(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記封入材料の層を塗布するステップが、前記封入材料を前記支持部材上に噴霧するステップ、前記封入材料を前記支持部材上に注ぐステップ、前記封入材料を前記支持部材上に拡散させるステップ、前記封入材料を前記支持部材上で回転させるステップ、前記封入材料を前記支持部材上で圧縮するステップ、前記支持部材を前記封入材料で静電コーティングするステップ、および前記封入材料の層を前記支持部材上で真空成形するステップのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
前記基板を前記半導体粒子に接着させるステップが、前記孔に接着剤を塗布するステップ、前記半導体粒子に接着剤を塗布するステップ、前記基板を加熱するステップ、前記基板を硬化するステップ、および前記半導体粒子上の酸化被膜を前記基板に融合するステップのうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0027】
半導体バックプレーン(本明細書において「半導体装置」とも称される)を製造するための方法およびシステムが本明細書に記載される。実施の第1のセットによれば、複数の平坦化された半導体粒子が、平坦化された面の領域の上、中または下での平面電子デバイス製造に適した局所領域を形成するために基板上の所定の位置に配置される。実施の第2のセットによれば、半導体粒子は、支持材料内の孔または半導体バックプレーンが構築される解放可能もしくは取り外し可能な支持として使用される部材内の孔を利用して半導体バックプレーンの支持材料に配置される。
【0028】
実施の第2のセットの第1のサブセットによれば、半導体粒子は支持部材上の孔に堆積され、半導体粒子の一部は支持部材から突出する。孔に半導体粒子を保持するために吸引力が半導体粒子に付与され、封入材料の層が半導体粒子の突出する部分を覆うために支持部材上に塗布される。次いで支持部材は半導体粒子および封入材料の層から除去され、それらは一緒に半導体粒子および封入材料の層のアセンブリを形成する。半導体粒子の一部は半導体バックプレーンを形成するために平坦化される。
【0029】
実施の第2のセットの第2のサブセットによれば、吸引下で孔を有する基板が設けられ、半導体粒子は基板の孔に堆積され、半導体粒子の一部は基板から突出し、半導体粒子は吸引力により孔に保持される。基板および半導体粒子のアセンブリを形成するために基板は半導体粒子に接着し、半導体粒子の一部は平坦化される。
【0030】
本開示の目的のために、「X、YおよびZの少なくとも1つ」ならびに「X、YおよびZの1つ以上」の用語は、Xのみ、Yのみ、Zのみとして、または2つ以上の対象X、YおよびZの任意の組合せ(例えば、XYZ、XYY、YZ、ZZ)として解釈され得ることは理解される。
【0031】
上記のように、フラットパネルディスプレイなどの種々のデバイスにおいてアモルファスシリコンの代わりに単結晶シリコンを使用することは有益であり得る。いくつかの実施によれば、電子デバイス製造の目的のために、所定の位置における非シリコン基板上の複数の平面単結晶シリコン領域が製造される。例えば、単結晶シリコンのウエハは大型のディスプレイのためには非常に高価であり、サイズは小さすぎる:シリコンウエハは、一方の側で2メートルより大きい現在のLCDパネルと比較して、典型的に300mm直径である。比較して、単結晶シリコンのほぼ球形の粒子、球または球状粒子は、個々のピクセルサイズと比べた大きさである、2mm以下の大きなサイズで製造されている。Witterらによる、1985年4月30日に出願された、「Process For Producing Crystalline Spherical Spheres」という発明の名称の、参照として本明細書に組み込まれている米国特許第4,637,855号は、結晶性球の製造を記載している。
【0032】
さらに、非平面に対する電気接点を製造することに関して、Si球の湾曲面はまた、球の多数の面を含むp型Si領域周囲にn型Siを形成するためにn型ドーパントでドープされている。いくつかの実施は、太陽電池を形成するように平面および真下の領域が、例えばn型ドーパントでドープされ、下部の領域がp型ドーパントでドープされ得るという点で、光起動デバイスの分野に関する。シリコン球太陽電池は、Satoshi OMAE、Takashi MINEMOTO、Mikio MUROZONO、Hideyuki TAKAKURAおよびYoshihiro HAMAKAWA、Japanese Journal of Applied Physics Vol.45、No.SA、2006、pp.3933−3937#2006 The Japan Society of Applied Physicsによって、「Crystal Characterization of Spherical Silicon Solar Cell by X−ray Diffraction」というタイトルで論文に記載されている。
【0033】
記載されている方法、システムおよびデバイスの少なくともいくつかの実施により、電子デバイスを製造するために平坦化された粒子上の平面周囲の表面積および領域を都合良く利用することによって上述の従来技術の制限が克服される。形成された構造を有する平面領域は、デバイスの異なる部品に対して電気接点を提供するために簡便で確実な方法を提供する。
【0034】
さらに、実施の少なくとも一部によって、LCD技術を利用する同様の回路より少ない電力を消費する回路を構築できることによって、より少ないカーボンフットプリントを有する技術が可能となる。
【0035】
例えば、いくつかの実施によって、より効果的なそのLCDパネルである、大型のOLEDパネルの製造が可能となる。OLEDピクセルは所望の色、R、GまたはBのみで発光するので、後で除去され、熱の形態で浪費を生じる他の色を生成するエネルギーが浪費されない。さらに、OLEDエミッタはバックプレーン電子機器の上部で製造され得るので、放出面積はピクセルの発光面積を遮断せずに最大化され得る。光路の外にバックプレーン電子機器を配置することによって、光路の要件を損なうこととは対照的に、速度および低電力消失について設計が最適化され得る。
【0036】
これらの平坦化された面の上または真下に形成される電子デバイスには、限定されないが、トランジスタ、ダイオード、コンデンサ、非線形抵抗器、温度センサ、相互接続、平坦化された球またはOLEDもしくはAMOLEDなどの平坦化された面上の後でのオーバーレイをドープすることによって形成され得るビア、または光検出器が挙げられることに留意すべきである。さらに、実施により、トランジスタなどの機能デバイスが単一球の平面上で形成され得る。
【0037】
ここで
図1に戻ると、実施の第1のセットの非限定的な実施に従って、恒久的に所定の位置において球に取り付けるように基板上に接着して配置された半導体球のアレイの断面図が示される。基板10は、プラスチック、ガラス、半導体材料または電子回路を支持するための任意の他の適切な安定な材料であってもよい。半導体球16を含むように適切にサイズ合わせされたグリッド要素の間の所定の間隙を有し、15mm未満、好ましくは2mm未満の直径を有するグリッド14を有する基板10の上面に接着層12は付与される。本明細書以下で使用される「半導体球」という用語は、球、球状および球を形成する際の欠陥に起因して不完全性を有し得る半導体球のような対象物を含む。
図1に示される構成は、回路の設計者が、球状の半導体材料が位置する場所、および結果として半導体デバイスが、球が平坦化された後に製造される球16の平面上に存在している場所を決定する際に多くの制御をすることを簡便に可能にする。グリッドは、グリッドの開口の間で同じ間隔を有して示されているが、任意の所望のパターンで球を配置するために不均一な間隔を有するグリッドが使用されてもよい。基板上に球を配置する前に電子デバイスが平面上で製造される場合、球を配向することは非常に困難である。したがって、半導体球16は基板10に最初に固定して取り付けられ、続いて、シリコン電子機器の製造に適した球の内部内で高品質の半導体材料の領域を露出するように平坦化される。例として、CMOSデバイスが平面層および真下における球の材料をドープすることによって平面層に形成され得る。球形粒子は詳細に記載され、配置し、平坦化するのに特に好都合であるが、粒子が配置され、簡便に基板に固定され得る限り、および電子デバイスを製造する平面または平坦な面を提供するように粒子が平坦化され得る限り、多くの他の粒子の形が使用されてもよい。
【0038】
典型的に、多くのチップを用いた電子機器に関して、未使用のチップ領域は最小まで減少するのでデバイス密度は高い。密度は非常に高いので、製造されるアクティブなデバイスを有さないことによって浪費される未使用の基板領域は少ない。ディスプレイおよびイメージャにおいて、デバイス領域は電子機器ではない要求によって特定される。結果として、ディスプレイが大きくなると、デバイス密度は小さくなる。いくつかの点において、少しのデバイスまたはPC CPUにおける何億と比較して数百万のデバイスを製造するために低品質のSiで数平方メートルをコーティングすることは、もはや望まれない。記載されている方法、システムおよび装置によれば、高品質のSiは必要とされる場所のみに配置されるので、大型ディスプレイについて全ディスプレイ面積のより少しの割合をカバーする。この技術的な変曲点は、OLEDディスプレイに対する差し迫った交差の結果として起こる。OLEDは電流装置であり、ガラス上でアモルファスシリコンは必要とされる電流および速度を送達できない。
【0039】
シリコン球が、参照により本明細書に組み込まれている、Carsonらによる1983年12月30日に出願された米国特許第4,614,835号、Photovoltaic Solar Arrays Using Silicon Microparticlesに記載されているように大面積の光起電力パネルを製造するために以前に使用されている。光起電力用途に関して、球の表面は有効面積を形成する。シリコン球は低コストの粉末シリコンから製造され得、二酸化ケイ素の得られた再結晶した表面層は多くの不純物を除去できる。反復される融解サイクルは全体の材料純度を改良できる。多結晶粒子の場合でさえ、電子移動度はアモルファスシリコンの数倍である。
【0040】
いくつかの実施によれば、電子デバイスに関して、湾曲した外面以外の球などの半導体粒子の断面の平面を使用してデバイスを製造することが好ましいことが発見された。平面により、トランジスタ、相互接続などの製造を可能にする、標準的なリソグラフィー技術の使用が可能となる。例えば、シリコン球の20ミクロン直径は、デバイス製造に関して、最大面積、A=π×r
2=約314ミクロン
2を与える。1ミクロンのオーダーでゲート長さを有する多くのトランジスタがこのような面積内で製造され得る。大面積ディスプレイに関して、少しのトランジスタのみが各々のピクセルに必要とされ、ピクセルサイズはディスプレイサイズに対応せず、高解像度(HD)が標準的な解像度(例えば1920×1080ピクセル)である。さらに、高品質の単結晶シリコンの1つの平らな面積は1つより多いピクセルを与えることができ、同様にセルフテストなどの付加された機能性を提供し、光検出器または温度センサなどのセンサを備えている場合、モニタリングおよび補正の性能を示し得る。
【0041】
切断された平坦化された球などの平坦化された粒子の平らな断面の使用により、標準的なフォトリソグラフィー製造技術を使用できる。さらに、平坦化により、球または球形は内部領域を露出するようにエッチングまたは研磨されるので、球または球形の表面で生じる欠陥は除去される。好都合なことに、球は別々のプロセスで精製されるので、ガラス基板が標準的なシリコン処理温度より低い温度で融解すると、ガラス基板上のアモルファスシリコンに適用可能でない高温プロセスを使用して高純度の単結晶材料が実現され得る。これはプラスチックなどの低い融解温度の基板についてさらにいっそう重要である。他の形状の切断された球または平坦化された粒子は、断面が露出される場合、n型およびp型材料または「ウェル」の環を形成するためにそれらの平面の真下または真上でドープされ得る、または多数重ねられてドープされ得、ドーピングはまた、このプロセスにおいて後で行われ得る。これにより、
図5に示したようにCMOSデバイスの製造が可能となる。領域をドープする好ましい方法はイオン注入によるが、ドーピングはまた、平坦化された表面上のスピンコーティングドーパントによって達成され得る。外面は、上面の端部のいずれかから、または有効な裏側である球面のあらゆる場所から接触され得る基板接点を形成するために多くドープされ得るか、または金属化され得る。本明細書で使用されている接触という用語は、導電性接触パッドなどの物理的ワイヤまたは金属化された接触領域であり得、鉛またはワイヤまたはデバイスは電気接点を生成できる。
【0042】
いくつかの実施の第1のセットによれば、球形シリコン粒子は非シリコン基板などの基板上で既知の位置に提供される。基板上にシリコン球を配置することは任意のいくつかの技術によって行われ得る。いくつかの実施の第1のセットによれば、基板は、球が配置される複数の位置でパターン化される。金属または誘電グリッドは最初に基板に恒久的または一時的に適用され得るか、または標準的なリソグラフィー技術が使用され得る。あるいは、ドット、ディンプルまたは接着の他のパターンが球を配置するために適用されてもよい。後の電子的プロセスに適切に適合される融点での接着剤または室温での接着剤が選択されるべきである。堆積または付加されるグリッドの代替として、基板は、半導体球を固定するための接着剤を堆積するための基板内にホールを生成するために標準的なリソグラフィー技術を使用して直接パターン化されてもよい。
【0043】
いくつかの実施の第1のセットによれば、シリコン粒子が、参照により本明細書に組み込まれている、それぞれ2001年8月29日および8月23日に出願された米国特許第6,464,890号および同第6,679,998号、Knappenbergerらに記載されているマスクを形成するために使用される非半導体球の代わりに基板表面上で単分子層を形成するために使用され得る。粒子が所定のサイズである限り、その後の処理により、必要とされる位置における球形粒子などの平坦化されたシリコン粒子を提供できる。
【0044】
図1において、金属グリッド14が接着層12と共に使用される例示的な技術が示される。球16は十分な量で表面上に後で配置され、グリッド上の周囲で球を移動させる機械的振動の使用により、グリッド開口の完全な占有が生じる。機械的振動により、シリコン球16は、基板、壁およびカバーにより規定される容積周囲を移動する。非常に短い時間、球16は、その球がまだ利用できる限り、利用可能なグリッド位置に出くわす可能性が単一であるような程度で周囲を移動できる。
図2は、グリッドを有するガラス基板上で製造されたこのようなデバイスの顕微鏡写真を示す。この例示的な場合、ガラス球が使用され、20ミクロン直径である。グリッド上周囲でガラス球を移動させるために機械的振動が使用された。次いで高電圧(V≦12kV)が、グリッドの上面から球を除去するのに役立つようにグリッドに適用された。いくつかの過剰な球およびちりもまた、見られるが、それらは、クリーンルーム環境内で減少もしくは除去されるおよび/または後の処理工程において除去される。
【0045】
大面積に関して、球は、一方向において表面にわたって高密度ラインに適用され得、次いで基板の表面にわたって波で振動され得る。
【0046】
あるいは、「Mechanics of a process to assemble microspheres on a patterned electrode」、Ting Zhua、Zhigang Suob、Adam WinklemanおよびGeorge M.Whitesides、APPLIED PHYSICS LETTERS 88、144101(2006)(本明細書以下で参考文献1と称される)に記載されているように、基板上で粒子を移動させるために、外部電極を使用して電界が印加されてもよい。このアプローチにおいて、誘電体基板の下側に配置される底面電極を使用して電位が生成され、対電極として導電グリッドが使用される。グリッド内のホールは、球が下に入ることができる潜在的なウェルを生成する。ホール周囲の電界勾配は粒子に作用する正味の力を生成するのに十分である。十分に高く印加される電場(kV)に関して、粒子はホール内に移動され得る。周囲の球を除去するために振動が最初に必要とされ得、それにより球は潜在的なウェルに出くわす。
【0047】
別のアプローチにおいて、レーザ印刷に使用されるものと同様のプロセスが利用されてもよい。レーザ印刷において、摩擦電気的に生成された帯電がトナー粒子に適用される。帯電されたトナー粒子は次いで、静電的に帯電された(ドラム)基板に塗布される。レーザ印刷において、次いでトナー粒子は静電的に帯電された基板、典型的に紙に移される。レーザ印刷において、レーザは帯電したドラム上にパターンを記載するために使用されるが、パターンは製造環境において変化しないので、レーザはグリッドと置き換えられ得る。第1世代のレーザ印刷において、約16ミクロンのトナー粒径が
図2の球と同じオーダーであった。帯電した球を引きつけ、グリッドに対して異極性にするために電圧を誘電体の下側の電極に印加することによって、球はホールに選択的に引きつけられる。このアプローチは参考文献1に記載されているアプローチの増強とみなされ得る。
【0048】
別の実施の第1のセットによれば、球のアレイは次いで第1の基板から移され得、別のパターン化されていない基板に対してレーザプリンタドラムと同様に作用し、記載されているレーザ印刷と完全な類似性で帯電紙と同様に作用する。あるいは、第1の基板から第2の基板までの球のアレイの移動はまた、第2のパターン化されていない基板上の接着剤または球に塗布された接着剤が、例えば、高い融点、高い接着性または静電気引力を有する場合に達成され得る。
図1の例示的なデバイスは接着層を使用しているが、層の下の基板またはグリッドは、球が接点に接着し、基板が周囲温度に冷やされると、適所に保持するように高温で熱可塑性物質層などの熱で軟らかくされる層であってもよい。接着剤は基板に塗布される薄い層であってもよい。比較的小さなサイズの球は、十分な接触面積が接着剤の薄い層の厚さについて達成されることを意味する。
【0049】
シリコンはガラスより高い融点を有するので、ガラスを軟らかくするため、および二酸化ケイ素でコーティングされ、または酸化物が剥ぎ取られた球が、ガラスに直接接着できるように十分に加熱される場合、ガラス基板が直接使用され得、より高い処理後温度に供され得るアセンブリを提供する。これは、レーザ印刷のように、静電気引力を使用してパターン化された基板からパターン化されていないガラス上に配列された粒子を移動することによって達成され得る。ガラスに粒子を直接固定することによって、より高い温度処理のためのウインドウが、半導体球の断面内部が露出される点まで延長され得る。同じ印刷プロセスが他の基板のために使用されてもよい。
【0050】
球16が適所にあると、コンフォーマルなコーティング18が塗布され、SiO
2のコーティング層18が、球形粒子16およびグリッド14を覆うことが示されている
図3aに示したような化学機械的研磨/平坦化(CMP)などの標準的な平坦化技術の改変を使用して後で平坦化される。
図3bは、平坦化後で、デバイスが半球の形態の切断された球16上で製造される前の球16の同じアレイを示す。集積回路製造に使用される標準的な平坦化技術が利用され得る。多層が連続して堆積されるので、平坦化はプロセスにおいて複数回行われ得、トポグラフィーはプロセスによって支持されるものを超え、したがってコンフォーマルな誘電体コーティングが塗布された後、平坦化され;誘電体コーティングが塗布されると、平坦化される。層の間の接続は、リソグラフィーにより定義された位置においてホールまたはビアを開口し、層の間に導電接続またはプラグを堆積することによってなされる。これは特に有益である。平坦化された金属層の場合、必要とされる相互接続を形成するために層はパターン化される。記載されている実施において、平坦化のプロセスは、参照により本明細書に組み込まれている1983年12月15日に出願された、Planarization of multi−level interconnected metallization systemという発明の名称の米国特許第4,470,874号に記載されているように、下層の要素の全てを露出せずに表面を平坦化する従来技術と対照的に半導体粒子の内部断面を露出するように実施される。
【0051】
シリコン球はランダム配列で配置されるが、Siの移動度の異方性は小さいので、得られる製造されたデバイスは、アモルファスまたはポリシリコンを使用して製造されたものより非常に高い性能である。しかしながら、ほとんど損傷せず、例えば高速デバイスを必要としない用途の場合、ポリシリコンまたは非球形粒子が使用されてもよい。
【0052】
半導体粒子の他の形態が利用されてもよい。例えば、特定の用途の性能要件に適用可能な場合、単結晶または多結晶のいずれかで粉末シリコンが使用されてもよい。さらに、複数の配置サイクルが、異なるサイズまたは異なる材料特性、例えばドーピングまたは結晶品質またはIII−Vなどの原子種、例えば光源として使用するためのGaAもしくは四元合金または最終デバイスにおいて異なる機能を実現するためにSiGeの粒子を配置するために使用されてもよい。
【0053】
標準的なフォトリソグラフィー技術は、露出されたシリコン面上でデバイスを製造するためならびに相互接続およびデバイスの機能に必要とされる他の要素を製造するために使用され得る。記載されている方法、システムおよびデバイスの実施により、ほぼ従来のCMOSデバイスを製造することが可能となり、他のプロセスを利用することが有益であり得る。いくつかの実施によれば、使用され得るプロセスのタイプは制限されない。例えば、nおよびp型シリコンの粒子は、別のシリコン粒子を使用してn−およびp−ウェルを達成するために別の工程で堆積されてもよい。従来のCMOSにおいて、
図5に示されているn−ウェルは広範囲のp型基板内で製造されなければならない。ここで
図5bに移ると、
図5aのものと同様のデバイスが、p型球を形成するためにp型材料でドープされる球形粒子内で製造されて示される。この図において、半球形半導体デバイス50が示され、ここで、平坦化された球56は、ソース(S)、ドレイン(D)およびゲート(G)ならびにデバイスが示されているようにドープされたウェル内にあるように基板バイアスを形成する接点Bを有するゲートされた半導体トランジスタデバイスを形成する。この場合、単一デバイスは平坦化された半導体球内で形成される。B、S、DおよびGに対してデバイスから延びる線の各々は電気接点である。単結晶粒子内/上で製造され得る別のデバイスの数は平坦化領域のサイズに大いに依存する。例えば、デバイスが1μmゲート長さおよび1μmビアホールを有する場合、デバイス全体は5μm×5μmデバイスであってもよい。しかしながら、20μm直径を有する球は、いくつかのデバイスを収容できる300μm
2より大きい表面積を有する。例として、例えば寿命制御のためのさらなる回路を有する2×2ピクセルアレイまたは単独ピクセルが内蔵されてもよい。コスト、信頼性および生産量について球のサイズを考慮され得る。
図5aに示したデバイスは、例えば
図3bに示した平坦化された球のいずれかまたは全てで製造され得る。
【0054】
トランジスタ55a、55bに表された印が
図5cおよび5dに示される。示された単一のセルはまた、単独回路を形成し得、パッケージ化され得、シリコンウエハ上で製造された同様の装置の代わりに、単独デバイスとして機能し得る。さらなるドーピングが同じ球においてNMOSおよびPMOSデバイスを達成するために行われる。
図5cにおいて、トランジスタ55a、55bなどの制御可能な機能デバイスのアレイが製造され得る。平坦化された球56(相互接続57を有する)のアレイ58に示されていないが、デバイスのアレイは同じプロセス内で製造される。すなわち、ドーピングが同時に全てのトランジスタに対して行われる。保護層59が、デバイスが製造された後、平坦化された球の上部に直接塗布される。保護層59は、アクティブなデバイスの上に置かれる前で示されている。記載されている方法およびシステムの利点は、任意のサイズのアレイが製造され得るということであるが、アレイを、所望の位置に配置され得る小さな機能単位に切断することが望まれてもよい。シリコンウエハを切断するための現在の手段が、この場合、使用されてもよい。
【0055】
得られた電子アセンブリは次いで、ディスプレイまたはイメージャなどの種々のデバイスの基礎として使用され得る。
【0056】
いくつかの実施によれば、プラスチック、マイラー、ポリイミドまたは他の用途に適切な材料などの非ガラスの基板が使用されてもよく、減少した生産コストだけでなく、フレキシブルおよび成形可能な両方のデバイスの実現も可能にする。半導体粒子の寸法が減少されると、最小曲げ半径も減少される。基板厚さより小さい、シリコン粒子に関して、機械的特性がデバイスの非シリコン要素により大部分決定されるので、フレキシブルもしくは成形可能のいずれかまたはその組合せを生成できる。デバイスはまた、機械的特性がデバイス全体を通して変化する場合、機械的剛性がデバイス内の位置に応じて特定される場合に製造されてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態によれば、大きな基板が、シリコンウエハが好ましいサイズのデバイスに切断されるのと同様に、小さなデバイスを形成するために切断されてもよく、デバイスは基板に比べて小さい。この技術はコストおよび性能が非シリコン基板の使用を可能にする場合に適用可能である。例えば、多くのシリコンデバイスにおいて、接触パッドおよび相互接続により占められる面積はデバイスの面積と同じオーダーであってもよい。他の用途において、デバイスの性能は、大きな熱電導率を有する基板を使用することによって増強され得る。ここで、粒子の球の裏面は熱が除去され得る大きな表面を提供する。
【0058】
前述のように、記載された方法、システムおよびデバイスはまた、同様の製造方法を使用した太陽電池の製造を可能にする。ここで
図4aから4fに移り、太陽電池を製造するプロセスが示され、
図4aに示されたp型材料でドープされた球16はグリッド14を有する開口に位置し、それらが支持される光透過性基板10に固定される。
図4bにおいて、球およびグリッドはSiO
2の層43でコーティングされ、
図4cにおいてメタル化層45が塗布される。
図4dにおいて、構造は平坦化され、球は平坦な上面47を有する。
図4eにおいて、ビアおよび導電プラグ形成48が設けられる。また、
図4eに示されていないが、平面の真下の平坦な領域がn型材料でドープされ、後の工程において、
図4fにおいて、全ての相互接続が、pおよびn材料と接触する平坦な上面にあるように、相互接続46および49が形成される。この上側の平坦化された表面は実際にソーラーパネルの裏側を形成する。
【0059】
実施の第1のセットのいくつかの実施において、平坦化された粒子または平面を有する粒子という用語は、15mmの平面および平面に対して少なくとも1μm垂直な深さ(d)にわたって最も長い寸法を有する粒子を意味する。好ましくは、これらの粒子は球、球形または不完全な球または球形である。しかしながら他の粒子の形状は実施の第1および第2のセットの範囲内である。
図6a〜6dは種々の粒子の形状60を示し、粒子の平面に対して垂直な深さ(d)を示す。
【0060】
ここで、実施の第2のセットのサブセットの非限定的な実施による半導体バックプレーンを製造する方法を示す、
図7a〜7cに対して注意が向けられる。半導体粒子70a、70b、70c、70d、70eおよび70fはまた、本明細書において、半導体粒子70と称され、球として示され、孔71a、71b、71c、71d、71e、71fに堆積され、また、それらは、本明細書において支持部材72の孔71とも称される。実施の第1のセットと同様に、半導体粒子70は支持部材72の機械的振動によって孔71に堆積され得る。半導体粒子70はまた、それぞれの孔71a、71b、71c、71d、71e、71fにおいて半導体粒子70a、70b、70c、70d、70eおよび70fの各々を個々に配置することによって孔71に堆積されてもよい。しかしながら、この記載は包括的ではなく、孔71に半導体粒子70を堆積させる任意の適切な手段が意図される。
【0061】
図7a〜7cは複数の半導体粒子を示しているが、いくつかの実施によれば、単一の半導体粒子が支持部材の単一の孔に堆積される。さらに、実施の第1のセットにおけるように半導体粒子70は球を含むが、半導体粒子70の各々の形状および形態は種々の粒子形状を含んでもよい。半導体粒子70の種々の形状の例は
図6a〜6dに示される。実施の第1のセットにおけるように、半導体粒子70は、特定の用途の性能要件に適用可能な場合、二酸化ケイ素、粉末シリコン、単結晶または多結晶のいずれかなどの種々の材料を含んでもよい。例えば、半導体粒子70はシリコン球を含んでもよい。実施によれば、半導体粒子70は同じサイズおよび/または形状である。いくつかの実施によれば、半導体粒子70は種々の形状および/またはサイズを含む。例えば、半導体粒子70aは三角形(
図6により示される)を含んでもよく、半導体粒子70cは不規則な形状(
図6dにより示される)を含んでもよく、残りの半導体粒子70b、70d、70eおよび70fは種々のサイズの球または球形を含んでもよい。
【0062】
支持部材72は半導体バックプレーンを製造するための支持構造として使用される。支持部材72は、種々の形状、構造およびサイズを含んでもよい。いくつかの実施によれば、支持部材72は、中空シリンダまたはドラム、実質的に中実シリンダまたはドラム、平面部材、湾曲部材および運搬部材の1つを含む。「7」ではなく「8」で開始しているが、同様の要素が
図7a〜7cと同様または類似の番号で示されている
図8aおよび8bは、非限定的な実施に係る支持部材についての形状の少しの例を示す。例えば、支持部材82a、82bおよび82cは、他の非限定的な実施に従って製造された支持部材72に対応する。
図8a〜8cにおいて、支持部材82aは湾曲した部材を含み、支持部材82bは中空シリンダを含み、支持部材82cは孔のあいたコンベヤを含む。支持部材82a、82bおよび82cは単に例示のために提供され、記載された支持部材についての他の構造が意図されることは留意される。
【0063】
支持部材72は種々の材料を含んでもよい。例えば、支持部材は鋼およびセラミックの1つを含んでもよい。半導体バックプレーンについての用途、特定の製造条件および半導体バックプレーンを製造するために使用される材料の「熱収支」または温度制約が支持部材72の材料を特徴付け得る。
【0064】
孔71は、
図7a〜7cにおける貫通ホールとして示される。しかしながら、吸引力が他の部分74に付与され得る任意の孔が意図される。それ故、いくつかの実施によれば、孔71は、貫通する前の深さまで支持部材72に入り込むだけである。例えば、「7」ではなく「9」で開始しているが、同様の要素が
図7a〜7cと同様または類似の番号により示されている
図9に示されるように、孔91はダクト99によって一緒に接続され得るので、気圧傾度力95(以下に示す)が、ダクト99を介して孔91a、91b、91c、91d、91eおよび91fの各々において生じる。
【0065】
さらに、支持部材72にわたる孔71の数および構成は変化してもよい。いくつかの実施によれば、孔71は単一の孔(孔71aなど)を含む。いくつかの実施によれば、孔71は支持部材72にわたって均一に間隔をあけられている。いくつかの実施によれば、孔71は支持部材72にわたって不均一に配置される。いくつかの実施によれば、孔71は支持部材72にわたって所定の位置に配置される。例えば、半導体バックプレーンがディスプレイを製造するために使用される場合、孔71はトランジスタまたは他の電気接続が半導体粒子70に接続される位置に配置される。
【0066】
いくつかの実施によれば、孔71は種々のサイズおよび形状を有する。孔71は、半導体バックプレーンの用途、製造および/または輸送に適切な任意の方法で配置される。いくつかの実施によれば、複数のデバイスは同じ半導体バックプレーンから製造される。このような実施において、半導体バックプレーンは各々のデバイスを表す領域または区域に分けられてもよい。デバイスが異なるデバイス(例えば、異なる寸法、排出要求、電力要求など)である場合、各々の領域または区域は、異なるサイズ、組成および/または形状の半導体粒子を必要とし得る。それ故、これらの実施において、孔71は各区域において異なって配置および/またはサイズ合わせされてもよい。半導体バックプレーンは次いで、それぞれのデバイスをさらに製造するために半導体バックプレーンを切断することなどによって各領域または区域により分離されてもよい。
【0067】
孔71は、部分73(半導体粒子70a、70b、70c、70d、70e、70fについてそれぞれ部分73a、73b、73c、73d、73eおよび73f)が支持部材72から突出するように半導体粒子70を受容するようにサイズ合わせされる。いくつかの実施によれば、支持部材72は、半導体粒子71の1つより多い部分が孔71を通して支持部材72から突出するようにサイズ合わせされる(例えば十分に薄く製造される)。例えば、いくつかの実施によれば、支持部材72は半導体粒子70に対して十分に薄く、部分73の少なくとも一部および他の部分74の少なくとも一部は支持部材72から突出する。部分73は、例えば距離(d)、支持部材72から突出し、半導体バックプレーンのための用途、半導体バックプレーンを利用するデバイスのための構造および/または設計要件に応じ得る。さらに、半導体粒子70が孔71を通過しないように孔71はサイズ合わせされる。
【0068】
吸引力が、半導体粒子70を孔71に保持するために半導体粒子70の別の部分74(半導体粒子70a、70b、70c、70d、70eおよび70fのそれぞれの他の部分74a、74b、74c、74d、74eおよび74f)に付与される。本明細書に記載されている「吸引力」は、孔71における他の部分74周囲の領域と、孔71と流体連絡する別の領域との間の圧力差によって生じる気圧傾度力75(本明細書において気圧傾度力75a、75b、75c、75d、75eおよび75fとも称される)である。例えば、他の領域は、支持部材72および/または孔71に作動可能に連結される真空装置内の低圧チャンバであってもよい。
図7aおよび7bに示されるように、気圧傾度力75は、孔71に対しておよび孔71内に半導体粒子70を引き込みまたは強制し、これにより、半導体粒子70がそれぞれの孔71a、71b、71c、71d、71eおよび71fから放出または移動されることを防ぐのに役立つ。孔71は、吸引力が他の部分74に付与され得るように構成され、種々の構成を可能にすることが留意されるべきである。理解されるように、他の部分74は、用途に応じて、電気接続のための位置であり得る半導体粒子71の面積または領域を含む。また、
図8a〜8cにおいて、孔81a、孔81bおよび孔81cも孔71と同様に構成されることが理解される。
【0069】
図7bに示されるように、封入材料76の層は、半導体粒子70の部分73が封入材料76の層により覆われる支持部材72上に塗布される。半導体粒子70の他の部分74は、封入材料76の層との接触および/または接着から大部分保護される。封入材料76の層は、半導体バックプレーンにおいて半導体粒子70を一緒に(例えば互いに協働して)支持し、結合する。いくつかの実施形態によれば、封入材料76の層は光学的に透過するまたは不透明であってもよい。いくつかの実施によれば、封入材料76の層は種々の光透過性および/または組成の面積または区域に分けられる。上記のように、いくつかの実施によれば、複数のデバイスは、同じ半導体バックプレーンから製造され得、それぞれのデバイスのための面積または区域に分けられ得る。このような実施において、組成、光透過性および/または厚さを含む、封入材料の層の特性はまた、このような区域に従って変化されてもよい。
【0070】
封入材料76の層は種々の形態をとってもよい。いくつかの実施によれば、封入材料76の層は流体を含む。いくつかの実施によれば、封入材料76の層は、粉末、シートまたは膜の1つを含む。いくつかの実施によれば、封入材料76の層は、流体、粉末およびシートの1つ以上を含む。例えば、封入材料の層はゲルのシートを含んでもよい。半導体バックプレーンの用途、所望の特性および封入材料76の層の組成に応じて、封入材料76の層を流動化することが望まれ得る。いくつかの実施によれば、封入材料76の層が塗布された後、粉末およびシートの1つを含む、封入材料76の層は流動化される。いくつかの実施によれば、流動化することは、封入材料76の層を融解すること、および封入材料76の層を重合することのうちの1つを含む。例えば、封入材料76の層を融解することは、支持部材72を加熱することを含む。
【0071】
封入材料の層はまた、種々の物質を含んでもよい。いくつかの実施によれば、封入材料76の層は、ガラス、プラスチックおよび光硬化性セメントの1つを含む。
【0072】
封入材料76の層の形態および組成は、半導体バックプレーンの所望の特性に基づいて変化されてもよい。例えば、フレキシブルな半導体バックプレーンは輸送を容易にするために望まれ得る。いくつかの実施によれば、半導体バックプレーンは回転するのに十分フレキシブルである。回転した形態において、半導体バックプレーンは、典型的な剛性パネルより、単位表面積当たり少ない空間を占め得るので、輸送が容易である。いくつかの実施によれば、封入材料76の層は、封入材料76の層の他の寸法(例えば長さおよび幅)より薄い封入材料76の層を製造することによって半導体バックプレーンにおける可撓性を促進するために製造され得るおよび/または可撓性ポリマーなどの可撓性を促進する基板を選択される。
【0073】
いくつかの実施によれば、封入材料76の層は半導体粒子70への接着を促進するために処理される。例えば、接着剤またはエポキシは、半導体粒子70の部分73の位置において、封入材料76のシートを含む、封入材料76の層に塗布され得る。あるいはまたはさらに、半導体粒子70は、封入材料76の層との接着または結合を促進するために処理される。例えば、接着剤またはエポキシは半導体粒子70の部分73の少なくとも一部に塗布され得る。
【0074】
言及は「一つの(a)」層としているが、封入材料76の層は封入材料の複数の層から構成されてもよい。例えば、封入材料76の層は、封入材料76の層についての所望の厚さおよび形態が達成されるまで封入材料のより薄い層を塗布することによって漸進的に増加されてもよい。別の非限定的な例において、所望の特性を達成するために、封入材料76の層は、各々の層が異なる物質または状態から構成される封入材料の複数の層を含んでもよい。
【0075】
封入材料76の層の塗布は種々の形態を取ってもよい。いくつかの実施によれば、封入材料76の層を塗布することは、封入材料を支持部材72上に噴霧すること、封入材料を支持部材72上に注ぐこと、封入材料を支持部材72上に拡散させること、封入材料を支持部材72上で回転させること、封入材料を支持部材72上で圧縮すること、封入材料で支持部材を静電的にコーティングすること、および封入材料の層を支持部材上で真空成形させることのうちの1つを含む。
【0076】
図7cに示されているように、支持部材72は、半導体粒子および封入材料76の層のアセンブリ77を露出するために解放または除去される。「解放する」は、アセンブリ77から支持部材72を分離することまたはその逆(支持部材72からアセンブリ77を分離すること)を含み得る。解放を促進するために、封入材料76の層を塗布する前に、支持部材72は解放を促進する物質または組成物で処理されてもよい(本明細書において「放出(releasant)」とも称される)。例えば、支持部材72は、DuPont(E.I. du Pont de Nemours)のテフロン(登録商標)などの付着防止コーティングでコーティングされてもよい。いくつかの実施によれば、支持部材72は単一部分としてよりも複数の部分で除去されてもよい。例えば、半導体バックプレーンが複数のデバイスを製造するために使用される場合、いくつかの関連した実施において、半導体バックプレーンに関連したアセンブリ77の面積または領域が利用される場合、支持部材72は除去または解放されてもよい。支持部材72が解放される方法および/または気圧傾度力75の強度に応じて、吸引力を生じる気圧傾度力75は支持部材72を解放する前に除去されてもよい。
【0077】
さらに、
図7cに示されるように、他の部分74が封入材料の層との接触および/または接着から保護されるので、さらなる処理のために半導体粒子70の少なくとも一部を露出するために半導体粒子70から封入材料を除去する必要はない。いくつかの従来技術の方法によれば、半導体粒子は封入材料および/または基板材料により完全に包囲されるので、半導体粒子のいずれも損傷させずに半導体粒子を露出するために十分な封入材料および/または基板材料を注意深く除去するためにリソグラフィーまたは他の技術の使用を必要とする。したがって、記載されている方法およびシステムの実施は、この追加のステップを取り除き、従来技術の方法と比較して製造コストの低下を導く。
【0078】
図10に注意を向けると、半導体粒子70の他の部分74の少なくとも一部が、半導体バックプレーン78を形成するために平坦化された後のアセンブリ77が示される。74’により示されている平坦化することにより除去される他の部分74の一部の量は、半導体粒子70に対して製造され得る電気接続を含む、半導体バックプレーン78の用途に依存し得る。種々の平坦化技術が利用されてもよい。いくつかの実施によれば、平坦化することは化学機械平坦化(CMP)を含む。いくつかの実施によれば、平坦化することは、半導体粒子70を研磨および/または粉砕することを含む。いくつかの実施によれば、半導体粒子70はさらに、平坦化後のレーザ再結晶化によって処理される。
【0079】
図10に示されるように、半導体粒子70の平坦化は、平面79として示されている、封入材料76の層に平行な平面で実施され得る。アセンブリ77の封入材料76の層は、支持部材72から解放された後、全体的に平面または平らであることは留意されるべきである。いくつかの実施によれば、平面79は封入材料76の層と同じ平面(例えば同一平面)である。例えば、平面79は封入材料76の層の表面72’または表面72’’と同じ平面にあり得る。封入材料76の層と同じ平面(例えば表面72’’)内に平面79を有することは、半導体上でデバイスを製造するために使用される技術に基づいて好適であり得る。例えば、リソグラフィーは一般に、封入材料の層の表面上に感光性材料の領域を露出するためにマスクを使用する。感光性材料またはフォトレジストの後の変化により、さらなる処理のために封入材料の層の領域が露出する。この種のフォトリソグラフィープロセスは典型的に半導体処理に使用され、一般に平面を必要とし、平面性は、封入材料の層のトポグラフィーにかかわらず、表面上で画像を形成するためにフォトリソグラフィーツールの能力により制限される。平面性は、インクジェット印刷などの代替の技術が使用されるとしても、依然として必要とされ得る。
【0080】
いくつかの実施によれば、半導体粒子70は2つの平面、表面72’と平行または同一平面の第1の平面および表面72’’と平行な第2の平面に沿って平坦化され、それにより半導体粒子70は2つの側または表面で平坦化される。2つの側で半導体粒子70を平坦化することにより、2つの表面上で半導体粒子70の半導体表面が露出され、デバイス、デバイスの両側で形成される相互接続および電気ビアの製造を可能にする。例えば、電子機器は、半導体粒子70の1つの平坦化された表面、および半導体粒子70の他の平坦化された表面上のアクティブな接触パッド(ESD保護およびドライブトランジスタとの接触パッドなど)に配置され得、2つの平坦化された表面は、半導体または封入材料76の残りの周囲層で製造された電気ビアによって接続される。接触パッドに通常使用される面積がここで回路に使用され得るので、得られた全体のデバイスはより小型になる。
【0081】
さらに、電気デバイスは個々のダイを形成するためにダイスカットされてもよい。接触パッドは、必ずしもワイヤ結合パッドでなくてもよいが、ダイ接着、ボール結合またはプリント基板(PCB)に直接取り付けるための他の標準的な方法のために使用されてもよい。
【0082】
1つの関連した実施によれば、半導体バックプレーン78を使用して形成される電気デバイスは個々のダイを形成させるためにダイスカットされてもよく、PCBまたは他のキャリアへの取り付け後、封入材料76の残りの層は、ここで小さく、取り付けられ、電気的に接触したデバイスを残して、封入材料76の残りの層を溶解または融解することなどの任意の都合の良い手段によって後で除去されてもよい。
【0083】
いくつかの実施によれば、電気ダイまたは半導体バックプレーンは積層され得る。
【0084】
いくつかの場合、もっぱら封入材料76の層により提供されているものより非常に構造的硬直性を有する半導体バックプレーンを有することが好ましい。いくつかの実施形態によれば、同様の要素が
図7a〜7cにおいて同様の数により示されている、
図11aおよび11bを参照して、基板材料111の層が封入材料76の層の上に塗布される。基板材料111の層は、封入材料76の層と比べてその組成および/または厚さのために半導体バックプレーン113(
図11bに示される)に対してさらなる構造的支持および硬直性を提供する。
【0085】
基板材料111の層は種々の形態をとってもよい。例えば、基板材料111の層は流体、固体シートおよび粉末を含んでもよい。
【0086】
いくつかの実施によれば、基板材料111の層は、アセンブリ112を露出するために支持部材72の解放または除去の前に付与され、次いで半導体粒子70、封入材料76の層および基板111の層を含む。いくつかの実施によれば、基板材料111の層を塗布することは、封入材料76の層上に基板材料を圧縮すること、封入材料76の層上に基板材料を注ぐこと、封入材料76の層上で基板材料を流動させること、封入材料76の層上で基板材料を噴霧すること、および封入材料76の層上で層基板材料111を回転させることのうちの1つを含む。いくつかの実施によれば、基板材料111の層は、ガラス、可撓性ガラス(flex−glass)およびプラスチックのうちの1つを含む。
【0087】
半導体粒子70と封入材料76の層との間の接着を硬化、凝固および/または促進するために、いくつかの実施において、封入材料76の層は硬化される。同様に、封入材料76の層と基板材料111の層との間の接着を硬化、凝固および/または促進するために、封入材料76の層および基板材料111の層のうちの1つ以上が硬化される。さらに、封入材料76の層と基板材料111の層との間の接着を促進するために、接着剤が封入材料76の層および基板材料111の層の1つ以上に塗布される。封入材料76の層および基板材料111の層の組成および特性に応じて、硬化は、例えば、加熱、紫外線照射への曝露、ならびに/または封入材料76の層および/もしくは基板材料111の層への適切な化学添加剤の付与を含んでもよい。
【0088】
図7a〜11bに示された同様または類似の要素が同様または類似の番号を示している、非限定的な実施に係る、半導体バックプレーンの製造を示す、
図11c〜11eに注意が向けられる。
【0089】
半導体粒子70の一部が支持部材172から突出するように、半導体粒子70は支持部材172における孔171に堆積される。吸引力175または気圧傾度力175が、孔171に半導体粒子70を保持するために半導体粒子70の別の部分に加えられる。いくつかの実施によれば、半導体粒子70は、封入材料176の層を接着または固定するための位置に輸送またはそうでなければ移動される前に、支持部材172上にプレロードされる。いくつかの実施によれば、接着は半導体粒子70の突出部に適用される。
【0090】
封入材料176の層は基板材料111の層の上に塗布される。封入材料176の層は、例えば、粘着性のあるまたはUV硬化セメントであるように部分的にベークされているスピンオンガラスを含んでもよい。いくつかの実施によれば、基板材料181の層は、半導体バックプレーンの製造の間、封入材料176の層を配置し、支持する目的のために提供される別の部材と置き換えられる。これらの実施によれば、アセンブリ177(以下に示す)の形成後に部材は解放またはそうでなければ除去される。
【0091】
図11dおよび11eに示されるように、半導体粒子70を保持している支持部材172は封入材料176の層の上で圧縮される(方向矢印180により示される)。次いで支持部材172は、半導体粒子70、封入材料176の層および基板材料181の層のアセンブリ177から解放または除去される。示した実施において、吸引力175または気圧傾度力175はアセンブリ177から支持部材172を解放するために除去される。いくつかの実施によれば、封入材料176の層は、半導体粒子70および/または基板材料181の層への封入材料176の層の凝固および接着に役立つように硬化および/またはベークされる。アセンブリ177の半導体粒子70は次いで、本明細書に記載されているように平坦化される。
【0092】
非限定的な実施に係る、半導体バックプレーンを製造する方法1200を示す、
図12に注意が向けられる。方法1200の説明に役立つように、
図7a、7b、7c、10および11a〜11eに記載されている要素を使用して方法1200は実施されることが仮定される。さらに、方法1200の以下の説明は記載されている要素のさらなる理解を導く。しかしながら、
図7a、7b、7c、10および11a〜11eの要素ならびに/または方法1200は変更されてもよく、本明細書に説明されているように互いに関連して正確に実施する必要はなく、このような変更は本発明の実施の範囲内であることは理解される。
【0093】
方法1200は、そうでないと示されていない限り、示されている正確な順序で実施することを必要としないことが強調され、同様に種々のブロックは連続ではなく並行して実施されてもよく、それ故、方法1200の要素は本明細書において「ステップ」ではなく「ブロック」と称する。
【0094】
ブロック1205において、部分73が支持部材72から突出するように、半導体粒子70は支持部材72の孔71に堆積される。ブロック1210において、吸引力が、孔71に半導体粒子70を保持するために半導体粒子70の別の部分74に与えられる。いくつかの実施によれば、支持部材72は、半導体粒子70a、70b、70c、70d、70eおよび70fがそれぞれ、孔71a、71b、71c、71d、71eおよび71fを占めることを確実にするために走査および/または検査される。ブロック1215において、部分73が封入材料76の層により覆われるように、封入材料76の層が支持部材72上に塗布される。
【0095】
いくつかの実施によれば、封入材料76の層を流動化することが好ましい。それ故、方法1200のブロック1220において、封入材料76の層は流動化される。いくつかの実施によれば、封入材料76の層を流動化させることは、封入材料76の層を融解すること、および封入材料76の層を重合することのうちの1つを含む。しかしながら、いくつかの実施によれば、封入材料76の層は既に流体を含み、それ故、ブロック1220は実施されない。
【0096】
ブロック1225において、例えば、硬化、凝固を促進するため、および/または半導体粒子70と封入材料76の層との間の接着を促進するために、封入材料76の層が硬化される。
【0097】
ブロック1230において、基板材料111の層が封入材料76の層の上に塗布される。封入材料76の層と同様に、基板材料111の層はアセンブリ112を形成するために1235において硬化され得る。アセンブリ112は、半導体粒子70、封入材料76の層および基板材料111の層を含む。
【0098】
ブロック1240において、アセンブリ112は上記のアセンブリ77を解放するのと同様に支持部材72から解放される。
【0099】
ブロック1245において、アセンブリ112の半導体粒子70の他の部分74は、上記のアセンブリ77の半導体粒子70を平坦化するのと同様に平坦化される。
【0100】
非限定的な実施に係る、半導体バックプレーンを製造するためのシステム1300を示す、
図13に注意が向けられる。理解に役立つように、システム1300は半導体バックプレーン78を製造することに関して記載されている。システム1300は段階(A)および段階(B)に関して記載されている。システム1300の段階(A)は、部分73が支持部材1302から突出するように半導体粒子70を受容するようにサイズ合わせされる孔1301を有する支持部材1302を含む。
図13に示された実施によれば、支持部材1302は孔のあるコンベヤを備える。
図13に示した実施によれば、半導体粒子70は、ホッパ(図示せず)に接続されたサイフォン1303によって支持部材1302上に堆積される。
【0101】
吸引装置1304は支持部材1302に動作可能に接続され、半導体粒子70を孔1301に保持するために半導体粒子70の別の部分74に吸引力を付与される。いくつかの実施によれば、吸引装置1304は真空装置を備える。
【0102】
システム1300の段階(A)は、支持部材1302上に封入材料76の層を塗布するためのアプリケータをさらに備え、半導体粒子70の部分73は封入材料76の層により覆われる。いくつかの実施によれば、封入材料76の層を塗布するためのアプリケータは、噴霧器、ローラおよびプレスのうちの1つを備える。
図13に示されるように、システム1300において封入材料76の層を塗布するためのアプリケータは噴霧器1305を備える。
【0103】
いくつかの実施によれば、支持部材1302は封入材料76の層の硬化を支援するために加熱される。
【0104】
システム1300はさらに、支持部材1302から半導体粒子70および封入材料76の層のアセンブリ77を解放するための解放装置を備える。
図13に示した実施によれば、解放装置は、アセンブリ77がリフタ1306の方向へ支持部材1302を移動すると、支持部材1302から離れてアセンブリ77を穏やかに持ち上げるリフタ1306を備える。
【0105】
システム1300の段階(B)において、平坦化装置は半導体粒子70の他の部分74を平坦化する。
図13に示した実施によれば、アセンブリ77は、平坦化装置、粉砕機械1307の下でコンベヤ1308を移動し、半導体バックプレーン78を形成する。
【0106】
非限定的な実施に従って、実施の第2のセットの第2のサブセットに係る半導体バックプレーンを製造する方法を示す、
図14a〜14dに注意が向けられる。これらの図において、同様の要素は
図7a〜13における同様の番号により示されている。基板140は、本明細書において孔141とも称される、孔141a、141b、141c、141d、141eおよび141fを有する。孔141は、
図7a〜13に示した実施と同様に吸引下にあり、この吸引力は、気圧傾度力142(本明細書において気圧傾度力142a、142b、142c、142d、142eおよび142fとも称される)により生じると理解される。「吸引力」および「気圧傾度力」という用語は本明細書において交換可能に使用される。気圧傾度力142または吸引力142は、孔141によって規定される領域と、孔141と流体連絡する低圧領域との間の圧力差によって生じる。例えば、低圧領域は基板140および/または孔141に動作可能に接続される真空装置における低圧チャンバであってもよい。
【0107】
基板140は、半導体バックプレーンにおいて(例えば、互いに協働して)半導体粒子70を一緒に支持し、結合する。いくつかの実施によれば、基板140は、光学的に透過するか、または不透明である。いくつかの実施によれば、基板140は、様々な光透過性および/または組成の面積または領域に分けられる。上記のように、いくつかの実施によれば、複数のデバイスが同じ半導体バックプレーンから製造され得、それぞれのデバイスについての面積または領域に分けられ得る。このような実施において、基板140の特性もまた、組成、光透過性および/または厚さを含む、このような領域に応じて変化されてもよい。
【0108】
基板140は基板材料のシートなどの様々な形態をとってもよい。基板140のシートは、ロールまたはコンベヤの表面上に基板材料を噴霧または堆積させることによってロールまたはコンベヤ上で形成され得る。必要に応じて、基板材料は融解または重合され得る。基板140はまた、様々な物質を含んでもよい。いくつかの実施によれば、基板140は、ガラス、プラスチック、可撓性ガラスおよびプラスチックのうちの1つを含む。例えば、基板140はガラスのフレキシブルなシートを含んでもよい。
【0109】
基板140の形態および組成は半導体バックプレーンの所望の特性に基づいて変化してもよい。フレキシブルな半導体バックプレーンは輸送を容易にすることが望まれ得る。例えば、いくつかの実施によれば、半導体バックプレーンは回転するのに十分フレキシブルである。回転形態において、半導体バックプレーンは、典型的な剛性パネルより小さな単位表面積当たりの空間を取ることができるので、輸送するのが容易である。いくつかの実施によれば、基板140は、基板140の他の直径(例えば、長さおよび幅)より基板140を薄く作製することによって、および/または可撓性ポリマーなどの可撓性を促進する基板を選択することによって半導体バックプレーンにおいて可撓性を促進するために製造され得る。いくつかの実施によれば、基板140は約100μm厚のガラスの可撓性シートを備える。いくつかの実施によれば、基板140および半導体バックプレーン147の1つ以上は連続プロセスの一部としてロールとして製造される。
【0110】
いくつかの実施によれば、半導体バックプレーン147は、曲面の内部上に形成されるディスプレイの一部を形成する。これらの実施によれば、基板140はプロセスの間に変形され得るのに十分な可撓性のシートであってもよく、基板140は後で曲がるように弛緩する(すなわち、非平面形状)。いくつかの実施によれば、半導体バックプレーン147および付随電子機器はリソグラフィーなどの平坦化プロセスを使用して製造される。したがって、いくつかの実施によれば、大きな球上にディスプレイを製造する際に、半導体バックプレーン147および基板140が球の平面投影として製造され、次いで球の周囲が包まれるか、または球の形状に処理される。
【0111】
図14bに示されるように、半導体粒子70の部分145(本明細書において部分145a、145b、145c、145d、145e、145fおよび145gとも称される)が基板140から突出するように半導体粒子70は孔141に堆積される。いくつかの実施によれば、半導体粒子70は基板140の機械的振動によって孔141に堆積され得る。半導体粒子70はまた、半導体粒子70a、70b、70c、70d、70eおよび70fの各々をそれぞれの孔141a、141b、141c、141d、141eおよび141fに個々に配置することによって孔141に堆積され得る。しかしながら、この記載は包括的ではなく、半導体粒子70を孔141に堆積させる任意の適切な手段が意図される。
【0112】
半導体粒子70が孔141を通過しないように、孔141は半導体粒子70を受容するようにサイズ合わせされる。示した実施において、半導体粒子70の部分145および部分146の両方が基板140から突出するように基板140はサイズ合わせされる。いくつかの実施によれば、部分145および部分146の1つのみが基板140から突出する。
【0113】
部分145および/または部分146が基板140から突出する量(例えば距離(d)または(e))は、半導体バックプレーンの用途、半導体バックプレーンを利用する装置の構造および/または設計要件に依存し得る。
【0114】
さらに、基板140にわたる孔141の数および構成は変更してもよい。いくつかの実施によれば、孔141は単一の孔(孔141aなど)を含む。いくつかの実施によれば、孔141は基板140にわたって均一に間隔があいている。いくつかの実施によれば、孔141は基板140にわたって不均一に配置される。いくつかの実施によれば、孔141は基板140にわたって所定の位置に配置される。例えば、半導体バックプレーンがディスプレイを製造するために使用される場合、孔141はトランジスタまたは他の電気接続が半導体粒子70に接続される位置に配置される。
【0115】
孔141は製造され得るか、または基板140に備えられ得る。いくつかの実施によれば、孔141は基板140を通して切断または穿孔することによって機械的に形成され得る。いくつかの実施によれば、孔141は基板140を作製するために使用される鋳造プロセスの一部として形成される。いくつかの実施によれば、孔141は化学エッチングによって形成される。いくつかの実施によれば、孔141は基板140内に固有のホールまたはくぼみ(ピット)を含む。
【0116】
いくつかの実施によれば、孔141は様々なサイズおよび形状を有する。孔141は、半導体バックプレーンの用途、製造および/または輸送に適した任意の方法で配置される。いくつかの実施によれば、複数のデバイスは同じ半導体バックプレーンから製造される。このような実施において、半導体バックプレーンは各々の装置を表す面積または領域に分けられ得る。デバイスが完全に異なるデバイス(例えば、異なる寸法、排出要件、電力要件など)である場合、各面積または領域は、異なるサイズ、組成および/または形状の半導体粒子を必要とし得る。それ故、これらの実施において、孔141は各領域において異なって配置され得る。半導体バックプレーンは次いで、例えば、それぞれの装置をさらに製造するために、半導体バックプレーンを切断することによって各面積または領域に応じて分離され得る。
【0117】
半導体粒子70は気圧傾度力142によって孔141に保持される。
図14aおよび14bに示されるように、気圧傾度力142により、半導体粒子70を孔141の方向へ、および孔141内に引き込むか、または強制し、これは、半導体粒子70がそれぞれの孔141a、141b、141c、141d、141eおよび141fから解放または移動するのを防ぐのに役立つ。
【0118】
基板140および半導体粒子70のアセンブリ143(
図14に示される)を形成するために基板140は半導体粒子70に接着される。孔141の位置において半導体粒子70を基板140に取り付けるための任意の適切な方法が意図される。いくつかの実施によれば、半導体粒子70に基板140を接着させることは、接着剤を孔141に塗布すること、接着剤を半導体粒子70に塗布すること、基板140を加熱すること、および基板140を硬化することのうちの1つを含む。いくつかの実施によれば、基板140および半導体粒子70の1つ以上は半導体粒子70への接着を促進するために処理される。例えば、のりまたはエポキシなどの接着剤は、孔141の内壁および半導体粒子70の1つ以上に塗布される。別の例として、基板140は半導体粒子70周囲で基板140を軟化させるために加熱され得る。
【0119】
図14dに示されるように、半導体粒子70の部分145の少なくとも一部は半導体バックプレーン147を形成するために平坦化される。145’によって示される、平坦化することによって除去される他の部分145の部分の量は、半導体粒子70に対して作製され得る電気接続を含む、半導体バックプレーン147の用途に依存し得る。様々な平坦化技術が利用されてもよい。いくつかの実施によれば、平坦化は化学機械平坦化(CMP)を含む。いくつかの実施によれば、平坦化は半導体粒子70を研磨または粉砕することを含む。いくつかの実施によれば、半導体粒子70は、平坦化後のレーザ再結晶化によってさらに処理される。
【0120】
いくつかの実施によれば、平坦化された部分は、基板140に平行な面および基板140と同一面内の面(すなわち、同一平面)の1つにある。例えば、
図14dに示されているように、半導体粒子70は、基板140の表面140’および140’’の少なくとも1つに平行である平面144に沿って平坦化される。いくつかの実施によれば、半導体粒子70は、2つの面、表面140’に平行または同一平面の第1の面および表面140’’に平行または同一平面の第2の面に沿って平坦化される。両側で半導体粒子70を平坦化することにより、基板140の両面で半導体粒子70の半導体面を露出させ、デバイス、デバイスの両側で形成される相互接続および電気的ビアの製造を可能にする。例えば、電子機器は、半導体粒子70の1つの平坦化された表面上、および半導体粒子70の他の平坦化された表面上のアクティブな接触パッド(ESD保護および駆動トランジスタを有する接触パッドなど)に配置され得、2つの平坦化された表面は、半導体または周囲基板140において製造される電気的ビアによって接続される。通常の接触パッドに使用される面積がここで回路に使用され得るので、得られたデバイス全体はより小型になる。
【0121】
さらに、電気デバイスは個々のダイを形成するためにダイスカットされてもよい。接触パッドは必ずしもワイヤ結合パッドでなくてもよいが、ダイ接着、ボール結合またはプリント基板(PCB)に直接取り付けるための他の標準的な方法のために使用されてもよい。
【0122】
1つの関連した実施によれば、半導体バックプレーン147を使用して形成される電気デバイスは、個々のダイを形成するためにダイスカットされてもよく、PCBまたは他のキャリアへの取り付け後、ここで小さな取り付けられ、電気的に接続されたデバイスを残したまま、基板140は、基板を溶解または融解することなどの任意の簡便な手段によって後で除去されてもよい。
【0123】
いくつかの実施によれば、電気的ダイまたは半導体バックプレーンは積層されてもよい。
【0124】
同様の要素が
図7a〜14において同様の番号で示されている、
図15に示されるように、基板140は支持部材152に設けられてもよい。支持部材152において孔153に動作可能に接続される真空装置150によって、支持部材152は吸引力142を基板140の孔141に加えるように構成される。半導体粒子70は、支持部材152を回転させながら、ホッパ(図示せず)に接続される、サイフォン151によって孔141内に堆積される。
【0125】
支持部材152は基板140のための支持構造として使用され、半導体粒子70を孔141に保持するために吸引力142を孔141に提供する。支持部材72、82a、82b、82c、92および1302と同様に、支持部材152は、種々の形状、構造およびサイズを備えてもよい。いくつかの実施によれば、支持部材152は、中空シリンダまたはドラム、実質的に中実のシリンダまたはドラム、平面部材、湾曲部材およびコンベヤ部材のうちの1つを備える。いくつかの実施によれば、支持部材152は、支持部材72、82a、82b、82c、92および1302の1つを備える。
【0126】
支持部材152は種々の材料を備えてもよい。例えば、支持部材は鋼またはセラミックのうちの1つを備えてもよい。半導体バックプレーンについての用途、特に製造条件および半導体バックプレーンを形成するために使用される材料の「熱収支」または温度制約は、支持部材152の材料を特徴付ける可能性がある。
【0127】
例えば、いくつかの実施によれば、支持部材152は、アセンブリ143を形成するために基板140を半導体粒子70に取り付けるために基板140を融解するために加熱され得る。このような実施において、支持部材152は熱伝導性要素を備えてもよい。
【0128】
いくつかの実施によれば、基板140における孔141および支持部材152における孔153は互いに並べられないか、または互いに対してオフセットされる。いくつかの実施によれば、孔153はチャネルまたはスロットを備える。いくつかの実施によれば、孔153は基板140における孔141より大きくサイズ合わせされる。例えば、いくつかの実施において、基板140は孔153上で自立して停止するように十分に厚く、それにより基板140は吸引力142に起因して実質的に曲がらないまたは歪まない。いくつかの実施によれば、
図15に示されるように、孔153は基板140における孔141より小さくサイズ合わせされる。支持部材153が基板140の孔141に吸引力142を提供できる支持部材153を構成することが意図される。
【0129】
基板140および半導体粒子70を含むアセンブリ143は支持部材152から解放され得る。支持部材72を解放することに関して記載されているように、「解放する」は、アセンブリ143から支持部材152を分離することまたはその逆(支持部材152からアセンブリ143を分離すること)を含んでもよい。例えば、
図15に示されているように、アセンブリ143がリフタ154の方向へ移動すると、リフタ154は支持部材152から離れてアセンブリ143を穏やかに持ち上げるために使用されてもよい。
【0130】
いくつかの実施によれば、支持部材152は、一体としてではなく、一部分で除去されてもよい。例えば、半導体バックプレーンが複数のデバイスを製造するために使用される場合、いくつかの関連した実施において、支持部材152は、利用される半導体バックプレーンに関連したアセンブリ143の面積または領域として解放されてもよい。支持部材152が解放される方法および/または吸引力もしくは気圧傾度力142の強度に依存して、吸引力142は、支持部材152を解放する前に除去されてもよい。いくつかの実施によれば、アセンブリ143は、これらの面積または領域に従って印をつけられてもよいか、またはダイスカットされてもよく、これらはインサイチュで実施されてもよい。
【0131】
解放を容易にするために、基板140を支持部材152に提供する前に、支持部材152は解放(本明細書で「放出」とも称される)を促進する物質または組成物で処理されてもよい。例えば、支持部材152は、DuPont(E.I. du Pont de Nemours)のテフロン(登録商標)などの非付着コーティングでコーティングされてもよい。
【0132】
さらに、いくつかの実施において、支持部材152の加熱または冷却などの熱処理が、アセンブリ143と支持部材152とを分離するためにそれらの間の熱膨張の異なる速度の利点を得るために使用されてもよい。
【0133】
図7a〜13に関して記載された実施の第1のサブセットにおけるように、実施の第2のサブセットは従来技術の方法より多くの利点を提供する。いくつかの従来技術の方法において、半導体粒子は基板により完全に包まれるので、半導体粒子を損傷させずに半導体粒子を露出させるために基板を注意深く十分に除去するためにリソグラフィーまたは他の技術の使用を必要とする。したがって、記載された方法およびシステムの実施は、半導体粒子の少なくとも一部が基板に付着されないまたは覆われないことを確実にすることによって、この追加の工程を未然に防ぐ。結果として、実施の第2のセットの記載された方法およびシステムは、これらの従来技術の方法と比べて低い製造コストを導き得る。
【0134】
非限定的な実施に係る、半導体バックプレーンを製造する方法1600を示す、
図16に注意が向けられる。方法1600の説明に役立つように、方法1600は
図14a〜15に記載されている要素を使用して行われることが仮定される。さらに、方法1600の以下の説明は記載されている要素のさらなる理解を導く。しかしながら、
図14a〜15の要素および/または方法1600は変更されてもよく、互いに併せて本明細書に説明されているように正確に処理することを必要とせず、このような変更は本発明の範囲内であることは理解される。
【0135】
方法1600は、他に記載されていない限り、示されている正確な順序で実施される必要がないことは強調され、同様の様々なブロックが連続してではなく並行して実施されてもよく、それ故、方法1600の要素は本明細書において「ステップ」ではなく「ブロック」と称される。
【0136】
ブロック1605において、吸引力142下で孔141を有する基板140が提供される。上記のように、いくつかの実施によれば、基板140は、吸引力142を孔141に提供するように構成される支持部材152に設けられ得る。
【0137】
ブロック1610において、部分145(あるいは、部分146)が基板140から突出するように半導体粒子70は孔141に堆積される。半導体粒子70は吸引力142によって孔141に保持される。いくつかの実施によれば、半導体粒子70a、70b、70c、70d、70eおよび70fがそれぞれ、孔141a、141b、141c、141d、141eおよび141fを占めることを確実にするために基板140は走査および/または検査される。
【0138】
ブロック1615において、基板140は基板140および半導体粒子70のアセンブリ143を形成するために半導体粒子70に接着される。いくつかの実施によれば、基板140を半導体粒子70に接着させることは、孔141に接着剤を塗布すること、半導体粒子70に接着剤を塗布すること、基板140を加熱すること、基板140を硬化すること、半導体粒子70上の酸化被膜を基板140に融合することの少なくとも1つを含む。
【0139】
ブロック1620において、半導体粒子70の部分145(あるいはまたはさらに、部分146)は平坦化される。
【0140】
非限定的な実施に係る、半導体バックプレーンを製造するためのシステム1700を示す、
図17に注意が向けられ、その図において、
図7a〜15の同様の要素が同様の番号を与えられている。理解に役立つように、システム1700は半導体バックプレーン147を製造することに関して記載されている。
【0141】
左から右に作用して、孔141を有する基板140が支持部材に設けられ、その支持部材は孔のあいたコンベヤ1702を備える。真空装置1703に動作可能に接続された孔のあいたコンベヤ1702は吸引力142を孔141に提供するように構成される。
【0142】
図17に示した実施によれば、半導体粒子70は、ホッパ(図示せず)に接続されるサイフォン1303によって基板140上に堆積される。半導体粒子70は孔141に堆積され、部分146が基板140から突出するように吸引力142によって保持される。いくつかの実施によれば、半導体粒子70は、ビンまたはパイルから吸い上げられ、次いで基板140上、孔141内に堆積される。
【0143】
システム1700はさらに、基板140および半導体粒子70のアセンブリ143を形成するために基板140を半導体粒子70に接着するための装置を備える。
図17に示されるように、システム1700は基板1740を加熱するために加熱ランプ1704を備え、基板140は融解し、半導体粒子70に接着する。いくつかの実施によれば、基板140を半導体粒子70に接着するための装置は噴霧器を備える。例えば、いくつかの実施によれば、基板140は、半導体粒子70との基板140の接着を促進するための物質で噴霧される。
【0144】
システム1700は、半導体粒子70の部分145を平坦化するための平坦化装置、粉砕機械1307をさらに備える。
図17に示された実施によれば、半導体バックプレーン147を形成するためにアセンブリ143は粉砕機械1307の下でコンベヤ1702を移動する。
【0145】
システム1700は、支持部材、コンベヤ1702からアセンブリ143を解放するための解放装置をさらに備える。
図17に示された実施によれば、半導体バックプレーン147がリフタ1705の方向へ支持部材1702を移動すると、解放装置は、支持部材1702から離れて半導体バックプレーン147を穏やかに持ち上げるリフタ1705を備える。
【0146】
本明細書に記載されている方法、システムおよびデバイスは、半導体バックプレーンを製造するために簡単で、拡張可能かつコスト効率の良い方法を提供できる。これらの半導体バックプレーンは、ディスプレイおよびソーラーパネルなどの半導体が支持されることを必要とする、広範囲の用途で使用され得る。記載されている方法、システムおよびデバイスは、デバイスのサイズが半導体のサイズと比較して大きい場合、特に有益であり得る。
【0147】
半導体バックプレーンを製造するための拡張可能な方法として、記載されている方法およびシステムは、いくつかの実施によれば、単一ピクセルから構成される半導体バックプレーンから数千のピクセルから構成される半導体バックプレーンまでを製造するために使用される。さらに、上記のように、いくつかの実施により、複数の異なるデバイスを、特定のデバイスのために設計された面積または領域に応じて、封入材料の層または基板にわたる半導体粒子の配置、ならびに封入材料の層および/または基板材料の層および/もしくは基板の組成の1つ以上を変更することによって同じ半導体バックプレーンから製造することを可能にする。製造された半導体バックプレーンは次いで、これらの面積または領域に応じてダイスカットまたは分配されてもよい。これにより、製造プロセスにおいて高度な柔軟性および適応性が可能となり、低下した製造コストを導き得る。
【0148】
さらに、上記のように、記載された方法およびシステムにより、輸送などの他の関心事のために半導体バックプレーンを調整することが可能となる。例えば、封入材料の層の組成および形態は半導体バックプレーンにおける柔軟性を促進するように生成され得る。いくつかの実施に係る、この柔軟性により、半導体バックプレーンが回転された形態で保存および/または輸送され得る。大きな剛性の半導体バックプレーンと比較して、回転された半導体バックプレーンは少ししか空間を取らないので、特別な保存または輸送手段を必要とされ得ない。それ故、実施は低い保存および輸送コストを導き得る。
【0149】
さらに、実施の第2のセットに関して、半導体粒子が支持部材(例えば支持部材72)または基板(例えば基板140)によって配置されるので、規則正しいマトリクスまたはグリッドを半導体粒子に配置することを必要としない。
【0150】
上記のように、実施の第2のセットに関して、半導体粒子は、支持材料(例えば、封入材料76の層、基板140)によって完全に埋め込まれないまたは封入されないので、さらなる製造のために半導体粒子の一部を露出するためにこの材料の一部を除去することを必要としない。これによりまた、製造コストを低減できる。さらに、半導体粒子の少なくとも一部は半導体バックプレーンから突出するので、半導体粒子を見るために支持材料は透明であることを必要としない。
【0151】
当業者は、さらに多くの可能な代替の実施および変更が存在し、上記の例は1つ以上の実施の例示のみであることを理解するであろう。したがって、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。