特許第6360616号(P6360616)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6360616
(24)【登録日】2018年6月29日
(45)【発行日】2018年7月18日
(54)【発明の名称】衣類乾燥機
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/02 20060101AFI20180709BHJP
   D06F 58/22 20060101ALI20180709BHJP
【FI】
   D06F58/02 K
   D06F58/22
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-503757(P2017-503757)
(86)(22)【出願日】2015年4月20日
(65)【公表番号】特表2017-510416(P2017-510416A)
(43)【公表日】2017年4月13日
(86)【国際出願番号】KR2015003927
(87)【国際公開番号】WO2015163654
(87)【国際公開日】20151029
【審査請求日】2016年10月4日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0047179
(32)【優先日】2014年4月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】シン,ジンヒュク
(72)【発明者】
【氏名】カン,ウチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミンソン
(72)【発明者】
【氏名】キム,スンジュン
【審査官】 村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭49−015988(JP,Y1)
【文献】 特開昭57−142299(JP,A)
【文献】 特開昭60−194250(JP,A)
【文献】 特開2011−172344(JP,A)
【文献】 特開平10−096550(JP,A)
【文献】 特開2008−178602(JP,A)
【文献】 実開昭52−057461(JP,U)
【文献】 特開2003−274523(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0144687(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 58/02
D06F 58/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットと、
前記キャビネットの内部に収容され、乾燥対象物が投入される乾燥ドラムと、
前記乾燥ドラムの内部に熱風を供給する吸入流路と、
前記吸入流路上の所定の地点に配置され、前記吸入流路に流入する空気を高温に加熱する加熱手段と、
前記乾燥ドラムから排出される熱風が流れる排気流路と、
前記排気流路上の所定の一地点に装着され、前記乾燥ドラムの内部の空気を強制流動させる送風装置と、
前記排気流路上の他の一地点に装着されるリントフィルタと、
前記排気流路の一部を形成し、内部に前記リントフィルタを収容するガイドダクトと、
前記乾燥ドラムから吐出される空気が流れるある位置に設置され、前記乾燥ドラムから吐出される空気が前記ガイドダクトにガイドされる前に、異物がフィルタリングされるようにする遮断部材と、を含み、
前記遮断部材は、
横方向に一定間隔離隔して形成される多数の遮断リブと、横方向に延長され、上下方向に一定間隔離隔し、前記多数の遮断リブを連結する多数の区画リブと、を含み、
前記遮断リブそれぞれの一面は、前記乾燥ドラムの左右方向に延長される垂直面から90度より小さい鋭角に傾斜する傾斜面を形成し、
前記傾斜面は、水平面または前記区画リブの上面から90度より小さい鋭角に傾斜することを特徴とする、衣類乾燥機。
【請求項2】
前記遮断リブは、前記傾斜面を含む第1パートと、前記第1パートから所定の曲率でラウンド状に延長される第2パートとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項3】
前記第2パートの外側面と内側面は、同一方向にラウンド状をなし、かつ相互異なる曲率を持ってラウンド状をなすことを特徴とする、請求項に記載の衣類乾燥機。
【請求項4】
前記第2パートの内側面は、前記傾斜面の反対面と連続的につながり、かつ同一方向にラウンド状をなし、
前記第2パートの外側面は、前記傾斜面の端部から所定の曲率でラウンド状をなすことを特徴とする、請求項に記載の衣類乾燥機。
【請求項5】
前記第2パートは、前記送風装置が置かれた方に向かってラウンド状に形成されることを特徴とする、請求項に記載の衣類乾燥機。
【請求項6】
前記多数の区画リブは、前記乾燥ドラムの投入口のエッジ形状に沿ってラウンド状に形成され、
区画リブそれぞれは、前記乾燥ドラムの底側に下方傾斜することを特徴とする、請求項1に記載の衣類乾燥機。
【請求項7】
上下方向に隣接する前記第2パートは、前記区画リブの厚さに該当する間隔に離隔することを特徴とする、請求項に記載の衣類乾燥機。
【請求項8】
上下方向に隣接する前記第1パートは、前記区画リブによって区分され、
前記第2パートは、上下方向に所定の長さに延長される単一体からなることを特徴とする、請求項に記載の衣類乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類乾燥機は、回転するドラムの内部に乾燥対象物が投入された状態で、熱風を乾燥ドラムの内部に供給して、衣類に吸収された水分を除去する家電機器である。ドラムに供給される熱風は、電気抵抗熱またはガス燃料を利用した燃焼熱によって生成され、送風ファンを利用して、前記熱風が乾燥ドラムの内部に供給されるようにする。
【0003】
また、前記衣類乾燥機は、熱風の供給方式に応じて循環式乾燥機と排気式乾燥機に区分される。即ち、前記循環式乾燥機は、乾燥ドラムの内部に供給される熱風が乾燥機の内部で循環しながら加熱と冷却を繰り返す方式の乾燥機であり、前記排気式乾燥機は、乾燥ドラムの内部に供給された熱風が乾燥ドラムを抜け出て、乾燥機の外部に排出される方式の乾燥機である。
【0004】
一方、乾燥過程では、衣類の中に入っている各種の軟性(flexible)及び硬性(rigid)異物が衣類から分離されて、乾燥ドラムの底に落ちるだけではなく衣類に付着しているリント(lint)が分離されて、乾燥ドラムから排出される空気中に浮遊することになる。
【0005】
これによって、前記軟性及び硬性異物が、乾燥ドラムから排出される空気の排出流路に流入すれば、乾燥ファンを損傷させるか、または、ファンの負荷を増加させて、乾燥性能を低下させる原因になる。そして、乾燥過程で発生するリントなどが乾燥ドラムとキャビネットとの間の隙間を通して燃焼装置や電気部品に流入すれば、乾燥機の火災原因にもなる。
【0006】
特に、乾燥ドラムの底に落ちる硬性異物によって、乾燥過程で振動と騒音が発生する問題も発生する。ここで、軟性異物といえば、髪の毛、ゴムバンド、糸、菓子袋、布などが含まれ、硬性異物といえば、綿棒、つまようじ、ヘアピン、ランジェリーワイヤー、留めピン、小型アクセサリ、及びボタンなどが含まれる。
【0007】
従来の乾燥機によれば、乾燥機の内部に異物が投入されれば、 送風機(blower)の前端に異物落下溝を別途に構成しなければならない問題点がある。
【0008】
そして、異物落下溝が形成されれば、異物落下溝に堆積した異物を取り出して捨てることができる構造が必要な短所がある。
【0009】
それだけではなく、重い異物は前記異物落下溝に落下して捕集されるが、つまようじのような軽い異物は異物落下溝に落下せずに送風機に流入して、送風機の破損や送風性能の低下原因になる問題点がある。
【0010】
また、異物が異物落下溝に堆積することで、堆積した異物にリントがかかって一緒に堆積する問題が発生して、空気流動抵抗を顕著に増加させる原因になり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記のような問題を改善するために提案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記のような目的を達成するための本発明の実施例に係る衣類乾燥機は、キャビネットと、前記キャビネットの内部に収容され、乾燥対象物が投入される乾燥ドラムと、前記乾燥ドラムの内部に熱風を供給する吸入流路と、前記吸入流路上の所定の地点に配置され、前記吸入流路に流入する空気を高温に加熱する加熱手段と、前記乾燥ドラムから排出される熱風が流れる排気流路と、前記排気流路上の所定の一地点に装着され、前記乾燥ドラムの内部の空気を強制流動させる送風装置と、前記排気流路上の他の一地点に装着されるリントフィルタと、前記排気流路の一部を形成し、内部に前記リントフィルタを収容するガイドダクトと、前記乾燥ドラムから吐出される空気が前記ガイドダクトにガイドされる前の所定の位置に設置され、前記ガイドダクトにガイドされる空気に含まれた異物をフィルタリングする遮断部材と、を含み、前記遮断部材は、横方向に一定間隔離隔して形成される多数の遮断リブと、横方向に延長され、上下方向に一定間隔離隔し、前記多数の遮断リブを連結する多数の区画リブと、を含み、前記遮断リブそれぞれの一面は、前記乾燥ドラムの左右方向に延長される垂直面から90度より小さい鋭角に傾斜する傾斜面を形成することを特徴とする。
【0013】
他の側面に係る本発明の実施例に係る衣類乾燥機は、キャビネットと、前記キャビネットの内部に収容され、乾燥対象物が投入される乾燥ドラムと、前記乾燥ドラムの内部に熱風を供給する吸入流路と、前記吸入流路上の所定の地点に配置され、前記吸入流路に流入する空気を高温に加熱する加熱手段と、前記乾燥ドラムから排出される熱風が流れる排気流路と、前記排気流路上の所定の一地点に装着され、前記乾燥ドラムの内部の空気を強制流動させる送風装置と、前記排気流路上の他の一地点に装着されるリントフィルタと、前記排気流路の一部を形成し、内部に前記リントフィルタを収容するガイドダクトと、前記乾燥ドラムから吐出される空気が前記ガイドダクトにガイドされる前の所定の位置に設置され、前記ガイドダクトにガイドされる空気に含まれた異物をフィルタリングする遮断部材と、を含み、前記遮断部材は、横方向に一定間隔離隔して形成される多数の遮断リブと、横方向に延長され、上下方向に一定間隔離隔し、前記多数の遮断リブを連結する多数の区画リブと、を含み、前記多数の遮断リブそれぞれは、前記送風装置が置かれた方に向かってラウンド状に延長されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上記のような構成をなす本発明の実施例に係る衣類乾燥機によれば、以下のような効果がある。
【0015】
第一は、異物を捕集するための別途の異物落下溝を乾燥機内部の空気流路上に形成する必要がない長所がある。
【0016】
第二は、異物を捕集するための別途の溝構造が不必要であるため、異物落下溝に堆積した異物を除去するための別途のメンテナンス作業が不必要な長所がある。
【0017】
第三は、流路上にリント以外の軟性または硬性異物が流入することを根本的に遮断することで、異物の堆積によって乾燥機部品が破損する問題が発生しない長所がある。
【0018】
第四は、軟性または硬性異物が空気流路上に投入されないため、乾燥過程で振動及び騒音の発生が減少する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施例に係る遮断部材が備えられた衣類乾燥機の正面斜視図である。
図2】前記衣類乾燥機の背面斜視図である。
図3】本発明の実施例に係る遮断部材の前面を示す斜視図である。
図4】前記遮断部材の背面を示す部分斜視図である。
図5図3のI-Iに沿って切開される縦断面図である。
図6図3のII-IIに沿って切開される遮断部材の横断面図である。
図7】本発明の他の実施例に係る遮断部材の遮断リブの構造を示す部分斜視図である。
図8】本発明の他の実施例に係る遮断部材の構造を示す切開斜視図である。
図9】本発明の他の実施例に係る遮断部材を構成する遮断リブの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、本発明の実施例に係るリントフィルタ洗浄装置が備えられた衣類乾燥機について図面を参照して詳しく説明する。そして、本発明の実施例に係るリントフィルタ洗浄装置が備えられた衣類乾燥機の一例として排気式乾燥機をあげて説明する。しかし、本発明の実施例に係るリントフィルタ洗浄装置は、排気式乾燥機だけではなく循環式乾燥機を含む全ての形態の衣類乾燥機に適用可能であることを明らかにしておく。
【0021】
図1は、本発明の実施例に係る遮断部材が備えられた衣類乾燥機の正面斜視図であり、図2は、前記衣類乾燥機の背面斜視図である。
【0022】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施例に係る遮断部材(blockingmember)が備えられた衣類乾燥機10は、内部に乾燥対象物が投入される乾燥ドラム11と、前記乾燥ドラム11の前面部を支持するフロントキャビネット12、前記フロントキャビネット12の底部に装着される遮断部材30、及び前記乾燥ドラム11の後面部を支持するリアキャビネット13を含むことができる。
【0023】
詳しくは、前記衣類乾燥機10は、前記乾燥ドラム11に供給される空気を吸入する吸入ダクト21と、前記吸入ダクト21と前記乾燥ドラム11の背面に形成された空気流入ホールを連結するリアダクト19、前記フロントキャビネット12の底面に連結され、前記乾燥ドラム11から排出される空気をガイドするガイドダクト15、前記ガイドダクト15の出口端に連結される送風装置16、及び前記送風装置16の出口端に連結される排気ダクト20を更に含むことができる。そして、前記ガイドダクト15の内部にはリントを捕集するリントフィルタ(図示せず)が装着される。
【0024】
一方、前記フロントキャビネット12とリアキャビネット13との間には、ミドルキャビネット(図示せず)が提供され、前記乾燥ドラム11及び前記乾燥ドラム11の下側に配置される各種の部品を覆って保護する。前記ミドルキャビネットは、前記衣類乾燥機10の両側面と上面を定義し、前記ミドルキャビネットの底面には、前記衣類乾燥機10の底部を定義するベースプレート101が提供され、前記ベースプレート101の上に前記部品が装着される。
【0025】
また、前記遮断部材30は、乾燥過程で乾燥対象物に入っていた異物、例えば、銅貨、ボールペンのように大きくて硬い形態の異物やゴムバンドのような軟質の異物が前記ガイドダクト15に吸引されることを防止するために提供される。リントのような異物は、前記ガイドダクト15に流入しても前記リントフィルタでフィルタリングされ、その他の異物、つまり体積のある硬質の異物は、前記遮断部材30から遮断されて前記乾燥ドラム11に残ることになる。万一、リント以外の異物が前記ガイドダクト15に吸引される場合、前記送風装置16が破損し、または排気ダクト20の内部でガタツキ音を発生させることがあるため、前記遮断部材30によって前記異物が前記乾燥ドラム11から抜け出さないようにする必要がある。そして、前記遮断部材30は、前記フロントキャビネット12に着脱可能に結合され、前記遮断部材30は、前記ガイドダクト15と前記乾燥ドラム11の境界部分に装着される。即ち、前記遮断部材30を通過した空気は、前記ガイドダクト15に流れ、前記ガイドダクト15の出口端に装着される前記送風装置16によって前記排気ダクト20にガイドされる。
【0026】
また、前記送風装置16は、ファンモータ(図示せず)と、前記ファンモータの回転軸に連結される送風ファン(図示せず)を含む。前記送風ファンは、ファンハウジングの内部に収容され、前記ファンハウジングの入口端は、前記ガイドダクト15の出口端に連結され、前記ファンハウジングの出口端は前記排気ダクト20に連結される。
【0027】
また、排気式乾燥機の場合、前記吸入ダクト21の入口部にガス燃焼装置22が備えられ、前記吸入ダクト21に吸入される空気を高温に加熱する。そして、電気式乾燥機の場合、前記リアダクト19の内部に電気ヒータが装着され、前記吸入ダクト21に流入する空気が前記乾燥ドラム11の内部に流入する前に高温に加熱する。
【0028】
上記のような構成をなす衣類乾燥機10の乾燥過程について簡略に説明すると、まず、前記フロントキャビネット12に備えられた投入ホール121を介して前記乾燥ドラム11の内部に乾燥対象物を投入する。そして、乾燥開始命令を入力すると、前記送風装置16が作動し、前記吸入ダクト21に流入する空気がガス燃焼装置または電気ヒータによって高温に加熱される。
【0029】
そして、高温に加熱された空気は、前記リアダクト19に沿って前記乾燥ドラム11の後面を介して乾燥ドラム11の内部に流入する。そして、前記乾燥ドラム11の内部に流入する高温乾燥した空気は、前記乾燥対象物を乾燥させながら高温多湿の状態に変わる。そして、高温多湿な空気は、乾燥対象物から発生するリントを含有した状態で、前記遮断部材30を通過して前記ガイドダクト15にガイドされる。
【0030】
この時、リントを除いた軟質または硬質の異物は、前記遮断部材30でフィルタリングされる。そして、前記ガイドダクト15にガイドされる高温多湿な空気中に含まれたリントは、前記ガイドダクト15の内部に装着されたリントフィルタによってフィルタリングされる。そして、前記ガイドダクト15を通過する空気は、前記送風装置16によって前記排気ダクト20にガイドされて乾燥機の外部に排出される。
【0031】
以下では、本発明の実施例に係る遮断部材30の構造と機能について図面を参照して詳しく説明する。
【0032】
図3は、本発明の実施例に係る遮断部材の前面を示す斜視図であり、図4は、前記遮断部材の背面を示す部分斜視図であり、図5は、図3のI-Iに沿って切開される縦断面図である。
【0033】
図3ないし図5を参照すると、本発明の実施例に係る遮断部材30は、前記フロントキャビネット12の投入口121のエッジに沿ってラウンド状に形成されるボディ部31と、前記ボディ部31の内側で左右方向に延長され、上下方向に離隔する多数の区画リブ32、及び隣接する区画リブ32の間に形成され、左右方向に離隔する多数の遮断リブ33を含むことができる。
【0034】
詳しくは、前記遮断部材30は、前記投入口121の下側に配置され、前記投入口121と同一又は類似の曲率でラウンド状に形成される。そして、前記遮断部材30は、L状に折れ曲がる形態を呈し、前記区画リブ32と遮断リブ33は、遮断部材30の垂直面に形成される。
【0035】
また、前記区画リブ32は、前記遮断部材30の左側端付近から右側端付近まで延長され、上下方向に所定間隔離隔した状態で形成される。
【0036】
また、前記遮断リブ33の上面と下面は、隣接する区画リブ32の底面と上面にそれぞれ接するように形成される。そして、区画リブ32それぞれは、図5に示されたように、水平面から下側に所定角度(α)だけ傾斜するように形成されることが良い。具体的に、前記区画リブ32は、前記乾燥ドラム11の内側に向かって延長され、かつ下側に傾斜するように延長される構造をなす。したがって、前記遮断部材30に衝突する異物は前記区画リブ32によって、前記ガイドダクト15にガイドされず、前記乾燥ドラム11の内部に落下することになる。
【0037】
図6は、図3のII−IIに沿って切開される遮断部材の横断面図である。
【0038】
図6を参照すると、本発明の実施例に係る遮断部材30を構成する前記遮断リブ33は、横方向に一定間隔を置いて配置される。
【0039】
詳しくは、前記遮断リブ33は、上下面が隣接する区画リブ32の底面と上面に接する第1パート331と、前記第1パート331から前方にラウンド状に延長される第2パート332で構成される。
【0040】
さらに詳しくは、前記第1パート331の一側面は、図示されたように、前記乾燥ドラム11の左右方向に延長される垂直面から90度より小さい鋭角(θ)に傾斜する傾斜面331bをなす。前記傾斜面331bは、前記乾燥ドラム11が回転する際に乾燥ドラム11の内部で共に回転しながら落下する硬質または軟質の異物(a、b)が衝突した後、反射して再び乾燥ドラム11の内部に落下するように形成される。図示のように、ドラムが白矢印方向に回転する際に前記遮断部材30に衝突した異物は、まず前記傾斜面331bに衝突した後、前記乾燥ドラム11の内部へと跳ね返る。そして、前記第1パート331の他側面はラウンド状に形成される。
【0041】
一方、前記第2パート332は、外側面332bと内側面332aが同一方向にラウンド状をなし、かつ相互異なる曲率でラウンド状に形成される。前記外側面332bは前記傾斜面331bにつながる面を意味し、前記内側面332aは前記傾斜面331bの反対面につながる面を意味する。そして、前記傾斜面331bの反対面、つまり前記第1パート331の他側面は、前記第2パート332の内側面332aと滑らかにつながるようにラウンド状に形成される。例えば、前記第1パート331の他側面と第2パート332の内側面332aは、同一曲率でラウンド状をなすことができる。
【0042】
このように、前記第2パート332が所定の曲率でラウンド状に形成されることで、隣接する遮断リブ33の間に流入する異物(b)が前記遮断部材30を通過できずにフィルタリングされることになる。万一、前記遮断リブ33が前記乾燥ドラム11の前方に直線状に延長される場合、前記異物(b)が前記遮断部材30を容易に通過できる。しかし、前記遮断リブ33がラウンド状に形成されることで、異物の通過可能性を顕著に下げることができる長所がある。
【0043】
また、前記第2パート332は、送風装置16が位置した方向に向かってラウンド状に形成される。本図面と図2に示されたように、前記送風装置16は前記遮断部材30の右側下方に位置する。したがって、前記乾燥ドラム11を通過する空気は、前記ガイドダクト15に沿って右側下方に流れることになる。したがって、流動抵抗を最小化するためには、前記第2パート332が前記送風装置16に向かう方向にラウンド状をなすことが良い。隣接する遮断リブ33を通過する空気の流れは黒矢印のように表示できる。
【0044】
図7は、本発明の他の実施例に係る遮断部材の遮断リブの構造を示す部分斜視図である。
【0045】
図7を参照すると、本実施例に係る遮断部材30は、大部分の構成において上述した実施例に係る遮断部材30と同一であるが、前記遮断リブ33の構造においては少し異なる。
【0046】
詳しく説明すると、本実施例に係る前記遮断リブ33の傾斜面331bは、垂直面を中心に90度より小さい鋭角(θ)に傾斜するとともに水平面または前記区画リブ32の上面から90度より小さい鋭角(β)に傾斜する。上述した実施例の場合、前記遮断リブ33は前記区画リブ32に対して垂直に形成する構造である反面、本実施例に係る遮断リブ33は水平面に対しても所定角度に傾斜する構造であることを特徴とする。その結果、隣接する区画リブ32間の間隔を狭めることができ、その分異物が通過する可能性が低くなる。
【0047】
図8は、本発明の他の実施例に係る遮断部材の構造を示す切開斜視図であり、図9は、本発明の他の実施例に係る遮断部材を構成する遮断リブの斜視図である。
【0048】
図8及び図9を参照すると、本実施例に係る遮断部材30は、上述した実施例とは異なり、上下方向に隣接する遮断リブ33が一体に構成されることを特徴とする。
【0049】
詳しくは、前記遮断部材30が第1パート331と第2パート332からなり、第1パート331の形状と構造及び前記第2パート332の外側面332bと内側面332aが同一方向にラウンド状をなし、かつ相互異なる曲率でラウンド状に形成される点においては上述した実施例と同一である。しかし、上下方向に隣接する多数の第2パート332が一体に形成され、上下方向に延長される1つのリブからなることにおいては上述した実施例と異なる。
【0050】
つまり、前記遮断リブ33の第1パート332には、前記区画リブ32が横方向に通過するための区画リブ通過溝331cが上下方向に一定間隔離隔して形成される。そして、本実施例に係る遮断部材30は、図8に示されたような形態の遮断リブ33が横方向に所定間隔離隔して多数個が配列される構造をなす。そして、横方向に隣接する多数の遮断リブ33と、縦方向に隣接する多数の区画リブ32は、射出成形によって単一体に形成される。
【0051】
このように、前記遮断リブ33の第2パート332が単一体からなることで、乾燥ドラムから吐出される空気が前記送風装置16側に円滑にガイドされる長所がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9