特許第6361867号(P6361867)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6361867
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20180712BHJP
   F21S 8/02 20060101ALI20180712BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20180712BHJP
   F21Y 115/20 20160101ALN20180712BHJP
【FI】
   F21S2/00 375
   F21S2/00 320
   F21S8/02 430
   F21S8/02 420
   F21Y115:10 300
   F21Y115:10 500
   F21Y115:20
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-122885(P2014-122885)
(22)【出願日】2014年6月13日
(65)【公開番号】特開2016-4636(P2016-4636A)
(43)【公開日】2016年1月12日
【審査請求日】2017年3月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】一条 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】倉持 裕行
(72)【発明者】
【氏名】海老原 徹
【審査官】 當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−045704(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/026420(WO,A1)
【文献】 特開2015−167084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21S 8/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部と;
円筒状の化粧枠と;
前記化粧枠の側面に取り付けられ、側方に展開する弾性を有する複数の取付ばねと;
前記化粧枠の上部に固定されており、下部に前記発光部が設置される設置部、この設置部から上方に突出する第1の放熱フィン部、および前記第1の放熱フィン部の上部から側方に突出する第2の放熱フィン部を有し、前記第2の放熱フィン部は、前記化粧枠の側面に沿うように弾性変形した状態の前記取付ばねと干渉しない高さ位置で前記化粧枠よりも側方に突出されている放熱体と;
前記発光部に電力を供給する電源ユニットと;
を具備することを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記電源ユニットは、前記放熱体の前記第2の放熱フィン部の先端側に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記第1の放熱フィン部および前記第2の放熱フィン部は平行に設けられている
ことを特徴とする請求項1または2記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光部が発生する熱を放熱する放熱体を備えた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LED等の発光素子を用いる発光部を備えた照明装置は、発光部が発生する熱を効率よく放熱するために放熱体を備えている。
【0003】
このような照明装置では、発光部の高出力化に対応して、放熱体による放熱性能の向上のために、放熱体を大形化する傾向がある。
【0004】
照明装置が天井に埋め込むダウンライトである場合、天井材に埋め込む開口部によって放熱体の径方向の大きさに制限があるため、放熱体の高さ方向に大形化しなければならない。
【0005】
しかし、放熱体を高さ方向に大形化すると、天井構造によっては放熱体の上部が他の構造物等と干渉し、照明装置の設置に支障が生じるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−182734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、放熱体の高さを抑えながら、放熱性を確保できる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の照明装置は、発光部、化粧枠、複数の取付ばね、放熱体および電源ユニットを備える。化粧枠は、円筒状である。複数の取付ばねは、化粧枠の側面に取り付けられ、側方に展開する弾性を有する。放熱体は、化粧枠の上部に固定されており、下部に発光部が設置される設置部、設置部から上方に突出する第1の放熱フィン部、および第1の放熱フィン部の上部から側方に突出する第2の放熱フィン部を有する。第2の放熱フィン部は、化粧枠の側面に沿うように弾性変形した状態の取付ばねと干渉しない高さ位置で化粧枠よりも側方に突出されている。電源ユニットは、発光部に電力を供給する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、放熱体の高さを抑えながら、放熱体の放熱性を確保することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態を示す照明装置の断面図である。
図2】同上照明装置の上から見た斜視図である。
図3】同上照明装置の下から見た斜視図である。
図4】同上照明装置の側面図である。
図5】第2の実施形態を示す照明装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、第1の実施形態を、図1ないし図4を参照して説明する。
【0012】
照明装置10は、埋込形照明装置である。埋込形照明装置としてはダウンライトである。照明装置10は、天井部材11に開口された円形の開口部12に埋め込み設置される。なお、天井部材11の厚みは5〜25mm程度である。
【0013】
照明装置10は、ランプ装置20、およびこのランプ装置20を配置する器具21を備えている。さらに、照明装置10は、器具21を構成する放熱体22および化粧枠23を備えるとともに、放熱体22に配置されたソケット24、反射体25および電源ユニット26を備えている。
【0014】
そして、ランプ装置20は、筐体28、この筐体28の上部に取り付けられた金属製の放熱部材29、この放熱部材29の下面に取り付けられた発光モジュール30、およびこの発光モジュール30を覆って筐体28の下面に取り付けられた透光カバー31を備えている。筐体28の上側が、ソケット24に着脱可能に装着される口金として構成されている。
【0015】
発光モジュール30は、基板32、およびこの基板32上に形成された発光部33を備えている。発光部33は、基板32に実装された複数の発光素子を備えている。発光部33は、発光素子としてLEDを用いたCOB(Chip On Board)モジュールおよびSMD(Surface Mount Device)パッケージを用いてもよいし、あるいはEL素子等の他の発光素子を用いてもよい。
【0016】
また、器具21は、器具本体としての放熱体22、およびこの放熱体22の下部に取り付けられた化粧枠23を備えている。
【0017】
また、放熱体22は、金属材料によって形成されている。金属材料としては例えばアルミダイカストが用いられる。
【0018】
放熱体22は、円板状の基部36を有している。基部36の直径は、天井部材11の開口部12の内径よりも小さく形成されている。基部36の下面には、ランプ装置20を設置する平面状の設置部37が形成されている。なお、設置部37に設置されるランプ装置20が発光部33を備えるため、設置部37に発光部33が設置されることになる。
【0019】
放熱体22は、基部36の上面から上方へ突出する複数の第1の放熱フィン部38、およびこの第1の放熱フィン部38の側面38aの上部から側方に突出する複数の第2の放熱フィン部39を備えている。第1の放熱フィン部38と第2の放熱フィン部39とは一体に形成されているが、熱的に接続されれば別体でもよい。
【0020】
第1の放熱フィン部38は、幅方向(並列方向)に互いに間隙40をあけて平行に形成されている。第1の放熱フィン部38の中央部には、基部36から突出されていて複数の第1の放熱フィン部38を一体に連結する連結部41が形成されている。第1の放熱フィン部38の周囲は、基部36の上方領域内に位置し、天井部材11の開口部12の内径よりも小さく形成されている。第1の放熱フィン部38の上面は水平状に形成されている。第1の放熱フィン部38の上部には、第2の放熱フィン部39の突出方向とは反対側の角部分が斜めに除かれた形状の逃げ部42が形成されている。逃げ部42は、直線形状でよいし、曲線形状でもよい。
【0021】
第2の放熱フィン部39は、幅方向(並列方向)に互いに間隙43をあけて平行に形成されている。第2の放熱フィン部39は、第1の放熱フィン部38から連続していて第1の放熱フィン部38と直線状で平行に設けられている。第2の放熱フィン部39の上面は第1の放熱フィン部38の上面に連続して水平状に形成されている。第2の放熱フィン部39の下面39aは、中央側の第2の放熱フィン部39に対して両側の第2の放熱フィン部39の先端が上方へ傾斜されている。第2の放熱フィン部39の下面39aは、照明装置10の設置時に後述する取付ばね48を化粧枠23に沿わせた際に、取付ばね48と干渉しない位置とされている。第2の放熱フィン部39の上下方向および幅方向の寸法は、天井部材11の開口部12の内径よりも小さく形成されている。
【0022】
また、化粧枠23は、円筒状に形成された化粧枠本体46を有している。化粧枠本体46の外径は、天井部材11の開口部12の内径よりも小さく形成されている。化粧枠23の下部には照明装置10の設置時に天井部材11の下面に当接されて開口部12を覆うフランジ47が形成されている。化粧枠23の周囲には、天井取付用の複数の取付ばね48が取り付けられている。本実施形態では、3つの取付ばね48が用いられ、そのうちの1つの取付ばね48が第2の放熱フィン部39の下方に配置されている。
【0023】
また、ソケット24は、放熱体22の設置部37に取り付けられている。ソケット24は、ランプ装置20の口金が着脱可能に装着される。ソケット24の中央には、ランプ装置20の放熱部材29が挿通する挿通孔51が形成されている。そして、ソケット24にランプ装置20を装着すると、挿通孔51を挿通した放熱部材29が放熱体22の設置部37に接触し、放熱部材29と放熱体22とが熱的に接続される。さらに、ソケット24にランプ装置20を装着すると、ソケット24とランプ装置20とが電気的に接続され、電源ユニット26が出力する直流電力をランプ装置20の発光モジュール30に供給可能となる。
【0024】
また、反射体25は、放熱体22に設けた取付金具によって化粧枠23内に着脱可能に取り付けられている。反射体25は、下方へ向けて拡開する円筒状に形成されている。
【0025】
また、電源ユニット26は、長尺状のケース54、およびこのケース54内に収容された電源回路55を備えている。ケース54は、天板56、およびこの天板56の下面に取り付けられたケース本体57を備えている。なお、電源ユニット26の長手方向に交差する周囲は、天井部材11の開口部12の内径よりも小さく形成されている。
【0026】
天板56の両側には下方へ折曲された側板58が形成され、側板58の一端が取付部材59によって放熱体22の上部に取り付けられている。取付部材59は、第2の放熱フィン部39の先端側上部に取り付けられている。この取付部材59の両側に天板56の両側板58が軸60によって回動可能に連結されている。したがって、電源ユニット26は、放熱体22の第2の放熱フィン部39の先端側に取り付けられている。さらに、電源ユニット26は、放熱体22の第2の放熱フィン部39の先端側に対して軸60を中心として上下方向に揺動可能に取り付けられている。
【0027】
天板56の他端には天井部材11の上面に載る脚部61が形成されている。脚部61は側板58よりも下方に突出されており、脚部61と側板58との間には傾斜部62が形成されている。
【0028】
電源回路55は、交流電力を入力し、交流電力を所定の直流電力に変換してソケット24を通じてランプ装置20の発光モジュール30に供給するように構成されている。
【0029】
天板56の先端側には端子台63が取り付けられ、この端子台63と電源回路55とが電線によって接続されている。
【0030】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0031】
照明装置10を設置する場合には、天井部材11の上方に配線されている電源線や信号線等の電線を開口部12から天井部材11の下方に引き出して電源ユニット26の端子台63に接続する。
【0032】
電源ユニット26の先端側を上方に向けた状態で、電源ユニット26の先端側を開口部12に挿入するとともに、開口部12に挿入した電源ユニット26を天井部材11の上方域に倒す。
【0033】
第2の放熱フィン部39が突出する先端側を上方に向けた状態で、電源ユニット26に続けて第2の放熱フィン部39の先端側を開口部12に挿入する。その後、第1の放熱フィン部38の上部が開口部12に挿入されるように放熱体22(器具21)を回動させながら、第1の放熱フィン部38の上部を開口部12に挿入する。
【0034】
このとき、図4に示すように、第2の放熱フィン部39の下面39a、またはこの第2の放熱フィン部39の下面39aに対向する第1の放熱フィン部38の側面38aを開口部12の縁に当接させ、その当接部分を支点Pとして放熱体22を回動させることにより、放熱体22の回動をスムーズに行え、第1の放熱フィン部38の上部を開口部12に容易に挿入することができる。
【0035】
なお、開口部12の縁の支点Pを中心に回動させる放熱体22は、支点Pを中心として開口部12の直径寸法で描かれる仮想線A内に収まっていれば、放熱体22を開口部12に挿入することができる。開口部12に挿入可能とする放熱体22の形状は、第2の放熱フィン部39の下面39aの位置や、第1の放熱フィン部38の逃げ部42の形状等によって設定できる。
【0036】
続いて、複数の取付ばね48を放熱体22の側面に沿うように弾性変形させて保持した状態で、放熱体22の下部および複数の取付ばね48の先端側を開口部12に挿入する。複数の取付ばね48の先端側を開口部12に挿入すれば、複数の取付ばね48の保持を解除してよい。保持を解除された複数の取付ばね48は弾性によって外側方へ展開し、天井部材11の開口部12の上側の縁に当接する。
【0037】
さらに、放熱体22の下部、複数の取付ばね48、および化粧枠23を開口部12に挿入する。開口部12に挿入していくと、複数の取付ばね48が弾性によって器具21を天井部材11の上方へ引き上げる作用が働く。これにより、化粧枠23のフランジ47が天井部材11の下面に当接し、フランジ47と複数の取付ばね48との間で天井部材11を挟み込んで保持する。
【0038】
電源ユニット26は、天井部材11の厚みに応じて回動しており、電源ユニット26の先端側の脚部61が天井部材11の上面に載り、電源ユニット26の先端側が天井部材11で支えられる。
【0039】
そして、照明装置10の設置後、電源ユニット26からランプ装置20の発光モジュール30に直流電力を供給することにより、発光モジュール30の発光部33が発光し、発光部33からの光が反射体25内を通過して下方の照明空間に出射される。
【0040】
発光部33の発光時に発生する熱は、基板32から放熱部材29に伝わり、放熱部材29から放熱体22に伝わって放熱体22から空気中に放熱される。
【0041】
放熱体22に伝わった発光部33の熱は、放熱体22の第1の放熱フィン部38および第2の放熱フィン部39を含む全体に伝わる。
【0042】
図1に示すように、第1の放熱フィン部38に熱が伝わることにより、第1の放熱フィン部38で暖められた空気が第1の放熱フィン部38の上側から上昇し、暖める前の雰囲気温度の空気が第1の放熱フィン部38の下側から第1の放熱フィン部38の間隙40に流入し、第1の放熱フィン部38の間隙40を通じて下方から上方に空気の流れF1が生じる。この空気の流れF1によって第1の放熱フィン部38から効率よく放熱できる。
【0043】
さらに、第2の放熱フィン部39に熱が伝わることにより、第2の放熱フィン部39で暖められた空気が第2の放熱フィン部39の上側から上昇し、暖める前の雰囲気温度の空気が第2の放熱フィン部39の下側から第2の放熱フィン部39の間隙43に流入し、第2の放熱フィン部39の間隙43を通じて下方から上方に空気の流れF2が生じる。この空気の流れF2によって第2の放熱フィン部39から効率よく放熱できる。第2の放熱フィン部39は、第1の放熱フィン部38の側方に突出し、下面39aを有しているため、下面39aから上面に通過する空気の流れF2が生じ、高い放熱効果を得ることができる。
【0044】
そして、本実施形態の照明装置10は、第1の放熱フィン部38の上部から側方に第2の放熱フィン部39を突出させた放熱体22を備えるため、放熱体22の高さを抑えながら、ランプ装置20の高出力化に対応できる放熱体22の放熱性を確保することができる。
【0045】
また、第1の放熱フィン部38および第2の放熱フィン部39を直線状で平行に設けているため、放熱によって生じる空気の流れがスムーズで放熱性がよいとともに、放熱体22の製造性がよい。
【0046】
また、電源ユニット26は、放熱体22の第2の放熱フィン部39の先端側に取り付けているため、電源ユニット26および放熱体22を天井部材11の開口部12に挿入することができる。
【0047】
また、照明装置10を天井部材11から取り外す場合、複数の取付ばね48の付勢に抗して化粧枠23を下方に引っ張り、複数の取付ばね48を開口部12から下方へ外すとともに、第2の放熱フィン部39が上方へ向くように放熱体22を回動させながら放熱体22を開口部12から下方に外し、さらに、電源ユニット26を開口部12から下方に外す。このとき、電源ユニット26の先端側には下方に脚部61が突出されているが、この脚部61と側板58との間を傾斜部62で接続しているため、天井部材11の上方に配置される配線や構造物等に脚部61が引っ掛かることなく、電源ユニット26を開口部12から容易に外すことができる。
【0048】
なお、第2の放熱フィン部39の下面39aの位置は、化粧枠23のフランジ47の上面から天井部材11の厚み以上であればよい。本実施形態では、照明装置10の設置に取付ばね48を使用するため、第2の放熱フィン部39の下面39aは、取付ばね48を化粧枠23に沿わせた際にその取付ばね48と干渉しない位置であればよい。また、第2の放熱フィン部39の上下方向および幅方向の寸法は、天井部材11の開口部12に挿入できるように、開口部12の内径よりも小さければよい。
【0049】
次に、図5に第2の実施形態を示す。なお、第1の実施形態と同じ構成については同じ符号を用い、その構成および作用効果の説明を省略する。
【0050】
図5には、天井部材11が傾斜している傾斜天井用の照明装置10を示す。天井部材11の傾斜角度は、水平面に対して例えば20°である。
【0051】
化粧枠23は、放熱体22の下部に取り付けられる上板70、天井部材11の開口部12に嵌り込む枠部71、および上板70と枠部71とを連結する支持部72を備えている。支持部72は、枠部71に対して垂直に設けられている。
【0052】
支持部72には、支持部72の長手方向(上下方向)に沿ってガイド溝73が形成されている。支持部72のガイド溝73には、取付金具74がガイド溝73に沿ってスライド可能に取り付けられている。取付金具74の上部はガイド溝73にスライド可能に連結され、取付金具74の下部は上部を支点として支持部72から側方に突出可能としている。そして、電源ユニット26および放熱体22とともに化粧枠23を天井部材11の開口部12に挿入した後、天井部材11の上面より上方に位置させた取付金具74を下方へスライドさせることにより、取付金具74の下部が側方に突出して天井部材11上に引っ掛かり、取付金具74の上部が支持部72に圧接して固定される。これにより、枠部71と取付金具74との間で天井部材11を挟み込んで保持する。
【0053】
反射体25の下部は、枠部71の平行となるように天井部材11の傾斜に合わせて傾斜状に形成されている。
【0054】
そして、取付金具74を用いた天井取付構造の照明装置10では、第1の実施形態のように、第2の放熱フィン部39の下面39aが取付ばね48と干渉しない位置に制限されることがなく、第2の放熱フィン部39の下面39aを第1の放熱フィン部38の下部側に位置させ、第2の放熱フィン部39を大形化することができ、放熱効果を向上できる。なお、この場合にも、第2の放熱フィン部39の上下方向および幅方向の寸法は、天井部材11の開口部12に挿入できるように、開口部12の内径よりも小さければよい。
【0055】
また、照明装置10は、第2の放熱フィン部39および電源ユニット26が天井部材11の傾斜方向の上昇側に向けて配置されている。
【0056】
仮に、第2の放熱フィン部39および電源ユニット26を天井部材11の傾斜方向の下降側に向けて配置した場合には、電源ユニット26の先端側が天井部材11に載った状態で、電源ユニット26の傾斜が大きく、傾斜する電源ユニット26の上部側の温度が上昇しやすく、電源ユニット26の寿命に影響が出やすくなる。これを防止するためには、電源ユニット26を長くしなければならず、電源ユニット26が大形化してしまう。
【0057】
第2の放熱フィン部39および電源ユニット26が天井部材11の傾斜方向の上昇側に向けて配置することにより、電源ユニット26の先端側が天井部材11に載った状態での電源ユニット26の傾斜を少なくし、電源ユニット26の温度分布の偏りを低減し、電源ユニット26を長寿命化できる。さらに、電源ユニット26を長くしなくてもよく、電源ユニット26を小形化できる。
【0058】
なお、照明装置10は、ランプ装置20やソケット24等を用いず、放熱体22の設置部37に発光部を取り付けてもよい。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
10 照明装置
22 放熱体
23 化粧枠
26 電源ユニット
33 発光部
37 設置部
38 第1の放熱フィン部
39 第2の放熱フィン部
48 取付ばね
図1
図2
図3
図4
図5