(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの前記他方の表記に対応する1つ以上の前記一方の表記がある場合、該1つ以上の一方の表記を該1つの他方の表記と関連付けて前記画面に表示し、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つ以上の一方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた一方の表記を前記一方の領域に確定入力し、且つ、前記選択入力を受け付けた他方の表記を前記他方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの前記他方の表記に対応する1つ以上の前記一方の表記がある場合、該1つ以上の一方の表記を該1つの他方の表記と関連付けて前記画面に表示し、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つの他方の表記の選択入力を受け付けると、前記1つの他方の表記を前記他方の領域に確定入力し、
前記選択入力受付手段は、前記表記入力手段が前記1つの他方の表記を前記他方の領域に確定入力した後、該1つの他方の表記に対応する前記1つ以上の一方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付け、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つ以上の一方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた一方の表記を前記一方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの前記他方の表記に対応する1つ以上の前記一方の表記がある場合、該1つ以上の一方の表記を該1つの他方の表記と関連付けて前記画面に表示し、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つの他方の表記の選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた1つの他方の表記を前記他方の領域に確定入力し、且つ、前記1つ以上の一方の表記の間で共通の表記を前記一方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同一符号を付す。
【0011】
(実施形態1)
図1に、本発明の実施形態1に係る入力装置の外観を示す。入力装置10は、ユーザの操作に応じて文字や画像等を取得及び編集する機能を有し、取得及び編集した文字や画像等を葉書等の印刷媒体に印刷する印刷装置である。入力装置10は、例えば年賀状等の宛名書きのための入力を支援し、入力された宛名を管理する宛名管理装置である。
【0012】
入力装置10は、箱形の筐体11と、筐体11の前方に配置されたキーボード15と、を備える。キーボード15は、筐体11の前方下端近傍に設けた取付軸16により筐体11に対して回動可能に装着されている。キーボード15は、使用状態では
図1に示すように前方に倒され、使用しない場合には筐体11の前面と対向した状態で収納される。
【0013】
筐体11の前面には、印字や写真印刷などが完了した葉書などの印刷用紙が排出される排紙口57や、可搬型記憶媒体を挿入可能な複数種の記憶媒体挿入口19、印刷インクのカートリッジ交換口17等が設けられている。
【0014】
入力装置10は、記憶媒体挿入口19に挿入された可搬型記憶媒体からデジタルカメラで撮影された写真の画像データ等を取り込み、記憶媒体挿入口19に挿入された可搬型記憶媒体に入力装置10で編集したデータを保存する。
【0015】
更に、入力装置10は、筐体11の上面に配置された表示パネル21を備え、表示パネル21は、タッチパネル23とスピーカ27とを備える。タッチパネル23には、液晶表示板等により構成されるタッチパネル表示部31と、その表面へのタッチペン等の接触位置を検出する入力位置検出フィルム等により構成されるタッチパネル入力部33とが、互いに重畳して設けられている。
【0016】
表示パネル21の前端は、
図2(a)に示すように、支持軸25により筐体11の上面前端に回動可能に取り付けられている。表示パネル21は、筐体11の正面方向に回動可能であり、支持軸25の回転摺動抵抗により筐体11の上面に対する傾斜角度θで保持される。
【0017】
筐体11の上部には、
図1に示すように、取っ手13が、筐体11の後方側から筐体11の上方までの間を回動可能に装着されている。取っ手13は、略コ字状に形成され、入力装置10の運搬時などに把持されて使用される。
【0018】
入力装置10には、
図2(a)に示すように、筐体11の上面後半に開口する供給口53を備えた給紙トレイ51が、筐体11の後方内部に配置されている。給紙トレイ51は、印刷用紙50を複数重ねて収容することができる。
【0019】
給紙トレイ51の内側下方位置には、挿入された印刷用紙50を前方に軽く押し付ける押圧部材59が設けられている。押圧部材59と対向する位置の給紙トレイ51の内部には、給紙トレイ51に収容された印刷用紙50を1枚ずつ下方に送り出す不図示のピックアップローラが配置されている。
【0020】
給紙トレイ51の下端から筐体11の内部に形成される空腔部55に連通する用紙通路56には、ピックアップローラによって下方に送り出された印刷用紙50を、筐体11の空腔部55を介して排紙口57方向へと搬送する不図示の搬送ローラが配置されている。
【0021】
更に、空腔部55には、不図示の印刷ヘッド、及び、印刷された印刷用紙50を排紙口57へ送り出す不図示の排紙ローラが収納されている。
【0022】
尚、ピックアップローラ、搬送ローラ及び排紙ローラは、該入力装置10における搬送部を形成する。印刷ヘッドは、印刷部を形成する。
【0023】
入力装置10は、携帯時等の不使用の場合は、
図2(b)に示すように、キーボード15を筐体11の前面に合わせ、また、表示パネル21を筐体11の上面に合わせ、コンパクトに収納することができる。
【0024】
更に、入力装置10は、不使用時に供給口53を覆う開口カバー61を備える。開口カバー61は、供給口53の前端近くに設けられた左右方向を軸方向とする回動軸63と、回動軸63よりも前方に延設された板状体の延設部65と、を備える。
【0025】
延設部65の先端下面には重り72が設けられ、延設部65と筐体11との間には弾性体71が設けられている。印刷用紙50が給紙トレイ51に挿入されていないときに開口カバー61が給紙トレイ51の供給口53の略全体を覆うよう、重り72及び弾性体71は、延設部65及び開口カバー61を筐体11の上面と略同一平面とするように付勢する。
【0026】
従って、入力装置10のキーボード15を前に倒し、表示パネル21を起こして印刷準備を行い、供給口53を塞いでいる開口カバー61を押し下げるようにして印刷用紙50を給紙トレイ51に挿入すると、
図2(a)に示したように、開口カバー61のカバー端部67が印刷用紙50に接した状態となり、延設部65が表示パネル21の裏側で立ち上がった状態となる。
【0027】
図3に、入力装置10の回路構成を示す。入力装置10は、制御部41と、記憶部42と、タッチパネル23と、表示制御部32と、入力制御部34と、搬送部38と、印刷部37と、スピーカ27と、キーボード15と、入出力インターフェース47と、を備える。
【0028】
タッチパネル23は、タッチパネル表示部31とタッチパネル入力部33とを含む。
タッチパネル表示部31は、表示制御部32による制御のもと、各種の表示画像を表示する。
タッチパネル入力部33は、タッチパネル表示部31の表面へタッチ(接触)を検出する。入力制御部34は、タッチパネル入力部33において検出されたタッチから入力信号を生成して、制御部41に伝える。
【0029】
搬送部38は、前述のピックアップローラや搬送ローラ、排紙ローラ及び各ローラを回転させるステッピングモータ等を含み、給紙トレイ51に収容された印刷用紙50を用紙通路56及び空腔部55を介して排紙口57へと搬送する。
印刷部37は、前述の印刷ヘッド等を含み、搬送部38によって搬送された印刷用紙50に印刷を実行する。
キーボード15は、タッチ(接触)による入力を受け付けるタッチパネル入力部33に対して、キー押下による入力を受け付ける第2の入力部として機能する。
スピーカ27は、制御部41において生成された音声データに基づいて、音声を出力する。
入出力インターフェース47は、制御部41と可搬型記憶媒体48とを接続して、制御部41と可搬型記憶媒体48との間でデータをやり取りする。
【0030】
記憶部42は、ROM(Read Only Memory)43及びRAM(Random Access Memory)44を備える。ROM43は、文書編集時に使用する文字フォントや印刷の字体のデータ、編集する印刷用紙50の規格データ、その他の制御プログラム等を記憶する。他のプログラムとしては、例えば、画像データを印刷データに変換する印刷データ生成プログラム、印刷データにしたがって印刷ヘッド等を制御する印刷制御プログラム等が挙げられる。
【0031】
制御部41は、CPU(Central Processing Unit)を備える。制御部41は、入力部から入力信号に応じて、又は、自動でROM43に予め記憶されているシステムプログラム、メモリカードに記憶された制御プログラム等を起動させ、RAM44をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。
【0032】
図4に、入力装置10の機能構成を示す。入力装置10は、入力領域表示部101、文字入力受付部102、候補取得部103、候補表示部104、選択入力受付部105、及び表記入力部106の各機能を備える。制御部41は、ROM43に予め記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、これら各部として機能する。
【0033】
入力領域表示部101は、入力語の漢字表記を入力すべき漢字入力領域と、入力語の仮名表記を入力すべき仮名入力領域と、を含む表示画像をタッチパネル表示部31(以下、「画面31」という。)に表示する入力領域表示手段として機能する。漢字表記とは、漢字を含む表記であって、漢字のみからなる表記又は漢字仮名交じりの表記をいう。仮名表記とは、入力語の読みを示す表記であって、平仮名、片仮名又はアルファベットによる表記をいう。
【0034】
図5に、入力画面の一例を示す。入力領域表示部101は、
図5に示すように、年賀状等の宛名書きのための宛名登録画面を画面31に表示する。この宛名登録画面は、姓の漢字表記を入力すべき第1の漢字入力領域である姓エディタ111と、名の漢字表記を入力すべき第2の漢字入力領域である名エディタ112と、姓と名とを合わせた宛名の仮名表記(振り仮名)を入力すべき仮名入力領域であるよみエディタ113と、を含む。ユーザは、これら3つエディタに対して、タッチパネル23への接触(タッチ)操作により、又はキーボード15を介して、入力すべき宛名の漢字表記と仮名表記とを入力する。
【0035】
記憶部42は、辞書110を記憶する記憶手段として機能する。辞書110は、漢字表記、仮名表記、及び漢字表記と仮名表記との対応関係を格納した仮名漢字変換辞書である。より詳細には、辞書110は、人名の漢字表記と仮名表記とを数多く格納した、宛名書き用の仮名漢字変換辞書である。
【0036】
図6に、辞書110に格納された漢字表記及び仮名表記の例を示す。「渋谷」と漢字表記される語句は、「しぶや」と読む場合と「しぶたに」と読む場合との2通りの読み方を有する。そのため、辞書110は、漢字表記「渋谷」に仮名表記「しぶや」と「しぶたに」とを対応付けて格納する。一方、「渋井」と漢字表記される語句は、「しぶい」という1通りの読み方しか有さない。そのため、辞書110は、漢字表記「渋井」に仮名表記「しぶい」のみを対応付けて格納する。また、「おざわ」と仮名表記される語句は、「小沢」と漢字表記される場合と、「小澤」と漢字表記される場合と、「尾澤」と漢字表記される場合と、の3通りの漢字表記を有する。そのため、辞書110は、仮名表記「おざわ」に漢字表記「小沢」、「小澤」、及び「尾澤」という3つの漢字表記を対応付けて格納する。このように、辞書110は、様々な語句について、その漢字表記と仮名表記とを、一方の表記に対応する複数の他方の表記がある場合には、その一方の表記と複数の他方の表記とを1対複数で対応付けて、記憶する。
【0037】
文字入力受付部102は、漢字入力領域又は仮名入力領域への仮名文字の入力を受け付ける文字入力受付手段として機能する。
候補取得部103は、文字入力受付部102が、姓エディタ111、名エディタ112、及びよみエディタ113のいずれかへの未確定の仮名文字の入力を受け付けると、該仮名文字から始まる仮名表記と、該仮名表記に対応する漢字表記とを、それぞれ漢字入力領域に確定入力すべき漢字表記の候補と仮名入力領域に確定入力すべき仮名表記の候補として、記憶部42から取得する候補取得手段として機能する。
候補表示部104は、候補取得部103が取得した漢字表記と仮名表記との中に、1つの一方の表記に対応する複数の他方の表記がある場合、該複数の他方の表記を該1つの一方の表記と並べて画面31に表示する候補表示手段として機能する。
選択入力受付部105は、画面31に表示された漢字表記又は仮名表記の選択入力を受け付ける選択入力受付手段として機能する。
表記入力部106は、選択入力受付部105が複数の他方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた他方の表記と対応する一方の表記とを、それぞれ漢字入力領域又は仮名入力領域のいずれか対応する領域に入力する表記入力手段として機能する。
【0038】
これら各部の機能の詳細についての説明も含めて、以下、
図5に示した宛名登録画面に宛名を入力する際に、実施形態1に係る入力装置10が実行する入力処理(入力処理1)について、
図7及び
図9に示すフローチャートを参照して、説明する。
【0039】
図7に示すフローチャートは、例えばユーザが文字や画像を編集して葉書を印刷するために入力装置10の電源を投入し、入力装置10に文字等の編集が可能な状態に起動すると、開始する。
【0040】
入力処理が開始すると、制御部41は、RAM44を初期化して記憶情報をリセットする。そして、制御部41は、入力領域表示部101として機能して、タッチパネル表示部31に入力画面を表示する(ステップS10)。具体的に説明すると、入力領域表示部101は、
図5に示したような、姓エディタ111、名エディタ112、及びよみエディタ113を含む宛名登録画面を表示する。
【0041】
入力画面を表示すると、制御部41は、画面31に表示されたいずれかのエディタに、未確定入力があるか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、制御部41は、文字入力受付部102として機能して、漢字入力領域である姓エディタ111又は名エディタ112、若しくは仮名入力領域であるよみエディタ113への仮名文字の入力を受け付ける。そして、その仮名文字の入力が未だ確定されていない状態にあるか否かを判定する。
【0042】
いずれかのエディタに未確定入力があると判定すると(ステップS11;YES)、制御部41は、入力されたエディタ内に未確定文字を表示する(ステップS12)。
【0043】
図8(a)に、姓エディタ111に入力された入力文字の表示例を示す。ユーザがタッチパネル23の表面にタッチして、又はキーボード15を介して、姓エディタ111に「しぶ」という文字を入力すると、制御部41は、入力された文字が確定されるまでの間、入力された「しぶ」という文字を姓エディタ111内に表示する。なお、
図8(a)において、入力された「しぶ」という文字の末尾に表示されたカーソル130は、姓エディタ111内における現在の文字入力の位置を示している。また、「しぶ」という仮名文字に引かれた下線は、この入力された仮名文字が未確定であることを示している。
【0044】
文字入力受付部102が受け付けた未確定文字を表示すると、制御部41は、予測変換処理を実行する(ステップS13)。すなわち、制御部41は、候補取得部103として機能して、「しぶ」という文字から始まる仮名表記と、この仮名表記に対応付けられた漢字表記とを、記憶部42に記憶された辞書110から取得する。
【0045】
予測変換処理を実行すると、制御部41は、候補表示部104として機能して、漢字表記の候補を表示し(ステップS14)、且つ、漢字表記の候補のそれぞれについて、対応する1以上の仮名表記の候補を表示する(ステップS15)。
【0046】
図8(b)に、
図8(a)に示した姓エディタ111に「しぶ」との文字を入力した場合における、漢字表記及び仮名表記の候補の表示例を示す。姓エディタ111に「しぶ」との文字が入力されると、候補表示部104は、入力された「しぶ」という文字から始まる仮名表記を有する漢字表記であり、予測変換処理において取得した「渋谷」、「渋井」、「渋沢」、「渋川」等を示す漢字候補ボタン121を、画面31の最も下部に一列に並べて表示する。さらに、候補表示部104は、各漢字表記に対応し、予測変換処理において取得した1以上の仮名表記(振り仮名)を示す仮名候補ボタン122を、各漢字表記との対応関係が分かるように各漢字表記が表示された位置の近傍に並べて表示する。このとき、候補表示部104が漢字候補ボタン121及び仮名候補ボタン122を表示する順序は、例えば過去に選択された頻度が多い候補ほど先に表示されるように、予め決められる。
【0047】
例えば、候補表示部104は、漢字表記「渋谷」に対応する2つの仮名表記「しぶたに」及び「しぶや」を示す仮名候補ボタン122を、漢字表記「渋谷」を示す漢字候補ボタン121が表示された位置の上側に並べて表示する。同様に、候補表示部104は、各漢字表記「渋井」、「渋沢」、及び「渋川」に対応する1以上の仮名表記を示す仮名候補ボタン122を、各漢字表記を示す漢字候補ボタン121が表示された位置の上側に並べて表示する。各漢字表記とそれに対応する1以上の仮名表記の表示方法は、各漢字表記とそれに対応する1以上の仮名表記との対応関係が分かるようになっていれば良く、他の表示方法であってもかまわない。
【0048】
このように、候補表示部104は、候補取得部103が取得した仮名表記の中に、1つの漢字表記に対応する複数の仮名表記がある場合、すなわち候補取得部103が取得した漢字表記の中に、異なる複数の読み方を有する漢字表記がある場合に、この漢字表記に対応する複数の仮名表記を、この漢字表記と並べて画面31に表示する。そのため、ユーザは、異なる複数の読み方を有する漢字表記を入力する際に、適切な仮名表記を選択しやすくなる。
【0049】
候補表示部104が漢字候補と仮名候補とを画面31に表示すると、実施形態1に係る入力装置10が実行する入力処理は、
図9のフローチャートに示す処理に移行する。また、ステップS11において未確定入力がないと制御部41が判定した場合も(ステップS11;NO)、入力装置10が実行する入力処理は、ステップS12からステップS15までの処理を省略して、
図9のフローチャートに示す処理に移行する。以下、
図9のフローチャートを参照して、実施形態1に係る入力装置10が実行する入力処理の続きを説明する。
【0050】
候補表示部104が漢字候補と仮名候補とを画面31に表示すると、制御部41は、選択入力受付部105として機能して、画面31に表示された仮名表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS16)。ユーザは、画面31に表示された漢字候補ボタン121と仮名候補ボタン122とを、タッチパネル23の表面の各ボタンが表示された領域をタッチすることによって、又は、キーボード15を操作することによって、選択することができる。選択入力受付部105は、このようなユーザからの選択入力によって、仮名候補ボタン122のいずれか1つが選択されたか否かを判定する。
【0051】
選択入力受付部105が画面31に表示された仮名表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けると(ステップS16;YES)、制御部41は、表記入力部106として機能して、選択入力を受け付けた仮名表記とこの仮名表記に対応する漢字表記とを、それぞれ仮名入力領域であるよみエディタ113と漢字入力領域である姓エディタ111とに確定入力すべき仮名表記と漢字表記として確定する。そして、表記入力部106は、選択された仮名表記をよみエディタ113に確定入力して(ステップS17)、且つ、対応する漢字表記を姓エディタ111に確定入力する(ステップS18)。
【0052】
図10(a)及び
図10(b)に、仮名表記が選択された場合の漢字表記及び仮名表記の入力例を示す。
図10(a)は、例として、「渋谷」という1つの漢字表記に対応する「しぶたに」及び「しぶや」という2つの仮名表記のうち、点線で囲んで示した「しぶたに」という仮名表記を示す仮名候補ボタン122の選択入力を選択入力受付部105が受け付けた場合を示している。
【0053】
この場合、表記入力部106は、選択された「しぶたに」という仮名表記をよみエディタ113に確定入力すべき仮名表記として確定し、且つ、選択された「しぶたに」という仮名表記に対応する「渋谷」という漢字表記を、姓エディタ111に確定入力すべき漢字表記として確定する。その結果、表記入力部106は、
図10(b)に示すように、「しぶたに」という仮名表記をよみエディタ113に確定入力し、「渋谷」という漢字表記を姓エディタ111に確定入力する。このように、表記入力部106は、1つの漢字表記に対応する複数の仮名表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた仮名表記を仮名入力領域であるよみエディタ113に確定入力し、且つ、該1つの漢字表記を漢字入力領域である姓エディタ111に確定入力する。ユーザが仮名表記を1回選択するだけで漢字表記と仮名表記との両方の確定入力をすることができるため、入力操作の効率を向上することができる。
【0054】
一方、ステップS16において、選択入力受付部105が画面31に表示された仮名表記の候補のいずれの選択入力も受け付けていない場合(ステップS16;NO)、選択入力受付部105は、続いて画面31に表示された漢字表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS19)。
【0055】
選択入力受付部105が画面31に表示された漢字表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けると(ステップS19;YES)、表記入力部106は、まず、選択された漢字表記を、姓エディタ111に確定入力すべき漢字表記として確定して、選択された漢字表記を姓エディタ111に確定入力する(ステップS20)。さらに、表記入力部106は、選択入力を受け付けた漢字表記に対応する仮名表記が複数ある場合、すなわちこの漢字表記が複数の読み方を有するものである場合、この複数の仮名表記の間で共通の仮名表記を、よみエディタ113に確定入力すべき仮名表記として確定する。そして、表記入力部106は、共通の仮名表記をよみエディタ113に確定入力し、共通の仮名表記を除いた仮名表記の残りの表記をRAM44に記録する(ステップS21)。
【0056】
図11(a)及び
図11(b)に、漢字表記が選択された場合の漢字表記及び仮名表記の入力例を示す。
図11(a)は、例として、点線で囲んで示した「渋谷」という漢字表記を示す漢字候補ボタン121の選択入力を選択入力受付部105が受け付けた場合を示している。
【0057】
この場合、表記入力部106は、まず、選択された「渋谷」という漢字表記を姓エディタ111に確定入力すべき漢字表記として確定する。一方で、仮名表記については、選択された「渋谷」という漢字表記に「しぶたに」と「しぶや」という2つの仮名表記があるため、よみエディタ113に確定入力すべき仮名表記としてユーザがどちらを意図しているかを、この段階では判別することができない。そのため、表記入力部106は、この段階では、「しぶたに」と「しぶや」という2つの仮名表記の間で共通する「しぶ」という仮名表記を、よみエディタ113に確定入力すべき仮名表記として確定して、2つの仮名表記のそれぞれから共通する「しぶ」という仮名表記を除いた残りの表記である「たに」と「や」とについては、未確定の表記としてRAM44に一時的に保存する。
【0058】
その結果、
図11(b)に示すように、表記入力部106は、「渋谷」という漢字表記を姓エディタ111に確定入力し、「しぶ」という仮名表記をよみエディタ113に確定入力する。このように、選択入力受付部105が複数の仮名表記に対応する1つの漢字表記の選択入力を受け付けると、表記入力部106は、1つの漢字表記を姓エディタ111に確定入力し、且つ、複数の仮名表記の間で共通の仮名表記を、よみエディタ113に確定入力する。仮名表記が確定できない場合でも、確定できる範囲内で部分的に仮名表記を入力するため、ユーザの入力操作にかかる手間を少しでも省くことができる。
【0059】
なお、選択入力を受け付けた漢字表記に対応する仮名表記が1つしかない場合(例えば
図11(a)において「渋井」という漢字表記が選択された場合等)は、よみエディタ113に確定入力すべき仮名表記を1つに確定できるため、対応する仮名表記が複数ある場合のように共通の仮名表記のみをよみエディタ113に確定入力するという処理は必要ない。この場合、表記入力部106は、1つに確定した仮名表記をそのままよみエディタ113に確定入力する。
【0060】
一方、ステップS19において、選択入力受付部105が画面31に表示された漢字表記の候補と仮名表記の候補とのいずれの選択入力も受け付けていない場合(ステップS19;NO)、ステップS17〜S18,S20〜S21における漢字表記及び仮名表記の入力処理は実行されず、入力装置10が実行する入力処理は、ステップS22に移行する。
【0061】
このように、画面31に表示された仮名表記と漢字表記とのいずれかの選択入力に応じた入力処理を実行すると、又は、画面31に表示された漢字表記の候補と仮名表記の候補とのいずれも選択されていない場合、制御部41は、入力終了か否かを判定する(ステップS22)。
【0062】
入力が終了していない場合は(ステップS22;NO)、入力処理はステップS11に戻る。すなわち、制御部41は、引き続き画面31に表示されたいずれかのエディタに未確定入力があるか否かを判定して、未確定入力がある場合に、仮名表記と漢字表記との入力処理を実行する。これにより、ユーザは、続けて宛名登録画面における宛名の入力を続けることができる。
【0063】
最終的に、入力が終了すると(ステップS22;YES)、制御部41は、入力先のエディタがよみエディタ113に遷移したか否かを判定する(ステップS23)。すなわち、姓エディタ111には入力し終えたが、例えば上述したステップS19において、対応する仮名表記が複数ある漢字表記をユーザが選択した場合、よみエディタ113には複数の仮名表記の間で共通の一部の仮名表記しか入力されていない。そのため、ユーザは、残りの表記をよみエディタ113に入力すべく、よみエディタ113を入力先のエディタとして選択する。
【0064】
ユーザがよみエディタ113を選択した結果、入力先のエディタがよみエディタ113に遷移すると(ステップS23;YES)、候補表示部104は、上述したステップS21においてRAM44に記録された仮名表記の残りの表記を表示する(ステップS24)。なお、よみエディタ113に遷移したか否かの判定(ステップS23)を省略することで、入力が終了した(ステップS22;YES)と判断した後、自動的に、仮名表記の残りの表記を表示する(ステップS24)ようにしても良い。
【0065】
図12(a)及び
図12(b)に、仮名表記の残りの表記の入力例を示す。
図12(a)に示すように、ユーザが、よみエディタ113に既に入力された「しぶ」という文字の末尾にカーソル130を合わせるか、又は、よみエディタ113を選択することにより、よみエディタ113を入力先のエディタとして選択すると、候補表示部104は、「しぶ」という仮名表記の後に続けて確定入力されるべき残りの表記の候補として、「たに」と「や」という仮名表記を示す残り候補ボタン123を、画面31の下部に表示する。
【0066】
候補表示部104が残りの表記を画面31に表示すると、選択入力受付部105は、画面31に表示された残りの表記のいずれかの選択入力を受け付ける(ステップS25)。その結果、画面31に表示された残りの表記のいずれかが選択されると、表記入力部106は、選択された残りの表記をよみエディタ113にさらに確定入力する(ステップS26)。
【0067】
例えば
図12(b)に示すように、選択入力受付部105が画面31に表示された表記のうち「たに」という表記を示す残り候補ボタン123の選択入力を受け付けると、表記入力部106は、選択入力を受け付けた「たに」という表記を、よみエディタ113に既に入力されている「しぶ」という仮名文字の後に追加入力する。その結果、よみエディタ113には、「渋谷」という漢字表記に対応する仮名表記の1つである「しぶたに」という仮名表記が確定入力される。
【0068】
表記入力部106が選択された残りの表記をよみエディタ113に確定入力すると、
図9のフローチャートに示す入力処理は終了する。また、ステップS23において入力先のエディタがよみエディタ113に遷移しなかった場合にも(ステップS23;NO)、
図9のフローチャートに示す入力処理は終了する。
【0069】
以上説明したように、実施形態1に係る入力装置10は、宛名登録画面における宛名の入力において、入力された文字から予測される漢字表記と仮名表記との中に、1つの漢字表記に対応する複数の仮名表記がある場合、該複数の仮名表記を該1つの漢字表記と並べて画面31に表示する。そして、1つの漢字表記に対応する複数の仮名表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた仮名表記を仮名入力領域であるよみエディタ113に確定入力し、且つ、該1つの漢字表記を漢字入力領域である姓エディタ111に確定入力する。一方の表記を選択するだけで他方の表記も自動的に入力されるため、ユーザは1回の選択入力で、簡単に漢字表記と仮名表記とを入力することができる。
【0070】
また、実施形態1に係る入力装置10は、複数の仮名表記に対応する1つの漢字表記が選択された場合には、まず複数の仮名表記の間で共通する表記のみをよみエディタ113に確定入力し、残りの表記については改めて候補を画面31に表示してユーザに選択させる。そのため、1回の選択入力だけではユーザが入力を意図する仮名表記を決められない場合にも、簡単な操作によって効率的に、テキストエディタに入力語の漢字表記と仮名表記とを入力することができる。
【0071】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2について説明する。実施形態1に係る入力装置10は、入力された文字から予測される漢字表記と仮名表記との中に、1つの漢字表記に対応する複数の仮名表記がある場合、すなわち同字異音の語がある場合、該複数の仮名表記を該1つの漢字表記と並べて画面31に表示した。これに対して、実施形態2に係る入力装置10は、漢字表記と仮名表記との関係を入れ替えて、入力された文字から予測される漢字表記と仮名表記との中に、1つの仮名表記に対応する複数の漢字表記がある場合、すなわち同音異字の語がある場合、該複数の漢字表記を該1つの仮名表記と並べて画面31に表示する。
【0072】
なお、実施形態2に係る入力装置10の外観及び回路構成は、実施形態1に係る入力装置10と同様である。そのため、ここでは詳細な説明を省略する。以下、実施形態2に係る入力装置10が実行する入力処理(入力処理2)について、
図13及び
図15のフローチャートを参照して、説明する。
【0073】
図13に示すフローチャートにおいて、ステップS30からステップS32までの各処理は、実施形態1に係る入力装置10が実行する入力処理のうちのステップS10からステップS12までの各処理と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0074】
図14(a)に、名エディタ112に入力された入力文字の表示例を示す。
図14(a)に示す例では、「小澤」という漢字表記が姓エディタ111に既に入力されており、その読みである「おざわ」という仮名表記がよみエディタ113に既に入力されている。このような状態において、ユーザが名エディタ112に「たK」という文字を入力すると、制御部41は、入力された文字が確定されるまでの間、入力された「たK」という文字を名エディタ112内に表示する。
【0075】
文字入力受付部102が受け付けた未確定文字を表示すると、制御部41は、予測変換処理を実行する(ステップS33)。すなわち、制御部41は、候補取得部103として機能して、「たK」という文字から始まる仮名表記と、この仮名表記に対応付けられた漢字表記とを、記憶部42に記憶された辞書110から取得する。
【0076】
予測変換処理を実行すると、制御部41は、候補表示部104として機能して、仮名表記の候補を表示し(ステップS34)、且つ、仮名表記の候補のそれぞれについて、対応する1以上の漢字表記の候補を表示する(ステップS35)。
【0077】
図14(b)に、
図14(a)に示した名エディタ112に「たK」との文字を入力した場合における、漢字表記及び仮名表記の候補の表示例を示す。名エディタ112に「たK」との文字が入力されると、候補表示部104は、入力された「たK」という文字から始まる仮名表記であり、予測変換処理において取得した「たかお」、「たかし」、「たけお」、「たけし」等を示す仮名候補ボタン122を、画面31の最も下部に一列に並べて表示する。さらに、候補表示部104は、各仮名表記に対応し、予測変換処理において取得した1以上の漢字表記を示す漢字候補ボタン121を、各仮名表記との対応関係が分かるように各仮名表記が表示された位置の近傍に並べて表示する。このとき、候補表示部104が漢字候補ボタン121及び仮名候補ボタン122を表示する順序は、例えば過去に選択された頻度が多い候補ほど先に表示されるように、予め決められる。
【0078】
例えば、候補表示部104は、仮名表記「たかお」に対応する3つの仮名表記「孝雄」、「隆夫」及び「高男」を示す漢字候補ボタン121を、仮名表記「たかお」を示す仮名候補ボタン122が表示された位置の上側に並べて表示する。同様に、候補表示部104は、各仮名表記「たかし」、「たけお」、及び「たけし」に対応する1以上の漢字表記を示す漢字候補ボタン121を、各仮名表記を示す仮名候補ボタン122が表示された位置の上側に並べて表示する。各仮名表記とそれに対応する1以上の漢字表記の表示方法は、各仮名表記とそれに対応する1以上の漢字表記との対応関係が分かるようになっていれば良く、他の表示方法であってもかまわない。
【0079】
このように、候補表示部104は、候補取得部103が取得した漢字表記の中に、1つの仮名表記に対応する複数の漢字表記がある場合、すなわち候補取得部103が取得した仮名表記の中に、異なる漢字で表記される仮名表記がある場合に、この仮名表記に対応する複数の漢字表記を、この仮名表記と並べて画面31に表示する。そのため、ユーザは、異なる複数の漢字表記を有する仮名表記を入力する際に、適切な漢字表記を選択しやすくなる。
【0080】
候補表示部104が漢字候補と仮名候補とを画面31に表示すると、実施形態2に係る入力装置10が実行する入力処理は、
図15のフローチャートに示す処理に移行する。また、ステップS31において未確定入力がないと制御部41が判定した場合も(ステップS31;NO)、入力装置10が実行する入力処理は、ステップS32からステップS35までの処理を省略して、
図15のフローチャートに示す処理に移行する。以下、
図15のフローチャートを参照して、実施形態2に係る入力装置10が実行する入力処理の続きを説明する。
【0081】
候補表示部104が漢字候補と仮名候補とを画面31に表示すると、制御部41は、選択入力受付部105として機能して、画面31に表示された漢字表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS36)。ユーザは、画面31に表示された漢字候補ボタン121と仮名候補ボタン122とを、タッチパネル23の表面の各ボタンが表示された領域をタッチすることによって、又は、キーボード15を操作することによって、選択することができる。選択入力受付部105は、このようなユーザからの選択入力によって、漢字候補ボタン121のいずれか1つが選択されたか否かを判定する。
【0082】
選択入力受付部105が画面31に表示された漢字表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けると(ステップS36;YES)、制御部41は、表記入力部106として機能して、選択入力を受け付けた漢字表記とこの漢字表記に対応する仮名表記とを、それぞれ漢字入力領域である名エディタ112と仮名入力領域であるよみエディタ113とに確定入力すべき漢字表記と仮名表記として確定する。そして、表記入力部106は、選択された漢字表記を名エディタ112に確定入力して(ステップS37)、且つ、対応する仮名表記をよみエディタ113に確定入力する(ステップS38)。
【0083】
図16(a)及び
図16(b)に、漢字表記が選択された場合の漢字表記及び仮名表記の入力例を示す。
図16(a)は、例として、「たけお」という1つの仮名表記に対応する「武雄」、「健夫」及び「竹男」という3つの漢字表記のうち、点線で囲んで示した「健夫」という漢字表記を示す漢字候補ボタン121の選択入力を選択入力受付部105が受け付けた場合を示している。
【0084】
この場合、表記入力部106は、選択された「健夫」という漢字表記を名エディタ112に確定入力すべき漢字表記として確定し、且つ、選択された「健夫」という漢字表記に対応する「たけお」という仮名表記を、よみエディタ113に確定入力すべき仮名表記として確定する。その結果、表記入力部106は、
図16(b)に示すように、「健夫」という漢字表記を名エディタ112に確定入力し、「たけお」という仮名表記をよみエディタ113に確定入力する。このように、表記入力部106は、1つの仮名表記に対応する複数の漢字表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた漢字表記を漢字入力領域である名エディタ112に確定入力し、且つ、該1つの仮名表記を仮名入力領域であるよみエディタ113に確定入力する。ユーザが漢字表記を1回選択するだけで漢字表記と仮名表記との両方の確定入力をすることができるため、入力操作の効率を向上することができる。
【0085】
一方、ステップS36において、選択入力受付部105が画面31に表示された漢字表記の候補のいずれの選択入力も受け付けていない場合(ステップS36;NO)、選択入力受付部105は、続いて画面31に表示された仮名表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS39)。
【0086】
選択入力受付部105が画面31に表示された仮名表記の候補のいずれかの選択入力を受け付けると(ステップS39;YES)、表記入力部106は、まず、選択された仮名表記を、よみエディタ113に確定入力すべき仮名表記として確定して、選択された仮名表記をよみエディタ113に確定入力する(ステップS40)。さらに、表記入力部106は、選択入力を受け付けた仮名表記に対応する漢字表記が複数ある場合、この複数の漢字表記をRAM44に記録する(ステップS41)。
【0087】
図17(a)及び
図17(b)に、仮名表記が選択された場合の漢字表記及び仮名表記の入力例を示す。
図17(a)は、例として、点線で囲んで示した「たけお」という仮名表記を示す仮名候補ボタン122の選択入力を選択入力受付部105が受け付けた場合を示している。
【0088】
この場合、表記入力部106は、まず、選択された「たけお」という仮名表記をよみエディタ113に確定入力すべき仮名表記として確定する。その結果、
図17(b)に示すように、表記入力部106は、「たけお」という仮名表記をよみエディタ113に確定入力する。一方で、漢字表記については、選択された「たけお」という仮名表記に「武雄」、「健夫」、「竹男」という3つの漢字表記があるため、名エディタ112に確定入力すべき漢字表記としてユーザがどちらを意図しているかを、この段階では判別することができない。そのため、表記入力部106は、この段階では、いずれの漢字表記も名エディタ112に確定入力せず、これら3つの漢字表記を未確定の表記としてRAM44に一時的に保存する。
【0089】
なお、選択入力を受け付けた仮名表記に対応する漢字表記が1つしかない場合は、名エディタ112に入力すべき漢字表記を1つに確定できるため、表記入力部106は、1つに確定した漢字表記をそのまま名エディタ112に確定入力する。
【0090】
一方、ステップS39において、選択入力受付部105が画面31に表示された仮名表記の候補と漢字表記の候補とのいずれの選択入力も受け付けていない場合(ステップS39;NO)、ステップS37〜S38,S40〜S41における漢字表記及び仮名表記の入力処理は実行されず、入力装置10が実行する入力処理は、ステップS42に移行する。
【0091】
このように、画面31に表示された仮名表記と漢字表記とのいずれかの選択入力に応じた入力処理を実行すると、又は、画面31に表示された漢字表記の候補と仮名表記の候補とのいずれも選択されていない場合、制御部41は、入力終了か否かを判定する(ステップS42)。
【0092】
入力が終了していない場合は(ステップS42;NO)、入力処理はステップS31に戻る。すなわち、制御部41は、引き続き画面31に表示されたいずれかのエディタに未確定入力があるか否かを判定して、未確定入力がある場合に、仮名表記と漢字表記との入力処理を実行する。これにより、ユーザは、続けて宛名登録画面における宛名の入力を続けることができる。
【0093】
最終的に、入力が終了すると(ステップS42;YES)、制御部41は、入力先のエディタが名エディタ112に遷移したか否かを判定する(ステップS43)。すなわち、よみエディタ113には入力し終えたが、例えば上述したステップS39において、対応する漢字表記が複数ある仮名表記をユーザが選択した場合、名エディタ112には未だ漢字表記は確定入力されていない。そのため、ユーザは、所望の漢字表記を名エディタ112に確定入力すべく、名エディタ112を入力先のエディタとして選択する。
【0094】
ユーザが名エディタ112を選択した結果、入力先のエディタが名エディタ112に遷移すると(ステップS43;YES)、候補表示部104は、上述したステップS41においてRAM44に記録された漢字表記を表示する(ステップS44)。なお、名エディタ112に遷移したか否かの判定(ステップS43)を省略することで、入力が終了した(ステップS42;YES)と判断した後、自動的に、漢字表記を表示する(ステップS44)ようにしても良い。
【0095】
図18(a)及び
図18(b)に、漢字表記の入力例を示す。
図18(a)に示すように、ユーザが、名エディタ112を選択することにより、名エディタ112を入力先のエディタとして選択すると、候補表示部104は、名エディタ112に確定入力すべき漢字表記の候補として、RAM44に記録された「武雄」、「健夫」、「竹男」という3つの漢字表記を示す漢字表記ボタン121を、画面31の下部に表示する。
【0096】
候補表示部104が漢字表記を画面31に表示すると、選択入力受付部105は、画面31に表示された漢字表記のいずれかの選択入力を受け付ける(ステップS45)。その結果、画面31に表示された漢字表記のいずれかが選択されると、表記入力部106は、選択された漢字表記を名エディタ112に確定入力する(ステップS46)。
【0097】
例えば
図18(b)に示すように、選択入力受付部105が画面31に表示された漢字表記のうち「健夫」という漢字表記を示す漢字表記ボタン121の選択入力を受け付けると、表記入力部106は、選択入力を受け付けた「健夫」という表記を、名エディタ112に確定入力する。
【0098】
表記入力部106が選択された漢字表記を名エディタ112に確定入力すると、
図15のフローチャートに示す入力処理は終了する。また、ステップS43において入力先のエディタが名エディタ112に遷移しなかった場合にも(ステップS43;NO)、
図15のフローチャートに示す入力処理は終了する。
【0099】
以上説明したように、実施形態2に係る入力装置10は、宛名登録画面における宛名の入力において、入力された文字から予測される漢字表記と仮名表記との中に、1つの仮名表記に対応する複数の漢字表記がある場合、該複数の漢字表記を該1つの仮名表記と並べて画面31に表示する。そして、1つの仮名表記に対応する複数の漢字表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた漢字表記を漢字入力領域である名エディタ112に確定入力し、且つ、該1つの仮名表記を仮名入力領域であるよみエディタ113に確定入力する。一方の表記を選択するだけで他方の表記も自動的に入力されるため、ユーザは1回の選択入力で簡単に、漢字表記と仮名表記とを入力することができる。
【0100】
また、実施形態2に係る入力装置10は、複数の漢字表記に対応する1つの仮名表記が選択された場合には、まず仮名表記をよみエディタ113に確定入力し、漢字表記については改めて候補を画面31に表示してユーザに選択させる。そのため、1回の選択入力だけではユーザが入力を意図する仮名表記を決められない場合にも、簡単な操作によって効率的に、テキストエディタに入力語の漢字表記と仮名表記とを入力することができる。
【0101】
(変形例)
以上に本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、本発明の実施形態は種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0102】
例えば、上記実施形態では、入力装置10として、印刷装置を例にとって説明した。しかし、本発明に係る入力装置は、印刷装置に限らず、ユーザからの入力語の入力を受け付ける機能を有する、他の様々な情報処理装置であってもよい。また、本発明に係る入力装置は、タッチパネルへの接触によって入力を受け付けるものに限らず、例えばキーボードから受け付けた文字入力に対して、上述した入力処理を実行するものであってもよい。
【0103】
また、上記実施形態では、入力装置10は、宛名登録画面における宛名を入力する際に上述した処理を実行して、ユーザの入力を支援するものであった。しかし、本発明に係る入力装置は、宛名の入力に限らず、例えば住所等の地名を入力する際のユーザの入力を支援するものであってもよいし、文章を入力する際のユーザの入力を支援するものであってもよい。すなわち、本発明に係る入力装置は、漢字表記と仮名表記とをいずれも入力するものであれば、他の様々な語句の入力を支援するものに適用することができる。その際、人名に特化した辞書に限らず、入力語句に応じた分野の辞書を用いることができる。
【0104】
また、上記実施形態では、宛名入力画面に表示された漢字入力領域である姓エディタ111又は名エディタ112にユーザが何らかの文字を入力した場合についての入力処理について説明した。しかし、本発明に係る入力装置は、例えばよみエディタ113等の仮名入力領域にユーザが何らかの文字を入力した場合についても、同様に入力処理を実行することができる。すなわち、本発明に係る入力装置は、ユーザが最初に入力した領域が漢字入力領域であるか仮名入力領域であるかに拘わらず、入力された文字から予測変換によって漢字表記の候補と仮名表記の候補とを取得して、取得した漢字表記の候補と仮名表記の候補とのうちのいずれかの選択入力に基づいて、漢字表記を漢字入力領域に確定入力し、仮名表記を仮名入力領域に確定入力すればよい。
【0105】
また、本発明に係る入力装置は、実施形態1において説明した1つの漢字表記に対応する複数の仮名表記を該1つの漢字表記と並べて画面31に表示する特徴と、実施形態2において説明した1つの仮名表記に対応する複数の漢字表記を該1つの仮名表記と並べて画面31に表示する特徴と、のどちらも備えていてもよい。例えば、本発明に係る入力装置は、同字異音の語を入力することが多いエディタに文字が入力された際は、実施形態1において説明した機能により、1つの漢字表記に対応する複数の仮名表記を該1つの漢字表記と並べて画面31に表示し、同音異字の語を入力することが多いエディタに文字が入力された際は、実施形態2において説明した機能により、1つの仮名表記に対応する複数の漢字表記を該1つの仮名表記と並べて画面31に表示してもよい。このように、本発明に係る入力装置は、画面31に表示されたエディタ毎に実施形態1に係る特徴と実施形態2に係る特徴とを使い分けることができる。
【0106】
また、実施形態1に係る入力装置10は、複数の仮名表記に対応する1つの漢字表記が選択された場合には、まず複数の仮名表記の間で共通する表記のみをよみエディタ113に確定入力し、残りの表記については改めて候補を画面31に表示してユーザに選択させた。しかし、本発明に係る入力装置は、漢字表記と仮名表記とを入れ替えて、複数の漢字表記に対応する1つの仮名表記が選択された場合に、まず複数の漢字表記の間で共通する表記があるときには該共通する表記のみを漢字入力領域である姓エディタ111又は名エディタ112に確定入力し、残りの表記については改めて候補を画面31に表示してユーザに選択させるように構成してもよい。
【0107】
また、本発明に係る入力装置において、入力領域表示部101が、入力語の漢字表記を確定入力すべき複数の漢字入力領域を、互いに異なる表示態様で画面31に表示し、候補表示部104が、候補取得部103が取得した漢字表記を、複数の漢字入力領域のうちの該漢字表記を確定入力すべき漢字入力領域の表示態様に応じた表示態様で、画面31に表示してもよい。
【0108】
例えば
図19(a)に示すように、入力領域表示部101は、第1の漢字入力領域である姓エディタ111を、実線と破線とを用いた2つの枠によって表示し、第2の漢字入力領域である名エディタ112を、実線と一点鎖線とを用いた2つの枠によって表示する。このような宛名登録画面において、よみエディタ113に「おZ」という文字が入力されると、候補表示部104は、この入力文字から予測される漢字表記及び仮名表記の候補として、「おざわたけお」という仮名候補ボタン122を画面31の下部に表示し、これに対応する「小沢竹男」と「小澤健夫」と「尾澤武雄」という漢字候補ボタン121を並べて表示する。このとき、候補表示部104は、姓に相当する「小沢」と「小澤」と「尾澤」という部分を、姓エディタ111の表示態様と同じく破線で囲み、名に相当する「竹男」と「健夫」と「武雄」という部分を、名エディタ112の表示態様と同じく一点鎖線で囲んで表示する。この状態において、選択入力受付部105が「小澤健夫」という漢字表記の選択入力を受け付けると、
図19(b)に示すように、表記入力部106は、「小澤」という漢字表記を姓エディタ111に確定入力し、「健夫」という漢字表記を名エディタ112に入力し、且つ、「おざわたけお」という仮名表記をよみエディタ113に確定入力する。
【0109】
また、入力領域表示部101が、第1の漢字入力領域である姓エディタ111と第2の漢字入力領域である名エディタ112とを異なる色で表示し、候補表示部104が、漢字候補ボタン121内における姓に相当する部分を姓エディタ111が表示された色と同じ色で表示し、名に相当する部分を名エディタ112が表示された色と同じ色で表示してもよい。
【0110】
また、本発明に係る入力装置は、漢字入力領域に限らず、仮名入力領域についても同様に、入力領域毎に異なる表示態様で表示してもよい。すなわち、入力領域表示部101が、入力語の仮名表記を確定入力すべき複数の仮名入力領域を、互いに異なる表示態様で画面31に表示し、候補表示部104が、候補取得部103が取得した仮名表記を、複数の仮名入力領域のうちの該仮名表記を確定入力すべき仮名入力領域の表示態様に応じた表示態様で、画面31に表示してもよい。
【0111】
このように、複数の入力領域を互いに異なる表示態様で表示して、各入力領域に確定入力すべき表記の候補を各入力領域に応じた表示態様で表示することにより、入力画面内に複数の入力領域がある場合でも、候補として表示された表記のそれぞれがどの入力領域に確定入力されるのかを、ユーザが認識しやくなる。
【0112】
また、本明細書では、辞書110は、漢字表記、仮名表記、及び漢字表記と仮名表記との対応関係を格納した仮名漢字変換辞書であるとしたが、これに限らず、タッチパネル入力部やキーボード、マイクロフォン等の入力手段から入力される文字、記号、図案等を含む被対応付け対象物表記と、その被対応対象に対応付けられかつ文字、記号、図案等を含む1以上の対応付け対象物表記の対応関係を格納した対象物対応付け辞書であっても良い。その場合も、入力装置は、1つの被対応付け対象物表記に対応する複数の対応付け対象物表記がある場合、該複数の対応付け対象物表記を該1つの被対応付け対象物表記と並べて画面31に表示する。そして、1つの被対応付け対象物表記に対応する複数の対応付け対象物表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた対応付け対象物表記を対応する一のエディタに確定入力し、且つ、該1つの被対応付け対象物表記を対応する他のエディタに確定入力する。一方の表記を選択するだけで他方の表記も自動的に入力されるため、ユーザは1回の選択入力で簡単に、対応付け対象物表記と被対応付け対象物表記とを入力することができる。また、この入力装置は、複数の対応付け対象物表記に対応する1つの被対応付け対象物表記が選択された場合には、まず被対応付け対象物表記を他のエディタに確定入力し、対応付け対象物表記については改めて候補を画面に表示してユーザに選択させる。そのため、1回の選択入力だけではユーザが入力を意図する被対応付け対象物表記を決められない場合にも、簡単な操作によって効率的に、テキストエディタに入力語の対応付け対象物表記と被対応付け対象物表記とを入力することができる。
【0113】
なお、本発明に係る機能を実現するための構成を予め備えた入力装置として提供できることはもとより、プログラムの適用により、既存の情報処理装置等を、本発明に係る入力装置として機能させることもできる。すなわち、上記実施形態で例示した入力装置10による各機能構成を実現させるためのプログラムを、既存の情報処理装置等を制御するCPU等が実行できるように適用することで、本発明に係る入力装置として機能させることができる。また、本発明に係る入力方法は、入力装置を用いて実施できる。
【0114】
また、このようなプログラムの適用方法は任意である。プログラムを、例えば、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROM、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納して適用できる。さらに、プログラムを搬送波に重畳し、インターネットなどの通信媒体を介して適用することもできる。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にプログラムを掲示して配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OS(Operating System)の制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【0115】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0116】
(付記1)
漢字表記、仮名表記、及び該漢字表記と該仮名表記との対応関係が記憶されている記憶手段と、
入力語の漢字表記を確定入力すべき漢字入力領域と、該入力語の仮名表記を確定入力すべき仮名入力領域と、を含む表示画像を画面に表示する入力領域表示手段と、
前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域への文字の入力を受け付ける文字入力受付手段と、
前記文字入力受付手段が前記文字の入力を受け付けると、該文字から始まる仮名表記と、該仮名表記に対応する漢字表記とを、それぞれ前記漢字入力領域に確定入力すべき漢字表記の候補と前記仮名入力領域に確定入力すべき仮名表記の候補として、前記記憶手段から取得する候補取得手段と、
前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの一方の表記に対応する1つ以上の他方の表記がある場合、該1つ以上の他方の表記を該1つの一方の表記と関連付けて前記画面に表示する候補表示手段と、
前記画面に表示された前記漢字表記又は前記仮名表記の選択入力を受け付ける選択入力受付手段と、
前記選択入力受付手段が前記1つ以上の他方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、前記1つの一方の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する一方の領域に確定入力し、且つ、前記選択入力を受け付けた他方の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する他方の領域に確定入力する表記入力手段と、
を備えることを特徴とする入力装置。
【0117】
(付記2)
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つの一方の表記の選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた1つの一方の表記を前記一方の領域に確定入力し、且つ、前記1つ以上の他方の表記の間で共通の表記を前記他方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする付記1に記載の入力装置。
【0118】
(付記3)
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの前記他方の表記に対応する1つ以上の前記一方の表記がある場合、該1つ以上の一方の表記を該1つの他方の表記と関連付けて前記画面に表示し、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つ以上の一方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた一方の表記を前記一方の領域に確定入力し、且つ、前記選択入力を受け付けた他方の表記を前記他方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の入力装置。
【0119】
(付記4)
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの前記他方の表記に対応する1つ以上の前記一方の表記がある場合、該1つ以上の一方の表記を該1つの他方の表記と関連付けて前記画面に表示し、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つの他方の表記の選択入力を受け付けると、前記1つの他方の表記を前記他方の領域に確定入力し、
前記選択入力受付手段は、前記表記入力手段が前記1つの他方の表記を前記他方の領域に確定入力した後、該1つの他方の表記に対応する前記1つ以上の一方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付け、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つ以上の一方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた一方の表記を前記一方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の入力装置。
【0120】
(付記5)
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの前記他方の表記に対応する1つ以上の前記一方の表記がある場合、該1つ以上の一方の表記を該1つの他方の表記と関連付けて前記画面に表示し、
前記表記入力手段は、前記選択入力受付手段が前記1つの他方の表記の選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた1つの他方の表記を前記他方の領域に確定入力し、且つ、前記1つ以上の一方の表記の間で共通の表記を前記一方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載の入力装置。
【0121】
(付記6)
前記入力領域表示手段は、前記入力語の漢字表記を確定入力すべき複数の漢字入力領域を、互いに異なる表示態様で前記画面に表示し、
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記漢字表記を、前記複数の漢字入力領域のうちの該漢字表記を確定入力すべき漢字入力領域の表示態様に応じた表示態様で、前記画面に表示する、
ことを特徴とする付記1から5のいずれか1つに記載の入力装置。
【0122】
(付記7)
前記入力領域表示手段は、前記入力語の仮名表記を確定入力すべき複数の仮名入力領域を、互いに異なる表示態様で前記画面に表示し、
前記候補表示手段は、前記候補取得手段が取得した前記仮名表記を、前記複数の仮名入力領域のうちの該仮名表記を確定入力すべき仮名入力領域の表示態様に応じた表示態様で、前記画面に表示する、
ことを特徴とする付記1から6のいずれか1つに記載の入力装置。
【0123】
(付記8)
漢字表記、仮名表記、及び該漢字表記と該仮名表記との対応関係が記憶されている記憶手段と、
入力語の漢字表記を確定入力すべき漢字入力領域と、該入力語の仮名表記を確定入力すべき仮名入力領域と、を含む表示画像を画面に表示する入力領域表示手段と、
前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域への文字の入力を受け付ける文字入力受付手段と、
前記文字入力受付手段が前記文字の入力を受け付けると、該文字から始まる仮名表記と、該仮名表記に対応する漢字表記とを、それぞれ前記漢字入力領域に確定入力すべき漢字表記の候補と前記仮名入力領域に確定入力すべき仮名表記の候補として、前記記憶手段から取得する候補取得手段と、
前記候補取得手段が取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの一方の表記に対応する1つ以上の他方の表記がある場合、該1つ以上の他方の表記を該1つの一方の表記と関連付けて前記画面に表示する候補表示手段と、
前記画面に表示された前記漢字表記又は前記仮名表記の選択入力を受け付ける選択入力受付手段と、
前記選択入力受付手段が前記1つの一方の表記の選択入力を受け付けると、該選択入力を受け付けた1つの一方の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する一方の領域に確定入力し、且つ、前記1つ以上の他方の表記の間で共通の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する他方の領域に確定入力する表記入力手段と、
を備えることを特徴とする入力装置。
【0124】
(付記9)
入力語の漢字表記を確定入力すべき漢字入力領域と、該入力語の仮名表記を確定入力すべき仮名入力領域と、を含む表示画像を画面に表示し、
前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域への文字の入力を受け付け、
前記文字の入力を受け付けると、漢字表記、仮名表記、及び該漢字表記と該仮名表記との対応関係が記憶されている記憶手段から、該文字から始まる仮名表記と、該仮名表記に対応する漢字表記とを、それぞれ前記漢字入力領域に確定入力すべき漢字表記の候補と前記仮名入力領域に確定入力すべき仮名表記の候補として取得し、
取得した前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの一方の表記に対応する1つ以上の他方の表記がある場合、該1つ以上の他方の表記を該1つの一方の表記と関連付けて前記画面に表示し、
前記画面に表示した前記漢字表記又は前記仮名表記のいずれかの選択入力を受け付け、
前記1つ以上の他方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、前記1つの一方の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する一方の領域に確定入力し、且つ、前記選択入力を受け付けた他方の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する他方の領域に確定入力する、
ことを特徴とする入力方法。
【0125】
(付記10)
漢字表記、仮名表記、及び該漢字表記と該仮名表記との対応関係が記憶されている記憶手段を備えたコンピュータに、
入力語の漢字表記を確定入力すべき漢字入力領域と、該入力語の仮名表記を確定入力すべき仮名入力領域と、を含む表示画像を画面に表示させ、
前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域への文字の入力を受け付けさせ、
前記文字の入力を受け付けさせると、該文字から始まる仮名表記と、該仮名表記に対応する漢字表記とを、それぞれ前記漢字入力領域に確定入力すべき漢字表記の候補と前記仮名入力領域に確定入力すべき仮名表記の候補として、前記記憶手段から取得させ、
取得させた前記漢字表記と前記仮名表記との中に、1つの一方の表記に対応する1つ以上の他方の表記がある場合、該1つ以上の他方の表記を該1つの一方の表記と関連付けて前記画面に表示させ、
前記画面に表示させた前記漢字表記又は前記仮名表記のいずれかの選択入力を受け付けさせ、
前記1つ以上の他方の表記のうちのいずれかの選択入力を受け付けると、前記1つの一方の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する一方の領域に確定入力させ、且つ、前記選択入力を受け付けた他方の表記を前記漢字入力領域又は前記仮名入力領域のいずれか対応する他方の領域に確定入力させる、
ことを特徴とするプログラム。