【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第1の様態は、
表示範囲が異なる複数系統の映像信号を生成する映像信号生成手段と、公衆ネットワークとの間で信号をやり取りするための通信手段1と、を備える現地システムと;
映像表示手段と、表示範囲設定信号生成手段と、公衆ネットワークとの間で信号をやり取りするための通信手段2と、を備える複数の端末装置と;
から構成されるライブ映像配信システムであって、
前記現地システムの映像信号生成手段が生成する映像信号の系統と前記端末装置とは対応付けられており、
前記現地システムは、
前記各系統の映像信号の表示範囲を、各系統に対応付けられた前記端末装置の表示範囲設定信号生成手段が生成し、公衆ネットワークを介して受信した表示範囲設定信号が担う表示範囲設定情報に基づいて定める機能と;
前記映像信号生成手段が生成した映像信号を公衆ネットワークに送信する機能と;
を有し、
前記端末装置は、
前記表示範囲設定信号生成手段が生成した表示範囲設定信号を公衆ネットワークに送信する機能と;
前記現地システムの映像信号生成手段が生成する映像信号のうち、自身に対応付けられた系統の映像信号を、公衆ネットワークを介して受信する機能と;
前記受信した映像信号が担う映像情報に基づいて映像を表示する機能と;
を有する、
ように構成した。
【0014】
また、上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第2の様態は、
表示範囲が異なる複数系統の映像信号を生成する映像信号生成手段と、後記中継装置との間で信号をやり取りするための通信手段1’と、を備える現地システムと;
前記現地システムとの間で信号をやり取りするための通信手段3Aと、公衆ネットワークとの間で信号をやり取りするための通信手段3Bと、を備える中継装置と;
映像表示手段と、表示範囲設定信号生成手段と、公衆ネットワークとの間で信号をやり取りするための通信手段2と、を備える複数の端末装置と;
から構成されるライブ映像配信システムであって、
前記現地システムの映像信号生成手段が生成する映像信号の系統と前記端末装置とは対応付けられており、
前記現地システムは、
前記各系統の映像信号の表示範囲を、各系統に対応付けられた前記端末装置の表示範囲設定信号生成手段が生成し、「公衆ネットワーク及び前記中継装置」を介して受信した表示範囲設定信号が担う表示範囲設定情報に基づいて定める機能と;
前記映像信号生成手段が生成した映像信号を前記中継装置に送信する機能と;
を有し、
前記端末装置は、
前記表示範囲設定信号生成手段が生成した表示範囲設定信号を公衆ネットワークに送信する機能と;
前記現地システムの映像信号生成手段が生成する映像信号のうち、自身に対応付けられた系統の映像信号を、「公衆ネットワーク及び前記中継装置」を介して受信する機能と;
前記受信した映像信号が担う映像情報に基づいて映像を表示する機能と;
を有する、
ように構成した。
【0015】
本発明の第1及び第2の様態において、現地システムの映像信号生成手段は、入射光を光電変換するイメージセンサー(CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等)から構成される撮像手段と、撮像手段からの電気信号(以下「撮像電気信号」と略記する)を、デジタルRGB、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)(又はLDI(LVDS Display Interface))、GVIF(GigabitVideo InterFace)、USB(Universal Serial Bus)、DisplayPort、WirelessHD(High Definition)、WHDI(Wireless Home Digital Interface)、WiGig(Wireless Gigabit)などの方式で伝送される非圧縮の映像信号(以下「非圧縮映像信号」という)に変換し、さらに、該非圧縮映像信号を、H.261、H.263、H.264、MPEG(Moving Picture Experts Group)−1、MPEG−2、MPEG−4等の規格によって圧縮符号化された映像信号(以下「圧縮映像信号」という)に変換する映像信号変換手段によって構成することができる。そして、その場合には、現地システムの通信手段1から公衆ネットワークへ、又は、又は通信手段1’から中継装置へ、前記圧縮映像信号が送信される。
【0016】
なお、撮像手段を複数のイメージセンサーで構成することによって、3D映像の映像信号を送信するようにすることができる。
【0017】
また、撮像手段を半天周カメラや全天周カメラなどの広角カメラによって構成し、広角カメラからの撮像電気信号から、表示範囲設定信号が担う表示範囲設定情報に基づいて定められた表示範囲に対応する撮像範囲の撮像電気信号を切り出し、切り出した撮像電気信号を映像信号に変換する構成や、広角カメラからの撮像電気信号を映像信号に変換した後、変換した映像信号から、表示範囲設定信号が担う表示範囲設定情報に基づいて定められた表示範囲の映像信号を切り出す構成とすることができる。
【0018】
公衆ネットワークとしては、インターネットとアクセスネットワーク(モバイルアクセスネットワーク及び/又は固定アクセスネットワーク)から構成されるネットワークを利用することができ、さらに、モバイルアクセスネットワークとしては、公衆無線LAN、又は、3GやLTE(Long Term Evolution)等の携帯電話回線によるアクセスネットワークを利用することができる。また、固定アクセスネットワークとしては、FTTH(Fiber To The Home)、CATV(Cable TeleVision)、DSL(Digital Subscriber Line)等によるアクセスネットワークを利用することができる。
【0019】
なお、公衆ネットワークがインターネットを含む場合には、映像信号は、IP(Internet Protocol)パケット化した上で送信することが好ましい。
【0020】
映像信号の系統と端末装置との対応付けは、各端末装置に対してIPアドレスを与えた上で、現地システムでは、各系統の映像信号の表示範囲の設定や送信を、各端末装置から受信したIPアドレスに基づいて行うことで実現される。その場合、特に、現地システムから映像信号を送信する際には、対応付けられるべき端末装置のIPアドレスを宛先IPアドレスとして指定する。
【0021】
端末装置の映像表示手段としては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、FDP(Flat Panel Display)(液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ等)、プロジェクタ、HMD(Head Mounted Display)などを使用することができる。
【0022】
なお、現地システムの映像信号生成手段が生成し、公衆ネットワーク又は「公衆ネットワーク及び前記中継装置」を介して受信する映像信号が3D映像の映像信号である場合には、端末装置の映像表示手段としても、3Dディスプレイを採用することが好ましい。特に、視野の大部分を覆う没入型(非透過型)3D−HMD(3D対応のHMD)を採用することで、没入感のある視覚体験を提供することができる。
【0023】
端末装置の表示範囲設定信号生成手段は、表示範囲の中心を定める表示中心設定信号を生成する表示中心設定信号生成手段と、表示範囲の拡がり(上下左右の幅)を定める表示幅設定信号を生成する表示幅設定信号生成手段によって構成することができる。そして、その場合には、端末装置が、それらの信号が担う情報に基づいて表示範囲設定信号を生成し、公衆ネットワークに送信してもよいし、現地システムがそれらの信号を受信し、受信した信号が担う情報に基づいて映像信号の表示範囲を定めてもよい。特に、後者の場合、端末装置から送信される表示範囲設定信号は、表示中心設定信号と表示幅設定信号とから構成されることになる。
【0024】
なお、前記映像表示手段が、画面に映像を表示するタイプ(CRTディスプレイ、FDP、プロジェクタ等)である場合には、端末装置の表示範囲設定信号生成手段は、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイスによって画面上のカーソルを動かすことで表示範囲の中心を設定し、画面上の倍率バーをスライド又はクリックすることで表示範囲の拡がりを設定する構成とすることができる。
【0025】
一方、前記映像表示手段がタッチパネル機能付きのディスプレイ(以下「タッチパネルディスプレイ」と略記する)である場合には、該タッチパネル機能を活用することで、映像表示手段と表示範囲設定信号生成手段とを兼ねさせることができる。そして、その場合には、タッチパネルディスプレイに対して、スライドやタップ等の操作を行うことで視点を指定し、ピンチインやピンチアウト等の操作を行うことで表示範囲の拡がりを指定する構成とすることができる。
【0026】
また、端末装置は、各家庭などに分散して配置してもよいし、観光センターのような場所にまとめて設置してもよい。
【0027】
特に、本発明の第2の様態において、現地システムと中継装置との間の信号のやり取りは、無線又は有線の専用回線で行うことができる。なお、現地システムが宇宙空間にある場合には、中継装置としては、通信衛星を利用することができる。
【0028】
また、特に、本発明の第2の様態において、現地システムと端末装置との間で信号のやり取りを中継装置を介して行う際、中継装置において何らかの信号変換処理を行ってもよい。したがって、本明細書及び特許請求の範囲において、「〜信号を『公衆ネットワーク及び前記中継装置』を介して受信」という場合、中継装置において信号変換処理を行う構成も含む。
【0029】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第3の様態は、第1又は第2の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記端末装置は、
利用者の身体の位置や動きを検知する身体検知手段を備え、
前記表示範囲設定信号生成手段は、前記身体検知手段が検知した結果に基づいて表示範囲設定信号を生成する、
ように構成した。
【0030】
本発明の第3の様態において、端末装置の身体検知手段としては、加速度センサーや方位センサーを使用することができる。特に、端末装置の映像表示手段がHMDである場合には、HMDに各種センサーを内蔵又は付属させ、それらのセンサーによって利用者の頭部の動きを検知する構成とすることができる。
【0031】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第4の様態は、第3の様態のライブ映像配信システムにおいて、
利用者の身体の運動を補助する身体運動補助手段を備える、
ように構成した。
【0032】
本発明の第4の様態において、身体運動補助手段としては、トランポリンやバンジーコードを使用することができる。また、水を張ったプールを利用することができる。
【0033】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
5の様態は、第1の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記現地システムは、
所定の撮像範囲を撮像する撮像手段と、後記親装置及び/又は公衆ネットワークとの間で信号をやり取りするための通信手段1Aと、を備える複数の子装置と;
前記子装置との間で信号をやり取りするための通信手段1Bと、公衆ネットワークとの間で信号をやり取りするための通信手段1Cと、を備える親装置と;
を備え、
前記子装置と前記端末装置とは対応付けられており、
前記子装置は、
前記撮像手段の撮像範囲を、自身に対応付けられた前記端末装置の前記表示範囲設定信号生成手段が生成し、公衆ネットワークを介して又は「公衆ネットワーク及び前記親装置」を介して受信した表示範囲設定信号が担う表示範囲設定情報に基づいて定める機能と;
前記撮像手段が撮像した結果に基づいて映像信号を生成し、該映像信号を前記親装置又は公衆ネットワークに送信する機能と;
を有し、
前記端末装置は、
自身に対応付けられた前記子装置が生成する映像信号を、公衆ネットワークを介して又は「公衆ネットワーク及び前記親装置」を介して受信する機能と;
前記受信した映像信号が担う映像情報に基づいて映像を表示する機能と;
を有する、
ように構成した。
【0034】
本発明の第5の様態において、子装置と端末装置との間の信号のやり取りは、以下のケースが可能である。
[ケース1]
映像信号:子装置→親装置→公衆ネットワーク→端末装置
表示範囲設定信号:子装置←親装置←公衆ネットワーク←端末装置
[ケース2]
映像信号:子装置→公衆ネットワーク→端末装置
表示範囲設定信号:子装置←親装置←公衆ネットワーク←端末装置
[ケース3]
映像信号:子装置→親装置→公衆ネットワーク→端末装置
表示範囲設定信号:子装置←公衆ネットワーク←端末装置
【0035】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第6の様態は、第2の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記現地システムは、
所定の撮像範囲を撮像する撮像手段と、後記親装置との間で信号をやり取りするための通信手段1A’と、を備える複数の子装置と;
前記子装置との間で信号をやり取りするための通信手段1Bと、中継装置との間で信号をやり取りするための通信手段1Dと、を備える親装置と;
を備え、
前記子装置と前記端末装置とは対応付けられており、
前記子装置は、
前記撮像手段の撮像範囲を、自身に対応付けられた前記端末装置の前記表示範囲設定信号生成手段が生成し、「公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置」を介して受信した表示範囲設定信号が担う表示範囲設定情報に基づいて定める機能と;
前記撮像手段が撮像した結果に基づいて映像信号を生成し、該映像信号を前記親装置に送信する機能と;
を有し、
前記端末装置は、
自身に対応付けられた前記子装置が生成する映像信号を、「公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置」を介して受信する機能と;
前記受信した映像信号が担う映像情報に基づいて映像を表示する機能と;
を有する、
ように構成した。
【0036】
本発明の第5及び第6の様態において、現地システムは、現地システムを構成する複数の子装置が、各々、自身に対応付けられた端末装置の表示範囲設定信号生成手段が生成する表示範囲設定信号が担う表示範囲設定情報に基づいて撮像手段の撮像範囲を定め、撮像手段が撮像した結果に基づいて映像信号を生成することにより、表示範囲が異なる複数系統の映像信号を生成することができる。
【0037】
子装置の撮像手段は、入射光を光電変換するイメージセンサー(CCDイメージセンサーやCMOSイメージセンサー等)によって構成することができる。
【0038】
子装置の通信手段1Aによって送信される映像信号は、それが公衆ネットワークに送信される場合には、圧縮映像信号とすることが好ましい。一方、それが親装置に送信される場合には、圧縮映像信号とするか、非圧縮映像信号とするかを選択することができる。また、子装置の通信手段1A’から親装置に送信される映像信号は、圧縮映像信号とするか、非圧縮映像信号とするかを選択することができる。
【0039】
なお、子装置の通信手段1A又は通信手段1A’が親装置に非圧縮映像信号を送信する場合には、親装置は、該非圧縮映像信号を圧縮符号化された映像信号に変換する信号変換手段を備えることが好ましい。そして、その場合には、撮像電気信号を圧縮映像信号に変換する映像信号変換は、その一部(撮像電気信号→非圧縮映像信号)を子装置で行い、残りの一部(非圧縮映像信号→圧縮映像信号)を親装置で行うことになる。
【0040】
子装置と親装置との間の信号をやり取りは、無線又は有線の通信によって行うことができる。
【0041】
親装置の通信手段1Cとしては、無線又は有線のLANルーターを使用することができる。
【0042】
子装置と端末装置との対応付けは、各子装置及び各端末装置に対してIPアドレスを与えた上で、子装置から映像信号を送信する際には、対応付けられるべき端末装置のIPアドレスを宛先IPアドレスとして指定し、端末装置から表示範囲設定信号を送信する際には、対応付けられるべき子装置のIPアドレスを送信先IPアドレスとして指定することによって、実現できる。
【0043】
なお、子装置と端末装置との対応付けは、恒常的なものである必要はなく、一時的なものであってよい。また、厳密に1対1で対応する必要もない。例えば、子装置1〜3が存在し、端末装置A〜Fが存在する場合、以下で例示するように、対応付けが変化してもよい。
[時刻T1〜T2]
子装置1⇔端末装置A、子装置2⇔端末装置B、子装置3⇔端末装置C
[時刻T3〜T4]
子装置1⇔端末装置D、子装置2⇔端末装置E、子装置3⇔(対応付けられる端末装置はない)
[時刻T5〜T6]
子装置1⇔端末装置A、子装置2⇔端末装置F、子装置3⇔端末装置D
【0044】
また、子装置からの映像信号を複数の端末装置で受信し、映像信号が担う映像情報に基づく映像を各々の映像表示手段で表示する構成とすることができる。ただし、その場合には、そのうちの一つの端末装置だけから表示範囲設定信号を送信できるような構成とする必要がある。
【0045】
なお、子装置と端末装置との間で信号のやり取りを親装置又は「親装置及び中継装置」を介して行う際、親装置及び/又は中継装置において信号変換処理を行ってもよい。したがって、本明細書及び特許請求の範囲において、「〜信号を『公衆ネットワーク及び前記親装置』を介して受信」又は「〜信号を『公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置』を介して受信」という場合、親装置及び/又は中継装置において信号変換処理を行う構成も含む。
【0046】
特に、「映像信号を、『公衆ネットワーク及び前記親装置』を介して受信」又は「映像信号を、『公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置』を介して受信」という場合、子装置が非圧縮映像信号を親装置に送信し、親装置が、受信した非圧縮映像信号を圧縮映像信号に変換した上で、中継装置又は公衆ネットワークに送信する構成も含む。
【0047】
また、特に、「『公衆ネットワーク及び前記親装置』を介して受信した表示範囲設定信号」又は「『公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置』を介して受信した表示範囲設定信号」という場合、端末装置が、表示範囲設定一次信号(例えば、表示中心設定信号と表示幅設定信号とから構成される)を親装置に送信し、親装置が、受信した表示範囲設定一次信号を表示範囲設定二次信号に変換した上で子装置に送信する構成も含む。
【0048】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
7の様態は、第5又は第6の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記子装置は、前記撮像手段が同一の視座から撮像する場合でも、表示範囲が異なる映像信号を生成する機能を有する、
ように構成した。
【0049】
本発明の第7の様態において、子装置は、撮像手段を3ウェイ雲台の上に設置し、3ウェイ雲台を3つの回転軸のまわりに回転させることで、撮像装置の前後・左右のティルト及びパンを実現する構成とすることができる。
【0050】
また、子装置は、撮像手段を自由雲台の上に設置し、自由雲台のボールジョイントを回転させることによって、撮像装置の視線を設定する構成とすることができる。
【0051】
また、子装置は、撮像手段にズーム機能を有せしめた上で、ズームを変化させることによって撮像手段の撮像範囲を変化させる構成とすることができる。また、撮像手段を反天周カメラや全天周カメラなどの広角カメラによって構成し、広角カメラからの撮像電気信号から一部の撮像範囲の撮像電気信号を切り出し、切り出した撮像電気信号を映像信号に変換する構成や、広角カメラからの撮像電気信号を映像信号に変換した後、変換した映像信号から一部の表示範囲の映像信号を切り出す構成とすることができる。
【0052】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
8の様態は、第5の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記子装置は、「軌道上、移動面上又は空間中の移動」を含む運動(以下「運動」と略記する)を行うための手段(以下「運動手段」と略記する)を備え、
前記端末装置は、運動制御信号生成手段を備え、該運動制御信号生成手段で生成した運動制御信号を公衆ネットワークに送信する機能を有し、
前記子装置は、自身に対応付けられた前記端末装置の前記運動制御信号生成手段で生成され、公衆ネットワークを介して又は「公衆ネットワーク及び前記親装置」を介して受信した運動制御信号が担う運動制御情報に基づいて運動を行う機能を有する、
ように構成した。
【0053】
本発明の第8の様態において、子装置と端末装置との間の信号のやり取りは、以下のケースが可能である。
[ケースI]
映像信号:子装置→親装置→公衆ネットワーク→端末装置
運動制御信号:子装置←親装置←公衆ネットワーク←端末装置
[ケースII]
映像信号:子装置→公衆ネットワーク→端末装置
運動制御信号:子装置←親装置←公衆ネットワーク←端末装置
[ケースIII]
映像信号:子装置→親装置→公衆ネットワーク→端末装置
運動制御信号:子装置←公衆ネットワーク←端末装置
【0054】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
9の様態は、第6の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記子装置は、「軌道上、移動面上又は空間中の移動」を含む運動(以下「運動」と略記する)を行うための手段(以下「運動手段」と略記する)を備え、
前記端末装置は、運動制御信号生成手段を備え、該運動制御信号生成手段で生成した運動制御信号を公衆ネットワークに送信する機能を有し、
前記子装置は、自身に対応付けられた前記端末装置の前記運動制御信号生成手段で生成され、「公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置」を介して受信した運動制御信号が担う運動制御情報に基づいて運動を行う機能を有する、
ように構成した。
【0055】
本発明の第8及び第9の様態において、子装置は、自身に対応付けられた端末装置の運動制御信号生成手段が生成する運動制御信号が担う運動制御情報に基づいて運動を行うことにより、撮像手段の視座が設定され、その結果として撮像手段の撮像範囲を自ずと定めることができる。したがって、子装置の運動制御信号は、本発明の第1乃至第5の発明における表示範囲設定信号の一種又は一部であり、子装置の運動制御信号生成手段は、本発明の第1乃至第7の様態における表示範囲設定信号生成手段の一種又は一部である。
【0056】
子装置の運動手段は、親装置の内部又は親装置の外部に設けられた軌道上を移動する構成、親装置の内部又は親装置の外部に設けられた移動面上を移動する構成、及び、親装置の内部又は親装置の外部の一定範囲内の空間中に浮遊して移動する構成から選択する、又は、前記の構成を組み合わせた構成とすることができる。また、それらの構成に、子装置の回転軸又は回転中心のまわりの回転運動を行う構成を組み合わせた構成とすることができる。
【0057】
なお、空間中に浮遊して移動する構成を採用する場合には、子装置の運動手段としては、ヘリコプターやプロペラ機などで使用されるような回転翼型の推進装置や、ジェット機やロケットなどで使用される噴流型の推進装置を使用することができる。
【0058】
また、子装置が親装置の外部の空間中に浮遊して移動できる構成とした場合には、子装置が親装置の一定範囲外に逸脱しないように、子装置と親装置とをワイヤやロープなどの係留手段によって係留することが好ましい。特に、宇宙空間や海中のように、浮力があったり、重力が働かなかったりする状況下では、特段の推進装置が用いなくても、係留手段を緩めたり、引っ張ったりすることで、子装置は空間中に浮遊して移動することができる。この場合、ワイヤやロープなどの係留手段が子装置の運動手段に該当する。なお、子装置と親装置が有線で通信する場合には、該通信用のケーブルを、前記係留手段として兼用することができる。
【0059】
端末装置の運動制御信号生成手段としては、1つ又は複数のレバーを操作することによって、前後への直進、左右への曲進、上昇、下降等の運動を制御するジョイスティックコントローラを使用することができる。その場合には、比例制御されるプロポ型ジョイスティックコントローラを使用することが好ましい。
【0060】
また、端末装置の運動制御信号生成手段は、利用者の身体の位置や動きを検知して運動制御信号を生成する構成とすることができる。
【0061】
特に、子装置が、「軌道上、移動面上又は空間中の移動」(以下「移動運動」と略記する)に加えて、自身の回転軸又は回転中心のまわりの回転運動を行うことができる構成の場合には、端末装置の運動制御信号生成手段として、前記ジョイスティックコントローラによって移動運動を制御する信号(以下「移動運動制御信号」と略記する)を生成し、利用者の頭部の動きを検知して回転運動を制御する信号(以下「回転運動制御信号」と略記する)を生成する構成とすることができる。そして、その場合には、端末装置が、それらの信号が担う情報に基づいて二次的な運動制御信号を生成し、公衆ネットワークに送信してもよいし、現地システムがそれらの信号を受信し、受信した信号が担う情報に基づいて映像信号の表示範囲を定めてもよい。特に、後者の場合、端末装置から送信される運動制御信号は、移動運動制御信号と回転運動制御信号とから構成されることになる。
【0062】
なお、特に、端末装置の映像表示手段がHMDである場合には、HMDに加速度センサーや方位センサーを内蔵又は付属させ、それらのセンサーによって利用者の頭部の動きを検知する構成とすることができる。
【0063】
なお、子装置と端末装置との間で信号のやり取りを親装置又は「親装置及び中継装置」を介して行う際、親装置及び/又は中継装置において信号変換処理を行ってもよい。したがって、本明細書及び特許請求の範囲において、「〜信号を『公衆ネットワーク及び前記親装置』を介して受信」又は「〜信号を『公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置』を介して受信」という場合、親装置及び/又は中継装置において信号変換処理を行う構成も含む。
【0064】
特に、「『公衆ネットワーク及び前記親装置』を介して受信した運動制御信号」又は「『公衆ネットワーク、前記中継装置及び前記親装置』を介して受信した運動制御信号」という場合、端末装置が、運動制御一次信号(例えば、移動運動制御信号と回転運動制御信号とから構成される)を親装置に送信し、親装置が、受信した運動制御一次信号を運動制御二次信号に変換した上で子装置に送信する構成も含む。
【0065】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
10の様態は、第8又は第9の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記親装置は、前記運動制御信号が担う運動制御情報に基づかずに、前記子装置の運動を制御する独自の信号(以下「現地運動制御信号」と略記する)を生成し、前記子装置に送信する機能を有する、
ように構成した。
【0066】
本発明の第10の様態において、親装置は、子装置から受信した映像信号が担う映像情報に基づいて自動的に又はマニュアル操作によって現地運動制御信号を生成する構成とすることができる。
【0067】
また、子装置は、「自身と親装置との位置関係」及び/又は「他の子装置を含む障害物との接近状況又は接触状況」を検知する接近検知手段を備え、該接近検知手段で検出した結果を親装置に送信する機能を有するともに、親装置は、受信した結果に基づいて自動的に又はマニュアル操作によって現地運動制御信号を生成する構成とすることができる。
【0068】
なお、子装置が、運動制御信号を、親装置を介さず、公衆ネットワーク又は「公衆ネットワーク及び前記中継装置」を介して受信する場合(上記の[ケースIII]の場合)、子装置は、運動制御信号と現地運動制御信号の双方を受信することになるが、その場合には、子装置の運動は、現地運動制御信号によって優先的に制御される構成とすることが好ましい。
【0069】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
11の様態は、第8乃至第10の様態のいずれか一つ
の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記子装置は、前記運動制御信号が担う運動制御情報と前記現地運動制御情報が担う運動制御情報に基づかずに、自律的に運動を行う機能を有する、
ように構成した。
【0070】
本発明の第11の様態において、子装置は、撮像手段が撮像した結果に基づいて、運動手段を自律的に制御する構成とすることができる。
【0071】
また、子装置は、「自身と親装置との位置関係」及び/又は「他の子装置を含む障害物との接近状況又は接触状況」を検知する接近検知手段を備えるとともに、該接近検知手段の検出結果の情報に基づいて、運動手段を自律的に制御する構成とすることができる。
【0072】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
12の様態は、第1乃至11のいずれか一つの様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記現地システムは、現地システムの周囲の音声を集音して音声信号を生成する音声信号生成手段を備え、
前記端末装置は、
放音手段を備え;
現地システムの音声信号生成手段が生成した音声信号を、公衆ネットワーク又は「公衆ネットワーク及び中継装置」を介して受信する機能と;
前記受信した音声信号が担う音声情報に基づいて音声を放出する機能と;
を有する、
ように構成した。
【0073】
本発明の第12の様態において、現地システムの音声信号生成手段を複数のマイクロフォンで構成することにより、ステレオ音声信号を送信するようにすることができる。そして、その場合には、端末装置は、左右の放音部から音声を放出構成とすることが好ましい。
【0074】
本発明の第12の様態において、現地システムは、MPEG規格によって圧縮符号化した映像・音声信号を送信する構成とすることで、映像(ビデオ)情報と音声(オーディオ)情報を一体的に扱うことができる。
【0075】
端末装置は、公衆ネットワーク又は「公衆ネットワーク及び前記中継装置」を介して受信した音声信号が担う音声情報に基づいて音声を出力する、スピーカなどの放音手段を備えることが好ましい。
【0076】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
13の様態は、第1乃至12のいずれか一つの様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記現地システムは可搬型である、
ように構成した。
【0077】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
14の様態は、第13の様態のライブ映像配信システムにおいて、
前記親装置は長距離移動手段を備える、
ように構成した。
【0078】
本発明の第14の様態において、親装置の長距離移動手段としては、自動車、船舶、航空機、潜水船、宇宙船等の汎用的な長距離移動手段を、必要に応じて改造した上で、使用することができる。また、移動に際しては、親装置に運転員が乗ってマニュアル操作で運転することも、親装置に運転員が乗らずにマニュアル操作で運転することも、親装置が自律的に移動することも可能である。
【0079】
上記目的を達成するために、ライブ映像配信システムに係る本発明の第
15の様態は、第1乃至第14のいずれか一つの様態のライブ映像配信システムを用いたライブ映像マルチ配信システムであって、
互いに離れた場所に設置された複数の前記現地システムと、
複数の前記端末装置と、
から構成され、
前記端末装置は、現地システムを選択する手段を備える、
ように構成した。