特許第6361157号(P6361157)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6361157
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】給湯装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/10 20060101AFI20180712BHJP
【FI】
   F24H1/10 303Z
   F24H1/10 301D
【請求項の数】15
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-28606(P2014-28606)
(22)【出願日】2014年2月18日
(65)【公開番号】特開2015-102323(P2015-102323A)
(43)【公開日】2015年6月4日
【審査請求日】2017年1月27日
(31)【優先権主張番号】14/091,008
(32)【優先日】2013年11月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤本 悠
(72)【発明者】
【氏名】スコット・イサクセン
(72)【発明者】
【氏名】ブロンウィン・プラナシュ
【審査官】 柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−160488(JP,A)
【文献】 特開2003−106660(JP,A)
【文献】 特開2012−017937(JP,A)
【文献】 特開2013−170793(JP,A)
【文献】 特開2009−058172(JP,A)
【文献】 特開2002−065568(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナと、
前記バーナからの熱によって湯水を加熱するための熱交換器と、
熱交換器内における缶石詰りの発生を検知するための缶石検知部と、
前記缶石検知部が所定以上の缶石の発生を検知した場合にエラーを報知する報知部と、
前記缶石検知部が前記所定以上の缶石の発生を検知したときに、前記報知部がエラーを報知し、前記エラーを報知した後に前記バーナの燃焼動作を禁止するように制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記制御部により前記バーナの燃焼動作が禁止された後に、洗浄モードへの移行操作が行なわれたことを検知すると、前記熱交換器内を洗浄するための前記洗浄モードを開始するように構成され、さらに、
前記制御部は、前記バーナによる燃焼時間の積算値と予め定めた値の比較と、前記缶石検知部による缶石詰まりの検知とに基づき、前記給湯装置の動作モードを、前記洗浄モードに移行するための移行モードに切り替えるように構成される、給湯装置。
【請求項2】
前記報知部は表示部を含み、
前記制御部は、前記洗浄モードが開始されると、前記洗浄モードが終了するまでの所要時間を前記表示部に表示させるように構成される、請求項1に記載の給湯装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記缶石検知部によって缶石詰まりが検知された検知履歴と、前記洗浄モードにおいて前記報知部によって報知されたエラー報知履歴とを記憶部に格納し、前記洗浄モードが終了すると、前記記憶部から前記検知履歴および前記エラー報知履歴を消去するように構成される、請求項1または2に記載の給湯装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記エラー報知履歴が消去された後に前記洗浄モードの解除操作が行われたことを検知すると、前記バーナの燃焼動作の禁止を解除するよう構成される、請求項3に記載の給湯装置。
【請求項5】
バーナと、
前記バーナからの熱によって湯水を加熱するための熱交換器と、
熱交換器内における缶石詰りの発生を検知するための缶石検知部と、
前記熱交換器における流量を検知するセンサと、
前記缶石検知部が所定以上の缶石の発生を検知した場合にエラーを報知する報知部と、
前記缶石検知部が前記所定以上の缶石の発生を検知したときに、前記報知部がエラーを報知し、前記エラーを報知した後に前記バーナの燃焼動作を禁止するように制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記制御部により前記バーナの燃焼動作が禁止された後に、洗浄モードへの移行操作が行なわれたことを検知すると、前記熱交換器内を洗浄するための前記洗浄モードを開始するように構成され、さらに、
前記制御部は、
前記エラーを出力した後に、前記センサによって予め定めた流量が検知されない時間が第1の時間継続した場合、または、缶石詰まりが検知されてから第2の時間が経過した場合に、前記バーナの燃焼動作を禁止するように構成される、給湯装置。
【請求項6】
ユーザ操作を受付ける操作受付け部を、さらに備え、
前記制御部は、
前記バーナの燃焼動作が禁止された後に、前記操作受付け部がリセット操作を受付けたとき、前記バーナの燃焼動作の禁止を第3の時間解除するように構成される、請求項に記載の給湯装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記バーナの燃焼動作の禁止が解除されてから第3の時間が経過し、且つ前記缶石検知部により缶石詰まりが検知される場合に、表示部にエラーを出力させるように構成され、且つ、
当該エラーを出力後に前記熱交換器において予め定めた流量が検知されない時間が第1の時間継続した場合、または、当該缶石詰まりが検知されてから第2の時間が経過した場
合に、前記バーナの燃焼動作を再度禁止するように構成される、請求項に記載の給湯装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記バーナの燃焼動作の禁止が解除される回数が増加するに従って、前記第3の時間を短くするように構成される、請求項に記載の給湯装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記バーナの燃焼動作の禁止が解除される回数が予め定めた回数を示し、且つ前記操作受付け部が移行操作が受付けたとき、前記給湯装置の動作モードを前記洗浄モードに切り替えるように構成される、請求項に記載の給湯装置。
【請求項10】
バーナと、
前記バーナからの熱によって湯水を加熱するための熱交換器と、
熱交換器内における缶石詰りの発生を検知するための缶石検知部と、
前記缶石検知部が所定以上の缶石の発生を検知した場合にエラーを報知する報知部と、
ユーザ操作を受付ける操作受付け部と、
前記缶石検知部が前記所定以上の缶石の発生を検知したときに、前記報知部がエラーを報知し、前記エラーを報知した後に前記バーナの燃焼動作を禁止するように制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記制御部により前記バーナの燃焼動作が禁止された後に、洗浄モードへの移行操作が行なわれたことを検知すると、前記熱交換器内を洗浄するための前記洗浄モードを開始するように構成され、さらに、
前記制御部は、
前記バーナの燃焼動作が禁止された後において、洗浄モードに切り替えるのに先だって前記操作受付け部が解除操作を受付けた場合に、バーナの燃焼動作の禁止を予め定めた期間、解除するように構成される給湯装置。
【請求項11】
前記解除操作は、コネクタ端子の挿入または取外しの操作である、請求項10に記載の給湯装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記バーナの燃焼動作の禁止を予め定めた期間解除し、その後に、前記バーナの燃焼動作を再度、禁止するように構成される、請求項10または11に記載の給湯装置。
【請求項13】
バーナと、
前記バーナからの熱によって湯水を加熱するための熱交換器と、
前記熱交換器における流量を検知するためのセンサと、
前記熱交換器の温度から熱交換器内の缶石詰まりの発生を検知するための缶石検知部を有した制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記バーナによる燃焼時間の積算値が予め定めた値を示し、且つ前記缶石検知部によって缶石詰まりが検知されたとき、エラーを表示部に出力させ、且つ、
前記エラーを出力した後に、前記センサによって予め定めた流量が検知されない時間が第1の時間継続した場合に、または、缶石詰まりが検知されてから第2の時間が経過した場合に、前記バーナの燃焼動作を禁止するように構成される、給湯装置。
【請求項14】
バーナと、
前記バーナからの熱によって湯水を加熱するための熱交換器と、
前記熱交換器における流量を検知するためのセンサと、
ユーザ操作を受付けるための操作受付け部と、
前記熱交換器の温度から熱交換器内の缶石詰まりの発生を検知するための缶石検知部を有した制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記缶石検知部によって缶石詰まりが検知されたときエラーを表示部に出力させ、その後に、前記バーナの燃焼動作を禁止するように構成され、且つ、
前記バーナの燃焼動作が禁止された後において、前記熱交換器内を洗浄する洗浄モードに切り替えるのに先だって、前記操作受付け部が予め定めた解除操作を受付けた場合に、バーナの燃焼動作の禁止を予め定めた期間、解除するように構成される、給湯装置。
【請求項15】
前記解除操作は、コネクタ端子の挿入または取外しの操作である、請求項14に記載の給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置に関し、特に、缶石詰りを検知する機能を有する給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯装置は長時間にわたって使用されると、熱交換器の配管内部に缶石(スケール)が付着する。取り分け、カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多量に含んだいわゆる硬水を使用する場合には缶石の付着量が多くなる。缶石が付着した状態で給湯装置を使用し続けると、缶石により熱交換器の正常な伝熱が損なわれ、その缶石に起因した熱応力の発生等によって熱交換器の亀裂等の破損が生じるおそれがある。このため、適切な時期に缶石を除去するための洗浄を実施する必要がある。給湯装置における缶石の検知等に関する運転制御は、たとえば以下の特許文献1〜5に開示されている。
【0003】
特許文献1(特開2013−160488号公報)では、給湯装置は、缶石等の付着に起因する伝熱阻害要因の発生時に給湯運転を禁止するとともに、その旨を報知し、所定操作が行われたときは給湯運転の禁止を解除する。
【0004】
特許文献2(特開2004−169930号公報)では、給湯装置は、燃焼能力を監視して熱交換器の寿命を想定し、寿命がきたときにはその旨を報知する。特許文献3(特開2003−254615号公報)では、給湯機は、熱交換機内の缶石等の詰りを検知したときにエラーを発し、最終的に燃焼を停止する。
【0005】
特許文献4(特開2010−261651号公報)では、給湯装置は、熱交換器の出口温度を検出することによって缶石詰りの発生を検知する。
【0006】
特許文献5(特開2012−77990号公報)では、潜熱回収型給湯器は、その給湯器で発生したドレンを、追い焚き配管を用いて浴室内に排出した後に、追い焚き配管内を洗浄し、その際に洗浄中である旨を報知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2013−160488号公報
【特許文献2】特開2004−169930号公報
【特許文献3】特開2003−254615号公報
【特許文献4】特開2010−261651号公報
【特許文献5】特開2012−77990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の特許文献1〜5のいずれにも、缶石除去の洗浄を実施するための運転制御については開示されていない。
【0009】
また特許文献1では、缶石等の付着に起因する伝熱阻害要因の発生が検出されても、ユーザが所定操作をしたときには、その後、所定期間が経過するまでは給湯装置の運転禁止を解除する。伝熱阻害要因を検知すると、所定操作により応急的に給湯装置を使用できるが、検知が誤っていた場合に、誤りを取り消すことはできない。また、伝熱阻害要因を検知すると即時に運転禁止を実施するので、使い勝手に優れない。
【0010】
本発明の目的は、缶石を洗浄する場合の利便性を改善した給湯装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一の給湯装置は、バーナと、熱交換器と、缶石検知部と、報知部と、制御部とを備えている。熱交換器は、バーナからの熱によって湯水を加熱するためのものである。缶石検知部は、熱交換器内における缶石詰りの発生を検知するためのものである。報知部は、缶石検知部が所定以上の缶石の発生を検知した場合にエラーを報知するものである。制御部は、缶石検知部が所定以上の缶石の発生を検知したときに、報知部がエラーを報知し、エラーを報知した後にバーナの燃焼動作を禁止するように制御する。制御部は、制御部によりバーナの燃焼動作が禁止された後に、洗浄モードへの移行操作が行なわれたことを検知すると、熱交換器内を洗浄するための洗浄モードを開始するように制御する。
【0012】
本発明の一の給湯装置によれば、制御部がバーナの燃焼動作を禁止した後に、洗浄モードへの移行操作が行なわれたことを検知すると、熱交換器内を洗浄するための洗浄モードを自動的に開始するように制御する。このように洗浄モードを自動的に開始するため、缶石詰りによる熱交換器の破損を適切に防止することができる。また、必要な時間洗浄をしたか否か、洗浄作業自体を確実に行なったか否か等を給湯装置側で判断することが可能となるとともに、洗浄時に必要な機器側の動作も自動的に行なうことが可能となる。これにより、作業者が洗浄動作およびそれに付随した作業を手動で行なう場合よりも、正確かつ迅速に洗浄作業を行なうことが可能となる。以上より、缶石を洗浄する場合の利便性を改善することができる。
【0013】
上記の給湯装置において、報知部は表示部を含み、制御部は、洗浄モードが開始されると、洗浄モードが終了するまでの所要時間を表示部に表示するように制御する。これにより、作業者は洗浄作業の終了時を正確に知ることができる。
【0014】
上記の給湯装置において、制御部は、缶石検知部によって缶石を検知された検知履歴と、洗浄モードにおいて報知部によって報知されたエラー報知履歴とを記憶部に格納し、洗浄モードが終了すると、記憶部から検知履歴およびエラー報知履歴を消去するように制御する。このように洗浄で缶石が除去された後に履歴を消去することにより、缶石検知およびエラー報知を初期状態からはじめることが可能となる。
【0015】
上記の給湯装置において、制御部は、エラー報知履歴が消去された後に洗浄モードの解除操作が行われたことを検知すると、バーナの燃焼動作の禁止を解除するよう制御する。これにより、ユーザは次に缶石詰りが検知されるまで制約なしに給湯装置を使用することができる。
【0016】
上記の制御部は、バーナによる燃焼時間の積算値と予め定めた値の比較と、缶石検知部による缶石詰りの検知とに基づき、給湯装置の動作モードを、洗浄モードに移行するための移行モードに切り替えるように構成される。これにより、燃焼時間と缶石の検知とから洗浄モードに移行するための移行モードに切り替えることができる。
【0017】
上記の給湯装置は、熱交換器内における流量を検知するためのセンサをさらに備える。制御部は、エラーを出力した後に、熱交換器内において予め定めた流量が検知されない時間が第1の時間継続した場合、または、缶石詰りが検知されてから第2の時間が経過した場合に、バーナの燃焼動作を禁止するように構成される。これにより、予め定めた流量が検知されない時間と缶石詰り検知からの経過時間とから燃焼禁止を実施するか否かを決定することができる。これにより、エラー報知後も予め定めた期間は給湯装置を使用することができる。
【0018】
上記の給湯装置はユーザ操作を受付ける操作受付け部を、さらに備える。制御部は、バーナの燃焼動作が禁止された後に、リセット操作が受付けられたとき、バーナの燃焼動作禁止を第3の時間解除するように構成される。これにより、ユーザは、燃焼動作が禁止された場合でも、リセット操作をすることによって、第3の時間一時的に禁止を解除することができる。
【0019】
上記の制御部は、バーナの燃焼動作の禁止が解除されてから第3の時間が経過し、且つ缶石検知部によって缶石詰りが検知される場合に、表示部にエラーを出力させるように構成され、且つ、当該エラーを出力後に熱交換器内において予め定めた流量が検知されない時間が第1の時間継続した場合、または、当該缶石詰りが検知されてから第2の時間が経過した場合に、バーナの燃焼動作を再度禁止するように構成される。これにより、燃焼動作の禁止を第2の時間だけ解除した後は、缶石検知からの経過時間と予め定めた流量が検知されない期間の長さとから、再度、燃焼動作の禁止を実施することができる。
【0020】
上記の制御部は、バーナの燃焼動作の禁止が解除される回数が増加するに従って、第3の時間を短くするように構成される。これにより、缶石詰り検知されてから時間が経過するほど、燃焼動作の禁止が一時的に解除される期間長さを短くすることができる。
【0021】
上記の制御部は、バーナの燃焼動作の禁止が解除される回数が予め定めた回数を示し、且つ移行操作が受付けられたとき、動作モードを洗浄モードに切り替えるように構成される。これにより、燃焼動作の禁止が解除される回数が予め定めた回数に達したときに、ユーザは移行操作をすることによって、動作モードを洗浄モードに切り替えることができる。
【0022】
上記の給湯装置は、ユーザ操作を受付ける操作受付け部をさらに備える。制御部は、バーナの燃焼動作が禁止された後において、洗浄モードに切り替えるのに先だって解除操作を受付けた場合に、バーナの燃焼動作の禁止を予め定めた期間、解除するように構成される。これにより、洗浄モードに切り替えるのに先だって、ユーザは解除操作をすることにより、燃焼動作の禁止を予め定めた期間、解除することができる。
【0023】
上記の解除操作は、コネクタ端子の挿入または取外しの操作である。したがって、給湯装置は、コネクタ端子のユーザ操作を、解除操作として受付けることができる。
【0024】
上記の制御部は、バーナの燃焼動作の禁止を予め定めた期間解除し、その後に、バーナの燃焼動作を再度、禁止するように構成される。これにより、缶石詰り検知による燃焼動作禁止を一時的に解除して、再度、燃焼動作の禁止を実施することができる。
【0025】
本発明の他の給湯装置は、バーナと、バーナからの熱によって湯水を加熱するための熱交換器と、熱交換器における流量を検知するためのセンサと、熱交換器の温度から熱交換器内の缶石詰りの発生を検知するための缶石検知部を有した制御部と、を備える。制御部は、バーナによる燃焼時間の積算値が予め定めた値を示し、且つ缶石検知部によって缶石詰りが検知されたとき、エラーを表示部に出力させ、且つ、エラーを出力した後に、センサによって予め定めた流量が検知されない時間が第1の時間継続した場合に、または、缶石詰りが検知されてから第2の時間が経過した場合に、バーナの燃焼動作を禁止するように構成される。したがって、バーナの燃焼時間の積算値と、予め定めた流量が検知されない時間と、缶石詰りが検知されてからの経過時間とから、バーナの燃焼動作を禁止することができる。これにより、エラー出力後も予め定めた期間は給湯装置を使用することができる。
【0026】
本発明のさらなる他の給湯装置は、バーナと、バーナからの熱によって湯水を加熱するための熱交換器と、熱交換器における流量を検知するためのセンサと、ユーザ操作を受付けるための操作受付け部と、熱交換器の温度から熱交換器内の缶石詰りの発生を検知するための缶石検知部を有した制御部と、を備える。制御部は、缶石検知部によって缶石詰りが検知されたときエラーを表示部に出力させ、その後に、バーナの燃焼動作を禁止するように構成され、且つ、バーナの燃焼動作が禁止された後において、予め定めた操作を受付けた場合に、バーナの燃焼動作の禁止を予め定めた期間、解除するように構成される。したがって、缶石詰りが検知されてバーナの燃焼動作が禁止された後は、ユーザは予め定めた操作を実施すれば、燃焼動作の禁止を予め定めた期間、解除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施の形態に係る給湯装置の構成図である。
図2】本発明の実施の形態に係る制御部の機能構成図である。
図3】本発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。
図4】本発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。
図5】本発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。
図6】本発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。
図7】本発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。
図8】本発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。
図9】本発明の実施の形態に係る缶石除去の洗浄を説明するための図である。
図10】本発明の実施の形態に係る洗浄コネクタを説明するための図である。
図11】本発明の実施の形態に係るタイミングチャートを説明する図である。
図12】本発明の実施の形態に係るタイミングチャートを説明する図である。
図13】本発明の実施の形態に係るタイミングチャートを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて詳細に説明する。図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さない。
【0029】
(装置のハードウェア構成)
図1には、本発明の実施の形態に従う給湯装置20の構成が示される。図1を参照して、給湯装置20は、ケース1と、缶体2と、缶石検知部8と、制御部10と、表示部11と、電源プラグ12と、流量センサ13と、流量調整弁14と、配管180a〜180cと、ガス配管190とを主に有している。
【0030】
ケース1内には、缶体2、制御部10、表示部11、流量センサ13、流量調整弁14、配管180a〜180c等が配置されている。缶体2内には、熱交換器3と、バーナ4と、送風機5とが設けられている。缶体2には、排気口2aおよび吸気口(図示せず)が設けられている。
【0031】
熱交換器3は、バーナ4からの熱によって湯水を加熱するためのものであり、具体的にはバーナ4で発生する燃焼ガスとの間で熱交換を行なうものである。熱交換器3は、複数の板状のフィンと、複数のフィンを貫通する伝熱管とを有している。
【0032】
バーナ4は、燃料ガスを燃焼させることにより燃焼ガスを生じさせるためのものである。バーナ4にはガス配管190が接続されている。このガス配管190はバーナ4に燃料ガスを供給するためのものである。このガス配管190には、ガス弁6が取り付けられている。このガス弁6は、たとえば電磁弁である。バーナ4の上方には点火プラグ7が配置されている。この点火プラグ7は、バーナ4に設けられたターゲットとの間で点火スパークを生じさせることにより、バーナ4から噴き出された燃料空気混合気に火炎を生じさせるためのものである。
【0033】
バーナ4は、ガス配管190から供給された燃料ガスを燃焼することによって熱量を発生する(これを、燃焼動作という)。バーナ4が燃焼することにより発生した熱量は、熱交換器3を介して熱交換器3の伝熱管内を流れる湯水に伝達されて、当該湯水は加熱される。
【0034】
送風機5は、バーナ4に対して燃焼に必要な空気を供給するためのものである。この送風機5は、たとえばファンであって、直流モータ等のファン用モータ9により駆動力を与えられて回転可能なように構成されている。送風機5は、吸気口からの空気を強制的に缶体2の内部へ供給し、燃焼に用いられた空気を排気口2aから外部へ排出する。
【0035】
缶石検知部8は、熱交換器3内における缶石詰りの発生を検知するためのものである。この缶石検知部8は、たとえばサーミスタ(缶体サーミスタ)であり、熱交換器3の出口から出湯された直後の湯の温度である出口温度(缶体温度)を検出できるように配置されている。この缶石検知部8は、熱交換器3の下流の出湯配管180bに取り付けられていてもよく、また熱交換器3内の伝熱管に取り付けられていてもよい。また缶石検知部8は、缶体サーミスタのように缶体の温度を測定するもの以外に、たとえば熱交換器3の下流における缶石詰りに起因した湯水の流量の減少を測定するもの等であってもよい。
【0036】
配管180a〜180cは、給水配管180aと、出湯配管180bと、バイパス配管180cとを有している。給水配管180aは熱交換器3(より特定的には伝熱管)に給水するための配管であり、熱交換器3の給水側に接続されている。出湯配管180bは熱交換器3から出湯するための配管であり、熱交換器3の出湯側に接続されている。バイパス配管180cは、給水配管180aからの水をバイパスさせて出湯配管180bに導くためのものであり、給水配管と出湯配管とを接続している。
【0037】
バイパス配管180cには、バイパス流量調整弁15が接続されている。バイパス流量調整弁15は、バイパス配管180cの湯水の流れを制御するためのものである。このバイパス流量調整弁15はバイパス配管180cに設けられていてもよいが設けられていなくてもよい。
【0038】
流量センサ13は、給水配管180aとバイパス配管180cとの合流点よりも下流側に設けられている。
【0039】
流量調整弁14は、出湯配管180bとバイパス配管180cとの合流点よりも下流側に設けられている。流量調整弁14は、設定された給湯温度のお湯を供給できるように、湯水の出湯量を調整するための流量調整弁であり、完全に締め切ることで遮断弁としても機能する。流量調整弁14は、たとえばステッピングモータによって開度が調整されるように構成された電気式流路開閉弁である。
【0040】
表示部11は、缶石検知部8が所定量以上の缶石詰りの発生を検知した場合にエラーを報知できるよう構成されており、報知部として機能し得る。この表示部11は、たとえば液晶表示装置である。本実施の形態においては給湯装置20に搭載された場合について説明したが、給湯装置20とは別体で構成され、かつ給湯装置を遠隔操作可能なリモートコントロール装置に搭載されていてもよい。またエラーを報知するための報知部としては、表示部11以外に音声などを発するスピーカが用いられてもよい。
【0041】
制御部10は、ガス弁6、点火プラグ7、缶石検知部8、ファン用モータ9、表示部(報知部)11、電源プラグ12、流量センサ13、流量調整弁14等の各々に電気的に接続されている。制御部10は、電源プラグ12を電源コンセント(図示せず)に差し込むことにより電力を供給され、かつ各部に電力を供給する。
【0042】
この制御部10は、缶石検知部8が所定量以上の缶石詰りの発生を検知したときに、報知部がエラーを報知し、そのエラーを報知した後にバーナの燃焼動作を禁止するよう各部を制御する機能を有している。また制御部10は、制御部10によりバーナ4の燃焼動作が禁止された後に、洗浄モードへの移行操作が行なわれたことを検知すると、熱交換器3内を洗浄するための洗浄モードを開始するよう制御する機能を有している。
【0043】
また制御部10は、洗浄モードが開始されると、洗浄モードが終了するまでの所要時間を表示するよう表示部11を制御する機能を有している。また制御部は10、缶石検知部8によって缶石を検知された検知履歴と、洗浄モードにおいて前記表示部によって報知されたエラー報知履歴とを記憶部に格納し、洗浄モードが終了すると、その記憶部から検知履歴およびエラー報知履歴を消去するための機能を有している。
【0044】
さらに制御部10は、上記エラー報知履歴が消去された後に洗浄モードの解除動作が行われたことを検知すると、バーナ4の燃焼動作の禁止を解除するよう制御する機能を有している。なお、図1中の矢印は、流体(水または湯)の流れる方向を示す。
【0045】
(機能構成)
図2には、制御部10の機能構成の一例が示される。図2を参照して、制御部10は、流量判定部10aと、電源ON/OFF判定部10bと、缶石詰り判定部10cと、コネクタ接続検知部10dと、タイマー10eと、記憶部10fと、出力制御部10gとを主に有している。
【0046】
流量判定部10aは、流量センサ13から出力された検出値を受けるように構成されている。この流量判定部10aは、流量センサ13により検知された流量を判定するものであり、たとえば流量センサ13により検知された流量が最低作動水量(Minimum Operation Quantity:MOQ)を示すか否かを判定するものである。
【0047】
電源ON/OFF判定部10bは、電源プラグ12からの電力を受けるように構成されている。この電源ON/OFF判定部10bは、ユーザ操作で電源プラグ12が電源コンセントに差し込まれることにより電力が供給されているか否かを判定するものである。
【0048】
缶石詰り判定部10cは、缶石検知部8から出力された検出値を受けるように構成されている。この缶石詰り判定部10cは、缶石検知部8により検知された検出値に基づいて缶石詰りが発生しているか否かを判定するものである。缶石詰り判定部10cは、缶石検知部8がたとえば缶体サーミスタである場合には、給湯運転停止後に缶体サーミスタが検知した温度上昇(これを後沸き温度という)が所定温度以上か否かを判定するための温度判定部となる。
【0049】
コネクタ接続検知部10dは、洗浄コネクタ16に接続されている。このコネクタ接続検知部10dは、ユーザ操作によって洗浄コネクタ16が接続状態とされたか、または非接続状態(取外し状態)とされたかのいずれかを判定するものである。
【0050】
制御部10は、図示しないMPU(Micro Processing Unit)を備えている。MPUは後述する記憶部10fに相当するメモリと、後述するタイマー10eとを含む。MPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより、給湯装置20の各部を制御する。
【0051】
タイマー10eは、計測開始時からの経過時間をカウントアップする、またはあらかじめ設定した時間までの残り時間をカウントダウンするためのものである。記憶部10fは、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の揮発性および不揮発性の記憶媒体からなっている。
【0052】
流量判定部10a、電源ON/OFF判定部10b、缶石詰り判定部10c、コネクタ接続検知部10d、タイマー10eおよび記憶部10fの各々は、出力制御部10gに電気的に接続されている。これにより、流量判定部10a、電源ON/OFF判定部10b、缶石詰り判定部10c、コネクタ接続検知部10d、タイマー10eおよび記憶部10fの各々からの情報に基づいて出力制御部10gは、ファン用モータ9、ガス弁6、流量調整弁14、表示部(報知部)11等の動作を制御するための指令および信号等を出力する。
【0053】
ファン用モータ9は制御部10からの駆動信号に従って回転し、当該回転に連動して送風機5が動作する。送風機5の送風量は、制御部10からの駆動信号により可変に制御される。
【0054】
ガス弁6は、制御部10からの指令に従って開閉の程度を制御され、それによりバーナ4へ供給されるガス圧が制御される。ガス圧が可変に制御されて、バーナ4に対する単位時間あたりのガス供給量が制御される。
【0055】
流量調整弁14のステッピングモータを制御部10からの駆動信号に応じて回転すると、連動して流量調整弁14が動作する。制御部10からの駆動信号により、流量調整弁14の開閉の程度が可変に制御される。
【0056】
図2に示す制御部10内の各部は、MPUが実行するプログラムにより、または当該プログラムと回路の組合わせにより実現される。
【0057】
なお、図2における洗浄コネクタ16は、たとえば図10に示すような構成を有している。つまり、給湯装置20内にはコントローラケース30が配置されている。そのコントローラケース30には、たとえば制御部10の制御回路や電源部の電源回路等が形成された回路基板31、32、33が搭載されている。上記洗浄コネクタ16は、たとえば回路基板32に接続されており、これにより回路基板31、32、33に形成された回路に電気的に接続されている。
【0058】
この洗浄コネクタ16はたとえば1対の端子を有しており、これら1対の端子同士を互いに接続、非接続(取外し)することが可能に構成されている。洗浄コネクタ16の1対の端子を接続、非接続の操作をすることにより、その信号が回路基板31、32に形成された制御回路等に送られる。この洗浄コネクタ16の1対の端子の接続操作はたとえば洗浄モードへの移行操作として設定されており、また洗浄コネクタ16の1対の端子の非接続操作はたとえば洗浄モードの解除操作として設定されている。
【0059】
なお洗浄コネクタ16が回路基板32に接続される位置は図10に示された位置に限定されるものではなく、回路基板32の他の位置に接続されていてもよい。また洗浄コネクタ16は回路基板32ではなく回路基板31、33に接続されていてもよい。
【0060】
回路基板33には表示部11が搭載されていてもよい。このコントローラケース30は、たとえば給湯装置20のケース1の内部に配置されている。このため、作業者が洗浄コネクタ16の接続、非接続の操作を行なうためには、給湯装置20のケース1を開いてコントローラケース30にアクセスする必要がある。
【0061】
(燃焼部と動作)
本実施の形態では、燃焼部は、バーナ4を含む。出力制御部10gは、バーナ4の燃焼動作を停止(禁止)する場合には、ガス弁6を閉鎖し、点火プラグ7への電流供給を停止し(点火不可)、および送風機5のファン用モータ9への電流供給を停止(モータ停止)するように各部を制御する(これを、“燃焼禁止を実施する”ともいう)。燃焼禁止を実施するために、出力制御部10gは少なくとも、ファン用モータ9を停止させればよい。
【0062】
出力制御部10gは、バーナ4に燃焼を実施させる場合にはファン用モータ9へ電流を供給(モータ回転可)し、ガス弁6を開き、点火プラグ7へ電流を流す(点火可)ように各部を制御する(これを、“燃焼許可を実施する”ともいう)。燃焼動作の禁止が解除されて燃焼許可されると燃焼が開始する。
【0063】
(動作モード)
本発明の実施の形態に係る給湯装置20は動作モードとして、通常モードおよび洗浄モード、ならびに通常モードから洗浄モードへ移行するための移行モードを含む。
【0064】
通常モードでは、制御部10は燃焼許可を実施する。また、通常モードは、缶石検知部8が熱交換器3内で缶石の詰りがあるか否かを検知する缶石検知モードを含む。缶石検知部8が缶石の詰りを検知すると、制御部10は通常モードから移行モードに切り替える。
【0065】
洗浄モードに先だつ移行モードでは、制御部10は燃焼許可を実施する。燃焼許可を実施中に予め定めた条件が成立すると判断したときは、燃焼禁止または燃焼禁止の解除を実施する。
【0066】
洗浄モードでは、制御部10は燃焼禁止を実施するが、予め定めた操作を受付けたとき、燃焼禁止を解除する。
【0067】
(処理フローチャート)
図3図8はこの発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。これらフローチャートに従うプログラムおよび処理のためのデータは予め記憶部10fに格納される。制御部10のMPUが当該プログラムを実行することで処理が実現される。
【0068】
通常モードと缶石検知モード
給湯装置20の電源プラグ12が図示しないコンセントに挿入されて電源供給が開始されると通常モードが開始する(ステップST(以下、単にSTと略す)3)。通常モードでは燃焼許可が実施されながら、缶石検知処理(図8)が実施される(ST5)。
【0069】
図8を参照して、制御部10はタイマー10eの出力から通常モードにおける燃焼部の動作時間を積算して計時する(ステップS(以下、単にSと略す)3)。制御部10は、積算した時間について(積算時間≧600時間)の条件が成立するか否かを判断する(S5)。成立しない場合(S5でNO)、すなわち積算時間が600時間未満を示す場合には元の処理に戻るが、成立する場合(S5でYES)、すなわち積算時間が600時間以上を示す場合にはS7に移行する。本実施の形態では、通常モードを開始してから継続して600時間以上経過すれば、配管180内に缶石が発生すると想定している。なお、条件は600時間に限定されない。
【0070】
缶石詰り判定部10cは、缶石検知部8の出力に基づき缶石の詰りが有るか否かを判定する(S7)。具体的には、缶石詰り判定部10cは、給湯運転停止後に缶体サーミスタが検知した温度上昇(これを後沸き温度という)と予め定めた温度との差DTを算出する。さらに、缶石検知部8は差DTと予め定めたしきい値TH1とを比較し、比較結果から条件(DT≧TH1)が成立するかを判断する。
【0071】
ここで、熱交換器3内に缶石が付着すると、湯水の流路が減少して熱交換器3内の保有水量が減少するため、缶石の付着量が多いほど缶体サーミスタの検知温度は高くなり、差DTも大きくなる。したがって、缶石が詰まっている場合には条件(DT≧TH1)が成立する。このため、本処理フローでは、条件(DT≧TH1)成立した場合が、缶体サーミスタ(缶石検知部8)が所定量以上の缶石詰りを検知した場合と見なされる。
【0072】
条件が成立すると判断すると(S7でYES)、制御部10は缶石の詰りを検知したことを示す記憶部10fのフラグFLに1をセットし(S9)、条件が成立しないと判断すると(S7でNO)フラグFLに1をセットしない。その後、缶石検知モードは終了し図3の処理に戻る。
【0073】
変形例として、条件(DT≧TH1)が連続してM回成立すると判断されたときに、フラグFLに1をセットする。また、時間の積算をカウンタにより計測する場合には、1回当たりのカウント値を、差DTの大きさにより可変にしてもよい。
【0074】
移行モード
図3に戻り、制御部10は条件(FL=1)が成立するか否かを判断する(ST7)。成立しないと判断すると(ST7でNO)、すなわち缶石検知モードにおいて缶石詰りが検知されていない場合はST3に戻る。
【0075】
一方、条件(FL=1)が成立すると判断すると(ST7でYES)、制御部10は通常モードから移行モードに切り替える。移行モードでは、まず燃焼許可/禁止処理(ST9)が実施される。
【0076】
燃焼許可/禁止処理を、図5図7のフローチャートを参照し説明する。
まず、制御部10はルーチンRTを実施する。ルーチンRTでは、出力制御部10gは、表示部11にエラー(“C1♯”)を点滅表示させて、ユーザに異常(缶石詰り)のエラーを報知する(S21)。このとき、燃焼許可が実施される状態にある。なお、エラーは文字に限らず、絵柄等で示すとしてもよい。
【0077】
制御部10は、第1条件(連続して5時間の期間MOQが検出されていない)、または第2条件(フラグFLに1がセットされてから24時間経過した)が成立するか否かを判断する(S23)。いずれの条件も成立しないと判断したとき(S23でNO)S21に戻る。なお、S23の判断は、猶予期間判断と呼び、その詳細は後述する。
【0078】
一方、いずれかの条件が成立すると判断されると(S23でYES)、制御部10は熱交換器3等の損傷を回避するために安全動作を実施する。具体的には、エラー“C1♯”を点滅表示した状態で燃焼禁止を実施する(S25)。なお、第1条件の第1の時間は5時間に限定されない。また、第2条件の第2の時間は、第1の時間(5時間)以上であればよく、24時間に限定されない。
【0079】
続いて、制御部10は電源ON/OFF判定部10bの出力に基づき、燃焼禁止を解除するためのリセット操作である電源リセットの操作が受付け(検知)されたか否かを判定する(S27)。リセット操作が受付けられない(S27でNO)間はS27が繰返されるが、電源リセット操作が受付けられると(S27でYES)、制御部10は燃焼禁止から燃焼許可に切り替える(燃焼禁止を解除する)(S29)。
【0080】
リセット操作である電源リセット操作は、ユーザが電源プラグ12をコンセントから抜き差しする操作を示す。電源ON/OFF判断部106は、電源プラグ12からの出力(電圧信号など)に基づき電源リセット操作がされたか否かを検出する。なお、電源リセット操作は、燃焼禁止を解除するためのユーザ操作であるが、操作の種類はこれに限定されない。
【0081】
その後、S31の処理が、前述したS7と同様に実施される。燃焼禁止を解除するための電源リセット操作を受付けた後も、S31では、缶石詰りの有無が検知されて、先に実施された缶石詰り検知が誤検知であったとしても、S31の処理により当該誤検知を正すことができる。
【0082】
制御部10はタイマー10eの出力に基づき、電源リセット操作の受付け(S33)からT1時間経過したか否かを判断する(S33)。たとえば、変数T1は8時間を示す。T1時間経過していないと判断されると(S33でNO)S31に戻り、経過したと判断されると(S33でYES)S35に移行する。以上で1回目のルーチンRTが終了する。
【0083】
以上のように、缶石の詰りが検知されるとルーチンRTが実施される。ルーチンRTでは、エラーが出力された状態で、制御部10は予め定めた時間燃焼実施を継続させて、その後、安全動作(燃焼禁止)を実施する。続いて、電源リセット操作を検知すると予め定めた第3の時間(上記のT1時間に相当)燃焼許可を実施する。なお、当該予め定めた第3の時間においても、缶石詰りの有無を検知し(S31)、有ると検知されたとき(S33でYES)予め定めた期間が経過したかを検知する(S33)。
【0084】
次のS35〜S47では、制御部10は2回目のルーチンRTを実施する。2回目のルーチンRTは上述したS21〜S33の処理と類似するので、ここでは主に相違する処理について説明する。
【0085】
まず、エラー“C2♯”を点滅表示した状態で(S35)、制御部10は猶予期間判断(S37)を実施し、燃焼禁止を実施する(S39)。電源リセット操作を受付け(S41でYES)てから、第3の時間であるT2(T2=6)時間経過したと判断すると(S47でYES)S49に移行する。以上で2回目のルーチンRTが終了する。
【0086】
2回目のルーチンRTでは、エラー表示を“C1#”から“C2#”に変更して、缶石詰りが進行していることを報知する。また、燃焼禁止を解除してから燃焼許可が実施される時間期間を、T1(8時間)からT2(6時間)に短くする。
【0087】
制御部10は、2回目のルーチンRTを実施した後にS49〜S61において3回目のルーチンRTを実施する。3回目のルーチンRTの処理も上述したS21〜S33の処理と類似し、ここでは主に相違する処理について説明する。
【0088】
まず、エラー“C3♯”を点滅表示した状態で(S49)、制御部10は猶予期間判断(S51)を実施し、続いて燃焼禁止を実施する。その後、電源リセット操作を受付け(S55でYES)てから、第3の時間であるT3(T3=4)時間経過したと判断すると(S61でYES)S63に移行する。以上で3回目のルーチンRTが終了する。
【0089】
3回目のルーチンRTでは、エラー表示を“C2#”から“C3#”に変更して、缶石詰りがさらに進行していることを報知する。また、燃焼禁止を解除してから燃焼許可が実施される時間期間を、T2(6時間)からT3(4時間)に短くする。
【0090】
制御部10は、3回目のルーチンRTを実施した後にS63〜S75において4回目のルーチンRTを実施する。4回目のルーチンRTの処理も上述したS21〜S33の処理と類似するので、ここでは主に相違する処理について説明する。
【0091】
まず、エラー“C4♯”を点滅表示した状態で(S63)、制御部10は猶予期間判断(S65)を実施し、燃焼禁止を実施する。その後、電源リセット操作を受付け(S69でYES)てから、第3の時間であるT4(T4=2)時間経過したと判断すると(S75でYES)S77に移行する。以上で4回目のルーチンRTが終了する。
【0092】
上記の4回目のルーチンRTでは、エラー表示を“C3#”から“C4#”に変更して、缶石詰りがさらに進行していることを報知する。また、燃焼禁止を解除してから燃焼許可が実施される時間期間を、T3(4時間)からT4(2時間)に短くする。
【0093】
このように缶石詰りが検知(フラグFLに1がセット)されると、燃焼許可/禁止処理(ST9)では、基本的に燃焼禁止が実施される(安全動作が実施される)が、ルーチンRTを繰り返し実施することによりエラーを表示した状態で予め定めた期間は燃焼許可が実施される。制御部10はルーチンRTの繰返し回数をカウントしており、カウント値が大きくなるほど、缶石詰りが進行しつつあるようにエラー表示を変化させる。また、燃焼許可の実施時間を短くし、缶石詰りによる熱交換器3の損傷を防止する。
【0094】
カウント値から予め定めた回数(4回)ルーチンRTが実施されたと判定した後は、制御部10はエラー点滅表示を“C4#”から“CF#”に変更して燃焼禁止を実施する(S77)。エラー表示“CF#”により、『缶石詰りによる安全動作が実施されており、電源リセット操作によっては安全動作を解除できない』旨が報知される。その後、元の処理に戻る。なお、ルーチンRTを実施する回数は、4回に限定されない。
【0095】
図3を参照して、コネクタ接続検知部10dは、洗浄コネクタ16の出力から、ユーザが洗浄コネクタ16を接続したか否かを検知する(ST11)。ユーザは、洗浄液が入手できていない場合など、緊急的に燃焼禁止の解除を所望する場合には、特別な予め定めた移行操作、すなわち洗浄コネクタ16を接続する。なお、移行操作は、これに限定されない。
【0096】
コネクタ接続検知部10dによって洗浄モードへの移行操作(接続の操作)が受付けられない(ST11でNO)ときはST11が実施されるが、接続操作を検知(受付け)すると(ST11でYES)、出力制御部10gはエラー表示を“CF#”→“CC00”→“C4#”に変更する(ST13)。エラー表示を変更して燃焼禁止が解除され、“C4#”に対応した期間(たとえば、2時間)は燃焼許可が実施される旨が報知される。
【0097】
コネクタ接続操作を受付けたとき、その後に、コネクタ接続検知部10dが解除操作、すなわち洗浄コネクタ16の取外し操作を検知(受付け)すると(ST15でYES)、制御部10は、燃焼許可を予め定めた期間(2時間)実施する(ST17、ST19でNO)。予め定めた期間が経過したとき(ST19でYES)、制御部10は燃焼禁止を実施する(ST21)。その後、処理は終了する。なお、燃焼許可を実施する期間は、2時間に限定されない。
【0098】
変形例として、ST21の後に洗浄コネクタ16の接続が検知された場合は、再度、ST11〜ST21を実施して、燃焼部の燃焼許可を実施するようにしてもよい。この場合、制御部10は、移行モード終了後に洗浄コネクタ16の取外しが検知された回数をカウントし、カウント値がしきい値を超えたとき、以降は後述の洗浄モードが実施されるまで燃焼部について燃焼禁止を実施する(これを、完全ロックという)。完全ロックが実施されると、洗浄コネクタ16が操作されたとしても、当該操作は受付けられず、燃焼禁止は解除されない。
【0099】
<洗浄モード>
洗浄コネクタ16の取外し(解除操作)が検出されないと(ST15でNO)、予め定めた期間、洗浄モードを実施する。ここでは、予め定めた期間は60分としているが、これに限定されない。図9には、洗浄モードにおいて給湯装置20に洗浄液を供給する態様が示される。図9を参照して、缶石を除去するための洗浄液を貯留した水槽21が準備される。給湯装置20の給水口にはパイプ22が接続される。パイプ22は、一方の開口端が給水口側に接続されて、他方の開口端が水槽21の洗浄液中に位置するように接続される。さらに、パイプ22には、水槽21内の洗浄液を配管を経由して熱交換器3内に送るためのポンプ24が接続される。また、給湯装置20の出湯口にはパイプ23が接続される。パイプ23は、一方の開口端が出湯口側に接続されて、他方の開口端が水槽21内に位置するように接続される。
【0100】
洗浄モードではポンプ24によって、水槽21内の洗浄液が給水口側から配管に流入し、配管内を通過し出湯口側から水槽21内に排出されて、洗浄液は配管内を循環する。このとき、出力制御部10gは流量調整弁14を全開となるよう、またバイパス流量調整弁15を全閉となるようにそれぞれ制御する。
【0101】
洗浄モードでは、まず、流量判定部10aは、流量センサ13の出力から配管内の流量が予め定められた量を示すかを判断する(ST23)。予め定められた量未満であると判断する間は(ST23でNO)、T23の処理が繰返される。予め定められた量以上であると判断したとき(ST23でYES)、出力制御部10gは表示部11に“C60”を点灯させ、洗浄が終了するまでの所要時間(残り時間)の長さを表示させる(ST24)。
【0102】
その後、タイマー10eを用いて、洗浄時間(たとえば60分)が経過したか否かが判断される。この60分の期間において、出力制御部10gは表示部11に洗浄終了までの所要時間長さを更新しながら表示させる(ステップST25、ST26、ST27)。60分が経過したとき洗浄は終了し、出力制御部10gは表示部11に洗浄終了の旨(“C00”)を点滅表示させる(ST29)。
【0103】
その後、制御部10は記憶部10fに格納された予め定められた情報を削除するためのクリア処理(初期化)を実施する(ST31)。たとえば、詰り検知履歴のクリア処理(フラグFL=0)、エラー報知履歴のクリア処理および猶予期間を計時するためのタイマー変数のクリア処理を行なう。また、制御部10は洗浄が実施された回数をカウントし、このカウント値を記憶部10fの読み出し可能な不揮発性領域に格納するとしてもよい。このカウント値はクリアされない。同様に、積算燃焼時間もクリアされないのが望ましい。
【0104】
その後、コネクタ接続検知部10dは、洗浄コネクタ16が取外されたかを判断する(ST33)。取外されたと検知されない(ST33でNO)ときは、T33の処理が繰返されるが、取外しが検知されると(ST33でYES)、出力制御部10gは、表示部11に洗浄モードの表示(“C00”)を消去させる(ST34)。その後、制御部10は燃焼禁止を解除し燃焼許可を実施する(ST35)。また、出力制御部10gは流量調整弁14の全開を解除する(たとえば、閉じるように制御する)(ST36)。洗浄モードは終了し、その後、ST5の通常モードに移行する。なお、ST36では、直前の通常モード(ST3)における設定値に従って流量調整弁14の開度が設定されるとしてもよい。
【0105】
実施の形態では、洗浄コネクタ16の接続を移行操作として、取外しを解除操作としたが、移行操作を“取外し”、解除操作を“接続”としてもよい。
【0106】
<変形例>
図8のST7では、制御部10はDTの値の大きさに応じて変数Uの値(ただし、0以上)をカウントし、変数Uの値が予め定めた値を超えたときに(ST7でYES)フラグFLに1をセットするとしてもよい。たとえば、DTが35(単位:deg)以上を示す場合には変数Uを4カウントアップし、35〜30を示す場合には2カウントアップし、30未満を示す場合には2カウントダウンする。その結果、制御部10は、変数Uのカウント値が40以上を示すと判断したときは、フラグFLに1をセットする。この変数Uの値は、ST31でクリアされる。
【0107】
<猶予期間判断>
上述した猶予期間判断ではMOQが参照される。MOQは、熱交換器3内の流量であって、給湯装置20が安定して動作するための最低の流量を示す。流量判定部10aは、流量センサ13の出力からMOQが検出されるか否かを判定する。MOQが検出されるときは、流量判定部10aは“ON”を出力し、検出されないときは“OFF”を出力する。たとえば、シャワー、キッチンなどで湯が使用されている期間は“ON”を出力するが、使用されない期間は“OFF”を出力する。
【0108】
図11には、MOQ検出のタイミングチャートと、燃焼動作のタイミングチャートと、エラー表示のタイミングチャートが関連付けて示される。タイミングチャートでは横軸にこれらタイミングチャートに共通の時間を示し、縦軸に信号レベルを示す。図11を参照して、流量判定部10aは、缶石詰りが検知された状態における時間TM1から“OFF”を出力する。制御部10は、燃焼許可を実施中に流量判定部10aから“OFF”が出力されたとしても、すぐには燃焼禁止を実施せず、第1の時間である5時間は“OFF”が継続(時間TM2)したときに燃焼禁止を実施する。また、出力制御部10gは時間TM1から表示部11にエラーを表示開始させる。
【0109】
図11に示すように、缶石詰りが検知された後であってもエラー表示がされた状態で燃焼許可が実施されるが、缶石詰りの検知後に第1の時間(5時間)連続してMOQが検出されない場合には、すなわち当分は給湯装置20の湯が使用されないであろうと判定される場合には、エラー表示した状態で燃焼禁止(安全動作)を実施する。
【0110】
次に、図12を参照して、上記の5時間の判断に関する具体例を説明する。図12は横軸に経過時間が示される。時間軸のハッチング部分は、浴室またはキッチン等で給湯装置20からの湯が使用されている時間帯を示す。図を参照して、9月2日の6:00pmに燃焼許可状態において湯が使用されているときに、缶石詰りが検知されてエラーが表示されたとする。その後は、MOQが検出されないとしても第1の時間(5時間)以内であれば燃焼許可が実施されて、給湯装置20を使用可能である。
【0111】
MOQの“OFF”が5時間以上継続した時点で、制御部10は燃焼許可から燃焼禁止(安全動作)に切り替える。翌朝、ユーザがシャワーを使おうとすると、給湯装置20は安全動作中であり使用できない。その後、制御部10は、燃焼禁止を解除するためのリセット操作(電源リセット操作)を受付けると、燃焼禁止を解除する。燃焼禁止が解除されると一時的に燃焼許可が実施される。たとえば、ユーザは、午前中は給湯装置20を使用することができる。
【0112】
図13を参照して、上記の第1の時間の判断に、第2の時間(24時間)の判断を組合わせる場合を説明する。MOQのOFFが検出されるけれども、第1の時間(5時間)が経過する前にMOQの“ON”が検出されるような状態が繰返される場合には、燃焼禁止(安全動作)が実施されず燃焼許可が長期にわたり継続し得る。
【0113】
この場合には、図13に示すように、缶石検知から第2の時間(24時間)経過すると強制的に安全動作(燃焼禁止)を実施する。これにより、缶石詰り検知後も給湯装置20のユーザの利便性を維持しながら、缶石詰りによって熱交換器3が損傷するのを防止することができる。
【0114】
<実施の形態の特徴>
本実施の形態においては、缶石詰りが検知されると、制御部10はエラー(“C1#”〜“C4#”、“CF#”)を出力しながら燃焼禁止を実施して、ユーザに洗浄実施を促す。また、洗浄モードにおいては、洗浄が完了するまでの所要時間(残り時間)を報知する。洗浄完了後は、缶石詰り検知と、エラー報知の履歴を消去して、その後は継続的に燃焼許可を実施する。
【0115】
本実施の形態においては、缶石詰りが検知された場合に、制御部10は、即座に燃焼禁止を実施せずに、まずエラーを出力し、猶予期間判断により給湯装置20が長時間使用されないであろうと判断されたときに燃焼禁止を実施する。したがって、缶石詰りが検知された場合でも燃焼許可を実施することができる。
【0116】
本実施の形態では、缶石詰りが検知されると制御部10はエラーを出力し燃焼禁止を実施するが、この場合でも特別操作(洗浄コネクタ16の操作)が検知されたときは、暫定的に燃焼許可を実施する。
【0117】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態によれば、制御部10がバーナ4の燃焼動作を禁止した後に、洗浄モードへの移行操作(たとえば図10に示す作業者による洗浄コネクタ同士の接続操作)が行なわれたことを検知すると、熱交換器3内を洗浄するための洗浄モードを自動的に開始するように制御する。このように洗浄モードを自動的に開始するため、缶石詰りによる熱交換器3の破損を適切に防止することができる。また、必要な時間洗浄をしたか否か、洗浄作業自体を確実に行なったか否か等を給湯装置20側で判断することが可能となるとともに、洗浄時に必要な機器側の動作も自動的に行なうことが可能となる。これにより、作業者が洗浄動作およびそれに付随した作業を手動で行なう場合よりも、正確かつ迅速に洗浄作業を行なうことが可能となる。以上より、缶石を洗浄する場合の利便性を改善することができる。
【0118】
また制御部10は、洗浄モードが開始されると、洗浄モードが終了するまでの所要時間を表示部11に表示するように制御する。これにより、作業者は洗浄作業の終了時を正確に知ることができる。
【0119】
また制御部10は、缶石検知部8によって缶石詰りが検知された検知履歴と、洗浄モードにおいて報知部(たとえば表示部11)によって報知されたエラーの報知履歴とを記憶部10fに格納し、洗浄モードが終了すると、記憶部10fから検知履歴およびエラー報知履歴を消去する。このように洗浄で缶石が除去された後に履歴を消去することにより、缶石詰り検知およびエラー報知を初期状態からはじめることが可能となる。
【0120】
また制御部10は、エラー報知履歴が消去された後に洗浄モードの解除操作が行われたことを検知すると、バーナ4の燃焼動作の禁止を解除するよう制御する。これにより、ユーザは次に缶石詰りが検知されるまで制約なしに給湯装置20を使用することができる。
【0121】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0122】
1 ケース、2 缶体、3 熱交換器、4 バーナ、8 缶石検知部、10 制御部、10a 流量判定部、10b 電源ON/OFF判定部、10c 缶石詰り判定部、10d コネクタ接続検知部、10e タイマー、10f 記憶部、10g 出力制御部、11 表示部、12 電源プラグ、13 流量センサ、14 流量調整弁、16 洗浄コネクタ、20 給湯装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図13