【課題を解決するための手段】
【0026】
一部の電気光学ディスプレイのような、比較的高い電圧を使用するディスプレイにおいては、ディスプレイによって消費される電力の大部分はこの原因から起こり得る。一局面において、本発明は列電極のスイッチングによる電力消費を低減する、アクティブマトリックス電気光学ディスプレイをドライブするための方法を提供することを追求する。本発明はまた、この方法を実行するために使用される修正されたドライバを提供する。これらのドライバは平均値およびピーク値の両方の消費電力を減少するように設計され得る。
【0027】
既に述べたとおり、本発明の第2の局面は大面積の電気光学ディスプレイ、およびこの種の大面積ディスプレイと共に使用されるドライバに関する。詳細には、発明のこの局面は、このような大面積電気光学ディスプレイをドライブするための統合された制御器ロジックを含むディスプレイドライバに関する。
【0028】
伝統的に、エレクトロニック(電気光学を含む)ディスプレイは剛な支持構造に取り付けられた構成部品を含む剛なデバイスである。大面積のディスプレイを製造するためには、サブシステムを剛なフレームに取り付けることによって、複数の剛なディスプレイサブシステムが結合されてきた。このような大面積ディスプレイは重く高価であり得、より大きな寸法への拡張性においては大きな制約があり得る。本発明は、プリンティングおよび積層(laminating)のステップをを含む低コストプロセスを使用して、比較的安価な材料およびサブ構成部品から製造され得る柔軟性のある大面積電気光学ディスプレイを提供することを追求する。
【0029】
かくして、電気光学ディスプレイを含む大面積標識は、同様の伝統的ディスプレイに対して多くの利点を有するように作られ得る。これらの利点は、軽量、低い消費電力、様々な照明条件下での視認性、拡張性、および改善された大面積製造可能性を含み得る。このような標識は効果的にメンテナンスフリーおよびウエザープルーフであり、屋内および屋外の両方で使用され得る。かくして、電気光学ディスプレイを使用する大面積標識は、広範囲のコマーシャルおよび非コマーシャル用途において特に望まれる。
【0030】
しかしながら、このような大面積標識の構造における1つのチャレンジはドライブエレクトロニクスの設計である。上で説明したとおり、電気光学媒体のドライブ要求は、一般的に、液晶ディスプレイをドライブするために設計された既知のドライバを、用途に応じた修正なしには双安定電気光学ディスプレイをドライブするための使用に適さなくする。
【0031】
電気光学ディスプレイをドライブするために特別に設計された回路ドライバが、前述の2003/0137521号、WO2004/090857号およびPCT/US2004/21000号に記載されている。これらのドライバは、しかしながら、アクティブマトリックスディスプレイのデータラインをドライブするために最適化されており、それ故に外部ロジックを含まず、ドライバからドライバへとカスケードしないシフトレジスタを備える。これは、このドライバを使用する大面積のまたは長い標識において、制御器はディスプレイが更新される前に、所与の行のそれぞれのピクセルに対して、ディスプレイピクセルごとに2ビットを順次ロードしなければならないことを意味する。このようなデータのローディングは非常に長い時間を要し得る。また、データは一般的に比較的高い周波数で伝達されるために、データパスは不必要に脆弱となり得、データの劣化(corruption)を引き起こす可能性がある。
【0032】
本発明は電気光学ディスプレイを含む大面積標識のための公知のドライバの短所を解消するドライバを提供することを追求する。詳細には、本発明は文字データを多数のディスプレイドライバに比較的低い帯域幅で送ることを許容するドライバを提供することを追求し、それによって電力消費を低減しデータの劣化の可能性を減少する。本発明はまた、低電圧のデータインターフェイスの使用により、ディスプレイから発する電磁的干渉の量を減少し、既存の文字ディスプレイモジュールと互換性を有するドライバを提供することを追求し、同じ標識の中に異種の混合したディスプレイドライバを含むディスプレイを可能とする。最終的に、本発明は制御器の機能と電気光学媒体との間の改善された統合を提供し、それによって各ディスプレイモジュールは事実上自己専用の制御器を所有することを追求し、かくして、標識の残りの構成部品の動作には影響を与えることなく、個々のモジュールが、潜在的に劇的に異なる特性を有するより新しいモデルによって置き換えられることを可能とする。
【0033】
一局面においては、この発明は電気光学媒体を有する電気光学ディスプレイ、電気光学媒体に電界を印加することのできるピクセル電極、およびピクセル電極と関連する列電極をドライブする方法を提供し、その方法は列電極上の電圧を第1の値から第1の値とは異なる第2の値に変化すること、それによってピクセル電極が電気光学媒体の光学的状態に変化を起こさせるようにすることを含み、列電極上の電圧は最初は、チャージが列電極へまたはから流れることを許容する充分な時間の間、第1の値から第1および第2の値の間の第3の値に変化し、その後列電極上の電圧は第3の電圧から第2の電圧に変化する。
【0034】
本発明のこの局面は、今後便宜的に本発明の「2ステップ電圧変化法」(「TSVCM」)として参照される。しかしながら、この方法は2つのステップのみを使用することに限定されず、第1と第2の電圧の間の1つより多いの中間電圧を使用する、2つより多いステップを用いても実行され得ることが、理解される。
【0035】
発明の2ステップ電圧変化法において、第1および第2の電圧は反対の極性であり得、第3の電圧はグラウンド電圧であり得る。第3の電圧は第1および第2の電圧の算術平均値と実質的に等しくあり得る。アクティブマトリックスディスプレイにおいて一般的にそうであるように、ディスプレイが電気光学媒体のピクセル電極から反対の側に配置されたフロント電極を備えるときには、フロント電極は実質的に一定の電圧に保持され、第3の電圧はフロント電極上の電圧と等しいか、または実質的に等しくあり得る。また、一般的な場合であるように、ディスプレイが、列電極と接続され第1、第2および第3の電圧をそこに印加するために配置された列ドライバ、および列ドライバに少なくとも2つの電圧を供給するために配置された電圧供給手段を備えるときには、共通電極上の電圧が第3の値に設定されるとき、列電極へまたはそこから流れるチャージが電圧供給手段を通過しないように、TSVCMは有効に働き得る。
【0036】
電気光学ディスプレイ技術の当業者にとって周知のとおり、このようなディスプレイは通常列電極と接続される列ドライバを使用し、この列電極はオンおよびオフ状態を有する「出力イネーブル」(「OE」)入力を有し、その結果として、OE入力がオン状態であるときには、列ドライバは少なくとも3つの異なる電圧を列電極に印加し得、しかしOE入力がオフ状態であるときには、列ドライバは1つのみの電圧(通常は共通フロント電極の電圧)を列電極に印加し得る。本発明のTSVCMがこのようなディスプレイに使用されるとき、最初にOE入力をオフ状態に設定することで、列ドライバをして列電極に第3の電圧を印加させ、次いでOE入力をオン状態に設定することで、列ドライバをして列電極に第2の電圧を印加させることによって、その方法は有効に働き得る。また、以下により詳細に説明するように、TSVCMは列電極の初期の状態をその所望の最終の状態と比較するステップを含み、列電極の2つの状態が異なるときにのみOE入力をオフ状態に設定することが、実際には望ましい。より詳細には、電気光学ディスプレイが複数の列電極および複数のピクセル電極を備え、各ピクセル電極は1つの列電極と接続される、従来の種類である場合には、TSVCMにおいては、ディスプレイ上のイメージが書き換えられつつあるとき、書き換えのプロセスの1ステップの間のそれぞれの列電極上の初期電圧が、書き換えのプロセスの次のステップの間の列電極上の最終電圧と比較され得、初期および最終電圧が異なる列電極のみに対して第3の電圧が印加される。
【0037】
TSVCMは、例えば前述のE InkおよびMITの特許および特許出願のいくつかにおいて記載されているような、各ピクセル電極が分離した導電性のトレース(「列電極」)を備え、それによってピクセル電極上の電圧が制御され得る、いわゆる「ダイレクトドライブ」ディスプレイを含む任意の種類の電気光学ディスプレイに適用され得る。TSVCMはまた、パッシブマトリックスアドレスドディスプレイにも使用され得る。しかしながら、TSVCMは特に、電気光学媒体の1側面上にピクセル電極の2次元アレイを有し、電気光学媒体の反対の側面上に共通電極を有し、複数の列電極はピクセル電極の2次元アレイの列と接続され、複数の行電極はピクセル電極の2次元アレイの行と接続され、その結果各ピクセル電極は1つの特定の列電極と1つの特定の行電極との交差によって一義的に定義される、アクティブマトリックスディスプレイにおいて使用されることが意図される。
【0038】
TSVCMは上述された任意のものを含む、任意の種類の電気光学媒体に使用され得る。かくして、例えば電気光学媒体は、回転バイクロマルメンバーまたはエレクトロクロミック媒体、または懸濁流体および懸濁流体の中に保持され、懸濁流体への電界の印加によって運動可能な複数の電気的にチャージされた粒子を備える、粒子ベースの電気泳動媒体であり得る。懸濁流体は液体または気体であり得る。電気泳動媒体は、懸濁流体および電気的にチャージされた粒子を複数の離散したドロップレット(恐らく、懸濁流体が気体のときには「ボイド」として参照される方がよい)に分離する連続した相を有する、カプセル化された媒体であり得る。
【0039】
本発明はまた、発明の2ステップ電圧制御法に使用されるための装置を提供する。かくして、この発明は電気光学媒体、電界を印加することが可能なピクセル電極、およびピクセル電極と関連する列電極を有する電気光学ディスプレイをドライブするための装置を提供する。該装置は、
列電極に少なくとも第1、第2および第3の電圧を印加でき、第1および第2の電圧は相互に異なり、第3の電圧は第1および第2の電圧の間にある、列ドライバと、
いつ、列が列電極に印加される電圧を第1の電圧から第2の電圧に変化する必要があるかを決定し、このような変化の必要性が検出されるとき、列電極にまたはからチャージが流れるための十分な時間の間、列ドライバをして列電極に最初に第3の電圧を印加させ、その後、列ドライバをして列電極に第2の電圧を印加させるように配置される、ロジック
手段と、を備える。
【0040】
別の局面においては、この発明は柔軟性のある基板および柔軟性のある基板に取り付けられる複数の柔軟性のある電気光学ディスプレイユニットを備える、電気光学ディスプレイシステムを提供する。
【0041】
本発明のこの局面は、今後便宜的に本発明の「柔軟性のある大面積ディスプレイ」(「FLAD」)として参照され得、それは主として大面積ディスプレイでの使用が意図されるが、それに限定はされない。このような柔軟性のある大面積ディスプレイはさらに、柔軟性のある基板上に複数のディスプレイユニットを固定するための接着剤層を備え得る。一般的に、柔軟性のある基板は光透過性である(例えばディスプレイの色修正または反射防止またはぎらつき防止のための、一部の色の存在は除外されないものの、実質的に透明である)。ディスプレイユニットは上述された様々な種類の電気光学媒体、液晶媒体(ポリマー分散型およびプラスチックベースの液晶媒体を含む)、エレクトロルミネッセンス媒体および有機発光ダイオードを含む、任意の公知のディスプレイ媒体を利用し得る。柔軟性のある基板は任意の公知のフィルタまたは表面処理特性を提供され得、例えば、柔軟性のある基板は紫外線フィルタリング特性、またはぎらつき防止表面処理を有し得る。
【0042】
本発明のFLADにおいては、ディスプレイユニットは一般的には柔軟性のある基板を通して見られる向きに置かれる。FLADは基板に隣接しディスプレイユニットの非活性部分を隠す効果のあるマスクを提供され得る。マスクはディスプレイユニットの色と実質的にマッチする色、またはディスプレイユニットの色を有し得る。接着剤層が存在するときには、一般的にそれは実質的に透明である。接着剤層は、例えば、エチレンビニルアセテート、ポリビニルブチレート、熱硬化性材料、熱可塑性材料、放射線硬化性材料の少なくとも1つを備え得る。接着剤層はシートの形状であり得、または液体を備え得る。
【0043】
FLADはまた保護膜、および保護膜と柔軟性のある基板との間の第2の接着剤層を備え得る。保護膜は熱成形が可能であり得、および/または実質的に透明なプラスチックシートを備え得る。柔軟性のある基板はポリエステル、アクリル、ポリカーボネート、ポリカーボネート−PVF複合体、および透明なフルオロポリマーの少なくとも1つを備え得る。FLADは接着剤層(存在するときには)の中に埋め込まれた取り付け用のブロックを備え得る。FLADにおいては、ディスプレイユニットはその縁で重なり合うことができる。
【0044】
この発明はまた、電気光学ディスプレイシステムを製造するためのプロセスを提供し、該プロセスは、柔軟性のある基板を提供すること、複数の柔軟性のある電気光学ディスプレイユニットを提供すること、および複数の柔軟性のある電気光学ディスプレイユニットを柔軟性のある基板に貼り付けること、を包含する。
【0045】
この「FLADプロセス」において、ディスプレイユニットは一般的には柔軟性のある基板に積層によって貼り付けれる。このような積層は減圧積層法であり得、加熱を伴って実行され得る。積層はまたロールツーロール積層法であり得る。積層は、エチレンビニルアセテート、ポリアミド、ポリウレタンの少なくとも1つを備える熱い融解した接着剤を使用して実行され得、および/またはシリコン、エポキシ、およびポリウレタンの少なくとも1つを備える液体接着剤を適用することによって達成され得る。
【0046】
別の局面においては、この発明は、それぞれがそれ自身と関連するピクセル電極を有する複数のピクセル、を備えるディスプレイモジュールの上に表示されるイメージを制御するためのディスプレイモジュールドライバデバイスを提供し、該ドライバデバイスは、
初期および最終の表示されるイメージを表すデータを受け取るための入力手段と、
入力手段によって受け取られるデータを初期および最終のイメージのピクセルワイズ(pixel−wise)表現に変換(tranalate)するための変換手段と、
初期および最終のイメージのピクセルワイズ表現を蓄えるための貯蔵手段と、
ディスプレイのピクセル電極に印加される電圧を制御するために配置される複数の出力手段と、
貯蔵手段からデータを受け取り、このデータから複数の出力手段において要求される出力を生成するために配置されるロジック手段と、を備える。
【0047】
本発明のこのディスプレイモジュールドライバデバイス(「DMDD」)において、ロジック手段は、環境パラメータ、ディスプレイモジュールの動作寿命を表すパラメータ、およびディスプレイモジュールの電気光学特性を表すパラメータの少なくとも1つに依存して、出力手段における出力を変更するように配置され得る。
【0048】
DMDDは主として、上述された任意の種類の電気光学媒体を含む電気光学ディスプレイに使用されることが意図される。DMDDは上述されたダイレクトドライブ型のディスプレイにおいて特に有用であり得、それは、それぞれが分離した電極を備える連続したピクセルに分割され、ディスプレイはそれぞれの分離した電極に印加される電圧を独立に制御するために配置されるスイッチング手段を、さらに備える。DMDDはまた、各ピクセルへのドライバ接続を提供するための全コストが電気光学媒体のコストなどのほかのコストと比較して相対的に低い、大面積のダイレクトドライブされるマトリックスディスプレイに対しても有用であり得る。
【0049】
この発明はまた、複数のディスプレイモジュールおよびディスプレイアセンブリ入力手段を備えるディスプレイアセンブリ(本発明の「DMDDアセンブリ」)を提供し、各ディスプレイモジュールはそれ自身と関連しその関連するディスプレイモジュール上に表示されるイメージを制御するために配置される本発明のディスプレイモジュールドライバデバイスを有し、ディスプレイアセンブリ入力手段はディスプレイアセンブリ上に表示されるイメージを表すイメージデータを受け取り、イメージデータの少なくとも部分を各ディスプレイモジュールドライバデバイスに提供するために配置される。
【0050】
このようなDMDDアセンブリにおいて、様々なDMDDの間でイメージデータを分配することは任意の公知の方法で達成され得、このようなデータ分配の好ましい方法が以下に詳細に記載される。一般的にはDMDDは「デージーチェーン」を成し、各DMDDはチェーンの次のDMDDの入力手段と接続されるデータ出力手段(ピクセル上の電圧を制御する出力手段とは分離される)を有する。
【0051】
本発明のDMDDは、前述の2003/0137521号、WO2004/090857号およびPCT/US2004/21000号に記載された任意のドライビング方法を、温度、相対湿度、電気光学媒体の動作寿命時間などに対する修正のような、このようなドライビング方法の様々な任意の局面を含んで、実行するために配置され得る。従ってDMDDは、このようなドライビング方法に対して必要とされる追加の電子的デバイスまたはセンサ、例えば温度または湿度センサ、または関連する電気光学ディスプレイモジュールの動作時間を測定するためのタイマーを組み込み得る。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
電気光学媒体と、該電気光学媒体に電界を印加することができるピクセル電極と、該ピクセル電極と関連する列電極とを有する電気光学ディスプレイをドライブするための方法であって、
該列電極上の電圧を第1の値から該第1の値とは異なる第2の値に変えることと、それによって該ピクセル電極をして該電気光学媒体の光学的状態に変化を生じさせることと、
を包含し、該方法は、
該列電極上の該電圧は、最初に、該列電極へまたはそこからチャージが流れることを許容する充分な時間の間、該第1の値から該第1および第2の値の間の第3の値に変更され、その後、該列電極上の該電圧は該第3の値から該第2の値に変更されることを特徴とする、方法。
(項目2)
前記第1および第2の電圧は逆の極性を有し、該第3の電圧はグラウンド電圧である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第3の電圧は前記第1および第2の電圧の算術平均値と実質的に等しい、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記ディスプレイは、前記電気光学媒体の、前記ピクセル電極とは反対の側に配置されるフロント電極をさらに備え、該フロント電極は実質的に一定の電圧に保持され、前記第3の電圧は該フロント電極の該電圧と実質的に等しい、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記ディスプレイは、前記列電極と接続されそこに前記第1、第2および第3の電圧を印加するように配置される列ドライバと、該列ドライバに少なくとも2つの電圧を供給するように配置される電圧供給手段とをさらに備え、共通電極上の前記電圧が前記第3の値にセットされるとき、前記列電極へまたはそこから流れる前記チャージが該電圧供給手段を通過しない、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記ディスプレイは、前記列電極と接続される列ドライバをさらに備え、前記列電極はオンおよびオフ状態を有するOE入力を有し、該OE入力がそのオン状態にあるときには該列ドライバは前記第1、第2および第3の電圧を前記列電極に印加でき、しかし該OE入力がそのオフ状態にあるときには該列ドライバは前記第3の電圧のみを前記列電極に印加でき、
前記方法は、最初に該OE入力を該オフ状態にセットすることによって、該列ドライバをして前記列電極に前記第3の電圧を印加させ、その後該OE入力をそのオン状態にセットすることによって、該列ドライバをして前記列電極に前記第2の電圧を印加させることによって達成される、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記列電極の初期状態を前記列電極の所望の最終状態と比較することと、前記列電極の該2つの状態が異なる場合にのみ、前記OE入力をそのオフ状態にセットすることとをさらに包含する、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記電気光学ディスプレイは複数の列電極および複数のピクセル電極を備え、それぞれのピクセル電極は1つの列電極と接続され、
前記ディスプレイ上のイメージが書き換えられつつあるときに、該書き換えプロセスの1ステップの間のそれぞれの列電極上の初期電圧が、該書き換えプロセスの次のステップの間の該列電極上の最終電圧と比較され、該初期圧とおよび最終電圧とが異なる該列電極に対してのみ前記第3の電圧が印加される、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記電気光学ディスプレイは、前記電気光学媒体の一方の側のピクセル電極の二次元アレイ、および前記電気光学媒体の反対の側の共通電極と、ピクセル電極の該二次元アレイの列と接続された複数の列電極と、ピクセル電極の該二次元アレイの行と接続された複数の行電極とを有するアクティブマトリックスディスプレイであって、それぞれのピクセル電極は1つの特定の列電極および1つの特定の行電極の交差によって一義的に定義される、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記電気光学媒体は、回転バイクロマルメンバーまたはエレクトロクロミック媒体である、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記電気光学媒体は、懸濁流体と、該懸濁流体の中に保持され該懸濁流体への電界の印加によってそこで運動が可能な複数の電気的にチャージされた粒子とを備える、粒子ベースの電気泳動媒体である、項目1に記載の方法。
(項目12)
前記電気泳動媒体は、前記懸濁流体および前記電気的にチャージされた粒子を複数の離散したドロップレットに分離する連続した相を有する、カプセル化された媒体である、項目11に記載の方法。
(項目13)
電気光学媒体と、電界を印加することができるピクセル電極と、該ピクセル電極と関連する列電極と、を有する電気光学ディスプレイをドライブするための装置であって、
少なくとも第1、第2および第3の電圧を該列電極に印加することができ、該第1および第2の電圧は相互に異なり、該第3の電圧は該第1および第2の電圧の間にある、列ドライバを備え、該装置は、
いつ、列が該列電極に印加される該電圧を該第1の電圧から該第2の電圧に変更することを必要とするかを決定し、このような変更の必要性が検出されるとき、該列ドライバをして最初に、該列電極へまたはそこからチャージが流れることを許容する充分な時間の間、該列電極に該第3の電圧を印加させ、その後、該列ドライバをして該列電極上に該第2の電圧を印加させるように配置される、ロジック手段を特徴とする、装置。
(項目14)
前記第1および第2の電圧は逆の極性を有し、該第3の電圧はグラウンド電圧である、項目13に記載の装置。
(項目15)
前記第3の電圧は前記第1および第2の電圧の算術平均値と実質的に等しい、項目13に記載の装置。
(項目16)
前記列ドライバに少なくとも2つの電圧を供給するように配置される電圧供給手段をさらに備え、
前記ロジック手段は、共通電極上の前記電圧が前記第3の値にセットされるとき、前記列をして前記列電極へまたはそこから流れる前記チャージを迂回させ、その結果、このチャージが該電圧供給手段を通過しないように配置される、項目13に記載の装置。
(項目17)
前記列電極はオンおよびオフ状態を有するOE入力を有し、該OE入力がそのオン状態にあるときには該列ドライバは前記第1、第2および第3の電圧を前記列電極に印加でき、しかし該OE入力がそのオフ状態にあるときには該列ドライバは前記第3の電圧のみを前記列電極に印加でき、
前記ロジック手段は、最初に該OE入力を該オフ状態にセットすることによって、該列ドライバをして前記列電極に前記第3の電圧を印加させ、その後該OE入力をそのオン状態にセットすることによって、該列ドライバをして前記列電極に前記第2の電圧を印加させるように配置される、
項目13に記載の装置。
(項目18)
前記ロジック手段は、前記列電極の初期状態を前記列電極の所望の最終状態と比較し、前記列電極の該2つの状態が異なる場合にのみ、前記OE入力をそのオフ状態にセットするように配置される、項目17に記載の装置。
(項目19)
電気光学媒体の層と、該電気光学媒体と隣接して配置されるピクセル電極と、該電気光学媒体と隣接してその反対の側に配置されるフロント電極と、該ピクセル電極と関連する
列電極と、を備える電気光学ディスプレイであって、
該ディスプレイは項目13に記載の装置を備えることを特徴とし、該装置の列ドライバは該列電極およびフロント電極に印加される前記電圧を制御するように配置される、電気光学ディスプレイ。
(項目20)
前記電気光学媒体は、回転バイクロマルメンバーまたはエレクトロクロミック媒体である、項目19に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目21)
前記電気光学媒体は、懸濁流体と、該懸濁流体の中に保持され該懸濁流体への電界の印加によってそこで運動が可能な複数の電気的にチャージされた粒子とを備える、粒子ベースの電気泳動媒体である、項目19に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目22)
前記電気泳動媒体は、前記懸濁流体および前記電気的にチャージされた粒子を複数の離散したドロップレットに分離する連続した相を有する、カプセル化された媒体である、項目21に記載の電気光学ディスプレイ。
(項目23)
柔軟性のある基板と、該柔軟性のある基板に取り付けられる複数の柔軟性のある電気光学ディスプレイユニットとを特徴とする、電気光学ディスプレイシステム。
(項目24)
柔軟性のある基板を提供することと、複数の柔軟性のある電気光学ディスプレイユニットを提供することと、該複数の柔軟性のある電気光学ディスプレイユニットを該柔軟性のある基板に貼り付けることとを特徴とする、電気光学ディスプレイシステムを製造するためのプロセス。
(項目25)
それに関連するピクセル電極をそれぞれ有する複数のピクセルを備えるディスプレイモジュールの上に表示されるイメージを制御するためのディスプレイモジュールドライバデバイスであって、
表示される初期および最後のイメージを表すデータを受信するための入力手段と、
該入力手段によって受信された該データを、該初期および最後のイメージのピクセルワイズ表現に変換するための変換手段と、
該初期および最後のイメージの該ピクセルワイズ表現を蓄えるための貯蔵手段と、
該ディスプレイの該ピクセル電極に印加される電圧を制御するように配置される複数の出力手段と、
該貯蔵手段からデータを受信し、このデータから該複数の出力手段上に要求される出力を生成するように配置されるロジック手段と、
を特徴とする、ディスプレイモジュールドライバデバイス。
(項目26)
前記ロジック手段は、環境パラメータ、前記ディスプレイモジュールの動作寿命を表すパラメータおよび前記ディスプレイモジュールの電気光学特性を表すパラメータのうちの少なくとも1つに依存して、前記出力手段における出力を変更するように配置される、項目25に記載のディスプレイモジュールドライバデバイス。
(項目27)
ディスプレイモジュールと関連しその関連するディスプレイモジュール上に表示されるイメージを制御するように配置される、項目25に記載のディスプレイモジュールドライバデバイスをそれぞれ有する、複数のディスプレイモジュールと、
ディスプレイアセンブり上に表示されるイメージを表すイメージデータを受信し、それぞれのディスプレイモジュールドライバデバイスに該イメージデータの少なくとも部分を提供するように配置される、ディスプレイアセンブリ入力手段と、
を特徴とする、ディスプレイアセンブリ。