208のいくつかのステップは、クラウドソーシングすることもできる。
【0072】
1つの実施形態では、ユーザが生物源から1又はそれ以上の生体試料を抽出することによって方法208を開始することができる(ブロック210)。ユーザは、例えばコンピュータ装置を介して、試料抽出関連データをクラウドコンピュータ環境12に提供し、及び/又はクラウドコンピュータ環境12から試料抽出関連データを受け取る(ブロック210)。例えば、ユーザは、試料識別符号、試料プレート識別符号、プレート位置識別符号又はその他のパラメータを、記憶(例えば、メモリ)及び/又は処理(例えば、プロセッサ)のためにクラウドコンピュータ環境12に提供することができる。次に、クラウドコンピュータ環境12(例えば、サーバ)は、試料抽出関連データをユーザに提供し、及び/又は試料調製抽出関連データを受け取る(ブロック214)。例えば、クラウドコンピュータ環境12は、試料管理票又は試料抽出ログをユーザに提供することができる。いくつかの実施形態では、試料抽出の前に、試料抽出関連データの少なくとも一部をクラウドコンピュータ環境12からユーザに提供することができる(ブロック210)。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、ユーザから受け取った試料抽出関連データ及び/又はクラウドコンピュータ環境12からの試料管理票に基づいて試料抽出ログを生成する(ブロック216)。
【0073】
方法208は、試料抽出の後に、試料調製機器36(自動試料調製機器など)において試料調製を行うステップを含む(ブロック218)。試料調製機器36は、試料調製関連データをクラウドコンピュータ環境12に提供し、及び/又はクラウドコンピュータ環境12から試料調製関連データを受け取る(ブロック220)。いくつかの実施形態では、ユーザが別のコンピュータ装置を介して試料調製関連データを提供し、及び/又は試料調製関連データを受け取る。例えば、試料調製機器36は、試料調製レシピ識別符号、試料調製カートリッジ識別符号、試料調製カートリッジ位置識別符号、試料調製機器識別符号、生成された試料調製データ及びその他のパラメータを、記憶(例えば、メモリ)及び/又は処理(例えば、プロセッサ)のためにクラウドコンピュータ環境12に提供することができる。いくつかの実施形態では、機器36が、生成された試料調製データを、データの生成中及び/又はデータの生成後にクラウドコンピュータ環境12に提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12(例えば、サーバ)は、試料調製関連データを試料調製機器36及び/又はユーザに提供し、及び/又は試料調製関連データを受け取る(ブロック222)。例えば、クラウドコンピュータ環境12は、機器36及び/又はユーザに試料抽出ログ、試料調製レシピ、試料調製管理票及び/又は試料調製ログを提供することができる。いくつかの実施形態では、試料調製の前に、試料調製関連データの少なくとも一部を機器36に提供することができる(ブロック218)。試料調製レシピ及びその他の情報は、試料調製機器36を駆動するために使用することができる。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、試料調製機器36及び/又はクラウドコンピュータ環境12から受け取った試料抽出ログ、試料調製関連データ及び/又は生成された試料調製データに基づいて試料調製ログを生成する。
【0074】
方法208は、試料調製の後に、配列決定機器16において配列データを生成するステップを含む(ブロック226)。配列決定機器16は、配列決定関連データをクラウドコンピュータ環境12に提供し、及び/又は配列決定関連データをクラウドコンピュータ環境12から受け取る(ブロック228)。いくつかの実施形態では、ユーザが別のコンピュータ装置を介して配列決定関連データを提供し、及び/又は受け取る。例えば、配列決定機器16は、フローセル識別符号、配列決定カートリッジ識別符号、配列決定機器識別符号、生成された配列データ及びその他のパラメータを、記憶(例えば、メモリ)及び/又は処理(例えば、プロセッサ)のためにクラウドコンピュータ環境12に提供することができる。いくつかの実施形態では、機器16が、生成された配列データを、データの生成中及び/又は生成後にクラウドコンピュータ環境12に提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12(例えば、サーバ)は、配列決定機器16から配列決定関連データを受け取り、及び/又は配列決定関連データを機器16(ブロック230)及び/又はユーザに提供する。例えば、クラウドコンピュータ環境12は、試料調製ログ、タスク命令、実行データ及び/又は実行ログを機器16及び/又はユーザに提供することができる。いくつかの実施形態では、配列決定の前に、配列決定関連データの少なくとも一部(タスク命令など)を機器16に提供することができる(ブロック226)。タスク命令及びその他の情報は、配列決定機器16を駆動するために使用することができる。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、配列決定機器16及び/又はクラウドコンピュータ環境12から受け取った試料調製ログ、配列決定関連データ及び/又は生成された配列データに基づいて実行ログ及び/又は実行データを生成する(ブロック232)。
【0075】
方法208は、配列決定の後に、配列決定機器16において配列データを分析するステップ(一次及び/又は二次分析など)を含む(ブロック226)。配列決定機器16は、クラウドコンピュータ環境12に分析関連データを提供し、及び/又はクラウドコンピュータ環境12から分析関連データを受け取る(ブロック236)。いくつかの実施形態では、ユーザが、別のコンピュータ装置を介して分析関連データを提供し、及び/叉は分析関連データを受け取る。例えば、配列決定機器16は、分析識別符号、分析後データ及び/又はその他のパラメータを、記憶(例えば、メモリ)及び/又は処理(例えば、プロセッサ)のためにクラウドコンピュータ環境12に提供することができる。いくつかの実施形態では、機器16が、分析後データを、データの生成中及び/又はデータの生成後にクラウドコンピュータ環境12に提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12(例えば、サーバ)は、配列決定機器から分析後データ及び分析関連データを受け取り、及び/又は少なくとも1つのプロセッサを介して配列決定データの分析(一次、二次及び/又は三次分析など)を行う(ブロック238)。例えば、クラウドコンピュータ環境12は、配列データを分析する前に機器16に分析法を提供することができる。上述したように、配列決定データの分析(一次、二次及び/又は三次分析など)は、クラウドソーシングすることもできる。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、配列決定機器16及び/又はクラウドコンピュータ環境12から受け取った実行データ、実行ログ、分析関連データ及び/又は分析法に基づいて分析ログ及び/又は分析後データを生成する(ブロック240)。ユーザは、分析ログ及び/又は分析後データを別のコンピュータ装置において受け取る(ブロック242)。
【0076】
方法208は、配列決定データの分析の後に、ユーザが別のコンピュータ装置を介して分析後データを報告し、分析後データに注釈を付けるステップ(ブロック244)を含む。いくつかの実施形態では、分析後データの報告及び注釈をクラウドソーシングすることができる。ユーザは、クラウドコンピュータ環境12に報告関連データを提供し、及び/又はクラウドコンピュータ環境12から報告関連データを受け取る(ブロック246)。例えば、ユーザは、報告識別符号、共有特権情報、及び/又はいずれかの報告された及び/又は注釈を付けられたデータを、記憶(例えば、メモリ)及び/又は処理(例えば、プロセッサ)のためにコンピュータ装置を介してクラウドコンピュータ環境12に提供する。次に、クラウドコンピュータ環境12(例えば、サーバ)は、少なくとも1つのプロセッサを介して報告関連データをユーザに提供し、及び/又は分析後データの報告及び分析を実行する(ブロック248)。例えば、クラウドコンピュータ環境12は、報告フォーマット、注釈プラグイン又はサービス及び/又はアーカイブ報告をユーザに提供することができる。クラウドコンピュータ環境12(例えば、プロセッサ)は、ユーザ及び/又はクラウドコンピュータ環境12からの分析後データ、分析ログ、報告フォーマット、注釈プラグイン及び/又は報告関連データに基づいてアーカイブ報告を生成する(ブロック250)。
【0077】
本明細書では、本発明のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、このような全ての修正及び変更を本発明の真の思想に含まれるものとして対象とするものであると理解されたい。
【符号の説明】
【0078】
10 システム
12 クラウドコンピュータ環境
14 ノード
15 クラウド管理モジュール
16 装置
16a〜c 装置
18 配列決定装置
20 関連コンピュータ
24 通信リンク
26 配列決定/試料調製データ
28 認証情報
30 二次ユーザ
34 第三機関ソフトウェアホルダ
36 装置
36A〜C 装置
38 試料調製装置
40 関連コンピュータ
42 通信リンク