【文献】
Clinical Journal of Oncology Nursing,2009年,Vol.13, No.5,p.558-563
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
腸原発性、非膵臓原発性もしくは原発未知の神経内分泌腫瘍、症候性の内分泌腺生成神経内分泌腫瘍、または非機能的な神経内分泌腫瘍を処置するための薬学的組成物の製造における、有効量の7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オンまたはその薬学的に受容可能な塩もしくは立体異性体の使用。
上記薬学的組成物は、腸原発性、非膵臓原発性もしくは原発未知の神経内分泌腫瘍、症候性の内分泌腺生成神経内分泌腫瘍、または非機能的な神経内分泌腫瘍を有する患者において、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)によって決定されているような完全奏効、部分奏効または安定を実現するためのものである、請求項1に記載の使用。
【発明を実施するための形態】
【0014】
〔1 定義〕
「アルキル」基は、1〜10の炭素原子(典型的に1〜8の炭素、またはいくつかの実施形態において、1〜6、1〜4もしくは2〜6の炭素原子)を有しており、飽和、部分的に飽和または不飽和の直鎖状または分枝鎖状の、環状ではない炭化水素である。代表的なアルキル基としては、−メチル、−エチル、−n−プロピル、−n−ブチル、−n−ペンチルおよび−n−ヘキシルが挙げられる。飽和した分枝鎖状のアルキルとしては、−イソプロピル、−sec−ブチル、−イソブチル、−tert−ブチル、−イソペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチルおよび2,3−ジメチルブチルなどが挙げられる。不飽和のアルキル基の例としては、なかでも、ビニル、アリル、−CH=CH(CH
3)、−CH=C(CH
3)
2、−C(CH
3)=CH
2、−C(CH
3)=CH(CH
3)、−C(CH
2CH
3)=CH
2、−C≡CH、−C≡C(CH
3)、−C≡C(CH
2CH
3)、−CH
2C≡CH、−CH
2C≡C(CH
3)および−CH
2C≡C(CH
7CH
3)が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、置換され得るか、または非置換であり得る。一部の実施形態において、本明細書に記載のアルキル基が「置換されている」とき、それらは、本明細書に開示されている例示的な化合物および実施形態に見られるような1つ以上の任意の置換基、ならびにハロゲン(クロロ、ヨード、ブロモまたはフルオロ);ヒドロキシル;アルコキシ;アルコキシアルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシ;ニトロ;シアノ;チオール;チオエーテル;イミン;イミド;アミジン;グアニジン;エナミン;アミノカルボニル;アシルアミノ;ホスホネート;ホスフィン;チオカルボニル;スルホニル;スルホン;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;尿素;ウレタン;オキシム;ヒドロキシルアミン;アルコキシアミン;アラルコキシアミン;N−オキシド;ヒドラジン;ヒドラジド;ヒドラゾン;アジド;イソシアネート;イソチオシアネート;シアネート;チオシアネート;B(OH)
2またはO(アルキル)アミノカルボニルを用いて、置換され得る。
【0015】
「アルケニル」基は、2〜10の炭素原子(典型的に2〜8の炭素原子)を有しており、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含んでいる、直鎖状または分枝鎖状の環状ではない炭化水素である。直鎖状および分枝鎖状の代表的な(C
2−C
8)アルケニルとしては、−ビニル、−アリル、−1−ブテニル、−2−ブテニル、−イソブチレニル、−1−ペンテニル、−2−ペンテニル、−3−メチル−1−ブテニル、−2−メチル−2−ブテニル、−2,3−ジメチル−2−ブテニル、−1−ヘキセニル、−2−ヘキセニル、−3−ヘキセニル、−1−ヘプテニル、−2−ヘプテニル、−3−ヘプテニル、−1−オクテニル、−2−オクテニルおよび−3−オクテニルなどが挙げられる。アルケニル基の二重結合は、非共役であり得るか、または他の不飽和基と共役され得る。アルケニル基は、非置換であり得るか、または置換され得る。
【0016】
「シクロアルキル」基は、1〜3のアルキル基を用いて必要に応じて置換され得る単環または多環(縮合環または架橋環)を有している、飽和、部分的に飽和または不飽和の、3〜10の炭素原子の環状アルキル基である。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、3〜8員環を有しており、他の実施形態において環の炭素原子の数は3〜5、3〜6または3〜7の範囲である。そのようなシクロアルキル基の例としては、単環構造(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロペンチルおよび2−メチルシクロオクチルなど)、または多環構造もしくは架橋環構造(例えばアダマンチルなど)が挙げられる。不飽和シクロアルキル基の例としては、なかでも、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニルが挙げられる。シクロアルキル基は、置換され得るか、または非置換であり得る。置換されているそのようなシクロアルキル基の例としては、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
【0017】
「アリール」基は、単環(例えば、フェニル)または縮合多環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有している6〜14の炭素原子の芳香族炭素環式基である。いくつかの実施形態において、アリール基は、6〜14、および他の場合に6〜12もしくは6〜10の炭素原子を、当該基の環状部分に含んでいる。特定のアリールとしては、フェニル、ビフェニルおよびナフチルなどが挙げられる。アリール基は、置換され得るか、または非置換であり得る。また、「アリール基」という表現は、縮合環(例えば、芳香族−脂肪族の環系(例えば、インダニルおよびテトラヒドロナフチルなど))を含んでいる基を包含している。
【0018】
「ヘテロアリール」基は、環原子としての1〜4の異種原子をヘテロ芳香族環の系に有しており、環原子の残りが炭素原子であるアリール環の系である。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は、5〜6の環原子、および他の場合に6〜9もしくは6〜10の原子を、当該基の環状部分に含んでいる。好適な異種原子としては、酸素、硫黄および窒素が挙げられる。一部の実施形態において、ヘテロアリール環の系は単環式または二環式である。非限定的な例としては、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、ピロリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、フラニル基、ベンゾフラニル基(例えば、イソベンゾフラン−1,3−ジイミン基)、インドリル基、アザインドリル基(例えば、ピロロピリジル基または1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル基)、インダゾリル基、ベンズイミダゾリル基(例えば1H−ベンゾ[d]イミダゾリル基)、イミダゾピリジル基(例えば、アザベンズイミダゾリル基、3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル基、または1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル基)、ピラゾロピリジル基、トリアゾロピリジル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、イソキサゾロピリジル基、チアナフタレニル基、プリニル基、キサンチニル基、アデニニル基、グアニニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、テトラヒドロキノリニル基、キノキサリニル基、およびキナゾリニル基といった基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
「ヘテロシクリル」は、環上にある1〜4の炭素原子が独立して、O、SおよびNからなる群から選択される異種原子を用いて置き換えられている芳香族シクロアルキル(ヘテロアリールとも呼ばれる)または芳香族ではないシクロアルキルである。いくつかの実施形態において、ヘテロシクリル基は3〜10員環を含んでいる。そのような他のヘテロシクリル基は、3〜5員環、3〜6員環または3〜8員環を有している。また、ヘテロシクリルは、任意の環原子(すなわちヘテロ環における任意の炭素原子または異種原子)において他の基と結合され得る。ヘテロシクリルアルキル基は、置換され得るか、または非置換であり得る。ヘテロシクリル基は、不飽和、部分的に飽和および飽和の環系(例えば、イミダゾリル基、イミダゾリニル基およびイミダゾリジニル基)を包含している。ヘテロシクリルという表現は、縮合環の種(縮合されている芳香族基および芳香族ではない基(例えば、ベンゾトリアゾリル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル、およびベンゾ[1,3]ジオキソリル)を包含している種が挙げられる)を包含している。また、当該表現は、異種原子を含んでいる、架橋されている多環式の系(例えば、キヌクリジルが挙げられるが、これに限定されない)を包含している。ヘテロシクリル基の代表的な例としては、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジル基、イミダゾリジニル基、ピラゾリジニル基、チアゾリジニル基、テトラヒドロチオフェニル基、テトラヒドロフラニル基、ジオキソリル基、フラニル基、チオフェニル基、ピロリル基、ピロロリニル基、イミダゾリル基、イミダゾリニル基、ピラゾリル基、ピラゾリニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、チアゾリニル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、テトラヒドロピラニル(例えば、テトラヒドロ−2H−ピラニル基)、テトラヒドロチオピラニル基、オキサチアン基、ジオキシル基、ジチアニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、ジヒドロピリジル基、ジヒドロジチイニル基、ジヒドロジチオニル基、ホモピペラジニル基、キヌクリジル基、インドリル基、インドリニル基、イソインドリル基、アザインドリル基(ピロロピリジル基)、インダゾリル基、インドリジニル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンズチアゾリル基、ベンズオキサジアゾリル基、ベンズオキサジニル基、ベンゾジチイニル基、ベンズオキサチイニル基、ベンゾチアジニル基、ベンズオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾ[1,3]ジオキソリル基、ピラゾロピリジル基、イミダゾピリジル基(アザベンズイミダゾリル基;例えば、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル基、または1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オニル基)、トリアゾロピリジル基、イソキサゾロピリジル基、プリニル基、キサンチニル基、アデニニル基、グアニニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シノリニル基、ナフタジニル基、ナフチリジニル基、プテリジニル基、チアナフタレニル基、ジヒドロベンゾチアジニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、ジヒドロインドリル基、ジヒドロベンゾジオキシニル基、テトラヒドロインドリル基、テトラヒドロインダゾリル基、テトラヒドロベンズイミダゾリル基、テトラヒドロベンゾトリアゾリル基、テトラヒドロピロロピリジル基、テトラヒドロピラゾロピリジル基、テトラヒドロイミダゾピリジル基、テトラヒドロトリアゾロピリジル基、およびテトラヒドロキノリニル基が挙げられるが、これらに限定されない。置換されている代表的なヘテロシクリル基は、1置換され得るか、または2以上置換され得る(例えば、種々の置換基(例えば、後述される置換基)を用いて、2、3、4、5または6置換されているか、または2置換されているピリジル基またはモルホリニル基が挙げられるが、これらに限定されない)。
【0020】
「シクロアルキルアルキル」基は、式:−アルキル−シクロアルキルのラジカルである。ここで、アルキルおよびシクロアルキルは上に規定されている。置換されているシクロアルキルアルキル基は、当該基のアルキル部分、シクロアルキル部分、またはその両方(アルキル部分およびシクロアルキル部分)において置換され得る。代表的なシクロアルキルアルキル基としては、シクロペンチルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、およびシクロヘキシルプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。置換されている代表的なシクロアルキルアルキル基は、1置換され得るか、2以上置換され得る。
【0021】
「アラルキル」基は、式:−アルキル−アリールのラジカルである。ここで、アルキルおよびアリールは上に規定されている。置換されているアラルキル基は、当該基のアルキル部分、アリール部分、または両方(アルキル部分およびアリール部分)において置換され得る。代表的なアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、および縮合されているアルキル基(シクロアルキルアリール)(例えば4−エチル−インダニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0022】
「ヘテロシクリルアルキル」基は、式:−アルキル−ヘテロシクリルのラジカルである。ここで、アルキルおよびヘテロシクリルは上に規定されている。置換されているヘテロシクリルアルキル基は、当該基のアルキル部分、ヘテロシクリル部分または両方(アルキル部分およびヘテロシクリル部分)において置換され得る。代表的なヘテロシクリルアルキル基としては、4−エチル−モルホリニル、4−プロピルモルホリニル、フラン−2−イルメチル、フラン−3−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル、(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル、テトラヒドロフラン−2−イルエチル、およびインドール−2−イルプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。
【0024】
「ヒドロキシアルキル」基は、1つ以上のヒドロキシ基を用いて置換されている上述のようなアルキル基である。
【0025】
「アルコキシ」基は−O−(アルキル)である。ここで、アルキルは上に規定されている。
【0026】
「アルコキシアルキル」基は−(アルキル)−O−(アルキル)である。ここで、アルキルは上に規定されている。
【0027】
「アミノ」基は式:−NH
2のラジカルである。
【0028】
「アルキルアミノ」基は、式:−NH−アルキルまたは−N(アルキル)
2のラジカルである。ここで、アルキルは独立して上に規定されている。
【0029】
「カルボキシ」基は、式:−C(O)OHのラジカルである。
【0030】
「アミノカルボニル」基は、式:−C(O)N(R
#)
2、−C(O)NH(R
#)または−C(O)NH
2のラジカルである。ここで、R
#のそれぞれは独立して、本明細書に規定されているような、置換されているか、または非置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロシクリル基またはヘテロシクリル基である。
【0031】
「アシルアミノ」基は、式:−NHC(O)(R
#)または−N(アルキル)C(O)(R
#)のラジカルである。ここで、アルキルおよびR
#のそれぞれは独立して、上に規定されている。
【0032】
「アルキルスルホニルアミノ」基は、式:−NHSO
2(R
#)または−N(アルキル)SO
2(R
#)のラジカルである。ここで、アルキルおよびR
#のそれぞれは、上に規定されている。
【0033】
「尿素」基は、式:−N(アルキル)C(O)N(R
#)
2、−N(アルキル)C(O)NH(R
#)、−N(アルキル)C(O)NH
2、−NHC(O)N(R
#)
2、−NHC(O)NH(R
#)、または−NH(CO)NHR
#のラジカルである。ここで、アルキルおよびR
#のそれぞれは独立して、上に規定されている。
【0034】
本明細書に記載の上述の基(アルキル基を除く)が「置換されている」と述べられている場合に、それらは、1つ以上の任意の適当な置換基を用いて置換され得る。置換基の具体例は、本明細書に開示されている実施形態および例示的な上述の化合物に見られる置換基、ならびにハロゲン(クロロ、ヨード、ブロモまたはフルオロ);アルキル;ヒドロキシル;アルコキシ;アルコキシアルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシ;ニトロ;シアノ;チオール;チオエーテル;イミン;イミド;アミジン;グアニジン;エナミン;アミノカルボニル;アシルアミノ;ホスホネート;ホスフィン;チオカルボニル;スルホニル;スルホン;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;尿素;ウレタン;オキシム;ヒドロキシルアミン;アルコキシアミン;アラルコキシアミン;N−オキシド;ヒドラジン;ヒドラジド;ヒドラゾン;アジド;イソシアネート;イソチオシアネート;シアネート;チオシアネート;酸素(=O);B(OH)
2、O(アルキル)アミノカルボニル;単環状であり得るか、または縮合されているか、もしくは縮合されていない多環状であり得るシクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル)、または単環状であり得るか、または縮合されているか、もしくは縮合されていない多環状であり得るヘテロシクリル(例えば、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、またはチアジニル);単環状、または縮合されているか、もしくは縮合されていない多環状のアリールまたはヘテロアリール(例えば、フェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチオフェニル、またはベンゾフラニル);アリールオキシ;アラルキルオキシ;ヘテロシクリルオキシ;およびヘテロシクリルアルコキシである。
【0035】
本明細書に使用されるとき、「薬学的に受容可能な(複数の)塩」という用語は、薬学的に受容可能な無毒の酸または塩基(無機酸および無機塩基ならびに有機酸および有機塩基が挙げられる)から調製される塩を指す。TORキナーゼ阻害剤の好適な薬学的に受容可能な塩基付加塩としては、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から形成されている金属塩、またはリジン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカインから形成されている有機塩が挙げられるが、これらに限定されない。好適な無毒の酸としては、無機酸および有機酸(例えば、酢酸、アルギニン酸、アントラニル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、蟻酸、フマル酸、フロン酸、ガラクツロン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリコール酸、臭化水素酸、塩化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデリン酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、硫酸、酒石酸、およびp−トルエンスルホン酸)が挙げられるが、これらに限定されない。特定の無毒の酸としては、塩化水素酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸およびメタンスルホン酸が挙げられる。したがって、特定の塩の例としては、塩酸塩およびメシレート塩が挙げられる。他の塩は、当該分野に公知であり、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、18th eds.、Mack Publishing、Easton PA (1990)、またはRemington: The Science and Practice of Pharmacy、19theds.、Mack Publishing、Easton PA (1995)を参照すればよい。
【0036】
特に断りなく本明細書に使用されるとき、「包接体」という用語は、内部に捕捉されているゲスト分子(例えば溶媒または水)を有している空間(例えばチャネル)を含んでいる結晶格子、またはゲスト分子がTORキナーゼ阻害剤である結晶格子の形態におけるTORキナーゼ阻害剤またはその塩を意味する。
【0037】
特に断りなく本明細書に使用されるとき、「溶媒和物」という用語は、非共有的な分子間力によって結合されている溶媒を化学量論な量または非化学量論な量においてさらに含んでいる、TORキナーゼ阻害剤またはその塩を意味する。一実施形態において、上記溶媒和物は水和物である。
【0038】
特に断りなく本明細書に使用されるとき、「水和物」という用語は、非共有的な分子間力によって結合されている水を化学量論な量または非化学量論な量においてさらに含んでいる、TORキナーゼ阻害剤またはその塩を意味する。
【0039】
特に断りなく本明細書に使用されるとき、「プロドラッグ」という用語は、加水分解、酸化、そうでなければ、生物学的な条件(インビボまたはインビトロ)において反応して、活性な化合物(特にTORキナーゼ阻害剤)をもたらし得る、TORキナーゼ阻害剤の誘導体を意味する。プロドラッグの例としては、生体において加水分解可能な部分(例えば、生体において加水分解可能なアミド、生体において加水分解可能なエステル、生体において加水分解可能なカルバミン酸塩、生体において加水分解可能な炭酸塩、生体において加水分解可能なウレイド、および生体において加水分解可能なリン酸塩の類似物)を含んでいるTORキナーゼ阻害剤の誘導体および代謝物が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、カルボキシル官能基を有している化合物のプロドラッグは、カルボン酸の低級アルキルエステルである。カルボン酸エステルは、分子上に存在する任意のカルボン酸部分をエステル化することによって簡便に形成される。プロドラッグは、公知の方法(例えば、Burger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery 6
th ed. (Donald J. Abraham ed.、2001、Wiley)、およびDesign and Application of Prodrugs (H. Bundgaard ed.、1985、Harwood Academic Publishers Gmfh)に記載の方法)を用いて、典型的に調製され得る。
【0040】
特に断りなく本明細書に使用されるとき、「立体異性体」または「立体異性的に純粋な」という用語は、その化合物の他の立体異性体を実質的に含んでいないTORキナーゼ阻害剤の1つの立体異性体を意味する。例えば、1つのキラル中心を有している立体異性的に純粋な化合物は、当該化合物の逆の光学異性体を実質的に含んでいない。2つのキラル中心を有している立体異性的に純粋な化合物は、当該化合物の他のジアステレオマーを実質的に含んでいない。典型的な立体異性的に純粋な化合物は、約80重量%を超える化合物の1つの立体異性体および約20重量%未満の化合物の他の立体異性体、約90重量%を超える化合物の1つの立体異性体および約10重量%未満の化合物の他の立体異性体、約95重量%を超える化合物の1つの立体異性体および約5重量%未満の化合物の他の立体異性体、または約97重量%を超える化合物の1つの立体異性体および約3重量%未満の化合物の他の立体異性体を含んでいる。TORキナーゼ阻害剤は、キラル中心を有し得、ラセミ体、個々のエナンチオマーまたはジアステレオマー、ならびにこれらの混合物として存在し得る。このような異性体の形態のすべては、これらの混合物を含めて、本明細書に開示されている実施形態の範囲に包含される。そのようなTORキナーゼ阻害剤の立体異性的に純粋な形態の使用およびそれらの形態の混合物の使用は、本明細書に開示されている実施形態によって包含される。例えば、特定のTORキナーゼ阻害剤のエナンチオマーの等量、または等しくない量を含んでいる混合物は、本明細書に開示されている方法および組成物に使用され得る。これらの異性体は、非対称的に合成され得るか、標準的な手法(例えば、キラルカラムまたはキラル分離剤)を用いて分離され得る。例えば、Jacques、J.、et al.、Enantiomers、Racemates and Resolutions (Wiley-Interscience、NewYork、1981); Wilen、S. H.、et al.、Tetrahedron 33:2725 (1977); Eliel、E. L.、St
ereochemistry of Carbon Compounds (McGraw-Hill、NY、1962);およびWilen、S. H.、Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268 (E.L. Eliel、Ed.、Univ. of Notre Dame Press、Notre Dame、IN、1972)を参照すればよい。
【0041】
また、TORキナーゼ阻害剤は、E異性体、Z異性体またはこれらの混合物、ならびにシス異性体、トランス異性体またはこれらの混合物を包含していることが意図されている。一部の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、シス異性体またはトランス異性体のいずれかとして単離されている。他の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、シス異性体およびトランス異性体の混合物である。
【0042】
「互変異性体」は、化合物の異性体の互いに平衡な形態を指す。異性体の形態の濃度は、化合物が見られる環境に依存し、例えば、当該化合物が、固体であるか、または有機溶液もしくは水性溶液にあるか否かによって異なり得る。例えば、水性溶液におけるピラゾールは、互いの互変異性体と呼ばれる以下の異性体の形態:
【0045】
当業者によって容易に理解されるように、広範な官能基および他の構造は、互変異性を示し得、TORキナーゼ阻害剤のすべての互変異性体は本発明の範囲内にある。
【0046】
また、TORキナーゼ阻害剤は、1つ以上の原子において天然に存在しない割合の同位体原子を含有し得ることが意図されている。例えば、上記化合物は、放射性同位体(例えば、トリウム(
3H)、ヨウ素125(
125I)、硫黄35(
35S)、炭素14(
14C)など)を用いて放射線標識され得るか、または例えば重水素(
2H)、炭素13(
13C)、もしくは窒素15(
15N)を用いて、同位体について濃縮され得る。本明細書に使用されるとき、「同位体置換体」は、同位体について濃縮されている化合物である。「同位体について濃縮されている」という用語は、原子の天然の同位体組成と異なる同位体組成を有している原子を指す。また、「同位体について濃縮されている」は、原子の天然の同位体組成と異なる同位体組成を有している少なくとも1つ原子を含んでいる化合物を指し得る。「同位体組成」という用語は、所定の原子について存在する各同位体の量を指す。放射線標識された化合物および同位体について濃縮されている化合物は、処置薬(例えば、がんの処置薬および炎症の処置薬)、研究試薬(例えば結合アッセイの試薬)、および診断薬(例えばインビボの造影剤)として有用である。本明細書に記載されているTORキナーゼ阻害剤の種々の同位体はすべて、放射性であるか否かにかかわらず、本明細書に示されている実施形態の範囲内に包含されることが意図されている。いくつかの実施形態において、TORキナーゼ阻害剤の同位体置換体が提供され、例えば当該同位体置換体は、重水素、炭素13、または窒素15が濃縮されているTORキナーゼ阻害剤である。
【0047】
本明細書に使用されるとき、「悪化した固形腫瘍」は、局所的に広がっているか、または新たな他の部分に転移しているか、もしくは広がっている腫瘍を意味する。
【0048】
本明細書に使用されるとき、「処置」は、障害もしくは疾患(例えば、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、または副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫)と関連する症状の部分的もしくは全体的な緩和、またはこれらの症状のさらなる進行もしくは悪化の抑制もしくは中断を意味する。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫、または傍神経節種である。
【0049】
本明細書に使用されるとき、「予防」は、疾患もしくは障害(例えば、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、または副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫)、またはこれらの症状の部分的または全体的な発生、再発または展開の防止を意味する。他の実施形態において、他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫、または傍神経節種である。
【0050】
TORキナーゼ阻害剤との関連において「有効量」という用語は、(1)固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、または副腎がん)、非ホジキンリンパ腫もしくは多発性骨髄腫と関連する症状を、全体的もしくは部分的に軽減可能な量、(2)これらの症状のさらなる進行もしくは悪化の抑制可能もしくは中断可能な量、または(3)固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫もしくは多発性骨髄腫を有している患者における固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、または副腎がん)、非ホジキンリンパ腫もしくは多発性骨髄腫を、処置可能もしくは予防可能な量を意味する。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫、または傍神経節種である。例えば薬学的組成物における、TORキナーゼ阻害剤の有効量は、所望の作用を発揮する濃度(例えば、経口投与および非経口投与の両方のために、単回用量において対象の体重1kgにつき約0.005mg〜100mg)であり得る。当業者にとって明らかであるように、本明細書に開示されているTORキナーゼ阻害剤の有効量は、処置される徴候の重篤度に依存して変わり得ることが予想される。
【0051】
本明細書に使用されるとき、「患者」および「対象」という用語は、動物(ウシ、サル、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギまたはテンジクネズミ、いくつかの実施形態において哺乳類、他の実施形態においてヒトが挙げられるが、これらに限定されない)を包含している。一実施形態において、「患者」または「対象」は、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有しているヒトである。一実施形態において、患者は、組織学的もしくは細胞学的に確認された悪化した非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、または切除不可能な悪化した固形腫瘍を有しているヒト(標準的な抗がん療法によって悪化している(または標準的な抗がん療法に耐えられない)対象、または標準的な抗がん療法が存在しない対象が挙げられる)である。一実施形態において、「患者」または「対象」は、乳房切除を以前に受けている乳がん患者、または以下の療法の1つ以上を以前に受けている乳がん患者である:化学療法(アジュバント化学療法(AC)が挙げられる)(例えば、ドクソルビシン、アムルビシン、シクロホスファミド、ビノレルビン、メトトレキサートまたは5−フルオロウラシル)、タキサン療法(例えば、ドセタキセルまたはパクリタキセル)、ER受容体修飾因子療法(例えば、タモキシフェンまたはフルベストラント)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト療法(例えば、Lupron(登録商標))、HER2/neu受容体を対象にする抗体療法(例えば、トラスツズマブ)、血管内皮成長因子A阻害剤療法(例えば、ベバシズマブ)、アロマターゼ阻害剤療法(例えば、アナストラゾール、レトロゾールまたはエクセメスタン)、抗IGFR mAb療法、PI3K療法、ゲムシタビン療法、Mek阻害剤療法、cMet療法(例えば、ARC197)、PI3K/mTOR阻害剤療法(例えば、XL765)、カペシタビン療法、または全乳房の外照射療法(WB XRT)。
【0052】
固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、または副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫との関連において、処置は、なかでも、疾患の進行の阻害または遅延、腫瘍成長の阻害、原発性および/または続発性の(複数の)腫瘍の縮小または退行、腫瘍に関連する症状の軽減、生活の質の向上、腫瘍分泌因子(腫瘍分泌ホルモン(例えば、カルチノイド症候群をもたらすホルモン)が挙げられる)の阻害、内分泌ホルモンマーカー(例えば、クロモグラニン、ガストリンおよび/またはグルカゴン)の減少、原発性腫瘍および/または娘腫瘍の抑制された成長、原発性腫瘍および/または娘腫瘍の低下した発生率、疾患の二次的影響の緩やかな重症度または低下した重症度、停止した腫瘍成長および/または腫瘍の退行、無増悪期間(TTP)の延長、無増悪生存期間(PFS)の延長、全生存期間(OS)によって評価され得る。本明細書に使用されるとき、OSは、無作為化から、任意の原因による死亡までの期間を意味し、治療意図集団において測定される。本明細書に使用されるとき、TTPは、無作為化から対象腫瘍の増悪までの期間を意味し、TTPは死亡を包含していない。本明細書に使用されるとき、PFSは、無作為化から対象腫瘍の増悪または死亡までの期間を意味する。一実施形態において、PFSの評価は、Kaplan-Meier推定を用いて計算される。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫、または傍神経節種である。
【0053】
一部の実施形態において、固形腫瘍の処置は、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)によって評価され得る(Thereasse P., et al. New Guidelines to Evaluate the Response to Treatment in Solid Tumors. J. of the National CancerInstitute; 2000; (92) 205-216およびEisenhauer E.A., Therasse P., Bogaerts J., et al. New response evaluation criteria in solid tumours: Revised RECIST guideline (version 1.1). European J. Cancer; 2009; (45) 228-247参照)。新たな病変の出現
ありまたはなしの標的病変および非標的病変における腫瘍応答の考えられる組み合わせのすべてについての全応答は、以下の通りである。
【0055】
標的病変の評価について、完全奏効(CR)は、標的病変のすべての消失であり、部分奏効(PR)は、基準線の合計最長直径を基準にする、標的病変の最長直径の合計における少なくとも30%の低下であり、増悪(PD)は、1つ以上の新たな病変の出現または処置の開始から記録された最小の合計最長直径を基準にする、標的病変の最長直径の合計における少なくとも20%の増大であり、安定(SD)は、処置の開始からの最小の合計最長直径を基準にする、部分奏効にするには不十分な縮小または増悪にするには不十分な拡大である。
【0056】
非標的病変の評価について、完全奏効(CR)は、非標的病変のすべての消失であり、腫瘍マーカーレベルの正常化であり;不完全奏効/安定(SD)は、1つ以上の非標的病変の持続および/または正常レベルを超える腫瘍マーカーレベルの維持であり、増悪(PD)は、1つ以上の新たな病変の出現および/または既存の非標的病変の明らかな悪化である。
【0057】
一部の実施形態において、リンパ腫の処置は、非ホジキンリンパ腫(NHL)についてのInternational Workshop Criteria(IWC)(Cheson BD, Pfistner B, Juweid, ME, et. al. Revised Response Criteria for Malignant Lymphoma. J. Clin. Oncol: 2007: (25) 579-586参照)によって、以下に示されている応答および終点の定義を用いて評価され得る。
【0059】
略語:CR、完全寛解;FDG、[
18F]フルオロデオキシグルコース;PET、陽電子放出断層撮影;CT、コンピュータ断層撮影法;PR、部分寛解;SPD、生成物の直径の合計;SD、安定;PD、増悪。
【0061】
一実施形態において、リンパ腫についての終点は臨床的利益の証拠である。臨床的利益は、生活の質の向上、または患者の症状、輸血の必要、感染症の頻度もしくは他のパラメータの軽減を反映し得る。また、リンパ腫関連症状の再発または進行までの期間は、この終点に使用され得る。
【0062】
また、一部の実施形態において、多発性骨髄腫は、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)(Durie BGM, Harousseau J-L, Miguel JS, et al. International uniform response criteria for multiple myeloma. Leukemia, 2006; (10) 10: 1-7参照)によって、以下に示されている反応および終点の定義を用いて評価され得る。
【0064】
略語:CR、完全奏効;FLC、軽鎖なし;PR、部分奏効;SD、安定;sCR、厳密な完全奏効;VGPR、非常に良好な部分奏効;
aすべての応答は、任意の新たな療法の開始前の任意の時点になされた2つの連続した評価を要とする;また、すべてのカテゴリは、放射線試験が実施される場合に、進行性の骨病変または新たな骨病変の既知の証拠の非存在を要とする。放射線試験は、これらの反応要求を満たす必要がない;
b繰返しの骨髄生検をともなう確認を要しない;
cクローン細胞の存在/非存在はκ/λ比に基づく;免疫組織化学および/または免疫蛍光による異常なκ/λ比は、分析のために最低100の形質細胞を要する。異常なクローンの存在を反映する異常な比は、>4:1または<1:2のκ/λである。
d測定可能な疾患は、以下の測定の少なくとも1つによって規定された:≧30%の骨髄形質細胞;≧1g/dl(≧10mg/l)[10g/l]の血清中Mタンパク質;≧200mg/24時間の尿中Mタンパク質;血清FLCアッセイ;≧10mg/dl(≧100mg/l)の関連するFLCレベル;示された血清FLC比が異常である。
【0065】
以下に記載されている手順、慣例および規定は、高いグレードのグリア芽腫に対する反応の基準についての、Response Assessment for Neuro-Oncology(RANO)ワーキンググループ(Wen P., Macdonald, DR., Reardon, DA., et al. Updated response assessment criteria for highgrade gliomas: Response assessment in neuro-oncology working group. J Clin Oncol 2010; 28: 1963-1972)からの提案を実施する指針をもたらす。Criteria for Time Point Responses(TPR)のためのRANO基準に対する主要な変更としては、グルココルチコイド投与量の変化を規定する使用上の慣例の追加、および目的の放射線評価に集中するための、患者の臨床的な増悪成分の除去が挙げられ得る。基準線のMRIスキャンは、化合物治療の再開前の、外科手術後の安静期間に実施される評価と規定される。基準線のMRIは、完全奏効(CR)および部分奏効(PR)を評価するための基準として使用される。基準線または続く評価において得られる最小のSPD(生成物の縦の直径の合計)は、最下点の評価に指定され、悪化を決定するための基準として使用される。プロトコルの明らかな任意のMRIスキャン前の5日間において、患者は、グルココルチコイドを受けないか、または一定の投与量のグルココルチコイドを受ける。処方されるグルココルチコイドの投与量が基準線のスキャンの5日前に変更される場合、新たな基準線のスキャンが、上述の基準を満たすグルココルチコイドの使用に求められる。以下の定義が使用される。
【0066】
測定可能な病変:測定可能な病変は、二次元的に測定され得るコントラストを高める病変である。増大する最大の腫瘍直径(最長直径、LDとしても知られる)の測定がなされる。最大の縦の直径は同じ画像によって測定される。二次元測定の十字線が交わっており、生成物のこれらの直径が算出される。
【0067】
最小直径:断面が1mmスキップを有している5mmであるT1加重化画像。測定可能な病変の最小LDは、5mm×5mmに設定される。基準線の後に、測定のための最小要求より小さくなる病変、または二次元的な測定に受け入れられなくなる病変は、5mm以下の各直径について5mmの初期値に記録される。消失する病変は、0mm×0mmと記録される。
【0068】
多中心性の病変:(連続的とは反対として)多中心性とみなされる病変は2つ(以上)の病変の間に介在する脳組織のある病変である。増大する離れた病巣である多中心性の病変について、アプローチは、試験対象患者基準を満たす増大する病変のそれぞれを個別に測定することである。2つ(以上)の病変の間に正常な脳組織がない場合、それらは同じ病変とみなされる。
【0069】
測定不能な病変:以上に規定される通りの測定可能な疾患についての基準を満たさないすべての病変は、測定不能な病変、および実際に測定不能なすべての増大のない病変とみなされる。測定不能な病変としては、基準の最小の直径より小さい(すなわち5mm×5mmより小さい)増大した病変、増大のない病変(例えば、T1加重化強調画像、T2加重化画像、または流体減衰反転回復[FLAIR]画像に見られるような)、出血性病変または顕著な嚢胞性病変または壊死性病変、ならびに軟膜腫瘍が挙げられる。出血性病変は、増大した腫瘍と誤解され得る固有のT1加重化過強度をしばしば有しており、このため、強調前のT1加重化画像が、基準線または間欠期の亜急性出血を除外するために検査され得る。
【0070】
基準線において、病変は以下の通りに分類される。標的病変:5つ以下の測定可能な病変は、10mm×5mmとそれぞれ測定される患者の病変に典型的な標的病変として選択され得る;非標的病変:すべての他の病変(測定不能なすべての病変(マス効果およびT2/FLAIR所見が挙げられる)および標的病変として選択されない測定不能な任意の病変が挙げられる)。基準線において、標的病変は、測定可能な病変について定義に記載されている通りに測定され、すべての標的病変のSPDは決定される。すべての他の病変は記録される。処置後のすべての評価において、標的病変および非標的病変としての病変の基準分類は維持され、病変は、長期にわたる一定の様式において記録され、記述される(例えば、もとの文書およびeCRFの同じ順序において記録される)。測定可能および測定不能なすべての病変は、解釈の変化における差異を低減するために試験期間にわたって、基準線と同じ手法を用いて評価される必要がある(例えば、対象は、同じMRIスキャナによってか、または少なくとも同じ磁気強度を用いて、画像化されるべきである)。各評価において、標的病変は測定され、SPDが算出される。非標的病変は、定性的に評価され、もしあれば、新たな病変は別個に記録される。各評価において、時点効果は、標的病変、非標的病変および新たな病変について決定される。腫瘍の進行は、病変の一部が評価される場合であってさえ、証明され得る。しかし、すべての病変が評価されるとき、進行が認められない限り、目標の状態(安定、PRまたはCR)のみが決定され得る。
【0071】
CRおよびPRの全体の時点効果に対する確認評価は、次に予定されている評価において実施されるが、確認は、スキャンが<28日間の間隔を有していない場合、実施され得ない。最良の効果は、確認の必要を含めて、一連の時点に基づく。
【0072】
一部の実施形態において、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がんまたは乳がん)の処置は、TORキナーゼ阻害剤を用いた処置の前、間および/または後の、循環血および/または腫瘍細胞および/または皮膚生検もしくは腫瘍生検/腫瘍吸引物におけるS6RP、4E−BP2および/またはAKTのリン酸化の阻害によって評価され得る。例えば、S6RP、4E−BP2および/またはAKTのリン酸化は、B細胞、T細胞および/または単球において評価される。他の実施形態において、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)の処置は、TORキナーゼ阻害剤処置の前、間および/または後の、皮膚試料および/または腫瘍生検/腫瘍吸引物におけるDNA依存性プロテインキナーゼ(DNA−PK)活性の阻害(例えば、DNA損傷経路についての生体マーカーpDNA−PK S2056の量の評価)によって評価され得る。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。一実施形態において、皮膚試料は紫外光によって照射される。極端な場合に、完全な阻害は、本明細書において予防または化学予防と呼ばれる。これに関連して、“予防”という用語は、臨床的に明らかな固形腫瘍の発生を完全に予防すること、または固形腫瘍の前臨床段階の発生を予防することを包含している。また、この定義によって包含されると意図されているのは、悪性細胞へのトランスフォーメーションの予防、または悪性細胞への前悪生細胞の進行を、停止させることもしくは逆行させることである。これは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん副腎がん)を生じるリスクを有している人の予防的処置を包含している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。
【0073】
〔2 図面の簡単な説明〕
図1は、一部のNHL細胞株に対する化合物1(
図1A)および化合物2(
図1B)のGI
50を示している。
【0074】
図2は、一部のNHL細胞株のアポトーシスに対する化合物1および化合物2の影響を示している。
【0075】
図3は、一部の多発性骨髄腫細胞株の増殖(A)および生存力(B)に対する化合物2の影響を示している。
【0076】
図4は、一部の多発性骨髄腫細胞株の増殖(A)および生存力(B)に対する化合物1の影響を示している。
【0077】
図5は、一部の多発性骨髄腫細胞株の増殖(A)および生存力(B)に対する化合物2の影響を示している。
【0078】
図6は、一部の多発性骨髄腫細胞株の増殖(A)および生存力(B)に対する化合物1の影響を示している。
【0079】
図7Aは、乳がん細胞株の異なるサブタイプ(ER+/Her2−、ER+/Her2+、ER−/Her2+およびトリプルネガティブ(TN))における化合物1の有効性を示している。
図7Bは、ER、HER、PIK3CAおよびTP53の状態に対する乳がん細胞株における化合物1の感受性の相関を示している。
【0080】
図8は、ラパマイシンに対する感受性のばらつきを有している細胞株の増殖に対する化合物1の影響を示している。
【0081】
図9は、NCI−H441非小細胞肺がんモデルにおける化合物1の抗腫瘍活性を示している。
【0082】
図10Aおよび
図10Bは、U87MG ヒトのグリア芽腫の異種移植モデルにおける、投与量の異なる系列を用いた化合物1の抗腫瘍活性を示している。
図10Cは、U87MG腫瘍におけるアポトーシス細胞の、TUNEL染色による定量化を示している。
図10Dおよび
図10Eは、U87MG腫瘍におけるKi67およびCD31のぞれぞれの定量化を示している。
【0083】
図11は、U87MG ヒトのグリア芽腫の異種移植モデルにおけるマウスの体重変化を示している。
【0084】
図12は、U87MG ヒトのグリア芽腫の異種移植モデルにおける、毎日1回の投与系列を用いた化合物2の抗腫瘍活性を示している。
【0085】
図13は、U87MG ヒトのグリア芽腫の異種移植モデルにおける、毎日2回の投与を用いた化合物2の抗腫瘍活性を示している。
【0086】
図14は、頭蓋内のU87MG グリア芽腫モデルにおける化合物1についての、Kaplan-Meier生存プロットを示している。
【0087】
図15は、頭蓋内のグリア芽腫モデルに由来するG144 がん幹細胞における化合物1の抗腫瘍活性を示している。
【0088】
図16は、頭蓋内のU87MG グリア芽腫モデルにおける化合物2についての、Kaplan-Meier生存プロットを示している。
【0089】
図17は、Hep3B2.1−7 同所性肝モデルにおける化合物の影響を示している。
【0090】
図18は、Hep3B2.1−7 同所性肝モデルにおける腫瘍サイズに対する化合物の影響を示している。
【0091】
図19は、SCDIマウスのNCI−H929 ヒト形質細胞骨髄腫の異種移植モデルにおける化合物の影響を示している。
【0092】
図20は、SCDIマウスのHCT−116 ヒト直腸結腸がんの異種移植モデルにおける化合物1の抗腫瘍活性を示している。
【0093】
図21は、パートAの患者の基準特性を示している。
【0094】
図22は、増進(1+5)増量法の計画およびDLTの定義を示している。
【0095】
図23は、化合物1に関連する最も高頻度(全体的な頻度>20%)の有害事象および関連するすべてのグレード3/4事象(N=28)を示している。
【0096】
図24は、高血糖に関連するインスリンおよびC−ペプチドの上昇を示している。
【0097】
図25は、ヒト対象における15日目の化合物1についての血漿濃度の平均(±標準偏差)を示している。
【0098】
図26は、ヒト対象の血液における投与量に関連するTOR経路阻害を示している。
【0099】
図27は、ER+/Her2−乳がんを有している患者についての放射線効果を示している。この対象は、2サイクルの治療後における最初の再試行において、標的病変における30%の縮小を示した。
【0100】
図28は、最高の標的病変効果(Target Lesion Responses)(n=19;再試行なしの9人の対象(初期の中止/PD 7人;不適格者 1人;骨髄腫 1人))を示している。
【0101】
図29は、投与量のレベル、治療期間および総合効果(n=27*)を示している。
【0102】
〔3 TORキナーゼ阻害剤〕
本明細書に示されている化合物は、「TORキナーゼ阻害剤」と一般的に呼ばれている。特定の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、ラパマイシンまたはラパマイシン類似物(ラパログ)を包含していない。
【0103】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(I):
【0105】
を有している化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
それぞれ表されているX、YおよびZは独立して、NまたはCR
3であり(ここで、X、YおよびZの少なくとも1つはNであり、X、YおよびZの少なくとも1つはCR
3である);
−A−B−Q−はともに、−CHR
4C(O)NH−、−C(O)CHR
4NH−、−C(O)NH−、−CH
2C(O)O−、−C(O)CH
2O−、−C(O)O−またはC(O)NR
3を形成しており;
Lは、直接結合、NHまたはOであり;
R
1は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
3は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、−NHR
4、または−N(R
4)
2であり;
R
4はそれぞれの存在において独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0106】
一実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−CH
2C(O)NH−を形成している阻害剤である。
【0107】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)CH
2NH−を形成している阻害剤である。
【0108】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)NH−を形成している阻害剤である。
【0109】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−CH
2C(O)O−を形成している阻害剤である。
【0110】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−はともに、−C(O)CH
2O−を形成している阻害剤である。
【0111】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)O−を形成している阻害剤である。
【0112】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)NR
3−を形成している阻害剤である。
【0113】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、YがCR
3である場合の阻害剤である。
【0114】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびZがNであり、YがCR
3である場合の阻害剤である。
【0115】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびZがNであり、YがCHである場合の阻害剤である。
【0116】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびZがCHであり、YがNである場合の阻害剤である。
【0117】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、YおよびZがCHであり、XがNである場合の阻害剤である。
【0118】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびYがCHであり、ZがNである場合の阻害剤である。
【0119】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0120】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニルまたは置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0121】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0122】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0123】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0124】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0125】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0126】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0127】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2がHである場合の阻害剤である。
【0128】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0129】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)NH−を形成しており、XおよびZがNであり、YがCHであり、R
1が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールであり、Lが、直接結合であり、R
2が置換されているか、または非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0130】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)NH−を形成しており、XおよびZがNであり、YがCHであり、R
1が置換されているか、または非置換のアリールであり、Lが直接結合であり、R
2が、置換されているか、または非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0131】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)NH−を形成しており、XおよびZがNであり、YがCHであり、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0132】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)NH−を形成しており、XおよびZがNであり、YがCHであり、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0133】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、−A−B−Q−がともに、−C(O)NH−を形成しており、XおよびZがNであり、YがCHであり、R
1が置換されているフェニルであり、Lが直接結合であり、R
2が置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0134】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびZの両方がNであり、YがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−である、Lが直接結合であり、R
1が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールを用いて置換されているC
1−8アルキルである化合物を包含していない。
【0135】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は独立して、XおよびZの両方がNであり、YがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−であり、Lが直接結合であり、R
1が、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基を用いてそれぞれ必要に応じて置換されているフェニル、ナフチル、インダニルまたはビフェニルである化合物を包含していない。
【0136】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤はそれぞれ独立して、XおよびZの両方がNであり、YがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−であり、Lが直接結合であり、R
1が、C
1−4アルキル、アミノ、アミノC
1−12アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシC
1−4アルキル、C
1−4アルキルオキシC
1−4アルキル、−CF
3、C
1−12アルコキシ、アリールオキシ、アリールC
1−12アルコキシ、−CN、−OCF
3、−COR
g、−COOR
g、−CONR
gR
h、−NR
gCOR
h、−SO
2R
g、−SO
3R
gまたは−SO
2NR
gR
hからなる群から選択される1つ以上の置換基を用いてそれぞれ必要に応じて置換されているフェニル、ナフチルまたはビフェニルである(ここで、R
gおよびR
hのそれぞれは独立して、水素、C
1−4アルキル、C
3−6シクロアルキル、アリール、アリールC
1−6アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールC
1−6アルキルからなる群から選択される)か;Aがそれぞれ独立して、N、OおよびSからなる群から選択される1〜4つの異種原子を有している5〜6員環の単環式のヘテロ芳香族環であるか(ここで、単環式のヘテロ芳香族環はそれぞれ独立して、C
1−6アルキル、アミノ、アミノC
1−12アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシC
1−4アルキル、C
1−4アルキルオキシC
1−4アルキル、C
1−12アルコキシ、アリールオキシ、アリールC
1−12アルコキシ、−CN、−CF
3、−OCF
3、−COR
i、−COOR
i、−CONR
iR
j、−NR
iCOR
j、−NR
iSO
2R
j、−SO
2R
i、−SO
3R
iまたは−SO
2NR
iR
jからなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて必要に応じて置換され得、ここで、R
iおよびR
jのそれぞれが独立して、水素、C
1−4アルキル、C
3−6シクロアルキル、アリール、アリールC
1−6アルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールC
1−6アルキルからなる群から選択される);またはAが、N、OおよびSからなる群から選択される1〜4つの異種原子を有している8〜10員環の二環式のヘテロ芳香族環であり(ここで、二環式のヘテロ芳香族環はそれぞれ独立して、C
1−6アルキル、アミノ、アミノC
1−12アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、ヒドロキシC
1−4アルキル、C
1−4アルキルオキシC
1−4アルキル、C
1−12アルコキシ、アリールオキシ、アリールC
1−12アルコキシ、−CN、−CF
3、−OCF
3、−COR
k、−COOR
k、−CONR
kR
l、−NR
kCOR
l、−NR
kSO
2R
l、−SO
2R
k、−SO
3R
kまたは−SO
2NR
kR
lからなる群から選択される1〜4つの置換基を用いて必要に応じて置換され得、ここで、R
kおよびR
lのそれぞれは独立して、水素、C
1−4アルキル、C
3−6シクロアルキル、アリール、アリールC
1−6アルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールC
1−6アルキルからなる群から選択される)、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールを用いて置換されているC
1−8アルキルである化合物を包含していない。
【0137】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびYの両方がNであり、ZがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−であり、Lが直接結合であり、R
1が、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のメチル、非置換のエチル、非置換のプロピル、またはアセトアミドである化合物を包含していない。
【0138】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびYの両方がNであり、ZがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−であり、Lが直接結合であり、R
1が、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールであり、R
2がアセトアミドである化合物を包含していない。
【0139】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XがNであり、YおよびZの両方がCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−であり、Lが直接結合であり、R
1が、(2,5’−ビ−1H−ベンズイミダゾール)−5−カルボキサミドであり、R
2がHである化合物を包含していない。
【0140】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびZの一方がCHであり、他方がNであり、YがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−であり、Lが直接結合であり、R
1が非置換のピリジンであり、R
2が、H、メチルまたは置換されているエチルである化合物を包含していない。
【0141】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびZの両方がNであり、YがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NH−であり、R
1が、H、C
1−8アルキル、C
2−8アルケニル、アリールまたはシクロアルキルであり、LがNHである化合物を包含していない。
【0142】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、XおよびZの両方がNであり、YがCHであり、−A−B−Q−が−C(O)NR
3−であり、R
2が、H、置換されているか、もしくは置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり、LがNHである化合物を包含していない。
【0143】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のオキサゾリジノンである化合物を包含していない。
【0144】
他の実施形態において、式(I)のTORキナーゼ阻害剤は、以下の化合物:1,7−ジヒドロ−2−フェニル−8H−プリン−8−オン、1,2−ジヒドロ−3−フェニル−6H−イミダゾ[4,5−e]−1,2,4−トリアジン−6−オン、1,3−ジヒドロ−6−(4−ピリジニル)−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン、6−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−1,3−ジヒドロ−1−[(1S)−1−フェニルエチル]−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オン、3−[2,3−ジヒドロ−2−オキソ−3−(4−ピリジニルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル]−ベンズアミド、1−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,3−ジヒドロ−6−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オン、N−[5−(1,1−ジメチルエチル)−2−メトキシフェニル]−N’−[4−(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソピリド[2,3−b]ピラジン−7−イル)−1−ナフタレニル]−尿素、N−[4−(2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−1−ナフタレニル]−N’−[5−(1,1−ジメチルエチル)−2−メトキシフェニル]−尿素、1,3−ジヒドロ−5−フェニル−2H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−オン、1,3−ジヒドロ−5−フェノキシ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン、1,3−ジヒドロ−1−メチル−6−フェニル−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン、1,3−ジヒドロ−5−(1H−イミダゾール−1−イル)2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン、6−(2,3−ジヒドロ−2−オキソ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−8−メチル−2(1H)−キノリノン、および7,8−ジヒドロ−8−オキソ−2−フェニル−9H−プリン−9−酢酸の1つ以上を包含していない。
【0145】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(Ia):
【0147】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
Lは、直接結合、NHまたはOであり;
Yは、NまたはCR
3であり;
R
1は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
3は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、−NHR
4または−N(R
4)
2であり;
R
4はそれぞれの存在において独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0148】
一実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0149】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0150】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0151】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0152】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0153】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0154】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0155】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0156】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2がHである場合の阻害剤である。
【0157】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、YがCHである場合の阻害剤である。
【0158】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0159】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0160】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0161】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0162】
他の実施形態において、式(Ia)のTORキナーゼ阻害剤は、YがCHであり、Lが直接結合であり、R
1が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールを用いて置換されているC
1−8アルキルである化合物を包含していない。
【0163】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(Ib):
【0165】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
Lが、直接結合、NH、またはOであり;
R
1が、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2が、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0166】
一実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0167】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0168】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0169】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0170】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0171】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0172】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0173】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0174】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2がHである場合の阻害剤である。
【0175】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0176】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0177】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0178】
他の実施形態において、式(Ib)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0179】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(Ic):
【0181】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
Lは、直接結合、NH、またはOであり;
R
1は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0182】
一実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0183】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0184】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0185】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0186】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0187】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0188】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0189】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0190】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2がHである場合の阻害剤である。
【0191】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0192】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0193】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0194】
他の実施形態において、式(Ic)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0195】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(Id):
【0197】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
Lは、直接結合、NH、またはOであり;
R
1は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0198】
一実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0199】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0200】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0201】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0202】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0203】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0204】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0205】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0206】
他の実施形態において、式(Id)のヘテロアリール化合物は、R
2がHである化合物である。
【0207】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0208】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0209】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0210】
他の実施形態において、式(Id)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0211】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(Ie):
【0213】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
Lは、直接結合、NHまたはOであり;
R
1は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0214】
一実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0215】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0216】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0217】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0218】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0219】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0220】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0221】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0222】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2がHである場合の阻害剤である。
【0223】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0224】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0225】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0226】
他の実施形態において、式(Ie)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0227】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(If):
【0229】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
Lは、直接結合、NH、またはOであり;
R
1は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0230】
一実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0231】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0232】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0233】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0234】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0235】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0236】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0237】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0238】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2がHである場合の阻害剤である。
【0239】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0240】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0241】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0242】
他の実施形態において、式(If)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0243】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(Ig):
【0245】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
Lは、直接結合、NH、またはOであり;
R
1は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のC
2−8アルケニル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである。
【0246】
一実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0247】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のフェニル、または置換されているか、もしくは非置換のナフチル)である場合の阻害剤である。
【0248】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のキノリン、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のピリミジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のチオフェン)である場合の阻害剤である。
【0249】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1がHである場合の阻害剤である。
【0250】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0251】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルを用いて置換されているメチルまたはエチルである場合の阻害剤である。
【0252】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0253】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0254】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2がHである場合の阻害剤である。
【0255】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0256】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、非置換のC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0257】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、シクロアルキル、またはヘテロシクリルアルキルから選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているC
1−8アルキルである場合の阻害剤である。
【0258】
他の実施形態において、式(Ig)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルである場合の阻害剤である。
【0259】
式(I)の代表的なTORキナーゼ阻害剤としては、表Aの化合物が挙げられる。
【0260】
(表A)
(S)−1−(1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−6−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−(ナフタレン−1−イル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(3−メトキシベンジル)−6−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(ナフタレン−1−イル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−ベンジル−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(4−メトキシベンジル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−イソプロピル−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−シクロヘキシル−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−イソブチル−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(2−ヒドロキシエチル)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2(3H)−オン;
3−(1−フェニルエチル)−5−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン;
(R)−3−(1−フェニルエチル)−5−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン;
(R)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1−(3−メチルブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1−(3−メチルブタン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−シクロペンチル−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロプロピルメチル)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロペンチルメチル)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−イソプロピル−6−(3−イソプロピルフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−イソプロピル−6−(2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチルブタン−2−イル)−5−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(2−ヒドロキシ−1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−ベンズヒドリル−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−(1−フェニルプロピル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−フェニルプロピル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(5−イソプロピル−2−メトキシフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(3−メトキシベンジル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−メチル−3−(1−フェニルエチル)−5−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−1−メチル−3−(1−フェニルエチル)−5−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロペンチルメチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(2−フルオロフェニル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(4−フルオロフェニル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−シクロペンチル−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(3−フルオロフェニル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(3−メトキシフェニル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(4−メトキシフェニル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(キノリン−5−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(キノリン−5−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−((1s,4s)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(イソキノリン−5−イル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン;
1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン;
1−イソプロピル−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(4−クロロフェニル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(4−(メチルスルホニル)フェニル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(ピリジン−4−イル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−メチル−1−((S)−1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−メチル−1−((R)−1−フェニルエチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−フルオロフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(2−フルオロフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−フェニルエチル)−6−(キノリン−6−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(ピペリジン−4−イルメチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(ピリジン−2−イル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−(ピリジン−3−イル)エチル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−((1s,4s)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
N−(4−(2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6−(3−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−アミノフェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−(ジメチルアミノ)フェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−フェニル−6−(キノリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(1−フェニルエチル)−6−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
N−(3−(2−オキソ−3−(1−フェニルエチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
3−(1−フェニルエチル)−5−(キノリン−5−イル)オキサゾロ[5,4−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロペンチルメチル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−イソプロピル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−イソブチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
5−(3−ヒドロキシフェニル)−3−(2−メトキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン;
4−(3−(3−メトキシベンジル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロオキサゾロ[5,4−b]ピラジン−5−イル)−N−メチルベンズアミド;
1−シクロペンチル−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−シクロヘキシル−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンズアミド;
メチル4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンゾエート;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(ピリジン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)−N−メチルベンズアミド;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(4−(ヒドロキシメチル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(ピリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンゾニトリル;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(1H−インドール−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)−N−イソプロピルベンズアミド;
1−(2−ヒドロキシエチル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(1H−インドール−6−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
3−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンズアミド;
6−(4−(アミノメチル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((1−メチルピペリジン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンゾニトリル;
1−((1s,4s)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(ピリジン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)−N−エチルベンズアミド;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)安息香酸;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(3−メトキシプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(3−メトキシベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェネチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−フェニル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(1H−ピラゾール−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(1−オキソイソインドリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(2−オキソインドリン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(1H−インダゾール−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(((1r,4r)−4−アミノシクロヘキシル)メチル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(2−メトキシピリジン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンズアミド;
2−(4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)フェニル)酢酸;
2−(4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)フェニル)アセトアミド;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(2−オキソインドリン−6−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(3−(シクロヘキシルメチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)−3−メチル安息香酸;
N−メチル−4−(2−オキソ−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンズアミド;
4−(2−オキソ−3−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンズアミド;
7−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(3−メトキシベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(1H−インドール−5−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(2−オキソ−3−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−5−イル)ベンズアミド;
6−(3−(2H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(2H−テトラゾール−5−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(4−(5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−ピラゾール−3−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−ピラゾール−4−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−(アミノメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(4−(5−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((1r,4r)−4−メトキシシクロヘキシル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−((1r,4r)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((1s,4s)−4−メトキシシクロヘキシル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((1r,4r)−4−(メトキシメチル)シクロヘキシル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;1−(((1r,4r)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(((1s,4s)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
6−(4−(5−(モルホリノメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(3−(2−オキソピロロリジン−1−イル)プロピル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−モルホリノエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(4−(オキサゾール−5−イル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
6−(4−(5−(メトキシメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−((1s,4s)−4−(ヒドロキシメチル)シクロヘキシル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;6−(1H−ピラゾール−4−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(2−アミノ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの2塩酸塩;
6−(4−(5−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−イソプロピル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
4−(2−メトキシ−1−(2−モルホリノエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−イル)ベンズアミドの塩酸塩;
4−(1−((1s,4s)−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−メトキシ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−6−イル)ベンズアミド;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((1s,4s)−4−(メトキシメチル)シクロヘキシル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(2−(2,2−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−6−(4−ヒドロキシフェニル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−ピラゾール−1−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−モルホリノエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
6−(4−(5−(ヒドロキシメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−イミダゾール−5−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((5−オキソピロロリジン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)フェニル)−1−(((1s,4s)−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)フェニル)−1−(((1r,4r)−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(2−オキソピロロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−((ジメチルアミノ)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(ピロロリジン−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
6−(2−アミノベンズイミダゾール−5−イル)−1−(シクロヘキシルメチル)−4−イミダゾリノ[4,5−b]ピラジン−2−オンの2塩酸塩;
6−(2−(ジメチルアミノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(ピペリジン−3−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(ピペリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(2−(メチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(2−(2−メトキシエチルアミノ)ピリミジン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−((メチルアミノ)メチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−オキソピロロリジン−2−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−メチル−2−モルホリノプロピル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(1−モルホリノプロパン−2−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(ピロロリジン−2−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−(アミノメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(5−(ヒドロキシメチル)チオフェン−2−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(1r,4r)−4−(6−(4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)シクロ−ヘキサンカルボキサミド;
(1s,4s)−4−(6−(4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンカルボキサミド;
6−(4−(5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−モルホリノエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−オキソピロロリジン−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(ピロロリジン−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(3−(ヒドロキシメチル)チオフェン−2−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(5−(2−ヒドロキシエチル)チオフェン−2−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(ピリミジン−5−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−フルオロピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−アミノピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(2−オキソピロロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1−(((1r,4r)−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((1−メチルピペリジン−3−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(ヒドロキシメチル)チオフェン−2−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−(((1r,4r)−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−(2−モルホリノエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オン;
(R)−6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(1r,4r)−4−(6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンカルボキサミド;
6−(3−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(5−(アミノメチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(2−アミノピリミジン−5−イル)−1−(シクロヘキシルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−ヒドロキシフェニル)−1−((1−メチルピペリジン−2−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オンの塩酸塩;
6−(3−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−B]ピラジン−2(3H)−オン;
1−(シクロヘキシルメチル)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−モルホリノ−2−オキソエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(R)−6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(R)−6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−B]ピラジン−2(3H)−オン;
(S)−6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(1−フェニルエチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン;
(1r,4r)−4−(6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−1−イル)シクロヘキサンカルボキサミド;および
6−(4−(5−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2(3H)−オン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグ。
【0261】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(II):
【0263】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
R
1は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
−X−A−B−Y−はともに、−N(R
2)CH
2C(O)NH−、−N(R
2)C(O)CH
2NH−、−N(R
2)C(O)NH−、−N(R
2)C=N−、または−C(R
2)=CHNH−を形成しており;
Lは、直接結合、NHまたはOであり;
R
2は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
3およびR
4は独立して、HまたはC
1−8アルキルである。
【0264】
一実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)CH
2C(O)NH−を形成している阻害剤である。
【0265】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)CH
2NH−を形成している阻害剤である。
【0266】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成している阻害剤である。
【0267】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C=N−を形成している阻害剤である。
【0268】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−C(R
2)=CHNH−を形成している阻害剤である。
【0269】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、Lが直接結合である場合の阻害剤である。
【0270】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0271】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のキノリン)である場合の阻害剤である。
【0272】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、または非置換のシクロペンチル)である場合の阻害剤である。
【0273】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているアリール(例えばフェニル)である場合の阻害剤である。
【0274】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のキノリン)である場合の阻害剤である。
【0275】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、または非置換のシクロペンチル)である場合の阻害剤である。
【0276】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキル(例えば、−CH
2C
6H
5)である場合の阻害剤である。
【0277】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、非置換のC
1−8アルキル(例えば、非置換のメチル)である場合の阻害剤である。
【0278】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0279】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているアリール(例えば、ハロ、ハロアルキル、またはアルコキシによって置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0280】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、もしくは非置換のシクロヘキシル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロヘプチル)である場合の阻害剤である。
【0281】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているヘテロシクリルアルキル(例えば、置換されているピペリジン)である場合の阻害剤である。
【0282】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0283】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
2が、非置換のアリール(例えば、非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0284】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、または非置換のピリジン)であり、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0285】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、または非置換のピリジン)であり、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)であり、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0286】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、Lが直接結合であり、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、または非置換のピリジン)であり、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)であり、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0287】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)であり、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0288】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)であり、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)であり、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0289】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、Lが直接結合であり、R
1が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)であり、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)であり、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0290】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリールであり、Lは直接結合であり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキルである場合の阻害剤である。
【0291】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、−X−A−B−Y−がともに、−N(R
2)C(O)NH−を形成しており、R
1が、置換されているか、または非置換のアリールであり、Lが直接結合であり、R
2が、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキルである場合の阻害剤である。
【0292】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、8,9−ジヒドロ−8−オキソ−9−フェニル−2−(3−ピリジニル)−7H−プリン−6−カルボキサミド、8,9−ジヒドロ−8−オキソ−9−フェニル−2−(3−ピリジニル)−7H−プリン−6−カルボキサミド、8,9−ジヒドロ−8−オキソ−9−フェニル−2−(3−ピリジニル)−7H−プリン−6−カルボキサミド、2−(4−シアノフェニル)−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、2−(4−ニトロフェニル)−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、9−ベンジル−2−(4−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、2−メチル−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、9−ベンジル−9H−プリン−2,6−ジカルボキサミド、9−[2,3−ビス[(ベンゾイルオキシ)メチル]シクロブチル]−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−ベンジル−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−(トリフルオロメチル)−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−(プロプ−1−エニル)−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−フェニル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(3−ヒドロキシプロピル)−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(3−ヒドロキシプロピル)−2−(トリフルオロメチル)−9H−プリン−6−カルボキサミド、2−メチル−9−フェニルメチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、または2−メチル−9−β−D−リボフラノシル−9H−プリン−6−カルボキサミドを包含していない。
【0293】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているフラノシドである化合物を包含していない。
【0294】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のフラノシドである化合物を包含していない。
【0295】
他の実施形態において、式(II)のTORキナーゼ阻害剤は、(2’R)−2’−デオキシ−2’−フルオロ−2’−C−メチルヌクレオシドを包含していない。
【0296】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(IIa):
【0298】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
R
1は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
3およびR
4は独立して、H、またはC
1−8アルキルである。
【0299】
一実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0300】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のキノリン)である場合の阻害剤である。
【0301】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、または非置換のシクロペンチル)である場合の阻害剤である。
【0302】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキル(例えば、−CH
2C
6H
5)である場合の阻害剤である。
【0303】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、非置換のC
1−8アルキル(例えば非置換のメチル)である場合の阻害剤である。
【0304】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0305】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているアリール(例えば、ハロ、ハロアルキル、またはアルコキシによって置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0306】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、もしくは非置換のシクロヘキシル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロヘプチル)である場合の阻害剤である。
【0307】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているヘテロシクリルアルキル(例えば、置換されているピペリジン)である場合の阻害剤である。
【0308】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0309】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、8,9−ジヒドロ−8−オキソ−9−フェニル−2−(3−ピリジニル)−7H−プリン−6−カルボキサミド、8,9−ジヒドロ−8−オキソ−9−フェニル−2−(3−ピリジニル)−7H−プリン−6−カルボキサミド、8,9−ジヒドロ−8−オキソ−9−フェニル−2−(3−ピリジニル)−7H−プリン−6−カルボキサミド、2−(4−シアノフェニル)−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、2−(4−ニトロフェニル)−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、9−ベンジル−2−(4−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、9−フェニルメチル−9H−プリン−2,6−ジカルボキサミド、または2−メチル−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミドを包含していない。
【0310】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているフラノシドである化合物を包含していない。
【0311】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のフラノシドである化合物を包含していない。
【0312】
他の実施形態において、式(IIa)のTORキナーゼ阻害剤は、(2’R)−2’−デオキシ−2’−フルオロ−2’−C−メチルヌクレオシドを包含していない。
【0313】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(IIb):
【0315】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
【0317】
は、−C(R
2)=CH−NH−、または−N(R
2)−CH=N−であり;
R
1は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
3およびR
4は独立して、HまたはC
1−8アルキルである。
【0318】
一実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば、置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0319】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のキノリン)である場合の阻害剤である。
【0320】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、または非置換のシクロペンチル)である場合の阻害剤である。
【0321】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキル(例えば−CH
2C
6H
5)である場合の阻害剤である。
【0322】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、非置換のC
1−8アルキル(例えば非置換のメチル)である場合の阻害剤である。
【0323】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0324】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているアリール(例えば、ハロ、ハロアルキル、またはアルコキシによって置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0325】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、もしくは非置換のシクロヘキシル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロヘプチル)である場合の阻害剤である。
【0326】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているヘテロシクリルアルキル(例えば、置換されているピペリジン)である場合の阻害剤である。
【0327】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0328】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、
【0330】
が−C(R
2)=CH−NH−であり、R
2が、置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0331】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、
【0333】
が−N(R
2)−CH=N−であり、R
2が、置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0334】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えばフェニル)であり、R
2が、置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0335】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、9−ベンジル−9H−プリン−2,6−ジカルボキサミド、9−[2,3−ビス[(ベンゾイルオキシ)メチル]シクロブチル]−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−ベンジル−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−(トリフルオロメチル)−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−(プロプ−1−エニル)−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(2−ヒドロキシエチル)−2−フェニル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(3−ヒドロキシプロピル)−2−メチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−(3−ヒドロキシプロピル)−2−(トリフルオロメチル)−9H−プリン−6−カルボキサミド、9−フェニルメチル−9H−プリン−2,6−ジカルボキサミド、2−メチル−9−フェニルメチル−9H−プリン−6−カルボキサミド、または2−メチル−9−β−D−リボフラノシル−9H−プリン−6−カルボキサミドを包含していない。
【0336】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、
【0338】
が−N(R
2)−CH=N−であるときに、R
2が、置換されているシクロブチルである場合の化合物を包含していない。
【0339】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、
【0341】
が−N(R
2)−CH=N−であるときに、R
2が、置換されているフラノシドである場合の化合物を包含していない。
【0342】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、
【0344】
が−C(R
2)=CH−NH−であるときに、R
2が、置換されているピリミジン場合の化合物を包含していない。
【0345】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、
【0347】
が−N(R
2)−CH=N−であるときに、R
2が、置換されているオキセタンである場合の化合物を包含していない。
【0348】
他の実施形態において、式(IIb)のTORキナーゼ阻害剤は、
【0350】
が−N(R
2)−CH=N−であるときに、R
2が、置換されているシクロペンチルまたはヘテロシクロペンチルである場合の化合物を包含していない。
【0351】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(IIc):
【0353】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
R
1が、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2が、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
3およびR
4が独立して、HまたはC
1−8アルキルである。
【0354】
一実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0355】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のキノリン)である場合の阻害剤である。
【0356】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、または非置換のシクロペンチル)である場合の阻害剤である。
【0357】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキル(例えば−CH
2C
6H
5)である場合の阻害剤である。
【0358】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、非置換のC
1−8アルキル(例えば非置換のメチル)である場合の阻害剤である。
【0359】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0360】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているアリール(例えば、ハロ、ハロアルキル、またはアルコキシによって置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0361】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、もしくは非置換のシクロヘキシル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロヘプチル)である場合の阻害剤である。
【0362】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているヘテロシクリルアルキル(例えば置換されているピペリジン)である場合の阻害剤である。
【0363】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
3およびR
4がHである場合の阻害剤である。
【0364】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(IId):
【0366】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
R
1は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
3およびR
4は独立して、HまたはC
1−8アルキルである。
【0367】
一実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているアリール(例えば置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0368】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のヘテロアリール(例えば、置換されているか、もしくは非置換のピリジン、置換されているか、もしくは非置換のインドール、または置換されているか、もしくは非置換のキノリン)である場合の阻害剤である。
【0369】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
1が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、または非置換のシクロペンチル)である場合の阻害剤である。
【0370】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているC
1−8アルキル(例えば−CH
2C
6H
5)である場合の阻害剤である。
【0371】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、非置換のC
1−8アルキル(例えば非置換のメチル)である場合の阻害剤である。
【0372】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のアリール(例えば、置換されているか、または非置換のフェニル)である場合の阻害剤である。
【0373】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているアリール(例えば、ハロ、ハロアルキル、またはアルコキシによって置換されているフェニル)である場合の阻害剤である。
【0374】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているか、または非置換のシクロアルキル(例えば、置換されているか、もしくは非置換のシクロヘキシル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロヘプチル)である場合の阻害剤である。
【0375】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
2が、置換されているヘテロシクリルアルキル(例えば置換されているピペリジン)である場合の阻害剤である。
【0376】
他の実施形態において、式(IIc)のTORキナーゼ阻害剤は、R
3およびR
4はHである場合の阻害剤である。
【0377】
式(II)の代表的なTORキナーゼ阻害剤としては、表Bの化合物が挙げられる。
【0378】
(表B)
9−ベンジル−8−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
N−メチル−8−オキソ−9−フェニル−2−(ピリジン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
8−オキソ−9−フェニル−2−(ピリジン−2−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(2−クロロピリジン−3−イル)−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(2−メトキシピリジン−3−イル)−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
N,N−ジメチル−8−オキソ−9−フェニル−2−(ピリジン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−メチル−8−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−O−トリル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−インドール−4−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−インドール−6−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(4−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−クロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−フルオロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2,6−ジフルオロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−シクロヘプチル−8−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(キノリン−5−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−シクロペンチル−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−(6−メトキシピリジン−3−イル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(4−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−ベンジル−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−(3−ニトロフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−シアノフェニル)−8−オキソ−9−フェニル−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(3−フルオロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
ベンジル4−(6−カルバモイル−8−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−7H−プリン−9(8H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート;
9−シクロヘキシル−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(3−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−フェニル−2−(ピリジン−3−イル)−9H−プリン−6−カルボキサミド;
6−オキソ−8−フェニル−2−(ピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロプテリジン−4−カルボキサミド;
6−オキソ−8−フェニル−2−(ピリジン−4−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロプテリジン−4−カルボキサミド;
2−(3−アミノフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−9H−プリン−6−カルボキサミド;
9−シクロペンチル−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−tert−ブチル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒド−7H−プリン−6−カルボキサミド;
[2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ(7−ヒドロプリン−6−イル)]−N−メチルカルボキシ−アミド;
2−フェニル−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−4−カルボキサミド;
[2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ(7−ヒドロプリン−6−イル)]−N,N−ジメチルカルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−ヒドロキシフェニルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−8−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−8−オキソ−2−(ピリジン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−9H−プリン−6−カルボキサミド;
9−イソプロピル−2−(3−ヒドロキシ−フェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
メチル4−(6−カルバモイル−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−2−イル)ベンゾエート;
2−(2−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(3−シアノフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(2−ヒドロキシフェニルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−シアノ−フェニル)−9−(2−メトキシ−フェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
4−[6−カルバモイル−9−(2−メトキシ−フェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−2−イル]−安息香酸;
メチル3−(6−カルバモイル−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−2−イル)ベンゾエート;
3−(6−カルバモイル−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−2−イル)安息香酸;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−インダゾール−6−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(4−カルバモイルフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−エチルフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2,5−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(3−カルバモイルフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2,6−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(2−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−インダゾール−5−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2,3−ジクロロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキシ−アミド;
2−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキシ−アミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(ピリジン−4−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキシ−アミド;
2−(2−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキシ−アミド;
2−[4−(1−ヒドロキシ−イソプロピル)フェニル]−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−[3−(1−ヒドロキシ−イソプロピル)フェニル]−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−(2−ニトロフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−(4−ニトロフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−(2−ニトロフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−{3−[(メチルスルホニル)アミノ]フェニル}−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2−クロロフェニル)−8−オキソ−2−(3−ピリジル)−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
8−オキソ−2−(3−ピリジル)−9−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2,3,4−トリフルオロフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−[3−(アセチルアミノ)フェニル]−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−(2−メトキシフェニル)−6−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロプテリジン−4−カルボキシ−アミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−ピラゾール−4−イル−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−ピラゾール−3−イル−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−[3−(ジフルオロメチル)フェニル]−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキシ−アミド;
2−[5−(ジフルオロメチル)−2−フルオロフェニル]−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−4−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−9−(2−フルオロフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−ベンズイミダゾール−6−イル−8−オキソ−9−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(5−クロロピリジン−3−イル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
トランス−4−(6−カルバモイル−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−2−イルアミノ)シクロヘキシルのカルバミン酸塩;
(R)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(ピロロリジン−3−イルアミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
(S)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(ピロロリジン−3−イルアミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
(シス)−4−(6−カルバモイル−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−2−イルアミノ)シクロヘキシルのカルバミン酸塩;
2−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−クロロピリジン−3−イル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−((1H−イミダゾール−1−イル)メチル)フェニルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−ヒドロキシピリジン−3−イル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
(R)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(ピロロリジン−2−イルメチルアミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
(S)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(ピロロリジン−2−イルメチルアミノ)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−2−(2−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
9−(ビフェニル−2−イル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−9−(2−フルオロフェニル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−(2−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−(ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(2−(ヒドロキシメチル)フェニルアミノ)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−tert−ブチルフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(2−フェノキシフェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−インダゾール−4−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(2−ヒドロキシピリジン−3−イル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−シクロヘキシルフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−イミダゾール−2−イル)フェニル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−8−オキソ−9−(2−(トリフルオロメチル)フェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−メトキシフェニル)−2−(2−(メチルチオ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−インドール−5−イル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(シクロヘキシルメチル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2,3−ジヒドロ1H−インデン−1−イル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−イソブチル−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−9−シクロヘキシル−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(1H−インドール−4−イル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−フルオロ−3−メトキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−フルオロ−5−メトキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−シクロヘキシル−2−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−シクロペンチルフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(ピペリジン−4−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−9−シクロヘキシル−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−ベンズイミダゾール−6−イル−9−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−8−オキソ−7−ヒドロプリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(アミノメチル)フェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(シス−4−(メトキシメチル)シクロヘキシル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
9−(トランス−4−アミノシクロヘキシル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−(2−イソブチルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
(R)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(テトラヒドロフラン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
(S)−2−(3−ヒドロキシフェニル)−8−オキソ−9−(テトラヒドロフラン−3−イル)−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−(アミノメチル)フェニル)−9−(2−メトキシフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−1,2,3−トリアゾール−5−イル)フェニル)−9−(2−イソプロピルフェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−9−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−9−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−9−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;
2−(3−ヒドロキシフェニル)−9−((1r,4r)−4−(メトキシメチル)シクロヘキシル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド;および
9−(2−イソプロピルフェニル)−2−(4−(5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−8−オキソ−8,9−ジヒドロ−7H−プリン−6−カルボキサミド、ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグ。
【0379】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(III):
【0381】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
R
1は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、置換されているか、もしくは非置換のアラルキル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキルアルキルであり;
R
3およびR
4は互いに独立して、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、置換されているか、もしくは非置換のアラルキル、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキルアルキルであるか、またはR
3およびR
4はそれらと結合している原子とともに、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルを形成しているか;
またはR
2と、R
3およびR
4の一方とは、それらと結合している原子とともに、置換されているか、または非置換のヘテロシクリルを形成している。ここで、一部の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下に示される化合物:
【0383】
6−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(3−メトキシベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
【0385】
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)フェニル)−3−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;または
【0387】
(R)−6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)フェニル)−3−(シクロヘキシルメチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オンを包含していない。
【0388】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態において、R
1は、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールである。一実施形態において、R
1は、それぞれ必要に応じて置換されている、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ベンズイミダゾリル、インドリル、インダゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オニル、3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル、またはピラゾリルである。いくつかの実施形態において、R
1はそれぞれ独立して、置換されているか、または非置換のC
1−8アルキル(例えばメチル)、置換されているか、または非置換のヘテロシクリル(例えば、置換されているか、または非置換のトリアゾリルまたはピラゾリル)、ハロゲン(例えばフルオリン)、アミノカルボニル、シアノ、ヒドロキシアルキル(例えばヒドロキシプロピル)およびヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているフェニルである。他の実施形態において、R
1は、置換されているか、または非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、または非置換のヘテロシクリル(例えば、置換されているか、または非置換のトリアゾリル)、ハロゲン、アミノカルボニル、シアノ、ヒドロキシアルキル、−ORおよび−NR
2からなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているピリジルであり、ここで、Rのそれぞれは独立して、Hまたは置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。さらなる他の実施形態において、R
1は、置換されているか、または非置換のC
1−8アルキルおよび−NR
2からなる群から選択される1つ以上の置換基を用いてそれぞれ必要に応じて置換されている1H−ピロロ[2,3−b]ピリジルまたはベンズイミダゾリルであり、ここで、Rのそれぞれは独立して、Hまたは置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。
【0389】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態において、R
1は、
【0391】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立して、Hまたは置換されているか、または非置換のC
1−4アルキル(例えばメチル)であり;R’はそれぞれの存在において独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル、ハロゲン(例えば、フルオリン)、シアノ、−OR、または−NR
2であり;mは0〜3であり;nは0〜3である。置換基R’のうちのいずれかは、縮合環系における環のいずれかの好適な任意の原子と結合し得ることが当業者によって理解される。また、R
1の連結結合(交差する波線によって示されている)は、縮合環系における環のいずれかにある任意の原子と結合し得ることが当業者によって理解される。
【0392】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態において、R
1は、
【0394】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立して、H、または置換されているか、または非置換のC
1−4アルキルであり;R’はそれぞれの存在において独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル、ハロゲン、シアノ、−ORまたは−NR
2であり;mは0〜3であり;nは0〜3である。
【0395】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態において、R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル−ヘテロシクリル、置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル−アリール、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル−シクロアルキルである。例えば、R
2は、それぞれ必要に応じて置換されている、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、(C
1−4アルキル)−フェニル、(C
1−4アルキル)−シクロプロピル、(C
1−4アルキル)−シクロブチル、(C
1−4アルキル)−シクロペンチル、(C
1−4アルキル)−シクロヘキシル、(C
1−4アルキル)−ピロリジル、(C
1−4アルキル)−ピペリジル、(C
1−4アルキル)−ピペラジニル、(C
1−4アルキル)−モルホリニル、(C
1−4アルキル)−テトラヒドロフラニル、または(C
1−4アルキル)−テトラヒドロピラニルである。
【0396】
他の実施形態において、R
2は、H、C
1−4アルキル、(C
1−4アルキル)(OR)、
【0398】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル(例えばメチル)であり;それぞれ表されているR’はそれぞれの存在において独立して、H、−OR、シアノ、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル(例えばメチル)であり;pは0〜3である。
【0399】
いくつかの実施形態において、R
2は、H、C
1−4アルキル、(C
1−4アルキル)(OR)、
【0401】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−2アルキルであり;R’はそれぞれの存在において独立して、H、−OR、シアノ、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−2アルキルであり;pは0〜1である。
【0402】
式(III)の化合物のいくつかの他の実施形態において、R
2とR
3およびR
4の一方とが、それらと結合している原子とともに、置換されているか、または非置換のヘテロシクリルを形成している。例えば、いくつかの実施形態において、式(III)の化合物は、
【0404】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルであり;R”は、H、OR、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルであり;R
1は本明細書における規定の通りである。
【0405】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態において、R
3およびR
4の両方はHである。他の場合に、R
3およびR
4の一方はHであり、他方はH以外である。他の場合に、R
3およびR
4の一方はC
1−4アルキル(例えばメチル)であり、他方はHである。他の場合に、R
3およびR
4の両方はC
1−4アルキル(例えばメチル)である。
【0406】
上述されているそのようないくつかの実施形態において、R
1は、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールである。例えば、R
1は、それぞれ必要に応じて置換されている、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ベンズイミダゾリル、インドリル、インダゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オニル、3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル、またはピラゾリルである。いくつかの実施形態において、R
1は独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、ハロゲン、アミノカルボニル、シアノ、ヒドロキシアルキルおよびヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているフェニルである。他の場合に、R
1は独立して、シアノ、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、アミノカルボニル、−OR、および−NR
2からなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているピリジルである。ここで、Rのそれぞれは独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。他の場合に、R
1は独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキルおよび−NR
2からなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて必要に応じて置換されている、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジルまたはベンズイミダゾリルである。ここで、Rは独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。
【0407】
一部の実施形態において、式(III)の化合物は、本明細書に示されているR
1基および本明細書に示されているR
2基を有している。
【0408】
式(III)の化合物のいくつかの実施形態において、10μMの濃度における上記化合物は、mTOR、DNA−PKもしくはPI3K、またはこれらの組み合わせを少なくとも約50%まで阻害する。式(III)の化合物は、好適な任意のアッセイ系における上述のキナーゼの阻害剤と示され得る。
【0409】
式(III)の代表的なTORキナーゼ阻害剤としては、表Cの化合物が挙げられる。
【0410】
(表C)
6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−イソプロピル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−エチル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−イソプロピル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−エチル−6−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(2−メトキシエチル)−6−(4−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
5−(8−(2−メトキシエチル)−6−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)−4−メチルピコリナミド;
3−(6−オキソ−8−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミド;
3−(6−オキソ−8−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンゾニトリル;
5−(8−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−6−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)−4−メチルピコリナミド;6−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(1H−インダゾール−6−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−((1R,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−((1S,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−((1R,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−((1S,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−エチル−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(1H−インドール−6−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(1H−インドール−5−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(((1R,3S)−3−メトキシシクロペンチル)メチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(((1S,3R)−3−メトキシシクロペンチル)メチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−フルオロ−2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−フルオロ−2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3,3−ジメチル−6−(4−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((1R,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((1S,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(((1S,3S)−3−メトキシシクロペンチル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(((1R,3R)−3−メトキシシクロペンチル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((1S,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((1R,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(((1R,3S)−3−メトキシシクロペンチル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(((1S,3R)−3−メトキシシクロペンチル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−フルオロ−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(3−フルオロ−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7’−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,2’−ピラジノ[2,3−b]ピラジン]−3’(4’H)−オン;
7’−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1’−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−1’H−スピロ[シクロブタン−1,2’−ピラジノ[2,3−b]ピラジン]−3’(4’H)−オン;
4−(シクロプロピルメチル)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7’−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1’H−スピロ[シクロペンタン−1,2’−ピラジノ[2,3−b]ピラジン]−3’(4’H)−オン;
7’−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1’H−スピロ[シクロブタン−1,2’−ピラジノ[2,3−b]ピラジン]−3’(4’H)−オン;
7’−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1’H−スピロ[シクロプロパン−1,2’−ピラジノ[2,3−b]ピラジン]−3’(4’H)−オン;
(R)−6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(S)−6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(1H−インダゾール−5−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(6−オキソ−8−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミド;
4−(2−メトキシエチル)−3,3−ジメチル−6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−エチル−3,3−ジメチル−6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3,3−ジメチル−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(R)−6−(6−(1−ヒドロキシエチル)ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3,3−ジメチル−6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−4−メチルピリジン−3−イル)−4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−4−メチルピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3,3−ジメチル−6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3,3−ジメチル−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−メチルピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−メチルピリジン−3−イル)−4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(S)−6−(6−(1−ヒドロキシエチル)ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3,3−ジメチル−6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−4−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(2−メトキシエチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
9−(6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−3−ピリジル)−6,11,4a−トリヒドロモルホリノ[4,3−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
5−(8−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−6−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)−6−メチルピコリノニトリル;6−(6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
9−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)−3−(2−メトキシアセチル)−6,11,4a−トリヒドロピペラジノ[1,2−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
9−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)−6,11,4a−トリヒドロピペラジノ[1,2−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
9−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)−3−(2−メトキシエチル)−6,11,4a−トリヒドロピペラジノ[1,2−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
4−(シクロペンチルメチル)−6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
9−(6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチル−3−ピリジル)−6,11,4a−トリヒドロモルホリノ[4,3−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
4−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(シクロペンチルメチル)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−ネオペンチル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−イソブチル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3−メチル−6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(ピペリジン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
8−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)(3aS,2R)−2−メトキシ−5,10,3a−トリヒドロピラジノ[2,3−b]ピロリジノ[1,2−e]ピラジン−4−オン;
8−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)(2R,3aR)−2−メトキシ−5,10,3a−トリヒドロピラジノ[2,3−b]ピロリジノ[1,2−e]ピラジン−4−オン;
8−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)(2S,3aR)−2−メトキシ−5,10,3a−トリヒドロピラジノ[2,3−b]ピロリジノ[1,2−e]ピラジン−4−オン;
8−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)(2S,3aS)−2−メトキシ−5,10,3a−トリヒドロピラジノ[2,3−b]ピロリジノ[1,2−e]ピラジン−4−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(S)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(R)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
9−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)−3−メチル−6,11,4a−トリヒドロピペラジノ[1,2−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
9−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−6,11,4a−トリヒドロモルホリノ[4,3−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
9−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)−6,11,4a−トリヒドロピペリジノ[1,2−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−モルホリノエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−フェネチル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(シクロヘキシルメチル)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(R)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(テトラヒドロフラン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(S)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(テトラヒドロフラン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−フェニル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(S)−6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3−メチル−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
9−[6−(1−ヒドロキシ−イソプロピル)−3−ピリジル]−6,11,4a−トリヒドロモルホリノ[4,3−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(2−アミノ−7−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
9−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)−6,11,4a−トリヒドロモルホリノ[4,3−e]ピラジノ[2,3−b]ピラジン−5−オン;
6−(4−メチル−2−(メチルアミノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
8−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)−2−メチルフェニル)−5,10,3a−トリヒドロピラジノ[2,3−b]ピロリジノ[1,2−e]ピラジン−4−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−エチル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;6−(4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
6−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;および
6−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)フェニル)−4−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグ。
【0411】
一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下の式(IV):
【0413】
を有している化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグを包含している。ここで、
R
1は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のアリール、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキルであり;
R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、置換されているか、もしくは非置換のアラルキル、または置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキルアルキルであり;
R
3は、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキルである。ここで、一部の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、以下に示される7−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(3−メトキシベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン:
【0416】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態において、R
1は、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールである。例えば、R
1は、それぞれ必要に応じて置換されているフェニル、ピリジル、ピリミジル、ベンズイミダゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、インダゾリル、インドリル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オニル、3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル、またはピラゾリルである。いくつかの実施形態において、R
1は独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル(例えばメチル)、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル(例えば、置換されているか、または非置換のトリアゾリルまたはピラゾリル)、アミノカルボニル、ハロゲン(例えば、フルオリン)、シアノ、ヒドロキシアルキルおよびヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているフェニルである。他の実施形態において、R
1は独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル(例えばメチル)、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル(例えば、置換されているか、または非置換のトリアゾリル)、ハロゲン、アミノカルボニル、シアノ、ヒドロキシアルキル(例えば、ヒドロキシプロピル)、−ORおよび−NR
2からなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているピリジルである。ここで、Rのそれぞれは独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。いくつかの実施形態において、R
1はそれぞれ独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキルおよび−NR
2からなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて必要に応じて置換されている1H−ピロロ[2,3−b]ピリジルまたはベンズイミダゾリルである。ここで、Rは独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。
【0417】
いくつかの実施形態において、R
1は、
【0419】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立してH、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル(例えばメチル)であり;R’はそれぞれの存在において独立して置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル(例えばメチル)、ハロゲン(例えば、フルオロ)、シアノ、−ORまたは−NR
2であり;mが0〜3であり;nが0〜3である。置換基R’のいずれかは、縮合環系における環のいずれかの好適な任意の原子と結合され得ることが当業者によって理解される。
【0420】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態において、R
1は、
【0422】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルであり;R’はそれぞれの存在において独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル、ハロゲン、シアノ、−ORまたは−NR
2であり;mは0〜3であり;nは0〜3である。
【0423】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態において、R
2は、H、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のシクロアルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル−ヘテロシクリル、置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル−アリール、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル−シクロアルキルである。例えば、R
2は、それぞれ必要に応じて置換されている、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、(C
1−4アルキル)−フェニル、(C
1−4アルキル)−シクロプロピル、(C
1−4アルキル)−シクロブチル、(C
1−4アルキル)−シクロペンチル、(C
1−4アルキル)−シクロヘキシル、(C
1−4アルキル)−ピロリジル、(C
1−4アルキル)−ピペリジル、(C
1−4アルキル)−ピペラジニル、(C
1−4アルキル)−モルホリニル、(C
1−4アルキル)−テトラヒドロフラニル、または(C
1−4アルキル)−テトラヒドロピラニルである。
【0424】
他の実施形態において、R
2は、H、C
1−4アルキル、(C
1−4アルキル)(OR)、
【0426】
である。ここで、Rはそれぞれの存在において独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル(例えばメチル)であり;R’はそれぞれの存在において独立して、H、−OR、シアノまたは置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキル(例えばメチル)であり;pは0〜3である。
【0427】
式(IV)の化合物の他の実施形態において、R
2は、H、C
1−4アルキル、(C
1−4アルキル)(OR)、
【0429】
である。ここで、それぞれ表されているRは独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC1−2アルキルであり;それぞれ表されているR’は独立して、H、−OR、シアノ、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−2アルキルであり;pは0〜1である。
【0430】
式(IV)の化合物の他の実施形態において、R
3はHである。
【0431】
本明細書に記載のいくつかの実施形態において、R
1は、置換されているか、もしくは非置換のアリール、または置換されているか、もしくは非置換のヘテロアリールである。例えば、R
1は、それぞれ必要に応じて置換されているフェニル、ピリジル、ピリミジル、ベンズイミダゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジル、インダゾリル、インドリル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、ピリジル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2(3H)−オニル、3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジル、またはピラゾリルである。いくつかの実施形態において、R
1は独立して、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、アミノカルボニル、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシアルキルおよびヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているフェニルである。他の場合に、R
1は独立して、C
1−8アルキル、置換されているか、もしくは非置換のヘテロシクリル、ハロゲン、アミノカルボニル、シアノ、ヒドロキシアルキル、−ORおよび−NR
2からなる群から選択される1つ以上の置換基を用いて置換されているピリジルである。ここで、Rのそれぞれは独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。他の場合に、R
1は、置換されているか、もしくは非置換のC
1−8アルキルおよび−NR
2からなる群から独立して選択される1つ以上の置換基を用いて必要に応じて置換されている1H−ピロロ[2,3−b]ピリジルまたはベンズイミダゾリルである。ここで、Rは独立して、H、または置換されているか、もしくは非置換のC
1−4アルキルである。
【0432】
一部の実施形態において、式(IV)の化合物は、本明細書に示されているR
1基および本明細書に示されているR
2基を有している。
【0433】
式(IV)の化合物のいくつかの実施形態において、10μMの濃度における上記化合物は、mTOR、DNA−PK、PI3Kまたはこれらの組み合わせを少なくとも約50%まで阻害する。式(IV)の化合物は、好適な任意のアッセイ系における上述のキナーゼの阻害剤と示され得る。
【0434】
式(IV)の代表的なTORキナーゼ阻害剤としては、表Dの化合物が挙げられる。
【0435】
(表D)
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(シス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−エチル−7−(1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−ベンゾ[d]イミダゾール−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−((トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−エチル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−インドール−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−((トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−((シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−イソプロピル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−イソプロピル−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−エチル−7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−ヒドロキシピリジン−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−イソプロピル−7−(4−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
5−(8−イソプロピル−7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)−4−メチルピコリナミド;
7−(1H−インダゾール−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−アミノピリミジン−5−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−アミノピリジン−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(メチルアミノ)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−ヒドロキシピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(4−(1H−ピラゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−インダゾール−4−イル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−インダゾール−6−イル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(ピリミジン−5−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−メトキシピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(2−メトキシエチル)−7−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−エチル−7−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−エチル−7−(1H−インダゾール−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(ピリジン−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−アミノピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−メチル−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
2−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−5−(8−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ピリジン−1−オキシド;
4−メチル−5−(7−オキソ−8−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ピコリナミド;
5−(8−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)−4−メチルピコリナミド;
7−(1H−ピラゾール−4−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−7−(4−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3−((7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−2−オキソ−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−1(2H)−イル)メチル)ベンゾニトリル;
1−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−7−(4−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
3−(7−オキソ−8−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミド;
5−(8−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)−4−メチルピコリナミド;
3−((7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−2−オキソ−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−1(2H)−イル)メチル)ベンゾニトリル;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((1R,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((1S,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((1S,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((1R,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−インダゾール−6−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−モルホリノエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−モルホリノエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−イソプロピル−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−6−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−7−(2−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(トランス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(シス−4−ヒドロキシシクロヘキシル)−7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
4−(7−オキソ−8−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミド;
7−(1H−インダゾール−5−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−((1S,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−((1R,3R)−3−メトキシシクロペンチル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−((1R,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−((1S,3S)−3−メトキシシクロペンチル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−インドール−5−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−エチル−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(1H−インドール−6−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−7−(2−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((シス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(2−メトキシエチル)−7−(4−メチル−2−(メチルアミノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(7−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(2−メトキシエチル)−7−(4−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−ベンジル−7−(2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(3−フルオロ−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(3−フルオロ−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(3−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(トランス−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(5−フルオロ−2−メチル−4−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(3−フルオロ−2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(2−メトキシエチル)−7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((トランス−4−メトキシシクロヘキシル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(シクロペンチルメチル)−7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(S)−7−(6−(1−ヒドロキシエチル)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(R)−7−(6−(1−ヒドロキシエチル)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(3−(トリフルオロメチル)ベンジル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(3−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(4−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(4−メチル−2−(メチルアミノ)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−アミノ−4−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−メチル−6−(4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(R)−7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3−メチル−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
(S)−7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3−メチル−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−アミノ−4−メチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−6−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(2−メチル−4−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
7−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)フェニル)−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エチル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;
1−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−7−(2−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン;および
1−(2−ヒドロキシエチル)−7−(2−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、包接体、溶媒和物、立体異性体、互変異性体、およびプロドラッグ。
【0436】
〔4 TORキナーゼ阻害剤の製造方法〕
TORキナーゼ阻害剤は、標準的な周知の合成方法論(例えば、March, J. Advanced Organic Chemistry; Reactions Mechanisms, and Structure, 4th ed., 1992)を介して入手され得る。式(III)の化合物を調製するために有用な出発物質およびそれらの中間体は、市販されているか、または公知の合成方法および試薬を用いて市販の材料から調製され得る。
【0437】
式(I)の化合物を調製する特定の方法は、参照によってその全体が本明細書に援用される米国特許第7,981,893号明細書(2011年7月19日発行)に開示されている。式(II)の化合物を調製する特定の方法は、参照によってその全体が本明細書に援用される米国特許第7,968,556号明細書(2011年6月28日発行)に開示されている。式(III)および(IV)の化合物を調製する特定の方法は、参照によってその全体が本明細書に援用される米国特許出願公開第2010/0216781号明細書(2009年10月26日出願)、および米国特許出願公開第2011/0137028号明細書(2010年10月25日出願)に開示されている。
【0438】
〔5 使用方法〕
本明細書に示されているのは、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を処置または予防する方法である。当該方法は、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。一実施形態において、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫は、ラパマイシン耐性である。
【0439】
一実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、びまん性大細胞B細胞型リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、急性骨髄白血病(AML)、外套細胞リンパ腫(MCL)、またはALK+未分化大細胞リンパ腫である。一実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、悪化した固形の非ホジキンリンパ腫である。
【0440】
一実施形態において、固形腫瘍は神経内分泌腫瘍である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は腸原発性の神経内分泌腫瘍である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は非膵臓原発性である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は、非膵臓の腸原発性である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は原発未知である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は、症候性の内分泌腺生成腫瘍または非機能的な腫瘍である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は、局部的に切除不能であるか、中程度に転移性であるか、高分化しているか、低い(グレード1)か、または中程度(グレード2)である。
【0441】
一実施形態において、固形腫瘍は非小細胞肺がん(NSCLC)である。
【0442】
他の実施形態において、固形腫瘍は多型性グリア芽腫(GBM)である。
【0443】
他の実施形態において、固形腫瘍は肝細胞がん(HCC)である。
【0444】
他の実施形態において、固形腫瘍は乳がんである。一実施形態において、乳がんは、エストロゲン受容体陽性(ER+、ER+/Her2−またはER+/Her2+)である。一実施形態において、乳がんは、エストロゲン受容体陰性(ER−/Her2+)である。一実施形態において、乳がんは、トリプルネガティブ(TN)(エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)に対応する遺伝子および/またはタンパク質を発現しておらず、Her2/neuを過剰発現していない乳がん)である。
【0445】
他の実施形態において、固形腫瘍は結腸直腸がん(CRC)である。
【0446】
他の実施形態において、固形腫瘍は唾液腺がんである。
【0447】
他の実施形態において、固形腫瘍は膵臓がんである。
【0448】
他の実施形態において、固形腫瘍は腺様嚢胞がんである。
【0449】
他の実施形態において、固形腫瘍は副腎がんである。
【0450】
他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。
【0451】
一実施形態において、固形腫瘍は悪化した固形腫瘍である。
【0452】
一実施形態において、悪化した固形腫瘍は神経内分泌腫瘍である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は、腸原発性の神経内分泌腫瘍である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は非膵臓原発性である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は、非膵臓の腸原発性である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は原発未知である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は、症候性の内分泌腺生成腫瘍または非機能的な腫瘍である。一部の実施形態において、神経内分泌腫瘍は、局部的に切除不能であるか、中程度に転移性であるか、高分化しているか、低い(グレード1)か、または中程度(グレード2)である。
【0453】
一実施形態において、悪化した固形腫瘍は非小細胞肺がん(NSCLC)である。
【0454】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は多型性グリア芽腫(GBM)である。
【0455】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は肝細胞がん(HCC)である。
【0456】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は乳がんである。一実施形態において、悪化した固形腫瘍は、エストロゲン受容体陽性の(ER+、ER+/Her2−またはER+/Her2+)乳がんである。一実施形態において、悪化した固形腫瘍は、ER+/Her2−乳がんである。一実施形態において、悪化した固形腫瘍は、ER+/Her2+乳がんである。一実施形態において、悪化した固形腫瘍は、ER−/Her2+乳がんである。一実施形態において、悪化した固形腫瘍は、トリプルネガティブの乳がんである。
【0457】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は結腸直腸がん(CRC)である。
【0458】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は唾液腺がんである。
【0459】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は膵臓がんである。
【0460】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は腺様嚢胞がんである。
【0461】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は副腎がんである。
【0462】
他の実施形態において、悪化した固形腫瘍は食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。
【0463】
一実施形態において、非ホジキンリンパ腫は、びまん性大細胞B細胞型リンパ腫(DLBCL)である。
【0464】
一実施形態において、本明細書に示されているのは、完全奏効、部分奏効または安定のResponse Evaluation Criteria in Solid Tumors (RECIST 1.1)を、患者において実現する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。他の実施形態において、本明細書に示されているのは、Kaplan-Meier検定によって決定されるような、Prgression Free Survivalの割合を上昇させる方法である。
【0465】
一実施形態において、本明細書に示されているのは、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors (RECIST 1.1)の進行を、患者において予防するか、または遅延させる方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。一実施形態において、進行の予防または遅延は、例えば処置前と比べた−30%〜+20%の、標的病変の全体の大きさの変化によって特徴づけられるか、または実現される。他の実施形態において、標的病変の大きさの変化は、処置前と比べた30%を超える全体の大きさの低減(例えば50%を超える低減)である。他の実施形態において、予防は、処置前と比べた非標的病変の、大きさ低減または進行の遅延によって特徴づけられるか、または実現される。一実施形態において、予防は、処置前と比べた標的病変の数の減少によって特徴づけられるか、または実現される。他の実施形態において、予防は、処置前と比べた標的病変の、数の減少または性質の低下によって特徴づけられるか、または実現される。一実施形態において、予防は、処置前と比べた標的病変の非存在または消失によって特徴づけられるか、または実現される。他の実施形態において、予防は、処置前と比べた非標的病変の非存在または消失によって特徴づけられるか、または実現される。他の実施形態において、予防は、処置前と比べた新たな病変の予防によって特徴づけられるか、または実現される。さらなる他の実施形態において、予防は、処置前と比べた進行の臨床症状または臨床症候(例えば、がんに関連する悪液質または苦痛の増大)の予防によって特徴づけられるか、または実現される。
【0466】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者における標的病変の大きさを、処置前と比べて縮小させる方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0467】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者における非標的病変の大きさを、処置前と比べて縮小させる方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0468】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者における標的病変の数を、処置前と比べて減少させる方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0469】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者における非標的病変の数を、処置前と比べて減少させる方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0470】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者におけるすべての標的病変の非存在を実現する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0471】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者におけるすべての非標的病変の非存在を実現する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0472】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を処置する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。上記処置は、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors (RECIST 1.1)によって決定されているような、完全奏効、部分奏効または安定を生じさせる。
【0473】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を処置する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。上記処置は、処置前と比べた、標的病変の大きさの縮小、非標的病変の大きさの縮小、および/または新たな標的病変および/または非標的病変の非存在を生じさせる。
【0474】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を処置する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。上記処置は、臨床上の悪化(例えば、がんと関連する悪液質または苦痛の増大)の予防または遅延を生じさせる。
【0475】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、NHLについてのInternational Workshop Criteria(IWC)(Cheson BD, Pfistner B, Juweid, ME, et. al. Revised Response Criteria for Malignant Lymphoma. J. Clin. Oncol: 2007: (25) 579-586参照)を用いて特徴づけられている患者の治療効果を誘導させる方法である、当該方法は、非ホジキンリンパ腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。他の実施形態において、本明細書に示されているのは、NHLについてのInternational Workshop Criteria(IWC)によって決定されているような、患者における完全奏効、部分奏効または安定を実現する方法である。当該方法は、非ホジキンリンパ腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。他の実施形態において、本明細書に示されているのは、NHLについてのInternational Workshop Criteria(IWC)によって決定されているような、全生存期間、無増悪生存期間、無増悪期間、無事象期間または無リンパ腫期間の延長を、患者において実現する方法である。当該方法は、非ホジキンリンパ腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0476】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)(Durie BGM, Harousseau J-L, Miguel JS, et al. International uniform response criteria for multiple myeloma. Leukemia, 2006; (10) 10: 1-7参照)を用いて評価される、患者の治療効果を生じさせる方法である。当該方法は、多発性骨髄腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。他の実施形態において、本明細書に示されているのは、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)に決定されているような、患者における厳密な完全奏効、完全奏効、または非常に良好な部分奏効を実現する方法である。当該方法は、多発性骨髄腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。他の実施形態において、本明細書に示されているのは、全生存期間、無増悪生存期間、無事象生存期間、無増悪機関、または無疾患期間の延長を、患者において実現する方法である。当該方法は、多発性骨髄腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0477】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、GBMについてのResponse Assessment for Neuro-Oncology(RANO)ワーキンググループ(Wen P., Macdonald, DR., Reardon, DA., et al. Updated response assessment criteria for highgrade gliomas: Response assessment in neuro-oncology working group. J. Clin. Oncol. 2010; 28: 1963-1972参照)を用いて評価される、患者の治療効果を生じさせる方法である。当該方法は、多型性グリア芽腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。一実施形態において、RANOは、有効に評価可能なGBM型の対象に対する、1日目から6ヶ月間の無増悪期間の対象の比率を明らかにするために使用される。
【0478】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者のEastern Cooperative Oncology Group Performance Status(ECOG)を改善させる方法である。当該方法は、腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。
【0479】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、患者の陽電子放出断層撮影(PET)の結果によって評価される治療効果を生じさせる方法である。当該方法は、腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を処置する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、悪化した固形腫瘍)を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含している。上記処置は、PET画像診断によって測定されるような腫瘍の代謝活性の低下を生じさせる。
【0480】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、カルチノイド症候群に関連する症状(例えば、下痢および/または潮紅)の軽減、および/または内分泌ホルモンマーカー(例えば、クロモグラニン、ガストリン、セロトニンおよび/またはグルカゴン)の減少によって評価される治療効果を生じさせる方法である。
【0481】
一実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者におけるS6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化を阻害する方法である。当該方法は、TORキナーゼ阻害剤の有効量を上記患者に投与することを包含している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。いくつかの実施形態において、リン酸化の阻害は、患者の生物学的試料(例えば、循環血および/または腫瘍細胞、皮膚生検および/または腫瘍生検もしくは腫瘍吸入物)において評価される。そのような実施形態において、リン酸化の阻害の程度は、TORキナーゼ阻害剤の前後におけるリン酸化S6RP、4E−BP1および/またはAKTの量の比較によって評価される。一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者におけるS6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化の阻害を測定する方法である。当該方法は、TORキナーゼ阻害剤の有効量を上記患者に投与すること、患者におけるリン酸化されたS6RP、4E−BP1および/またはAKTの量を測定すること、ならびにTORキナーゼ阻害剤の有効量の投与前の患者における量と、リン酸化されたS6RP、4E−BP1および/またはAKTの量を比較することを包含している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。いくつかの実施形態において、S6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化の阻害は、B細胞、T細胞および/または単球において評価される。
【0482】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者の生物学的試料におけるS6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化を阻害する方法である。当該方法は、TORキナーゼ阻害剤の有効量を上記患者に投与すること、TORキナーゼ阻害剤の投与前後における、患者の生物学的試料におけるリン酸化されたS6RP、4E−BP1および/またはAKTの量を比較することを包含しており、ここで、TORキナーゼ阻害剤の投与前に得られた生物学的試料におけるリン酸化されたS6RP、4E−BP1および/またはAKTの量に対してより少ない、TORキナーゼ阻害剤の投与後に得られた生物学的試料におけるリン酸化されたS6RP、4E−BP1および/またはAKTは、阻害を示す。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。いくつかの実施形態において、のリン酸化の阻害は、B細胞、T細胞および/または単球において評価される。
【0483】
一実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者におけるDNA依存性タンパク質キナーゼ(DNA−PK)活性を阻害する方法である。当該方法は、TORキナーゼ阻害剤の有効量を上記患者に投与することを包含している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。いくつかの実施形態において、DNA−PK阻害は、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者の皮膚、一例において紫外光を照射した、当該患者の皮膚試料おいて評価される。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。他の実施形態において、DNA−PK阻害は、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者の腫瘍生検または吸引液において評価される。一実施形態において、阻害は、TORキナーゼ阻害剤の投与前後におけるリン酸化されたDNA−PK S2056(pDNA−PK S2056としても知られている)の量を測定することによって評価される。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者の皮膚試料におけるDNA−PK S2056のリン酸化の阻害を測定する方法である。当該方法は、TORキナーゼ阻害剤の有効量を上記患者に投与すること、上記皮膚試料に存在するリン酸化されたDNA−PK S2056の量を測定すること、およびTORキナーゼ阻害剤の投与前後における上記患者からの皮膚試料におけるリン酸化されたDNA−PK S2056の量を比較することを包含している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。一実施形態において、皮膚試料は紫外光を照射されている。
【0484】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者の皮膚試料におけるDNA依存性タンパク質キナーゼ(DNA−PK)活性を阻害する方法である。当該方法は、TORキナーゼ阻害剤の有効量を上記患者に投与すること、および得られた患者の生物学的試料におけるリン酸化されたDNA−PKの量を、TORキナーゼ阻害剤の投与の前後において比較することを包含しており、TORキナーゼ阻害剤の投与前に得られた生物学的試料におけるリン酸化されたDNA−PKの量より少ない、TORキナーゼ阻害剤の投与後に得られた生物学的試料におけるリン酸化されたDNA−PKは、阻害を示している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。
【0485】
いくつかの実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、本明細書に記載されているような化合物である。一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物である。一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(II)、(IIa)、(IIb)、(IIc)、(IId)、(III)または(IV)の化合物である。一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、表A、B、CまたはDの化合物である。一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、化合物1(分子式C
21H
27N
5O
3を有している本明細書に説明されているTORキナーゼ阻害剤)である。一実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、化合物2(分子式C
16H
16N
8Oを有している本明細書に説明されているTORキナーゼ阻害剤)である。一実施形態において、化合物1は、7−(6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−3−イル)−1−((1r,4r)−4−メトキシシクロヘキシル)−3,4−ジヒドロピラジノ−[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オンである。他の実施形態において、化合物2は、1−エチル−7−(2−メチル−6−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジン−3−イル)−3,4−ジヒドロピラジノ[2,3−b]ピラジン−2(1H)−オンである。
【0486】
TORキナーゼ阻害剤は、放射線療法または外科手術と組み合わせられ得る。一部の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、放射線療法を受けている患者、放射線療法を以前に受けている患者、または放射線療法を受ける予定の患者に投与される。一部の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、腫瘍切除外科手術を受けている患者に投与される。
【0487】
本明細書にさらに示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を処置するために以前に処置を受けており、標準的な療法に対して非反応性である患者、ならびに以前に処置されていない患者を処置する方法である。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。本明細書にさらに示されているのは、組織における状態を処置するための試みにおいて外科手術を受けている患者、および当該外科手術を受けていない患者を処置する方法である。固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者は、異質の臨床症状および種々の臨床結果を有しているので、患者に与えられる処置は、彼/彼女の予後判定に応じて変わり得る。熟練の臨床医は、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している個々の患者を処置するために有効に利用され得る特定の佐薬、外科手術の種類、および非医薬の標準的な療法の種類を、過度の実験を必要とせずに容易に決定し得る。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。
【0488】
一部の実施形態において、本明細書に示されている方法は、本明細書に示されているTORキナーゼ阻害剤を含んでいるキットの使用を包含している。
【0489】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を処置するか、または予防する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与することを包含しており、当該TORキナーゼ阻害剤は、本明細書に示されているキットの構成要素である。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。
【0490】
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者のTORキナーゼ阻害剤処置に対する応答を監視する方法である。当該方法は、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している患者にTORキナーゼ阻害剤の有効量を投与すること、ならびに疾患の進行の阻害、腫瘍成長の阻害、原発腫瘍および/または娘腫瘍の縮小、腫瘍に関連する症状の軽減、生活の質の向上、腫瘍分泌因子(腫瘍分泌ホルモン(例えば、カルチノイド症候群をもたらすホルモン)が挙げられる)の阻害、原発腫瘍および/または娘腫瘍の遅延した出現、原発腫瘍および/または娘腫瘍の緩徐な進行、原発腫瘍および/または娘腫瘍の低い発生率、疾患の二次的作用の重症度の鈍化または低下、停止された腫瘍成長および/または腫瘍の退行、S6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化の阻害、またはDNA依存性タンパク質キナーゼ(DNA−PK)活性の阻害を評価することを包含している。TORキナーゼ阻害剤および処置の効果を評価するための手段は、本明細書に示されているキットの構成要素である。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種である。S6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化の阻害は、種々の方法論(リン酸化特異的抗体を用いたフローサイトメトリー、ELISA、免疫組織化学(IHC)、免疫蛍光(IF)が挙げられる)によって、血液、皮膚、腫瘍、および/または血中の循環腫瘍細胞(CTC)において、測定され得る。DNA−PK活性の阻害は、DNA−PKの基質(例えば、DNA−PK自身およびXRCCC4)のリン酸化を監視することによって、血液、皮膚および/または血中の循環腫瘍細胞(CTC)において測定され得る。また、DNA−PK活性の阻害は、組織および/または細胞における二重鎖DNA損傷の蓄積を監視することによって測定され得る。
【0491】
さらなる実施形態において、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫は、PI3K/mTOR経路が活性化されている固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫である。他の実施形態において、固形腫瘍(食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種)は、PI3K/mTOR経路が活性化されている固形腫瘍である。一部の実施形態において、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がんまたは副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫は、PTENの消失、PIK3CA成熟もしくはEGFRの過剰発現、またはこれらの組み合わせに起因してPI3K/mTOR経路が活性化されている、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫である。他の実施形態において、固形腫瘍(例えば、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫または傍神経節種)は、PTENの消失、PIK3CA成熟もしくはEGFRの過剰発現、またはこれらの組み合わせに起因してPI3K/mTOR経路が活性化されている固形腫瘍である。
【0492】
〔6 薬学的組成物および投与経路〕
本明細書に示されているのは、有効量のTORキナーゼ阻害剤を含んでいる薬学的組成物、ならびに有効量のTORキナーゼ阻害剤および薬学的に受容可能な担体もしくはビヒクルを含む薬学的組成物である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている薬学的組成物は、経口投与、非経口投与、粘膜投与、経皮的投与、または局所投与に適している。
【0493】
TORキナーゼ阻害剤は、調製物の従来の形態(例えば、カプセル、マイクロカプセル、錠剤、顆粒、粉末、トローチ、丸薬、坐剤、注入剤、懸濁剤およびシロップ剤)において、経口的または非経口的に患者に対して投与され得る。好適な調合物は、有機または無機の、従来の添加剤(例えば、賦形剤(例えば、スクロース、デンプン、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、グルコース、セルロース、タルク、リン酸カルシウムまたは炭酸カルシウム))、結合剤(例えば、セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリプロピルピロピロリドン、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、アラビアゴム、ポリエチレングリコール、スクロース、またはデンプン)、崩壊剤(例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、低置換度のヒドロキシプロピルセルロース、重炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、またはクエン酸カルシウム)、滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、またはラウリル硫酸ナトリウム)、香料剤(例えば、クエン酸、メントール、グリシン、またはオレンジパウダー)、防腐剤(例えば、安息香酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、メチルパラベン、またはプロピルパラベン)、安定剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、または酢酸)、懸濁剤(例えば、メチルセルロース、ポリビニルプロピルピロクロン、またはステアリン酸アルミニウム)、分散剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、希釈剤(例えば、水)、およびベースワックス(例えば、ココアバター、白色ワセリン、またはポリエチレングリコール)を用いて一般的に使用される方法によって調製され得る。薬学的組成物における有効量のTORキナーゼ阻害剤は、所望の作用を発揮するレベル(例えば、経口投与および非経口投与のための単位投与量における、患者の体重1kgにつき約0.005mg〜約10mg)であり得る。
【0494】
患者に投与されるTORキナーゼ阻害剤の用量は、より幅広く変わり得、医療従事者の判断に対する余地があり得る。一般に、TORキナーゼ阻害剤は、患者の体重1kgにつき約0.005mg〜約10mgの用量において、一日に1〜4回にわたって投与され得る。しかし、上述の用量は、患者の年齢、体重および病状、ならびに投与の種類に応じて適切に変更され得る。一実施形態において、用量は、患者の体重1kgにつき約0.01mg〜約5mg、患者の体重1kgにつき約0.05mg〜約1mg/kg、患者の体重1kgにつき約0.1mg〜約0.75mg/kg、または患者の体重1kgにつき約0.25mg〜約0.5mg/kgである。一実施形態において、1つの用量は1日ごとに与えられる。他の実施形態において、2つの用量は1日ごとに与えられる。所定の任意の場合において、投与されるTORキナーゼ阻害剤の量は、活性成分の溶解度、使用される剤形、および投与の経路といった要因に依存する。
【0495】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、疾患または障害の処置または予防のための方法である。当該方法は、約0.375mg/日〜約750mg/日、約0.75mg/日〜約375mg/日、約3.75mg/日〜約75mg/日、約7.5mg/日〜約55mg/日、または約18mg/日〜約37mg/日のTORキナーゼ阻害剤の、それを必要としている患者に対する投与を包含している。特定の実施形態において、本明細書に示されている方法は、15mg/日、30mg/日、45mg/日または60mg/日のTORキナーゼ阻害剤の、それを必要としている患者に対する投与を包含している。他の実施形態において、本明細書に示されている方法は、0.5mg/日、1mg/日、2mg/日、4mg/日、8mg/日、16mg/日、20mg/日、25mg/日、30mg/日、または40mg/日のTORキナーゼ阻害剤の、それを必要としている患者に対する投与を包含している。
【0496】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、疾患または障害の処置または予防のための方法である。当該方法は、約0.1mg/日〜約1200mg/日、約1mg/日〜約100mg/日、約10mg/日〜約1200mg/日、約10mg/日〜約100mg/日、約100mg/日〜約1200mg/日、約400mg/日〜約1200mg/日、約600mg/日〜約1200mg/日、約400mg/日〜約800mg/日、または約600mg/日〜約800mg/日のTORキナーゼ阻害剤の、それを必要としている患者に対する投与を包含している。特定の実施形態において、本明細書に開示されている方法は、0.1mg/日、0.5mg/日、1mg/日、10mg/日、15mg/日、20mg/日、30mg/日、40mg/日、45mg/日、50mg/日、60mg/日、75mg/日、100mg/日、125mg/日、150mg/日、200mg/日、250mg/日、300mg/日、400mg/日、600mg/日、または800mg/日のTORキナーゼ阻害剤の、それを必要としている患者に対する投与を包含している。
【0497】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、約0.1mg〜約2000mg、約1mg〜200mg、約35mg〜約1400mg、約125mg〜約1000mg、約250mg〜約1000mg、または約500mg〜約1000mgのTORキナーゼ阻害剤を含んでいる単位用量の製剤である。
【0498】
特定の実施形態において、本明細書に示されているのは、約0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、5mg、10mg、15mg、20mg、30mg、45mg、50mg、60mg、75mg、100mg、125mg、150mg、200mg、250mg、300mg、400mg、600mg、または800mgのTORキナーゼ阻害剤を含んでいる単位用量の製剤である。
【0499】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、0.1mg、0.25mg、0.5mg、1mg、2.5mg、5mg、10mg、15mg、20mg、30mg、35mg、50mg、70mg、100mg、125mg、140mg、175mg、200mg、250mg、280mg、350mg、500mg、560mg、700mg、750mg、1000mg、または1400mgの特定の実施形態において、本明細書に示されているのは、のTORキナーゼ阻害剤を含んでいる単位用量の製剤である。10mg、15mg、20mg、30mg、45mgまたは60mgTORキナーゼ阻害剤を含んでいる単位用量の製剤である。
【0500】
TORキナーゼ阻害剤は、1回、2回、3回、4回、またはそれ以上にわたって毎日投与され得る。
【0501】
TORキナーゼ阻害剤は、利便性という理由から経口投与され得る。一実施形態において、経口投与される場合、TORキナーゼ阻害剤は、食事および水とともに投与される。他の実施形態において、TORキナーゼ阻害剤は、水またはジュース(例えば、リンゴジュースまたはオレンジジュース)に分散され、懸濁液として経口投与される。他の実施形態において、経口投与される場合、TORキナーゼ阻害剤は絶食状態において投与される。
【0502】
また、TORキナーゼ阻害剤は、皮内に、筋肉内に、腹腔内に、経皮的に、静脈内に、皮下に、鼻腔内に、硬膜外に、舌下に、脳内に、膣内に、経皮的に、直腸に、粘膜に、あるいは吸入によって、または耳、鼻、眼もしくは皮膚に局所的に投与され得る。投与の様式は、医療従事者の裁量に委ねられ、病状の部位について部分的に依存し得る。
【0503】
一実施形態において、本明細書に示されているのは、さらなる担体、賦形剤またはビヒクルなしでTORキナーゼ阻害剤を収納しているカプセルである。
【0504】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、有効量のTORキナーゼ阻害剤および薬学的に受容可能な担体またはビヒクルを含んでいる組成物であり、薬学的に受容可能な担体またはビヒクルは、賦形剤、希釈剤、またはそれらの混合物を含み得る。一実施形態において、組成物は薬学的組成物である。
【0505】
組成物は、錠剤、咀嚼錠、カプセル剤、液剤、非経口液、トローチ剤、坐剤および懸濁剤、ならびにそれらの類似物の形態であり得る。組成物は、単一の錠剤、単一のカプセル剤または適量の液体であり得る投与量単位における、1日用量または1日用量の適切な部分を含むように調合され得る。一実施形態において、液剤は、水溶性の塩(例えば塩酸塩)から調製される。一般に、すべての組成物は、製薬化学における公知の方法によって調製される。カプセル剤は、TORキナーゼ阻害剤を好適な担体または賦形剤と混合すること、および適量の混合物をカプセルに充填することによって調製される。通常の担体および賦形剤としては、不活性の物質(例えば異なる多種類のデンプン、粉末セルロース(特に結晶性セルロースおよび微結晶性セルロース)、糖(例えばフルクトース、マンニトールおよびスクロース)、穀類の細粉、および同様の食用粉末)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0506】
錠剤は、直接圧縮法、湿式造粒法または乾式造粒法によって調製され得る。それらの調合物は、通常、上記化合物ならびに賦形剤、結合剤、滑剤および崩壊剤を組み込んでいる。典型的な賦形剤としては、例えば、種々の種類のデンプン、ラクトース、マンニトール、カオリン、リン酸カルシウム、または硫酸カルシウム、無機塩(例えば、塩化ナトリウム)、および粉砂糖が挙げられる。また、粉末のセルロース誘導体が有用である。一実施形態において、薬学的組成物はラクトースを含んでいない。典型的な錠剤の結合剤は、デンプン、ゼラチン、および糖(例えばラクトース、フルクトース、グルコース、およびそれらの類似物)といった物質である。また、天然ゴムまたは合成ゴム(アカシア、アルギン酸塩、メチルセルロース、ポリビニルピロリジン、およびそれらの類似物が挙げられる)は、有用である。また、ポリエチレングリコール、エチルセルロースおよび蜜蝋は、結合剤の役割を果たし得る。
【0507】
滑剤は、錠剤および押抜き具が金型に固着することを防ぐために、錠剤の調合物に必要であり得る。滑剤は、滑りやすい固体(例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム,ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、および硬化植物油)から選択され得る。錠剤の崩壊剤は、錠剤を崩壊させ、化合物を遊離させるために、湿らされたときに膨張する物質である。崩壊剤としては、デンプン、粘土、セルロース、アルギン、およびゴムが挙げられる。より詳細には、例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、木材セルロース、粉末化した海綿、陽イオン交換樹脂、アルギン酸、グアールガム、かんきつ類の果肉、カルボキシメチルセルロース、およびラウリル硫酸ナトリウムが使用され得る。錠剤は、フレーバおよびシーリング剤としての糖、または錠剤の溶出特性を変更するフィルムを形成する保護剤を用いて被覆され得る。また、組成物は、例えば調合物においてマンニトールといった物質を用いることによって、咀嚼錠剤として調合され得る。
【0508】
TORキナーゼ阻害剤を坐剤として投与することが所望される場合、典型的な基剤が用いられる。ココアバターは、その融点をわずかに上昇させるために蜜蝋の添加によって改質され得る、従来の坐剤の基剤である。特に、水混和性の坐剤の基剤(種々の分子量のポリエチレングルコールが挙げられる)は、広く使用されている。
【0509】
TORキナーゼ阻害剤の作用は、適切な調合によって、遅延され得るか、または延長され得る。例えば、TORキナーゼ阻害剤の徐溶性ペレットは、調製され、かつ錠剤もしくはカプセルに組み込まれ得るか、または埋め込み可能な徐放性のデバイスとして調製され得る。その手法としては、異なる種々の溶解速度のペレットを作製し、かつ当該ペレットの混合物を用いてカプセルを充填することが挙げられる。錠剤またはカプセル剤は、予想される時間にわたって溶解に抵抗するフィルムを用いて被覆され得る。非経口の調製物でさえ、TORキナーゼ阻害剤を血清において緩やかに分散させることを可能にする油状のビヒクルまたは乳化されたビヒクルに、TORキナーゼ阻害剤を溶解させること、もしくは懸濁することによって、長時間作用型にされ得る。
【0510】
〔7 キット〕
一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤を備えているキットである。特定の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤を含んでいる単位剤形を密閉容器に含んでいるキットである。上記単位剤形は、約1mg〜約100mgのTORキナーゼ阻害剤を含んでいる。特定の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤を含んでいる単位剤形を密閉容器に含んでいるキットである。上記単位剤形は約5mg、約20mgまたは約50mgのTORキナーゼ阻害剤を含んでいる。
【0511】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤およびTORキナーゼ阻害剤の投与に対する患者の反応を監視する手段を備えているキットである。一部の実施形態において、上記患者は、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している。特定の実施形態において、測定される患者の応答は、疾患の進行の阻害、腫瘍成長の阻害、原発腫瘍および/または娘腫瘍の縮小、腫瘍に関連する症状の軽減、生活の質の向上、腫瘍分泌因子(腫瘍分泌ホルモン(例えば、カルチノイド症候群をもたらすホルモン)が挙げられる)の阻害、原発腫瘍および/または娘腫瘍の遅延した出現、原発腫瘍および/または娘腫瘍の緩徐な進行、原発腫瘍および/または娘腫瘍の低い発生率、疾患の二次的作用の重症度の鈍化または低下、停止された腫瘍成長および/または腫瘍の退行である。
【0512】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤およびTORキナーゼ阻害剤の投与に対する患者の反応を監視する手段を備えているキットである。上記反応は、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)、NHLについてのInternational Workshop Criteria(IWC)、International Uniform Response Criteria for Multiple Myeloma(IURC)、Eastern Cooperative Oncology Group Performance Status(ECOG)、またはGBMについてのResponse Assessment for Neuro-Oncology(RANO)ワーキンググループである。
【0513】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤、ならびに患者におけるS6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化の阻害の程度を測定する手段を備えているキットである。一部の実施形態において、キットは、患者の循環血液もしくは循環腫瘍細胞、および/または皮膚生検もしくは腫瘍生検/吸入物におけるS6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化の阻害の程度を測定する手段を備えている。一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤、ならびにTORキナーゼ阻害剤の投与の前、間および/または後におけるリン酸化S6RP、4E−BP1および/またはAKTの量を比較することによって評価されるような、リン酸化の阻害の程度を測定する手段を備えているキットである。一部の実施形態において、患者は、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、副腎がん)、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫、または傍神経節種である。
【0514】
他の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤、ならびに患者におけるDNA依存性プロテインキナーゼ(DNA−PK)の阻害の程度を測定する手段を備えているキットである。一部の実施形態において、キットは、患者の皮膚試料および/または腫瘍生検/吸入物におけるDNA依存性プロテインキナーゼ(DNA−PK)の阻害の程度を測定する手段を備えている。一実施形態において、キットは、患者の皮膚試料および/または腫瘍生検/吸入物におけるpDNA−PK S2056の量を測定する手段を備えている。一実施形態において、皮膚試料は紫外光を照射されて一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤、ならびにTORキナーゼ阻害剤の投与の前、間および/または後におけるDNA依存性プロテインキナーゼ(DNA−PK)の阻害の程度を測定する手段を備えているキットである。一部の実施形態において、本明細書に示されているのは、TORキナーゼ阻害剤、ならびにTORキナーゼ阻害剤の投与の前、間および/または後におけるリン酸化されたDNA−PK S2056の量を測定する手段を備えているキットである。一部の実施形態において、患者は、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液腺がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、または副腎がん)、非ホジキンリンパ腫、または多発性骨髄腫を有している。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫、または傍神経節種である。
【0515】
S6RP、4E−BP1および/またはAKTのリン酸化の阻害は、種々の方法論(リン酸化特異的抗体を用いたフローサイトメトリー、ELISA、免疫組織化学(IHC)が挙げられる)によって、血液、皮膚、腫瘍、および/または血中の循環腫瘍細胞(CTC)において測定され得る。DNA−PK活性の阻害は、DNA−PKの基質(例えば、DNA−PK自身およびXRCC4)のリン酸化を監視することによって、血液、皮膚および/または血中の循環腫瘍細胞(CTC)において測定され得る。また、DNA−PK活性の阻害は、例えば上述のような組織および/または細胞における二重鎖DNA損傷の蓄積を監視することによって測定され得る。
【0516】
一部の実施形態において、本明細書に示されているキットは、固形腫瘍(例えば、神経内分泌腫瘍、非小細胞肺がん、多型性グリア芽腫、肝細胞がん、乳がん、結腸直腸がん、唾液背塩がん、膵臓がん、腺様嚢胞がん、または副腎がん)、非ホジキンリンパ腫、または多発性骨髄腫の処置または予防に有効な量のTORキナーゼ阻害剤を備えている。他の実施形態において、固形腫瘍は、食道がん、腎臓がん、平滑筋肉腫、または傍神経節種である。一部の実施形態において、本明細書に示されているキットは、分子式C
16H
16N
8Oを有しているTORキナーゼ阻害剤を備えている。一部の実施形態において、本明細書に示されているキットは化合物1を備えている。
【0517】
一部の実施形態において、本明細書に示されているキットは、使用のため(例えば、TORキナーゼ阻害剤を投与するため、および/またはTORキナーゼ阻害剤の投与に対する患者の反応を監視するため)の取扱説明書をさらに備えている。
【実施例】
【0518】
1 生物学的な実施例
1.1 生化学的アッセイ
(mTOR HTR−FRETアッセイ)
以下に、試験化合物のTORキナーゼ阻害活性を決定するのに使用できるアッセイの例を示す。TORキナーゼ阻害剤をDMSOに溶解し、10mMのストックとして調製し、実験のために適切に希釈した。以下のように試薬を調製した。
【0519】
「単純TOR緩衝液」(高グリセロールTOR画分を希釈するために使用された):10mMのトリス、pH7.4、100mMのNaCl、0.1%のTween−20、1mMのDTT。インビトロジェンのmTOR(カタログ番号PV4753)を、0.200μg/mLのアッセイ濃度になるように、この緩衝液に希釈した。
【0520】
ATP/基質溶液:0.075mMのATP、12.5mMのMnCl
2、50mMのHepes、pH7.4、50mMのβ−GOP、250nMのミクロスチンLR、0.25mMのEDTA、5mMのDTT、および3.5μg/mLのGST−p70S6。
【0521】
検出試薬溶液:50mMのHEPES、pH7.4、0.01%のトリトンX−100、0.01%のBSA、0.1mMのEDTA、12.7μg/mLのCy5−αGSTアマシャム(カタログ番号PA92002V)、9ng/mLのα−ホスホP70S6(Thr389)(Cell Signaling Mouse Monoclonal #9206L)、627ng/mLのα−マウスLance Eu(Perkin Elmer カタログ# AD0077)。
【0522】
単純mTOR緩衝液が20μLまで、DMSO中の試験化合物0.5μLに加えられる。反応を開始させるために、ATP/基質溶液を5μL、単純TOR緩衝液20μL(コントロール)に加え、上記で調製した化合物溶液に添加した。このアッセイは、60mMのEDTA溶液を5μL添加して60分後に停止した。それから、検出試薬溶液を10μL添加し、LANCE Eu TR-FRET(320nmにおける励起および495/520nmにおける発光)を検出するPerkin-Elmer Envision Microplate Readerセットで読み取る前に、混合物を少なくとも2時間放置した。
【0523】
TORキナーゼ阻害剤は、mTOR HTR−FRETアッセイで試験したところ、その中に活性を有することが見出され、このアッセイにおいて10μM未満のIC
50を有する特定の化合物、0.005nM〜250nMのIC
50を有するいくつかの化合物、250nM〜500nMのIC
50を有する別の化合物、500nM〜1μMのIC
50を有する別の化合物、さらに1μM〜10μMのIC
50を有する別の化合物を伴っていた。
【0524】
(DNA−PKアッセイ)
DNA−PKアッセイを、プロメガDNA−PKアッセイキット(カタログ# V7870)にて提供される手段を用いて実施した。DNA−PK酵素を、プロメガ(プロメガのカタログ番号V5811)から購入した。
【0525】
選択されたTORKiは、このアッセイにおいて10μM未満のIC
50、中でも、いくつかのTORKiは1μM未満のIC
50、他は0.10μM未満のIC
50を有し、または有することが期待される。
【0526】
1.2 細胞に基づくアッセイ
(材料と方法)
細胞株および細胞培養:ヒト膠芽細胞腫および肺がん細胞株をAmerican Type Culture Collection(ATTC)から購入し、RPMI1640プラス10%ウシ胎児血清(FCS)または推奨された特殊な培養培地にて維持した。非小細胞肺がん細胞として、以下の細胞株を挙げることができる。NCI−H460、NCI−H838、NCI−H1792、NCI−H520、NCI−H1993、NCI−H1944、NCI−H1975、NCI−H1395、A549、NCI−H2122、NCI−H1703、NCI−H1299、NCI−H647、NCI−H358、SK−LU−1、NCI−H1734、NCI−H1693、NCI−H226、NCI−H23、NCI−H2030、NCI−H1755、Calu−6、Calu−1、SW1573、NCI−H2009、NCI−H441、HOP92、NCI−H2110、NCI−H727、NCI−H1568、Calu−3、NCI−H2228、NCI−H2444、NCI−H1563、NCI−H1650、NCI−H1437、NCI−H650、NCI−H1838、NCI−H2291、NCI−H28、およびNCI−H596。TORキナーゼ阻害剤に対して試験することができる追加の細胞株としては、HT−3、HeLaSF、HelaS3、SKG−IIIA、SiHa、MS751、BOKU、C−33−A、C−4−II、CA−Ski、DoTc2−4510、ME−180、OMC−1、SW756、およびTC−YIKが挙げられる。
【0527】
例えばATCCから入手したグリア芽腫細胞株(例えば、次の細胞。A−172、T98G、DBTRG−05MG、M059K、M059J、LN18、LN−229、TIME、G44、およびU87MG、U−118MG、U−138MG)は、当技術分野で公知の方法により、EGFRvIII変異を発現するか、EGFRを過剰発現するように、操作することができる。細胞株はまた、EGFRvIIIの発現またはEGFRの過剰発現と、同時にPTENを発現するように、操作され得る。さらに、EGFRの過剰発現およびEGFRvIIIの変異を有する細胞株は、ヒト腫瘍(患者サンプル)から樹立することができる(例えば、A. Lal et al, Cancer Res, 62:3335 (2002), J.J. Kelly et al, Stem Cells 27(8):1722 (2009), M.Y. Wang et al, Cancer Res. 66:7864 (2006)を参照)。
【0528】
(NSCLC株についての細胞生存率アッセイ)
細胞生存率を、プロメガのCell Titer-Glo Luminescent Cell Viabilityを用いて評価した。このアッセイは、アデノシン三リン酸(ATP)の存在、つまり、代謝的に活性な細胞の指標、の定量に基づいて、培養物中の生存細胞数を測定する均質法である。均質なアッセイの手順は、血清添加培地で培養した細胞に直接、単一の試薬(CellTiter-Glo Reagent)を加えることを必要とする。細胞を、予め各細胞株について最適化された密度で96ウェルの平底プレート(Costarカタログ番号33595)中に播種した。細胞を5%CO
2中にて37℃において一晩インキュベートした。次の日、化合物希釈物を調製し、全ての濃度について三重にアッセイした。細胞を化合物1(0.03μM、0.1μM、0.3μM、1μM、3μM、10μMおよび30μM、のNSCLC細胞)と、5%CO
2中にて37℃において3日間インキュベートした。3日間のインキュベーション期間の後、100μLのCellTiter−Glo試薬100μLを振盪しながら2分間各ウェルに添加し、さらに、信号を安定化させるために、室温において(振盪なしで)10分間インキュベートした。発光は、VICTOR X2マルチラベルプレートリーダーによって測定した。増殖阻害の割合は、100%の細胞増殖として応答した同プレートのDMSOコントロール(化合物なし)を用いて計算した。3連からの平均値を、IDBSのソフトウェアであるXLフィットを使用して、IC
50値を得るためにプロットした。XLフィットでIC
50値を決定するために使用された式はモデル番号205であり、これは、IC
50値を計算するため4 Parameter Logistic Model、またはSigmoidal Dose-Response Modelを利用する。すべてのIC
50値は、2つの独立した実験または単一の実験から平均値として報告される。選択されたNSCLC細胞株に対する化合物1についての結果を表1に示す。
【0529】
【表5】
【0530】
【表6】
【0531】
(HCC株およびNHL株についての増殖阻害アッセイ)
すべてのHCC細胞株およびNHL細胞株を維持し、表2および表3に示す培養培地で試験した。各細胞株についての播種密度を、384ウェルのプレートでアッセイの直線性を確保するように最適化した。
【0532】
化合物1をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、10mMのストック溶液を調製した。シリアル滴定を、1.5μMから10mMの範囲の作業濃度にするために実施した。1.5nMから10μMの最終濃度にするために、一定分量を、空の384ウェルのプレートにアコースティックディスペンサー(EDC ATS−100)を介してスポットした。化合物1を、プレート内で重複した10点連続希釈ファッション(3倍希釈)にスポットした。DMSO濃度を一定に保ち、DMSOの最終アッセイ濃度は0.1%であった。プレートを、異なる細胞株および試験期間に対して使用するために複製した。化合物プレートの複製後、全てのプレートを密封し(Agilent ThermoLoc)、最大1ヶ月間、−20℃において保管した。コントロール細胞株(A549)における化合物1の反復試験は、化合物1が少なくとも1ヶ月間の現実験で使用した保存条件下にて安定であることを示唆する、プレート複製配列または−20℃における保管時間に関係ない一貫したGI
50値およびIC
50値という結果をもたらした。試験の準備の際に、プレートを冷凍庫から取り出し、解凍し、試験細胞の添加直前に開封した。試験前に、十分な量の出発物質を提供するために、細胞を増殖させ培養フラスコ中で増大させた。それから、細胞を適切な濃度に希釈し、化合物をスポットした384ウェルのプレートに直接加えた。細胞を96時間、37℃/5%CO
2中で増殖させた。化合物を加えた時点(時刻t
0)における、初期細胞数を、生存細胞中に存在するATPにより生成された発光量を定量することによる生存率アッセイ(Cell Titer-Glo)を用いて評価した。96時間後、化合物を用いて処置した細胞の細胞生存率を、Cell Titer-Gloおよび発光測定により評価した。細胞株を、少なくとも3つの独立した試験において、化合物1による増殖阻害について評価した。コントロール細胞株(肺腫瘍細胞株A549)を、各アッセイに含めた。このコントロール細胞株に対する化合応答を、アッセイ期間を通して生成されたデータを比較できるように、綿密に監視した。すべてのデータを、正規化し、DMSO処理細胞の割合として表した。結果を、GI
50値として表した。GI
50値を、時間ゼロの細胞数に対して補正する。また、各細胞株について化合物1のGI
50値を算出した。選択されたHCC細胞株に対する化合物1についての結果を表2に示す。
【0533】
【表7】
【0534】
(NHL株についてのアポトーシスアッセイ)
試験前に、細胞を増殖させ、十分な量の出発物質を提供するために、培養フラスコ中で増大させた。それから、細胞をそれらの所望の濃度に希釈し、化合物をスポットした384ウェルのプレートに直接加えた。細胞を37℃、5%CO
2中で24時間増殖させた。アポトーシス応答を、24時間の時点で処理された細胞とコントロール細胞とにおけるカスパーゼ3およびカスパーゼ7(Caspase 3/7-Glo)の活性を定量することによって評価した。全てのデータは、正規化され、DMSO処置細胞に対する相対値として表された。結果を、CalXとして表した。CalXは、処置期間中にDMSO処置細胞のレベル対するカスパーゼ3/7のレベルを倍増するために最低限必要な化合物濃度である。
【0535】
選択されたNHL細胞株の増殖阻害についての化合物1の結果を表3に、化合物1および化合物2の結果を
図1Aおよび
図1Bに示し、ならびに、選択されたNHL細胞株のアポトーシスについての化合物1および化合物2の結果を
図2に示す。図から分かるように、化合物1および化合物2は、インビトロで複数のNHL細胞株においてアポトーシスを誘導している。
【0536】
【表8】
【0537】
(MM株についての細胞増殖および生存率アッセイ)
使用前に、細胞を5日間洗浄し、培地中で維持した。細胞を、12ウェルのプレート中に0.3×10
6細胞/mLの密度で播種し、5日間、化合物1または化合物2を用いて処置した。7AAD検出の蛍光発光セルソーティング(FACS)フローサイトメトリーを分析に使用した。結果を
図3〜6および表4〜5に示す。
【0538】
【表9】
【0539】
【表10】
【0540】
(乳がん(BC)の増殖阻害アッセイ(化合物1))
すべての乳がん細胞株を維持し、適切な培養培地中で試験した。各細胞株についての播種密度を、384ウェルのプレートにおけるアッセイの直線性を確保するために最適化した。
【0541】
化合物1の濃度を増加させ、空の384ウェルのプレートにアコースティックディスペンサー(EDC ATS−100)を介してスポットした。化合物1を、プレート内で重複した10点連続希釈ファッション(3倍希釈)にスポットした。ジメチルスルホキシド(DMSO)濃度を一定に保ち、DMSOの最終アッセイ濃度は0.1%であった。プレートを、異なる細胞株および試験期間に対して使用するために複製した。化合物プレートの複製の後、全てのプレートを(アジレントThermoLoc)を密封し、最大1ヶ月間、−20℃にて保管した。試験の準備の際に、プレートを冷凍庫から取り出し、解凍し、試験細胞の添加直前に開封した。
【0542】
試験前に、細胞を増殖させ、十分な量の出発物質を提供するために、培養フラスコ中で増大させた。それから、細胞をそれらの所望の濃度に希釈し、化合物1をスポットした384ウェルのプレートに直接加えた。細胞を37℃、5%CO
2中で96時間増殖させた。セットアップ時(時刻t
0)に、初期細胞数を、生存率アッセイ(Cell Titer-Glo)によって評価し、発光量を読み取った。96時間後、化合物1を用いて処置した細胞の細胞生存率を、Cell Titer-Gloによって評価し、発光量を読み取った。
【0543】
細胞株について、少なくとも2つの独立した試験において、化合物1による増殖阻害について評価した。すべてのデータを、正規化し、DMSO処理しコントロール細胞の割合として表した。結果を、96時間の処理の間に、増殖した未処理のコントロール細胞のうち50%まで処理した細胞における細胞増殖を阻害するのに必要な化合物濃度であるGI
50として表した(表6)。乳がん細胞株の異なるサブタイプにおける化合物1の効力を、
図7Aに示し、他方、ER,HER、PIK3CA、およびTP53のステータスに対する化合物1の感度の相関を、
図7Bに示す。データから分かるように、化合物1の効力は、乳がんにおける管腔細胞型と強く相関している。
【0544】
【表11】
【0545】
【表12】
【0546】
【表13】
【0547】
(ラパマイシン(化合物1)に対して種々の感受性を有する細胞株の増殖阻害アッセイ)
細胞を、各細胞株について決定された密度において、96ウェルのプレートに播種し、翌日、種々の濃度の化合物1を用いて処理した。細胞を37℃において3日間インキュベートした後、PC−3、A549、HCT 116、U87−MG、MDA−MB−231、およびNCI−H23に対して、20mlのWST−1(Roche)、またはNCI−H460、T47Dに対して、100mlのCellTiter−Glo試薬(Promega)を各ウェルに加え、アッセイを、製造業者のプロトコルに従って完了した。化合物の各濃度における阻害の割合を、DMSOコントロールの値に対して正規化した。各反復について阻害の割合を決定した後、三連のウェルの各セットについて3つの値を平均した。すべてのデータを、IDBSのXLフィットを用いて解析した。XLfitを用いてIC
50値を決定するために使用された式はモデル番号205であり、これは、4パラメータのロジスティックモデル、またはIC
50値を計算するためのS字型用量反応モデルを利用するものである。IC
50値は、平均値として報告される。
【0548】
増殖に対するラパマイシンの効果として、ほとんどの細胞株をプラトーする傾向がある。ラパマイシンに対する感受性を、このプラトーが発生した阻害のレベルにより決定し、次のように割り当てた。つまり、感受性があるものは100〜55%の阻害のもの、部分的感受性があるものは54〜31%の阻害のもの、非感受性のものは0〜30%のものとした。図に見られるように。
図8からわかるように、化合物1は、ラパマイシンに部分的に感受性があるまたは非感受性である細胞型を含め、強力な細胞増殖阻害を示す。
【0549】
1.3 インビボアッセイ
(NCI−H441 NSCLCのインビボ腫瘍成長モデル)
異種移植の実験を、NCI−H441腫瘍を有するマウスを用いて行った。SCIDマウスの右後肢脇腹の上部領域にNCI−H441細胞を皮下接種した。動物の接種後、腫瘍をランダム化前に約100mm
3まで成長させた。腫瘍細胞接種後14日目に、87および136mm
3の間の範囲のNCI−H441腫瘍を有するマウスを一緒にプールし、種々の治療群に無作為に分けた。化合物1を、水における0.5%のCMCおよび0.25%のTween80において(懸濁液として)製剤化した。動物に、ビヒクル(溶媒コントロール)(CMC−Tween)または化合物1を、1日に2回(BID)を26日間、経口投与した。化合物1の投与量は、1mg/kgから10mg/kgの範囲であった。ポジティブコントロールのラパマイシン(4mg/kg、Q3D)を、腹腔内(IP)経路を介して投与した。ラパマイシンを、2%のエタノール溶液、45%のポリエチレングリコール400、および53%の食塩水として調製した。腫瘍を、ノギスを用いて1週間に2回測定し、腫瘍体積をW
2×L/2の式を用いて計算した。統計分析を、ビヒクルを用いて処置されたコントロール群を用いたダネットの事後比較が続く、一元配置分散分析(ANOVA)を用いて実施した。結果は、
図9に示されており、化合物1がそれぞれインビボにおいてNCI−H441 NSCLC腫瘍成長を有意に阻害したことが示されている。
【0550】
(非小細胞肺がん(NSCLC)の低継代腫瘍移植片モデルにおける化合物1のインビボにおける評価)
実験の目的は、非小細胞肺がん(NCSLC)モデルにおける化合物1単剤の有効性を評価することであった。化合物1の抗腫瘍活性を、低継代非小細胞肺がん(NSCLC)腫瘍移植片モデルにおいて評価した。免疫不全マウスにヒト腫瘍断片を直接移植し、その後、インビボにおいて継代させることによって、腫瘍移植片を発達させた。これらの原発(一次)腫瘍移植片からの腫瘍は、元のヒト腫瘍の生物学的および形態学的特徴を保っている。化合物1の抗腫瘍活性を、3つの投与レベル(1,5,10mg/kg)において、28日間、1日1回の投与にて評価した。実験の過程において抗腫瘍活性を、腫瘍を測定することにより評価した。化合物1は、インビボにおいて有意にNSCLC原発腫瘍移植片の成長を阻害した。
【0551】
(U87MGヒトグリア芽腫異種移植モデル(化合物1))
有効性試験:腫瘍体積が約200mm
3に達すると始める試験の全体を通して、U87MG腫瘍を有するメスSCIDマウス(n=8〜10/群)の群に、ビヒクルまたは化合物1を経口投与した。1日2回(BID)の投与群には、朝の投与と夕方の投与との間に10時間を置いて投与した。ポジティブコントロール群において、ラパマイシンを、腹腔内(IP)経路を介してQ3Dにて投与した。各実験の終了時に、血漿サンプルおよび/または腫瘍サンプルを採取した。
【0552】
【表14】
【0553】
細胞株および培養。U87MG細胞株を、American Tissue Culture Collection(ATCC)(ゲイザーズバーグ、MD)から入手し、MEM、2mMのL−グルタミン、0.1mMの非必須アミノ酸、および1mMピルビン酸ナトリウム、および10%ウシ胎児血清(FBS)を含む増殖培地において増殖させた。細胞をトリプシン−EDTAを用いて組織培養フラスコから剥離した。遠心分離後、細胞ペレットを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に懸濁し、血球計数器を用いて計数した。最終容量を、0.1mLのPBSに5×10
6細胞となるように調整した。
【0554】
腫瘍細胞接種。マウスを、吸入イソフルランを用いて麻酔し、それから26ゲージの針を取り付けた1mLの滅菌シリンジを使用し、PBS中の単一の細胞懸濁液0.1mLを右後脚にU87MG腫瘍細胞を皮下接種した。接種後、マウスをマイクロアイソレータケージに戻した。
【0555】
動物のランダム化。接種後、腫瘍を、ランダム化前に約200mm
3まで成長させた。腫瘍が200mm
3に到達するために必要な標準的な日数は、14〜15日であった。各動物の腫瘍を測定し、170〜250mm
3の間の範囲の腫瘍を有する動物を実験に用いた。プールからの動物を、その後、種々のケージにランダムに分配し、ケージを、ランダムにビヒクル(溶媒コントロール)群、ポジティブコントロール群、または被験物質群に割り当てた。マウス全てに、右耳に金属の耳タグにてタグ付けした。
【0556】
(被験物質の準備および投与)
化合物1の懸濁液を、水溶性の0.5%のCMCおよび0.25%のTween−80において調製した。製剤を、テフロン(登録商標)の乳棒および乳鉢(Potter-Elvehjemの組織粉砕器)を使いて均質化した。投与と投与の間、調整された化合物を、4℃の暗所においてマグネチックスターラを用いた一定の攪拌下に貯蔵した。被験物質およびビヒクル(溶媒)を、強制経口投与した。ポジティブコントロールはラパマイシンであり、これを、2%のエタノール、45%のポリエチレングリコール400、および53%の生理食塩水の溶液として調製し、そしてIP注射により投与した。滅菌シリンジおよび胃管栄養針を化合物投与のために使用した。注射を含む全ての手順を、使用前に70%のエタノールを用いて消毒したバイオセーフティキャビネットにおいて行った。
【0557】
腫瘍測定。腫瘍体積を処置の開始前に測定し出発体積とみなした。その後、腫瘍を、実験の期間に1週間に2回測定した。各腫瘍のロング軸とショート軸とを、ミリメートル単位のデジタルノギスを用いて測定した。腫瘍体積を次の式を用いて計算した:幅
2×長さ/2。腫瘍体積を、立方ミリメートル(mm
3)で表した。
【0558】
腫瘍成長の遅延(TGD)の計算。腫瘍成長遅延は、1000mm
3の体積に到達するまでコントロール腫瘍に対して処置した日数の差である。TGDを、グラフ形式でプロットしたデータから計算した。
【0559】
体重測定。初期体重を処置開始前にデジタルスケールを用いて記録した。実験の経過において、体重変化の割合を、初期体重測定値を用いて算出した。各動物の体重を、腫瘍測定と同時に1週間に2回測定した。有意な減少が実験の過程において認められた場合は、体重をより頻繁に測定した。
【0560】
行動実験のメカニズム。化合物1の作用メカニズムを決定するために、約500mm
3のU87MG腫瘍を有するマウスに、4日間、5mg/kgをBIDにて、ビヒクルまたは化合物1を経口投与した。ポジティブコントロールのラパマイシンを、4日間、4mg/kgをQ3Dにて投与した。4日目に化合物1の7回目の投与後、2時間にて、動物を安楽死させ、腫瘍を摘出し、液体窒素において凍結させた。ラパマイシン投与群の腫瘍を、4日目の2回目の投与後、2時間にて採取した。腫瘍に免疫組織化学(IHC)またはTUNELの処理を施した。
【0561】
免疫組織化学。5ミクロンから10ミクロン(5〜10μm)の厚さのクリオスタット切片を、IHCに使用した。細胞増殖マーカーであるKi67の発現を、抗Ki67抗体を用いたIHCにより評価した。抗CD31抗体を、血管密度を測定するために使用し、腫瘍の血管新生の測定をした。凍結切片を、室温において10分間、4%のパラホルムアルデヒドを用いて固定し、PBSを用いて洗浄し、ブロックし、正常ヤギ血清およびトリトンX−100によって透過処理した。それから切片を、一次抗体とインキュベーションし(一晩)、続いて、二次抗体とインキュベートした(60分間)。切片を、洗浄し、ヘキスト染料を用いて対比染色し、退色防止剤によってマウントした。二重ラベリング法(Ki67およびCD31)に関し、一次抗体および二次抗体のカクテルを、インキュベーションのために使用した。ポジティブコントロールおよびネガティブコントロールを各アッセイに含めた。ポジティブコントロールは、抗体との反応性が知られている切片を含んでいた。ネガティブコントロールは、一次抗体または二次抗体の脱落を含んでいた。切片を、蛍光検出装置およびコンピュータに接続されたデジタルカメラを備えたニコンE800顕微鏡によって可視化した。
【0562】
アポトーシスTUNELアッセイ。アポトーシス細胞を検出するために、蛍光原位置細胞死検出キット(Roche Biosciences)を使用した。5ミクロンから10ミクロン(5〜10μm)の厚さのクリオスタット切片を、室温において15分間、4%のパラホルムアルデヒドにおいて固定し、洗浄し、PBSにおける0.3%のトリトンX−100および0.1%クエン酸ナトリウムを用いて10分間にわたって透過処理した。それから、切片をPBSにおいて洗浄し、暗所にて37℃において1時間、TdT酵素を含む標識溶液と共にインキュベートした。切片を、PBSにおいて洗浄し、10分間室温においてヘキスト染料(0.4μg/mL)を用いて対比染色し、そして、Prolong Gold退色防止試薬を用いてマウントした。
【0563】
免疫組織化学の定量化。アポトーシスの処理をした組織切片、または、増殖細胞に免疫染色した組織切片(Ki67)、あるいは血管を、Metamorphソフトウェアを用いて定量した。20Xの対物を用いて、各セクションからの5つの異なるフィールド、各腫瘍から2〜4、および各処置群またはコントロールから3〜4の腫瘍を用いて定量した。関与領域は、総領域のパーセント閾値領域として表した。
【0564】
(結果)
化合物1の抗腫瘍活性を、最初はBIDにて5〜10mg/kg、その後、Q2Dにて25mg/kgで試験した(
図10A)。投与を、腫瘍体積が230〜250mm
3の範囲であった14日目に開始し、31日目まで継続した。31日目には、ビヒクルを用いて処置した群において2404±185.6mm
3が測定された。ラパマイシン(4mg/kg、Q3D)を投与したポジティブコントロール群のすべての動物を、31日目にビヒクル群と比較したところ、有意に(p<0.001)小さい腫瘍となっていた。投与期間の開始時、化合物1を用いて処置した群の全てが腫瘍退縮を示し、これは31日目の投与期間の終了まで持続した。24日目の、化合物1を用いて処置した群の平均腫瘍体積は、14日目の出発体積よりも小さかった(5、10mg/kgをBIDにて投与、および25mg/kgをQ2Dにて投与した群について、14日目には、231±4、235±4、および238±5mm
3であったのに対して、24日目には、149±9、96±4、および101±8mm
3であった)。31日目の、化合物1を用いて処置した群の平均腫瘍体積は、14日目の出発体積よりも小さかった(5、10mg/kgをBIDにて投与、および25mg/kgをQ2Dにて投与した群について、14日目には、231±4、235±4、および238±5mm
3であったのに対して、31日目には、208±31、96±13、および116±15mm
3であった)。5、10mg/kgをBIDにて、および25mg/kgをQ2Dにて化合物1を用いて処置した動物の腫瘍体積は、ビヒクルコントロール群と比較して、それぞれ、91、96、および95%減少していた。31日目に、ビヒクルコントロールの動物を安楽死させた。化合物1を用いて処置した群およびラパマイシンを用いて処置した群の動物については、被験物質の投与停止後の腫瘍再成長の動態を観察するために、それ以上の投与なしで生存させた。投与の中止に続いてすぐに、腫瘍成長が再開した。腫瘍体積が約2000mm
3に達すると、各群の動物を安楽死させた。腫瘍成長の遅延(TGD)は、5mg/kgをBIDにて、10mg/kgをBIDにて、および25mg/kgをQ2Dにて投与した群について、それぞれ、11、20、および17日であった。体重の有意な変化は、ビヒクルを投与した群、化合物1を5mg/kg、BIDにて投与した群、および、ボジティブコントロールを投与した群では観察されなかった。化合物1を用いて処置したマウス(10mg/kgをBIDにて、および、25mg/kgをQ2Dにて)において、第1サイクルの終わりまでに、初期体重の約10%が減った(p<0.01)。投与を中止するやいなや、動物はすぐに体重が増えた(
図11)。結論:化合物1を用いた処置により、顕著にU8MGグリア芽腫腫瘍のインビボにおける成長が阻害された。
【0565】
第2の実験を、QDにて投与する化合物1の最低有効用量、および、対応するU87MG腫瘍異種移植モデル(
図10B)におけるプラズマ照射(AUCとして表される)を、決定するために、計画した。投与を、平均腫瘍体積が171mm
3と179mm
3との間の範囲であった14日目に開始した。3週間の投与期間の終わりの34日目に、ビヒクルを用いて処置した腫瘍は、2308±240mm
3に達した。ラパマイシンは、34日目に腫瘍成長を有意に(p<0.001)阻害した。化合物1を用いた処置によって、用量依存性の抗腫瘍活性が観察された。有意な(p<0.001)の腫瘍体積の減少が、試験した全ての投与量レベルにおいてもたらされた。腫瘍体積の65%の阻害によって測定される最低有効用量は、1mg/kgをQDにて投与するものであった。体重の統計的に有意な変化は、実験した群のいずれにおいても観察されなかった。
【0566】
化合物1のアポトーシス活性。化合物1が、U87MG腫瘍において、アポトーシスを誘導するかどうかを判断するため、ビヒクルを用いて処置した、化合物1を用いて処置した、およびラパマイシンを用いて処置した腫瘍切片を、アポトーシス細胞を標識するTUNELを用いて処理した。このアッセイにおいて、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)は、DNA鎖切断の末端の原位置にFITC−標識されたヌクレオチドを組み込む(Gavrieli Y et. al., J Cell Biol 119:493-501 (1992))。FITC−標識されたヌクレオチド(DNA鎖切断を有する細胞を表している、アポトーシスの顕著な特徴)は、蛍光アタッチメントを備えた顕微鏡を用いて検出することができる。相対的に非常に少ない(<0.1%)TUNEL陽性細胞が、ビヒクルを用いて処置したU87MG腫瘍において観察された(
図10C)。化合物1およびラパマイシンを用いて処置した腫瘍におけるTUNEL陽性細胞の数は、比較できるものであった(
図10C)。ビヒクルを用いて処置した腫瘍と比較して、化合物1を用いて処置した腫瘍においては、TUNEL陽性細胞が4倍よりも多く増加していた。これらのデータは、アポトーシスによりインビボにおける化合物1の抗腫瘍活性が観察されることを示唆している。
【0567】
(化合物1の抗増殖性および抗血管新生活性)
化合物1がインビボにおいて腫瘍細胞の増殖をブロックすることによって腫瘍成長を阻害するかを決定するために、抗Ki67抗体の免疫組織化学を利用した。Ki67は、増殖細胞において発現する核抗原である。S期の細胞の割合とKi67指数との間に強い相関関係が実証されている(Vielh P et. al., Am J Clin Pathol 94:681-686 (1990); Gasparini G et al., Int J Cancer 57:822-829 (1994))。腫瘍切片を、化合物の抗血管新生活性を決定するために、抗CD31抗体を用いて共染色した。CD31(また、PECAM−Iとも呼ばれる)抗体は、CD31分子が内皮細胞膜上に発現するのを認め、それらの接着相互作用に関与している(DeLisser HM, et al., Am J Pathol 151(3):671-677 (1997))。核を、Hoechst色素によって対比染色した。増殖細胞および微小血管を、Metamorphソフトウェアを用いて定量し、閾値領域のパーセントとして表した。ビヒクルを用いて処置したU87MG腫瘍において、細胞の有意な数(約20%、Ki67−正の閾値領域として表される)の増殖があった(
図10D)。ビヒクルを用いて処置した腫瘍と比較して、化合物1を用いて処置した腫瘍中の増殖細胞の数は、59%減少していた(p<0.001)。閾値面積の約11%は、CD31の免疫組織化学によって決定されるビヒクルコントロールU87MG腫瘍切片におけるCD31陽性血管から成っていた。ビヒクルを用いて処置した腫瘍と比較すると、化合物1を用いて処置したU87MG腫瘍におけるCD31陽性血管は、有意に(50%、p<0.001)減少した(
図10E)。これらのデータは、化合物1がU87MG腫瘍細胞の増殖および腫瘍における血管形成を阻害したことを示唆している。
【0568】
(U87MGヒトグリア芽腫異種移植モデル(化合物2))
有効性試験:腫瘍体積が約170〜180mm
3に達すると始める実験の全体を通して、U87MG腫瘍を有するメスSCIDマウス(n=8〜10/群)の群に、ビヒクルまたは化合物2(投与量は0.05〜1mg/kgの範囲)を経口投与した。1日2回(BID)の投与群には、朝の投与および夕方の投与の間に10時間を置いて投与した。ポジティブコントロール群において、ラパマイシンを、腹腔内(IP)経路を介して3日毎(Q3D)に投与した。各実験の終了時に、血漿サンプルおよび/または腫瘍サンプルを採取した。
【0569】
【表15】
【0570】
細胞株および培養。U87MG細胞株を、American Tissue Culture Collection(ATCC)(Gaithersburg、MD)から入手し、MEM、2mMのL−グルタミン、0.1mMの非必須アミノ酸、および1mMのピルビン酸ナトリウム、および10%のFBSを含有する増殖培地において増殖させた。細胞をトリプシン−EDTAを用いて組織培養フラスコから剥離した。遠心分離後、細胞ペレットをPBSに懸濁し、血球計数器を用いて計数した。最終容量を、0.1mLのPBSに5×10
6細胞となるように調整した。
【0571】
腫瘍細胞接種。マウスを、吸入イソフルランを用いて麻酔し、それから、26ゲージの針を取り付けた1mLの滅菌シリンジを使用し、PBS中の単一の細胞懸濁液0.1mLを右後脚にU87MG腫瘍細胞を皮下接種した。接種後、マウスをマイクロアイソレータケージに戻した。
【0572】
動物のランダム化。動物への接種後、腫瘍を、マウスのランダム化前に約200mm
3まで成長させた。腫瘍が200mm
3に到達するために必要な標準的な日数は、14〜15日であった。各動物の腫瘍を測定し、170〜180mm
3の間の範囲の腫瘍を有する動物を実験に用いた。実験プールからの動物を、その後、種々のケージにランダムに分配し、ケージを、ランダムにビヒクル(溶媒コントロール)群、ポジティブコントロール群、または被験物質群に割り当てた。マウス全てに、右耳に金属の耳タグにてタグ付けした。典型的な群は、9〜10匹の動物によって構成されていた。
【0573】
被験物質の準備と管理。化合物2の懸濁液を、水溶性の0.5%のCMCおよび0.25%のTween−80において調製した。製剤を、テフロン(登録商標)の乳棒および乳鉢(Potter-Elvehjem組織破砕器)を用いて均質化した。投与量が異なるために、調合した化合物を、最高投与量から最低投与量まで希釈した。投与と投与の間、調整された化合物を、4℃の暗所においてマグネチックスターラを用いた一定の攪拌下に貯蔵した。被被験物質およびビヒクル(溶媒)を、強制経口投与した。ポジティブコントロールはラパマイシンであり、これを、2%のエタノール、45%のポリエチレングリコール400、および53%の生理食塩水の溶液として調製し、そしてIP注射により投与した。滅菌シリンジおよび胃管栄養針を化合物投与のために使用した。注射を含む全ての手順を、使用前に70%のエタノールを用いて消毒したバイオセーフティキャビネットにおいて行った。
【0574】
腫瘍測定。腫瘍体積を、処置の開始前に測定し出発体積とみなした。その後、腫瘍を、実験の期間に1週間に2回測定した。各腫瘍のロング軸とショート軸とは、ミリメートル単位のデジタルノギスを用いて測定した。腫瘍体積を、次の式を用いて計算した:幅
2×長さ/2。腫瘍体積を、mm
3で表した。
【0575】
体重測定。初期体重を処置開始前にデジタルスケールを用いて記録した。実験の経過において、体重変化の割合を、初期体重測定値を用いて算出した。各動物の体重を、腫瘍測定と同時に1週間に2回測定した。有意な減少が実験の過程において認められた場合は、体重をより頻繁に測定した。
【0576】
(結果)
化合物2の抗腫瘍活性について、0.1、0.5および1mg/kgをBIDにて投与して試験した(
図12)。投与を、平均腫瘍体積が170mm
3と180mm
3との間の範囲であった14日目に開始し、34日目まで継続した。34日目には、ビヒクルを用いて処置した群において2309±240mm
3が測定された。ラパマイシン(4mg/kg、Q3D)を投与したポジティブコントロール群のすべての動物を、34日目にビヒクル群と比較したところ、有意に(p<0.001)小さい腫瘍となっていた。各処置群の腫瘍阻害は、百分率にて
図10に示され、これは、34日目にて、化合物2を用いて処置したマウスとビヒクルを用いて処置したマウスとの平均腫瘍体積の差を表している。化合物2を用いて処置した群全ての平均腫瘍体積は、用量依存性の腫瘍阻害が化合物2にてもたらされた。34日目には、ビヒクルを用いて処置したコントロールマウスに比べて、有意(p<0.001)に小さかった。腫瘍体積の約65%の阻害によって測定される最低有効用量は、0.5mg/kgの投与量レベルであることがわかった。
【0577】
化合物2の抗腫瘍活性について、0.05、0.1および0.3mg/kgをBIDにて投与して試験した(
図13)。投与を、平均腫瘍体積が170mm
3と180mm
3との間の範囲であった15日目に開始した。35日目である3週間の投与期間の終わりまでに、ビヒクルを用いて処置した腫瘍は平均体積が2155±245mm
3に達した。ポジティブコントロールであるラパマイシンを、ビヒクルコントロールと比較した場合、35日目には有意に(P<0.001)腫瘍を阻害した。用量依存的な腫瘍阻害が、化合物2によりもたらされた(
図13)。化合物2を用いて処置した群のすべての平均腫瘍体積は、35日目に、ビヒクルコントロールよりも有意に(P<0.001)小さかった。
図13に示された各処置群についての腫瘍阻害は、化合物2を用いて処置したマウスとビヒクルを用いて処置したコントロールマウスとの間の35日目の平均腫瘍体積の百分率の差を表している。腫瘍体積の約65%の阻害をもたらした最低有効用量は、0.1mg/kgと0.3mg/kgとの間の投与量レベルであることがわかった。
【0578】
(U87MG膠芽腫頭蓋内モデル(化合物1))
頭蓋内グリア芽腫の実験を、発光酵素を用いてトランスフェクトされたU87MG細胞(U87−MG−Luc)を用いて行った。ヌードマウスの脳内にU87MG−Luc細胞を頭蓋内接種した。動物への接種後、腫瘍を7日間成長させた。腫瘍細胞接種後7日目に、マウスを、ゼノジェン画像化システムを用いて画像化した。6.29×10
7光子/秒と1.59×10
8光子/秒との間の範囲の平均フラックスの腫瘍を持つマウスを、一緒にプールし、種々の処置群に無作為に分けた。化合物1を、水における0.5%のCMCおよび0.25%のTween80において(懸濁液として)調剤した。動物に、ビヒクル(CMC−Tween)または化合物1を、1日1回(QD)、最大6週間にわたって経口にて投与した。化合物1の投与量は、2.5mg/kg〜20mg/kgの範囲であった。ポジティブコントロールであるテモゾロミド(10mg/kg、QD)を、腹腔内(IP)経路を介して投与した。テモゾロミドを5%のN−メチルピロリドン、45%のPEG400および50%の食塩水において調剤した。動物を、Xenogen画像化システムを用いて週に一度生物発光を画像化し、生存を監視した。統計分析を、ログランク検定を用いて、化合物を用いて処置した群およびビヒクル処置したコントロール群との間において実施した。化合物1は、顕著に頭蓋内神経膠芽を有するマウスの寿命を延長した(
図14参照)。
【0579】
(頭蓋内グリア芽腫モデル(化合物1)により導出されたG144がん幹細胞)
頭蓋内グリア芽腫の実験を、発光酵素を用いてトランスフェクトされたG144のグリア芽腫細胞(G144−Luc)を用いて行った。ヌードマウスの脳内にG144−Luc細胞を頭蓋内接種した。動物への接種後、腫瘍を5週間成長させた。腫瘍細胞接種後5週目の終わりに、マウスを、ゼノジェン画像化システムを用いて画像化した。3.71×10
6光子/秒と3.87×10
7光子/秒との間の範囲の平均フラックスの腫瘍を持つマウスを、一緒にプールし、種々の処置群に無作為に分けた。化合物1を、水における0.5%のCMCおよび0.25%のTween80において(懸濁液として)調剤した。動物に、ビヒクル(CMC−Tween)または化合物1を、1日1回(QD)、最大6週間経口にて投与した。化合物1の投与量は、10mg/kgと20mg/kgとの間の範囲であった。ポジティブコントロールであるテモゾロミド(TMZ)(10mg/kg、QD)を、腹腔内(IP)経路を介して投与した。テモゾロミドを5%のN−メチルピロリドン、45%のPEG400および50%の食塩水において調剤した。動物について、ゼノジェン画像化システムを用いて週に一度の生物発光の画像化によって腫瘍成長を監視した。統計分析を、ビヒクルを用いて処置したコントロール群とのダネットの事後比較が後続する一元配置分散分析(ANOVA)を用いて実施した。化合物1は、顕著に頭蓋内腫瘍成長を阻害した(
図15参照)。
【0580】
(U87MG頭蓋内グリア芽腫モデル(化合物2))
頭蓋内グリア芽腫の実験を、発光酵素を用いてトランスフェクトされたU87MG細胞(U87−MG−Luc)を用いて行った。ヌードマウスの脳内にU87MG−Luc細胞を頭蓋内接種した。動物への接種後、腫瘍を7日間成長させた。腫瘍細胞接種後7日目に、マウスを、ゼノジェン画像化システムを用いて画像化した。2.94×10
7光子/秒と1.89×10
8光子/秒との間の範囲の平均フラックスの腫瘍を持つマウスを、一緒にプールし、種々の処置群に無作為に分けた。化合物2を、水における0.5%のCMCおよび0.25%のTween80において(懸濁液として)調剤した。動物に、ビヒクル(CMC−Tween)または化合物2を、1日1回(QD)、最大6週間経口にて投与した。化合物2の投与量は、0.5mg/kgと5mg/kgとの間の範囲であった。ポジティブコントロールであるテモゾロミド(10mg/kg、QD)を、腹腔内(IP)経路を介して投与した。テモゾロミドを5%のN−メチルピロリドン、45%のPEG400および50%の食塩水において調剤処方した。動物を、Xenogen画像化システムを用いて週に一度生物発光を画像化し、生存を監視した。統計分析を、ログランク検定を用いて、化合物2を用いて処置した群およびビヒクルを用いて処置したコントロール群の間において実施した。化合物2は顕著に頭蓋内膠芽細胞腫を有するマウスの寿命を延長した(
図16参照)。
【0581】
(肝細胞がん(Hep3B2.1−7)同所実験)
Hep3B2.1−7ヒト肝腫瘍細胞を、10%のFBS、1%のグルタマックス、および1%のペニシリン−ストレプトマイシンを添加したRPMI1640細胞培養培地において培養した。細胞を、トリプシン処理により回収し、HBSSを用いて2回洗浄し、計数した。それから、細胞をHBSS(最終濃度2×10
8細胞/mLに対するマトリゲル(登録商標)(1:1、v/v))に再懸濁した。接種の前(動物が注射用Ketamil(10mg/mL)/Xylazil(0.9mg/mL)麻酔薬にて麻酔されている間)、切開部位の皮膚をアルコールによって消毒し、肝臓の主葉(main lobe)を露出するために、切開部を肝臓の上を直接覆う皮膚に埋め込んだ。針を肝臓の主葉に導入し、2×10
6のHep3B2.1−7細胞(50%のマトリゲル(登録商標)と共に10μLにて)を注入した。接種後の14日目に、マウスのサテライト群を、肝臓における腫瘍の存在を評価するために殺処分した。
【0582】
化合物1は、粉末であり、0.5%のCMC/0.25%のTween80に懸濁させ、2mg/mLのストック濃度にした。簡潔には、化合物1を秤量し、0.5%のCMC/0.25%のTween80を、2mg/mLのストック溶液を達成するように加えた。微細懸濁液にするために乳鉢および乳棒を用いて均質化した後、混合物をボルテックスした。ストックを各投与について新たに調製し、投与に必要な濃度を達成するために、0.5%のCMC/0.25%のTween80を用いて希釈した。
【0583】
各群のマウスは、ビヒクルコントロール(0.5%のCMC/0.25%のTween80、グループ1)、または、化合物1(1、5または10mg/kgである各グループ4、5、6)にて、毎日経口(経口)処置を受けた。処置は0日目に開始し、3週間継続した。
【0584】
ビヒクルコントロールと被験物質を、5mL/kgの投与量において与えた。各動物の体重を投与直前に計測した。各動物に与える投与溶液の量を、個々の体重に基づいて計算し、調整した。
【0585】
実験の終了時あるいはマウスが倫理的理由により処分される前に、サンプルを回収した。1時間後、前段階の最終的な投与量、ビヒクルコントロールを投与されているすべてのマウス(グループ1)と、化合物1(グループ4〜6が含まれる)とを、リチウムヘパリン採血管に端子心臓採血によって出血させた。サンプルを15分間、4℃において遠心分離した(2000rcf)。血漿成分を新鮮凍結バイアルに収集し、−80℃にて保存した。無傷の肝臓および腫瘍を切除し、計量した。腫瘍を肝臓から取り出し、それぞれ計量した。各腫瘍を、3つの部分に切断し、1つを、パラフィン包埋のために10%中性緩衝ホルマリン中に保存し、残りの2つを、液体窒素において凍結し、−80℃において保存した。化合物1は、10mg/kgにて有意な腫瘍成長阻害を示した(
図17、18参照)。
【0586】
(ヒト形質細胞性骨髄腫(NCI−H929)の実験)
メスのSCIDマウス(Fox Chase SCID(登録商標)、CB17/Icr-Prkdc
scid、Charles River)は、実験開始時には8週齢であった。動物には、水(逆浸透は1ppm Cl)、および18.0%の粗タンパク質、5.0%の粗脂肪、および5.0%の粗繊維からなるModified and Irradiated Lab Diet(登録商標)を、自由に摂取させた。
【0587】
NCI−H929形質細胞性骨髄腫細胞を、American Type Culture Collectionから入手し、20%のウシ胎児血清、2mMのグルタミン、100ユニット/mLのペニシリンGナトリウム、100μg/mLの硫酸ストレプトマイシ、25μg/mLのゲンタマイシン、および50μMのβ−メルカプトエタノールを補ったRPMI1640培地において浮遊培養物を指数関数的に成長させたPiedmontにて維持した。腫瘍細胞を、5%CO
2および95%空気の雰囲気下、37℃の加湿インキュベーターにおいて組織培養フラスコ内に増殖させた。
【0588】
注射されるNCI−H929腫瘍細胞を、対数増殖期中に採取し、50%のマトリゲル(BD Biosciences)1mLに5×10
7細胞となる濃度にて再懸濁した。各SCIDマウスに、1×10
7のNCI−H929腫瘍細胞(0.2mLの細胞懸濁液)を右側腹部に皮下注射した。それらの平均体積が100〜150mm
3に近づくまで、腫瘍の成長を監視するためにノギスを用いて二次元方向における定を行った。腫瘍サイズを、mm
3単位において以下の式から算出した。
【0589】
【数1】
【0590】
ここで、W=腫瘍の幅(mm)、L=腫瘍の長さ(mm)である。また、腫瘍重量は、1mgが腫瘍体積の1mm
3と等価であると仮定して推定した。
【0591】
腫瘍細胞移植後14日、実験の1日目(D1)に、マウスを処置群に分けた。腫瘍を、実験中、1週間に2回ノギスによって測定した。
【0592】
化合物1は粉末であり、光から保護し、室温において乾燥保存した。これを、投与のために0.5%のカルボキシメチルセルロース:脱イオン水中0.25%のTween(登録商標)80(ビヒクル)に懸濁した。化合物1の懸濁液を一日おきに調製し、処置の間、化合物を、4℃における連続的な磁気攪拌により懸濁液に維持し、光から保護した。
【0593】
化合物1を、28日間、1日1回(qd×28)、強制経口投与(PO)にて与えた。処置効果を、12日目の腫瘍体積の算出から決定した。MTV(n)は、分析の日において評価可能な動物の数nの中央値腫瘍体積であり、グループごとに決定した。パーセント腫瘍成長阻害(%TGI)は、コントロール群のMTVと薬物処置群のMTVとの間の差として定義され、コントロール群のMTVの割合として表される。
【0594】
【数2】
【0595】
各動物は、その腫瘍が最終体積(2000mm
3)に達したときに、安楽死されることになっていた。腫瘍が最終体積に達した各動物に対して、最終時点(TTE)を、次式により算出した。
【0596】
【数3】
【0597】
ここで、TTEは日数によって表わされ、最終体積の単位はmm
3であり、bは切片であり、および、mは対数変換された腫瘍成長データセットの線形回帰によって得られる直線の傾きである。
【0598】
動物の体重を、1〜5日目は毎日、その後試験終了まで週2回測定した。14日目における14回目の投与1時間前に、各群のマウスにおいて、麻酔なしで、下顎静脈から0.25mLの血液をサンプリングし、抗凝固剤としてのヘパリンナトリウムと一緒にした。同じマウスを、14回目の投与1時間後に安楽死させて、全部の血液を、CO
2麻酔下において心臓穿刺によって回収した。その血液を、血漿のために処理し、−80℃において保存した。腫瘍を、各安楽死させた動物から切除し、三等分し、この3つの部分を別々の容器にて液体窒素において急速凍結した。有意な腫瘍成長阻害が、10mg/kgの化合物1によって観察された(
図19参照)。有意な腫瘍成長の遅延が、3mg/kgおよび10mg/kgの化合物1によって観察された(
図19参照)。
【0599】
(HCT−116ヒト大腸がん異種移植モデル)
HCT−116細胞株を、American Tissue Culture Collection(ATCC)(Gaithersberg、MD)から入手し、90%になるよう調整された2mMのLグルタミンおよび10%のウシ胎児血清とともにMcCoy's 5A培地を含んでいる増殖培地において増殖させた。細胞をトリプシン−EDTAを用いて組織培養フラスコから剥離した。遠心分離後、細胞ペレットを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)に懸濁し、血球計数器を用いて計数した。マトリゲルを、最終容量が2×10
6細胞/0.1mL(マトリゲル:PBSが1:1の混合物)となるように調整するために、細胞懸濁液に添加した。
【0600】
6〜8週齢のメスCB17 SCIDマウスを、17〜20gの体重においてCharles River Laboratoriesから入手した。マウスを、吸入イソフルランを用いて麻酔し、それから26ゲージの針を取り付けた1mLの滅菌シリンジを用いて、単一細胞懸濁液0.1mLを右後脚にHCT−116腫瘍細胞を皮下接種した。接種後、マウスをマイクロアイソレータケージに戻した。腫瘍を、ランダム化前に約100mm
3まで成長させた。腫瘍が100mm
3に到達するために必要な標準的な日数は、7〜8日であった。各動物の腫瘍を測定し、100〜150mm
3の間の範囲の腫瘍を有する動物を実験に用いた。動物を、種々のケージにランダムに分配し、ケージを、ランダムにビヒクル(溶媒コントロール)群、ポジティブコントロール群または被験物質群に割り当てた。マウス全てに、右耳に金属の耳タグにてタグ付けした。標準的な群は、8〜10匹の動物によって構成されていた。
【0601】
化合物1を、水における0.5%のCMCおよび0.25%のTween80において(懸濁液として)調剤した。製剤を、テフロン(登録商標)の乳棒および乳鉢(Potter-Elvehjem組織破砕器)を用いて均質化した。投与と投与の間、調整された化合物を、4℃の暗所においてマグネチックスターラを用いた一定の攪拌下に貯蔵した。被験物質およびビヒクルを、強制経口投与した。ポジティブコントロール(ラパマイシン)を、2%のエタノール、45%のポリエチレングリコール400、および53%の生理食塩水の溶液として調製し、そしてIP注射により投与した。ビヒクルおよび被験物質を5mL/kgの量において投与した。ポジティブコントロールであるラパマイシンを10mL/kgの量において投与した。滅菌シリンジおよび胃管栄養針を化合物投与のために使用した。注射を含む全ての手順を、使用前に70%のエタノールを用いて消毒したバイオセーフティキャビネットンにおいて行った。
【0602】
腫瘍体積が約100mm
3に達すると始める試験期間の全体を通して、HCT−116腫瘍を有するメスSCIDマウス(n=9〜10/群)の群に、1日1回(QD)、2日毎(Q2D)、3日毎(Q3D)、または5日毎(Q5D)に、ビヒクル(溶媒)または化合物1(1mg/kg〜50mg/kg)を、経口投与した。BIDの投与群には、朝の投与および夕方の投与の間に10時間を置いて投与した。ポジティブコントロール群において、ラパマイシン(n=6/群)を、腹腔内(IP)経路を介してQ3Dにて投与した。各実験の終了時に、血漿サンプルおよび/または腫瘍サンプルを採取した。
【0603】
腫瘍体積を処置の開始前に測定し、開始体積とみなした。その後、腫瘍を、実験の期間に1週間に2回測定した。各腫瘍の長軸および短軸は、ミリメートル単位のデジタルノギスを用いて測定した。腫瘍体積を、次の式を用いて計算した:幅
2×長さ/2(腫瘍のロング軸[L]およびショート軸[W]を使用)。腫瘍体積を、立方ミリメートル(mm
3)によって表した。腫瘍体積データは、平均±SEとして表される。ビヒクル群および処置群の間の腫瘍体積の差は、体積減少の割合=100−処置された腫瘍体積/コントロールの腫瘍体積×100によって表わされる。統計分析を、Graphpad Prismを用いて行った。複数の群の間の比較を、95%の有意水準を用いてニューマン−クールズ事後検定を用いる一元ANOVAを使用して行った。
【0604】
初期体重を処置開始前にデジタルスケールを用いて記録した。実験の経過において、体重変化の割合を、初期体重測定値を用いて算出した。各動物の体重を、腫瘍測定と同時に1週間に2回測定した。有意な減少が実験の過程において認められた場合には、体重をより頻繁に測定した。体重に対する統計的分析を、各群の初期体重に対するダネットの比較が続く、一元ANOVAを用いて実施した。
【0605】
化合物1の抗腫瘍活性を、1mg/kg、5mg/kg、および10mg/kgをBIDにおいて、さらに、25mg/kgをQDおよびQ2Dにおいて投与して試験した。その結果を
図20に示す。投与を、腫瘍体積が75mm
3と125mm
3との間の範囲である11日目に開始した。25日目の投与期間の終わりまでに、ビヒクル処置群では平均体積は2132±182mm
3に達した。ラパマイシン(4mg/kg、Q3D)を与えたポジティブコントロール群のすべての動物を、最終日にビヒクルと比較した場合に、有意に(p<0.001)小さい腫瘍を示した。化合物1を用いた有意な(p<0.001)腫瘍成長阻害が、5mg/kg(BID)、10mg/kg(BID)、および25mg/kg(QDおよびQ2D)に観察された。BIDにおける投与の系列において、腫瘍成長の阻害は、腫瘍成長阻害の増加をもたらす投与量を増加させる投与応答に付随した。ビヒクルコントロールと比較して、65%より多くの腫瘍体積を減少させるのに必要な最小投与量は、QDで25mg/kgであった。約50%の腫瘍体積の減少が、BIDで10mg/kgの投与量で観察された。体重減少が、BIDで10mg/kg(16.9%)、および、QDで25mg/kg(14%)の投与群について観察された。体重の有意な変化は、他の群では観察されなかった。実験は、化合物1による処置が、投与量およびスケジュール依存的にHCT−116結腸直腸腫瘍成長を著しく阻害することを実証している。
【0606】
2 臨床試験
2.1.悪化した固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している被験者に経口投与された化合物1の安全性、耐容性、薬物動態および予備的な有効性を評価するための、第1/2相、多施設、非盲検、用量設定の試験
化合物1を、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫または多発性骨髄腫を有している被験者に経口投与する。試験は、2パート:投与量漸増(パートA)および投与量拡大(パートB)からなる第1/2相試験として企画される。
【0607】
化合物1を経口投与して、安全性および耐容性を決定し、非耐容投与量(NTD)および最大耐容投与量(MTD)を明らかにする。
【0608】
評価は、リン酸化の阻害の程度および化合物1の有効性を包含している。当該リン酸化は、化合物1を用いた処置後の末梢血試料および腫瘍生検における、mTORC1活性についてのS6RP(Ser235/236および/またはSer240/244)および/または4EB−P1(Thr37/46)、ならびにmTORC2活性についての対するAKT(Ser473)および/または他の関連するバイオマーカーのリン酸化である。
【0609】
試験集団は、悪化したNHL、MM、神経内分泌腫瘍(後者は12歳以上の被験者を容認する)または悪化した切除不能な腫瘍を有している、18歳以上の男女(標準的な療法によって進行している(または耐容不可能である)、または標準的な抗がん療法が存在しない被験者が挙げられる)からなる。
【0610】
このプロトコルの投与量漸増パートおよび投与量拡大パートの両方にとっての、組み入れ基準は、(1)任意の試験に関する評価/手法が実施される前に、インフォームドコンセントに関する文献を理解し、自発的に署名している;(2)組織学的または細胞学的に確認された、悪化したNHL、MMまたは悪化した切除不能な固形腫瘍を有している、18歳以上の男女(標準的な療法によって進行している(または耐容不可能である)、または標準的な抗がん療法が存在しない被験者が挙げられる);(3)固形腫瘍を有している被験者について0または1、および血液の悪性腫瘍を有している被験者について0〜2のEastern Cooperative Oncology Group Performance Status(ECOG) PS;(4)被験者は、以下の検査評価:≧1.5×10
9/Lの絶対好中球数(ANC)、≧9g/dlのヘモグロビン(Hgb)、≧100×10
9/Lの血小板(plt)、正常値限界の範囲内のカリウムまたは栄養補助食品を用いて補充可能なカリウム、≦2.5×正常値の上限(ULN)または肝腫瘍が存在する場合に≦5.0×正常値のAST/SGOTおよびALT/SGPT、≦1.5×正常値または肝腫瘍が存在する場合に≦2×正常値の血清中ビリルビン、≦1.5×正常値の血清中クレアチニンまたは≧50mL/分の24時間クリアランス、試験処置を開始する48時間前以内の、妊娠可能な女性における血清または尿の妊娠検査の陰性を有している必要がある;ならびに(5)試験の訪問予定および他のプロトコルの要求を順守可能であることである。
【0611】
このプロトコルの投与量拡大パート(パートB)についての、組み入れ基準は、以下の通りである。(1)MMを除くすべての腫瘍についての遺伝子変異アッセイおよび/またはIHCバイオマーカーアッセイのための腫瘍塊または薄片化/埋め込みの試験片における、ホルマリン固定のパラフィン包埋した(FFPE)長期保存の腫瘍組織の回収。適用除外の免除という例外的な状況のみにおいて、以下の(2)および(3)は、他の腫瘍の種類について試験依頼者によって承認され得る。(2)NSCLCおよびNET(任意)およびGBM以外のすべての腫瘍について利用可能な腫瘍にとっての遺伝子変異アッセイおよび/またはIHCバイオマーカーアッセイのための十分なスクリーニング生検;(3)測定可能な疾患をともなっている以下の種類の組織学的に確認された腫瘍。適用可能な場合に種類特異的な基準は、上述の基準に加えられるか、または当該基準に代わる:(a)WHOのグレードIVの乏突起星細胞腫を除く、多型性グリア芽腫(GBM)または神経膠肉腫(1日目以前の12週間未満に終えられている放射線をともなって、以前に処置(放射線および/または化学療法が挙げられる)を受けており;15日目±7日に外科的な腫瘍切除による回収を予定しており、≧200mgの腫瘍組織を生じると予想しており;評価および予定される切除の領域が以前に移植された領域外にない限り、事前または予定のGliadel(登録商標)ウエハの移植を受けておらず;評価および予定される切除の領域が以前に処置された領域外にない限り、事前の組織内小線源治療または定位放射線治療を受けておらず;1日目以前の14日以内に酵素を誘導する抗癲癇剤(EIAED)(例えば、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールまたはプリミドン)を受けておらず;繰返しの磁気共鳴映像法(MRI)スキャンを受けることが可能であり;十分なFFPEの長期保存の腫瘍材料(PDバイオマーカー用)の利用可能性を有している);(b)肝細胞がん(HCC)(門脈圧亢進症が存在する場合に≧60×10
9/LのPltカウント);10未満のチャイルド−ピュー(Child-Pugh)スコア(すなわちBクラス以上に良好な肝機能);α−インターフェロンおよび/またはリビビリンの最終投与から少なくとも4週間;事前の経皮的なエタノールの注入から少なくとも4週間、高周波アブレーション、経動脈的な塞栓形成、または悪化したもしくは再発した疾患の考証を用いた凍結療法;(c)非膵臓原発性の消化管神経内分泌腫瘍(NET)(局所的に切除不可能であるか、中程度に転移性であるか、高分化しているか、低い(グレード1)か、または中程度(グレード2)の、腸原発性または原発未知の非膵臓NET;膵臓NET、気管支NET、横隔膜の上方にある他の器官(例えば、喉頭、咽頭および甲状腺)に原発点を有している他のNET、クロム親和性細胞腫、傍神経節細胞腫、腺カルチノイド腫瘍、杯カルチノイド腫瘍、ならびに低分化している高グレードの(例えば、小細胞または大細胞)腫瘍は、排除される;12歳以上の被験者;症候性の内分泌腺生成腫瘍および非機能的な腫瘍の両方は、許容される;ソマトスタチン類似物を用いた同時療法が求められる(被験者は、治療による証明されている進行性の疾患を有しており、少なくとも2ヶ月間の安定した投与量を継続している必要がある);サイクル1の1日目までの12ヶ月以内における放射線学的な疾患の進行の証拠;サイクル1の1日目までの3ヶ月以内における受容体標的化の放射標識治療のないこと;処置した病変以外に測定可能な疾患の部位が存在しない限りにおける、サイクル1の1日目までの4週間以内における肝臓に対する治療のないこと;スクリーニングおよび試験上の腫瘍生検は、このコホートにおいて任意である;長期保存の腫瘍回収は、このコホートに求められるが、必須ではない);(d)ホルモン受容体ポジティブの乳がん(HRPBC)(切除不可能な局所的に悪化した、または胸部の転移性のがん腫;ERポジティブ、およびHER2/neuネガティブ(0または1+)、腫瘍;RECIST v1.1について測定可能な疾患;転移性疾患について、少なくとも1系列前のホルモン療法の、アジュバント使用時における少なくとも1年間のアロマターゼ療法、または6ヶ月間のアロマターゼ阻害剤療法を受けている必要がある;ビスリン酸塩またはデヌソマブが安定した投与量において許容される;コホートは、PIK3CA変異を含んでいる腫瘍それぞれを有している最少5人の被験者を登録するために拡大され得る);(e)多発性骨髄腫(MM)(血清中(>0.5g/dL)または尿中(24時間の回収試料において排出された>0.2g)骨髄腫副タンパク質の測定可能なレベル;≧1.0×10
9/Lの絶対好中球カウント(ANC);<50%の骨髄単核球が形質細胞である被験者における≧60×10
9/L、または≧50%の骨髄単核球が形質細胞である被験者における≧30×10
9/Lの血小板(plt));(f)びまん性大細胞B細胞型リンパ腫(DLBCL)(組織学的に判明したびまん性大B細胞型非ホジキンリンパ腫;<50%の骨髄単核球がリンパ腫細胞である被験者について≧60×10
9/L、または骨髄の単核細胞の≧50%がリンパ腫の細胞である被験者について≧30×10
9/Lの血小板(plt);治療上の副腎皮質ステロイドの最終投与から少なくとも4週間;副腎皮質ステロイドの副腎補充投与(毎日10mgのプレドニゾンの相当量以下)が許容される)。
【0612】
このプロトコルの投与量漸増パートおよび投与量拡大パートに対し、組み入れ基準は、(1)症候性の中枢神経系転移(GBMを除く;以前に処置され、6週間安定である脳転移を有している被験者は許容される);(2)既知の急性または慢性膵炎;(3)任意の末梢神経障害≧NCI CTCAEグレード2;(4)医学的な管理にかかわらず生じる持続的な下痢または吸収不良≧NCI CTCAEグレード2。嚥下能力の欠損;(5)欠損した心臓機能または臨床的に重要な心臓疾患(以下のいずれかが挙げられる):MUGAスキャンまたはECHOによって測定されたときにLEVF<45%、完全な左脚ブロック、または2束ブロック、先天性のlongQT症候群、持続的な、または臨床的に有意味の心室性不整脈または心房細動、スクリーニングECGにおいてQTcF>460msec(3連の記録の平均)、不安定な狭心症または化合物1を開始する前≦3ヶ月間の心筋梗塞、治療を必要とする他の先天性の心臓障害、または制御されていない高血症(≧160/95mmHgの血圧);(6)活性処置における糖尿病を有する患者または以下のいずれかを有する患者:(a)絶食の血中グルコース≧126mg/dL(7.0mmоl/L)、または(b)≧6.5%のHbA1c;(7)許容できない安全性のリスクまたはプロトコルへの承諾を危うくする原因となり得る、他の併発の重症なおよび/または制御されていない、付随の医学的な状態(例えば、活性化した、または制御されていない感染);(8)全身のがんに向けた処置または試験的な様式の前の、≦5半減期、または、4週間、より短くするとしても、試験薬の開始前のまたは当該治療の副作用から回復していない;(9)試験薬の開始前の2週間以内に重大な手術を受けたか、または当該治療の副作用から回復していない被験者;(10)妊娠しているか、または授乳している女性;避妊の2つの形態を採用していない生殖能のある成人:(a)出産可能な女性は、所定のインフォームドコンセントの時点から、を与える時期から、化合物1の最終投与後の28日間まで、2つの適切な形態の避妊方法(1つは非ホルモン性の方法でなければならない)を同時に利用することに同意しなければならない。少なくとも、連続した24ヶ月間、子宮摘出または両側の卵巣の摘出を行っていないか、または自然閉経後(すなわち、月経が全くない)にない性的に成熟した女性と定義される、出産可能な女性;(b)(出産可能性を有している女性であるパートナーを有している)男性は、彼らまたは彼らのパートナーが、試験の間に生殖の性的活動に携わる場合、少なくとも2つの有効な避妊方法(1つの障害式避妊法を含む)を使用し、化合物1の最終投与後の28日間にわたって避妊することに同意しなければならない;(11)既知のHIV感染を有している被験者;(12)HCCを有している被験者の同時罹患でなければ、既知の慢性のB型またはC型肝炎(HBV/HCV)の感染;(13)任意の重要な医学的な状態、実験の異常性、または試験における登録から被験者を妨げる精神医学的な病気;(14)彼/彼女が試験に登録する予定である場合、許容できないリスクに被験者をさらすという、実験の異常性の存在を包含する任意の状態;(15)試験からのデータを解釈する能力を混乱させる任意の状態である。
【0613】
このプロトコルの投与量拡大パート(パートB)について、排除基準は、(1)患者が治療を受けている、併発している続発性の進行中の悪性腫瘍(頸部におけるインシチュの非黒色腫性の皮膚がんまたはがん腫を除く)である。
【0614】
化合物1は、経口投与のための赤褐色のゼラチンカプセルに活性な薬学的成分のみを含んでいる適切な強度(例えば、2.5mg、10mgおよび20mg)において、供給される。
【0615】
化合物1は、サイクル間に休止期間を有することなく、連続する毎日1回の予定において経口投与される。7.5mg/日の化合物1の投与は、このプロトコルにおける開始投与量である。それぞれの投与量は一晩(最短6時間)絶食した被験者に、朝に与えられる。食物の摂取は、化合物1が家庭において摂取される日における投与後の少なくとも1時間まで遅らせられる。診療所来診日において、化合物1は、任意の前投与試験を完了した後に、診療所において投与される。食物は、すべての絶食試験を完了した後に摂取されるが、投与の60分後より早い場合はない(8日目における投与の3時間後)。困難なGI症状、疲労または他の症状がサイクル1の終わりを超えて持続する場合、食物の最後の摂取および化合物1の投与の間に少なくとも3時間の間隔を、被験者が維持し得ることを条件に、投与は1日の終わりに移動され得る。投与が単回の日に遅らせられる場合に、化合物1は12時間以下まで遅れて摂取され得、そうでなければその日の投与は省略されるべきである。
【0616】
パートAにおいて、被験者は、薬物動態(PK)を測定し、最大耐用量(MTD)を同定するために、単回のまたは複数回の昇順の投与量の化合物1を与えられる。変更された力価増大計画(Simon R, Freidlin B, Rubinstein L, et al. Accelerated Titration Designs for Phase I Clinical. Trials in Oncology, Journal of the National Cancer Institute, (1997) Vol. 89, No. 15.)を、初期の毒性を確立するために用いた。増大の進行の間、1人の被験者の初期コホートは、増大パートが終了される時点における1クルー目にグレード2以上の毒性の最初の例まで、100%の用量増加において化合物1を与えられ、このコホートは6人の被験者に拡大される。続いて、およそ50%の用量増加およびコホートあたり6人の被験者を有している、標準的な漸増投与計画を非耐用量(NTD)およびMTDを明らかにするために開始する。また、より小さい増加、および用量コホート内のさらなる被験者を、評価し得る。
【0617】
投与は、投与コホートにおいて2人の評価可能な被験者が用量制限毒性(DLT)を受けている場合に、非耐容であると考えられる。NTDが明確にされると、投与量の漸増を停止する。MTDは、6人の評価可能な被験者のうち0または1人がサイクル1の間にDLTを経験している場合における、NTD以下において試験された最終投与量と定義される。中間投与量(すなわち、NTDおよび当該NTDの直前の投与量との間の投与量)または任意の投与量コホート内のさらなる被験者は、MTDをより正確に決定するために必要とされ得る。
【0618】
パートBにおいて、被験者は、パートAからの安全性データ、PKデータおよびPDデータに基づいた。MTD用量レベルおよび/またはより低い投与量レベルから化合物1を始め得る。およそ150人の被験者は、処置され、治療の2サイクル後ごとに、安全性および予備的な抗がん活性について評価される。腫瘍の種類としては、非小細胞肺がん(NSCLC)、多型性グリア芽腫(GBM)、肝細胞がん(HCC)、非膵臓原発の消化管神経内分泌腫瘍(NET)、びまん性大細胞リンパ腫(DLBCL)、多発性骨髄腫(MM)、およびホルモン受容体陽性乳がん(HRPBC)が挙げられる。それぞれの腫瘍の種類において、20人以下の被験者が登録される。
【0619】
パートAにおける第1サイクルの間のみ、各被験者は、単回投与量の化合物1を投与され(−1日目)、それから48時間の観察およびPKサンプリング期間があり、1日目の後に28日間の連続する毎日の投与が続く(サイクル1=30日)。続くパートAのサイクルにおいて、被験者は、1日目〜28日目までの連続する投与を有している28日サイクルにおいて処置される。パートBにおいて、被験者は、開始から28日間の連続する投与を受ける(最初の観察期間および48時間のPK回収のいずれもない)。
【0620】
治療は、疾患の悪化の証拠がある場合に中止され得るが、試験者が、被験者が処置から利益を得ていると試験者がみなす限り、被験者は、化合物1を受容し続け得る。治療は、許容不可能な毒性がある場合、または被験者が試験をやめることを決定した場合に中止される。
【0621】
投与量の低下が示唆されている場合、より低い次の投与量が選択される。2回の投与量の低下が許容される。パートAにおける開始投与量(7.5mg)にとって、低下は、2.5mgの減少量である。パートBにおいて、開始投与量は45mgQDであり;30mgおよび15mgのQDまでの投与量の低下が許容される。任意の被験者がパートAにおける2回の投与量の低下後に許容不可能な毒性を受け続ける場合、化合物1は、永久に中止される。パートBにおいて、被験者は、2レベル以下(すなわち、15mg以上)まで投与量を低下させ得、臨床的に適切な場合ふたたび上昇させ得;続く投与の低下は、毒性を再発する事象において許容されるが、そのような状況において、投与量をふたたび上昇させることは許容されない。
【0622】
被験者は、サイクル6まで2サイクルごとに、その後3サイクルごとに有効性について評価される。主な有効性の変量は奏効である。胸郭および腹腔および適切な他の部位の腫瘍の評価(イメージング(CT、MRIおよび/またはPET)が挙げられる)は、スクリーニングの間に行われる。また、脳の病変を有している被験者は、スクリーニング、および経過観察の腫瘍評価の間において、脳のスキャンを受ける。スクリーニング後に、腫瘍評価(多発性骨髄腫を除くすべての腫瘍について)を、サイクル2、4および6の完了時(すなわち、サイクル3、5および7/1日目±7日)、それから後の3ヶ月ごとに(例えば、サイクル10および13/1日目±7日)に行う。腫瘍評価(多発性骨髄腫、および判明しているか、もしくは疑わしい骨髄との関与を有しているNHL/DLBCLのみについて)(スクリーニングにおいて異常が存在する場合に、PDマーカー分析、細胞遺伝学的分析を伴う骨髄の吸引および生検)を、サイクル4、8、12および16の完了時のみに(すなわち、サイクル5、9、13および17/1日目±7日に)行う。細胞遺伝学は、スクリーニングにおいて正常である場合に繰り返される必要がない。腫瘍の反応は、切除後のMRIスキャンを基準線として用いた、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST 1.1)、NHL/DLBCLについてのInternational Workshop Criteria(IWC)または多発性骨髄腫についてのInternational Uniform Response Criteria(IURC)、ならびにGBMについてのRANOに基づいている。外科手術に伴う腫瘍の奏効を評価することに困難をもたらすので、GBMについての有効性の主な指標は、GBM型において有効性を評価可能な被験者と比較して一日目から6ヶ月間において無増悪の被験者の割合である。被験者は、サイクル2、4および6などの完了時における腫瘍の対応について評価される。抗腫瘍活性の証拠の記述的な分析は、試験者による臨床的評価およびX線写真の評価(標的病変、非標的病変、新規の病変および全体的な奏効の評価が挙げられる)に基づいてもたらされる。
【0623】
パートAにとっての病巣の有効性の変化は、全体的な奏効が最良である。予備的な他の有効性の変化は、分類別の変化についての度数分布表化または連続的な変化についての記述統計学を用いて、まとめられる。
【0624】
パートBについて解析される有効性の変化としては、治療の最後の腫瘍の奏効、生存しており、無増悪の被験者および奏効の遅延した被験者との割合が挙げられる。有効性の変化は、処置部門またはコホートの最後の被験者が試験から退いた場合か、6サイクルを完了した場合に完成する。
【0625】
無増悪の生存率は、カプラン−マイヤーの推定を用いて計算される。また、反応の遅延は、腫瘍特異的な評価基準を用いて反応する被験者において報告される。奏効率の、および予定されたそれぞれの奏効評価の時間(すなわち、サイクル2、4、および6等)における、PFS率の、両側性の90%CIは、腫瘍の種類によって生じる。
【0626】
他の予備的な有効性の変化(ECOG履行状態、CTC,およびPETの結果が挙げられる)は、絶対的な変化についての度数分布表化または連続的な変化についての記述的統計を用いてまとめられる。
【0627】
試験されるパラメータとしては、遺伝薬理学的な知見および血液および腫瘍におけるmTORバイオマーカーの阻害、組織病理学的な反応、pAKT(Ser473)、リン酸化S6RP(Ser235/236および/またはSer240/244)、リン酸化4EB−P1(Thr37/46)、および/または末梢血および腫瘍における関連した他のバイオマーカー、有害な事象および臨床的な結果が挙げられる。薬力学的な(PD)測定は、当該阻害およびPK/PD相関の結果である、mTOR1およびmTOR2経路の標的の阻害を評価するためにこの試験に組み込まれる。パートAおよびパートBにおいて、バイオマーカーの解析は、単離した血小板に由来するタンパク質可溶化液におけるpAKT(mTORC2)を測定することに関与する。p4EB−P1およびpS6RP(mTORC1)、およびpAKT(mTORC2)の量は、全血試料を用いたフローサイトメトリーによって測定される。同様に、パートAおよびBにおいてpAKT、p4EB−P1、pS6、Ki67および/または化合物1の活性を評価するための、他の関連するマーカーを、可能な場合は、許容可能な疾患を有している被験者からの連続的な腫瘍の生検において測定する。それぞれのバイオマーカーの変化を、前処理した試料および後処理をした試料における、可能な場合、血中、利用可能な場合は組織における薬剤の曝露に関連したバイオマーカーの量および、経時的な腫瘍の奏効を比較することによって測定する。全ての統計学的な結果およびこれらの結果についてのモデリングの完全細目を、統計学的な解析計画および最終的な試験報告に記載する。
【0628】
試験にとっての安全性変化は、有害事象、臨床検査室の変化、12−誘導心電図(中心的に検査される)、LVEF評価、身体検査および生命徴候である。パートAにおいて、高投与量を評価するか、またはMTDを示すためのいずれかの決定が安全試験委員会(SRC)によって決定され、毎回すべての所定のコホートについての臨床安全性データおよび実験安全性データ試験に対し利用可能である。また、SRCは、投与量、投薬またはパートBにとって適切な計画を決定する。パートBの間、SRCは定期的に安全性データを試験し、適切に試験の継続について推奨する。
【0629】
特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを受けている患者は、正の腫瘍反応(腫瘍の成長の阻害または腫瘍の大きさにおける減少等)を示す。特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを受けている患者は、脳の病変における改善(数または大きさにおける減少等)を示す。特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを受けている患者は、完全奏効、部分奏効または不変の固形腫瘍における治療効果判定基準(RECIST1.1)を達成する。特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを受けている患者は、悪化した疾患の固形腫瘍における治療効果判定基準(RECIST1.1)を妨げる。特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを受けている患者は、国際ワークショップ基準(IWC)または治療効果判定国際統一基準(IURC)における改善を示す。特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを受けている患者は、神経腫瘍学(RANO)ワーキンググループ基準についての治療効果判定における改善を示す。特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを受けている患者は、ECOG履行状態またはPETの結果における改善を示す。
【0630】
全血中のTOR経路バイオマーカーの測定。臨床部位から採取した血液試料を96深穴プレートに分取し、37℃において1時間静置した。試料を37℃において15分間、抗−IgDおよびLPSを用いて刺激した。赤血球を可溶化し、白血球を37℃において10分間、緩衝液対血液15:1の割合におけるBDLyse/Fix緩衝液を用いて固定した。プレートを遠心分離し、吸引し、1mLの氷冷したメタノールを固定した白血球を含むウェルに添加して、細胞内染色に細胞を透過させた。プレートを−80℃において一晩保管した。プレートを凍結し、遠心分離し、吸引し、PBS+0.5%BSAを用いて2回洗浄した。細胞を表面マーカーである、CD3、CD14およびCD19ならびに、mTOR経路マーカー(pS6(S235/236)、p4EBP1(T37/46)およびpAKT(S473)が挙げられる)に特的な抗体を用いて染色した。細胞を、PBSを用いて2回洗浄し、1.6%PFAで固定した。
【0631】
試料の分析:試料を、8色細胞計を用いて分析した。8−ピークレインボービーズ(Spherotech Libertyville, IL)のコントロールを試料取得の間に複数点において取得した。中間蛍光強度(MFI)をT細胞、B細胞および単球における蛍光強度レベルからそれぞれのマーカーについて計算した。MFIを8−ピークレインボービーズを用いて標準化し、ERF(当量の参照蛍光体)として示した。ERFを8色で8強度を有するレインボー較正粒子を用いて対数の目盛において実施された線形回帰変形を用いてMFIから計算した。刺激ありおよびなしのT細胞、B細胞、単球におけるpS6、p4EBP1,およびpAKTについての基準線からのパーセント変化をそれぞれの患者について測定した。基準線の値は、利用可能な場合、2回の訪問(スクリーニングおよび前投与0時間におけるサイクル1/1日目)の平均であった。
【0632】
パートA:進行させた投与量増大の結果。28人の被験者を5種類の投与量:7.5(n=1)、15(n=2)、30(n=9)、45(n=7)および60mg(n=8)のすべてにわたって処置した。基準線の特性は第1相の腫瘍学試験に対し典型的であった。ECOG2を許容したが、>95%の被験者がECOG0または1を有していた。異なる種類の腫瘍をもっとも一般的なCRCであるもの、胸部および膵臓を用いて記録した。患者の半分は、3以上の前治療を受けた(
図21を参照のこと)。
【0633】
5つの投与量を評価した。毒性に関連する最初の2段階を3回目の投与量A(30mg)において観察し、その後コホートを50%投与量漸増の増大を用いて最少の6被験者へ拡大した。追加の被験者を、投与量1を除くすべてのコホートに埋め戻した。グレード3の高血糖症を30mgにおけるDLTとして、グレード3の発疹を45mgにおけるDLTとして報告した。反応において、プロトコルDLT基準を、続く患者におけるDLTとしてこれらの事象を考慮する前に発信および高血糖症の医療的な管理をさせるように変更した。疲労および粘膜炎が60mgにおけるDLTとして報告され、この投与量はNTDを考慮した;MTDは、毎日1回45mgに決定し、これは以後パートBにおいて摂取される投与量である(
図22を参照のこと)。
【0634】
最も頻繁な化合物1−関連する事象(>20%)並びに関連するグレード3/4の事象を
図22に示した。疲労、GI毒性(粘膜炎/口内炎が挙げられる)、高血糖症、発疹、および関節痛は、もっとも頻繁な事象である。入院を必要とするグレード3の間質性肺炎の1事例が生じた。化合物1投与が行われ、間質性肺炎は、ステロイド治療に反応した。最大の耐容投与量(MTD)は45mgQDであった(
図23を参照のこと)。
【0635】
高血糖症はサイクル1の間にしばしば生じる発症とともに頻繁に報告された。高血糖症は、インスリンおよびc−ペプチド(
図24)の上昇に関連し、投与量に関連していた。毎日の指穿刺グルコース監視を、最初の高血糖症の発生時にメトホルミンおよび/またはインスリンを用いた迅速な介入を伴う試験において早期に実行した。高血糖症は、一般的に管理可能であり、患者は、同じまたは低減した投与量において化合物1の処置を続けることができた。
【0636】
投与量に比例する薬物の曝露が観察されたが、被験者間の曝露における高レベルのばらつきがあった。30mg以上の投与量において、曝露は、前臨床の異種移植モデルに基づく投与後少なくとも8時間、TORC1(pS6)およびTORC2(pAKT)経路の>50%の阻害をもたらすことが見積もられるレベルを超えた。15日の投与後の薬物の最小限の蓄積のみが存在した。投与量に比例する曝露は、4〜8時間の最終的な半減期を用いて観察した(平均定常状態C
max485ng/mL、45mgにおいてAUC
0−242371ng
xhr/mL)(
図25を参照のこと)。
【0637】
TOR経路のバイオマーカーの阻害を、刺激アッセイを用いて血液試料において監視した(
図26)。TORC1の阻害は、pAktによるp4EBP1およびpS6およびTORC2における変化の測定によって監視した。データを化合物の最初の投与後および前投与、投与後1.5、3、および5時間の採取時点後に得た。バイオマーカーの阻害はB細胞、T細胞、および単球およびもっとも一致した所見を有する細胞の種類を、説明のために選択した。前臨床のモデリングおよび曝露を行ったヒトによって予測されたように、TORC1バイオマーカーとTORC2バイオマーカーとの両方の一致した阻害が、30mg以上の化合物1の投与量における投与後の5時間以上にわたって観察された。一般的に、TORCマーカーであるpS6の阻害は、p4EBP1マーカーより完全であり、永続性があった。pAktの阻害によって、TORC2経路についての化合物1の活性が確認され、この薬剤を主としてTORC1阻害剤であるラパログとは区別させ、pAktのフィードバックの上方制御を誘引することが示された。PK/PD解析によって、化合物1の曝露とmTORキナーゼの阻害との間の投与量依存的な関係が証明された。
【0638】
15人の被験者は、安定した範囲において標的病変の奏効を示した(
図28)。1人の乳がんの被験者が、標的病変の30%以上の緩解を示した(
図27を参照のこと)。最大の腫瘍の緩解を有する2人の被験者は両方ともER+乳がんを有していた。乳がんを有する1被験者は、試験の処置の11サイクル以上を完了し、確証したPRを証明したが、ER+乳がんを有する第2の被験者は、試験の処置のほぼ6サイクルを完了し、最初の再発スキャンの時間においてSDを証明した(2サイクルの処置後)。
【0639】
投与量、処置の継続期間、および最良の全体の反応は、
図29に示されている。乳がんを有する1人の被験者は、完全なPRを証明し、試験の処置の11サイクル以上を完了した。被験者に、30から45mgまで漸増して投与した。8人の被験者は、それらの最初の再発スキャン(2サイクルの処置後)の時間において不変であった。SDの最長の継続期間は、24週であった。SDを有する腫瘍はNSCLC(2)、乳がん、唾液腺がん、膵臓がん、線細胞がん、副腎がんおよび結腸がん(CRC)が挙げられる。SDは、15〜60mgに及ぶ投与量において観察された。
【0640】
少なくとも11ヶ月間続いている部分奏効(
図27を参照のこと)を実現し、11サイクル以上の試験の処置を完了している、ER+/Her2乳がんの被験者は、2サイクルの治療後の最初の再発における標的病変において30%の低減を実証し;さらに10サイクルの治療後に最大50%低減を伴う、それぞれに続く再発における緩解を実証し;12番目のサイクルの間の肺疾患の症状の悪化による、臨床の進行マニフェストによる試験から続いて除去された。最初の再発スキャンから最後のスキャンまでに部分奏効の継続期間は、220日(7.2ヶ月間または7.9サイクル)であり、最初の再発から最後の投与までは271日(8.9ヶ月間または9.7サイクル)であった。最初の投与から最後のスキャンまでの進行時間は、277日(9.1ヶ月間または9.9サイクル)であり、最初の投与から最後の投与までの進行時間は328日(10.8ヶ月間または11.7サイクル)であった。
【0641】
化合物2は、この経路を標的としている他の薬物と比較して毒性に十分に耐性であった。TORC1/TORC2経路の阻害の証拠は、抗腫瘍活性(上記した部分奏効および不変が挙げられる)の予備的なシグナルと同時に観察された。選択された血液学的な腫瘍および固形腫瘍における拡大コホートは、45mgQDのMTDにおいて化合物1を評価する。
【0642】
パートB:投与量増大の所見(2012年9月20日の所見に基づく)
TOR経路バイオマーカーの阻害:すべてのコホートにおいて、基準線において測定した場合の、pAktおよびp4EPB1の形成の阻害によって測定されるように、TORC1およびTORC2の阻害が血中において観察された(スクリーニングの平均およびサイクル1/1日目(t=0h)およびサイクル1/1日目(t=投与後1.5h)において、およびサイクル1/15日目(t=0hおよび1.5h)において)。データを、対応t検定によって解析し、P値<0.001を基準線とサイクル1/1日目(t=投与後1.5h)、との比較した場合、およびサイクル1/15日目(t=0h)とサイクル1/15日目(t=1.5h)との間の比較をした場合に得た。
【0643】
NSCLCの患者:TORC1の阻害(p4EPB1にとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)およびTORC2の阻害(pAkt/tAktにとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)が大多数の患者において観察された。臨床的な活性の明白なシグナルが、NSCLCの患者において見られた。17人の評価可能な患者は、35%以上の低減の反応をする最良の標的病変が観察され、このうち、11人の患者は少なくとも不変を満たし、1人の患者は、部分奏効のRECIST 1.1基準を満たしていた。4人の患者は、少なくとも6サイクルの試験の処置を完了しており、一人の患者は、10サイクル後に試験の投与に残っている。
【0644】
HCC患者:TORC1の阻害(p4EPB1にとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)およびTORC2の阻害(pAkt/tAktにとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)が大多数の患者において観察された。臨床的な活性のいくつかのシグナルが、HCC患者において見られた。14人の評価可能な患者は、47%以上の低減の反応をする最良の標的病変が観察され、このうち、5人の患者は少なくとも不変を満たし、2人の患者は、部分奏効のRECIST 1.1基準を満たしていた。8人の患者は、少なくとも4サイクルの試験の処置を完了した。
【0645】
DLBCL患者:TORC1の阻害(p4EPB1にとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)およびTORC2の阻害(pAkt/tAktにとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)が解析した最初の患者において観察された。臨床的な活性のいくつかのシグナルが、DCBCL患者において見られた。11人の評価可能な患者は、75%以上の低減の反応をする最良の標的病変が観察され、このうち、1人の患者は少なくとも不変を満たし、2人の患者は、部分奏効のRECIST 1.1基準を満たしていた。再発腫瘍評価は、最も処置した被験者において保留中である。9人の患者は、試験薬を維持しており、6サイクル以上の継続中である。
【0646】
GBMの患者:TORC1の阻害(p4EPB1にとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)およびTORC2の阻害(pAkt/tAktにとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)が大多数の患者において観察された。6ヶ月間の無増悪の生存者として、適宜された、臨床的な活性のシグナルが、10人の評価可能なGBMの患者において観察されなかった。
【0647】
MM患者:TORC1の阻害(p4EPB1にとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)およびTORC2の阻害(pAktにとっての基準線からのパーセントの変化によって測定される)が2人の患者において観察された。腫瘍の奏効は、MM患者においては見られなかった。11人の評価可能な患者のうち、9サイクル以上の処置の後に、IURCMM基準を用いた部分奏効を満たす患者はいなかった。2人の患者は9サイクル後に試験薬を維持している。
【0648】
NET患者:臨床的な活性のいくつかのシグナルが、NET患者において見られた。6人の患者は、不変のRECIST 1.1基準を満たしていた。13人の患者は9サイクル後に試験薬を維持しており5サイクル以上において継続中である。活性の予備的なシグナルとしては、難治性の基準の症状を有する数人の患者における、カルチノイド症候群関連性の症状における改善、数人の患者における、内分泌ホルモンマーカー(クロモグラニン、ガストリン、セロトニンおよびグルカゴン)における低減、大多数の患者における、PETイメージングによって測定される腫瘍の代謝活性における低減が挙げられる。
【0649】
乳がん患者:5人の患者が拡大相における試験薬を開始した。バイオマーカーおよび反応の情報を回収する。
【0650】
2.2.多型性グリア芽腫または神経膠肉腫を有している被験者に経口投与された化合物2の安全性、耐容性、薬物動態および予備的な有効性を評価するための、1A/1B相、多施設、非盲検、用量設定試験
化合物2を、多型性グリア芽腫または神経膠肉腫を有している被験者に経口投与する。ヒトにおける化合物2の安全性および耐容性並びに有効性を試験において評価する。試験は2つのパート:投与量上昇(パートA)および投与量拡大(パートB)において行われる。被験者は順次パートAに登録される。パートBにおける登録は腫瘍の種類によって層化されている。
【0651】
試験の主な目的は、A.経口投与した場合の化合物2の安全性および耐容性を明らかにし、NTDおよびMTDを定義する。B.化合物2のPKを決定する:である。本研究の第2の目的は、A.化合物2を用いた処置の前と処置の間に利用可能な場合、血液、皮膚、および/または腫瘍の生検/吸引における、mTORC1活性にとってのS6RPおよび/または4E−BP1のリン酸化の阻害の量、およびmTORC2活性にとってのAKTおよび/または他の関連するバイオマーカーを評価する。B.UV光を照射した皮膚試料におけるDNA−PK活性の阻害および/またはpDNA−PK S2056を用いた腫瘍の生検/吸引、および/または化合物2を用いた処置の前と処置の間のDNA損傷経路にとっての他の関連するバイオマーカーを評価する。C.化合物2の有効性における情報を提供するである。
【0652】
化合物2は、活性な薬学的成分のみを含んでいるゼラチンカプセルに存在する4つの強度(0.25mg、1.0mg、5.0mgおよび10mg)において利用可能である。カプセルは、誘導シールおよび小児安全性のポリエチレンの栓を取り付けられている高密度ポリエチレン(HDPE)の瓶に包装されている。
【0653】
試験の主要な指標は、a)NCICTCAE基準バージョン4を用いて評価された以下の安全性の指標:DLT、NTDおよびMTD;b)PKの指標:C
max、AUC、t
max、t
1/2、CL/F、Vz/Fおよび化合物2の蓄積指数である。試験の第2の指標は、a)利用可能な場合、血液、皮膚、および/または腫瘍の生検/吸引において、S6RPおよび/または4E−BP1のリン酸化および/またはAKTおよび/または他の関連するバイオマーカーのリン酸化の量の変化によって測定されたバイオマーカーの阻害;b)利用可能な場合、皮膚および/または腫瘍の生検/吸引における、pDNA−PKDNAおよび/または他の関連するバイオマーカーの量によって測定されるUV刺激性のpDNA−PK活性の阻害;c)腫瘍に適切な反応基準を用いた、それぞれの腫瘍の種類の反応速度によって決定される抗腫瘍有効性。
【0654】
30〜60人の間の被験者を、初期の毒性を確立するために設計された、パートAに登録する。
【0655】
パートBは、多型性グリア芽腫などの悪化した固形腫瘍の特化前の種類を有するおよそ100人の被験者からなり、さらなる化合物2の安全プロファイルの評価を行い、有効性の情報を提供する。腫瘍の奏効速度を、腫瘍の種類および投与量によって評価する。パートBの集団は、パートAの間に見られた有効性および継続している前臨床試験からのデータによって定義される。
【0656】
全体の試験の設計は、スクリーニング期間(28日目〜1日目)、処置および評価期間(28日目QD(および/またはBID)、腫瘍の進行受容不能な毒性または化合物の投与の中断への被験者/医師の決断までのサイクル)、および治療の終末および続行期間(最終投与の21日のうちの処置の手順の最後;最終的な安全性評価のための最終投与の後の28日間の経過観察)からなる。
【0657】
被験者は、サイクル1、1日目において化合物2QDまたはBID投与(または他の好適な方法)を開始する。化合物2は、腫瘍の進行の証拠がある場合は中断され得るが、被験者は、試験者が、彼らが治療から利益を得ていると考える限り、化合物2を受容し続けることができる。化合物2の投与は、受容できない毒性があるか、被験者が試験を退くことを決意した場合に中断される。
【0658】
化合物2は、サイクル間に休止期間を有することなく、毎日1回または2回(または他の好適な方法)、経口投与される。それぞれのQD投与は、一晩(最短6時間)絶食した被験者に、少なくとも200mLの水とともに、朝に与えられる。食物の摂取は、化合物2が家庭において摂取される日における投与後に、少なくとも90分まで遅らせられる。診療所訪問日において、化合物2は、任意の前投与試験を完了した後に診療所において投与される。食物は、すべての絶食試験が完了した後に摂取されるが、投与後60分後よりも早い場合はない(15日目の投与後3時間)。厄介な関連するGI症状、疲労またはほかの症状がサイクル1の終わりを超えて持続する場合において、化合物2QDを受けている被験者が、最後の食物の摂取と化合物1の投与との間に少なくとも3時間の分離を維持できるように投与は日のより後に移動され、さらなる食物の摂取の前に90分間の遅延を得る。化合物2は、投与が単一の日において遅延された場合;そうでなければ、その日の投与が省略された場合に12時間以上遅れて摂取され得る。
【0659】
化合物2はQD法として最初に投与される。
【0660】
薬物は、より低い投与量からの安全性のデータの十分な試験にしたがって漸増方法において投与される。第1の投与量が、投与漸増の間において最後の被験者に投与された後に、最少で28日間がある。各コホート内への登録は、各被験者についてのサイクル1の1日の間に最少で24時間があるように、ずらされる。
【0661】
化合物2の各サイクルは28日間続き、サイクル間に休止期間はない。被験者は、疾患の進行の証拠がある場合は中断され得るが、試験者による判断として、彼らが治療から利益を得ている限り、化合物2を受容し続けることができる。化合物2の投与は、受容できない毒性があるか、被験者が試験を退くことを決意した場合に中断される。
【0662】
パートAにおいて、被験者のコホートは、最初に化合物2のQD上昇投与を受容して、PKを測定し、MTDを同定する。パートAにおいて、0.5mgQDは、化合物2の開始投与量である。変更した促進した滴定設計(Simon, R., Freidlin, B., Rubinstein, L., et al. Accelerated titration designs for Phase I clinical. trials in oncology, J Nat Canc Institute 1997;.89, (15): 1138-1147)を初期の毒性を確立するために用いた。促進期の間、1人の被験者の最初のコホートに、薬物関連性であると考えられる最初のサイクルのグレード2以上の毒性の最初の例まで100%の増分において化合物2を与え、このコホートを6被験者に拡大する。続いて、およそ50%の投与量の増分およびコホートあたり6被験者を伴った、標準的な漸増投与計画をNTDおよびMTDを確立するために開始する。また、より小さい増分および追加の被験者は、投与コホートが、必要であれば、毒性、PK/PDの結果または腫瘍の生検の所見に基づいて、評価され得る。
【0663】
最初の投与コホートからの暫時のPKおよびPDの結果に基づいて、1日2回(BID)法をパートAにおいて評価する。これはすでに耐容性であることが示されている総合の毎日の投与量における、または当該投与量未満において6被験者のコホートにおいて開始するが、およそ12時間離して2回の等しい投与量に分割する。その後、QDおよびBID投与コホートについての投与量の漸増が、独立して生じ得る。また、連続する毎日の投与に匹敵する投与強度、または当該投与より低い投与強度の、断続的な投与計画は、評価のために考慮され得る。
【0664】
投与コホートにおける6人の評価可能な被験者のうち2人が、サイクル1の間にDLTを経験すると、投与量は非耐容性とみなされる。NTDが明らかになると、投与の漸増は停止される。MTDは、6人の評価可能な被験者のうち0または1人がサイクル1の間にDTLをしている場合における、NTD以下において試験された最終投与量と定義される。中間投与量(すなわち、NTDおよびNTD直前の投与量の間における投与量)または任意の投与コホート内のさらなる被験者において、新生のPK−PDの結果が、これらが適切であり得ることを示唆している場合、レジメンを交互に行い得るように、MTDをより正確に決定することが必要とされ得る。
【0665】
パートBにおいて、被験者は、安全性、パートAからのPKおよびPDデータに基づいてMTDおよび/またはより低い投与量において、QDまたはBID法によって化合物2を開始し得る。パートBにおいて、およそ100人の被験者を、毎回2サイクルの治療後に安全性および抗腫瘍活性について評価する。
【0666】
少なくとも1投与を受けたすべての被験者は安全性を評価可能である。パートAにおいて、投与量−限定毒性(DLT)について評価可能な被験者は、投与を開始したサイクル1後の最初の28日において、(a)コホート特定の投与量において化合物2の計画した28投与のうちの少なくとも21投与を受け、SRCによる安全性の評価のための十分なデータを有するもの、または(b)薬物関連性のDLTを経験したもののいずれかとして定義される。評価不可能な被験者は、投与コホートにおいて入れ替えられる。パートBにおいて、腫瘍反応についての有効性の評価可能な被験者は、化合物2の少なくとも1サイクルを受け、基準線および少なくとも1つの基準線後の有効性評価を有しているものとして定義される。
【0667】
パートAおよびBにおいて、投与量の低減はサイクル1を含む任意のサイクルにおいて許可される。パートAの間にサイクル1において生じる投与量の低減は、DLTを構成するが、被験者は低減された投与量における試験薬を継続させる。国立がんセンター有害事象共通用語規準(NCI CTCAE)第4版、2009年がAEグレードに用いられる。
【0668】
投与量の低減が示唆される場合、次の低下した投与量は、QD上であるか、BIDの計画が選択される。BID投与量について、10mgBID、8mgBID、4mgBIDの開始投与量より低い低減が選択される。2つの投与量の低減が許可される。さらなるPK評価は、交互の投与を用いた被験者内PKプロファイルを性質決定するために、変更した投与量において行われ得る。
【0669】
パートAにおいて、被験者に最初に割り当てた投与量を超える被験者内投与量は、サイクル1において許可されない。サイクル1を超える化合物2の摂取を継続するものは、試験において他の被験者の少なくとも1つのコホートによって十分に耐容されることが示された選択的な投与量をもたらす増加した投与量を有し得る。かかる例において、より高投与量における更なるPK評価が行われ得る。パートBにおいて、MTDを超える投与量の漸増は、許可されない。
【0670】
以下において、統計学的な解析は、必要とされるか、適用可能なように、試験期間、投与量、投与レジメンおよび腫瘍コホートによって行われる。
【0671】
試験群の定義は以下の通りである:(a)処置に対する意志(ITT)群−化合物2の少なくとも1つの投与量を摂取するすべての被験者;(b)安全性固体群−試験についてのITT集団と同じ化合物2の少なくとも1つの投与量を摂取するすべての被験者;(c)有効性試験可能(EE)群−化合物2の少なくとも1サイクルを完了し、基準線および少なくとも1つの有効な基準線後の有効性の評価を有する、基準適格性を満たすすべてのITT被験者。
【0672】
被験者の登録は、それぞれの腫瘍の種類および投与量/レジメンにおいて20人以上の評価可能な被験者が登録された場合に縮小される。全体としてのパートBにおいて、試料の大きさは、統計学的な計算に基づいているのではなく、この種の第1相の試験に対し従来用いられる臨床的な経験的なおよび実際的な考慮に基づいている。
【0673】
パートBの一部における有効性の評価可能なすべての被験者は、有効性の解析に包含される。有効性は、いったんすべての被験者が試験から退くか、6サイクルを完了したそれぞれの腫瘍の種類によって解析される。反応率の95%の両側信頼区間は腫瘍の種類によって示される。パートA区間の間の完全奏効または部分奏効を示したすべての被験者の個別の記述が示される。抗腫瘍活性の他の証拠の記述的解析は、臨床的、X線撮影および生物学的な有効性の評価に基づいて示される。
【0674】
処置したすべての被験者が、有効性の解析のために組み入れられる。主要な有効性の変化は、基準線として切除後のMRIスキャンを用いたRANO基準を用いた試験者の評価に基づく、腫瘍の奏効である。外科手術に続く腫瘍反応を評価することの困難性を考えると、GBMについての主な有効性の終点は、GBMの種類において有効性の評価可能な被験者についての、一日目から6ヶ月間において無増悪の被験者の割合である。予備的な他の有効性の変化(CTC評価が挙げられる)は、分類別の変化についての度数分布表化または連続的な変化についての記述統計を用いてまとめられる。
【0675】
このプロトコルの投与量漸増パートおよび投与量拡大パートの両方についての組み入れ基準は、(a)任意の試験に関する評価/手法が実施される前に、インフォームドコンセントに関する文献を理解し、自発的に署名している;(b)組織学的または細胞学的に確認された多型性グリア芽腫または神経膠肉腫を有している、18歳以上の男女(標準的な療法によって進行している(または耐容不可能である)、または標準的な抗がん療法が存在しない被験者が挙げられる);(c)腫瘍の生検に対する同意(パートAは任意;以下に指定されている腫瘍の個々の種類を除いて、パートBは必須)(d)0または1のECOGPS;(e)以下の実験値:(1)≧1.5×10
9/Lの絶対好中球数(ANC)、(2)≧9g/dlのヘモグロビン(Hgb)、(3)≧100×10
9/Lの血小板(plt)、(4)正常値限界の範囲内のカリウムまたは栄養補助食品を用いて補充可能なカリウム、(5)≦2.5×正常値の上限(ULN)または肝腫瘍が存在する場合に≦5.0×ULNのAST/SGOTおよびALT/SGPT、(6)≦1.5×ULNまたは肝腫瘍が存在する場合に≦2×ULNの血清中ビリルビン、(7)≦1.5×ULNの血清中クレアチニンまたは≧50mL/分の24時間クリアランス、(8)試験処置を開始する48時間前以内の、妊娠可能な女性における血清または尿の妊娠検査の陰性を有している必要がある;ならびに(f)試験の訪問予定および他のプロトコルの要求を守ることができるということである。
【0676】
このプロトコルの拡大パート(パートB)についての、組み入れ基準は、(a)ホルマリン固定のパラフィン包埋した(FFPE)長期保存の腫瘍組織の回収についての被験者の同意;(b)WHOのグレードIVの乏突起星細胞腫を除く、多型性グリア芽腫(GBM)または神経膠肉腫(1日目以前の12週間未満に終えられている放射線をともなって、以前に処置(放射線および/または化学療法が挙げられる)を受けており;15日目±7日に外科的な腫瘍切除による回収を予定しており、≧300mgの腫瘍組織を生じると予想しており;評価および予定される切除の領域が以前に移植された領域外にない限り、事前または予定のGliadel(登録商標)ウエハの移植を受けておらず;評価および予定される切除の領域が以前に処置された領域外にない限り、事前の組織内小線源治療または定位放射線治療を受けておらず;1日目以前の14日以内に酵素を誘導する抗癲癇剤(EIAED)(例えば、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールまたはプリミドン)を受けておらず;繰返しの磁気共鳴映像法(MRI)スキャンを受けることが可能であることである)。
【0677】
このプロトコルの投与量漸増パートおよび投与量拡大パートに対し、組み入れ基準は、(a)症候性の中枢神経系転移;(b)既知の急性または慢性膵炎;(c)任意の末梢神経障害≧NCI CTCAEグレード2;(d)医学的な管理にかかわらず生じる持続的な下痢または吸収不良≧NCI CTCAEグレード2。嚥下能力の欠損;(e)欠損した心臓機能または臨床的に重要な心臓疾患;(f)活性処置における糖尿病;(g)許容できない安全性のリスクまたはプロトコルへの承諾を危うくする原因となり得る、他の併発の重症なおよび/または制御されていない付随の、医学的な状態(例えば、活性化した、または制御されていない感染);(h)全身のがんに向けた処置または試験的な様式の前に、≦5半減期、または4週間、より短くするとしても、試験薬の開始前または当該治療の副作用から回復していない;(i)試験薬の開始前の≦2週間に重大な手術を行った、または当該治療の副作用から回復していない、被験者;(j)妊娠または授乳;(k)避妊の2つの形態を採用していない生殖能のある成人;(l)既知のHIV感染を有している被験者;(m)HCCを有している被験者の同時罹患でなければ、既知の慢性のB型またはC型肝炎(HBV/HCV)の感染;(n)任意の重要な医学的な状態、実験の異常性、または試験における参加から被験者を妨げる精神医学的な病気(カプセルの嚥下の不可能性が挙げられる);(о)彼らが試験に参加する予定である場合、許容できないリスクに被験者をさらすという、実験の異常性の存在を包含する任意の状態;(p)試験からのデータを解釈する能力を混乱させる任意の状態;または(q)患者が治療を受けている、併発している続発性の進行中の悪性腫瘍(頸部におけるインシチュの非黒色腫性の皮膚がんまたはがん腫を除く)である。
【0678】
このプロトコルの投与量拡大パート(パートB)について、排除基準は、TOR複合体(TORC1+TORC2の2重阻害剤)および/またはPI3K/AKT経路の両方を標的とする薬剤を用いた前処置である。しかし、単離したTORC1阻害剤(例えばラパログ)を用いた前処置は、この試験の両方のパートにおいて許容される。
【0679】
特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを実施している患者は、正の腫瘍反応(腫瘍の成長の阻害または腫瘍の大きさの縮小等)を示す。特定の実施形態において、本明細書に示されている臨床プロトコルを実施している患者は、高いグレードの神経膠腫の対する反応基準に関する神経腫瘍学(RANO)ワーキンググループの基準についての治療効果判定における改善を示す。
【0680】
紫外線B刺激したヒトの皮膚における化合物2の効果。化合物2の処置前または処置中のヒトの皮膚のUV照射に伴うDNA−PK S2056のリン酸化状態を評価することによって、DNA−PKにおける化合物2の阻害効果を評価した。最少紅斑照射量(MED)を、スクリーニングの間に、それぞれの被験者について測定した。MEDを決定するために、それぞれの被験者は臀部の6つの領域にUV照射を受けた。それぞれの領域におけるUV投与量を、以前に投与量から漸増的に増加した。開始UV投与量は、フィッツパトリックの分類によって被験者の皮膚の種類に依存させた。UV照射のスペクトルは、UV光Bスペクトル(UVB)である。MEDの決定を、UVB曝露後およそ22〜24時間行った。
【0681】
スクリーニングの間、およびMEDの決定後、被験者は、臀部の1つの部位に、2×MEDのUV投与量を受けた。2つのパンチ生検(直径がおよそ4mm、深さが0.8mm)(UV照射部位からの1つおよび近接した非UV照射皮膚からの1つ)を得た。パンチ生検を、UV曝露後の4時間(±15分間)に得た。15〜22日目のサイクル1において、被験者は、逆の臀部における一つの部位に2×MEDのUV投与量を受けた。2つのパンチ生検(直径がおよそ4mm、深さが0.8mm)(UV照射部位からの1つおよび近接した非UV照射皮膚からの1つ)を得た。パンチ生検を、UV曝露後の4時間(±15分間)および化合物2投与後の2時間(±15分間)に得た。すべての皮膚試料を直ちに10%のホルマリンに入れ、24時間にわたって固定し、続いて70%エタノールに移した。検体を48〜72時間以内にパラフィンにおいて固定した。生検から得た皮膚検体を、IHCアッセイを用いてリン酸化−DNA−PKについて解析した。リン酸化−DNA−PKを自動化システム(すなわち、評価染色についての核アルゴリズムを用いたAperio)を用いて、パーセンテージおよび強度の主観的な格付尺度および/または客観的な採点の組み合わせを用いて定量した。
【0682】
UV照射装置:DermaPal UV unit(Daavlinによって製造された)はFS蛍光太陽灯を用い、曝露を内蔵デジタルタイマーによって制御した。DermaPalをバルブ上に12オンスの発泡スチロールのコーヒーカップを配置し、これによりすべての曝露距離を確立し、望まない曝露を防いだ装置となるように適応させた。6つに類別された中性フィルターからなる分離装置を供給し、患者のMEDを確立するために、UV投与量の階級系列を提供した。kodacelフィルターをこの装置との結合において用いた。
【0683】
その開示事項の全体が参照によって本明細書に援用される、多くの文献を引用している。本明細書に開示されている実施形態は、本開示によって包含されている、開示されている実施形態、および機能的に等価な任意の実施形態のわずかな局面の例示を目的としている実施例に開示の特定の実施形態によって、範囲を限定されるべきではない。実際に、本明細書に示されており、記載されている実施形態に加えて、本明細書に開示されている実施形態の種々の変形は、当業者にとって明らかであり、添付の特許請求の範囲の範囲内にあると意図されている。