(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理モジュールは、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占める場合に、前記無線フレームの前記第2のサブフレームにおける前記最初の2つのシンボルにおいて、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の送信をスキップすることをさらに決定し、
前記送信モジュールは、前記無線フレームの前記第2のサブフレームにおける前記最初の2つのシンボルにおいて、前記PDCCHの前記端末デバイスへの送信をスキップする、
請求項1に記載の装置。
前記TDD構成は、前記無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、前記無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む、請求項4に記載の装置。
前記処理モジュールは、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占める場合に、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が前記無線フレームの前記第2のサブフレームにおける前記最初の2つのシンボルにおいて送信されないことをさらに決定し、
前記送信モジュールは、前記無線フレームの前記第2のサブフレームにおける前記最初の2つのシンボルにおいて、前記ネットワークによって送信された前記PDCCHの受信をスキップする、請求項4に記載の装置。
前記処理モジュールは、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)の長さを決定し、前記PRACHの前記決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、前記PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占めることをさらに決定し、Cは正の整数であり、
前記送信モジュールは、前記処理モジュールによって決定された前記PRACHを用いることによって、アップリンクランダムアクセスプリアンブルを前記ネットワークに送信する、請求項4に記載の装置。
前記処理モジュールは、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、前記PRACHによって占められた前記C個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定し、Pは正の整数である、請求項9に記載の装置。
前記処理モジュールは、前記送信モジュールによって前記ネットワークとのデータ送信を実行するために、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理の時系列をさらに決定し、
前記送信モジュールは、前記処理モジュールによって決定された前記HARQ処理の前記時系列を用いることによって、前記ネットワークとのデータ送信を実行し、
前記HARQ処理の前記時系列は、
アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報(DCI)を送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、前記ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔、
物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネル(PHICH)を送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、前記ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔、
アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、前記アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔、又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、前記ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔
の時系列の少なくとも1つを含み、
前記第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられる前記DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たし、n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられる前記DCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられる前記DCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計であり、
前記第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、前記PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たし、n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、前記PHICHの送信における遅延と、前記PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行における遅延との合計であり、
前記第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、前記アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、前記第3の時間間隔は、前記アップリンクデータの送信における遅延と、前記アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上であり、
前記第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、前記ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たし、n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、前記ダウンリンクデータの送信における遅延と、前記ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行における遅延との合計である、
請求項4から10のいずれか1項に記載の装置。
前記ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する前記段階の後であって、前記ネットワークとのデータ送信を実行する前記段階の前に、前記方法は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占める場合に、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が、前記無線フレームの前記第2のサブフレームにおける前記最初の2つのシンボルにおいて送信されないことを決定する段階をさらに備え、
前記ネットワークとのデータ送信を実行する前記段階は、前記無線フレームの前記第2のサブフレームにおける前記最初の2つのシンボルにおいて、前記ネットワークによって送信された前記PDCCHの受信をスキップする段階を含む、
請求項12に記載の方法。
前記ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する前記段階の後であって、前記ネットワークとのデータ送信を実行する前記段階の前に、前記方法は、前記ネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理の時系列を決定する段階をさらに備え、
前記ネットワークとのデータ送信を実行する前記段階は、前記HARQ処理の前記決定された時系列を用いることによって、前記ネットワークとのデータ送信を実行する段階を含み、
前記HARQ処理の前記時系列は、
アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報(DCI)を送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、前記ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔、
物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネル(PHICH)を送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、前記ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔、
アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、前記アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔、又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、前記ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔
の時系列の少なくとも1つを含み、
前記第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられる前記DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たし、n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられる前記DCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられる前記DCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計であり、
前記第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、前記PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たし、n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、前記PHICHの送信における遅延と、前記PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計であり、
前記第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、前記アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、前記第3の時間間隔は、前記アップリンクデータの送信における遅延と、前記アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上であり、
前記第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、前記ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たし、n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、前記ダウンリンクデータの送信における遅延と、前記ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行における端末デバイスの遅延との合計である、請求項12又は13に記載の方法。
【発明の概要】
【0008】
本発明の複数の実施形態は、効果的にRTTを減少させ、データ送信効率を向上させるために用いられるデータ送信装置及び方法を提供する。
【0009】
第1の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信装置を提供する。装置は、
ユーザ機器UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するように構成される処理モジュールと、
処理モジュールによって決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュールと、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0010】
この解決手段では、既存のTDDシステムのものより短いTTIを用いることによって、データスケジューリングの最小単位が短縮される。特に、利用可能なアップリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、UEがアップリンクデータを送信する場合に減少し、及び/又は、利用可能なダウンリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、基地局がダウンリンクデータを送信する場合に減少する。従って、TDDシステムにおけるRTTが減少する。
【0011】
第1の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、処理モジュールは、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成される。
【0012】
第1の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0013】
第1の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第3の可能な実装態様において、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0014】
第1の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第4の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まないことを含む。
【0015】
第1の態様を参照すると、第5の可能な実装態様において、
処理モジュールは、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHの送信をスキップすることを決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、PDCCHのUEへの送信をスキップするように具体的に構成される。
【0016】
第1の態様を参照すると、第6の可能な実装態様において、
処理モジュールは、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、無線フレームの第1のサブフレームにおいてブロードキャストチャネルをUEに送信するように具体的に構成される。
【0017】
第1の態様を参照すると、第7の可能な実装態様において、
処理モジュールは、物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定し、PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、Cは正の整数であり、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたPRACHを用いることによって、UEによって送信されたアップリンクランダムアクセスプリアンブルを受信するように具体的に構成される。
【0018】
第1の態様の第7の可能な実装態様を参照すると、第8の可能な実装態様において、処理モジュールは、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されるC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定するように具体的に構成され、Pは正の整数である。
【0019】
第1の態様の第1の可能な実装態様、第1の態様の第2の可能な実装態様、第1の態様の第3の可能な実装態様、又は第1の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第9の可能な実装態様において、送信モジュールは、第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、処理モジュールによって決定されたTDD構成及びSサブフレーム構成をUEに送信するようにさらに構成される。
【0020】
第1の態様の第1の可能な実装態様、第1の態様の第2の可能な実装態様、第1の態様の第3の可能な実装態様、又は第1の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第10の可能な実装態様において、無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成は、処理モジュールによってUEとの間で規定される。
【0021】
第1の態様、第1の態様の第1の可能な実装態様、第1の態様の第2の可能な実装態様、第1の態様の第3の可能な実装態様、第1の態様の第4の可能な実装態様、第1の態様の第5の可能な実装態様、第1の態様の第6の可能な実装態様、第1の態様の第7の可能な実装態様、第1の態様の第8の可能な実装態様、第1の態様の第9の可能な実装態様、又は第1の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第11の可能な実装態様において、送信モジュールは、第2のブロードキャストメッセージ又はRRCメッセージを用いることによって、処理モジュールによって決定されたTTIをUEに送信するようにさらに構成される。
【0022】
第1の態様、第1の態様の第1の可能な実装態様、第1の態様の第2の可能な実装態様、第1の態様の第3の可能な実装態様、第1の態様の第4の可能な実装態様、第1の態様の第5の可能な実装態様、第1の態様の第6の可能な実装態様、第1の態様の第7の可能な実装態様、第1の態様の第8の可能な実装態様、第1の態様の第9の可能な実装態様、又は第1の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第12の可能な実装態様において、TTIは、UEとの間で規定される。
【0023】
第1の態様、第1の態様の第1の可能な実装態様、第1の態様の第2の可能な実装態様、第1の態様の第3の可能な実装態様、第1の態様の第4の可能な実装態様、第1の態様の第5の可能な実装態様、第1の態様の第6の可能な実装態様、第1の態様の第7の可能な実装態様、第1の態様の第8の可能な実装態様、第1の態様の第9の可能な実装態様、第1の態様の第10の可能な実装態様、第1の態様の第11の可能な実装態様、第1の態様の第12の可能な実装態様を参照すると、第13の可能な実装態様において、処理モジュールは、送信モジュールによってUEとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたHARQ処理の時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行における遅延との合計である。
【0024】
第2の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信装置を提供する。装置は、
ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するように構成される処理モジュールと、
処理モジュールによって決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュールと、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0025】
この解決手段によれば、既存のTDDシステムにおける1msのTTIは短縮され、短縮されたTTIは、データ送信を実行するために用いられる。データ送信は、TDDシステムにおける単位としてTTIを用いることによって実行されるので、TTIの長さが減少し、データスケジューリングの最小単位が短縮される。特に、利用可能なアップリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、UEがアップリンクデータを送信する場合に減少し、及び/又は、利用可能なダウンリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、基地局がダウンリンクデータを送信する場合に減少する。従って、TDDシステムにおけるRTTが減少する。
【0026】
第2の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、
処理モジュールは、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成される。
【0027】
第2の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0028】
第2の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第3の可能な実装態様において、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0029】
第2の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第4の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まないことを含む。
【0030】
第2の態様を参照すると、第5の可能な実装態様において、
処理モジュールは、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHが無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて送信されないことを決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、ネットワークによって送信されたPDCCHの受信をスキップするように具体的に構成される。
【0031】
第2の態様を参照すると、第6の可能な実装態様において、
処理モジュールは、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、無線フレームの第1のサブフレームにおいて、ネットワークによって送信されたブロードキャストチャネルを受信するように具体的に構成される。
【0032】
第2の態様を参照すると、第7の可能な実装態様において、
処理モジュールは、物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定し、PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、Cは正の整数であり、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたPRACHを用いることによって、アップリンクランダムアクセスプリアンブルをネットワークに送信するように具体的に構成される。
【0033】
第2の態様の第7の可能な実装態様を参照すると、第8の可能な実装態様において、処理モジュールは、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されるC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定するように具体的に構成され、Pは正の整数である。
【0034】
第2の態様の第1の可能な実装態様、第2の態様の第2の可能な実装態様、第2の態様の第3の可能な実装態様、第2の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第9の可能な実装態様において、
送信モジュールは、第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、ネットワークによって送信された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を受信するようにさらに構成され、
処理モジュールは、送信モジュールによって受信された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を、決定された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成として用いるように具体的に構成される。
【0035】
第2の態様の第1の可能な実装態様、第2の態様の第2の可能な実装態様、第2の態様の第3の可能な実装態様、第2の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第10の可能な実装態様において、
無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成は、処理モジュールによってネットワークとの間で規定される。
【0036】
第2の態様、第2の態様の第1の可能な実装態様、第2の態様の第2の可能な実装態様、第2の態様の第3の可能な実装態様、第2の態様の第4の可能な実装態様、第2の態様の第5の可能な実装態様、第2の態様の第6の可能な実装態様、第2の態様の第7の可能な実装態様、第2の態様の第8の可能な実装態様、第2の態様の第9の可能な実装態様、又は第2の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第11の可能な実装態様において、
送信モジュールは、第2のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御
メッセージを用いることによって、ネットワークによって送信されたTTIを受信するようにさらに構成され、
処理モジュールは、送信モジュールによって受信されたTTIを、決定されたTTIとして用いるように具体的に構成される。
【0037】
第2の態様、第2の態様の第1の可能な実装態様、第2の態様の第2の可能な実装態様、第2の態様の第3の可能な実装態様、第2の態様の第4の可能な実装態様、第2の態様の第5の可能な実装態様、第2の態様の第6の可能な実装態様、第2の態様の第7の可能な実装態様、第2の態様の第8の可能な実装態様、第2の態様の第9の可能な実装態様、又は第2の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第12の可能な実装態様において、TTIは、処理モジュールによってネットワークとの間で規定される。
【0038】
第2の態様、第2の態様の第1の可能な実装態様、第2の態様の第2の可能な実装態様、第2の態様の第3の可能な実装態様、第2の態様の第4の可能な実装態様、第2の態様の第5の可能な実装態様、第2の態様の第6の可能な実装態様、第2の態様の第7の可能な実装態様、第2の態様の第8の可能な実装態様、第2の態様の第9の可能な実装態様、第2の態様の第10の可能な実装態様、第2の態様の第11の可能な実装態様、第2の態様の第12の可能な実装態様を参照すると、第13の可能な実装態様において、処理モジュールは、送信モジュールによってネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたHARQ処理の時系列を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行における遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行における遅延との合計である。
【0039】
第3の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信方法を提供する。方法は、
ユーザ機器UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定する段階と、
決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行する段階と、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0040】
この解決手段によれば、既存のTDDシステムにおける1msのTTIは短縮され、短縮されたTTIは、データ送信を実行するために用いられる。データ送信は、TDDシステムにおける単位としてTTIを用いることによって実行されるので、TTIの長さが減少し、データスケジューリングの最小単位が短縮される。特に、利用可能なアップリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、UEがアップリンクデータを送信する場合に減少し、及び/又は、利用可能なダウンリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、基地局がダウンリンクデータを送信する場合に減少する。従って、TDDシステムにおけるRTTが減少する。
【0041】
第3の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、
UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定する段階をさらに含み、
決定されたTTIを用いることによってUEとのデータ送信を実行する段階は、決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、UEとのデータ送信を実行する段階を含む。
【0042】
第3の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0043】
第3の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第3の可能な実装態様において、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0044】
第3の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第4の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まないことを含む。
【0045】
第3の態様を参照すると、第5の可能な実装態様において、
UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、
ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHの送信をスキップすることを決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階は、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、PDCCHのUEへの送信をスキップする段階を含む。
【0046】
第3の態様を参照すると、第6の可能な実装態様において、
UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階は、無線フレームの第1のサブフレームにおいて、ブロードキャストチャネルをUEに送信する段階を含む。
【0047】
第3の態様を参照すると、第7の可能な実装態様において、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、
物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定する段階と、
PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階と、をさらに含み、Cは正の整数であり、
UEとのデータ送信を実行する段階は、決定されたPRACHを用いることによって、UEによって送信されたアップリンクランダムアクセスプリアンブルを受信する段階を含む。
【0048】
第3の態様の第7の可能な実装態様を参照すると、第8の可能な実装態様において、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されたC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定する段階をさらに含み、Pは正の整数である。
【0049】
第3の態様の第1の可能な実装態様、第3の態様の第2の可能な実装態様、第3の態様の第3の可能な実装態様、又は第3の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第9の可能な実装態様において、
TDD構成及びSサブフレーム構成を決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、
第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、決定されたTDD構成及びSサブフレーム構成をUEに送信する段階をさらに含む。
【0050】
第3の態様の第1の可能な実装態様、第3の態様の第2の可能な実装態様、第3の態様の第3の可能な実装態様、又は第3の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第10の可能な実装態様において、
無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成は、UEとの間で規定される。
【0051】
第3の態様、第3の態様の第1の可能な実装態様、第3の態様の第2の可能な実装態様、第3の態様の第3の可能な実装態様、第3の態様の第4の可能な実装態様、第3の態様の第5の可能な実装態様、第3の態様の第6の可能な実装態様、第3の態様の第7の可能な実装態様、第3の態様の第8の可能な実装態様、第3の態様の第9の可能な実装態様、又は第3の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第11の可能な実装態様において、
UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、
第2のブロードキャストメッセージ又はRRCメッセージを用いることによって、決定されたTTIをUEに送信する段階をさらに含む。
【0052】
第3の態様、第3の態様の第1の可能な実装態様、第3の態様の第2の可能な実装態様、第3の態様の第3の可能な実装態様、第3の態様の第4の可能な実装態様、第3の態様の第5の可能な実装態様、第3の態様の第6の可能な実装態様、第3の態様の第7の可能な実装態様、第3の態様の第8の可能な実装態様、第3の態様の第9の可能な実装態様、又は第3の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第12の可能な実装態様において、TTIは、UEとの間で規定される。
【0053】
第3の態様、第3の態様の第1の可能な実装態様、第3の態様の第2の可能な実装態様、第3の態様の第3の可能な実装態様、第3の態様の第4の可能な実装態様、第3の態様の第5の可能な実装態様、第3の態様の第6の可能な実装態様、第3の態様の第7の可能な実装態様、第3の態様の第8の可能な実装態様、第3の態様の第9の可能な実装態様、第3の態様の第10の可能な実装態様、第3の態様の第11の可能な実装態様、又は第3の態様の第12の可能な実装態様を参照すると、第13の可能な実装態様において、
UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、
UEとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階は、HARQ処理の決定された時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行を実行する段階を含み、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0054】
第4の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信方法を提供する。方法は、
ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定する段階と、
決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階と、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0055】
この解決手段によれば、既存のTDDシステムにおける1msのTTIは短縮され、短縮されたTTIは、データ送信を実行するために用いられる。データ送信は、TDDシステムにおける単位としてTTIを用いることによって実行されるので、TTIの長さが減少し、データスケジューリングの最小単位が短縮される。特に、利用可能なアップリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、UEがアップリンクデータを送信する場合に減少し、及び/又は、利用可能なダウンリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、基地局がダウンリンクデータを送信する場合に減少する。従って、TDDシステムにおけるRTTが減少する。
【0056】
第4の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、
ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定する段階をさらに含み、
決定されたTTIを用いることによってネットワークとのデータ送信を実行する段階は、決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階を含む。
【0057】
第4の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0058】
第4の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第3の可能な実装態様において、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0059】
第4の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第4の可能な実装態様において、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まないことを含む。
【0060】
第4の態様を参照すると、第5の可能な実装態様において、
ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHが、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて送信されないことを決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階は、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、ネットワークによって送信されたPDCCHの受信をスキップする段階を含む。
【0061】
第4の態様を参照すると、第6の可能な実装態様において、
ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階は、無線フレームの第1のサブフレームにおいて、ネットワークによって送信されたブロードキャストチャネルを受信する段階を含む。
【0062】
第4の態様を参照すると、第7の可能な実装態様において、
ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定する段階と、
PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHが、C個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階と、
をさらに含み、
Cは正の整数であり、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階は、決定されたPRACHを用いることによって、アップリンクランダムアクセスプリアンブルをネットワークに送信する段階を含む。
【0063】
第4の態様の第7の可能な実装態様を参照すると、第8の可能な実装態様において、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されたC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定する段階をさらに含み、Pは正の整数である。
【0064】
第4の態様の第1の可能な実装態様、第4の態様の第2の可能な実装態様、第4の態様の第3の可能な実装態様、又は第4の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第9の可能な実装態様において、
無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定する段階は、
ネットワークによって送信された無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を、第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCを用いることによって受信する段階と、
受信されたTDD構成及びSサブフレーム構成を、決定されたTDD構成又はSサブフレーム構成として用いる段階と、
を含む。
【0065】
第4の態様の第1の可能な実装態様、第4の態様の第2の可能な実装態様、第4の態様の第3の可能な実装態様、又は第4の態様の第4の可能な実装態様を参照すると、第10の可能な実装態様において、
TDD構成及びSサブフレーム構成は、ネットワークとの間で規定される。
【0066】
第4の態様、第4の態様の第1の可能な実装態様、第4の態様の第2の可能な実装態様、第4の態様の第3の可能な実装態様、第4の態様の第4の可能な実装態様、第4の態様の第5の可能な実装態様、第4の態様の第6の可能な実装態様、第4の態様の第7の可能な実装態様、第4の態様の第8の可能な実装態様、第4の態様の第9の可能な実装態様、又は第4の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第11の可能な実装態様において、
ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階は、第2のブロードキャストメッセージ又はRRCメッセージを用いることによって、ネットワークによって送信されたTTIを受信する段階と、受信されたTTIを決定されたTTIとしてデータ送信に用いる段階と、
を含む。
【0067】
第4の態様、第4の態様の第1の可能な実装態様、第4の態様の第2の可能な実装態様、第4の態様の第3の可能な実装態様、第4の態様の第4の可能な実装態様、第4の態様の第5の可能な実装態様、第4の態様の第6の可能な実装態様、第4の態様の第7の可能な実装態様、第4の態様の第8の可能な実装態様、第4の態様の第9の可能な実装態様、又は第4の態様の第10の可能な実装態様を参照すると、第12の可能な実装態様において、TTIは、ネットワークとの間で規定される。
【0068】
第4の態様、第4の態様の第1の可能な実装態様、第4の態様の第2の可能な実装態様、第4の態様の第3の可能な実装態様、第4の態様の第4の可能な実装態様、第4の態様の第5の可能な実装態様、第4の態様の第6の可能な実装態様、第4の態様の第7の可能な実装態様、第4の態様の第8の可能な実装態様、第4の態様の第9の可能な実装態様、第4の態様の第10の可能な実装態様、第4の態様の第11の可能な実装態様、又は第4の態様の第12の可能な実装態様を参照すると、第13の可能な実装態様において、
ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、
ネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階は、HARQ処理の決定された時系列を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階を含み、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0069】
第5の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信装置を提供する。装置は、
ユーザ機器UEの処理遅延に従って、UEとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するように構成される処理モジュールと、
処理モジュールによって決定されたHARQ処理の時系列に従って、UEとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュールと、
を含む。
【0070】
この解決手段によれば、UEの処理遅延が短くなる場合に、HARQ処理の時系列は、UEの短処理遅延に従ってリセットされてよく、HARQ処理全体が時間的に圧縮され、従って、RTTが効果的に短縮される。
【0071】
第5の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、
UEの処理遅延は、ダウンリンクデータ又はダウンリンクシグナリングの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延とを含む。
【0072】
第5の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、
HARQ処理の時系列は、
アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔、
物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔、又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔
の時系列の1つ又は複数を含む。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理におけるUEの遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0073】
第5の態様、第5の態様の第1の可能な実装態様、又は第5の態様の第2の可能な実装態様を参照すると、第5の態様の第3の可能な実装態様において、
無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下である。
【0074】
第5の態様、第5の態様の第1の可能な実装態様、第5の態様の第2の可能な実装態様、又は第5の態様の第3の可能な実装態様を参照すると、第5の態様の第4の可能な実装態様において、
処理モジュールは、送信モジュールがUEとのデータ送信を実行する前に、UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたTTI及びHARQ処理の時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
TTIは、1msより短い。
【0075】
第6の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信装置を提供する。装置は、
ネットワークの処理遅延に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するように構成される処理モジュールと、
処理モジュールによって決定されたHARQ処理の時系列に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュールと、
を含む。
【0076】
この解決手段によれば、ネットワークの処理遅延が短くなる場合に、HARQ処理の時系列は、ネットワークの短処理遅延に従ってリセットされてよく、HARQ処理全体が時間的に圧縮され、従って、RTTが効果的に短縮される。
【0077】
第6の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、ネットワークの処理遅延は、
アップリンクデータ又はアップリンクシグナリングの受信処理におけるネットワークの遅延は、ダウンリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたダウンリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延
を含む。
【0078】
第6の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、
HARQ処理の時系列は、アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔を含む。各第3の時間間隔は、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、DCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、第3の時間間隔が、アップリンクデータの送信における遅延と、受信されたアップリンクデータの受信処理におけるネットワークの遅延と、PHICHデータパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延との合計以上であることを満たす。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0079】
第6の態様、第6の態様の第1の可能な実装態様、又は第6の態様の第2の可能な実装態様を参照すると、第6の態様の第3の可能な実装態様において、
無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下である。
【0080】
第6の態様、第6の態様の第1の可能な実装態様、第6の態様の第2の可能な実装態様、又は第6の態様の第3の可能な実装態様を参照すると、第6の態様の第4の可能な実装態様において、
処理モジュールは、送信モジュールがネットワークとのデータ送信を実行する前に、ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するようにさらに構成され、
送信モジュールは、処理モジュールによって決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
TTIは、1msより短い。
【0081】
第7の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信方法を提供する。方法は、
ユーザ機器UEの処理遅延に従って、UEとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定する段階と、
HARQ処理の決定された時系列に従って、UEとのデータ送信を実行する段階と、
を含む。
【0082】
この解決手段によれば、UEのデバイス処理遅延が短くなる場合に、HARQ処理の時系列は、UEの短処理遅延に従ってリセットされてよく、HARQ処理全体が時間的に圧縮され、従って、RTTが効果的に短縮される。
【0083】
第7の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、
UEの処理遅延は、ダウンリンクデータ又はダウンリンクシグナリングの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延とを含む。
【0084】
第7の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、HARQ処理の時系列は、
アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔、
物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔、又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔
の時系列の1つ又は複数を含む。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理におけるUEの遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0085】
第7の態様、第7の態様の第1の可能な実装態様、又は第7の態様の第2の可能な実装態様を参照すると、第7の態様の第3の可能な実装態様において、
無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下である。
【0086】
第7の態様、第7の態様の第1の可能な実装態様、第7の態様の第2の可能な実装態様、又は第7の態様の第3の可能な実装態様を参照すると、第7の態様の第4の可能な実装態様において、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階は、決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行する段階を含み、
TTIは、1msより短い。
【0087】
第8の態様によれば、本発明の実施形態は、時分割複信TDDシステムにおけるデータ送信方法を提供する。方法は、
ネットワークの処理遅延に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定する段階と、
HARQ処理の決定された時系列に従って、ネットワークとのデータ送信を実行する段階と、
を含む。
【0088】
この解決手段によれば、ネットワークの処理遅延が短くなる場合に、HARQ処理の時系列は、ネットワークの短処理遅延に従ってリセットされてよく、HARQ処理全体が時間的に圧縮され、従って、RTTが効果的に短縮される。
【0089】
第8の態様を参照すると、第1の可能な実装態様において、ネットワークの処理遅延は、
アップリンクデータ又はアップリンクシグナリングの受信処理におけるネットワークの遅延は、ダウンリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたダウンリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延
を含む。
【0090】
第8の態様の第1の可能な実装態様を参照すると、第2の可能な実装態様において、
HARQ処理の時系列は、アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔を含む。各第3の時間間隔は、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、DCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、第3の時間間隔が、アップリンクデータの送信における遅延と、受信されたアップリンクデータの受信処理におけるネットワークの遅延と、PHICHデータパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延との合計以上であることを満たす。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0091】
第8の態様、第8の態様の第1の可能な実装態様、又は第8の態様の第2の可能な実装態様を参照すると、第8の態様の第3の可能な実装態様において、
無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下である。
【0092】
第8の態様、第8の態様の第1の可能な実装態様、第8の態様の第2の可能な実装態様、又は第8の態様の第3の可能な実装態様を参照すると、第8の態様の第4の可能な実装態様において、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階は、決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階を含み、
TTIは、1msより短い。
【発明を実施するための形態】
【0122】
本発明の複数の実施形態は、効果的にRTTを減少させ、データ送信効率を向上させるために用いられるデータ送信装置及び方法を提供する。
【0123】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、既存のTDDシステムにおける1msの送信時間間隔(Transmission Time Interval、TTI)が短縮され、短縮されたTTIがデータ送信を実行するために用いられる。データ送信は、TDDシステムにおける単位としてTTIを用いることによって実行されるので、TTIの長さが減少し、データスケジューリングの最小単位が短縮される。特に、利用可能なアップリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、UEがアップリンクデータを送信する場合に減少し、及び/又は、利用可能なダウンリンクサブフレームを待つことにおける遅延は、基地局がダウンリンクデータを送信する場合に減少する。従って、TDDシステムにおけるRTTが減少する。
【0124】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置において、HARQ処理の時系列は、ユーザ機器
(UE)の処理遅延に従って設定される。UEの処理遅延が短くなる場合であって、元のHARQ処理の時系列がなおも用いられる場合、RTTは、効果的に短縮されることができない(なぜなら、UEは、UEのデバイス処理遅延がどれだけ短いかに関わらず、最初に特定された後の時間に、アップリンクデータ又はアップリンクフィードバックをなおも送信するからである)。装置を用いることによって、UEの処理遅延が短くなった場合に、HARQ処理の時系列は、UEの短処理遅延に従ってリセットされてよい(例えば、元の設定では、アップリンクフィードバックは、サブフレームn+4において実行される。本発明の実施形態によって提供される装置及び方法が用いられた後では、UEの短処理遅延に従って、アップリンクフィードバックがサブフレームn+3において実行される設定であってよい)。従って、HARQ処理全体は、時間的に圧縮され、RTTが効果的に短縮される。
【0125】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第7の装置は、データ送信のための第5の装置と同様であり、これらの差異は、HARQ処理の時系列がネットワークの処理遅延に従って設定されることであり、これはさらに、RTTを効果的に短縮することができる。
【0126】
本発明の複数の実施形態の詳細な説明の前に、まず、本発明の複数の実施形態において用いられるいくつかの概念、すなわち、TTI、TDD構成(アップリンク−ダウンリンク構成)、スペシャルサブフレーム(Sサブフレーム)構成(Special subframe configuration)が説明される。
【0128】
概して、無線通信システムにおいて、データスケジューリングは、単位としてTTIを用いることによって実行される。複数のユーザ機器(User Equipment、UE)がチャネルを共有する場合、ネットワークデバイス(例えば、基地局又は基地局コントローラ)の
スケジューラは、各TTIにおいて、複数のUEのチャネル品質に従って、どのUEがスケジューリングされるか、及び、いくつの(電力及びコードのような)リソースがUEに割り当てられるかを決定する。
【0129】
既存の時分割複信ロングタームエボリューション
(TDD LTE)システムでは、PDSCH及びPUSCHの両方が共有チャネルであり、TTIは1msと定義される。チャネルを共有する複数のUEでは、1msのTTIがスケジューリングの最小スケジューリング単位として用いられる。すなわち、ネットワークは、1ms毎に1回、UEスケジューリングを実行する。
【0130】
TTIが短縮可能な場合、ネットワークがUEをスケジューリングするスケジューリング間隔が短縮され、RTTは効果的に短縮可能である。本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置は、発明の概念に基づいて提供される。
【0131】
既存のTDD−LTEシステムでは、サブフレームの長さが1msで、TTIも1msであるが、スケジューリングの間に、1つのサブフレームのスケジューリングが複数の回数実行されることができないので、TTIが短縮される必要がある場合、まずサブフレームの長さが短縮される必要がある。
【0132】
任意に、TTIは、サブフレームの長さに等しくてよく、又は、サブフレームの長さの整数倍であってよい。既存のTDD LTEシステムと比較してRTTを短縮すべく、TTIは、既存のTTIの長さ(例えば、既存のTDD LTEシステムでは1ms)より小さくされる必要がある。
【0133】
さらに、TTIが短縮された後、無線フレームのチャネル構成も、適応的に変更される必要がある。従って、本発明の複数の実施形態は、TTIが短縮された後で、様々な無線フレームのチャネル構成をさらに提供し、当業者による本発明の実装を容易にする。
【0135】
本発明の複数の実施形態において、TDD LTEシステムが説明例として用いられる。しかしながら、これは、本発明の複数の実施形態がTDD LTEシステムのみに適用可能であることを意味するものではない。実際に、RTTが短縮される必要があるあらゆるTDDシステムは、本発明の複数の実施形態によって提供される解決手段を用いてよい。
【0136】
TDD LTEシステムにおいて、TDD構成は、非常に重要な概念である。様々なチャネル構成は、具体的なTDD構成で全て実装される。従って、本発明の複数の実施形態の説明前に、既存のTDD LTEシステムにおけるTDD構成の場合が、まず説明される。
【0137】
表1は、既存のTDD LTEシステムにおけるTDD構成の表である。表1に示されるように、既存のTDD LTEシステムには、0−6の合計7つのTDD構成が存在する。表において、「D」はダウンリンクサブフレームを表し、「S」はスペシャルサブフレーム(Sサブフレーム)を表し、「U」はアップリンクサブフレームを表す(以下の説明において、「S」、「D」、及び「U」の意味は、本明細書に定義されるものと同じであり、さらには説明されない)。表1において、TDD構成0、1、2および6におけるダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期(Downlink−to−Uplink Switch−point periodicity)は、5msであり、TDD構成3−5におけるダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、10msである。
【表1】
【0139】
Sサブフレーム構成は、Sサブフレームの様々な構成である。表2は、標準サイクリックプレフィクス(Normal Cyclic Prefix、CP)が既存のTDD LTEシステムにおいてダウンリンク方向に用いられる場合のSサブフレーム構成表である。
図2に示されるように、標準CPがダウンリンク方向に用いられる場合、合計で9つの異なるSサブフレーム構成、すなわち0−8が存在する。異なるSサブフレーム構成では、ダウンリンクパイロットタイムスロット
(DwPTS)の長さと、アップリンクパイロットタイムスロット
(UpPTS)の長さとは異なる。表2において、Tsは、TDD LTEシステムにおけるOFDMシンボルの高速フーリエ変換におけるサンプリング間隔であり、1/(15000*2048)sに等しい。
【表2】
【0140】
本発明の複数の実施形態が、添付図面を参照して、以下説明される。
【0141】
まず、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置が説明される。装置は、TDDシステムにおけるネットワークデバイスであってよい。
【0142】
図3は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置の模式的構造図である。
図3に示されるように、装置は、
UEとのデータ送信を実行するTTIを決定するように構成される処理モジュール301と、
処理モジュール301によって決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュール302と、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0143】
任意に、TDDシステムにおいて、無線フレームの長さは変化せず、なおも10msである。サブフレームの長さは、元の長さの1/nに減少する。ここで、n>1であり、任意には整数である。n=2が例として用いられる。サブフレームの長さは、0.5msである。TTIの長さは、サブフレームの長さに等しく、0.5msである。シンボルの長さは、既存のTDD LTEシステムのものと同じである。
【0144】
n=2の場合、複数のTDD構成モードが存在してよい。以下、例を用いることによって、TDD構成モードのうち、3つを説明する。多数のTDD構成モードが存在し得るので、それらのTDD構成モードを1つずつ示すことは不可能である。本発明の実施形態に示される3つのモードを参照した後、当業者であれば、本発明の実施形態の発明の概念による具体的な適用シナリオに基づいて、この3つのモードに対するバリエーション及び変形、すなわち、TTIの長さの短縮をなし得る。しかしながら、これらの変形は本発明の実施形態の同じ発明の概念に基づいているので、これらの変形又はバリエーションも、本発明の特許請求の範囲によって定義される保護範囲に属する。
【0145】
本発明の実施形態によって提供される3つの具体的なTDD構成モードが、以下、1つずつ説明される。
【0146】
モード1:ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が変化しない。
【0147】
モード1のTDD構成モードが、以下の表3に示される。
【表3】
【0148】
本発明において、既存のTDDシステムのものと同じ付番の態様が、サブフレームの付番に用いられる。すなわち、無線フレームにおいて、複数のサブフレームは0から付番され、無線フレームにおける第1のサブフレームはサブフレーム0、第2のサブフレームはサブフレーム1等であり、以下、さらには説明されない。
【0149】
表1における既存のTDD LTEシステムにおけるTDD構成と比較して、表3に示されるように、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は変化せず、表3において、1つの元のサブフレームは、2つの連続する同じサブフレームに変更される。
【0150】
実際の実装において、異なるカバレッジシナリオを考慮し、表3におけるSサブフレームの長さは、変更されてよい。例えば、小さいカバレッジシナリオ(すなわち、セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値以下)では、サブフレーム2のみがSサブフレームとして設定されてよく、サブフレーム3は、アップリンクサブフレームとして設定される。表3におけるTDD構成8では、小さいカバレッジシナリオにおいて修正されたTDD構成が、
図4に示されてよい。10msの無線フレームにおいて、サブフレーム2及びサブフレーム12はSサブフレームであり、サブフレーム3及びサブフレーム13はアップリンクサブフレームに変更される。
【0151】
図4において、Sサブフレームは、3つの部分、すなわち、ダウンリンクパイロットタイムスロット
(DwPTS)、ガード期間
(GP)、及びアップリンクパイロットタイムスロット
(UpPTS)を含む。
【0152】
大きいカバレッジシナリオ(すなわち、セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい)では、長いGPが必要とされるので、この場合、Sサブフレームは、複数の連続するサブフレームを占有する必要があってよい。例えば、Sサブフレームが2つの連続するサブフレームを占有する、表3における構成モードが用いられてよい。同様に、表3におけるTDD構成8では、TDD構成の模式図に関して、
図5が参照されてよい。
【0153】
図5において前述された2つのTDD構成から、大きいカバレッジシナリオでは、SサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことが理解されよう。さらに、セルカバレッジを確保すべく、SサブフレームにおけるGPの長さは、セルカバレッジ半径に従って決定される必要がある。ここで、Mは、1より大きい整数である。
【0154】
具体的に、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置では、処理モジュール301は、無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を決定するようにさらに構成される。
【0155】
同様に、TDD構成のモード2及びモード3では、処理モジュール301は、無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成をさらに決定してよい。
【0156】
さらに、セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、処理モジュール301は、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことを決定し、セルカバレッジ半径に従って、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さを決定する。ここで、Mは、1より大きい正の整数である。
【0157】
同様に、TDD構成のモード2及びモード3では、処理モジュール301は、セルカバレッジ半径に従って、Sサブフレームに含まれるサブフレームの数を決定し、セルカバレッジ半径に従って、GPの長さを決定してもよい。
【0158】
任意に、Sサブフレーム構成が決定される場合、異なる構成モードが、異なるカバレッジシナリオに従って用いられてもよい。
【0159】
例えば、小さいカバレッジシナリオでは、任意のSサブフレーム構成モードが、
図6及び
図7に示されてよい。
図6は、時間におけるSサブフレーム構成を示し、
図7は、Sサブフレームの周波数ドメイン位置を示す。
【0160】
図6に示されるように、Sサブフレームにおいて、第3のシンボルは、主同期信号
(PSS)を搬送し、最初の1−2シンボルは物理層制御チャネル
用であり、既存のTDD LTEシステムにおけるものと同様に、物理ダウンリンク制御チャネル
(PDCCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル
(PCIFICH)、又は物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネル
(PHICH)を搬送してよい。Sサブフレームにおける最後のシンボルはUpPTSであり、アップリンクにおける測定を実行するために用いられるサウンディング参照信号
(SRS)を含んでよい。上述されたように、GPの長さは、セルカバレッジ半径によって決定される。GPの複数のシンボルの範囲は、第3のシンボルと最後のシンボルとの間であり、残りの部分は、物理ダウンリンク共有チャネル
(PDSCH)である。
【0161】
図6は、可能なSサブフレーム構成のみを示すことに留意されたい。既存のTDD LTEシステムと同様に、対応するSサブフレーム構成は、異なる実装シナリオに従って用いられてよい。異なるSサブフレーム構成では、表2に示されるように、DwPTSとUpPTSとが、異なる長さを有してもよい。
【0162】
図7に示されるように、SサブフレームにおけるPSSの周波数ドメイン位置(斜線で塗りつぶされた部分)は、システム帯域幅の中間に位置し、例えば、既存のTDD LTEシステムのものと同じように、システム帯域幅において、72個の中間サブキャリアで構成されてよい。
【0163】
大きいカバレッジシナリオでは、Sサブフレームが2つの連続するサブフレームを占有する場合、Sサブフレーム構成が
図8に示されてよい。
Sサブフレームの最初の半分の部分は、DwPTS(PSSを含む)とGPとを含み、
Sサブフレームの最後の部分は、GPとUpPTSとを含む。
【0164】
大きいカバレッジシナリオでは、
図8に示されるSサブフレーム構成が用いられ、可能な物理チャネル構成が
図9に示される。
図9において、SSSは
副同期信号、PUSCHは
物理アップリンク共有チャネル、PBCHは
物理ブロードキャストチャネル、PUCCHは
物理アップリンク制御チャネル、PRACHは
物理ランダムアクセスチャネル、SRSはサウンディング参照信号、PCCHは
ページング制御チャネルである(PCCHは、サブフレーム0、2、10および12において構成されてよい)。
【0165】
図9に示される物理チャネル構成の解決手段において、既存のシステムとのより良い適合性のために、対応する同期チャネル(SSS及びPSS)ならびにブロードキャストチャネル(PBCH)が元の位置に保留される。
【0166】
図9において、PBCHはサブフレーム1における最初の2つのシンボルにおいて、いくつかのリソースを占有するので、最初の2つのシンボルにおいて、周波数分割モードがPBCH及びPDCCHに用いられる。すなわち、異なる周波数のサブバンドが占有される。任意に、時分割モードが、PBCH及びPDCCHにさらに用いられてよい。時分割モードが用いられる場合、PDCCHは、サブフレーム1における最初の2つのシンボルにおいて送信されない。
【0167】
従って、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、処理モジュール301は、ブロードキャストチャネルがサブフレーム1において最初の2つのシンボルを占有する場合に、サブフレーム1の最初の2つのシンボルにおけるPDCCHの送信をスキップすることを決定するようにさらに構成される。
【0168】
同様に、TDD構成のモード2及びモード3では、処理モジュール301は、ブロードキャストチャネルがサブフレーム1において最初の2つのシンボルを占有する場合に、PBCH及びPDCCHのモードを多重化することをさらに決定し、時分割モードが用いられる場合に、サブフレーム1の最初の2つのシンボルにおけるPDCCHの送信をスキップすることをさらに決定してよい。
【0169】
さらに、既存のTDD LTEシステムと比較して、複数のサブフレームの順序関係が変更されるので、HARQ時系列は、以下を実装するように、適宜さらに変更される必要がある。 1.UEがダウンリンク
(DL)DCIのフォーマットを受信した後で、UEが、アップリンクデータ送信をいつ実行するかを決定すること、
2.UEがPHICHを受信した後で、UEが、アップリンク
(UL)データ再送信をいつ実行するかを決定すること、
3.UEがULデータを送信した後で、UEが、DL肯定応答
(ACK)又は否定応答
(NCK)をいつ受信するかを決定すること、及び 4.UEがDLデータを受信した後で、UEが、UL ACK/NCKフィードバックをいつ実行するかを決定すること。
【0170】
従って、任意に、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、処理モジュール301は、送信モジュール302によるUEとのデータ送信を実行するHARQ処理の時系列を決定するようにさらに構成され、送信モジュール302は、処理モジュール301によって決定されたHARQ処理の時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成される。
【0171】
遅延(すなわち、デバイス(UE又はネットワーク、例えば基地局)の送信遅延と処理遅延との合計)が4つのTTI(HARQ時系列において、送信側におけるデータ又はインジケーションの送信から受信側における処理完了まで、少なくとも4つのTTIが必要とされることを示し、アップリンク遅延とダウンリンク遅延とは同じとみなされる)である場合、本発明の実施形態におけるモード1のHARQ時系列は、
【0172】
1.アップリンクスケジューリングに用いられるDCIのネットワークによる送信と、ULデータ送信のUEによる実行との間の第1の時間間隔
を含み、
【0173】
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1は正の整数である。
【0174】
n1=4、すなわち、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信におけるネットワークの遅延と、DCIの処理におけるUEの遅延との合計が4によって乗算されたTTIである場合、UEがDCIを受信した後、UEは4つのTTIに対して遅延し、ULデータを送信するULサブフレームとDCIを受信する対応DLサブフレームとの間の最長時間間隔を有するDLサブフレームに対応する最小オフセットを確保しつつ、ULデータ送信を実行する第1のULサブフレームを検出する。
【0175】
モード1における表3に示されるTDD構成では、HARQ時系列の定義に関して、以下の表4が参照されてよい。以下、表4のTDD構成10を、説明例として用いる。表4において、斜線で示されたサブフレームがDLサブフレームであり、横線で示されたサブフレームがSサブフレームであり、線で示されないサブフレームがアップリンクサブフレームである。Sサブフレームが2つの連続するサブフレームを含む場合、第2のサブフレームは、SRS信号を除くアップリンク信号又はデータの送信に用いることができず、第2のサブフレームも、ダウンリンク信号又はデータの送信に用いることができない。以下の表5から表7、及び表9におけるDLサブフレーム、ULサブフレーム、及びSサブフレームの表現方法は、表4のものと同じであり、さらには説明されない。表4に示される数はn1であり、遅延が4つのTTIに対してのものであるシナリオでは、n1は4以上である。
【0176】
表4のTDD構成10では、サブフレーム9から4つのTTIより多く離れるDLサブフレームはサブフレーム3であることから、7によって乗算されたTTIのみがULオフセットに選択可能、すなわち、n1=7である。さらに、DLサブフレームの数はULサブフレームの数より大きい又はこれに等しいので、DCIのスケジューリングが確実に可能となる。各DLサブフレームは、1つのULサブフレームをスケジューリングし、スケジューリングは、連続的に遅延する。従って、サブフレーム0、1、2、3、18および19に対応するULオフセットは、全て、7によって乗算されたTTIである。
【表4】
【0177】
例えば、表4のTDD構成7、8および13に対して、DLサブフレームの数がULサブフレームの数より小さい場合、2つのULグラント(UL grant)が、DLサブフレームにおいて同時に送信される必要がある。従って、DLスケジューリングが各ULサブフレームにおいて実行されることが確実となる。
【0178】
要約すると、UEがスケジューリングに用いられるDCIのフォーマットを受信した後で、ULデータ送信を実行するHARQ時系列は、
アップリンクスケジューリングに用いられる制御情報DCIを送信する各DLサブフレームと、ULデータを送信し、かつ、DLサブフレームに対応するULサブフレームとの間の第1の時間間隔
を満たさなければならない。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。Nは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0179】
表4では、N=4である。Nは、2つの態様で設定されることに留意されたい。
【0180】
態様1:ネットワークにおけるセルカバレッジ半径と、本発明の実施形態に係るデータ送信装置と現在通信を行っているUEの処理遅延(HARQ時系列は、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延とを含む)とに
従ってNが決定され、UEの処理遅延のみが考慮される。
【0181】
態様2:Nは、ネットワークにおけるセルカバレッジ半径と、ネットワークにおける全てのUEの処理遅延とに従って決定される。Nの設定は、ネットワークにおける全てのUEがアップリンクスケジューリングに用いられるDCIを処理し、アップリンクデータパケットアセンブリを実行するために十分な時間を有することを満たさなければならない。この場合、Nは、ネットワークにおける全てのUEの処理遅延に従って設定される。
【0182】
2.ネットワークによるPHICHの送信と、UEによるPHICHに従ってのULデータ再送信の実行との間の第2の時間間隔
【0183】
第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2は正の整数である。
【0184】
第2の時間間隔は、
n2がQ以上であることと、再送信されたULデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いことと、
を満たさなければならない。ここで、n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0185】
Q=4の場合、モード1における表3に示されるTDD構成では、HARQ時系列の定義に関して、以下の表5が参照されてよい。表5における数は、n2である。本明細書において、前述されたHARQ時系列と同様に、2つの態様が、Qの設定に関しても考慮されてよい。すなわち、データ送信を現在実行しているUEの処理遅延のみが考慮される、又は、ネットワークにおける全てのUEの処理遅延が考慮される。
【表5】
【0186】
3.ULデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各DLサブフレームとの間の第3の時間間隔(すなわち、ULデータのPHICHフィードバック時間)
【0187】
第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、n3は正の整数である。
【0188】
第3の時間間隔は、ULデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、ULサブフレームに対応するDLサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上であることを満たす必要がある。
【0189】
すなわち、確実にPHICHフィードバックがタイムアウトしないようにすることに加えて、確実にDCI及びPHICHが同じDLサブフレームにおいて送信されるようにする必要がある。
【0190】
モード1における表3に示されるTDD構成では、HARQ時系列の定義に関して表6が参照されてよい。表6における数は、n3である。
【表6】
【0191】
4.ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔(すなわち、DLデータのUL ACK/NCKフィードバック時間)
【0192】
第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4は正の整数である。
【0193】
第4の時間間隔は、
n4がW以上であることと、ULフィードバックを送信し、かつ、DLデータを送信する各DLサブフレームからの時間間隔が最も長いULサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いことと、
を満たさなければならない。ここで、n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0194】
W=4の場合、モード1における表3に示されるTDD構成では、HARQ時系列の定義に関して表7が参照されてよい。表7における数は、n4である。本明細書において、
HARQ時系列を設定する2つの態様の1つが、Wの設定にも用いられてよい。すなわち、データ送信を現在実行しているUEの処理遅延のみが考慮される、又は、ネットワークにおける全てのUEの処理遅延が考慮される。
【表7】
【0195】
モード1における表3に示されるTDD構成でのHARQ時系列の実装態様が、上述される。以下、HARQ時系列におけるDL HARQ処理の最大数とUL HARQ処理の最大数とを分析する。
【0196】
1つのHARQのみが各TTIにおいて許容されるので、HARQ処理の対応最大数は、表8に示される。具体的な分析は以下のとおりである。
【0197】
DLを例として用いて、DLデータの1つの部分が送信された後で、UEは、ULサブフレームにおいてn4個のTTIの後でフィードバックを送信する。n5個のTTI(本明細書において、n5がネットワークの処理遅延であり、ネットワークデバイスのアルゴリズム実装に依存する。n5は正の整数である。)の後で、ネットワーク(例えば基地局)は、DL再送信を実行するDLサブフレームを選択する。従って、新たに送信された各DLサブフレームは、再送信されたDLサブフレームに対応する。ここで、新たに送信されたDLサブフレームと再送信されたDLサブフレームとの間に含まれるDLサブフレームの最大数に1を加えた数が、この構成におけるDL HARQ処理の最大数である。ULの場合も同様である。複数の具体的な構成が、表8に示される。
【表8】
【0198】
前述の内容は、モード1(ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が変化しない)が本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置におけるTDD構成に用いられた場合の、チャネル構成、Sサブフレーム構成、HARQ時系列等の具体的な実装態様を詳細に説明した。以下、モード2(フレキシブルサブフレームタイプ構成)が本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置におけるTDD構成に用いられる具体的な実装態様を説明する。
【0199】
モード2:フレキシブルサブフレームタイプ構成
【0200】
モード2において、サブフレームタイプは、具体的なシステム実装に基づいてフレキシブルに構成されてよい。任意の構成モードが
図10に示される。
【0201】
図10において、TTIの長さは0.5msであり、「X」は、フレキシブルに構成可能なサブフレームを表し、ULサブフレームとして具体的に構成されてよく、又は、DLサブフレームもしくはSサブフレームとして構成されてよい。
【0202】
1つの実装態様は、サブフレームをフレキシブルに構成することによってアップリンクからダウンリンクへのスイッチポイントを追加し、RTTをさらに減少させることである。他の実装態様は、既存のシステムとの適合性(後方適合性)を確保することである。
【0203】
例えば、フレキシブル構成後のサブフレーム構成が、
図11に示されてよい。
図11に示される構成において、10msの無線フレームでは、DLスイッチポイントのグループが5ms以内に追加され、UL/DLスイッチングを待ついくつかのサブフレームの時間間隔を減少させる。従って、システムのRTTが減少する。
【0204】
従って、任意に、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、処理モジュール301は、無線フレームにおける各サブフレームのサブフレームタイプを決定するように具体的に構成され、これにより、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの半分以下となる。
【0205】
具体的には、既存のTDD LTE
システムにおけるTDD構成0、1、2および6(表1参照)と比較して、フレキシブルサブフレーム構成によって、TTIが短縮された後、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は5msより小さくなってよい。既存のTDD LTEにおけるTDD構成3、4および5と比較して、フレキシブルTDD構成によって、TTIが短縮された後、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、10msより小さくなってよく、又はさらに、5ms以下になってよい。
【0206】
大きいカバレッジシナリオでは、モード1と同様に、Sサブフレームは、複数の連続するサブフレームを占有するように構成されてよい。具体的な構成モードが、
図12に示される。サブフレーム2及びサブフレーム3はSサブフレームであり、サブフレーム12及びサブフレーム13はSサブフレームである。
図10のものと同じく、「X」は、フレキシブルに構成可能なサブフレームを表す。
【0207】
例えば、フレキシブル構成後のサブフレーム構成が、
図13に示される。
図13から理解され得るように、DLスイッチポイントのグループが、5ms以内にさらに追加され、UL/DLスイッチングを待ついくつかのサブフレームの時間間隔を減少させる。従って、RTTが減少する。
【0208】
図11に示されるTDD構成では、具体的な物理チャネル構成が
図14に示されてよい。
【0209】
図14から理解され得るように、全てのSサブフレームは、SRS信号を含む。
図14において、サブフレーム2及びサブフレーム12のみがSRS信号を含み、サブフレーム7及びサブフレーム17がSRS信号を含まない。設定の目的は、UEのためにより多くのリソースを節約し、ULデータ送信を実行することである。
【0210】
従って、任意に、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、Sサブフレーム構成は、1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはSRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まないことを含む。
【0211】
同様に、モード1及びモード3では、Sサブフレーム構成が用いられてもよい。1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合、いくつかのSサブフレームがSRS信号を含み、他のSサブフレームがSRS信号を含まないモードが決定される。
【0212】
PRACHチャネルでは、既存のTDD LTEシステムにおいて、PRACHチャネルは、1msの遅延を必要とする。この規定の主な目的は、送信コード(すなわち、プリアンブルPreamble)の長さ及び電力を十分に確保することである。当然ながら、技術の進歩に伴い、PRACHの送信遅延はより短くなり得るが、PRACHの送信遅延がサブフレームの長さより大きい限り、PRACHは複数のアップリンクサブフレームを占有する必要がある。
【0213】
モード2において、サブフレームの長さがTTIの長さに等しく、0.5msである場合、PRACHチャネルは、2つのサブフレームを占有する必要がある。サブフレームの長さがより短いシナリオでは、PRACHの長さに対する現在の規定に従って、PRACHチャネルは、2つより多くのサブフレームを占有してよい。1つの場合は、PRACHの長さを確保すべく、PRACHチャネルは、DLサブフレーム及びSサブフレームを結ぶ必要がある。例えば、
図14に示されるチャネル構成では、PRACHは、ULサブフレーム15及びULサブフレーム18を占有し、DLサブフレーム16及びSサブフレーム17を結んでよい。任意に、PRACHは、Sサブフレーム17において、最後の2つのシンボルをさらに占有してよい。
【0214】
従って、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、処理モジュール301はPRACHの長さを決定し、PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成される。ここで、Cは正の整数である。
【0215】
TDD構成のモード1及びモード3では、処理モジュールが、PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する場合も存在し得る。
【0216】
TDD構成のモード1と同じく、モード2では、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、処理モジュール301は、送信モジュール302によるUEとのデータ送信を実行するHARQ処理の時系列を決定するようにさらに構成され、送信モジュール302は、処理モジュール301によって決定されたHARQ処理の時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成される。
【0217】
モード2において、
図15のTDD構成では、利用可能なHARQ時系列が表9に示される。
【0218】
「DCIが受信された後のULデータ送信オフセット」は、TTIの数を示し、その後で、UEがDL DCIを受信した後にULデータが送信される。「DLフィードバック」は、TTIの数を示し、その後で、UEがDLデータを受信した後にフィードバックACK/NCKが送信される。「ULフィードバック」は、TTIの数を示し、その後で、ネットワーク(例えば基地局)がULデータを受信した後にフィードバックACK/NCKが送信される。「UEがPHICHを受信した後のUL再送信」は、TTIの数を示し、その後で、UEがPHICHを受信した後にULデータ再送信が実行され、PHICHはNCKを含む。
【表9】
【0219】
表9に示されるHARQ時系列の原理では、モード1における各HARQ時系列が参照されてよい。表9に示されるように、モード2におけるHARQ時系列のみが示されるが、当業者であれば、HARQ時系列及びモード1におけるHARQ時系列に関する詳細な説明を参照することにより、他のTDD構成におけるHARQ時系列を得ることができよう。複数のHARQ時系列の原理は、本発明の実施形態において提供されるHARQ時系列の原理と同じである。この原理に基づく全ての変形及びバリエーションは、本発明の特許請求の範囲によって定義される保護範囲に属する。
【0220】
前述の内容は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置におけるTDD構成のモード1(ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が変化しない)及びモード2(フレキシブルサブフレームタイプ構成)を説明した。以下、TDD構成のモード3(既存のTDDシステムにおけるサブフレームの長さが元の長さの1/Kに減少する)を説明する。
【0222】
モード3において、既存のTDDシステムにおけるサブフレームの長さは、元の長さの1/Kに直接減少する。ここで、Kは正の整数である。このモードは、容易に実装される。
【0223】
K=2の場合、表1に示されるTDD構成と比較して、モード3におけるTDD構成は、表10に示される。
【表10】
【0224】
表10の構成7を例として用いて、無線フレーム構造が
図16に示され、物理チャネル構成が
図17に示される。
【0225】
図17に示されるように、ブロードキャストチャネルPBCHは、サブフレーム0を占有する。従って、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、処理モジュール301は、ブロードキャストチャネルがサブフレーム0を占有することを決定するようにさらに構成される。構成モードは、TDD構成のモード1及びモード2にも適用可能である。
【0226】
同様に、モード3では、モード3におけるTDD構成が既存のTDDシステムにおけるものと比較して適宜変化するので、UEとのデータ送信が実行される前に、まずデータ送信のHARQ時系列も決定されなければならない。モード3においてHARQ時系列を決定する原理は、TDD構成のモード1及びモード2のものと同様である。これらの実装は、本明細書においてさらには説明されない。モード1及びモード2が参照されてよい。
【0227】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置では、ネットワーク及びUEは、ネットワーク及びUEが整合するTTI、TDD構成、Sサブフレーム構成、及びチャネル構成を用いる場合にのみ、標準的に通信を行ってよい。
【0228】
UEとネットワークとの間で整合する構成を実装する方法は、
UE及びネットワークが、規定された複数の整合する構成に従って通信を実行すること、又は、
ネットワークが、ブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御
(RRC)メッセージを用いることによって、UEに複数の構成を通知すること、
を含む。
【0229】
後者の方法では、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置において、送信モジュール302は、第2のブロードキャストメッセージを用いることによって、処理モジュール301によって決定されたTTIをUEに送信するようにさらに構成され、
送信モジュール302は、第1のブロードキャストメッセージ又はRRCメッセージを用いることによって、処理モジュール301によって決定されたTDD構成及びSサブフレーム構成をUEに送信するようにさらに構成される。
【0230】
第1のブロードキャストメッセージ及び第2のブロードキャストメッセージは、同じブロードキャストメッセージ(例えば、システム情報ブロックタイプ1
(SIB1))又は異なるブロードキャストメッセージであってよい。
【0231】
第1のブロードキャストメッセージ及び第2のブロードキャストメッセージが両方ともSIB1である場合、任意のSIB1メッセージ構造は以下のとおりである。
【数1】
【0232】
前述の内容は、抽象構文記法1
(ASN.1)における定義である。下線部分は、本発明の実施形態に追加された定義である。
【0233】
TDD−Config−vXXXXにおいて、vXXXXは、対応する標準バージョンがペンディングであることを示す。SEQUENCEは、連続を示すデータタイプであり、対応するIEが連続する要素のセットであることを示す。TDD−Config−vXXXXは、subframeAssignment及びspecialSubframePatternを含む。
【0234】
subframeAssignmentは、TDD構成を表す。ASN.1における定義では、TDD構成のデータタイプは列挙型ENUMERATEDであり、TDD構成の値は、本発明の実施形態に追加された複数のTDD構成のうち任意の1つ又は複数であってよい。specialSubframePatternは、Sサブフレーム構成を表す。Sサブフレーム構成のデータタイプも列挙型ENUMERATEDであり、Sサブフレーム構成の値は、本発明の実施形態に追加された複数のSサブフレーム構成のうち任意の1つ又は複数であってよい。
【0235】
前述の内容は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置を説明し、ここで、装置は、TDDシステムにおけるネットワークデバイスであってよい。同じ発明の概念に基づいて、本発明の実施形態は、データ送信のための第2の装置をさらに提供する。この装置によって技術的問題を解決する原理は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置と同様であることから、本明細書において繰り返し説明されない。
【0236】
図18は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第2の装置の模式的構造図である。
図18に示されるように、装置は、
UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するように構成されるプロセッサ1801と、
プロセッサ1801によって決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように構成されるI/Oインタフェース1802と、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0237】
任意に、プロセッサ1801は、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース1802は、プロセッサ1801によって決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成される。
【0238】
任意に、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0239】
任意に、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0240】
任意に、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まない
ことを含む。
【0241】
任意に、プロセッサ1801は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHの送信をスキップすることを決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース1802は、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、PDCCHのUEへの送信をスキップするように具体的に構成される。
【0242】
任意に、プロセッサ1801は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース1802は、無線フレームの第1のサブフレームにおいてブロードキャストチャネルをUEに送信するように具体的に構成される。
【0243】
任意に、プロセッサ1801は、物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定し、PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、Cは正の整数であり、
I/Oインタフェース1802は、プロセッサ1801によって決定されたPRACHを用いることによって、UEによって送信されたアップリンクランダムアクセスプリアンブルを受信するように具体的に構成される。
【0244】
任意に、プロセッサ1801は、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されたC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定するように具体的に構成され、Pは正の整数である。
【0245】
任意に、I/Oインタフェース1802は、第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、プロセッサ1801によって決定されたTDD構成及びSサブフレーム構成をUEに送信するようにさらに構成される。
【0246】
任意に、無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成は、プロセッサ1801によってUEとの間で規定される。
【0247】
任意に、I/Oインタフェース1802は、第2のブロードキャストメッセージ又はRRCメッセージを用いることによって、プロセッサ1801によって決定されたTTIをUEに送信するようにさらに構成される。
【0248】
任意に、TTIは、UEとの間で規定される。
【0249】
任意に、プロセッサ1801は、I/Oインタフェース1802によってUEとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース1802は、プロセッサ1801によって決定されたHARQ処理の時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0250】
前述の内容は、本発明の複数の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置と、データ送信のための第2の装置とを説明した。前述されたデータ送信のための2つの装置は、ネットワークデバイスであってよく、又は、ネットワークデバイスにおいて用いられてよい。以下説明される本発明の複数の実施形態に係るデータ送信ののための第3の装置及びデータ送信のための第4の装置は、ユーザ機器であってよく、又はユーザ機器において用いられてよい。当業者であれば全て、ユーザ機器は、ユーザ機器及びネットワークデバイスの構成が整合する場合にのみ、ネットワークデバイスとのデータ送信が実行可能であることを認識している。データ送信のための第3の装置及びデータ送信のための第4の装置のチャネル構成、TDD構成、Sサブフレーム構成、TTI構成等は、データ送信のための第1の装置及びデータ送信のための第2の装置のものと整合する。データ送信の技術的原理は、この2つの装置のものと同じである。従って、これらの実装のために、この2つの装置の実装が参照されてもよく、本明細書において繰り返し説明されない。
【0251】
図19は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第3の装置の模式的構造図である。
図19に示されるように、装置は、
ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するように構成される処理モジュール1901と、
処理モジュール1901によって決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュール1902と、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0252】
任意に、処理モジュール1901は、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定するようにさらに構成され、
送信モジュール1902は、処理モジュール1901によって決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成される。
【0253】
任意に、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0254】
任意に、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0255】
任意に、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まない
ことを含む。
【0256】
任意に、処理モジュール1901は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHが無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて送信されないことを決定するようにさらに構成され、
送信モジュール1902は、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、ネットワークによって送信されたPDCCHの受信をスキップするように具体的に構成される。
【0257】
任意に、処理モジュール1901は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、
送信モジュール1902は、無線フレームの第1のサブフレームにおいて、ネットワークによって送信されたブロードキャストチャネルを受信するように具体的に構成される。
【0258】
任意に、処理モジュール1901は、物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定し、PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、Cは正の整数であり、
送信モジュール1902は、処理モジュール1901によって決定されたPRACHを用いることによって、アップリンクランダムアクセスプリアンブルをネットワークに送信するように具体的に構成される。
【0259】
任意に、処理モジュール1901は、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されたC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定するように具体的に構成され、Pは正の整数である。
【0260】
任意に、送信モジュール1902は、第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、ネットワークによって送信された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を受信するようにさらに構成され、
処理モジュール1901は、送信モジュール1902によって受信された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を、決定された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成として用いるように具体的に構成される。
【0261】
任意に、無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成は、処理モジュール1901によってネットワークとの間で規定される。
【0262】
任意に、送信モジュール1902は、第2のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、ネットワークによって送信されたTTIを受信するようにさらに構成され、
処理モジュール1901は、送信モジュール1902によって受信されたTTIを、決定されたTTIとして用いるように具体的に構成される。
【0263】
任意に、TTIは、処理モジュール1901によってネットワークとの間で規定される。
【0264】
任意に、処理モジュール1901は、送信モジュール1902によってネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するようにさらに構成され、
送信モジュール1902は、処理モジュール1901によって決定されたHARQ処理の時系列を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行における遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行における遅延との合計である。
【0265】
図20は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第4の装置の模式的構造図である。
図20に示されるように、装置は、
ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するように構成されるプロセッサ2001と、
プロセッサ2001によって決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように構成されるI/Oインタフェース2002と、
を含み、
TTIは、1msより短い。
【0266】
任意に、プロセッサ2001は、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース2002は、プロセッサ2001によって決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成される。
【0267】
任意に、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0268】
任意に、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0269】
任意に、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まない
ことを含む。
【0270】
任意に、プロセッサ2001は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHが無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて送信されないことを決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース2002は、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、ネットワークによって送信されたPDCCHの受信をスキップするように具体的に構成される。
【0271】
任意に、プロセッサ2001は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース2002は、無線フレームの第1のサブフレームにおいて、ネットワークによって送信されたブロードキャストチャネルを受信するように具体的に構成される。
【0272】
任意に、プロセッサ2001は、物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定し、PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定するようにさらに構成され、Cは正の整数であり、
I/Oインタフェース2002は、プロセッサ2001によって決定されたPRACHを用いることによって、アップリンクランダムアクセスプリアンブルをネットワークに送信するように具体的に構成される。
【0273】
任意に、プロセッサ2001は、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されたC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定するように具体的に構成され、Pは正の整数である。
【0274】
任意に、I/Oインタフェース2002は、第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、ネットワークによって送信された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を受信するようにさらに構成され、
プロセッサ2001は、I/Oインタフェース2002によって受信された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を、決定された無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成として用いるように具体的に構成される。
【0275】
任意に、無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成はプロセッサ2001によってネットワークとの間で規定される。
【0276】
任意に、I/Oインタフェース2002は、第2のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、ネットワークによって送信されたTTIを受信するようにさらに構成され、
プロセッサ2001は、I/Oインタフェース2002によって受信されたTTIを、決定されたTTIとして用いるように具体的に構成される。
【0277】
任意に、TTIは、プロセッサ2001によってネットワークとの間で規定される。
【0278】
任意に、プロセッサ2001は、I/Oインタフェース2002によってネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース2002は、プロセッサ2001によって決定されたHARQ処理の時系列を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行における遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行における遅延との合計である。
【0279】
前述の内容は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第4の装置を説明した。以下、本発明の複数の実施形態に係るデータ送信のための第1の方法及びデータ送信のための第2の方法を説明する。データ送信のための第1の方法の発明の概念は、本発明の複数の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置及びデータ送信のための第2の装置のものと同じであり、これらの実装に関しては、データ送信のための2つの装置の実装が参照されてよい。データ送信のための第2の方法の発明の概念は、本発明の複数の実施形態に係るデータ送信のための第3の装置及びデータ送信のための第4の装置のものと同じであり、これらの実装に関しては、データ送信のための2つの装置の実装が参照されてよい。本明細書において繰り返し説明されない。
【0280】
図21は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の方法のフローチャートである。
図21に示されるように、方法は、以下の段階を含む。
【0281】
S2101において、UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する。
【0282】
S2102において、決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行する。ここで、TTIは、1msより短い。
【0283】
任意に、UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2101の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定する段階をさらに含み、
決定されたTTIを用いることによってUEとのデータ送信を実行する段階S2102は、決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、UEとのデータ送信を実行する段階を含む。
【0284】
任意に、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0285】
任意に、TDD構成は、
無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下である
ことを含む。
【0286】
任意に、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まない
ことを含む。
【0287】
任意に、UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2101の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、
ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHの送信をスキップすることを決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階S2102は、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、PDCCHのUEへの送信をスキップする段階を含む。
【0288】
任意に、UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2101の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階S2102は、無線フレームの第1のサブフレームにおいて、ブロードキャストチャネルをUEに送信する段階を含む。
【0289】
任意に、UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2101の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、PRACHの長さを決定する段階と、
PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHが、C個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階と、
をさらに含み、
Cは正の整数であり、
UEとのデータ送信を実行する段階S2102は、決定されたPRACHを用いることによって、UEによって送信されたアップリンクランダムアクセスプリアンブルを受信する段階を含む。
【0290】
任意に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されたC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定する段階をさらに含み、Pは正の整数である。
【0291】
任意に、TDD構成及びSサブフレーム構成を決定する段階の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、
第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCメッセージを用いることによって、決定されたTDD構成及びSサブフレーム構成をUEに送信する段階をさらに含む。
【0292】
任意に、無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成は、UEとの間で規定される。
【0293】
任意に、UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2101の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、
第2のブロードキャストメッセージ又はRRCメッセージを用いることによって、決定されたTTIをUEに送信する段階をさらに含む。
【0294】
任意に、TTIは、UEとの間で規定される。
【0295】
任意に、UEとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2101の後であって、UEとのデータ送信を実行する段階S2102の前に、方法は、UEとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階S2102は、HARQ処理の決定された時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行する段階を含み、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0296】
図22は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第2の方法のフローチャートである。
図22に示されるように、方法は、以下の段階を含む。
【0297】
S2201において、ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する。
【0298】
S2202において、決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する。ここで、TTIは、1msより短い。
【0299】
任意に、ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2201の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202の前に、方法は、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定する段階をさらに含み、
決定されたTTIを用いることによってネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202は、決定されたTTIならびに無線フレームのTDD構成及びSサブフレーム構成を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階を含む。
【0300】
任意に、Sサブフレーム構成は、
セルカバレッジ半径が事前設定されたカバレッジ半径閾値より大きい場合に、無線フレームにおけるSサブフレームがM個の連続するサブフレームを含むことと、Sサブフレームにおけるガード期間GPの長さが、セルカバレッジ半径に従って決定されることと、を含む。 Mは、1より大きい整数である。
【0301】
任意に、TDD構成は、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期が、無線フレームの長さの2分の1以下であることを含む。
【0302】
任意に、Sサブフレーム構成は、
1つの無線フレームが複数のSサブフレームを含む場合に、いくつかのSサブフレームはサウンディング参照信号SRS信号を含み、他のSサブフレームはSRS信号を含まない
ことを含む。
【0303】
任意に、ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2201の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202の前に、方法は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第2のサブフレームにおいて最初の2つのシンボルを占有する場合に、物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHが、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて送信されないことを決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202は、無線フレームの第2のサブフレームにおける最初の2つのシンボルにおいて、ネットワークによって送信されたPDCCHの受信をスキップする段階を含む。
【0304】
任意に、ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2201の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202の前に、方法は、ブロードキャストチャネルが無線フレームの第1のサブフレームを占有することを決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202は、無線フレームの第1のサブフレームにおいて、ネットワークによって送信されたブロードキャストチャネルを受信する段階を含む。
【0305】
任意に、ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2201の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202の前に、方法は、物理ランダムアクセスチャネルPRACHの長さを決定する段階と、
PRACHの決定された長さがサブフレームの長さより大きい場合に、PRACHが、C個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階と、
をさらに含み、
Cは正の整数であり、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202は、決定されたPRACHを用いることによって、アップリンクランダムアクセスプリアンブルをネットワークに送信する段階を含む。
【0306】
任意に、PRACHがC個の連続するアップリンクサブフレームを占有することを決定する段階の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202の前に、方法は、Sサブフレーム及び/又はP個のダウンリンクサブフレームが、PRACHによって占有されたC個の連続するアップリンクサブフレームの間に含まれることを決定する段階をさらに含み、Pは正の整数である。
【0307】
任意に、無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を決定する段階は、
第1のブロードキャストメッセージ又は無線リソース制御RRCを用いることによって、ネットワークによって送信された無線フレームのTDD構成及びスペシャルサブフレームSサブフレーム構成を受信する段階と、
受信されたTDD構成及びSサブフレーム構成を、決定されたTDD構成又はSサブフレーム構成として用いる段階と、
を含む。
【0308】
任意に、TDD構成及びSサブフレーム構成は、ネットワークとの間で規定される。
【0309】
任意に、ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2201は、
第2のブロードキャストメッセージ又はRRCメッセージを用いることによって、ネットワークによって送信されたTTIを受信する段階と、
受信されたTTIを、データ送信のために決定されたTTIとして用いる段階と、
を含む。
【0310】
任意に、TTIは、ネットワークとの間で規定される。
【0311】
任意に、ネットワークとのデータ送信を実行するTTIを決定する段階S2201の後であって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202の前に、方法は、ネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階S2202は、HARQ処理の決定された時系列を用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階を含み、
HARQ処理の時系列は、以下の時系列の少なくとも1つを含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔。第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔。第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理における遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。 アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔。第3の時間間隔は、n3によって乗算されたTTIであり、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、n3は正の整数であり、第3の時間間隔は、アップリンクデータの送信における遅延と、アップリンクデータの受信処理における遅延と、PHICHデータパケットアセンブリにおける遅延との合計以上である。又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔。第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理における遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0312】
前述の内容は、データ送信のための4つの第1の装置及び本発明の複数の実施形態に係るデータ送信のための2つの第1の方法を説明した。TTIを短縮することによって、装置及び方法は、RTTの減少を実装し、データ送信効率を向上させる。
【0313】
以下、本発明の複数の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置、データ送信のための第6の装置、データ送信のための第7の装置、データ送信のための第8の装置、データ送信のための第3の方法、データ送信のための第4の方法を説明する。データ送信のための4つの装置及びデータ送信のための2つの方法の全てにおいて、データ送信のためのHARQ処理の時系列は、デバイスの処理遅延に従って決定され、これにより、HARQ処理全体は時間的に圧縮され、RTTは効果的に短縮される。本発明の原理は同様であることから、以下、強調的に、本発明の複数の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置及びデータ送信のための第7の装置を説明する。データ送信のための第6の装置及びデータ送信のための第3の方法の実装のために、データ送信のための第5の装置の実装が参照されてよい。データ送信のための第8の装置及びデータ送信のための第4の方法の実装のために、データ送信のための第7の装置の実装が参照されてよい。本明細書において繰り返し説明されない。
【0314】
図23は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置の模式的構造図である。
図23に示されるように、装置は、
UEの処理遅延に従って、UEとのデータ送信を実行するHARQ処理の時系列を決定するように構成される処理モジュール2301と、
処理モジュール2301によって決定されたHARQ処理の時系列に従って、UEとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュール2302と、
を含む。
【0315】
任意に、UEの処理遅延は、ダウンリンクデータ又はダウンリンクシグナリングの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延とを含む。
【0316】
HARQ処理の時系列は、
アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔、
PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔、又は、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔
の時系列の少なくとも1つを含む。
【0317】
装置は、TDDシステムに適用されてよく、TDDシステムにおけるRTTを短縮する。
【0318】
図1は、既存のTDDシステムにおけるHARQ処理の時系列を示す。UEが基地局によって送信されたダウンリンクデータ又はダウンリンク信号を受信した後で、3つのサブフレームの処理遅延が必要とされる。技術の進歩に伴い、UEの処理能力が向上し、UEの処理遅延が3つのサブフレームより小さくなる場合に、例えば、2つのサブフレームは、処理がなおも既存のシステムにおけるHARQに従って実行される場合、ダウンリンクデータ又はダウンリンクシンボルの処理完了後に、UEは、1つのサブフレームをさらに待ち、アップリンク送信を実行する必要があり、これは、UEの処理能力を実際に浪費する。
【0319】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第3の装置において、HARQ処理の時系列は、UEの処理遅延に従って決定される。従って、UEの処理遅延が減少する場合に、HARQ処理の圧縮された時系列が決定されてよい。
【0320】
例えば、
図24に示されるように、基地局によって送信されたダウンリンクデータ又はダウンリンク信号を受信した後で、UEは、2つのサブフレームにおける処理を完了させ(すなわち、デコード及びアップリンクデータパケットアセンブリのような処理を完了させ)てよい。すなわち、アップリンク送信は、サブフレーム3において実装されてよく、ダウンリンクHARQ RTTは、1つのサブフレームだけ
図1におけるものより短い。基地局の処理遅延が1つのサブフレームだけ短縮可能な場合、ダウンリンクHARQ RTT全体は、6つのサブフレームに短縮され、2つのサブフレームだけ
図1におけるものより短い。
【0321】
任意に、第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理におけるUEの遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0322】
任意に、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下であり、これにより、ダウンリンクからアップリンクへの複数のスイッチポイントが、無線フレームに追加される。
【0323】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第1の装置に対応する任意の解決手段と同様に、この任意の解決手段は、TTI構成との組み合わせで用いられてよく、HARQ処理の時系列を決定する。
【0324】
任意に、処理モジュール2301は、送信モジュール2302がUEとのデータ送信を実行する前に、UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するようにさらに構成され、
送信モジュール2302は、処理モジュール2301によって決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
TTIは、1msより短い。
【0325】
この任意の解決手段において、既存のTDDシステムにおける1msのTTIと比較して、TTIはさらに減少し、従って、RTTはさらに短縮される。
【0326】
表1に示される既存のTDDシステムにおけるTDD構成では、現在、表11、表13、及び表15に示されるHARQ処理の時系列が用いられてよい。本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置が用いられる場合、HARQ処理における遅延は大幅に短縮されてよい。詳細には、表12、表14及び表16が参照されてよい。
【0327】
表11は、UEがサブフレームの数を決定し、その後で、UEが既存のTDDシステムにおけるPHICHを受信した後にアップリンクデータが送信されることを示す。
【表11】
【0328】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置が用いられた後で、時系列は、表12に示されてよい。理解され得るように、UEがPHICHを受信した後で、UEは、少数のサブフレームの後でアップリンクデータを送信してよく、これによりRTTを短縮する。
【表12】
【0329】
表13は、既存のTDDシステムにおいて、UEがサブフレームの数を決定し、その後で、UEがアップリンクデータを送信した後に基地局によって送信されたPHICHフィードバックが受信されることを示す。
【表13】
【0330】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置が用いられた後で、時系列が表14に示されてよい。理解され得るように、UEがアップリンクデータを送信した後で、UEは、少数のサブフレームの後にダウンリンクPHICHを受信してよく、これにより、RTTを短縮する。
【表14】
【0331】
表15は、サブフレームの数を示し、その後で、UEは、基地局が既存のTDDシステムにおいてアップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信した後にデータをアップリンク送信する。
【表15】
【0332】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置が用いられた後で、時系列は、表16に示されてよい。理解され得るように、UEがアップリンクスケジューリングに用いられるDCIを受信した後で、UEは、少数のサブフレームの後にアップリンクデータ送信を実行してよく、これにより、RTTを短縮する。
【表16】
【0333】
図25は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第6の装置の模式的構造図である。
図25に示されるように、装置は、
ユーザ機器UEの処理遅延に従って、UEとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するように構成されるプロセッサ2501と、
プロセッサ2501によって決定されたHARQ処理の時系列に従って、UEとのデータ送信を実行するように構成されるI/Oインタフェース2502と、
を含む。
【0334】
任意に、UEの処理遅延は、ダウンリンクデータ又はダウンリンクシグナリングの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延とを含む。
【0335】
任意に、HARQ処理の時系列は、
の時系列の1つ又は複数を含む。 アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔、
物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔、又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔
の時系列の1つ又は複数を含む。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理におけるUEの遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0336】
任意に、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下であり、これにより、ダウンリンクからアップリンクへの複数のスイッチポイントが、無線フレームに追加される。
【0337】
任意に、プロセッサ2501は、I/Oインタフェース2502がUEとのデータ送信を実行する前に、UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース2502は、プロセッサ2501によって決定されたTTI及びHARQ処理の時系列を用いることによって、UEとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
TTIは、1msより短い。
【0338】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置の原理と同様に、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第7の装置において、RTTは、ネットワークの処理遅延に従ってHARQ処理の時系列を決定することによっても短縮可能である。
【0339】
図26は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第7の装置の模式的構造図である。
図26に示されるように、装置は、
ネットワークの処理能力に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するハイブリッド自動再送要求HARQ処理の時系列を決定するように構成される処理モジュール2601と、
処理モジュール2601によって決定されたHARQ処理の時系列に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するように構成される送信モジュール2602と、
を含む。
【0340】
ネットワークの処理遅延は、
アップリンクデータ又はアップリンクシグナリングの受信処理におけるネットワークの遅延は、ダウンリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたダウンリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延
を含んでよい。
【0341】
HARQ処理の時系列は、アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔を含み、
各第3の時間間隔は、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、DCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、第3の時間間隔が、アップリンクデータの送信における遅延と、受信されたアップリンクデータの受信処理におけるネットワークの遅延と、PHICHデータパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延との合計以上であることを満たし、
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たし、n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0342】
装置は、TDDシステムに適用されてよく、TDDシステムにおけるRTTを短縮する。
【0343】
図2は、既存のTDDシステムにおける他のHARQ処理の時系列を示す。基地局がUEによって送信されたアップリンクデータ又はアップリンク信号を受信した後で、3つのサブフレームの処理及びスケジューリング遅延が必要とされる。技術の進歩に伴い、ネットワークにおける各基地局の処理能力が向上し、基地局の処理及びスケジューリング遅延が3つのサブフレームより小さくなる場合に、例えば、2つのサブフレームは、処理がなおも既存のシステムにおけるHARQに従って実行される場合、アップリンクデータ又はアップリンクシンボルの処理完了後に、基地局は、1つのサブフレームをさらに待ち、ダウンリンク送信を実行する必要があり、これは、基地局の処理能力を実際に浪費する。
【0344】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第7の装置において、HARQ処理の時系列は、ネットワークの処理遅延に従って決定される。従って、ネットワークの処理遅延が減少する場合に、HARQ処理の圧縮された時系列が決定されてよい。
【0345】
例えば、
図27に示されるように、UEによって送信されたアップリンクデータ又はアップリンク信号を受信した後で、ネットワーク(
図27の基地局)は、2つのサブフレームの処理を完了(すなわち、デコード、スケジューリング、及びダウンリンクデータパケットアセンブリのような処理を完了)してよい。ダウンリンク送信は、サブフレーム5において実装されてよく、アップリンクHARQ RTTは、1つのサブフレームだけ
図2におけるものより短い。UEの処理遅延が1つのサブフレームだけ短縮可能な場合、アップリンクHARQ RTT全体は、6つのサブフレームに短縮され、2つのサブフレームだけ
図2におけるものより短い。
【0346】
任意に、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下であり、これにより、ダウンリンクからアップリンクへの複数のスイッチポイントが、無線フレームに追加される。
【0347】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第3の装置に対応する任意の解決手段と同様に、この任意の解決手段は、TTI構成との組み合わせで用いられてよく、HARQ処理の時系列を決定する。
【0348】
任意に、処理モジュール2601は、送信モジュール2602がネットワークとのデータ送信を実行する前に、ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するようにさらに構成され、
送信モジュール2602は、処理モジュール2601によって決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
TTIは、1msより短い。
【0349】
この任意の解決手段において、既存のTDDシステムにおける1msのTTIと比較して、TTIはさらに減少し、従って、RTTはさらに短縮される。
【0350】
本発明の実施形態に係るデータ送信のための第5の装置の原理と同様に、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第7の装置において、RTTは、ネットワークの処理遅延に従ってHARQ処理の時系列を決定することによっても短縮可能である。
【0351】
同様に、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第7の装置において、表12、表14、及び表16に示されるHARQ時系列も利用可能であり、RTTを減少させる。
【0352】
図28は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第8の装置の模式的構造図である。
図28に示されるように、装置は、
ネットワークの処理遅延に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するHARQ処理の時系列を決定するように構成されるプロセッサ2801と、
プロセッサ2801によって決定されたHARQ処理の時系列に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するように構成されるI/Oインタフェース2802と、
を含む。
【0353】
任意に、ネットワークの処理遅延は、
アップリンクデータ又はアップリンクシグナリングの受信処理におけるネットワークの遅延は、ダウンリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたダウンリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延
を含む。
【0354】
任意に、HARQ処理の時系列は、アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔を含む。各第3の時間間隔は、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、DCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、第3の時間間隔が、アップリンクデータの送信における遅延と、受信されたアップリンクデータの受信処理におけるネットワークの遅延と、PHICHデータパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延との合計以上であることを満たす。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理における遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリにおける遅延との合計である。
【0355】
任意に、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下であり、これにより、ダウンリンクからアップリンクへの複数のスイッチポイントが、無線フレームに追加される。
【0356】
任意に、プロセッサ2801は、I/Oインタフェース2802がネットワークとのデータ送信を実行する前に、ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定するようにさらに構成され、
I/Oインタフェース2802は、プロセッサ2801によって決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行するように具体的に構成され、
TTIは、1msより短い。
【0357】
図29は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第3の方法のフローチャートである。
図29に示されるように、方法は、以下の段階を含む。
【0358】
S2901において、UEの処理遅延に従って、UEとのデータ送信を実行するHARQ処理の時系列を決定する。
【0359】
S2902において、HARQ処理の決定された時系列に従って、UEとのデータ送信を実行する。
【0360】
任意に、UEの処理遅延は、ダウンリンクデータ又はダウンリンクシグナリングの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延とを含む。
【0361】
任意に、HARQ処理の時系列は、
アップリンクスケジューリングに用いられるダウンリンク制御情報DCIを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔、
物理ハイブリッド自動再送インジケータチャネルPHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応するアップリンクサブフレームとの間の第2の時間間隔、又は、
ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクサブフレームに対応する各アップリンクサブフレームとの間の第4の時間間隔
の時系列の1つ又は複数を含む。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第2の時間間隔は、n2によって乗算されたTTIであり、n2がQ以上であることと、再送信されたアップリンクデータを送信し、かつ、PHICHを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第2の時間間隔が最も短いこととを満たす。n2及びQは正の整数であり、Qによって乗算されたTTIは、PHICHの送信における遅延と、PHICHの受信処理におけるUEの遅延と、再送信されたアップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
第4の時間間隔は、n4によって乗算されたTTIであり、n4がW以上であることと、アップリンクフィードバックを送信し、かつ、ダウンリンクデータを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第4の時間間隔が最も短いこととを満たす。n4及びWは正の整数であり、Wによって乗算されたTTIは、ダウンリンクデータの送信における遅延と、ダウンリンクデータの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクフィードバックパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0362】
任意に、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下であり、これにより、ダウンリンクからアップリンクへの複数のスイッチポイントが、無線フレームに追加される。
【0363】
任意に、UEとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、UEとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定する段階をさらに含み、
UEとのデータ送信を実行する段階は、決定されたTTIを用いることによって、UEとのデータ送信を実行する段階を含み、
TTIは、1msより短い。
【0364】
図30は、本発明の実施形態に係るデータ送信のための第4の方法のフローチャートである。
図30に示されるように、方法は、以下の段階を含む。
【0365】
S3001において、ネットワークの処理遅延に従って、ネットワークとのデータ送信を実行するHARQ処理の時系列を決定する。
【0366】
S3002において、HARQ処理の決定された時系列に従って、ネットワークとのデータ送信を実行する。
【0367】
任意に、ネットワークの処理遅延は、
アップリンクデータ又はアップリンクシグナリングの受信処理におけるネットワークの遅延と、ダウンリンクデータパケットアセンブリ、再送信されたダウンリンクデータパケットアセンブリ、又はアップリンクシグナリングパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延と、
を含む。
【0368】
任意に、HARQ処理の時系列は、アップリンクデータを送信する各アップリンクサブフレームと、PHICHを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応する各ダウンリンクサブフレームとの間の第3の時間間隔を含む。各第3の時間間隔は、アップリンクデータを送信する対応アップリンクサブフレームと、DCIを送信し、かつ、アップリンクサブフレームに対応するダウンリンクサブフレームとの間の第1の時間間隔に従って設定され、第3の時間間隔が、アップリンクデータの送信における遅延と、受信されたアップリンクデータの受信処理におけるネットワークの遅延と、PHICHデータパケットアセンブリの実行におけるネットワークの遅延との合計以上であることを満たす。
第1の時間間隔は、n1によって乗算されたTTIであり、n1がN以上であることと、1つのアップリンクHARQ処理が1つのダウンリンクサブフレームによってスケジューリングされた場合に、アップリンクデータを送信し、かつ、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIを送信する各ダウンリンクサブフレームからの時間間隔が最も長いアップリンクサブフレームに対応する第1の時間間隔が最も短いこととを満たす。n1及びNは正の整数であり、Nによって乗算されたTTIは、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの送信における遅延と、アップリンクスケジューリングに用いられるDCIの受信処理におけるUEの遅延と、アップリンクデータパケットアセンブリの実行におけるUEの遅延との合計である。
【0369】
任意に、無線フレームにおいて、ダウンリンクからアップリンクへのスイッチポイントの周期は、無線フレームの長さの2分の1以下であり、これにより、ダウンリンクからアップリンクへの複数のスイッチポイントが、無線フレームに追加される。
【0370】
任意に、ネットワークとのデータ送信を実行する段階の前に、方法は、ネットワークとのデータ送信を実行する送信時間間隔TTIを決定する段階をさらに含み、
ネットワークとのデータ送信を実行する段階は、決定されたTTIを用いることによって、ネットワークとのデータ送信を実行する段階を含み、
TTIは、1msより短い。
【0371】
当業者であれば、本発明の複数の実施形態は、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供されてよいことを理解しよう。従って、本発明は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせの実施形態の形を用いてよい。さらに、本発明は、コンピュータ利用可能プログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能ストレージメディア(限定されるものではないが、ディスクメモリ、CD−ROM、光メモリ等を含む)において実装されるコンピュータプログラム製品の形を用いてよい。
【0372】
本発明は、本発明の複数の実施形態に従って、方法、デバイス(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。複数のコンピュータプログラム命令は、複数のフローチャート及び/又は複数のブロック図における各処理及び/又は各ブロックと、複数のフローチャート及び/又は複数のブロック図における処理及び/又はブロックの組み合わせを実装するために利用可能であることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、又は機械を生成する任意の他のプログラム可能データ処理デバイスのプロセッサに提供されてよく、これにより、コンピュータ又は任意の他のプログラム可能データ処理デバイスのプロセッサによって実行される複数の命令は、複数のフローチャートにおける1つ又は複数の処理の特定の機能及び/又は複数のブロック図における1つ又は複数のブロックを実装する装置を生成する。
【0373】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリに格納されてよく、これらは、コンピュータ又は任意の他のプログラム可能データ処理デバイスに、具体的な態様で動作するよう命令可能であり、これにより、コンピュータ可読メモリに格納された複数の命令は、命令装置を含む中間物を生成する。命令装置は、複数のフローチャートにおける1つ又は複数の処理及び/又は複数のブロック図における1つ又は複数のブロックの特定の機能を実装する。
【0374】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理デバイスにロードされてよく、これによって一連のオペレーション又は段階がコンピュータ又は他のプログラム可能デバイス上で実行され、これにより、コンピュータ実装処理を生成する。従って、コンピュータ又は他のプログラム可能デバイスにおいて実行される複数の命令は、複数のフローチャートにおける1つ又は複数の処理及び/又は複数のブロック図における1つ又は複数のブロックの特定の機能を実装する複数の段階を提供する。
【0375】
いくつかの好ましい本発明の複数の実施形態が説明されたが、当業者であれば、基本的な発明の概念を一度認識すれば、これらの実施形態に変更及び変形を加えることが可能である。従って、以下の特許請求の範囲は、複数の好ましい実施形態及び本発明の範囲内に属する全ての変更及び変形を包含するものとして解釈されるべきであることを意図するものである。
【0376】
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変形及びバリエーションを加えることができることは明らかである。本発明は、これらの変形及びバリエーションが以下の特許請求の範囲及びこれらの均等技術によって定義される保護範囲に属するならば、これらを包含することが意図される。