特許第6361774号(P6361774)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6361774スケジュール管理システムおよびスケジュール管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6361774
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】スケジュール管理システムおよびスケジュール管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20180712BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   G06Q10/10 340
   H04M11/00 302
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-80091(P2017-80091)
(22)【出願日】2017年4月13日
【審査請求日】2017年4月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】櫻田 孝志
【審査官】 宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−194620(JP,A)
【文献】 特開2015−061242(JP,A)
【文献】 特開2008−242798(JP,A)
【文献】 特開平07−015521(JP,A)
【文献】 特開2010−087697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電話機を収容する主装置と、前記主装置と連携するスケジュール管理装置とを有するスケジュール管理システムであって、
前記スケジュール管理装置は、
イベント内容、参加予定者、および通知タイミングを含むスケジュールデータを記憶するスケジュールデータ記憶手段と、
前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているスケジュールデータ毎に、前記イベント内容が表すイベントへの前記参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを、前記スケジュール管理装置が接続されたネットワークに公開する参加可否管理データ公開手段と、
前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているスケジュールデータ各々の通知タイミングの到来を監視するスケジュール監視手段と、
前記スケジュール監視手段によって通知タイミングの到来が検出されたスケジュールデータのイベント内容および参加予定者を前記主装置に通知して、前記主装置に、当該イベント内容を当該参加予定者に割り当てられている前記電話機へ通知させて、当該電話機から、当該イベント内容が表すイベントへの参加可否を取得させる主装置連携手段と、
前記主装置連携手段が前記主装置に取得させた前記イベントへの参加可否に従い、前記通知タイミングの到来が検知されたスケジュールデータに対応する参加可否管理データを更新する参加可否管理データ更新手段と、を備え、
前記主装置は、
前記電話機毎に、当該電話機が属するグループを記憶する電話機情報記憶手段と、
前記スケジュール管理装置からイベント内容および参加予定者が通知された場合に、当該参加予定者に割り当てられている前記電話機を呼び出して、当該電話機に当該イベント内容を出力させるイベント通知手段と、
前記イベント通知手段により呼び出された前記電話機から前記イベントへの参加可否を示す操作信号を受信する操作信号受信手段と、
前記操作信号受信手段により前記電話機から受信した操作信号あるいは当該操作信号が示す参加可否を、当該電話機が割り当てられている参加予定者の前記イベントへの参加可否情報として前記スケジュール管理装置に通知する参加可否通知手段と、を備え、
前記イベント通知手段は、
前記スケジュール管理装置から通知された参加予定者に割り当てられている前記電話機の呼出しに対して、当該電話機が所定時間内に応答しなかった場合、当該電話機に対応付けられて前記電話機情報記憶手段に記憶されているグループに属するすべての前記電話機を呼び出して、応答した前記電話機に、当該参加予定者とともに前記スケジュール管理装置から通知されたイベント内容を通知する
ことを特徴とするスケジュール管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のスケジュール管理システムであって、
前記参加可否管理データ公開手段は、
前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているスケジュールデータ毎に、当該スケジュールデータに含まれているイベントの参加予定者各々がアクセス可能なグループウェアサービスを提供することにより、当該スケジュールデータに対応する参加可否管理データを公開する
ことを特徴とするスケジュール管理システム
【請求項3】
電話機を収容する主装置および前記主装置と連携するスケジュール管理装置を用いたスケジュール管理方法であって、
前記スケジュール管理装置は、
イベント内容、参加予定者、および通知タイミングを含むスケジュールデータを記憶し、
記憶されているスケジュールデータ毎に、当該スケジュールデータに含まれているイベント内容が表すイベントへの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを、前記スケジュール管理装置に接続されたネットワークに公開し、
記憶されている前記スケジュールデータ各々の通知タイミングの到来を監視し、
通知タイミングが到来したスケジュールデータが検知された場合に、当該スケジュールデータに含まれているイベント内容および参加予定者の識別情報あるいは番号情報を前記主装置に通知し
前記主装置から当該参加予定者のイベントへの参加可否を取得したならば、当該イベントへの参加可否に従い、前記通知タイミングが到来したスケジュールデータ対応する参加可否管理データを更新し、
前記主装置は、
前記電話機毎に、当該電話機が属するグループを記憶し、
前記スケジュール管理装置からイベント内容および参加予定者の識別情報あるいは番号情報が通知された場合に、当該参加予定者に割り当てられている前記電話機を呼び出して、当該電話機に当該イベント内容を出力させ、
前記電話機の呼び出しに対して、当該電話機が所定時間内に応答して当該電話機からイベントへの参加可否を示す操作信号を受信した場合、当該操作信号あるいは当該操作信号が示す参加可否を、当該電話機に割り当てられている参加予定者のイベントへの参加可否として、前記スケジュール管理装置に通知し、
前記電話機の呼び出しに対して、当該電話機が所定時間内に応答しなかった場合、当該電話機に対応付けられて記憶されているグループに属するすべての前記電話機を呼び出して、応答した前記電話機に、当該参加予定者とともに前記スケジュール管理装置から通知されたイベント内容を通知する
ことを特徴とするスケジュール管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スケジュール管理技術に関し、特に、スケジュール管理装置と主装置とが連携して、主装置が収容する電話機に、スケジュール管理されたイベントの開催を通知するスケジュール管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内線電話機を収容する主装置とスケジュール管理装置とを結合して構成し、スケジュール管理装置におけるスケジュール管理の成果を内線電話機が享受できるようにした電話システムが開示されている。
【0003】
この電話システムにおいて、スケジュール管理装置は、主装置が収容する内線電話機に対応して登録されたスケジュールデータを監視しており、スケジュールデータの通知タイミングの到来を検知すると、スケジュールデータにより管理されるイベントに関する情報およびこのスケジュールデータに対応する内線電話機の識別情報を主装置に送出する。これを受けて、主装置は、スケジュール管理装置より受信した識別情報により特定される内線電話機を呼出し、その表示部にスケジュール管理装置より受信した情報を表示させる。
【0004】
この電話システムによれば、通知タイミングが到来したスケジュールデータに対応する内線電話機を呼び出して、この内線電話機に、スケジュールデータに含まれる情報を表示させるので、ユーザが予定の時刻に気付かずにやり過ごしてしまうことを防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−15521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、スケジュールデータによって管理されるイベントには、打合せ、商談、講義等、複数のユーザが参加することを前提とするイベントがある。このようなイベントでは、イベントの参加予定者各々が他の参加予定者を確認したい場合がある。しかし、特許文献1に記載の電話システムは、通知タイミングが到来したスケジュールデータを内線電話機のユーザに通知するのみであり、この点を何ら考慮していない。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ユーザの利便性を向上させたスケジュール管理技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明において、スジュール管理装置は、管理対象のスケジュールデータ毎に、スケジュールデータにより特定されるイベントの通知タイミングの到来を監視するとともに、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを公開する。また、スジュール管理装置は、主装置と連携し、通知タイミングが到来したイベントの参加予定者に割り当てられた電話機に、このイベントの開催を通知する。そして、主装置を介してこの電話機からイベントへの参加可否を取得し、取得した参加可否に基づいて、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを更新する。
【0009】
例えば、本発明は
電話機を収容する主装置と、前記主装置と連携するスケジュール管理装置と、を有するスケジュール管理システムであって、
前記スケジュール管理装置は、
イベント内容、参加予定者、および通知タイミングを含むスケジュールデータを記憶するスケジュールデータ記憶手段と、
前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているスケジュールデータ毎に、前記イベント内容が表すイベントへの前記参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを、前記スケジュール管理装置が接続されたネットワークに公開する参加可否管理データ公開手段と、
前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているスケジュールデータ各々の通知タイミングの到来を監視するスケジュール監視手段と、
前記スケジュール監視手段によって通知タイミングの到来が検知されたスケジュールデータのイベント内容および参加予定者を前記主装置に通知して、前記主装置に、当該イベント内容を当該参加予定者に割り当てられている前記電話機へ通知させて、当該電話機から、当該イベント内容が表すイベントへの参加可否を取得させる主装置連携手段と、
前記主装置連携手段が前記主装置に取得させた前記イベントへの参加可否に従い、前記通知タイミングの到来が検知されたスケジュールデータに対応する参加可否管理データを更新する参加可否管理データ更新手段と、を備え
前記主装置は、
前記電話機毎に、当該電話機が属するグループを記憶する電話機情報記憶手段と、
前記スケジュール管理装置からイベント内容および参加予定者が通知された場合に、当該参加予定者に割り当てられている前記電話機を呼び出して、当該電話機に当該イベント内容を出力させるイベント通知手段と、
前記イベント通知手段により呼び出された前記電話機から前記イベントへの参加可否を示す操作信号を受信する操作信号受信手段と、
前記操作信号受信手段により前記電話機から受信した操作信号あるいは当該操作信号が示す参加可否を、当該電話機が割り当てられている参加予定者の前記イベントへの参加可否情報として前記スケジュール管理装置に通知する参加可否通知手段と、を備え、
前記イベント通知手段は、
前記スケジュール管理装置から通知された参加予定者に割り当てられている前記電話機の呼出しに対して、当該電話機が所定時間内に応答しなかった場合、当該電話機に対応付けられて前記電話機情報記憶手段に記憶されているグループに属するすべての前記電話機を呼び出して、応答した前記電話機に、当該参加予定者とともに前記スケジュール管理装置から通知されたイベント内容を通知する
【発明の効果】
【0012】
本発明において、スケジュール管理装置は、主装置と連携し、通知タイミングが到来したスケジュールデータにより特定されるイベントの参加予定者に割り当てられている電話機に、このイベントの開催を通知して、この電話機からイベントへの参加可否を取得する。そして、取得した参加可否に基づいて、このスケジュールデータに対応する参加可否管理データを更新する。このため、スケジュールデータにより特定されるイベントの参加予定者は、自身の情報端末等を用いて、スケジュール管理装置が公開する参加可否管理データにアクセスすることにより、このイベントの他の参加予定者の参加可否を確認することができる。
【0014】
したがって、本発明によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの概略構成図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
図3図3は、本発明の一実施の形態に係るスケジュール管理システムの動作例を説明するためのシーケンス図(図2の続き)である。
図4図4は、グループウェアサーバ1の概略機能構成図である。
図5図5は、スケジュールデータ記憶部102の登録内容例を模式的に表した図である。
図6図6は、ユーザ情報記憶部103の登録内容例を模式的に表した図である。
図7図7は、グループウェアサーバ1の動作を説明するためのフロー図である。
図8図8は、主装置2の概略機能構成図である。
図9図9は、主装置2の動作を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの概略構成図である。
【0018】
図示するように、本実施の形態に係るスケジュール管理システムは、LAN等のネットワーク5を介して複数のクライアント端末3−1〜3−n(以下、単にクライアント端末3とも称する)にグループウェアサービスを提供するグループウェアサーバ1と、複数の内線電話機4−1〜4−n(以下、単に内線電話機4とも称する)を収容する主装置2と、を備えて構成される。ここで、主装置2は、ネットワーク5を介してグループウェアサーバ1に接続されている。また、同じ添え字が付与されているクライアント端末3−xおよび内線電話機4−x(ただし、1≦x≦n)は、同一ユーザが使用するものとして同一ユーザに割り当てられているものとする。
【0019】
グループウェアサーバ1は、管理対象のスケジュールデータ毎に、スケジュールデータの通知タイミングの到来を監視するとともに、スケジュールデータにより特定されるイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを、グループウェアサービスを利用してクライアント端末3に公開する。また、グループウェアサーバ1は、通知タイミングが到来したスケジュールデータを検知すると、このスケジュールデータのイベント内容および参加予定者の番号情報を主装置2に通知して、参加予定者のイベントへの参加可否を主装置2から取得する。そして、主装置2から取得した参加予定者の参加可否に従い、このスケジュールデータに対応する参加可否管理データを更新する。
【0020】
主装置2は、グループウェアサーバ1からスケジュールデータのイベント内容および参加予定者の番号情報が通知されると、この番号情報により特定される参加予定者に割り当てられた内線電話機4を呼出し、この内線電話機4にイベント内容を表示させる。そして、この内線電話機4からイベントの参加可否を示す操作信号を受信すると、この操作信号が示す参加可否を、この内線電話機4が割り当てられた参加予定者のイベントへの参加可否情報としてグループウェアサーバ1に通知する。
【0021】
図2および図3は、本実施の形態に係るスケジュール管理システムの動作例を説明するためのシーケンス図である。
【0022】
まず、クライアント端末3は、イベント内容、通知タイミング、および参加予定者の指定を伴うスケジュール登録指示をユーザから受け付けると(S100)、グループウェアサーバ1に、イベント内容、通知タイミング、参加予定者のユーザIDの指定を伴うスケジュール登録要求を送信する(S101)。
【0023】
グループウェアサーバ1は、クライアント端末3からスケジュール登録要求を受信すると、このスケジュール登録要求で指定されているイベント内容(イベント名、開催日時、開催場所等)、通知タイミング、および参加予定者のユーザIDを含むスケジュールデータを作成して登録するとともに(S102)、このスケジュールデータに含まれている通知タイミングの監視を開始する(S103)。また、グループウェアサーバ1は、このスケジュールデータにより特定される参加予定者各々のイベントへの参加可否(参加、不参加、遅刻、延伸要求、不明等)を管理するための参加可否管理データを生成するとともに(S104)、参加予定者に割り当てられたクライアント端末3がアクセス可能なチャットルームを開設し(S105)、このチャットルームに、スケジュールデータのイベント内容および参加可否管理データの内容が記述されたメッセージを投稿する。なお、この時点においては、参加可否管理データで管理されている各参加予定者の参加可否はいずれも「不明」に設定されている。
【0024】
つぎに、グループウェアサーバ1は、開設したチャットルームにアクセス可能なクライアント端末3各々に、このチャットルームの指定を伴うチャットルーム開設通知を送信する(S106)。これにより、新たに登録されたスケジュールデータに含まれている参加予定者各々は、自身に割り当てられているクライアント端末3を使ってチャットルームにアクセスすることにより、自身が参加予定のイベントの内容およびこのイベントに参加する他の参加予定者の参加可否状況を知ることができる。
【0025】
その後、グループウェアサーバ1は、スケジュールデータに含まれている通知タイミングの到来を検知すると(S107)、このスケジュールデータにより特定される参加予定者各々に割り当てられた内線電話機4の番号情報を特定する。そして、このスケジュールデータに含まれているイベント内容および特定した参加予定者に割り当てられた内線電話機4の番号情報の指定を伴うイベント開始通知を主装置2に送信する(S108)。
【0026】
主装置2は、グループウェアサーバ1からイベント開始通知を受信すると、このイベント開始通知で指定されている番号情報に基づいて、通知対象イベントの参加予定者各々に割り当てられている内線電話機4を呼出対象電話機として特定する(S109)。それから、主装置2は、通知対象イベントの開催を通知するためのメッセージ付き鳴動要求を各呼出対象電話機に送信する(S110)。
【0027】
内線電話機4(呼出対象電話機)は、主装置2からメッセージ付き鳴動要求を受信すると、アラームを鳴動させるとともに、通知対象イベントの開催を知らせるためのメッセージを表示する(S111)。それから、内線電話機4は、ボタン操作等により、ユーザからイベントへの参加可否操作を受け付けると(S112)、受け付けた操作内容(参加可否)を示す操作信号を主装置2に送信する(S113)。
【0028】
つぎに、主装置2は、呼出対象電話機から操作信号を受信すると、この操作信号が示す参加可否を判定し(S114)、この判定結果を、操作信号送信元の呼出対象電話機が割り当てられた参加予定者の参加可否情報に設定する。そして、この呼出対象電話機の番号情報および参加予定者の参加可否情報を含む参加可否通知を、イベント開始通知に対する応答として、グループウェアサーバ1に送信する(S115)。
【0029】
グループウェアサーバ1は、イベント開始通知に対する応答として参加可否通知を主装置2から受信すると、この参加可否通知に含まれている番号情報により特定される内線電話機4が割り当てられた参加予定者を特定する。そして、特定した参加予定者およびこの参加可否通知に含まれている参加可否情報に基づいて、このイベント開始通知に対応するスケジュールデータに含まれている参加予定者各々の参加可否を管理する参加可否管理データを更新する(S116)。
【0030】
つぎに、グループウェアサーバ1は、このスケジュールデータに対応して開設したチャットルームに、更新された参加可否管理データの内容が記述されたメッセージを投稿して、参加可否管理データの更新内容をチャットルームに反映する(S117)。さらに、グループウェアサーバ1は、更新したチャットルームにアクセス可能なクライアント端末3各々に、このチャットルームの指定を伴うチャットルーム更新通知を送信する(S118)。これにより、更新された参加可否管理データに対応するスケジュールデータに含まれている参加予定者各々は、自身に割り当てられているクライアント端末3を使ってチャットルームにアクセスすることにより、自身が参加予定のイベントに参加する他の参加予定者の最新の参加可否状況を知ることができる。
【0031】
つぎに、本実施の形態に係るスケジュール管理システムに用いられるグループウェアサーバ1および主装置2の詳細を説明する。
【0032】
なお、クライアント端末3にはPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)等の一般的な情報端末を用いることができるので、その詳細な説明を省略する。同様に、内線電話機4も、ビジネスホン等の一般的な内線電話機を用いることができるので、その詳細な説明を省略する。
【0033】
まず、グループウェアサーバ1について説明する。
【0034】
図4は、グループウェアサーバ1の概略機能構成図である。
【0035】
図示するように、グループウェアサーバ1は、ネットワークインターフェース部100と、グループウェアサーバ機能部101と、スケジュールデータ記憶部102と、ユーザ情報記憶部103と、スケジュール登録要求受信部104と、スケジュールデータ管理部105と、主装置連携部106と、参加可否管理データ更新部107と、参加可否管理データ公開制御部108と、を備えている。
【0036】
ネットワークインターフェース部100は、ネットワーク5に接続するためのインターフェースである。
【0037】
グループウェアサーバ機能部101は、電子メール、電子掲示板、チャットルーム(電子会議室)、スケジュール管理、ファイル共有等のグループウェアサービスをクライアント端末3に提供する。
【0038】
スケジュールデータ記憶部102にはイベントのスケジュールデータが記憶される。
【0039】
図5は、スケジュールデータ記憶部102の登録内容例を模式的に表した図である。
【0040】
図示するように、スケジュールデータ記憶部102には、打合せ、商談、講義、締切り等のイベント毎にレコード1020が記憶される。レコード1020は、このレコード1020を識別するための管理IDを登録するためのフィールド1021と、イベントのスケジュールデータを登録するためのフィールド1022と、イベントの参加予定者の参加可否を管理する参加可否管理データを登録するためのフィールド1023と、を有する。
【0041】
スケジュールデータを登録するためのフィールド1022は、イベント名、開催場所、および開催日時(開始時刻および終了時刻)を含むイベント内容を登録するためのサブフィールド10220と、イベントの参加予定者のユーザIDを登録するためのサブフィールド10221と、各参加予定者にイベント開催を通知する通知タイミング(開始時刻の何分前に通知するか)を登録するためのサブフィールド10222と、を有する。
【0042】
参加可否管理データを登録するためのフィールド1023は、参加確定者のユーザIDを登録するためのサブフィールド10230と、不参加確定者のユーザIDを登録するためのサブフィールド10231と、遅刻者のユーザIDを登録するためのサブフィールド10232と、延伸要求者のユーザIDを登録するためのサブフィールド10233と、参加可否不明者のユーザIDを登録するためのサブフィールド10234と、を有する。
【0043】
ユーザ情報記憶部103には、グループウェアサーバ機能部101が提供するグループウェアサービスを利用するユーザのユーザ情報が記憶される。
【0044】
図6は、ユーザ情報記憶部103の登録内容例を模式的に表した図である。
【0045】
図示するように、ユーザ情報記憶部103には、ユーザ毎に、ユーザ情報のレコード1030が記憶される。このレコード1030は、ユーザIDを登録するためのフィールド1031と、ユーザに割り当てられたクライアント端末3のアドレス情報を登録するためのフィールド1032と、ユーザに割り当てられた内線電話機4の番号情報を登録するためのフィールド1033と、を有している。
【0046】
スケジュール登録要求受信部104は、ネットワークインターフェース部100を介してクライアント端末3からスケジュール登録要求を受信する。
【0047】
スケジュールデータ管理部105は、スケジュール登録要求受信部104が受信したスケジュール登録要求に含まれているスケジュールデータをスケジュールデータ記憶部102に記憶する。また、スケジュールデータ記憶部102に記憶されているスケジュールデータ各々の通知タイミングの到来を監視する。
【0048】
主装置連携部106は、主装置2と連携し、通知タイミングが到来したスケジュールデータに含まれている参加予定者各々に割り当てられている内線電話機4を呼び出して、内線電話機4から参加予定者の参加可否を取得する。具体的には、主装置連携部106は、ネットワークインターフェース部100を介して主装置2に、通知タイミングが到来したスケジュールデータの管理ID、イベント内容、および参加予定者に割り当てられた内線電話機4の番号情報を含むイベント開始通知を送信する。そして、管理ID、内線電話機4の番号情報および参加可否情報を含む参加可否通知を主装置2から受信する。
【0049】
参加可否管理データ更新部107は、通知タイミングが到来したスケジュールデータについて、主装置連携部106が主装置2から取得した参加予定者の参加可否通知に従い、このスケジュールデータとともにスケジュールデータ記憶部102に記憶されている参加可否管理データを更新する。具体的には、主装置連携部106が主装置2から受信した参加可否通知に含まれている管理IDがフィールド1021に特定されているレコード1020をスケジュールデータ記憶部102から検索する。そして、検索したレコード1020のフィールド1023において、参加可否通知に含まれている番号情報により特定される内線電話機4が割り当てられた参加予定者のユーザIDが、参加可否通知に含まれている参加可否情報が示す参加可否状況に対応するサブフィールド10230〜10234に登録されるようにサブフィールド10230〜10234の登録内容を更新する。
【0050】
参加可否管理データ公開制御部108は、グループウェアサーバ機能部101と連携し、スケジュールデータ記憶部102に記憶されているスケジュールデータ毎に、スケジュールデータに含まれている参加予定者がアクセス可能なチャットルームを開設する。そして、このチャットルームに、スケジュールデータに含まれているイベント内容およびこのスケジュールデータに対応する参加可否管理データにより特定される参加予定者各々の参加可否状況が記述されたメッセージを投稿する。また、参加可否管理データが更新される毎に、更新された参加可否管理データにより特定される参加予定者の参加可否状況が記述されたメッセージを投稿する。
【0051】
図7は、グループウェアサーバ1の動作を説明するためのフロー図である。
【0052】
スケジュール登録要求受信部104は、ネットワークインターフェース部100を介してクライアント端末3からスケジュール登録要求を受信すると(S200でYES)、スケジュール登録要求に含まれているスケジュールデータをスケジュールデータ管理部105に渡す。
【0053】
これを受けて、スケジュールデータ管理部105は、スケジュールデータ記憶部102に新たなレコード1020を追加して、このレコード1020のフィールド1021にユニークな管理IDを登録するとともに、フィールド1022にスケジュール登録要求受信部104から受け取ったスケジュールデータを登録する(S201)。それから、スケジュールデータ管理部105は、このレコード1020に登録したスケジュールデータの通知タイミングの到来の監視を開始する(S202)。
【0054】
つぎに、スケジュールデータ管理部105は、スケジュールデータ記憶部102のフィールド1023に参加可否管理データを登録する(S203)。ただし、この時点においては、スケジュールデータに含まれているいずれの参加予定者も参加可否が確定していないので、参加可否不明者のユーザIDを登録するためのサブフィールド10234にすべての参加予定者のユーザIDを登録する。
【0055】
つぎに、参加可否管理データ公開制御部108は、スケジュールデータ記憶部102に追加されたレコード1020に登録されている管理IDおよびこのレコード1020に登録されているスケジュールデータに含まれている参加予定者各々のユーザIDをグループウェアサーバ機能部101に通知してチャットルームの開設を指示する。これを受けて、グループウェアサーバ機能部101は、参加可否管理データ公開制御部108から通知された管理IDに対応付けて、この管理IDとともに参加可否管理データ公開制御部108から通知されたユーザIDにより特定される参加予定者各々がアクセス可能なチャットルームを開設する(S204)。
【0056】
それから、参加可否管理データ公開制御部108は、スケジュールデータ記憶部102に追加されたレコード1020に登録されているスケジュールデータおよび参加可否管理データの内容が記述されたメッセージを、このレコード1020に登録されている管理IDに対応付けられたチャットルームに投稿する(S205)。
【0057】
その後、参加可否管理データ公開制御部108は、ユーザ情報記憶部103を参照し、スケジュールデータ記憶部102に追加されたレコード1020に登録されているスケジュールデータに含まれている参加予定者各々のユーザIDに対応付けられているクライアント端末3のアドレス情報を特定する。そして、ネットワークインターフェース部100を介してこれらのクライアント端末3に、このレコード1020に登録されている管理IDの指定を伴うチャットルーム開設通知を送信する(S206)。
【0058】
これにより、チャットルーム開設通知を受信したクライアント端末3のユーザは、このチャットルーム開設通知で指定されている管理IDに対応付けられているチャットルームにアクセスすることにより、自身が参加予定のイベントの詳細および参加予定者の参加可否状況を知ることができる。
【0059】
また、スケジュールデータ管理部105は、スケジュールデータ記憶部102に記憶されているレコード1020のなかから、スケジュールデータの通知タイミングが到来したレコード1020を検知すると(S207でYES)、このレコード1020の管理IDおよびスケジュールデータを主装置連携部106に渡す。
【0060】
これを受けて、主装置連携部106は、ユーザ情報記憶部103を参照し、スケジュールデータ管理部105から受け取ったスケジュールデータに含まれている参加予定者各々のユーザIDに対応付けられている内線電話機4の番号情報を特定する。そして、ネットワークインターフェース部100を介して主装置2に、特定した番号情報と、スケジュールデータに含まれているイベント内容と、このスケジュールデータとともにスケジュールデータ管理部105から受け取った管理IDと、を含むイベント開始通知を送信する(S208)。
【0061】
また、主装置連携部106は、ネットワークインターフェース部100を介して主装置2から参加可否通知を受信すると(S209でYES)、この参加可否通知に含まれている管理ID、番号情報および参加可否情報を参加可否管理データ更新部107に渡す。これを受けて、参加可否管理データ更新部107は、ユーザ情報記憶部103を参照し、主装置連携部106から受け取った番号情報に対応付けられているユーザIDを特定する。それから、参加可否管理データ更新部107は、主装置連携部106から受け取った管理IDをキーにしてスケジュールデータ記憶部102からレコード1020を検索し、このレコード1020のフィールド1023に登録されている参加可否管理データを、特定したユーザIDおよび主装置連携部106から受け取った参加可否情報に従って更新する(S210)。
【0062】
具体的には、特定したユーザIDが登録されているサブフィールド10230〜10234をフィールド1023から検索し、検索したサブフィールド10230〜10234から、特定したユーザIDを削除する。それから、参加可否情報が示す参加可否に対応するサブフィールド10230〜10234を特定し、このサブフィールド10230〜10234に、特定したユーザIDを登録する。
【0063】
つぎに、参加可否管理データ公開制御部108は、スケジュールデータ記憶部102に記憶されているいずれかのレコード1020の参加可否管理データが参加可否管理データ更新部107によって更新される毎に、更新された参加可否管理データの内容が記述されたメッセージを、この参加可否管理データが登録されているレコード1020の管理IDに対応付けられたチャットルームに投稿する(S211)。
【0064】
その後、参加可否管理データ公開制御部108は、ユーザ情報記憶部103を参照し、参加可否管理データが更新されたレコード1020のスケジュールデータに含まれている参加予定者各々のユーザIDに対応付けられているクライアント端末3のアドレス情報を特定する。そして、ネットワークインターフェース部100を介してこれらのクライアント端末3に、このレコード1020に登録されている管理IDの指定を伴うチャットルーム更新通知を送信する(S212)。
【0065】
これにより、チャットルーム更新通知を受信したクライアント端末3のユーザは、このチャットルーム更新通知の受信により、自身が参加予定のイベントについて参加予定者の参加可否状況が更新されたことを知ることができ、さらに、このチャットルーム更新通知で指定されている管理IDに対応付けられているチャットルームにアクセスすることにより、自身が参加予定のイベントについて参加予定者の最新の参加可否状況を把握することができる。
【0066】
つぎに、主装置2について説明する。
【0067】
図8は、主装置2の概略機能構成図である。
【0068】
図示するように、主装置2は、ネットワークインターフェース部200と、内線インターフェース部201と、主装置機能部202と、イベント開始通知受信部203と、イベント通知部204と、操作信号受信部205と、参加可否通知部206と、を備えている。
【0069】
ネットワークインターフェース部200は、ネットワーク5に接続するためのインターフェースであり、内線インターフェース部201は、内線電話機4に接続するためのインターフェースである。
【0070】
主装置機能部202は、内線電話機4に内線電話サービスを提供する。
【0071】
イベント開始通知受信部203は、ネットワークインターフェース部200を介してグループウェアサーバ1からイベント開始通知を受信する。
【0072】
イベント通知部204は、主装置機能部202と連携して、イベント開始通知受信部203により受信されたイベント開始通知に含まれている番号情報により特定される内線電話機4を呼び出すとともに、この内線電話機4に、イベント開始通知に含まれているイベント内容を表示させる。
【0073】
操作信号受信部205は、主装置機能部202と連携して、イベント開始通知に基づきイベント通知部204が呼び出した内線電話機4から操作信号を受信し、この操作信号に基づきその送信元の内線電話機4が割り当てられた参加予定者の参加可否を判定する。
【0074】
参加可否通知部206は、イベント開始通知に基づき操作信号受信部205が受信した操作信号の送信元である内線電話機4の番号情報と、操作信号受信部205がこの操作信号から判定した参加可否を示す参加可否情報と、このイベント開始通知に含まれている管理IDと、を含む参加可否通知を生成する。そして、この参加可否通知を、ネットワークインターフェース部200を介してグループウェアサーバ1に送信する。
【0075】
図9は、主装置2の動作を説明するためのフロー図である。
【0076】
この動作フローは、イベント開始通知受信部203がネットワークインターフェース部200を介してグループウェアサーバ1よりイベント開始通知を受信することにより開始される。
【0077】
まず、イベント開始通知受信部203は、グループウェアサーバ1より受信したイベント開始通知をイベント通知部204に渡す。イベント通知部204は、イベント開始通知受信部203からイベント開始通知を受信すると、このイベント開始通知に含まれている番号情報により特定される内線電話機4を呼出対象電話機として特定する(S301)。
【0078】
それから、イベント通知部204は、主装置機能部202に、イベント開始通知に含まれているイベント内容を含むメッセージ付き鳴動要求の呼出対象電話機へ送信を指示する。これを受けて、主装置機能部202は、イベント開始通知に含まれているイベント内容を含むメッセージ付き鳴動要求を呼出対象電話機に送信する(S302)。これにより、呼出対象電話機を呼び出すとともに、呼出対象電話機に、イベント開始通知に含まれているイベント内容を表示させる。また、イベント通知部204は、イベント開始通知に含まれている管理IDおよび番号情報を操作信号受信部205に通知する。これを受けて、操作信号受信部205は、イベント通知部204から受け取った番号情報および管理IDを互いに対応付けて管理する。
【0079】
つぎに、主装置機能部202は、呼出対象電話機からボタン操作等の操作信号を受信すると(S303でYES)、この操作信号をその送信元の呼出対象電話機の番号情報とともに操作信号受信部205に渡す。これを受けて、操作信号受信部205は、この操作信号が表す参加可否を判定し(S304)、判定した参加可否を示す参加可否情報を、この操作信号とともに主装置機能部202から受け取った番号情報に対応付けられている管理IDとともに参加可否通知部206に渡す。
【0080】
つぎに、参加可否通知部206は、ネットワークインターフェース部200を介してグループウェアサーバ1に、操作信号受信部205から受け取った参加可否情報および管理IDを含む参加可否通知を送信し(S305)、S303に戻る。
【0081】
また、イベント通知部204は、主装置機能部202にメッセージ付き鳴動要求の呼出対象電話機への送信を指示してから、所定時間の経過によりタイムアウトすると(S306でYES)、このフローを終了する。
【0082】
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
【0083】
本実施の形態において、グループウェアサーバ1は、管理対象のスケジュールデータ毎に、スケジュールデータにより特定されるイベントの通知タイミングの到来を監視するとともに、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを公開する。また、グループウェアサーバ1は、主装置2と連携し、通知タイミングが到来したイベントの参加予定者各々に割り当てられた内線電話機4に、このイベントの開催を通知する。そして、主装置2を介してこれらの内線電話機4からイベントへの参加可否を取得し、取得した参加可否に基づいて、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを更新する。このため、スケジュールデータにより特定されるイベントの参加予定者は、自身に割り当てられたクライアント端末3を用いて、グループウェアサーバ1が公開する参加可否管理データにアクセスすることにより、このイベントの他の参加予定者各々の参加可否を確認することができる。したがって、本実施の形態によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0084】
また、本実施の形態において、グループウェアサーバ1は、管理対象のスケジュールデータ毎に、スケジュールデータにより特定されるイベントの参加予定者各々に割り当てられたクライアント端末3がアクセス可能なチャットルームを開設する。そして、このスケジュールデータに対応する参加可否管理データが更新される毎に、更新された参加可否管理データが記述されたメッセージをこのチャットルームに投稿する。このため、本実施の形態によれば、グループウェアサービスを利用するクライアント端末3に、イベントの参加予定者各々の参加可否状況を確認するための特別な構成を追加する必要がない。
【0085】
また、本実施の形態において、グループウェアサーバ1は、参加可否管理データが記述されたメッセージをチャットルームに投稿する毎に、この参加可否管理データにより参加可否状況が管理されている参加予定者各々のクライアント端末3にチャットルーム更新通知を送信する。このため、本実施の形態によれば、ユーザは、同じイベントに参加する他のユーザの参加可否状況の変化を迅速に知ることができる。
【0086】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0087】
例えば、上記の実施の形態において、グループウェアサーバ1は、チャットルームを利用して参加可否管理データを公開しているが、本発明はこれに限定されない。電子掲示板、ファイル共有等のその他のグループウェアサービスを利用して参加可否管理データを公開してもよい。
【0088】
また、上記の実施の形態において、グループウェアサーバ1は、主装置2に送信するイベント開始通知に、イベントの参加予定者に割り当てられた内線電話機4の番号情報を含めている。しかし、本発明はこれに限定されない。番号情報に代えて参加予定者のユーザIDをイベント開始通知に含めてもよい。この場合、主装置2に、参加予定者のユーザIDと参加予定者に割り当てられた内線電話機4の番号情報とを対応付けて記憶させ、イベント開始通知に含まれているユーザIDから呼出対象電話機を特定させるようにしてもよい。
【0089】
また、上記の実施の形態において、主装置2は、呼出対象電話機から受信した操作信号に基づいて、この呼出対象電話機が割り当てられた参加予定者の参加可否を判定し、判定結果を参加可否情報として参加可否通知に含めてグループウェアサーバ1に送信している。しかし、本発明はこれに限定されない。主装置2は、呼出対象電話機から受信した操作信号を参加可否情報として参加可否通知に含めてグループウェアサーバ1に送信し、グループウェアサーバ1が、参加可否通知に含まれている操作信号から参加予定者の参加可否を判定してもよい。
【0090】
また、上記の実施の形態において、主装置2は、呼出対象電話機にメッセージ付き鳴動要求を送信してから所定時間の経過によりタイムアウトした場合、呼出対象電話機からの操作信号の受信を終了している(図9参照)。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、主装置2に、内線電話機4毎に内線電話機4が属するグループを記憶する電話機情報記憶手段を設け、メッセージ付き鳴動要求を送信してから所定時間の経過によりタイムアウトしても、操作信号を送信していない呼出対象電話機があるならば、この呼出対象電話機が属するグループのすべての内線電話機4にメッセージ付き鳴動要求を送信させてもよい。そして、いずれかの内線電話機4から応答を受け付けた場合、この内線電話機4に、呼出対象電話機が割り当てられたユーザへのイベント開催の伝言を依頼する音声メッセージを送出させるようにしてもよい。
【0091】
また、上記の実施の形態においては、イベントの参加予定者の内線電話機4に表示されるイベント内容には、イベント名、開催日時、開催場所が含まれているが、いずれかの情報が省略されてもよいし、その他の情報が含まれていてもよい。
【0092】
また、上記の実施の形態においては、イベント内容は、イベントの参加予定者の内線電話機4に表示されるが、イベントの参加予定者の内線電話機4から音声出力されてもよい。
【0093】
また、上記の実施の形態において、図4に示すグループウェアサーバ1の機能構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSP(Digital Signal Processor)などの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、HDD、DVD−ROM等の補助記憶装置、およびNIC(Network Interface Controller)等の通信インターフェースを備えたPC(Personal Computer)等の汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【0094】
同様に、上記の実施の形態において、図8に示す主装置2の機能構成は、ASIC、FPGAなどの集積ロジックICによりハード的に実現されるものでもよいし、あるいはDSPなどの計算機によりソフトウエア的に実現されるものでもよい。または、CPU、メモリ、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、NIC等の通信インターフェース、および電話回線インターフェースを備えた汎用コンピュータにおいて、CPUが所定のプログラムを補助記憶装置からメモリ上にロードして実行することで実現されるものでもよい。
【0095】
また、上記の実施の形態において、グループウェアサーバ1は、管理対象のスケジュールデータ毎に、スケジュールデータにより特定されるイベントの通知タイミングの到来を監視するとともに、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを公開している。そして、主装置2と連携し、通知タイミングが到来したイベントの参加予定者各々に割り当てられた内線電話機4に、このイベントの開催を通知して、主装置2を介してこれらの内線電話機4からイベントへの参加可否を取得し、取得した参加可否に基づいて、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを更新している。しかし、本発明はこれに限定されない。
【0096】
グループウェアサーバ1に代えて、管理対象のスケジュールデータ毎に、スケジュールデータにより特定されるイベントの通知タイミングの到来を監視するとともに、主装置と連携して、通知タイミングが到来したイベントの複数の参加予定者にそれぞれ割り当てられた各電話機に、参加予定者の情報を含むイベントの開催を通知するスケジュール管理装置を用いてもよい。この場合でも、参加予定者は自身が参加予定のイベントの他の参加予定者を確認することができため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0097】
1:グループウェアサーバ、 2:主装置、 3、3−1〜3−n:クライアント端末、 4、4−1〜4−n:内線電話機、 5:ネットワーク、 100:ネットワークインターフェース部、 101:グループウェアサーバ機能部、 102:スケジュールデータ記憶部、 103:ユーザ情報記憶部、 104:スケジュール登録要求受信部、 105:スケジュールデータ管理部、 106:主装置連携部、 107:参加可否管理データ更新部、 108:参加可否管理データ公開制御部、 200:ネットワークインターフェース部、 201:内線インターフェース部、 202:主装置機能部、 203:イベント開始通知受信部、 204:イベント通知部、 205:操作信号受信部、 206:参加可否通知部
【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させたスケジュール管理技術を提供する。
【解決手段】グループウェアサーバ1は、管理対象のスケジュールデータ毎に、スケジュールデータにより特定されるイベントの通知タイミングの到来を監視するとともに、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを公開する。また、グループウェアサーバ1は、主装置2と連携し、通知タイミングが到来したイベントの参加予定者各々に割り当てられた内線電話機4に、このイベントの開催を通知する。そして、主装置2を介してこれらの内線電話機4からイベントへの参加可否を取得し、取得した参加可否に基づいて、このイベントの参加予定者各々の参加可否状況を示す参加可否管理データを更新する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9