【課題を解決するための手段】
【0020】
課題を解決するための成された本発明の実施の形態例としての第1の発明(以下、発明1という)は、少なくとも硝酸銅と水酸化銅と分散剤としてのポリカルボン酸とドデカン(C12H26)と還元剤を含む反応溶液をマイクロ波を照射する空間を通過させて製造したことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0021】
発明1を展開して成された本発明の実施の形態例としての第2の発明(以下、発明2という)は、発明1に記載の銅ナノ粒子において、前記分散剤がDisperbyk−190(ビックケミー社製)であることを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0022】
発明1または2を展開して成された本発明の実施の形態例としての第3の発明(以下、発明3という)は、発明1に記載の銅ナノ粒子において、反応溶液にジエチレングリコールモノブチルエーテル(C8H18O3)(以下、BDGともいう)を含むことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0023】
発明1または2を展開して成された本発明の実施の形態例としての第4の発明(以下、発明4という)は、発明1に記載の銅ナノ粒子において、反応溶液に2−エチルヘキサノール(C8H18O)を含むことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0024】
発明1〜4のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第5の発明(以下、発明5という)は、発明1〜4のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、前記反応溶液がイオン交換水とモノエタノールアミン(C2H7NO)とアンモニア(NH3)水の少なくとも一方を含むことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0025】
発明1〜5のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第6の発明(以下、発明6という)は、発明1〜5のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、前記還元剤がヒドラジン1水和物(N2H4・H2O)であることを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0026】
発明1〜6のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第7の発明(以下、発明7という)は、発明1〜6のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、マイクロ波照射領域を通過させる前の反応液に含まれる銅塩の硝酸銅と水酸化銅の割合が、モル比で1:0.5〜2であることを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0027】
発明7を展開して成された本発明の実施の形態例としての第8の発明(以下、発明8という)は、発明7に記載の銅ナノ粒子において、マイクロ波照射領域を通過させる前の反応液に含まれる銅塩の硝酸銅と水酸化銅の割合がモル比で1:1であることを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0028】
発明1〜8のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第9の発明(以下、発明9という)は、発明1〜8のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、前記反応管に導入する反応液としての第1の液を銅塩を含有する液とし、第2の液を主たる還元剤としてのヒドラジンを含有する液とするとき、銅に対するヒドラジンのモル数が0.8〜4になるように前記第1の液と第2の液を混合して流してマイクロ波照射領域を通過させたことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0029】
発明1〜9のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第10の発明(以下、発明10という)は、発明1〜9のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、マイクロ波照射領域をドデカンで水相を包み込んで銅イオンおよび/または銅粒子を含む水相と反応管の管壁を隔離し、反応管内壁への銅の析出を防ぐようにして製造したことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0030】
発明1〜10のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第11の発明(以下、発明11という)は、発明1〜10のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、銅ナノ粒子の合成後にマロン酸を添加剤として使用して自然沈降精製工程を経て製造したことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0031】
発明1〜11のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第12の発明(以下、発明12という)は、発明1〜11のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、銅ナノ粒子の合成後にアジピン酸を添加剤として使用して自然沈降精製工程を経て製造したことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0032】
発明1〜12のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第13の発明(以下、発明13という)は、発明1〜12のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、銅ナノ粒子の合成後にコハク酸を添加剤として使用して自然沈降精製工程を経て製造したことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0033】
発明1〜13のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第14の発明(以下、発明14という)は、発明1〜13のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、反応管にテフロン(登録商標)PFA(4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)を用いて製造したことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0034】
発明1〜14のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第15の発明(発明15という)は、発明1〜14のいずれかに記載の銅ナノ粒子において、反応管にテフロン(登録商標)PTFE(4フッ化エチレン樹脂)を用いて製造したことを特徴とする銅ナノ粒子である。
【0035】
課題を解決するための成された本発明の実施の形態例としての第16の発明(以下、発明16という)は、少なくとも硝酸銅と水酸化銅と分散剤としてのポリカルボン酸とドデカン(C12H26)と還元剤を含む反応溶液をマイクロ波を照射する空間を通過させて銅ナノ粒子を製造する機構を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0036】
発明16を展開して成された本発明の実施の形態例としての第17の発明(以下、発明17という)は、発明16に記載の銅ナノ粒子の製造装置において、硝酸銅と水酸化銅を溶解させた溶液を送流する手段と、分散剤としてのポリカルボン酸を送流する手段と、ドデカンを送流する手段と、還元剤を送流する手段のうちの少なくとも1つを、反応管に反応溶液を流通させる方向において、反応溶液にマイクロ波を照射する空間よりも前方に有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0037】
発明16または17を展開して成された本発明の実施の形態例としての第18の発明(以下、発明18という)は、発明16または17に記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記分散剤がDisperbyk−190であることを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0038】
発明16〜18のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第19の発明(以下、発明19という)は、発明16〜18のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記反応溶液にBDGを送流する手段を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0039】
発明16〜18のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第20の発明(以下、発明20という)は、発明16〜18に記載の銅ナノ粒子の製造装置において、反応溶液に2−エチルヘキサノールを含むことを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0040】
発明16〜20のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第21の発明(以下、発明21という)は、発明16〜20のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記反応溶液がイオン交換水とモノエタノールアミンとアンモニア(NH3)水の少なくとも一種類を送流する手段を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0041】
発明16〜21のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第22の発明(以下、発明22という)は、発明16〜21のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記還元剤がヒドラジンであることを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0042】
発明16〜22のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第23の発明(以下、発明23という)は、発明16〜22のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、マイクロ波照射領域を通過させる前の反応液に含まれる銅塩の硝酸銅と水酸化銅の割合が、モル比で1:0.5〜2になるように調整する手段を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0043】
発明23を展開して成された本発明の実施の形態例としての第24の発明(以下、発明24という)は、発明23に記載の銅ナノ粒子の製造装置において、マイクロ波照射領域を通過させる前の反応液に含まれる銅塩の硝酸銅と水酸化銅の割合がモル比で1:1になるように調整する手段を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0044】
発明16〜24のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第25の発明(以下、発明25という)は、発明16〜24のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記反応管に導入する反応液としての第1の液を銅塩を含有する液とし、第2の液を主たる還元剤としてのヒドラジンを含有する液とするとき、銅に対するヒドラジンのモル数が0.8〜4になるように前記第1の液と第2の液を混合して送流してマイクロ波照射領域を通過さる手段を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0045】
発明16〜25のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第26の発明(以下、発明26という)は、発明16〜24のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、マイクロ波照射領域をドデカンで水相を包み込んで銅イオンおよび/または銅粒子を含む水相と反応管の管壁を隔離し、反応管内壁への銅の析出を防ぐようにする手段を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0046】
発明16〜26のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第27の発明(以下、発明27という)は、発明16〜26のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記銅ナノ粒子の製造装置が反応のセンサーとして反応液の色を検出する手段及び/または波動のインピーダンスを検出する手段を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0047】
発明27を展開して成された本発明の実施の形態例としての第28の発明(以下、発明28という)は、発明27に記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記波動がマイクロ波及び/または超音波であることを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0048】
発明27または28を展開して成された本発明の実施の形態例としての第29の発明(以下、発明29という)は、発明27または28に記載の銅ナノ粒子の製造装置において、反応管のマイクロ波照射領域の後段に反応液の色を監視する装置を配置したことを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0049】
発明27〜29のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第30の発明(以下、発明30という)は、発明27〜29のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記反応のセンサーの出力を利用して、反応管に流通させる反応液の流速と設定温度と流量と反応液に含まれる物質の混合割合と反応液に含まれる物質の個別の流速の少なくとも1つを制御することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0050】
発明16〜30のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第31の発明(以下、発明31という)は、発明16〜30のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、銅ナノ粒子の合成後にマロン酸を添加剤として使用して自然沈降精製する機構を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0051】
発明16〜31のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第32の発明(以下、発明32という)は、発明16〜31のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、銅ナノ粒子の合成後にアジピン酸を添加剤として使用して自然沈降精製する機構を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0052】
発明16〜32のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第33の発明(以下、発明33という)は、発明16〜32のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、銅ナノ粒子の合成後にコハク酸を添加剤として使用して自然沈降精製する機構を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0053】
発明16〜33のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第34の発明(以下、発明34という)は、発明16〜33のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、前記反応液を還元反応させる容器としての反応管が、マイクロ波の強度分布曲線の強度の極値位置における前記強度分布曲線の接線に対して垂直であることを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0054】
発明16〜34のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第35の発明(以下、発明35という)は、発明16〜34のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、反応管にテフロン(登録商標)PFAを用いて製造したことを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0055】
発明16〜35のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第36の発明(発明36という)は、発明16〜35のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造装置において、反応管にテフロン(登録商標)PTFEを用いて製造したことを特徴とする銅ナノ粒子の製造装置である。
【0056】
課題を解決するための成された本発明の実施の形態例としての第37の発明(以下、発明37という)は、銅ナノ粒子の製造方法において、少なくとも硝酸銅と水酸化銅と分散剤としてのポリカルボン酸とドデカン(C12H26)と還元剤を含む反応溶液をそれぞれ用意する工程を有し、さらに、それらをマイクロ波を照射する空間を通過させて還元反応を生じさせる工程を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0057】
発明37を展開して成された本発明の実施の形態例としての第38の発明(以下、発明38という)は、発明37に記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記分散剤がDisperbyk−190であることを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法。
【0058】
発明37または38を展開して成された本発明の実施の形態例としての第39の発明(以下、発明39という)は、発明37または38に記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記反応液にBDGを含むことを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法。
【0059】
発明37または38を展開して成された本発明の実施の形態例としての第40の発明(以下、発明40という)は、発明37または38に記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記反応液に2−エチルヘキサノールを含むことを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0060】
発明37〜40を展開して成された本発明の実施の形態例としての第41の発明(以下、発明41という)は、発明37〜40のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記反応溶液がイオン交換水とモノエタノールアミンとアンモニア(NH3)水の少なくとも1種類を含むことを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0061】
発明37〜41を展開して成された本発明の実施の形態例としての第42の発明(以下、発明42という)は、発明37〜41のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記還元剤がヒドラジンであることを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0062】
発明42を展開して成された本発明の実施の形態例としての第43の発明(以下、発明43という)は、発明42に記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記反応管に導入する第1の液を銅塩を含有する液とし、第2の液を主たる還元剤としてのヒドラジンを含有する液とするとき、銅に対するヒドラジンのモル数が0.8〜4になるように流す工程を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0063】
発明37〜43のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第44の発明(以下、発明44という)は、発明37〜43のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、マイクロ波照射領域を通過させる前の反応液に含まれる銅塩の硝酸銅と水酸化銅の割合が、モル比で1:0.5〜2であることを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0064】
発明37〜44のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第45の発明(以下、発明45という)は、発明37〜44のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、マイクロ波照射領域をドデカンで水相を包み込んで銅イオンおよび銅粒子を含む水相と反応管の管壁を隔離し、反応管内壁への銅の析出を防ぐようにして製造したことを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0065】
発明37〜45のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第46の発明(以下、発明46という)は、発明37〜44のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記銅ナノ粒子の製造装置が反応のセンサーとして反応液の色を検出する手段及び/または波動のインピーダンスを検出する手段を使用することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0066】
発明46を展開して成された本発明の実施の形態例としての第47の発明(以下、発明47という)は、発明46に記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記波動がマイクロ波及び/または超音波であることを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0067】
発明46または47を展開して成された本発明の実施の形態例としての第48の発明(以下、発明48という)は、発明46または47に記載の銅ナノ粒子の製造方法において、反応管のマイクロ波照射領域の後段に反応液の色を監視する工程を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0068】
発明46〜48のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第49の発明(以下、発明49という)は、発明46〜48のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、前記反応のセンサーの出力を利用して、反応管に流通させる反応液の流速と設定温度と流量と反応液に含まれる物質の混合割合と反応液に含まれる物質の個別の流速の少なくとも1つを制御することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0069】
発明37〜49のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第50の発明(以下、発明50という)は、発明37〜49のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、銅ナノ粒子の合成後にマロン酸を添加する工程を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0070】
発明37〜50のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第51の発明(以下、発明51という)は、発明37〜50のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、銅ナノ粒子の合成後にアジピン酸を添加する工程を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。
【0071】
発明37〜51のいずれかを展開して成された本発明の実施の形態例としての第52の発明(発明52という)は、発明37〜51のいずれかに記載の銅ナノ粒子の製造方法において、銅ナノ粒子の合成後にコハク酸を添加する工程を有することを特徴とする銅ナノ粒子の製造方法である。