特許第6362890号(P6362890)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6362890
(24)【登録日】2018年7月6日
(45)【発行日】2018年7月25日
(54)【発明の名称】顕微鏡観察試料用具
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/34 20060101AFI20180712BHJP
   G01N 21/03 20060101ALI20180712BHJP
   C12M 1/34 20060101ALN20180712BHJP
【FI】
   G02B21/34
   G01N21/03 Z
   !C12M1/34 D
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-55124(P2014-55124)
(22)【出願日】2014年3月18日
(65)【公開番号】特開2015-176136(P2015-176136A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2017年2月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000152228
【氏名又は名称】株式会社内田洋行
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】足利 昌俊
(72)【発明者】
【氏名】千葉 保明
【審査官】 岡田 弘
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−013513(JP,U)
【文献】 特表2002−526785(JP,A)
【文献】 特開2009−063753(JP,A)
【文献】 特開2012−242297(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 21/00
G02B 21/06−21/36
G01N 21/00−21/01
G01N 21/17−21/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撥水性領域に周囲が囲まれた複数の親水性領域を設けた顕微鏡観察試料用具であって、
観察時に用いる顕微鏡の倍率に関する情報を表示する倍率表示領域及び前記顕微鏡の種類に関する情報を表示した顕微鏡種別表示領域を設け、
前記親水性領域に留まる液滴の最大高さが、前記倍率表示領域に表示された前記倍率及び前記顕微鏡種別表示領域に表示された前記種類によって定められるワーキングディスタンスよりも低くなる大きさで、前記親水性領域を形成し、
前記撥水性領域の表面が、前記液滴との接触角が90度以上となる撥水材料で形成され、
前記親水性領域に留まる液滴が隣の親水性領域の液滴と結合しない距離で、各親水性領域を配置させたことを特徴とする顕微鏡観察試料用具。
【請求項2】
撥水性領域に周囲が囲まれた複数の親水性領域を設けた顕微鏡観察試料用具であって、
観察時に用いる顕微鏡の倍率に関する情報を表示する倍率表示領域及び前記顕微鏡の種類に関する情報を表示した顕微鏡種別表示領域を設け、
前記親水性領域に留まる液滴が、前記倍率表示領域に表示された前記倍率及び前記顕微鏡種別表示領域に表示された前記種類によって定められる視野範囲と一致するサイズとなる大きさで、前記親水性領域を形成し、
前記撥水性領域の表面が、前記液滴との接触角が90度以上となる撥水材料で形成され、
前記親水性領域に留まる液滴が隣の親水性領域の液滴と結合しない距離で、各親水性領域を配置させたことを特徴とする顕微鏡観察試料用具。
【請求項3】
前記顕微鏡の種別がデジタル顕微鏡の場合には、前記親水性領域を、前記デジタル顕微鏡のイメージセンサの形状に合わせた四角形状で構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の顕微鏡観察試料用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液中の微生物等の観察対象物を観察するために、顕微鏡に用いられる顕微鏡観察試料用具に関する。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡を用いて微生物を観察することがある。この場合、スライドグラス上に微生物を載置してプレパラートを作成する。そして、プレパラートを顕微鏡のステージに載置して観察を行なう。ここで、プレパラートを作製するための技術も検討されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、カバーガラスの少なくとも片面の辺縁部と下部材との間を、シーリング材で接着して、プレパラートを作製する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−229548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のように、スライドグラス上の微生物をカバーガラスで覆った場合、微生物の観察が困難な場合がある。例えばミジンコ等の水生生物を観察する場合には、液中(例えば、水中)から取り出すと、実際の生態を観察することが難しかった。また、微生物を含んだ水を試料としてスライドグラス上に垂らすと、スライドグラス上で広がり、顕微鏡で観察することが難しかった。特に、顕微鏡の操作を誤ると、対物レンズが試料に触れる等、微生物の観察を効率よく行なうことは難しかった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、液中の観察対象物を効率よく観察するための顕微鏡観察試料用具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する顕微鏡観察試料用具は、撥水性領域に周囲が囲まれた複数の親水性領域を設けた顕微鏡観察試料用具であって、観察時に用いる顕微鏡の倍率に関する情報を表示する倍率表示領域及び前記顕微鏡の種類に関する情報を表示した顕微鏡種別表示領域を設け、前記親水性領域に留まる液滴の最大高さが、前記倍率表示領域に表示された前記倍率及び前記顕微鏡種別表示領域に表示された前記種類によって定められるワーキングディスタンスよりも低くなる大きさで、前記親水性領域を形成し、前記撥水性領域の表面が、前記液滴との接触角が90度以上となる撥水材料で形成され、前記親水性領域に留まる液滴が隣の親水性領域の液滴と結合しない距離で、各親水性領域を配置させた。この構成によれば、親水性領域の大きさによって、親水性領域に留まる液滴を、観察時に用いる顕微鏡の倍率及び種類に対応するサイズとなるようにすることができる。このため、親水性領域上に形成された液滴内で、観察対象物を効率よく観察することができる。また、この構成によれば、隣の親水性領域の上に形成された液滴同士の結合を抑制し、観察対象物を効率よく観察することができる。更に、この構成によれば、顕微鏡の先端と、親水性領域上の液滴との接触を抑制することができる。
【0007】
上記課題を解決する顕微鏡観察試料用具は、撥水性領域に周囲が囲まれた複数の親水性領域を設けた顕微鏡観察試料用具であって、観察時に用いる顕微鏡の倍率に関する情報を表示する倍率表示領域及び前記顕微鏡の種類に関する情報を表示した顕微鏡種別表示領域を設け、前記親水性領域に留まる液滴が、前記倍率表示領域に表示された前記倍率及び前記顕微鏡種別表示領域に表示された前記種類によって定められる視野範囲と一致するサイズとなる大きさで、前記親水性領域を形成し、前記撥水性領域の表面が、前記液滴との接触角が90度以上となる撥水材料で形成され、前記親水性領域に留まる液滴が隣の親水性領域の液滴と結合しない距離で、各親水性領域を配置させた。この構成によれば、親水性領域の大きさによって、親水性領域に留まる液滴を、観察時に用いる顕微鏡の倍率及び種類に対応するサイズとなるようにすることができる。このため、親水性領域上に形成された液滴内で、観察対象物を効率よく観察することができる。また、この構成によれば、隣の親水性領域の上に形成された液滴同士の結合を抑制し、観察対象物を効率よく観察することができる。更に、この構成によれば、顕微鏡の視野範囲と液滴のサイズとが一致するので、顕微鏡の視野範囲を活用して、観察対象物を効率的に観察することができる。
【0008】
上記顕微鏡観察試料用具において、前記顕微鏡の種別がデジタル顕微鏡の場合には、前記親水性領域を、前記デジタル顕微鏡のイメージセンサの形状に合わせた四角形状で構成することが好ましい。この構成によれば、デジタル顕微鏡の視野の形状に対応する形状で親水性領域を構成するので、顕微鏡の視野範囲を活用して、観察対象物を効率的に観察することができる。
【0010】
上記顕微鏡観察試料用具において、前記観察時に用いる顕微鏡の倍率に関する情報を表示する倍率表示領域を更に設けることが好ましい。この構成によれば、顕微鏡観察試料用具を用いる顕微鏡のレンズに対応する倍率を容易に特定することができる。
【0011】
上記顕微鏡観察試料用具について、前記観察時に用いる顕微鏡の種類に関する情報を表示した顕微鏡種別表示領域を更に設けることが好ましい。この構成によれば、顕微鏡観察試料用具を用いる顕微鏡の種類の間違いを抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、顕微鏡において液中の観察対象物を効率よく観察することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態における顕微鏡観察試料用具の正面図。
図2】本実施形態における顕微鏡観察試料用具の大きさと顕微鏡の大きさとの関係を説明する説明図。
図3】本実施形態における顕微鏡観察試料用具の正面図であって、(a)は倍率20倍の実体顕微鏡、(b)は倍率40倍の実体顕微鏡、(c)は倍率40倍の生物顕微鏡、(d)は倍率100倍の生物顕微鏡、(e),(f)は対物レンズの倍率4倍のデジタル顕微鏡に用いる顕微鏡観察試料用具を示す。
図4】本実施形態における顕微鏡観察試料用具ではない顕微鏡観察試料用具を説明する説明図であって、(a)は液滴のサイズが顕微鏡の視野範囲より小さい場合、(b)は液滴のサイズが顕微鏡の視野範囲より大きい場合、(c)は親水性領域の間隔が近接している場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した顕微鏡観察試料用具の一実施形態を図1図4を用いて説明する。本実施形態では、顕微鏡観察試料用具としてスライドグラスその物に適用した場合について説明する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態のスライドグラス10は、従来のスライドグラスと同じ大きさの板形状をしている。このスライドグラス10には、液溜領域11、顕微鏡種別表示領域12及び倍率表示領域13が設けられている。液溜領域11は、観察対象物(例えば、ミジンコ等の微生物)を入れた液滴(本実施形態で水滴)を溜めるための領域である。顕微鏡種別表示領域12、倍率表示領域13は、それぞれ、このスライドグラス10を用いて観察を行なう顕微鏡の種類、倍率を表示している領域である。この顕微鏡の種類や倍率により、対物レンズからスライドグラス10までの距離(ワーキングディスタンス)が決まる。
【0017】
次に、図2を用いて、スライドグラス10の液溜領域11について詳述する。
液溜領域11は、複数の親水性領域21と、この親水性領域21の周囲を囲むように形成された撥水性領域22とから構成されている。撥水性領域22は、ガラス表面を撥水加工することにより構成する。本実施形態では、水滴W1との接触角θが90度以上となる撥水材料を塗布することにより、撥水加工を行なう。
【0018】
親水性領域21は、スライドグラス10を用いる顕微鏡50の視野範囲F1と同じ形状で構成されている。例えば、通常の顕微鏡に用いるスライドグラス10の親水性領域21は円形形状で構成されている。一方、デジタル顕微鏡に用いるスライドグラス10の親水性領域21は、デジタル顕微鏡において広く用いられているイメージセンサの形状に合わせた形状(例えば、四角形状)で構成されている。
【0019】
また、親水性領域21のサイズd1は、以下の条件により決定する。
・観察対象物の観察時に親水性領域21上に留まる水滴W1のサイズ(最も長い径)D1が、顕微鏡50の視野範囲F1と一致するようなサイズ。
・その水滴W1の最大高さh1が顕微鏡50のワーキングディスタンスWDよりも低くなるサイズ。
【0020】
この場合、水滴W1のサイズD1及び最大高さh1は、撥水性領域22の接触角θと、親水性領域21のサイズd1とから決定される。また、視野範囲F1は、観察対象物の観察時に用いる顕微鏡50の光学規格において定められている。
【0021】
更に、隣接する親水性領域21との間隔(離間距離S1)は、以下の条件により決定する。
・親水性領域21上に留まる水滴W1が隣接する親水性領域21の水滴W1と結合しない距離とする。この距離は、撥水性領域22の接触角θと、親水性領域21のサイズd1とから決定される。
【0022】
次に、図3を用いて、スライドグラス10の実施例について説明する。
図3(a)は、倍率20倍の実体顕微鏡に用いるスライドグラス10aである。このスライドグラス10aの液溜領域11には、4個の親水性領域21が横1列で配置されている。各親水性領域21は、直径10mmの円形状で形成される。
【0023】
図3(b)は、倍率40倍の実体顕微鏡に用いるスライドグラス10bである。このスライドグラス10bの液溜領域11には、6個の親水性領域21が横2列で配置されている。各親水性領域21は、直径5mmの円形状で形成される。
【0024】
図3(c)は、倍率40倍の生物顕微鏡に用いるスライドグラス10cである。このスライドグラス10cの液溜領域11には、8個の親水性領域21が横3列で配置されている。各親水性領域21は、直径4mmの円形状で形成される。なお、スライドグラス10bと、スライドグラス10cとは、顕微鏡50の倍率は同じであるが、顕微鏡50の種類に応じて、親水性領域21の大きさが異なる。
【0025】
図3(d)は、倍率100倍の生物顕微鏡に用いるスライドグラス10dである。このスライドグラス10dの液溜領域11には、11個の親水性領域21が横4列で配置されている。各親水性領域21は、直径1.5mmの円形状で形成される。
【0026】
図3(e)及び図3(f)は、対物レンズの倍率が4倍のデジタル顕微鏡に用いるスライドグラス10e,10fである。これらスライドグラス10e,10fの液溜領域11には、8個又は9個の親水性領域21が横4列で配置されている。各親水性領域21は、顕微鏡種別表示領域12に表示されているデジタル顕微鏡の視野範囲F1に応じて長方形状となっている。更に、各親水性領域21は、顕微鏡種別表示領域12に表示されている顕微鏡の型番(種類)に応じた視野範囲F1の大きさで形成されている。なお、スライドグラス10e,10fの倍率表示領域13には、スライドグラス10e,10fを用いるデジタル顕微鏡の総合倍率(40倍)が表示されている。
【0027】
次に、本実施形態のスライドグラス10の作用について説明する。ここでは、観察対象物として微生物(例えばミジンコ等)を観察する場合について説明する。
まず、利用する顕微鏡の種類と倍率に応じて、観察に用いるスライドグラス10を決定する。スライドグラス10の上に、微生物が含まれる水(試料)を垂らす。この場合、水は、スライドグラス10の撥水性領域22によって、親水性領域21上に集結して、親水性領域21上においてドーム形状の水滴W1を形成する。これにより、水滴W1の微生物を、顕微鏡50で観察することができる。
【0028】
本実施形態のスライドグラス10によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のスライドグラス10は、親水性領域21と、これを囲むように形成された撥水性領域22とから構成される液溜領域11を備えている。これにより、親水性領域21上に形成された水滴W1内で、観察対象物を観察することができる。
【0029】
図4(a)に示すように、小さい水滴W2(サイズd2の親水性領域21上の、視野範囲F1より小さいサイズD2の水滴W2)の場合には、顕微鏡50の視野範囲F1を有効活用できない。
また、図4(b)に示すように、大きい水滴W3(サイズd3の親水性領域21上の、視野範囲F1より大きいサイズD3の水滴W3)の場合には、視野範囲F1外に観察対象物があることもある。
【0030】
本実施形態のスライドグラス10の親水性領域21は、この上に形成される液滴のサイズが顕微鏡50の視野範囲F1と一致するような大きさで形成されるので、視野範囲F1に観察対象物を効率的に観察することができる。
【0031】
(2)本実施形態のスライドグラス10の親水性領域21は、スライドグラス10を用いる顕微鏡50の視野形状と同じ形状で構成されている。これにより、顕微鏡50の視野範囲F1を活用して、観察対象物を効率的に観察することができる。
【0032】
(3)本実施形態のスライドグラス10は、顕微鏡50のワーキングディスタンスWDよりも、親水性領域21に留まる液滴の最大高さh1が低くなるような大きさで、親水性領域21が形成されている。これにより、顕微鏡50の先端部(例えば対物レンズ等)と、親水性領域21上の水滴W1との接触を抑制することができる。
【0033】
(4)本実施形態のスライドグラス10の親水性領域21は、隣の親水性領域21上に形成された水滴W1同士が結合しない離間距離S1で形成されている。図4(c)に示すように、(離間距離S1より短い離間距離S2で形成された親水性領域21の)水滴W5,W6が結合すると、水滴中の観察対象物の特定が困難となる。従って、親水性領域21の上に形成された水滴W1同士の結合を抑制し、効率的に観察することができる。
【0034】
(5)本実施形態のスライドグラス10には、これを用いる顕微鏡50の種類を表示している顕微鏡種別表示領域12が設けられている。これにより、スライドグラス10を用いる顕微鏡50の種類の間違いを抑制することができる。
【0035】
(6)本実施形態のスライドグラス10には、これを用いる顕微鏡50の倍率を表示している倍率表示領域13が設けられている。これにより、スライドグラス10を用いる顕微鏡50のレンズに対応する倍率を容易に特定することができる。
【0036】
また、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、スライドグラス10において、親水性領域21を縦横に整列するように配置した。親水性領域21の配置は、これに限られず、例えば、ひし形形状や六角形状のように、所定の規則性により配置してもよい。
【0037】
・上記実施形態において、スライドグラス10の倍率表示領域13には、顕微鏡の倍率を表示した。この倍率表示領域13には、例えば、対物レンズの倍率等、顕微鏡に関する他の倍率に関する情報も表示してもよい。
【0038】
・上記実施形態において、顕微鏡観察試料用具として、スライドグラス10に適用した具体例について説明した。顕微鏡観察試料用具は、スライドグラス10に限定されるものではない。通常のスライドグラスの表面に貼付するシールに適用することも可能である。この場合には、裏面に粘着剤を塗布した撥水性シートに、親水性領域となる孔を設けておく。更に、シールには、観察時に用いる顕微鏡の光学規格を表示しておく。このシールを、通常のスライドグラスに貼付することにより、上記実施形態のスライドグラス10を実現することができる。
【符号の説明】
【0039】
D1,d1…サイズ、F1…視野範囲、h1…最大高さ、S1…離間距離、W1…水滴、WD…ワーキングディスタンス、10,10a〜10f…スライドグラス、11…液溜領域、12…顕微鏡種別表示領域、13…倍率表示領域、21…親水性領域、22…撥水性領域、50…顕微鏡。
図1
図2
図3
図4