(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項9に記載のデータ受信機(200)において、前記受信データパケットをさらに処理する手段(204)は、チャネル復号化のための前記受信データパケットの重みを、前記受信データパケットのパイロットシーケンスに基づいて適合させる構成である、ことを特徴とするデータ受信機(200)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態についての以下の説明において、同等の構成要素、または同等の動作を有する構成要素については、図面内で同じ参照番号により参照し、異なる実施形態での説明は、互いに交換可能であるものとする。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係るデータ送信装置100の概略的なブロック図を示す。データ送信装置100は、データ送信装置100に電気エネルギを供給するエネルギ供給手段102を有する。
【0023】
さらに、データ送信装置100は、このデータ送信装置100に接続されたセンサ素子116から提供される有用データを判定する手段104と、チャネル符号化データが得られるように有用データをチャネル符号化する手段106と、チャネル符号化データを1より小さい符号速度を有する複数のデータパケットに分割する手段108とを備える。
【0024】
さらに、データ送信装置100は、データパケット112を、通信チャネル経由で、エネルギ供給手段102により供給できる電気エネルギの量が複数のデータパケット112のそれぞれを標準の送信電力で送信するのに十分となる時間遅れをもって、送信するデータパケット送信手段110を備える。このデータパケット送信手段110は、複数のデータパケット112のうちの送信しようとする1つのデータパケットを、エネルギ供給手段102により提供される電気エネルギ量が、そのデータパケットを標準送信電力に比べて最大で40dB(または1dB,3dB,6dB,9dB,10dB,12dB,15dB,18dB,21dB,24dBあるいは30dB,40dB)制限された制限送信電力で送信するのに十分な場合に、制限送信電力で送信し、あるいは、複数のデータパケット112のうちの送信しようとする1つのデータパケットを、エネルギ供給手段102により提供される電気エネルギ量が、そのデータパケットを送信するのに十分でない場合には、送信しないか、あるいは遅れをもって送信する。
【0025】
実施形態では、チャネル符号化されたデータが複数のデータパケット112に分割され、そのそれぞれがチャネル符号化データのいくらかだけを含み、これにより、複数のデータパケット112が、それぞれ、チャネル符号化データより、またはチャネル符号化データを含む電文より短く、そのチャネル符号化データが、エネルギ供給手段102により提供されることのできる電気エネルギの量がこの目的に十分となるような、時間遅れを伴って通信チャネル経由で送信される。しかしながら、エネルギ供給手段102により提供されることのできる電気エネルギの量がこの目的に十分でない場合には、複数のデータパケット112のうちそのとき送信されようとする1つのデータパケットが、利用できる電気エネルギの量に依存して、制限された送信電力で送信されるか、送信されないか、後の時点で(その時点で、エネルギ供給手段102により提供されることのできる電気エネルギの量が、標準の送信電力で、あるいは制限された送信電力で送信するのに十分なだけ提供される場合)送信される。
【0026】
エネルギ供給手段102は、例えばバッテリあるいはキャパシタのような蓄電器を備えることができる。さらに、エネルギ供給手段102は、データ送信装置100の環境からエネルギを引き出す環境発電素子114を備えることもできる。小さいバッテリ(ボタン電池)あるいは環境発電素子114を用いる場合、ユーザにより求められるデータ量を送信するための十分なエネルギが得られないことがある。その場合、電文の個々のデータパケットを、例えば省略することができる。
【0027】
環境発電とは、環境からの電気エネルギを抽出、すわなち環境内に存在する(非電気的)エネルギを電気エネルギに変換するものである。例えば、環境発電素子114は、エネルギ抽出の目的のため、変形エネルギ、運動エネルギ、熱エネルギ、流れエネルギ、電磁エネルギまたは光エネルギを電気エネルギに変換するように構成される。環境発電素子114は、例えば、太陽電池、熱電変換器、圧電結晶あるいはペルチェ素子を含むことができる。
【0028】
さらに、エネルギ供給手段102は、環境発電素子114により抽出されたエネルギを蓄えるエネルギ貯蔵器を有することができる。エネルギ貯蔵器、例えば、バッテリあるいはキャパシタは、典型的には短時間のパルス状(バースト状)負荷だけ用に設計され、あるいはそのような負荷に適するものである。
【0029】
この場合、データパケット送信手段110は、エネルギ供給手段102のエネルギ貯蔵器の負荷が制限されるように、データパケット112が送信される時間遅れを選択するように構成される。さらに、手段108は、エネルギ供給手段102のエネルギ貯蔵器の負荷が制限されるように、チャネル符号化有用データを分離し、チャネル符号化有用データを分離した、ある数のデータパケット112を選択するように構成されてもよい。
【0030】
エネルギ貯蔵器の負荷は、データパケット112が通信チャネルを介して送信される時間遅れにより、そしてチャネル符号有用データが分離されたデータパケットの数により(そしてその結果としての個々のデータパケットの長さにより)、影響を受け、あるいは制御される。
【0031】
さらに、データパケット送信手段110は、通信チャネルを経由して、対象範囲を広くするため狭帯域で、例えば100kbit/sではなく50kbit/s以下、例えば40kbit/s,30kbit/s,20kbit/sあるいは10kbit/sというデータ速度で、データパケット112を送信するように構成される。この結果、SNR(信号対雑音比)、そして対象範囲は、データ受信機において増加する。しかしながら、これは、ビット継続時間、およびそれによるビット当たりの送出エネルギが増加し、エネルギ貯蔵器の短時間パルス状負荷に反対に作用する。しかしながら、エネルギ貯蔵器の増加する負荷は、チャネルデータが複数のデータパケット112に分割されて通信チャネルを経由して時間遅れをもって送信される場合、データパケット112が各々、(全)チャネル符号化データを含む単一データパケット(または電文)より短いことで、相殺される。例えば、複数のデータパケット112は、それぞれが、20シンボル(または30,40あるいは50シンボル)以下の長さからなる。
【0032】
有用データ判定手段104により判定された有用データは、送信装置100に接続されたセンサ素子116により供給される。この実施形態において、センサ素子116は、データ送信装置100の一部として形成されてもよい。すなわち、データ送信装置100がセンサ装置116を有することもできる。センサ素子116としては、温度センサ、状態センサ、熱、電気または水のメータとすることができる。その場合、有用データは、センサ値、状態(例えばスイッチ位置)あるいはメータの読み取り値である。有用データは、1kbit以下の量のデータを含むことができる。
【0033】
センサ素子116により提供される有用データは、有用データをチャネル符号化する手段106により、チャネル符号化される。チャネル符号化データをチャネル符号化データに分離する手段108は、チャネル符号化データを複数のデータパケット112に分割するように構成され、それにより、複数のデータパケット112のそれぞれがチャネル符号化データの一部だけを含むことになり、換言すると、複数のデータパケット112が、(全)チャネル符号化データを含む単一のデータパケット(あるいは電文)より短くなる。データパケット送信手段110は、複数のデータパケット112を通信チャネルを介して時間遅れを伴って順次送信する。すなわち、データパケット112の間、これを「ホップ」といい、その間には、送信が行われないブレーク(無送信期間)がある。
【0034】
さらに、データパケット送信手段110は、複数のデータパケット112を異なる周波数で送信(周波数ホッピング)するように構成されることができる。データパケット送信手段110は、例えば、複数のデータパケット112をいつかかの(少なくとも2つの)周波数で同時に送信することができ、および/または複数のデータパケット112の送信中に送信周波数を変更または変化させることができる。
【0035】
実施形態によっては、チャネル符号化データを複数のデータパケット112に分離する手段108は、少なくとも2つのデータパケットに、データ受信機内のデータパケットを同期させせるために、同期シーケンスを提供する構成とすることもできる。当然、データ送信装置100は、データパケットに同期シーケンスを設ける手段109を有することができる。ここで、チャネル符号化データを複数のデータパケット112に分離する手段108(またはデータパケットに同期シーケンスを設ける手段109)は、少なくとも2つのデータパケットの同期シーケンスの配置を変化させ、これにより、少なくとも2つのデータパケットの一方が、その少なくとも2つのデータパケットの他方の同期シーケンスの構成から逸脱する同期シーケンスの構成を含むように構成することもできる。
【0036】
例えば、チャネル符号化データを複数のデータパケット112に分離する手段108は、同期シーケンスを有する少なくとも2つのデータパケットの第1のデータパケットに、データパケットの開始(または終了、あるいは分離方法によっては開始および終了(
図5b参照))時点で手配される同期シーケンスを提供し、少なくとも2つのデータパケットの第2のデータパケットを、この第2のデータパケット内に含まれるチャネル符号化データ間で手配される同期シーケンスを提供するように構成されることができる。
【0037】
もちろん、チャネル符号化データを複数のデータパケット112に分離する手段108は、データパケットの各々に、データ受信機内でデータパケット112を同期させる同期シーケンスを設けるように構成されてもよく、データパケット112の少なくとも1つのデータパケットが、データパケット112の他のデータパケットの同期シーケンスの配置から逸脱した同期シーケンスの配置を含むように、データパケット112内の同期シーケンスの配置を変化させるように構成されてもよい。
【0038】
図2は、本発明の一実施形態に係るデータ受信機200の概略的なブロック構成図を示す。データ受信機200は、それぞれが1より小さい符号速度を有し、通信チャネルから時間遅れをもって送信されるデータパケット112を受信する手段202を備え、このデータパケット112を受信する手段202は、受信データストリーム内のデータパケット112を判定して、データパケット112の送信によりそれぞれの場合に生じる受信データストリームの受信電力の変化(または受信エネルギの変化)を判定し、さらなる処理のために、データパケット112を受信する手段202内で生じた受信電力の変化(または受信エネルギの変化)に基づいて、データパケットのそれぞれに重み付けするように構成される。さらに、データ受信機200は、受信したデータパケットをさらに処理する手段202を備え、この手段202は、データパケット内に含まれる有用データを判定するために、受信データパケットの重みに依存して、受信データのチャネル復号化を実行する。
【0039】
実施形態によっては、データパケットは、データパケット112を通信チャネルを経由してデータ送信装置100からデータ受信機200に伝送する間に、例えば雑音により、あるいは同じまたは同等の周波数帯域内で同時にデータパケットを送信する他のデータ送信機により、干渉を受けることがある。データパケット112を受信する手段202は、データ受信機200のデータパケット112を受信する手段202内のデータパケットの伝送により、それぞれの場合に生じる受信データストリームの受信電力の変化を判定し、データパケット112を受信する手段202内で生じる受信電力の変化に基づいてデータパケットのそれぞれに重みを付けるように、干渉を受けたデータパケットをフィルタにより除去するように構成され、これにより、データパケットをさらに処理する手段204は、データパケットに含まれる有用データを判定するように、重みに依存する受信データパケットのチャネル復号化を実行することができる。データパケット112の伝送によりそれぞれの場合に生じる受信データストリームの受信電力の変化が判定され、データパケットの重み付けのため、または処理中に使用される。
【0040】
受信データパケットをさらに処理する手段204は、チャネル復号化において、小さい重みを有するデータパケットより、より大きい重みを有するデータパケットについて、より大きく考慮するように構成される。受信データパケットは、したがって、復号化時にその重みにより考慮される。受信電力が高いほど、復号化中により強く重み付けされる。
【0041】
データパケット112を受信する手段202は、データパケット112のそれらのデータパケットを、データパケット112を受信する手段202内で生じる受信電力の変化が、対応するデータパケットが復号化に適するように選択された閾値を超えるデータパケットを受信したものとして、さらに処理する構成とすることができる。さらに、データパケット112を受信する手段202は、データパケット112を受信する手段202内で生じる受信電力の変化が閾値以下であるデータパケット112のデータパケットを、廃棄するように構成されることもできる。
【0042】
当然ながら、データパケット112を受信する手段202はまた、受信電力の増加変化を伴うチャネル復号化内の全てのデータパケットを、重みの増加により考慮する構成とすることもできる。さらに、データパケット112を受信する手段202はまた、受信電力の変化に基づいて、データパケットが送信された可能性を判定し、それぞれの場合にその可能性に基づいてデータパケットに重み付けする構成とすることもできる。もちろん、データパケット112を受信する手段202はまた、受信データストリームの係数特性、例えばスペクトル特性を評価し、データパケットが送信されたか否か、および後続のさらなる処理/チャネル復号化で考慮されるその重み、を判定するように構成される。
【0043】
データパケットを受信する手段202は、データパケット112のそれらのデータパケットを、データパケットを受信する手段202内で生じる受信電力の変化が、対応するデータパケットが復号化(チャネル復号化)に適するように選択された閾値を超えるデータパケットを受信したものとしてさらに処理し、データパケット112を受信する手段202内で生じる受信電力の変化が閾値以下であるデータパケット112のデータパケットを廃棄するように構成されることもできる
【0044】
さらに、データパケット112を受信する手段202は、受信データストリームの受信電力の変化により、データパケットが送信されたか否かを判定し、および/または受信データストリームの受信電力の変化により、伝送されたデータパケットに干渉が重畳されているか否かを判定する構成とすることもできる。データパケット112を受信する手段202は、したがって、受信電力を例えば他の時点の受信と比較して、異なる加入者がそのチャネル(伝送チャネル)内で送信しているかどうかを判定する構成とすることもできる。
【0045】
さらに、データパケット112を受信する手段202は、それぞれのデータパケットの受信に先立って、それぞれのデータパケットの受信中および/またはそれぞれのデータパケットの受信に続いて、受信データストリームの受信電力を判定し、それぞれのデータパケットの伝送により生じる受信データストリームの受信電力の変化を判定する構成とすることもできる。
【0046】
実施形態よっては、データパケット112にはそれぞれ、データ受信機200内でそれぞれのデータパケットを同期させる同期シーケンスを設けることができる。この場合、データパケット112を受信する手段202は、データパケット112を受信データストリーム内で判定するように、同期シーケンスに基づいて、データパケット112を受信データストリーム内で位置決めするように構成される。受信データパケットをさらに処理する手段204は、受信データパケットの重みを、受信データパケットの同期シーケンスに基づいて、後続のさらなる処理/チャネル復号化のための重みを採用するように構成される。また、受信データパケットをさらに処理する手段204は、受信データパケットの同期シーケンスに基づいて、復号化に適さない、または非常に適したデータパケットを判定し、チャネル復号化中に低重みのデータパケットを考慮する(またはそれを廃棄する)ことができる。
【0047】
図3は本発明の一実施形態に係るシステム300の概略的ブロック構成図を示す。このシステムは、
図1に示すデータ送信装置100と、
図2に示すデータ受信機200とを備える。
【0048】
図3に示すシステム300を以下により詳しく説明する。ただし、以下の記述は、
図1に示すデータ送信装置100にも同様に適用でき、
図2に示すデータ受信機200にも同様に適用できる。
【0049】
上述の通り、データ送信装置100のエネルギ供給手段102は、環境発電素子114を備える。環境発電素子114を経由して(または環境発電方法により)、例えば光、温度差、または振動を経由して、環境からそのエネルギを取り出すデータ送信装置100では、ある状況下において、一定のエネルギ供給をできないことがある。同様のことがバッテリ駆動されるデータ送信装置100にも当てはまるが、限られた量のエネルギだけは、単位時間当たりに引き出すことができる。この変化するエネルギ供給で動作できるように、この実施形態では、チャネル符号化データを、複数のデータパケット112に分割し、時間遅れをもって、通信チャネル経由で送信する。さらに、データパケット112は、エネルギ供給によっては、送信されなくてもよく、あるいは制限された送信電力で送信されてもよい。実施形態はまた、データ送信装置100が、どのように、干渉を受けて消失した1または複数のパケットを同期および検波(チャネル復号化)させるかのアプローチについて説明する。これは、特に、多くのデータ送信装置100が同時に互いに干渉して送信する場合、または他のシステムが同じ周波数帯域で動作し、そのために干渉する場合に特に適用される。
【0050】
図4は、データパケットが伝送される伝送チャネルのスペクトル占有率を示す。干渉を検出するため、約1kBit/s以下の同等の帯域を有する狭帯域干渉128と、1kBit/sより大きい帯域を有する広帯域干渉130とを最初に差別化する。狭帯域伝送システムは、典型的に、どのような電文分割方法(TS)も用いず、伝送すべきデータパケットの伝送時間は、電文分割方法における伝送より非常に長い。これは、他のデータパケットが他の送信機またはシステムにより送信されたかどうかを、TSデータパケット112の前および/または後の受信電力を測定することにより、検出できるからである。TSデータパケット112の前および/または後で同じ周波数の受信電力がある場合には、干渉信号が存在し、TSデータパケット112は、復号化にはもはや使用されない。
【0051】
狭帯域干渉は、TSデータパケットに比べて周波数の逸脱を示すので、干渉により実際に生成される周波数オフセットによる低い受信電力は、TSデータパケット112の伝送周波数Tcで受信電力を測定することにより測定される。したがって、TSデータパケット112の周波数範囲の近傍でも受信電力を判定することが有用である。これはまた、広帯域干渉130に対して特に有利である。より高いデータ速度を有する広帯域干渉130は、スペクトル内のより大きな周波数帯域を専有する。しかしながら、伝送されたデータパケットは、狭帯域伝送システムに比較して、同じ量のデータに対し、その高いデータ速度により、時間的に非常に短い。最悪の場合、データパケットは、TS法におけるデータパケットと長さが等しく、または短くなる。このとき、TSデータパケット112の前または後の受信電力の測定により、どのような干渉も判定できないことが発生することがある。広帯域干渉は、このとき、TSデータパケット112の間に、TSデータパケット112に直接に隣接する周波数範囲で受信電力を測定することにより、判定される。
【0052】
実施形態において、データ送信装置(送信機)100は、制限されたエネルギ供給で、電文分離方法(TS法)で伝送する。すなわち、チャネル符号化データ(電文)は、複数のデータパケット112に分割され、時間遅れをもって通信チャネル経由で伝送される。エネルギが不十分な事態では、個々のデータパケット112は、送信されないか、単に、制限された送信電力で送信される。データ受信機200は、干渉の無い、または僅かな干渉しかない受信データパケット(パケット)112が、受信データストリームからフィルタにより取り出され、チャネル符号化される。干渉を受けたデータパケットは、考慮に入れられることなく、または低重みで考慮される。さらに、データ受信機200内で、データ送信装置100により送信されたか否か、および/またはどのような可能性のレベルで送信されたか、および、このデータパケット(伝送パケットまたはサブパケット)が干渉を受けているかどうか、が判定される。データパケット(伝送パケット)112が干渉を受けていない場合、それを利用できるが、そうでない場合には、使用されないか、低重みで使用され、これにより、チャネル復号化の結果が改善される。データパケット(サブパケット)112が通信チャネル経由で伝送されている間に干渉を受けているかどうかを判定するため、受信データストリームの受信電力を、それぞれのデータパケットの受信に先立って、それぞれのデータパケットの受信に続いて、データ受信機200内で測定し、互いに、そしてそれぞれのデータパケットの受信エネルギ(受信サブパケットエネルギ)と相関がとられる。さらに、干渉は、データパケット(サブパケット)112により、特に同期シーケンス(パイロット信号)内で判定される。さらに、異なるデータパケット112の、同じ周波数での、または隣接する周波数での受信エネルギが比較される。さらに、それぞれのデータパケット(サブパケット)112内での受信電力の連続性がモニターされる。例えば、EVM(エラーベクトル振幅)測定が使用され、これにより、受信した配置点が予想される配置点に一致するかどうかを検証することができる。データパケット112が短いことにより、干渉パケットがより長い可能性が高くなる。今日用いられる方法と異なり、電文が中断されず、データパケット(パケット)112の間の干渉電力の測定を行うことができる。良好な同期が、伝送時間の正確な判定に要求される。
【0053】
誤り保護符号のためには、受信シンボルが干渉を受けているかどうか、およびその程度受けているかを知ることが有利である。干渉を受けたシンボル内の情報を使用するより、それを廃棄したほうが良いことがある。通信技術では、情報の信頼性を示す対数尤度比で記述される。どのシンボルが干渉を受けているかを正確に知るとき、例えば畳込み符号やリードソロモン符号、ターボ符号などの誤り保護符号が、干渉を受けているが干渉を受けていることが分かっていないシンボルと比較して、大量のンボルが消失している電文(受信パケット)を復元することができる。受信情報がどれだけ信頼できるかを判定するため、この実施形態では、ポップ(またはデータパケット)112の間だけでなく、その少し前後に、データが記録される。その前後の情報はまた、シンボル信頼性の推定にも使用される。例えば、受信周波数における電力レベルが、受信周波数における平均電力レベルに比較して前後で高い場合には、例えば、他の伝送により生じる干渉による干渉の強さが推定される。
【0054】
システム300が備える受信機200が1つだけであり、周波数ホッピング使用している場合には、この目的のため、ホップ(データパケット)112間の非伝送期間を有し、この期間をすべて、あるいは部分的に、干渉が生じているかどうかを検出するために、受信機300で利用する必要がある。これは、TS法を用いて適用され、以上で説明した方法で評価される。このようにして、受信シンボルが干渉を受けているかどうか、どの程度干渉を受けているか、そしてそれを利用できるかどうか、を推定または検出することができる。極端な場合、TS受信機は、干渉を受けてない可能性の高いデータパケット(サブパケット)112だけを取り出す。
【0055】
電文が連続的に送信される場合、特にTS法により可能となる小データパケット(サブパケット)を用いる場合、有用信号の電力と同等あるいは有用信号の電力より小さい電力を示す干渉がどこに重畳し、ひいてはどこで有用信号と干渉しているかを検出することは、容易には可能ではない(干渉強度については、信号レベルが強く増加することから容易に検出でき、これは有用信号の受信時に確認できる)。したがって、干渉を受けた電文シンボルは、容易には廃棄できない、または干渉を受けていることが認識されない。制限された量の送信エネルギしか利用できない場合には、TS法は送信に利用でき、したがって、非伝送期間に伝送エネルギが消費されないので伝送システムの実行性能は増加するが、受信機200は、そこでチャネルの状態、すわなち干渉が活性化しているかどうか、を確認することができる。電文がデータパケット(部分的パケット)112に分解されるほど、データパケット(部分パケット)112それ自身がより小さくなり、そのため、データパケット(部分パケット)112の期間の間のチャネル状態が変化する可能性、すなわち干渉が伝送され始める可能性を削減できるので、より正確に、チャネル状態をデータパケット(部分的パケット)112に対して推定することができる。環境発電電流源を用いるセンサノードに対して、TS法は非常に有利な方法で適用できる。その一方で、一時的に蓄えるためにそれほどエネルギを必要としない、小さいパケットを送信することもできる(特許文献1参照)。その一方で、送信エネルギがその時点で無いのであれば、単純にポップ112を送信せず、あるいは、例えば実際のポップの時間スロット前後のエネルギ上で送信エネルギを比較することにより、制限された電力で送信することも可能である。このような目的で、ホップ112が到来する時間スロットの前の信号電力Pv、ホップ112が到来する時間スロットの間の信号電力Pw、および ホップ112が到来すべき時間スロットの後の信号電力Pnが測定される。PwがPvおよびPhより高い場合は、データ受信機200は、データ送信装置がポップ(またはデータパケット)112を送信したとみなして問題ない。
【0056】
データ送信装置100(センサノード)が送信していない1つだけのホップがある場合、データ受信機200は、これ(たぶん、データ送信装置100が送信を実行しなかった可能性だけ)を認識することができ、この情報を、前方誤り訂正で使用することができる。前方誤り訂正が使用される場合、あるいは、より明確に言うと、いわゆるイレイジャー符号が用いられる場合(これらの符号は情報の消失部分の処理によく用いられ、ここでは通常の畳み込み符号を用いるが、噴水符号(Fountain codea)のような特別の符号を用いることもできる)、データ受信機200は、十分な量の他のシンボルを受信できていれば、電文(受信パケット)を再構築することができる。受信機200は、十分なシンボルを有している場合、復号化を試してみることができる。
【0057】
伝送された電文を検出する(すなわち、周波数および/またはホッピングパターンの時点を見つける)ため、与えられた適切な検出感度で、全ての同期ホップ(同期情報を含む専用のホップを用いる場合)、および/またはパイロット信号を伴う全てのデータホップを受信することは、絶対に必要というわけではない。検出閾値の適切な選択および十分な数の同期ホップまたはパイロット信号を伴うデータホップの送出により、検出はまた、エネルギに関連する理由により多数のホップ112の送信を控える送信装置100(センサノード)を受け入れることができる。ここで重要なことは、ホップ112がそれ自身1つだけでは検出のために十分ではなく、同期ホップまたはデータホップ内のパイロット信号のパターンを受信することで電文を検出するように、複数のホップ112が評価される。
【0058】
以下では、単純および/または改善された同期について説明する。
【0059】
いくつか、あるは全てのホップ112で、同期パターン(いわゆるパイロットシンボル)を送信することができる。実施形態によっては、同期パターンが2またはそれ以上の異なる配列のパイロット信号を切り替えることができる。
【0060】
図5aは、同期シーケンス162を有する データパケット112の概要を示す図であり、この同期シーケンス162は、このデータパケット112内に含まれるデータの間に配置される(ホップ構造a)。
図5aは、データパケット112(受信信号)を、複素ベクトル表示で示す。
【0061】
図5bは、2つの部分の同期シーケンス162a,162bを有するデータパケット112の概要を示す図であり、第1の部分の同期シーケンス162aが、データパケット112内に含まれるデータ160の前に配置され、第2の部分の同期シーケンス162bが、データパケット112内に含まれるデータ160の後に配置される(ホップ構造b)。
図5bは、データパケット112(受信信号)を、複素ベクトル表示で示す。
【0062】
図5aに示した同期シーケンスの配置を用いると、周波数オフセットがある場合でも、周波数オフセットによる位相がパイロットシンボル間でそれほど変化しないので、同期を容易に確立することができる。
図5bに示す同期シーケンスの配置を用いると、位相がより目立って変化するので、周波数オフセットをより良く推定することができる。
【0063】
したがって、
図5aに示す同期シーケンスの配置は、例えば相関により、初期同期を確立するために使用するのに適しており、
図5aに示す同期シーケンスの配置は、周波数推定の実行に使用するのに適している。正確な周波数オフセットの知識が、数ある中でも、効率的なタイプの変調の利用可能にする。
【0064】
パイロット信号はまた、チャネル推定に用いられる。位相変調(例えばMKS(最小偏位)変調、特別の方法の周波数偏位変調)だけを必要とする単純な等価を使用する場合、パイロット信号が異なって配置されていても、パイロット信号と位相推定に無関係なので、障害にはならない。
【0065】
実施形態によっては、パイロット信号の位置だけでなく、ホップ112内のパイロット信号それ自体を変化させることもできる。狭スペクトル領域だけを占有するパイロット信号パターン(配置ではなくパイロット信号の内容)を用いる場合、そのパイロット信号パターンは、広スペクトル領域を占有するパイロット信号パターンよりも、少ない計算負荷で見つけることができる。例えば、いくつかのホップ112で同一のパイロット信号が使用されている場合、それらは、いわゆる移動和を介して、少ない計算負荷により見つけられる。しかしながら、そのようなパイロット信号パターンを用いて正確な同期時間を決定することは、容易ではない。同期時間をより正確に決定するには、より広いスペクトル領域を有する適切なパイロット信号パターンを、他のホップ112で使用する。ここで、パイロット信号はチャネル等価でも使用されることから、同期で余計なエネルギが消費されることはない。
【0066】
同期のため、既知のホッピングパターンを用いるので、単一ホップ112だけでなく複数のホップ112を考慮することもできる。
【0067】
このような目的で、周波数がポップ112内で変化しない、または少ししか変化しないと仮定する。同期をより確実にするため、ここで提案するチャネル状態の推定を使用する。
【0068】
以下では、同期シーケンス(パイロット信号)の分割の利点をより詳細に説明する。
【0069】
発振器内に存在する不正確さのため、周波数オフセットが送信機100と受信機200との間で生じる。100ppmの発振器では、送信周波数868MHzに対して周波数オフセットが既に約±8.7kHzある。概略した適用形態のように、例えば1kHzのシンボル速度のような非常に狭帯域の信号を送信すると、シンボル速度は、受信信号を送信信号に対してシフトさせる周波数より既に低いものとなる。
【0070】
それでもなお信号を検出できるようにする1つのアプローチは、受信機が同じ時間に複数の隣接する狭帯域周波数帯で受信し、送信機の信号を見つけようとすることである。
【0071】
図5cは、データパケット112を複素ベクトル表示で示す概要図であり、データパケット112は、その中に含まれるデータ160の間に配置された同期シーケンス162を有し(ホップ構造c)、データパケット112(受信信号)は、周波数オフセットを示していない。
図5cに示されるように、送信機100および受信機200が位相同期によっては動作していないので、ホップ構造a(
図5a)による送信信号と比較すると、受信信号112は位相シフトを示している。
【0072】
さらに、
図5cは、複素ベクトル表示の相関シーケンス140、同期シーケンス162と相関シーケンス140との積142、および個々の積の和に相当する相関結果144を示す。
【0073】
どのような周波数オフセットも無い(
図5c)場合の信号ホップ構成aをパイロット信号周波数と直接に相関をとった場合、正確な時間的対応のため、高い相関ピークが得られる。この相関ピークは、受信機200で、ホップ112がここで送信されたことを検出するために用いられ、および/または、受信機200が、これを検出するため、いくつかのホップ112の相関ピークの組み合わせを使用する。
【0074】
図5dは、2つの部分の同期シーケンス162a,162bを有するデータパケット112の概略を複素ベクトル表示で示す図であり、第1の部分の同期シーケンス162aが、データパケット112内に含まれるデータ160の前に配置され、第2の部分の同期シーケンス162bが、データパケット112内に含まれるデータ160の後に配置され、ここで、データパケット112(受信信号)は、いかなる周波数オフセットも示していない。
図5cと同様に、
図5に示す受信信号112も、送信機100および受信機200が位相同期によっては動作していないので、ホップ構造b(
図5b)による送信信号と比較すると、位相シフトを示している。
【0075】
さらに、
図5dは、いずれも複素ベクトル表示の2つの部分の相関シース140a,140b、同期シーケンス162a,162bと相関シーケンス140a,140bとの積142a,142b、および個々の積の和に相当する相関結果144を示す。
【0076】
周波数オフセットが送信機100と受信機200との間に生じる場合には、受信信号から相関シーケンスへの個々の積が、後述するように、その位相において互いに逸脱するので、相関ピークが減少する。
【0077】
図5eは、データパケット112の概要図を示す。このデータパケット112は、その中に含まれるデータ160の間に配置された同期シーケンス162を有する(ホップ構造a)。データパケット112(受信信号)は、周波数オフセットを含んでいる。
【0078】
さらに、
図5eは、複素ベクトル表示で示す相関シーケンス140、同期シーケンス162と相関シーケンス140との積142、および個々の積の和に相当する相関結果144を示す。
【0079】
図5eに示されるように、この場合の相関ピークは、僅かに小さくなっている。したがって、このパイロット信号配置は、周波数オフセットに対して堅牢(ロバスト)である。この結果、受信機200は、少ない周波数の送信信号を同時にサーチするだけでよい。
【0080】
しかしながら、周波数オフセットに対する堅牢性は、同時に、不利な点もある。周波数オフセットは実際には強い効果をもつわけではないので、上記のパイロット信号を用いて実際の周波数オフセットをうまく推定することは可能ではない。周波数オフセットを実際に推定できない場合、これは、多数の変調タイプの復号化に対して不利益となる。これは、そのような変調タイプは、修正されていな周波数オフセットが正確に修正されたものより増加すると、その実行能力が低下するからである。周波数オフセットの正確な推定が必要なのは、この正確な修正のためである。
【0081】
これは、ホップ構造bのパイロット信号配置では異なる。それは、
図5fに示されるように、相関ピークの可能な最も高い逸脱が、周波数オフセットを伴って生じるからである。
【0082】
図5fは、データパケット112の概要を複素ベクトル表示で示す図である。このデータパケットは、2つの部分の同期シーケンス162a,162bを有し、第1の部分の同期シーケンス162aが、データパケット112内に含まれるデータ160の前に配置され、第2の部分の同期シーケンス162bが、データパケット112内に含まれるデータ160の後に配置される(ホップ構造b)。ここで、データパケット112(受信信号)は、周波数オフセットを示す。
【0083】
さらに、
図5fは、いずれも複素ベクトル表示の2つの部分の相関シース140a,140b、同期シーケンス162a,162bと相関シーケンス140a,140bとの積142a,142b、および個々の積の和に相当する相関結果144を示す。
【0084】
したがって、周波数オフセットをうまく推定でき、周波数オフセットがあっても、ホップ構造aを用いる場合よりも、非常に小さい相関ピークが得られる。
【0085】
従来技術に比較したときの改善および利点は、受信機が送信信号113を(低)計算能力で検出でき、その一方で、周波数オフセットを正確に推定できることである。
【0086】
図6は、本発明の実施形態に係るデータ送信装置100の動作方法400のフローチャートを示す。データ送信装置100は、このデータ送信装置100に電気エネルギを供給するエネルギ供給手段102を備える。この方法は、データ伝送装置100に接続されたセンサ素子116により提供される有用データを判定402し、チャネル符号化データが得られるように有用データをチャネル符号化404し、チャネル符号化データを符号速度が1より小さい複数のデータパケット112に分割406し、複数のデータパケットを、通信チャネル経由で、エネルギ供給手段102により供給できる電気エネルギの量が複数のデータパケットのそれぞれを標準の送信電力で送信するのに十分となる時間遅れをもって、送信408する。複数のデータパケット112の送信408は、複数のデータパケット112のうちの送信しようとする1つのデータパケットを、エネルギ供給手段102により提供される電気エネルギ量が、そのデータパケットを標準送信電力に比べて最大で40dB制限された制限送信電力で送信するのに十分な場合に、制限送信電力で送信し、あるいは、複数のデータパケット112のうちの送信しようとする1つのデータパケットを、エネルギ供給手段102により提供される電気エネルギ量が、そのデータパケットを送信するのに十分でない場合には、送信しないか、あるいは遅れをもって送信する。
【0087】
図7は、データ受信機200の動作方法500のフローチャートを示す。この方法では、それぞれが1より小さい符号を有し通信チャネル経由で時間遅れをもって送信されたデータパケット112を受信502し、このデータパケット112の受信502では、受信データストリーム内のデータパケットを判定し、データパケット122の送信によりそれぞれに生じる受信データストリームの受信電力の変化を判定する。さらに、データパケット112を受信する手段202内で生じる受信パワーの変化に基づいて、受信データパケットが得られるように、データパケット112のそれぞれに重み付け504し、データパケットに含まれる有用データを得るように、受信データパケットの重みに依存する受信データパケットのチャネル復号化を実行する構成である受信データパケットをさらに処理506する。
【0088】
本発明の実施形態は、送信装置100の伝送動作を、その時々で利用可能なエネルギに適応させることができ、その一方で、伝送信頼性の制限を小さい範囲だけとしている。データ受信機200は、この送信信号に小さい計算能力で同期し、その一方で、周波数オフセットを正確に推定する。
【0089】
実施形態は、環境発電を含むデータ送信装置(低電力化送信機)100のための無線方法に関し、送信しようとするデータ小さいデータパケット(サブパケット)112に分割する。不十分なエネルギしか供給されない場合には、個々のデータパケット112は、制限された電力で放出されるか、あるいは放出されない。データ受信機200は、データパケット112が消失し、あるいは干渉を受けていることを認識し、チャネル符号化の結果を改善するため、それらを廃棄する。
【0090】
実施形態は、多数の送信装置(ノード)100からの少量のデータ、例えば熱、電気または水のメータからのデータのようなセンサデータを、データ受信機(基地局)200に向けて伝送するシステム300に関する。データ受信機(基地局)200は、多層の送信装置(ノード)100から受信(および可能な場合には制御)を行う。受信機(基地局)200には、より大きな計算能力、そして複雑なハードウェアが利用できる。すなわち、受信機200は、一般に、高性能化が可能である。送信装置(ノード)100には、周波数オフセットが5ppm,10ppmあるいはそれ以上の従来の水晶発振器が使用される。実施形態は、他の分野の伝送方法にも適用できる。
【0091】
いつかの観点を装置として説明したが、これらの観点は、対応する方法で記載することができる。すなわち、装置のブロックまたは構造的構成要素は、対応する方法ステップフまたは方法ステップの特徴として理解することができる。同様にして、関連して記述した側面、または方法ステップとしての側面は、対応する装置の対応するブロック、詳細あるいは特徴の記載を説明する。方法ステップの一部または全てを、マイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータ、あるいは電子回路などのハードウェア装置により(あるいはハードウェア装置を使用するときに)実行することができる。実施形態によっては、最も重要な方法ステップの一部を、そのような装置で実行することができる。
【0092】
特定の実装要求に依存して、本発明の実施形態をハードウェアまたはソフトウェアにより実施することができる。例えば、プログラム可能なコンピュータシステムと共に動作できる、あるいは実際に動作する電気的に読み取り可能な制御信号が記録されたフレキシブルディスDVD、ブルーレイディス商標)CD、ROM、RPOM、EPROM、EEPROM(登録商標)、FLASHメモリ、ハードディスク、あるいは他の磁気的または光学的記憶装置などのディジタル記憶媒体として実施し、それぞれの方法を実行することができる。これは、ディジタル記憶媒体がコンピュータ読み取り可能だからである。
【0093】
本発明に係るいくつかの実施形態では、コンピュータシステムと共同で動作して上述したいずれかの方法を実行できる電気的に読み取り可能な制御信号を有するデータキャリアを含む。
【0094】
一般に、本発明に係る実施形態は、コンピュータ上で動作するときにいずれかの方法を実行するスログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実施できる。
【0095】
プログラムコードを、例えば、機械読み取り可能な担体に蓄えることもできる。
【0096】
他の実施形態では、上述した方法のいずれかを実行するためのコンピュータプログラムを有し、このコンピュータプログラムが、機械読み取り可能な担体に蓄えられる。すなわち、本発明の実施形態は、コンピュータ上で動作するとき、ここで説明した方法のいずれかを実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0097】
本発明方法の他の実施形態は、上述したいずれかの方法を実行するコンピュータプログラムが記述されたデータ担体(またはディジタル記憶媒体またはコンピュータ読み取り可能媒体)である。
【0098】
本発明方法の他の実施形態は、データストリーム、すなわちここで説明した方法のいずれかを実行するコンピュータプログラムを表現する信号のシーケンスである。このデータストリームあるいは信号シーケンスは、例えば、例えばインターネットなどのデータ通信リンクを経由して伝送されるように構成される。
【0099】
さらなる実施形態は、ここで説明した方法のいずれかを実行するように構成され、あるいは適応された、例えばコンピュータ、あるいはプログラム可能論理素子などの処理手段を含む。
【0100】
さらなる実施形態は、ここで説明した方法のいずれかを実施するためのコンピュータプログラムがインストールされたコンピュータを含む。
【0101】
本発明に係るさらなる実施形態は、ここで説明した方法の少なくとも1つを実行するコンピュータプログラムを受信機に伝送するように構成された装置またはシステムを有する。この伝送は、例えば、電気的または光学的に行われる。受信機は、例えば、コンピュータ、携帯装置、記憶装置あるいは同等の装置である。この装置またはシステムは、例えば、コンピュータプログラを受信機に送信するファイルサーバを含むことができる。
【0102】
いつかの実施形態では、ここで説明した方法の機能の一部または全てを実行するため、プログラム可能論理素子(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイFPGA)を使用することもできる。いくつかの実施形態では、FPGAがマイクロプロセッサと協働し、ここで説明した方法のいずれかを実行する。一般に、いつかの実施形態において、方法はハードウェア装置により実行される。このハードウェア装置は、コンピュータプロセッサ(CPU)などのどのような汎用ハードウェアでもよく、ASICのような方法に特化したハードウェアでもよい。
【0103】
以上説明した実施形態は、単に本発明の基本構成を示したものでる。他の当業者には、ここで説明した構成および詳細の修正および変形も適用できると考えられる。この理由から、本発明は、実施形態の説明および議論により示された特定の詳細により限定されるものではなく、特許請求の範囲のみにより限定されることを意図したものである。