特許第6360077号(P6360077)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6360077末梢T細胞リンパ腫の処置における使用のためのKIR3DL2に特異的に結合する化合物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6360077
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】末梢T細胞リンパ腫の処置における使用のためのKIR3DL2に特異的に結合する化合物
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/395 20060101AFI20180709BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20180709BHJP
   C07K 16/30 20060101ALI20180709BHJP
   G01N 33/574 20060101ALI20180709BHJP
【FI】
   A61K39/395 NZNA
   A61K39/395 D
   A61K39/395 Y
   A61P35/00
   C07K16/30
   G01N33/574 A
【請求項の数】12
【全頁数】57
(21)【出願番号】特願2015-557484(P2015-557484)
(86)(22)【出願日】2014年2月20日
(65)【公表番号】特表2016-513104(P2016-513104A)
(43)【公表日】2016年5月12日
(86)【国際出願番号】EP2014053340
(87)【国際公開番号】WO2014128221
(87)【国際公開日】20140828
【審査請求日】2016年12月13日
(31)【優先権主張番号】61/766,798
(32)【優先日】2013年2月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/831,809
(32)【優先日】2013年6月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506000184
【氏名又は名称】イナート・ファルマ・ソシエテ・アノニム
【氏名又は名称原語表記】INNATE PHARMA PHARMA S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】セシル・ボナフー
(72)【発明者】
【氏名】エレーヌ・シカール
(72)【発明者】
【氏名】ルノー・ビュッフェ
【審査官】 井関 めぐみ
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/081890(WO,A1)
【文献】 臨床血液,2007年,Vol.48, No.9,p.866
【文献】 実用医学雑誌,2012年,Vol.28, No.22,p.3697-3699
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 39/395
A61P 35/00
C07K 16/30
G01N 33/574
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
個体における非皮膚末梢T細胞リンパ腫(PTCL)の処置または予防における使用のための、KIR3DL2ポリペプチドに結合し、かつKIR3DL2発現腫瘍細胞を排除する抗体であって、前記抗体が、ヒトKIR3DL2に結合するが、ヒトKIR3DL1に結合しない、抗体。
【請求項2】
前記PTCLが、腸症関連T細胞リンパ腫(EATL)である、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記PTCLが、成人T細胞白血病またはリンパ腫(ATL)である、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
前記PTCLが、HTLV+ATLである、請求項3に記載の抗体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗体であって、個体におけるPTCLの処置または予防が、
a)PTCLを有する前記個体内の悪性細胞のKIR3DL2ポリペプチドステータスを決定するステップおよび
b)前記個体が、実質的な数の悪性細胞の表面上に発現されるKIR3DL2ポリペプチドを有するという決定に際して、KIR3DL2ポリペプチドに結合する前記抗体を前記個体に投与するステップ
を含む、抗体。
【請求項6】
KIR3DL2ポリペプチドが実質的な数の前記悪性細胞の表面上に発現されるかどうかを決定することが、末梢T細胞リンパ腫細胞を含む生物学的サンプルを前記個体から得、KIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体と前記細胞を接触させ、KIR3DL2を発現する細胞を検出することを含む、請求項5に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体が、ヒトFcγ受容体への結合を増強するアミノ酸修飾を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体が、毒性の作用物質に連結される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗KIR3DL2抗体は、配列番号1の野生型KIR3DL2ポリペプチドと比較して、残基P179および/または残基S181に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下している、請求項1〜のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗KIR3DL2抗体は、配列番号1の野生型KIR3DL2ポリペプチドと比較して、残基I60および/または残基G62に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下している、請求項1〜のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項11】
前記抗KIR3DL2抗体が、
(a)配列番号7において示されるアミノ酸配列NFGMNを含むHCDR1領域;配列番号10において示されるアミノ酸配列WINTYTGEPTYADDFを含むHCDR2領域;配列番号12において示されるアミノ酸配列NGNFGYYFDYを含むHCDR3領域;配列番号13において示されるアミノ酸配列RSSQNIVHSNGNTYLEを含むLCDR1領域;配列番号14において示されるアミノ酸配列KVSNRFSを含むLCDR2領域;および配列番号15において示されるアミノ酸配列FQGSHVPFTを含むLCDR3領域;
(b)配列番号35において示されるアミノ酸配列TAGMQを含むHCDR1領域;配列番号37において示されるアミノ酸配列WINSHSGVPKYAEDFKを含むHCDR2領域;配列番号39において示されるアミノ酸配列GGDEGVMDYWを含むHCDR3領域;配列番号40において示されるアミノ酸配列KASQDVSTAVAを含むLCDR1領域;配列番号41において示されるアミノ酸配列WTSTRHTを含むLCDR2領域;および配列番号42において示されるアミノ酸配列QQHYSTPWTを含むLCDR3領域、または
(c)配列番号18において示されるアミノ酸配列NYGMNを含むHCDR1領域;配列番号21において示されるアミノ酸配列WINTYTGEPTYADDFKGを含むHCDR2領域;配列番号23において示されるアミノ酸配列GPWLAYを含むHCDR3領域;配列番号24において示されるアミノ酸配列KASQDINVYLSを含むLCDR1領域;配列番号25において示されるアミノ酸配列RAIRLVDを含むLCDR2領域;および配列番号26において示されるアミノ酸配列LQYDELPYTを含むLCDR3領域
を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項12】
非皮膚PTCLを診断するまたはモニターするためのインビトロでの方法であって、前記方法は、PTCL細胞を含む生物学的サンプルを提供するステップ、ヒトKIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体と前記細胞を接触させるステップ、およびKIR3DL2を発現する細胞を検出するステップを含み、前記抗体が、配列番号18において示されるアミノ酸配列NYGMNを含むHCDR1領域;配列番号21において示されるアミノ酸配列WINTYTGEPTYADDFKGを含むHCDR2領域;配列番号23において示されるアミノ酸配列GPWLAYを含むHCDR3領域;配列番号24において示されるアミノ酸配列KASQDINVYLSを含むLCDR1領域;配列番号25において示されるアミノ酸配列RAIRLVDを含むLCDR2領域;および配列番号26において示されるアミノ酸配列LQYDELPYTを含むLCDR3領域を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2013年2月20日に提出された米国仮特許出願第61/766,798号明細書および2013年6月6日に提出された米国仮特許出願第61/831,809号明細書の利益を主張し、これらの開示は、あらゆる図面を含めて、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表に対する参照
本出願は、電子形式の配列表と共に提出される。配列表は、サイズが39KBである、2014年2月20日に作られた「KIR−4 PCT_ST25」というタイトルのファイルとして提供される。配列表の電子形式の情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本発明は、侵攻性リンパ腫の診断および処置のためのKIR3DL2標的作用物質の使用に関する。
【背景技術】
【0004】
末梢T細胞非ホジキンリンパ腫(PTCL)は、西洋諸国において、侵攻性リンパ腫の15%〜20%を占め、すべての非ホジキンリンパ腫(NHL)の7%〜10%を占める。それらは、通常、中年〜高齢の患者において生じ、主要な特徴は、患者の68%における播種性疾患によって特徴付けられ、そのほぼ半分(45%)において全身症状、4分の1(25.8%)において骨髄(BM)病変、および3分の1(37%)において節外性疾患を伴う。積極的な療法にもかかわらず、半分を超える患者がそれらの疾患で死亡する。ある特有の疾病は、処置された場合、予後徴候を改善したが、多くの侵攻性PTCLについての予後は、第2および第3世代の化学療法レジメンを使用しても比較的変わらず、5年間の全生存(OS)は、なお、たとえばPTCL−NOSについて25%〜47%のままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
結果的に、PTCLを有する患者に対する有益性の改善の必要性が当技術分野においてある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)、特に進行型および/または侵攻性PTCLの表面上にKIR3DL2が発現されることを発見した。KIR3DL2陽性PTCLでは、膜(membranar)KIR3DL2発現は、KIR3DL2結合抗体によるターゲティングを可能にする(たとえば免疫組織化学的検査によって評価されるように)。KIR3DL2は、他の組織ではほとんど発現されず(健康なNK細胞およびT細胞のごく一部分でのみ)、KIR3DL2が、末梢T細胞リンパ腫、特に、侵攻性および/または進行型T細胞リンパ腫、たとえば侵攻性および/または進行型節性または節外性末梢T細胞リンパ腫の検出および処置のためのマーカーおよび標的としての役割を果たすことを可能にする。したがって、一実施形態では、個人において末梢T細胞リンパ腫を処置するまたは予防するための方法であって、KIR3DL2ポリペプチドに結合する、治療上活性な量の化合物を個人に投与するステップを含む方法を提供する。一態様では、末梢T細胞リンパ腫の処置または予防における使用のためのKIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物が提供される。一実施形態では、進行型(たとえばステージIVまたはそれを超える)末梢T細胞リンパ腫を有する個人を処置するための方法であって、KIR3DL2ポリペプチドに結合する、治療上活性な量の化合物を個人に投与するステップを含む方法を提供する。一態様では、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物が、その表面にKIR3DL2を発現する細胞、たとえば、その表面上にKIR3DL2を発現するPTCL細胞を排除することができる。一態様では、化合物が、排除用抗KIR3DL2抗体である。一実施形態では、個人におけるPTCLの処置または予防における使用のための、KIR3DL2ポリペプチドに結合し、かつKIR3DL2発現腫瘍細胞を排除する化合物が提供される。任意選択で、処置または予防は、PTCLを有する個人への、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物の投与を含む。本明細書における、治療上の使用またはPTCL処置もしくは予防方法のいずれかの一実施形態では、個人が、オルト(ortho)内臓節外性PTCLを有し、任意選択で、オルト内臓節外性PTCLが、NK/T−リンパ腫または腸症関連T細胞リンパ腫(EATL)である。本明細書における、治療上の使用またはPTCL処置もしくは予防方法のいずれかの一実施形態では、個人が、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)を有する。本明細書における、治療上の使用またはPTCL処置もしくは予防方法のいずれかの一実施形態では、個人が、PTCL−NOSを有する。一実施形態では、個人におけるPTCLの処置または予防が、
a)PTCLを有する個人内の悪性細胞のKIR3DL2ポリペプチドステータスを決定するステップおよび
b)個人が、悪性細胞の表面上に顕著に発現されるKIR3DL2ポリペプチドを有するという決定に際して、KIR3DL2ポリペプチドに結合する前記化合物を個人に投与するステップを含む。
【0007】
そのうえ、腫瘍細胞上のKIR3DL2発現を検出する診断または予後アッセイにおいて、特に免疫組織化学的検査アッセイにおいて、特に効果的な抗体が提供される。抗体は、先行技術の抗体が、KIR3DL1に対する特異性を含めて、そのようなKIR3DL2発現を検出することができなかった症例において膜KIR3DL2を検出することができる。
【0008】
他の実施形態では、KIR3DL2+腫瘍を有する患者を同定するためのKIR3DL2検出ステップを含む方法が提供され、これらの患者は、その後、KIR3DL2結合作用物質により治療することができる。そのような方法は、KIR3DL2療法が、疾患病期分類に対する信頼性と無関係に、患者に対してより正確に指示されることを可能にする。そのような方法はまた、KIR3DL2が現われるときに患者を治療することができるため、進行型PTCLの予防(たとえば、進行期、たとえばステージIVへのPTCLの進行の予防)を可能にするのを支援する。
【0009】
さらなる態様では、KIR3DL2陽性PTCL−NOSを有する患者が、CD30陰性の腫瘍(腫瘍細胞はそれらの表面上にCD30を発現しない)を有し得ることが分かった。したがって、CD30陰性PTCL、たとえばPTCL−NOSを処置するための方法であって、CD30陰性PTCLを有する患者に、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物を投与するステップを含む方法が提供される。PTCLを有する個人を処置するための他の実施形態では、方法または使用が、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物を、抗CD30抗体による処置に対して耐性の(refractive)PTCLを有する個人に投与するステップを含む。他の実施形態では、PTCLがCD30陽性である場合(たとえばCD30を広範囲に発現する未分化大細胞リンパ腫、あるPTCL−NOS)、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物は、抗CD30抗体(たとえば排除用抗CD30抗体)と組み合わせて投与することができる。
【0010】
一実施形態では、個人における末梢T細胞リンパ腫を検出するための方法であって、個人由来の生物学的サンプルにおいて(たとえば細胞上の)KIR3DL2核酸またはポリペプチドを検出するステップを含む方法が提供される。一実施形態では、個人における侵攻性または進行型(たとえばステージIVまたはそれを超える)末梢T細胞リンパ腫を検出するための方法であって、個人由来の生物学的サンプルにおいて(たとえば細胞上の)KIR3DL2核酸またはポリペプチドを検出するステップを含む方法が提供される。生物学的サンプルがKIR3DL2を発現するという決定は、患者が末梢T細胞リンパ腫(または進行型/侵攻性PTCL)を有することを示す。一実施形態では、方法が、生物学的サンプルにおけるKIR3DL2核酸またはポリペプチドの発現のレベルを決定するステップおよびそのレベルを、健康な個人に対応する基準レベル(たとえば値、弱い細胞表面染色など)と比較するステップを含む。生物学的サンプルが基準レベルと比較して増加したレベルでKIR3DL2核酸またはポリペプチドを発現するという決定は、患者が末梢T細胞リンパ腫を有することを示す。任意選択で、生物学的サンプルにおけるKIR3DL2ポリペプチドの検出は、悪性リンパ球の表面上に発現されるKIR3DL2ポリペプチドを検出するステップを含む。
【0011】
一実施形態では、
(a)個人が進行型および/または侵攻性末梢T細胞リンパ腫(たとえばステージIV)を有するかどうかを決定するステップ;
(b)個人が進行型および/または侵攻性末梢T細胞リンパ腫を有する場合、KIR3DL2ポリペプチドに結合する治療上活性な量の化合物により個人を処置するステップ
を含む方法が提供される。
【0012】
一実施形態では、(a)個人が末梢T細胞リンパ腫を有するかどうかを決定するステップおよび(b)個人が末梢T細胞リンパ腫を有する場合、個人が、KIR3DL2ポリペプチドを発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定するステップを含む方法が提供される。方法は、任意選択で、個人がそれらの表面上にKIR3DL2を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有する場合、KIR3DL2ポリペプチドに結合する治療上活性な量の化合物により個人を処置するステップをさらに含む。
【0013】
一実施形態では、
(a)個人がそれらの表面上にKIR3DL2ポリペプチドを発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定するステップ;
(b)個人がそれらの表面上にKIR3DL2を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有する場合、KIR3DL2ポリペプチドに結合する治療上活性な量の化合物により個人を処置するステップ
を含む方法が提供される。
【0014】
一実施形態では、CD30陰性PTCLを有する個人を処置するステップを含む方法が提供される。一実施形態では、方法が、
(a)個人(たとえば進行型PTCLを有する個人)がそれらの表面上にCD30を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定するステップ、任意選択で、個人がそれらの表面上にKIR3DL2を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかをさらに決定するステップおよび
(b)個人がそれらの表面上にCD30を発現しない末梢T細胞リンパ腫細胞を有する場合、任意選択で、個人が、それらの表面上にKIR3DL2ポリペプチドを発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有する場合、KIR3DL2ポリペプチドに結合する治療上活性な量の化合物により個人を処置するステップ
を含む。
【0015】
一実施形態では、CD30陽性PTCLを有する個人を処置するステップを含む方法が提供される。一実施形態では、方法が、
(a)個人(たとえば進行型PTCLを有する個人)がそれらの表面上にCD30を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定するステップおよび個人がそれらの表面上にKIR3DL2を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかをさらに決定するステップならびに
(b)個人がそれらの表面上にCD30を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有し、個人がそれらの表面上にKIR3DL2ポリペプチドを発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有する場合、KIR3DL2ポリペプチドに結合する治療上活性な量の化合物および治療上活性な量の抗CD30抗体により個人を処置するステップを含む。
【0016】
方法のいずれかの一実施形態では、個人がKIR3DL2ポリペプチドを発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定するステップが、末梢T細胞リンパ腫細胞を含む個人から生物学的サンプルを得、KIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体と前記細胞を接触させ、細胞がそれらの表面上にKIR3DL2を発現するかどうかを検出することを含む。
【0017】
任意選択で、任意の実施形態では、個人がKIR3DL2を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定するステップが、免疫組織化学的検査アッセイ、たとえば、腫瘍細胞を含む生物学的サンプルを個人から得ること、組織切片を得るために、前記サンプルを固定し、薄片を作ること、前記組織切片を抗体(たとえば、ヒトKIR3DL2ポリペプチドへの結合について抗体12B11と競合する抗体)と接触させること、およびKIR3DL2の発現を検出すること(たとえばKIR3DL2を発現する細胞の検出)を含む免疫組織化学的検査アッセイを行うことを含む。一実施形態では、組織切片が、凍結組織切片である。任意選択で、個人がKIR3DL2を発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定することが、フローサイトメトリーアッセイを行うことを含む。IHCおよびフローサイトメトリーの両方は、KIR3DL2の表面発現を検出することができる。
【0018】
PTCLを有する患者を治療するための方法であって、a)患者内の悪性細胞(たとえばPTCL細胞)のKIR3DL2ポリペプチドステータスを決定するステップ、たとえば、KIR3DL2ポリペプチドが前記悪性細胞の表面上に顕著に発現されるかどうかを決定するステップおよびb)前記悪性細胞において顕著に発現される(たとえば、悪性細胞の表面上に顕著に発現される)KIR3DL2ポリペプチドに特異的に結合する化合物を患者に投与するステップを含む方法もまた提供される。任意選択で、KIR3DL2ポリペプチドステータスを決定するステップが、KIR3DL2ポリペプチドが前記悪性細胞の表面上に顕著に発現されるかどうかを決定することを含む。任意選択で、KIR3DL2ポリペプチドが前記悪性細胞の表面上に顕著に発現されるかどうかを決定することが、末梢T細胞リンパ腫細胞を含む生物学的サンプルを個人から得、KIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体と前記細胞を接触させ、KIR3DL2を発現する細胞を検出する(たとえば、KIR3DL2を発現する細胞の数または割合を決定する)ことを含む。
【0019】
好ましくは、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物は、KIR3DL2を発現する細胞の死を引き起こす化合物である。任意選択で、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物は、ポリペプチド、任意選択で、KIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体(たとえばモノクローナル抗体)、任意選択で、NKp46の天然のリガンドであるポリペプチドまたは他の化合物である。任意選択で、抗体は、排除用抗体である。任意選択で、抗体は、KIR3DL2発現細胞に対してADCCおよび/またはCDCを指示する抗体である。任意選択で、抗体は、KIR3DL2発現細胞に細胞傷害性剤(たとえば小分子)を送達する抗体である。
【0020】
一実施形態では、本明細書において任意の実施形態において使用される抗体が、KIR3DL2ポリペプチドに結合し、任意選択で、抗体が、KIR3DL1ポリペプチドに実質的に結合せず、10−8M未満のヒトKIR3DL2ポリペプチドに対する二価の結合親和性(K)を有する。一実施形態では、抗体が、KIR3DL2ポリペプチドにそのD1ドメインにおいて結合する。一実施形態では、抗体が、KIR3DL2ポリペプチドに結合し、前記抗体が、KIR3DL1ポリペプチドに実質的に結合せず、前記抗体が、配列番号1の成熟KIR3DL2ポリペプチドの残基99〜192に対応するセグメントにおける少なくとも1つの残基に結合する。
【0021】
一実施形態では、本明細書において使用される抗体が、
(a)配列番号5および6のVHおよびVL領域をそれぞれ有する抗体(19H12)、
(b)配列番号16および17のVHおよびVL領域をそれぞれ有する抗体(12B11)、または
(b)配列番号33および34のVHおよびVL領域をそれぞれ有する抗体(2B12)
からなる群から選択される抗体と、KIR3DL2ポリペプチドへの結合について競合する。
【0022】
任意選択で、抗体は、配列番号1のKIR3DL2ポリペプチドの残基P179および/もしくは残基S181を含むエピトープに結合する、ならびに/または配列番号1の野生型KIR3DL2ポリペプチドと比較して、配列番号1の残基P179および/もしくは残基S181に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下している。
【0023】
任意選択で、本明細書において使用される抗体は、配列番号1の残基N99、H100、E130、H131、F132、V178、H180、P182、Y183、および/もしくはQ184を含むエピトープに結合する、ならびに/または配列番号1の野生型KIR3DL2ポリペプチドと比較して、配列番号1の残基N99、H100、E130、H131、F132、V178、H180、P182、Y183、および/もしくはQ184に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下している。
【0024】
任意選択で、抗体(たとえば抗体2B12またはKIR3DL2への結合についてそれと競合する抗体)は、配列番号1のKIR3DL2ポリペプチドの残基I60および/もしくは残基G62を含むエピトープに結合する、ならびに/または配列番号1の野生型KIR3DL2ポリペプチドと比較して、配列番号1の残基I60および/もしくは残基G62に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下している。任意選択で、抗体は、配列番号1のKIR3DL2ポリペプチドの残基P14、S15、および/もしくは残基H23を含むエピトープに結合する、ならびに/または配列番号1の野生型KIR3DL2ポリペプチドと比較して、配列番号1の残基P14、S15、および/もしくは残基H23に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下している。任意選択で、本明細書において使用される抗体は、配列番号1の残基I60、G62、P14、S15、および/または残基H23を含むエピトープに結合する。
【0025】
任意選択で、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物は、毎日1回〜月に1回投与される。任意選択で、組成物は、単独療法として投与される。任意選択で、組成物は、第2の治療剤と組み合わせて投与される。任意選択で、組成物は、抗癌剤と組み合わせて投与される。
【0026】
一実施形態では、哺乳動物対象における末梢T細胞リンパ腫の処置のためのまたは末梢T細胞リンパ腫の予防における使用のための組成物を産生するための方法であって、a)複数の試験組成物を提供するステップ;b)KIR3DL2に結合するおよび/またはKIR3DL2発現細胞の排除を引き起こす能力についてそれぞれの化合物を試験するステップ;ならびにc)末梢T細胞リンパ腫の処置にまたは末梢T細胞リンパ腫の予防における使用に適している、KIR3DL2ポリペプチドに結合するおよび/またはKIR3DL2発現細胞の排除を引き起こす化合物を選択するステップを含む方法が提供される。
【0027】
任意選択で、方法は、ステップc)において選択された、ある量の化合物および/または薬学的に許容され得る賦形剤と共にステップc)において選択された、ある量の化合物の製剤を産生するステップをさらに含む。
【0028】
任意選択で、ステップb)は、KIR3DL2発現細胞、たとえば末梢T細胞リンパ腫細胞に対してADCCおよび/またはCDCを指示する能力について前記試験組成物を試験することをさらに含む。
【0029】
一実施形態では、(a)個人が末梢T細胞リンパ腫を有するかどうかを決定するステップおよび(b)個人が末梢T細胞リンパ腫を有する場合、KIR3DL2ポリペプチドに結合する治療上活性な量の化合物により個人を処置するステップを含む方法が提供される。
【0030】
一実施形態では、個人が末梢T細胞リンパ腫を有するかどうかを決定することが、標準的な治療指針に従ってなされる。
【0031】
一実施形態では、個人が末梢T細胞リンパ腫を有するかどうかを決定することが、異常細胞の集団または異常な数の細胞を同定することを含む。任意選択で、前記同定は、フローサイトメトリーまたは免疫組織化学的検査によるものである。任意選択で、方法は、異常細胞の集団をソートするまたは単離するステップをさらに含む。
【0032】
一実施形態では、個人が末梢T細胞リンパ腫かどうかを決定することが、細胞遺伝学的異常を検出する(たとえば核型を評価する)ことを含む。
【0033】
一実施形態では、個人が末梢T細胞リンパ腫を有するかどうかを決定することが、異常細胞の集団をソートすることおよびソートされた細胞から単離された核酸を1つ以上のオリゴヌクレオチドと接触させることを含み、接触により新生物遺伝マーカーの存在が決定され、それによって、末梢T細胞リンパ腫の存在を検出する。
【0034】
一実施形態では、個人が末梢T細胞リンパ腫を有するかどうかを決定することが、個人における血清タンパク質のレベルを評価することを含む。
【0035】
任意選択で、方法は、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物による処置後に、個人が末梢T細胞リンパ腫を回復しているかどうか、たとえば、個人が末梢T細胞リンパ腫細胞を減少させたかどうかを評価するステップをさらに含む。
【0036】
本明細書における任意の態様の一実施形態では、PTCLが、侵攻性および/または進行型PTCLである。一実施形態では、PTCLが、侵攻性非皮膚PTCLである。一実施形態では、PTCLが、PTCL−NOS(PCTL−Uとも呼ばれる)である。一実施形態では、PTCLが、節性の(たとえば主として節性の)PTCLである。一実施形態では、PTCLが、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、任意選択でALK陰性ALCL、任意選択でALK陽性ALCLである。一実施形態では、PTCLが、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)、任意選択で皮膚AITL、任意選択で非皮膚AITLである。一実施形態では、PTCLが、侵攻性、非皮膚、主として節性のPCTLであってもよい。一実施形態では、PTCLが、節外性の(たとえば主として節外性の)PTCLである。一実施例では、PTCLが、侵攻性、非皮膚、節外性のPCTLであってもよい。一実施形態では、PTCLが、オルト内臓節外性PTCLである。一実施形態では、PTCLが、節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型である。一実施形態では、PTCLが、腸症関連T細胞リンパ腫である。一実施形態では、PTCLが、肝脾T細胞リンパ腫、任意選択で肝脾αβT細胞リンパ腫、任意選択で肝脾γδT細胞リンパ腫である。
【0037】
本明細書における任意の態様の一実施形態では、PTCLが、CD30陽性PTCLであり、抗KIR3DL2抗体が、抗CD30抗体と組み合わせて投与される。本明細書における任意の態様の一実施形態では、PTCLが、CD4陽性PTCLであり、抗KIR3DL2抗体が、抗CD3抗体と組み合わせて投与される。
【0038】
一実施形態では、個人におけるPTCLを診断するまたはモニターするための方法であって、PTCL細胞を含む生物学的サンプルを個人から得るステップ、ヒトKIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体と前記細胞を接触させるステップ、およびKIR3DL2を発現する細胞を検出するステップを含む方法が提供される。任意選択で、KIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体は、ヒトKIR3DL2ポリペプチドに結合するが、ヒトKIR3DL1ポリペプチドに結合しない抗体である。任意選択で、KIR3DL2ポリペプチドに結合する抗体は、ヒトKIR3DL2ポリペプチドへの結合について抗体12B11と競合する(たとえば抗体19H12)。
【0039】
一実施形態では、KIR3DL2ポリペプチドが腫瘍細胞の表面上に発現されるかどうかを決定するための方法であって、腫瘍細胞を含む生物学的サンプルを個人から得るステップ、ヒトKIR3DL2ポリペプチドへの結合について抗体12B11と競合する抗体と前記細胞を接触させるステップ(たとえば抗体19H12)、およびKIR3DL2を発現する細胞を検出するステップを含む方法が提供される。
【0040】
一実施形態では、KIR3DL2ポリペプチドが細胞の表面上に発現されるかどうかを決定するための方法であって、腫瘍細胞を含む生物学的サンプル(たとえば組織サンプル)を個人(たとえばPTCLを有する)から得るステップ、組織切片を得るために、前記サンプルを固定し、薄片を作るステップ、ヒトKIR3DL2ポリペプチドへの結合について抗体12B11と競合する抗体と前記組織切片を接触させるステップ(たとえば抗体19H12)、およびKIR3DL2の発現を検出するステップ(たとえばKIR3DL2を発現する細胞の検出)を含む方法が提供される。一実施形態では、組織切片が、凍結組織切片である。
【0041】
一実施形態では、PTCLおよび他の疾患のための診断および予後方法における有利な使用を有する抗体が提供される。
(a)細胞の生物学的サンプルを得、そのような細胞を、抗体19H12またはその誘導体もしくは断片、KIR3DL2への結合についてそれと競合する抗体、またはKIR3DL2ポリペプチド上の残基P179および/もしくは残基S181に結合する抗体と接触させるステップであって、任意選択で、前記抗体に検出可能な成分を標識するステップ、
(b)前記抗体が前記細胞に結合するかどうかをフローサイトメトリーによって決定するステップであって、結合により、細胞がそれらの表面上にKIR3DL2を発現することを示すステップ
を含む方法が提供される。
【0042】
他の実施形態では、
(a)細胞の生物学的サンプルを得、そのような細胞から凍結組織切片を調製し、そのような切片を、抗体12B11またはその誘導体もしくは断片、KIR3DL2への結合についてそれと競合する抗体、またはKIR3DL2ポリペプチド上の残基P179および/もしくは残基S181に結合する抗体と接触させるステップであって、任意選択で、前記抗体に検出可能な成分を標識するステップ、
(b)前記抗体が前記細胞に結合するかどうかを決定するステップであって、結合により、細胞がそれらの表面上にKIR3DL2を発現することを示すステップ
を含む方法が提供される。
【0043】
本開示は、病原性のKIR3DL2発現細胞によって媒介される疾患状態を診断するための方法であって、エクスビボ患者サンプルと、病原性の細胞の表面上に発現されるKIR3DL2に特異的に結合する抗体および造影剤を含むコンジュゲートまたは複合体を含む組成物を組み合わせるステップならびにフローサイトメトリーを使用してリガンドに対する受容体を発現する病原性の細胞を検出するステップを含む方法にさらに関する。
【0044】
本開示は、エクスビボ患者サンプルにおける癌細胞を検出することによって、癌の予後を決定するための方法であって、(a)エクスビボ患者サンプルと、病原性の細胞の表面上に発現されるKIR3DL2に特異的に結合する抗体(たとえば抗体19H12)および造影剤を含むコンジュゲートまたは複合体を含む組成物を組み合わせるステップ、(b)フローサイトメトリーを使用してリガンドに対する受容体を発現する病原性の細胞を検出するステップ、ならびに(c)癌についての予後を決定するステップを含む方法にさらに関する。
【0045】
本開示は、病原性の細胞を定量化するための方法であって、(a)エクスビボ患者サンプルと、(i)病原性の細胞の表面上に発現されるKIR3DL2に特異的に結合する抗体(たとえば抗体19H12)および(ii)造影剤を含むコンジュゲートまたは複合体を組み合わせるステップ、(b)フローサイトメトリーを使用して、エクスビボ患者サンプルにおける前記病原性の細胞を定量化するステップを含む方法にさらに関する。
【0046】
上記のフローサイトメトリーに基づく方法のいずれかにおいて、抗体は、KIR3DL1ポリペプチドではなく、細胞の表面上のKIR3DL2ポリペプチドに結合する。任意選択で、前記病原性の細胞が、単一光子フローサイトメトリーによって検出される。任意選択で、前記病原性の細胞が、多光子フローサイトメトリーによって検出される。任意選択で、エクスビボ患者サンプルが、患者体液である。任意選択で、体液が、脊髄液、リンパ液、尿、粘液、および血液からなる群から選択される。任意選択で、病原性の細胞が、CD4+T細胞である。任意選択で、病原性の細胞が、リンパ腫癌細胞である。任意選択で、癌細胞が、菌状息肉腫およびセザリー症候群の癌細胞である。任意選択で、造影剤にコンジュゲートされた抗体は、抗KIR3DL2−フルオレセイン、抗KIR3DL2−Oregon Green、抗KIR3DL2−ローダミン、抗KIR3DL2−フィコエリトリン、抗KIR3DL2−cys−Texas Red、抗KIR3DL2−AlexaFluor、および抗KIR3DL2−DyLightからなる群から選択される。任意選択で、造影剤が、発色団を含む。任意選択で、発色団が、蛍光発色団である。任意選択で、発色団は、フルオレセイン、Oregon Green、ローダミン、フィコエリトリン、Texas Red、DyLight 680、およびAlexaFluor 488からなる群から選択される化合物を含む。任意選択で、方法は、エクスビボ患者サンプルにおける病原性の細胞を定量化するステップをさらに含む。
【0047】
上記のフローサイトメトリーに基づく方法のいずれかにおいて、抗体は、配列番号1、27、および29(それぞれalleles_*002、*001、および*007)において示されるアミノ酸配列を有するKIR3DL2ポリペプチドのそれぞれに任意選択で結合する。一実施形態では、抗体が、配列番号27および31(それぞれalleles_*001および*009)において示されるアミノ酸配列を有するKIR3DL2ポリペプチドのそれぞれに結合する。一実施形態では、抗体が、配列番号27、1、29、および31(それぞれalleles_*001、*002、*007、および*009)において示されるアミノ酸配列を有するKIR3DL2ポリペプチドのそれぞれに結合する。一実施形態では、抗体が、配列番号27、1、2、28、および29(それぞれalleles_*001、*002、*003、*005、および*007)において示されるアミノ酸配列を有するKIR3DL2ポリペプチドのそれぞれに結合する。一実施形態では、抗体が、配列番号27、1、29、および30(それぞれalleles_*001、*002、*007、および*008)において示されるアミノ酸配列を有するKIR3DL2ポリペプチドのそれぞれに結合する。一実施形態では、抗体が、配列番号27、1、2、28、29、および30(それぞれalleles_*001、*002、*003、*005、*007、および*008)において示されるアミノ酸配列を有するKIR3DL2ポリペプチドのそれぞれに結合する。
【0048】
上記のフローサイトメトリーに基づく方法のいずれかにおいて、抗体は、M128、E130、H131、R145、V147、Q149、I150、V178、P179、H180、およびS181(配列番号1に関して)からなる群から選択される1、2、3、4、5つまたはそれを超える残基を含むエピトープに結合し、および/または抗体は、M128、E130、H131、R145、V147、Q149、I150、V178、P179、H180、および/S181(配列番号1に関して)からなる群から選択される残基に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下していてもよく、または低下していなくてもよい。上記のフローサイトメトリーに基づく方法のいずれかにおいて、抗体は、KIR3DL2ポリペプチドの残基P179および/もしくはS181を含むエピトープに結合する、ならびに/または残基P179および/もしくはS181に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチド(配列番号1に関して、たとえばP179T、S181T突然変異体)への結合が低下している。一態様では、抗体が、KIR3DL2ポリペプチドの残基V178および/もしくはH180を含むエピトープに結合する、ならびに/またはV178および/もしくはH180に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチド(配列番号1に関して、たとえばV178A、H180S突然変異体)への結合が低下している。一態様では、抗体が、KIR3DL2ポリペプチドの残基E130、H131、および/もしくはR145を含むエピトープに結合するならびに/または残基E130、H131、および/もしくはR145に突然変異を有するKIR3DL2ポリペプチド(配列番号1に関して、たとえばE130S、H131S、R145S突然変異体)への結合が低下している。上記のフローサイトメトリーに基づく方法のいずれかにおいて、抗体は、抗体19H12または12B11の重鎖および/または軽鎖CDR1、2、および/または3と競合するおよび/またはそれを含む抗体である。
【0049】
これらの態様は、本明細書において提供される本発明の説明において、より詳細に説明され、さらなる態様、特徴、および利点は、本明細書において提供される本発明の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】AZ158抗体(国際公開第2010/081890号パンフレットを参照されたい)または抗体12B11を使用する、RAJI−KIR3DL2マウス腫瘍モデルおよびRAJI−KIR3DL2細胞株由来の凍結組織切片の染色を示す。AZ158は陰性であったが、同じ濃度(5μg/ml)の抗体の12B11抗体を使用した場合、腫瘍は陽性であった(図1を参照されたい)。
図2】AZ158により事前に染色し、抗体12B11を使用して再試験した癌患者由来の凍結組織切片の染色を示す。AZ158ではKIR3DL2陰性であった生検材料は、12B11により染色された(すなわちKIR3DL2陽性になった)。
図3】NK/Tリンパ腫細胞、鼻型に対する抗KIR3DL2抗体による染色を示す。図は、そのうえ、KIR3DL2陽性細胞がCD183(CXCR3)、CD56、およびCD54(ICAM)を発現することを示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
悪性PTCL細胞の表面でのKIR3DL2ポリペプチドの発現の同定は、病原性の細胞を直接および特異的に標的にすることができる治療剤ならびにPTCLを診断するために使用することができる診断剤の開発を可能にする。
【0052】
抗原結合化合物を使用する方法が提供され、たとえば、PTCL細胞増殖または活性を阻害するための、PTCL細胞に分子(たとえば毒性の分子、検出可能なマーカーなど)を送達するための、細胞を標的にする、同定する、または精製するための、細胞を排除する、死滅させる、または除くための、細胞増殖を低下させるための方法であって、KIR3DL2ポリペプチドに結合する化合物に、KIR3DL2ポリペプチドを発現するPTCL細胞などの細胞を曝露するステップを含む方法が提供される。本明細書における目的のために、「細胞増殖」は、細胞の成長または増殖の任意の側面、たとえば細胞成長、細胞分裂、または細胞周期の任意の側面を指すことができることが理解されるであろう。細胞は、細胞培養中(インビトロ)または哺乳動物(インビボ)、たとえばPTCLに罹患している哺乳動物中のものであってもよい。細胞の死を誘発するまたはKIR3DL2ポリペプチドを発現するPTCL細胞の増殖もしくは活性を阻害するための方法であって、細胞の死を誘発するおよび/または増殖を阻害するのに有効な量でKIR3DL2ポリペプチドに結合する抗原結合化合物に細胞を曝露するステップを含む方法が提供される。
【0053】
KIR3DL2に対して特異的な抗体は、PTCLを有する、PTCLを有することが疑われる、もしくはPTCLに感受性である患者におけるKIR3DL2もしくはKIR3DL2発現細胞を精製すること、インビボにおける破壊のためにKIR3DL2発現細胞を標的にすること、またはイムノブロッティング、IHC分析、すなわち凍結生検材料に対して、FACS分析、および免疫沈降などの方法を含めて、PTCLを有する、PTCLを有することが疑われる、もしくはPTCLに感受性である患者におけるKIR3DL2インビボ、エクスビボ、もしくはインビトロ細胞を特異的に標識する/それに結合することを含む、PTCLの診断または処置のための一連の目的に使用することができる。
【0054】
本明細書において使用されるように、「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つ以上を意味してもよい。請求項において使用される場合、語「含む」と共に使用される場合、語「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは2つ以上を意味してもよい。本明細書において使用されるように、「他の」は、少なくとも第2のまたはそれを超えるものを意味してもよい。
【0055】
「含む」が使用される場合、これは、任意選択で、「〜から本質的になる」または「〜からなる」と交換することができる。
【0056】
本明細書全体内で、いつでも、「PTCLの処置」または同種のものは、抗KIR3DL2結合剤(たとえば抗体)に関して言及され、(a)PTCLの処置を可能にする用量(治療有効量)で、たとえば上記におよび下記に指定される用量(量)で、そのような処置を必要とする温血動物、とりわけヒトに、抗KIR3DL2結合剤(たとえば薬学的に許容され得るキャリヤ材料中の)を投与するステップを含む(少なくとも1つの処置のための)、PTCLの処置の方法;(b)PTCLの処置のための抗KIR3DL2結合剤もしくは前記処置における(とりわけヒトにおける)使用のための抗KIR3DL2結合剤の使用;(c)PTCLの処置のための医薬調製物の製造のための抗KIR3DL2結合剤の使用、PTCLの処置のための医薬調製物の製造に抗KIR3DL2結合剤を使用する方法であって、薬学的に許容され得るキャリヤと抗KIR3DL2結合剤を混合するステップを含む方法、もしくはPTCLの処置に適切な、有効用量の抗KIR3DL2結合剤を含む医薬調製物;または(d)本出願が提出される国において特許を受けるのに許容される主題に従うa)、b)、およびc)の任意の組み合わせを意味する。
【0057】
本明細書において使用される用語「生検」は、診断を確立するためなどの検査の目的のための組織の摘出として定義される。生検のタイプの例は、シリンジに付けられた針を通してなど、吸引の適用によるもの;組織の断片の機器を用いる摘出によるもの;内視鏡を通しての適切な機器による摘出によるもの;病変全体などの外科的切除によるもの;および同種のものを含む。
【0058】
本明細書において使用される用語「抗体」は、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を指す。重鎖中の定常ドメインのタイプに依存して、抗体は、5つの主なクラスのうちの1つに割り当てられる:IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgM。これらのいくつかは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、および同種のものなどのサブクラスまたはアイソタイプにさらに分けられる。例示的な免疫グロブリン(抗体)構造単位は、四量体を含む。それぞれの四量体は、同一の2対のポリペプチド鎖から構成され、それぞれの対は、1つの「軽」鎖(約25kDa)および1つの「重」鎖(約50〜70kDa)を有する。それぞれの鎖のN−末端は、抗原認識を主として担う約100〜110またはそれを超えるアミノ酸の可変領域を定める。可変軽鎖(V)および可変重鎖(V)という用語は、それぞれ、これらの軽鎖および重鎖を指す。異なるクラスの免疫グロブリンに相当する重鎖定常ドメインは、「アルファ」、「デルタ」、「イプシロン」、「ガンマ」、および「ミュー」とそれぞれ称される。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造および三次元立体配置は、よく知られている。IgGは、それらが生理学的状況において最も一般的な抗体であるため、また、それらが研究所の環境において最も容易に作製されるため、本明細書において用いられる例示的なクラスの抗体となる。一実施形態では、抗体が、モノクローナル抗体である。ヒト化、キメラ、ヒト、またはそうでなければヒトに適した抗体が提供される。「抗体」はまた、本明細書において記載される抗体の任意の断片または誘導体も含む。
【0059】
用語「〜に特異的に結合する」は、抗体が、タンパク質の組換え形態、その中のエピトープ、または単離標的細胞の表面に存在する天然のタンパク質を使用して評価されるように、競合結合アッセイにおいて、結合パートナー、たとえばKIR3DL2に結合することができることを意味する。競合結合アッセイおよび特異的な結合を決定するための他の方法は、下記にさらに記載され、当技術分野においてよく知られている。
【0060】
抗体が、特定のモノクローナル抗体「と競合する」と言われる場合、抗体が、組換えKIR3DL2分子または表面に発現されるKIR3DL2分子を使用する結合アッセイにおいてモノクローナル抗体と競合することを意味する。たとえば、試験抗体が、結合アッセイにおいてKIR3DL2ポリペプチドまたはKIR3DL2発現細胞へのAZ158、19H12、2B12、または12B11の結合を低下させる場合、抗体は、AZ158、19H12、2B12、または12B11とそれぞれ「競合する」と言われる。
【0061】
本明細書において使用される用語「親和性」は、エピトープへの抗体の結合の強度を意味する。抗体の親和性は、[Ab]×[Ag]/[Ab−Ag]として定義される解離定数Kdによって与えられ、[Ab−Ag]は抗体−抗原複合体のモル濃度であり、[Ab]は非結合抗体のモル濃度であり、[Ag]は非結合抗原のモル濃度である。親和性定数Kは、1/Kdによって定義される。mAbの親和性を決定する方法は、Harlow,et al.,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1988)、Coligan et al.,eds.,Current Protocols in Immunology,Greene Publishing Assoc.and Wiley Interscience,N.Y.,(1992,1993)、およびMuller,Meth.Enzymol.92:589−601(1983)において見ることができ、これらの参考文献は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。mAbの親和性を決定するための当技術分野においてよく知られている1つの標準的な方法は、表面プラズモン共鳴(SPR)スクリーニングの使用である(BIAcore(商標)SPR分析デバイスによる分析によってなど)。
【0062】
「決定基」は、ポリペプチド上の相互作用または結合の部位を示す。
【0063】
用語「エピトープ」は抗原決定基を指し、抗体が結合する抗原上のエリアまたは領域である。タンパク質エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基および特異的な抗原結合抗体またはペプチドによって有効に遮断されるアミノ酸残基、すなわち、抗体の「フットプリント」内のアミノ酸残基を含んでいてもよい。それは、たとえば抗体または受容体と連結することができる複雑な抗原分子上の最も単純な形態または最も小さな構造エリアである。エピトープは、線状または立体構造/構造的なものとすることができる。用語「線状エピトープ」は、アミノ酸の線状配列(一次構造)上で連続しているアミノ酸残基から構成されるエピトープとして定義される。用語「立体構造または構造的エピトープ」は、すべてが連続しているわけではなく、したがって、分子のフォールディング(二次、三次、および/または四次構造)によって互いに接近するようになる、アミノ酸の線状配列の隔てられた部分に相当するアミノ酸残基から構成されるエピトープとして定義される。立体構造エピトープは、3次元構造に依存する。用語「立体構造」は、そのため、多くの場合、「構造的」と区別なく使用される。
【0064】
用語「免疫原性断片」は、(i)膜結合受容体およびそれに由来する突然変異体を含む前記断片に結合するおよび/もしくは前記断片を含む分子の任意の形態に結合する抗体の生成または(ii)任意のMHC分子および前記断片に由来するペプチドを含む二分子複合体に反応するT細胞を伴うT細胞応答の刺激などの免疫応答を誘起することができる任意のポリペプチドまたはペプチド性断片を指す。その代わりに、免疫原性断片はまた、共有結合によってキャリヤタンパク質にコンジュゲートされたペプチド性断片、そのアミノ酸配列中に前記ペプチド性断片を含むキメラ組換えポリペプチド構築物など、上記に定義されるような免疫応答を誘起することができる任意の構築物を指し、特に、配列が前記断片をコードする部分を含むcDNAによりトランスフェクトされた細胞を含む。
【0065】
KIR3DL2発現細胞に関する用語「排除すること」、「排除する」、または「排除」は、サンプルまたは対象において存在するKIR3DL2発現細胞の数にマイナスの影響を与えるように、死滅させる、除く、溶解する、またはそのような死滅、除去、もしくは溶解を誘発することができるプロセス、方法、または化合物を意味する。
【0066】
用語「免疫複合体」、「抗体コンジュゲート」、「抗体医薬コンジュゲート」、および「ADC」は、区別なく使用され、他の成分(たとえば任意の非抗体成分、治療剤、または標識)にコンジュゲートされる抗体を指す。
【0067】
用語「作用物質」は、化学化合物、化学化合物の混合物、生体高分子、または生体物質から作製された抽出物を表すために本明細書において使用される。用語「治療剤」は、生物学的活性を有する作用物質を指す。
【0068】
用語「毒性の作用物質」、「毒性の成分」、および「細胞傷害性剤」は、細胞の増殖を遅らせる、停止させる、もしくは逆転させる、任意の検出可能な方法においてそれらの活性を減少させる、または直接もしくは間接的にそれらを死滅させることができる任意の化合物を包含する。細胞傷害性剤は、主として細胞の機能に直接干渉することによって細胞死を引き起こすことができ、アルキル化剤、腫瘍壊死因子阻害剤、DNAインターカレーター、微小管阻害剤、キナーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、およびトポイソメラーゼ阻害剤を含むが、これらに限定されない。本明細書において使用される「毒性の搭載物(payload)」は、細胞に送達された場合に、細胞死をもたらす、十分な量の細胞傷害性剤を指す。毒性の搭載物の送達は、抗体または抗原結合断片および細胞傷害性剤を含む十分な量の免疫複合体の投与によって達成されてもよい。毒性の搭載物の送達はまた、細胞傷害性剤を含む十分な量の免疫複合体の投与によって達成されてもよく、免疫複合体は、抗体または抗原結合断片を認識し、かつ結合する二次抗体またはその抗原結合断片を含む。
【0069】
抗体に関する用語「ヒトに適した」は、たとえば本明細書において記載される治療方法のために、ヒトにおいて安全に使用することができる任意の抗体、誘導体化抗体、または抗体断片を指す。ヒトに適した抗体は、抗体の少なくとも一部が、ヒトに由来するまたはそうでなければ、天然の非ヒト抗体が使用される場合に一般に引き起こされる免疫応答を回避するように修飾される、ヒト化、キメラ、もしくは完全ヒト抗体、または任意の抗体のすべてタイプを含む。
【0070】
「ヒト化」または「ヒト」抗体は、1つ以上のヒト免疫グロブリンの定常および可変フレームワーク領域が結合領域、たとえば動物免疫グロブリンのCDRと融合された抗体を指す。そのような抗体は、結合領域が由来する非ヒト抗体の結合特異性を維持するが、非ヒト抗体に対する免疫反応を回避するように設計される。そのような抗体は、抗原投与に応じて特異的なヒト抗体を産生するように「操作された」トランスジェニックマウスまたは他の動物から得ることができる(たとえばGreen et al.(1994)Nature Genet 7:13;Lonberg et al.(1994)Nature 368:856;Taylor et al.(1994)Int Immun 6:579を参照されたい。これらの全教示は参照により本明細書に組み込まれる)。完全ヒト抗体はまた、すべて当技術分野において知られている遺伝的または染色体トランスフェクション方法およびファージディスプレー技術によって構築することもできる(たとえばMcCafferty et al.(1990)Nature 348:552−553を参照されたい)。ヒト抗体はまた、インビトロ活性化B細胞によって生成されてもよい(たとえば、参照によりそれらの全体が組み込まれる米国特許第5,567,610号明細書および米国特許第5,229,275号明細書を参照されたい)。
【0071】
「キメラ抗体」は、(a)定常領域またはその一部分が、抗原結合部位(可変領域)が異なるもしくは改変されたクラス、エフェクター機能、および/または種の定常領域またはキメラ抗体に新しい特性を与える完全に異なる分子、たとえば酵素、毒素、ホルモン、成長因子、薬剤などに連結されるように改変された、交換された、または取り替えられた;または(b)可変領域もしくはその一部分が、異なるもしくは改変された抗原特異性を有する可変領域と改変された、取り替えられた、もしくは交換された抗体分子である。
【0072】
用語「Fcドメイン」、「Fc部分」、および「Fc領域」は、抗体重鎖のC−末端断片、たとえばヒトγ(ガンマ)重鎖のアミノ酸(aa)約230〜約aa450または他のタイプの抗体重鎖(たとえばヒト抗体についてはα、δ、ε、およびμ)中のその対応する配列またはその天然に存在するアロタイプを指す。別段の定めがない限り、免疫グロブリンについて共通して認められるKabatアミノ酸ナンバリングは、本開示の全体にわたって使用される(Kabat et al.(1991)Sequences of Protein of Immunological Interest,5th ed.,United States Public Health Service,National Institute of Health,Bethesda,MDを参照されたい)。
【0073】
用語「抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性」または「ADCC」は、当技術分野においてよく理解される用語であり、Fc受容体(FcR)を発現する非特異的細胞傷害性細胞が標的細胞上の結合した抗体を認識し、続いて標的細胞の溶解を引き起こす細胞媒介性反応を指す。ADCCを媒介する非特異的細胞傷害性細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞、マクロファージ、単球、好中球、および好酸球を含む。
【0074】
用語「単離された」、「精製された」、または「生物学的に純粋な」は、その天然の状態で見られるように通常それに付随する構成成分が実質的にまたは本質的にない材料を指す。純度および均一性は、ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動または高速液体クロマトグラフィーなどの分析化学技術を使用して典型的に決定される。調製物中に存在する主な種であるタンパク質は、実質的に精製される。
【0075】
用語「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」は、アミノ酸残基のポリマーを指すために本明細書において区別なく使用される。用語は、1つ以上のアミノ酸残基が対応する天然に存在するアミノ酸の人工化学的ミメティックであるアミノ酸ポリマーならびに天然に存在するアミノ酸ポリマーおよび天然に存在しないアミノ酸ポリマーに適用される。
【0076】
用語「組換え」は、たとえば細胞または核酸、タンパク質、もしくはベクターに関して使用される場合、細胞、核酸、タンパク質、もしくはベクターが異種核酸もしくはタンパク質の導入または天然の核酸もしくはタンパク質の改変によって修飾されたことまたは細胞がそのように修飾された細胞に由来することを示す。したがって、たとえば、組換え細胞は、細胞の天然の(非組換え)形態内で見られない遺伝子を発現するまたはそうでなければ異常に発現される、不十分に発現される、もしくは全く発現されない天然の遺伝子を発現する。
【0077】
本明細書において使用されるように、「T細胞」は、胸腺において成熟するリンパ球のサブ集団を指し、これらは、それらの表面上に、分子の中でもT細胞受容体を表す。T細胞は、TCR、CD4、またはCD8、任意選択でCD4およびIL−23Rを含む、特異的な表面抗原の発現、あるT細胞が腫瘍または感染細胞を死滅させる能力、あるT細胞が免疫系の他の細胞を活性化する能力、ならびに免疫応答を刺激するまたは阻害するサイトカインと呼ばれるタンパク質分子を放出する能力など、ある特質および生物学的特性により同定することができる。これらの特質および活性のいずれも、当技術分野においてよく知られている方法を使用して、T細胞を同定するために使用することができる。
【0078】
「顕著に発現される」は、KIR3DL2ポリペプチドを指す場合、KIR3DL2ポリペプチドが、所与の患者から得られた実質的な数の腫瘍細胞(たとえばPTCL細胞、悪性のまたは過剰増殖するT細胞またはNK細胞)において発現されることを意味する。用語「顕著に発現される」の定義は、詳細な百分率の値によって拘束されないが、ほとんどの症例において、「顕著に発現される」と言われる前記受容体は、患者から得られるPTCL細胞のうちの少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、またはそれを超えて存在するであろう。
【0079】
本明細書における文脈の範囲内で、ポリペプチドまたはエピトープ「に結合する」抗体という用語は、特異性および/または親和性により前記決定基に結合する抗体を示す。
【0080】
用語「同一性」または「同一な」は、2つ以上のポリペプチドの配列の間の関係において使用される場合、一連の2つ以上のアミノ酸残基の間のマッチの数によって決定されるように、ポリペプチドの間の配列関連性の程度を指す。「同一性」は、特定の数学モデルまたはコンピュータープログラム(すなわち「アルゴリズム」)によって処理される、ギャップアライメント(もしあれば)を有する2つ以上の配列のより小さな配列の間の同一マッチのパーセントを測定する。関連するポリペプチドの同一性は、知られている方法によって容易に計算することができる。そのような方法は、Computational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford University Press,New York,1988;Biocomputing:Informatics and Genome Projects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New York,1993;Computer Analysis of Sequence Data,Part 1,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Humana Press,New Jersey,1994;Sequence Analysis in Molecular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987;Sequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,J.,eds.,M.Stockton Press,New York,1991;およびCarillo et al.,SIAM J.Applied Math.48,1073(1988)において記載されるものを含むが、これらに限定されない。
【0081】
同一性を決定するための方法は、試験された配列の間の最大のマッチをもたらすように設計される。同一性を決定する方法は、公的に入手可能なコンピュータープログラムにおいて記載される。2つの配列の間の同一性を決定するためのコンピュータープログラム方法は、GAP(Devereux et al.,Nucl.Acid.Res.12,387(1984);Genetics Computer Group,University of Wisconsin,Madison,Wis.)を含むGCGプログラムパッケージ、BLASTP、BLASTN、およびFASTA(Altschul et al.,J.Mol.Biol.215,403−410(1990))を含む。BLASTXプログラムは、National Center for Biotechnology Information(NCBI)および他の供給源から公的に入手可能である(BLAST Manual,Altschul et al.NCB/NLM/NIH Bethesda,Md.20894;Altschul et al.、前掲)。よく知られているSmith Watermanアルゴリズムもまた、同一性を決定するために使用されてもよい。
【0082】
抗体の産生
KIR3DL2(CD158k)は、開示が参照により本明細書に組み込まれるPende et al.(1996)J.Exp.Med.184:505−518において記載される約140kDの3つのIgドメイン分子のジスルフィド結合ホモ二量体である。いくつかの対立遺伝子変異体がKIR3DL2ポリペプチドについて報告されており、これらのそれぞれは、用語KIR3DL2によって包含される。成熟ヒトKIR3DL2(allele *002)のアミノ酸配列は、下記に配列番号1において示され、21アミノ酸残基リーダー配列が省かれたGenbank受入番号AAB52520に対応する。
【化1】
【0083】
KIR3DL2(allele *002)のcDNAは、Genbank受入番号U30272において示される。ヒトKIR3DL2 allele *003のアミノ酸配列は、下記に示され、Genbank受入番号AAB36593に対応する。
【化2】
【0084】
それぞれ野生型、完全長KIR3DL2と1つ以上の生物学的特性または機能を共有するおよび少なくとも70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以を超えるヌクレオチドまたはアミノ酸同一性を共有する任意の核酸またはタンパク質配列もまた包含される。
【0085】
密接に関連するKIR3DL1(CD158e1)は、Colonna and Samaridis(1995)Science 268(5209),405−408において記載される約70kDの単量体分子である。KIR3DL1(CD158e2)ポリペプチド(allele *00101)をコードするcDNAは、Genbank受入番号L41269において示され、コードされるアミノ酸配列は、Genbank受入番号AAA69870において示される。一実施形態では、本明細書において言及されるKIR3DL1ポリペプチドが、allele *00101である。
【0086】
ヒトKIR3DL2に結合する抗体の例は、抗体AZ158、抗体19H12、抗体2B12、および抗体12B11を含む。さらなる抗体は、両方とも2013年9月17日に提出されたPCT/欧州特許出願公開第2013/069302号明細書およびPCT/欧州特許出願公開第2013/069293号明細書において提供され、これらの抗体の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。AZ158は、ヒトKIR3DL2ならびにヒトKIR3DL1およびKIR3DS1ポリペプチドに結合し、19H12、2B12、および12B11は、KIR3DL2に選択的に結合し、KIR3DL1(またはKIR3DS1)に結合しない。抗体AZ158は、たとえば、たとえばADCCおよび/またはCDCの誘発によって、KIR3DL2発現標的の除去のために個人に投与される治療剤として使用することができるが、抗体12B11および19H12は、12B11および19H12が両方とも検出アッセイにおいてKIR3DL2陽性細胞を検出することができるため、腫瘍細胞の表面上のKIR3DL2発現の検出(たとえばインビトロアッセイ)における使用についてAZ158に対して有利となり、12B11は凍結組織切片を使用する免疫組織化学的検査アッセイについて有利であり、一方、19H12はフローサイトメトリー検出について有利である。2B12、19H12、および12B11のそれぞれはまた、KIR3DL2発現標的細胞の除去のために個人に投与される治療剤としての使用にも適している。19H12および12B11ならびにPCT/欧州特許出願公開第2013/069293号明細書において開示される他の抗体は、KIR3DL2を介して細胞の中に内部移行することができ、抗体−薬剤コンジュゲートとして有利に使用することができる。PCT/欧州特許出願公開第2013/069302号明細書において開示される2B12および他の抗体は、腫瘍細胞へのいかなるKIR3DL2内部移行ももたらさず、それによって、たとえばADCCを誘発する抗体の排除のためにエフェクター細胞媒介性の活性が要求される場合に、有利な使用をもたらす。
【0087】
特定の実施形態では、モノクローナル抗体AZ158、19B12、12B11、または2B12のいずれかと同じエピトープまたは決定基に本質的に結合する抗体が提供され、任意選択で、抗体が、抗体AZ158、19B12、12B11、または2B12の抗原結合領域を含む。本明細書における実施形態のいずれかにおいて、抗体AZ158、19B12、12B11、または2B12が、そのアミノ酸配列および/またはそれをコードする核酸配列によって特徴付けることができる。一実施形態では、モノクローナル抗体が、AZ158、19B12、12B11、または2B12のFabまたはF(ab’)部分を含む。AZ158、19B12、12B11、または2B12の重鎖可変領域を含むモノクローナル抗体もまた提供される。一実施形態によれば、モノクローナル抗体が、AZ158、19B12、12B11、または2B12の重鎖可変領域の3つのCDRを含む。AZ158、19B12、12B11、もしくは2B12の可変軽鎖可変領域またはAZ158、19B12、12B11、もしくは2B12の軽鎖可変領域の1、2、もしくは3つのCDRをさらに含むモノクローナル抗体もまた提供される。任意選択で、任意の1つ以上の前記軽鎖または重鎖CDRは、1、2、3、4、もしくは5つまたはそれを超えるアミノ酸修飾(たとえば置換、挿入、または欠失)を含有してもよい。任意選択で、抗体AZ158、19B12、12B11、または2B12の抗原結合領域の一部またはすべてを含む軽鎖および/または重鎖可変領域のいずれかが、ヒトIgGタイプの免疫グロブリン定常領域、任意選択でヒト定常領域、任意選択でヒトIgG1またはIgG3アイソタイプに融合される抗体が提供される。
【0088】
抗体AZ158
AZ158は、ヒトKIR3DL2およびヒトKIR3DL1ポリペプチドに結合し、PCT特許公開国際公開第2010/081890号パンフレットのそれぞれ配列番号8および10の重鎖および軽鎖可変領域または重鎖および軽鎖領域CDRを有するとして特徴付けることができる。AZ158のVHは下記に示され、CDR1、2、および3にそれぞれ下線を引く。
【化3】
【0089】
AZ158のVLは下記に示され、CDR1、2、および3にそれぞれ下線を引く。
【化4】
【0090】
抗KIR3DL2抗体は、そのようなAZ158抗体由来の可変領域またはCDR配列を有する抗体を含んでいてもよい(たとえばヒト定常領域に融合された重鎖および/または軽鎖可変領域;ヒトIgG1重鎖定常領域に融合された重鎖可変領域);その代わりに、抗KIR3DL2抗体は、AZ158抗体由来の可変領域またはCDR配列を有する抗体以外の抗体であってもよい。
【0091】
抗体19H12
抗体19H12の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、下記に列挙される。
【化5】
【0092】
抗体19H12の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、下記に列挙される。
【化6】
【0093】
一態様では、抗体をコードする精製ポリペプチドが提供され、抗体が、配列番号9において示されるアミノ酸配列GYTFTNFGMNを含むHCDR1領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(たとえばNFGMN(配列番号7)、GYTFTN(配列番号8))(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号10において示されるアミノ酸配列WINTYTGEPTYADDFを含むHCDR2領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(たとえばWINTYTGE(配列番号11))(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号12において示されるアミノ酸配列NGNFGYYFDYを含むHCDR3領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号13において示されるアミノ酸配列RSSQNIVHSNGNTYLEを含むLCDR1領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号14において示されるアミノ酸配列KVSNRFSを含むLCDR2領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);および/または配列番号15において示されるアミノ酸配列FQGSHVPFTを含むLCDR3領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって欠失させてもよいもしくは置換されてもよく、または配列は1つ以上のアミノ酸の挿入を含んでいてもよい)を含む。
【0094】
他の態様では、
(a)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号5の重鎖可変領域;ならびに/または
(b)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号6の軽鎖可変領域;ならびに/または
(c)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号5の重鎖可変領域;および1つ以上のこれらのアミノ酸が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号6の軽鎖可変領域;ならびに/または
(d)任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号7〜9、10〜11、および12においてそれぞれ示される重鎖CDR1、2、および3(HCDR1、HCDR2、HCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(e)任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号13、14、もしくは15においてそれぞれ示される軽鎖CDR1、2、および3(LCDR1、LCDR2、LCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(f)任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号7、8もしくは9、10もしくは11、および12においてそれぞれ示される重鎖CDR1、2、および3(HCDR1、HCDR2、HCDR3)アミノ酸配列;および1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号13、14、もしくは15において示される軽鎖CDR1、2、および3(LCDR1、LCDR2、LCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(g)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号5のアミノ酸配列を有する可変領域と少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、もしくは95%同一である重鎖可変領域;ならびに/または
(h)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号6のアミノ酸配列を有する可変領域と少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、もしくは95%同一である軽鎖可変領域を含む、ヒトKIR3DL2に結合する抗体が提供される。
【0095】
抗体12B11
抗体12B11の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、下記に列挙される。
【化7】
【0096】
抗体12B11の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、下記に列挙される。
【化8】
【0097】
一態様では、抗体をコードする精製ポリペプチドが提供され、抗体が、配列番号20において示されるアミノ酸配列GYTFTNYGMNを含むHCDR1領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(たとえばNYGMN(配列番号18)、GYTFTN(配列番号19))(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号21において示されるアミノ酸配列WINTYTGEPTYADDFKGを含むHCDR2領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(たとえばWINTYTGEPT(配列番号22))(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号23において示されるアミノ酸配列GPWLAYを含むHCDR3領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号24において示されるアミノ酸配列KASQDINVYLSを含むLCDR1領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号25において示されるアミノ酸配列RAIRLVDを含むLCDR2領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号26において示されるアミノ酸配列LQYDELPYTを含むLCDR3領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって欠失させてもよいもしくは置換されてもよい)を含む。
【0098】
他の態様では、
(a)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号16の重鎖可変領域;ならびに/または
(b)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号17の軽鎖可変領域;ならびに/または
(c)1つ以上のアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号16の重鎖可変領域;および1、2、3つもしくはそれを超えるこれらのアミノ酸が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号17の軽鎖可変領域;ならびに/または
(d)任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号18、19もしくは20、21もしくは22、および23においてそれぞれ示される重鎖CDR1、2、および3(HCDR1、HCDR2、HCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(e)任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号24、25、および26おいて示される軽鎖CDR1、2、および3(LCDR1、LCDR2、LCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(f)任意のCDRの1つ以上のアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号18、19もしくは20、21もしくは22、および23においてそれぞれ示される重鎖CDR1、2、および3(HCDR1、HCDR2、HCDR3)アミノ酸配列;および任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号24、25、および26において示される軽鎖CDR1、2、および3(LCDR1、LCDR2、LCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(g)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号16のアミノ酸配列を有する可変領域と少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、もしくは95%同一である重鎖可変領域;ならびに/または
(h)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号17のアミノ酸配列を有する可変領域と少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、もしくは95%同一である軽鎖可変領域
を含む、ヒトKIR3DL2に結合する抗体が提供される。
【0099】
抗体2B12
抗体2B12の重鎖可変領域のアミノ酸配列は、下記に列挙される(Kabat定義のCDRに下線を引く)。
【化9】
【0100】
抗体2B12の軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、下記に列挙される(CDRに下線を引く)。
【化10】
【0101】
一態様では、抗体をコードする精製ポリペプチドが提供され、抗体が、配列番号36において示されるアミノ酸配列GYTFTTAGMQを含むHCDR1領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(たとえばGYTFTT(配列番号34)もしくはTAGMQ(配列番号35))(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号37において示されるアミノ酸配列WINSHSGVPKYAEDFKを含むHCDR2領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(たとえばWINSHSGVP(配列番号38))(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号39において示されるアミノ酸配列GGDEGVMDYWを含むHCDR3領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号40において示されるアミノ酸配列KASQDVSTAVAを含むLCDR1領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号41において示されるアミノ酸配列WTSTRHTを含むLCDR2領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって置換されてもよい);配列番号42において示されるアミノ酸配列QQHYSTPWTを含むLCDR3領域またはその少なくとも4、5、6、7、8、もしくは10の連続したアミノ酸の配列(ここで、1つ以上のこれらのアミノ酸は、異なるアミノ酸によって欠失させてもよいもしくは置換されてもよい)を含む。
【0102】
他の態様では、
(a)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号32の重鎖可変領域;ならびに/または
(b)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号33の軽鎖可変領域;ならびに/または
(c)1つ以上のアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号32の重鎖可変領域;および1、2、3つもしくはそれを超えるこれらのアミノ酸が異なるアミノ酸によって置換されてもよい配列番号33の軽鎖可変領域;ならびに/または
(d)任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号34、35もしくは36、37もしくは38、および39においてそれぞれ示される重鎖CDR1、2、および3(HCDR1、HCDR2、HCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(e)任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号40、41、および42おいて示される軽鎖CDR1、2、および3(LCDR1、LCDR2、LCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(f)任意のCDRの1つ以上のアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号34、35もしくは36、37もしくは38、および39においてそれぞれ示される重鎖CDR1、2、および3(HCDR1、HCDR2、HCDR3)アミノ酸配列;および任意のCDRの1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号40、41、および42において示される軽鎖CDR1、2、および3(LCDR1、LCDR2、LCDR3)アミノ酸配列;ならびに/または
(g)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号32のアミノ酸配列を有する可変領域と少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、もしくは95%同一である重鎖可変領域;ならびに/または
(h)1、2、3つもしくはそれを超えるアミノ酸残基が異なるアミノ酸によって置換されてもよい、配列番号33のアミノ酸配列を有する可変領域と少なくとも60%、70%、80%、85%、90%、もしくは95%同一である軽鎖可変領域
を含む、ヒトKIR3DL2を結合する抗体が提供される。
【0103】
本明細書における実施形態のいずれかの他の態様では、重鎖および軽鎖のCDR1、2、および3のいずれかが、その少なくとも4、5、6、7、8、9、もしくは10の連続したアミノ酸の配列によっておよび/または対応する配列番号において列挙される特定のCDRまたはCDRのセットと少なくとも50%、60%、70%、80%、85%、90%、もしくは95%の配列同一性を共有するアミノ酸配列を有するとして特徴付けられてもよい。
【0104】
他の態様では、上記の抗体のいずれかについて、(a)〜(h)のモノクローナル抗体とKIR3DL2結合について競合する抗体が提供される。
【0105】
抗体エピトープ
任意の適した抗体を使用することができることが理解されるであろうが、一態様では、使用される抗体が、抗体19H12または12B11と実質的に同じエピトープに結合する。他の実施形態において、抗体が、少なくとも部分的に重複するまたは配列番号1のKIR3DL2ポリペプチドの残基1〜192、残基1〜98、もしくは残基99〜192(もしくはそのサブ配列(subsequence))に対応するセグメント中の少なくとも1つの残基を含む。一実施形態では、エピトープのすべての重要な残基が、配列番号1のKIR3DL2ポリペプチドの残基1〜192、残基1〜98、または残基99〜192に対応するセグメント中にある。一実施形態では、抗体が、配列番号1のKIR3DL2ポリペプチドの残基1〜192、1〜98、または99〜192に対応するセグメント中の1、2、3、4、5、6、7つまたはそれを超える残基を含むエピトープに結合する。好ましくは、抗体が結合する残基は、KIR3DL2ポリペプチドの表面上に存在する。
【0106】
任意選択で、抗体は、配列番号1の残基P179および/または残基S181を含むエピトープに結合する。任意選択で、抗体は、配列番号1のN99、H100、E130、H131、F132、V178、P179、H180、S181、P182、Y183、および/または残基Q184からなる群から選択される1、2、3、4、5、6、7つまたはそれを超える残基を含むエピトープに結合する。
【0107】
本明細書における実施例の部は、一連の突然変異体ヒトKIR3DL2ポリペプチドの試験について記載する。KIR3DL2突然変異体によりトランスフェクトされた細胞への抗KIR3DL2抗体の結合を測定し、抗KIR3DL2抗体が野生型KIR3DL2ポリペプチド(配列番号1)に結合する能力と比較した。本明細書において使用される抗KIR3DL2抗体および突然変異体KIR3DL2ポリペプチドの間の結合の低下は、結合親和性の低下(たとえば、特定の突然変異体を発現する細胞のFACS試験などの知られている方法によってもしくは突然変異体ポリペプチドへの結合についてのBiacore試験によって測定されるように)および/または抗KIR3DL2抗体の全体の結合能力の低下(たとえば抗KIR3DL2抗体濃度対ポリペプチド濃度のプロットにおけるBmaxの減少によって証明される)があることを意味する。結合の著しい減少は、突然変異した残基が、抗KIR3DL2抗体への結合に直接関与するまたは抗KIR3DL2抗体がKIR3DL2に結合した場合に結合タンパク質の非常に近くにあることを示す。抗体エピトープは、このように、そのような残基を含んでいてもよく、そのような残基に空間的に隣接しているさらなる残基を含んでいてもよい。
【0108】
いくつかの実施形態では、結合の著しい減少は、抗KIR3DL2抗体および突然変異体KIR3DL2ポリペプチドの間の結合親和性および/または能力が、40%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、または95%超、抗体および野生型KIR3DL2ポリペプチド(たとえば配列番号1において示されるポリペプチド)の間の結合と比較して低下していることを意味する。ある実施形態では、結合が、検出可能な限界未満まで低下する。いくつかの実施形態では、結合の著しい減少は、突然変異体KIR3DL2ポリペプチドへの抗KIR3DL2抗体の結合が、抗KIR3DL2抗体および野生型KIR3DL2ポリペプチド(たとえば配列番号1において示される細胞外ドメイン)の間で観察される結合の50%未満(たとえば45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、または10%未満)である場合に証明される。そのような結合測定値は、当技術分野において知られている様々な結合アッセイを使用して生成することができる。1つのそのようなアッセイの特定の例は、実施例の部において記載される。
【0109】
いくつかの実施形態では、野生型KIR3DL2ポリペプチド(たとえば配列番号1)中の残基が置換された突然変異体KIR3DL2ポリペプチドに対して有意により低い結合を示す抗KIR3DL2抗体が提供される。ここで使用される速記表記法では、フォーマットは、配列番号1において示されるような残基のナンバリングを伴う野生型残基:ポリペプチド中の位置:突然変異体残基とする。
【0110】
任意選択で、抗体は、配列番号1の残基N99、H100、E130、H131、F132、V178、P179、H180、S181、P182、Y183、および/または残基Q184に置換を有するKIR3DL2ポリペプチドへの結合が低下している。
【0111】
いくつかの実施形態では、抗KIR3DL2抗体が、配列番号1の配列を有する野生型KIR3DL2ポリペプチドに結合するが、任意の1つ以上(たとえば1、2、3、または4つ)の以下の突然変異を有する突然変異体KIR3DL2ポリペプチドへの結合が減少している:P179Tおよび/またはS181T(配列番号1に関して)。一実施形態では、突然変異体KIR3DL2への結合が、野生型KIR3DL2への結合と比較して、有意に低下している。
【0112】
いくつかの実施形態では、野生型KIR3DL2ポリペプチド(たとえば配列番号1)中の残基1〜98、残基99〜292、または残基99〜192に対応するセグメント(またはそのサブ配列)中の残基が異なるアミノ酸により置換された突然変異体KIR3DL2ポリペプチドへの有意により低い結合を示す抗KIR3DL2抗体が提供される。
【0113】
一態様では、抗体が、モノクローナル抗体AZ158、19H12、2B12、または12B11と競合することができ、モノクローナル抗体AZ158、19H12、2B12、または12B11と実質的にもしくは本質的に同じまたは同じ、KIR3DL2分子上のエピトープまたは「エピトープ部位」を認識する、それに結合する、またはそれに対する免疫特異性(immunospecificity)を有する。他の実施形態では、モノクローナル抗体が、抗体AZ158、19H12、2B12、または12B11からなるまたはその誘導体もしくは断片である。
【0114】
抗体が抗体AZ158、19H12、2B12、または12B11と同じエピトープに結合してもよいが、適した抗体は、抗体がKIR3DL2に結合し、所望の機能性を有する限り、KIR3DL2ポリペプチドの任意の部分を認識し、それに対して産生することができることが理解されるであろう。たとえば、KIR3DL2、たとえばヒトKIR3DL2の任意の断片またはKIR3DL2断片の任意の組み合わせは、抗体を産生するために免疫原として使用することができ、抗体は、それらが本明細書において記載されるようにKIR3DL2発現NK細胞上で認識することができる限り、KIR3DL2ポリペプチド内の任意の場所のエピトープを認識することができる。一実施形態では、認識されたエピトープが、細胞表面に存在する、すなわち、それらは細胞の外側に存在する抗体に接触可能である。任意選択で、エピトープは、抗体AZ158、19H12、2B12、または12B11によって特異的に認識されるエピトープである。さらに、KIR3DL2内の別個のエピトープを認識する抗体は、たとえば、様々な個人の間で最大の効能および幅でKIR3DL2ポリペプチドに結合するように、組み合わせて使用することができる。
【0115】
抗体は、当技術分野において知られている様々な技術によって産生されてもよい。典型的に、それらは、KIR3DL2ポリペプチド、任意選択でヒトKIR3DL2ポリペプチドを含む免疫原による、非ヒト動物、任意選択でマウスの免疫化によって産生される。KIR3DL2ポリペプチドは、ヒトKIR3DL2ポリペプチドの完全長配列を含んでいてもよいまたはその断片もしくは誘導体、典型的に免疫原性断片、すなわち、KIR3DL2ポリペプチドを発現する細胞の表面上に曝露したエピトープを含むポリペプチドの一部分、任意選択で、AZ158、19H12、2B12、もしくは12B11抗体によって認識されるエピトープを含んでいてもよい。そのような断片は、典型的に、成熟ポリペプチド配列の少なくとも約7つの連続するアミノ酸またはその少なくとも約10の連続するアミノ酸を含有する。断片は、典型的に、受容体の細胞外ドメインに本質的に由来する。一実施形態では、免疫原が、典型的に細胞の表面の脂質膜中の野生型ヒトKIR3DL2ポリペプチドを含む。一実施形態では、免疫原が、任意選択で処置されたまたは溶解された、インタクトな細胞、特にインタクトなヒト細胞を含む。他の実施形態では、ポリペプチドが、組換えKIR3DL2ポリペプチドである。
【0116】
抗原により非ヒト哺乳動物を免疫化するステップは、マウスにおける抗体の産生を刺激するために、当技術分野においてよく知られている任意の方法で実行されてもよい(たとえば全開示が参照により本明細書に組み込まれるE.Harlow and D.Lane,Antibodies:A Laboratory Manual.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1988)を参照されたい)。免疫原は、任意選択で、完全または不完全フロインドアジュバントなどのアジュバントと共に、バッファー中に懸濁されるまたは溶解される。免疫原の量、バッファーのタイプ、およびアジュバントの量を決定するための方法は、当業者によく知られており、決して限定的ではない。これらのパラメーターは異なる免疫原について異なっていてもよいが、容易に解明される。
【0117】
同様に、抗体の産生を刺激するのに十分な免疫化の場所および頻度もまた、当技術分野においてよく知られている。典型的な免疫化プロトコールでは、非ヒト動物は、1日目および約1週間後に再び抗原を腹腔内に注射される。任意選択で、不完全フロインドアジュバントなどのアジュバントと共に、およそ20日目に抗原のリコール注射がこれに続く。リコール注射は静脈内に実行され、数日連続して繰り返されてもよい。典型的にアジュバントを伴うことなく、40日目の静脈内のまたは腹腔内のブースター注射がこれに続く。このプロトコールは、約40日後に、抗原特異的抗体産生B細胞の産生をもたらす。他のプロトコールもまた、それらが免疫化において使用される抗原に向けられる抗体を発現するB細胞の産生をもたらす限り、使用されてもよい。
【0118】
ポリクローナル抗体調製については、血清は免疫化非ヒト動物から得られ、その中に存在する抗体はよく知られている技術によって単離される。血清は、KIR3DL2ポリペプチドに反応する抗体を得るために、固体支持体に連結された上記に記載される免疫原のいずれかを使用してアフィニティー精製されてもよい。
【0119】
代替の実施形態では、非免疫化非ヒト哺乳動物由来のリンパ球が、単離され、インビトロにおいて成長され、次いで、細胞培養中の免疫原に曝露される。次いで、リンパ球は収集され、下記に記載される融合ステップが実行される。
【0120】
例示的なモノクローナル抗体について、次のステップは、免疫化非ヒト哺乳動物由来の脾細胞の単離および抗体産生ハイブリドーマを形成するための不死化細胞とのそれらの脾細胞の続く融合である。非ヒト哺乳動物由来の脾細胞の単離は、当技術分野においてよく知られており、典型的に、麻酔をかけた非ヒト哺乳動物から脾臓を摘出すること、小さな部分にそれを切ること、および単細胞浮遊液を産生するために、適切なバッファー中に細胞濾過器のナイロンメッシュに脾膜(splenic capsule)から脾細胞を押し込むことを含む。細胞は、洗浄し、遠心分離し、あらゆる赤血球を溶解するバッファー中に再懸濁する。溶液は再び遠心分離し、ペレット中の残りのリンパ球は、新鮮なバッファー中に最終的に再懸濁する。
【0121】
一旦単離され、単細胞浮遊液中に存在したら、リンパ球は不死の細胞株に融合することができる。ハイブリドーマを作るのに有用な多くの他の不死の細胞株が当技術分野において知られているが、これは典型的にマウス骨髄腫細胞株である。マウス骨髄腫系は、Salk Institute Cell Distribution Center、San Diego、U.S.A.から入手可能なMOPC−21およびMPC−11マウス腫瘍に由来するもの、American Type Culture Collection、Rockville、Maryland U.S.A.から入手可能なX63 Ag8653およびSP−2細胞を含むが、これらに限定されない。融合は、ポリエチレングリコールまたは同種のものを使用して達成される。次いで、結果として生じるハイブリドーマは、非融合親骨髄腫細胞の成長または生存を阻害する、1つ以上の物質を含有する選択培地において成長させる。たとえば、親骨髄腫細胞が酵素ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠く場合、ハイブリドーマのための培養培地は、典型的に、ヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジン(HAT培地)を含み、これらの物質は、HGPRT欠損細胞の成長を妨げる。
【0122】
ハイブリドーマは、マクロファージの支持細胞層上で典型的に成長させる。マクロファージは、脾細胞を単離するために使用される非ヒト哺乳動物の同腹仔由来のものとすることができ、ハイブリドーマを平板培養する数日前に不完全フロインドアジュバントまたは同種のものにより典型的にプライミング(prime)される。融合方法は、開示が参照により本明細書に組み込まれるGoding,“Monoclonal Antibodies:Principles and Practice,” pp.59−103(Academic Press,1986)において記載される。
【0123】
細胞を、コロニー形成および抗体産生に十分な時間、選択培地中で成長させる。これは、通常約7〜約14日である。
【0124】
次いで、ハイブリドーマコロニーは、KIR3DL2ポリペプチド遺伝子産物、任意選択で、抗体AZ158、19H12、2B12、または12B11によって特異的に認識されるエピトープに特異的に結合する抗体の産生についてアッセイされる。ハイブリドーマが成長するウェルに適応することができる任意のアッセイが用いられてもよいが、アッセイは、典型的に、比色定量ELISAタイプアッセイである。他のアッセイは、ラジオイムノアッセイまたは蛍光標識細胞分取を含む。所望の抗体産生について陽性のウェルは、1つ以上の別個のコロニーが存在するかどうかを決定するために検査される。2つ以上のコロニーが存在する場合、細胞は再クローニングし、単一の細胞だけが所望の抗体を産生するコロニーをもたらしたことを確実にするために成長させてもよい。典型的に、抗体はまた、KIR3DL2ポリペプチド、たとえばKIR3DL2発現細胞に結合する能力について試験されるであろう。
【0125】
モノクローナル抗体を産生することが確認されたハイブリドーマは、DMEMまたはRPMI−1640などの適切な培地中で大量に成長させることができる。その代わりに、ハイブリドーマ細胞は、動物中で腹水腫瘍としてインビボにおいて成長させることができる。
【0126】
所望のモノクローナル抗体を産生するための十分な成長の後に、モノクローナル抗体を含有する成長培地(または腹水)は、細胞から分離され、その中に存在するモノクローナル抗体は、精製される。精製は、典型的に、ゲル電気泳動法、透析、アガロースまたはセファロースビーズなどの固体支持体に連結されたプロテインAもしくはプロテインG−セファロースまたは抗マウスIgを使用するクロマトグラフィーによって実現される(すべて、たとえば、開示が参照により本明細書に組み込まれるAntibody Purification Handbook,Biosciences,publication No.18−1037−46,Edition ACにおいて記載される)。結合した抗体は、低pHバッファー(pH3.0またはそれ未満のグリシンまたは酢酸バッファー)を使用することによってプロテインA/プロテインGカラムから典型的に溶出され、抗体含有画分は即座に中和される。これらの画分は、必要に応じて、プールされ、透析され、濃縮される。
【0127】
単一の明確なコロニーを有する陽性のウェルは、典型的に、1つのモノクローナル抗体だけが検出され、産生されていることを保証するために再クローニングされ、再アッセイされる。
【0128】
抗体はまた、たとえば全開示が参照により本明細書に組み込まれるWard et al.Nature,341(1989)p.544において開示されるように、免疫グロブリンのコンビナトリアルライブラリーの選択によって産生されてもよい。
【0129】
KIR3DL2に、特に、モノクローナル抗体AZ158、19H12、2B12、または12B11と実質的にまたは本質的に同じエピトープに結合する1つ以上の抗体の同定は、抗体競合を評価することができる様々な免疫学的スクリーニングアッセイのいずれかを使用して容易に決定することができる。多くのそのようなアッセイは、ルーチン的に実行され、当技術分野においてよく知られている(たとえば、参照により本明細書に詳細に組み込まれる、1997年8月26日に発行された米国特許第5,660,827号明細書を参照されたい)。本明細書において記載される抗体が結合するエピトープを実際に決定することは、本明細書において記載されるモノクローナル抗体と同じまたは実質的に同じエピトープに結合する抗体を同定するために決して必要とされないということが理解されるであろう。
【0130】
たとえば、検査されることになる試験抗体が異なる供給源の動物またはさらに異なるIgアイソタイプから得られる場合、コントロール(たとえばAZ158、19H12、2B12、または12B11)および試験抗体が混合され(またはあらかじめ吸着され)、KIR3DL2ポリペプチドを含有するサンプルに加えられる単純な競合アッセイが用いられてもよい。ウェスタンブロット法に基づくプロトコールおよびBIACORE分析の使用は、そのような競合研究における使用に適している。
【0131】
ある実施形態では、KIR3DL2抗原サンプルに加える前の期間に、コントロール抗体(たとえばAZ158、19H12、2B12、または12B11)を様々な量の試験抗体(たとえば約1:10または約1:100)とあらかじめ混合する。他の実施形態では、コントロールおよび様々な量の試験抗体を、KIR3DL2抗原サンプルへの曝露の間に単純に混合することができる。遊離抗体から結合抗体を(たとえば非結合抗体を除くための分離または洗浄技術を使用することによって)および試験抗体からAZ158、19H12、2B12、または12B11を(たとえば種特異的もしくはアイソタイプ特異的な二次抗体を使用することによってまたは検出可能な標識によりAZ158、19H12、2B12、もしくは12B11を特異的に標識することによって)区別することができる限り、試験抗体がAZ158、19H12、2B12、または12B11の抗原への結合を低下させるかどうかを決定し、試験抗体がAZ158、19H12、2B12、または12B11と実質的に同じエピトープを認識することを示すことができる。全く無関係な抗体が存在しない(標識)コントロール抗体の結合は、コントロール高値としての役割を果たし得る。コントロール低値は、標識(AZ158、19H12、2B12、または12B11)抗体を全く同じタイプの非標識抗体(AZ158、19H12、2B12、または12B11)とインキュベートすることによって得ることができ、競合が生じ、標識抗体の結合を低下させるであろう。試験アッセイでは、試験抗体の存在下における標識抗体反応性の著しい低下は、実質的に同じエピトープを認識する試験抗体、すなわち標識(AZ158、19H12、2B12、または12B11)抗体と「交差反応する」または競合するものを示す。約1:10〜1:100のAZ158、19H12、2B12、または12B11:試験抗体の任意の比率で、少なくとも約60%、またはより好ましくは少なくとも約80%もしくは90%(たとえば約65〜100%)など、少なくとも約50%、KIR3DL2抗原へのAZ158、19H12、2B12、または12B11の結合を低下させる任意の試験抗体は、AZ158、19H12、2B12、または12B11と実質的に同じエピトープまたは決定基に結合する抗体であると考えられる。たとえば、そのような試験抗体は、KIR3DL2抗原へのAZ158、19H12、2B12、または12B11の結合を少なくとも約90%(たとえば約95%)、低下させるであろう。
【0132】
競合はまた、たとえばフローサイトメトリー試験によって評価することができる。そのような試験では、所与のKIR3DL2ポリペプチドを運ぶ細胞は、たとえばAZ158、19H12、2B12、または12B11と最初に、次いで、蛍光色素またはビオチンにより標識した試験抗体とインキュベートすることができる。飽和量のAZ158、19H12、2B12、または12B11とのプレインキュベーションで得られた結合が、AZ158、19H12、2B12、または12B11とのプレインキュベーションを伴わないで抗体によって得られた結合(蛍光を用いて測定される)の約80%、約50%、約40%、またはそれ未満(たとえば約30%、20%、もしくは10%)である場合、抗体は、AZ158、19H12、2B12、または12B11と競合すると言われる。その代わりに、飽和量の試験抗体とプレインキュベートした細胞上の標識AZ158、19H12、2B12、または12B11抗体(蛍光色素またはビオチンによる)により得られた結合が、試験抗体とのプレインキュベーションを伴わないで得られた結合の約80%、約50%、約40%、またはそれ未満(たとえば約30%、20%、もしくは10%)である場合、抗体は、AZ158、19H12、2B12、または12B11と競合すると言われる。
【0133】
試験抗体があらかじめ吸着され、KIR3DL2抗原が固定された表面に飽和濃度で加えられる単純な競合アッセイもまた、用いられてもよい。単純な競合アッセイにおける表面は、たとえばBIACOREチップ(または表面プラズモン共鳴分析に適した他の媒体)である。次いで、コントロール抗体(たとえばAZ158、19H12、2B12、または12B11)は、KIR3DL2飽和濃度で表面と接触させ、KIR3DL2およびコントロール抗体の表面結合が測定される。コントロール抗体のこの結合は、試験抗体の非存在下におけるKIR3DL2含有表面へのコントロール抗体の結合と比較される。試験アッセイでは、試験抗体の存在下におけるコントロール抗体によるKIR3DL2含有表面の結合の著しい減少は、試験抗体がコントロール抗体と実質的に同じエピトープを認識し、試験抗体がコントロール抗体と「交差反応する」ことを示す。KIR3DL2抗原へのコントロール(AZ158、19H12、2B12、または12B11など)抗体の結合を少なくとも約30%以上または約40%低下させる任意の試験抗体は、コントロール(たとえばAZ158、19H12、2B12、または12B11)と実質的に同じエピトープまたは決定基に結合する抗体であると考えることができる。たとえば、そのような試験抗体は、KIR3DL2抗原へのコントロール抗体(たとえばAZ158、19H12、2B12、または12B11)の結合を少なくとも約50%(たとえば少なくとも約60%、少なくとも約70%、またはそれを超えて)低下させるであろう。コントロールおよび試験の抗体の順番を逆転させることができることが理解されるであろう。すなわち、コントロール抗体を最初に表面に結合させることができ、試験抗体は、競合アッセイにおいて、その後、表面と接触させる。たとえば、KIR3DL2抗原に対してより高い親和性を有する抗体は、第2の抗体(抗体が交差反応性であることを仮定)について見られる結合の減少がより大きなものになるであろうことが予想されるため、最初に表面に結合させる。そのようなアッセイのさらなる例は、たとえば、開示が参照により本明細書に組み込まれるSaunal(1995)J.Immunol.Methods 183:33−41において提供される。
【0134】
抗体がエピトープ領域内で結合するかどうかの決定は、当業者に知られている方法で実行することができる。そのようなマッピング/特徴付け方法の1つの例として、抗KIR3DL2抗体に対するエピトープ領域は、KIR3DL2タンパク質において露出したアミン/カルボキシルの化学修飾を使用するエピトープ「フットプリント法」によって決定されてもよい。そのようなフットプリント法技術の1つの特定の例は、HXMS(質量分析法によって検出される水素−重水素交換)の使用であり、受容体およびリガンドタンパク質アミドプロトンの水素/重水素交換、結合、および逆交換が生じ、タンパク質結合に参加する主鎖アミド基は、逆交換から保護され、そのため、重水素化されたままであろう。関連する領域は、消化性タンパク質分解、ファストマイクロボア(fast microbore)高速液体クロマトグラフィー分離、および/またはエレクトロスプレーイオン化質量分析によって、この時点で同定することができる。たとえばEhring H,Analytical Biochemistry,Vol.267(2)pp.252−259(1999)Engen,J.R.and Smith,D.L.(2001)Anal.Chem.73,256A−265Aを参照されたい。適したエピトープ同定技術の他の例は、核磁気共鳴エピトープマッピング(NMR)であり、典型的に、遊離抗原および抗体などの抗原結合ペプチドと複合体を形成した抗原の2次元NMRスペクトル中のシグナルの位置が比較される。抗原は、典型的に、15Nにより選択的に同位体標識され、抗原に対応するシグナルだけがNMRスペクトルにおいて見られ、抗原結合ペプチドからのシグナルは見られない。抗原結合ペプチドとの相互作用に典型的に関与するアミノ酸に起源を有する抗原シグナルは、遊離抗原のスペクトルと比較して、複合体のスペクトルにおいて位置をシフトさせ、結合に関与するアミノ酸はそのように同定することができる。たとえばErnst Schering Res Found Workshop.2004;(44):149−67;Huang et Journal of Molecular Biology,Vol.281(1)pp.61−67(1998);およびSaito and Patterson,Methods.1996 Jun;9(3):516−24を参照されたい。
【0135】
エピトープマッピング/特徴付けはまた、質量分析法方法を使用して実行することもできる。たとえばDownward,J Mass Spectrom.2000 Apr;35(4):493−503およびKiselar and Downard,Anal Chem.1999 May 1;71(9):1792−801を参照されたい。プロテアーゼ消化技術もまた、エピトープマッピングおよび同定の状況において有用になり得る。抗原決定基に関連する領域/配列は、プロテアーゼ消化によって、たとえば、KIR3DL2に対して約1:50の比率でトリプシンを使用することまたはpH7〜8でのo/n消化、その後に続く、ペプチド同定のための質量分析法(MS)分析によって、決定することができる。抗KIR3DL2バインダーによってトリプシン切断から保護されたペプチドは、続いて、トリプシン消化にかけられたサンプルおよび抗体とインキュベートされ、次いで、たとえばトリプシンによる消化にかけられたサンプルの比較によって、同定することができる(それによってバインダーについてのフットプリントを明らかにする)。キモトリプシン、ペプシンなどの他の酵素もまたまたはその代わりに、類似するエピトープ特徴付け方法において使用することができる。さらに、酵素的消化は、潜在的な抗原決定基配列が、表面に曝露されておらず、したがって、おそらく、免疫原性/抗原性の点から関連しない、KIR3DL2ポリペプチドの領域内にあるかどうかを分析するための迅速な方法を提供することができる。類似する技術の議論については、たとえばManca,Ann Ist Super Sanita.1991;27:15−9を参照されたい。
【0136】
部位特異的突然変異誘発は、結合エピトープの解明に有用な他の技術である。たとえば、「アラニンスキャニング」では、タンパク質セグメント内のそれぞれの残基が、アラニン残基と交換され、結合親和性についての結果が測定される。突然変異が結合親和性の著しい減少に至る場合、それはおそらく結合に関与しているであろう。構造的エピトープに対して特異的なモノクローナル抗体(すなわち非フォールドタンパク質に結合しない抗体)は、アラニン置換が、タンパク質の全体的なフォールドに影響を及さないことを検証するために使用することができる。たとえばClackson and Wells,Science 1995;267:383−386;およびWells,Proc Natl Acad Sci USA 1996;93:1−6を参照されたい。
【0137】
電子顕微鏡もまた、エピトープ「フットプリント法」に使用することができる。たとえばWang et al.,Nature 1992;355:275−278は、天然ササゲモザイクウイルスのカプシド表面上のFab断片の物理的フットプリントを決定するために、連係して適用した低温電子顕微鏡、3次元像修復、およびX線結晶解析を使用した。
【0138】
エピトープ評価のための「標識遊離」アッセイの他の形態は、表面プラズモン共鳴(SPR、BIACORE)および反射型干渉分光法(RifS)を含む。たとえばFaegerstam et al.,Journal Of Molecular Recognition 1990;3:208−14;Nice et al.,J.Chromatogr.1993;646:159−168;Leipert et al.,Angew.Chem.Int.Ed.1998;37:3308−3311;Kroeger et al.,Biosensors and Bioelectronics 2002;17:937−944を参照されたい。
【0139】
抗体と同じまたは実質的に同じエピトープに結合する抗体は、本明細書において記載される、1つ以上の例示的な競合アッセイにおいて同定することができることもまた、注目されるべきである。
【0140】
一旦、KIR3DL2に結合することができるおよび/または他の所望される特性を有する抗体が同定されたら、それらはまた、典型的に、無関係なポリペプチドを含む他のポリペプチドに結合するそれらの能力について、本明細書において記載されるものを含む標準的な方法を使用して、評価されるであろう。理想的には、抗体は、KIR3DL2、たとえばヒトKIR3DL2にのみ実質的な親和性により結合し、無関係なポリペプチドに有意なレベルでは結合しない。しかしながら、KIR3DL2に対する親和性が、それが他の無関係なポリペプチドに対するものよりも実質的に大きい限り(たとえば5×、10×、50×、100×、500×、1000×、10,000×、またはそれを超える)、抗体は、本発明の方法における使用に適していることが理解されるであろう。
【0141】
KIR3DL2発現細胞への抗体の結合はまた、非ヒト霊長動物、たとえばカニクイザルまたはマウスなどの他の哺乳動物において評価することもできる。抗体ならびにその断片および誘導体が提供され、前記抗体、断片、または誘導体は、KIR3DL2に特異的に結合し、これは、非ヒト霊長動物、たとえばカニクイザル由来のKIR3DL2にさらに結合する。
【0142】
脊椎動物または細胞における免疫化および抗体の産生において、特定の選択ステップは、主張される抗体を単離するために実行されてもよい。この点では、特定の実施形態では、本開示は、そのような抗体を産生するための方法であって、(a)KIR3DL2ポリペプチドを含む免疫原により非ヒト哺乳動物を免疫化するステップ;および(b)前記免疫化された動物から抗体を調製するステップ;および(c)KIR3DL2に結合することができる、ステップ(b)からの抗体を選択するステップを含む方法に関する。
【0143】
実施形態のいずれかの一態様では、本発明の方法に従って調製される抗体が、モノクローナル抗体である。他の態様では、抗体を産生するために使用される非ヒト動物が、げっ歯動物、ウシ、ブタ、家禽、ウマ、ウサギ、ヤギ、またはヒツジなどの哺乳動物である。
【0144】
代替の実施形態によれば、KIR3DL2ポリペプチド上に存在するエピトープに結合する抗体をコードするDNAが、ハイブリドーマから単離され、適切な宿主の中へのトランスフェクションのための適切な発現ベクター中に置かれる。次いで、宿主は、抗体またはそのモノクローナル抗体のヒト化バージョン抗体の活性断片、抗体の抗原認識部分を含むキメラ抗体、もしくは検出可能な成分を含むバージョンなどのその変異体の組換え産生に使用される。
【0145】
モノクローナル抗体、たとえば抗体19H12、2B12、または12B11をコードするDNAは、従来の手順を使用して、容易に単離し、シークエンシングすることができる(たとえば、マウス抗体の重鎖および軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することができるオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって)。一旦単離されたら、DNAは発現ベクターの中に置くことができ、これは、次いで、組換え宿主細胞におけるモノクローナル抗体の合成を達成するために、トランスフェクトされなければ免疫グロブリンタンパク質を産生しない大腸菌(E.coli)細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、または骨髄腫細胞などの宿主細胞の中にトランスフェクトされる。本明細書において別記されるように、そのようなDNA配列は、多くの目的のいずれかのために、たとえば抗体をヒト化する、断片もしくは誘導体を産生するために、または抗体の結合特異性を最適化するために、たとえば抗原結合部位中の抗体の配列を修飾するために、修飾することができる。
【0146】
抗体をコードするDNAの細菌における組換え発現は、当技術分野においてよく知られている(たとえばSkerra et al.,Curr.Opinion in Immunol.,5,pp.256(1993);およびPluckthun,Immunol.130,p.151(1992)を参照されたい。
【0147】
一旦、抗原結合化合物が得られたら、それは、KIR3DL2発現標的細胞に向けてADCCまたはCDCを誘発する、その活性および/もしくは増殖を阻害する、ならびに/またはその除去を引き起こす能力について評価されてもよい。ADCC、CDC(補体依存性細胞障害作用)を誘発するまたはKIR3DL2発現標的細胞の活性の除去もしくは阻害に一般に至る抗原結合化合物の能力の評価は、方法の任意の適したステージで実行することができる。この評価は、治療上の使用のために定められた抗体(または他の化合物)の同定、産生、および/または開発に関与する様々なステップの1つ以上で有用になり得る。たとえば、活性は、候補抗原結合化合物を同定するためのスクリーニング方法との関連においてまたは抗原結合化合物が選択され、ヒトに適したものにする(たとえば、抗体の場合には、キメラまたはヒト化される)、抗原結合化合物を発現する細胞(たとえば組換え抗原結合化合物を発現する宿主細胞)が得られ、機能的抗体(もしくは他の化合物)を産生するその能力について評価される、および/またはある量の抗原結合化合物が産生され、活性について評価することになる(たとえば、産物のバッチもしくはロットを試験する)方法において、評価されてもよい。一般に、抗原結合化合物は、KIR3DL2ポリペプチドに特異的に結合することが知られているであろう。ステップは、複数(たとえばハイスループットスクリーニング方法を使用する非常に多数または少数)の抗原結合化合物を試験することを伴ってもよい。
【0148】
CDCおよびADCCの試験は、当技術分野において知られているものおよび本明細書における実験の実施例において記載されるものを含む、様々なアッセイによって実行することができ、決定することができる。ADCCの試験は、典型的に、抗KIR3DL2抗体が結合したKIR3DL2発現標的細胞(たとえばPTCL細胞または他のKIR3DL2発現細胞)が、補体の関与を伴うことなく、Fc受容体を有するエフェクター細胞によって認識される細胞媒介性細胞傷害性を評価することを含む。KIR3DL2抗原を発現しない細胞は、コントロールとして任意選択で使用することができる。NK細胞傷害性の活性化は、サイトカイン産生(たとえばIFN−γ産生)または細胞傷害性マーカー(たとえばCD107動員)の増加を測定することによって評価される。一実施形態では、抗体が、サイトカイン産生の増加、細胞傷害性マーカーの発現、またはコントロール抗体(たとえばKIR3DL2に結合しない抗体、マウス定常領域を有するKIR3DL2抗体)と比較して、標的細胞の存在下において少なくとも20%、50%、80%、100%、200%、もしくは500%の標的細胞溶解を誘発するであろう。他の実施例では、標的細胞の溶解が、たとえばクロミウム放出アッセイにおいて検出され、たとえば、抗体が、標的細胞の少なくとも10%、20%、30%、40%、または50%の溶解を誘発するであろう。
【0149】
抗体の断片および誘導体(特に指定のない限りまたは文脈によって明らかに否定されない限り、本出願において使用される用語「抗体」によって包含される)は、当技術分野において知られている技術によって産生することができる。「断片」は、インタクトな抗体の一部分、一般に、抗原結合部位または可変領域を含む。抗体断片の例は、Fab、Fab’、Fab’−SH、F(ab’)2、およびFv断片;二重特異性抗体;限定を伴うことなく、(1)単鎖Fv分子、(2)関連する重鎖成分がない、軽鎖可変ドメインの3つのCDRを含有する1つの軽鎖可変ドメインまたはその断片のみを含有する単鎖ポリペプチド、および(3)関連する軽鎖成分がない、重鎖可変領域の3つのCDRを含有する1つの重鎖可変領域またはその断片のみを含有する単鎖ポリペプチドを含む、連続したアミノ酸残基の1つの途切れない配列からなる一次構造を有するポリペプチドである任意の抗体断片(「単鎖抗体断片」または「単鎖ポリペプチド」と本明細書において呼ばれる);ならびに抗体断片から形成される多特異性抗体を含む。とりわけ、ナノボディ(nanobody)、ドメイン抗体、単一ドメイン抗体、または「dAb」が含まれる。
【0150】
ある実施形態では、抗体を産生するハイブリドーマのDNAが、たとえば、相同な非ヒト配列の代わりにヒト重鎖および軽鎖定常ドメインについてのコード配列を置換することによって(たとえばMorrison et al.,PNAS pp.6851(1984))または非免疫グロブリンポリペプチドについてのコード配列のすべてもしくは一部を免疫グロブリンコード配列に共有結合することによって、発現ベクターへの挿入の前に修飾することができる。そのように、もとの抗体の結合特異性を有する「キメラ」抗体または「ハイブリッド」抗体が、調製される。典型的に、そのような非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常ドメインと置換される。
【0151】
したがって、他の実施形態によれば、抗体が、ヒト化抗体である。抗体の「ヒト化」形態は、マウス免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含有する、特異的なキメラ免疫グロブリン、その免疫グロブリン鎖、または断片である(Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2、もしくは抗体の他の抗原結合サブ配列など)。大部分について、ヒト化抗体は、もとの抗体の所望の特異性、親和性、および能力を維持しながら、レシピエントの相補性決定領域(CDR)由来の残基が、もとの抗体(ドナー抗体)のCDR由来の残基と交換されるヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。
【0152】
いくつかの事例では、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基と交換されてもよい。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体においても、移入されるCDRもしくはフレームワーク配列においても見られない残基を含むことができる。これらの修飾は、抗体性能をさらに改良し、最適化するためになされる。一般に、ヒト化抗体は、CDR領域のすべてまたは実質的にすべてがもとの抗体のものに対応し、FR領域のすべてまたは実質的にすべてがヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである、実質的にすべての、少なくとも1つの、典型的に2つの可変ドメインを含むであろう。ヒト化抗体はまた、最適には、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部、典型的にヒト免疫グロブリンのものを含むであろう。さらなる詳細については、全開示が参照により本明細書に組み込まれるJones et al.,Nature,321,pp.522(1986);Reichmann et al,Nature,332,pp.323(1988);Presta,Curr.Op.Struct.Biol.,2,pp.593(1992);Verhoeyen et Science,239,pp.1534;および米国特許第4,816,567号明細書を参照されたい)。抗体をヒト化する方法は、当技術分野においてよく知られている。
【0153】
ヒト化抗体を作製するのに使用されることになるヒト可変ドメイン、軽鎖および重鎖の両方の選択は、抗原性を低下させるのに非常に重要である。いわゆる「最適適合(best−fit)」方法によれば、抗体の可変ドメインの配列は、知られているヒト可変ドメイン配列の全ライブラリーに対してスクリーニングされる。次いで、マウスのものに最も近いヒト配列は、ヒト化抗体のためのヒトフレームワーク(FR)として許容される(Sims et al.,J.Immunol.151,pp.2296(1993);Chothia and Lesk,J.Mol.196,1987,pp.901)。他の方法は、軽鎖または重鎖の特定のサブグループのすべてのヒト抗体のコンセンサス配列由来の特定のフレームワークを使用する。同じフレームワークは、いくつかの異なるヒト化抗体に使用することができる(Carter et al.,PNAS 89,pp.4285(1992);Presta et al.,J.Immunol.,151,p.2623(1993))。
【0154】
KIR3DL2受容体に対する高い親和性および他の好都合な生物学的特性を保持しながら、抗体がヒト化されることはさらに重要である。この目標を達成するために、1つの方法によれば、ヒト化抗体は、親およびヒト化配列の3次元モデルを使用する、親の配列および様々な概念的なヒト化産物の分析のプロセスによって調製される。3次元免疫グロブリンモデルは、一般に入手可能であり、当業者によく知られている。候補免疫グロブリン配列の有望な3次元構造を示し、表示するコンピュータープログラムは、入手可能である。これらの表示についての検査は、候補免疫グロブリン配列の機能における残基の有望な役割の分析、すなわち、その抗原に結合する候補免疫グロブリンの能力に影響を及ぼす残基の分析を可能にする。このように、標的抗原に対する親和性の増加などの所望の抗体特質が実現されるように、FR残基は、コンセンサス配列およびインポート配列から選択し、組み合わせることができる。一般に、CDR残基は、抗原結合に直接、最も実質的に、影響を及ぼすことに関与する。
【0155】
「ヒト化」モノクローナル抗体を作製する他の方法は、免疫化のために使用されるマウスとしてXenoMouse(Abgenix、Fremont、CA)を使用することである。XenoMouseは、その免疫グロブリン遺伝子が機能的ヒト免疫グロブリン遺伝子と交換されたマウス宿主である。したがって、このマウスによってまたはこのマウスのB細胞から作製されたハイブリドーマにおいて産生された抗体は、既にヒト化されている。XenoMouseは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,162,963号明細書において記載される。
【0156】
ヒト抗体はまた、免疫化のために、ヒト抗体レパートリーを発現するように操作された他のトランスジェニック動物を使用することによって(Jakobovitz et al.,Nature 362(1993)255)またはファージディスプレー方法を使用する抗体レパートリーの選択によってなど、様々な他の技術に従って産生されてもよい。そのような技術は、当業者に知られており、本出願において開示されるモノクローナル抗体から出発して実行することができる。
【0157】
KIR3DL2結合化合物、たとえば抗KIR3DL2抗体は、第2の成分にさらに結合されてもよく、抗体が、KIR3DL2発現細胞に第2の成分を送達することができる。任意選択で、第2の成分は、治療剤、毒性の作用物質、および/または検出可能な作用物質である。
【0158】
非誘導体化または未修飾形態をした抗体、特にIgG1またはIgG3タイプが、たとえばKIR3DL2発現PTCL細胞に対してADCCおよび/またはCDCを向けることによって、過剰増殖している細胞の増殖を阻害するまたはPTCL患者由来のものにおけるなどの過剰増殖している細胞に対して細胞傷害性となることが予想されるが、細胞傷害性である誘導体化抗体免疫複合体を調製することもまた、可能である。一実施形態において、一旦KIR3DL2特異的抗体が単離され、任意選択で他の状態に修飾されたら(たとえばヒト化)、それらはそれらを細胞に対して毒性となるように誘導体化されるであろう。このように、PTCL患者への抗体の投与は、過剰増殖している細胞への抗体の比較的特異的な結合に至り、それによって、障害の根底にある細胞を直接死滅させるまたは阻害するであろう。
【0159】
多くの毒性の成分または戦略のいずれも、そのような抗体を産生するために使用することができる。ある実施形態では、抗体が、放射性同位体または他の毒性の化合物により直接誘導体化されるであろう。開発中の免疫複合体において使用される毒性の作用物質の例は、特に、たとえば、タキサン、アントラサイクリン、カンプトセシン、エポチロン、マイトマイシン、コンブレタスタチン、ビンカアルカロイド、ナイトロジェンマスタード、マイタンシノイド、カリチアマイシン、デュオカルマイシン、チューブリシン(tubulysin)、ドラスチンおよびオーリスタチン、エンジイン、ピロロベンゾジアゼピン(pyrrolobenzodiazepine)、エチレンイミン、放射性同位体、治療用タンパク質およびペプチド、ならびに毒素またはその断片を含む。細胞傷害性または細胞阻害性(cytoinhibitory)効果を有する任意のタイプの成分は、特異的NK受容体発現細胞を阻害するまたは死滅させるために本発明の抗体と共に使用することができ、薬剤、毒素、免疫調節薬、ホルモン、ホルモンアンタゴニスト、酵素、オリゴヌクレオチド、酵素阻害剤、治療用放射性核種、血管新生抑制剤、化学療法薬、ビンカアルカロイド、エピドフィロトキシン(epidophyllotoxin)、代謝拮抗物質、アルキル化剤、抗生物質、有糸分裂阻害薬、血管新生阻害剤およびアポトーシス剤、特にドキソルビシン、メトトレキサート、カンプトテカン(camptothecan)、ナイトロジェンマスタード、ゲムシタビン、スルホン酸アルキル、ニトロソ尿素、トリアゼン、葉酸アナログ、ピリミジンアナログ、プリンアナログ、白金配位錯体(platinum coordination complex)、シュードモナス(Pseudomonas)外毒素、リシン、5−フルオロウリジン、リボヌクレアーゼ(RNase)、DNase I、ブドウ球菌(Staphylococcal)エンテロトキシン−A、アメリカヤマゴボウ抗ウイルス蛋白、ゲロニン、ジフテリア菌毒素(diphtherin toxin)、シュードモナス(Pseudomonas)外毒素、およびシュードモナス(Pseudomonas)エンドトキシン、ならびに他などの放射性同位体、毒性タンパク質、毒性小分子を含む(たとえば、全開示が参照により本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences,19th Ed.(Mack Publishing Co.1995);Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics(McGraw Hill,2001);Pastan et al.(1986)Cell 47:641;Goldenberg(1994)Cancer Journal for Clinicians 44:43;米国特許第6,077,499号明細書を参照されたい)。
【0160】
一実施形態では、抗体が、I−131などの放射性同位体により誘導体化されるであろう。インジウム−111、ルテチウム−171、ビスマス−212、ビスマス−213、アスタチン−211、銅−62、銅−64、銅−67、イットリウム−90、ヨウ素−125、ヨウ素131、リン−32、リン−33、スカンジウム−47、銀−111、ガリウム−67、プラセオジム−142、サマリウム−153、テルビウム−161、ジスプロシウム−166、ホルミウム−166、レニウム−186、レニウム−188、レニウム−189、鉛−212、ラジウム−223、アクチニウム−225、鉄−59、セレン−75、ヒ素−77、ストロンチウム−89、モリブデン−99、ロジウム−105、パラディウム−109、プラセオジム−143、プロメチウム−149、エルビウム−169、イリディアム−194、金−198、金−199、および鉛−211を含むが、これらに限定されない、多くの適した放射性同位体のいずれかを、使用することができる。放射性核種は、20〜6,000keVの範囲の、任意選択でオージェ放射体(Auger emitter)について60〜200keV、ベータ放射体について100〜2,500keV、およびアルファ放射体について4,000〜6,000keVの範囲の崩壊エネルギーを有していてもよい。アルファ粒子の生成により実質的に崩壊する放射性核種もまた提供される。
【0161】
抗KIR3DL2抗体がADCCおよびCDCを誘発する能力を考慮して、抗体はまた、抗体依存性細胞傷害性、肥満細胞脱顆粒、および食作用などのエフェクター機能ならびにリンパ球増殖および抗体分泌の調節などの免疫調節性シグナルに影響を与えることができる、Fc受容体に結合するそれらの能力を増加させる修飾をなすことができる。典型的な修飾は、少なくとも1つのアミノ酸修飾(たとえば置換、欠失、挿入)および/またはグリコシル化の改変タイプ、たとえば低フコシル化(hypofucosylation)を含む修飾ヒトIgG1定常領域を含む。そのような修飾は、Fc受容体:FcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)、およびFcγRIII(CD16)との相互作用に影響を与えることができる。FcγRI(CD64)、FcγRIIA(CD32A)、およびFcγRIII(CD16)は、活性化(すなわち免疫系増強)受容体であるが、FcγRIIB(CD32B)は、阻害(すなわち免疫系抑制)受容体である。修飾は、たとえば、エフェクター(たとえばNK)細胞上のFcγRIIIaに対するFcドメインの結合を増加させてもよい。
【0162】
抗KIR3DL2抗体は、任意選択で修飾されたヒトIgG1またはIgG3アイソタイプのFcドメイン(またはその一部分)を含んでいてもよい。残基230〜341(Kabat EU)は、Fc CH2領域である。残基342〜447(Kabat EU)は、Fc CH3領域である。抗KIR3DL2抗体は、1つ以上の部分において1つ以上のアミノ酸修飾(たとえば置換、欠失、挿入)を有する変異Fc領域を含んでいてもよく、この修飾は、FcγR(活性化および阻害性FcγRを含む)に対する変異Fc領域の親和性および結合活性を増加させる。いくつかの実施形態では、前記1つ以上のアミノ酸修飾が、FcγRIIIAおよび/またはFcγRIIAに対する変異Fc領域の親和性を増加させる。他の実施形態では、変異Fc領域が、さらに、同等の親抗体(すなわち、Fc領域における1つ以上のアミノ酸修飾を除いて抗体と同じアミノ酸配列を有する抗体)のFc領域よりも低い親和性でFcγRIIBに特異的に結合する。たとえば、アミノ酸位置310および435のヒスチジン残基の一方または両方は、たとえばリシン、アラニン、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、セリン、またはトレオニンによって置換されてもよく(たとえばPCT公開国際公開第2007/080277号パンフレットを参照されたい)、そのような置換された定常領域は、活性化FcγRIIIAへの結合を減少させることなく、阻害性FcγRIIBへの結合の減少をもたらす。いくつかの実施形態では、そのような修飾が、親抗体と比較して、FcγRIIIAおよび/またはFcγRIIAに対する変異Fc領域の親和性を増加させ、また、FcγyRIIBに対する変異Fc領域の親和性も増強させる。他の実施形態では、前記1つ以上のアミノ酸修飾が、親抗体のFc領域と比較して、FcγRIIIAおよび/またはFcγRIIAに対する変異Fc領域の親和性を増加させるが、FcγRIIBに対する変異Fc領域の親和性を改変しない。他の実施形態では、前記1つ以上のアミノ酸修飾が、親抗体と比較して、FcγRIIIAおよびFcγRIIAに対する変異Fc領域の親和性を増強するが、FcγRIIBに対する親和性を低下させる。親和性および/または結合活性の増加は、親分子(修飾Fc領域なし)の結合活性を細胞において検出することができない場合、低レベルのFcγRを発現する細胞において、検出可能なFcγRへの結合またはFcγR関連性の活性をもたらす。
【0163】
FcγRに対する分子の親和性および結合特性は、ELISAアッセイ、表面プラズモン共鳴アッセイ、免疫沈降アッセイを含むが、これらに限定されない、抗体−抗原またはFc−FcγR相互作用、すなわち、それぞれ、抗体への抗原の特異的な結合または FcγRへのFc領域の特異的な結合を決定するための、当技術分野において知られているインビトロアッセイ(生化学的または免疫学的ベースのアッセイ)を使用して決定することができる。
【0164】
いくつかの実施形態では、変異Fc領域を含む分子が、Fc領域のCH3ドメインにおいて少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む(たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8、9つまたはそれを超えるアミノ酸修飾を有する)。他の実施形態では、変異Fc領域を含む分子が、アミノ酸231〜341に及ぶとして定義される、Fc領域のCH2ドメインにおいて少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む(たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8、9つまたはそれを超えるアミノ酸修飾を有する)。いくつかの実施形態では、分子が、少なくとも2つのアミノ酸修飾を含み(たとえば、2、3、4、5、6、7、8、9つまたはそれを超えるアミノ酸修飾を有する)、少なくとも1つのそのような修飾がCH3領域中にあり、少なくとも1つのそのような修飾がCH2領域中にある。アミノ酸修飾は、たとえばヒンジ領域中でなされてもよい。特定の実施形態では、本発明は、アミノ酸216〜230に及ぶとして定義される、Fc領域のCH1ドメイン中にアミノ酸修飾を包含する。
【0165】
Fc修飾の任意の組み合わせ、たとえば、米国特許第7,632,497号明細書;米国特許第7,521,542号明細書;米国特許第7,425,619号明細書;米国特許第7,416,727号明細書;米国特許第7,371,826号明細書;米国特許第7,355,008号明細書;米国特許第7,335,742号明細書;米国特許第7,332,581号明細書;米国特許第7,183,387号明細書;米国特許第7,122,637号明細書;米国特許第6,821,505号明細書、および米国特許第6,737,056号明細書;国際公開第2011/109400号パンフレット;国際公開第2008/105886号パンフレット;国際公開第2008/002933号パンフレット;国際公開第2007/021841号パンフレット;国際公開第2007/106707号パンフレット;国際公開第06/088494号パンフレット;国際公開第05/115452号パンフレット;国際公開第05/110474号パンフレット;国際公開第04/1032269号パンフレット;国際公開第00/42072号パンフレット;国際公開第06/088494号パンフレット;国際公開第07/024249号パンフレット;国際公開第05/047327号パンフレット;国際公開第04/099249号パンフレット、および国際公開第04/063351号パンフレット;ならびにPresta,L.G.et al.(2002)Biochem.Soc.Trans.30(4):487−490;Shields,R.L.et al.(2002)J.Biol.Chem.26;277(30):26733−26740、およびShields,R.L.et al.(2001)J.Biol.Chem.276(9):6591−6604)において開示される様々な修飾の任意の組み合わせを作製することができる。
【0166】
抗KIR3DL2抗体は、変異Fc領域を含んでいてもよく、変異Fc領域が、野生型Fc領域と比較して、少なくとも1つのアミノ酸修飾を含み(たとえば1、2、3、4、5、6、7、8、9つまたはそれを超えるアミノ酸修飾を有する)、分子が、野生型Fc領域を含む分子と比較して、エフェクター機能が増強されており、任意選択で、変異Fc領域が、221、239、243、247、255、256、258、267、268、269、270、272、276、278、280、283、285、286、289、290、292、293、294、295、296、298、300、301、303、305、307、308、309、310、311、312、316、320、322、326、329、330、332、331、332、333、334、335、337、338、339、340、359、360、370、373、376、378、392、396、399、402、404、416、419、421、430の、434、435、437、438、および/または439の任意の1つ以上の位置に置換を含む。
【0167】
抗KIR3DL2抗体は、変異Fc領域を含んでいてもよく、変異Fc領域が、野生型Fc領域と比較して、少なくとも1つのアミノ酸修飾を含み(たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8、9つまたはそれを超えるアミノ酸修飾を有する)、分子が、野生型Fc領域を含む分子と比較して、エフェクター機能が増強されており、任意選択で、変異Fc領域が、329、298、330、332、333、および/または334の任意の1つ以上の位置に置換(たとえばS239D、S298A、A330L、I332E、E333A、および/またはK334A置換)を含む。
【0168】
一実施形態では、変異または野生型Fc領域を有する抗体が、抗体のFc受容体結合能力を増加させるグリコシル化パターンの改変を有していてもよい。そのような炭水化物修飾は、たとえば、グリコシル化機構の改変を有する宿主細胞において抗体を発現させることによって、達成することができる。グリコシル化機構の改変を有する細胞は、当技術分野において記載されており、組換え抗体を発現する宿主細胞として使用し、それによってグリコシル化の改変を有する抗体を産生することができる。たとえば、それぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれるShields,R.L.et al.(2002)J.Biol.Chem.277:26733−26740;Umana et al.(1999)Nat.Biotech.17:176−1、および欧州特許第1,176,195号明細書;国際公開第06/133148号パンフレット;国際公開第03/035835号パンフレット;国際公開第99/54342号パンフレットを参照されたい。
【0169】
一般に、グリコシル化の改変を有するそのような抗体は、「グリコ最適化され」、抗体は、非修飾抗体または天然に存在する定常領域を有する抗体と比較された場合に、ADCCおよびエフェクター細胞受容体結合活性の増強を含むが、これらに限定されないある望ましい特性をもたらす、特定のN−グリカン構造を有し、マウス骨髄腫NSOおよびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(Chu and Robinson,Current Opinion Biotechnol.2001,12:180−7)、本明細書において実施例の部で産生されるHEK293T発現抗体、または組換え治療用抗体を産生するために一般に使用される他の哺乳動物宿主細胞系によって産生される。
【0170】
哺乳動物宿主細胞において産生されたモノクローナル抗体は、それぞれの重鎖のAsn297にN結合型グリコシル化部位を含有する。抗体上のグリカンは、典型的に、複雑な二分岐構造であり、バイセクティングN−アセチルグルコサミン(バイセクティングGlcNAc)が非常に低くまたはなく、高レベルのコアフコシル化を有する。グリカン末端は、非常に低い末端シアル酸を含有しまたは全く含有せず、様々な量のガラクトースを含有する。抗体機能に対するグリコシル化の効果の検討については、Wright&Morrison,Trend Biotechnol.15:26−31(1997)を参照されたい。かなりの研究は、抗体グリカン構造の糖組成に対する変化がFcエフェクター機能を改変することができることを示す。抗体活性に寄与する重要な炭水化物構造は、アルファ−1,6連結を介して、Fc領域N結合型オリゴ糖の最も内側のN−アセチルグルコサミン(GlacNAc)残基に付加されたフコース残基であると考えられる(Shields et al.,2002)。
【0171】
FcγR結合は、ヒトIgG1、IgG2、またはIgG3タイプのFc領域における保存Asn297に共有結合されたオリゴ糖の存在を必要とする。非フコシル化オリゴ糖構造は、最近、インビトロADCC活性の劇的な増加に関連付けられた。「Asn297」は、Fc領域における約位置297に位置するアミノ酸アスパラギンを意味し、抗体の軽微な配列変異に基づいて、Asn297はまた、数アミノ酸(通常+3アミノ酸以下)上流または下流に位置することができる。
【0172】
歴史的に、CHO細胞において産生される抗体は、約2〜6%の非フコシル化された集団を含有する。アルファ6−フコシルトランスフェラーゼの基質であるGDPフコースまたはGDP糖中間体の欠乏に至る欠損GDP−マンノース4,6−デヒドラターゼを有するYB2/0(ラット骨髄腫)およびLecl3細胞株(CHO系のレクチン突然変異体)は、78〜98%の非フコシル化種を有する抗体を産生することが報告された。他の実施例では、RNA干渉(RNAi)またはノックアウト技術が、FUT8 mRNA転写物レベルを減少させるまたは遺伝子発現を完全にノックアウトするために細胞を操作するために用いることができ、そのような抗体は、70%までの非フコシル化グリカンを含有することが報告された。
【0173】
KIR3DL2に結合する抗体は、Asn297で糖鎖によりグリコシル化されてもよい。一実施形態では、抗体が、FcyRIIIaへの抗体結合および/またはADCCを改善する、Fc領域における少なくとも1つのアミノ酸改変を含む定常領域を含むであろう。
【0174】
一態様では、抗体が、それらの定常領域において低フコシル化(hypofucosylated)される。そのような抗体は、アミノ酸改変を含んでいてもよいまたは含んでいなくてもよいが、そのような低フコシル化をもたらすための条件下で産生されてもよいまたは処置されてもよい。一態様では、抗体組成物が、本明細書において記載されるキメラ、ヒト、またはヒト化抗体を含み、組成物中の少なくとも20、30、40、50、60、75、85、90、95%、または実質的にすべての抗体種が、フコースを欠くコア炭水化物構造(たとえば複雑な、ハイブリッド、および高マンノース構造)を含む定常領域を有する。一実施形態では、フコースを有するコア炭水化物構造を含む抗体がない抗体組成物が提供される。コア炭水化物は、好ましくは、Asn297の糖鎖であろう。
【0175】
一実施形態では、抗体組成物、たとえばKIR3DL2に結合する抗体を含む組成物が、Asn297で糖鎖によりグリコシル化され、抗体が、部分的にフコシル化される。部分的にフコシル化された抗体は、Asn297の糖鎖内にフコースを欠く、組成物中の抗KIR3DL2抗体の割合が、20%〜90%、20%〜80%、20%〜50%、55%、60%、70%、もしくは75%、35%〜50%、55%、60%、70%、もしくは75%、または45%〜50%、55%、60%、70%、もしくは75%であることによって特徴付けられる。任意選択で、抗体が、ヒトIgG1またはIgG3タイプである。
【0176】
糖鎖は、ヒト細胞由来の抗体のまたはげっ歯動物細胞、マウス細胞(たとえばCHO細胞)、もしくは鳥類の細胞において組換えで発現された抗体のAsn297に付加されたN結合型グリカンの特質を含む、任意の特質(たとえば、複雑な、ハイブリッド、および高マンノース構造の存在および割合)をさらに示すことができる。
【0177】
一実施形態では、抗体は、細胞株がそれらのコア炭水化物においてフコースを欠くタンパク質を産生するように、フコシルトランスフェラーゼ酵素を欠く細胞において発現される。たとえば、細胞株Ms704、Ms705、およびMs709は、Ms704、Ms705、およびMs709細胞株において発現された抗体が、それらのコア炭水化物上にフコースを欠くように、フコシルトランスフェラーゼ遺伝子、FUT8(アルファ(1,6)フコシルトランスフェラーゼ))を欠く。これらの細胞株は、2つの交換ベクターを使用するCHO/DG44細胞におけるFUT8遺伝子の標的破壊によって作られた(開示が参照により本明細書に組み込まれるYamane et al.による米国特許出願公開第20040110704号明細書;およびYamane−Ohnuki et al.(2004)Biotechnol Bioeng 87:614−22を参照されたい)。他の例は、FUT8遺伝子を機能的に破壊するための、アンチセンス抑制、二本鎖RNA(dsRNA)干渉、ヘアピンRNA(hpRNA)干渉、またはイントロン含有ヘアピンRNA(ihpRNA)干渉の使用を含む。一実施形態では、抗体が、フコシルトランスフェラーゼをコードする、機能的に破壊されたFUT8遺伝子を有する細胞株において、そのような細胞株において発現された抗体が、アルファ1,6結合関連性の酵素を低下させるまたは除くことによって、低フコシル化を示すように発現される。
【0178】
一実施形態では、抗体は、操作された細胞株において発現された抗体が、抗体のADCC活性の増加をもたらすバイセクティングGlcNac構造の増加を示すように、グリコプロテム(glycoprotem)修飾グリコシルトランスフェラーゼ(たとえばベータ(1,4)−N−アセチルグルコサミニル−トランスフェラーゼIII(GnTHI))を発現するように操作された細胞株において発現される(開示が参照により本明細書に組み込まれるUmana et al.による国際公開第99/54342号パンフレット;およびUmana et al.(1999)Nat.Biotech.17:176−180)。
【0179】
他の実施形態では、抗体が、発現され、フコシル残基が、フコシダーゼ酵素を使用して切断される。たとえば、フコシダーゼアルファ−L−フコシダーゼは、抗体からフコシル残基を除去する(Tarentino,et al.(1975)Biochem.14:5516−5523)。他の実施例では、抗体を産生する細胞株を、グリコシル化阻害剤により処置することができる;Zhou et al.Biotech.and Bioengin.99:652−665(2008)は、アルファ−マンノシダーゼI阻害剤、キフネンシンによるCHO細胞の処置を記載し、非フコシル化オリゴマンノース型N−グルカンを有する抗体の産生をもたらした。
【0180】
一実施形態では、抗体が、抗体のFc領域に結合するN−アセチルグルコサミンにフコシルを追加するための酵素活性が天然に低いまたは酵素活性を有していない細胞株、たとえばラット骨髄腫細胞株YB2/0(ATCC CRL1662)において発現される。細胞株の他の例は、Asn(297)連結炭水化物にフコシルを付加する能力が低下し、また、その宿主細胞において発現された抗体の低フコシル化をももたらす変異CHO細胞株、Led3細胞を含む(開示が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第03/035835号パンフレット(Presta et al);およびShields,RX.et al.(2002)J.Biol.Chem.277:26733−26740)。他の実施形態では、抗体が、低フコース含有量を有する抗体を天然にもたらす鳥類の細胞、たとえばEBx(登録商標)細胞(Vivalis、France)において発現される(たとえば国際公開第2008/142124号パンフレット)。低フコシル化グリカンはまた、植物起源の細胞株においても産生することができる(たとえば、開示が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第07/084926A2号パンフレット(Biolex Inc.)および国際公開第08/006554号パンフレット(Greenovation Biotech GMBH))。
【0181】
抗体製剤
これらの組成物において使用されてもよい薬学的に許容され得るキャリヤは、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸などの緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和野菜脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩などの塩または電解質、コロイドケイ酸、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂を含むが、これらに限定されない。抗体は、患者におけるKIR3DL2発現細胞の活性を調整する、たとえば阻害する方法において用いられてもよい。この方法は、前記患者と前記組成物を接触させるステップを含む。そのような方法は、予防処置および治療目的の両方にとって有用となるであろう。
【0182】
患者への投与における使用のために、組成物は、患者への投与のために製剤されるであろう。組成物は、経口的に、非経口的に、吸入噴霧剤によって、局所的に、直腸に、経鼻的に、頬側に(buccally)、腟に(vaginally)、または植込み貯蔵器を介して投与されてもよい。本明細書における使用は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内(intrasternal)、髄腔内、肝臓内、病巣内、および頭蓋内注射または注入技術を含む。
【0183】
組成物の滅菌注射用形態は、水性または油性懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、適した分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、当技術分野において知られている技術に従って製剤されてもよい。滅菌注射用調製物はまた、無毒性の非経口的に許容され得る希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液、たとえば1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。用いられてもよい許容され得るビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー溶液、および生理食塩液がある。そのうえ、滅菌不揮発性油は、溶媒または懸濁化媒体として従来から用いられている。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む、任意の、刺激がない不揮発性油が用いられてもよい。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、とりわけそれらのポリオキシエチル化バージョンのオリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容され得る油のように、注射液の調製において有用である。これらの油溶液または懸濁液はまた、カルボキシメチルセルロースなどの長鎖アルコール希釈剤もしくは分散剤または乳剤および懸濁液を含む薬学的に許容され得る投薬形態の製剤において一般に使用される類似する分散剤を含有してもよい。Tween、Spans、および他の乳化剤などの他の一般に使用される界面活性剤または一般に薬学的に許容され得る固体、液体、もしくは他の投薬形態の製造において使用される生物学的利用率エンハンサーもまた、製剤の目的のために使用されてもよい。
【0184】
いくつかのモノクローナル抗体は、Rituxan(商標)(リツキシマブ)、Herceptin(商標)(トラスツズマブ)、またはXolair(商標)(オマリズマブ)など、臨床状況において効率的であることが示され、類似する投与レジメン(すなわち製剤および/または用量および/または投与プロトコール)は、抗体と共に使用されてもよい。たとえば、医薬組成物中に存在する抗体は、100mg(10mL)または500mg(50mL)使い捨てバイアル中に10mg/mLの濃度で供給することができる。産物は、9.0mg/mL塩化ナトリウム、7.35mg/mLクエン酸ナトリウム二水和物、0.7mg/mLポリソルベート80、および注射用滅菌水においてIV投与のために製剤される。pHは、6.5に調整される。例示的な医薬組成物中の抗体に適した投薬量範囲は、約1mg/m〜500mg/mであってもよい。しかしながら、これらのスケジュールは、例示的であり、最適なスケジュールおよびレジメンは、臨床試験において決定されなければならない、医薬組成物における特定の抗体の親和性および耐用性を考慮に入れて適応させることができることが理解されるであろう。注射(たとえば筋肉内、静脈内)のための医薬組成物は、滅菌緩衝用水(たとえば筋肉内については1ml)および約1ng〜約100mg、たとえば約50ng〜約30mgまたはそれを超える、たとえば約5mg〜約25mgの抗KIR3DL2抗体を含有するように調製することができる。
【0185】
他の実施形態によれば、抗体組成物は、抗体が特にPTCLの処置のために投与されている特定の治療目的のために通常利用される作用物質を含む他の治療剤をさらに含んでいてもよい。さらなる治療剤は、処置されている特定の疾患または状態のための単独療法におけるその作用物質について典型的に使用される量で組成物中に通常存在するであろう。そのような治療剤は、抗炎症剤、ステロイド、免疫系抑制剤、抗生物質、抗ウイルス薬、ならびに他の抗体およびその断片を含むが、これらに限定されない。
【0186】
悪性疾患の診断および処置
個人における末梢T細胞リンパ腫の診断、予後、およびモニタリングにおいて有用な方法が提供される。一実施形態では、方法が、患者由来の生物学的サンプルにおける、たとえば、生物学的サンプルにおいて見られる腫瘍細胞におけるKIR3DL2核酸またはポリペプチドの発現のレベルを決定するステップを含む。一実施形態では、方法が、生物学的サンプルにおけるKIR3DL2核酸またはポリペプチドの発現のレベルを決定するステップおよびそのレベルを、健康な個人に対応する基準レベル(たとえば値、弱い細胞表面染色など)と比較するステップを含む。生物学的サンプルが基準レベルと比較して増加したレベルでKIR3DL2核酸またはポリペプチドを発現するという決定は、患者が末梢T細胞リンパ腫を有することを示す。任意選択で、生物学的サンプルにおけるKIR3DL2ポリペプチドの検出は、リンパ球の表面上に発現されるKIR3DL2ポリペプチドを検出するステップを含む。
【0187】
一実施形態では、方法が、(a)個人が末梢T細胞リンパ腫を有するかどうかを決定するステップおよび(b)個人が末梢T細胞リンパ腫を有する場合、個人が、KIR3DL2ポリペプチドを発現する末梢T細胞リンパ腫細胞を有するかどうかを決定するステップを含む。
【0188】
患者のある体区画内に存在する悪性PTCL細胞の割合(たとえばパーセンテージ)の評価を可能にするPTCLの発症レベルの評価(疾患の病期分類)のための方法もまた提供される。この方法によれば、前記体区画から収集された生物学的サンプル由来の細胞を、抗KIR3DL2抗体と接触させ、それらの表面にKIR3DL2ポリペプチドを発現する腫瘍細胞(たとえば細胞の割合)が測定される。細胞は、たとえばCD4+細胞またはCD4−CD8+細胞であってもよい。腫瘍細胞がKIR3DL2を発現するまたは優勢に発現するという発見は、PTCLが侵攻性または進行型PTCL(たとえばステージIV、またはより一般にはステージII以降)であることを示す。
【0189】
PTCL診断のための方法であって、個人からの生物学的サンプル由来の細胞を抗KIR3DL2抗体と接触させるステップおよびそれらの表面にKIR3DL2ポリペプチドを発現するT細胞の割合(たとえばパーセンテージ)を測定するステップおよびそのような割合を、非PTCLヒトにおいて(たとえば健康なヒトにおいて)観察される、それらの表面にKIR3DL2ポリペプチドを発現するT細胞の平均的な割合(たとえばパーセンテージ)と比較するステップを含み、前記測定された割合が前記平均的な割合よりも有意に高い場合、PTCL陽性の診断がなされる、方法もまた提供される。
【0190】
PTCLを有する、PTCLに感受性である、またはPTCLを経験したことがある個人を処置するための治療方法であって、処置が、抗KIR3DL2抗体、抗KIR3DL2抗体組成物、および/または関連する組成物を、PTCLを有するまたはそれに感受性である個人に投与することを含む方法がさらに提供される。一実施形態では、PTCLが、侵攻性または進行型PTCL(たとえばステージIV、またはより一般にはステージII以降)である。一実施形態では、PTCLが、非皮膚PTCLである。一実施形態では、PTCLが、侵攻性T細胞リンパ腫である。一実施形態では、患者が、再発性または難治性疾患を有する。一実施形態では、患者が、疾患進行について不良な予後(たとえば生存について不良な予後)を有するまたは療法、たとえば抗体療法、抗CD30抗体療法、化学療法などに対する応答について不良な予後を有する。
【0191】
一実施形態では、PTCLが、侵攻性T細胞新生物である。一実施形態では、PTCLが、侵攻性T細胞新生物である。一実施形態では、PTCLが、侵攻性非皮膚PTCLである。一実施形態では、PTCLが、侵攻性皮膚PTCL、任意選択で、原発性皮膚CD4+小/中T細胞リンパ腫、または原発性CD8+小/中T細胞リンパ腫である。PTCLおよびPTCL−NOSは、別個の病態と考えられる皮膚T細胞リンパ腫セザリー症候群および菌状息肉腫以外の疾患であることが特定されてもよい。
【0192】
一実施形態では、PTCLが、節性の(たとえば主としてまたは優勢に節性の)PTCLである。優勢に節性のPTCLは、とりわけ、PTCL−NOS(末梢T細胞リンパ腫、非特定型)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)および血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)を含む。たとえば、PTCLは、侵攻性、非皮膚、優勢に節性のPCTLであってもよい(疾患は節外性の症状をさらに有していてもよい)。
【0193】
一実施形態では、PTCLが、節外性の(たとえば主として節外性の)PTCLである。たとえば、PTCLは、侵攻性、非皮膚、節外性PCTLであってもよい。
【0194】
一実施形態では、PTCLが、成人T細胞白血病またはリンパ腫(ATL)、たとえばHTLV+ATLである。
【0195】
一実施形態では、PTCLが、節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型である。一実施形態では、PTCLが、腸症関連T細胞リンパ腫である。
【0196】
一実施形態では、PTCLが、肝脾T細胞リンパ腫、任意選択で肝脾αβT細胞リンパ腫、任意選択で肝脾γδT細胞リンパ腫である。
【0197】
一実施形態では、PTCLが、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、任意選択でALK+ALCL、任意選択でALK−ALCLである。ALK+ALCLは、一般に、通常療法を使用すると好都合な予後徴候を享受する(93%の5年間の生存)が、ALK−ALCLは、不良な予後徴候(37%)を有する。ALCLは、一様なCD30表面発現によって一般に特徴付けられる。そのため、抗KIR3DL2抗体は、ALCLの処置のために抗CD30抗体(たとえばAdcetris(商標)(ブレンツキシマブベドチン、Seattle Genetics,Inc.))と組み合わせて使用することができる。ALCLはまた、時々、CD4−CD8+の場合があるが、一般に、CD4+でもある。そのため、抗KIR3DL2抗体は、ALCLを処置するために抗CD4抗体と組み合わせて使用することができる。
【0198】
一実施形態では、PTCLが、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)、任意選択で皮膚AITL、任意選択で、原発性皮膚CD4+小/中T細胞リンパ腫、または原発性CD8+小/中T細胞リンパ腫、任意選択で非皮膚AITLである。
【0199】
一実施形態では、PTCLが、腸管リンパ腫、たとえば腸管ALCLである。
【0200】
一実施形態では、PTCLが、T細胞前リンパ球性白血病である。
【0201】
一実施形態では、PTCLが、PTCL−NOS(末梢T細胞リンパ腫、非特定型)である。PCTL−UまたはPTCL−非特定とも呼ばれるPTCL−NOSは、主として節性型である侵攻性リンパ腫であるが、節外性病変が一般的である。大多数の節性の症例は、CD4およびCD8であり、CD30は、大細胞変異体において発現され得る。PTCL−NOSを有するほとんどの患者は節性病変の症状を示すが、多くの節外性の部位もまた、含まれてもよい(たとえば肝臓、骨髄、胃腸、皮膚。研究は、一般に、標準的な化学療法を使用すると、ほぼ30%〜35%の5年の全生存を報告する。過去に、レンネルトリンパ腫、Tゾーンリンパ腫、多型性T細胞リンパ腫、およびT−免疫芽球性リンパ腫など、T細胞新生物の見分けのつくサブタイプに対応する多くの明確な存在が、記載されたが、これらが特有な臨床病理学的な存在に相当するという証拠はなお欠いている。この理由で、造血およびリンパ系新生物の最近の世界保健機構(WHO)の分類は、単一の広範なカテゴリーのPTCL−NOS/U下にこれらをまとめた。そのため、PTCL−NOSは、T細胞前リンパ球性白血病、ATL/成人T細胞白血病、節外性NK−/T細胞白血病鼻型、EATL/腸疾患型T細胞リンパ腫、肝脾T細胞リンパ腫、皮下脂肪組織炎様のT細胞リンパ腫、ALCL/未分化大細胞リンパ腫、および/またはAITL/血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫など、ある特有な臨床病理学的な存在を除外することが特定されてもよい。抗KIR3DL2抗体は、PTCL−NOSを処置するために抗CD4抗体と組み合わせて使用することができる。抗KIR3DL2抗体は、CD30+であるPTCL−NOSを処置するために抗CD30抗体と組み合わせて使用することができる。
【0202】
たとえば、PTCL診断基準は、世界保健機構(WHO)の分類体系に従う標準的な治療指針のものとすることができる(たとえばWorld Health Organization.WHO Classification of Tumoours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues,4th ed.Lyon,France:IARC Press,2008を参照されたい)。たとえば、開示が参照により本明細書に組み込まれるFoss et al.(2011)Blood 117:6756−6767もまた参照されたい。
【0203】
例示的な一態様では、検出可能なレベルの癌細胞を有する哺乳動物宿主(たとえばヒト患者)におけるPTCLの進行を低下させるための方法であって、抗KIR3DL2抗体、抗KIR3DL2抗体組成物、または関連する組成物(たとえば抗KIR3DL2抗体をコードする核酸)を、検出可能に宿主における血液悪性疾患の進行を低下させるのに十分な量で投与するステップを含む、方法が提供される。
【0204】
例示的な一態様では、不良な疾患予後を有するおよび/または再発したまたは第1の治療剤による療法に抵抗性であるもしくは応答性ではない個人におけるPTCLを処置するための方法が提供される。
【0205】
疾患または癌診断および進行は、特定のタイプの疾患についての標準的な基準によって定めることができる。PTCL(たとえばPTCL−NOS)は、典型的に、細かい免疫組織化学的検査、フローサイトメトリー、細胞遺伝学および分子遺伝学により補足された、末梢血の検査または組織学的な特徴についての組織生検に基づく。検査は、たとえば、全血球数および分画(full blood count and differential)、腎臓および肝臓機能の試験、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)、ベータ2ミクログロブリン、アルブミン、血清カルシウム、尿酸、骨髄生検材料、胸部X線、ならびに胸部、腹部および骨盤のコンピューター断層撮影(CT)スキャンを含んでいてもよい。進行は、任意選択で、潜在性細胞の選択的なクローン性増殖を評価することによって決定される。癌および癌進行を検出するための方法は、いくつかの例が当技術分野において知られている、任意の適した技術によって実現することができる。適した技術の例は、PCRおよびRT−PCR(たとえば癌細胞に関連する遺伝子または「マーカー」の)、生検、画像処理技術、核型分析および他の染色体分析、イムノアッセイ/免疫細胞化学的検出技術、組織学的および/または組織病理学アッセイ、細胞動態研究および細胞周期分析、フローサイトメトリー、ならびに物理的検査技術(たとえば物理的症状についての)を含む。
【0206】
一実施形態では、PTCL(たとえばPTCL−NOS)の診断または評価が、染色体分析を含む。PTCL−NOSの症例は、3q、6q、9p、10q、12q、および/または5qにおいて報告された損失ならびに8q、9p、および/または19qを含む繰り返される染色体の増加を有する不均質で変異性の形態を示すことが多い。PTCL−NOSにおけるあるCGH研究は、7q22−31、1q、3p、5p、および8q24qterの頻繁な増加ならびに6q22−24および10p13pterの損失を示し、複雑な核型を有する症例は、不良な疾患予後を有した。
【0207】
一実施形態では、PTCLの診断または評価が、バイオマーカー分析を含む。一実施形態では、不良な疾患予後を有する患者が、バイオマーカー分析によって同定され、核酸またはタンパク質の存在または非存在(たとえばそのレベル)が、患者由来の生物学的サンプルにおいて(たとえば患者由来の腫瘍細胞において)検出される。一連のバイオマーカーは、たとえば、p53、Ki−67、BCL−2、BCL−XL、CD26、EBV、MDR、CCND2、CCR4、NK−Kb、CCR3、CXCR3、PRDM1、およびALK−1を含めて、PTCLにおいて知られている。
【0208】
一実施形態では、PTCLの診断または評価が、ケモカイン受容体CXCR3および/またはCCR4を検出すること(たとえば、CXCR3および/またはCCR4核酸またはタンパク質の存在または非存在、CXCR3および/またはCCR4核酸またはタンパク質のレベルを検出すること)を含む。CXCR3およびCCR4は、それぞれ、PTCL−NOSの63%および34%において見られた(Percy et al.Int.Class Diseases for Oncol.(ICD−O−3).3rd ed.Geneva,Switzerland:World Health Organization(2000))。一実施形態では、患者がCXCR3陽性であり、かつCCR4陰性であるPTCL(たとえばPTCL細胞)を有するという決定が、患者が不良な疾患予後を有することを示す。
【0209】
対象に抗KIR3DL2抗体を送達すること(直接的な投与または抗KIR3DL2抗体をコードする核酸配列を含むポックスウイルス遺伝子導入ベクターからなど、対象における核酸からの発現によって)および本明細書における他の方法を実施することは、癌進行の任意の適した側面(特にPTCL進行)を低下させる、処置する、予防する、そうでなければ寛解させるために使用することができる。本明細書における方法は、腫瘍成長(たとえばパーセンテージ(健康なT細胞と比較した腫瘍細胞)、血行路中の腫瘍細胞の数)およびそれと関連する任意のパラメーターまたは症状(たとえばバイオマーカー)の低下および/または回復において特に有用になり得る。癌進行のそのような側面を独立しておよび一括して低下させる、予防する、そうでなければ寛解させるための方法は、有利な特徴である。
【0210】
他の態様では、癌進行の危険性を低下させる、イニシエーションを受けた細胞集団におけるさらなる癌進行の危険性を低下させる、および/またはヒト患者における癌進行を低下させるための治療用レジメンを提供するための方法であって、
応答(部分的なまたは完全な応答)を実現するのに十分な量およびレジメンで1つ以上の第1の処置(たとえば化学療法剤または抗体などの導入療法)を患者に投与するステップならびに次いで、ある量の抗KIR3DL2抗体または関連する組成物の量を患者に投与する(または組み合わせ投与方法を適用する)ステップを含む方法が提供される。
【0211】
さらなる態様では、ヒト患者などの哺乳動物宿主におけるPTCLの寛解を促進するための方法であって、宿主におけるPTCL寛解を促進するために、抗KIR3DL2抗体を含む組成物を宿主に投与するステップを含む方法が提供される。
【0212】
さらなる態様では、PTCLを発症する危険性を低下させる、癌性の状態の発病までの時間を低下させる、および/または早期段階において診断されたPTCLの重症度を低下させるための方法であって、所望の生理学的効果を実現するために予防有効量の抗KIR3DL2抗体または関連する組成物を宿主に投与するステップを含む方法が提供される。
【0213】
さらなる態様では、PTCLと診断されたヒト患者において適切な期間にわたって生存の見込みを増加させるための方法が提供される。他の態様では、PTCL患者のクオリティーオブライフを改善するための方法であって、そのクオリティーオブライフを改善するのに有効な量で組成物を患者に投与するステップを含む方法が提供される。さらなる態様では、本明細書において記載される方法は、たとえばPTCL細胞の総数が低下するように、脊椎動物宿主においてPTCL細胞の数を有意に低下させるために適用することができる。関連する意味では、ヒト癌患者などの脊椎動物においてPTCL細胞を死滅させる(たとえばその死を直接または間接的に引き起こす)ための方法が提供される。
【0214】
他の実施形態によれば、抗体組成物は、抗体が特にPTCLの処置のために投与されている特定の治療目的のために通常利用される作用物質を含む1つ以上の他の治療剤との処置の組み合わせにおいて使用されてもよい。さらなる治療剤は、処置されている特定の疾患または状態のための単独療法におけるその作用物質について典型的に使用される量および処置レジメンで通常投与されるであろう。
【0215】
たとえば、第2の治療剤は、1つ以上の化学療法薬、腫瘍ワクチン、腫瘍細胞上の癌特異的抗原に結合する抗体(たとえば抗CD30抗体)、腫瘍細胞に対してADCCを誘発する抗体、免疫応答を強化する抗体などを含んでいてもよい。さらに、抗癌剤は、アルキル化剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤などの細胞傷害性抗生物質、植物誘導体、RNA/DNA代謝拮抗物質、および有糸分裂阻害剤を含む。例として、たとえば、シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン、プロカルバジン、メクロレタミン、シクロホスファミド、カンプトセシン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブチル、ブスルファン、ニトロソ尿素、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、マイトマイシン、エトポシド(VP16)、タモキシフェン、ラロキシフェン、タキソル、ゲムシタビン、ナベルビン、トランスプラチナム(transplatinum)、5−フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチンおよびメトトレキサート、または前述のものの任意のアナログもしくは誘導変異体を含んでいてもよい。
【0216】
PTCLの処置のために現在使用されているまたは試験されている薬剤は、とりわけ、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾン)などの化学療法剤、アントラサイクリン、葉酸代謝拮抗薬、シュードモナス(Pseudomonas)毒素に融合された抗CD25などのコンジュゲート、ジフテリア毒素と融合されたIL−2標的ドメイン、オーリスタチン(モノメチルオーリスタチン−E)にコンジュゲートされた抗CD30抗体、HDAC阻害剤、レナリドマイド、抗CD52、抗VEGF(ベバシズマブ)、抗CD30(adcetris)、抗CCR4、抗CD4(たとえばザノリムマブ)、および抗CD2などのモノクローナル抗体、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、ゲムシタビン、ネララビン、およびペントスタチンなどのヌクレオシド類似体、ボルテゾミブなどのプロテアソーム阻害剤、ならびにプロテインキナーゼCの選択的阻害剤(たとえばエンザスタウリン)またはsyk阻害剤(たとえばR788)などのシグナル伝達阻害剤を含む。
【0217】
処置方法では、KIR3DL2結合化合物および第2の治療剤は、別々に、一緒に、もしくは連続してまたはカクテル中で投与することができる。いくつかの実施形態では、KIR3DL2結合化合物が、第2の治療剤の投与の前に投与される。たとえば、KIR3DL2結合化合物は、第2の治療剤の投与のおよそ0〜30日前に投与することができる。いくつかの実施形態では、KIR3DL2結合化合物が、第2の治療剤の投与の約30分〜約2週間、約30分〜約1週間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、約6時間〜約8時間、約8時間〜1日、または約1〜5日前に投与される。いくつかの実施形態では、KIR3DL2結合化合物が、治療剤の投与と同時に投与される。いくつかの実施形態では、KIR3DL2結合化合物が、第2の治療剤の投与の後に投与される。たとえば、KIR3DL2結合化合物は、第2の治療剤の投与のおよそ0〜30日後に投与することができる。いくつかの実施形態では、KIR3DL2結合化合物が、第2の治療剤の投与の約30分〜約2週間、約30分〜約1週間、約1時間〜約2時間、約2時間〜約4時間、約4時間〜約6時間、約6時間〜約8時間、約8時間〜1日、または約1〜5日後に投与される。
【実施例】
【0218】
実施例1 − KIR3DL2選択的抗体の生成
KIR3DL2に結合するが、密接に関連するKIR3DL1に結合しない抗体は、組換えKIR3DL2−Fc融合タンパク質によりマウスを免疫化することによって生成した。成長中のハイブリドーマの上清(SN)は、セザリー症候群細胞株(HUT78、COU−L)およびHEK−293T/KIR3DL2ドメイン0−eGFPに対してフローサイトメトリーによって試験した。最初のスクリーニングから選択した、可能性として興味深いハイブリドーマは、96ウェルプレート中で限界希釈技術によってクローニングした。第2のスクリーニングは、HUT78、COU−L、HEK−293T/KIR3DL1ドメイン0−eGFP、およびHEK−293T/KIR3DL2ドメイン0−eGFPに対してフローサイトメトリーによってサブクローンの上清を試験することによる、関心のあるハイブリドーマの選択を伴った。陽性のサブクローンは、腹水を産生するようにマウスに注射し、関心のある抗体は、ヒトKIR3DL2発現細胞への結合に基づく様々なアッセイフォーマットが後続するrec KIR3DL2チップを使用するBiacoreアッセイにおいて試験する前に精製した。
【0219】
抗体の重(VH)および軽(VL)鎖の可変ドメインの配列は、それぞれの抗体のcDNAからPCRによって増幅した。増幅した配列は、アガロースゲル上に流し、次いで、Qiagen Gel Extractionキットを使用して精製した。次いで、VHおよびVL配列は、メーカーの指示に従ってInFusionシステム(Clontech)を使用して、Lonza発現ベクター(Double−Gene Vectors)の中にサブクローニングした。シークエンシングの後に、VHおよびVL配列を含有するベクターは、Promega PureYield(商標)Plasmid Maxiprep Systemを使用して、Maxiprepとして調製した。次いで、ベクターは、メーカー指示に従って、InvitrogenのLipofectamine 2000を使用するHEK−293T細胞トランスフェクションに使用した。生成された抗体は、とりわけ、19H12および12B11を含んだ。
【0220】
競合アッセイは、記載される方法に従ってフローサイトメトリーによって行った。Hut−78細胞を収集し、19H12、12B11、およびAZ158(以前に同定)(0.006〜200μg/ml)を含む、抗体の5μg/mlの増加濃度を使用して、4℃で、1時間、PBS 1×/BSA 0,2%/EDTA 2mMバッファー中で染色した。2回の洗浄の後に、染色データは、BD FACS Canto IIで獲得し、FlowJoソフトウェアを使用して分析した。
【0221】
増加濃度の(裸の)19H12、12B11、およびAZ158は、HUT78 SS細胞株の表面でKIR3DL2に結合した標識抗体をシフトさせるために使用した。抗体AZ158(抗D0ドメイン抗体)は、KIR3DL2への結合についてKIR3DL2抗体19H12にも12B11にも競合しない。
【0222】
抗体は、一連のKIR3DL2突然変異体への結合についてさらに試験した。抗体19H12および12B11は、非突然変異野生型KIR3DL2(WTaKIR3DL2)への結合についていかなる損失も示さなかったが、P179TおよびS181T置換を有する突然変異体11ならびにV178AおよびH180S置換を有する突然変異体11A1への結合を損なった。そのため、これらの抗体19H12、18B10、および12B11の主要なエピトープは、残基P179、S181、V178、および/またはH180を含む。突然変異体11における位置179および181のこれらの残基は、KIR3DL1中に存在する残基に相当する(KIR3DL1はT179およびT181を有する)。残基P179およびS181は、特に、KIR3DL2のD1ドメイン内にかつHLA結合領域(すなわちHLA結合ポケット)のKIR3DL2タンパク質上の反対の面にある。抗体15C11、19H12、18B10、および12B11のそれぞれは、置換E130S、H131S、およびR145Sを有する突然変異体M11A4への結合を低下させた(15C11および19H12については結合の完全な損失)。突然変異体11における位置179および181のこれらの残基は、KIR3DL1中に存在する残基に相当する(KIR3DL1はT179およびT181を有する)。残基P179およびS181は、特に、KIR3DL2のD1ドメイン内にかつHLA結合領域(すなわちHLA結合ポケット)のKIR3DL2タンパク質上の反対の面にある。これらの突然変異残基に隣接する表面に曝露した残基もまた、たとえば、P179/S181エピトープの領域においてKIR3DL2の表面に位置するが、抗体の結合の損失をもたらさなかったKIR3DL2突然変異の領域(たとえば突然変異体5(残基P66)および突然変異体8(残基V127))の外側に位置する残基N99、H100、E130、H131、F132、V178、H180、P182、Y183、およびQ184(配列番号1に関して)を含めて、抗体のエピトープに寄与し得る。
【0223】
2013年9月17日に提出されたPCT/欧州特許出願公開第2013/069302号明細書において開示された抗体2B12および他の抗体は、I60NおよびG62S置換を有する突然変異体への結合を損失し、P14S、S15A、およびH23S置換を有する突然変異体への結合が減少したが、あらゆる他の突然変異体への結合を失わなかった。そのため、これらの抗体の主要なエピトープは、残基I60および/またはG62を含む(また、エピトープは、任意選択で、P14、S15、およびH23の1つ以上をさらに含む)。残基60および62は、KIR3DL2のD0ドメイン内にある。残基14、15、23、60、および61は、KIR3DL2のD0ドメイン内にある。
【0224】
実施例2 − 抗体は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を介してKIR3DL2発現標的を死滅させることができる
ADCCメカニズムを通しての細胞溶解は、放射活性に基づく51Cr放出実験においてモニターした(あらかじめ負荷した標的細胞から放出される放射活性のレベルはそれらの死に比例する)。100万の標的細胞に37℃で1時間51Crを負荷し、3回洗浄した。3,000の細胞をウェル(U字底96ウェルプレート)ごとに接種し、試験mAbを10または20μg/ml最終濃度で追加する(あるいは用量−応答関係が研究される場合、増加濃度)。エフェクター細胞は、定められたエフェクター:標的比(一般に10:1)で追加し、混合物を4時間、37℃でインキュベートした。上清は、Lumaplate装置で分析する。
【0225】
抗KIR3DL2 mAbは、KIR3DL2トランスフェクトB221標的細胞を死滅させるために同じ最終濃度(10μg/ml)で試験した。19H12を含むmAbは、KIR3DL2発現B221標的に対するADCCを媒介するのに効果的であった。
【0226】
実施例3 − KIR3DL2発現ヒト腫瘍のマウス異種移植片モデルにおける活性
腫瘍細胞株B221およびRAJIはヒトKIR3DL2を発現するように作製した。B221−KIR3DL2およびRAJI−KIR3DL2モデルに使用した免疫を損なったマウスは、Charles River Laboratoriesから購入したNOD−SCIDとした。以下のモデルにおいて、500万のヒトB221−KIR3DL2またはRAJI−KIR3DL2腫瘍細胞(ビヒクルとしての100μl PBS中)は、0日目(D0)、すなわち処置開始(D1)の1日前にIV移植した。D1から、マウスは、PBS中で希釈した、様々な用量の抗KIR3DL2 mAb(用量はマウス体重に適応させた)、全実験の期間の間、1週間当たりに2回の注射によりIV処置した。
実験に応じて含められたコントロール群:
− 正常な/腫瘍成長に冒されていないコントロールとしてのPBS/プラセボ処置マウス;
− 無関係の抗原に対して向けられる、同じ用量のアイソタイプコントロール対応mAbを注射したマウス。
【0227】
マウスは、計量し、モデルによっては2〜5日ごとに臨床的症状について観察した。体重変化のパーセントは、腫瘍移植前のD0での体重または実験の間に達した最も高い体重と比較して計算した。マウスの死または重要な体重減少は、記録し、生存Kaplan−Meier曲線を書き、マウスのコントロール群と比較した生存における改善を計算するために使用した。
【0228】
IgG2bアイソタイプマウス抗KIR3DL2 19H12抗体(週に二度300μg/マウスで与える)の効能は、SC B221−KIR3DL2異種移植片またはRAJI−KIR3DL2異種移植片(群当たりn=6 NOD−SCIDマウス)に対して別々に試験した。抗KIR3DL2抗体により処置した動物は、アイソタイプコントロール対応mAbにより処置したマウスと比較して生存の増加を示した。
【0229】
実施例4 − 改善された検出方法はKIR3DL2陽性の腫瘍を明らかにする
RAJI−KIR3DL2モデルおよびRAJI−KIR3DL2細胞株由来の腫瘍生検材料を得、染色を、AZ158抗体(国際公開第2010/081890号パンフレットを参照されたい)または抗体12B11(実施例1を参照されたい)を使用して、凍結サンプルに対して実行した。KIR3DL2は、BenchMark XT Ventana Rocheによる免疫染色に適応させた標準的なプロトコールに従ってDAB色素生成検出によって抗KIR3DL2抗体により染色した。すべての染色コントロールアイソタイプ(mIgG1)およびコントロールについてDABを実行した。驚いたことに、AZ158は陰性であったが、同じ濃度(5μg/ml)の抗体の12B11抗体を使用した場合、腫瘍は陽性であった(図1を参照されたい)。抗体AZ158の濃度の上昇(50μg/mlまで)は、腫瘍サンプルを健康な組織と区別するのを可能にしなかった広範囲なバックグラウンド染色を発生させた。
【0230】
次に、あらかじめAZ158により染色した癌患者由来の腫瘍生検材料を抗体12B11を使用して再試験した。AZ158でKIR3DL2陰性であった生検材料を12B11により染色した(すなわち、KIR3DL2陽性になった)。結果を図2に示す。
【0231】
実施例5 − KIR3DL2はPTCLにおいて発現される
PTCL患者由来の腫瘍生検材料を得、染色を凍結サンプルに対して実行した。KIR3DL2は、BenchMark XT Ventana Rocheによる免疫染色に適応させた標準的なプロトコールに従ってDAB色素生成検出によって抗KIR3DL2抗体12B11(mIgG1)により染色した。すべての染色コントロールアイソタイプ(mIgG1)およびコントロールについてDABを実行した。CD30をさらに染色した。腫瘍3、4、および5は同じ患者由来のものであった。腫瘍1〜5は、PTCL非特定型を有する患者由来のものである。腫瘍6〜8は、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)である菌状息肉腫のサンプルである。
【0232】
結果を下記の表Aに示す(LN=リンパ節)。腫瘍サンプル特質を表Bに示す。腫瘍サンプル3、4、および5が得られた患者由来のサンプルのそれぞれのPTCLは、強い膜染色を有し、かなりのパーセンテージの細胞がKIR3DL2陽性であった。本発明者らはまた、サンプル3〜5が得られた患者が進行型(ステージIV)疾患を有したが、サンプル1、2、6、7、および8がそれほど進行型ではない疾患(ステージIまたはII)を示し、すべて染色されなかったまたはKIR3DL2+腫瘍細胞のパーセンテージが低かったことにも注目する。いくつかの腫瘍は高レベルでKIR3DL2を発現することができ、したがって、KIR3DL2結合剤によるターゲティングに適しているが、腫瘍細胞は、疾患のより進行型のステージまたはより侵攻性の疾患でNKマーカーKIR3DL2を獲得し得ることが可能である。そのため、KIR3DL2は、侵攻性PTCLおよび/または進行疾患の処置に特に適した標的となり得る。さらに、初期のステージの疾患を有する患者は、腫瘍細胞の表面上にKIR3DL2の顕著な発現を有する患者を同定するためにKIR3DL2結合剤を使用する処置または診断アッセイから利益を得てもよい。さらに、そのKIR3DL2陽性PTCL−NOS腫瘍は、CD30陰性の症例を含むことが分かった;そのため、KIR3DL2は、抗CD30抗体を使用することができない場合(または抗CD30抗体に抵抗性の腫瘍である場合)、治療標的にさらに相当し得る。
【0233】
実施例6 − KIR3DL2はALCLおよびオルト内臓節外性疾患(NK/Tリンパ腫およびEATL)由来のサンプルにおいて発現される
MEC04およびSNK6 NK/Tリンパ腫細胞は、様々な細胞表面マーカーの特徴付けと共に、フローサイトメトリー(FACS)を使用して、KIR3DL2発現について染色した。KIR3DL2は、フィコエリトリン(PE)に連結された抗KIR3DL2抗体により染色した。評価したさらなるマーカーは、hCD56 PE、hCD183/CXCR3 PE、hCD3 PE、hCD4 PE、hCD8 PE、およびCD54/ICAM PEであった。細胞は収集し、PE標識抗体を使用して染色した。2回の洗浄の後に、染色は、BD FACS Canto IIで獲得し、FlowJoソフトウェアを使用して分析した。
【0234】
結果を図3に示す。抗KIR3DL2抗体は、MEC04細胞上で強い染色を示した。MEC04細胞は、さらに、CD183(CXCR3)、CD56、およびCD54(ICAM)による染色について陽性であったが、CD3、CD4、またはCD8について陽性ではなかった(節外性NK/Tリンパ腫のうちで最も一般的な表現型は、表面CD3−およびCD56+である)。
【0235】
NK/Tリンパ腫細胞、特に節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型は、そのため、有意なレベルでKIR3DL2を発現することができ、それによって、抗KIR3DL2抗体によりそのような疾患を治療する可能性をもたらす。さらに、KIR3DL2陽性NK/Tリンパ腫腫瘍は、CD183(CXCR3)、CD56、およびCD54(ICAM)を発現することが分かり、不良な予後の患者、たとえば、不良な疾患予後に典型的に関連するCXCR3発現を有する患者において抗KIR3DL2の投与を可能にし得る。
【0236】
研究は、標識抗KIR3DL2抗体により凍結組織切片中のヒト患者由来の原発性腫瘍細胞を染色することによって、患者サンプルについて、また様々な徴候について確認を提供するために、免疫組織化学的検査(IHC)によって実行した。手短かに言えば、KIR3DL2発現について陽性および陰性であることが知られている細胞株を陽性および陰性コントロールとしてそれぞれ使用した。NK/Tリンパ腫、鼻型において、6つの患者サンプルを試験し、そのうちの5つのサンプルが説明可能であった。2つの説明可能なサンプルは陽性に染色され、その3つは染色されず、NK/Tリンパ腫がKIR3DL2を発現することを確認した。腸症関連T細胞リンパ腫(EATL)と診断された患者由来のサンプルにおいて、5つの説明可能なサンプルのうち、2つは陽性に染色され、3つは陰性に染色され、EATL細胞がKIR3DL2を発現することができることを確認した。未分化大細胞リンパ腫(ALCL)と診断された患者由来のサンプルにおいて、4つの説明可能な患者サンプルのうち、2つは陽性に染色され、2つは陰性に染色され、ALCL細胞がKIR3DL2を発現することができることを確認した。KIR3DL2について陽性に染色されたALCLのうちで、サンプルはALK+およびALK−の両方を含んだ。
【0237】
【表1】
【0238】
【表2】
【0239】
本明細書において引用される刊行物、特許出願、および特許を含むすべての参考文献は、それらの全体が参照により、また、あたかもそれぞれの参考文献が、参照により組み込まれることが個々にかつ明確に示され、かつ本明細書においてその全体が示されるのと同じ程度まで(法律によって許可される最大限の程度まで)、本明細書において別記される特定の文献の組み込みが別々に提供されるにもかかわらず、本明細書に組み込まれる。
【0240】
本発明を説明する文脈における用語「1つの(a)」および「1つの(an)」および「その(the)」ならびに類似する指示語の使用は、特に指定のない限りまたは文脈によって明らかに否定されない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されたい。
【0241】
特に指定のない限り、本明細書において提供される厳密な値はすべて、対応する近似値の代表である(たとえば、特定の因子または測定値に関して提供されるすべての厳密な例示的な値は、適切な場合、「約」によって修飾される、対応する近似の測定値も提供すると考えることができる)。
【0242】
要素に関して「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、または「含有する(containing)」などの用語を使用する本発明の任意の態様または実施形態の本明細書における記載は、特に指定のない限りまたは文脈によって明らかに否定されない限り、その特定の要素「からなる」、「から本質的になる」、または「を実質的に含む」本発明の類似する態様または実施形態について支持を提供することが意図される(たとえば、特定の要素を含むとして本明細書において記載される組成物はまた、特に指定のない限りまたは文脈によって明らかに否定されない限り、その要素からなる組成物を記載することが理解されるべきである)。
【0243】
本明細書において提供されるあらゆる実施例または例示的な用語(たとえば「など」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることが意図され、特に主張されない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる用語も、本発明の実施にとって不可欠なものとして主張されていない要素を示すと解釈されるべきでない。
図1
図2
図3
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]