特許第6361013号(P6361013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6361013無線基地局装置、無線通信システム、及び、無線基地局装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6361013
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】無線基地局装置、無線通信システム、及び、無線基地局装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/08 20090101AFI20180712BHJP
   H04W 36/30 20090101ALI20180712BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20180712BHJP
【FI】
   H04W72/08
   H04W36/30
   H04W84/12
【請求項の数】8
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-194042(P2016-194042)
(22)【出願日】2016年9月30日
(65)【公開番号】特開2018-56932(P2018-56932A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2017年12月22日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500112146
【氏名又は名称】サイレックス・テクノロジー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松浦 龍
【審査官】 松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−345193(JP,A)
【文献】 特開2005−057550(JP,A)
【文献】 特開2014−120871(JP,A)
【文献】 特開2015−095838(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線基地局装置であって、
記憶部と、
2つの無線インタフェースと、
前記2つの無線インタフェースのいずれか一方である第一インタフェースを用いて、通信端末と一のチャネルで無線通信を行うとともに、前記一のチャネルの通信状況を取得する無線通信部と、
前記無線通信部による無線通信中に、前記2つの無線インタフェースの他方である第二インタフェースを用いて、前記無線基地局装置の周囲の電波状況を取得し、取得した前記電波状況を前記記憶部に格納する状況取得部と、
前記無線通信部により取得された前記通信状況と、前記記憶部に格納された前記電波状況とに基づいて、前記一のチャネルを用いた無線通信より高い品質の無線通信ができると推定される好適チャネルを決定する決定部と、
前記無線通信部が前記第二インタフェースを用いて前記好適チャネルで前記通信端末と無線通信を行うように制御するとともに、前記無線通信部が前記第二インタフェースを用いた無線通信を行うように制御する場合に、さらに、前記状況取得部が、前記第一インタフェースを用いて電波状況を取得し、取得した前記電波状況を前記記憶部に格納するように制御する制御部
とを備え、
前記決定部は、前記好適チャネルを決定した場合に、さらに、前記第二インタフェースによる前記好適チャネルでの無線通信の開始時刻を決定し、
前記制御部は、前記第二インタフェースによる前記好適チャネルでの無線通信を前記開始時刻に開始させ
さらに、前記無線通信部が前記第二インタフェースを用いた無線通信を行うように制御する場合に、前記一のチャネルにかかる無線通信管理情報(使用チャネルを除く)を前記第二インタフェースに複製し、設定する、
無線基地局装置。
【請求項2】
前記開始時刻は、現行の通信チャネルにおける通信状況がある閾値を下回ったとき、または、前記通信端末との通信が途絶える時間帯のいずれか任意の時刻である、
請求項1記載の無線基地局装置。
【請求項3】
前記無線通信部は、
前記第二インタフェースを用いて前記好適チャネルでの無線通信を行う際には、前記好適チャネルによる無線通信の開始に先立ち、無線通信のチャネルを前記好適チャネルに切り替えることを告知するための告知信号が、無線通信している通信端末に対してユニキャスト送信される
請求項1または2に記載の無線基地局装置。
【請求項4】
前記状況取得部は、前記電波状況を取得する際には、チャネルを変更しながら、前記無線基地局装置が無線通信に使用可能な各チャネルにおいて時間の経過とともに前記電波状況を複数回取得し、
前記決定部は、前記記憶部に格納された複数回取得された前記電波状況から得られる無線通信の帯域占有率が、前記通信状況から得られる無線通信の帯域占有率より小さいことが所定時間以上継続しているチャネルを、前記好適チャネルとして決定する
請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項5】
前記状況取得部は、前記電波状況を取得する際には、チャネルを変更しながら、前記無線基地局装置が無線通信に使用可能な各チャネルにおける周囲の無線通信フレームをキャプチャし、
前記決定部は、前記記憶部に格納された複数回取得された前記無線フレームキャプチャのログから得られる無線通信の状況に基づいて、混雑度の低いチャネルを、前記好適チャネルとして決定する
請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項6】
前記決定部は、さらに、
(a)前記無線通信部により取得された前記通信状況と、前記記憶部に格納された前記電波状況とに基づいて、前記一のチャネルを用いた無線通信より高い品質の無線通信ができると推定される候補チャネルを決定し、(b)前記候補チャネルが、レーダ波が存在し得る周波数帯域に含まれる場合には、前記候補チャネルにおいてレーダ波の存否を、前記状況取得部に監視させ、(c)前記候補チャネルにおいてレーダ波が検知されない場合に前記候補チャネルを好適チャネルとして決定する
請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線基地局装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線基地局装置と、
前記無線基地局装置の前記第一インタフェースを用いる前記無線通信部と前記一のチャネルでの無線通信を行い、前記無線通信部が前記第二インタフェースを用いるように制御された後には、前記第二インタフェースを用いる前記無線通信部と前記好適チャネルでの無線通信を行う前記通信端末とを備える
無線通信システム。
【請求項8】
無線基地局装置の制御方法であって、
前記無線基地局装置は、
記憶部と、
2つの無線インタフェースとを備え、
前記制御方法は、
前記2つの無線インタフェースのいずれか一方である第一インタフェースを用いて、通信端末と一のチャネルで無線通信を行うとともに、前記一のチャネルの通信状況を取得する無線通信ステップと、
前記無線通信ステップでの無線通信中に、前記2つの無線インタフェースの他方である第二インタフェースを用いて、前記無線基地局装置の周囲の電波状況を取得し、取得した前記電波状況を前記記憶部に格納する状況取得ステップと、
前記無線通信ステップで取得された前記通信状況と、前記記憶部に格納された前記電波状況とに基づいて、前記一のチャネルを用いた無線通信より高い品質の無線通信ができると推定される好適チャネルを決定する決定ステップと、
前記第二インタフェースを用いて前記好適チャネルでの無線通信を行う際には、(1)前記好適チャネルによる無線通信の開始時刻に先立ち、無線通信のチャネルを前記好適チャネルに切り替えることを告知するための告知信号を、無線通信している通信端末に対してユニキャスト送信し、(2)前記第一インタフェースが無線通信に用いる前記一のチャネルにかかる無線通信管理情報(使用チャネル情報を除く)を、前記第二インタフェースに複製し、設定するステップと、
前記無線通信ステップで前記第二インタフェースを用いて前記好適チャネルでの前記無線通信を前記開始時刻に開始させる制御ステップとを含む、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局装置、無線通信システム、及び、無線基地局装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無線通信端末(以降、通信端末ともいう)と、当該通信端末と無線通信リンク(以降、通信リンクともいう)を介して通信する無線基地局装置(以降、基地局ともいう)とを用いたWLAN(Wireless Local Area Network)が利用されている。通信端末は、WLANを介して、当該WLANに接続されているネットワーク上の他の通信装置(Webサーバ又はメールサーバなど)と通信することができる。
【0003】
無線通信では、一般に、通信フレームの衝突回避を行うことで通信の成功率を向上させる。しかし、無線通信に用いられる電波の周波数帯域(以降、チャネルともいう)と同じ周波数帯域の外来波があると、無線通信の電波が乱され通信が失敗する。また、通信量が多いと、通信フレームの衝突の可能性が高まり、また、衝突回避のための待ち時間の上昇により、スループットが低下する。よって、無線通信のスループットを高く維持するには、なるべく外来波が少なく、また、他の通信端末による通信が少ないチャネルを選択することが望ましい。
【0004】
特許文献1は、2つの無線インタフェースを搭載する基地局と通信端末との通信方法を開示する。この技術によれば、2つの無線インタフェースのうちの一方により通信データを送受信し、他方により通信データの復号鍵を送信する。これにより、通信量の低下を抑制しながら暗号化通信を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−060443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、外来波又は他の通信端末が少ない等、品質が高い無線通信ができるチャネルを選択するには、専用の機材及び無線通信の知識が必要である。また、無線通信の状況が数時間又は数日というような周期で動的に変化することもあり得る。このような状況の変化の態様を分析した上で、品質が高い無線通信ができるチャネルを決定することは現実的には困難である。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定する無線基地局装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る無線基地局装置は、記憶部と、2つの無線インタフェースと、2つの無線インタフェースのいずれか一方である第一インタフェースを用いて、通信端末と一のチャネルで無線通信を行うとともに、一のチャネルの通信状況を取得する無線通信部と、無線通信部による無線通信中に、2つの無線インタフェースの他方である第二インタフェースを用いて、無線基地局装置の周囲の電波状況を取得し、取得した電波状況を記憶部に格納する状況取得部と、無線通信部により取得された通信状況と、記憶部に格納された電波状況とに基づいて、一のチャネルを用いた無線通信より高い品質の無線通信ができると推定される好適チャネルを決定する決定部と、無線通信部が第二インタフェースを用いて好適チャネルで通信端末と無線通信を行うように制御するとともに、無線通信部が第二インタフェースを用いた無線通信を行うように制御する場合に、さらに、状況取得部が、第一インタフェースを用いて電波状況を取得し、取得した電波状況を記憶部に格納するように制御する制御部とを備え、決定部は、好適チャネルを決定した場合に、さらに、第二インタフェースによる好適チャネルでの無線通信の開始時刻を決定し、制御部は、第二インタフェースによる好適チャネルでの無線通信を開始時刻に開始させる。
【0009】
これによれば、無線基地局装置は、1つの無線インタフェースで通信端末との無線通信を行いながら、この無線通信に使用していないもう1つの無線インタフェースを用いて周囲の電波状況を取得する。そして、取得した電波状況に基づいて好適チャネルが定められた場合には、当該通信端末との無線通信を好適チャネルで行うようにチャネル切り替えを行うことができる。また、通信端末がチャネル切り替えを行う時には、無線通信を行っているチャネルで動作する無線インタフェースと、好適チャネルで動作する無線インタフェースとの両方が存在している状態であるので、チャネル切り替えに伴う無線通信の断時間を極力短くすることができる。よって、無線基地局装置は、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定することができ、さらに無線通信の使用目的に応じて通信端末との無線通信が少ない時間帯などに、好適チャネルへのチャネル切り替えを行うことができる。これにより、チャネル切り替えに伴う無線通信の断時間が与える影響を抑えることができる。
【0010】
また、無線通信部が第二インタフェースを用いた無線通信を行うように制御する場合に、第一インタフェースが無線通信に用いる一のチャネルにかかる無線通信管理情報(使用チャネルを除く)が第二インタフェースに複製され、設定される。
【0011】
これによれば、無線基地局装置は、2つのインタフェースにおける通信は、通信チャネルを除いて全く同一のパラメータを使用するので、無線端末との無線通信断時間を極小に抑えることができる。
【0012】
また、無線通信部は、第二インタフェースを用いて好適チャネルでの無線通信を行う際には、好適チャネルによる無線通信の開始に先立ち、無線通信のチャネルを好適チャネルに切り替えることを告知するための告知信号が、無線通信している通信端末に対してユニキャスト送信される。
【0013】
これによれば、無線基地局装置は、チャネル変更の告知を確実に無線端末側に行うことができる
【0014】
また、状況取得部は、電波状況を取得する際には、チャネルを変更しながら、無線基地局装置が無線通信に使用可能な各チャネルにおいて時間の経過とともに電波状況を複数回取得し、決定部は、記憶部に格納された複数回取得された電波状況から得られる無線通信の帯域占有率が、通信状況から得られる無線通信の帯域占有率より小さいことが所定時間以上継続しているチャネルを、好適チャネルとして決定する。
【0015】
これによれば、無線基地局装置は、無線通信に使用していない方の無線インタフェースにより、使用可能な各チャネルの電波状況を継続的に取得することができる。そして、無線基地局装置は、例えば数時間又は数日というように比較的長い時間をかけて取得された電波状況と、無線通信の通信状況とに基づいて、適切に好適チャネルを決定することができる。
【0016】
また、状況取得部は、電波状況を取得する際には、チャネルを変更しながら、無線基地局装置が無線通信に使用可能な各チャネルにおける周囲のフレームをキャプチャし、決定部は、記憶部に格納された複数回取得されたフレームキャプチャのログから得られる無線通信の状況に基づいて、混雑度の低いチャネルを、好適チャネルとして決定する。
【0017】
これによれば、無線基地局装置は、無線通信に使用していない方の無線インタフェースにより、使用可能な各チャネルの電波状況を継続的に取得することができる。そして、無線基地局装置は、例えば数時間又は数日というように比較的長い時間をかけて取得された電波状況と、無線通信の通信状況とに基づいて、適切に好適チャネルを決定することができる。
【0018】
また、前記決定部は、さらに、(a)前記無線通信部により取得された前記通信状況と、前記記憶部に格納された前記電波状況とに基づいて、前記一のチャネルを用いた無線通信より高い品質の無線通信ができると推定される候補チャネルを決定し、(b)前記候補チャネルが、レーダ波が存在し得る周波数帯域に含まれる場合には、前記候補チャネルにおいてレーダ波の存否を、前記状況取得部に監視させ、(c)前記候補チャネルにおいてレーダ波が検知されない場合に前記候補チャネルを好適チャネルとして決定する。
【0019】
これによれば、無線基地局装置は、気象レーダ波が存在し得る周波数帯域に含まれるチャネルを好適チャネルとして使用する際にも、2つの無線インタフェースを用いて適切に好適チャネルを決定し、チャネル切り替えに伴う無線通信の断時間を極力短くすることができる。
【0020】
また、本発明の一態様に係る無線通信システムは、上記の無線基地局装置と、前記無線基地局装置の前記第一インタフェースを用いる前記無線通信部と前記一のチャネルでの無線通信を行い、前記無線通信部が前記第二インタフェースを用いるように制御された後には、前記第二インタフェースを用いる前記無線通信部と前記好適チャネルでの無線通信を行う前記通信端末とを備える。
【0021】
これによれば、無線通信システムは、上記の無線基地局装置と同様の効果を奏する。
【0022】
また、本発明の一態様に係る無線基地局装置の制御方法は、無線基地局装置の制御方法であって、前記無線基地局装置は、記憶部と、2つの無線インタフェースとを備え、前記制御方法は、前記2つの無線インタフェースのいずれか一方である第一インタフェースを用いて、通信端末と一のチャネルで無線通信を行うとともに、前記一のチャネルの通信状況を取得する無線通信ステップと、前記無線通信ステップでの無線通信中に、前記2つの無線インタフェースの他方である第二インタフェースを用いて、前記無線基地局装置の周囲の電波状況を取得し、取得した前記電波状況を前記記憶部に格納する状況取得ステップと、前記無線通信ステップで取得された前記通信状況と、前記記憶部に格納された前記電波状況とに基づいて、前記一のチャネルを用いた無線通信より高い品質の無線通信ができると推定される好適チャネルを決定する決定ステップと、第二インタフェースを用いて好適チャネルでの無線通信を行う際には、(1)好適チャネルによる無線通信の開始に先立ち、無線通信のチャネルを好適チャネルに切り替えることを告知するための告知信号を、無線通信している通信端末に対してユニキャスト送信し、(2)第一インタフェースが無線通信に用いる一のチャネルにかかる無線通信管理情報(使用チャネル情報を除く)を、第二インタフェースを用いた無線通信を行うために設定するステップと、前記無線通信ステップで前記第二インタフェースを用いて前記好適チャネルで前記通信端末と無線通信を行うように制御する制御ステップとを含む。
【0023】
これによれば、無線基地局装置は、上記の無線基地局装置と同様の効果を奏する。
【0024】
なお、本発明は、装置として実現できるだけでなく、その装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したり、それらステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体として実現したり、そのプログラムを示す情報、データ又は信号として実現したりすることもできる。そして、それらプログラム、情報、データ及び信号は、インターネット等の通信ネットワークを介して配信してもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る無線基地局装置は、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、実施の形態1に係る基地局を含む無線通信システムの構成図である。
図2図2は、実施の形態1に係る基地局のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態1に係る基地局の機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、実施の形態1に係る状況取得部が取得する電波状況の一例である帯域占有率の説明図である。
図5図5は、実施の形態1に係る状況取得部が取得する電波状況の一例であるフレームキャプチャログの説明図である。
図6図6は、実施の形態1に係るフレームキャプチャログの解析結果の一例の説明図である。
図7図7は、実施の形態1に係る基地局の処理を示すフロー図である。
図8図8は、実施の形態1に係る無線通信システムにおける接続切り替えの方法を示すシーケンス図である。
図9図9は、実施の形態2に係る基地局のハードウェア構成を示すブロック図である。
図10図10は、実施の形態2に係る基地局の機能構成を示すブロック図である。
図11図11は、実施の形態2に係る基地局の処理を示すフロー図である。
図12図12は、実施の形態2に係る無線通信システムにおける接続切り替えの方法を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0028】
以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
【0029】
なお、同一の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0030】
(実施の形態1)
本実施の形態において、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定することができる無線基地局装置及び無線通信システムについて説明する。なお、本実施の形態における無線通信システムにおいて、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定した後には、任意のタイミングから、決定したチャネルが無線基地局装置と通信端末との無線通信に使用される。また、通信端末が対応している場合には、より高い品質で無線通信可能なチャネルへのチャネル切り替えに伴う通信断時間をより短く、あるいはまったく通信断を生じさせないようにすることも可能である。
【0031】
図1は、本実施の形態に係る基地局10を含む無線通信システム1の構成図である。
【0032】
図1に示されるように、無線通信システム1は、基地局10と、通信端末20とを備える。無線通信システム1は、LAN30(Local Area Network)及びネットワーク40に接続されている。
【0033】
基地局10は、通信端末20と無線通信を行う無線基地局装置である。基地局10は、無線インタフェースを備えており、無線通信可能エリアに存在する通信端末20との間で通信リンクを確立し、無線通信を行う。また、基地局10は、LAN30と接続されており、無線通信に用いられる通信フレーム(通信パケット)の宛先に応じて、当該通信フレームを当該宛先に向けて転送する。なお、無線通信は、例えば、IEEE802.11a、b、g、n規格などに適合する無線LANにより実現される。
【0034】
基地局10は、2つの無線インタフェースW1及びW2を備えており、これらを適切に用いて、より高い品質で無線通信可能なチャネルを発見し、発見したチャネルで通信端末20との無線通信を行う。2つの無線インタフェースW1及びW2の使用方法などは、後で詳細に説明する。
【0035】
通信端末20は、無線インタフェースを有する無線通信端末である。通信端末20は、基地局10が有する無線インタフェースW1又はW2のいずれかと通信リンクを確立し、無線通信を行う。通信端末20は、基地局10を介して、LAN30又はネットワーク40に接続された他の通信装置(不図示)と通信することができる。
【0036】
LAN30は、基地局10及びネットワーク40に接続された通信ネットワーク(ローカルエリアネットワーク)である。LAN30は、例えば、IEEE802.3規格などに適合する有線LANにより実現される。
【0037】
ネットワーク40は、LAN30に接続された外部の通信ネットワークである。ネットワークは、例えば、通信事業者内のアクセスネットワーク、又は、インターネットなどに相当する。
【0038】
このように構成された無線通信システム1における基地局10のハードウェア構成及び機能構成について説明する。
【0039】
図2は、本実施の形態に係る基地局10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0040】
図2に示されるように、基地局10は、CPU101(Central Processing Unit)と、ROM102(Read Only Memory)と、メインメモリ103と、ストレージ104と、無線インタフェースW1及びW2とを備える。
【0041】
CPU101は、ROM102又はストレージ104等に記憶された制御プログラムを実行するプロセッサである。
【0042】
ROM102は、制御プログラム等を保持する読み出し専用記憶領域である。
【0043】
メインメモリ103は、CPU101が制御プログラムを実行するときに使用するワークエリアとして用いられる揮発性の記憶領域である。
【0044】
ストレージ104は、制御プログラム、及び、コンテンツなどを保持する不揮発性の記憶領域である。
【0045】
無線インタフェースW1は、通信端末20との間で通信リンクを確立し、無線通信を行う無線通信インタフェースである。無線インタフェースW1は、例えば、IEEE802.11a、b、g、n規格等に適合する無線LANの通信インタフェースであり、無線通信信号の生成回路及びアンテナ等を有する。無線インタフェースW1は、後述するように、無線通信のための通信用インタフェース、又は、基地局10の周囲の電波状況を取得するための監視用インタフェースとして用いられる。無線インタフェースW1には、所定のSSID(Service Set Identifier)、BSSID(Basic Service Set Identifier)が設定される。
【0046】
無線インタフェースW2は、無線インタフェースW1と同じハードウェア構成を有する無線通信インタフェースであり、無線インタフェースW1と同様の用途で用いられる。無線インタフェースW2は、無線インタフェースW1とは独立に動作する。無線インタフェースW2には、無線インタフェースW1と同一のSSID、BSSIDが設定される。
【0047】
なお、無線インタフェースW1のアンテナと無線インタフェースW2のアンテナとは、1つの基地局10の筺体に備えられ、例えば10cm程度の間隔をあけて配置される。
【0048】
図3は、本実施の形態に係る基地局10の機能構成を示すブロック図である。
【0049】
図3に示されるように、基地局10は、無線通信部111と、通信用インタフェース112と、状況取得部113と、監視用インタフェース114と、記憶部115と、決定部116と、制御部117とを備える。
【0050】
無線通信部111は、通信端末20との無線通信を行う処理部である。具体的には、無線通信部111は、通信用インタフェース112により通信端末20と通信リンクを確立し、確立した通信リンクを通じて通信端末20との間で通信フレームの送受信を行う。通信用インタフェース112には、動的に、無線インタフェースW1及びW2のいずれか一方、又は、両方が用いられる。無線通信部111が無線インタフェースW1及びW2のどちらをどのタイミングで通信用インタフェース112として用いるかは、決定部117により決定される。無線通信部111は、CPU101、ROM102及びメインメモリ103等(以降、CPU101等ともいう)により実現される。
【0051】
また、無線通信部111は、通信用インタフェース112が無線通信に使用しているチャネル(以降、「通信チャネル」ともいう)の通信状況を決定部116に提供する。上記通信状況とは、通信チャネルにおける無線通信の帯域占有率、及び、通信用インタフェース112により送受信(送信及び受信の少なくとも一方)されたフレーム数等を含む情報である。
【0052】
また、通信端末20との無線通信に用いるチャネルの変更は、無線インタフェースW1及びW2のうち、無線通信部111が通信用インタフェース112として使用している一方の無線インタフェースから他方の無線インタフェース(チャネルは互いに異なる)に、通信端末20が接続切り替えを行うことで実現される。後述するように、両方の無線インタフェースにかかる無線通信管理情報がチャネルを除いて同じとすれば、通信端末からは、チャネルのみを変更すると認識される。このとき、接続切り替えの前に上記他方の無線インタフェースを、より高い品質で無線通信可能なチャネルに設定しておくようにすれば、当該接続切り替えにより、そのチャネルで無線通信することができるようになる。
【0053】
また、上記チャネルの変更は、無線通信部111が通信用インタフェース112として使用している一方の無線インタフェースの動作(例えば電波の送信)を停止させることで、通信端末20が自発的に他の無線インタフェースを探索することによって実現されてもよい。また、上記チャネルの変更は、無線通信部111がチャネル切り替えのための告知信号を通信端末20に対して送信し、通信端末20が上記告知信号を受信したことを契機として行ってもよい。上記告知信号は、例えば、IEEE802.11h規格により定められたCSA(Channel Switch Announcement)やIEEE802.11規格により定められたスペクトラムマネージメントアクションを含むフレームフォーマットであるAction FrameにCSAを含める(以後、Action Frame CSAとも呼)ことができる。特に、基地局10は、Action Frame CSAにより、通信端末20との間をユニキャスト通信で、変更先チャネルを告知することが好ましい。このようにすれば、ビーコンに含まれて送信されるCSA(IEEE802.11h規格により定められたCSA)と比べ、変更先チャネルが通信端末2に確実に通知され得る。の中継装置に1台であるが、1つの中継装置に複数の表示装置が接続され、複数のクライアント装置はそれぞれ別々の表示装置を切り替えて利用してもよい。
【0054】
通信用インタフェース112は、無線通信部111により用いられ、通信端末20との通信リンクを確立及び維持する無線インタフェースである。無線インタフェースW1及びW2のいずれか一方、又は、両方が、制御部117による制御に基づいて、動的に通信用インタフェース112として用いられる。
【0055】
また、通信用インタフェース112は、基地局10に接続している複数の通信端末の無線接続に必要な管理情報(以後、無線通信管理情報とも呼び)を記憶する。ここで、無線接続に必要な管理情報とは、認証や暗号に関する各通信端末の管理情報や基地局10と各通信端末のドライバ間で必要になる管理情報などである。無線通信管理情報をもとに、基地局10と通信端末20は互いの間で無線通信を行う。通信用インタフェース112は、無線インタフェースW1及びW2のいずれかとストレージ104の一部などにより実現される。
【0056】
状況取得部113は、無線通信部111による無線通信中に、基地局10の周囲の電波状況を取得し、取得した電波状況を記憶部115に格納する処理部である。具体的には、状況取得部113は、監視用インタフェース114により、チャネルを変更しながら、無線通信に使用可能な各チャネルにおいて時間の経過とともに電波状況を複数回取得する。例えば、状況取得部113は、無線通信に使用可能なチャネルの1つにおいて電波状況を500msec間取得した後、無線通信に使用可能な別のチャネルにおいて同じように電波状況を取得する。これを無線通信に使用可能なすべてのチャネルにおいて行うことで、無線通信に使用可能な各チャネルの電波状況を取得する。また、状況取得部113は、上記の電波状況の取得を繰り返し行うことで、長時間(例えば、数時間、数日、又は、それ以上)にわたる、無線通信に使用可能なすべてのチャネルにおける電波状況を記憶部115に格納する。
【0057】
状況取得部113が取得する電波状況は、例えば、チャネルごとの帯域占有率、フレームキャプチャログ、外来ノイズのノイズフロア値、又は、自身の通信を阻害し得る通信の検出などである。ここで、自身の通信を阻害し得る通信とは、例えば、遅延を招くノイズやIEEE802.11acなどの複数チャネルを束ねるような通信である。このような通信は、遅延を極力抑えることが求められるアプリケーション下で、無線通信システム1を運用させたい場合に弊害となる。監視用インタフェース114には、動的に、無線インタフェースW1及びW2のいずれか一方が用いられる。なお、状況取得部113が無線インタフェースW1及びW2のどちらをどのタイミングで監視用インタフェース114として用いるかについては、決定部116により決定され、その具体的タイミングは全く任意である。例えば、より良好な通信チャネルを見出したとき即時に切り替えてもよいし、現行の通信チャネルにおける通信状況がある閾値を下回ったときに切り替えてもよい。あるいは、夜間など各端末との通信が途絶える時間帯に切替時刻を予約しておくことも考えられる。これにより、チャネル切り替えに伴う無線通信の断時間が与える影響を抑えることができるからである。状況取得部113は、CPU101等により実現される。
【0058】
監視用インタフェース114は、状況取得部113により用いられ、基地局10の周囲の電波状況を取得する無線インタフェースである。無線インタフェースW1及びW2のいずれか一方が、制御部117による制御に基づいて、動的に監視用インタフェース114として用いられる。
【0059】
記憶部115は、基地局10の周囲の電波状況が状況履歴121として格納される記憶装置である。状況履歴121は、状況取得部113が取得した電波状況が時系列データとして格納される履歴データであり、決定部116により読み出され利用される。
記憶部115は、ストレージ104により実現される。
【0060】
決定部116は、無線通信部111により取得された通信状況と、記憶部115に格納された電波状況(状況履歴121)とに基づいて、通信チャネルでの無線通信より高い品質の無線通信ができると推定されるチャネルである好適チャネルを決定する。具体的には、決定部116は、無線通信部111から通信チャネルの通信状況を取得する。また、決定部116は、記憶部115に格納された電波状況(状況履歴121)である、無線インタフェースW1及びW2が使用可能なチャネルそれぞれについての帯域占有率又は無線フレームのキャプチャログ(以降、「キャプチャログ」ともいう)を、記憶部115から読み出すことで取得する。そして、上記通信状況及び上記電波状況に基づいて、より高い品質の無線通信ができると推定されるチャネルである好適チャネルを決定する。具体的な決定方法については、後で詳しく説明する。
【0061】
制御部117は、無線通信部111及び状況取得部113のそれぞれが使用する無線インタフェースを制御する処理部である。具体的には、制御部117は、決定部116が好適チャネルを決定した場合に、監視用インタフェース114を、上記好適チャネルでの無線通信を行う新たな通信用インタフェース112として動作させるように制御する。また、制御部117は、上記場合に、通信用インタフェース112として使用されていた無線インタフェースを、新たに監視用インタフェース114として動作させるように制御する。さらに、制御部117は、決定部116が好適チャネルを決定し、チャネル切り替えの時刻が到来した場合に、通信用インタフェース112に記憶された無線通信管理情報(通信用インタフェース112を通じて取得された)を監視用インタフェース114に複製し記憶させ、監視用インタフェースとしての機能を停止して通信用インタフェースとしての動作を開始する準備を始める。
【0062】
また、制御部117は、決定部116が好適チャネルとともに開始時刻を決定した場合には、この開始時刻に、新たな通信用インタフェース112の動作を開始させるように制御する。
【0063】
次に、状況取得部113が取得する電波状況について、2つの具体例を示しながら説明する。第一の具体例は、チャネルごとの帯域占有率であり、第二の具体例は、キャプチャログである。
【0064】
図4は、本実施の形態に係る状況取得部113が取得する電波状況の一例である帯域占有率の説明図である。図4の(a)、(b)及び(c)は、それぞれ異なる時刻における帯域占有率を、チャネルごとに示したグラフである。
【0065】
例えば、図4の(a)に示されるグラフは、チャネル1の帯域占有率が約83%、チャネル2の帯域占有率が約61%、というように、チャネルの帯域占有率を示している。このグラフから、チャネル1及び8周辺のチャネルの帯域占有率が比較的高く、チャネル4及び11周辺のチャネルが比較的帯域占有率が低いと判断される。
【0066】
図4の(b)及び(c)のそれぞれのグラフからも、上記と同様の考え方で、帯域占有率が比較的低いチャネル又は高いチャネルが判断される。
【0067】
決定部116は、図4に示される帯域占有率を用いて、以下のように好適チャネルを決定する。例えば、所定時間内に時間間隔を隔てて3回取得された各チャネルの帯域占有率が、図4の(a)、(b)及び(c)であり、通信用インタフェース112の通信チャネルの帯域占有率が約30%であるとする。このとき、図4の(a)、(b)及び(c)から、決定部116は、帯域占有率が所定時間内において継続的に30%以下であるチャネルを判定する。判定の結果、決定部116は、帯域占有率が継続的に30%以下であるチャネルとしてチャネル11を選択し、好適チャネルをチャネル11と決定する。
【0068】
図5は、本実施の形態に係る状況取得部113が取得する電波状況の一例であるキャプチャログの説明図である。
【0069】
図5に示されるキャプチャログは、監視用インタフェース114が取得する複数の通信フレームに関する情報を示したものであり、複数の通信フレームのそれぞれについて、時刻501、送信元アドレス502、宛先アドレス503、通信チャネル504、及び、フレーム長505の各情報を含む。
【0070】
時刻501は、監視用インタフェース114が当該通信フレームを取得した時刻を示す情報である。時刻501は、上記時刻を絶対的に示すものでもよいし、上記時刻を相対的に示すものであってもよい。時刻501は、例えば、キャプチャログ上の最も古い通信フレームの時刻を基準とし、基準とした最も古い通信フレームの時刻から当該通信フレームの受信時刻までの時間、つまり、基準とした時刻からの相対的な時刻とする。なお、時刻501が計測される際の時刻の最小単位は、1マイクロ秒〜1ミリ秒程度である。
【0071】
送信元アドレス502は、当該通信フレームの送信元MACアドレスを示す情報である。図4において、「MAC(A1)」等は、基地局A1(不図示)のMACアドレスを意味し、また、「MAC(S1)」等は、通信端末S1(不図示)のMACアドレスを意味する。なお、MACアドレスは、一般に、12桁の16進数で、「11:22:33:aa:bb:cc」というように表現されるものである。
【0072】
宛先アドレス503は、当該通信フレームの宛先MACアドレスを示す情報である。記載されている内容については、送信元アドレス502についてのものと同様である。
【0073】
通信チャネル504は、当該通信フレームが取得されたチャネルを示す情報である。
【0074】
フレーム長505は、当該通信フレームのフレーム長を示す情報である。
【0075】
決定部116は、図5に示されるキャプチャログを解析することで、以下のように好適チャネルを決定する。
【0076】
図6は、本実施の形態に係るキャプチャログの解析結果の一例の説明図である。
【0077】
図6に示されるように、キャプチャログの解析結果には、各チャネルにおいて通信を行っている端末数601及び基地局数602、各チャネルで通信されている通信フレーム数603及び通信データ量604(単位は例えば[kbps])が含まれる。
【0078】
端末数601及び基地局数602の算出方法を以下に説明する。以下の説明において、アドレスとは、MACアドレスを意味する。
【0079】
キャプチャログに含まれる送信元アドレス502及び宛先アドレス503からは、当該アドレスが端末のアドレスであるか、又は、基地局のアドレスであるかはわからない。そこで、決定部116は、当該アドレスが端末又は基地局のアドレスであることを知るために、キャプチャログにおける複数の通信フレームにおいて、各通信フレームの送信元アドレス502と宛先アドレス503とをペアとして対応付けて保持し、この対応付けに基づいてアドレスが端末のものであるか基地局のものであるかを判断する。具体的には、決定部116は、ペアの一方に含まれる頻度が比較的高いアドレスを基地局のアドレスであると判定する。この方法は、基地局10がLAN30に接続されている他の通信装置と通信端末20との間でやりとりされる通信フレームを相互に転送するので、基地局のアドレスが上記ペアの一方に含まれる頻度が自ずと高くなることを利用した方法である。
【0080】
なお、上記において、頻度が高いか否かを判定する際には、当該頻度と所定値とを比較した結果に基づいて判定してもよい。また、頻度の分布に基づいて基地局とその他の通信装置を区別できる適切な値を上記所定値として定めてもよい。
【0081】
なお、基地局又は端末のアドレスとして予め定められたアドレスがある場合には、そのアドレスを用いて、アドレスが基地局のものであるか端末のものであるかを判断してもよい。
【0082】
通信フレーム数603及び通信データ量604の算出方法を以下に説明する。
【0083】
通信フレーム数603は、キャプチャログにおいて特定のチャネルから取得した通信フレームの数として得られる。また、通信データ量604は、キャプチャログから特定のチャネルから取得したフレームだけを抽出した上で、各フレームの送受信時刻(時刻501)と、フレーム長505とに基づいて、単位時間当たりの通信データ量を算出することで得られる。
【0084】
決定部116は、端末数601、基地局数602、通信フレーム数603、又は、通信データ量604が所定値以下であるチャネルを混雑度が低いチャネルと判定する。そして、決定部116は、判定の結果として得られるチャネルを好適チャネルとして決定する。なお、好適チャネルを決定する際に、端末数601、基地局数602、通信フレーム数603及び通信データ量604から混雑度を総合的に評価して用いてもよいし、これらのうちの予め定められたいずれか1つ以上の解析結果を用いてもよい。また、上記で帯域占有率を用いて決定される好適チャネルが複数ある場合には、端末数601などを考慮して好適チャネルを絞り込むことも有効である。
【0085】
以上のように構成された基地局10の動作について以下で説明する。
【0086】
図7は、本実施の形態に係る基地局10の処理を示すフロー図である。
【0087】
通信端末20が通信用インタフェース112としての無線インタフェースW1との間で通信リンクを確立している状態で、基地局10が以降の処理を行うことで、通信端末20が無線インタフェースW2との通信リンクを確立した状態になる。
【0088】
ステップS101において、決定部116は、無線通信部111から通信チャネルの通信状況を取得する。
【0089】
ステップS102において、決定部116は、記憶部115から、基地局10の周囲の電波状況として状況履歴121を取得する。
【0090】
ステップS103において、決定部116は、ステップS101で取得した通信状況と、ステップS102で取得した電波状況とを用いて、好適チャネルを決定し、その好適チャネルへの切り替えの当否、および切り替えのタイミングを決定する。
【0091】
ステップS104において、チャネル切り替えのタイミングが到来すると、切り替えに先立ち、制御部117は、通信用インタフェース112で使用中(記憶している)の無線通信管理情報を監視用インタフェース114に複製し記憶させる。前述のとおり、チャネル切り替えのタイミングは任意である。
【0092】
ステップS105において、制御部117は、監視用インタフェース114として使用されている無線インタフェースW2を、無線通信部111が新たな通信用インタフェース112として使用できるように制御する。具体的には、無線インタフェースW2を通信用インタフェースとしてリセットして、ステップS103で決定された好適チャネルを設定し、さらにステップS104で監視用インタフェース114に記憶された通信用インタフェース112の無線通信管理情報を設定する。
【0093】
ステップS106において、無線通信部111は、通信チャネルから好適チャネルへのチャネル切り替えのための告知信号として好適チャネルを含むAction Frame CSAを通信端末20にユニキャスト送信する。
【0094】
ステップS107において、通信端末20が、無線インタフェースW1から無線インタフェースW2へ、通信リンクの接続切り替えを行う。接続切り替えは、ステップS106のAction Frame CSAによる好適チャネルの情報と無線インタフェースW2に記憶された無線通信管理情報によって、通信端末20が無線インタフェースW1との通信リンクを切断することなく、無線インタフェースW2との通信リンクを確立することで行われる。つまり、無線接続のために必要な通信端末20の無線通信管理情報を参照でき、実質チャネル変更を行うだけで、接続切り替え前の通信リンクを引き継げるのである。通常、接続切り替えは、一度、通信リンクが切断され、新たな通信リンクを確立する必要がある。また、通常のハンドオーバ技術(高速ハンドオーバ技術ではない従来のハンドオーバ技術)によれば、接続先の基地局の探索のためにチャネルをスキャンする時間(数秒程度、より具体的には、1〜3秒程度)に加え、通信端末20が無線インタフェースW2との通信リンクの接続に必要な認証等のための200msec程度の時間を要する。
【0095】
ステップS108において、接続しているすべての通信端末が新たな通信チャネルに切り替えられたことを確認した後、無線インタフェースW2が無線インタフェースW1に対して切り替え完了を通知する。
【0096】
ステップS109において、制御部117は、通信用インタフェース112として使用されている無線インタフェースW1を、状況取得部113が新たな監視用インタフェース114として使用するように制御する。すなわち、ステップS104からS109までの間、2つのモジュールは異なるチャネルで併存して通信用インタフェースとして動作していることとなる。
【0097】
以上の一連の処理により、基地局10が高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定し、決定されたチャネルにおいて基地局10と通信端末20とが通信リンクを切断する事なく、無線通信を行うことができる。
【0098】
図8は、本実施の形態に係る無線通信システム1における接続切り替えの方法を示すシーケンス図である。図7で説明した処理については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0099】
最初、通信端末20がどの無線インタフェースとも通信リンクを確立していない状態であり、基地局10は、通信用インタフェース112として無線インタフェースW1を使用しているとする。
【0100】
通信端末20が基地局10(無線インタフェースW1)との通信リンクを確立する際には、まず、通信端末20によるチャネルのスキャンが行われる。チャネルのスキャンには、一般に、数秒程度、より具体的には、1〜3秒程度の時間を要する。また、チャネルのスキャン後に、通信端末20と無線インタフェースW1との間での認証(Authentication)、接続(Association)及び鍵情報の交換(4−way handshake)が行われる。これらのやりとりには、一般に、200msec程度の時間を要する。このやりとりの後に、通信端末20と基地局10との無線通信が可能となる。
【0101】
この後、無線インタフェースは監視用インタフェースをとして各チャネルの状況を監視した結果、好適チャネルが決定され(ステップ103)、好適チャネルに切り替える処理(ステップS104)を行うタイミングが到来すると、制御部117から通信端末20へ好適チャネルを含むAction FrameCSAが送信される(ステップS106)。通信端末20は、これを受信すると、チャネルを変更する(ステップS107)。
【0102】
無線インタフェースW2が通信用インタフェース112として使用開始されると、通信端末20は、使用チャネルをActionFrameCSAに含まれた好適チャネルに切り替える。
【0103】
通信端末が無線インタフェースW2との通信リンクを確立した後、無線インタフェースW2から無線インタフェースW1に、切り替え完了が通知される。この通知に基づいて、状況取得部113は、新たに無線インタフェースW1を監視用インタフェース114として使用して基地局10の周囲の電波状況の取得を行う。
【0104】
なお、新たに無線インタフェースW1を監視用インタフェース114として使用した場合、状況取得部113は、取得した電波状況の履歴を引続き状況履歴121に格納する。このようにすることで、状況履歴121上の履歴データの欠落期間を短くすることができる。
【0105】
なお、基地局10が2つの無線インタフェースW1及びW2を1つの基地局10が搭載していることで、以下のような利点を有する。
【0106】
第一に、チャネル切り替えの際に、無線インタフェースのアンテナの物理的な位置の変化が小さく、チャネル切り替えに伴う通信特性の変化が小さく抑えられるという利点がある。通常の使用状態において、基地局10と通信端末20とは、数メートル程度の距離を離して配置されることが多いと考えられる。無線インタフェースW1及びW2のアンテナの間隔が10cmである場合、通信端末20から見れば、チャネル切り替えによってアンテナが10cm程度移動するように見える。しかし、アンテナの移動距離10cmは、基地局10と通信端末20との距離と比較すれば、実質的な移動がないと見ることもできる。
【0107】
第二に、2つの無線インタフェースを併用することで短時間で周囲の電波状況を取得することができる利点がある。基地局10を配置する際には、配置しようとする位置における電波状況を予め取得したい場合がある。その場合に、2つの無線インタフェースの両方を用いて、互いに異なるチャネルにおいて電波状況の取得をさせることにより、1つの無線インタフェースを用いる場合と比較して半分の時間で電波状況の取得を完了することができる。
【0108】
以上のように、本実施の形態における無線基地局装置は、1つの無線インタフェースで通信端末との無線通信を行いながら、この無線通信に使用していないもう1つの無線インタフェースを用いて周囲の電波状況を取得する。そして、取得した電波状況に基づいて好適チャネルが定められた場合には、当該通信端末との無線通信を好適チャネルで行うようにチャネル切り替えを行うことができる。また、通信端末がチャネル切り替えを行う時には、無線通信を行っているチャネルで動作する無線インタフェースと、好適チャネルで動作する無線インタフェースとの両方が存在している状態であるので、チャネル切り替えに伴う無線通信の断時間を極力短くあるいはゼロにすることができる。よって、無線基地局装置は、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定することができる。
【0109】
また、無線基地局装置は、好適チャネルでの無線通信が開始された場合に、チャネル切り替え前に無線通信に使用していた無線インタフェースを、周囲の電波状況を取得するための無線インタフェースとして用いる。このように、無線基地局装置は、2つの無線インタフェースの役割をチャネル切り替え前と反転させることで、継続的に、周囲の電波状況の取得、好適チャネルの決定、及び、好適チャネルへのチャネル切り替えを行うことができる。無線基地局装置は、好適チャネルでの無線通信が開始された場合に、チャネル切り替え前に無線通信に使用していた無線インタフェースを、周囲の電波状況を取得するための無線インタフェースとして用いる。このように、無線基地局装置は、2つの無線インタフェースの役割をチャネル切り替え前と反転させることで、継続的に、周囲の電波状況の取得、好適チャネルの決定、及び、好適チャネルへのチャネル切り替えを行うことができる。
【0110】
また、無線基地局装置は、無線通信の使用目的に応じて通信端末との無線通信が少ない時間帯など都合のよいタイミングを自由に決め、好適チャネルへのチャネル切り替えを行うことができる。これにより、チャネル切り替えに伴う無線通信の断時間が与える影響を抑えることができる。
【0111】
また、無線基地局装置は、通信端末に対してチャネル切り替えの契機をユニキャスト無線通信(ActionFrameCSA)により与えることができ、通信端末は、確実に告知信号を受信でき、これを契機としてチャネル切り替えを行うことができる。
【0112】
また、無線基地局装置は、無線通信に使用していない方の無線インタフェースにより、使用可能な各チャネルの電波状況を継続的に取得することができる。そして、無線基地局装置は、例えば数時間又は数日というように比較的長い時間をかけて取得された電波状況と、無線通信の通信状況とに基づいて、適切に好適チャネルを決定することができる。
【0113】
(実施の形態2)
本実施の形態において、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定することができる無線基地局装置及び無線通信システムについて説明する。本実施の形態では、特に、より高い品質で無線通信可能なチャネルが、他用途の電波が存在する可能性がある周波数帯域に含まれるチャネルである場合に適切にチャネルを決定する無線基地局装置及び無線通信システムについて説明する。なお、実施の形態1におけるものと同一の構成要素には、同一の符号を付し、詳細な説明を省略することがある。
【0114】
本実施の形態に係る無線通信システムは、実施の形態1における無線通信システム1と同様のシステム構成(図1)を備える。ただし、無線通信システム1とは、無線インタフェースと、無線インタフェースの制御方法が異なる。
【0115】
図9は、本実施の形態に係る基地局10Aのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0116】
図9に示されるように、基地局10Aは、無線インタフェースW1A及びW2Aを備える。その他の構成要素は、実施の形態1における同名の構成要素と同じであるので、詳細な説明を省略する。
【0117】
無線インタフェースW1Aは、無線インタフェースW1と同様、通信端末20との間で通信リンクを確立し、無線通信を行う無線通信インタフェースである。無線インタフェースW1Aが無線通信をする周波数帯域には、他用途の電波が存在する可能性がある周波数帯域を含む。他用途の電波が存在する可能性がある周波数帯域とは、例えば、気象レーダなどが使用する電波(以降、「レーダ波」ともいう)が存在する可能性がある周波数帯域であるIEEE802.11a(W53)があり、この場合を例として以降で説明する。
【0118】
無線インタフェースW1Aは、レーダ波が存在する可能性がある周波数帯域に含まれるチャネルを使用する場合には、当該チャネルの使用を開始する際に、当該チャネルにおいて電波を1分間受信し、レーダ波が検出されないことを確認することが定められている。そして、この1分間に当該チャネルでレーダ波が検出されない場合のみ、無線インタフェースW1Aは、当該チャネルにおいて無線通信を行うことができる。これは、レーダ波との干渉を回避するために定められたものである。
【0119】
なお、無線インタフェースを1つだけ有する従来の基地局は、少なくとも上記1分間(もしこの1分間にレーダ波が検出された場合には、別チャネルにおける受信のためにさらに1分間)は、無線通信ができない状態となり、運用上大きな問題となる。本実施の形態の基地局10Aは、この問題を回避できる利点も有している。
【0120】
無線インタフェースW2Aは、無線インタフェースW1Aと同じハードウェア構成を有する無線通信インタフェースであり、無線インタフェースW1Aと同様の用途で用いられる。無線インタフェースW2Aは、無線インタフェースW1Aとは独立に動作する。
【0121】
図10は、本実施の形態に係る基地局10Aの機能構成を示すブロック図である。
【0122】
図10に示されるように、基地局10Aは、状況取得部113Aと、決定部116Aとを備える。その他の構成要素は、実施の形態1における基地局10におけるものと同じである。
【0123】
状況取得部113Aは、実施の形態1における状況取得部113と同様、基地局10Aの周囲の電波状況を取得し、取得した電波状況を記憶部115に格納する処理部である。
【0124】
また、状況取得部113Aは、決定部116Aが後述する候補チャネルを決定した場合に、候補チャネルにおいてレーダ波を監視し、レーダ波が検知されたか否かを決定部116Aに通知する。
【0125】
決定部116Aは、実施の形態1において好適チャネルを決定した方法と同一の方法により候補チャネルを決定する。そして、状況取得部113A及び監視用インタフェース114を用いて、候補チャネルにおいてレーダ波を監視させる。候補チャネルにおいてレーダ波が検知されない場合に、当該候補チャネルを好適チャネルとして決定する。なお、候補チャネルにおいてレーダ波が検知された場合には、決定部116Aは、別の候補チャネルの決定と、当該候補チャネルにおけるレーダ波の監視とを、レーダ波が検知されない候補チャネルを発見するまで繰り返す。
【0126】
図11は、本実施の形態に係る基地局の処理を示すフロー図である。実施の形態1における処理ステップと同じものは、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0127】
ステップS201において、決定部116Aは、ステップS101で取得した通信状況と、ステップS102で取得した電波状況とを用いて、候補チャネルを決定する。候補チャネルの決定方法は、実施の形態1のステップS103で好適チャネルが決定される方法と同一である。なお、後述するステップS203でレーダ波が検出された後に再びステップS201を実行する場合には、レーダ波が検出されたチャネルを除外して候補チャネルを決定する。
【0128】
ステップS202において、決定部116Aは、状況取得部113A及び監視用インタフェース114を用いて、候補チャネルにおいてレーダ波を監視させる。
【0129】
ステップS203において、状況取得部113Aは、監視用インタフェース114でレーダ波を検知したか否かを判定する。レーダ波を検知した場合(ステップS203でYes)には、ステップS201を再び行う。レーダ波を検知しない場合(ステップS203でNo)には、ステップS204に進む。
【0130】
ステップS204において、決定部116Aは、ステップS203でレーダ波が検知されなかった候補チャネルをただちに好適チャネルとして決定する。
【0131】
その後、ステップS104〜ステップS109の処理により、より高い品質で無線通信可能なチャネルにおいて、通信端末20との通信をすることができる。
【0132】
このようにすることで、通信用インタフェース112が無線通信をしているときに、監視用インタフェース114でレーダ波の監視を行い、レーダ波が検知されないことを確認した後でチャネル切り替えを行うことができる。よって、基地局10Aは、より高い品質で無線通信可能なチャネルが、他用途の電波が存在する可能性がある周波数帯域に含まれるチャネルである場合にも、より高い品質で無線通信可能なチャネルを適切に決定することができる。
【0133】
図12は、本実施の形態に係る無線通信システム1Aにおける接続切り替えの方法を示すシーケンス図である。図8及び図11で説明した処理については、同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0134】
図12に示されるように、監視用インタフェース114としての無線インタフェースW2は、通信用インタフェース112としての無線インタフェースW1が無線通信をしているときに、レーダ波の監視を行う。よって、レーダ波の監視のために基地局10Aと通信端末20が無線通信できない期間が発生することなく、基地局10Aと通信端末20との無線通信のために、より高い品質で無線通信可能なチャネルを適切に決定することができる。
【0135】
以上のように、本実施の形態における無線基地局装置は、レーダ波が存在し得る周波数帯域に含まれるチャネルを好適チャネルとして使用する際にも、2つの無線インタフェースを用いて適切に好適チャネルを決定し、チャネル切り替えに伴う無線通信の断時間を極力短くすることができる。
【0136】
以上、本発明の無線基地局装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0137】
本発明の無線基地局装置は、より高い品質で無線通信可能なチャネルを動的に決定することができる。具体的には、オフィス、工場、又は、住宅などにおける無線基地局装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0138】
1、1A 無線通信システム
10、10A 基地局
20 通信端末
30 LAN
40 ネットワーク
101 CPU
102 ROM
103 メインメモリ
104 ストレージ
111 無線通信部
112 通信用インタフェース
113、113A 状況取得部
114 監視用インタフェース
115 記憶部
116、116A 決定部
117 制御部
121 状況履歴
W1、W1A、W2、W2A 無線インタフェース

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12