特許第6360190号(P6360190)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6360190デバイスツーデバイス同期信号の電力制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6360190
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】デバイスツーデバイス同期信号の電力制御
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/32 20090101AFI20180709BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20180709BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20180709BHJP
【FI】
   H04W52/32
   H04W56/00 130
   H04W92/18
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-555985(P2016-555985)
(86)(22)【出願日】2015年3月13日
(65)【公表番号】特表2017-514342(P2017-514342A)
(43)【公表日】2017年6月1日
(86)【国際出願番号】SE2015050287
(87)【国際公開番号】WO2015142251
(87)【国際公開日】20150924
【審査請求日】2016年9月7日
(31)【優先権主張番号】61/954,664
(32)【優先日】2014年3月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100128587
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 一騎
(72)【発明者】
【氏名】ザオ、ゼンシャン
(72)【発明者】
【氏名】ソルレンティーノ、ステファノ
【審査官】 青木 健
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−221743(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/171115(WO,A1)
【文献】 Qualcomm Incorporated,Signal Design for D2D Synchronization,3GPP TSG-RAN WG1♯76 R1-140462,2014年 2月10日
【文献】 LG Electronics,On the Design of D2DSS and PD2DSCH,3GPP TSG-RAN WG1♯76 R1-140839,2014年 2月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線デバイスによって、セカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定して、第2の無線デバイスが当該第2の無線デバイスのタイミングを前記第1の無線デバイスに由来するタイミングに同期させることを可能にする方法であって、
前記第1の無線デバイスにより送信されるプライマリデバイスツーデバイス同期信号(PD2DSS)(S104)の電力を決定すること(S100)と、
前記PD2DSSの前記電力よりも小さく、前記SD2DSSの前記電力を設定すること(S102)と、
を含む方法。
【請求項2】
前記PD2DSSの前記電力よりも小さく前記SD2DSSの前記電力を設定することは、前記SD2DSSの前記電力を、予め決定され又は構成可能な電力オフセットの分だけ、前記PD2DSSの前記電力よりも小さく設定すること、を含む、請求項1の方法。
【請求項3】
前記SD2DSSは、前記PD2DSSとの比較で電力オフセットによって決定される通りに、PD2DSSよりも小さい送信電力で送信される、請求項1又は請求項2の方法。
【請求項4】
前記電力オフセットは、−4dBである、請求項2又は請求項3の方法。
【請求項5】
前記PD2DSSは、Zadoff-Chu(ZC)シーケンスを含み、前記SD2DSSは、Mシーケンスを含む、請求項1の方法。
【請求項6】
前記電力オフセットを前記第1の無線デバイスにより自律的に決定すること、をさらに含む、請求項2の方法。
【請求項7】
前記SD2DSSの設定される前記電力は、前記PD2DSSの前記電力が予め決定される量を上回る場合にのみ調整される(S108)、請求項1の方法。
【請求項8】
記SD2DSSは、セカンダリ同期信号(SSS)を生成する回路と同じ回路により生成される、請求項1の方法。
【請求項9】
無線デバイス(32)であって、セカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定して、第2の無線デバイスが当該第2の無線デバイスのタイミングを前記無線デバイスのタイミングに同期させることを可能にする、ように構成され、
プロセッサ(40)と、
前記プロセッサにより実行可能な命令を含むメモリ(38)と、
を備え、
前記命令は、実行された場合に、前記プロセッサを、
前記無線デバイスにより送信されるプライマリデバイスツーデバイス同期信号(PD2DSS)(S104)の電力を決定し(48)、
前記PD2DSSの前記電力よりも小さく、前記SD2DSSの前記電力を設定する、
ように構成する、無線デバイス。
【請求項10】
前記SD2DSSの前記電力は、前記PD2DSSの前記電力よりも小さく設定され、前記SD2DSSの前記電力は、構成可能な電力オフセットの分だけ、前記PD2DSSの前記電力よりも小さく設定される、請求項9の無線デバイス(32)。
【請求項11】
前記PD2DSSは、Zadoff-Chu(ZC)シーケンスを含み、前記SD2DSSは、Mシーケンスを含む、請求項9の無線デバイス(32)。
【請求項12】
前記電力オフセットは、前記無線デバイスにより自律的に決定される、請求項10の無線デバイス。
【請求項13】
電力オフセット及び電力閾値のうちの一方を決定し及び無線デバイスへ送信する方法であって、
無線デバイスによりセカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定するための電力オフセット及び電力閾値のうちの少なくとも一方を決定することと、
前記電力オフセットは、プライマリデバイスツーデバイス同期信号(PD2DSS)の電力を基準として決定されるオフセットであることと、前記電力閾値は、前記PD2DSSの電力よりも小さい場合に前記SD2DSSの電力として使用される値であることと、
前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの少なくとも一方を前記無線デバイスへ送信して、前記無線デバイスが前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの当該少なくとも一方を用いて前記SD2DSSの電力を前記PD2DSSの電力よりも小さく設定することを可能とすることと、
を含む方法。
【請求項14】
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行された場合に、前記プロセッサを、無線デバイスによりセカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定するための電力オフセット及び電力閾値のうちの少なくとも一方を決定するように構成する命令、を含むメモリと、
前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの少なくとも一方を前記無線デバイスへ送信して、前記無線デバイスが前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの当該少なくとも一方を用いて前記SD2DSSの電力をプライマリデバイスツーデバイス同期信号(PD2DSS)の電力よりも小さく設定することを可能とする、ように構成される通信インタフェースと、
を備え、
前記電力オフセットは、前記PD2DSSの電力を基準として決定されるオフセットであり、前記電力閾値は、前記PD2DSSの電力よりも小さい場合に前記SD2DSSの電力として使用される値であり、
前記メモリは、前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの前記少なくとも一方を記憶する、ように構成される、
ネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
無線通信であって、具体的には、デバイスツーデバイス(D2D)同期信号(D2DSS)の電力制御のための方法及びデバイスである。
【背景技術】
【0002】
ユーザ機器(UE)などの無線デバイスのタイミングをサービング基地局のタイミングへ同期させる目的で、無線デバイスによりセルサーチが実行され、基地局から無線デバイスへのダウンリンク送信に含まれる同期信号の位置が特定され及び同期信号への同期がなされる。例えば、LTE(long term evolution)のセルサーチは、概して、次の基本的なステップからなる:
・周波数の取得及びセルへのシンボル同期
・セルのフレームタイミングの取得−即ち、ダウンリンクフレームの開始の判定
・セルの物理レイヤセルIDの判定
【0003】
LTEについては504個の異なる物理レイヤセルIDが定義されており、各セルIDは、1つの特定のダウンリンクリファレンス信号シーケンスに対応する。物理レイヤセルIDの集合は、さらに168個のセルIDグループへと分割され、各グループ内にセルIDが3つとなる。セルサーチを支援するために、プライマリ同期信号(PSS)及びセカンダリ同期信号(SSS)という2つの特殊な信号が、各ダウンリンクコンポーネントキャリア上で送信される。図1及び図2は、これら信号の例を示しており、即ち、周波数分割複信(FDD)についてはフレーム6、時間分割複信(TDD)についてはフレーム8との関連での、PSS2及びSSS4である。
【0004】
図3に示されているのは、長さ63である3つのZadoff-Chu(ZC)シーケンスからなる3つのPSSであって、エッジにて5つのゼロで拡張され、73個のサブキャリアの中央、即ち6つのリソースブロックの中央へとマッピングされている。具体的には、直交周波数分割多重(OFDM)変調器12は、ZCシーケンス10を受け取り、当該シーケンスをサブキャリア上へ変調する。変調シーケンスには、サイクリックプレフィクス14が挿入される。なお、中央のサブキャリアは、DCサブキャリアと衝突するために、実質的には送信されない。よって、基地局によって、長さ63のZCシーケンスのうち62個のエレメントのみが無線デバイスへと送信される。PSSと同様に、SSSは、FDD及びTDDの双方について、サブフレーム0及び5におけるDCキャリアを含まない72個のリソースエレメントを占める。受信機により異なる複数の同期信号を別々に又は併せて使用して、必要とされる同期機能及び推定機能を実行することができる。例えば、PSSは、効率的な時間推定器の実装を可能とするシーケンス及び相関特性をそれ自体が有しているため、タイミングの取得のためにより適しているであろう。一方で、SSSは、恐らくはPSSと併せて、周波数推定のためにより良好に適しており、これは無線フレーム内のその配置のおかげでもある。
【0005】
SSSは、次のように設計されるべきである:
・2つのSSS(サブフレーム0内のSSS1及びサブフレーム5内のSSS2)は、それらの値を、異なる168個のセルIDグループに対応する168個の候補値の集合からとる。
・単一のSSSの受信からのフレームタイミングの検出を可能とするために、SSS2に適用可能な値の集合はSSS1に適用可能な値の集合とは相違する。
【0006】
2つのSSSの構造が図4に示されている。SSS1 16は、2つの長さ31のmシーケンスX及びYの周波数インターリーブに基づいており、それらの各々は31個の異なる値(実質的に同じmシーケンスの31個の異なるシフト)をとることができる。セル内で、SSS2 18は、SSS1 16と厳密に同じ2つのシーケンスに基づいている。但し、当該2つのシーケンスは、図4に示したように周波数領域でスワップされている。そして、SSS1 16についてのX及びYの有効な組合せの集合が、周波数領域における2つのシーケンスのスワップがSSS1 16についての有効な組合せにならいように選択されている。このように、上述した要件が充足される:
・SSS1 16についての(及びSSS2 18についての)X及びYの有効な組合せの集合は168個であって、物理レイヤセルIDの検出を可能とする。
・シーケンスX及びYがSSS1 16及びSSS2 18の間でスワップされるため、フレームタイミングを見つけ出すことができる。
【0007】
地上波無線ネットワークにおける旧来の通信は、UEなどの無線デバイスとLTEにおけるeNodeBなどの基地局との間のリンクを介する。しかしながら、2つの無線デバイスが互いに近傍にある場合、直接的なデバイスツーデバイス(D2D)通信あるいはサイドリンク通信が可能である。そうした通信は、基地局又は異なるノードのいずれかからの同期情報に依存し得る。異なるノードとは、クラスタヘッド(CH)などであってよく、即ち、ローカルな同期情報を提供する同期ソースとして動作する無線デバイス、又は異なる同期ソースからの同期情報を中継することを可能とされる無線デバイスであってよい。基地局又はCHからの同期ソースは、イントラセル/クラスタ通信のために使用される。中継される同期信号は、インターセル/クラスタ通信のために使用される。様々なノードからの同期ソースの様子が図5に示されている。
【0008】
図5は、通信システム20を示しており、通信システム20は、複数のセルへサービスし得る基地局20と、クラスタヘッド24及び無線デバイス26を有する少なくとも1つのクラスタとを伴う。図5において、基地局22又はクラスタヘッド24は、同期信号のソースであり得る。LTEシステムでのカバレッジ内D2Dシナリオについては、eNBにより同期リファレンスが提供される。D2D通信のために使用されるリソースを指し示すために、eNBによりD2Dリソースプールがシグナリングされる。カバレッジ外D2Dシナリオについては、同期リファレンスはCHにより提供される。
【0009】
デバイスツーデバイス同期信号(D2DSS)の信号設計は、3GPP(third generation partnership project)を形成する団体内で議論されている。現時点の検討の前提では、D2DSSは、少なくともプライマリD2DSS(PD2DSS)を含み、セカンダリD2DSS(SD2DSS)をも含むかもしれない。この現時点の検討の前提に基づいて、PD2DSS及びSD2DSSは、それぞれZadoff-Chu(ZC)シーケンス及びMシーケンスを使用し、それらは、LTEのPSS及びSSSとそれぞれ同様であって上で議論されている。従って、既存のタイミング取得回路を最大限再利用する目的で、可能な限りD2DSSのためにLTEのPSS及びSSSのフォーマットを再利用することが有利である。
【0010】
PSS及びSSSのピーク対平均電力比(PAPR)性能の解析は、SSSのPAPRがPSSのPARよりも2dB程度高いことを示している。より高いPAPRを有するSSSを送信しなければならないことを回避する目的で、D2DSSとして反復されるPSSのみを送信し及びSD2DSSの送信を回避することが提案されている。このアプローチはPAPRの課題を効果的に解決する一方で、考察される点として、所与のキャリアへの周波数同期を獲得する目的で、既存のLTE無線デバイスの実装においてPSS/SSS信号のペアが通常は用いられている。SD2DSSがレガシーのSSSに基づかない場合、又は提案されているようにSD2DSSが全く存在しない場合、デバイス内でのレガシーの同期アルゴリズムの実装をD2D同期のために完全に再利用することができない。一方、2dB高いPAPRでのSSSの送信は、大きい信号ダイナミックレンジに起因して、送信機内でより高価な無線増幅器を要することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本開示は、第1の無線デバイスによって、セカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定して、第2の無線デバイスが当該第2の無線デバイスのタイミングを前記第1の無線デバイスのタイミングに同期させることを可能にするための方法及びシステムを有利に提供する。1つの観点によれば、方法は、前記第1の無線デバイスにより送信される第1の信号の電力を決定することと、前記第1の信号の前記電力に基づいて、前記SD2DSSの前記電力を設定することと、を含む。
【0012】
この観点によれば、いくつかの実施形態において、前記第1の信号は、プライマリデバイスツーデバイス同期信号(PD2DSS)である。いくつかの実施形態において、前記PD2DSSは、Zadoff-Chu(ZC)シーケンスを含み、前記SD2DSSは、Mシーケンスを含む。いくつかの実施形態において、前記SD2DSSの前記電力は、構成可能な電力オフセットの分だけ、前記PD2DSSの前記電力よりも小さく設定される。いくつかの実施形態において、前記方法は、基地局を介して前記構成可能な電力オフセットを受信すること、をさらに含む。いくつかの実施形態において、前記SD2DSSの前記電力は、前記PD2DSSの前記電力の名目値及び電力閾値のうちの最小値である。いくつかの実施形態において、前記SD2DSSの設定される前記電力は、前記第1の信号の前記電力が予め決定される量を上回る場合にのみ調整される。いくつかの実施形態において、同一の回路が、前記SD2DSS及びセカンダリ同期信号(SSS)を生成する。
【0013】
他の観点によれば、実施形態は、無線デバイスであって、セカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定して、第2の無線デバイスが当該第2の無線デバイスのタイミングを前記無線デバイスのタイミングに同期させることを可能にする、前記無線デバイスを含む。前記無線デバイスは、プロセッサとメモリとを備える。前記メモリは、前記プロセッサにより実行可能な命令を含む。前記命令は、実行された場合に、前記プロセッサを、前記無線デバイスにより送信される第1の信号の電力を決定し、前記第1の信号の前記電力に基づいて、前記SD2DSSの前記電力を設定する、ように構成する。
【0014】
この観点によれば、いくつかの実施形態において、前記第1の信号は、PD2DSSである。いくつかの実施形態において、前記PD2DSSは、Zadoff-Chu(ZC)シーケンスを含み、前記SD2DSSは、Mシーケンスを含む。いくつかの実施形態において、前記SD2DSSの前記電力は、構成可能な電力オフセットの分だけ、前記PD2DSSの前記電力よりも小さく設定される。いくつかの実施形態において、前記無線デバイスは、基地局を介して前記構成可能な電力オフセットを受信するように構成される送受信機、をさらに備える。いくつかの実施形態において、前記SD2DSSは、前記PD2DSSの前記電力の名目値及び電力閾値のうちの最小値である。
【0015】
他の観点によれば、実施形態は、信号電力決定モジュールと、SD2DSS電力設定モジュールと、を有する無線デバイスを含む。前記信号電力決定モジュールは、第1の信号の電力を決定するように構成される。前記SD2DSS電力設定モジュールは、前記第1の信号のモニタリングされた前記電力に基づいて、SD2DSSの電力を設定するように構成される。
【0016】
この観点によれば、いくつかの実施形態において、前記第1の信号は、プライマリデバイスツーデバイス同期信号(PD2DSS)である。いくつかの実施形態において、前記PD2DSSは、Zadoff-Chu(ZC)シーケンスを含み、前記SD2DSSは、Mシーケンスを含む。いくつかの実施形態において、前記SD2DSSの前記電力は、前記PD2DSSの前記電力の名目値及び電力閾値のうちの最小値である。
【0017】
他の観点によれば、実施形態は、電力オフセット及び電力閾値のうちの一方を決定し及び無線デバイスへ送信する方法を含む。無線デバイスによりセカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定するために、電力オフセット及び電力閾値のうちの少なくとも一方が決定される。前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの前記少なくとも一方は、前記無線デバイスへ送信される。
【0018】
また別の観点によれば、実施形態は、プロセッサ、通信インタフェース及びメモリを有するネットワークノードを含む。前記メモリは、前記プロセッサにより実行された場合に、前記プロセッサを、無線デバイスによりセカンダリデバイスツーデバイス同期信号(SD2DSS)の電力を設定するための電力オフセット及び電力閾値のうちの少なくとも一方を決定するように構成する命令、を含む。通信インタフェースは、前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの少なくとも一方を前記無線デバイスへ送信するように構成される。前記メモリは、前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの前記少なくとも一方を記憶する、ように構成される。
【0019】
他の観点によれば、実施形態は、SD2DSSを設定するために無線デバイスにより使用される電力オフセットを決定するように構成される電力オフセット決定モジュールと、前記SD2DSSの電力を設定すべきかを判定するために前記無線デバイスにより使用される電力閾値を決定するように構成される電力閾値決定モジュールと、を含むネットワークノードを含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本実施形態のより完全な理解、並びにそれらの付随する利点及び特徴が、次の添付図面との関係において考慮されれば、以下の詳細な説明への参照によってより容易に理解されるであろう。
【0021】
図1】PSS及びSSSを伴うFDDフレームの図である。
図2】PSS及びSSSを伴うTDDフレームの図である。
図3】サブキャリア上へとZCシーケンスを変調するOFDM変調器の図である。
図4】周波数領域においてスワップされる2つのシーケンスの図である。
図5】基地局及びクラスタヘッドを伴う通信システムの図である。
図6】1つの実施形態に従って構築される無線通信システムのブロック図である。
図7】1つの実施形態に係る無線デバイスのブロック図である。
図8】他の実施形態に係る無線デバイスのブロック図である。
図9】1つの実施形態に係るネットワークノードのブロック図である。
図10】他の実施形態に係るネットワークノードのブロック図である。
図11】他のデバイスツーデバイス(D2D)信号の電力に基づいてSSSの電力を設定するための例示的な処理のフローチャートである。
図12】PSSの電力に基づいてSSSの電力を条件付きで設定するための例示的な処理のフローチャートである。
図13】基地局において電力オフセットを決定し及び無線デバイスへ電力オフセットをシグナリングするための例示的な処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示に係る例示的な実施形態を詳細に説明する前に、注記されることとして、実施形態は、主として、デバイスツーデバイス通信システムにおける同期信号の電力の設定に関連する装置のコンポーネント及び処理ステップの組合せに属する。それに応じて、システム及び方法のコンポーネントが、適切な形で図中で慣例的なシンボルによって表現されており、それらは、ここでの説明の恩恵を有する分野における当業者にとって容易に明らかとなる詳細によって本開示を曖昧にしないために、本開示の実施形態の理解に関わる特定の詳細のみを示している。
【0023】
ここで使用されるところでは、“第1”及び“第2”並びに“表”及び“裏”などの関係的な用語は、エンティティ又はエレメントの間の何らの物理的若しくは論理的な関係性又は順序を必ずしも要求せず又は示唆することなく、単にあるエンティティ又はエレメントを他のエンティティ又はエレメントから区別するために使用され得る。本開示は、LTEシステムの文脈の範囲内の実装を説明しているものの、実施形態は、LTE技術に限定されず、任意の3GPP(third generation partnership project)技術又は他の無線通信技術の範囲内で実装されることができる。
【0024】
PD2DSS及びSD2DSS(又は何らかの他のD2D信号)の分離型の電力制御が提供され、送信機の実装の制限に対処する目的で、SD2DSSの送信電力が個別に設定される(例えば、調整される)。次のように、様々な手法で実装を達成することができる:
・SD2DSSは、PD2DSS(及び他のD2D信号)を基準とする予め決定され又は構成可能な電力オフセットを有する;又は
・SD2DSSは、D2Dの名目上の送信電力の関数である電力削減分を有する。
【0025】
ここで使用されるところでは、“名目上の送信電力という文脈の範囲内での“名目上”との用語は、設定又は仕様に従った所望の電力レベルを意味する。現実的に言うと、実効的な送信電力は、例えば校正の不正確さ又は他のハードウェアの非理想的部分に起因して、名目上の電力とは相違するかもしれない。
【0026】
典型的には、いくつかのケースでは電力制御があるD2Dチャネルに適用され得るとしても、D2Dシグナリングは、直接的な同期、ディスカバリ及び通信のためのレンジを最大化する目的で、最大の電力で動作する。よって、直接的な通信チャネルの宛て先がごく近接している場合、通信チャネルの送信電力は、それに応じて調整され得る。特定の送信の対象が近接している場合でさえ、同期信号はブロードキャスト信号であるように意図され、送信機はその同期信号の受信機の位置を認識しないことが多いことから、同期信号を最大の電力で送信することには依然として意味がある。従って、同期信号の電力制御が望まれる。
【0027】
電力制御は、PAPRの大きい信号及びダイナミックレンジに制限のある送信機実装と共に使用され得る。LTEでは、電力制御は、アップリンク(UL)において使用されてよく、送信信号は、変調フォーマット及び他のパラメータに依存して比較的大きいPAPRを有し得る。例えばUEなどの無線デバイスは、このケースにおいて、電力バックオフを適用し、即ち、電力増幅器の制限のあるダイナミックレンジに対処する目的で、送信電力を制限する。電力バックオフは、UL送信の全体に適用されてもよく、又は少なくとも所与のULチャネルに適用されてもよい。
【0028】
ここでは、D2D同期信号を最大電力で送信する際の効率的な無線デバイスの実装を可能とするための、修正された電力バックオフの解決策が説明される。実施形態はD2DSSの文脈において説明されるものの、ここで示される原理は、符号化された信号及びチャネル符号化された送信信号を含む他の信号にも適用可能である。以下の議論では、PD2DSSは例えばZCシーケンスのようなPAPRの低いシーケンスに基づく一方、SD2DSSは例えばMシーケンスのような相対的にPAPRのより高いシーケンスから導出されるものとする。
【0029】
注目点として、例えばPD2DSS及びSD2DSSといったD2DSSは、互いに異なるPAPR特性を伴う複数のリファレンス信号(RS)から構成される。PD2DSS及びSD2DSSは、PD2DSS及びSD2DSSの個別の電力制御が可能であるように時間多重化されるものと想定され得る。また、PD2DSSのみに基づいて、例えば時間相関演算によって、タイミングの取得が実行され得る。但し、周波数推定は、関連付けられている信号の位相を、PD2DSS及びSD2DSSといった近接した間隔を有するRSと比較することにより実行されることが多い。周波数は、相関器によって次のように推定され得る:
est=angle(y)/(2πT)
ここで、TはPD2DSS/SD2DSSの間の時間間隔であり、yはPD2DSSに対応する受信信号であり、yはSD2DSSに対応する受信信号である。このケースにおいて、推定バイアスは、PD2DSS又はSD2DSSのいずれかに適用されるいかなるスカラー利得にも不感的(insensitive)である。
【0030】
図6は、無線通信システムのブロック図であり、当該無線通信システムは、バックホールネットワーク28、ネットワークノード30、並びに、ここでは無線デバイス32と総称される無線デバイス32a、32b及び32cの集合を含む。無線デバイス32は、ここで説明される方法に従って、SD2DSSの電力を設定するように構成されるSD2DSS電力設定器34を含み得る。ここで使用されるところでは、“設定する”との用語は、SD2DSS電力の初期の確立、SD2DSS電力の再設定、又はSD2DSS電力の調整を含み得る。言い換えれば、ここで使用される“設定する”との用語は、初期の開始値に限定されない。
【0031】
図6において、無線デバイス32bは、クラスタヘッドとして動作してよく、そこには無線デバイス32cなどの他の無線デバイスが同期し得る。また、無線デバイス32b及び32dに関連して示されているように、無線デバイス32は、直接的な通信を行ってよく、即ちD2D通信に関与し得る。
【0032】
図7は、ここで説明されるいくつかの実施形態の原理に従って構築される無線デバイス32のブロック図である。ここで使用される無線デバイスとの用語は、非限定的であって、例えば、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレット、電化製品、自動車、又は無線送受信機を有する任意の他のデバイスであってよい。無線デバイス32は、通信インタフェース36、メモリ38及びプロセッサ40を含む。メモリ38は、電力オフセット42、電力閾値44、及び第1信号電力46を記憶するように構成される。なお、電力オフセット42は、ここでは、オフセット値又は電力オフセット値としても言及され得る。プロセッサ40は、第1信号電力決定器48を介して、D2D信号などの第1の信号の電力を決定するための機能性を含み得る。プロセッサ40は、SSSオフセット電力調整を行うように構成されてもよい。また、プロセッサは、閾値比較器50を介して、PSS信号の電力を閾値と比較するように構成されてもよい。また、プロセッサは、SD2DSS電力設定器34を介してSSS信号電力を設定(例えば、調整)するように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、電力オフセット42及び/又は電力閾値44は、基地局といったネットワークノード30において設定され、通信インタフェース36の送受信機52によって受信され得る。
【0033】
動作中に、無線デバイス32は、無線デバイス32により送信される第1の信号の電力46を決定し、決定した第1の信号の電力に基づいてSD2DSSの電力を設定する。いくつかの実施形態において、SD2DSSの電力は、予め決定される電力オフセット42の分だけ、第1の信号よりも小さく設定される。いくつかの実施形態において、設定されるSD2DSS電力は、SD2DSS電力が予め決定される量を上回る場合にのみ調整される。いくつかの実施形態において、SD2DSSは、第1の信号の電力46及び電力閾値38のうちの最小値に設定される。SD2DSSは、レガシーのセカンダリ同期信号を計算するものと同じ回路によって生成されてよい。
【0034】
図8を参照すると、1つの実施形態において、無線デバイス32のメモリ38は実行可能な命令を含み、それら命令は、プロセッサ40により実行された場合に、SD2DSSの電力を設定するための機能群を稼働させ得る。実行可能な命令は、ソフトウェアモジュールとして配置されてもよい。例えば、信号電力決定モジュール54は、D2D信号といった第1の信号の電力を決定するように構成される。閾値比較モジュール56は、第1の信号の電力を電力閾値44と比較するように構成される。SD2DSS電力設定モジュール58は、SD2DSSの電力を設定するように構成される。
【0035】
いくつかの実施形態において、第1の信号は、PD2DSSである。いくつかの実施形態において、SD2DSSは、PD2DSS又は他のD2D信号を基準とする予め決定され又は構成可能な電力オフセット42を有する。例えば、PD2DSSは最大送信電力で送信されてもよく、SD2DSSはPD2DSSと比較して予め決定される電力オフセット42を有し、それは−2dBのオフセットなどである。他の例として、PD2DSSは、最大送信電力で送信されてもよく、SD2DSSは構成可能な電力オフセットを有し、それは−1、−2、−3又は−4dBなどである。構成可能な電力オフセット42は、ネットワークにより、無線デバイスに固有であるか又は複数の無線デバイスに共通的であり得る制御メッセージにおいて提供され得る。また別の例として、SD2DSSは、スケジューリング割り当て、物理D2D同期共有チャネル(PD2DSCH)又はデータチャネルといった他の信号と比較して予め定義され又は構成可能な電力オフセットを有してもよい。
【0036】
他の実施形態において、SD2DSSは、D2D送信電力の関数である電力削減分を有する。この実施形態において、SD2DSSは、無線デバイスがPD2DSSの最大送信電力に近付いた場合にのみ電力制御される。電力削減分は、仕様によって、ネットワークによって、又は無線デバイスによって自律的に、決定されることができる。電力削減分がネットワークによって決定される場合、無線デバイスが自身のSD2DSS電力を例えばPD2DSSの名目上の電力の関数としてチューニングすることを可能とする目的で、何らかのルールが定義され得る。仕様化され又は無線デバイスにより自律的に実装され得るそうしたルールの一例は、次の通りである:
=min(P,Pmax,S
ここで、PはSD2DSS送信電力であり、Pは名目上のPD2DSS送信電力であり、Pmax,Sは電力閾値である。
【0037】
上で注記したように、電力オフセット42は、仕様によって、ネットワークの基地局などのネットワークノード30によって、又は無線デバイス32によって自律的に決定されることができる。電力オフセットは、ネットワークノード30によって決定される場合、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって、又は共通若しくは専用制御信号によって無線デバイス32へとシグナリングされることができる。電力オフセットが無線デバイス32によって自律的に決定される場合、電力オフセットは、シグナリングされなくてよく、実装固有の値であり得る。ネットワークは、無線デバイス32が何らかの電力オフセットをSD2DSSへ適用することを認識していなくてもよい。
【0038】
は、本実施形態の原理に従って構築されるネットワークノード30のブロック図である。ネットワークノード30は、LTE eNodeB(eNB)などの基地局であってもよい。ネットワークノード30は、通信インタフェース62、プロセッサ64、及びメモリ66を含む。プロセッサ64は、メモリ66内に記憶されるコンピュータ命令を実行して、ここで説明したようなネットワークノード30の機能群を稼動させる。メモリ66は、電力オフセット68及び電力閾値70を記憶するように構成される。通信インタフェース62は、これら値のうちの一方又は双方を無線デバイス32へ送信するように構成される。ネットワークノード30の一実施形態は、決定モジュール72を含み、決定モジュール72は、プロセッサ64により実行された場合に当該プロセッサに電力オフセット及び電力閾値のうちの少なくとも一方を決定させるコンピュータ命令を含む。電力オフセット68は、無線デバイス32においてセカンダリ同期信号(SSS)をオフセットするために決定され、電力閾値70は、無線デバイス32においてプライマリ同期信号(PSS)と比較するために決定される。
【0039】
いくつかの実施形態において、ネットワークノード30は、ソフトウェアモジュールとして編成されるコンピュータ命令を実行するプロセッサと共に構成されてもよい。それに応じて、図10は、電力オフセット決定モジュール74及び電力閾値決定モジュール76を有するネットワークノード30のブロック図である。電力オフセット決定モジュール74は、無線デバイスによりSD2DSSを設定するために使用される電力オフセットを決定する。電力閾値決定モジュール76は、無線デバイスにより例えばSD2DSSをいつ調整すべきかを判定するために使用される電力閾値を決定する。例えば、PD2DSSが閾値を上回る場合、無線デバイスは、SD2DSSを設定することになる。
【0040】
図11は、SSSの電力を他のデバイスツーデバイス(D2D)信号の電力に基づいて設定するための例示的な処理のフローチャートである。D2D信号の電力が決定される(ブロックS100)。SSS信号の電力がD2D信号の電力に基づいて設定され得る(ブロックS102)。例えば、SSS信号は、2dBといった固定的な量だけPSSからオフセットされるように設定され得る。1つの実施形態において、D2D信号の電力は、基地局22といったネットワークノード30によりモニタリングされてもよい。他の実施形態において、D2D信号は、クラスタヘッド32b又は24といったクラスタヘッドによりモニタリングされてもよい。また別の実施形態において、D2D信号は、クラスタヘッドとしてサービスしていない無線デバイス32aによってモニタリングされてもよい。
【0041】
図12は、PSSの電力に基づいてSSSの電力を条件付きで設定するための例示的な処理のフローチャートである。PSSの電力がモニタリングされる(ブロックS104)。ブロックS106において判定されるように、PSSの電力が閾値を上回る場合、SSSの電力が設定(例えば調整)される(ブロックS108)。そうでない場合、PSSの電力のモニタリングが継続される(ブロックS104)。
【0042】
このように、SD2DSS信号のカバレッジと無線デバイスの送信機についての実装の複雑さとの間のトレードオフを達成することが実施形態によって可能となる。
【0043】
以下は、例示的な実施形態のリストである。
実施形態1:
無線デバイスにおいて、D2D通信をサポートする無線通信ネットワーク内でデバイスツーデバイス(D2D)同期信号を生成する方法であって、
第1のD2D信号の電力を決定することと、
前記第1のD2D信号の電力に基づいて、セカンダリ同期信号(SSS)の電力を調整することと、
を含む方法。
【0044】
実施形態2:
前記第1のD2D信号は、前記調整を行う無線デバイスの信号である、実施形態1の方法。
【0045】
実施形態3:
前記第1のD2D信号は、プライマリ同期信号(PSS)である、実施形態1の方法。
【0046】
実施形態4:
前記SSSの電力は、前記PSSから予め決定される量だけオフセットされるように調整される、実施形態3の方法。
【0047】
実施形態5:
前記SSSの電力は、前記PSSから2dBオフセットされるように調整される、実施形態4の方法。
【0048】
実施形態6:
前記SSSは、前記PSSの電力が最大電力レベルである場合にのみ、前記PSSの電力からオフセットされる、実施形態3の方法。
【0049】
実施形態7:
SSS電力の前記調整は、ユーザ機器により自律的に行われる、実施形態1の方法。
【0050】
実施形態8:
前記SSSの調整後の前記SSSの電力は、基地局により特定される、実施形態1の方法。
【0051】
実施形態9:
オフセット値を記憶するように構成されるメモリと、
前記メモリと通信関係にあるプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、第1のデバイスツーデバイス(D2D)信号から前記オフセット値の分だけオフセットされるセカンダリ同期信号(SSS)の電力を決定する、ように構成される、
無線デバイス。
【0052】
実施形態10:
電力閾値を記憶するように構成されるメモリと、
前記メモリと通信関係にあるプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、電力閾値及びプライマリ同期信号(PSS)の電力のうちの最小値であるセカンダリ同期信号(SSS)の電力を決定する、ように構成される、
無線デバイス。
【0053】
実施形態11:
第1のデバイスツーデバイス(D2D)信号の電力を決定するように構成される決定モジュールと、
前記第1のD2D信号に基づいて、セカンダリ同期信号(SSS)の電力を調整する、ように構成される調整モジュールと、
を備える無線デバイス。
【0054】
実施形態12:
ネットワークノードにおける、無線デバイスの同期信号の電力を制御するための方法であって、
前記無線デバイスにおいてセカンダリ同期信号(SSS)の電力をオフセットするための電力オフセット、及び前記無線デバイスにおいてプライマリ同期信号(PSS)と比較するための電力閾値、のうちの少なくとも一方を決定することと、
前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの前記少なくとも一方を前記無線デバイスへ送信することと、
を含む方法。
【0055】
実施形態13:
無線デバイスにおいてセカンダリ同期信号(SSS)をオフセットするために決定される電力オフセット、及び前記無線デバイスにおいてプライマリ同期信号(PSS)と比較するために決定される電力閾値、のうちの少なくとも一方を記憶するように構成されるメモリと、
前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの前記少なくとも一方を前記無線デバイスへ送信するように構成される送信機と、
を備えるネットワークノード。
【0056】
実施形態14:
電力オフセット及び電力閾値のうちの少なくとも一方を決定するように構成される決定モジュールであって、前記電力オフセットは無線デバイスにおいてセカンダリ同期信号(SSS)をオフセットするために決定され、前記電力閾値は前記無線デバイスにおいてプライマリ同期信号(PSS)と比較するために決定される、前記決定モジュールと、
決定される前記電力オフセット及び前記電力閾値のうちの前記少なくとも一方を前記無線デバイスへ送信する、ように構成される送信モジュールと、
を備えるネットワークノード。
【0057】
実施形態は、ハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組合せで実現されることができる。ここで説明した方法を遂行するために適合されるいかなる種類のコンピューティングシステム又は他の装置も、ここで説明した機能を実行することに適する。ハードウェアとソフトウェアとの典型的な組合せは、1つ以上の処理要素と、記憶媒体上に記憶されるコンピュータプログラムとを有する特殊化されたコンピュータシステムであってよく、コンピュータプログラムは、ロードされ及び実行された場合に、コンピュータシステムを、ここで説明した方法を遂行するように制御する。実施形態は、ここで説明した方法の実装を可能にする全ての特徴を含むコンピュータプログラムプロダクトに組み込まれることもでき、コンピュータプログラムプロダクトは、コンピューティングシステムにロードされた場合にそれら方法を遂行することができる。記憶媒体とは、任意の揮発性又は不揮発性の記憶デバイスをいう。
【0058】
現在の文脈におけるコンピュータプログラム又はアプリケーションは、情報処理ケイパビリティを有するシステムに、特定の機能を直接的に、又はa)他の言語、コード若しくは表記法への変換、b)異なる実体的形式での再生、のうちのいずれか若しくは双方の後に、実行させることを意図される命令セットの、任意の言語、コード又は表記法での何らかの表現を意味する。
【0059】
本発明はこれまでに具体的に示し及び説明したものへと限定されないことが当業者によって理解されるであろう。加えて、別段の言及が上でなされていない限り、添付図面の全ては等尺ではないことが注記されるべきである。次の特許請求の範囲のスコープから逸脱することなく、上の教示を踏まえて多様な修正及び変形が可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13