【実施例】
【0050】
以下の実施例は本発明をさらに例示する。これらの実施例は単に本発明を例示することを意図しており、これらに限定するものと解釈されるべきではない。
【0051】
実施例1. 3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルの調製
(A)t−アミルアルコール(120 mL)及び石油エーテル(370 mL)中のシアン化アリル(0.59 mole)の溶液を、順次、t−アミルアルコール(60 mL)中の臭素(0.59 mole)の溶液により処理し、次いで、ナトリウムエトキシドのエタノール性溶液(345 mL, 0.60 mole)により処理した。反応混合物を室温に冷却したときに、固形分を真空ろ過により除去し、そしてろ液を減圧下に濃縮した。残留液体をシリカゲルカラム(307.10 g)上に装填し、そしてヘキサン−酢酸エチル(19:1; 9:1)で溶出した。適切な画分を組み合わせ、次いで、減圧下に濃縮し、4−ブロモ−2−ブテンニトリルを淡黄色液体として提供した(47.14 g)。
【0052】
(B)パート(A)からの生成物 (8.9 mmol)を、ナトリウムエトキシド(8.75 mmol) を含むエタノール(10mL)中のベンジルメルカプタン(8.5 mmol)の溶液に滴下して加えた。一晩の撹拌の後に、固形分を真空ろ過により除去し、ろ液を減圧下に濃縮した。残留シロップをヘキサン−酢酸エチルの混合物中に吸収させ、そしてシリカゲルカラム(25.56g)上に装填し、ヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶離した。適切な分画の組み合わせ、次いで、減圧下で濃縮により、3,4−ビス−ベンジルチオブタンニトリルを黄橙色液体(1.72g)として提供した。
【0053】
(C)パート (B)からの生成物(8.5 mmol)を等体積の酢酸及び無水酢酸で希釈し、その後、1000mL部分中の30%過酸化水素(3当量)で処理した。一晩撹拌した後に、反応混合物を水で希釈し、そしてろ過した。湿った固形分を熱酢酸中に吸収し、そこから冷却時に結晶化た。白色固形分をろ過により回収し、酢酸で洗浄し、そして真空下に乾燥し、題記の化合物を(ベンジルメルカプタンから)27%収率で提供した; mp: 160.8〜161.8℃
【0054】
化合物の
1H NMRスペクトルをSpectral Data Services, Inc.により400MHzでDMSO-d6溶液中にて獲得した。表1はNMR結果のケミカルシフトデータ(ppm)を示す。
【0055】
【表1】
【0056】
3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルの構造は19個のプロトンを含む。すべてのプロトンは合理的なケミカルシフトの原因となり、そこで起こる。ベンジルプロトンのケミカルシフトのアサインメントはメチンプロトンと同様に明確である。3.4-3.6 ppm及び3.9-4.0 ppmでの2つの分離二重項は互いにカップリングされており(J〜14.5 Hz)、そしてα−スルホン置換メチレンに対応しているようであり、それはα−ニトリル置換メチレンよりもさらに低磁場での共鳴で起こることが期待される。メチレン多重項の複雑さは分子内の阻害された回転の指標でありうる。
【0057】
実施例2. ゲル製剤1
表2は3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルを含む1つのゲル製剤を例示する。
【0058】
【表2】
【0059】
実施例3. マウスにおける局所施用による活性化合物の抗炎症活性
例1から調製された3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルを本実験において使用した。
試験化合物、インドメタシン(ポジティブコントロール)及びビヒクルに関して、マウスの局所アラキドン酸誘発耳腫大モデルにおける抗炎症活性を評価した。
22±2gの体重の雄ICRマウスを用いて、ランダムに分けた;試験化合物及びビヒクルコントロールは10匹のマウスを有し、インドメタシンは5匹のマウスを有した。アラキドン酸(20μlのアセトン:エタノール1:1中で0.5 mg)を各マウスの右耳の前方表面及び後方表面に局所的に施用した。試験物質及びビヒクルは、表2に示すとおり、アラキドン酸施用の30分前及び15分後に同様に施用した。右耳及び左耳の厚さを測定し、差異を右耳の炎症の指標として計算した。耳腫大は炎症の指標としてアラキドン酸施用の60分及び90分後にDyerモデルマイクロメータゲージにより測定した。%阻害は式: Ic - It/Ic x 100(式中、Ic及びItはそれぞれコントロール及び処置済みマウスの耳の厚さの増加(mm)を指す)により計算した。ANOVA及びDurnnett試験を用いて、ビヒクルコントロール及び処置済み群の有意な差異を確認した。有意さはp<0.05レベルと設定している。アラキドン酸施用の90分後での結果を表2に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
試験化合物は、ビヒクル処置済み群と比較して、アラキドン酸により誘発される耳腫大の34%阻害をもたらした。処置済みマウス及びビヒクル処置済みマウスの間の差異は統計学的に有意であることが決定された(t−試験によるp−値は0.003であった)。
【0062】
例4. マウスにおける経口投与による活性化合物の鎮痛活性(テールフリックモデル)
テールフリック試験は動物における疼痛応答の試験である。テールフリック試験を基本疼痛研究で使用し、動物において加熱するためのテールフリック反応を観測することにより鎮痛性の効果を測定する。この試験は局所疼痛刺激に対する侵害受容型反応、そしてこの応答を阻害する医薬の能力を評価する。
【0063】
ビヒクルコントロール(DMSO)及びDMSO中の試験化合物3, 4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルを、時刻0で、試験の直前に、5mL/kgの体積でマウスに口腔経管法により投与した。試験化合物をDMSO中の500mg/kgの投与量でマウスに対して投与した。水中のポジティブコントロールモルヒネを、時刻0で、マウスに対して8mg/kgで皮下注入により投与した。ポジティブコントロールの皮下モルヒネ群の主な目的はアッセイが一貫して行われること確保するための品質コントロールのためのものである。モルヒネの目的は試験化合物との比較としての役割を果たすものではない。各群は10匹のマウスを有した。
【0064】
熱刺激に対するマウスの応答を、49℃の水浴からのテールフリック又はテールフリック待ち時間を測定することにより評価した。端的には、動物を、テールを垂下させて保持した。約2インチのテールを、38±1℃の水のビーカー内に約30秒間浸漬させた。これを手順に動物を順応させるために2回行った。
【0065】
次いで、約2インチのテールを、49±1℃の水のビーカー内に浸漬し、その時点でタイマーを開始した。不快の最初の徴候(全身けいれん、テールの湾曲又は急速動作)で、又は、もし動物が応答しなければ30秒後に、タイマーを停止し、待ち時間を記録し、そしてテールを水から取り出した。
【0066】
テールフリック測定は投与量の試験化合物、ビヒクル又はモルヒネの投与後0、30、60及び120分で行った。ANOVAを行い、もしp<0.05であるならば、Dunnett試験を用いて、ビヒクルコントロール及び試験化合物処置済み群の間の有意な差異を計算した。対の学生試験を用いて、モルヒネ群及びコントロール群の間の差異を計算した。各群のテールフリック応答の結果は平均± SEM (標準平均誤差)として計算される。p-値<0.05の分析は有意であると考えられる。
【0067】
図1はビヒクル(DMSO、経口施用)、試験化合物(DMSO中で500mg/kg、経口施用)及びモルヒネ(生理食塩水中8mg/kg、皮下施用)により処置されたマウスのテールフリックの結果を示す。各群の待ち時間は平均± SEMとして計算し、そして時間に対してプロットされ、ここで、*はビヒクル処置済みマウスと比較して、p値<0.05を示す。
【0068】
図1に示されるとおり、モルヒネ処置済みマウス(皮下注入)は、ビヒクル処置済みマウスと比較したときに、投与後30及び60分で統計的に有意にテールフリック待ち時間を示すが、120分では示さない。500mg/kgで経口施用により試験化合物で処置されたマウスはビヒクル処置済みマウスと比較したときに、120分で統計的に有意なテールフリック待ち時間を示す。上記の結果は、経口的に投与されたときに、試験化合物は動物において侵害受容型疼痛を治療するのに有効である証拠を提供する。
【0069】
実施例5. 経口施用によるマウスにおける活性化合物の抗炎症性活性(予測例)
活性化合物3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルをビヒクル(DMSO)中で5〜15mg/mLで懸濁させる。試験化合物、デキサメタゾン(ポジティブコントロール)及びビヒクルを経口的にマウスに投与し、そしてマウスの局所アラキドン酸誘発耳腫大モデルにおける抗炎症活性を評価する。
【0070】
雄ICR由来マウスをこの実験で用いる。各群(活性化合物、ポジティブコントロール及びビヒクル)に関して10匹のマウスを使用する。すべての動物を、使用前に少なくとも1週間、12時間明/暗サイクルで制御温度(22〜24℃)及び湿度(60%〜70%)環境に維持する。
【0071】
アラキドン酸(20μlのアセトン中0.5 mg)を試験動物の右耳の前方表面及び後方表面に局所的に施用する。ビヒクル中の試験物質(10mL/kg)及びビヒクル(10mL/kg、50〜150mg/kg)は、アラキドン酸施用の1時間前に経管法により経口的に投与し、一方、デキサメタゾンをアラキドン酸装填の3時間前に経管法により経口的に投与する。耳浮腫のアラキドン酸誘発の60分後及び90分後に、右耳及び左耳の厚さを測定し、差異を右耳の炎症の指標として計算する。有意な活性は、ビヒクル処置済み群と比較した、アラキドン酸誘発耳腫大における統計的に有意な阻害(t−試験により決定してp−値<0.05)として定義される。
【0072】
実施例6. マウスにおける経口投与による活性化合物の鎮痛活性(ホルマリンモデル、予測例)
ホルマリン試験はホルマリン誘発組織損傷から生じる連続疼痛のモデルである。侵害受容型疼痛及び炎症型疼痛は希釈ホルマリン溶液の足への注入により誘発され、足縮みを含む侵害防御挙動をもたらす。ホルマリンモデルは疼痛の炎症、神経原生及び中心機構を包含する。疼痛の初期段階(0〜約10分)は侵害受容型機構によるものであり、疼痛の後期段階(10〜40分)は炎症型疼痛及び侵害受容型機構の組み合わせによるものである。疼痛挙動は前足なめ測定を用いて評価される。研究の最終点は足なめ事象の数である(Hunskaarら, Pain, 30: 103-114, 1987; Li ら, Molecular Pain, 6: 11, 2010)。
この研究で群当たり10匹のマウスを使用する。試験直前(時刻0)に、マウスをクロス内に拘束し、そして左後足の背表面中に皮下に20μLの5%ホルマリン溶液を注入する。ビヒクルコントロール(DMSO)及び試験化合物3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリル(DMSO中)をマウスに5mL/kgの体積で経管法で経口的に投与する。試験化合物の量は100又は500mg/kg/投与である。
【0073】
生理食塩水中のポジティブコントロールのモルヒネを、ホルマリン注入の直前に8mg/kgでマウスに皮下注入することにより投与し、時刻0で試験する。
【0074】
ホルマリン注入に次いで、動物を個々のケージ中に入れ、そして60分間、マニュアル観察する。なめ事象を5分間隔で記録し、合計で60分継続する。
【0075】
ビヒクルコントロール、モルヒネ処置済み及び試験化合物処置済みマウスのホルマリン注入後の異なる時点での舐め事象の数を5分間間隔でプロットする。1分当たりの舐め事象の数を、ビヒクル、ポジティブコントロール及び試験化合物に関して、0〜10分及び10〜40分の間で計算する。1分当たりの舐め事象の統計的に有意な減少は試験化合物が急性侵害受容型疼痛(初期段階)又は炎症性侵害受容型疼痛(後期段階)を治療するのに有効であることの指標である。
【0076】
実施例7. マウスにおける局所投与による活性化合物の鎮痛活性(ホルマリンモデル、予測例)
動物及び処置手順は以下のことを除いて例6に記載の手順と同様である。
試験化合物3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリル(ビヒクル中375mM、n=10)及びビヒクルコントロール(アセトン:エタノール1:1、n=10)は、それぞれの溶液にマウス左後足を約30秒間沈めることにより局所的に投与する。その後、足を取り出し、ティシューで拭き、過剰の皮膚乾燥を回避する。
【0077】
ポジティブコントロールのモルヒネは、生理食塩水で8mg/kgで皮下注入により投与する(n=10)。
【0078】
モルヒネはホルマリン注入の15分前に一度皮下に投与する。試験化合物及びビヒクルコントロールはホルマリン注入の60分前に2回局所的に投与する(BID)。
【0079】
ホルマリン注入に次いで、動物を個々のケージ中に入れ、そして60分間、マニュアル観察する。なめ事象を5分間隔で記録し、合計で40分継続する。
【0080】
ビヒクルコントロール、モルヒネ処置済み及び試験化合物処置済みマウスのホルマリン注入後の異なる時点でのなめ事象の数を決定する。
1分当たりの舐め事象の数を、ビヒクル、ポジティブコントロール及び試験化合物に関して、0〜10分及び10〜40分の間で計算する。2つのサンプルのt−試験を、ビヒクル群を試験化合物群と比較するために行う。有意さはp<0.05レベルに設定する。
【0081】
実施例8. 慢性収縮損傷モデルにおける活性化合物の鎮痛活性(予測例)
末梢神経病変は、自発痛に加えて、軽い接触に対する誇張された応答(接触性アロディニア)を含む病的現象を生じさせることがある。慢性狭窄損傷モデルは神経因性疼痛モデルである。
雄のスプラーグドーリーラットを使用する。ペントバルビタール(50mg / kg、5ml/kg、腹腔内)麻酔下で、坐骨神経を大腿中央レベルで露出させる。約1mm離れた4本の結紮糸(4-0クロムガット)をゆるく神経の周り結ぶ。その後、動物を試験前に7日間、柔らかい寝具とともにケージに個別に入れる。坐骨神経の狭窄は神経損傷及び一側性神経因性疼痛を生じさせる。
【0082】
実験の日に、動物は試験前に一晩食品にアクセスしない。ラットをワイヤメッシュラック上で反転プレキシガラスケージの下に置き、20〜30分間順応させる。メカニックアロディニアは左後足の足底表面にフォン・フレイフィラメントを使用してチャップランアップ/ダウン法により評価される。Chaplan, ら J. Neuroscience Methods, 53: 55-63, 1994を参照されたい。
【0083】
ラットは、神経結紮(事前処理)後7〜14日の疼痛しきい値が神経結紮前(結紮前)の個々の足の応答に対して10gの力だけ低減されている、すなわち、明確なアロディニアが存在している場合にのみ、実験のために事前に選択される。
【0084】
活性化合物である3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルは例2によるゲル製剤中で調製される。
【0085】
ゲル製剤中の活性化合物(1〜5%局所投与)、DMSO中の活性化合物(500 mg/kg、経口投与)、モルヒネ(ポジティブコントロール、皮下、生理食塩水中に8mg/kg)、局所ビヒクル(活性化合物を含まないゲル製剤)及び経口ビヒクル(DMSO)を評価する。
【0086】
試験物質又はビヒクルは経口的又は左後足の足底表面に局所的に投与される。機械的アロディニア試験は(予備処理の)30分前で、試験物質又はビヒクルの単回投与後(後処理)の1時間及び3時間後に行われる。コントロール及び試験化合物の足引っ込めのしきい値を測定する。
【0087】
実施例9. 局所投与による膝痛の処置(予測例)
目的:標準NSAID療法の一時的な中断の後の骨関節炎に関連した中程度から重症の膝痛を有するヒト患者における局所ゲル製剤中の活性化合物の効率を調査すること。この研究は痛い関節炎により生じる病的現象に焦点を当てる。臨床試験は他の筋骨傷害のよく確立したパラダイムとして、膝の骨関節炎を用いている。
【0088】
局所製剤:3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルを1%及び5%(例2)を含むゲル製剤は本例において使用される。プラセボは活性化合物を含まない同ゲルを含む。
【0089】
方法:無作為抽出二重盲検プラセボ制御並列処置多中心臨床活性研究(A randomized, double-blind, placebo controlled, parallel treatment multicenter clinical activity study)
【0090】
少なくとも2か月の標準NSAID療法の安定投与量により制御された膝の痛い骨関節炎を有する患者は7日間の休薬期間のためにNSAIDの使用を停止する。その後、患者を1:1:1(1%活性ゲル、5%活性ゲル、プラセボ)比で無作為化する。総計で150人の患者まで参加させる。
【0091】
活性ゲル又はプラセボを患部の膝に1日当たり3回で12週間施用し、合計で252処置が4〜6時間毎に起きている間に行われる。
【0092】
患者は12週間処置され、さらに4週間フォローアップする。NSAIDは第12週の来診の後に評価のために再スタートされうる。
【0093】
評価の基準
安全性
・研究全体を通して有害事象(AE)
・参加時の身体検査(−7日、休薬なしにNSAIDの開始)、ベースライン (第1日、処置の開始)、第12週及び第16週
・参加時のバイタルサイン(−7日、休薬なしにNSAIDの開始)、ベースライン (第1日、処置の開始)及び第2、4、6、12週及び第16週
・ベースライン (第1日)、第4、8、12及び16での臨床実験測定。
【0094】
臨床活性:
一次臨床活性パラメータは視覚的アナログ尺度(VAS)及びWestern Ontario and McMaster University (WOMAC)インデックス疼痛サブスケールにより定量化されるとおりの標的関節における疼痛の測定である。膝の腫大、柔らかさ及び炎症に対する効果を記録し、また、処置後の疼痛の低減又は根絶までの時間を記録する。
【0095】
研究終了点
一次臨床活性終了点は、
・WOMAC 機能障害インデックス疼痛サブスケールにおけるベースライン(第1日)から第12週までの変化(スケール0〜20)である。
二次臨床活性終了点は、
・WOMAC 機能障害インデックス疼痛サブスケールにおけるベースライン(第1日)から第12週までの変化
・こわばり(スケール0〜8)
・身体機能(スケール0〜68)
・VAS疼痛スコアにおけるベースライン(第1日)から第12週までの変化(スケール0〜100)
・VAS疼痛スコアにおけるベースライン(第1日)から第2週までの変化(スケール0〜100)
・第1日に最初の施用を行った後のベースライン(第1日)と第4週及び第12週との腫大、柔らかさ及び炎症の調査者の評価の変化
・活性ゲル又はプラセボゲルの各々の局所施用の後の疼痛の低減又は根絶までの時間
・救急薬(APAP)の使用である。
【0096】
実施例10. 経口投与による膝痛の処置(予測例)
本実験の設計及びプロトコールは例9に記載のものと類似であるが、活性化合物及びプラセボは経口経路で施用される。
経口製剤:10、100又は1000mgの活性化合物3,4−ビス−ベンジルスルホニルブタンニトリルをを含む錠剤製剤を本例で使用する。プラセボは活性化合物を含まない同一の錠剤製剤である。
【0097】
方法
患者を1:1:1:1(10mg:100mg:1000 mg:プラセボ)で無作為抽出する。合計で200人までの患者を参加させる。
活性錠剤又はプラセボを1日2回12週間、起きている間に12時間毎に与える合計で168回の処置剤を各患者に経口的に投与する。患者は12週間処置され、さらに4週間フォローアップされる。
評価の基準は例9に記載のものと同一である。
【0098】
上記は本発明の好ましい実施形態を説明しており、そして変更は特許請求の範囲に示すとおりの本発明の範囲から逸脱せずに、その範囲内で行えることが理解されるべきである。