(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
撮像装置1は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態であり、例えばデジタルカメラとして構成される。
【0011】
撮像装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、撮像部16と、入力部17と、出力部18と、記憶部19と、通信部20と、ドライブ21と、を備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、または、記憶部19からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。例えば、CPU11は、後述する記録制御処理のためのプログラムに従って記録制御処理を実行する。
【0013】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0014】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、撮像部16、入力部17、出力部18、記憶部19、通信部20及びドライブ21が接続されている。
【0015】
撮像部16は、図示はしないが、光学レンズ部と、イメージセンサと、を備えている。
【0016】
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0017】
イメージセンサは、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、デジタル信号が生成され、撮像部16の出力信号として出力される。
このような撮像部16の出力信号を、以下、「撮像画像のデータ」と呼ぶ。撮像画像のデータは、CPU11に適宜供給される。
【0018】
入力部17は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部18は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部19は、ハードディスクあるいはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
通信部20は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0019】
ドライブ21には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ21によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部19にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部19に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部19と同様に記憶することができる。
【0020】
図2は、このような撮像装置1の機能的構成のうち、記録制御処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
記録制御処理とは、撮像部16によって撮像された動画像において異なる範囲の領域をそれぞれ切り出し、切り出されたそれぞれの領域に対し、撮像装置1の機構的な絞りや電子シャッター速度の調整及びISO感度を増減する調整を行うことにより、それぞれの領域の画像における明るさを調整して、撮像範囲の異なる2つの動画像を生成する一連の処理をいう。
【0021】
記録制御処理を実行する場合には、
図2に示すように、CPU11において、撮像制御部51と、第1動画像切出部52と、第2動画像切出部53と、第1輝度測定部54と、第2輝度測定部55と、輝度評価部56と、露出制御部57と、利得調整部58と、が機能する。
また、記憶部19の一領域には、第1動画像記憶部71と、第2動画像記憶部72と、が設定される。
第1動画像記憶部71には、第1動画像切出部52によって切り出された動画像(後述する第1動画像領域における動画像)のデータが記憶される。
第2動画像記憶部72には、第2動画像切出部53によって切り出された動画像(後述する第2動画像領域における動画像)のデータが記憶される。
【0022】
撮像制御部51は、入力部17からの撮像開始操作を受けて撮像を開始するように撮像部16を制御する。
【0023】
第1動画像切出部52は、撮像部16から出力される動画像において、ユーザによって指定される2つの領域のうちの一方(以下、「第1動画像領域」と呼ぶ。)の動画像を切り出す。第1動画像切出部52は、切り出した第1動画像領域の動画を第1動画像記憶部71に記憶させる。また、第1動画像切出部52は、切り出した第1動画像領域の動画を第1輝度測定部54に出力する。
第2動画像切出部53は、撮像部16から出力される動画像において、ユーザによって指定される2つの領域のうちの他方(以下、「第2動画像領域」と呼ぶ。)の動画像を切り出す。第2動画像切出部53は、切り出した第2動画像領域の動画を第2動画像記憶部72に記憶させる。また、第2動画像切出部53は、切り出した第2動画像領域の動画を第2輝度測定部55に出力する。
【0024】
図3は、第1動画像領域及び第2動画像領域の概念を示す模式図である。
図3において、第1動画像領域及び第2動画像領域は、それぞれユーザによって指定され、
図3の例では、第1動画像領域が撮像範囲全体に設定され、第2動画像領域が第1動画像領域の内部に設定されている。
例えば、第1動画像領域として背景を含む撮像範囲全体を設定し、第2動画像領域として当該撮像範囲全体から主要な被写体である人物の顔を検出し、当該検出された顔を中心とした領域を設定すること等が可能である。即ち、第1動画像切出部52及び第2動画像切出部53は、主要な被写体(例えば、人物の顔等)のモデルデータ等を用いて、主要な被写体を検出する機能を有し、ユーザは、検出された主要な被写体を中心とした領域を指定することが可能となっている。
ただし、第1動画像領域と第2動画像領域とを分離された小領域に設定すること等も可能である。
【0025】
図2に戻り、第1輝度測定部54は、第1動画像領域の動画におけるフレームの画素の平均輝度(以下、「第1平均輝度」と呼ぶ。)を算出する。
第2輝度測定部55は、第2動画像領域の動画におけるフレームの画素の平均輝度(以下、「第2平均輝度」と呼ぶ。)を算出する。
【0026】
輝度評価部56は、第1輝度測定部54によって算出された第1動画像領域の平均輝度(第1平均輝度)及び第2輝度測定部55によって算出された第2動画像領域の平均輝度(第2平均輝度)を評価する。
具体的には、輝度評価部56は、第1平均輝度と第2平均輝度の大きさを比較し、平均輝度が大きい方の領域の動画像をメイン動画像、平均輝度が小さい方の領域の動画像をサブ動画像に設定する。
また、輝度評価部56は、画像の明るさを表す第1平均輝度及び第2平均輝度が適正範囲内にあるか否かを判定し、判定結果を露出制御部57及び利得調整部58に出力する。ここで、輝度評価部56によって、メイン動画像の平均輝度及びサブ動画像の平均輝度が適正範囲内にあるか否かを判定する際の基準値は同一とすることや、メイン動画像及びサブ動画像それぞれに応じて異なるものとすることができる。
適正範囲の基準値を同一とする場合、初期の露出制御に対して、例えば、メイン動画像の平均輝度を適正範囲まで抑制するように機構的な絞りや電子シャッター速度を調整する一方で、サブ動画像の平均輝度を適正範囲まで上げるようにISO感度を増加させる調整をすることが考えられる。
また、適正範囲の基準値を異ならせる場合、例えば、メイン動画像及びサブ動画像それぞれについてシーンを判定し、シーンに応じた基準値を用いること等ができる。
【0027】
露出制御部57は、輝度評価部56から入力される第1平均輝度及び第2平均輝度の判定結果に基づいて、撮像部16における露出を制御する。このとき、露出制御部57は、機構的な絞り及び電子シャッター速度を制御することにより、撮像部16における露光を調整する。
具体的には、露出制御部57は、メイン動画像に設定された領域の動画像を対象として、当該メイン動画像の平均輝度が適正範囲内となるよう制御する。
【0028】
利得調整部58は、輝度評価部56から入力される第1平均輝度及び第2平均輝度の判定結果に基づいて、サブ動画像のISO感度を調整することにより当該サブ動画像の明るさを制御する。
具体的には、利得調整部58は、サブ動画像のデジタル信号またはアナログ信号の増幅の利得を調整することにより、サブ動画像の平均輝度が適正範囲内となるよう制御する。
【0029】
次に、動作を説明する。
図4は、
図2の機能的構成を有する
図1の撮像装置1が実行する記録制御処理の流れを説明するフローチャートである。
記録制御処理は、入力部17を介して、記録制御処理の開始を指示する操作が行われることに対応して開始される。
【0030】
ステップS11において、第1輝度測定部54は、第1動画像記憶部71に記憶された第1動画像領域の動画におけるフレームの画素の平均輝度(第1平均輝度)を算出する。
【0031】
ステップS12において、第2輝度測定部55は、第2動画像記憶部72に記憶された第2動画像領域の動画におけるフレームの画素の平均輝度(第2平均輝度)を算出する。
【0032】
ステップS13において、輝度評価部56は、第1平均輝度が第2平均輝度より大きいか否かの判定を行う。
第1平均輝度が第2平均輝度より大きい場合、ステップS13においてYESと判定されて、処理はステップS14に進む。
第1平均輝度が第2平均輝度より大きくない場合には、ステップS13においてNOと判定されて、処理はステップS15に進む。
【0033】
ステップS14において、輝度評価部56は、第1動画像領域の動画像をメイン動画像、第2動画像領域の動画像をサブ動画像に設定する。
ステップS15において、輝度評価部56は、第2動画像領域の動画像をメイン動画像、第1動画像領域の動画像をサブ動画像に設定する。
【0034】
ステップS16において、輝度評価部56は、適正範囲に対するメイン動画像の平均輝度の評価を行う。
ステップS17において、露出制御部57は、メイン動画像の平均輝度に基づいて、機構的な絞り及び電子シャッター速度の調整を行う。
ステップS18において、露出制御部57は、メイン動画像を記憶部19(第1動画像記憶部71あるいは第2動画像記憶部72)に記憶する。
【0035】
ステップS19において、輝度評価部56は、適正範囲に対するサブ動画像の平均輝度の評価を行う。
ステップS20において、利得調整部58は、サブ動画像の平均輝度に基づいて、ISO感度の調整を行う。
【0036】
ステップS21において、利得調整部58は、サブ動画像を記憶部19(第1動画像記憶部71あるいは第2動画像記憶部72)に記憶する。
【0037】
以上のように構成される撮像装置1は、第1動画像切出部52と、第2動画像切出部53と、露出制御部57と、利得調整部58と、を備える。
第1動画像切出部52は、撮像手段によって撮像された画像から、第1の領域中の画像を取得する。
撮像手段によって撮像された画像から、第1の領域とは異なる第2の領域中の画像を取得する。
露出制御部57及び利得調整部58は、第1の領域中の画像と第2の領域中の画像の各々の画質を調整する。
露出制御部57及び利得調整部58は、画質が調整された第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像をリムーバブルメディア31等の記録手段に記録させる。
これにより、撮像装置1においては、1つの撮像画像から取得される異なる画像それぞれの画質を調整することができる。
したがって、1つの撮像画像から異なる画像を取得する場合の画質を向上させることができる。
【0038】
また、露出制御部57及び利得調整部58は、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の何れかの露出を制御する。
これにより、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の明るさを適切に調整できる。
【0039】
また、露出制御部57及び利得調整部58は、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の何れか一方に撮像手段における絞り及び電子シャッター速度の何れかによる露出制御を行う。
これにより、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の一方を基準として、露出制御を行うことができる。
【0040】
また、露出制御部57及び利得調整部58は、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の何れか一方にISO感度の調整を行う。
これにより、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の一方に対して、増幅による輝度の調整を行うことができる。
【0041】
また、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の一方については露出の制御し、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の他方についてはISO感度を調整する。
これにより、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の一方を基準として、露出制御を行い、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の他方は増幅による輝度の調整によって画質を調整することができる。
【0042】
また、撮像装置1は、輝度評価部56を備える。
輝度評価部56は、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の状態を評価する。
露出制御部57及び利得調整部58は、輝度評価部56における評価結果に基づいて、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の各々の画質を適切に調整する。
これにより、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の評価結果に応じて、各々の画質を適切に調整することができる。
【0043】
また、輝度評価部56は、第1輝度測定部54及び第2輝度測定部55を備える。
第1輝度測定部54及び第2輝度測定部55は、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の輝度値を算出する。
輝度評価部56は、第1輝度測定部54及び第2輝度測定部55により算出された第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像の輝度値の大きさを比較する。
露出制御部57及び利得調整部58は、輝度値が大きい方の画像を対象として、撮像手段における機構的な絞り及び電子シャッター速度の少なくとも何れかによる露出制御を行い、輝度値が小さい方の画像を対象として、ISO感度の調整を行う。
これにより、輝度値が大きい画像を基準として露出制御を行い、輝度値が小さい画像を増幅によって輝度値を調整することができるため、各画像の輝度を適切に調整することができる。
【0044】
また、第1の領域及び第2の領域の何れかは、予め設定された特定の被写体が含まれる画像の領域である。
これにより、特定の被写体が含まれる領域を確実に適切な画質とすることができる。
【0045】
第1輝度測定部54及び第2輝度測定部55は、第1の領域及び第2の領域の少なくとも一方に撮像手段における絞り及び電子シャッター速度の何れかによる露出制御を行った後、ISO感度の調整を行う。
これにより、露出制御と併せてISO感度の調整を行うことができるため、より適切に画質を調整することができる。
【0046】
また、第1の領域及び第2の領域の一方が、他方を包含する。
これにより、第1の領域あるいは第2の領域及びその一部の領域を共に適切な画質とすることができる。
【0047】
また、第1の領域中の画像及び第2の領域中の画像は、静止画像である。
これにより、静止画像を対象として、1つの撮像画像から取得される異なる画像それぞれに、画像状態についての異なる調整を行うことができる。
したがって、1つの撮像画像から異なる静止画像を取得する場合の画質を向上させることができる。
【0048】
また、第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像は、動画像である。
これにより、動画像を対象として、1つの撮像画像から取得される異なる画像それぞれに、画像状態についての異なる調整を行うことができる。
したがって、1つの撮像画像から異なる動画像を取得する場合の画質を向上させることができる。
【0049】
また、露出制御部57及び利得調整部58は、画質として、色味、ホワイトバランス及び周辺減光の少なくとも何れかの調整を行う。
これにより、画質を決定する種々のパラメータを調整することが可能となる。
【0050】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0051】
上述の実施形態では、露出制御部57が機構的な絞り及び電子シャッター速度を制御することにより、メイン動画像の露出制御を行うこととして説明したが、これに限られない。
例えば、機構的な絞り及び電子シャッター速度によるメイン動画像及びサブ動画像の露出制御を適正範囲より一定量だけ露出アンダーの状態とし、メイン動画像及びサブ動画像に対してISO感度の調整をすることで、メイン動画像及びサブ動画像の平均輝度を適正範囲に制御することとしてもよい。
【0052】
また、上述の実施形態では、メイン動画像及びサブ動画像において調整対象とする画質として、画像の明るさを例に挙げて説明したが、これに限られない。
例えば、色味(RGBバランスあるいは肌色調整等)、ホワイトバランス、あるいは周辺減光等の各種パラメータをそれぞれ調整することが可能である。
また、上述の実施形態では、メイン動画像及びサブ動画像が動画像である場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。即ち、単写あるいは高速連写等において静止画像を撮像する際に、メインの静止画像及びサブの静止画像を切り出し、それぞれの画質を調整することが可能である。
【0053】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される撮像装置1は、デジタルカメラを例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、記録制御機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0054】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮像装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0055】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0056】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される
図1のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図1のROM12や、
図1の記憶部19に含まれるハードディスク等で構成される。
【0057】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0058】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0059】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
撮像手段によって撮像された画像から、第1の領域中の画像を取得する第1画像取得手段と、
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記第1の領域とは異なる第2の領域中の画像を取得する第2画像取得手段と、
前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の各々の画質を調整する状態調整手段と、
前記状態調整手段により画質が調整された前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像を記録手段に記録させる記録制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
[付記2]
前記状態調整手段は、前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の何れかの露出を制御することを特徴とする付記1に記載の画像処理装置。
[付記3]
前記状態調整手段は、前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の何れか一方に前記撮像手段における絞り及び電子シャッター速度の何れかによる露出制御を行うことを特徴とする付記1又は2に記載の画像処理装置。
[付記4]
前記状態調整手段は、前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の何れか一方にISO感度の調整を行うことを特徴とする付記1から3の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記5]
前記状態調整手段は、前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の一方については露出の制御を行い、前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の他方についてはISO感度を調整することを特徴とする付記1から4の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記6]
前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の状態を評価する状態評価手段を更に備え、
前記状態調整手段は、前記状態評価手段における評価結果に基づいて、前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の各々の画質を適切に調整することを特徴とする付記1から5の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記7]
前記状態評価手段は、
前記画像の状態として前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の輝度値を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の輝度値の大きさを比較する比較手段とを有し、
前記状態調整手段は、前記輝度値が大きい方の画像を対象として、前記撮像手段における絞り及び電子シャッター速度の何れかによる露出制御を行い、前記輝度値が小さい方の画像を対象として、ISO感度の調整を行うことを特徴とする付記6に記載の画像処理装置。
[付記8]
前記第1の領域及び前記第2の領域の何れかは、予め設定された特定の被写体が含まれる画像の領域であることを特徴とする付記1から7の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記9]
前記状態調整手段は、前記第1の領域及び前記第2の領域の少なくとも一方に撮像手段における絞り及び電子シャッター速度の何れかによる露出制御を行った後、ISO感度の調整を行うことを特徴とする付記1に記載の画像処理装置。
[付記10]
前記第1の領域及び前記第2の領域の一方が、他方を包含することを特徴とする付記1から9の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記11]
前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像は、静止画像であることを特徴とする付記1から10の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記12]
前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像は、動画像であることを特徴とする付記1から11の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記13]
前記状態調整手段は、前記画質として、色味、ホワイトバランス及び周辺減光の少なくとも何れかの調整を行うことを特徴とする付記1,10,11,12の何れか1つに記載の画像処理装置。
[付記14]
撮像手段によって撮像された画像から、第1の領域中の画像を取得する第1画像取得ステップと、
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記第1の領域とは異なる第2の領域中の画像を取得する第2画像取得ステップと、
前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像の各々の画質を調整する状態調整ステップと、
前記状態調整ステップにより画質が調整された前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像を記録手段に記録させる記録制御ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
[付記15]
コンピュータに、
撮像手段によって撮像された画像から、第1の領域中の画像を取得する第1画像取得機能と、
前記撮像手段によって撮像された画像から、前記第1の領域とは異なる第2の領域中の画像を取得する第2画像取得機能と、
前記第1の領域中の画像と前記第2の領域中の画像の各々の画質を調整する状態調整機能と、
前記状態調整手段により画質が調整された前記第1の領域中の画像及び前記第2の領域中の画像を記録手段に記録させる記録制御手段と、
を実現させることを特徴とするプログラム。