(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、塀や垣根等の外構には、複数のブロック材をモルタルなどで接合させつつ積み重ねて構築したものがある。一方、この種の湿式の外構(壁構造体)は、モルタルを塗布しながらブロック材を積み重ねる作業などによって、また、モルタルが硬化するまでに時間を要することによって、工期が長期化するという欠点がある。
【0003】
これに対し、所定間隔をあけて立設される複数の支柱と、隣り合う支柱に架設される上枠材及び下枠材と、支柱、上枠材、下枠材で囲まれた領域に設けられるとともに上下左右に並設される複数のブロック材とを備えて構成した乾式の外構(壁構造体)が提案、実用化されている。
【0004】
さらに、乾式の外構には、複数の柱を所定の間隔をあけて立設して構成したものもある(例えば、特許文献1参照)。このスリットスクリーン型外構(柵状の外構、柵状の壁構造体)は、例えば意匠性の向上を図るために設置され、あるいは日よけや目隠しなどとして設置される。
【0005】
また、この種のスリットスクリーン型外構は、例えば、柱材が所定間隔で平行に並設される金属製の複数の柱材本体と、これら柱材本体に外挿される筒状の化粧材とを備え、複数の柱材本体と、これら柱材本体の下端が固定された基板と、複数の柱材本体の下端から所定長さだけ上方に位置する部位に水平方向から係合された補強材とによって柵状の骨組が構成されている。そして、このスリットスクリーン型外構は、補強材を含む柵状の骨組の下端を地中に埋設し、化粧材を補強材より上方の柱材本体に外挿固定して構築される。
【0006】
また、複数の柱材をそれぞれ個別に、一方の側から下端を固定しながら間隔をあけて順に立設してスリットスクリーン型外構を構築する場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来のスリットスクリーン型外構においては、柱材を柱材本体と化粧材の2部材で構成することにより、部材点数、施工工数が多くなり、施工性があるいという問題がある。また、化粧材を外挿するため、上部にスペースが必要になってしまい、施工場所によって適用に制限が生じるという問題もある。
【0009】
また、複数の柱材を曲線状に配置してさらに意匠性の向上を図るようにした場合に、複数の柱材本体、基板、補強材からなる柵状の骨組みの製造に多大な手間、労力がかかる。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、施工性を大幅に向上させることを可能にするスリットスクリーン型外構用の梱包治具、及びスリットスクリーン型外構の施工方法並びにスリットスクリーン型外構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
【0012】
本発明のスリットスクリーン型外構用の梱包治具は、下端を固定し、横方向に所定の間隔をあけて複数の柱材を立設してなるスリットスクリーン型外構用の梱包治具であって、前記所定の間隔をあけて貫通形成され、前記複数の柱材を挿通して保持するための複数の柱材挿通保持孔を備えていることを特徴とする。
【0013】
この発明においては、スリットスクリーン型外構の複数の柱材をそれぞれ柱材挿通保持孔に挿通することにより所定の間隔をあけた状態で保持することできる。
【0014】
そして、この保持状態で現場に搬送された複数の柱材を立設し、保持状態を維持しながら複数の柱材をまとめて立設して下端側を固定し、下端側を固定した段階で梱包治具を複数の柱材から取り外す。これにより、梱包治具を施工に利用し、複数の柱材を精度よく且つ効率的(容易)に立設してスリットスクリーン型外構を構築することが可能になる。
【0015】
また、本発明のスリットスクリーン型外構用の梱包治具においては、前記複数の柱材を直線状に並設して保持するための複数の直線配置用の柱材挿通保持孔と、前記複数の柱材を曲線状あるいは屈曲状に並設して保持するための複数の異形配置用の柱材挿通保持孔とを備えていることが望ましい。
【0016】
この発明においては、直線配置用の柱材挿通保持孔に柱材を挿通することにより、所定の間隔をあけた状態で複数の柱材を直線状に保持することでき、この保持状態で複数の柱材を梱包(保護)して現場に搬送することができる。
【0017】
そして、このように直線配置用の柱材挿通保持孔に柱材を挿通し、直線状に配置された複数の柱材の保持状態を維持しながら複数の柱材をまとめて立設して下端側を固定し、下端側を固定した段階で梱包治具を複数の柱材から取り外すことにより、梱包治具を施工に利用し、複数の柱材を精度よく且つ効率的に立設して直線状のスリットスクリーン型外構を構築することが可能になる。
【0018】
一方、直線配置用の柱材挿通保持孔に柱材を挿通し直線状に複数の柱材を保持した状態で現場に搬送した後、複数の柱材から梱包治具を取り外し、複数の柱材を立設しつつ複数の異形配置用の柱材挿通保持孔に複数の柱材を挿通して保持することにより、複数の柱材を複数の異形配置用の柱材挿通保持孔の配置に応じた所望の曲率半径の曲線状や山形などの屈曲状に精度よく並設することができる。これにより、梱包治具を施工に利用し、複数の柱材を精度よく且つ効率的に立設して曲線状あるいは屈曲状のスリットスクリーン型外構を構築することが可能になる。
【0019】
さらに、本発明のスリットスクリーン型外構用の梱包治具においては、1本の前記柱材を挿通する前記柱材挿通保持孔が複数設けられていることがより望ましい。
【0020】
この発明においては、1本の柱材を複数の柱材挿通保持孔に挿通することで柱材をしっかりと保持することができる。これにより、梱包時及び施工時に複数の柱材を所定の間隔をあけて精度よく保持することができる。
【0021】
また、本発明のスリットスクリーン型外構用の梱包治具においては、角部を所定の角度で切り欠いた形の切欠き部を備えていることがさらに望ましい。
【0022】
この発明においては、複数の柱材からなる外構ユニットを複数並設して曲線状あるいは屈曲状のスリットスクリーン型外構を構築する場合に、隣り合う一方の外構ユニットに取り付けられた一方の梱包治具と他方の外構ユニットに取り付けられた他方の梱包治具の切欠き部同士を突き合わせることにより、隣り合う一方の外構ユニットと他方の外構ユニットを精度よく且つ容易で効率的に位置決めすることができる。これにより、施工性の向上を図ることが可能になる。
【0023】
本発明のスリットスクリーン型外構の施工方法は、上記のいずれかのスリットスクリーン型外構用の梱包治具を用いてスリットスクリーン型外構を構築する方法であって、前記梱包治具の前記柱材挿通保持孔に挿通した保持状態で前記複数の柱材を立設し、前記保持状態を維持しながら前記複数の柱材のそれぞれの下端側を固定し、前記下端側を固定した段階で前記梱包治具を前記複数の柱材から取り外すことを特徴とする。
【0024】
この発明においては、梱包治具で保持した状態で現場に搬送された複数の柱材を立設し、保持状態を維持しながら複数の柱材をまとめて立設して下端側を固定し、下端側を固定した段階で梱包治具を複数の柱材から取り外すことにより、梱包治具を施工に利用し、複数の柱材を精度よく且つ効率的(容易)に立設してスリットスクリーン型外構を構築することが可能になる。
【0025】
また、本発明のスリットスクリーン型外構の施工方法においては、
前記梱包治具は、前記複数の柱材を直線状に並設して保持するための複数の直線配置用の柱材挿通保持孔と、前記複数の柱材を曲線状あるいは屈曲状に並設して保持するための複数の異形配置用の柱材挿通保持孔とを備え、前記梱包治具の前記直線配置用の柱材挿通保持孔に挿通した直線保持状態で搬送された前記複数の柱材から前記梱包治具を取り外し、前記複数の柱材を立設しつつ前記複数の異形配置用の柱材挿通保持孔に前記複数の柱材を挿通して保持し、該保持状態を維持しながら前記複数の柱材のそれぞれ下端側を固定し、前記下端側を固定した段階で前記梱包治具を前記複数の柱材から取り外すことにより、曲線状あるいは屈曲状のスリットスクリーン型外構を構築することが望ましい。
【0026】
この発明においては、直線配置用の柱材挿通保持孔に柱材を挿通し直線状に複数の柱材を保持した状態で現場に搬送した後、複数の柱材から梱包治具を取り外し、複数の柱材を立設しつつ複数の異形配置用の柱材挿通保持孔に複数の柱材を挿通して保持することにより、複数の柱材を複数の異形配置用の柱材挿通保持孔の配置に応じた所望の曲率半径の曲線状や山形などの屈曲状に精度よく並設することができる。これにより、梱包治具を施工に利用し、複数の柱材を精度よく且つ効率的に立設して曲線状あるいは屈曲状のスリットスクリーン型外構を構築することが可能になる。
【0027】
さらに、本発明のスリットスクリーン型外構の施工方法においては、前記複数の柱材からなる外構ユニットを複数並設してスリットスクリーン型外構を構築する場合に、隣り合う一方の外構ユニットと他方の外構ユニットの前記柱材を1つの前記梱包治具の前記柱材挿通保持孔に挿通し、前記1つの梱包治具で隣り合う一方の外構ユニットと他方の外構ユニットを位置決め保持することがより望ましい。
【0028】
この発明においては、複数の柱材からなる外構ユニットを複数並設して大きなスリットスクリーン型外構を構築する際に、隣り合う一方の外構ユニットと他方の外構ユニットの柱材を1つの梱包治具の柱材挿通保持孔に挿通することで、この1つの梱包治具によって隣り合う一方の外構ユニットと他方の外構ユニットを精度よく位置決めして保持することが可能になる。これにより、梱包治具を施工に利用し、精度よく且つ効率的(容易)に、複数の外構ユニットを配設して大きなスリットスクリーン型外構を構築することが可能になる。
【0029】
本発明のスリットスクリーン型外構は、上記のいずれかのスリットスクリーン型外構用の梱包治具を用いて構築したことを特徴とする。
【0030】
この発明においては、上記のスリットスクリーン型外構用の梱包治具、さらに上記のスリットスクリーン型外構の施工方法の作用効果を奏功してスリットスクリーン型外構を構築することが可能にある。
【0031】
また、本発明のスリットスクリーン型外構においては、横方向に弾性変形可能な連結保持部材が前記複数の柱材のそれぞれの下端側に固着して連設されていることが望ましい。
【0032】
この発明においては、複数の柱材の下端側に横方向に弾性変形可能な連結保持部材を固着し、複数の柱材の下端側が連設されていることにより、複数の柱材の下端側を所定の間隔で保持することが可能になるとともに、複数の柱材を容易に直線状、曲線状に配置することが可能になる。これにより、精度よく且つ効率的に直線状や曲線状あるいは屈曲状のスリットスクリーン型外構を構築することが可能になる。
【発明の効果】
【0033】
本発明のスリットスクリーン型外構用の梱包治具、及びスリットスクリーン型外構の施工方法並びにスリットスクリーン型外構によれば、従来と比較し、施工性を大幅に向上させることが可能になり、且つ梱包治具(梱包材)を施工補助材として兼用でき、コストの削減を図ることも可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、
図1から
図9を参照し、本発明の一実施形態に係るスリットスクリーン型外構用の梱包治具、及びスリットスクリーン型外構の施工方法並びにスリットスクリーン型外構について説明する。
【0036】
はじめに、本実施形態のスリットスクリーン型外構Aは、例えば住宅の敷地境界付近に設置して意匠性を向上させたり、日よけや目隠しなどとして設置されるものであり、
図1に示すように、方形棒状の複数の柱材1を横方向(外構Aの幅方向)T1に所定の間隔をあけて整列配置して立設し柵状に形成されている。また、各柱材1は、例えば地盤Gを掘削して形成した掘削溝内に下端1aを配し、掘削溝内にコンクリートを打設して形成した基礎2に下端1a側を固定して立設されている。
【0037】
また、各柱材1の下端1a側の前後方向(外構Aの厚さ方向/横方向)T2を向く一側面1bに連結保持部材3がビス留めするなどして固着され、この連結保持部材3によって複数の柱材1の下端1a側が所定の間隔をあけた状態で一体に連設されている。連結保持部材3は、例えば塩化ビニルなどの樹脂製の板材であり、複数の柱材を円弧状に配設できるように前後方向(横方向)T2に弾性変形可能に形成されている。
【0038】
そして、このスリットスクリーン型外構Aは、複数の柱材1を直線状に並設して形成されている。あるいはスリットスクリーン型外構Aは、連結保持部材3を弾性変形させて複数の柱材1を曲線状に並設して形成されている(
図7参照)。
【0039】
一方、上記のスリットスクリーン型外構Aを構築する際には、複数の柱材1を現場に搬入する。このとき、
図2から
図4に示すように、スリットスクリーン型外構用の梱包治具(専用の梱包治具)B(B1〜B4)を用いて複数の柱材1を梱包する。
【0040】
具体的に、本実施形態のスリットスクリーン型外構用の梱包治具Bは例えば段ボールを用いて形成したものであり、本実施形態では、この梱包治具Bとして複数の柱材1を直線状に並設した状態で保持する第1梱包治具B1及び第2梱包治具B2と、複数の柱材1の上端1c側に取り付けて複数の柱材1を保持する第3梱包治具B3と、複数の柱材1の下端1a側に取り付けて複数の柱材1を保持する第4梱包治具B4とが用いられている。
【0041】
第1梱包治具B1及び第2梱包治具B2は、
図2から
図4、
図5に示すように、天板部5と底板部6と一対の側板部7、8を備え、略矩形状の中空箱状に形成されている。また、第1梱包治具B1及び第2梱包治具B2は、短手方向の厚さ(内側の厚さ)を柱材1の前後方向T2の厚さ寸法よりも僅かに大きな寸法にし、長手方向の幅を直線状に配置した複数の柱材1全体の幅寸法よりも大きな所定の寸法にして形成されている。
【0042】
また、幅方向に延びる上方の天板部5と、下方の底板部6にはそれぞれ、各柱材1の断面積と略同等の開口面積で形成され、直線状に配置した複数の柱材1をそれぞれ挿通して保持するための第1柱材挿通保持孔(直線配置用の柱材挿通保持孔)10が貫通形成されている。すなわち、第1梱包治具B1及び第2梱包治具B2の天板部5と底板部6には、幅方向に所定の間隔をあけて直線状に整列配置した複数の第1柱材挿通保持孔10が形成され、且つ天板部5と底板部6の上下一対の第1柱材挿通保持孔10同士が上下方向に重なって同軸上に形成されている。
【0043】
また、第1梱包治具B1及び第2梱包治具B2の天板部5及び底板部6に直交する両側板部7、8にはそれぞれ、各柱材1の断面積と略同等の開口面積で形成され、予め定めた所望の曲率半径の曲線状に配置した複数の柱材1をそれぞれ挿通して保持するための複数の第2柱材挿通保持孔(異形配置用の柱材挿通保持孔)11が貫通形成されている。
【0044】
第3梱包治具B3は、
図2から
図4、
図5に示すように、天板部12と一対の側板部13、14を備え、底面が開口した略矩形状の中空箱状に形成されている。また、第3梱包治具B3は、互いに短手方向の厚さを柱材1の前後方向T2の厚さ(内側の厚さ)寸法よりも僅かに大きな寸法にし、長手方向の幅寸法を直線状に配置した複数の柱材1全体の幅寸法よりも僅かに大きな寸法にして形成されている。
【0045】
第4梱包治具B4は、底板部15と一対の側板部13、14を備え、上面が開口した略矩形状の中空箱状に形成されている。また、第4梱包治具B4は、互いに短手方向の厚さを柱材1の前後方向T2の厚さ(内側の厚さ)寸法よりも僅かに大きな寸法にし、長手方向の幅寸法を直線状に配置した複数の柱材1全体の幅寸法よりも僅かに大きな寸法にして形成されている。
【0046】
そして、本実施形態では、
図2から
図4に示すように、各柱材1を天板部5と底板部6の上下一対の第1柱材挿通保持孔10に挿通し、連結保持部材3で下端1a側を繋げた複数の柱材1に第1梱包治具B1と第2梱包治具B2を取り付ける。また、本実施形態では、第1梱包治具B1を柱材1の上端1c側に、第2梱包治具B2を柱材1の中央部あるいは下端1a側に設置する。これにより、第1梱包治具B1と第2梱包治具B2によって複数の柱材1が所定の間隔をあけた状態で保持される。
【0047】
さらに、複数の柱材1の上端1cを下面の開口から内部に差し込むようにして、複数の柱材1の上端1cに第3梱包治具B3を取り付ける。また、複数の柱材1の下端1aを上面の開口から内部に差し込むようにして、複数の柱材1の下端1aに第4梱包治具B4を取り付ける。これにより、複数の柱材1の上端1c側と下端1a側が第3梱包治具B3と第4梱包治具B4で被覆されて保護されるとともに保持される。
【0048】
そして、本実施形態ではこのように第1梱包治具B1と第2梱包治具B2と第3梱包治具B3と第4梱包治具B4を取り付けた状態で複数の柱材1(複数の柱材1からなる外構ユニットA1)を現場に搬送する。
【0049】
次に、
図1及び
図2に示すように、直線状のスリットスクリーン型外構Aを構築する場合には(本実施形態の直線状のスリットスクリーン型外構Aの施工方法では)、第1梱包治具B1と第2梱包治具B2と第3梱包治具B3と第4梱包治具B4を取り付けて保持した状態、すなわち直線保持状態の複数の柱材1を現場に搬入する。
【0050】
次に、スリットスクリーン型外構Aを構築する位置の地盤Gを掘削し掘削溝を形成する。そして、第4梱包治具B4を取り外し、掘削溝に下端1a側を配置して複数の柱材1を立設し、掘削溝にコンクリートを打設するなどして保持状態を維持しながら複数の柱材1の下端1a側を固定する。
【0051】
このとき、本実施形態では、第1梱包治具B1及び第2梱包治具B2の所定の間隔で設けられた第1柱材挿通保持孔10に各柱材1を挿通し、複数の柱材1が位置決めして保持されている。このため、精度よく且つ効率的に複数の柱材1を立設することができる。
【0052】
コンクリートが硬化し、複数の柱材1の下端1a側が固定された段階で第3梱包治具B3及び第1梱包治具B1、第2梱包治具B2を取り外す。これにより、梱包治具Bを利用して精度よくスリットスクリーン型外構Aが構築される。
【0053】
一方、曲線状のスリットスクリーン型外構Aを構築する場合には(本実施形態の曲線状のスリットスクリーン型外構Aの施工方法では)、
図7(
図2)に示すように、第1梱包治具B1と第2梱包治具B2と第3梱包治具B3と第4梱包治具B4を取り付け、直線状に配置して保持した状態の複数の柱材1を現場に搬入する。
【0054】
次に、スリットスクリーン型外構Aを構築する位置の地盤Gを掘削し掘削溝を形成する。また、連結保持部材3で繋がる複数の柱材1から第1梱包治具B1、第2梱包治具B2、第3梱包治具B3、第4梱包治具B4を取り外す。そして、連結保持部材3が円弧の内側に配されるようにしつつ連結保持部材3を横方向に弾性変形させて複数の柱材1を曲線状(円弧状)に配置する。
【0055】
これとともに第1梱包治具B1と第2梱包治具B2を複数の柱材1の上端1c側と下端1a側にそれぞれ取り付ける。このとき、側板部7、8を上下方向に向け、予め所望の曲率半径をもって曲線状に並設された複数の第2柱材挿通保持孔11にそれぞれ複数の柱材1を挿通してゆく。これにより、複数の柱材1が第1梱包治具B1と第2梱包治具B2によって所望の曲率半径で精度よく曲線状に並設されて保持される。
【0056】
この状態で、掘削溝に下端1a側を配置して複数の柱材1を立設し、掘削溝にコンクリートを打設するなどし、曲線保持状態を維持しながら複数の柱材1のそれぞれの下端1a側を固定する。
【0057】
これにより、第1梱包治具B1、第2梱包治具B2を用いて複数の柱材1が曲線状に位置決めして保持されて精度よく複数の柱材1が曲線状に立設され、梱包治具Bを利用して精度よく曲線状のスリットスクリーン型外構Aが構築される。
【0058】
ここで、
図8(
図2)に示すように、第1梱包治具B1、第2梱包治具B2、第3梱包治具B3、第4梱包治具B4を取り付けた複数の柱材1の外構ユニットA1を現場で複数接続して大きな外構Aを構築する場合もある。この場合には、隣り合う一方の外構ユニットA1の一部の柱材1の上端1c側と他方の外構ユニットA1の一部の柱材1の上端1c側に1つの第3梱包治具B3(あるいは第1梱包治具B1または第2梱包治具B2)を取り付けることで、隣り合う外構ユニットA1同士を直線状に配置して保持する。これにより、精度よく外構ユニットA1同士が直線状に位置決め配置され、精度よく大きな直線状の外構Aが構築される。
【0059】
また、第1梱包治具B1、第2梱包治具B2、第3梱包治具B3、第4梱包治具B4を取り付けた複数の柱材1の外構ユニットA1を現場で複数接続して曲線状の大きな外構Aを構築する場合には、隣り合う一方の外構ユニットA1の一部の柱材1の上端1c側と他方の外構ユニットAの一部の柱材1の上端1c側に、第2柱材挿通保持孔11に各柱材1を挿通して1つの第1梱包治具B1あるいは第2梱包治具B2(第1梱包治具B1あるいは第2梱包治具B2の増設側板部17の一部B5:
図5参照)を取り付けることで、隣り合う外構ユニットA1同士を曲線状に配置して保持する。これにより、精度よく外構ユニットA1同士が曲線状に位置決め配置され、精度よく大きな曲線状の外構Aが構築される。
【0060】
また、このように複数の外構ユニットA1を繋げて大きな外構Aを構築する際に、隣り合う一方の外構ユニットA1と他方の外構ユニットA1の対峙する柱材1の下端1a側同士の間に各柱材1に接続してスペーサを配設し、このスペーサによって対峙する柱材1同士の間の間隔を規定することが好ましい。
【0061】
さらに、
図2、
図3、
図5、
図7に示すように、外構ユニットA1を現場で複数接続して曲線状の大きな外構Aを構築する場合に、第1梱包治具B1や第2梱包材B2の角部を切り欠いた形の切欠き部16を設けておくことが好ましい。この場合には、一方の外構ユニットA1に取り付けた第1梱包治具B1や第2梱包治具B2の切欠き部16と他方の外構ユニットA1に取り付けた第1梱包治具B1や第2梱包治具B2の切欠き部16を、隣り合う一方の外構ユニットA1と他方の外構ユニットA1の所定の相対位置に対応するように所定の角度で形成しておく。
【0062】
そして、
図9に示すように、一方の外構ユニットA1に取り付けた第1梱包治具B1の切欠き部16と他方の外構ユニットA1に取り付けた第1梱包治具B1の切欠き部16、や一方の外構ユニットA1に取り付けた第2梱包治具B2の切欠き部16と他方の外構ユニットA1に取り付けた第2梱包治具B2の切欠き部16を形成する端縁同士(切欠き部16を形成する辺同士)を接触させて突き合わせる。これにより、一方の外構ユニットA1と他方の外構ユニットA1が容易に所定位置に配置して位置決めされる。よって、隣り合う外構ユニットA1が精度よく配置されて好適に曲線状の大きな外構Aが構築される。
【0063】
なお、本実施形態では、梱包治具Bとして、構成が異なる第1梱包治具B1及び第2梱包治具B2と、第3梱包治具B3と、第4梱包治具B4の3種の梱包治具Bを用いるものとしているが、第1梱包治具B1と第2梱包治具B2は、1つの第1梱包治具B1のみを用いるようにしてもよい。また、第3梱包治具B3や第4梱包治具B4として第1梱包治具B1や第2梱包治具B2を適用することもできることから、これら第3梱包治具B3や第4梱包治具B4の替わりに第1梱包治具B1(第2梱包治具B2)を適用しても構わない。
【0064】
さらに、第1梱包治具B1や第2梱包治具B2をスリットスクリーン型外構Aの施工時に補助材として使用する際には、側板部7、8等を分離(切断)して使用するようにしてもよい。
【0065】
したがって、本実施形態のスリットスクリーン型外構用の梱包治具B、及びスリットスクリーン型外構Aの施工方法並びにスリットスクリーン型外構Aにおいては、スリットスクリーン型外構Aの複数の柱材1をそれぞれ柱材挿通保持孔10(11)に挿通することにより所定の間隔をあけた状態で保持することできる。
【0066】
そして、この保持状態で現場に搬送された複数の柱材1を立設し、保持状態を維持しながら複数の柱材1をまとめて立設して下端1a側を固定し、下端1a側を固定した段階で梱包治具Bを複数の柱材1から取り外す。これにより、梱包治具Bを施工に利用し、複数の柱材1を精度よく且つ効率的(容易)に立設してスリットスクリーン型外構Aを構築することが可能になる。
【0067】
また、第1柱材挿通保持孔(直線配置用の柱材挿通保持孔)10に柱材1を挿通することにより、所定の間隔をあけた状態で複数の柱材1を直線状に保持することでき、この保持状態で複数の柱材1を梱包(保護)して現場に搬送することができる。
【0068】
そして、このように直線配置用の柱材挿通保持孔10に柱材1を挿通し、直線状に配置された複数の柱材1の保持状態を維持しながら複数の柱材1をまとめて立設して下端1a側を固定し、下端1a側を固定した段階で梱包治具Bを複数の柱材1から取り外すことにより、梱包治具Bを施工に利用し、複数の柱材1を精度よく且つ効率的に立設して直線状のスリットスクリーン型外構Aを構築することが可能になる。
【0069】
さらに、直線配置用の柱材挿通保持孔10に柱材1を挿通し直線状に複数の柱材1を保持した状態で現場に搬送した後、複数の柱材1から梱包治具Bを取り外し、複数の柱材1を立設しつつ複数の第2柱材挿通保持孔(異形配置用の柱材挿通保持孔)11に複数の柱材1を挿通して保持することにより、複数の柱材1を複数の異形配置用の柱材挿通保持孔11の配置に応じた所望の曲率半径の曲線状に精度よく並設することができる。これにより、梱包治具Bを施工に利用し、複数の柱材1を精度よく且つ効率的に立設して曲線状のスリットスクリーン型外構Aを構築することが可能になる。
【0070】
さらに、梱包治具Bに1本の柱材1を挿通する柱材挿通保持孔10、11が複数設けられていることにより、1本の柱材1を複数の柱材挿通保持孔10、11に挿通することで柱材1をしっかりと保持することができる。これにより、梱包時及び施工時に複数の柱材1を所定の間隔をあけて精度よく保持することができる。
【0071】
また、梱包治具Bに角部を所定の角度で切り欠いた形の切欠き部16が設けられていることにより、複数の柱材1からなる外構ユニットA1を複数並設して曲線状のスリットスクリーン型外構Aを構築する場合に、隣り合う一方の外構ユニットA1に取り付けられた一方の梱包治具Bと他方の外構ユニットA1に取り付けられた他方の梱包治具Bの切欠き部16同士を突き合わせることで、隣り合う一方の外構ユニットA1と他方の外構ユニットA1を精度よく且つ容易で効率的に位置決めすることができる。これにより、施工性の向上を図ることが可能になる。
【0072】
さらに、複数の柱材1からなる外構ユニットA1を複数並設して大きなスリットスクリーン型外構Aを構築する際に、隣り合う一方の外構ユニットA1と他方の外構ユニットA1の柱材1を1つの梱包治具Bの柱材挿通保持孔10、11に挿通することで、この1つの梱包治具Bによって隣り合う一方の外構ユニットA1と他方の外構ユニットA1を精度よく位置決めして保持することが可能になる。これにより、梱包治具Bを施工に利用し、精度よく且つ効率的に、複数の外構ユニットA1を配設して大きなスリットスクリーン型外構Aを構築することが可能になる。
【0073】
また、横方向に弾性変形可能な連結保持部材3が複数の柱材1のそれぞれの下端1a側に固着して連設されていることにより、複数の柱材1の下端1a側を所定の間隔で保持することが可能になる。さらに、複数の柱材1を容易に直線状、曲線状に配置することが可能になる。これにより、精度よく且つ効率的に直線状や曲線状のスリットスクリーン型外構Aを構築することが可能になる。
【0074】
よって、本実施形態のスリットスクリーン型外構用の梱包治具B、及びスリットスクリーン型外構Aの施工方法並びにスリットスクリーン型外構Aによれば、従来と比較し、施工性を大幅に向上させることが可能になり、且つ梱包治具(梱包材)Bを施工補助材として兼用でき、コストの削減を図ることも可能になる。
【0075】
以上、本発明に係るスリットスクリーン型外構用の梱包治具、及びスリットスクリーン型外構の施工方法並びにスリットスクリーン型外構の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0076】
例えば、本実施形態では、第1梱包治具B1や第2梱包治具B2の側板部7、8に、所定の1つの曲率半径をもって並設した異形配置用の柱材挿通保持孔11が設けられているものとしたが、複数の曲率半径に対応した複数種の異形配置用の柱材挿通保持孔11が設けられていてもよい。この場合には、同一の第1梱包治具B1や第2梱包治具B2を用いて曲率半径が異なる複数種のスリットスクリーン型外構Aを形成することが可能になる。
【0077】
また、本実施形態では、異形配置用の柱材挿通保持孔11が曲線状(円弧状)に並設して形成されているものとしたが、例えば山形などの屈曲状に並設されていてもよい。この場合には、ギザギザに複数の柱材1を配設したスリットスクリーン型外構Aを精度よく且つ効率的に構築することができる。すなわち、梱包治具Bにあらゆる任意の配置形状に応じた異形配置用の柱材挿通保持孔11が形成されていてもよい。
【0078】
さらに、本実施形態では、第1梱包治具B1や第2梱包治具B2が直線配置用の柱材挿通保持孔10を備えた天板部5と底板部6、異形配置用の柱材挿通保持孔11を備えた一対の側板部7、8を備えて構成されているものとしたが、天板部5と底板部6をいずれか一方のみとしたり、一対の側板部7、8を一方のみにして梱包治具Bを構成してもよい。この場合においても勿論本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0079】
また、本実施形態では、柱材1が矩形棒状に形成され、これに応じて柱材挿通保持孔10、11が矩形状に開口形成されているものとしたが、柱材1は丸棒状、多角棒状などであってもよく、特にその断面形状を限定する必要はない。また、これに応じて柱材挿通保持孔10、11の形状を本実施形態のように限定する必要もない。
【0080】
また、本発明にかかる梱包治具Bは段ボール以外の材料(材質)で形成されていても勿論構わない。