(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6362712
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車
(51)【国際特許分類】
A63H 17/00 20060101AFI20180712BHJP
A63H 17/26 20060101ALI20180712BHJP
A63H 17/36 20060101ALI20180712BHJP
【FI】
A63H17/00 A
A63H17/00 E
A63H17/26 B
A63H17/36
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-571073(P2016-571073)
(86)(22)【出願日】2015年6月30日
(65)【公表番号】特表2017-516589(P2017-516589A)
(43)【公表日】2017年6月22日
(86)【国際出願番号】CN2015082913
(87)【国際公開番号】WO2016050103
(87)【国際公開日】20160407
【審査請求日】2016年11月30日
(31)【優先権主張番号】201410517935.7
(32)【優先日】2014年9月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516360638
【氏名又は名称】アルファ グループ カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】516360649
【氏名又は名称】クワントン アウデイ アニメーション アンド トイ カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】516360650
【氏名又は名称】クワンチョウ アルファ カルチャー コミュニケーションズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】カイ ドンチン
【審査官】
目黒 大地
(56)【参考文献】
【文献】
特表2003−527154(JP,A)
【文献】
特開平07−213755(JP,A)
【文献】
特開昭60−060875(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第103816665(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H1/00−37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(1)と、
該車体(1)の前部に設けられ、前記車体(1)の上下方向に突出される被駆動輪としての前輪(2)と、
前記車体(1)の後部に設けられ、前記車体(1)の上方に突出する一対の上駆動輪(332)と車体(1)の下方に突出する一対の下駆動輪(31)とを有する後輪(3)とを備え、
前記後輪(3)は弾性を有し変形収縮可能な車輪に設計され、
前記前輪(2)の上下最大距離は、前記後輪(3)が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下であり、
前記後輪(3)が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離は、当該玩具自動車と組み合わせる閉鎖軌道(4)の高度距離以下であり、前記後輪(2)が弾性収縮していないときの前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離は、前記閉鎖軌道(4)の高度距離より大きい、閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項2】
前記後輪(3)の前記上駆動輪(32)及び/又は前記下駆動輪(31)の輪面に弾性鋸歯(30)が設けられ、前記後輪の弾性収縮を実現する請求項1に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項3】
前記弾性鋸歯(30)は、複数の円形の弾性凸柱が間隔を持ってソフトリングを回って形成する鋸歯状のホイールリングであり、該ホイールリングは前記上駆動輪(32)及び/又は前記下駆動輪(31)の輪面に嵌めて設けられる請求項2に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項4】
前記前輪(2)は、直径が前記車体(1)の高度より大きく、前記車体(1)の上下方向に突出する被駆動輪であり、
該被駆動輪は、回転軸により前記車体(1)の前部の中間位置に回転可能に接続され、
前記被駆動輪の直径は、前記後輪(3)が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である請求項1に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項5】
前記前輪(2)は、直径が前記車体(1)の高度より大きく、且つ前記車体(1)の上下方向に突出する一対の被駆動輪であり、
一対の該被駆動輪は、回転軸により前記車体(1)の前部の両側位置に回転可能に接続され、
前記被駆動輪の直径は、前記後輪(3)が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である請求項1に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項6】
前記前輪(2)は、前記車体(1)の上方に突出する一つの上被駆動輪と前記車体(1)の下方に突出する一対の下被駆動輪とを備え、
前記上被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体(1)の前部の上端寄りの中間位置に接続され、
一対の前記下被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体(1)の前部の下端寄りの両側位置に接続され、
前記上被駆動輪および前記下被駆動輪の最大の垂直距離は、前記後輪(3)が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である請求項1に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項7】
前記前輪(2)は、前記車体(1)の上方に突出する一対の上被駆動輪と前記車体(1)の下方に突出する一つの下被駆動輪とを備え、
一対の前記上被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体(1)の前部の上端寄りの両側位置に接続され、
一つの前記下被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体(1)の前部の下端寄りの中間位置に接続され、
前記上被駆動輪および前記下被駆動輪の最大の垂直距離は、前記後輪(3)が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である請求項1に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項8】
前記前輪(2)は、前記車体(1)の上方に突出する一対の上被駆動輪(22)と前記車体(1)の下方に突出する一対の下被駆動輪(21)とを備え、
一対の前記上被駆動輪(22)は、回転軸により回転可能に前記車体(1)の前部の上端寄りの両側位置に接続され、
一対の前記下被駆動輪(21)は、回転軸により回転可能に前記車体(1)の前部の下端寄りの両側位置に接続され、
前記上被駆動輪および前記下被駆動輪の最大の垂直距離は、前記後輪(3)が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である請求項1に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【請求項9】
前記上駆動輪(32)の回転軸の軸心と下駆動輪(31)の回転軸の軸心とが、共に同一の、前記車体(1)と垂直になる垂直断面に位置する請求項1又は請求項2に記載の閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面玩具自動車に関し、特に閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の玩具自動車は様々な種類があるが、その大半は単面走行の普通の玩具自動車である。即ち、車体の底部に車輪を設けることにより走行するものであり、このような玩具自動車は動力伝達構造の設計が簡易であり、その機能も単一であり、趣味性が高くない。
近年、また両面玩具自動車という玩具があり、該両面玩具自動車は、車体の底部と頂部にそれぞれ車輪を設け、正面の走行および反面の走行の両方とも可能である。そこで当該両面走行用の閉鎖軌道、即ち両面車の上輪が接触する上軌道と、両面車の下輪が接触する下軌道とを含む軌道体が設計され、両面車は当該閉鎖軌道において走行自在である。
【0003】
しかし、従来の両面車の動力伝達構造が重く、且つ両面車の上下輪がいずれも閉鎖軌道の上下の軌道に接触するため、当該両面車は垂直方向に転向する場合、前輪が垂直方向転向部に入って車体全体の前部が持ち上げられ、この際、後輪の上下輪は相対変位が発生するが、軌道の高さが変わらないため、引っかかってしまって動けなくなる場合が多かった。
【0004】
従来の対応方法として、以下の三つの方法がある。
第一は、閉鎖軌道の垂直方向転向部を省くように設計することにより、当該両面車が閉鎖軌道を走行する独特性を反映できない。
【0005】
第二は、両面車の高さを縮めたり閉鎖軌道の上下の高さを拡大したり、即ち、両面車の上輪は上軌道に接触せず、両面車が垂直方向転向部で垂直方向に転向できるほどの充分な転向空間を与える。しかし、両面車と軌道との間に隙間があるため、垂直軌道を走行することができなくなり、しかも隙間により両面車の軌道における走行が不安定になる。
【0006】
第三は、両面車の上下輪が相対的に伸縮可能に設けられ、主にばねを輪軸と車体に掛けるようにして上下輪の相対的な弾性収縮を実現し、上下輪が垂直方向転向部で押圧されたときに収縮されることが保証され、両面車が挟まれ動けなくなるようなことがない。しかし、このような設計は更に両面車の重量が増え、動力伝達構造も更に複雑になり、収縮過程に両面車の走行駆動力に影響を与えるだけではなく、生産コストも上昇する。また、ばねが使用過程に収縮できない場合もあるため、同様に、両面車が垂直方向転向部で挟まれて動かなくなることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の従来技術における問題に対して、本発明の目的は、巧妙にデザインされ、適用される玩具自動車が大きな弧の垂直方向転向軌道及び垂直軌道を安定で且つスムーズに走行することができる両面玩具自動車を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明が採用する一実施形態は、以下のことを特徴とする、
閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車であって、前記閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車は、車体と、前記車体の前部に設けられ、前記車体の上下方向に突出された被駆動輪としての前輪と、前記車体の後部に設けられ前記車体の上方に突出する一対の上駆動輪と前記車体の下方に突出する一対の下駆動輪とを有する後輪とを備え、前記後輪は弾性を有し変形収縮可能な車輪に設計され、前記前輪の前記上下最大距離は、前記後輪が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下であり、前記後輪が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離は、当該玩具自動車と組み合わせる閉鎖軌道の高度距離以下であり、前記後輪が弾性収縮していないときの前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離は、前記閉鎖軌道の高度距離より大きい。
【0009】
その中で、後輪の輪体自身が弾性変形できるように、前記後輪の前記上駆動輪及び/又は前記下駆動輪の輪面に弾性鋸歯が設けられることにより、後輪の弾性収縮を実現する。そのため、従来技術に比べ、本発明のほうがより簡易且つ実用的であり、また両面車の駆動力に影響を与えず、両面車の走行中に弾性鋸歯が軌道面との接触は点接触であるため、車輪と軌道面との摩擦損傷を有効に低下させることができる。
【0010】
弾性鋸歯は様々な形状の凸柱又は凸粒により形成されても良く、本発明の弾性鋸歯は、複数の円形の弾性凸柱が間隔を持ってソフトリングを回って形成する鋸歯状のホイールリングであり、該ホイールリングは前記上駆動輪及び/又は前記下駆動輪の輪面に嵌めて設けられるため、交換及び着脱が便利である。
【0011】
本発明の前輪は他の形態がある。
第一の形態は、前記前輪は直径が前記車体の高度より大きく、且つ前記車体の上下方向に突出する被駆動輪であり、該被駆動輪は回転軸により前記車体の前部の中間位置に回転可能に接続され、前記被駆動輪の直径は、前記後輪が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である。
【0012】
第二の形態は、前記前輪は、直径が前記車体の高度より大きく、且つ前記車体の上下方向に突出する一対の被駆動輪であり、一対の該被駆動輪は回転軸により前記車体の前部の両側位置に回転可能に接続され、前記被駆動輪の直径は、前記後輪が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である。
【0013】
第三の形態は、前記前輪は、前記車体の上方に突出する一つの上被駆動輪と前記車体の下方に突出する一対の下被駆動輪とを備え、前記上被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体の前部の上端寄りの中間位置に接続され、一対の前記下被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体の前部の下端寄りの両側位置に接続され、前記上
被駆動輪および前記下被駆動輪の最大の垂直距離は、前記後輪が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である。
【0014】
第四の形態は、前記前輪は、前記車体の上方に突出する一対の上被駆動輪と前記車体の下方に突出する一つの下被駆動輪とを備え、一対の前記上被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体の前部の上端寄りの両側位置に接続され、一つの前記下被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体の前部の下端寄りの中間位置に接続され、前記上
被駆動輪および前記下被駆動輪の最大の垂直距離は、前記後輪が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である。
【0015】
第五の形態は、前記前輪は、前記車体の上方に突出する一対の上被駆動輪と前記車体の下方に突出する一対の下被駆動輪とを備え、一対の前記上被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体の前部の上端寄りの両側位置に接続され、一対の前記下被駆動輪は、回転軸により回転可能に前記車体の前部の下端寄りの両側位置に接続され、前記上
被駆動輪および前記下被駆動輪の最大の垂直距離は、前記後輪が最大に弾性収縮された後の前記上駆動輪および前記下駆動輪の最大距離以下である。
【0016】
より好ましい走行性能に達するために、前記上駆動輪の回転軸の軸心と下駆動輪の回転軸の軸心とが、共に同一の、前記車体と垂直になる垂直断面に位置する。
【0017】
両面車の重量をできる限り低下させその走行効果を向上させるために、前記上駆動輪と前記下駆動輪とは、一つの動力伝達構造により前記上駆動輪と前記下駆動輪との異なる方向の等速回転が実現される。
【0018】
本発明では、後輪を弾性を有し変形収縮可能な車輪に設計し、且つ前輪の上下最大距離は後輪が最大に弾性収縮された後の上駆動輪および下駆動輪の最大距離以下であり、車体を平面に置くとき、ある程度で前傾になる角度があり、後輪の上駆動輪も下駆動輪に対して前傾になり、後輪が弾性収縮していないときの上駆動輪および下駆動輪の最大距離は閉鎖軌道の高度距離より大きいため、当該両面車が軌道において、その上駆動輪および下駆動輪がそれぞれ上下の軌道面に接触することができ、走行過程の安定性が保証され、垂直軌道においてクロールすることも可能である。後輪が最大に弾性収縮された後の上駆動輪および下駆動輪の最大距離は当該玩具自動車と組み合わせる閉鎖軌道の高度距離より小さいため、当該両面車が垂直方向転向区間をスムーズに通過することが保証される。
【0019】
また、複数の円形の弾性凸柱が間隔を持ってソフトリングを回ることにより鋸歯状のホイールリングが形成されるため、ホイールリングを後輪に嵌めることにより後輪が弾性収縮性能を有し、構造が簡易で、便利に取付けられ、交換しやすく、且つ両面車の走行過程に弾性凸柱が軌道面との接触は点接触であるため、両面車の駆動力に影響を与えず、軌道との付着力を向上させる上に摩擦損失も減少される。
【0020】
また、前輪は被駆動輪としての作用は、案内することであるため、前輪は需要に応じて様々な形に設けられても良く、異なる車輪によっては対応する閉鎖軌道の形状も異なり、適用性が強く、構造のスタイル等が多様化され、消費者は自分の好みで選択することができる。
【0021】
本発明の両面車玩具は、構造が簡易で、設計が巧妙で、各スタイルの閉鎖軌道に適用され、閉鎖軌道において安定に走行することができ、適用性が強く、両面車により多くの遊び方と楽しみを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施形態に係る立体構造の模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る立体構造の閉鎖軌道における模式図である。
【
図3】
図2の簡略軌道において両面玩具自動車が水平区間に位置する側面構造模式図である。
【
図4】
図2の簡略軌道において両面玩具自動車が転向区間に位置する側面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面と実施形態とを参照しながら本発明を更に説明する。
本発明は、以下で単に一例として説明され、添付の図面に示される特定の実施形態を参照してより詳細に説明される。
【0024】
図1〜
図4に示すように、本発明による閉鎖軌道において垂直方向に転向可能な両面玩具自動車は、車体1と、車体1の前部に設けられ車体1の上下方に突出される被駆動輪としての前輪2と、車体1の後部に設けられ、車体1の上方に突出する一対の上駆動輪32と車体1の下方に突出する一対の下駆動輪31とを有する後輪3とを備えている。
【0025】
後輪3は、弾性を有し変形収縮可能な車輪に設計され、前輪2の上下最大距離は、後輪3が最大に弾性収縮された後の上駆動輪および下駆動輪の最大距離以下であり、後輪3が最大に弾性収縮された後の上駆動輪および下駆動輪の最大距離は、当該玩具自動車と組み合わせる閉鎖軌道4の高度距離以下である。後輪3が弾性収縮していないときの上駆動輪および下駆動輪の最大距離は、閉鎖軌道4の高度距離より大きいため、当該両面車が軌道4において、上駆動輪および下駆動輪がそれぞれ上下の軌道面に接触され、走行過程の安定性が保証され、垂直軌道においてクロールすることも実現され、当該両面車が垂直方向転向区間をスムーズに通過することが保証される。
【0026】
図1に示すように、当該実施例の上駆動輪32と下駆動輪31との輪面に弾性鋸歯30が設けられることにより後輪の弾性収縮を実現している。
弾性鋸歯30は、複数の円形の弾性凸柱が間隔を持ってソフトリングを回って形成する鋸歯状のホイールリングであり、使用時、ホイールリングは上駆動輪32及び下駆動輪31の輪面に嵌めて設けられるため、交換及び着脱が便利である。そのため、従来技術に比べて、本発明のほうがより簡易で実用的であり、また両面車の駆動力に影響を与えず、両面車の走行中に弾性鋸歯30が軌道面との接触は点接触であるため、車輪と軌道面との摩擦損傷を有効に低下させることができる。
【0027】
本実施形態の前輪2が採用する形態は以下のとおりである。
当該前輪2は、車体1の上方に突出する一対の上被駆動輪22と車体1の下方に突出する一対の下被駆動輪21とを備えている。
【0028】
上被駆動輪22は、回転軸により車体1の前部の上端寄りの両側位置に回転可能に接続され、下被駆動輪21は、回転軸により車体1の前部の下端寄りの両側位置に回転可能に接続される。
【0029】
本実施形態おいては、上駆動輪32の回転軸の軸心と下駆動輪31の回転軸の軸心とが、共に同一の、車体1と垂直になる垂直断面に位置し、且つ上駆動輪32と下駆動輪31とが、一つの動力伝達構造により上駆動輪32と下駆動輪31との異なる方向の等速回転が実現される。
【0030】
図3および
図4に示すように、図に示す符号Dは、前輪2の上下被駆動輪の最大の垂直距離であり、
図3の状態での後輪3の弾性鋸歯はちょうど弾性変形していないとすると、このとき、後輪3が弾性収縮していないときの上駆動輪および下駆動輪の最大距離は、上駆動輪および下駆動輪がそれぞれ上下の軌道面と接触する接触点の連結線の距離であり、図に符号Lで示す。上下軌道の高度を符号Hで示し、弾性鋸歯30の最大弾性収縮量を符号Rで表すと、
図3に示すように、Dは明らかにL−Rより小さく、車体1を水平面に置くときに、当該車体1は前傾の状態になり、後輪3は上駆動輪32が下駆動輪31に対してより前に位置し、このとき、LはHより大きくなる。
【0031】
図4に示すように、
図4の状態での車体1は、前輪2が垂直方向転向区間に入ったが後輪3がまだ水平軌道区間に位置する状態であり、このとき、前輪2が持ち上げられるため、後輪3の上駆動輪32が下駆動輪31に対して後ろへ変位し、弾性鋸歯30が弾性収縮し始め、上駆動輪32が下駆動輪31の真上に移動する。この場合、
図4に示す状態のように、このとき、上駆動輪および下駆動輪はそれぞれ上下の軌道面と接触する接触点の連結線はHに等しく、しかもこのときの弾性収縮は一番強いため、両面車がここで引っかからないように、弾性収縮の量は必ずR以下であり、即ち引っかからないように、L−RはH以下でなければならない。
【0032】
以上、本発明の具体的な実施形態を示して説明したが、上記説明は本発明を限定するものであると理解されるものではない。本発明の説明により、開示されている実施形態の他の変化は、当業者にとって予想されるものであるため、この変化は請求項により限定された本発明の範囲内に属するべきである。