特許第6361060号(P6361060)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6361060複数の異種無線ネットワークに対するユーザモビリティ制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6361060
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】複数の異種無線ネットワークに対するユーザモビリティ制御
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/32 20090101AFI20180712BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20180712BHJP
【FI】
   H04W36/32
   H04W36/14
【請求項の数】32
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2015-526676(P2015-526676)
(86)(22)【出願日】2013年8月7日
(65)【公表番号】特表2015-524640(P2015-524640A)
(43)【公表日】2015年8月24日
(86)【国際出願番号】US2013053985
(87)【国際公開番号】WO2014025907
(87)【国際公開日】20140213
【審査請求日】2016年8月2日
(31)【優先権主張番号】61/680,636
(32)【優先日】2012年8月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502188642
【氏名又は名称】マーベル ワールド トレード リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ジファン、ピー.
(72)【発明者】
【氏名】サン、ヤクン
(72)【発明者】
【氏名】カイ、イン
(72)【発明者】
【氏名】ルー、フイ−リン
【審査官】 桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−010989(JP,A)
【文献】 特開2004−235725(JP,A)
【文献】 Potevio,Enhancement to high speed Ues in HetNet[online], 3GPP TSG-RAN WG2#78 R2-122358,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_78/Docs/R2-122358.zip>,2012年 5月21日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法であって、
前記第2のセルのサイズに基づき閾値速度を判断する段階と、
前記ユーザデバイスの速度が前記閾値速度を満たすか否かを判断する段階と、
前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記ユーザデバイスが前記第1のセルから前記第2のセルにスイッチされることを回避する段階、または
(i)前記ユーザデバイスが前記第1のセルから前記第2のセルにスイッチする確率を変化させるために、ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する段階と
備え
前記閾値速度は、前記第2のセルの前記サイズに応じて変化する、方法。
【請求項2】
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが前記ユーザデバイスに対してハンドオーバコマンドを発行することを回避する段階をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが(i)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するハンドオーバ測定を実行することを許容すること、または(ii)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するセル再選択測定を実行することを許容することの少なくとも1つを回避することにより、前記第1のセルが前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する段階をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記ユーザデバイスが、(i)前記第2のセルをセル再選択プロシージャの一部として判断すること、(ii)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルの検出と関連付けられる複数の検出プロシージャを実行すること、または(iii)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルに対応する複数の測定を実行することの少なくとも1つを回避することにより、前記ユーザデバイスが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する段階をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容する前記確率を変化させるために、(a)前記第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更すること、または(b)ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する持続時間が比較される第2の閾値を変更することの少なくとも1つにより、(i)前記ハンドオーバパラメータまたは(ii)前記セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する段階をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のセルの信号強度に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変更する段階をさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
(a)前記第2のセルの信号強度の(b)前記ユーザデバイスにおける累積受信電力に対する比較に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変更する段階をさらに備える、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第2のセルに関連付けられる優先度を、前記第1のセルに関連付けられるレベルよりも低いレベルにまで引き下げる段階をさらに備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザデバイスの前記速度は、前記ユーザデバイス及び前記第2のセルの間の相対速度である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階は、前記第2のセルの送信電力が送信電力基準を満たすか否かを判断する段階を含む、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記無線ネットワークは、前記第1のセルが前記第2のセルの前記サイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
無線ネットワークの第2のセルのサイズに基づき閾値速度を判断し、
前記無線ネットワークの第1のセル内にあるユーザデバイスの速度が、前記閾値速度を満たすか否かを判断し、
前記無線ネットワークの前記第1のセル内にあり、またはこれに隣接する前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記第1のセルが前記ユーザデバイスの前記第1のセルから前記第2のセルへのスイッチを許容することを回避し、または
前記第1のセルが前記ユーザデバイスの前記第1のセルから前記第2のセルへのスイッチを許容する確率を変化させるために、(i)ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整するプロセッサを備え
前記閾値速度は、前記第2のセルの前記サイズに応じて変化する、装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
(a)前記第1のセルが前記ユーザデバイスにハンドオーバコマンドを発行すること、(b)前記第2のセルが前記ユーザデバイスのンドオーバを受け入れること、または(c)(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第2のセルが前記ユーザデバイスの前記第2のセルに対する選択を受け入れることの少なくとも1つを回避する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記第1のセルが、(a)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するハンドオーバ測定を実行することを許容すること、または(b)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するセル再選択測定を実行することを許容することの少なくとも1つを回避することにより、前記第1のセルが、前記ユーザデバイスの前記第1のセルから前記第2のセルへのスイッチを許容することを回避する、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記ユーザデバイスに含まれ、
前記プロセッサは、(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記ユーザデバイスが、(a)前記第2のセルをセル再選択プロシージャの一部として判断すること、(b)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルの検出と関連付けられる複数の検出プロシージャを実行すること、または(c)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルに対応する複数の測定を実行することの少なくとも1つを回避することにより、
前記ユーザデバイスが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容する前記確率を変化させるために、(a)前記第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更すること、または(b)ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する持続時間が比較される第2の閾値を変更することの少なくとも1つにより、
(i)前記ハンドオーバパラメータまたは(ii)前記セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記第2のセルの信号強度に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変化させる、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プロセッサは、(a)前記第2のセルの信号強度の(b)前記ユーザデバイスにおける累積受信電力に対する比較に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変化させる、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記プロセッサは、
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記第2のセルに関連付けられる優先度を、前記第1のセルに関連付けられるレベルよりも低いレベルにまで低くする、請求項12から18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記プロセッサを含む基地局をさらに備える、請求項12から19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法であって、
前記第2のセルにおいて、前記第2のセルのサイズに基づき閾値速度を判断する段階と、
前記第2のセルにおいて、前記ユーザデバイスの速度前記閾値速度を満たすか否かを判断する段階と、
前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たすと判断される場合に、
前記第2のセルにおいて、前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する段階と
備え
前記閾値速度は、前記第2のセルの前記サイズに応じて変化する、方法。
【請求項22】
前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する段階は、前記第2のセルが、前記ユーザデバイスの前記第2のセルへのハンドオーバを受け入れない段階を備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する段階は、前記第2のセルが、前記ユーザデバイスによる前記第2のセルのセル再選択を受け入れない段階を備える、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記無線ネットワークは、前記第1のセルが前記第2のセルのサイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである、請求項21から23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
第2のセルにサービスする基地局を備える装置であって、前記基地局は、
第2のセルのサイズに基づき閾値速度を判断し、
第1のセル内に存在するユーザデバイスの速度閾値速度を満たすか否かを判断し、
前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たすと判断される場合に、
前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避し、
前記閾値速度は、前記第2のセルの前記サイズに応じて変化する、装置。
【請求項26】
前記基地局は、前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのハンドオーバを受け入れないことにより、前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記基地局は、前記ユーザデバイスによる前記第2のセルのセル再選択を受け入れないことにより、前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法であって、
前記第2のセルのサイズに基づき閾値速度を判断する段階と、
前記ユーザデバイスの速度閾値速度を満たすか否かを判断する段階と、
前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、
前記ユーザデバイスを前記第2のセルにハンドオーバする段階と
備え
前記閾値速度は、前記第2のセルの前記サイズに応じて変化する、方法。
【請求項29】
前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階は、前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ閾値より大きいか否かを判断する段階を備える、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記無線ネットワークは、前記第1のセルが前記第2のセルの前記サイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
第1のセルにサービスする基地局を備える装置であって、前記基地局は、
第2のセルのサイズに基づき閾値速度を判断し、
ユーザデバイスの速度閾値速度を満たすか否かを判断し、
前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、
(i)前記ユーザデバイスの前記速度が前記閾値速度を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、
前記ユーザデバイスを前記第2のセルにハンドオーバし、
前記閾値速度は、前記第2のセルの前記サイズに応じて変化する、装置。
【請求項32】
前記基地局は、前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ閾値より大きいか否かを判断することにより、前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすか否かを判断する、請求項31に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、2012年8月7日に出願された米国仮特許出願第61/680,636号の利益を主張するものであり、その開示全体は参照として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、無線ネットワークに関し、より詳細には、複数のセル間におけるユーザデバイスのハンドオーバ及び複数の異種無線ネットワークにおけるユーザデバイスのセル再選択のための複数の方法及び複数のシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
複数のセルラネットワークでは、複数のモバイルユーザデバイス(例えば、複数の携帯電話)は、ユーザデバイスに適切にサービス可能な基地局を有するセルを特定及び選択するために、典型的には、最初の「セル選択」プロセスを実行する。しかしながら、複数のユーザデバイスは、エリアからエリアへと移動し得るため、異なる複数の時刻に複数のユーザデバイスと通信を行うためには、異なる複数のセルの複数の基地局が、より良い位置にあることがある。そこで、高品質なサービスを保持するために、複数のセルラネットワークは、典型的には、ユーザデバイスにサービスするセルをスイッチするメカニズムを提供する。ユーザデバイスがサービングセルの基地局とアクティブに通信を行っている場合に、すなわち「接続」されている場合に、複数のセルをスイッチするプロセスは、典型的には、セルの「ハンドオーバ」と称される。ハンドオーバは、典型的には、サービングセルがユーザデバイス及びターゲットセルに「ハンドオーバコマンド」を発行することによって開始される。ユーザデバイスがアイドルモードにある場合(例えば、複数のページングメッセージ、複数のブロードキャストパラメータ等のようなオーバヘッドデータのみがサービングセルの基地局から受信されるモードで)、しかしながら、プロセスは、典型的にはセルの「再選択」と称される。セルのハンドオーバは、概して、ネットワークに命令され、セル再選択は、概して、ユーザデバイスにより決定される。セル再選択プロセスは、典型的には、ユーザデバイスがターゲットセルを「登録」することにより開始される。
【0004】
いくつかのセルラネットワークでは、3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution(3GPP LTE)の仕様書に従って構成された複数のセルラネットワークのような複数のセルは、サイズが一律であり、同種無線ネットワークを構成する。しかしながら、3GPPリリース10及びそれ以降のような将来の世代の複数のモバイル通信ネットワーク及び他の複数のタイプのモバイル通信ネットワークでは、複数のセルは、サイズが異なり、複数の異種無線ネットワークを構成する可能性がある。複数の異種無線ネットワークは、複数のマクロセル及び複数のスモールセルの両方を有してもよい。複数のスモールセルは、複数のピコセル、複数のフェムトセルまたは複数のミクロセルであってもよい。複数のスモールセルは、典型的には、複数のマクロセルの内部及び/またはその範囲の端部に見られる。複数のスモールセルは、例えば、スループットの増大及びネットワーク負荷分散の支援のような、複数の利益を提供することができる。例えば、マクロセルの範囲内に、野球場などのユーザ密度が高い特定のエリアがある場合に、スモールセルは、当該エリアで更に用いられることができる。
【0005】
同種無線ネットワークでは、ハンドオーバまたは再選択の決定にあたり、セルサイズは考慮されない。ユーザモビリティ状態は、典型的には、所定期間におけるハンドオーバまたはセル再選択の回数に基づいて判断され、典型的には、ユーザデバイスが高モビリティ状態にある場合に、複数のハンドオーバは、より積極的になるように設計される(すなわち、ハンドオーバの基準が、より緩和される)。これは、同種無線ネットワークでは、複数の積極的なハンドオーバが、より良い信号品質のための早期の複数のハンドオーバをもたらすからである。セル再選択は、典型的には、周波数及び信号強度に対してのみ行われる。
【発明の概要】
【0006】
一実施形態では、無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階とを含む。方法は、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスが第1のセルから第2のセルにスイッチされることを回避する段階、または(i)ユーザデバイスが第1のセルから第2のセルにスイッチする確率を変化させるために、ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する段階をさらに含む。
【0007】
他の実施形態では、装置は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断するように構成されるプロセッサを備え、ユーザデバイスは、無線ネットワークの第1のセル内にある。プロセッサは、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断するようにさらに構成され、第2のセルは、無線ネットワークの第1のセル内にある、またはこれに隣接する。更に、プロセッサは、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第1のセルがユーザデバイスの第1のセルから第2のセルへのスイッチを許容することを回避する、または第1のセルがユーザデバイスの第1のセルから第2のセルへのスイッチを許容する確率を変化させるために、(i)ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整するように構成される。
【0008】
さらに他の実施形態では、無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスが第2のセルに接続することを回避する段階とを含む。
【0009】
さらに他の実施形態では、装置は、セルにサービスする基地局を備え、基地局は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスがセルに接続することを回避するように構成される。
【0010】
さらなる実施形態では、無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階とを含む。(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、ユーザデバイスは、第2のセルにハンドオーバされる。
【0011】
さらに他の実施形態では、装置は、第1のセルにサービスする基地局を備える。基地局は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、ユーザデバイスを第2のセルにハンドオーバするように構成される。
【0012】
さらに他の実施形態では、セルとの接続の再確立を試行するか否かを判断するための方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、セルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階とを含み、ユーザデバイスは、前にセルとの接続を失敗したことがある。(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ(ii)セルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスは、セルとの接続を再確立することが回避される。
【0013】
さらなる実施形態では、装置は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断するように構成されるプロセッサを備え、前にセルとの接続を失敗したことがあるユーザデバイスは、セルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ(ii)セルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスがセルとの接続を再確立することを回避するプロセッサを含む。
【0014】
少なくともいくつかの実施形態では、かつ少なくともいくつかのシナリオでは、本明細書で開示されるように、複数の技術は、セルのハンドオーバまたは再選択の頻度を低減させることに役立ち、これにより、複数のハンドオーバコマンド及び接続セットアップ要求などのオーバヘッド信号送信を低減させることに役立つ。頻繁なハンドオーバコマンド及びセル再選択要求は、セルの検出及び複数のユーザによる複数の測定活動を増加させるため、少なくともいくつかの実施形態及び/またはシナリオでは、セルのハンドオーバまたはセル再選択の頻度の低減は、セルの検出及び複数のユーザによる複数の測定活動を低減させることに役立つ。同様に、少なくともいくつかの実施形態では、かつ少なくともいくつかのシナリオでは、本明細書で開示されるように、複数の技術は、不要な複数のセルのハンドオーバまたは再選択を低減させることに役立ち、これにより、オーバヘッド信号送信、セルの検出及び複数のユーザによる複数の測定活動等を低減させることに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態に係るセル再選択及び複数のハンドオーバ技術が実装される異種セルラネットワークの例の図である。
【0016】
図2】実施形態に係る図1のネットワークの例などの異種セルラネットワークで用いられる複数の通信デバイスのブロック図である。
【0017】
図3】実施形態に係る(i)ユーザデバイスが複数のセルをスイッチすることを許容する、または(ii)複数のセルをスイッチするための基準をより厳しくするか否かを判断するための方法の例のフロー図である。
【0018】
図4】実施形態に係るユーザデバイスがセルに接続することを回避するか否かを判断するための方法の例のフロー図である。
【0019】
図5】実施形態に係るユーザデバイスをセルにハンドオーバするか否かを判断するための方法の例のフロー図である。
【0020】
図6】実施形態に係る(i)ユーザデバイスがセルにスイッチすることを回避する、または(ii)セルの優先度を低くするか否かを判断するための方法の例のフロー図である。
【0021】
図7】実施形態に係るユーザデバイスがセルへの接続を再確立することを回避するか否かを判断するための方法の例のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
後述される複数の実施形態では、不要なまたは非効率的な複数のハンドオーバ及び再選択を最小化しつつ、ユーザデバイスによる新たなセル再選択またはこれへのハンドオーバを可能とするセルのハンドオーバ及び再選択の複数の技術が、異種無線ネットワークで用いられる。概して、開示された複数の技術の例は、前の世代の複数の同種無線ネットワークと対照的に、複数の異種無線ネットワークのトポロジを考慮する。いくつかの実施形態では、ネットワーク(例えば、セルのネットワークコントローラ)は、ターゲットセルのセルサイズ及び関連するユーザデバイスのモビリティ状態を考慮する。他の複数の実施形態では、ユーザデバイスは、新たなセル再選択を決定する場合に、ターゲットセルのセルサイズ及びユーザデバイスのモビリティ状態を直接考慮する。少なくともいくつかの実施形態及び/または状況では、本明細書に記載された複数の技術によれば、複数の異種ネットワークに対するより良いリソースの利用が可能となる。例えば、複数のスモールセルは、移動しない複数のユーザのためのキャパシティを引き上げるために用いられることができ、複数のマクロセルは、複数の高モビリティユーザのために用いられることができる。少なくともいくつかの実施形態及び/または複数のシナリオでは、複数の高モビリティユーザのための複数のスモールセルの検出及び/または測定が必要ではないことを認識することにより、エアリソースの無駄が低減され、複数の高モビリティユーザのためのハンドオーバ及び/またはセル再選択に関連する複数の制御信号が低減され、及び/またはコスト効率及び/または電力効率が改善される。
【0023】
図1は、実施形態に係るセル再選択及び複数のハンドオーバ技術が実装される異種セルラネットワークの例のブロック図である。セルラネットワークは、(i)第1の基地局によってサービスされる第1のマクロセル100、(ii)第2の基地局104によってサービスされるスモールセル101及び(iii)第3の基地局105によってサービスされる第2のマクロセル102を含む。
【0024】
いくつかのシナリオでは、ユーザデバイス106(例えば、実施形態では、携帯電話)は、セルラネットワークの地理的エリア内を移動する。複数の位置「A」から「D」を含む経路は、1つのシナリオの例では、ユーザデバイス106が経時的に辿るルートを示す。
【0025】
ユーザデバイス106がアイドルモードの場合に、ユーザデバイス106は、ポイント「A」において基地局103に登録される。ユーザデバイス106がポイント「B」に移動すると、ユーザデバイス106は、基地局104を再選択してもよい。ユーザデバイス106がポイント「C」に移動すると、ユーザデバイス106は、次に基地局103を再選択してもよい。ユーザデバイス106が比較的高速で移動している場合に、基地局103から基地局104へ、その後反対に基地局103への再選択は、素早く連続的に生じる。本明細書で開示される複数の技術の例は、この種の不要な再選択を解消または最小化することを追求する。例えば、本明細書で開示される技術の例によれば、ユーザデバイス106が高モビリティユーザ(例えば、デバイス106の速度が閾値を超える)として特徴づけられる場合に、結果的に、セル再選択はポイント「B」では発生せず、そのため、ポイント「C」では再選択が不要となる。むしろ、ユーザデバイス106は、ポイントAからポイントCまででは基地局103に登録される。一方、ユーザデバイス106が高モビリティユーザ(例えば、デバイス106の速度が閾値を下回る)として特徴づけられない場合は、結果的に、ユーザデバイス160は、ポイント「B」で再選択を実行することが可能となる。いずれの場合も(例えば、ユーザデバイス106が高モビリティデバイスとして特徴づけられようとなかろうと)、ユーザデバイス106は、ポイント「C」から「D」へ、マクロセル100からマクロセル102へ移動すると、セル再選択を実行する。
【0026】
同様に、ユーザデバイス106がアクティブ通信モードの場合に、ユーザデバイス106は、ポイント「A」で基地局103に接続される。ユーザデバイス106がポイント「B」に移動すると、ユーザデバイス106は、基地局104にハンドオーバされてもよい。ユーザデバイス106がポイント「C」に移動すると、ユーザデバイス106は、反対に基地局103へハンドオーバされてもよい。ユーザデバイス106が比較的高速で移動している場合に、基地局103から基地局104へ、その後反対に基地局103へのハンドオーバが、素早く連続的に生じる。本明細書で開示される複数の技術の例は、この種の不要なハンドオーバ解消または最小化することを追求する。例えば、本明細書で開示される技術の例によれば、ユーザデバイス106が高モビリティユーザとして特徴づけられる場合に、ハンドオーバはポイント「B」で発生せず、このため、ハンドオーバはポイント「C」で不要となる。一方、ユーザデバイス106が高モビリティユーザとして特徴づけられない場合に、ポイント「A」及び「B」における複数のハンドオーバが許容される。いずれの場合も(例えば、ユーザデバイス106が高モビリティデバイスとして特徴づけられようとなかろうと)、ユーザデバイス106がポイント「C」から「D」へ、マクロセル100からマクロセル102へと移動すると、ユーザデバイス106は、基地局103から基地局105へハンドオーバされる。
【0027】
実施形態では、図1のセルラネットワークは、3GPP LTEネットワークである(すなわち、3GPP LTE仕様書のあるバージョンに準拠する)。本実施形態では、及び3GPP LTEという用語を用いる場合に、基地局103、104および105の各々は、「発展型ノードB」または「E−UTRANノードB」(eNB)と称され、ユーザデバイス106は、「ユーザ機器」(UE)と称される。他の複数の実施形態では、セルラネットワークは、異なる適したタイプのネットワーク、または複数のネットワークの組み合わせである。例えば、他の実施形態では、図1のセルラネットワークは、様々な複数の実施形態に係るWiMAXネットワーク、3rd Generation Partnership Project Universal Mobile Telecommunications System(3GPP UMTS)ネットワーク、ハイブリッドUMTS/LTEネットワーク等である。
【0028】
図2は、実施形態に係るセル再選択及び複数のハンドオーバ技術が実装される異種セルラネットワークで用いられる複数の通信デバイスの例のブロック図である。説明の簡略化のために、図2の複数の通信デバイスは、3GPP LTE用語(例えば、eNB及びUE)を用いて参照される。他の複数の実施形態は、しかしながら、複数のWiMAX通信デバイス等のような他の適した複数のタイプの通信デバイスを含む。
【0029】
eNB206は、ネットワークインタフェース202に連結されるホストプロセッサ201を含む。実施形態では、ホストプロセッサ201は、複数の機械可読命令を実行するプロセッサを備える。ネットワークインタフェース202は、媒体アクセス制御(MAC)処理ユニット203及び物理層(PHY)処理ユニット204を含む。PHY処理ユニット204は、アンテナ207に連結されるトランシーバ205を含む。1つのトランシーバ205及び1つのアンテナ207が図2に示されるが、他の複数の実施形態では、eNB206は、異なる適した数(例えば、2、3、4、5等)のトランシーバ205及びアンテナ207を含む。様々な複数の実施形態では、ネットワーク内の1つ、いくつか、または全てのeNBは、eNB206と同じまたは同様の構造を有する。例えば、実施形態では、eNB103は、eNB206と同じまたは同様の構造を有し、eNB104は、eNB206と同じまたは同様の構造を有する。他の例として、実施形態では、eNB105は、eNB206と同じまたは同様の構造を有する。
【0030】
UE213は、(どのセルが選択され、再選択され、またはセルのハンドオーバを受け入れるかに応じて)複数のeNB206のいずれか1つと通信を行うように構成され、ネットワークインタフェース209に連結されるホストプロセッサ208を含む。実施形態では、ホストプロセッサ208は、複数の機械可読命令を実行するプロセッサを備える。ネットワークインタフェース209は、MAC処理ユニット210及びPHY処理ユニット211を含む。PHY処理ユニット211は、トランシーバ212を含み、トランシーバ212は、アンテナ214に連結される。1つのトランシーバ212及び1つのアンテナ214が図2に示されるが、他の複数の実施形態では、UE213は、異なる適した数(例えば、2、3、4、5等)のトランシーバ212及びアンテナ214を含む。実施形態では、UE213は、アイドルモードまたはアクティブ通信モードのいずれかで選択的に動作するように構成される。いくつかの実施形態では、UE213は、1つまたは複数の追加的なモードで選択的に動作するようにさらに構成される。実施形態では、UE106は、UE213と同じまたは同様の構造を有する。
【0031】
図3は、実施形態に係るUEがターゲットセルにスイッチすることを許容するか否か、またはターゲットセルにスイッチするための複数の要件をより厳しくするか否かを判断するための方法300の例のフロー図である。実施形態では、方法300は、サービングセル、例えば、eNB103によって実装され、方法300は、例示のため、eNB103との関連で説明される。他の複数の実施形態では、しかしながら、方法300は、ネットワークコントローラデバイスのような他の適したデバイスによって実装される。実施形態では、方法300は、eNB206によって実装される。例えば、実施形態では、方法300は、ホスト201によって少なくとも部分的に実装される。他の例として、実施形態では、方法300は、ネットワークインタフェースデバイス202によって少なくとも部分的に実装される。実施形態では、方法300は、部分的にホスト201によって、部分的にネットワークインタフェースデバイス202によって実装される。
【0032】
ブロック304では、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、UEの速度が閾値を満たすか否か(例えば、これより大きいまたはこれ以上である)が判断される。実施形態では、eNB103は、適した技術を用いてUEの速度を測定する。例えば、eNB103は、eNB103によって収集された近接または位置データに基づいて、例えば、接続及び/またはアイドルモードで、UEの速度を推定する。他の実施形態では、UEは、自己の速度を測定し、当該速度をeNB103に報告する。UEは、適した態様で、その速度を推定する。例えば、実施形態では、UEは、ポジショニングシステム(例えば、グローバルポジショニングシステム(GPS)または他の適したポジショニングシステム)を含み、ポジショニングデータを用いて当該速度を推定する。他の複数の実施形態では、UEは、ハンドオーバまたはセル再選択の頻度に基づいて、もしくはサービングセルまたはターゲットセルに関連付けられる物理層の複数の測定及び計算から、当該速度を推定する。物理層の複数の測定及び計算は、限定的ではないが、チャネル推定、チャネル品質情報の測定及び報告、信号電力及び品質の測定及び報告等を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、UEのモビリティ測定値は、ターゲットセル101に対するUEの相対速度である。例えば、いくつかのシナリオでは、ターゲットセル101は、移動しており(例えば、ターゲットeNB104が、電車、ボート等の移動している物体上にある)、移動しているターゲットセル101に対するUEの相対速度が考慮される。実施形態では、eNBは、適した技術を用いて、ターゲットセル101に対するUEの相対速度を判断する。例えば、いくつかの実施形態では、eNB103は、UEの速度を推定し、及び/または、eNB103によって収集された近接または位置データに基づいて、例えば、接続及び/またはアイドルモードで、ターゲットセル101の速度を推定する。他の複数の実施形態では、eNB103は、UEからUEの速度の複数のレポートを受信し、及び/または、ターゲットeNB104からターゲットセル101の速度の複数のレポートを受信する。実施形態では、UEは、ターゲットセル101に対するUEの相対速度を判断し、eNB103は、UEから相対速度のレポートを受信する。実施形態では、相対速度を判断する段階は、UEの移動方向及びターゲットeNB104の移動方向を判断する段階を含む。
【0034】
実施形態では、モビリティ基準は、ターゲットセル101のサイズに応じて変化し、eNB103は、ターゲットセルのサイズを用いてモビリティ基準を判断する。例えば、実施形態では、速度閾値は、概して、ターゲットセル101のサイズに対して変化する(例えば、概して、ターゲットセル101のサイズが大きくなるにつれて、速度閾値は大きくなる)。
【0035】
実施形態では、モビリティ測定値がモビリティ基準を満たす場合に、UEは、高モビリティ状態にあると判断される(例えば、UEが速く移動している、及び/またはUEがターゲットセル101に対して相対的に速く移動している)。一方、実施形態では、モビリティ測定値がモビリティ基準を満たさない場合に、UEは、高モビリティ状態にはないと判断される(例えば、UEは、移動していない、ゆっくりと移動している、ターゲットセル101に対して相対的にゆっくりと移動している、等)。
【0036】
UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック308に進む。ブロック308では、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、ターゲットセル101のサイズが閾値を満たすか否か(例えば、これより小さい、またはこれ以下である)が判断される。実施形態では、eNB103は、適した技術を用いて、ターゲットセル101のサイズを判断する。例えば、実施形態では、UEは、ターゲットセル101の送信電力を測定することにより、ターゲットセル101のサイズを推定し、次に、UEは、ターゲットセル101のセルサイズをeNB103に報告する。他の実施形態では、ターゲットセル101のサイズは、1つのまたは1つより多くのUEからeNB103に予め報告され、eNB103は、これらを格納し、複数のレポートに基づいて、セル101のサイズを総合的に判断する。他の実施形態では、eNB103は、ターゲットセル101の送信電力を測定することにより、ターゲットセル101のサイズを推定する。他の実施形態では、ターゲットeNB104は、ターゲットセル101のサイズをeNB103に報告する。実施形態では、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階は、ターゲットセル101に対応する送信電力が電力閾値を満たすか否か(例えば、これより小さいまたはこれ以下である)を判断する段階を備える。
【0037】
実施形態では、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たす場合に、ターゲットセル101は、スモールセルである(例えば、ターゲットセル101は、ピコセル、フェムトセル、ミクロセル等である)と判断される。一方、実施形態では、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たさない場合に、ターゲットセル101は、スモールセルではない(例えば、ターゲットセル101は、マクロセルである)と判断される。
【0038】
ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック312に進む。ここで示された順序では、ブロック304はブロック308より前であるが、これは例に過ぎない。他の実施形態では、ブロック308は、ブロック304より前である。他の実施形態では、ブロック304及びブロック308は、並列に処理され、両方のブロックの複数の条件が満たされた場合に、フローはブロック312に進む。
【0039】
いくつかの実施形態では、ブロック312において、サービングeNB103は、UEがターゲットセル101にスイッチすることを許容することが回避される。例えば、実施形態では、サービングeNB103は、UEのターゲットセル101へのスイッチに関するハンドオーバコマンドの発行が回避される。他の例として、実施形態では、サービングeNB103は、UEのターゲットセル101へのスイッチに関するターゲットセル101のハンドオーバ測定を行うようにUEを構成することが回避される。他の例として、実施形態では、サービングeNB103は、UEのターゲットセル101へのスイッチに関するターゲットセル101のセル再選択測定を行うようにUEを構成することが回避される。
【0040】
他の複数の実施形態では、ターゲットセル101へのスイッチの基準をより厳しくする(例えば、eNB103が、サービングセル100からターゲットセル101へのUEのスイッチを許容する確率を低下させる)ために、eNB103は、複数のハンドオーバパラメータを調整する。他の複数の実施形態では、ターゲットセル101へのスイッチの基準をより厳しくする(例えば、eNB103が、サービングセル100からターゲットセル101へのUEのスイッチを許容する確率を低下させる)ために、eNB103は、複数のセル再選択パラメータを調整する。他の複数の実施形態では、ターゲットセル101へのスイッチの基準をより厳しくする(例えば、eNB103が、サービングセル100からターゲットセル101へのUEのスイッチを許容する確率を低下させる)ために、eNB103は、(i)複数のハンドオーバパラメータ及び(ii)複数のセル再選択パラメータの両方を調整する。
【0041】
例えば、実施形態では、UEがターゲットセル101にスイッチすることを許容するか否かを判断する場合に、サービングeNB103は、ターゲットセル101に対応する(UEの立場からの)信号強度測定値が比較される信号強度閾値を調整する。例えば、信号強度閾値を満たす(例えば、(i)信号強度閾値を上回るまたは(ii)信号強度閾値以上である)、ターゲットセル101に対応する(UEの立場からの)信号強度測定値は、実施形態では、UEがターゲットセル101にスイッチすることを許容するために必要な基準であり、このように、信号強度閾値の増大により、基準がより厳しくなる。実施形態では、(UEの立場からの)信号強度測定値は、UE106で受信されたターゲットeNB104の信号の電力を測定する参照信号受信電力(RSRP)である。他の実施形態では、ターゲットセル101に対応する(UEの立場からの)信号強度測定値は、受信信号強度インジケータ(RSSI)である。他の実施形態では、ターゲットセル101に対応する(UEの立場からの)信号強度測定値は、チャネル品質インジケータ(CQI)である。他の実施形態では、ターゲットセル101に対応する(UEの立場からの)信号強度測定値は、ターゲットセルの信号強度のサービングセルの信号強度に対する比較であるハンドオーバヒステリシス値である。
【0042】
実施形態では、(UEの立場からの)信号強度測定値は、(a)サービングセル100の信号強度の(b)ターゲットセル101の信号強度に対する比較である。例えば、実施形態では、(UEの立場からの)信号強度測定値は、(a)RSRPの(b)UEにおける累積受信電力に対する比率である参照信号受信品質(RSRQ)である。
【0043】
他の例として、実施形態では、サービングeNB103は、持続時間が比較される時間閾値を調整し、持続時間は、UEがターゲットセル101にスイッチすることを許容するか否かを判断する場合に、ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する。例えば、時間閾値を満たす(例えば、(i)時間閾値を上回る、または(ii)時間閾値以上である)持続時間は、実施形態では、UEがターゲットセル101にスイッチすることを許容するために必要な基準であり、このように、時間閾値の増大により、基準がより厳しくなる。実施形態では、持続時間は、ターゲットセル101に対応する信号強度測定値がハンドオーバ条件を満たす、例えば、信号強度測定値が信号強度閾値を満たす期間に対応する。
【0044】
実施形態では、時間閾値は、トリガ時間(TTT)パラメータであり、サービングeNB103は、TTTパラメータを増加させる。他の実施形態では、時間閾値は、T_reselectionRATパラメータであり、サービングeNB103は、T_reselectionRATパラメータを増加させる。他の複数の実施形態では、他の適したハンドオーバ及び/または複数のセル再選択パラメータは、ハンドオーバまたはセル再選択のための複数の要件をより厳しくするために調整される。
【0045】
図4は、実施形態に係るUEがターゲットセルにスイッチすることを許容するか否かを判断するための方法400の例のフロー図である。実施形態では、方法400は、ターゲットセル、例えば、eNB104によって実装され、方法400は、例示のため、eNB104との関連で説明される。他の複数の実施形態では、しかしながら、方法400は、ネットワークコントローラデバイスのような他の適したデバイスによって実装される。実施形態では、方法400は、eNB206によって実装される。例えば、実施形態では、方法400は、ホスト201によって少なくとも部分的に実装される。他の例として、実施形態では、方法400は、ネットワークインタフェースデバイス202によって少なくとも部分的に実装される。実施形態では、方法400は、部分的にホスト201によって、部分的にネットワークインタフェースデバイス202によって実装される。
【0046】
ブロック404では、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、UEの速度が閾値を満たすか否か(例えば、これより大きいまたはこれ以上である)が判断される。実施形態では、eNB104は、図3について上述されたような適した技術を用いて、UEの速度を測定する。他の実施形態では、UEは、自己の速度を測定し、当該速度をeNB104に報告する。いくつかの実施形態では、UEのモビリティ測定値は、ターゲットセル101に対するUEの相対速度である。実施形態では、モビリティ基準は、ターゲットセル101のサイズに応じて変化し、モビリティ基準は、ターゲットセルのサイズを用いて判断される。
【0047】
UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック408に進む。ブロック408では、eNB104は、UE106によるセル101へのアクセスを回避する。例えば、実施形態では、eNB104は、UE106のハンドオーバを受け入れない。他の例として、実施形態では、eNB104は、UE106のセル101へのセル再選択を許容しない。
【0048】
図5は、実施形態に係るUEをターゲットセルにハンドオーバするか否かを判断するための方法450の例のフロー図である。実施形態では、方法450は、スモールセル、例えば、eNB104によって実装され、方法450は、例示のため、eNB104との関連で説明される。他の複数の実施形態では、しかしながら、方法450は、ネットワークコントローラデバイスのような他の適したデバイスによって実装される。実施形態では、方法450は、eNB206によって実装される。例えば、実施形態では、方法450は、ホスト201によって少なくとも部分的に実装される。他の例として、実施形態では、方法450は、ネットワークインタフェースデバイス202によって少なくとも部分的に実装される。実施形態では、方法450は、部分的にホスト201によって、部分的にネットワークインタフェースデバイス202によって実装される。
【0049】
実施形態では、方法450は、UE106がスモールセル101に接続される場合に実装される。方法450は、実施形態では、UE106がスモールセル101からターゲットセル100にハンドオーバされるべきか否かの判断に関する。
【0050】
ブロック454では、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、UEの速度が閾値を満たすか否か(例えば、これより大きいまたはこれ以上である)が判断される。実施形態では、eNB104は、図3について上述されたような適した技術を用いて、UEの速度を測定する。他の実施形態では、UEは、自己の速度を測定し、当該速度をeNB104に報告する。いくつかの実施形態では、UEのモビリティ測定値は、スモールセル101に対するUEの相対速度である。実施形態では、モビリティ基準は、スモールセル101のサイズに応じて変化し、モビリティ基準は、スモールセル101のサイズを用いて判断される。
【0051】
UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック458に進む。ブロック458では、ターゲットセル100のサイズがセルサイズ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、ターゲットセル100のサイズが閾値を満たす(例えば、これより大きいまたはこれ以上である)か否かが判断される。実施形態では、eNB104は、図3について上述されたような適した技術を用いて、ターゲットセル100のサイズを判断する。
【0052】
実施形態では、ターゲットセル100のサイズがセルサイズ基準を満たす場合に、ターゲットセル100は、マクロセルと判断される。一方、実施形態では、ターゲットセル100のサイズがセルサイズ基準を満たさない場合に、ターゲットセル100は、マクロセルではないと判断される。
【0053】
ターゲットセル100のサイズがセルサイズ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック462に進む。ブロック454および458の順序は、置換可能であり、または、複数のブロックは、図3について説明されたように、並列に実装されることができる。
【0054】
ブロック462では、eNB104は、セル100にスイッチするUE106に対応するハンドオーバコマンドを発行する。いくつかの実施形態では、方法450は、UE106がスモールセル101に接続した直後に(例えば、UE106がスモールセル101に接続したことに応答して)実行される。
【0055】
他の複数の実施形態では、eNB104は、ターゲットセル101へのスイッチの基準をより緩和する(例えば、eNB104がサービングセル101からターゲットセル100へのUEのスイッチを許容する確率を増大させる)ために、複数のハンドオーバパラメータを調整する。他の複数の実施形態では、eNB104は、ターゲットセル101へのスイッチの基準をより緩和する(例えば、eNB104がサービングセル101からターゲットセル100へのUEのスイッチを許容する確率を増大させる)ために、複数のセル再選択パラメータを調整する。他の複数の実施形態では、eNB104は、ターゲットセル100へのスイッチの基準をより緩和する(例えば、eNB104がサービングセル101からターゲットセル100へのUEのスイッチを許容する確率を増大させる)ために、(i)複数のハンドオーバパラメータ及び(ii)複数のセル再選択パラメータの両方を調整する。
【0056】
実施形態では、(UEの立場からの)信号強度測定値は、(a)サービングセル101の信号強度の(b)ターゲットセル100の信号強度に対する比較である。他の実施形態では、UEは、図3について上述されたような適した技術を用いて、複数のeNBの信号強度を測定及び比較する。
【0057】
他の例として、サービングeNB104は、持続時間が比較される時間閾値を調整し、実施形態では、持続時間は、ターゲットセル100へのUEのスイッチを許容するか否かを判断する場合に、ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する。例えば、時間閾値を満たす(例えば、(i)時間閾値を上回る、または(ii)時間閾値以上である)持続時間は、実施形態では、ターゲットセル100へのUEのスイッチを許容するために必要な基準であり、このように、時間閾値の減少により、基準が緩和される。持続時間は、実施形態では、ターゲットセル100に対応する信号強度測定値がハンドオーバ条件を満たす、例えば、信号強度測定値が信号強度閾値を満たす期間に対応する。
【0058】
実施形態では、時間閾値は、トリガ時間(TTT)パラメータであり、サービングeNB104は、TTTパラメータを減少させる。他の実施形態では、時間閾値は、T_reselectionRATパラメータであり、サービングeNB104は、T_reselectionRATパラメータを減少させる。他の複数の実施形態では、他の適したハンドオーバ及び/または複数のセル再選択パラメータは、ハンドオーバまたはセル再選択のための複数の要件をより緩和するために、調整される。
【0059】
図6は、実施形態に係るUEがターゲットセルにスイッチすることを許容するか否か、またはセル再選択のためにセルの優先度をつけ直すか否かを判断するための方法500の例のフロー図である。実施形態では、方法500は、ユーザデバイス、例えば、UE106によって実装され、方法500は、例示のため、UE106との関連で説明される。他の複数の実施形態では、しかしながら、方法500は、他の適したデバイスによって実装される。実施形態では、方法500は、UE213によって実装される。例えば、実施形態では、方法500は、ホスト208によって少なくとも部分的に実装される。他の例として、実施形態では、方法500は、ネットワークインタフェースデバイス209によって少なくとも部分的に実装される。実施形態では、方法500は、部分的にホスト208によって、部分的にネットワークインタフェースデバイス209によって実装される。
【0060】
ブロック504では、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、UEの速度が閾値を満たすか否か(例えば、これより大きいまたはこれ以上である)が判断される。実施形態では、UE106は、図3について上述されたような複数の技術を用いて、自己の速度を測定する。他の実施形態では、eNBは、図3について上述されたような適した技術を用いて、UE106の速度を測定し、UE106に速度を報告する。いくつかの実施形態では、UEのモビリティ測定値は、ターゲットセル101に対するUEの相対速度である。実施形態では、モビリティ基準は、ターゲットセル101のサイズに応じて変化し、モビリティ基準は、ターゲットセル101のサイズを用いて判断される。
【0061】
UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック508に進む。ブロック508では、ターゲットセル100のサイズがセルサイズ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、ターゲットセル100のサイズが閾値を満たす(例えば、これより小さいまたはこれ以下である)か否かが判断される。実施形態では、UE106は、図3について上述されたような適した技術を用いて、ターゲットセル101のサイズを判断する。
【0062】
実施形態では、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たす場合に、ターゲットセル101は、スモールセルであると判断される。一方、実施形態では、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たさない場合に、ターゲットセル101は、スモールセルではないと判断される。
【0063】
ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、ターゲットセル101のサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック512に進む。ブロック504および508の順序は、置換可能であり、または、複数のブロックは、図3について説明されたように、並列に実装されることができる。
【0064】
実施形態では、ブロック512では、UE106は、セル101へのスイッチが回避される。実施形態では、例えば、UE106は、セル101をセル再選択プロシージャの一部として判断することが回避される。他の例として、実施形態では、UE106は、セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、セル101の検出と関連付けられる複数の検出プロシージャを実行することが回避される。他の例として、実施形態では、UE106は、セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、セル101に対応する複数の測定を実行することが回避される。
【0065】
更に、または代替的に、セル101に対応する優先度は、ブロック508に対応するセルサイズ基準を満たさない複数のセルに対応する優先度よりも低く引き下げられる。例えば、実施形態では、セル101に対応する優先度は、複数のマクロセルに対応する優先度よりも低く引き下げられる。実施形態では、セル101に対応する優先度は、セル101に、セル再選択プロシージャに関連付けられる判断が全くなされないような値にまで引き下げられる。
【0066】
図7は、実施形態に係る、接続セットアップの失敗、ハンドオーバの失敗または無線リンクの失敗のように接続を失敗した後、UEがセルに再接続する(例えば、接続再確立を試行する)ことを許容するか否かを判断するための方法600の例のフロー図である。実施形態では、方法600は、ユーザデバイス、例えば、UE106によって実装され、方法600は、例示のため、UE106との関連で説明される。他の複数の実施形態では、しかしながら、方法600は、他の適したデバイスによって実装される。実施形態では、方法600は、UE213によって実装される。例えば、実施形態では、方法600は、ホスト208によって少なくとも部分的に実装される。他の例として、実施形態では、方法600は、ネットワークインタフェースデバイス209によって少なくとも部分的に実装される。実施形態では、方法600は、部分的にホスト208によって、部分的にネットワークインタフェースデバイス209によって実装される。
【0067】
上述されたように、実施形態では、方法600は、UE106がセル(例えば、スモールセル101)に接続していたが、接続を失敗した場合に実装される。実施形態では、方法600は、UE106が前に接続されていたセルとの接続を再確立するべきか否かの判断に関する。
【0068】
ブロック604では、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、UEの速度が閾値を満たすか否か(例えば、これより大きいまたはこれ以上である)が判断される。実施形態では、UE106は、自己の速度を測定する。図3について上述されたような複数の技術を用いて、 他の実施形態では、eNBは、図3について上述されたような適した技術を用いて、UE106の速度を測定し、UE106に速度を報告する。いくつかの実施形態では、UEのモビリティ測定値は、UEが前に接続されていたセルに対するUEの相対速度である。実施形態では、モビリティ基準は、デバイスが前に接続されていたセルのサイズに応じて変化し、モビリティ基準は、セルのサイズを用いて判断される。
【0069】
UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、UEのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック608に進む。ブロック608では、ターゲットセル100のサイズがセルサイズ基準を満たすか否かが判断される。例えば、実施形態では、ターゲットセル100のサイズが閾値を満たす(例えば、これより小さいまたはこれ以下である)か否かが判断される。実施形態では、UE106は、図3について上述されたような適した技術を用いて、ターゲットセル101のサイズを判断する。
【0070】
実施形態では、ターゲットセルのサイズがセルサイズ基準を満たす場合に、ターゲットセルは、スモールセルであると判断される。一方、実施形態では、ターゲットセルのサイズがセルサイズ基準を満たさない場合に、ターゲットセルは、スモールセルではないと判断される。
【0071】
ターゲットセルのサイズがセルサイズ基準を満たさないと判断される場合に、フローは終了する。一方、ターゲットセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、フローはブロック612に進む。ブロック604および608の順序は、置換可能であり、または、複数のブロックは、図3について説明されたように、並列に実装されることができる。
【0072】
実施形態では、ブロック612では、UE106は、セル101への接続を再確立する試行が回避される。
【0073】
図3−7について上述された複数の方法は、様々な複数の態様で変更されてもよい。例えば、さらなる複数の方法ブロックが追加されてもよく、複数の方法ブロックは、変更または省略されてもよく、複数のブロックの順序は、変更されてもよい。例えば、図3では、ブロック304および308の順序は、逆であってもよく、図5では、ブロック454および458の順序は、逆であってもよい。同様に、図6では、ブロック504および508の順序は、逆であってもよく、図7では、ブロック604および608の順序は、逆であってもよい。他の複数の変形が、検討される。
【0074】
上述された様々な複数のブロック、複数のオペレーション及び複数の技術の少なくともいくつかは、ハードウェア、複数のファームウェア命令を実行するプロセッサ、複数のソフトウェア命令を実行するプロセッサまたは任意のこれらの組み合わせを用いて実装されてもよい。ソフトウェアまたはファームウェア命令を実行するプロセッサを用いて実装される場合に、ソフトウェアまたはファームウェア命令は、任意のコンピュータ可読媒体または磁気ディスク、光ディスク、RAMまたはROMもしくはフラッシュメモリ等のような媒体に格納されてもよい。ソフトウェアまたはファームウェア命令は、プロセッサによって実行された場合に、プロセッサに様々な複数の動きを実行させる複数の機械可読命令を含んでもよい。
【0075】
ハードウェアで実装される場合に、ハードウェアは、1つまたは複数の個別のコンポーネント、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)等を備えてもよい。
【0076】
複数の実施形態が、単に例示のために3GPP LTEとの関連で説明されたが、他の複数の実施形態では、セルラ(WiMAX、UMTS WCDMA(登録商標)及びCDMA2000)及びLAN(WiFi)システムのような他の複数のタイプのシステムで、上述された複数の技術が用いられる。更に、上述された複数の実施形態の複数の態様が、同種無線ネットワークで実装されてもよい。
【0077】
本発明のさらなる複数の態様は、以下の複数の節の1つまたは複数に関する。
【0078】
実施形態では、無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスが第1のセルから第2のセルにスイッチされることを回避する段階、または(i)ユーザデバイスが第1のセルから第2のセルにスイッチする確率を変化させるために、ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する段階とを含む。
【0079】
他の複数の実施形態では、方法は、以下の複数の節の1つまたは複数の任意の組み合わせを含む。
【0080】
方法は、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第1のセルがユーザデバイスに対してハンドオーバコマンドを発行することを回避する段階をさらに備える。
【0081】
方法は、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第1のセルが(i)ユーザデバイスが第2のセルに対応するハンドオーバ測定を実行することを許容する、または(ii)ユーザデバイスが第2のセルに対応するセル再選択測定を実行することを許容することの少なくとも1つを回避することにより、第1のセルが、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する段階をさらに備える。
【0082】
方法は、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスが(i)第2のセルをセル再選択プロシージャの一部として判断すること、(ii)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、第2のセルの検出と関連付けられる複数の検出プロシージャを実行すること、または(iii)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、第2のセルに対応する複数の測定を実行することの少なくとも1つを回避することにより、ユーザデバイスが、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する段階をさらに備える。
【0083】
方法は、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第1のセルが、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを許容する確率を変化させるために、(a)第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更すること、または(b)ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する持続時間が比較される第2の閾値を変更することの少なくとも1つにより、(i)ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する段階をさらに備える。
【0084】
方法は、第2のセルの信号強度に対応する閾値を少なくとも変更することにより、第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更する段階をさらに備える。
【0085】
方法は、(a)第2のセルの信号強度の(b)ユーザデバイスにおける累積受信電力に対する比較に対応する閾値を少なくとも変更することにより、第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更する段階をさらに備える。
【0086】
方法は、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第2のセルに関連付けられる優先度を、第1のセルに関連付けられるレベルよりも低いレベルにまで引き下げる段階をさらに備える。
【0087】
ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階は、ユーザデバイスの速度が閾値速度を満たすか否かを判断する段階を含む。
【0088】
閾値速度は、第2のセルのサイズに応じて変化する。
【0089】
ユーザデバイスの速度は、ユーザデバイス及び第2のセルの間の相対速度である。
【0090】
第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階は、第2のセルの送信電力が送信電力基準を満たすか否かを判断する段階を含む。
【0091】
無線ネットワークは、第1のセルが第2のセルのサイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである。
【0092】
他の実施形態では、装置は、無線ネットワークの第1のセル内にあるユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、無線ネットワークの第1のセル内にあり、またはこれに隣接する第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第1のセルがユーザデバイスの第1のセルから第2のセルへのスイッチを許容することを回避し、または第1のセルがユーザデバイスの第1のセルから第2のセルへのスイッチを許容する確率を変化させるために、(i)ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整するように構成されるプロセッサを備える。
【0093】
他の複数の実施形態では、装置は、以下の複数の節の1つまたは複数の任意の組み合わせを含む。
【0094】
プロセッサは、(a)第1のセルがユーザデバイスにハンドオーバコマンドを発行すること、(b)第2のセルがユーザデバイスのハンドオーバを受け入れること、または(c)(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第2のセルがユーザデバイスの第2のセルに対する再選択を受け入れることの少なくとも1つを回避するように構成される。
【0095】
プロセッサは、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第1のセルが(a)ユーザデバイスが第2のセルに対応するハンドオーバ測定を実行することを許容すること、または(b)ユーザデバイスが第2のセルに対応するセル再選択測定を実行することを許容することの少なくとも1つを回避することにより、第1のセルがユーザデバイスの第1のセルから第2のセルへのスイッチを許容することを回避するように構成される。
【0096】
プロセッサは、ユーザデバイスに含まれ、プロセッサは、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスが、(a)第2のセルをセル再選択プロシージャの一部として判断すること、(b)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、第2のセルの検出と関連付けられる複数の検出プロシージャを実行すること、または(c)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、第2のセルに対応する複数の測定を実行することの少なくとも1つを回避することにより、ユーザデバイスが、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを許容することを回避するように構成される。
【0097】
プロセッサは、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第1のセルが、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを許容する確率を変化させるために、(a)第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更すること、または(b)ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する持続時間が比較される第2の閾値を変更することの少なくとも1つにより、(i)ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整するように構成される。
【0098】
プロセッサは、第2のセルの信号強度に対応する閾値を少なくとも変更することにより、第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変化させるように構成される。
【0099】
プロセッサは、(a)第2のセルの信号強度の(b)ユーザデバイスにおける累積受信電力に対する比較に対応する閾値を少なくとも変更することにより、第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変化させるように構成される。
【0100】
プロセッサは、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、第2のセルに関連付けられる優先度を、第1のセルに関連付けられるレベルよりも低いレベルにまで低くするように構成される。
【0101】
装置は、プロセッサを含む基地局をさらに備える。
【0102】
他の実施形態では、無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスが第2のセルに接続することを回避する段階とを含む。
【0103】
他の複数の実施形態では、方法は、以下の複数の節の1つまたは複数の任意の組み合わせを含む。
【0104】
ユーザデバイスが第2のセルに接続することを回避する段階は、第2のセルが、ユーザデバイスの第2のセルへのハンドオーバを受け入れない段階を備える。
【0105】
ユーザデバイスが第2のセルに接続することを回避する段階は、第2のセルが、ユーザデバイスによる第2のセルのセル再選択を受け入れない段階を備える。
【0106】
無線ネットワークは、第1のセルが第2のセルのサイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである。
【0107】
他の実施形態では、装置は、セルにサービスする基地局を備え、基地局は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスがセルに接続することを回避するように構成される。
【0108】
他の複数の実施形態では、装置は、以下の複数の節の1つまたは複数の任意の組み合わせを備える。
【0109】
基地局は、セルへのユーザデバイスのハンドオーバを受け入れないことにより、ユーザデバイスがセルに接続することを回避するように構成される。
【0110】
基地局は、ユーザデバイスによるセルのセル再選択を受け入れないことにより、ユーザデバイスがセルに接続することを回避するように構成される。
【0111】
他の実施形態では、無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、ユーザデバイスを第2のセルにハンドオーバする段階を含む。
【0112】
他の複数の実施形態では、方法は、以下の複数の節の1つまたは複数の任意の組み合わせを含む。
【0113】
第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階は、第2のセルのサイズがセルサイズ閾値より大きいか否かを判断する段階を備える。
【0114】
無線ネットワークは、第1のセルが第2のセルのサイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである。
【0115】
他の実施形態では、装置は、第1のセルにサービスする基地局を備え、基地局は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ、(ii)第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、ユーザデバイスを第2のセルにハンドオーバするように構成される。
【0116】
他の複数の実施形態では、装置は、以下の複数の節の1つまたは複数の任意の組み合わせを備える。
【0117】
基地局は、第2のセルのサイズがセルサイズ閾値より大きいか否かを判断することにより、第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断するように構成される。
【0118】
他の実施形態では、セルとの接続の再確立を試行するか否かを判断するための方法は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、ユーザデバイスは、前にセルとの接続を失敗したことがあり、セルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ(ii)セルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスがセルとの接続を再確立することを回避する段階とを含む。
【0119】
他の実施形態では、装置は、ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断するように構成されるプロセッサを備え、前にセルとの接続を失敗したことがあるユーザデバイスは、セルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、(i)ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たし、かつ(ii)セルのサイズがセルサイズ基準を満たすと判断される場合に、ユーザデバイスがセルとの接続を再確立することを回避するプロセッサを含む。
【0120】
本発明の様々な複数の態様が具体的な複数の例を参照して記載されたが、これらは例示のみを意図するものであり、本発明を限定するものではなく、複数の変更、追加及び/または削除が、本発明の範囲を逸脱することなく、開示された複数の実施形態になされてもよい。本願によれば、以下の構成もまた開示される。
(項目1)
無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法であって、
前記ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、
前記第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記ユーザデバイスが前記第1のセルから前記第2のセルにスイッチされることを回避する段階、または
(i)前記ユーザデバイスが前記第1のセルから前記第2のセルにスイッチする確率を変化させるために、ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する段階と備える、方法。
(項目2)
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが前記ユーザデバイスに対してハンドオーバコマンドを発行することを回避する段階をさらに備える、項目1に記載の方法。
(項目3)
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが(i)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するハンドオーバ測定を実行することを許容すること、または(ii)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するセル再選択測定を実行することを許容することの少なくとも1つを回避することにより、前記第1のセルが前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する段階をさらに備える、項目1に記載の方法。
(項目4)
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記ユーザデバイスが、(i)前記第2のセルをセル再選択プロシージャの一部として判断すること、(ii)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルの検出と関連付けられる複数の検出プロシージャを実行すること、または(iii)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルに対応する複数の測定を実行することの少なくとも1つを回避することにより、前記ユーザデバイスが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する段階をさらに備える、項目1に記載の方法。
(項目5)
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容する前記確率を変化させるために、(a)前記第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更すること、または(b)ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する持続時間が比較される第2の閾値を変更することの少なくとも1つにより、(i)前記ハンドオーバパラメータまたは(ii)前記セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する段階をさらに備える、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記第2のセルの信号強度に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変更する段階をさらに備える、項目5に記載の方法。
(項目7)
(a)前記第2のセルの信号強度の(b)前記ユーザデバイスにおける累積受信電力に対する比較に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変更する段階をさらに備える、項目5に記載の方法。
(項目8)
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第2のセルに関連付けられる優先度を、前記第1のセルに関連付けられるレベルよりも低いレベルにまで引き下げる段階をさらに備える、項目1から7のいずれか1項に記載の方法。
(項目9)
前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たすか否かを判断する段階は、前記ユーザデバイスの速度が閾値速度を満たすか否かを判断する段階を含む、項目1から8のいずれか1項に記載の方法。
(項目10)
前記閾値速度は、前記第2のセルの前記サイズに応じて変化する、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記ユーザデバイスの前記速度は、前記ユーザデバイス及び前記第2のセルの間の相対速度である、項目9または10に記載の方法。
(項目12)
前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階は、前記第2のセルの送信電力が送信電力基準を満たすか否かを判断する段階を含む、項目1から11のいずれか1項に記載の方法。
(項目13)
前記無線ネットワークは、前記第1のセルが前記第2のセルの前記サイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである、項目1から12のいずれか1項に記載の方法。
(項目14)
無線ネットワークの第1のセル内にあるユーザデバイスのモビリティ測定値が、モビリティ基準を満たすか否かを判断し、
前記無線ネットワークの前記第1のセル内にあり、またはこれに隣接する第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記第1のセルが前記ユーザデバイスの前記第1のセルから前記第2のセルへのスイッチを許容することを回避し、または
前記第1のセルが前記ユーザデバイスの前記第1のセルから前記第2のセルへのスイッチを許容する確率を変化させるために、(i)ハンドオーバパラメータまたは(ii)セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整するプロセッサを備える、装置。
(項目15)
前記プロセッサは、
(a)前記第1のセルが前記ユーザデバイスにハンドオーバコマンドを発行すること、(b)前記第2のセルが前記ユーザデバイスの前記ハンドオーバを受け入れること、または(c)(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第2のセルが前記ユーザデバイスの前記第2のセルに対する前記再選択を受け入れることの少なくとも1つを回避する、項目14に記載の装置。
(項目16)
前記プロセッサは、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記第1のセルが、(a)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するハンドオーバ測定を実行することを許容すること、または(b)前記ユーザデバイスが前記第2のセルに対応するセル再選択測定を実行することを許容することの少なくとも1つを回避することにより、前記第1のセルが、前記ユーザデバイスの前記第1のセルから前記第2のセルへのスイッチを許容することを回避する、項目14に記載の装置。
(項目17)
前記プロセッサは、前記ユーザデバイスに含まれ、
前記プロセッサは、(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記ユーザデバイスが、(a)前記第2のセルをセル再選択プロシージャの一部として判断すること、(b)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルの検出と関連付けられる複数の検出プロシージャを実行すること、または(c)セル再選択プロシージャまたはハンドオーバ関連プロシージャの一部として、前記第2のセルに対応する複数の測定を実行することの少なくとも1つを回避することにより、
前記ユーザデバイスが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容することを回避する、項目14に記載の装置。
(項目18)
前記プロセッサは、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、前記第1のセルが、前記第1のセルから前記第2のセルへの前記ユーザデバイスのスイッチを許容する前記確率を変化させるために、(a)前記第2のセルに対応する信号強度測定値が比較される第1の閾値を変更すること、または(b)ハンドオーバ条件が満たされる期間に対応する持続時間が比較される第2の閾値を変更することの少なくとも1つにより、
(i)前記ハンドオーバパラメータまたは(ii)前記セル再選択パラメータの少なくとも1つを調整する、項目14に記載の装置。
(項目19)
前記プロセッサは、前記第2のセルの信号強度に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変化させる、項目18に記載の装置。
(項目20)
前記プロセッサは、(a)前記第2のセルの信号強度の(b)前記ユーザデバイスにおける累積受信電力に対する比較に対応する閾値を少なくとも変更することにより、前記第2のセルに対応する前記信号強度測定値が比較される前記第1の閾値を変化させる、項目18に記載の装置。
(項目21)
前記プロセッサは、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記第2のセルに関連付けられる優先度を、前記第1のセルに関連付けられるレベルよりも低いレベルにまで低くする、項目14から20のいずれか1項に記載の装置。
(項目22)
前記プロセッサを含む基地局をさらに備える、項目14から21のいずれか1項に記載の装置。
(項目23)
無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法であって、
前記ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、
前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たすと判断される場合に、
前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する段階とを備える、方法。
(項目24)
前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する段階は、前記第2のセルが、前記ユーザデバイスの前記第2のセルへのハンドオーバを受け入れない段階を備える、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記ユーザデバイスが前記第2のセルに接続することを回避する段階は、前記第2のセルが、前記ユーザデバイスによる前記第2のセルのセル再選択を受け入れない段階を備える、項目23に記載の方法。
(項目26)
前記無線ネットワークは、前記第1のセルが前記第2のセルのサイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである、項目23から25のいずれか1項に記載の方法。
(項目27)
セルにサービスする基地局を備える装置であって、前記基地局は、
ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、
前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たすと判断される場合に、
前記ユーザデバイスが前記セルに接続することを回避する、装置。
(項目28)
前記基地局は、前記セルへの前記ユーザデバイスのハンドオーバを受け入れないことにより、前記ユーザデバイスが前記セルに接続することを回避する、項目27に記載の装置。
(項目29)
前記基地局は、前記ユーザデバイスによる前記セルのセル再選択を受け入れないことにより、前記ユーザデバイスが前記セルに接続することを回避する、項目27に記載の装置。
(項目30)
無線ネットワークにおいて、第1のセルから第2のセルへのユーザデバイスのスイッチを制御する方法であって、
前記ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、
前記第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、
前記ユーザデバイスを前記第2のセルにハンドオーバする段階とを備える、方法。
(項目31)
前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階は、前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ閾値より大きいか否かを判断する段階を備える、項目30に記載の方法。
(項目32)
前記無線ネットワークは、前記第1のセルが前記第2のセルの前記サイズと異なるサイズを有する異種ネットワークである、項目30または31に記載の方法。
(項目33)
第1のセルにサービスする基地局を備える装置であって、前記基地局は、
ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、
第2のセルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ、(ii)前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断したことに応じて、
前記ユーザデバイスを前記第2のセルにハンドオーバする、装置。
(項目34)
前記基地局は、前記第2のセルの前記サイズがセルサイズ閾値より大きいか否かを判断することにより、前記第2のセルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすか否かを判断する、項目33に記載の装置。
(項目35)
セルとの接続の再確立を試行するか否かを判断するための方法であって、
ユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断する段階と、
前記ユーザデバイスは、前に前記セルとの接続を失敗したことがあり、前記セルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断する段階と、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ(ii)前記セルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記ユーザデバイスが前記セルとの前記接続を再確立することを回避する段階とを備える、方法。
(項目36)
プロセッサを含むユーザデバイスのモビリティ測定値がモビリティ基準を満たすか否かを判断し、
前記ユーザデバイスは、前にセルとの接続を失敗したことがあり、前記セルのサイズがセルサイズ基準を満たすか否かを判断し、
(i)前記ユーザデバイスの前記モビリティ測定値が前記モビリティ基準を満たし、かつ(ii)前記セルの前記サイズが前記セルサイズ基準を満たすと判断される場合に、
前記ユーザデバイスが前記セルとの前記接続を再確立することを回避する、前記プロセッサを備える、装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7