(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記分類条件のうち、少なくとも一方の分類条件が示す各値の範囲を変更することにより、前記第2表示領域の個数を変更する変更手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の医用画像表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、各実施形態に係る医用画像表示装置について図面を用いて説明する。以下の医用画像表示装置は、それぞれハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実施可能となっている。組合せ構成のソフトウェアとしては、予めネットワーク又は記憶媒体からコンピュータにインストールされ、医用画像表示装置の各機能を当該コンピュータに実現させるための画像表示用プログラムが用いられる。
【0017】
<第1の実施形態>
図1は第1の実施形態に係る医用画像表示装置及びその周辺構成を示す模式図である。医用画像表示装置10は、ネットワークを介して医用画像保管装置20に接続されている。医用画像表示装置10は、医用画像を表示するためのコンピュータ装置(いわゆるビューワ)に該当する。医用画像保管装置20は、医用画像のデータを保存・管理するためのコンピュータ装置(いわゆるサーバ)に該当する。なお、医用画像表示装置10は、医用画像を撮像するための医用画像撮像装置に組み込まれていても良い。すなわち、医用画像表示装置10は、医用画像読影装置又は医用画像撮像装置のいずれとしてもよい。医用画像撮像装置としては、X線一般撮影装置、X線診断装置、X線コンピュータ断層撮影装置(CT)や磁気共鳴イメージング装置(MRI)、超音波診断装置、SPECT(single photon emission computed tomography)装置、及びPET(positron emission computed tomography)装置等の既存のあらゆるモダリティが該当する。
【0018】
ここで、医用画像表示装置10は、記憶部11、表示部12、処理部13、操作部14、制御部15、及び送受信部16を有する。
【0019】
記憶部11は、医用画像ファイルを記憶する。各医用画像ファイルは、医用画像データと当該医用画像データに対応する複数種類の付帯情報とを有する。複数種類の付帯情報は、複数の条件を含んでいる。ここで、複数の条件は、医用画像データの検索、分類表示又は読影などに用いられる情報である。複数の条件としては、例えば、撮影条件(撮影線量、ポジショニング)、画像パラメータ、撮影者情報(技師)、画像評価情報(良画像又は写損、EI(exposure index)/Si値、診断に有効か)及び患者診断情報(症例、重篤度、部位、体格、年齢、性別)等のデータを含んでいる。EI値及びSi値は、それぞれ線量が適切か否かを評価する指標である。「写損」の医用画像データは、ユーザの操作により、例えば、X(バツ)マークが記述されている。「条件」の用語は、「関連情報」、「付随情報」又は「属性情報」などの他の用語に読み替えてもよい。また、付帯情報は、例えば、医用画像データが属する患者ID、検査ID、シリーズID、画像ID、画像サイズ、画像撮像日時等のDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)規格において標準的に利用されている情報を含んでもよい。また、記憶部11は、後述の画像表示用プログラムを記憶している。
【0020】
表示部12は、医用画像を表示機器に表示する。表示機器としては、例えばCRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等が挙げられる。
【0021】
処理部13は、制御部15による制御に従って処理を実行する。具体的には、処理部13は、第1選択機能、条件決定機能、検索機能、及び第1表示処理機能を有している。処理部13は、第1選択機能により、医用画像保管装置20又は記憶部11の少なくとも一方に記憶された医用画像データの中から第1医用画像データを選択する。処理部13は、条件決定機能により、当該第1医用画像データに対応する複数種類の付帯情報に基づいて、第1軸方向に対応する分類条件と第2軸方向に対応する分類条件とを求める。処理部13は、検索機能により、当該分類条件に基づいて、医用画像データを検索する。処理部13は、第1表示処理機能により、第1表示領域に第1医用画像データを表示し、当該第1表示領域の周囲に設けられた第2表示領域に、検索機能により検索した医用画像データを、第1軸方向と第2軸方向に分類して配置して表示部12により表示する。なお、第1軸方向に対応する分類条件は、医用画像データの画質を表した条件であってもよい。また、第1軸方向と第2軸方向とは直交している。
【0022】
操作部14は、ユーザからの各種命令、情報入力、各種指定を、入力機器を介して受け付ける。入力機器としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、スイッチボタン等の選択デバイス、あるいはキーボード等が挙げられる。
【0023】
制御部15は、医用画像表示装置10の中枢として機能し、記憶部11から画像表示用プログラムを呼び出して各部を制御する。
【0024】
送受信部16は、医用画像データ及び当該医用画像データに対応する付帯情報を、DICOM規格に準拠した通信方式によりネットワークを介して医用画像保管装置20に送信する。また、医用画像保管装置20から送信される医用画像データ及び付帯情報を受信する。送受信部16における各データの送受信は、制御部15によって制御される。
【0025】
一方、医用画像保管装置20は、送受信部21、保存部22、及び制御部23を有している。
【0026】
送受信部21は、医用画像表示装置10からネットワークを介して送信された医用画像データ及び付帯情報を受信する。また、送受信部21は、医用画像表示装置10の操作部14を介したユーザからの要求に従って、医用画像データ及び当該医用画像データの付帯情報を保存部22から読み出して医用画像表示装置10に送信する。
【0027】
保存部22は、受信された医用画像データ及び付帯情報を互いに関連付けて保存する。 制御部23は、送受信部21と保管部22とを制御する。
【0028】
このような医用画像保管装置20は、医用画像表示装置10から通信可能な記憶装置を構成している。記憶装置は、医用画像データと当該医用画像データに対応する複数種類の付帯情報とを記憶している。
【0029】
次に、以上のように構成された医用画像表示装置及び医用画像保管装置の動作について
図2のフローチャート及び
図3の模式図を用いて説明する。なお、過去の医用画像データ及び付帯情報は、医用画像保管装置20内の保存部22に記憶されているとする。
【0030】
ステップST1において、図示しない医用画像撮像装置によって医用画像が撮像され、第1医用画像データ及び付帯情報が記憶部11に記憶される。
【0031】
ステップST2において、医用画像表示装置10は、ユーザによる操作部14の操作により、処理部13が、医用画像保管装置20又は記憶部11の少なくとも一方に記憶された医用画像データの中から第1医用画像データを選択する。
【0032】
ステップST3において、医用画像表示装置10は、ユーザによる操作部14の操作により、第1医用画像データに対応する複数種類の付帯情報に基づいて、第1軸方向に対応する分類条件と第2軸方向に対応する分類条件とを求める。
【0033】
ステップST4において、処理部13は、当該求めた分類条件に基づいて、医用画像データを医用画像保管装置20から検索する。
【0034】
詳しくは、処理部13は、分類条件を含む検索要求を送受信部16により医用画像保管装置20に送信する。医用画像保管装置20においては、送受信部21が、医用画像表示装置10から受けた検索要求に従って、医用画像データ及び当該医用画像データの付帯情報を保存部22から読み出して医用画像表示装置10に送信する。
【0035】
ステップST5においては、医用画像表示装置10は、第1表示領域に第1医用画像データを表示し、第1表示領域の周囲に設けられた第2表示領域に、ステップST4で検索した医用画像データを、第1軸方向と第2軸方向に分類して配置して表示部12に表示する。
【0036】
処理部13は、
図3に示すように、2つの分類条件の各値(例、写損、良画像)又は各値の範囲(高線量の範囲、中線量の範囲、低線量の範囲)を第1軸方向1と第2軸方向2に配置する。
図3に示す場合、第1軸方向1に対応する分類条件は、医用画像データの画質を表した条件であり、第2軸方向2に対応する分類条件は、医用画像データの線量を表した条件である。また、第1軸方向1と第2軸方向2とは直交している。
【0037】
また、処理部13は、当該第1軸方向1及び第2軸方向2と、検索した各医用画像データの付帯情報に含まれる当該2つの分類条件の各値(写損又は良画像、撮影線量)とに基づいて、当該各医用画像データをマトリクス状に分類表示する。なお、第1軸方向1及び第2軸方向2は表示しなくてもよい。
【0038】
すなわち、
図3に示した例では、同一撮影条件で撮影した過去の医用画像データを検索し、高線量/低線量および良画像/写損画像毎に横軸縦軸(第1軸方向1及び第2軸方向2)に割り振って分類して表示している。分類表示するためのカテゴリは、ユーザがカスタマイズすることが可能である。
図3に示した例以外にも、より比較対象として表示したい条件に従って、ユーザに分かりやすく提示できる。
【0039】
また、
図3に示す3行3列のマトリクスの場合、中央の第1表示領域に第1医用画像データg1が表示されている。検索した各医用画像データは、第1医用画像データg1を囲む8つの第2表示領域r1〜r8に表示されている。但し、第1医用画像データg1は、必ずしも中央に表示されなくてもよい。第1医用画像データg1は、例えば、マトリクスの中央以外の第1表示領域に表示されてもよく、マトリクスの外部に表示されてもよい。これらの場合、マトリクスの中央領域には、検索した医用画像データが表示される。
【0040】
なお、
図3に示す例の場合、低線量且つ良画像と評価された各医用画像データが右下の領域r8に表示される。これにより、ユーザは、仮に第1医用画像データg1が不良画像の場合でも、右下の第2表示領域r8に表示された各医用画像データの撮影条件に基づいて、条件を修正すれば低線量で良画像が得られることを判断できる。
【0041】
上述したように本実施形態によれば、第1医用画像データg1を選択し、第1医用画像データg1に対応する複数種類の付帯情報に基づいて、第1軸方向1に対応する分類条件と第2軸方向2に対応する分類条件とを求め、当該分類条件に基づいて医用画像データを検索する。また、第1表示領域に第1医用画像データg1を表示し、第1表示領域の周囲に設けられた第2表示領域r1〜r8に、当該検索した医用画像データを、第1軸方向1と第2軸方向2に分類して配置して表示する。
【0042】
これにより、関心のある医用画像(第1医用画像データg1)と、当該医用画像の条件と同一の条件をもつ複数の他の医用画像(検索した各医用画像データ)とを並べて表示でき、医用画像(第1医用画像データg1)に関する判断を支援することができる。
【0043】
補足すると、本実施形態によれば、比較したい医用画像を様々な条件に基づいて検索し、2つの分類条件の各値又は各値の範囲に従って分類表示することにより、医用画像の比較を容易にし、全体を分かり易く眺めることができる。
【0044】
例えば、X線撮影装置を用いて撮影した第1医用画像データg1を選択し、分類条件に従って比較対象となる医用画像データを自動的に医用画像保管装置20内から検索し、撮影条件や画像評価などに分類しながら一覧表示することができる。
【0045】
また、比較対象の医用画像データを保存した医用画像保管装置(記憶装置)20は、医用画像表示装置10から通信可能なDBであれば、遠く離れた場所(例えば他の施設や病院など)に配置されていてもよい。
【0046】
また、撮影した第1医用画像データg1と事前にカスタマイズした同一条件で撮影した医用画像データ群を2つの分類条件に従って、マトリクス状に分類表示することで、撮影に関する分析/評価を実施することができる。
【0047】
また、関心のある医用画像データ群に対して、簡単にアクセスすることが可能となる。
【0048】
また、本実施形態は、特定の医用システムに限定されず、任意の医用システム上で表示している第1医用画像データg1と同じ条件(撮影条件や画像パラメータ、撮影者情報、画像評価情報、症例、撮影部位など)を有する医用画像データを、2つの分類条件(撮影条件や画像評価など)の各値等に従ってマトリクス状に分類表示することができる。
【0049】
また、本実施形態は、処理部13が、写損以外に関する情報も集計し、提示/比較するように変形してもよい。
【0050】
また、本実施形態は、第1医用画像データg1を表示せず、検索した医用画像データのみをマトリクス状に分類表示することもできる。この場合、例えば、写損の医用画像データのみをマトリクス状に分類表示してもよい。
【0051】
また、他の装置や病院施設などに医用画像データの検索対象を広げることにより、通常、困難な他の技師や、病院/施設間を超えた比較などにも応用することができる。
【0052】
また、運用側には、線量管理等に活用できる利点がある。
【0053】
また、患者側には、低線量で良画像が撮影されるようになる利点がある。
【0054】
また、本実施形態によれば、条件に応じて以下のような効果を得ることができる。
【0055】
画像評価情報と撮影線量情報を条件として指定し、各医用画像データをマトリクス状に分類表示する場合、写損と比較して良画像に対する評価を実施できる。
【0056】
撮影者と画像評価情報を条件として指定し、各医用画像データをマトリクス状に分類表示する場合、個人毎に撮影部位毎の良画像作成数などを提示することができる。
【0057】
良画像となる撮影条件や、写損となりやすい撮影条件を条件として指定し、各医用画像データをマトリクス状に分類表示する場合、次回以降の撮影条件の参考にすることができる。
【0058】
対象者の年齢、体格や、症例などを条件として指定し、各医用画像データをマトリクス状に分類表示する場合、全体的な傾向や評価を見ることができる。
【0059】
撮影条件と画像評価を条件として指定し、各医用画像データをマトリクス状に分類表示する場合、撮影時に写損となりやすい条件の有無を事前に確認することができる。
【0060】
撮影条件の近い医用画像データと症例を条件として指定し、各医用画像データをマトリクス状に分類表示する場合、他の患者の症例などとの比較が容易に実施することができる。
【0061】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に係る医用画像表示装置について
図1を用いて説明する。なお、前述した部分と同一部分についてはその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。以下の各実施形態も同様にして重複した説明を省略する。
【0062】
第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、
図4に示すように、ある部位(例、脳)を撮影した第1医用画像データg1に対して、同一部位(例、脳)の症例を示す複数の医用画像データを分類表示する形態である。
【0063】
具体的には、前述したステップST4において、医用画像表示装置10は、ユーザによる操作部14の操作により、第1医用画像データの各条件のうち、同一部位、同一MPR(multi-planar reconstruction)方向の条件が指定される。
【0064】
処理部13は、当該指定された条件と同一の条件を有する複数の医用画像データを医用画像保管装置20から検索する。
【0065】
ステップST5においては、医用画像表示装置10は、ユーザによる操作部14の操作により、各医用画像データの各条件のうち、第1軸方向3及び第2軸方向4に用いる2つの分類条件(発生頻度、重篤度)が指定される。ここで、発生頻度は、全体の症例数である。また、検索した各医用画像データを分類するカテゴリの条件(症例)が指定される。
【0066】
処理部13は、
図4に示すように、当該指定された2つの分類条件の各値の範囲(重篤度の低・高の範囲、発生頻度の高・中・低の範囲)を第1軸方向3及び第2軸方向4に配置する。なお、第1軸方向3と第2軸方向4とは直交している。
【0067】
また、処理部13は、当該第1軸方向3及び第2軸方向4と、検索した各医用画像データの付帯情報に含まれる当該2つの条件の各値(重篤度、発生頻度)とに基づいて、カテゴリの条件(症例)毎に、当該各医用画像データをマトリクス状に分類表示する。なお、第1軸方向3及び第2軸方向4は表示しなくてもよい。
【0068】
上述したように本実施形態によれば、同一部位、同一方向を指定して各医用画像データを検索することにより、第1の実施形態と同様の効果に加え、ある部位を示す第1医用画像データg1に対して、同一部位の症例を示す複数の医用画像データを分類表示することができる。
【0069】
また、通常の分類表示とは異なり、カテゴリ毎にまとめた医用画像データ群を分類表示する場合、視認性を向上させることができる。
【0070】
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態に係る医用画像表示装置について
図1を用いて説明する。
【0071】
第3の実施形態は、第2の実施形態の変形例であり、第2の実施形態と同様に分類表示した後、表示された各医用画像データ群のうち、ユーザの関心のある医用画像データに簡単にアクセスできる形態である。
【0072】
図5に示した例では、第2の実施形態と同様に、第1医用画像データg1を囲むように、同一部位、同一MPR方向をもつ各医用画像データが症例毎に、発生頻度及び重篤度に応じて分類表示されている。
【0073】
このとき、医用画像表示装置10においては、ユーザによる操作部14の操作により、処理部13が、表示されている第1医用画像データ及び各医用画像データのうち、いずれかの医用画像データ上にカーソル5等を配置するよう表示部12を制御し、当該医用画像データを選択する。
【0074】
処理部13は、選択された医用画像データを表示部12により拡大表示する。また、処理部13は、選択された医用画像データの付帯情報に含まれて各分類条件により分類された値(例、撮影条件、症例など)を表示部12により表示する(図示せず)。
【0075】
上述したように本実施形態によれば、表示されている第1医用画像データ及び各医用画像データのうち、いずれかの医用画像データを選択すると、選択された医用画像データの付帯情報に含まれて各分類条件により分類された値を表示する。
【0076】
このように、本実施形態によれば、第2の実施形態の効果に加え、表示された各医用画像データ群のうち、ユーザの関心のある医用画像データに簡単にアクセスすることができる。
【0077】
なお、本実施形態は、表示中の医用画像データを選択すると、当該選択された医用画像データにアクセスする機能なので、第2の実施形態に限らず、第1の実施形態及び以下の各実施形態にも同様に適用することができる。
【0078】
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態に係る医用画像表示装置について
図1を用いて説明する。
【0079】
第4の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、分類条件をユーザがカスタマイズする形態である。
【0080】
具体的には、第1の実施形態と同様にして、
図6の左側に示すように、第1医用画像データg1及び各医用画像データを分類表示したとする。
【0081】
次に、医用画像表示装置10は、ユーザによる操作部14の操作により、各医用画像データの各分類条件のうち、第2軸方向2に用いる1つの分類条件が撮影線量からEI値に変更される。
【0082】
処理部13は、当該変更後の2つの分類条件の各値の範囲(写損・通常画像・良画像、EI値の高・中・低の範囲)を第1軸方向1及び第2軸方向6に配置する。また、処理部13は、当該第1軸方向1及び第2軸方向6と、各医用画像データの付帯情報に含まれる当該2つの条件の各値(写損・通常画像・良画像、EI値)とに基づいて、
図6の右側に示すように、当該各医用画像データをマトリクス状に分類表示する。
【0083】
以下、同様にして、医用画像表示装置10は、分類条件を変更することにより、分類表示の内容を変更することができる。
【0084】
上述したように本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、分類条件を変更することにより、分類表示の内容を変更することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、第2軸方向に対応する1つの分類条件を変更するが、これに限らず、第1軸方向及び第2軸方向に用いる2つの分類条件を変更してもよい。
【0086】
なお、ユーザがカスタマイズ可能な条件は、上述した例に限らず、任意の条件を用いることができる。
【0087】
また、本実施形態は、分類条件を変更する機能なので、第1の実施形態に限らず、第2の実施形態、第3の実施形態及び以下の各実施形態にも同様に適用することができる。
【0088】
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態に係る医用画像表示装置について
図1を用いて説明する。
【0089】
第5の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、分類条件の各値の範囲をユーザがカスタマイズできる形態である。
【0090】
具体的には、第1の実施形態と同様にして、
図7の左側に示すように、第1医用画像データg1及び各医用画像データを分類表示したとする。このとき、各医用画像データが表示される第2表示領域の個数は8である。
【0091】
次に、医用画像表示装置10は、ユーザによる操作部14の操作により、第1軸方向1及び第2軸方向2の各々に対応する分類条件のうち、少なくとも一方の分類条件が示す各値の範囲を変更する。
【0092】
具体的には例えば、処理部13は、操作部14の操作に応じて、第2軸方向2に対応する分類条件が示す撮影線量の範囲を3種類(高線量、中線量、低線量)から5種類(高線量、やや高線量、中線量、やや低線量、低線量)に変更する。
【0093】
次に、処理部13は、当該変更後の2つの分類条件の各値の範囲(写損・通常画像・良画像、撮影線量の5種類の範囲)を第1軸方向1及び第2軸方向2aに配置する。
【0094】
また、処理部13は、当該第1軸方向1及び第2軸方向2aと、各医用画像データの付帯情報に含まれる当該2つの条件の各値(写損・通常画像・良画像、撮影線量)とに基づいて、
図7の右側に示すように、当該各医用画像データをマトリクス状に分類表示する。
【0095】
このとき、医用画像データが表示される第2表示領域の個数は14である。従って、本実施形態では、分類条件が示す各値の範囲を変更することにより、各医用画像データが表示される第2表示領域の個数が8から14に変更されている。
【0096】
以下、同様にして、医用画像表示装置10は、分類条件が示す各値の範囲を変更することにより、分類表示の内容を変更することができる。
【0097】
上述したように本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、少なくとも一方の分類条件が示す各値の範囲を変更することにより、分類された各医用画像データが表示される第2表示領域の個数を変更することができる。
【0098】
なお、本実施形態では、第2軸方向2に用いる1つ目の分類条件を変更するが、これに限らず、第1軸方向1に用いる2つ目の分類条件を変更してもよい。
【0099】
なお、ユーザがカスタマイズ可能な条件は、上述した例に限らず、任意の分類条件の各値の範囲を用いることができる。また、本実施形態は、分類条件が示す各値の範囲を変更する機能なので、第1の実施形態に限らず、第2〜第4の各実施形態にも同様に適用することができる。
【0100】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、第1医用画像データg1を選択し、第1医用画像データg1に対応する複数種類の付帯情報に基づいて、第1軸方向に対応する分類条件と第2軸方向に対応する分類条件とを求め、当該分類条件に基づいて検索する。また、第1表示領域に第1医用画像データg1を表示し、第1表示領域の周囲に設けられた第2表示領域に、当該検索した医用画像データを、第1軸方向と第2軸方向に分類して配置して表示する。
【0101】
これにより、関心のある医用画像(第1医用画像データg1)と、当該医用画像の条件と同一の条件をもつ複数の他の医用画像(各医用画像データ)とを並べて表示でき、医用画像(第1医用画像データg1)に関する判断を支援することができる。
【0102】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。