特許第6362252号(P6362252)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6362252
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】鉛蓄電池の充放電装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/44 20060101AFI20180712BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20180712BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20180712BHJP
   H01M 10/12 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
   H01M10/44 P
   H02J7/00 B
   H02J7/10 H
   H02J7/10 K
   H01M10/12 M
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-54093(P2014-54093)
(22)【出願日】2014年3月17日
(65)【公開番号】特開2015-176829(P2015-176829A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2017年3月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】301050924
【氏名又は名称】株式会社ハウステック
(73)【特許権者】
【識別番号】504237050
【氏名又は名称】独立行政法人国立高等専門学校機構
(73)【特許権者】
【識別番号】312017086
【氏名又は名称】トリニティJapan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 弥志雄
(72)【発明者】
【氏名】高田 賢治
(72)【発明者】
【氏名】水本 巌
(72)【発明者】
【氏名】山本 桂一郎
(72)【発明者】
【氏名】小熊 博
(72)【発明者】
【氏名】能村 正治
(72)【発明者】
【氏名】和泉 清
【審査官】 猪瀬 隆広
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−327737(JP,A)
【文献】 特開2007−213843(JP,A)
【文献】 特開2004−134139(JP,A)
【文献】 特開2012−105492(JP,A)
【文献】 特開2007−242332(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0285357(US,A1)
【文献】 特表2003−505997(JP,A)
【文献】 特開平11−307134(JP,A)
【文献】 特開2009−016324(JP,A)
【文献】 特開2002−305038(JP,A)
【文献】 特開2003−189498(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0031932(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00− 7/12
H02J 7/34− 7/36
H01M 10/12
H01M 10/42−10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉛蓄電池の容量を回復するための機能回復動作と、前記鉛蓄電池を満充電するための充電動作を行う鉛蓄電池の充放電装置であって、
前記鉛蓄電池を充電する充電部と、
前記鉛蓄電池を放電する放電部と、
前記充電部と前記放電部とを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記機能回復動作として、前記鉛蓄電池の容量に応じた電流で分単位の充電を行った後、前記充電を停止し、前記鉛蓄電池の容量に応じた分単位の待機状態とする操作を繰り返し複数回行い、続いて、前記鉛蓄電池の容量に応じた電流で分単位の放電を行った後、前記放電を停止し、前記鉛蓄電池の容量に応じた分単位の待機状態とするプロセスを1サイクルとして、該サイクルを複数回繰り返し行い、
次いで前記制御部は、充電動作として、充電電流を検出しながら前記鉛蓄電池の容量に応じた前記機能回復動作時の充電電流と同じ電流で分単位の定電流充電を行った後、前記鉛蓄電池の容量に応じた分単位の待機状態とする処理を1サイクルとして複数サイクル繰り返し、先の定電流充電時に鉛蓄電池の端子電圧が満充電電圧に達すると満充電電圧で定電圧充電を行い、検出している充電電流が一定値以下になると充電終了と判断して充電終了とする鉛蓄電池の充放電装置。
【請求項2】
前記制御部は前記充電電流が2Aを超える場合は満充電に達していないと判断し、前記充電電流が2A以下となった場合に満充電と判断して充電終了とする請求項1に記載の鉛蓄電池の充放電装置。
【請求項3】
前記充電の電流は、0.07C以上0.25C以下であり、前記放電の電流は、0.14C以上0.4C以下であり、分単位の充電時間と放電時間との各々は、少なくとも1分以上である請求項1又は請求項2に記載の鉛蓄電池の充放電装置。
【請求項4】
分単位の待機状態は、少なくとも1分以上である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の鉛蓄電池の充放電装置。
【請求項5】
2つの鉛蓄電池が接続された鉛蓄電池の充放電装置であって、
前記制御部は、一方の鉛蓄電池の待機状態の時に、他方の鉛蓄電池の放電又は充電を行うように制御する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の鉛蓄電池の充放電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池の充放電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池の性能を低下させる要因の一つとして、鉛蓄電池の正電極、負電極に発生するサルフェーション(硫酸塩被膜:PbSO)が知られている。サルフェーションは、鉛蓄電池を放電する際に、希硫酸電解質溶液と、正極(酸化鉛電極)と負極(鉛電極)が電気化学反応を起こすことによって両電極上に形成される。そして、正極及び負極の表面が、サルフェーションによって被膜に覆われることによって、各電極と電解質溶液との間で生じる所期の電気化学反応が阻害され、鉛蓄電池の充電性能及び放電性能が低下してしまう。
【0003】
サルフェーションに起因して低下した鉛蓄電池の性能を回復させる技術として、鉛蓄電池に対して、パルス電流を印加する技術が知られている(特許文献1を参照)。特許文献1に記載された技術では、微小なパルス電流を印加することによって、被膜の表層部に電荷が集中し、サルフェーションが電気分解される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3902212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、微小なパルス電流を印加しているため、サルフェーションの電気分解により除去される領域は、鉛あるいは被膜表面の浅い部分のサルフェーションに終始してしまう。よって、鉛蓄電池の性能低下の抑制効果は得られないおそれがある。
【0006】
この課題を解決するために、大電流のパルス電流を印加する方法が提案されている。しかし、この方法では、電極とその表面との間に電撃ショックが加えられるため、サルフェーションの多くが電極下部に落下してしまい、あるいは、溶解せずに電解液中に浮遊した状態となり、電池の放電時には再び電極板に皮膜が付着してしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、鉛蓄電池を充放電する鉛蓄電池の充放電装置において、電撃ショックを加えずに、パルス電流を印加することなく鉛蓄電池のサルフェーションを除去することができる鉛蓄電池の充放電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、鉛蓄電池の容量を回復するための機能回復動作と、前記鉛蓄電池を満充電するための充電動作を行う鉛蓄電池の充放電装置であって、前記鉛蓄電池を充電する充電部と、前記鉛蓄電池を放電する放電部と、前記充電部と前記放電部とを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記機能回復動作として、前記鉛蓄電池の容量に応じた電流で分単位の充電を行った後、前記充電を停止し、前記鉛蓄電池の容量に応じた分単位の待機状態とする操作を繰り返し複数回行い、続いて、前記鉛蓄電池の容量に応じた電流で分単位の放電を行った後、前記放電を停止し、前記鉛蓄電池の容量に応じた分単位の待機状態とするプロセスを1サイクルとして、該サイクルを複数回繰り返し行い、次いで前記制御部は、充電動作として、充電電流を検出しながら前記鉛蓄電池の容量に応じた前記機能回復動作時の充電電流と同じ電流で分単位の定電流充電を行った後、前記鉛蓄電池の容量に応じた分単位の待機状態とする処理を1サイクルとして複数サイクル繰り返し、先の定電流充電時に鉛蓄電池の端子電圧が満充電電圧に達すると満充電電圧で定電圧充電を行い、検出している充電電流が一定値以下になると充電終了と判断して充電終了とする鉛蓄電池の充放電装置である。
また、本発明の一態様によれば、前記制御部は前記充電電流が2Aを超える場合は満充電に達していないと判断し、前記充電電流が2A以下となった場合に満充電と判断して充電終了とする鉛蓄電池の充放電装置である。


【0009】
また、本発明の一態様は、上述した鉛蓄電池の充放電装置であって、前記充電の電流は、0.07C以上0.25C以下であり、前記放電の電流は、0.14C以上0.4C以下であり、分単位の充電時間と放電時間との各々は、少なくとも1分以上である。
【0010】
また、本発明の一態様は、上述した鉛蓄電池の充放電装置であって、分単位の待機状態は、少なくとも1分以上である。
【0011】
また、本発明の一態様は、上述した鉛蓄電池の充放電装置であって、2つの鉛蓄電池が接続された鉛蓄電池の充放電装置であって、前記制御部は、一方の鉛蓄電池の待機状態の時に、他方の鉛蓄電池の放電又は充電を行うように制御する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、鉛蓄電池を充放電する鉛蓄電池の充放電装置において、電撃ショックを加えずに、パルス電流を印加することなく鉛蓄電池のサルフェーションを除去することができ、機能回復効果を得ることができる鉛蓄電池の充放電装置を提供できる
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態における充放電装置の外観を示す概略図である。
図2】本発明の実施形態における充放電装置の内部回路を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態における充放電装置の制御部の動作を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態における充放電装置の機能回復動作を説明するタイムチャートである。
図5】鉛蓄電池の容量に応じた機能回復動作の電流・時間の設定値のテーブルを示す図である。
図6】通常充電方法と本発明の充電方法との機能回復効果の比較を示すグラフである。
図7】本発明の実施例の充放電装置の2台動作の主要部を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態における鉛蓄電池の充放電装置(以下、「充放電装置」という。)について説明する。
まず、本実施形態の概要について説明する。
充放電装置は、出力端子が鉛蓄電池に接続されている。充放電装置は、鉛蓄電池を充電するための充電部と、鉛蓄電池を放電するための放電部と、充電部及び放電部を制御するための制御部と、商用電源から直流を生成する直流電源回路とを備える。
また、充放電装置は、電源入/切スイッチ、充電や放電状態を示す出力表示部、外部モニターや記憶素子を接続する外部出力部などを適宜設けることができる。
【0015】
直流電源回路は、充放電装置の駆動電源と充電部と放電部とに電圧を出力する。
充電部は、充電電流及び充電電圧を鉛蓄電池に出力する充電用電源と、鉛蓄電池の充電電流を検出する電流検出器と、充電用電源をオン/オフするための充電スイッチング回路とで構成されている。また、充電部は、制御部からの信号に基づいて運転される。
【0016】
充電スイッチング回路は、直流電源回路から鉛蓄電池へ供給される充電電流をオンまたはオフするための回路である。例えば、充電スイッチング回路は、充電用リレーと、充電用リレーの駆動回路をオン/オフするFET(Field effect transistor:電界効果トランジスタ)とで構成されている。充電スイッチング回路は、制御部からの信号に基づいて、FETのゲート端子への通電のオン/オフによって充電用リレーを駆動する。なお、充電電流をオン/オフする手段は、この方式の限りではない。また、充電スイッチング回路は、充電用リレーを含まない構成にしてもよい。
【0017】
放電部は、放電装置としての電子負荷装置と、放電電流を検出する電流検出器と、放電電流をオン/オフするための放電スイッチング回路とで構成されている。放電部は、制御部からの信号に基づいて運転される。
【0018】
電子負荷装置は、放電負荷として作動するとともに、制御部からの信号に基づき、放電電流の調整装置として用いる。
【0019】
放電スイッチング回路は、鉛蓄電池から電子負荷装置へ供給される放電電流をオン/オフするための回路である。例えば、放電スイッチング回路は、放電用リレーと、放電用リレーの駆動回路とをオン/オフするFETで構成されている。放電スイッチング回路は、制御部からの信号に基づいてFETのゲート端子への通電をオン/オフすることによって、放電用リレーを駆動する。なお、放電電流をオン/オフする手段は、この限りではない。また、放電スイッチング回路は、放電用リレーを含まない構成にしてもよい。
【0020】
制御部は、例えば、所定の動作をプラグラムされたマイコンであって、充電、放電、待機といった動作を組み合せながら、機能回復動作や充電動作を実行する。ここで、機能回復動作とは、鉛蓄電池の容量を回復する動作である。充電動作とは、鉛蓄電池を満充電する動作である。
充電に関しては、制御部は、直流電源を制御し、所定の電流及び電圧を生成する。また、制御部は、FETを制御し、リレーを連続または所定間隔で動作させ、電流検出によって充電動作を確認する。また、制御部は、鉛蓄電池の端子電圧を検出して、充電動作全体の制御を行うことができる。
【0021】
放電に関しては、制御部は、電子負荷装置を制御し、所定の電流及び電圧を生成する。また、制御部は、FETを制御し、リレーを連続または所定間隔で動作させ、電流検出によって放電動作を確認する。また、制御部は、鉛蓄電池の端子電圧を検出して、放電動作全体の制御を行うことができる。
なお、制御部は、待機状態の設定や、充放電の繰り返し回数といった充放電全体の制御を行うことができる。
【0022】
鉛蓄電池は、その容量によって、必要な充放電電流量が異なるので、充放電電流値は一般的に充放電率Cで表記される。ここでCとは、鉛蓄電池の定格容量を1時間で充電または放電するのに相当する電流の大きさを表し、nC=充放電電流(A)÷定格容量(Ah)で表される。すなわち、nの値が小さいほど、小電流の充放電を意味する。
【0023】
次に本実施形態における効果について説明する。
<従来の充放電装置>
まず、従来の充放電装置の充放電について説明する。
鉛蓄電池に充電する場合、従来の充放電装置は、普通充電として、電流値0.1C程度で約12時間かけて満充電まで実施することが多い。また、充放電装置は、緊急対応の急速充電として、30分間を限度に、1C程度で鉛蓄電池に充電するが、鉛蓄電池自体を痛める恐れがあるため、満充電までは充電しない。
【0024】
一方、鉛蓄電池を放電する場合、充放電装置は、一般的に0.05C〜3C程度の電流で鉛蓄電池を放電する。これは、鉛蓄電池が短時間の大電流放電や、長時間の緩やかな放電にも比較的安定した性能を持つためである。
しかし、鉛蓄電池は、完全放電すると、電極板表面にサルフェーションが発生しやすくなる。よって、電極板表面がサルフェーションによって被膜に覆われ、充放電装置は、鉛蓄電池に十分な充放電ができなくなる。この現象が進行すると、鉛蓄電池は、使用に耐えなくなる。そのため、充放電装置は、過放電を避けて、鉛蓄電池の放電後すぐに鉛蓄電池に充電を行う。このように、充放電装置は、常に鉛蓄電池の容量を満たしておくことで、電極板表面にサルフェーションが発生するのを抑制している。
【0025】
次に、従来の充放電装置のサルフェーションに起因して低下した鉛蓄電池の性能を回復させる方法について説明する。
一般的に、サルフェーションに起因して低下した鉛蓄電池の性能を回復するには、電極に付着したサルフェーションを強制的に電気分解し硫酸に戻すことで、サルフェーションを除去する必要がある。
【0026】
その方法の一つとして、高周波パルス電圧刺激によるPbSO(サルフェーション)のイオン化がある。これは、充放電装置が鉛蓄電池にμ秒単位の高周波短パルスで20V近くの電圧を繰り返し印加するものである。しかし、電極をコンデンサと考えると、電極が刺激される時間が短いため、電極における化学反応は電極の浅い部分に終始してしまい、結果的にPbSOのイオン化にはほとんど影響を及ぼさない可能性がある。
【0027】
<本発明の充放電装置>
次に、本実施形態の充放電装置の充放電について説明する。
鉛蓄電池に充電する場合、本発明の実施形態における充放電装置は、定電流による充電と充電の間断とを繰り返し行う間断充電方式で充電を行う。特に、機能回復動作として、充放電装置は、充放電電流値を比較的大電流に設定し、分単位の充放電のサイクルを行うことで、鉛蓄電池の電極を刺激する。
さらに、充電と放電との間の待機状態を分単位にすることで、充放電装置は、サルフェーションを抑制することができる。つまり、本発明の実施形態における充放電装置は、比較的大電流の定電流で充放電を行うことにより、電極上の活物質の深部から活物質を取り出すことができる。また、本発明の実施形態における充放電装置は、充電と放電と間に分単位の「間」を設けることで、鉛蓄電池の電極の化学反応を確実に行うことができる。
【0028】
なお、上述した比較的大電流の充放電の定電流値は、鉛蓄電池の容量に応じて適宜設定される。ただし、分単位レベルの充電の場合、充放電の電流値が0.07C未満では十分に電極が刺激されない。また、充放電の電流値が0.25Cを超えると鉛蓄電池の破壊につながる恐れがある。よって、鉛蓄電池を充電する場合は、充放電の電流値を0.07C〜0.25Cに設定することが望ましい。
【0029】
また、分単位レベルの放電の場合、充放電電流値が0.14C未満では十分に電極が刺激されない。また、充放電の電流値が0.4Cを超えると鉛蓄電池の破壊につながる恐れがある。よって、鉛蓄電池を放電する場合は、充放電の電流値を0.14C〜0.4Cに設定することが望ましい。
ここで、充放電の分単位と待機状態の分単位とは、1分以上のことをいう。また、充放電の分単位の時間と待機状態の分単位の時間とは、鉛蓄電池の状態に応じて、適宜設定される。
【0030】
また、分単位の待機状態を設けることで、充放電装置は、2つの鉛蓄電池の各々に接続された場合、2つの鉛蓄電池に対して交互に充放電を行うとともに、予め決められた時間内に充放電を行うことができる。例えば、充放電装置は、一方の鉛蓄電池に充電し、その後の待機状態中に、他方の鉛蓄電池に充電する。また、充放電装置は、他方の鉛蓄電池への充電後の待機時間中に、再び一方の鉛蓄電池の充電をする。よって、充放電装置は、予め決められた時間内に、2つの鉛蓄電池の機能回復の作業を実施することができる。
なお、本発明の充放電装置は、機能回復動作の後に、鉛蓄電池を満充電にするための充電動作を行うことができる。また、本発明の充放電装置の充電動作は、充電時の電流値を確認しながら定電圧を連続して印加する方法や、充電時の電流値を確認しながら、通電と待機を繰り返す方法を用いることができる。
【0031】
次に、本実施形態の具体例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態における充放電装置1の外観を示す概略図である。
図1に示すように、充放電装置1は、外観構成として、電源スイッチ2と、充電入/切スイッチ3と、鉛蓄電池10が接続される出力端子4と、充電時間と間隔と回数と電流と電圧とを設定する充電操作部5と、放電時間と間隔と回数と電流と電圧とを設定する放電操作部6と、待機時間と間隔と回数とを設定する待機操作部7と、充電と放電と待機との運転状態を表示する表示部8とを備えている。また、充放電装置1は、電源コード9を通じて、商用電源から電圧が供給される。
充電入/切スイッチ3は、充電入3aと充電切スイッチ3bとを備えている。また、出力端子4は、出力端子4aと出力端子4bとを備えている。
【0032】
充放電装置1は、鉛蓄電池10aに出力端子4aを介して接続されている。また、充放電装置1は、鉛蓄電池10bに出力端子4bを介して接続されている。よって、充放電装置1は、1台で2台の鉛蓄電池(鉛蓄電池10a、鉛蓄電池10b)に充放電を行う。
【0033】
次に、充放電装置1の内部回路について説明する。充放電装置1の内部回路は、制御基板11に設けられている。
図2は、本発明の実施形態における充放電装置の内部回路を示すブロック図である。
図2に示すように、充放電装置1の内部回路は、定電流直流電源12と、充電スイッチング回路13と、充電用リレー14と、電子負荷装置15と、放電スイッチング回路16と、放電用リレー17と、図示しないマイコンと、図示しない直流電源回路とを備える。
なお、定電流直流電源12は、直流電源回路から供給される直流電源である。
【0034】
制御部であるマイコンは、操作部の設定に基づいて充電スイッチング回路13と放電スイッチング回路16とを制御することで、上述した充放電と待機運転とを行う。
鉛蓄電池10は、出力端子4に接続され、充放電装置1により制御基板11を通じて充放電が制御される。
【0035】
本発明の実施形態における充放電装置に接続される鉛蓄電池として、5時間率放電容量28Ah、公称電圧12Vの鉛蓄電池(株)ジーエス・ユアサコーポレーション製エコ.アールECT−40B19Rを使用した。また、鉛蓄電池の状態を以下の方法で評価した。
<評価方法>
鉛蓄電池の状態の評価は、(1)一連の充電動作後、連続放電し、終止電圧として10.2Vに低下するまでの時間(以下、「放電可能時間」という。)を測定する。(2)自動車のエンジン始動性能を示す尺度であるCCA(Cold Cranking Ampere)を測定した。測定にはCCAメーター(MIDTRONICS社製PBT−200)を使用した。
<比較例1>
新品の鉛蓄電池Aの放電可能時間は130分、CCAは310であった。
<比較例2>
実使用された鉛蓄電池Bを評価したところ、放電可能時間は40分、CCAは285であり、Aに対して時間は31%、CCAは92%に低下していた。
<比較例3>
実使用された別の鉛蓄電池Cを評価したところ、放電可能時間は45分、CCAは22
0であり、Aに対して時間は35%、CCAは71%に大幅に低下していた。
【0036】
次に、本発明の充放電装置1の機能回復動作と充電動作について説明する。なお、機能回復動作と充電動作を行うにあたり、電源スイッチと、充電入/切スイッチと、充電操作部と、放電操作部と、待機操作部と、表示部とを適宜操作する。しかし、本実施形態において、これらの操作方法に関する説明は省略する。
【0037】
図3は、本発明の実施形態における充放電装置の制御部の動作を示すフローチャートである。まず、充放電装置1は、機能回復可否処理を行う。
ステップS1において、充放電装置1は、定電圧18V、定電流5Aで鉛蓄電池10に5分間の充電を行う。
【0038】
制御部は、ステップS2とステップS3において、鉛蓄電池10に充電を開始してから30秒経過した時点で機能回復が可能な鉛蓄電池かどうかを判定する。
ステップS2において、制御部は、出力端子4の端子電圧を検出し、検出した端子電圧の上昇率が10%以下か否かを判定する。制御部は、検出した端子電圧の上昇率が10%以下である場合(ステップS2:YES)、ステップS3に進む。一方、制御部は、検出した端子電圧の上昇率が10%を超える場合(ステップS2:NO)、機能回復不可能である鉛蓄電池であると判定し、ステップS4に進む。
【0039】
ステップS3において、制御部は、出力端子4の端子電圧が12V以下か否かを判定する。制御部は、出力端子4の端子電圧が12V以下である場合(ステップS3:YES)、機能回復可能である鉛蓄電池であると判定し、ステップS7に進む。一方、制御部は、出力端子4の端子電圧が12Vを超える場合(ステップS3:NO)、機能回復不可能である鉛蓄電池であると判定し、ステップS4に進む。
【0040】
ステップS4において、制御部は、出力端子4の端子電圧の上昇率や出力端子4の端子電圧が高く機能回復不可能であるため、表示部8などに警告を発し、ステップS5に進む。
ステップS5において、制御部は、鉛蓄電池10の充電動作を停止する。このように、出力端子4の端子電圧の上昇率や出力端子4の端子電圧が高すぎることは、鉛蓄電池の電極の活物質が有効に還元されていないことを意味する。すなわち鉛蓄電池は、劣化が著しく、機能回復不可能であると判定される。
【0041】
次に、制御部は、機能回復動作に移行する。
ステップS6において、制御部は、充電判定回数nを0(ゼロ)に設定する。ここで、充電判定回数nは、機能回復動作において鉛蓄電池に充電を行った回数を示す。なお、充電判定回数nの初期値は、0(ゼロ)である。
ステップS7において、制御部は、定電流5A(0.18C)で5分間鉛蓄電池に充電を行い、ステップS8に進む。
ステップS8において、制御部は、3分間鉛蓄電の充電を停止し、ステップS9に進む。
【0042】
ステップS9において、制御部は、充電判定回数nを1インクリメントする。制御部は、充電判定回数nを1インクリメントした後、ステップS10に進む。
ステップS10において、制御部は、充電判定回数nが5以上か否かを判定する。制御部は、充電判定回数nが5以上である場合(ステップS10:YES)、ステップS11に進む。一方、制御部は、充電判定回数nが5未満である場合(ステップS10:NO)、ステップS7に進む。
【0043】
ステップS11において、制御部は、定電流10A(0.36C)で1分間鉛蓄電池を放電し、ステップS12に進む。
ステップS12において、制御部は、3分間鉛蓄電の放電を停止し、ステップS13に進む。
【0044】
ステップS13において、制御部は、放電判定回数mを1インクリメントする。ここで、充電判定回数mは、機能回復動作において鉛蓄電池に放電を行った回数を示す。なお、放電判定回数mの初期値は、0(ゼロ)である。制御部は、放電判定回数mを1インクリメントした後、ステップS14に進む。
【0045】
ステップS14において、制御部は、放電判定回数mが5以上か否かを判定する。制御部は、放電判定回数mが5以上である場合(ステップS14:YES)、ステップS15に進む。一方、制御部は、放電判定回数mが5未満である場合(ステップS14:NO)、ステップS6に進む。
【0046】
図4は、本発明の実施形態における充放電装置の機能回復動作を説明するタイムチャートである。図4に示すように、横軸が時間(分)を示し、縦軸が充電電流(A)を示す。
図4に示すように、制御部は、機能回復動作において、定電流5A(0.18C)で5分間充電し、その後、3分間充電を停止する充電処理を5回行う。また、制御部は、充電処理を5回行った後、定電流10A(0.36C)で1分間放電し、その後、3分間放電を停止する放電処理を1回行う。制御部は、5回充電処理を行うことと、1回放電処理を行うこととを1サイクルとして、5サイクル繰り返す。
【0047】
なお、機能回復動作時において、充電電流値と充電時間と、放電電流値と放電時間と、待機状態の時間とは、鉛蓄電池の容量に応じて、図5に示すように設定できる。
図5は、鉛蓄電池の容量に応じた機能回復動作の電流・時間の設定値のテーブルを示す図である。
【0048】
次に、制御部は、充電動作に移行する。
ステップS15において、制御部は、18V、5Aで5分間の充電を行い、ステップS16に進む。
ステップS16において、制御部は、満充電に達したかどうかを判定する。制御部は、充電電流が2A以下の場合(ステップS16:YES)、満充電に達したと判定し、ステップS17に進む。ここで、2Aとなる充電電流値は、電極の活物質の還元反応が終了する電流値である。一方、制御部は、充電電流が2Aを超える場合(ステップS16:NO)、満充電に達していないと判定し、ステップS18に進む。
【0049】
ステップS17において、制御部は、充電動作を終了する。
ステップS18において、制御部は、鉛蓄電池の充電を3分間停止し、ステップS19に進む。
ステップS19において、制御部は、充電動作判定回数Lを1インクリメントする。ここで、充電動作判定回数Lは、ステップS15の処理及びステップS18の処理を行った回数を示す。なお、充電動作判定回数Lの初期値は、0(ゼロ)である。制御部は、充電動作判定回数Lを1インクリメントした後、ステップS20に進む。
【0050】
ステップS20において、制御部は、充電動作判定回数Lが25以上か否かを判定する。制御部は、充電動作判定回数Lが25以上である場合(ステップS20:YES)、ステップS21に進む。一方、制御部は、充電動作判定回数Lが25未満である場合(ステップS20:NO)、ステップS15に進む。
【0051】
ステップS21において、制御部は、鉛蓄電池の充電エラーとして、表示部などに警告を発し、ステップS22に進む。
ステップS22において、制御部は、充電動作を終了する。
【0052】
このように、充電動作において、制御部は、5分間充電を行い、充電電流が2Aを超える場合は、満充電に達していないと判定し、3分間充電を停止する。制御部は、この5分間充電した後、3分間待機する処理を1サイクルとして、最低でも25サイクル繰り返す。制御部は、上記のサイクルを行っている途中で、充電電流が2A以下に低下した場合は、満充電に達したと判定して、充電動作を停止する。一方、制御部は、上記のサイクルを25回繰り返しても、充電電流が低下しない場合は充電エラーとして警告を発し、充電を停止する。
【0053】
次に、本発明の充放電装置1において、鉛蓄電池Bと鉛蓄電池Cとを用いて機能回復動作と満充電とを行い、放電可能時間とCCAとを鉛蓄電池Aと比較した。
<実施例1>
鉛蓄電池Bを用いて、機能回復動作と満充電とを実施した後、放電可能時間とCCAとを評価した。鉛蓄電池Bは、放電可能時間が120分、CCAが335となり、鉛蓄電池Aに対して時間が92%に、CCAが108%に回復した。
<実施例2>
鉛蓄電池Cを用いて、機能回復動作と満充電とを実施した後、放電可能時間とCCAとを評価した。鉛蓄電池Cは、放電可能時間が65分、CCAが225となり、鉛蓄電池Aに対して放電可能時間が50%、CCAが82%に回復した。これにより、劣化が進行し過ぎた鉛蓄電池であっても、わずかであるが機能回復することがわかる。
【0054】
<通常の充電方法と本発明の充電方法の機能回復効果比較>
次に、通常の充電方法と本発明の充電方法(間断充電方式)との機能回復効果の比較を図6に基づき説明する。
図6は、通常の充電方法と本発明の充電方法との機能回復効果を比較したグラフである。図6に示すように、横軸は、充電と放電と測定とを1サイクルとするサイクル数を示し、縦軸は、放電可能時間(分)を示す。
【0055】
通常の充電方法として、充放電装置は、鉛蓄電池に15Vの定電圧で満充電(完了時電流3A)し、上述した(1)の評価方法同様に連続放電し、放電可能時間を測定した。この充電と放電と測定とを1サイクルとして100サイクル繰り返した。
その結果、図6に示すように、放電可能時間は、当初105分であったが、指数関数的に短くなった。具体的には、20サイクルで放電可能電圧が40分に低下し、40サイクルで放電可能電圧が25分に低下、100サイクルでは放電可能電圧が15分に低下した。これより、通常の充電方法は、機能回復効果が全くないことがわかる。
【0056】
次に、本発明の充電方法として、充放電装置は、放電可能時間が低下した鉛蓄電池を用いて、機能回復動作と満充電までの充電とを行い、前記(1)の評価方法同様に連続放電し、放電可能時間を測定した。この充電と放電と測定とを1サイクルとして20サイクルまで繰り返した。
その結果、図6に示すように、放電可能時間は、20分から60分に回復した。その後、20サイクル繰り返しても放電可能時間は55分である。これより、本発明の充電方法は、機能回復されて、放電可能時間がほぼ維持することができる。
【0057】
次に、本発明も実施形態における充放電装置1において、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bである2台の鉛蓄電池を同時に充電する方法について説明する。
図7は、本発明の実施形態における充放電装置1において、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bである2台の鉛蓄電池を同時に充電する方法を説明するタイムチャートである。図7(a)は、横軸が時間(分)を示し、縦軸が鉛蓄電池10aの充電電流と放電電流とを示すタイムチャートである。図7(b)は、横軸が時間(分)を示し、縦軸が鉛蓄電池10bの充電電流と放電電流とを示すタイムチャートである。
【0058】
図7(a)に示すように、充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々に4分間の充電(30秒後に機能回復可否判定)を行う。また、充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々に定電流5A(0.18C)で4分間充電し、その後、4分間待機する。ただし、充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々の充電のタイミングを4分間ずらす。
【0059】
充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々に、4分間の充電と待機とを5回と、1分間の放電と、4分間の待機とを1サイクルとして、5サイクル繰り返す。
【0060】
次に、充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々に、18V、5Aで4分間の充電を行い、満充電に達したかどうか(充電電流2A以下)の判定を行う。充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々が満充電に達していないと判定した場合、判定した鉛蓄電池を4分間待機する。
また、充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々に、上述した4分間の充電と待機とを1サイクルとして、最大25サイクル繰り返す。ただし、サイクルの途中で、充電電流が2A以下に低下した場合は、充放電装置1は、満充電に達したと判定して、充電動作を停止する。
一方、充放電装置1は、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々が満充電に達していると判定した場合、充電動作を停止する。
【0061】
以上のように、充放電装置1は、充電と放電と待機とを組み合せ、鉛蓄電池10aと鉛蓄電池10bとの各々のタイミングを4分間ずらす。これにより、充放電装置1は、片方の鉛蓄電池が充放電中に、もう片方の鉛蓄電池を待機状態にすることができる。よって、充放電装置1は、2台の鉛蓄電池を予め決められた時間内に機能回復動作と充電動作とを行うことができる。
【0062】
上述したように、本実施形態によれば、充放電装置1は、分単位の大電流放電を行ことで鉛蓄電池の電極上の活物質の深部から活物質を取り出し、つまり、電極からより多くの活物質を溶かし出し、放電することができる。
また、上述したように、本実施形態によれば、充放電装置1は、分単位の大電流放電後、すぐに分単位の充電を行うことを繰り返すことで、活物質の溶出によって生成したPb2+をPbに還元する。これにより、充放電装置1は、電極上の活物質の深部から活物質を溶解し、すぐに電着させることを繰り返し、電極を活性化させることができる。
【0063】
また、充放電装置1は、分単位の大電流放電と分単位の充電とを繰り返す際、充電と放電との間に分単位の待機時間、つまり還元反応に化学反応時間を設けた。これにより、鉛蓄電池のサルフェーションを防止し、長寿命化を実現できる。また、鉛蓄電池が新品であれば、劣化を抑制することができる。また、既に使用された鉛蓄電池であっても、サルフェーションを除去し機能回復が可能になる。
また、分単位の大電流放電と分単位の充電とを繰り返す際、充電と放電との間に分単位の待機時間を設けたことで、充放電装置1は、1台の充放電装置で2台の鉛蓄電池を交互に充放電を行うとともに、予め決められた時間内に充放電を行うことができる。
【0064】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0065】
1…充放電装置本体、2…電源スイッチ、3…充電入/切スイッチ、4…出力端子、5…充電操作部、6…放電操作部、7…待機操作部、8…表示部、9…電源コード、10…鉛蓄電池、11…制御基板、12…定電流直流電源、13…充電スイッチング回路、14…充電用リレー、15…電子負荷装置、16…放電スイッチング回路、17…放電用リレー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7